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JP6852341B2 - 送信制御装置及び送信制御方法 - Google Patents

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JP6852341B2 JP2016198054A JP2016198054A JP6852341B2 JP 6852341 B2 JP6852341 B2 JP 6852341B2 JP 2016198054 A JP2016198054 A JP 2016198054A JP 2016198054 A JP2016198054 A JP 2016198054A JP 6852341 B2 JP6852341 B2 JP 6852341B2
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Description

本発明は、送信制御装置及び送信制御方法に関する。
近年、同一の無線リソースを用いて複数のユーザ端末装置(User Equipment:以下「UE」という)宛ての信号を空間多重するMU−MIMO(Multi User-Multiple Input Multiple Output)がキャパシティを増大する技術として注目されている。一般に、送信アンテナと多重されるUEとの間のチャネル情報を用いて、Zero−ForcingやMMSE(Minimum Mean Square Error)と呼ばれる手法によって送信ウェイトを算出し、送信ウェイトを送信信号に乗算することによりUE間の干渉が低減される。すなわち、送信ウェイトを送信信号に乗算することにより、各UE宛ての信号を送信するためのビームが形成され、1つのUE宛ての信号のビームにおいては、他のUEの方向に利得が小さいヌルが向けられる。
しかし、多重されるUEの組み合わせによっては、送信ウェイトを送信信号に乗算してもUE相互にヌルが向けられず、特性が大幅に劣化することがある。したがって、MU−MIMOにおいては、多重されるUEの組み合わせを適切に決定するのが好ましい。
多重されるUEの組み合わせを決定する手法としては、可能性のあるすべてのUEの組み合わせに対して送信ウェイト計算及び受信品質推定を実施し、所定のメトリック値が最大となる組み合わせを選択するものがある。このような方法では、UEの数が多い場合にはUEの組み合わせの数が膨大になり、非現実的な演算量が要求される。そこで、メトリック値が増加する範囲でUEを1つずつ追加することにより、多重されるUEの組み合わせを決定する際の演算量を低減することが考えられている。
具体的には、例えば新たに追加されるUE#iの受信品質γi MUは下記の式(1)によって算出される。
Figure 0006852341
式(1)において、γi SUは他のUEからの干渉がない場合のUE#iにおける受信品質を示し、uはUE#i追加時に既に多重されることが決定しているUEの集合を示す。また、hiはUE#iと各送信アンテナとの間のチャネル応答ベクトルであり、UE#iと送信アンテナ#jの間のチャネル応答をhi,jとすると、hiは下記のように表される行列である。
i=[hi,1i,2 … hi, Ntx
ただし、Ntxは送信アンテナ数を示す。なお、上式(1)において、hHは行列hのエルミート転置を表し、|・|は絶対値又は集合サイズを表し、||・||はノルムを表す記号である。
上式(1)の受信品質からUE#iを追加した場合のメトリック値が算出され、UE#iを追加することによってメトリック値が増加する場合には、多重されるUEの組み合わせにUE#iが追加されることになる。
特開2010−193189号公報 特開2009−278238号公報
Jingxiu Liu 他 "A Low Complexity Capacity-Greedy User Selection Scheme for Zero-Forcing Beamforming", Vehicular Technology Conference, 2009. VTC Spring 2009. 2009年4月 瀬山崇志 他 「5G 超高密度分散アンテナシステムにおける協調無線リソース制御アルゴリズムの検討 〜Joint Transmission Multi-User MIMO伝送方式の性能評価〜」 信学技報, vol. 115, no. 472, 2016年3月 式田潤 他 「超多素子アンテナシステムにおける低演算量マルチユーザMIMOスケジューリング方式の特性評価」 信学技報, vol. 115, no. 472, 2016年3月
しかしながら、上記のように1つずつUEを追加していく場合にも、十分に演算量が低減されないという問題がある。すなわち、例えば上式(1)には、新たに追加されるUE#iのチャネル応答ベクトルhiと、既に多重されることが決定している各UEのチャネル応答ベクトルhkとを乗算する処理が含まれる。ここで、UE#iがm番目に追加されるUEであり、既に多重されることが決定しているUEの数|u|が(m−1)であるものとすると、UE#iの追加の有無を決定する際には4・Ntx・(m−1)回の実数乗算が行われる。この実数乗算の回数は、送信アンテナ数Ntxや多重されるUEの数が大きくなると多くなり、演算量の増大が無視できないものとなる。そして、演算量が増大する結果、回路規模も増大してしまう。
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、信号が空間多重されるUEの組み合わせを決定する際の演算量を低減することができる送信制御装置及び送信制御方法を提供することを目的とする。
本願が開示する送信制御装置は、1つの態様において、複数の端末装置の中から同時に信号送信先となる端末装置群を決定する送信制御装置であって、前記複数の端末装置それぞれにおける受信電力に対応する受信電力ベクトルを算出する算出部と、既に前記端末装置群に属すると決定されている第1の端末装置の受信電力ベクトルの和である合計ベクトルと、新たに前記端末装置群に追加される候補の第2の端末装置の受信電力ベクトルとの内積に基づいて、前記第2の端末装置を前記端末装置群に追加するか否かを判定する判定部と、前記判定部による判定に従って決定された端末装置群へ送信される送信信号を生成する生成部とを有する。
本願が開示する送信制御装置及び送信制御方法の1つの態様によれば、信号が空間多重されるUEの組み合わせを決定する際の演算量を低減することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る無線通信システムの構成を示す図である。 図2は、実施の形態1に係るベースバンド処理装置の構成を示すブロック図である。 図3は、実施の形態1に係る送信方法を示すフロー図である。 図4は、実施の形態1に係るUE集合決定処理を示すフロー図である。 図5は、実施の形態1に係るメトリック算出処理を示すフロー図である。 図6は、実施の形態3に係るUE集合決定処理を示すフロー図である。 図7は、実施の形態3に係るメトリック算出処理を示すフロー図である。 図8は、実施の形態4に係るUE集合決定処理を示すフロー図である。 図9は、実施の形態5に係るUE集合決定処理を示すフロー図である。
以下、本願が開示する送信制御装置及び送信制御方法の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る無線通信システムの構成を示す図である。図1に示すように、無線通信システムは、ベースバンド処理装置100と複数のRRH(Remote Radio Head)200とを有する。
