JP6851058B2 - フィルム外装電池 - Google Patents
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Description
特許文献1及び2には、熱融着することで封止されたフィルム外装電池の外周の一辺に、内部と連通する熱融着していない2つの非融着部を設け、該2つの非融着部間に貫通穴を設けた熱融着部位(固着部)を配置した構成が記載されている。また、特許文献2には、フィルム外装電池の外周の対向する2辺から引き出される外部端子(正極端子及び負極端子)の近傍に貫通穴を設けた構成が記載されている。
特許文献1−3に記載されたフィルム外装電池では、フィルム外装電池の内圧上昇による膨張時に、熱融着された外装フィルムのうち、貫通穴を設けた部位が最初に引き剥がされることでベント機構(開放弁)として作用する。
外装フィルムを外装体とする電池本体と、
前記電池本体の一方の短辺からそれぞれ引き出された、正極端子及び負極端子からなる2つの外部端子と、
前記電池本体の長辺を分割するように、前記電池本体を、その短辺と平行な方向で拘束する帯状の固定バンドと、
を有し、
前記固定バンドは、前記電池本体の短辺が該固定バンドで分割された領域の長辺となるのに必要な幅であり、
前記電池本体の外周に設けられた前記外装フィルムを封止する固着部のうちの前記電池本体の短辺に、前記電池本体内で発生したガスを放出させるための開放弁が設けられ、
前記開放弁が、前記外部端子間に設けられ、前記電池本体の外周に設けられた前記固着部である第1の固着部のさらに内側に設けられた、貫通穴を含む第2の固着部で構成されたものである。
図1は、第1の実施の形態のフィルム外装電池の一構成例を示す平面図である。
図1に示すように、第1の実施の形態のフィルム外装電池は、電池本体1と、正極端子及び負極端子からなる2つの外部端子2とを備え、外部端子2が電池本体1の一方の短辺からそれぞれ引き出された構成である。
図2は、第2の実施の形態のフィルム外装電池の一構成例を示す平面図である。
図2に示すように、第2の実施の形態のフィルム外装電池は、熱融着等によって封止された電池本体1外周の固着部12のうちの一方の短辺(図2では外部端子2間)に開放弁13が設けられている。また、第2の実施の形態のフィルム外装電池は、電池本体1の長辺を2分割するように、該電池本体1を、その短辺と平行な方向に拘束する帯状の固定バンド3を備えた構成である。固定バンド3は、電池本体1の短辺が該固定バンド3で分割された領域の長辺となるのに必要な幅に設定される。固定バンド3には、例えば耐熱性を有する合成樹脂バンドあるいは金属バンド等を用いればよい。その他の構成は、図1に示した第1の実施の形態のフィルム外装電池と同様であるため、その説明は省略する。
したがって、第2の実施の形態で示した構成は、ガスの放出方向を電池本体1の短辺側に設定したい場合やフィルム外装電池の膨張時における筐体の保護が必要な場合に採用すればよい。
図3は、第3の実施の形態のフィルム外装電池の一構成例を示す平面図である。
図3に示すように、第3の実施の形態のフィルム外装電池は、電池本体1外周の固着部12において、2つの外部端子2のうち、一方の外部端子2の引き出し部の近傍に開放弁13を設けた構成である。その他の構成は、図2に示した第2の実施の形態のフィルム外装電池と同様であるため、その説明は省略する。
図4は、第4の実施の形態のフィルム外装電池の一構成例を示す平面図である。
図4に示すように、第4の実施の形態のフィルム外装電池は、電池本体1外周の固着部12において、外部端子2の無い他方の短辺の略中央部に開放弁13を設けた構成である。その他の構成は、図2に示した第2の実施の形態のフィルム外装電池と同様であるため、その説明は省略する。
図5は、第5の実施の形態のフィルム外装電池の一構成例を示す平面図である。
