実施形態の照明制御システムは、手動操作によって操作信号を送信する操作端末と、前記操作端末と電気信号線によって接続され、前記電気信号線を介して前記操作端末に外部電源から受電した電力を供給し、前記電気信号線を介して前記操作信号を受信し、前記操作信号に基づいて、照明装置の動作を指示する指示信号を生成し、前記指示信号を送信する中継ユニットと、第1方式の無線通信によって前記中継ユニットから前記指示信号を受信し、第2方式の無線通信によって前記指示信号に応じて前記照明装置の点消灯を制御する、照明コントローラと、を有する。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(構成)
図1は、実施形態に関わる、照明制御システム1の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、照明制御システム1は、操作端末であるスイッチ装置11、中継ユニット21、携帯端末31、照明コントローラ41、照明装置51、センサ装置61及び設定装置71を有する。
スイッチ装置11は、電気信号線11aによって中継ユニット21と接続される。中継ユニット21は、外部電源Eと接続される。照明コントローラ41は、第1方式の無線通信によって中継ユニット21及び携帯端末31と接続され、第2方式の無線通信によって照明装置51及びセンサ装置61と接続される。第1方式の無線通信と第2方式の無線通信とは、例えば使用する周波数帯が異なる。また、第2方式の無線通信は、照明コントローラ41に接続される端末を管理しており、定期的に制御対象となる端末と双方向通信を行っている。従って、第2方式の無線通信においては照明コントローラ41の能力に応じて接続可能な端末の上限が定められる。一方、第1方式の無線通信によって接続される機器は、照明コントローラ41の管理対象ではないため照明コントローラ側から定期的に機器へ通信が行わることはなく、機器から照明コンとローラ41へ問い合わせがあればそれに応じた通信が行われる。従って、第1方式の無線通信は同時に通信を行うことによって通信トラフィック増加による通信上の制約を受け得るが、第2方式の無線通信とは異なり第1方式の無線通信で通信可能な機器は照明コントローラ41との接続数の上限はない。
図2は、実施形態に関わる、照明制御システム1のスイッチ装置11の構成の一例を示すブロック図である。図3は、実施形態に関わる、照明制御システム1の操作状態テーブル16の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、スイッチ装置11は、例えば、壁等の設置面に設置される壁スイッチである。スイッチ装置11は、中継ユニット接続部12、操作部13、表示部14、メモリ15、操作状態テーブル16、プロセッサ17及び設定装置用コネクタ18を有する。中継ユニット接続部12、操作部13、表示部14及びメモリ15は、プロセッサ17と接続される。
中継ユニット接続部12は、中継ユニット21を接続するための回路である。中継ユニット接続部12は、プロセッサ17の制御の下、中継ユニット21と各種信号の送受信を行う。また、中継ユニット接続部12は、中継ユニット21から受電した電力をスイッチ装置11内の各部に供給する。
操作部13は、ユーザの操作によって指示入力することができるように構成される。操作部13は、例えば、点灯又は消灯のいずれかに切り替えることができるプッシュスイッチを有する。ユーザの指示入力があると、操作部13は、制御信号をプロセッサ17に出力する。
操作部13は、スイッチ装置11にm個設けられる。m個の操作部13の各々には、操作アドレスX1、X2・・・Xm(mは、1又は複数の数を示す)が割り当てられる。以下、操作アドレスX1、X2・・・Xmの全部又は一部を示すとき、操作アドレスXという。
照明制御システム1にスイッチ装置11が複数設けられるとき、操作アドレスXは、操作部13を識別できるように、全てのスイッチ装置11内でユニークになるように割り当てられる。
表示部14は、操作部13に応じた個数設けられる。例えば、図2では、表示部14は、操作部13と同じ個数設けられる。なお、表示部14の個数は、操作部13と同じ個数に限定されない。