ベースバンド処理装置100は、RRH200から図示しないUE宛てに送信する送信信号を生成し、生成した送信信号を各RRH200から送信する。このとき、ベースバンド処理装置100は、各RRH200の送信アンテナから同時に同一周波数で送信される信号の宛先となるUEの組み合わせを決定する。すなわち、ベースバンド処理装置100は、空間多重される信号の宛先となるUEの組み合わせ(以下「UE集合」という)を決定し、UE集合に対して送信される信号に送信ウェイトを乗算してRRH200へ出力する。ベースバンド処理装置100は、各UEにおける受信電力のベクトル(以下「受信電力ベクトル」という)を用いて、UE集合に追加するUEを逐次的に決定する。このように受信電力ベクトルを用いた演算を行うことにより、ベースバンド処理装置100は、UE集合を決定する際の演算量を低減することができる。ベースバンド処理装置100の具体的な構成及び動作については、後に詳述する。
RRH200は、それぞれベースバンド処理装置100と接続し、1本の送信アンテナを備える。そして、RRH200は、ベースバンド処理装置100から送信された送信信号を送信アンテナから無線送信する。また、RRH200は、図示しないUEから既知の参照信号を含む信号を受信し、ベースバンド処理装置100へ送信する。
図2は、実施の形態1に係るベースバンド処理装置100の構成を示すブロック図である。図2に示すベースバンド処理装置100は、ネットワークインタフェース部(以下「ネットワークIF部」と略記する)110、プロセッサ120、メモリ130及び複数の送受信インタフェース部(以下「送受信IF部」と略記する)140を有する。
ネットワークIF部110は、例えば基幹ネットワークのゲートウェイ装置など上位装置に接続するインタフェースである。
プロセッサ120は、例えばCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はDSP(Digital Signal Processor)などを備え、メモリ130を利用して種々の処理を実行する。具体的には、プロセッサ120は、上りチャネル推定部121、電力ベクトル算出部122、UE集合決定部123、合計ベクトル保持部124、送信信号生成部125、送信ウェイト算出部126及び送信ウェイト乗算部127を有する。
上りチャネル推定部121は、それぞれ送受信IF部140に接続されており、送受信IF部140によって受信されたUEからの受信信号を用いて、各UEからRRH200へ向かう上りチャネルのチャネル推定を実行する。具体的には、上りチャネル推定部121は、受信信号に含まれる例えばDMRS(Demodulation Reference Signal)又はSRS(Sounding Reference Signal)などの参照信号を用いて、UEとRRH200の送信アンテナとの組み合わせごとに上りチャネルのチャネル推定値を求める。換言すれば、上りチャネル推定部121は、UE#iとRRH#jとの間の上りチャネルのチャネル推定値h'i,jを算出する。
電力ベクトル算出部122は、各UEにおける複数のRRH200からの受信電力を示す受信電力ベクトルを算出する。具体的には、電力ベクトル算出部122は、まず上りチャネルのチャネル推定値に基づいて、RRH200の送信アンテナからUEへ向かう下りチャネルのチャネル推定値を求める。すなわち、電力ベクトル算出部122は、下記の式(2)によってUE#iとRRH#jとの間の下りチャネルのチャネル推定値hi,jを算出する。
Figure 0006852341
ただし、式(2)において、PTPはRRH#jの送信電力を示し、PUEはUE#iの送信電力を示す。なお、式(2)によって下りチャネルにチャネル推定値が算出可能なのは、無線通信システムにおいて上りチャネルと下りチャネルが対称性を有するTDD(Time Division Duplex)が採用される場合である。FDD(Frequency Division Duplex)が採用される無線通信システムにおいては、電力ベクトル算出部122は、例えば各UEから報告される下りチャネルのチャネル推定値を取得しても良い。
そして、電力ベクトル算出部122は、下りチャネルのチャネル推定値hi,jの絶対値の2乗を、UE#iにおけるRRH#jからの受信電力pi,jとし、UE#iの受信電力ベクトルpiを下記の式(3)のように算出する。
Figure 0006852341
ただし、式(3)において、NTPはRRH200の数を示し、本実施の形態においては、各RRH200が1つずつ送信アンテナを有するため、送信アンテナの数に等しい。
UE集合決定部123は、電力ベクトル算出部122によって算出されるUEごとの受信電力ベクトルを用いて、空間多重される信号の宛先となるUEの組み合わせ(UE集合)を決定する。すなわち、UE集合決定部123は、既に多重されることが決定しているUEの受信電力ベクトルと新たに追加されるUEの受信電力ベクトルとの内積に応じたUEごとの受信SINR(Signal to Interference and Noise Ratio)を算出し、UEごとの受信SINRから新たにUEを追加した場合のスループットを示すメトリックを算出する。そして、UE集合決定部123は、メトリックを最大にするUEの組み合わせをUE集合と決定する。
具体的には、UE集合決定部123は、既にUE集合に属するUEの受信電力ベクトルの和である合計ベクトルを合計ベクトル保持部124から取得し、合計ベクトルとUE集合への追加候補のUEの受信電力ベクトルとの内積に応じたUEごとの受信SINRを算出する。そして、UE集合決定部123は、追加候補のUEをUE集合に追加した場合にUEごとの受信SINRから求められるメトリックが増大するか否かを判定し、メトリックが増大する場合には、追加候補のUEをUE集合に追加すると決定する。このように、UE集合決定部123は、受信電力ベクトルの内積を用いた演算により、メトリックを最大にするUE集合を決定する。なお、UE集合決定部123によるUE集合決定処理及びメトリック算出処理については、後に詳述する。
合計ベクトル保持部124は、既にUE集合に属するUEの受信電力ベクトルを加算して得られる合計ベクトルを保持する。そして、合計ベクトル保持部124は、UE集合決定部123によって新たなUEがUE集合に追加される度に、追加されるUEの受信電力ベクトルを合計ベクトルに加算して合計ベクトルを更新する。また、合計ベクトル保持部124は、UE集合決定部123によるUE集合決定処理の際に、必要に応じて合計ベクトルをUE集合決定部123へ出力する。
送信信号生成部125は、RRH200から各UEへ送信される送信信号を生成する。すなわち、送信信号生成部125は、各UE宛ての送信データを符号化及び変調することにより、送信信号を生成する。
送信ウェイト算出部126は、UE集合決定部123によって決定されたUE集合に属する各UEのチャネル推定値を連結して連結チャネル行列を生成し、連結チャネル行列に基づいて送信ウェイトを算出する。
送信ウェイト乗算部127は、送信信号生成部125によって生成された送信信号に送信ウェイト算出部126によって生成された送信ウェイトを乗算する。そして、送信ウェイト乗算部127は、送信ウェイト乗算後の送信信号を送受信IF部140から各RRH200へ送信する。
メモリ130は、例えばRAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)などを備え、プロセッサ120による処理に用いられる種々の情報を記憶する。
