JP6848391B2 - 成膜方法と積層体フィルムの製造方法およびスパッタリング成膜装置 - Google Patents
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Description
長尺体を表面に接触保持させて搬送する冷却キャンロールと、該冷却キャンロール表面に対向して配置されかつスパッタリングターゲットが装着されるマグネトロンスパッタリングカソードを真空チャンバー内に複数組み込むと共に、該真空チャンバー内に反応性ガスとプロセスガスを導入して上記スパッタリングターゲットと冷却キャンロールの隙間部を搬送される長尺体表面に薄膜を形成する方法であって、上記プロセスガスがスパッタリングターゲットと反応しない希ガスのみからなる成膜方法において、
上記反応性ガスとプロセスガスを真空チャンバー内に供給する手段を、反応性ガスを供給する反応性ガス供給手段とプロセスガスを供給するプロセスガス供給手段に分割し、かつ、スパッタリングターゲットと冷却キャンロールの隙間部における中間位置より冷却キャンロール側に上記反応性ガス供給手段を配置して上記隙間部を搬送される長尺体表面側へ向けて反応性ガスを供給し、上記スパッタリングターゲット側へ向けて反応性ガスを供給しないようにすると共に、各マグネトロンスパッタリングカソードの間に隔壁を設けたことを特徴とする。
第1の発明に記載の成膜方法において、
上記スパッタリングターゲットと冷却キャンロールの隙間部における中間位置よりマグネトロンスパッタリングカソード側に上記プロセスガス供給手段を配置し、上記スパッタリングターゲット側へ向けてプロセスガスを供給するようにしたことを特徴とし、
第3の発明は、
第1の発明または第2の発明に記載の成膜方法において、
上記スパッタリングターゲットと冷却キャンロールとの隙間部にマスクカバーを介在させて、上記隙間部を搬送される長尺体の薄膜形成領域を規制するようにしたことを特徴とし、
第4の発明は、
第1の発明〜第3の発明のいずれかに記載の成膜方法において、
上記スパッタリングターゲットが、Ni単体、若しくは、Ti、Al、V、W、Ta、Si、Cr、Ag、Mo、Cu、Co、Znより選ばれる1種以上の元素が添加されたNi系合金、または、Cu単体、若しくは、Ti、Al、V、W、Ta、Si、Cr、Ag、Mo、Ni、Co、Znより選ばれる1種以上の元素が添加されたCu系合金で構成されることを特徴し、
第5の発明は、
第1の発明〜第4の発明のいずれかに記載の成膜方法において、
上記反応性ガスが酸素ガスで構成され、かつ、反応性ガスに水若しくは水素が添加されていることを特徴とし、
第6の発明は、
第1の発明〜第5の発明のいずれかに記載の成膜方法において、
真空チャンバー内に複数組み込んだマグネトロンスパッタリングカソードにおいて、上記長尺体表面に形成される薄膜の膜厚が1つのスパッタリングターゲット当たり30nm以下に設定されることを特徴とし、
また、第7の発明は、
透明な樹脂フィルムから成る長尺体と該長尺体の少なくとも片面に形成された積層膜とで構成される積層体フィルムの製造方法において、
上記積層膜が、長尺体側から数えて第1層目の膜厚15nm〜30nmの金属吸収層と第2層目の銅層を有すると共に、
上記金属吸収層が、第1の発明〜第6の発明のいずれかに記載の成膜方法で形成された薄膜で構成されていることを特徴とする。
長尺体を表面に接触保持させて搬送する冷却キャンロールと、該冷却キャンロール表面に対向して配置されかつスパッタリングターゲットを装着したマグネトロンスパッタリングカソードが真空チャンバー内に複数組み込まれていると共に、該真空チャンバー内に反応性ガスとプロセスガスを導入して上記スパッタリングターゲットと冷却キャンロールの隙間部を搬送される長尺体表面に薄膜を形成する装置であって、上記プロセスガスがスパッタリングターゲットと反応しない希ガスのみからなるスパッタリング成膜装置において、
上記反応性ガスとプロセスガスを真空チャンバー内に供給する手段が、反応性ガスを供給する反応性ガス供給手段とプロセスガスを供給するプロセスガス供給手段に分割され、かつ、スパッタリングターゲットと冷却キャンロールの隙間部における中間位置より冷却キャンロール側に上記反応性ガス供給手段が配置されて上記隙間部を搬送される長尺体表面側へ向けて反応性ガスが供給され、上記スパッタリングターゲット側へ向けて反応性ガスが供給されないようにすると共に、各マグネトロンスパッタリングカソードの間に隔壁が設けられていることを特徴とし、
第9の発明は、
第8の発明に記載のスパッタリング成膜装置において、