表示部14は、プロセッサ17の制御の下、操作部13の操作状態情報を表示することができるように構成される。操作状態情報は、操作アドレスXに対応した操作部13の操作状態を示す情報である。例えば、表示部14は、緑色及び赤色に発光可能なLEDを有する回路であり、操作状態情報が「点灯」であるとき、緑色に発光表示し、一方、操作状態情報が「消灯」であるとき、赤色に発光表示する。
メモリ15は、例えば、フラッシュROM等、プロセッサ17によって読み書き可能な記憶素子によって構成される。メモリ15は、スイッチ装置11を制御するための各種情報の他、操作部13に対する操作アドレスXの割り当て情報も記憶する。
操作状態テーブル16は、メモリ15に記憶される。操作状態テーブル16は、操作アドレスXと操作状態情報が対応付けられたテーブル情報である。図3の例では、操作アドレスX1の操作状態情報が「点灯」、操作アドレスX2の操作状態情報が「消灯」、操作アドレスXmの操作状態情報が「点灯」である。
プロセッサ17は、スイッチ装置11の動作を制御する回路である。操作部13から制御信号を受信すると、プロセッサ17は、中継ユニット接続部12を介して中継ユニット21に、操作アドレスXと、点灯又は消灯等の動作を指示する指示情報を送信する。
また、プロセッサ17は、中継ユニット接続部12を介して中継ユニット21から操作アドレスX及び点灯状態情報を受信すると、点灯状態情報に応じて操作状態テーブル16の操作状態情報を更新する。例えば、プロセッサ17は、点灯状態情報が「点灯」であるとき、操作状態情報も「点灯」に更新し、また、点灯状態情報が「消灯」であるとき、操作状態情報も「消灯」に更新する。
また、プロセッサ17は、操作状態テーブル16を読み込み、操作アドレスX及び操作状態情報に基づいて、制御信号を送信し、表示部14に操作状態情報を表示させる。
設定装置用コネクタ18は、中継ユニット21と接続される。設定装置用コネクタ18には、設定装置71が接続される。設定装置用コネクタ18は、スイッチ装置11の内部に設けられる。設定装置用コネクタ18は、スイッチカバーによって覆われ、スイッチカバーを開けることによって外部に露出する。
図4は、実施形態に関わる、照明制御システム1の中継ユニット21の構成の一例を示すブロック図である。図5は、実施形態に関わる、照明制御システム1の変換テーブル26の一例を示すブロック図である。
中継ユニット21は、例えば、壁等の設置面に設置される。中継ユニット21は、スイッチ装置11と照明コントローラ41を中継する。中継ユニット21は、電源回路22、スイッチ装置接続部23、無線通信部24、メモリ25、変換テーブル26及びプロセッサ27を有する。電源回路22は、スイッチ装置接続部23と接続される。スイッチ装置接続部23、無線通信部24及びメモリ25は、プロセッサ27と接続される。
電源回路22は、外部電源Eと接続される。電源回路22は、外部電源Eから受電した電力を変換し、中継ユニット21内の各部に電力を供給する回路である。
スイッチ装置接続部23は、スイッチ装置11と接続するための回路である。スイッチ装置接続部23は、プロセッサ27の制御の下、スイッチ装置11との各種信号の送受信を行う。また、スイッチ装置接続部23は、電源回路22から受電した電力をスイッチ装置11に供給する。
無線通信部24は、第1方式の無線通信によって照明コントローラ41と接続できるように構成される。第1方式の無線通信は、例えば、無線LAN等の方式の無線通信である。
メモリ25は、プロセッサ17によって読み書き可能な記憶素子によって構成される。メモリ25は、中継ユニット21を制御するための各種情報を記憶する。
変換テーブル26は、メモリ25に記憶される。変換テーブル26は、操作アドレスXと照明アドレスYを対応付けたテーブル情報である。より具体的には、変換テーブル26では、m個の操作アドレスXとn個の照明アドレスY(nは、1又は複数の数を示す)が互いに対応付けられる。照明アドレスYは、照明装置51の各々に割り当てられたアドレスである。例えば、図5では、操作アドレスX1、X2・・・Xmの各々と、照明アドレスY1、Y2・・・Ynの各々とが互いに対応付けられる。操作アドレスXと照明アドレスYの各々の個数は、同じでなくても構わない。以下、照明アドレスY1、Y2・・・Ynの全部又は一部を示すとき、照明アドレスYという。
