[第1の実施の形態]
まず、図を参照して本発明に係る医療連携システムの第1の実施の形態について説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
図1に、第1の実施の形態における医療連携システム100のシステム構成を示す。
図1に示すように、医療連携システム100は、データセンターに設置された第1サーバーとしての画像保管サーバー10及び第2サーバーとしての画像連携サーバー20と、医療施設Aに設置されたクライアント端末30Aと、医療施設Bに設置されたクライアント端末30Bと、・・・を備えて構成されている。クライアント端末30A,30B,・・・は、画像保管サーバー10及び画像連携サーバー20のそれぞれと、第1通信ネットワークとしてのインターネットN1を介してデータ通信可能に接続されている。また、画像保管サーバー10と画像連携サーバー20とは、インターネットN1より高速にデータ通信可能な第2通信ネットワークとしてのセンター内ネットワークN2を介して接続されている。
なお、各医療施設に設置されているクライアント端末30A,30B,・・・の数は、特に限定されない。
画像保管サーバー10は、各医療施設において生成された医用画像を、バックアップを目的として蓄積し、管理する画像保管サービスを行う装置であり、外部機器からの要求に応じて医用画像を提供する。
画像連携サーバー20は、複数の医療施設間の医療連携を管理する装置であり、医療施設間の医療連携サービス(施設間連携サービス)を提供する。医療連携とは、複数の医療施設間で医用画像等の情報を共有し、連携して患者の検査や治療を行うことをいう。例えば、画像連携サーバー20は、各医療施設のクライアント端末30A,30B,・・・から受信した医療連携に係る情報を登録したり、各医療施設のクライアント端末30A,30B,・・・から画像参照要求があった場合に、要求された医用画像を画像保管サーバー10から取得し、画像参照要求があったクライアント端末30A,30B,・・・に提供したりする。医療連携に係る情報には、医療連携の対象として選択された医用画像を特定するための画像特定情報、医療連携の依頼先として指定された送信先のユーザーを示す送信先情報が含まれる。
医療施設Aでは、クライアント端末30A、モダリティー40A、画像管理装置としてのPACS50A等が、LAN(Local Area Network)等の施設内ネットワーク60Aにより相互にデータ通信可能に接続されて構成されている。
クライアント端末30Aは、医療施設Aの医師により使用されるコンピューターである。クライアント端末30Aは、インターネットN1を介して画像保管サーバー10にアクセスし、画像保管サーバー10に保管されている自施設の医用画像を閲覧する際に用いられる。また、クライアント端末30Aは、インターネットN1を介して画像連携サーバー20にアクセスし、画像連携サーバー20に医療連携に係る情報を送信したり、他施設の医用画像を閲覧したりする際に用いられる。
モダリティー40Aは、人体を撮影し、その撮影画像(医用画像)のデジタルデータを生成するものであり、例えば、CR(Computed Radiography)、FPD(Flat Panel Detector)、CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、カセッテ専用の読取装置、フィルムディジタイザー等が適用可能である。
PACS50Aは、制御部、RAM(Random Access Memory)、通信部、操作部、表示部、記憶部等を備えたコンピューターであり、主として医療施設A内のモダリティー40Aにより生成された医用画像を記憶部に格納して、医用画像を管理する施設内サーバーである。PACS50Aには、PACS50Aで管理されている各医用画像について、画像保管サーバー10に送信されたか否かを示す情報が対応付けられて記憶されている。
医療施設Bでは、クライアント端末30B、モダリティー40B、PACS50B等が、LAN等の施設内ネットワーク60Bにより相互にデータ通信可能に接続されて構成されている。
医療施設Bに設けられているクライアント端末30B、モダリティー40B及びPACS50B、医療施設A,B以外の医療施設に設けられている各装置についても、医療施設Aに設けられている各装置と同様であるため、説明を省略する。
以下、各医療施設を特に区別しない場合には、クライアント端末30A,30B,・・・、PACS50A,50B,・・・、施設内ネットワーク60A,60B,・・・を、単にクライアント端末30、PACS50、施設内ネットワーク60と記載する。
図2に、画像保管サーバー10の機能的構成を示す。
図2に示すように、画像保管サーバー10は、制御部11、RAM12、インターネット通信部13、センター内通信部14、記憶部15等を備えて構成されており、各部はバス16により接続されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等により構成され、画像保管サーバー10の各部の処理動作を統括的に制御する制御回路である。制御部11は、記憶部15に記憶されている各種プログラムを読み出してRAM12に展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を実行する。
RAM12は、制御部11により実行制御される各種処理において、記憶部15から読み出された各種プログラム、入力若しくは出力データ及びパラメーター等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
インターネット通信部13は、ネットワークインターフェース等により構成され、インターネットN1を介して接続されたクライアント端末30等の外部機器との間でデータの送受信を行う通信回路である。
センター内通信部14は、センター内ネットワークN2を介して接続された画像連携サーバー20との間でデータの送受信を行う通信回路である。
記憶部15は、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発性の半導体メモリー等により構成される記憶装置である。記憶部15は、制御部11により実行される各種プログラムを記憶しているほか、各種プログラムを実行するために必要なパラメーターやデータを記憶している。具体的に、記憶部15には、装置情報テーブルT11、画像管理DB151、各医療施設において生成された医用画像等が記憶されている。すなわち、記憶部15は、第1記憶手段として機能する。
装置情報テーブルT11には、医療連携システム100内の各医療施設に設置されているPACS50に関する情報が格納されている。装置情報テーブルT11には、PACS50が設置されている医療施設の施設ID、PACS50を特定するための機器ID等が対応付けられて格納されている。