上記スパッタリングターゲットと冷却キャンロールの隙間部における中間位置よりマグネトロンスパッタリングカソード側に上記プロセスガス供給手段が配置され、上記スパッタリングターゲット側へ向けてプロセスガスが供給されるようにしたことを特徴とし、
また、第10の発明は、
第8の発明または第9の発明に記載のスパッタリング成膜装置において、
上記スパッタリングターゲットと冷却キャンロールとの隙間部にマスクカバーが介装され、上記隙間部を搬送される長尺体の薄膜形成領域が規制されるようになっていることを特徴とするものである。
(1-1)第一の積層体フィルム
第一の積層体フィルムは、図1に示すように樹脂フィルムから成る透明基板40と、該透明基板40の両面に乾式成膜法(スパッタリング法)により形成された金属吸収層41、43と金属層42、44とで構成されている。
次に、第二の積層体フィルムは、図2に示した第一の積層体フィルムを前提とし、該積層体フィルムの金属層上に第2金属吸収層を形成して成るものである。
金属吸収層は、Ni単体、若しくは、Ti、Al、V、W、Ta、Si、Cr、Ag、Mo、Cu、Co、Znより選ばれる1種以上の元素が添加されたNi系合金、または、Cu単体、若しくは、Ti、Al、V、W、Ta、Si、Cr、Ag、Mo、Ni、Co、Znより選ばれる1種以上の元素が添加されたCu系合金で構成された金属ターゲットと反応性ガス(酸素ガス)を用いた反応性スパッタリングにより形成される。
金属層を構成する材料としては、電気抵抗値が低い金属であれば特に限定されず、例えば、Cu単体、若しくは、Ti、Al、V、W、Ta、Si、Cr、Agより選ばれる1種以上の元素が添加されたCu系合金、または、Ag単体、若しくは、Ti、Al、V、W、Ta、Si、Cr、Cuより選ばれる1種以上の元素が添加されたAg系合金が挙げられ、特に、Cu単体が、回路パターンの加工性や抵抗値の観点から望ましい。
上記積層体フィルムに適用される樹脂フィルムの材質としては特に限定されることはなく、その具体例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリアリレート(PAR)、ポリカーボネート(PC)、ポリオレフィン(PO)、トリアセチルセルロース(TAC)およびノルボルネンの樹脂材料から選択された樹脂フィルムの単体、あるいは、上記樹脂材料から選択された樹脂フィルム単体とこの単体の片面または両面を覆うアクリル系有機膜との複合体が挙げられる。特に、ノルボルネン樹脂材料については、代表的なものとして、日本ゼオン社のゼオノア(商品名)やJSR社のアートン(商品名)等が挙げられる。
(2-1)上記積層体フィルムの積層膜をエッチング処理して配線加工することにより、液晶パネル、ノートパソコン、携帯電話、タッチパネル等に使用される電極基板フィルムを得ることができる。具体的には、図3に示す積層体フィルムの積層膜をエッチング処理して図4に示すような電極基板フィルムを得ることができる。
(3-1)特許文献1、2に記載された従来のスパッタリング成膜装置は、図5に示すように真空チャンバー10内に設けられており、巻き出しロール11から巻き出された長尺樹脂フィルム(長尺体)12に対して所定の成膜処理を行った後、巻き取りロール24で巻き取るようになっている。これ等巻き出しロール11から巻き取りロール24までの搬送経路の途中にモータで回転駆動される冷却キャンロール16が配置されている。キャンロール16の内部には、真空チャンバー10の外部で温調された冷媒が循環している。
金属酸化膜から成る金属吸収層を形成する目的で酸化物ターゲットを適用した場合、上述したように成膜速度が遅く量産に適さない。このため、金属ターゲット(Ni系金属等)を用いかつ真空チャンバー内に反応性ガス(酸素ガス)を導入する反応性スパッタリングが採用されている。
(3-2-1)一定流量の反応性ガスを放出する方法。
(3-2-2)一定圧力を保つように反応性ガスを放出する方法。
(3-2-3)スパッタリングカソードのインピーダンスが一定になるように反応性ガスを放出する(インピーダンス制御)方法。
(3-2-4)スパッタリングのプラズマ強度が一定になるように反応性ガスを放出する(プラズマエミッション制御)方法。
(4-1)従来のスパッタリング成膜装置
金属ターゲット(Ni系金属等)と反応性ガス(酸素ガス)を用いた反応性スパッタリング法により金属酸化膜(金属吸収層)を形成する場合、上述したように図5に示すスパッタリング成膜装置が利用されている。