プロセッサ27は、中継ユニット21の動作を制御する回路である。スイッチ装置接続部23を介してスイッチ装置11から操作アドレスXと指示情報を受信すると、プロセッサ17は、メモリ25から変換テーブル26を取得し、操作アドレスXに対応付けられた照明アドレスYを抽出することによって操作アドレスXを照明アドレスYに変換する。続いて、プロセッサ27は、無線通信部24を介して照明コントローラ41に、照明アドレスYと指示情報を送信する。
また、プロセッサ27は、無線通信部24を介して照明コントローラ41から照明アドレスYと照明状態情報を受信すると、変換テーブル26に基づいて、照明アドレスYを操作アドレスXに変換する。続いて、プロセッサ27は、スイッチ装置接続部23を介してスイッチ装置11に、操作アドレスXと照明状態情報を送信する。
図6は、実施形態に関わる、照明制御システム1の携帯端末31の構成の一例を示すブロック図である。
携帯端末31は、例えば、ユーザが把持可能なタブレット型の携帯情報端末である。携帯端末31は、無線通信によって照明コントローラ41に、照明装置51の点灯又は消灯等の指示入力を行うことができるように構成される。携帯端末31は、無線通信部32、表示パネル33、タッチパネル34、メモリ35、点灯状態テーブル36及びプロセッサ37を有する。無線通信部32、表示パネル33、タッチパネル34及びメモリ35は、プロセッサ37と接続される。
無線通信部32は、第1方式の無線通信によって照明コントローラ41と接続できるように構成される。
表示パネル33は、例えば、LED又はOLED等のパネル部材によって構成され、プロセッサ37から入力された各種情報を表示する。
タッチパネル34は、表示パネル33上に配置される。ユーザの指示入力があると、タッチパネル34は、制御信号をプロセッサ37に出力する。
メモリ35は、プロセッサ37によって読み書き可能な記憶素子によって構成される。メモリ35は、携帯端末31を制御するための各種情報を記憶する。
点灯状態テーブル36は、メモリ35に記憶される。点灯状態テーブル36は、照明アドレスYと点灯状態情報が対応付けられたテーブル情報である。点灯状態情報は、操作アドレスXに対応した照明装置51の点灯状態を示す情報である。図7の例では、照明アドレスY1の点灯状態情報が「点灯」、照明アドレスY2の点灯状態情報が「消灯」、及び、照明アドレスYnの点灯状態情報が「点灯」である。
プロセッサ37は、携帯端末31の動作を制御する回路である。ユーザの指示入力によってタッチパネル34から制御信号を受信すると、プロセッサ37は、制御信号に応じ、点灯又は消灯等の照明装置51の動作を指示する指示情報を生成する。続いて、プロセッサ37は、無線通信部32を介して照明コントローラ41に、照明アドレスY及び指示情報を送信する。
また、プロセッサ37は、無線通信部32を介して照明コントローラ41から照明アドレスY及び点灯状態情報を受信すると、メモリ35の点灯状態テーブル36の点灯状態情報を更新する。
また、プロセッサ37は、点灯状態テーブル36から照明アドレスY及び点灯状態情報を取得し、表示パネル33に表示可能である。
図8は、実施形態に関わる、照明制御システム1の照明コントローラ41の構成の一例を示すブロック図である。
照明コントローラ41は、例えば、天井又は壁等の設置面に設置される。照明コントローラ41は、中継ユニット21、携帯端末31及びセンサ装置61から受信した制御信号に応じ、照明装置51の照明制御を行うことができるように構成される。照明コントローラ41は、無線通信部42、メモリ43及びプロセッサ44を有する。無線通信部42及びメモリ43は、プロセッサ44と接続される。
無線通信部42は、第1方式の無線通信によって無線通信部24、32と接続し、第2方式の無線通信によって照明装置51及びセンサ装置61と接続する回路である。第2方式の無線通信は、例えば、エコーネットライト等の方式の無線通信である。
