本明細書においては、基板に接するアイランド材料の1つまたはそれ以上の結晶アイランドを製造する方法が提供される。各結晶アイランドに対して、アイランド材料の粒子が基板に接して堆積され、次いで基板と粒子とが加熱されて粒子が融解および融合して、それぞれのモルテングロビュールを形成する。次いで、基板およびそれぞれのモルテングロビュールを冷却してモルテングロビュールを結晶化することによって、結晶アイランドを基板に固定する。
この方法は、粒子状の出発材料を用いて結晶アイランドを製造することを可能にできる。加えていくつかの実施において、基板に固定された結晶アイランドは、アイランドのさらなる処理を可能にできる。たとえば、各結晶アイランドの少なくとも一部を平坦化して各アイランドの断面を露出することなどである。結晶アイランドが十分に高品質な結晶半導体であるとき、次いで電子デバイスを製造するためにこれらの断面を使用できる。加えてこの方法は、伝統的なボウルに基づく技術を用いて製造できる結晶半導体ウェハの面積をおそらく超える面積にわたって分散された、結晶アイランドのアレイを製造することを可能にできる。
本明細書の局面に従うと、アイランド材料の結晶アイランドを製造する方法が提供され、この方法は、基板に接するアイランド材料の粒子を堆積させるステップと、基板およびアイランド材料の粒子を加熱して、粒子を融解および融合させてモルテングロビュールを形成するステップと、基板およびモルテングロビュールを冷却してモルテングロビュールを結晶化させることによって、アイランド材料の結晶アイランドを基板に固定するステップとを含む。
結晶アイランドは、アイランド材料の単結晶またはアイランド材料の多結晶形を含んでもよい。
この方法はさらに、結晶アイランドの少なくとも一部を平坦化して結晶アイランドの断面を露出するステップを含んでもよい。
固定するステップは、モルテングロビュールが約90度よりも小さい濡れ角で基板を濡らすステップと、結晶アイランドが基板に接着するステップとを含んでもよい。
堆積させるステップは、基板にくぼみを定めるステップと、アイランド材料の粒子をくぼみの中に移すステップとを含んでもよい。
堆積させるステップが、くぼみを定めるステップと、アイランド材料の粒子をくぼみの中に移すステップとを含むとき、固定するステップは、くぼみの表面の一部が結晶アイランドの表面の一部を覆うステップを含んでもよい。
堆積させるステップが、くぼみを定めるステップと、アイランド材料の粒子をくぼみの中に移すステップとを含むとき、くぼみは少なくとも1つの頂点を有するように成形されてもよい。
堆積させるステップが、くぼみを定めるステップと、アイランド材料の粒子をくぼみの中に移すステップとを含むとき、くぼみは第1のくぼみと、第1のくぼみの中の第2のくぼみとを含んでもよく、第2のくぼみは第1のくぼみよりも小さくて深い。
堆積させるステップが、くぼみを定めるステップと、アイランド材料の粒子をくぼみの中に移すステップとを含むとき、移すステップは、くぼみの中にアイランド材料の粒子をドクターブレードするステップ、および荷電ピンを用いてくぼみの中にアイランド材料の粒子を静電堆積させるステップのうちの1つまたはそれ以上を含んでもよい。
堆積させるステップが、くぼみを定めるステップと、アイランド材料の粒子をくぼみの中に移すステップとを含むとき、移すステップは、基板上およびくぼみの中に懸濁物を流すステップであって、その懸濁物は担体媒体中にアイランド材料の粒子の分散を含む、ステップと、くぼみの外側の基板上に位置する懸濁物をスキージするステップとを含んでもよく、加熱するステップはさらに、アイランド材料の粒子を融解および融合するステップの前に、担体媒体を取り除くステップを含んでもよい。
冷却するステップは、モルテングロビュールの外表面を酸化するステップ、モルテングロビュールを過冷却するステップ、および基板に物理的衝撃を加えるステップのうちの1つまたはそれ以上を含んでもよい。
堆積させるステップは、アイランド材料の粒子を基板の貫通孔内に移すステップを含んでもよい。
堆積させるステップが、アイランド材料の粒子を基板の貫通孔内に移すステップを含むとき、凸状のメニスカスを形成するために貫通孔の第1の端部からモルテングロビュールを部分的に押し出すために、貫通孔の第2の端部に圧力を加えてもよい。
堆積させるステップが、アイランド材料の粒子を基板の貫通孔内に移すステップを含むとき、固定するステップは、貫通孔の表面の一部が結晶アイランドの表面の一部を覆うステップを含んでもよい。
堆積させるステップが、アイランド材料の粒子を基板の貫通孔内に移すステップを含むとき、この方法はさらに、モルテングロビュールを結晶化するために冷却するステップの後に、メニスカスの一部を平坦化して結晶アイランドの断面を露出するステップを含んでもよい。
堆積させるステップが、アイランド材料の粒子を基板の貫通孔内に移すステップを含むとき、貫通孔の第1の端部に隣接する貫通孔の外側の基板表面の一部は、約90度より小さいモルテングロビュールとの濡れ角を有してもよい。
堆積させるステップは、担体媒体にアイランド材料の粒子を分散させて懸濁物を作製するステップと、その懸濁物を基板上に移すステップとを含んでもよく、加熱するステップはさらに、アイランド材料の粒子を融解および融合するステップの前に、担体媒体を取り除くステップを含んでもよい。
堆積させるステップが、担体媒体にアイランド材料の粒子を分散させて懸濁物を作製するステップと、その懸濁物を基板上に移すステップとを含むことができ、かつ加熱するステップがさらに、アイランド材料の粒子を融解および融合するステップの前に、担体媒体を取り除くステップを含み得るとき、移すステップは、基板上に懸濁物をスタンプするステップ、基板上に懸濁物をスクリーン印刷するステップ、基板上に懸濁物をインクジェット印刷するステップ、および基板上に懸濁物をスピンコートして、スピンコートされた懸濁物をリソグラフィによってパターン形成するステップのうちの1つまたはそれ以上を含んでもよい。
堆積させるステップは、担体媒体にアイランド材料の粒子を分散させて懸濁物を作製するステップと、その懸濁物をシートに形成するステップと、シートを凝固させて固体シートを形成するステップと、シートの1つまたはそれ以上の部分を取り除くことによって固体シートをパターン形成してパターン形成シートを形成するステップと、パターン形成シートを基板上に置くステップとを含んでもよく、加熱するステップはさらに、アイランド材料の粒子を融解および融合するステップの前に、担体媒体を取り除くステップを含んでもよい。
モルテングロビュールは、モルテングロビュールと接触する基板表面の第1の部分との第1の濡れ角と、基板表面の第2の部分との第2の濡れ角とを有してもよく、第2の部分は第1の部分に接しており、第2の濡れ角は第1の濡れ角よりも大きい。
モルテングロビュールと接触する基板の範囲は、モルテングロビュールが冷却される際に結晶化の開始を制御するための1つまたはそれ以上の誘導突起、1つまたはそれ以上の誘導くぼみ、および金属グリッドのうちの1つまたはそれ以上を含んでもよい。
アイランド材料の融点の約20℃以内の温度における基板の熱膨張係数(CTE:coefficient of thermal expansion)は、アイランド材料の融点におけるアイランド材料のCTEと一致してもよい。
アイランド材料はシリコンを含んでもよい。
基板はアルミナを含んでもよい。
固定するステップは、オーバーコーティング層によって結晶アイランドおよび基板をオーバーコートしてスタックを形成するステップを含んでもよく、それによって結晶アイランドは基板とオーバーコーティング層との間に挟まれる。
固定するステップが、オーバーコーティング層によって結晶アイランドおよび基板をオーバーコートしてスタックを形成するステップを含み、それによって結晶アイランドが基板とオーバーコーティング層との間に挟まれるとき、この方法はさらに、スタックを平坦化して結晶アイランドの断面を露出するステップを含んでもよい。
本明細書のさらなる局面に従うと、アイランド材料の結晶アイランドを製造する方法が提供され、この方法は、第1の基板上にアイランド材料の粒子を堆積させるステップと、第1の基板に隣接して第2の基板を置くことによって第1の基板と第2の基板との間にアイランド材料の粒子を挟むステップと、第1の基板、第2の基板、およびアイランド材料の粒子を加熱して粒子を融解および融合してモルテングロビュールを形成するステップと、第1の基板、第2の基板、およびモルテングロビュールを冷却してモルテングロビュールを結晶化することによって、アイランド材料の結晶アイランドを形成するステップとを含む。
冷却するステップはさらに、モルテングロビュールに圧力パルスを加えるステップ、モルテングロビュールに種晶を加えるステップ、およびモルテングロビュールを過冷却するステップのうちの1つまたはそれ以上を含んでもよい。
第1の基板は、モルテングロビュールと接触する第1の基板表面の一部である第1の範囲を有してもよく、第2の基板は、モルテングロビュールと接触する第2の基板表面の一部である第2の範囲を有してもよく、第1の範囲および第2の範囲の1つまたはそれ以上は、モルテングロビュールが冷却される際に結晶化の開始を制御するための1つまたはそれ以上の突起、1つまたはそれ以上のくぼみ、金属グリッドのうちの1つまたはそれ以上を含んでもよい。
本明細書のさらなる局面に従うと、アイランド材料の結晶アイランドを製造する方法が提供され、この方法は、基板に接するアイランド材料の粒子を堆積させるステップと、基板およびアイランド材料の粒子を加熱して粒子を融解および融合して溶融ディスクを形成するステップと、基板および溶融ディスクを冷却して溶融ディスクを結晶化することによって、アイランド材料の結晶アイランドを基板に固定するステップと、結晶アイランドの少なくとも一部を平坦化して結晶アイランドの断面を露出するステップとを含む。
本明細書のさらなる局面に従うと、アイランド材料の結晶アイランドを製造する方法が提供され、この方法は、基板上にアイランド材料を堆積させるステップと、基板およびアイランド材料を加熱するステップとを含み、加熱するステップはアイランド材料を融解して第1の溶融ディスクを形成し、加えて加熱するステップは酸素とアイランド材料とを含む第2の溶融ディスクを形成し、第2の溶融ディスクは第1の溶融ディスクと基板との間に配され、この方法はさらに、基板、第1の溶融ディスク、および第2の溶融ディスクを冷却して第1の溶融ディスクを結晶化することによって、アイランド材料の結晶アイランドを形成するステップを含む。