送受信IF部140は、それぞれRRH200と接続され、プロセッサ120によって生成された送信信号をRRH200に対して送信したり、UEからRRH200によって受信された受信信号をRRH200から受信したりする。
次いで、上記のように構成されたベースバンド処理装置100による送信方法について、図3に示すフロー図を参照しながら説明する。
図示しないUEは、それぞれRRH200に対して、参照信号を含む信号を送信しており、この信号はRRH200によって受信される。そして、RRH200における受信信号は、RRH200からベースバンド処理装置100へ送信され、それぞれのRRH200に接続された送受信IF部140によって受信される(ステップS101)。
送受信IF部140によって信号が受信されると、それぞれのUEとRRH200との間の上りチャネルのチャネル推定値が上りチャネル推定部121によって求められる(ステップS102)。すなわち、受信信号に含まれる参照信号が用いられることにより、UEとRRH200の組み合わせごとに上りチャネルのチャネル推定値が求められる。
求められたチャネル推定値は、電力ベクトル算出部122へ出力され、電力ベクトル算出部122によって、UEごとに各RRH200からの受信電力を示す受信電力ベクトルが算出される(ステップS103)。すなわち、UE#iとRRH#jの間の上りチャネルのチャネル推定値h'i,jから、UE#iとRRH#jの間の下りチャネルのチャネル推定値hi,jが算出され、チャネル推定値hi,jからUE#iにおけるRRH#jからの受信電力pi,jが求められる。そして、UE#iについて、NTP個のすべてのRRH200からの受信電力が上式(3)のように並べられることにより、UE#iに関する受信電力ベクトルpiが算出される。
UEごとの受信電力ベクトルは、各UEにおける全RRH200からの受信電力を示しており、受信電力ベクトルが直交するUE間では伝搬路の相関が低く、互いに与える干渉が小さい。したがって、受信電力ベクトルが直交に近いUEをUE集合として組み合わせることにより、UE集合に属するUEに対する信号を空間多重してもUE間の干渉を抑制することが可能である。そこで、UE集合決定部123によって、受信電力ベクトルの内積に基づくUE集合の決定が実行される(ステップS104)。
具体的には、UE集合決定部123によって、既にUE集合に属するUEの受信電力ベクトルの和である合計ベクトルが取得され、合計ベクトルとUE集合への追加候補であるUEの受信電力ベクトルとの内積に応じた受信SINRが算出される。この受信SINRは、合計ベクトルと受信電力ベクトルが直交に近く内積が0に近いほど大きい値となる。そして、UE集合決定部123によって、UEごとの受信SINRに基づいて、追加候補のUEをUE集合に追加した場合のスループットに対応するメトリックが算出される。追加候補のUEが追加される前よりもメトリックが増大する場合には、追加候補のUEをUE集合に追加することが決定される。
このように、受信電力ベクトルの内積に基づくメトリックが大きくなるように、逐次的にUEをUE集合に追加していき、メトリックを最大にするUE集合が決定される。そして、決定されたUE集合に属するUEに関するチャネル推定値を連結した連結チャネル行列に基づいて、UE集合の各UEへ信号を送信する際の送信ウェイトが送信ウェイト算出部126によって算出される(ステップS105)。
具体的には、UE集合に属する|u|個のUEのチャネル推定値から得られる連結チャネル行列Hは、例えば以下のようになる。
Figure 0006852341
そして、連結チャネル行列Hを用いた送信ウェイトWは、例えば以下のようにして求められる。
W=HH(HHH-1
ここで、行列Dは送信ウェイトWの電力を調整するための対角行列であり、行列HH(HHH-1のn列目の列ベクトルをwtmp,nとし、各RRH200の下りチャネルの送信電力の合計をPtotalとすると、行列Dを以下のように表すことができる。
Figure 0006852341
ただし、diag{}は対角行列の対角成分を示す。このようにして、UE集合が決定されると、UE集合に属するUEのチャネル推定値を連結した連結チャネル行列から送信ウェイトが算出される。
一方、送信信号生成部125によって、UE集合に属する各UE宛ての送信信号が生成される(ステップS106)。すなわち、UE集合に属する各UE宛ての送信データが符号化及び変調されて送信信号が生成される。そして、送信ウェイト乗算部127によって、送信信号に送信ウェイトが乗算され(ステップS107)、送信ウェイト乗算後の送信信号が送受信IF部140からRRH200それぞれへ送信される(ステップS108)。
送信信号は、RRH200から同時に同一周波数で無線送信され、UE集合に属する各UEによって受信される。このとき、送信信号に送信ウェイトが乗算されているため、各UEにおいては、他のUE宛ての信号による干渉が抑制されている。上記のように算出された送信ウェイトを用いた場合のUE#kにおける実際の受信SINRγMCS u(k)は、UE#kにおける雑音電力をNu(k)とすると、以下の式(4)によって求められる。
Figure 0006852341
なお、送信信号生成部125によって送信信号が生成される際には、上式(4)の受信SINRに基づいて、各UE宛ての送信データの符号化率及び変調方式が決定されても良い。
次に、実施の形態1に係るUE集合決定処理について、図4に示すフロー図を参照しながら具体的に説明する。図4に示すUE集合決定処理は、主に電力ベクトル算出部122、UE集合決定部123及び合計ベクトル保持部124によって実行される。
まず、上りチャネルのチャネル推定値から、電力ベクトル算出部122によって、各UEにおける受信電力ベクトルが算出される(ステップS201)。TDDを採用する無線通信システムにおいては、上式(2)によって、上りチャネルのチャネル推定値を下りチャネルのチャネル推定値に変換することができる。このため、電力ベクトル算出部122によって、UE#iとRRH#jの上りチャネルのチャネル推定値h'i,jから下りチャネルのチャネル推定値hi,jが得られる。なお、FDDを採用する無線通信システムにおいては、各UEから報告される下りチャネルのチャネル推定値hi,jが電力ベクトル算出部122によって取得されても良い。
下りチャネルのチャネル推定値hi,jが得られると、このチャネル推定値hi,jの絶対値が2乗されることにより、UE#iにおけるRRH#jからの受信電力pi,jが求められる。そして、受信電力pi,jに基づいて、上式(3)で示したUE#iの受信電力ベクトルpiが算出される。また、UE集合決定部123によって、受信電力pi,jに基づいて、他のUEからの干渉を考慮しない場合のUE#iにおける受信SINR(以下「単独SINR」という)が算出される(ステップS202)。すなわち、以下の式(5)によって、UE#i以外のUE宛ての信号がない場合の単独SINRγSU iが算出される。
Figure 0006852341
ただし、式(5)において、NiはUE#iにおける雑音電力を示し、例えばUE#iによって測定されて報告された値やあらかじめ定められた設定値などを用いることができる。このようにUE#iに関して、受信電力ベクトルpi及び単独SINRγSU iが算出されると、すべてのUEについて受信電力ベクトル及び単独SINRが算出されたか否かが判定され(ステップS203)、未算出のUEがある場合には(ステップS203No)、受信電力ベクトル及び単独SINRの算出が繰り返される。
