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JP6856642B2 - 皮膚軟化組成物 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、パーソナルケアおよび皮膚処置の分野に関する。より詳細には、本発明は、皮膚の状態およびその症状の処置および防止のための皮膚軟化組成物に関する。
発明の背景
本明細書の背景技術へのいずれの参照も、このような技術がオーストラリアもしくは他国における技術常識を構成するという自白として解釈されるべきではない。
ヒトの皮膚は、2つの主な層、表皮および真皮から構成される。表皮、特に、その外側層である角質層は、感染に対するバリアとして働き、防水性を提供する一方で、真皮は、表皮の下に位置した皮膚に関する組織の構造支持層であり、痛み、触感および熱に感受性の神経終末、ならびに静脈および動脈および汗腺を含む他の重要な構造を含む。
処置を要し、重度の、刺激性の、および潜在的に痛みを伴いかつ危険であり得る多くのヒトの状態は、表皮および真皮のレベルで始まる。
皮膚に沈着した刺激物質は、表皮を横断して、その下にある炎症を引き起こす組織へのアクセスを獲得し得る。炎症は、知覚された脅威または傷害に応じて免疫系によって媒介される非特異的反応であり、刺激原が表皮を浸透して、炎症性メディエーターの分泌を開始させ得る場合に起こる。皮膚の層は、有効なバリアとして損なわれている場合、これらの刺激原は、その下にある組織への妨害を受けない経路を有して、炎症、刺激および掻痒を引き起こす。
皮膚の層は、体液、身体から出された排出物、および微生物への長期曝露によって損なわれ得る。体液および身体から出された排出物は、これら自体、酵素(例えば、プロテアーゼ、ウレアーゼおよびリパーゼ)の形態で刺激原を含み得る。代わりに、酵素は、皮膚におけるタンパク質および脂質を分解し得、遊離脂肪酸(これもまた刺激原である)のような化合物を放出し得る。細菌はまた、尿をアンモニアへと変換し得、皮膚の表面にアルカリ性の環境を生じる。pH変化および/または刺激原の存在がある場合にヒトが経験する一般的な感覚は、掻痒である。掻痒に対する一般的な反射作用は、それに影響を及ぼされた領域を掻くことであり、これは、その下にある組織の曝露をもたらし得る。このことが起こる場合、身体は、感染および炎症により影響されやすくなる。
皮膚の層が一旦損なわれた後、身体はまた、細菌または真菌によって引き起こされる二次感染により攻撃されやすい。二次感染は、ある範囲の感染因子(スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカス・エピダーミス(Staphylococcus epidermis)、プロピオニバクテリウム・アクネス(Propioni bacterium acnes)、およびピトロスポラム・オバーレ(Pitrosporum ovale)が挙げられる)によるものであり得る。
その下にある組織の露出からの影響に続くものとしては、例えば、発疹(例えば、おむつかぶれおよび蕁麻疹)、紅斑、乾癬、および褥瘡のような皮膚障害が挙げられる。身体が感じる刺激を軽減して、掻くことを防ぎ、そして従って皮膚への損傷を防ぐことは、重要である。
皮膚の状態を防止および処置するための一般的な治療アプローチは、しばしば、疎水性バリアを形成する、および両性酸化物を使用するという概念に依拠する。両性酸化物は、酸または塩基と反応して、周囲の環境のpH変化を最小限にするように緩衝液として作用し得る。これらの両性酸化物は、収斂性の特性を有し、これは、皮膚を引き締めて、乾燥させ得、結果として、皮膚は、組成物のいずれの皮膚軟化成分をも効率的に吸収できない。その疎水性バリアは、体液、身体から出された排出物および細菌が皮膚と接触することを物理的に防止することが意図される。その両性酸化物、および疎水性バリアは一緒に、刺激、掻痒および掻くことと関連する問題を軽減するように設計される。
皮膚に影響を及ぼす他の状態としては、火傷、特に、日焼けまたは紫外線による損傷が挙げられ得る。この場合、表皮、およびしばしば真皮は損傷を受け、有害微生物の侵入および水分が出て行くことを防止するための両方の密封バリアが必要である。典型的な罹患者はまた、処置を有する、炎症性の腫脹および強い痛みおよび掻痒を有する。同様に、切り傷および打撲傷、植物、アリおよび海生生物などの痛みを伴うトゲ、ならびに他の傷害のような類似の状態が、同じ様式で処置される必要があり得る。
天然のおよび/または石油化学の生成物、ならびに広範囲の合成および半合成賦形剤(例えば、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマーまたはポリエトキシル化ヒマシ油などを含む治療用組成物が、現在多く利用されている。これらの組成物のうちの多くは、油含有量が高く、しばしば、触れるとベトベトしている。罹患者は、これら組成物中で利用されるその半合成および完全合成の賦形剤ならびに/または非天然の保存剤(例えば、パラベンおよびフェノキシエタノール)のうちのいくつかに対するアレルギー反応を報告し得る。これら組成物は、非常に移動しやすく、これら組成物が適用されている場所からまわりの影響が及んでいない領域へと拡がって、その影響が及んだ領域上に残っている組成物が少ないということを生じる。例えば、おむつかぶれの場合、それらは潜在的に、損傷を与える糞便、尿および他の刺激原を、これらの以前は影響が及んでいなかった皮膚領域へと移動させることもある。これらの油が多い組成物はまた、長期間皮膚の表面に残る可能性があり、衣服および布地に容易に移り得、これは、衣類へのダメージに起因して、およびバリア効果の除去が原因で、ともに望ましくない。他の場合には、ポリウレタン、ポリエステル、またはナイロンポリマー混合物から作製されるヒドロゲルが利用され、それらは同様に拡がることで問題がある。
上記で記載される問題のうちの1つもしくはこれより多くを解決するには、新たなアプローチが必要である。
発明の要旨
本発明は、皮膚の状態および/またはその症状を処置および/または防止するために有用な皮膚軟化組成物に関する。それは、少なくとも部分的には、エミューオイル、ホホバ油、金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩および皮膚科学基剤を含む皮膚軟化組成物を、皮膚の損傷した領域に適用して、それらの領域に入り込む有害物質および微生物を防止し得る、ならびに身体から出された排出物(例えば、おむつの糞便、褥瘡の膿、古い血液など)との接触から招かれるさらなる損傷を防止し得るという発見から推測される。上記組成物は、損傷されていない皮膚または損傷を発生させるリスクがある皮膚に対する純粋に予防的な使用にも適している。