画像管理DB151には、医用画像ごとに、患者情報、検査情報、シリーズ情報、画像情報が対応付けられて格納されている。
患者情報には、患者ID、氏名、生年月日、性別等が含まれる。
検査情報には、受付番号、検査日、検査インスタンスUID(Unique Identifier)等が含まれる。
シリーズ情報には、撮影モダリティー、シリーズインスタンスUID、部位等が含まれる。
画像情報には、画像インスタンスUID、光度測定解釈(RGBカラー、モノクロ等)、ビット数、収集日、撮影方向、階調情報、画像データファイル名等が含まれる。
記憶部15では、医療施設(PACS50)ごとに医用画像が記憶される領域が分けられており、医用画像の記憶領域によって、当該医用画像が生成された医療施設を特定することができる。
制御部11は、インターネット通信部13により、各医療施設に設置されたPACS50から当該医療施設において生成された医用画像が受信されると、記憶部15の当該医用画像が生成された医療施設に対応する記憶領域に、当該医用画像を記憶させるとともに、画像管理DB151に当該医用画像に係る患者情報、検査情報、シリーズ情報、画像情報を格納する。
制御部11は、センター内通信部14により、画像連携サーバー20から医用画像の取得要求が受信されると、要求された医用画像を記憶部15から読み出し、センター内通信部14を介して画像連携サーバー20に提供する。
図3に、画像連携サーバー20の機能的構成を示す。
図3に示すように、画像連携サーバー20は、制御部21、RAM22、インターネット通信部23、センター内通信部24、記憶部25等を備えて構成されており、各部はバス26により接続されている。
制御部21は、CPU等により構成され、画像連携サーバー20の各部の処理動作を統括的に制御する制御回路である。制御部21は、記憶部25に記憶されている各種プログラムを読み出してRAM22に展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を実行する。
RAM22は、制御部21により実行制御される各種処理において、記憶部25から読み出された各種プログラム、入力若しくは出力データ及びパラメーター等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
インターネット通信部23は、ネットワークインターフェース等により構成され、インターネットN1を介して接続されたクライアント端末30等の外部機器との間でデータの送受信を行う通信回路である。
センター内通信部24は、センター内ネットワークN2を介して接続された画像保管サーバー10との間でデータの送受信を行う通信回路である。
記憶部25は、HDDや不揮発性の半導体メモリー等により構成される記憶装置である。記憶部25は、制御部21により実行される各種プログラムを記憶しているほか、各種プログラムを実行するために必要なパラメーターやデータを記憶している。具体的に、記憶部25には、施設情報テーブルT21、ユーザー情報テーブルT22、連携関係情報テーブルT23、連携送信情報テーブルT24、患者情報テーブルT25、画像特定情報テーブルT26等が記憶されている。
施設情報テーブルT21には、医療連携システム100内の医療施設に関する情報が格納されている。施設情報テーブルT21には、施設ID、施設名、連絡先等が対応付けられて格納されている。
ユーザー情報テーブルT22には、医療連携システム100内の複数の医療施設に所属するユーザーに関する情報が格納されている。ユーザー情報テーブルT22には、ユーザーID、所属施設ID、氏名、メールアドレス、パスワード、管理者フラグ等が対応付けられて格納されている。
ユーザーIDは、ユーザーを識別するための識別情報である。
所属施設IDは、ユーザーが所属する医療施設の施設IDである。
氏名は、ユーザーの氏名である。
メールアドレスは、ユーザーのメールアドレスである。
パスワードは、ユーザーがログインする際にユーザー認証を行うためのパスワードである。
管理者フラグは、ユーザーが所属する医療施設の管理者であるか否かを示す情報であり、例えば、管理者である場合には「1」、管理者でない場合には「0」の値となる。
ユーザー情報テーブルT22を記憶する記憶部25は、第4記憶手段として機能する。ユーザー情報テーブルT22内のユーザー情報は、当該ユーザー情報に対応するユーザーが所属する医療施設の管理者が操作するクライアント端末30から登録される。
連携関係情報テーブルT23には、予め医療施設間で設定されている連携関係に関する情報が格納されている。連携関係情報テーブルT23には、連携関係ID、連携元施設ID、連携元ユーザーID、連携先施設ID、連携先ユーザーIDが対応付けられて格納されている。
連携関係IDは、医療施設間において予め設定されている連携関係に対して付与された識別情報である。
連携元施設IDは、連携元の医療施設(医療連携を依頼可能な医療施設)の施設IDである。
連携元ユーザーIDは、連携元のユーザー(医療連携を依頼可能なユーザー)のユーザーIDである。
連携先施設IDは、連携先の医療施設(医療連携の依頼先として指定可能な医療施設)の施設IDである。
連携先ユーザーIDは、連携先のユーザー(医療連携の依頼先として指定可能なユーザー)のユーザーIDである。
医療連携は、医療施設対医療施設、医療施設対ユーザー、ユーザー対医療施設、ユーザー対ユーザーのどの形態であってもよい。実際に医療連携を他の医療施設に依頼する際には、予め設定されている連携関係の中から依頼先(送信先)を指定する。
連携送信情報テーブルT24には、医療連携の依頼に関する情報が格納される。連携送信情報テーブルT24には、送信ID、送信元施設ID、送信元ユーザーID、送信先施設ID、送信先ユーザーIDが対応付けられて格納される。
送信IDは、医療連携の依頼に対して付与された識別情報である。
送信元施設IDは、医用画像の送信元(医療連携の依頼元)の医療施設の施設IDである。
送信元ユーザーIDは、医用画像の送信元(医療連携の依頼元)のユーザーのユーザーIDである。
送信先施設IDは、医用画像の送信先(医療連携の依頼先)の医療施設の施設IDである。
送信先ユーザーIDは、医用画像の送信先(医療連携の依頼先)のユーザーのユーザーIDである。
患者情報テーブルT25には、送信対象の医用画像に係る患者の患者情報が格納される。患者情報テーブルT25には、送信ID、患者ID、患者氏名等が対応付けられて格納される。
画像特定情報テーブルT26には、送信対象の医用画像を特定するための画像特定情報が格納される。画像特定情報テーブルT26には、送信ID、データ種別、検査情報、画像情報(画像インスタンスUID等)、ファイルの保存場所等が対応付けられて格納される。
データ種別は、DICOM(Digital Image and Communications in Medicine)、PDF、JPEG等の医用画像の画像データの種別である。