そして、すべてのUEについて受信電力ベクトル及び単独SINRが算出されると(ステップS203Yes)、UE集合決定部123及び合計ベクトル保持部124によって、合計ベクトル、UE集合及び最大メトリックが初期化される(ステップS204)。すなわち、空間多重される信号の宛先となるUEの組み合わせであるUE集合が空集合とされ、UE集合に属するUEの受信電力ベクトルの和である合計ベクトルが零ベクトルに初期化される。また、スループットに基づいて算出されるメトリックの最大値である最大メトリックが0に初期化される。
各パラメータの初期化後、各UEをUE集合に追加した場合のメトリックが算出され、UE追加前よりもメトリックが増大するUEがある場合には、このUEをUE集合に追加する処理が繰り返される。具体的には、UE集合決定部123によって、まだUE集合に追加されていない1つのUEが選択され(ステップS205)、選択されたUEがUE集合への追加候補となる。そして、追加候補のUEをUE集合に追加した場合のスループットに対応するメトリックが算出される(ステップS206)。メトリックの算出にあたっては、既にUE集合に属するUEの受信電力ベクトルの和である合計ベクトルと追加候補のUEの受信電力ベクトルとの内積を用いて、各UEの受信SINRが算出される。そして、受信SINRに基づいて、追加候補のUEを追加した場合のスループットに対応するメトリックが算出される。なお、メトリック算出処理については、後に詳述する。
追加候補のUEを追加した場合のメトリックが算出されると、算出されたメトリックと最大メトリックとが比較される(ステップS207)。この比較の結果、算出されたメトリックの方が大きい場合には(ステップS207Yes)、算出されたメトリックが新たな最大メトリックになる(ステップS208)。一方、算出されたメトリックが最大メトリック以下の場合には(ステップS207No)、最大メトリックは更新されない。
このようにして、1つの追加候補のUEが選択された場合のメトリックの算出が完了すると、まだUE集合に追加されていないUEがすべて選択済みであるか否かが判断される(ステップS209)。この判断の結果、まだ選択されていないUEがある場合には(ステップS209No)、再びUE集合に未追加のUEが1つ選択され(ステップS205)、メトリックの算出及び最大メトリックの更新が実行される(ステップS206〜S208)。
そして、UE集合に未追加のすべてのUEが1つずつ追加候補として選択され、メトリックの算出が完了すると(ステップS209Yes)、追加候補として選択されたUEの中に最大メトリックを更新させたUEがあるか否かが判定される(ステップS210)。すなわち、いずれかの追加候補のUEを追加した場合に算出されたメトリックが最大メトリックとなっている場合には、この最大メトリックに対応するUEをUE集合に追加することによってメトリックが増大する。このため、追加候補として選択されたUEの中に、最大メトリックの更新に寄与したUEが含まれるか否かが判定され、含まれない場合には(ステップS210No)、新たにUEが追加されることなく現状のUE集合が最終的なUE集合に決定される。
一方、追加候補として選択されたUEの中に、最大メトリックの更新に寄与したUEが含まれる場合には(ステップS210Yes)、現在の最大メトリックに対応するUEがUE集合に追加される。すなわち、最大メトリックの更新に寄与したUEが複数ある場合でも、メトリックを最大にする1つのUEが新たにUE集合に追加される。そして、UE集合の更新に伴って、UE集合に属するUEの受信電力ベクトルの和である合計ベクトルが更新され(ステップS211)、更新後の合計ベクトルが合計ベクトル保持部124によって保持される。
UE集合に新たにUEが追加されると、UE集合決定部123によって、UE集合に属するUEの数が所定数に到達したか否かが判定される(ステップS212)。ここでの所定数は、最大でも送信アンテナ数に等しいRRH200の数NTPである。この判定の結果、UE集合に属するUEの数が所定数に到達していれば(ステップS212Yes)、現状のUE集合が最終的なUE集合に決定される。また、UE集合に属するUEの数が所定数に到達していなければ(ステップS212No)、再度UE集合に未追加のUEが1つずつ選択されて、メトリックを増大させるUEがあるか否かの判定が繰り返される(ステップS205〜S210)。
このように、既にUE集合に属するUEの受信電力の合計ベクトルとUE集合への追加候補のUEの受信電力ベクトルとの内積に基づくメトリックを算出し、メトリックを増大させる追加候補のUEをUE集合に追加していく。このため、メトリックを最大にするUE集合を決定することができ、スループットを向上することができる。また、メトリックの算出に際して、チャネル応答ベクトルの乗算ではなく、受信電力ベクトルの乗算が実行される。受信電力ベクトルは、実数値を要素とするベクトルであるとともに、合計ベクトルと受信電力ベクトルの内積を算出する際には、受信電力ベクトルの要素数に等しい回数の実数乗算が実行される。この結果、チャネル応答ベクトルの乗算によってメトリックを算出する場合と比較して、メトリック算出のための演算量を低減することができる。
次に、実施の形態1に係るメトリック算出処理について、図5に示すフロー図を参照して具体的に説明する。以下のメトリック算出処理は、UE集合決定部123によって、1つの追加候補のUEが選択された場合に実行される。
まず、追加候補のUEをUE集合に追加した場合の追加候補のUEにおける受信SINRが算出される(ステップS301)。ここでは、上式(5)で示した単独SINRγSU iではなく、新たに追加されるUE#iについて、UE集合に属するUE間での干渉を考慮した受信SINRγMU iが下記の式(6)によって算出される。
Figure 0006852341
ただし、式(6)において、|u|は既にUE集合に属するUEの数を示し、psumは合計ベクトルを示す。また、pi Tは受信電力ベクトルpiの転置ベクトルを示す。式(6)から明らかなように、合計ベクトルpsumとUE#iの受信電力ベクトルpiとの内積が0に近いほど、UE#iにおける受信SINRγMU iが大きくなる。つまり、合計ベクトルpsumと追加候補のUEの受信電力ベクトルpiとが直交に近いほど、追加候補のUEにおける受信品質が高い。
追加候補のUEにおける受信SINRγMU iが算出されると、この受信SINRγMU iが瞬時スループットに換算される(ステップS302)。具体的には、例えばシャノン容量などの関数によって、受信SINRγMU iが瞬時スループットに換算される。なお、受信SINRγMU iの瞬時スループットへの換算は、受信SINRと瞬時スループットをあらかじめ対応付けて記憶する所定のテーブルなどを用いて行われても良い。
そして、追加候補のUEの瞬時スループットと平均スループットとの比が追加候補のUEに関するメトリックとして算出される(ステップS303)。すなわち、追加候補のUEに関するメトリックMiは、下記の式(7)によって算出される。
Figure 0006852341
ただし、式(7)において、T()は受信SINRを瞬時スループットに換算する関数であり、tiは追加候補のUEに関する平均スループットを示す。平均スループットは、所定の時間単位におけるスループットの平均であり、UE集合に属する頻度が高いUEほど高頻度で信号を受信可能であることから、平均スループットが高くなる。具体的には、平均スループットtiは、例えばサブフレームなどの時間単位ごとに、下記の式(8)によって算出される。