いかなる特定の理論にも束縛されることは望まないが、ラノリンおよび白色パラフィンを使用すると、マトリクスバリア(これは、有害物質の侵入を防止し、水分が出て行くことを防止すると同時に、金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩をも皮膚の近くに保持する)が、効果的なエミューオイルおよびホホバ油(これらは、そのマトリクスを通過し、外側真皮に浸透して、皮膚の柔らかさを維持すると同時に、感染、刺激、炎症、腫脹、掻痒などを低減することを可能にする)とともに作られるということが見出された。上記金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩は、pH緩衝を提供すると同時に、望ましい物理的特徴を上記組成物に付与する。上記組成物は、ベトベトしているかまたは油っぽい感覚を示さない;皮膚上に留まり、衣類に容易に擦れない;手にあっても作業性の程度がよい;および室温で製剤化され得る(すなわち、ブレンドプロセスの間の加熱が要求されない)という点で、多くの有利な物理的特性を有する。
最も広い局面において、本発明は、エミューオイル、ホホバ油および皮膚科学基剤を含む皮膚軟化組成物にある。
第1の局面において、本発明は、組成物のうちの重量%量において、以下:
(a)約2.5%〜約15% エミューオイル;
(b)約4%〜約25% ホホバ油;
(c)約25%〜約75%の皮膚科学基剤;および
(d)約10%〜約40%の金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩
を含む組成物にある。
第2の局面において、本発明は、被験体における皮膚の状態を処置および/または防止するための方法にあり、上記方法は、組成物のうちの重量%量において、以下:
(a)約2.5%〜約15% エミューオイル;
(b)約4%〜約25% ホホバ油;
(c)約25%〜約75%の皮膚科学基剤;および
(d)約10%〜約40%の金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩
を含む皮膚軟化組成物の治療上有効な量を上記被験体の皮膚に投与する工程を包含する。
第3の局面において、本発明は、皮膚軟化組成物を製剤化するための方法にあり、上記方法は、エミューオイル、ホホバ油、皮膚科学基剤および金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩を合わせ、混合して、以下の組成物のうちの重量%量:
(a)約2.5%〜約15% エミューオイル;
(b)約4%〜約25% ホホバ油;
(c)約25%〜約75% 皮膚科学基剤;および
(d)約10%〜約40% 金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩
にある皮膚軟化組成物を形成する工程
を包含する。
第4の局面において、本発明は、組成物のうちの重量%量において:
(a)約2.5%〜約15% エミューオイル;
(b)約4%〜約25% ホホバ油;
(c)約25%〜約75%の皮膚科学基剤;および
(d)約10%〜約40%の金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩
を含む、被験体における皮膚の状態の処置および/または防止における使用のための医薬の調製における皮膚軟化組成物の使用にある。
上記医薬は、第1の局面の皮膚軟化組成物に関して本明細書で記載されるとおりである。
上記皮膚軟化組成物は、従って、局所投与のためのクリーム剤である。
上記の個々の節で言及される本発明の種々の特徴および実施形態は、適切な場合、他の節に必要な変更を加えて適用される。結論として、1つの節で特定される特徴は、適切な場合、他の節で特定される特徴と組み合わせられ得る。
本発明のさらなる特徴および利点は、以下の詳細な説明から明らかになる。
発明の詳細な説明
本明細書において、さらなるなどの形容詞は、一方のエレメントまたは行為をもう一方のエレメントまたは行為から、いかなる実際のそのような関係性も順序も必ずしも要する必要も意味することもなく、区別するためにのみ使用され得る。文言、例えば、「含む、包含する(comprises)」「または含む、包含する(includes)」は、エレメントの列挙を含む組成物または方法が、それらエレメントのみを含むのではなく、このような組成物または方法に内在するエレメントを含め、明示的に列挙されていない他のエレメントをも含み得るように、排他的でない包含を定義することが意図される。
用語「処置する(treat)」、「処置(treatment)」または「処置する(treating)」とは、本明細書で使用される場合、皮膚の状態の徴候または症状が発生し始めた後に、これを改善する治療的介入をいう。用語「改善する(ameliorating)」とは、皮膚の状態を参照して、処置の任意の観察可能な有益な効果に言及する。その有益な効果は、当業者に公知の任意の方法または標準法を使用して決定され得る。
「防止する、予防する(prevent)」「防止する、予防する(preventing)」または「防止的、予防的(preventative)」とは、皮膚の状態の徴候または症状を示していないが、予防の非存在下では、このような徴候または症状を示す可能性が高いと予測されるかまたは認識される哺乳動物に、その組成物を予防的に投与することを意味する。予防的処置とは、予測される症状または徴候を少なくとも低減し得るかまたは部分的に改善し得る。
本明細書で使用される場合、「皮膚の状態(skin condition)」とは、皮膚の悩みの状態、発疹、火傷、切り傷、剥離、炎症、乾燥肌、掻痒症、発赤、皮膚炎、湿疹、蕁麻疹および紅斑が挙げられるが、これらに限定されない皮膚疾患をいう。
用語「有効量(effective amount)」または「治療上有効な量(therapeutically effective amount)」とは、処置されている被験体の望ましい適用範囲および結果として生じる転帰を達成するために十分な、第1の局面の組成物の量を記載する。いくつかの実施形態において、「治療上有効な量」とは、皮膚の状態を処置および/または防止するために十分である。「治療上有効な量」は、当業者によって理解される様式で、患者の年齢、性別、体重、皮膚の状態の重篤度などに応じて変動し得る。
本明細書で使用される場合、「炎症(inflammation)」とは、発赤(redness)、熱感、腫脹、掻痒および痛みによって特徴付けられる、状態または感染の種々のタイプに対する周知の局所応答をいう。炎症は、感染を含み、そして初期の病巣からのその拡がりを防止し、そして修復メッセージを送達するための初期の防御機構を表す。炎症における主要な事象は、毛細管を拡張させて、血流を増大させること、微小血管構造の変化、血漿、タンパク質および白血球が循環から漏れ出るように導くこと、ならびに毛細管からの白血球移出およびその状態または感染の部位での蓄積が挙げられる。