図5に示すように、第5の実施の形態のフィルム外装電池は、電池本体1外周の固着部12のうちの一方の長辺に開放弁13を設け、電池本体1の短辺を分割するように、該電池本体1を、その長辺と平行な方向に拘束する帯状の固定バンドを有する構成である。
図6は、第6の実施の形態のフィルム外装電池の一構成例を示す平面図である。
図6に示すように、第6の実施の形態のフィルム外装電池は、電池本体1外周の固着部12のうち、一方の短辺(図6では外部端子2間)に開放弁を設け、電池本体1の長辺を3分割するように、該電池本体1を、その短辺と平行な方向に2本の帯状の固定バンド3を用いて拘束した構成である。固定バンド3の数は、2本に限定されるものではなく、3本以上であってもよい。
図7は、第7の実施の形態のフィルム外装電池の一構成例を示す平面図である。
図7に示すように、第7の実施の形態のフィルム外装電池は、電池本体1を拘束する固定バンド3の幅が、第2〜第6の実施の形態で示したフィルム外装電池が備える固定バンド3の幅よりも広い構成である。図7は、図2に示した第2の実施の形態の固定バンド3のおよそ2倍の幅を有する固定バンド3を用いた例を示している。その他の構成は、図2に示した第2の実施の形態のフィルム外装電池と同様であるため、その説明は省略する。
また、幅の広い固定バンド3を用いて電池本体1を拘束することで、図7に示すように、固定バンド3で分割された、開放弁13を含む領域では、第5及び第6の実施の形態のフィルム外装電池と同様にA/Bの値が小さくなる。そのため、第7の実施の形態のフィルム外装電池は、第2〜第4の実施の形態で示したフィルム外装電池と比べて開放圧が高くなる。
第8の実施の形態では、より低い電池本体1の内圧でガスを放出できる開放弁の形状について提案する。第8の実施の形態で示す開放弁の形状は、上記第1〜第7の実施の形態で示したフィルム外装電池のいずれにも適用可能である。
図8Aは本発明のフィルム外装電池に好適な開放弁の一構成例を示す平面図であり、図8Bは本発明のフィルム外装電池に好適な開放弁の他の構成例を示す平面図である。図8A及び8Bでは、電池本体1の短辺側(外部端子2間)に開放弁を設ける例を示している。
そのため、第8の実施の形態で示す開放弁13A及びBの形状は、上記第1、第3〜第5の実施の形態で示したフィルム外装電池にも適用可能ではあるが、外部端子2間に開放弁を設ける第2、第6及び第7の実施の形態で示したフィルム外装電池に適用することがより好ましい。
2 外部端子
3 固定バンド
11 外装フィルム
12 固着部
12A 第1の固着部
12B 第2の固着部
13、13A、13B 開放弁
Claims (4)
- 外装フィルムを外装体とする電池本体と、
前記電池本体の一方の短辺からそれぞれ引き出された、正極端子及び負極端子からなる2つの外部端子と、
前記電池本体の長辺を分割するように、前記電池本体を、その短辺と平行な方向で拘束する帯状の固定バンドと、
を有し、
前記固定バンドは、前記電池本体の短辺が該固定バンドで分割された領域の長辺となるのに必要な幅であり、
前記電池本体の外周に設けられた前記外装フィルムを封止する固着部のうちの前記電池本体の短辺に、前記電池本体内で発生したガスを放出させるための開放弁が設けられ、
前記開放弁が、前記外部端子間に設けられ、前記電池本体の外周に設けられた前記固着部である第1の固着部のさらに内側に設けられた、貫通穴を含む第2の固着部で構成されたフィルム外装電池。 - 前記開放弁が、該開放弁が設けられた辺の略中央部に位置する請求項1に記載のフィルム外装電池。
- 前記開放弁は、前記固着部の少なくともいずれか一方の前記外装フィルムに形成された貫通穴で構成される請求項1または2に記載のフィルム外装電池。
- 前記第1の固着部に凹状部を備え、
該凹状部の窪み内に前記第2の固着部が設けられ、
前記凹状部の窪み幅が前記第2の固着部の幅よりも長い請求項1に記載のフィルム外装電池。
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