この方法はさらに、結晶アイランドの少なくとも一部を平坦化して結晶アイランドの断面を露出するステップを含んでもよい。
この方法はさらに、冷却するステップの後に、オーバーコーティング層によって結晶アイランドおよび基板をオーバーコートしてスタックを形成するステップと、スタックを平坦化して結晶アイランドの断面を露出するステップとを含んでもよい。
請求項の方法はさらに、堆積させるステップの前に、基板上に酸化物層を形成するステップを含んでもよく、堆積させるステップは、酸化物層の上にアイランド材料を堆積させるステップを含んでもよく、第2の溶融ディスクは溶融状態の酸化物層を含んでもよい。
酸化物層を形成するステップは、基板上にアイランド材料の酸化物を含む酸化物層を堆積させるステップを含んでもよい。
堆積させるステップは、予め定められたパターンに従って酸化物層を堆積させるステップを含んでもよい。
酸化物層を形成するステップは、予め定められたパターンに従って基板上にアイランド材料を堆積させるステップと、アイランド材料を酸化するステップとを含んでもよい。
アイランド材料を堆積させるステップは、アイランド材料の粒子を堆積させるステップ、およびアイランド材料の層を堆積させるステップのうちの1つまたはそれ以上を含んでもよい。
加熱するステップは、非酸化的雰囲気中で基板、アイランド材料、および酸化物層を加熱するステップを含んでもよい。
この方法はさらに、堆積させるステップの前に、予め定められたパターンに従って基板を研磨するステップ、および予め定められたパターンに従って基板を粗面化するステップのうちの1つまたはそれ以上を含んでもよい。
堆積させるステップは、複数の相互接続されたノードの形状で基板上にアイランド材料を堆積させるステップを含んでもよく、各ノードは1つまたはそれ以上の他のノードに接続される。
第2の溶融ディスクはさらに、基板から生じるアルミニウムを含んでもよい。
加熱するステップは、基板およびアイランド材料を少なくとも約1500℃に加熱するステップを含んでもよい。
第1の溶融ディスクの最大厚さは、その最大長および最大幅のうちの小さい方よりも少なくとも約10倍小さくてもよい。
本明細書のさらなる局面に従うと、基板と、基板上に配された中間ディスクであって、この中間ディスクは酸素とアイランド材料とを含む、中間ディスクと、中間ディスク上に配されたアイランドディスクであって、このアイランドディスクはアイランド材料を含み、このアイランドディスクは結晶質である、アイランドディスクとを含む半導体デバイスが提供され、ここでアイランド材料は基板上に堆積され、中間ディスクは基板上のアイランド材料を融解してから凝固することによって形成される。
基板はアルミナを含んでもよく、アイランド材料はシリコンを含む。
中間ディスクはさらに、基板から生じるアルミニウムを含んでもよい。
本明細書のさらなる局面に従うと、アイランド材料の結晶アイランドを製造する方法が提供され、この方法は、基板上にアイランド材料を堆積させるステップと、基板およびアイランド材料を加熱するステップとを含み、加熱するステップはアイランド材料を融解して溶融体を形成し、加えて加熱するステップは酸素とアイランド材料とを含む溶融ディスクを形成し、溶融ディスクは溶融体と基板との間に配され、この方法はさらに、基板、溶融体、および溶融ディスクを冷却して溶融体を結晶化して結晶体を形成するステップを含み、結晶体の少なくとも一部はアイランド材料の結晶アイランドを形成する。
この方法はさらに、結晶アイランドの少なくとも一部を平坦化して結晶アイランドの断面を露出するステップを含んでもよい。
この方法はさらに、冷却するステップの後に、オーバーコーティング層によって結晶アイランドおよび基板をオーバーコートしてスタックを形成するステップと、スタックを平坦化して結晶アイランドの断面を露出するステップとを含んでもよい。
この方法はさらに、堆積させるステップの前に、基板上に酸化物層を形成するステップを含んでもよく、堆積させるステップは、酸化物層の上にアイランド材料を堆積させるステップを含み、溶融ディスクは溶融状態の酸化物層を含む。
酸化物層を形成するステップは、基板上にアイランド材料の酸化物を含む酸化物層を堆積させるステップを含んでもよい。
堆積させるステップは、予め定められたパターンに従って酸化物層を堆積させるステップを含んでもよい。
酸化物層を形成するステップは、予め定められたパターンに従って基板上にアイランド材料を堆積させるステップと、アイランド材料を酸化するステップとを含んでもよい。
加熱するステップは、非酸化的雰囲気中で基板、アイランド材料、および酸化物層を加熱するステップを含んでもよい。
この方法はさらに、堆積させるステップの前に、予め定められたパターンに従って基板を研磨するステップ、および予め定められたパターンに従って基板を粗面化するステップのうちの1つまたはそれ以上を含んでもよい。
基板はアルミナを含んでもよい。
溶融ディスクはさらに、基板から生じるアルミニウムを含んでもよい。
アイランド材料はシリコンを含んでもよく、加熱するステップは、基板およびアイランド材料を少なくとも約1500℃に加熱するステップを含んでもよい。
溶融体を冷却するステップは、基板から遠位の第1の固体部分と、基板の近位の第2の固体部分とを形成してもよく、冷却するステップの間に第1の固体部分は第2の固体部分から自発的に分離し、第2の固体部分は結晶アイランドを形成する。
堆積させるステップは、基板表面上にテンプレートを位置決めするステップであって、テンプレートは表面に接する第1の端部と、第1の端部に対向する第2の端部とを有するチャネルを含み、表面は第1の端部に蓋をする、ステップと、チャネルの少なくとも一部にアイランド材料を充填するステップとを含んでもよい。
この方法はさらに、冷却するステップの後に、基板からテンプレートを除去するステップを含んでもよい。
除去するステップの後に、結晶体の第1の部分は基板上に残って結晶アイランドを形成してもよく、結晶体の第2の部分はチャネル内に残ってもよい。
チャネルは、第1の端部に近接する第1の領域であって、第1の領域においてチャネルは第1の断面積を有する、第1の領域と、第1の端部から遠位の第2の領域であって、第2の領域においてチャネルは第2の断面積を有する、第2の領域とを含んでもよく、第1の断面積は第2の断面積とは異なる。
チャネルの内表面は、第1の領域を第2の領域から分離する頂点を定めてもよい。
テンプレートはさらに、1つまたはそれ以上のさらなるチャネルを含んでもよく、各々のさらなるチャネルは、表面に接する対応する第1の端部と、対応する第1の端部に対向する対応する第2の端部とを有し、表面は対応する第1の端部に蓋をし、堆積させるステップはさらに、1つまたはそれ以上のさらなるチャネルの少なくとも一部にアイランド材料を充填するステップを含んでもよい。
第2の端部は、チャネルにアイランド材料を少なくとも部分的に充填するためのアイランド材料を貯蔵するように構成されたリザーバと連絡していてもよい。
リザーバは、テンプレートと一体的に形成されてもよい。
リザーバは結晶化イニシエータを含んでもよく、結晶化イニシエータは、リザーバ表面のくぼみおよび伸長部のうちの1つまたはそれ以上を含み、結晶化イニシエータは、冷却するステップの間に溶融体と接触して結晶化を開始するように構成される。
本明細書に記載されるさまざまな実施をよりよく理解するため、およびそれらがどのように実行され得るかをより明瞭に示すために、単なる例として添付の図面を参照する。
本発明の実施は、図1に示される方法100に反映されている。方法100は、基板の頂部または内側に、基板に接する結晶アイランドを製造するために用いられ得る。最初に、ボックス105に示されるとおり、基板の上または中に、基板に接するアイランド材料が堆積されてもよい。アイランド材料は粒子状の形であってもよい。アイランド材料の粒子は、基板に関する予め定められた場所に堆積されてもよく、それは基板表面の全部または一部への堆積を含んでもよいが、それに限定されない。アイランド材料の粒子は、実質的に純粋な粉末、いくらかの添加剤か不純物を有する粉末、または担体媒体に懸濁されたアイランド材料の粒子として堆積されてもよい。添加剤は、アイランド材料をドープ、合金化、または別様に調合するために用いられてもよい。
その後、ボックス110に示されるとおり、基板およびアイランド材料の粒子が加熱されてもよい。加熱は伝導、対流、および/または放射性の加熱によるものであってもよく、炉、キルン、または当業者に公知のその他の好適な加熱装置において行われてもよい。加熱によってアイランド材料の粒子が融解および融合して、アイランド材料のモルテングロビュールを形成する。アイランド材料を堆積させるために担体媒体が使用されるとき、加熱によって、アイランド材料粒子の融解および融合の前に、担体媒体を蒸発、燃焼、または別様に取り除いてもよい。アイランド材料の粒子を融解および融合するために必要な温度において基板が融解しないように、アイランドおよび基板材料が選択されてもよい。
その後、ボックス115に示されるとおり、基板およびモルテングロビュールを冷却してモルテングロビュールを結晶化させることによって、得られる結晶アイランドを基板に固定する。いくつかの実施において、基板からアイランドを外すことなくアイランドの断面を露出するためのアイランドの機械的研磨またはその他の研磨処理を可能にするために、アイランドは十分に強力に固定される。
図2は、基板205上に形成された結晶アイランド210のアレイを示す。1つまたは任意の数の結晶アイランドを製造するために、方法100を使用できる。複数のアイランドが形成されるとき、それらのアイランドは秩序あるアレイに配置されてもよいし、知覚可能な周期的秩序なく基板上に分散されてもよい。いくつかの実施において、基板205に関する各アイランド210の位置によって、その後のアイランドの処理が可能になることが公知である。
アイランド210は単結晶または多結晶であってもよい。加えて、ナノ結晶およびアモルファスアイランドが形成されてもよい。いくつかの実施において、アイランド210が形成された後に、アイランド210の表面からいくらかの材料を除去して各アイランドの断面を露出するように、アイランド210は平坦化、研磨、または別様の動作を受ける。たとえばアイランドがシリコンなどの半導体から形成されるときには、次いでこの露出された断面を用いて電子デバイスを製造してもよい。