Figure 0006852341
ただし、式(8)において、αは時間単位ごとの忘却係数であり0より大きく1未満の値である。また、γMCS iは当該時間単位におけるUE#iの実際の受信SINRを示し、上式(4)と同様にして算出される。したがって、UE#iの平均スループットは、当該時間単位においてUE#iがUE集合に属していれば、直前の時間単位における平均スループットに忘却係数を乗算した値に当該時間単位における実際の受信SINRに応じたスループットを加算した値となる。
一方、既にUE集合に属するUEについても、それぞれ追加候補のUEをUE集合に追加した場合のメトリックが算出される。すなわち、まず追加候補のUEが選択された時点で既にUE集合に属する1つのUEが選択される(ステップS304)。そして、追加候補のUEをUE集合に追加した場合の選択されたUEにおける受信SINRが算出される(ステップS305)。具体的には、既にUE集合に属するUE#kについて、UE集合に属するUE間での干渉を考慮した受信SINRγMU kが下記の式(9)によって算出される。
Figure 0006852341
ただし、式(9)において、γSU u(k)はUE#kの単独SINRを示し、pu(k)はUE#kの受信電力ベクトルを示す。式(9)から明らかなように、UE#k以外のUEの受信電力ベクトルの和とUE#kの受信電力ベクトルとの内積が0に近いほど、UE#kにおける受信SINRγMU kが大きくなる。つまり、UE#k以外のUEの受信電力ベクトルの和とUE#kの受信電力ベクトルとが直交に近いほど、UE#kにおける受信品質が高い。
UE#kにおける受信SINRγMU kが算出されると、この受信SINRγMU kが瞬時スループットに換算される(ステップS306)。具体的には、例えばシャノン容量などの関数によって、受信SINRγMU kが瞬時スループットに換算される。
そして、UE#kの瞬時スループットと平均スループットとの比がUE#kに関するメトリックとして算出される(ステップS307)。すなわち、UE#kに関するメトリックMu(k)は、下記の式(10)によって算出される。
Figure 0006852341
ただし、式(10)において、tu(k)はUE#kに関する平均スループットを示し、上式(8)と同様にして求められる。このようにしてUE#kに関するメトリックが算出されると、既にUE集合に属するすべてのUEについてメトリックの算出が完了したか否かが判定される(ステップS308)。この判定の結果、メトリックが未算出のUEがある場合には(ステップS308No)、該当するUEが1つ選択され、メトリックの算出が繰り返される(ステップS304〜S307)。
そして、追加候補のUE及び既にUE集合に属するすべてのUEについてメトリックが算出されると(ステップS308Yes)、これらのメトリックが合計されることにより、追加候補のUEをUE集合に追加する場合のメトリックが算出される(ステップS309)。上述したように、このメトリックが最大メトリックよりも大きい場合には、最大メトリックが更新され、すべてのUEを追加候補とした後の最終的な最大メトリックに対応するUEがUE集合に追加される。
以上のように、本実施の形態によれば、既にUE集合に属するUEの受信電力の合計ベクトルと新たな追加候補のUEの受信電力ベクトルとの内積に基づくメトリックを算出し、メトリックを増大させる追加候補のUEをUE集合に追加する。このため、UE集合を決定するためのメトリックの算出に際して、実数値を要素とする受信電力ベクトルの乗算を実行すればよく、実数乗算の回数を削減して演算量を低減することができる。
なお、上記実施の形態1においては、既にUE集合に属するUEのスループット比と追加候補のUEのスループット比とを合計したメトリックが最大になるようにUE集合を決定した。しかしながら、UE集合の決定に用いられるメトリックとしては、例えば追加候補のUEのスループット比そのものを用いても良い。すなわち、上式(7)で示したメトリックMiを最大にする追加候補のUEをUE集合に追加しても良い。こうすることにより、既にUE集合に属するUEに関するメトリックの算出が不要となり、さらに演算量を低減することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2の特徴は、RRHそれぞれが複数の送信アンテナを備え、RRHごとにビームが形成される点である。
実施の形態2に係る無線通信システム及びベースバンド処理装置の構成は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。本実施の形態においては、RRHがそれぞれ複数の送信アンテナを備えており、送受信ビームを形成する点が実施の形態1とは異なる。すなわち、例えばRRH#jがMj本の送信アンテナを備えており、Lj種類の送受信ビームを形成するものとする。そして、RRH#jがLj種類の送受信ビームのうち第l番目の送受信ビームを形成する際の送受信ウェイトをbj,lとし、送受信ウェイトbj,lが設定されている際のUE#iとRRH#jの間の上りチャネルのチャネル推定値をh'i,j,lとする。この場合、電力ベクトル算出部122が算出する下りチャネルのチャネル推定値hi,j,lは、下記の式(11)のようになる。
Figure 0006852341
このとき、電力ベクトル算出部122が算出するUE#iの受信電力ベクトルpiは、下記の式(12)のようになる。
Figure 0006852341
式(12)において、受信電力pi,j,lとしては、下りチャネルのチャネル推定値hi,j,lの絶対値の2乗を用いることができる。また、UE#i以外のUE宛ての信号がない場合の単独SINRγSU iは、以下の式(13)によって算出される。
Figure 0006852341
実施の形態2においては、上記の受信電力ベクトルpi及び単独SINRγSU iを用いて、実施の形態1と同様に式(7)、(10)のメトリックが算出される。そして、実施の形態1と同様に、これらのメトリックの合計が最大になるように、UE集合が決定される。
UE集合が決定されると、UE集合に属するUEの連結チャネル行列に基づいて、送信ウェイトが算出される。本実施の形態に係る連結チャネル行列Hは、例えば以下のようになる。
Figure 0006852341
そして、連結チャネル行列Hを用いた送信ウェイトWは、例えば以下のようにして求められる。
W=BHH(HHH-1
ここで、行列Bは各RRHの送受信ウェイトbj,lを連結した行列Bjを用いて、以下のように表すことができる。
Figure 0006852341
ただし、行列Bの対角成分の行列Bjは、以下に示すものである。
j=[bj,1j,2 … bj,Lj
以上のように、本実施の形態によれば、RRHがそれぞれ送受信ビームを形成する場合でも、既にUE集合に属するUEの受信電力の合計ベクトルと新たな追加候補のUEの受信電力ベクトルとの内積に基づくメトリックを算出し、メトリックを増大させる追加候補のUEをUE集合に追加する。このため、複数の送信アンテナを備えるRRHが送受信ビームを形成する場合でも、実数乗算の回数を削減して演算量を低減することができる。
なお、上記実施の形態2において、各RRHにおける送受信ウェイトbj,lを乗算する前の送信アンテナごとのチャネルが既知である場合には、連結チャネル行列H'及び送信ウェイトWを下記のようにしても良い。
Figure 0006852341
W=H'H(H'H'H-1
上記において、h'i,j,mはRRH#jの送信アンテナ#mとUE#iとの間の下りチャネルのチャネル推定値を示す。
(実施の形態3)