用語「約(about)」とは、成分の量と関連して本明細書で使用される場合、その量は、名目上、用語「約」の後に続く数字であるが、その実際の量は、この正確な量から些細な程度まで変動し得ることを意味する。
別段定義されなければ、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
1つの広い局面において、本発明は、エミューオイル、ホホバ油および皮膚科学基剤を含む皮膚軟化組成物にある。
第1の局面において、本発明は、組成物のうちの重量%量において:
(a)約2.5%〜約15% エミューオイル;
(b)約4%〜約25% ホホバ油;
(c)約25%〜約75%の皮膚科学基剤;および
(d)約10%〜約40%の金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩
を含む皮膚軟化組成物にある。
その皮膚軟化組成物は、皮膚の状態を処置および/または防止するために有用である。
好ましくは、その組成物は、局所組成物である。
適切には、その組成物は、実質的に均質なクリーム剤またはローション剤である。
その組成物中のエミューオイルの重量%量は、適切には、約0.1%〜約50%、好ましくは、約1%〜約35%、より好ましくは、約2.5%〜約15%、さらにより好ましくは、約3%〜約12%、およびなおより好ましくは、約4%〜約10%(約5%、6%、7%、8%および9%を含む)である。好ましい範囲は、組成物のうちの5重量%より大きく、約9重量%より小さい(例えば、5.5%〜9%)。
用語「エミューオイル(emu oil)とは、本明細書で使用される場合、エミューから採取された脂肪組織に由来する任意の油を言い得る。エミューオイルはまた、亜種、Dromaius novaehollandiaeのうちのいずれかに由来し得る。いかなる特定の構成要素にも束縛されないが、エミューオイルへの本明細書での言及は、オレイン酸、ω−6脂肪酸、ステアリン酸、パルミチン酸、リノール酸、および/またはリノレン酸から選択される1つもしくはこれより多くの化合物を含むと考えられ得る。これらの化合物は、合成して生成されてもよいし、エッセンシャルオイルを含む別の供給源に由来してもよく、本発明の組成物において使用されてもよい。しかし、そのオイルがエミュー種から採取されていることは好ましい。
その組成物中のホホバ油の重量%量は、適切には、約0.1%〜約50%、好ましくは、約1%〜約35%、より好ましくは、約4%〜約25%、さらにより好ましくは約6%〜約20%、なおより好ましくは、約8%〜約18%(約9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%および17%を含む)である。好ましい範囲は、組成物のうちの10重量%より大きく約15重量%より小さい。
用語「ホホバ油(jojoba oil)とは、本明細書で使用される場合、ホホバ油の精製された(purified)および/または清澄にされた(refined)誘導体を含むホホバ植物の種子に由来する任意の油をいう。そのホホバ油は、当業者に公知の多くの方法(例えば、水蒸気蒸留、または機械的もしくは化学的手段)を使用することによって抽出され得る。いかなる特定の構成要素にも束縛されないが、本明細書でのホホバ油への言及は、ドコサン酸(docosdienoic acid)、11−エイコセン酸、9−ガドレイン酸(9−godoelic acid)、ドコセン酸、オレイン酸、および/またはパルミトレイン酸から選択される1つもしくはこれより多くの化合物を含むと考えられ得る。これらの化合物は、代わりに、合成して生成されてもよいし、エッセンシャルオイルを含む別の供給源に由来してもよく、本発明の組成物において使用されてもよい。
皮膚の状態を処置するための典型的組成物は、ベトベトしており、十分に粘性ではなく、影響が及ぼされた領域にまたはそのまわりに、および皮膚へとその組成物を患者がすり込むか、または効くようにする必要がある。ホホバ油およびエミューオイルの添加は、優れた浸透性を有し、従って、他の成分の有効な吸収を有する本発明の組成物を提供すると同時に、本質的にかつ自然に、ある範囲の有利な特性を提供する。その組成物はまた、展性が高く、このことから、その影響が及ぼされた領域に正確に適用されることが容易になり、その領域では、その組成物は、布地または衣服で擦りとられ得る前に、迅速に吸収される。
先行技術の組成物はしばしば、皮膚に浸透させるためにメチルスルホニルメタンまたは尿素(これらは、有害な副作用を有し得る)を使用する。本発明の組成物は、有害成分の使用なしに、その目的を達成する。さらなる希釈剤も賦形剤も、上述の成分以外に必要とされないことは、本発明の1つの利点である。しかし、投与様式または製剤化および製造の考慮事項に依存して、当該分野で公知であるとおりの1つもしくはこれより多くのキャリア、賦形剤、希釈剤などを含めることは、ときに有用であり得る。
先行技術の組成物中の酸化亜鉛の収斂特性は、皮膚タンパク質の軽度の凝固を引き起こし、これは、皮膚を引き締め、乾燥させる。よって、皮膚は、その組成物の吸収を受け入れにくくし得る。ホホバ油とともに、両性酸化物、および/または他の金属酸化物、ならびに皮膚科学基剤を添加すると、両性酸化物の収斂効果を中和する一助となるその皮膚軟化特性を通じてこの問題が改善される。よって、組成物の吸収特性は、収斂性の両性酸化物の存在下ですら、組成物がより深く浸透しかつ皮膚へと吸収されることを可能にする。
ホホバ油によって与えられる特性としては、組成物の製剤化の間の増大した作業性が挙げられる。これは、本発明の組成物の別個の利点である。なぜならホホバなしでは、皮膚軟化薬の皮膚科学基剤および両性酸化物または他の金属酸化物は、粘性の塊を形成し得、これは、極めて扱いづらくかつ混合後に機械類を徹底的にクリーニングする必要があるからである。
エミューオイルは、組成物の作業性の改善も補助すると同時に、抗細菌特性および抗炎症特性をも組成物に提供し、よって、本質的に、考えられる細菌感染および真菌感染から皮膚を保護する。その一方で、抗炎症成分は皮膚刺激および炎症を阻止する。表皮脂質バリアに浸透するその能力は、皮膚を絶え間なく水和し、湿潤な環境を提供し、損傷した組織の保護および修復を助ける皮膚栄養分を提供することによって、皮膚の脱水のリスクを低減するように作用する。
まとめると、エミューオイルは、(i)皮膚浸透剤および医薬キャリアとして作用するその能力;(ii)その抗炎症特性;(iii)皮膚軟化薬/保湿剤(moisturizer)として作用するその能力;(iv)その静菌特性;(v)皮膚刺激に関するその可能性の低さ;および(vi)そのノンコメドジェニック特性(それが毛穴を詰まらせない)を通じて、本発明の組成物に顕著な利益を提供する。
組成物中の皮膚科学基剤の重量%量は、適切には、約10%〜約80%、好ましくは、約25%〜約75%、より好ましくは、約30%〜約70%、さらにより好ましくは、約35%〜約67%、および最も好ましくは、約40%〜約65%である。好ましい範囲は、組成物のうちの45重量%より高く約60重量%より小さい(例えば、48%〜55%)。