出発粒子状アイランド材料が不純物を有するとき、方法100に示される融解および結晶化のプロセスは、モルテングロビュールの内側で結晶格子が形成し始める際に各モルテングロビュールの表面に向かって不純物を押すゲッタリングとして公知のプロセスによって、結晶アイランドの内側の不純物を低減させ得る。次いで、格子はその秩序ある原子配置に干渉するあらゆる不純物を排除する傾向があることによって、結晶の内側から不純物の少なくとも一部を排除する。結晶アイランドが多結晶であるとき、不純物は結晶の間の粒界に押し出される。
いくつかの実施において、基板表面に定められた1つまたはそれ以上のくぼみの中にアイランド材料を移すことによって、アイランド材料の粒子が基板上に堆積される。図3は、基板305中のくぼみ310を示す。いくつかの実施において、複数のくぼみが定められてもよく、それらのくぼみは秩序あるアレイに配置されてもよい。くぼみはリソグラフィによって定められてもよいし、レーザーアブレーション、またはフォトリソグラフィによって定められたマスクを用いた局所的エッチングを含むがそれに限定されない、当業者に公知のその他の手段を用いて定められてもよい。
くぼみ310はモルテングロビュールを含有し、基板305に対してモルテングロビュールおよび結果的に得られる結晶アイランドをより正確に位置付ける働きをしてもよい。加えて、くぼみの形状は、結晶化を開始するための核形成部位を提供することによって結晶化プロセスを誘導してもよい。いくつかの実施においては、図4においてくぼみ405、410、415、および420に関して示されるとおり、くぼみは1つまたはそれ以上の頂点425を有してもよい。頂点425は、くぼみ420の場合のようにテーパーの端部にあってもよいし、くぼみ405および415に示されるとおりに逆テーパーの一部であってもよい。くぼみ410および415に示されるとおり、くぼみは複数の頂点を有してもよい。頂点425の形の核形成部位を複数有することによって、アイランドが多結晶になる可能性が増加し、単結晶アイランドの形成の可能性が減少する。加えて、核形成部位はくぼみ310の表面の3次元的なより小さいくぼみまたは突起であってもよい。こうしたより小さいくぼみは1つまたはそれ以上の頂点を有してもよい(図示せず)。これらの頂点が、モルテングロビュールの結晶化のための核形成部位の働きをしてもよい。
図5に示されるとおり、いくつかの実施において、基板505はより大きく浅いくぼみ510を有してもよく、その中により小さく深いくぼみ515が存在してもよい。
図6a〜dは、大きいくぼみ610と、くぼみ610内のより小さく深いくぼみ615とを有する基板605の断面を示す。図6bに示されるとおり、大きいくぼみ610および小さいくぼみ615の両方を充填するように、アイランド材料620の粒子が堆積されてもよい。図6cに示されるとおり、粒子が融解されるとき、粒子は融合してモルテングロビュール625を形成する。モルテングロビュールの表面張力がモルテングロビュールを引っ張ってほぼ球形にしてもよく、それを次いで冷却し結晶化して結晶アイランドを形成する。図6dに示されるとおり、結晶アイランドおよび/または基板605は平坦化されて、基板605内の結晶アイランド630をもたらしてもよい。くぼみ610は、最終的にモルテングロビュール625を形成するアイランド材料の粒子に対するリザーバとして働く。さらにくぼみ615は、モルテングロビュール625を位置付けし、かつ図5に関して上に考察された頂点を用いてその結晶化を開始する働きをする。
くぼみ610および615の相対体積は、モルテングロビュールのサイズを定め得る。これと、くぼみ610および615の深さとの組み合わせによって、基板605の異なる深さにおいて利用可能な結晶アイランド630の断面サイズを定め得る。アイランド材料620の粒子が融合してモルテングロビュール625を形成し、くぼみ610の体積の少なくとも一部が空のままになるとき、モルテングロビュール625が結晶化した後に、この空の空間が埋め戻されてもよい。この埋め戻しは、平坦な表面の作製を助け得る。
図7は、大きいくぼみ710と、大きいくぼみ710内の小さいくぼみ715とを有する基板705の側面断面を示す。この断面に示されるとおり、小さいくぼみ715の表面はモルテングロビュール725(点線で示す)の半分より多くを覆うことによって、結晶化したモルテングロビュール725を基板に物理的に固定する。小さいくぼみ715の表面がモルテングロビュール725の半分未満しか覆わない実施においても、この覆うことがなおも結晶アイランドの基板への物理的固定に寄与し得る。くぼみ715の形状は、球の一部に限定されない。あらゆる好適な形状が使用され得る。結晶アイランドを基板に物理的に固定することが望ましいとき、くぼみ715の形状を用いることによって、モルテングロビュールはその形状に流れ込み得るが、固体の結晶アイランドはくぼみ715から物理的に除去することができないようにしてもよい。くぼみ715のこうした形状の例は、くぼみ715から結晶アイランドを除去するために開口部を通さなければならない結晶アイランドの最大寸法よりもくぼみ715の開口部が小さくなった、任意の形状であり得る。
図8は、大きいくぼみ810と、大きいくぼみ810内の小さいくぼみ815とを有する基板805の側面断面を示す。小さいくぼみ815は、モルテングロビュール840に占有されるべき空間内に延在する突起820を有する。突起820は、少なくとも1つの頂点825を有してもよい。突起820の代わりに、またはそれに加えて、小さいくぼみ815は小さいくぼみ815の表面にさらなるくぼみ830を有してもよい。さらなるくぼみ830は、少なくとも1つの頂点835を有してもよい。さらなるくぼみ830は、モルテングロビュール840に占有されるべき空間の、小さいくぼみ815への突出としても説明できる。くぼみ815は、任意の数または組み合わせの突起820およびさらなるくぼみ830を有してもよい。頂点825および835は、モルテングロビュール840の結晶化を開始するための核形成部位を形成できる。モルテングロビュール840が結晶化されると、突起820およびさらなるくぼみ830は、結晶化されたアイランドをくぼみ815内に物理的に固定し、さらに結晶アイランドを基板805に固定するために寄与し得る。
図7および図8に関して考察される固定手段は、たとえば図3に示されるくぼみ310などの単一段のくぼみにおいても使用され得る。結晶アイランドを基板に物理的に固定するこれらの手段に加えて、結晶アイランドを基板に固定するために表面接着が用いられてもよい。たとえば、モルテングロビュールが基板と約90°未満の濡れ角を有するとき、モルテングロビュールは基板表面を十分に濡らして、結晶化されたアイランドの基板表面への接着に寄与する。
粒子状のアイランド材料がばらばらの粉末の形であるとき、それは以下を含むがそれらに限定されない手段を用いて、基板のくぼみの中に移されてもよい。1)くぼみの中に粉末をドクターブレードすること、および2)粉末を取ってからくぼみの中に堆積させるための荷電ピンを用いて、粉末をくぼみの中に静電的に堆積させること。
粒子状のアイランド材料が担体媒体中の粒子の懸濁物の形であるとき、くぼみを充填するために基板上に懸濁物を流してもよく、次いで基板表面からくぼみの外側に位置する過剰な懸濁物をスキージしてもよい。こうした担体媒体が使用されるとき、加熱するステップの際に、粒子状アイランド材料の融解および融合の前に、担体媒体が蒸発、燃焼、または別様に除去されてもよい。
冷却段階において、モルテングロビュールの結晶化を開始するために、冷却のみで十分であってもよい。結晶化の開始および進行を促進またはより微細に制御するために、他の技術が用いられてもよい。たとえば、モルテングロビュールが自身の融点未満に過冷却されてもよい。過冷却は、結晶化が始まる前にモルテングロビュールを自身の融点未満の約300℃未満に冷却する形を取ってもよい。モルテングロビュールを有する基板に物理的衝撃またはショックを加えることでも、結晶化を引き起こすことができる。これはモルテングロビュールが過冷却されるときにも使用できる。加えて、結晶化プロセスをさらに誘導するために、モルテングロビュールの表面を、たとえば酸素などの異なる化学反応体に露出してもよい。酸素はモルテングロビュールの表面に薄層または「表皮」を形成でき、これは溶融シリコンを基板から分離する働きをし、かつグロビュールの表面張力を増加させる働きをし得る。
図9aは、基板905が粒子状アイランド材料915を充填された貫通孔910を有する実施形態を示す。孔910は、第1の端部940および第2の端部945を有する。孔910には、ドクターブレードを用いて粒子状アイランド材料915が充填されてもよい。加えて孔910には、担体媒体中に分散された粒子状アイランド材料を含む液体懸濁物が充填されてもよい。懸濁物は基板上を流されて孔910に入ってもよく、次いで孔910の外側に位置する過剰な懸濁物が、基板表面からスキージされて除かれてもよい。孔910を充填した後に、基板905およびアイランド材料915を加熱して、アイランド材料を融解および融合してモルテングロビュール935にしてもよい。こうした担体媒体が使用されるとき、加熱するステップの際に、粒子状アイランド材料の融解および融合の前に、担体媒体が蒸発、燃焼、または別様に除去されてもよい。任意には、加熱の前に基板905を裏返してもよい。たとえば、孔910が閉じた端部を有するときに、孔910の開いた端部を地球の重力の方に向けるために裏返すことが用いられてもよい。
図9bは、モルテングロビュール935が孔910の第1の端部940の外に延在して凸状のメニスカス920を形成するところを示す。メニスカス920は、重力の下で形成され得る。加えて、孔910の第1の端部940に隣接する基板905の表面925がモルテングロビュール935との低い濡れ角を有するとき、それによってモルテングロビュール935が基板905の表面925を濡らすこと、およびメニスカス920が形成されて孔910の第1の端部940の外に延在することが促進され得る。さらに、モルテングロビュール935を孔910の第1の端部940から押し出すために、孔910の第2の端部945を通じてモルテングロビュール935に圧力が加えられるとき、モルテングロビュール935が孔910の外に延在してメニスカス920を形成することが促進され得る。図9cに示されるとおり、モルテングロビュール935が一度結晶化すると、メニスカス920は研磨および/または平坦化されて、結晶アイランド950の断面が露出し、かつ基板905内に結晶アイランド950が形成されてもよい。