実施の形態3の特徴は、既にUE集合に属するUEと新たな追加候補のUEとの相関の平均値である平均相関値を求め、平均相関値を用いてメトリックを算出することで、さらに演算量を低減する点である。
実施の形態3に係る無線通信システム及びベースバンド処理装置の構成は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。本実施の形態においては、電力ベクトル算出部122、UE集合決定部123及び合計ベクトル保持部124によるUE集合決定処理が実施の形態1とは異なる。
図6は、実施の形態3に係るUE集合決定処理を示すフロー図である。図6において、図4と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。
まず、上りチャネルのチャネル推定値から、電力ベクトル算出部122によって、各UEにおける受信電力ベクトルが算出される(ステップS201)。すなわち、受信電力pi,jに基づいて、上式(3)で示したUE#iの受信電力ベクトルpiが算出される。また、UE集合決定部123によって、受信電力pi,jに基づいて、上式(5)で示した単独SINRγSU iが算出される。このようにUE#iに関して、受信電力ベクトルpi及び単独SINRγSU iが算出されると、すべてのUEについて受信電力ベクトル及び単独SINRが算出されたか否かが判定され(ステップS203)、未算出のUEがある場合には(ステップS203No)、受信電力ベクトル及び単独SINRの算出が繰り返される。
そして、すべてのUEについて受信電力ベクトル及び単独SINRが算出されると(ステップS203Yes)、UE集合決定部123及び合計ベクトル保持部124によって、合計ベクトル、UE集合及び最大メトリックが初期化される(ステップS204)。
各パラメータの初期化後、各UEをUE集合に追加した場合のメトリックが算出され、UE追加前よりも最大メトリックを増大させるUEがある場合には、このUEをUE集合に追加する処理が繰り返される。具体的には、UE集合決定部123によって、まだUE集合に追加されていない1つのUEが選択され(ステップS205)、選択されたUEがUE集合への追加候補となる。そして、追加候補のUEをUE集合に追加した場合のスループットに対応するメトリックが算出される(ステップS401)。メトリックの算出にあたっては、既にUE集合に属するUEと追加候補のUEとの相関の平均値である平均相関値が算出され、平均相関値を用いて各UEの受信SINRが算出される。そして、受信SINRに基づいて、追加候補のUEを追加した場合のスループットに対応するメトリックが算出される。なお、メトリック算出処理については、後に詳述する。
追加候補のUEを追加した場合のメトリックが算出されると、算出されたメトリックと最大メトリックとが比較される(ステップS207)。この比較の結果、算出されたメトリックの方が大きい場合には(ステップS207Yes)、算出されたメトリックが新たな最大メトリックになる(ステップS208)。また、今回1つの追加候補のUEがUE集合に追加された後、さらに他のUEがUE集合に追加される場合に備えて、新たな最大メトリックに対応する平均相関値を保持しておく(ステップS402)。一方、算出されたメトリックが最大メトリック以下の場合には(ステップS207No)、最大メトリックは更新されない。
このようにして、1つの追加候補のUEが選択された場合のメトリックの算出が完了すると、まだUE集合に追加されていないUEがすべて選択済みであるか否かが判断される(ステップS209)。この判断の結果、まだ選択されていないUEがある場合には(ステップS209No)、再びUE集合に未追加のUEが1つ選択され(ステップS205)、メトリックの算出及び最大メトリックの更新が実行される(ステップS206〜S208)。
そして、UE集合に未追加のすべてのUEが1つずつ追加候補として選択され、メトリックの算出が完了すると(ステップS209Yes)、追加候補として選択されたUEの中に最大メトリックを更新させたUEがあるか否かが判定される(ステップS210)。この判定の結果、最大メトリックを更新させたUEがない場合には(ステップS210No)、新たにUEが追加されることなく現状のUE集合が最終的なUE集合に決定される。また、最大メトリックを更新させたUEがある場合には(ステップS210Yes)、メトリックを最大にする1つのUEが新たにUE集合に追加され、合計ベクトルが更新される(ステップS211)。
UE集合に新たにUEが追加されると、UE集合決定部123によって、UE集合に属するUEの数が所定数に到達したか否かが判定される(ステップS212)。この判定の結果、UE集合に属するUEの数が所定数に到達していれば(ステップS212Yes)、現状のUE集合が最終的なUE集合に決定される。また、UE集合に属するUEの数が所定数に到達していなければ(ステップS212No)、再度UE集合に未追加のUEが1つずつ選択されて、メトリックを増大させるUEがあるか否かの判定が繰り返される(ステップS205〜S210)。
次に、実施の形態3に係るメトリック算出処理について、図7に示すフロー図を参照して具体的に説明する。以下のメトリック算出処理は、UE集合決定部123によって、1つの追加候補のUEが選択された場合に実行される。
まず、既にUE集合に属するUEと追加候補のUEとの平均相関値が算出される(ステップS501)。平均相関値は、複数のUEの受信電力ベクトルの相関度合いを示す指標であり、例えば既にUE集合に属するUEと追加候補のUE#iとの平均相関値Ciは、以下の式(14)によって定義される。
Figure 0006852341
つまり、平均相関値は、上式(6)、(9)における受信電力ベクトルの内積部分の平均に相当する。式(14)においては、既にUE集合に属する|u|個のUEと追加候補のUE#iとに関する受信電力ベクトルの内積部分が平均されている。
ところで、UE集合に|u|個目のUEが追加された前回のUE追加時における平均相関値をC(m−1)とすると、この平均相関値C(m−1)は以下の式(15)のように表すことができる。
Figure 0006852341
したがって、式(15)を用いて式(14)を表すと、以下の式(16)が得られる。
Figure 0006852341
そこで、平均相関値が算出される際には、前回のUE追加時の平均相関値が用いられて、上式(16)による演算が実行される。式(16)においては、合計ベクトルと受信電力ベクトルの内積を算出するために、受信電力ベクトルの要素数に等しい回数の実数乗算が実行される。
そして、平均相関値が用いられることにより、既にUE集合に属するUEと追加候補のUEとのそれぞれにおける受信SINRが算出される(ステップS502)。ここでは、平均相関値Ciを用いることにより、UE#iが既にUE集合に属するUEであっても追加候補のUEであっても、下記の式(17)によって受信SINRγMU iが算出される。
Figure 0006852341
このように、実施の形態3においては、平均相関値Ciを算出しておくことにより、既にUE集合に属するUEと追加候補のUEとを区別することなく受信SINRを算出することができる。すなわち、すべてのUEに関する受信SINRの算出を共通化することができる。また、式(17)から明らかなように、平均相関値Ciを一度算出しておけば、受信SINRを算出する際にはベクトルの乗算が不要となる。結果として、演算量をさらに低減することができる。