ところで、マグネトロンスパッタリングカソードの側面側(図5参照)若しくは裏面側にガス供給パイプが配置された場合、上記ガス供給パイプから放出されるガスの流れに沿って水等を含ませた反応性ガス(酸素ガス)が、プロセスガス(スパッタリングガス)と共にスパッタリングターゲット表面のプラズマ領域を通過することになるため、スパッタリングターゲット表面に反応性ガス(酸素ガス)や水等を原因とする水酸化物が堆積され易くなり、上述したノジュールと呼ばれる異物も発生し易くなる。そして、これ等水酸化物やノジュールと呼ばれる異物は絶縁体であるため、帯電による異常放電(アーク放電)で堆積物がはじけ飛び、キャンロールとマグネトロンスパッタリングカソードの隙間部を搬送される長尺体(長尺樹脂フィルム等)表面に堆積物の粒子が付着して膜欠陥(異物の付着による凹凸欠陥)を引き起こし、更に、上記堆積物の粒子がキャンロール表面に付着して影響を及ぼす問題も引き起こす。
(5-1)そこで、本発明においては、上記ガス供給パイプ25、26、27、28、29、30、31、32から水等が添加された反応性ガス(酸素ガス)とプロセスガス(例えばアルゴンガス)との混合ガスを真空チャンバー内に供給する方法に代え、上記ガス供給パイプについて、これを、水等が添加された反応性ガス(酸素ガス)を供給する反応性ガス供給手段と、プロセスガス(例えばアルゴンガス)を供給するプロセスガス供給手段とに分割し、かつ、スパッタリングターゲットとキャンロールの隙間部における中間位置よりキャンロール側に上記反応性ガス供給手段を配置してスパッタリングターゲット側へ向け反応性ガスが供給され難いガス供給手段の配置構造を採用することで上記問題を解消している。
長尺体(長尺樹脂フィルム等)片面に上述した積層体フィルムにおける第1層目の金属吸収層(金属酸化膜)を2本のマグネトロンスパッタリングカソードを用いて形成する場合を例に挙げて本発明に係るスパッタリング成膜装置を説明する。
(5-3-1)各反応性ガス供給パイプは冷却キャンロール116の軸方向に沿って設けられ、水等を含んだ反応性ガス(酸素ガス)を放出するガス放出孔が反応性ガス供給パイプの長手方向(長尺体の幅方向)に点在していると共に、ガス放出孔は反応性ガス供給パイプにおけるパイプ本体の厚みにより長尺体(長尺樹脂フィルム等)表面側のスパッタリング成膜領域に向いておりかつスパッタリングターゲット側へは向いていない。
本発明に係るスパッタリング成膜装置においては、水等が添加された反応性ガス(酸素ガス)とプロセスガス(例えばアルゴンガス)との混合ガスを真空チャンバー内に供給する供給パイプが、上述したように反応性ガス供給パイプとプロセスガス供給パイプに分割されているため、長尺体(長尺の樹脂フィルム等)表面に形成される金属吸収層(金属酸化膜)の膜厚は、スパッタリングターゲットが装着される1つのスパッタリングカソード毎に30nm以下であることが望ましい。配置された反応性ガス供給パイプに近い箇所からより多くの反応性ガス原子が金属吸収層(金属酸化膜)内に取り込まれることから、金属吸収層(金属酸化膜)内に取り込まれる反応性ガス原子の偏りを防ぐためである。
本発明に係るスパッタリング成膜装置によれば、マグネトロンスパッタリングカソード117、118に装着される各スパッタリングターゲット側へ向けて水等を含む反応性ガス(酸素ガス)が供給され難い構造になっているため、連続して反応性スパッタリングによる金属吸収層(金属酸化膜)の成膜を行った場合でも、上述したパーティクル堆積物やノジュール等の発生を防止することが可能となる。
(6-1)板状ターゲットが適用されたスパッタリング成膜装置
図7は板状ターゲットが適用されたスパッタリング成膜装置の要部を拡大した図であり、図7(A)は板状ターゲットTが装着されたマグネトロンスパッタリングカソード217の平面図、図7(B)は板状ターゲットTが組み込まれた本発明に係るスパッタリング成膜装置の要部拡大図である。
図8はロータリーターゲットが適用されたスパッタリング成膜装置の要部を拡大した図であり、図8(A)はロータリーターゲットTが装着されたマグネトロンスパッタリングカソードの平面図、図8(B)はロータリーターゲットTが組み込まれた本発明に係るスパッタリング成膜装置の要部拡大図である。
スパッタリング成膜装置による金属吸収層(金属酸化膜)の成膜は、成膜時間が数時間にも及ぶことがあり、その間における真空チャンバー内の水分圧を設定値に安定させる必要がある。このため、四重極質量分析計(図7と図8の符号300参照)を用いてH2OとArガスの分圧を測定し、この比「H2O/Ar」が一定となるように水の放出量(供給量)を流量計で制御している。成膜中における水流量「H2O流量」と比「H2O/Ar」を図9に示す。ここでは、比「H2O/Ar」が0.012となるようにPID制御を実施している。