皮膚科学基剤は、少なくとも1種の皮膚軟化薬を含む。
用語「皮膚軟化薬(emollient)」とは、組成物に関連して本明細書で使用される場合、保湿剤(moisturizer)と相互に交換され得、閉塞性皮膚軟化薬、湿潤を与える皮膚軟化薬(humectants emollients)、止痒性皮膚軟化薬および殺菌性皮膚軟化薬(antiseptic emollients)が挙げられる。
ある特定の実施形態において、その少なくとも1種の皮膚軟化薬は、石油化学製皮膚軟化薬および/または天然の皮膚軟化薬である。
典型的には、石油化学製皮膚軟化薬は、エネルギー集約的な方法(例えば、高温製造法)を使用して得られる。その石油化学製皮膚軟化薬は、植物性オイルに由来する油脂化学製品、または石油化学物質に由来する物質であり得る。
一実施形態において、石油化学製皮膚軟化薬は、ミネラルオイル、ワセリン、脂肪酸、トリグリセリド、グリコール(PEGのようなエチレングリコールが挙げられる)、ステアリン酸グリセロール、水素化油、パラフィン、ステアリン酸、ヒマシ油、エトキシル化ヒマシ油およびエトキシル化水素化ヒマシ油、ならびに石油化学ベースの物質からなる群より選択される。当業者は、提供されたリストが網羅的ではないことを認識し、さらに公知の適切な石油化学製皮膚軟化薬が存在することを理解する。これらの石油化学製皮膚軟化薬は、合成して生成されてもよいし、天然供給源に由来してもよい。
一実施形態において、石油化学製皮膚軟化薬は、白色軟パラフィンである。
組成物中の石油化学製皮膚軟化薬(例えば、白色軟パラフィン)の重量%量は、適切には、約10%〜約50%、より適切には約15%〜約40%、および好ましくは、約20%〜約30%(約22%〜約28%を含む)である。
天然の皮膚軟化薬は、エネルギー集約的な条件(例えば、高温)を使用して典型的には生成されない皮膚軟化薬である。高温は、栄養分、抗酸化剤およびいくらかの脂肪酸を分解させ得る。
一実施形態において、天然の皮膚軟化薬は、油、脂肪またはワックスであり、これらは、天然供給源(例えば、植物、果実、種子、昆虫、または動物)に由来する。ある特定の実施形態において、その天然の皮膚軟化薬は、ラノリン、シアバター、カカオ脂、ミネラルオイル、蜜蝋、カルナウバ蝋もしくはパーム蝋、スクアレン、ココナッツ油、アーモンド油、オリーブ油およびゴマ油からなる群より選択される。天然の皮膚軟化薬が長鎖ワックスエステルから主に構成される抽出物であることは、好ましい。天然の皮膚軟化薬のこのリストが網羅的リストではなく、代表に過ぎないことは、当業者によって認識される。これら天然の皮膚軟化薬は、それ自体が多くの化学物質から作られ得、そしてこれら化合物は、合成して生成されてもよいし、別の供給源に由来してもよい。
一実施形態において、天然の皮膚軟化薬は、ラノリンまたはラノリンベースの皮膚軟化薬である。
組成物中の天然の皮膚軟化薬(例えば、ラノリン)の重量%量は、適切には、約10%〜約50%、より適切には、約15%〜約40%、および好ましくは、約20%〜約30%(約22%〜約28%を含む)である。
ある特定の実施形態において、皮膚科学基剤は、少なくとも2種の皮膚軟化薬を含み、ここで一方は、石油化学製皮膚軟化薬であり、もう一方は、天然の皮膚軟化薬である。
これら実施形態において、石油化学製皮膚軟化薬が白色軟パラフィンであり、天然の皮膚軟化薬がシアバター、蜜蝋、ラノリンまたはラノリンベースの皮膚軟化薬から選択されることは、好ましい。好ましくは、その天然の皮膚軟化薬は、ラノリンまたはラノリンベースの皮膚軟化薬である。
一実施形態において、組成物は、保存剤をさらに含む。その保存剤は、組成物が製造後直ぐに使用される予定である場合には必須でなくてもよいが、貯蔵のためには好ましい。
保存剤は、微生物増殖および望ましくない化学変化を防止するために、組成物に添加される物質である。その保存剤は、天然に由来してもよいし、合成して生成されてもよい。その保存剤は、抗酸化剤、抗微生物添加剤、ベンジルアルコール、カプリル酸、カプリリルグリコール(carrylyl glycol)、EDTA、フェノキシエタノール、トコフェロール、BHT、ソルビン酸カリウム、ティーツリーオイル、パラベン、抗真菌剤およびユーカリ油からなる群より選択され得る。これが適切な保存剤の網羅的リストでなく、考えられる選択肢のうちのいくつかを例証するために役立つことは、当業者によって認識される。
一実施形態において、保存剤は、植物由来の油(植物、低木または樹木の木質部(wood)、軸状部(stem)、樹皮、花または葉に由来するものが挙げられる)である。保存剤としての油の使用は、組成物の皮膚に対する物理的特性および感覚に利点を提供し得る。
好ましい実施形態において、その保存剤は、ユーカリ油である。
用語「ユーカリ油(eucalyptus oil)」とは、本明細書で使用される場合、ユーカリの葉に由来する任意の油(ユーカリ油の精製されたおよび/または清澄にされた誘導体を含む)をいう。ユーカリ油は、Eucalyptusおよびその栽培品種のうちのいずれか、またはMyrtaceaeの別の種の葉に由来し得る。ユーカリ油は、当業者に公知の多くの方法(例えば、水蒸気蒸留、機械的または化学的手段)で抽出され得る。いかなる特定の構成要素にも拘束されないが、ユーカリ油は、シネオールを含み得る。この化合物は、合成して生成されてもよいし、他の供給源に由来してもよい。
好ましくは、そのユーカリ油は、少なくとも70重量%のシネオールを含む。
組成物中の保存剤の重量%量は、適切には、約0.1%〜約20%、より適切には、約0.5%〜約10%、および好ましくは、約1.0%〜約6%(約2%、3%、4%および5%を含む)である。好ましい範囲は、組成物のうちの2重量%より大きく約5重量%より小さい(例えば、2.5%〜4.5%)。
一実施形態において、組成物は、ユーカリ油に加えて、ピロクトン塩もしくは誘導体を抗真菌剤としてさらに含み得る。好ましい塩は、ピクロクトンオラミン、ピクロクトンのエタノールアミン塩である。
ピロクトン塩もしくは誘導体は、約0.01重量%〜約2重量%、約0.05重量%〜約1.5重量%、または約0.1重量%〜約1.0重量%(約0.15重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.3重量%および0.35重量%を含む)の量で組成物に存在し得る。
ある特定の実施形態において、組成物は、金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩をさらに含む。
組成物中の金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩の重量%量は、適切には、約5%〜約50%、好ましくは、約10%〜約40%、より好ましくは、約15%〜約35%、および最も好ましくは、約20%〜約30%(約21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%および29%の値を含む)である。好ましい範囲は、組成物のうちの約22重量%より大きく約28重量%より小さい(例えば、23%〜27%)。
金属もしくは半金属は、アルミニウム、亜鉛、鉛、鉄、バリウム、スズ、チタン、ケイ素、ベリリウム、マグネシウムおよびカルシウムからなる群より選択され得る。これらの金属または半金属の各々は、必要に応じて、酸化物、水酸化物または炭酸塩を形成するために化合され得る。
実施形態において、その金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩は、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化ベリリウム、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、二酸化チタン、二酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸アルミニウム、炭酸亜鉛、炭酸鉄、および炭酸バリウムからなる群より選択され得る。
金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩は、1つもしくはこれより多くの遷移金属の酸化物、水酸化物、または炭酸塩であり得る。
ある特定の好ましい実施形態において、その金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩は、両性酸化物を含む。その両性酸化物は、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、または酸化鉄(III)からなる群より選択され得る。
その金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩、好ましくは選択肢的なさらなる不溶性金属酸化物との両性酸化物は、pH変化と関連する問題を軽減するために組成物に存在し得る。両性酸化物、および/または他の金属酸化物(例えば、酸化鉄)は、酸または塩基として反応して、緩衝化物質として作用して、その周りの環境におけるpH変化を最小限にし得、従って、皮膚の表面にpH変化がある場合に経験される刺激を軽減する。このようなpH変化は、被験体においてpHが引き起こす火傷、掻痒または他の刺激感覚をもたらし得る微生物活動によって引き起こされ得る。
金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩(例えば、両性酸化物)は、これが存在しない場合の組成物と比較して、組成物に最適な粘性、適用感覚および作業性を提供することに寄与することもまた、予測外なことにかつ有利なことにも見出された。これは、より多量の例えば、ラノリンまたは他の粘性剤(viscosing agent)の必要性を低減し、それによって、予測外にも、組成物に二重の利益を提供する。金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩が皮膚軟化組成物の重量で比較的多量にあると、その特徴的な物理的感覚および作業性にプラス方向に影響を及ぼし得ることは、以前には十分に理解されていなかった。
好ましくは、その両性酸化物は、酸化亜鉛である。
一実施形態において、その金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩は、少なくとも部分的に、カラミンの形態で存在する。カラミンは、両性酸化物としての酸化亜鉛および不溶性金属酸化物としての酸化鉄から形成され、いくつかのブレンドは、炭酸亜鉛を含む。
カラミンは、好ましくは、酸化亜鉛および酸化鉄(III)を含む。カラミン中の酸化亜鉛の重量%量は、適切には、約95%〜約99.9%、より適切には、約98%〜約99.9%、およびより好ましくは、約99%〜約99.9%、および最も好ましくは、約99.5%である。カラミン中の酸化鉄(III)の重量%量は、適切には、約0.1%〜約5%、より適切には、約0.1%〜約2%、より好ましくは、約0.1%〜約1%、および最も好ましくは、約0.5%である。
その金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩は、カラミンおよび金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩、例えば、酸化亜鉛のさらなる量として組成物中に存在し得る。ある特定の実施形態において、組成物は、組成物のうちの約5重量%〜約20重量%で、好ましくは約8重量%〜約15重量%でカラミンを含み、およびさらには、組成物範囲の同じ重量%の金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩の量を含む。従って、一実施形態において、その組成物は、約5%〜約20% カラミンおよび約5%〜約20% 金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩を、好ましくは、約8%〜約15% カラミンおよび約8%〜約15% 金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩を、より好ましくは、約10%〜約14% カラミンおよび約10%〜約14% 金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩を含む。その金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩は、以前に記載されたものから選択され得るが、好ましい例は、酸化亜鉛である。
一実施形態において、第1の局面の組成物は、組成物全体の重量%量において、約10%〜約15% ホホバ油、約5%〜約10% エミューオイル、約2%〜約5% ユーカリ油、約20%〜約30% 金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩(その量は、必要に応じて、カラミンおよび別個の金属もしくは半金属酸化物を含む)、および約40%〜約60% 皮膚科学基剤を含む。
一実施形態において、第1の局面の組成物は、組成物全体の重量%量において、約10%〜約15% ホホバ油、約5%〜約10% エミューオイル、約2%〜約5% ユーカリ油、約10%〜約15% 酸化亜鉛、約10%〜約15% カラミン、約15%〜約35%の石油化学製皮膚軟化薬(例えば、白色軟パラフィン)、および約15%〜約35%の天然の皮膚軟化薬(ラノリン、シアバター、カカオ脂、ミネラルオイル、蜜蝋、カルナウバ蝋もしくはパーム蝋、スクアレン、ココナッツ油、アーモンド油、オリーブ油およびゴマ油からなる群より選択される)を含む。