メモリ43は、プロセッサ44によって読み書き可能な記憶素子によって構成される。メモリ43は、照明コントローラ41を制御するための各種情報を記憶する。メモリ43には、照明アドレスY及びセンサ装置61のアドレスであるセンサアドレスが記憶される。メモリ43は、例えば、センサアドレスによって識別されるセンサ装置61が所定の明るさを検知したとき、又は、人の存在を検知したとき、予め定めた照明アドレスYの照明装置51を点灯又は消灯する等の動作条件を記憶することも可能である。
プロセッサ44は、照明コントローラ41の動作を制御する回路である。プロセッサ44は、メモリ43からプログラムを読み込み、実行することによって機能を実現するように構成しても構わない。
プロセッサ44は、無線通信部24、32から照明アドレスYと指示情報を受信すると、無線通信部42を介して照明装置51に、照明アドレスYと指示情報に基づいた指示を行う。
また、プロセッサ44は、照明装置51から点灯状態情報を受信すると、無線通信部42を介して無線通信部24、32に、点灯状態情報を送信する。
また、プロセッサ44は、センサ装置61から受信したセンサ情報に応じ、メモリ43に記憶された動作条件に従い、無線通信部42を介して照明装置51に、指示情報に応じた指示を送信しても構わない。
図9は、実施形態に関わる、照明制御システム1の照明装置51の構成の一例を示すブロック図である。
照明装置51は、例えば、天井又は壁等に、n個取り付けられる。n個の照明装置51の各々には、照明アドレスYが割り当てられる(図1)。照明装置51は、照明コントローラ41から受信した制御信号に応じ、点灯又は消灯等の動作を行う。照明装置51は、無線通信部52、メモリ53、照明部54及びプロセッサ55を有する。無線通信部52、メモリ53及び照明部54は、プロセッサ55と接続される。
無線通信部52は、第2方式の無線通信によって無線通信部42と接続する回路である。
メモリ53は、読み書き可能な記憶素子によって構成され、自己に割り当てられた照明アドレスYを記憶する。照明アドレスYは、製造時において割り当てられるものであっても構わないし、照明コントローラ41により、手動又は自動で割り当てられたものであっても構わない。
照明部54は、LED等の発光素子を有する。照明部54は、プロセッサ55の制御信号に応じて点灯又は消灯する。
プロセッサ55は、照明装置51の動作を制御する回路である。無線通信部52を介して照明コントローラ41から照明アドレスY及び指示情報を受信すると、受信した照明アドレスYと自己の照明アドレスYが一致するか否かを判定する。受信した照明アドレスYと自己の照明アドレスYが一致するとき、プロセッサ55は、制御信号を出力し、指示情報に応じて照明部54を点灯又は消灯させる。
また、プロセッサ55は、無線通信部52を介し、照明コントローラ41から点灯状態を問い合わせる制御信号を受信すると、照明コントローラ41に点灯状態情報を返信する。例えば、照明コントローラ41の問い合わせに対し、プロセッサ55は、照明部54が点灯しているときには、点灯を示す点灯状態情報を返信し、一方、照明部54が消灯しているときには、消灯を示す点灯状態情報を返信する。
図10は、実施形態に関わる、照明制御システム1のセンサ装置61の構成の一例を示すブロック図である。
センサ装置61は、例えば、天井又は壁等の設置面に、1又は複数個設置される。センサ装置61の各々には、センサアドレスが割り当てられる。センサ装置61は、検知した検知情報を照明コントローラ41に送信できるように構成される。センサ装置61は、無線通信部62、メモリ63、センサ部64及びプロセッサ65を有する。無線通信部62、メモリ63及びセンサ部64は、プロセッサ65と接続される。
無線通信部62は、第2方式の無線通信によって無線通信部42と接続する回路である。
メモリ63は、読み書き可能な記憶素子によって構成される。メモリ63は、自己に割り当てられたセンサアドレスを記憶する。
センサ部64は、外部情報を検知し、検知結果である検知情報をプロセッサ65に出力する。センサ部64は、例えば、人感センサ、又は、明るさセンサ等のセンサを有する。例えば、照明制御システム1には、人感センサを備えたセンサ装置61と、明るさセンサを備えたセンサ装置61との両方が設けられても構わない。なお、センサ部64のセンサは、人感センサ、又は、明るさセンサに限定されない。
プロセッサ65は、センサ装置61の動作を制御する回路である。センサ部64から検知情報を受信すると、プロセッサ65は、無線通信部62を介して照明コントローラ41に、自己のセンサアドレスと検知情報を送信する。