図9a〜cは1つの孔910を示すが、複数の孔が使用されてもよい。それらの孔は秩序あるアレイに配置されてもよい。それぞれのアイランド950を覆って物理的に固定するたとえば孔910などのそれぞれの孔、および/または孔910の表面に対する結晶アイランド950の表面接着によって、結晶アイランドが基板905に固定されてもよい。モルテングロビュール935と孔910の表面との間の濡れ角が約90°よりも小さいときに、接着が強くなり得る。
別の実施(図示せず)において、アイランド材料の粒子は担体媒体中に分散されて懸濁物を形成してもよい。次いで、この懸濁物を基板上に移してもよい。次に、基板および懸濁物を加熱してもよく、それによって担体媒体が蒸発、燃焼、または別様に除去されてもよい。加えて、この加熱がアイランド材料の粒子を融解および融合して、モルテングロビュールを形成してもよい。前述のとおりに冷却および固定が行われてもよい。モルテングロビュールと基板との間の約90°未満の濡れ角は、基板と結晶アイランドとのより強力な接着、および基板への結晶アイランドの固定に寄与し得る。
当該技術分野において公知の手順に続く基板上への懸濁物のスタンプ、スクリーン印刷、またはインクジェット印刷の1つまたはそれ以上を含むがそれらに限定されない技術を用いて、懸濁物が基板に移されてもよい。加えて、懸濁物がスピンコートされて基板上に層を形成してもよい。次いでこの層がリソグラフィによってパターン形成されて、アイランド材料の粒子が存在する基板上の1つまたはそれ以上の領域と、アイランド材料粒子が存在しない他の領域とを定めてもよい。
この実施においては任意のくぼみが存在しなくてもよい。しかし、基板表面は、モルテングロビュールとの濡れ角がより高い範囲と、濡れ角がより低い他の範囲とを有するようにパターン形成されてもよい。モルテングロビュールは、より低い濡れ角の範囲に形成しやすくなる。低い濡れ角を有する範囲のパターン形成は、基板上のモルテングロビュール、すなわち結晶アイランドの位置をさらに定める手段の働きをし得る。これは、1つの結晶アイランドにも複数の結晶アイランドにも適用され得る。高い濡れ角および低い濡れ角の範囲を有するように基板をパターン形成するための方法は、当該技術分野において周知であり、表面にパターン形成マスクを適用するステップと、その後に非マスク範囲に、非マスク範囲に対する化学的修飾またはたとえばSiO2などの他の材料の堆積を行うステップとを含んでもよい。
図10は、基板上にアイランド材料の粒子を堆積させるための方法1000に反映された本発明のさらなる実施形態を示す。最初に、ボックス1005に示されるとおり、担体媒体中に粒子が分散されて懸濁物を作製してもよい。次にボックス1010に示されるとおり、懸濁物を散布もしくはスピンコートするか、または当該技術分野において公知のその他の方法を用いることによって、懸濁物でシートを形成してもよい。次にボックス1015に示されるとおり、懸濁物のシートを固体シートに転換してもよい。これは懸濁物を乾燥、焼成、架橋、または別様に凝固させることによって達成され得る。次にボックス1020に示されるとおり、シートの1つまたはそれ以上の部分を切り取るかまたは除去することによって、固体シートをパターン形成してパターン形成シートを形成してもよい。パターンは、機械的穿孔、リソグラフィ、または当該技術分野において公知のその他の手段を用いて適用されてもよい。次にボックス1025に示されるとおり、パターン形成シートを基板の上に置いてもよい。
この段階で、前述のとおりに加熱ならびに冷却および固定の残りのステップが適用されてもよい。加熱するステップの際に、アイランド材料の粒子の融解および融合の前に、担体媒体を蒸発、燃焼、または別様に取り除いてもよい。モルテングロビュールと基板との間の90°未満の濡れ角は、結晶アイランドの基板への接着に寄与し得る。この実施は、基板上に単一のアイランドまたは複数の結晶アイランドを作製するために用いられてもよく、それらの結晶アイランドは秩序あるアレイに配置されてもよい。
くぼみが存在しない実施において、モルテングロビュールの結晶化の開始がなおも誘導および制御されてもよい。モルテングロビュールと接触する基板表面の1つまたはそれ以上の誘導くぼみおよび/または誘導突起が、結晶化を開始してもよい。これらの誘導くぼみおよび突起は、結晶化プロセスに対する開始点を提供するための少なくとも1つの頂点を有してもよい。
代替的には、結晶化に対する開始点を提供するために、モルテングロビュールと基板との接触範囲の形状が制御されてもよい。基板上に濡れ角が相対的に低い範囲および高い範囲をパターン形成することによって、モルテングロビュールが基板の高い濡れ角の範囲を避けながら、パターン形成された低い濡れ角の形状に沿って基板を濡らすかまたは接触するようにできる。低い濡れ角範囲の形状は、図4に関して上に考察された形状のいずれかであってもよい。その形状は、結晶化に対する開始点を提供するための少なくとも1つの頂点を有してもよい。
結晶化の開始を制御する別の手段は、基板上の、少なくともモルテングロビュールと接触する基板の範囲の上に、金属グリッドを堆積させることであってもよい。堆積された金属は、モルテングロビュールの結晶化に対する開始点として作用し得る。グリッドは、たとえば耐火物質またはNiなどの他の材料でできていてもよい。堆積される材料は、たとえばドット、またはグリッドを構成しなくてもよい堆積材料の他のパターンなどの、他の形状を有してもよい。
他の実施において、結晶アイランドの形成後、アイランドと基板とがオーバーコートされてもよい。図11は、層1115によってオーバーコートされた基板1105および結晶アイランド1110の断面を示す。このアセンブリはスタックを形成し、ここで結晶アイランド1110は基板1105とオーバーコーティング(cover−coating)層1115との間に挟まれる。次いでスタックを平坦化して、スタックを構成する材料のいくらかを除去して、結晶アイランドの断面を露出してもよい。
オーバーコーティング層1115は、スピンコートまたは静電的に適用される粉末コートを含むがそれに限定されない、あらゆる好適な物理的または化学的堆積方法を用いて堆積されてもよい。この層は、たとえば図11の層1115のような薄層であってもよいし、たとえば図12の断面に示される層1215のようなもっと厚い層であってもよい。オーバーコーティング層が用いられるとき、図11および図12に示されるとおり、この層は、結晶アイランドを基板とオーバーコーティング層との間に挟むことによって結晶アイランドを基板に物理的に固定することができる。このオーバーコーティング層の固定作用は、基板との大きい濡れ角、すなわち小さい接触範囲を有する結晶アイランドを基板に固定するために寄与し得る。大きい濡れ角とは、たとえば約90°より大きい角度であってもよい。オーバーコーティングは、基板上の複数のアイランドに適用されてもよい。
本発明の別の実施は、図13に示される方法1300に反映される。ボックス1305は、第1の基板上にアイランド材料の粒子を堆積させるステップを示す。上述のとおり、粒子はばらばらの粉末または懸濁物として堆積されてもよい。堆積は、パターン形成されるか、および/または基板に対して指定された場所であってもよい。次にボックス1310に示されるとおり、アイランド材料の粒子は、第1の基板と、第1の基板に隣接して置かれる第2の基板との間に挟まれてもよい。次にボックス1315に示されるとおり、基板および粒子を加熱して、第1の基板または第2の基板を融解することなく、粒子を融解および融合してモルテングロビュールにしてもよい。
粒子が担体媒体中の懸濁物として堆積されるとき、加熱するステップは、粒子を融解および融合する前に担体媒体を蒸発、燃焼、または別様に取り除いてもよい。次に、ボックス1320に示されるとおり、基板およびモルテングロビュールを冷却してモルテングロビュールを結晶化させることによって、結晶アイランドを形成してもよい。
ボックス1310に記載される、間に挟むステップ、およびボックス1315に記載される、加熱するステップは反対の順序で行われてもよく、すなわち第1および第2の基板の間に挟まれる前にモルテングロビュールを形成してもよい。図14は、第1の基板1405および第2の基板1410の間に挟まれたモルテングロビュール1415を示す。
モルテングロビュール1415と、第1の基板1405および第2の基板1410の両方との間の濡れ角が大きいとき、結晶化されたアイランドは基板により弱く接着し得る。この弱い接着は、自立型ウェハを形成するために基板から結晶化されたアイランドを除去することを容易にし得る。
モルテングロビュールの結晶化を開始するために、第1および第2の基板の一方または両方の表面上のフィーチャが用いられてもよい。図15は、モルテングロビュールと接触する基板の領域に形成され得る角錐1505のアレイを示す。角錐1505は基板表面から突出していても、基板表面にくぼみを形成していてもよい。角錐の代わりに、たとえば円錐などの他の形状が用いられてもよい。これらの形状は角錐1505と同様に、モルテングロビュールの結晶化に対する開始部位として作用するための頂点を有してもよい。
各角錐1505は結晶化を開始して粒1510を形成し、それは最終的に粒界1515において近隣の粒と接する。この方法を用いて、モルテングロビュールが多結晶の形にパターン形成されてもよい。上に考察されたとおり、結晶化の際に、モルテングロビュール中の不純物の少なくともいくらかが粒界領域に向かって押されてもよい。このプロセスによって、不純物が比較的少ない粒1510の中心領域が得られて、たとえば粒1510におけるデバイス製造などの後処理に対するより高品質の結晶がもたらされる。このプロセスは、以後の処理においてデバイスが製造されない領域に対して粒界を分離できる。図15は均一なサイズの4つの粒1510を示すが、粒1510は異なるサイズであってもよい。
図16は、2つの基板1605および1610の間に挟まれたモルテングロビュール1615の断面を示す。上に考察されたとおり、基板の一方または両方が、結晶化プロセスを誘導するためのくぼみまたは突起を含んでもよい。基板1605は、モルテングロビュール1615と接触する突起1620を有してもよい。一方で基板1610は、モルテングロビュール1615と接触するくぼみ1625を有してもよい。突起1620およびくぼみ1625は異なる形状であってもよく、任意の数のそれらが第1の基板1605および第2の基板1610の一方または両方の中/上に用いられてもよい。突起およびくぼみに加えて、またはそれらの代わりに、結晶化プロセスを開始および誘導するために、モルテングロビュールと接触する基板である第1および第2の基板の一方または両方に堆積された、金属またはその他の材料のグリッドまたはアレイが用いられてもよい。