検査情報、画像情報は、送信対象の医用画像に関する検査情報、画像情報である。
ファイルの保存場所は、送信対象の医用画像の保存場所である。
患者情報テーブルT25及び画像特定情報テーブルT26の各レコードは、共通の送信IDが含まれることで、連携送信情報テーブルT24内のレコードと対応付けられる。例えば、いずれかのクライアント端末30から送信された画像特定情報(画像インスタンスUID等)と送信先情報(送信先施設ID、送信先ユーザーID)とは、送信IDで対応付けられて、画像特定情報テーブルT26、連携送信情報テーブルT24に格納される。すなわち、連携送信情報テーブルT24及び画像特定情報テーブルT26を記憶する記憶部25は、第2記憶手段として機能する。
制御部21は、画像特定情報及び送信先情報が記憶部25に記憶された場合に、当該送信先情報が示す送信先のユーザーに通知する。すなわち、制御部21は、通知手段として機能する。
制御部21は、記憶部25(連携送信情報テーブルT24)に記憶されている送信先情報が示す送信先のユーザーが操作するクライアント端末30から画像参照要求が受信された場合に、当該送信先情報と対応付けられている画像特定情報に基づいて、当該画像特定情報に対応する医用画像を、センター内通信部24を介して画像保管サーバー10から取得する。すなわち、制御部21は、取得手段として機能する。
制御部21は、画像保管サーバー10から取得された医用画像を、インターネット通信部23を制御して、送信先のユーザーが操作するクライアント端末30に送信させる。すなわち、制御部21及びインターネット通信部23は、第2送信手段として機能する。
図4に、クライアント端末30の機能的構成を示す。
図4に示すように、クライアント端末30は、制御部31、RAM32、通信部33、操作部34、表示部35、記憶部36等を備えて構成され、各部はバス37等により接続されている。
制御部31は、CPU等により構成され、クライアント端末30の各部の処理動作を統括的に制御する制御回路である。制御部31は、記憶部36に記憶されている各種プログラムを読み出してRAM32に展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を実行する。
RAM32は、制御部31により実行制御される各種処理において、記憶部36から読み出された各種プログラム、入力若しくは出力データ及びパラメーター等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
通信部33は、ネットワークインターフェース等により構成され、インターネットN1や施設内ネットワーク60を介して接続された外部機器との間でデータの送受信を行う通信回路である。
操作部34は、カーソルキー、文字入力キー及び各種機能キー等を有するキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成される操作機器であり、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部31に出力する。例えば、操作部34は、クライアント端末30が設置された医療施設において生成された医用画像のうち、医療連携の対象とする医用画像を選択する際、選択された医用画像の送信先のユーザーを指定する際に用いられる。すなわち、操作部34は、選択手段、指定手段として機能する。
表示部35は、LCD(Liquid Crystal Display)等のモニターを備えて構成される表示装置であり、制御部31から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
記憶部36は、HDDや不揮発性の半導体メモリー等により構成される記憶装置である。記憶部36は、制御部31により実行される各種プログラムを記憶しているほか、各種プログラムを実行するために必要なパラメーターやデータを記憶している。
制御部31は、通信部33を制御して、医療連携の対象として選択された医用画像を特定するための画像特定情報、及び、指定された送信先のユーザーを示す送信先情報を、画像連携サーバー20に送信させる。すなわち、制御部31及び通信部33は、第1送信手段として機能する。
制御部31は、クライアント端末30が設置された医療施設において生成された医用画像を管理するPACS50から、医療連携の対象として選択された医用画像が画像保管サーバー10に送信されていない場合に、通信部33を制御して、選択された医用画像を他の医用画像よりも優先的に画像保管サーバー10に送信する旨の指示をPACS50に送信させる。すなわち、制御部31及び通信部33は、第3送信手段として機能する。
PACS50の制御部は、通信部を介してクライアント端末30から、選択された医用画像を優先的に画像保管サーバー10に送信する旨の指示が受信されると、通信部を制御して、選択された医用画像を画像保管サーバー10に送信させる。
次に、第1の実施の形態における動作について説明する。
画像保管サーバー10における処理は、制御部11と記憶部15に記憶されているプログラムとの協働により実現され、画像連携サーバー20における処理は、制御部21と記憶部25に記憶されているプログラムとの協働により実現され、クライアント端末30における処理は、制御部31と記憶部36に記憶されているプログラムとの協働により実現される。
図5は、医療連携システム100において行われるユーザー登録処理を示すラダーチャートである。ユーザー登録処理は、医療施設の管理者が画像連携サーバー20に対して、医療施設に所属するユーザーのユーザー情報を登録する処理である。
まず、クライアント端末30において、画像連携サーバー20に対して管理者によるログインが行われる(ステップS1)。クライアント端末30において、Webブラウザー上から所定のURL(Uniform Resource Locator)が指定され、画像連携サーバー20にアクセスが行われると、画像連携サーバー20からクライアント端末30に対し、ログイン画面が提供される。クライアント端末30では、操作部34からの操作により、ユーザーID及びパスワードが入力される。
画像連携サーバー20では、制御部21により、クライアント端末30において入力されたユーザーID及びパスワードに基づいて、ユーザー認証が行われる。具体的には、入力されたユーザーID及びパスワードの組み合わせが、ユーザー情報テーブルT22に予め登録されているユーザーID及びパスワードの組み合わせと一致する場合に、ユーザー認証がOKであると判断される。また、画像連携サーバー20において、制御部21により、ユーザー情報テーブルT22が参照され、このユーザーIDに対応するレコードの管理者フラグに基づいて、ログインユーザーが医療施設の管理者であるか否かが判断される。
管理者によるログインであると判断されると、画像連携サーバー20の制御部21により、クライアント端末30に対して、ユーザー登録画面が提供される(ステップS2)。