設定装置71は、ユーザの操作によって変換テーブル26のテーブル情報を設定できるように構成される。設定装置71は、表示具及び操作具を有する小型の端末器であり、接続ケーブルによって設定装置用コネクタ18に接続可能である。設定装置71は、操作アドレスXと操作部13の対応付け、照明アドレスYと照明装置51の対応付け、及び、センサアドレスとセンサ装置61の対応付けを設定できるように構成しても構わない。
すなわち、操作アドレスXと指示情報は、操作端末によって送信される操作信号を構成する。照明アドレスYと指示情報は、照明コントローラ41によって送受信される指示信号を構成する。
また、操作端末は、壁に設置されるスイッチ装置11である。操作端末は、複数の操作部13を有する。複数の操作部13の各々には、操作アドレスXが割り当てられる。操作端末は、手動操作によって操作信号を送信する。
また、照明装置51は、複数設けられる。複数の照明装置の各々には、照明アドレスYが割り当てられる。
また、中継ユニット21は、操作端末と電気信号線11aによって接続され、電気信号線11aを介して操作端末に外部電源Eから受電した電力を供給し、電気信号線11aを介して操作信号を受信し、操作信号に基づいた指示信号を送信する。中継ユニット21は、操作信号に含まれる操作アドレスXを照明アドレスYに変換し、照明アドレスYを含む指示信号を送信する。中継ユニット21は、操作アドレスXと照明アドレスYを対応付けた変換テーブル26を有する。
また、照明コントローラ41は、第1方式の無線通信によって中継ユニット21から指示信号を受信し、第2方式の無線通信によって指示信号に応じて照明装置51の点消灯を制御する。
また、携帯端末31は、指示入力を行うことができ、第1方式の無線通信によって指示入力に応じた指示信号を照明コントローラ41に送信する。
また、設定装置71は、中継ユニット21と接続され、変換テーブル26上の操作アドレスXと照明アドレスYを設定する。
(動作)
実施形態に係る照明制御システム1の動作について説明をする。
照明制御システム1を起動すると、無線通信部42は、第1方式の無線通信によって無線通信部24、32と接続し、第2方式の無線通信によって無線通信部52、62と接続する。
中継ユニット21は、外部電源Eから受電した電力をスイッチ装置11に供給する。
まず、一例として、照明アドレスY1の照明装置51を点灯する動作について説明をする。
操作ユニットでは、ユーザが、操作アドレスX1に割り当てられた操作部13に点灯を指示する指示入力を行うと、プロセッサ17は、操作部13から制御信号を受信する。プロセッサ17は、中継ユニット接続部12を介して中継ユニット21に、操作アドレスX1と点灯を指示する指示情報を送信する。
中継ユニット21では、スイッチ装置接続部23を介して操作アドレスX1と指示情報を受信すると、プロセッサ27は、変換テーブル26に基づいて、操作アドレスX1を照明アドレスY1に変換する。続いて、プロセッサ27は、無線通信部24を介して照明コントローラ41に、照明アドレスY1と指示情報を送信する。
照明コントローラ41では、無線通信部42を介して照明アドレスY1と指示情報を受信すると、プロセッサ44は、無線通信部42を介して照明装置51に照明アドレスY1と指示情報を送信する。
照明アドレスY1が割り当てられた照明装置51では、無線通信部52を介して照明アドレスY1と指示情報を受信すると、プロセッサ55は、受信した照明アドレスY1と自己の照明アドレスY1を一致すると判定し、制御信号を出力し、照明部54を点灯させる。一方、照明アドレスY1が割り当てられていない照明装置51では、プロセッサ55は、受信した照明アドレスY1と自己の照明アドレスY1を一致しないと判定し、指示情報を無視する。
照明部54が点灯すると、プロセッサ55は、無線通信部52を介して照明コントローラ41に、照明アドレスY1と点灯を示す点灯状態情報を送信する。
照明コントローラ41では、無線通信部42を介して照明アドレスY1と点灯状態情報を受信すると、プロセッサ44は、無線通信部42を介して中継ユニット21と携帯端末31に点灯状態情報を送信する。