図13のボックス1320に示される冷却するステップは、モルテングロビュールを過冷却するステップも含み得る。過冷却するステップは、結晶化が始まる前にモルテングロビュールをその融点よりも低い約300℃未満の温度に冷却するステップを含んでもよい。加えて、過冷却状態または別様のモルテングロビュールに、圧力パルスまたは機械的衝撃が加えられてもよい。加えて、過冷却状態または別様のモルテングロビュールに、種晶が加えられてもよい。
いくつかの実施において、アイランド材料の融点の約20℃以内の温度における基板の熱膨張係数(CTE)は、アイランド材料の融点におけるアイランド材料のCTEと一致されてもよい。このCTEの一致によって、各々が冷却および収縮する際のアイランド材料と基板との間の応力が低減し得る。応力が低くなると、欠陥の少ないより高品質の結晶の作製を促進でき、かつ結晶アイランドの基板への接着を改善できる。
アイランド材料は半導体を含み得るが、それに限定されない。こうした半導体はシリコンを含み得るが、それに限定されない。基板材料はシリカ、アルミナ、サファイア、ニオブ、モリブデン、タンタル、タングステン、レニウム、チタン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、ハフニウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、ならびにこれらの材料の組み合わせおよび合金を含み得るが、それらに限定されない。
加えて基板は、十分に高い融解または軟化温度を有するセラミックまたはガラスであってもよい。加えて基板は、高温同時焼成セラミック(HTCC:High−Temperature Co−fired Ceramic)であってもよい。HTCCは、未焼結段階で作業および機械的パターン形成をされ得る。アイランド材料がシリコンであるとき、相対的に高い濡れ角の材料はアルミナであってもよく、相対的に低い濡れ角の材料はシリカであってもよい。
いくつかの実施において、アイランド材料のモルテングロビュールは、平らな形状またはディスク形状を有してもよい。たとえば図1を参照すると、ステップ110において基板およびアイランド材料の粒子を加熱するステップは、粒子を融解および融合して、溶融ディスクおよび/または溶融ディスク形状もしくは平らにされたグロビュールを形成してもよい。次いでステップ115において、冷却するステップは、溶融ディスクを凝固および結晶化することによって、アイランド材料のディスク形状の結晶アイランドを基板に固定してもよい。固定するステップは、結晶アイランドを基板に直接接着するステップを含んでもよい。付加的および/または代替的に、固定するステップは、基板に直接固定された任意の中間および/または界面層に接着することによって、結晶アイランドを基板に間接的に接着するステップを含んでもよい。いくつかの実施において、結晶アイランドのある部分は基板材料に直接接着してもよく、一方で他の部分は基板の少なくとも一部を覆う界面および/または中間層に接着してもよい。いくつかの実施において、冷却するステップの後に、結晶アイランドの少なくとも一部が平坦化されて、結晶アイランドの断面を露出してもよい。
図17a〜dは、ディスク形状および/または平らな形状を有する結晶アイランドを製造するための例示的な方法のさまざまなステップを示す。図17aは、アイランド材料1710が基板1705上に堆積されたところを示す。基板1705は本明細書に記載されるその他の基板と類似のものであってもよく、同様にアイランド材料1710も本明細書に記載されるその他のアイランド材料と類似のものであってもよい。
図17aは、山(heap)またはマウンドとして堆積されたアイランド材料1710を示すが、アイランド材料1710は任意のその他の好適な態様で堆積され得ることが予期される。たとえば、アイランド材料1710は粉末の形で堆積されてもよい。アイランド材料1710が粉末の形で堆積されるとき、粉末は、基板1705上の予め定められた位置に粉末の1つのマウンドまたは複数のマウンドのアレイを形成するためのスクリーンを通じて堆積されてもよい。スクリーンの開口部のサイズが、基板1705上の粉末のマウンドの形状およびサイズを定めてもよい。
他の実施において、アイランド材料1710は、基板上に材料の層として堆積されてもよい。さらに他の実施において、アイランド材料1710は担体媒体に懸濁されてもよく、その懸濁物が基板1705上に堆積されてもよい。アイランド材料1710のこうした層および/または懸濁物は、基板1705上にパターン形成されても、および/または基板1705上の予め定められた位置に堆積されてもよい。いくつかの実施において、アイランド材料1710は基板1705上に印刷されてもよい。
図17bを参照すると、アイランド材料1710が基板1705上に堆積された後、アイランド材料1710および基板1705が加熱されて、アイランド材料1710が融解して第1の溶融ディスク1715を形成してもよい。加えて、この加熱によって、第1の溶融ディスク1715と基板1705との間に配される第2の溶融ディスク1707が形成されてもよい。第2の溶融ディスク1707は、酸素とアイランド材料とを含んでもよい。
溶融ディスクは、ソーサー、パンケーキ、ウェハ、小板、円盤、シート、および/または扁平な形状を含むがそれらに限定されない、任意の一般的な平らな形状を有してもよい。溶融ディスクの最大厚さは、その最大長および最大幅のうちの小さい方よりも少なくとも約10倍小さくてもよい。いくつかの実施において、溶融ディスクの最大厚さは、その最大長および最大幅のうちの小さい方よりも少なくとも約5倍小さくてもよい。他の実施において、溶融ディスクの最大厚さは、その最大長および最大幅のうちの小さい方よりも少なくとも約2倍小さくてもよい。第1および第2の溶融ディスクはほとんどまたは完全に非混合性であることによって、溶融状態においてほとんどまたは完全に相分離されたままであってもよい。加えて、第2の溶融ディスク1707は溶融状態においてより高い密度を有することによって、重力の下で基板1705と第1の溶融ディスク1715との間に存在し続けてもよい。
加熱の後、基板1705、第1の溶融ディスク1715および第2の溶融ディスク1707を冷却して、第1の溶融ディスク1715が凝固および/または結晶化して、アイランド材料の結晶アイランドを形成してもよい。このプロセスにおいて、第2の溶融ディスク1707も凝固して酸化物ディスクを形成してもよい。結晶アイランドも、第1の溶融ディスク1715の形状と類似のディスク状の(または概ね平らな)形状を有してもよい。
結晶アイランドは単結晶、多結晶、および/またはナノ結晶であってもよい。いくつかの実施において、結晶アイランドを形成した後に、結晶アイランドの少なくとも一部が平坦化されて、結晶アイランドの断面を露出してもよい。いくつかの実施において、アイランドは基板から外れることなく、機械的に(および/または化学機械的に)平坦化されてもよい。このことを可能にできるのは、結晶アイランドが酸化物ディスクに強力に接着でき、さらに酸化物ディスクが基板に強力に接着できるからである。
基板に対する結晶アイランドの強力な接着には、いくつかの因子が寄与し得る。こうした因子の1つは、結晶アイランドと酸化物ディスクとの間、および酸化物ディスクと基板との間の、比較的小さい濡れ角による比較的大きい接触範囲であってもよい。もし結晶アイランドおよび酸化物ディスクのいずれか一方が大きい濡れ角を有するために、球に近い形状に丸くなる傾向があれば、結晶アイランドと、酸化物ディスクと、基板との接触範囲はかなり小さくなり、接着は弱くなる。こうした丸くなった球形に近い結晶アイランドは、基板に弱く(weekly)しか接着できないため、それらはたとえば機械的および/または化学機械的平坦化などの平坦化の際に基板から外れるだろう。
強力な接着に寄与する別の因子は、基板の多孔性であってもよく、この多孔性も基板ならびに基板と接触する酸化物ディスクおよび/または結晶アイランドの間の接触表面積を増加させ得る。酸化ケイ素を含む酸化物層に対するアルミナ基板の強力な接着に寄与するさらに別の因子は、しばしばアルミナ基板が酸化アルミニウムに混合されたいくらかのガラスを含むことである。ほとんどのガラスは酸化ケイ素を含むため、アルミナ基板のガラス成分は、同様に酸化ケイ素を含み得る酸化物ディスクに強力に接着できる。
いくつかの実施においては、図17cに示されるとおり、冷却の後に結晶アイランドと基板1705とがオーバーコーティング層1720によってオーバーコートされて、スタックを形成してもよい。このオーバーコーティング層1720は、本明細書に記載される他のオーバーコーティング層と類似のものであってもよい。図17dに示されるとおり、オーバーコートの後に、スタックを平坦化してオーバーコーティング層および結晶アイランドの一部を除去してもよく、その結果として結晶アイランドの断面1725が露出してもよい。
いくつかの実施において、第2の溶融ディスク1707は、アイランド材料1710が基板1705上で酸素の存在下で加熱されるときに形成されてもよい。たとえば、アイランド材料1710および基板1705が空気雰囲気中で加熱される(headed)ときは、酸素は気体の形で存在してもよい。いくつかの実施において、第2の溶融ディスク1707は、溶融アイランド材料を含む第1の溶融ディスク1715から相分離されたアイランド材料の溶融酸化物を含んでもよい。
第2の溶融ディスクの存在を、加熱するステップの際のアイランド材料の融点を超える温度と組み合わせることによって、アイランド材料のモルテングロビュールは、表面張力の下で丸くなって球体に近くなる代わりに広がってディスクになることができる。加えて、こうした温度は溶融アイランド材料の粘度を下げることによって、溶融アイランド材料が広がって溶融ディスクになる能力を促進できる。加えて、第2の溶融ディスクは、第1の溶融ディスクが冷却および凝固してディスクおよび/または平らな形状になることを可能にできる。第2の溶融ディスクがないとき、温度が下がってアイランド材料の融点に近づくと、温度の低下が溶融アイランド材料の表面張力を増加させることによって、溶融アイランド材料が丸くなって球体に近くなり得る。
さらに、第2の溶融ディスクは、格子による冷却ステップの際の結晶形成の干渉および/またはアイランド材料と基板とのCTE不一致を最小化しながら、第1の溶融ディスクが結晶化して結晶アイランドになることを可能にできる。加えて、これらの干渉および/または不一致を低減させることによって、酸化物ディスクを介した基板への結晶アイランドの機械的接着を強力にできる。