クライアント端末30では、管理者による操作部34からの操作により、新規登録対象のユーザー(登録ユーザー)のユーザー情報が入力される(ステップS3)。具体的には、登録ユーザーの所属施設ID、氏名、メールアドレス、仮パスワード等が入力される。
次に、管理者による操作部34からの操作により、登録ボタンが押下されると(ステップS4)、入力されたユーザー情報は、制御部31により、通信部33を介して画像連携サーバー20に送信される。
画像連携サーバー20では、インターネット通信部23により、クライアント端末30から送信されたユーザー情報が受信され、制御部21により、記憶部25のユーザー情報テーブルT22にユーザー情報が仮登録される(ステップS5)。具体的には、制御部21により、登録ユーザーのユーザーIDが新たに生成され、ユーザー情報テーブルT22に、新規レコードとして、新たに生成されたユーザーID、クライアント端末30から受信された所属施設ID、氏名、メールアドレス、仮パスワード等が格納される。なお、管理者フラグは「0」とする。
次に、画像連携サーバー20では、制御部21により、登録ユーザーのメールアドレスに、ユーザーID及び承認用URLを含むメールが、インターネット通信部23を介して通知される(ステップS6)。
また、管理者から登録ユーザーに仮パスワードが連絡される(ステップS7)。連絡方法は、メール、口頭による伝達等、特に限定されない。
登録ユーザーが操作するクライアント端末30では、登録ユーザーによる操作部34からの操作により、承認用URLが指定されると(ステップS8)、画像連携サーバー20からクライアント端末30に対し、入力画面が提供される(ステップS9)。
クライアント端末30において、登録ユーザーによる操作部34からの操作により、仮パスワードが入力されると(ステップS10)、画像連携サーバー20からクライアント端末30に対し、本パスワード入力画面が提供される(ステップS11)。
クライアント端末30において、登録ユーザーによる操作部34からの操作により、本パスワードが入力されると(ステップS12)、画像連携サーバー20では、制御部21により、記憶部25のユーザー情報テーブルT22において、登録ユーザーに対応するレコードのパスワードが本パスワードに更新され、ユーザー情報が本登録される(ステップS13)。
次に、画像連携サーバー20では、制御部21により、承認完了通知メールが、インターネット通信部23を介して管理者宛てに通知される(ステップS14)。具体的には、制御部21により、登録ユーザーと同じ医療施設の管理者(登録ユーザーのユーザー情報を入力した管理者)のユーザーIDに対応するメールアドレスがユーザー情報テーブルT22から取得され、取得されたメールアドレスに、承認完了通知メールが送信される。
以上で、ユーザー登録処理が終了する。
上記ユーザー登録処理では、新規登録されるユーザーのユーザーIDを登録ユーザー本人のみに通知しているが、管理者がユーザー登録時にユーザーIDを取得し、ユーザーID及び仮パスワードを登録ユーザーに連絡するようにしてもよい。
図6は、医療連携システム100において行われる第1の医療連携登録処理を示すラダーチャートである。第1の医療連携登録処理は、クライアント端末30から画像連携サーバー20に対して、医療連携の依頼を行う処理である。
まず、クライアント端末30において、操作部34からの操作により、クライアント端末30が設置された医療施設において生成された医用画像のうち、医療連携の対象とする医用画像が選択される(ステップS21)。例えば、制御部31により、クライアント端末30と同じ医療施設内のPACS50から、当該PACS50に保存されている医用画像の画像インスタンスUID等が取得され、医療連携の対象候補として提示される。そして、対象候補の中から、ユーザーの操作により、医療連携の対象とする医用画像が選択される。
次に、クライアント端末30では、制御部31により、画像連携サーバー20に対して、連携関係リストが要求される(ステップS22)。具体的には、制御部31により、クライアント端末30を操作するユーザーが所属する医療施設の施設ID及び当該ユーザーのユーザーIDを含む連携関係リスト取得要求が、通信部33を介して画像連携サーバー20に送信される。
画像連携サーバー20では、インターネット通信部23により、クライアント端末30から連携関係リスト取得要求が受信されると、制御部21により、連携関係リストが作成される。具体的には、制御部21により、連携関係情報テーブルT23から、「連携元施設ID」が連携関係リスト取得要求に含まれる施設IDであって、「連携元ユーザーID」が連携関係リスト取得要求に含まれるユーザーIDであるレコードが抽出され、抽出されたレコードから連携関係リスト(連携関係ID、連携元施設ID、連携元ユーザーID、連携先施設ID、連携先ユーザーID)が作成される。そして、制御部21により、連携関係リストが、インターネット通信部23を介してクライアント端末30に送信される(ステップS23)。
クライアント端末30では、制御部31により、連携関係リストが表示部35に表示される。連携関係リストには、クライアント端末30を操作するユーザーにとって、医療連携の依頼先として指定可能な医療施設(連携先施設ID)及びユーザー(連携先ユーザーID)が含まれる。操作部34からの操作により、連携関係リストに含まれる連携先ユーザーの中から医用画像の送信先のユーザーが指定される(ステップS24)。
次に、操作部34からの操作により、依頼内容が入力され、依頼ボタンが押下されると(ステップS25)、制御部31により、ステップS21で選択された医用画像が画像保管サーバー10に送信済みであるか否かが判断される(ステップS26)。具体的には、制御部31により、クライアント端末30と同じ医療施設内のPACS50に対して、選択された医用画像が画像保管サーバー10に送信済みであるか否かの問い合わせが行われる。
選択された医用画像が画像保管サーバー10に送信されていない場合には(ステップS26;NO)、制御部31により、通信部33を介して、選択された医用画像を他の医用画像よりも優先的に画像保管サーバー10に送信する旨の指示がPACS50に送信される。PACS50では、クライアント端末30から指示が受信されると、選択された医用画像が記憶部から読み出され、通信部を介して画像保管サーバー10に送信される(ステップS27)。この際、PACS50において、他の医用画像の送信予定が入っていたとしても、他の医用画像よりも優先的に、選択された医用画像が画像保管サーバー10に送信される。