中継ユニット21では、無線通信部24を介して照明アドレスY1と点灯状態情報を受信すると、プロセッサ27は、変換テーブル26に基づいて、照明アドレスY1を操作アドレスX1に変換する。続いて、プロセッサ27は、スイッチ装置接続部23を介してスイッチ装置11に、操作アドレスX1と点灯状態情報を送信する。
スイッチ装置11では、中継ユニット接続部12を介して操作アドレスX1と点灯状態情報を受信すると、プロセッサ17は、操作状態テーブル16における操作アドレスX1の操作状態情報に「点灯」をセットする。
プロセッサ17は、操作状態テーブル16を読み込み、操作アドレスX1の操作状態情報「点灯」に基づいて、制御信号を送信し、操作アドレスX1が割り当てられた表示部14を緑色に発光させる。
次に、一例として、照明アドレスY2の照明装置51を消灯する動作について説明をする。
スイッチ装置11は、ユーザが、操作アドレスX2に割り当てられた操作部13に消灯を指示する指示入力を行うと、中継ユニット21に、操作アドレスX2と消灯を指示する指示情報を送信する。中継ユニット21は、操作アドレスX2を照明アドレスY2に変換し、照明コントローラ41に、照明アドレスY2と指示情報を送信する。照明コントローラ41は、照明装置51に照明アドレスY2と指示情報を送信する。照明アドレスY2が割り当てられた照明装置51は、照明部54を消灯させ、照明コントローラ41に、消灯を示す点灯状態情報を送信する。照明コントローラ41は、中継ユニット21と携帯端末31に点灯状態情報を送信する。中継ユニット21は、照明アドレスY2を操作アドレスX2に変換してスイッチ装置11に送信する。操作ユニットは、操作状態テーブル16における操作アドレスX2の操作状態情報に「消灯」をセットし、操作アドレスX2が割り当てられた表示部14を赤色に発光させる。
次に、点灯状態情報の更新処理の例について、説明をする。
照明コントローラ41は、所定時間毎に、点灯状態情報の更新処理を実行する。
照明コントローラ41は、プロセッサ44内にタイマTmを有し、タイマTmによって所定時間毎に点灯状態の更新処理を行う(図8の2点鎖線)。
照明コントローラ41は、全ての照明装置51に点灯状態を問い合わせる制御信号を送信する。照明装置51は、照明アドレスYと点灯状態情報を照明コントローラ41に返信する。照明コントローラ41は、中継ユニット21と携帯端末31に照明アドレスYと点灯状態情報を送信する。中継ユニット21は、照明アドレスYを操作アドレスXに変換し、操作アドレスXと点灯状態情報をスイッチ装置11に出力する。スイッチ装置11は、操作アドレスXと点灯状態情報に基づいて、操作状態テーブル16を更新し、表示部14に点灯状態情報を表示させる。
これにより、スイッチ装置11は、電気信号線11aによって電源供給路を形成でき、配線作業が簡易であり、小型化できる。
また、中継ユニット21は、携帯端末31と同じ方式によって照明コントローラ41と無線通信を行う。したがって、照明制御システム1では、設定装置71による設定作業は、簡易である。
また、スイッチ装置11では、電気信号線11aによって各種信号の送受信を行うことができる。したがって、スイッチ装置11間の各種信号の干渉が防止され、スイッチ装置11の入出力信号が安定し、照明制御システム1は、安定的に動作する。
実施形態によれば、照明制御システム1は、電源供給路の形成及び設定作業を簡易化でき、動作をより安定させ、スイッチ装置11の指示入力に応じて無線通信によって照明制御を行うことができる。
なお、実施形態では、照明装置51から返信される点灯状態情報によって表示部14に点灯状態情報を表示させるが、照明装置51から返信される点灯状態情報ではなく、操作部13の指示入力に応じて表示部14に点灯状態を表示させても構わない。
なお、実施形態では、中継ユニット21が操作アドレスXと照明アドレスYの変換を行うが、中継ユニット21に限定されない。例えば、照明コントローラ41が、操作アドレスXと照明アドレスYの変換を行っても構わない。
本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規の実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。