1つの特定の実施例において、アルミナ基板上にシリコンの結晶アイランドを製造してもよい。アルミナ基板は、MTIコーポレーション(Corporation)の販売するアルミナセラミック基板(Alumina Ceramic Substrate)10×10×0.5mm、片側研磨(ALCeramic101005S1)を含んでもよい。シリコンの粒子を、アルミナ基板上に山状に堆積させてもよい。約1mmの直径を有する孔を有するスクリーンを用いて、堆積を行ってもよい。次いで、下の表1にまとめた温度プロファイルに従って、空気雰囲気中でアルミナ基板とシリコンアイランド材料の山とを加熱してもよい。
表1にみられるとおり、最高温度は1600℃であり、これはシリコンの融点である1414℃を超えている。他の実施において、最高温度は少なくとも約1500℃であってもよい。アルミナ上に堆積したシリコンの場合、第1のモルテングロビュールを平らにして第1の溶融ディスクにすること、およびその後平らな/ディスク形状の結晶アイランドを形成することは、1500℃未満の温度では観察されていない。温度プロファイルのステップ4の終わりに、ヒーターをオフにしてもよく、その後の取り扱いを容易にするためにサンプルをさらに冷却させてもよい。
加えて、1600℃における滞留時間は60分間であるが、1600℃における少なくとも5分間という短い滞留時間でも、溶融アイランド材料を平らにして第1の溶融ディスクにすること、およびその後平らな/ディスク形状の結晶アイランドを形成することをもたらし得る。一般的に、いくつかの実施において、最高温度はアイランド材料の融点より少なくとも約86℃高くてもよい。他の実施において、最高温度はアイランド材料の融点より少なくとも約186℃高くてもよい。
図18は、表1にまとめた温度プロファイルを用いて製造した、アルミナ基板1805上に形成されたシリコンの平らな/ディスク形状のアイランド1810の上面図光学顕微鏡写真を示す。アイランド材料がシリコンを含み、かつ基板がアルミナを含むとき、いくつかの実施において、第2の溶融ディスクおよびそれが凝固してできる酸化物ディスクは、酸素およびシリコンに加えてアルミニウムを含んでもよい。いくつかの実施において、このアルミニウムはアルミナ基板から生じていてもよい。一般的に、いくつかの実施において、第2の溶融ディスクは基板から生じる1つまたはそれ以上の元素を含んでいてもよい。
上述の実施において、第2の溶融ディスクおよびそれが凝固してできる酸化物ディスクは、基板上に堆積されたアイランド材料を酸素の存在下で加熱することによって形成される。加えていくつかの実施においては、基板上にアイランド材料が堆積される前に基板上に酸化物層が形成され得ることが予期される。この酸化物層は、アイランド材料および酸素を含んでもよい。他の実施において、酸化物層は、基板から生じる元素を含むがそれに限定されない付加的な材料も含み得る。
最初に基板上に酸化物層が形成される実施において、堆積させるステップは、酸化物層の上にアイランド材料を堆積させるステップを含んでもよい。こうした実施において、第2の溶融ディスクは、溶融状態の酸化物層を含んでもよい。いくつかの実施において、酸化物層を形成するステップは、基板上に酸化物層を堆積させるステップを含んでもよく、この酸化物層はアイランド材料の酸化物を含んでもよい。いくつかの実施において、堆積させるステップは、たとえばマスク、印刷、およびリソグラフィなどを使用するなどして、予め定められたパターンに従うものであってもよい。
他の実施において、酸化物層を形成するステップは、基板上に初期量のアイランド材料を堆積させるステップと、次いでこの初期量のアイランド材料を酸化して酸化物層を形成するステップとを含んでもよい。初期量のアイランド材料の堆積は、予め定められたパターンに従うものであってもよい。初期量のアイランド材料は、アイランド材料の粒子または層として堆積されてもよい。たとえば、シリコンアイランド材料の場合、初期量は、シリコン粒子/粉末(power)として、ならびに/またはアモルファス、ナノ結晶および/もしくは多結晶シリコンの層として堆積されてもよい。
酸化物層の上にアイランド材料を堆積させる前に基板上に酸化物層を形成する実施において、加熱するステップの際にさらなる酸化物を形成する必要はない。このため、加熱するステップは非酸化的雰囲気中で行われてもよい。たとえば、雰囲気は実質的に無酸素であってもよい。いくつかの実施において、加熱するステップの際に不活性雰囲気が用いられてもよい。たとえば、加熱するステップはアルゴン雰囲気中で行われてもよい。
いくつかの実施において、アイランド材料は、予め定められたパターンで基板上に堆積されてもよい。このパターンは相互接続および/または連続するパターンを含んでもよく、そのパターンは、各ノードが1つまたはそれ以上の他のノードに接続された複数の相互接続ノードの形状を含むが、それに限定されない。これによって、溶融アイランド材料の結晶化がパターン中の1つまたはいくつかの核形成部位から開始し、次いでパターン全体に進行することを可能にできる。この結晶化のモードは、結晶アイランドの小集団が同様に配向された結晶格子を有することを可能にできる。いくつかの実施においては、単結晶がアイランド材料の相互接続パターンのすべてまたは実質的にすべてに伝播してもよい。結晶化を開始および/または制御するための本明細書に記載される手段および方法はすべて、予め定められたパターンに堆積された溶融アイランド材料の結晶化を開始および/または制御するために用いられ得る。
前述では溶融材料のディスクを記載したが、アイランド材料および/または酸化物層が基板上に堆積および/または形成されるときに従うパターンに依存して、溶融材料は任意の概ね平らな形状であってもよいことが予期される。たとえば、相互接続されたノードのパターンに従って基板上にアイランド材料が堆積されるとき、加熱するステップは、同様に概ね相互接続されたノードの形状である溶融アイランド材料の概ね平らな層を生成し得る。溶融酸化物層も、概ね相互接続されたノードの形状であってもよい。さらに、溶融アイランド材料の層が結晶化するとき、結果として得られる結晶化されたアイランド材料も、相互接続されたノードの形状の概ね平らな層を含み得る。
図17a〜dおよび図18に関する上の記載は、溶融アイランド材料が第1の溶融ディスクの形状であることを示すが、アイランド材料の溶融量は平らな形状またはディスク形状である必要はなく、溶融材料の任意の制限のある連続的な量の形状に形成されてもよく、それはたとえば粘度および表面張力などの自身の材料特性、ならびにたとえば重力および溶融材料を支持する容器/基板の形状などの外部因子に従う任意の形状を有してもよいことが予期される。こうした形状は一般的および/または口語的に体、本体、量、小滴、小塊、グロビュール、および少量などと記載されてもよい。これらの一般的および/または口語的な記載は、溶融アイランド材料の平らな形状および/またはディスク形状の量も含む。
よって、アイランド材料のモルテングロビュールおよび/または溶融ディスクは、アイランド材料の溶融体と記載されてもよい。溶融体が冷却されるとき、それは凝固して結晶体を形成してもよい。次いで、この結晶体のすべてまたは一部が、アイランド材料の結晶アイランドを形成してもよい。
いくつかの実施において、堆積されたアイランド材料の量および/または体積が、基板上に堆積された材料の占有面積に対して大きいとき、加熱の際の溶融アイランド材料の体積は、溶融アイランド材料が平らな形状またはディスク形状を形成するには大き過ぎるかもしれない。こうしたより大量の溶融アイランド材料は、より丸くなった溶融体、すなわちその最大長および最大幅に対する最大厚さが、同じ最大長および/または最大幅を有する平らな形状またはディスク形状の最大厚さよりも大きい溶融体を形成してもよい。
さらに、いくつかの実施において、こうしたより丸くなった溶融体は、基板から遠位の点から冷却および結晶化を開始してもよい。結晶化の波がこの点から基板に向けて伝播するとき、この波は溶融体の内部に歪みおよび/またはその他の力を生じ得る。その他のこうした力の他の例は、結晶体(ならびに/または冷却および結晶化する溶融体)の熱膨張係数(CTE)と、凝固酸化物ディスク(ならびに/または冷却および凝固する溶融酸化物ディスク)のCTEとの差によってもたらされる歪みを含み得るが、それに限定されない。
これらの力によって、基板から遠位の第1の固体部分が、基板に付着し続ける冷却および凝固した溶融体の残余部分から自発的に分離するかまたは外れてもよい。次いで、この残余部分が基板の近位の第2の固体部分を形成し、かつ結晶アイランドを形成してもよい。こうしたシナリオにおいて、結晶体は2つの部分、すなわち第1の固体部分および第2の固体部分に分けられる。いくつかの実施において、分離された第1の固体部分の一部またはすべてが回収されて、アイランド材料としてリサイクル/再使用されてもよい。
上の結晶化の波の記載は、基板から遠位の点から始まる波を示すが、溶融体を囲むコンポーネントの温度プロファイルおよび/または冷却プロファイルに基づいて、いくつかの実施においては結晶化の波が反対方向に、すなわち基板の近位の点から基板の遠位の点に向かって伝播してもよいことが予期される。他の実施において、結晶化の波は、溶融体を囲むコンポーネントの温度および/または冷却プロファイルに従う方向とは異なる方向に伝播してもよい。
結晶化および/または冷却の波および/またはパターンが、第1の固体部分と第2の固体部分との間の十分な内部歪み/力を生成する限り、これら2つの固体部分は自発的に互いから分離し得る。加えて、溶融体が凝固して冷却され続けるにつれてこれらの内部力は増大してもよく、結晶体が冷却段階にあるときに、内部力は自発的分離をもたらすために十分大きくなり得ることが予期される。
いくつかの実施において、基板上のどこに溶融酸化物層および/または溶融アイランド材料層を形成するかを誘導するために、基板の表面粗さがパターン形成されてもよい。たとえば、予め定められたパターンに従って基板が研磨および/または粗面化されてもよい。異なる表面粗さを有する基板の領域は、溶融酸化物および/または溶融アイランド材料による異なる濡れ性を有し得る。加えて、異なる表面粗さを有する基板の領域は、異なる機械的強度によって酸化物層に接着し得る。