ステップS26において、選択された医用画像が画像保管サーバー10に送信済みである場合(ステップS26;YES)、又は、ステップS27の後、制御部31により、選択された医用画像を特定するための画像特定情報(データ種別、検査情報、画像情報、ファイルの保存場所等)、連携送信情報(送信ID、送信元施設ID、送信元ユーザーID、送信先施設ID、送信先ユーザーID)、患者情報(患者ID、患者氏名等)が、通信部33を介して画像連携サーバー20に送信される(ステップS28)。送信元施設IDは、クライアント端末30を操作するユーザーが所属する医療施設の施設IDであり、送信元ユーザーIDは、クライアント端末30を操作するユーザーのユーザーIDである。送信先施設IDは、送信先として指定されたユーザーが所属する医療施設の施設IDであり、送信先ユーザーIDは、送信先として指定されたユーザーのユーザーIDである。送信先施設ID及び送信先ユーザーIDが送信先情報に相当する。
画像連携サーバー20では、インターネット通信部23により、クライアント端末30から情報が受信されると、制御部21により、画像特定情報に含まれる画像インスタンスUID等に基づいて、画像保管サーバー10における画像保管状態が確認される(ステップS29)。具体的には、制御部21により、センター内通信部24を介して、画像特定情報に対応する医用画像が画像保管サーバー10に保管されているか否かの問い合わせが行われる。
画像保管サーバー10では、制御部11により、画像管理DB151が参照され、記憶部15に画像特定情報に対応する医用画像が記憶されているか否かが判断され、センター内通信部14を介して、画像連携サーバー20に画像保管状態が返信される(ステップS30)。
画像連携サーバー20では、画像保管サーバー10に選択された医用画像が存在しない場合には(ステップS31;NO)、制御部21により、インターネット通信部23を介して、クライアント端末30に送信エラーが通知される(ステップS32)。
クライアント端末30では、表示部35に送信エラーであることが表示される。
ステップS31において、画像保管サーバー10に選択された医用画像が存在する場合(ステップS31;YES)、又は、ステップS32の後、画像連携サーバー20では、制御部21により、連携送信情報テーブルT24に連携送信情報が登録される(ステップS33)。
また、制御部21により、患者情報テーブルT25に患者情報が登録される(ステップS34)。
また、制御部21により、画像特定情報テーブルT26に画像特定情報が登録される(ステップS35)。ここで、患者情報テーブルT25及び画像特定情報テーブルT26に新規登録されるレコードに、連携送信情報テーブルT24に新規登録されたレコードの送信IDを含ませることによって、連携送信情報テーブルT24、患者情報テーブルT25及び画像特定情報テーブルT26における情報が対応付けられる。
次に、制御部21により、インターネット通信部23を介して、送信先として指定されたユーザー宛てにメールが送信される(ステップS36)。具体的には、制御部21により、連携送信情報に含まれる送信先ユーザーIDに基づいて、ユーザー情報テーブルT22から送信先ユーザーIDに対応するメールアドレスが取得され、取得されたメールアドレスに、医療連携が登録された旨の通知が送信される。
以上で、第1の医療連携登録処理が終了する。
第1の医療連携登録処理のステップS21において、複数の医用画像が選択された場合には、選択された複数の医用画像のうち、ステップS26において、送信されていないと判断された医用画像のみを画像保管サーバー10に送信すればよい。
図7は、医療連携システム100において行われる第1の画像参照処理を示すラダーチャートである。第1の画像参照処理は、クライアント端末30から画像連携サーバー20に対して、医用画像の参照要求を行う処理である。
まず、クライアント端末30において、画像連携サーバー20に対してユーザーによるログインが行われる(ステップS41)。クライアント端末30において、Webブラウザー上から所定のURLが指定され、画像連携サーバー20にアクセスが行われると、画像連携サーバー20からクライアント端末30に対し、ログイン画面が提供される。クライアント端末30では、操作部34からの操作により、ユーザーID及びパスワードが入力される。
画像連携サーバー20では、制御部21により、クライアント端末30において入力されたユーザーID及びパスワードに基づいて、ユーザー認証が行われる。具体的には、入力されたユーザーID及びパスワードの組み合わせが、ユーザー情報テーブルT22に予め登録されているユーザーID及びパスワードの組み合わせと一致する場合に、ユーザー認証がOKであると判断される。
次に、クライアント端末30では、制御部31により、画像連携サーバー20に対して、連携送信リストが要求される(ステップS42)。具体的には、制御部31により、クライアント端末30を操作するユーザーが所属する医療施設の施設ID及び当該ユーザーのユーザーIDを含む連携送信リスト取得要求が、通信部33を介して画像連携サーバー20に送信される。
画像連携サーバー20では、インターネット通信部23により、クライアント端末30から連携送信リスト取得要求が受信されると、制御部21により、連携送信リストが作成される。具体的には、制御部21により、連携送信情報テーブルT24から、「送信先施設ID」が連携送信リスト取得要求に含まれる施設IDであって、「送信先ユーザーID」が連携送信リスト取得要求に含まれるユーザーIDであるレコードが抽出され、抽出されたレコードから連携送信リスト(送信ID、送信元施設ID、送信元ユーザーID、送信先施設ID、送信先ユーザーID)が作成される。そして、制御部21により、連携送信リストが、インターネット通信部23を介してクライアント端末30に送信される(ステップS43)。
クライアント端末30では、制御部31により、連携送信リストが表示部35に表示され、操作部34からの操作により、連携送信リストの中から参照対象となる医療連携が選択される(ステップS44)。制御部31により、選択された医療連携に対応する送信IDが、通信部33を介して画像連携サーバー20に送信される。
画像連携サーバー20では、制御部21により、クライアント端末30において選択された医療連携の画像特定情報が取得される(ステップS45)。具体的には、制御部21により、画像特定情報テーブルT26が参照され、クライアント端末30から送信された送信IDに対応する画像インスタンスUID等が取得される。そして、制御部21により、取得された画像インスタンスUID等の画像特定情報が、インターネット通信部23を介してクライアント端末30に送信される。この画像特定情報は、連携送信リストの中から選択された医療連携に対応する送信IDと対応付けられているから、送信先情報(クライアント端末30を操作するユーザー)と対応付けられたものである。送信IDに対応する画像特定情報は、複数の場合もあり得る。
クライアント端末30では、制御部31により、画像連携サーバー20から送信された画像特定情報に基づいて、画像インスタンスUIDを含む画像の参照要求が、通信部33を介して画像連携サーバー20に送信される(ステップS46)。