好ましくは、その石油化学製皮膚軟化薬は、白色軟パラフィンであり、その天然の皮膚軟化薬は、ラノリンである。
一実施形態において、第1の局面の組成物は、ホホバ油、エミューオイル、ユーカリ油、カラミン、酸化亜鉛、ラノリンおよび白色軟パラフィンオイルからなるか、または代わりにこれらから本質的になる。各成分の相対的量は、以前に記載されるもののうちのいずれかから個々に選択され得る。
1つの具体的実施形態において、皮膚軟化組成物は、抗酸化剤および利尿剤(例えば、カフェイン)をさらに含む。
さらなる実施形態において、その皮膚軟化組成物は、ポリフェノール抗酸化剤、プロシアニジン、スルホン化ポリサッカリドおよびフラボノイドからなる群より選択される薬剤をさらに含む。その成分がポリフェノール抗酸化剤である場合、それは、没食子酸エピガロカテキンであり得る。
比較的少量のカフェイン、または安息香酸ナトリウムカフェインを局所適用へと添加すると、哺乳動物皮膚に存在し得る悪性および非悪性腫瘍の数が減少し得ることが見出された。カフェイン、または安息香酸ナトリウムカフェインが、天然供給源から得られてもよいし、合成して生成されてもよいことは、当業者によって認識される。
没食子酸エピガロカテキンが、局所適用される皮膚軟化組成物中にカフェインとともに存在する場合に、その組成物で処置されなかった被験体と比較されると、悪性腫瘍および非悪性腫瘍の提示のさらなる低減が存在することが当該分野で見出されたという点で、さらなる利益が得られ得る。繰り返すと、没食子酸エピガロカテキンが天然供給源から得られてもよいし、合成して生成されてもよいことは、当業者によって認識される。そのポリフェノール抗酸化剤、プロシアニジン、スルホン化ポリサッカリドおよびフラボノイド成分は、同じ利益を提供し得る。
一実施形態において、組成物は、Arnica属の植物の抽出物または調製物をさらに含み得る。この抽出物または調製物は、皮膚の打撲傷の治癒を促進する助けとなり得る。
第1の局面の皮膚軟化組成物は、望ましい粘性プロフィール、皮膚軟化特性および撥水特性を有し、刺激原と皮膚との間のバリアを維持し得る。その望ましい粘性プロフィールは、その影響を及ぼされた領域に、より多量の組成物を提供して、皮膚の状態を処置および/または防止するために、その組成物が小さな表面積を覆って区別されることを可能にする。その組成物はまた、体液、身体から出された排出物、刺激原および細菌が皮膚と接触することを防止する、皮膚を覆うバリアを形成する。このバリアは、患者が経験する考えられる刺激を軽減し、そしてまた、皮膚の層が損なわれることを防止する一助となる。
ホホバ油およびエミューオイルの浸透性が原因で、皮膚の表面に残っている組成物の量が低減されることから、本発明の組成物は、比較的高いオイル含有量を有するが、相応したベトベトしている感覚を皮膚上に有しない。組成物の皮膚軟化特性は、効率的でより迅速な皮膚への浸透を可能にし、よって、その組成物は、短縮された時間にわたって皮膚の表面に留まる。皮膚の表面上の組成物が少量でも、任意の刺激原と皮膚との間にバリアがなお形成され、衣服または衣類で擦りとられ得る組成物の量を最小限にする。よって、その吸収特性は、組成物が衣服および/または衣類で擦りとられることに関連する問題を軽減する。皮膚科学基剤、特に、ラノリンは、存在する場合に、皮膚からの水分の喪失を防止する一助となり、よって効果的に水分を閉じ込める。
さらに、本発明の組成物が室温またはその周辺で始めから終わりまで製剤化され得ることは、本発明の組成物の別個の利点である。多くの先行技術の皮膚軟化組成物は、種々の成分の妥当なブレンドを達成するために、40℃を上回る、50℃、またはこれより高い温度を要する。本発明の組成物は、顕著な量でエミューオイルを使用し、40℃を上回る温度は、そのオイルの有益な成分のうちの多くを失わせ得るので、室温でブレンドできることで、より効能のある最終製品が提供され得る。従って、一実施形態において、第1の局面の組成物は、40℃未満、好ましくは、約35℃未満、より好ましくは約30℃未満または25℃の温度で調製またはブレンドされる。
一実施形態において、皮膚軟化組成物のpHは、4.5〜8.0、好ましくは、5.0〜7.5、およびより好ましくは、約5.5〜6.5の範囲内である。その組成物のpHは、損傷した皮膚に適用される場合に、さらなる刺激を引き起こさないことを担保するにあたって重要であり得る。
第2の局面において、本発明は、被験体における皮膚の状態を処置および/または防止するための方法にあり、上記方法は、組成物のうちの重量%量において:
約2.5%〜約15% エミューオイル;
約4%〜約25% ホホバ油;
約25%〜約75%の皮膚科学基剤;および
約10%〜約40%の金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩
を含む皮膚軟化組成物の治療上有効な量を被験体の皮膚に投与する工程を包含する。
その組成物は、第1の局面のいずれか1つもしくはこれより多くの実施形態に記載されるとおりであり得る。
好ましくは、その組成物を投与する工程は、局所投与の工程である。
一実施形態において、その皮膚の状態は、乾燥肌、おむつかぶれ、紅斑、乾癬性の発疹、褥瘡、アレルギー性発疹、ざ瘡、酒さ性ざ瘡、軽度の皮膚感染症、および他の皮膚刺激による発疹からなる群より選択され得る。
被験体に処方される組成物の量は、投与様式、症状の性質および重篤度、被験体の年齢および体重に依存して変動し得る。しかし、ある特定の状況下では、その組成物のより高いまたはより低い一日量が適切であり得る。その組成物の投与は、個々の適用または他に数回のより小さな適用の形態での単一の投与、そしてまた、特定の間隔での複数の適用の両方によって行われ得る。その組成物はいかなる毒性の薬剤をも含まないので、患者は、その影響を及ぼされた領域において必要な場合にその組成物を単に適用し得るかもしれない。
組成物の好ましい実施形態は、局所液剤、ローション剤、振り混ぜて使用する液剤(shake solution)、クリーム剤、軟膏剤、ゲル、スプレー可能なローション剤、スプレー可能な液剤、スプレー可能な発泡物、発泡物またはバームの形態にある。
第3の局面において、本発明は、皮膚軟化組成物を製剤化するための方法にあり、上記方法は、エミューオイル、ホホバ油、皮膚科学基剤および金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩を合わせ、混合して、以下の組成物のうちの重量%量:
(a)約2.5%〜約15% エミューオイル;
(b)約4%〜約25% ホホバ油;
(c)約25%〜約75% 皮膚科学基剤;および
(d)約10%〜約40% 金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩
にある皮膚軟化組成物を形成する工程を包含する。
第4の局面において、本発明は、組成物のうちの重量%量において:
(a)約2.5%〜約15% エミューオイル;