図17a〜dに示される方法、および/または本明細書に記載されるその他の類似の方法に従って、半導体デバイスを製造できる。こうしたデバイスは基板と、基板上に配された中間ディスクとを含む。中間ディスクは、酸素およびアイランド材料を含んでもよい。中間ディスクは酸化物ディスクを含んでもよい。加えて半導体デバイスは、中間ディスクの上に配されたアイランドディスクを含む。アイランドディスクはアイランド材料を含んでもよく、かつ結晶質であってもよい。アイランド材料は基板とは別に形成されてから、基板上に堆積されてもよい。中間ディスクは、基板上のアイランド材料を融解し、次いで凝固することによって形成されてもよい。上に考察されたとおり、酸化物中間ディスクが加熱ステップの間に形成される実施において、加熱および/または融解するステップは、酸素の存在下で、アイランド材料の融点を超える最高温度にて行われてもよい。
加えて、上の記載は中間ディスクおよびアイランドディスクを示しているが、中間酸化物および/または結晶化されたアイランド材料は、任意の層状または別様に平らな形状もしくは構成であってもよいことが予期される。アイランドディスクの最大厚さは、その最大長および最大幅のうちの小さい方よりも少なくとも約10倍小さくてもよい。いくつかの実施において、アイランドディスクの最大厚さは、その最大長および最大幅のうちの小さい方よりも少なくとも約5倍小さくてもよい。他の実施において、アイランドディスクの最大厚さは、その最大長および最大幅のうちの小さい方よりも少なくとも約2倍小さくてもよい。
いくつかの実施において、基板はアルミナを含んでもよく、かつ/またはアイランド材料はシリコンを含んでもよい。さらに、いくつかの実施において、中間ディスクはアルミニウムも含んでもよい。このアルミニウムはアルミナ基板から生じていてもよい。
たとえばトランジスタまたはその他の回路コンポーネントなどの電子デバイスを作製するために、結晶アイランドの平坦化した断面が用いられてもよい。よって本明細書に記載される方法およびデバイスは、たとえばOLEDディスプレイなどのアクティブマトリックスディスプレイに対するバックプレーン、およびたとえばX線検出器などの電気光学検出器アレイ、ならびにたとえば増幅器および演算増幅器に用いられるものなどの特定の集積回路の製造において用いられてもよい。
基板上に複数の結晶アイランドが形成されるとき、および/または所与の平坦化断面上に複数の電子デバイスが製造されるとき、それぞれのアイランドおよび/またはデバイスは、個々の結晶アイランドおよび/または電子デバイスのそれぞれを提供するために適切に単一化されてもよい。分離したディスプレイおよび/または検出器を作製するために分離された結晶アイランド(または結晶アイランドのアレイ)が用いられるとき、それらのディスプレイおよび/または検出器がともにタイリングされて、より大きなタイルドディスプレイおよび/または検出器を形成してもよい。
いくつかの実施において、基板上にアイランド材料を堆積させるステップは、基板表面上にテンプレートを位置決めするステップを含んでもよく、テンプレートは表面に接する第1の端部と、第1の端部に対向する第2の端部とを有するチャネルを含む。表面は第1の端部に蓋をするか、および/またはそれを覆ってもよい。基板上にテンプレートが位置決めされる前または後に、チャネルの少なくとも一部にアイランド材料が充填されてもよい。図19aは、基板1905の表面1910上に位置決めされたテンプレート1915の側面断面を示す。テンプレート1915は、基板1905の表面1910に接する第1の端部1925と、第1の端部1925に対向する第2の端部1930とを有するチャネル1920を含む。チャネル1920の一部にはアイランド材料1935が充填される。
基板1905は、基板1705および/または本明細書に記載されるその他の基板と類似のものであってもよい。テンプレート1915は、高温同時焼成セラミックで形成されるか、ならびに/または本明細書に記載される動作温度の間に融解せず、かつ結晶アイランドを電子デバイス形成に適さないものとするような態様で結晶アイランドと反応したり、および/もしくは別様に結晶アイランドに混入したりすることのない、任意のその他の好適な材料で形成されてもよい。チャネル1920は、円筒形状および/または円形の断面を含むがそれらに限定されない、あらゆる好適な形状および/または断面を有してもよい。
テンプレート1915およびその中のアイランド材料1935が基板1905上にあるとき、それらすべてが上述と類似の態様で加熱されてから冷却されてもよく、この加熱によって、図19bに示されるとおり、アイランド材料1935が融解して溶融体を形成し、次いで凝固して結晶体1940を形成してもよい。基板1905と結晶体1940との間に酸化物層1945が形成されてもよい。結晶体1940および酸化物層1945の形成は、図17a〜dおよび図18に関して上述した結晶アイランドおよび酸化物ディスクの形成と類似のものであってもよい。
この時点で、テンプレート1915および結晶体1940の一部が、たとえば化学および/または機械的平坦化などによって除去されて、アイランド材料の結晶アイランドを露出してもよい。この平坦化プロセスは図面に示されていないが、図6dおよび図17dに類似の平坦化ステップが示されており、それに関する説明がなされている。いくつかの実施において、テンプレート1915は選択的にエッチングされるか、または別様に選択的に除去されてもよく、次いで結晶体1940が平坦化されてもよい。
さらに図19cを参照すると、いくつかの実施において、基板1905からテンプレート1915を持ち上げることによってテンプレート1915を除去して、基板1905に固定されたアイランド材料の結晶アイランドを作製してもよい。このプロセスにおいて、結晶体1940の第1の部分1950は基板1905上に残るか、および/または固定されて結晶アイランドを形成してもよく、結晶体1940の第2の部分1955はチャネル1920内に残ってもよい。テンプレート1915が持ち上げられて酸化物層1945および第1の部分1950が基板1905上に残るため、酸化物層1945および第1の部分1950は、チャネル1920内に対応する空間1960を残してもよい。空間1960は、チャネル1920の第1の端部1925(図19aに示す)に近接していてもよい。
テンプレート1915が持ち上げられる実施において、酸化物層1945および第1の部分1950とチャネル1920の表面との間の静止摩擦を低減させるためのステップが行われてもよい。たとえば、限定なしに、溶融酸化物材料および/または溶融アイランド材料によるチャネル表面の濡れ性を低減させるように、テンプレート1915の材料が選択されてもよい。加えて、同様に溶融酸化物材料および/または溶融アイランド材料によるチャネル表面の濡れ性を低減させるように、チャネル1920の表面の形態(例、粗さ)および/または組成が選択されてもよい。テンプレート1915と基板1905との間の静止摩擦を低減させるために、類似のステップおよび/またはその他の好適なステップが行われてもよい。
第2の部分1955からの第1の部分1950の分離を引き起こすか、および/または容易にするために、いくつかの異なる方法が用いられてもよい。いくつかの実施において、第2の部分1955は、上述の自発的分離と類似の態様で、第1の部分1950から自発的に分離するか、および/または外れてもよい。他の実施において、チャネル1920の表面は、第2の部分1955からの第1の部分1950の分離を容易にするための応力コンセントレータおよび/または分離イニシエータ(図19a〜cには示さず)を含んでもよい。
応力コンセントレータおよび/または分離イニシエータは、チャネル1920の表面のくぼみおよび/または突起を含んでもよい。こうした応力コンセントレータは、第1の部分1950と第2の部分1955との間の点において結晶体1940内部の応力/歪みを集中させてもよい。こうした集中は、上述の自発的分離を容易にすることができる。代替的および/または付加的に、分離イニシエータとして作用するときのこうしたくぼみおよび/または突起は、テンプレート1915に加えられた機械的および/または音波的衝撃によって、結晶体1940を割って第2の部分1955から第1の部分1950を分離することを可能にできる。いくつかの実施においては、機械的および音波的衝撃の代わりに、ならびに/またはそれに加えて、熱衝撃(すなわち急激な温度変化)が用いられてもよい。
いくつかの実施において、応力コンセントレータおよび/または分離イニシエータは、チャネル1920の表面が粗くされるか、またはぎざぎざにされている領域または周囲バンドを含んでもよい。他の実施において、応力コンセントレータおよび/または分離イニシエータは、チャネル1920の表面から突出するピン形状の突起のパターンを含んでもよい。
図19b〜cは酸化物層1945の形成を示しているが、たとえばもっと低い最高温度および/または酸素の不在などの異なる動作条件下では、酸化物層が存在しないことがあり、結晶体1940および第1の部分1950が基板1905と直接接触し得ることが予期される。
さらに、図19cは第1の部分1950と第2の部分1955との間の平滑な境界を示すが、この境界は不均一および/または粗くてもよいことが予期される。こうした場合、第1の部分1950は平坦化されて、電子デバイスの形成のために好適であり得る平らおよび/または平滑な断面を露出してもよい。
加えて、持ち上げられたテンプレート1915のチャネル1920内に(第2の部分1955の形の)アイランド材料が残っているため、必ずしもチャネル1920に追加のアイランド材料を加える必要なしに、別の結晶アイランドを形成するための別の加熱/冷却サイクルにおいて、このテンプレートが再使用されてもよい。この態様で、テンプレート1915は、1つまたはそれ以上の基板上に複数の結晶アイランドを形成および/または「印刷」するための複数使用および/または再使用可能な「プリントヘッド」として機能できる。さらに、いくつかの実施において、テンプレート1915は、さまざまな形状および/または配置を有し得る複数のチャネルを含んでもよい。こうした複数チャネルテンプレートは、1つまたはそれ以上の基板上に、対応する異なる形状および/または配置の結晶アイランドを形成および/または「印刷」するために使用され得る。