画像連携サーバー20では、インターネット通信部23により、クライアント端末30から画像の参照要求が受信されると、制御部21により、画像インスタンスUIDを含む画像の取得要求が、センター内通信部24を介して画像保管サーバー10に送信される(ステップS47)。
画像保管サーバー10では、センター内通信部14により、画像連携サーバー20から画像の取得要求が受信されると、制御部11により、画像の取得要求に含まれる画像インスタンスUIDに基づいて、医用画像が特定され、特定された医用画像がセンター内通信部14を介して画像連携サーバー20に送信される(ステップS48)。具体的には、制御部11により、画像管理DB151が参照され、画像インスタンスUIDに対応する医用画像が特定され、特定された医用画像が記憶部15から読み出され、画像連携サーバー20に送信される。
ここで、画像保管サーバー10において、各医療施設において生成されたDICOMデータが画像部とヘッダー部に分離されて管理される等、医用画像が内部フォーマットで管理されている場合や、患者情報等の変更が画像管理DB151のみで管理され、画像ファイルに反映されていない場合には、特定された医用画像が画像連携サーバー20に送信される前に、制御部11により、画像連携サーバー20とクライアント端末30との間で利用可能な形式に変換される等、必要に応じて画像の再構成が行われる。
画像連携サーバー20では、センター内通信部24により、画像保管サーバー10から医用画像が受信されると、制御部21により、この医用画像に対して圧縮処理が施される(ステップS49)。なお、医用画像の圧縮は必須ではないが、インターネット回線を用いる場合には、圧縮する方が回線品質のバラツキを抑えることができる。
次に、制御部21により、圧縮された医用画像がインターネット通信部23を介してクライアント端末30に送信される(ステップS50)。
クライアント端末30では、通信部33により、圧縮された医用画像が受信されると、制御部31により、医用画像が展開される(ステップS51)。
ステップS46〜ステップS51の処理が、取得する画像の枚数分繰り返される。なお、複数の画像を纏めて取得するような構成としてもよい。
次に、クライアント端末30において、制御部31により、医用画像が表示部35に表示される(ステップS52)。
以上で、第1の画像参照処理が終了する。
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、画像保管サーバー10に既に記憶されている医用画像に対して、画像連携サーバー20に医療連携を登録するので、医療施設から画像連携サーバー20に医用画像を送信する必要がなく、画像送信時間が不要になる。したがって、医療施設ごとの医用画像の保管と、医療施設間の医療連携と、を効率良く行うことができる。
また、医療連携の対象として選択された医用画像がPACS50から画像保管サーバー10に送信されていない場合に、選択された医用画像を他の医用画像よりも優先的に画像保管サーバー10に送信するので、速やかに選択された医用画像が画像保管サーバー10に記憶されている状態に移行させることができる。
また、画像連携サーバー20の記憶部25に画像特定情報及び送信先情報が記憶された場合に、当該送信先情報が示す送信先のユーザーに通知することができる。
また、画像連携サーバー20のユーザー情報テーブルT22内のユーザー情報は、当該ユーザー情報に対応するユーザーが所属する医療施設の管理者が操作するクライアント端末30から登録されるので、医療施設ごとに、ユーザー情報を登録し、管理することができる。
なお、第1の医療連携登録処理(図6参照)のステップS26において、選択された医用画像がPACS50から画像保管サーバー10に送信されていない場合に、クライアント端末30の制御部31は、表示部35に警告を表示させることとしてもよい。この場合、ユーザーに注意を促すことができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態における医療連携システムは、第1の実施の形態に示した医療連携システム100と同様の構成であるため、図1〜図4を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第2の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
クライアント端末30の制御部31は、クライアント端末30が設置された医療施設において生成された医用画像を管理するPACS50から、医療連携の対象として選択された医用画像が画像保管サーバー10に送信されていない場合に、通信部33を制御して、選択された医用画像を画像連携サーバー20に送信する旨の指示をPACS50に送信させる。すなわち、制御部31及び通信部33は、第4送信手段として機能する。
PACS50の制御部は、通信部を介してクライアント端末30から、選択された医用画像を画像連携サーバー20に送信する旨の指示が受信されると、通信部を制御して、選択された医用画像を画像連携サーバー20に送信させる。
画像連携サーバー20の制御部21は、PACS50から送信された医用画像を記憶部25に記憶させる。すなわち、記憶部25は、第3記憶手段として機能する。
制御部21は、記憶部25(連携送信情報テーブルT24)に記憶されている送信先情報が示す送信先のユーザーが操作するクライアント端末30から画像参照要求が受信された場合に、当該送信先情報と対応付けられている画像特定情報に対応する医用画像を画像保管サーバー10から取得する代わりに、記憶部25から取得する。
次に、第2の実施の形態における動作について説明する。
画像保管サーバー10における処理は、制御部11と記憶部15に記憶されているプログラムとの協働により実現され、画像連携サーバー20における処理は、制御部21と記憶部25に記憶されているプログラムとの協働により実現され、クライアント端末30における処理は、制御部31と記憶部36に記憶されているプログラムとの協働により実現される。
ユーザー登録処理については、第1の実施の形態に示したユーザー登録処理(図5参照)と同様である。
図8は、第2の実施の形態の医療連携システムにおいて行われる第2の医療連携登録処理を示すラダーチャートである。第2の医療連携登録処理は、クライアント端末30から画像連携サーバー20に対して、医療連携の依頼を行う処理である。
ステップS61〜ステップS65の処理については、第1の医療連携登録処理(図6参照)のステップS21〜ステップS25の処理と同様であるため、説明を省略する。
ステップS65の後、クライアント端末30では、制御部31により、ステップS61で選択された医用画像が画像保管サーバー10に送信済みであるか否かが判断される(ステップS66)。