UE#iにおける受信SINRγMU iが算出されると、この受信SINRγMU iが瞬時スループットに換算される(ステップS503)。具体的には、例えばシャノン容量などの関数によって、受信SINRγMU iが瞬時スループットに換算される。
そして、UE#iの瞬時スループットと平均スループットとの比がUE#iに関するメトリックとして算出される(ステップS504)。すなわち、UE#iに関するメトリックMiは、実施の形態1と同様に、上式(7)によって算出される。このようにしてUE#iに関するメトリックが算出されると、既にUE集合に属するUE及び追加候補のUEを含むすべてのUEについてメトリックの算出が完了したか否かが判定される(ステップS505)。この判定の結果、メトリックが未算出のUEがある場合には(ステップS505No)、該当するUEが1つ選択され、メトリックの算出が繰り返される(ステップS502〜S504)。
そして、すべてのUEについてメトリックが算出されると(ステップS505Yes)、これらのメトリックが合計されることにより、追加候補のUEをUE集合に追加する場合のメトリックが算出される(ステップS506)。実施の形態1と同様に、このメトリックが最大メトリックよりも大きい場合には、最大メトリックが更新され、すべてのUEを追加候補とした後の最終的な最大メトリックに対応するUEがUE集合に追加される。
以上のように、本実施の形態によれば、既にUE集合に属するUEと新たな追加候補のUEとの平均相関値を算出し、平均相関値を用いて各UEの受信品質及びメトリックを算出する。このため、すべてのUEに関するメトリックの算出を共通化することができるとともに、メトリック算出の際にはベクトルの乗算が不要となり、演算量を低減することができる。
なお、上記実施の形態3においては、追加候補のUEについても平均相関値を用いた式(17)によって受信SINRを算出するものとしたが、追加候補のUEに関しては実施の形態1と同様に式(6)によって受信SINRを算出しても良い。この場合でも、既にUE集合に属するUEの受信SINRを平均相関値を用いて算出することにより、演算量の低減を図ることができる。
(実施の形態4)
実施の形態4の特徴は、異なる指標で段階的にUE集合を決定し、スループットをより大きくする点である。
実施の形態4に係る無線通信システム及びベースバンド処理装置の構成は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。本実施の形態においては、電力ベクトル算出部122、UE集合決定部123及び合計ベクトル保持部124によるUE集合決定処理が実施の形態1とは異なる。
図8は、実施の形態4に係るUE集合決定処理を示すフロー図である。図8に示すように、実施の形態4においては、3段階でUE集合が決定される。すなわち、第1段階では、例えば各UEの単独SINRを用いた第1メトリックが大きいUEが抽出される(ステップS601)。具体的には、それぞれのUEの単独SINRγSU iを用いた第1メトリックMi (1)が下記の式によって算出され、第1メトリックMi (1)が大きいUEから順にNMU1個のUEが抽出される。
Figure 0006852341
次に、第2段階では、第1段階で抽出されたNMU1個のUEを対象として、実施の形態1と同様のメトリックを大きくするUEが抽出される(ステップS602)。すなわち、各UEの受信電力ベクトルを用いることによって演算が簡易化された第2メトリックを指標として、第2メトリックを大きくするUEがNMU2個抽出される。
この第2段階では、第2メトリックを用いたUEの抽出を繰り返し実行しても良い。すなわち、1回目に抽出されたNMU2個のUEを除外して、2回目の第2メトリックを用いたUEの抽出を実行することにより、さらにNMU2個のUEを抽出する。以下、このようなUEの抽出を例えばT回繰り返すことにより、NMU2×T個のUEが抽出される。
そして、第3段階では、第2段階で抽出されたNMU2個又はNMU2×T個のUEを対象として、例えば上式(1)を用いた受信SINRが算出され、この受信SINRに基づくメトリックを最大にするUE集合が決定される(ステップS603)。すなわち、第2段階で抽出されたUEについて、チャネル応答ベクトルを用いた受信SINR及び詳細な第3メトリックを指標として、第3メトリックを最大にするUE集合が決定される。
この第3段階では、例えば第2段階でのUEの追加順序と同じ順序でUE集合にUEを追加していき、UEが追加される度に第3メトリックを算出し、第3メトリックが最大になった時点のUE集合を最終的なUE集合としても良い。また、第2段階においてNMU2×T個のUEが抽出された場合は、それぞれのNMU2個のUEの組に対して第3メトリックを用いたUE集合の決定を実行し、第3メトリックが最大となった組のUE集合を最終的なUE集合としても良い。
以上のように、本実施の形態によれば、簡易なメトリックから詳細なメトリックまでを段階的に用いてUE集合を決定するため、簡易なメトリックによって少ない演算量でUEを絞り込むことができるとともに、詳細なメトリックによって確実にスループットを増大させるUE集合を決定することができる。
(実施の形態5)
実施の形態5の特徴は、UE集合に新たなUEが追加される度に最大メトリックを初期化し、UE集合に属するUEの数を固定する点である。
上述した実施の形態4の第2段階においては、実施の形態1と同様のメトリックを用いてNMU2個のUEが抽出されるものとした。しかしながら、実施の形態1では、すべてのUEが追加候補として選択された結果、最大メトリックの更新に寄与したUEがない場合には、UE集合にUEが追加されることがない。したがって、UE集合に属するUEの数は固定的ではなく、UE集合に追加してもメトリックを増大させるUEがなくなった時点でUE集合が決定される。そこで、実施の形態5では、1つのUEがUE集合に追加される度に最大メトリックを初期化することにより、UE集合に属するUEの数が所定数になるまでは、最大メトリックに対応するUEが1つずつUE集合に追加されるようにする。
実施の形態5に係る無線通信システム及びベースバンド処理装置の構成は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。本実施の形態においては、電力ベクトル算出部122、UE集合決定部123及び合計ベクトル保持部124によるUE集合決定処理が実施の形態1とは異なる。
図9は、実施の形態5に係るUE集合決定処理を示すフロー図である。図9において、図4と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。
まず、上りチャネルのチャネル推定値から、電力ベクトル算出部122によって、各UEにおける受信電力ベクトルが算出される(ステップS201)。すなわち、受信電力pi,jに基づいて、上式(3)で示したUE#iの受信電力ベクトルpiが算出される。また、UE集合決定部123によって、受信電力pi,jに基づいて、上式(5)で示した単独SINRγSU iが算出される。このようにUE#iに関して、受信電力ベクトルpi及び単独SINRγSU iが算出されると、すべてのUEについて受信電力ベクトル及び単独SINRが算出されたか否かが判定され(ステップS203)、未算出のUEがある場合には(ステップS203No)、受信電力ベクトル及び単独SINRの算出が繰り返される。
そして、すべてのUEについて受信電力ベクトル及び単独SINRが算出されると(ステップS203Yes)、UE集合決定部123及び合計ベクトル保持部124によって、合計ベクトル及びUE集合が初期化される(ステップS701)。また、最大メトリックも初期化される(ステップS702)。