(b)約4%〜約25% ホホバ油;
(c)約25%〜約75%の皮膚科学基剤;および
(d)約10%〜約40%の金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩
を含む、被験体における皮膚の状態の処置および/または防止における使用のための医薬の調製における皮膚軟化組成物の使用にある。
第3および第4の局面の皮膚軟化組成物は、第1の局面の皮膚軟化組成物のいずれか1つもしくはこれより多くの実施形態に関して本明細書で記載されるとおりである。その皮膚の状態は、第2の局面に関して先に記載されるとおりであり得る。
一実施形態において、第1の局面の組成物を製剤化するための方法は、保存剤を添加し、混合する工程をさらに包含する。
混合操作のために使用される容器は、組成物と反応せず、変動可能な撹拌速度を有する耐化合物容器である。
その構成要素は、任意の順序で添加され得、各構成要素の添加の前に、所定の時間量にわたって撹拌され得る。
好ましくは、エミューオイルおよびホホバ油は、金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩、好ましくは、両性酸化物に、さらなる選択肢的な金属酸化物(例えば、酸化鉄)とともに添加され、その後に、皮膚科学基剤が添加される。
好ましくは、その合わせ、混合する工程は、40℃未満で行われる。
実施例1‐サンプル組成
炎症および本明細書で記載されるとおりの他の状態を処置および/または防止するための本発明の一実施形態に従って、以下の表1に示される成分の相対的量を含む皮膚軟化組成物を調製した。その組成物は、実施例2に記載されるプロセスによって調製した。
Figure 0006856642
実施例2‐一例の製造プロセス
以下の作業工程を、表1に示されるとおりの相対的量で、炎症を処置および/または防止するための組成物を製造するために行った:
a.微細にシーブにかけたカラミンおよび酸化亜鉛を一緒に、適切にサイズ合わせした容器の中に添加し、混合する;
b.ホホバ油を秤量して上記の粉末に混合しながら添加する;
c.エミューオイルを秤量して上記の粉末に混合しながら添加する;
d.ユーカリ油を秤量して上記の粉末に混合しながら添加する;
e.上記の成分の全てが一様に分散されるまで約10分間撹拌する;
f.ラノリンおよび白色軟パラフィンを秤量し、これらを撹拌しながら別個の容器へと添加して、その2つを合わせて滑らかな粘稠性を達成し、次いで、上記の粉末および油混合物に添加する;
g.滑らかな粘稠性で均質になるまで得られた組成物を混合するか、または代わりにその混合物を製粉プロセスに通すが、いずれにしても、乾燥粉末の塊(lump)または小さな塊(chunk)が残っていないように全てが一様に分散されることを担保する;および
h.適切にサイズ合わせした容器に組成物を充填する。
このプロセスにおける混合/撹拌工程は、室温で行われ得、加熱は必要とされない。これは、重要な成分によって組成物に提供される物理的特性から生まれる顕著な利点である。
実施例3‐さらなるサンプル組成
炎症および本明細書で記載されるとおりの他の状態を処置および/または防止するための本発明の1つのさらなる実施形態に従って、以下の表2に示される成分の相対的量を含む皮膚軟化組成物を調製した。その組成物を、最終の成分として、実施例2の工程fの後に混合物へと添加され得るピロクトンオラミンをさらに添加して、主に実施例2に記載されるプロセスによって調製した。
Figure 0006856642
実施例4‐さらなるサンプル組成
2種の金属酸化物とともに、皮膚科学基剤の成分のみの組成物、すなわち、(i)カラミン;(ii)酸化亜鉛;(iii)ラノリン;および(iv)白色軟パラフィンの混合物は、油状の、粘稠性のない(inconsistent)、そして固体凝集物を有する組成物を生じた。従って、エミューオイルおよびホホバ油を、皮膚科学基剤+酸化物に添加すると、驚くべきことに、滑らかで、それほどベトベトしていない、一貫した粘性プロフィールを有しかつ観察可能な凝集物のない組成物が生じた。エミューオイルおよびホホバ油の添加は、従って、製造しやすいと同時に、組成物の浸透を改善しかつより望ましい粘性プロフィールを与える組成物を生じた。
実施例5‐発疹の処置における適用
第1の局面の組成物を、表1に記載される組成を有するように調製した。2名のヒトを、その組成物で重篤な発疹/皮膚炎に関して処置した。その用量は、およそ0.2mL(0.2gmに等しい)の組成物であり、その影響が及ぼされた皮膚の約45cmに1日に2回または3回適用した。両名とも、触れても痛い発疹にその組成物を拡げるのにどれほど容易でかつ痛みがなかったか!という感想を述べた。両名とも、皮膚への拡げやすさおよび迅速な吸収によって、布地に移ることはなかったと報告した。
患者1は、55歳齢の男性であり、彼の上腕内側に重篤な発疹があり、脇の下に2番目に非常に重篤な、およびおそらくは感染した発疹がある以外は、他の臨床状態はなかった。両方の発疹は、非常に痒くかつ痛みがあり、盛りあがったミミズ腫れおよび吹き出物があると報告された。彼は、以前にヒドロコルチゾンゲルを適用したことがあり、これは、皮膚の剥離を含め、発疹の状態を増悪させたと彼は報告した。彼は、Bepanthen(登録商標)を試しに使用したことがあるが、それは拡げるには硬すぎて痛みが伴うことを見出し、うまくいかないと感じた。彼は、それを「ねばねば」し過ぎると感じると報告した。
患者は、その組成物を、その影響が及ぼされた領域に1日に2〜3回、4日間適用した。彼は、掻痒に対してほぼ即座に効果があり、約4日間で発疹が完全にコントロールされかつなくなったと報告した。その組成物は、非刺激性であり適用しやすく、かつ迅速に吸収された。
患者2は、約50歳齢の女性であり、以下のように記載される2つの発疹エピソード以外には、臨床状態を示さなかった:(i)皮膚炎として説明される、手にある平らで赤い、かつ触れても痛い/痒い発疹。この状態は、発疹領域を覆う適用範囲でかつ1日に2回の適用を1〜2日間使用することで、治ったと報告された;(ii)船を漕いだことから基部(bottom)にある盛りあがって、かつ赤い、痛みのある痒い、触るだけで痛みのある発疹(すなわち、おそらくは摩擦による発疹)。表1の組成物を、1日に2回適用したところ、この事例での発疹は、2〜3日間で完全に消散した。
本発明の種々の実施形態の上記の説明は、関連分野の当業者に説明目的で提供される。網羅的であることも、本発明を1つの開示される実施形態に限定することも、意図されない。上述のように、本発明に対する多くの選択肢およびバリエーションが、上記の教示から当業者に明らかである。よって、いくつかの代替の実施形態が具体的に考察された一方で、他の実施形態は、明らかであるか、または当業者によって比較的容易に開発される。よって、本発明は、本明細書で考察されてきた本発明の全ての選択肢、改変およびバリエーションを、ならびに上記の発明の趣旨および範囲内に入る他の実施形態を包含することが意図される。