選択された医用画像が画像保管サーバー10に送信されていない場合には(ステップS66;NO)、制御部31により、通信部33を介して、選択された医用画像を画像連携サーバー20に送信する旨の指示がPACS50に送信される。PACS50では、クライアント端末30から指示が受信されると、選択された医用画像が記憶部から読み出され、通信部を介して画像連携サーバー20に送信される(ステップS67)。
ステップS66において、選択された医用画像が画像保管サーバー10に送信済みである場合(ステップS66;YES)、又は、ステップS67の後、制御部31により、選択された医用画像を特定するための画像特定情報(データ種別、検査情報、画像情報、ファイルの保存場所等)、連携送信情報(送信ID、送信元施設ID、送信元ユーザーID、送信先施設ID、送信先ユーザーID)、患者情報(患者ID、患者氏名等)が、通信部33を介して画像連携サーバー20に送信される(ステップS68)。
ただし、ステップS67において、PACS50から画像連携サーバー20に直接医用画像が送信された場合には、クライアント端末30から画像連携サーバー20への画像特定情報の送信は不要である。
ステップS69〜ステップS76の処理については、第1の医療連携登録処理(図6参照)のステップS29〜ステップS36の処理と同様であるため、説明を省略する。
ただし、ステップS67において、PACS50から画像連携サーバー20に直接医用画像が送信された場合には、ステップS69〜ステップS72の処理は省略される。また、PACS50から画像連携サーバー20に直接医用画像が送信された場合には、画像連携サーバー20の制御部21により、ステップS75の処理に代えて、医用画像が記憶部25に登録される。この場合、制御部21により、医用画像と対応付けられて、画像インスタンスUID、送信IDが記憶部25に記憶される。
以上で、第2の医療連携登録処理が終了する。
第2の医療連携登録処理のステップS61において、複数の医用画像が選択された場合には、選択された複数の医用画像のうち、ステップS66において、送信されていないと判断された医用画像のみを画像連携サーバー20に送信すればよい。
第1の画像参照処理については、第1の実施の形態に示した第1の画像参照処理(図7参照)と略同様である。ただし、第2の医療連携登録処理のステップS67において、PACS50から画像連携サーバー20に直接送信された医用画像については、ステップS45で、画像連携サーバー20の制御部21により、クライアント端末30において選択された医療連携の送信IDに対応する画像インスタンスUIDが記憶部25から取得される。また、ステップS47及びステップS48に代えて、画像連携サーバー20において、制御部21により、記憶部25に記憶されている医用画像が取得される。具体的には、インターネット通信部23により、クライアント端末30から画像の参照要求が受信されると、制御部21により、画像の参照要求に含まれる画像インスタンスUIDに基づいて、記憶部25から医用画像が読み出される。
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、画像保管サーバー10に既に記憶されている医用画像に対して、画像連携サーバー20に医療連携を登録するので、医療施設ごとの医用画像の保管と、医療施設間の医療連携と、を効率良く行うことができる。
また、医療連携の対象として選択された医用画像がPACS50から画像保管サーバー10に送信されていない場合には、選択された医用画像をPACS50から直接画像連携サーバー20に送信することができる。
なお、第2の医療連携登録処理(図8参照)のステップS66において、選択された医用画像がPACS50から画像保管サーバー10に送信されていない場合に、クライアント端末30の制御部31は、表示部35に警告を表示させることとしてもよい。この場合、ユーザーに注意を促すことができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明を適用した第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態における医療連携システムは、第1の実施の形態に示した医療連携システム100と同様の構成であるため、図1〜図4を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第3の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
第1及び第2の実施の形態では、クライアント端末30から画像連携サーバー20に画像特定情報及び送信先情報を送信する場合について説明したが、第3の実施の形態では、クライアント端末30から画像保管サーバー10を経由して画像連携サーバー20に画像特定情報及び送信先情報を送信する。
クライアント端末30の制御部31は、通信部33を制御して、医療連携の対象として選択された医用画像を特定するための画像特定情報、及び、指定された送信先のユーザーを示す送信先情報を、画像保管サーバー10に送信させる。すなわち、制御部31及び通信部33は、第1送信手段として機能する。
画像保管サーバー10の制御部11は、クライアント端末30から送信された画像特定情報と送信先情報とを対応付けて、センター内通信部14を介して、画像連携サーバー20に転送する。すなわち、制御部11及びセンター内通信部14は、転送手段として機能する。
画像連携サーバー20の制御部21は、画像保管サーバー10から転送された画像特定情報と送信先情報とを対応付けて記憶部25に記憶させる。
第3の実施の形態における動作は、医療連携を依頼する際のデータの流れが異なるのみで、その他の処理については、第1の実施の形態と同様である。
第3の実施の形態では、第1の実施の形態に示した第1の医療連携登録処理(図6参照)のステップS28に代えて、クライアント端末30の制御部31により、画像特定情報、連携送信情報及び患者情報が、通信部33を介して画像保管サーバー10に送信される。
画像保管サーバー10では、インターネット通信部13により、クライアント端末30から画像特定情報、連携送信情報及び患者情報が受信されると、制御部11により、これらの情報が対応付けられて、センター内通信部14を介して画像連携サーバー20に転送される。
画像連携サーバー20では、センター内通信部24により、画像保管サーバー10から画像特定情報、連携送信情報及び患者情報が受信されると、ステップS29に移行する。
以上説明したように、第3の実施の形態によれば、画像保管サーバー10に既に記憶されている医用画像に対して、画像保管サーバー10を経由して画像連携サーバー20に医療連携を登録するので、医療施設から画像連携サーバー20に医用画像を送信する必要がなく、画像送信時間が不要になる。したがって、医療施設ごとの医用画像の保管と、医療施設間の医療連携と、を効率良く行うことができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明を適用した第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態における医療連携システムは、第1の実施の形態に示した医療連携システム100と同様の構成であるため、図1〜図4を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第4の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