各パラメータの初期化後、各UEをUE集合に追加した場合のメトリックが算出され、メトリックを最大にするUEをUE集合に追加する処理が繰り返される。具体的には、UE集合決定部123によって、まだUE集合に追加されていない1つのUEが選択され(ステップS205)、選択されたUEがUE集合への追加候補となる。そして、追加候補のUEをUE集合に追加した場合のスループットに対応するメトリックが算出される(ステップS206)。
追加候補のUEを追加した場合のメトリックが算出されると、算出されたメトリックと最大メトリックとが比較される(ステップS207)。この比較の結果、算出されたメトリックの方が大きい場合には(ステップS207Yes)、算出されたメトリックが新たな最大メトリックになる(ステップS208)。一方、算出されたメトリックが最大メトリック以下の場合には(ステップS207No)、最大メトリックは更新されない。
このようにして、1つの追加候補のUEが選択された場合のメトリックの算出が完了すると、まだUE集合に追加されていないUEがすべて選択済みであるか否かが判断される(ステップS209)。この判断の結果、まだ選択されていないUEがある場合には(ステップS209No)、再びUE集合に未追加のUEが1つ選択され(ステップS205)、メトリックの算出及び最大メトリックの更新が実行される(ステップS206〜S208)。
そして、UE集合に未追加のすべてのUEが1つずつ追加候補として選択され、メトリックの算出が完了すると(ステップS209Yes)、この時点での最大メトリックに対応する1つのUEが新たにUE集合に追加され、合計ベクトルが更新される(ステップS211)。
UE集合に新たにUEが追加されると、UE集合決定部123によって、UE集合に属するUEの数が所定数に到達したか否かが判定される(ステップS212)。この判定の結果、UE集合に属するUEの数が所定数に到達していれば(ステップS212Yes)、現状のUE集合が最終的なUE集合に決定される。また、UE集合に属するUEの数が所定数に到達していなければ(ステップS212No)、最大メトリックが初期化される(ステップS702)。すなわち、UE集合に1つのUEが追加されると、最大メトリックが初期化され、次に追加候補のUEが選択された場合には、この追加候補のUEが必ず最大メトリックの更新に寄与することになる。結果として、UE集合に属するUEの数が所定数に達するまでは、最大メトリックに対応するUEが1つずつUE集合に追加され、UE集合に属するUEの数を所定数と等しくすることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、UE集合にUEが追加される度に最大メトリックを初期化し、再度メトリックを最大にするUEをUE集合に追加していくため、UE集合に属するUEの数を所定数と等しくすることができる。
110 ネットワークIF部
120 プロセッサ
121 上りチャネル推定部
122 電力ベクトル算出部
123 UE集合決定部
124 合計ベクトル保持部
125 送信信号生成部
126 送信ウェイト算出部
127 送信ウェイト乗算部
130 メモリ
140 送受信IF部

Claims (9)

  1. 複数の端末装置の中から同時に信号送信先となる端末装置群を決定する送信制御装置であって、
    前記複数の端末装置それぞれにおける受信電力に対応する受信電力ベクトルを算出する算出部と、
    既に前記端末装置群に属すると決定されている第1の端末装置の受信電力ベクトルの和である合計ベクトルと、新たに前記端末装置群に追加される候補の第2の端末装置の受信電力ベクトルとの内積に基づいて、前記第2の端末装置を前記端末装置群に追加するか否かを判定する判定部と、
    前記判定部による判定に従って決定された端末装置群へ送信される送信信号を生成する生成部と
    を有することを特徴とする送信制御装置。
  2. 前記判定部は、
    複数の第1の端末装置の受信電力ベクトルを加算して得られる合計ベクトルと、前記第2の端末装置の受信電力ベクトルとの内積に基づいて、スループットを示すメトリックを算出し、
    算出されたメトリックが前記第1の端末装置及び前記第2の端末装置のうち前記第1の端末装置のみの受信電力ベクトルに基づいて算出されたメトリックよりも大きい場合に、前記第2の端末装置を前記端末装置群に追加すると判定する
    ことを特徴とする請求項1記載の送信制御装置。
  3. 前記判定部によって前記第2の端末装置を前記端末装置群に追加すると判定された場合に、前記第1の端末装置の受信電力ベクトルに前記第2の端末装置の受信電力ベクトルを加算して得られる合計ベクトルを保持する保持部をさらに有することを特徴とする請求項1記載の送信制御装置。
  4. 前記判定部は、
    前記第1の端末装置及び前記第2の端末装置について受信電力ベクトルの内積が小さいほど大きくなるメトリックを算出し、
    算出されたメトリックが前記第1の端末装置及び前記第2の端末装置のうち前記第1の端末装置のみについてのメトリックよりも大きい場合に、前記第2の端末装置を前記端末装置群に追加すると判定する
    ことを特徴とする請求項1記載の送信制御装置。
  5. 前記判定部は、
    複数の第1の端末装置の受信電力ベクトルと前記第2の端末装置の受信電力ベクトルとを加算して得られるベクトルから、1つの第1の端末装置の受信電力ベクトルを減算して得られるベクトルと、前記1つの第1の端末装置の受信電力ベクトルとの内積にさらに基づいて、前記第2の端末装置を前記端末装置群に追加するか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の送信制御装置。
  6. 前記判定部は、
    複数の第1の端末装置の受信電力ベクトルの互いの相関度合いを示す平均相関値を用いて、前記複数の第1の端末装置及び前記第2の端末装置の受信電力ベクトルの平均相関値を算出し、
    算出された平均相関値に基づいて、前記第2の端末装置を前記端末装置群に追加するか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1記載の送信制御装置。
  7. 前記算出部は、
    干渉が無い場合の信号の受信品質に基づいて選択された複数の端末装置それぞれにおける受信電力に対応する受信電力ベクトルを算出することを特徴とする請求項1記載の送信制御装置。
  8. 前記生成部は、
    前記判定部による判定に従って決定された端末装置群に含まれる端末装置のうち、チャネル応答行列を用いて算出される受信品質に基づいて選択された複数の端末装置へ送信される送信信号を生成することを特徴とする請求項1記載の送信制御装置。
  9. 複数の端末装置の中から同時に信号送信先となる端末装置群を決定する送信制御方法であって、
    前記複数の端末装置それぞれにおける受信電力に対応する受信電力ベクトルを算出し、
    既に前記端末装置群に属すると決定されている第1の端末装置の受信電力ベクトルの和である合計ベクトルと、新たに前記端末装置群に追加される候補の第2の端末装置の受信電力ベクトルとの内積に基づいて、前記第2の端末装置を前記端末装置群に追加するか否かを判定し、
    定に従って決定された端末装置群へ送信される送信信号を生成する
    処理を有することを特徴とする送信制御方法。
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