Claims (14)

  1. 組成物のうちの重量%量において:
    (a)2.5%〜15% エミューオイル;
    (b)4〜25% ホホバ油;
    (c)25%〜75%の皮膚科学基剤;および
    (d)10%〜40%の金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩
    を含む皮膚軟化組成物であって、
    前記皮膚科学基剤は少なくとも2種の皮膚軟化薬を含み、そのうちの1種は石油化学製皮膚軟化薬であり、他の1種は天然の皮膚軟化薬であり、前記石油化学製皮膚軟化薬は白色軟パラフィンであり、前記天然の皮膚軟化薬はシアバター、蜜蝋、ラノリンおよびラノリンベースの皮膚軟化薬から選択される、皮膚軟化組成物。
  2. 前記皮膚科学基剤は、組成物のうちの重量%で、20%〜30%の間の白色軟パラフィンおよび20%〜30%の間の天然の皮膚軟化薬を含み、前記天然の皮膚軟化薬はシアバター、蜜蝋、ラノリンおよびラノリンベースの皮膚軟化薬から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記天然の皮膚軟化薬はラノリンである、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記金属もしくは半金属は、アルミニウム、亜鉛、鉛、鉄、バリウム、スズ、チタン、ケイ素、ベリリウム、マグネシウムおよびカルシウムからなる群より選択され得る、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩は、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化ベリリウム、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、二酸化チタン、二酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸アルミニウム、炭酸亜鉛、炭酸鉄、および炭酸バリウムからなる群より選択され得、前記金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩は、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、二酸化チタン、および酸化鉄(III)からなる群より任意選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩は、少なくとも部分的に、カラミンとして前記組成物中に存在し、前記組成物は、金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩の重量%量を構成するカラミンの量および酸化亜鉛の量を任意で含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記組成物中の金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩は、5〜20%の間のカラミンおよび5〜20%の間のさらなる金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩を含む、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記カラミンは、酸化亜鉛および酸化鉄を含み、前記さらなる金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩は、酸化亜鉛を任意で含む、請求項7に記載の組成物。
  9. 少なくとも1種の保存剤をさらに含み、前記少なくとも1種の保存剤は、ユーカリ油およびピロクトン塩もしくは誘導体から任意選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記組成物のうちの重量%で、10%〜15% ホホバ油、5〜10% エミューオイル、2〜5% ユーカリ油、10%〜15% 酸化亜鉛、10%〜15% カラミン、15%〜35%の白色軟パラフィンおよび15%〜約35%のラノリンを含む、請求項1に記載の組成物。
  11. 皮膚状態の処置および/または防止に使用するための皮膚軟化組成物であって、前記皮膚状態は、乾燥肌、おむつかぶれ、炎症、紅斑、乾癬性の発疹、褥瘡、アレルギー性の発疹、ざ瘡、酒さ性ざ瘡、軽度の皮膚感染症、および皮膚刺激による発疹からなる群より選択され、
    前記皮膚軟化組成物のうちの重量%量において、以下:
    (a)2.5%〜15% エミューオイル;
    (b)4〜25% ホホバ油;
    (c)25%〜75%の皮膚科学基剤;および
    (d)10%〜40%の金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩、
    を含み、
    前記皮膚科学基剤は少なくとも2種の皮膚軟化薬を含み、そのうちの1種は石油化学製皮膚軟化薬であり、他の1種は天然の皮膚軟化薬であり、前記石油化学製皮膚軟化薬は白色軟パラフィンであり、前記天然の皮膚軟化薬はシアバター、蜜蝋、ラノリンおよびラノリンベースの皮膚軟化薬から選択される、皮膚軟化組成物。
  12. 前記皮膚軟化組成物のうちの重量%で、10%〜15% ホホバ油、5〜10% エミューオイル、2〜5% ユーカリ油、10%〜15% 酸化亜鉛、10%〜15% カラミン、15%〜35%の白色軟パラフィンおよび15%〜35%のラノリンを含む、請求項11に記載の皮膚軟化組成物の使用。
  13. 皮膚軟化組成物を製剤化するための方法であって、前記方法は、エミューオイル、ホホバ油、皮膚科学基剤および金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩を合わせ、混合して、以下の組成物のうちの重量%量:
    (a)2.5%〜15% エミューオイル;
    (b)4〜25% ホホバ油;
    (c)25%〜75% 皮膚科学基剤;および
    (d)10%〜40% 金属もしくは半金属の酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩
    にある皮膚軟化組成物を形成する工程
    を包含し、
    前記皮膚科学基剤は少なくとも2種の皮膚軟化薬を含み、そのうちの1種は石油化学製皮膚軟化薬であり、他の1種は天然の皮膚軟化薬であり、前記石油化学製皮膚軟化薬は白色軟パラフィンであり、前記天然の皮膚軟化薬はシアバター、蜜蝋、ラノリンおよびラノリンベースの皮膚軟化薬から選択される、方法。
  14. 前記合わせ、混合する工程は、40℃未満で行われる、請求項13に記載の方法。
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