第1〜第3の実施の形態では、原則として、画像連携サーバー20が画像保管サーバー10から医療連携に係る医用画像を取得して、クライアント端末30に送信する場合について説明したが、第4の実施の形態では、画像保管サーバー10から医療連携に係る医用画像をクライアント端末30に送信する。
画像連携サーバー20の制御部21は、記憶部25(連携送信情報テーブルT24)に記憶されている送信先情報が示す送信先のユーザーが操作するクライアント端末30から画像参照要求が受信された場合に、当該送信先情報及び当該送信先情報と対応付けられている画像特定情報を含む画像送信指示を、センター内通信部24を制御して、画像保管サーバー10に送信させる。すなわち、制御部21及びセンター内通信部24は、画像送信指示手段として機能する。
画像保管サーバー10の制御部11は、センター内通信部14を介して画像送信指示が受信されると、画像送信指示に含まれる画像特定情報に基づいて、当該画像特定情報に対応する医用画像を記憶部15から取得する。すなわち、制御部11は、取得手段として機能する。
制御部11は、画像送信指示に含まれる送信先情報に基づいて、送信先のユーザーが操作するクライアント端末30に、取得された医用画像を、インターネット通信部13を介して送信させる。すなわち、制御部11及びインターネット通信部13は、第2送信手段として機能する。
次に、第4の実施の形態における動作について説明する。
画像保管サーバー10における処理は、制御部11と記憶部15に記憶されているプログラムとの協働により実現され、画像連携サーバー20における処理は、制御部21と記憶部25に記憶されているプログラムとの協働により実現され、クライアント端末30における処理は、制御部31と記憶部36に記憶されているプログラムとの協働により実現される。
ユーザー登録処理、第1の医療連携登録処理については、第1の実施の形態に示したユーザー登録処理(図5参照)、第1の医療連携登録処理(図6参照)と同様である。
図9は、第4の実施の形態の医療連携システムにおいて行われる第2の画像参照処理を示すラダーチャートである。
ステップS81〜ステップS86の処理については、第1の画像参照処理(図7参照)のステップS41〜ステップS46の処理と同様であるため、説明を省略する。
ステップS86の後、画像連携サーバー20では、インターネット通信部23により、クライアント端末30から画像の参照要求が受信されると、制御部21により、画像インスタンスUID(画像の参照要求に含まれる画像特定情報)及び当該画像インスタンスUIDに対応付けられている送信先情報を含む画像送信指示が、センター内通信部24を介して画像保管サーバー10に送信される(ステップS87)。画像の参照要求に含まれる画像インスタンスUIDは、クライアント端末30を操作するユーザーを送信先とした送信IDに対応するものであるから、画像送信指示に含まれる送信先情報は、画像の参照要求を送信したクライアント端末30を操作するユーザーを示すものである。
画像保管サーバー10では、センター内通信部14により、画像連携サーバー20から画像送信指示が受信されると、制御部11により、画像管理DB151が参照され、画像送信指示に含まれる画像インスタンスUIDに対応する医用画像が特定され、特定された医用画像が記憶部15から取得される(ステップS88)。
次に、制御部11により、取得された医用画像に対して圧縮処理が施される(ステップS89)。
次に、制御部11により、画像送信指示に含まれる送信先情報に基づいて、送信先のユーザーが操作するクライアント端末30に、圧縮された医用画像が、インターネット通信部13を介して送信される(ステップS90)。
クライアント端末30では、通信部33により、圧縮された医用画像が受信されると、制御部31により、医用画像が展開される(ステップS91)。
ステップS86〜ステップS91の処理が、取得する画像の枚数分繰り返される。なお、複数の画像を纏めて取得するような構成としてもよい。
次に、クライアント端末30において、制御部31により、医用画像が表示部35に表示される(ステップS92)。
以上で、第2の画像参照処理が終了する。
以上説明したように、第4の実施の形態によれば、画像保管サーバー10に既に記憶されている医用画像に対して、画像連携サーバー20に医療連携を登録するので、医療施設から画像連携サーバー20に医用画像を送信する必要がなく、画像送信時間が不要になる。したがって、医療施設ごとの医用画像の保管と、医療施設間の医療連携と、を効率良く行うことができる。
また、第1の実施の形態と同様、医療連携の対象として選択された医用画像がPACS50から画像保管サーバー10に送信されていない場合に、選択された医用画像を他の医用画像よりも優先的に画像保管サーバー10に送信することで、速やかに選択された医用画像が画像保管サーバー10に記憶されている状態に移行させることができる。
あるいは、医療連携の対象として選択された医用画像がPACS50から画像保管サーバー10に送信されていない場合に、クライアント端末30の制御部31は、表示部35に警告を表示させることとしてもよい。
なお、上記各実施の形態における記述は、本発明に係る医療連携システムの例であり、これに限定されるものではない。システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
例えば、各実施の形態における特徴的な処理を組み合わせることとしてもよい。
上記各実施の形態では、第1の画像参照処理(図7参照)又は第2の画像参照処理(図9参照)において、ログインユーザーが送信先として設定されている連携送信リストを画像連携サーバー20がクライアント端末30に提示して、クライアント端末30から参照対象の医療連携を選択することとしたが、ログインユーザーに該当する医用画像が少ない場合等には、ユーザーが参照対象を選択することなく、クライアント端末30に医用画像が送信されることとしてもよい。
また、上記各実施の形態では、画像保管サーバー10が、各医療施設において生成された医用画像のバックアップを目的として使用される場合について説明したが、近年、クラウドサーバーの普及に伴い、データセンターで全てのデータが管理され、医療施設側には直近のデータのみが保存されているという状況もあり得る。この場合、送信元施設のユーザーは、直接画像保管サーバー10にアクセスし、医療連携の対象とする医用画像を選択してもよい。