ここで図20a、図20bおよび図20cをみると、これらの図面は概ね図19a〜cと類似のものであり、その相違点は、チャネル2020の形状がチャネル1920と異なることである。図20aは側面断面において基板1905と、チャネル2020を有するテンプレート2015とを示しており、このチャネル2020は第1の端部2025と、第1の端部2025に対向する第2の端部2030とを有する。チャネル2020には、アイランド材料1935が少なくとも部分的に充填されている。チャネル2020は、第1の端部2025に近接する第1の領域2065と、第1の端部2025から遠位の第2の領域2070とを含む。第1の領域2065におけるチャネル2020の断面積は、第2の領域2070におけるチャネル2020の断面積よりも大きい。他の実施において、チャネル2020は、第1の領域2065と第2の領域2070とで、任意のその他の好適な態様で異なる断面積および/または形状を有してもよい。
チャネル2020の内表面は、第2の領域2070から第1の領域2065を分離する頂点2075を定める。頂点2075は、図19b〜cに関して上述した応力コンセントレータおよび/または分離イニシエータとして作用してもよい。図20aにおいて、頂点2075は直角として示されているが、頂点はチャネル2020の表面の任意のその他の鋭利または角度のある突起および/またはくぼみであってもよいことが予期される。
ここで図20b〜cを参照すると、第1の領域2065においてチャネル2020の断面積が大きくなっているため、テンプレート2015は、チャネル2020の全長に沿って大きい断面積を有する必要なしに、より大きい面積を有する酸化物層2045および(結晶アイランドを形成する(from))第1の部分2050を形成できる。加熱および冷却の後、チャネル2020内のアイランド材料1935は融解してから凝固して、結晶体2040および酸化物層2045を形成する。
その後、テンプレート2015が除去および/または持ち上げられることによって、結晶体2040の第1の部分2050は基板1905上に残るか、および/または固定されてもよく、結晶体2040の第2の部分2055はチャネル2020の内側に残ってもよい。テンプレート2015が持ち上げられて酸化物層2045および第1の部分2050が基板1905上に残るため、酸化物層2045および第1の部分2050は、チャネル2020内に対応する空間2060を残してもよい。
ここで図21aおよび図21bをみると、これらの図面は図19a〜cおよび図20a〜cに示されるステップと類似の、結晶アイランドを製造する方法における選択ステップを示しており、その主要な相違点は、テンプレート2115の形状がテンプレート1915および2015の形状と異なることである。さらに、図21a〜bに示されるプロセスは、図19bおよび図20bに示されるものと類似のステップ/状態も有し得る。しかし、簡潔にするためにこのステップ/状態は図21a〜bには示されない。
テンプレート1915および2015とテンプレート2115との第1の相違点は、テンプレート2115が2つのチャネル2120aおよび2120bを含むことである。このため、テンプレート2115は、一度に2つの結晶アイランドを形成および/または「印刷」するために使用され得る。図21a〜bは、テンプレート2115が2つのチャネル2120a、bを含むものとして示しているが、他の実施においては、テンプレート2115が1つまたは任意の数のチャネルを含んでもよいことが予期され、それらのチャネルはあらゆる好適なやり方で配置されてもよい。
テンプレート1915および2015とテンプレート2115との第2の相違点は、テンプレート2115が、チャネル2120a、bの長手方向から離れる方向にテンプレート2115の表面2125から延在する壁2130を含むことである。言い換えると、壁2130は、基板1905に接触および/または隣接するように構成されたテンプレート2115の側部および/または表面から離れる方向に、テンプレート2115の表面2125から延在してもよい。壁2130は、テンプレート2115と一体的に形成されてもよい。壁2130および表面2125は協働して、アイランド材料1935を貯蔵するように構成されたリザーバ2135を形成してもよい。リザーバ2135に貯蔵されるアイランド材料1935が、チャネル2120a、bの1つまたはそれ以上の中に移されてそれを少なくとも部分的に充填するために使用され得るように、リザーバ2135はチャネル2120a、bの端部と連絡していてもよい。リザーバ2135に貯蔵されるアイランド材料1935は、テンプレート2115の外部の供給源から追加のアイランド材料1935を供給する必要が生じる前に、テンプレート2115が比較的多数の結晶アイランドを形成/「印刷」するために使用され得るようにできる。
ここで図21bを参照すると、アイランド材料1935を融解して溶融体を形成するために加熱するステップと、次いで結晶体および酸化物層2145aを形成するために溶融体を冷却するステップとのサイクルの後に、テンプレート2115が基板1905から持ち上げられてもよい。持ち上げる際に、結晶体の第1の部分2150aは基板1905に固定されて残って結晶アイランドを形成してもよく、一方で結晶体の第2の部分2155はテンプレート2115内に残ってもよい。テンプレート2115が持ち上げられて酸化物層2145aおよび第1の部分2150aが基板1905上に残るため、酸化物層2145aおよび第1の部分2150aは、チャネル2120a内に対応する空間2160aを残してもよい。(簡潔にするために)番号付けも記述もしていないが、図21bに示されるとおり、チャネル2120bに対応する同様の酸化物層、第1の部分、および空間も形成される。
図21a〜bは、特定のジオメトリを有し、かつテンプレート2115と一体的に形成されたリザーバ2135を示すが、他の実施においてはリザーバが任意のその他の好適な寸法、形状、および/または容量を有してもよいことが予期される。加えて、他の実施においては、テンプレート2115と一体的に形成されずに、テンプレート2115および/またはチャネル2120a、bに固定および/または接続された壁および/またはその他のコンポーネントを用いて、リザーバ2135が形成されてもよいことが予期される。さらに他の実施において、リザーバは、アイランド材料がリザーバからチャネル2120a、bに移されることを可能にするための、チャネル2120a、bに連結する別個の容器を含んでもよい。
ここで図22aおよび図22bをみると、基板1905上に載ったテンプレート2215の上面図が示される。テンプレート2215の機能は概ねテンプレート2115と類似であってもよいが、1つの相違点はテンプレート2215が4つのチャネル2220a、2220b、2220c、および2220dを含むことである。周囲の壁2225は、テンプレート2215の表面からチャネル2220a〜dの長手方向と反対の方向に延在する。言い換えると、壁2225は基板1905に接するように構成された面とは反対の面であるテンプレート2215の頂面から延在し、かつ壁2225は基板1905に接するように構成された面から一般的に離れる方向に延在する。
壁2225はテンプレート2215の頂面と協働して、アイランド材料1935を貯蔵するためのリザーバ2230を形成する。アイランド材料1935がリザーバ2230からチャネル2220a〜d内に移されてこれらのチャネルを少なくとも部分的に充填できるように、リザーバ2230はチャネル2220a〜dと連結する。壁2225は、リザーバ2230内に貯蔵されるアイランド材料1935と接触し得る内表面2235を有する。表面2235は、鋭利な頂点を有するノッチ2240を含んでもよい。
加熱の際に、ノッチ2240はリザーバ2230内の溶融体の一部と接触してもよく、その溶融体はリザーバ2230およびチャネル2220a〜dの間で連続的である。冷却の際に、ノッチ2240および/またはその頂点は結晶化イニシエータとして作用して、溶融体の結晶化が単一の点から開始すること、ならびに結晶体が単結晶になるか、および/または均一な結晶配向を有することを可能にしてもよい。こうした均一性によって、チャネル2220a〜dによって形成された結晶アイランドが互いに同じ結晶配向を有することが可能になる。電子デバイスの製造の際に用いられるいくつかのプロセス(例、酸化物の成長)は結晶配向に依存し得るため、さまざまな結晶アイランドの結晶配向の均一性によって、それらの結晶アイランドの上/中の電子デバイス製造の均一性を増すことができる。
図22a〜bは結晶化イニシエータとしてノッチ2240を示すが、溶融体の結晶化を開始および/または制御するために、リザーバ2230の任意の表面における任意のその他の好適なフィーチャが用いられてもよいことが予期される。たとえば、限定なしに、結晶化イニシエータはリザーバ2230の表面のくぼみおよび/または突起を含んでもよい。いくつかの実施において、こうしたくぼみおよび/または突起は、結晶化を促進および/または開始するための鋭利および/または角度のあるフィーチャを含んでもよい。いくつかの実施において、結晶化イニシエータは、付加的なコンポーネントおよび/または異なる材料が溶融体と接触するようにリザーバ2230の表面に固定された、付加的なコンポーネントおよび/または異なる材料を含んでもよい。
結晶化イニシエータがリザーバ2230の表面のフィーチャである実施において、結晶化イニシエータが結晶体の結晶粒および結晶配向に影響を与えることを可能にするために、結晶化の波がリザーバから始まって、チャネルを通って基板に向かって伝播することを促進するために、溶融体と接触するコンポーネント(例、テンプレート、基板、および/または任意の周囲雰囲気/ガス)の冷却プロファイルおよび/または温度プロファイルが制御されてもよい。
図19〜22はテンプレートの本体中に形成された1つまたはそれ以上のチャネルを含むテンプレートを示すが、テンプレートに対して異なる好適な形状、ジオメトリ、および/または構造が用いられてもよいことが予期される。たとえば、限定なしに、テンプレートは、別個に形成されてからともに固定された1つまたはそれ以上のチャネルを含んでもよい。他の実施において、テンプレートは、チャネルを形成するように協働する複数の小片を含んでもよい。こうした実施において、結晶体および/または結晶アイランドが形成されるとき、結晶体および/または結晶アイランドを解放するために、テンプレートのさまざまな小片が互いに分離および/または除去されてもよい。
上述の本発明の実施は本発明の実施例であることが意図されており、本明細書に添付される請求項のみによって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によってその実施に変更および修正が加えられてもよい。