図5に示すスパッタリング成膜装置のマグネトロンスパッタリングカソード17、18の構造が、図6に示されたマグネトロンスパッタリングカソード117、118に変更され、図5に示すスパッタリング成膜装置のガス供給パイプ25、26、27、28の構造が、図6に示されたマグネトロンスパッタリングカソード117、118の各側面側に設けられたプロセスガス供給パイプ125、126、127、128、および、キャンロール116(図5においてキャンロールは符号16で示す)近傍に設けられた反応性ガス供給パイプ180、181、182、183に分割された構造に変更され、かつ、図6に示されたマグネトロンスパッタリングカソード117、118間に隔壁172が介装されると共にキャンロール116と各マグネトロンスパッタリングカソード117、118との隙間部に成膜領域(薄膜形成領域)を規制するマスクカバー(図7Bの符号200参照)が付設され、更に、図7(B)に示すようにマグネトロンスパッタリングカソード217(図6においてこのマグネトロンスパッタリングカソードは符号117で示す)の背面側に四重極質量分析計300が組み込まれた構造の改変型スパッタリング成膜装置を用いて積層体フィルムの製造を行った。
上記反応性ガス供給パイプ180、181、182、183(図7Bにおいて上記反応性ガス供給パイプ180、181は符号280、281で示し、図6のキャンロール116は図7Bにおいて符号216で示す)の設置位置が、板状スパッタリングターゲットTとキャンロール216との隙間部における中間位置(板状スパッタリングターゲットとキャンロール間距離の中間位置:5cm)よりスパッタリングターゲットT側に設定され、スパッタリングターゲットTと冷却キャンロール216の隙間部を搬送される図示外の長尺体(長尺の樹脂フィルム)表面側へ向けて上記反応性ガス供給パイプ180、181、182、183(図7Bにおいて反応性ガス供給パイプ180、181は符号280、281で示す)から水を含む反応性ガス(酸素ガス)が供給されると共に、更に、マグネトロンスパッタリングカソード217に装着された板状スパッタリングターゲットT側のエロージョン部分から5cm以内を含む領域(板状スパッタリングターゲット表面のプラズマ領域P)へ向け、水を含む反応性ガス(酸素ガス)が供給されてしまう点を除いて実施例と略同一構造の改変型スパッタリング成膜装置を用い、かつ、実施例と略同一の成膜条件で積層体フィルムを製造した。
(1)成膜層の評価
上述した1200mの長尺体(PETフィルム)に対して、第1層目のNi−Cu酸化膜層(膜厚30nm)と第2層目のCu層(膜厚80nm)を連続成膜し、1200mの成膜が終了した後、最後部(成膜終端側)をサンプリングして表面異物に起因する凹凸を観察した。
乾式成膜法(スパッタリング法)により形成された第2層目のCu層(膜厚80nm)上に湿式めっき法により更に1μmのCu層を成膜し、かつ、第1層目と同一の条件で第3層目のNi−Cu酸化膜層(膜厚30nm)を成膜して図3に示す積層体フィルムを製造した。
(1)実施例と比較例の「水分圧」と「エッチング時間(秒)」欄から確認されるように、水分圧(すなわち、真空チャンバー内の比「H2O/Ar」)が大きい程、エッチング性が良好であることが確認される。
T ターゲット
10 真空チャンバー
11 巻き出しロール
12 長尺樹脂フィルム
13 フリーロール
14 張力センサロール
15 前フィードロール
16 キャンロール
21 後フィードロール
22 張力センサロール
23 フリーロール
24 巻き取りロール
25,26,27,28,29,30,31,32 ガス供給パイプ
40 透明基板(樹脂フィルム)
41,43 金属吸収膜
42,44 金属層(スパッタリングによる銅層)
50 透明基板(樹脂フィルム)
51,53 金属吸収膜
52,54 金属層(スパッタリングによる銅層)
55,56 金属層(湿式めっき層)
60 透明基板(樹脂フィルム)
61,63 金属吸収膜
62,64 金属層(スパッタリングによる銅層)
65,66 金属層(湿式めっき層)
67,68 第2金属吸収膜
70 透明基板(樹脂フィルム)
71,73 金属吸収膜
72,74 金属層
75,76 金属層
77,78 第2金属吸収膜
116 キャンロール
117,118 マグネトロンスパッタリングカソード
125,126,127,128 プロセスガス供給パイプ
170,171 カソードカバー
172 隔壁
180,181,182,183 反応性ガス供給パイプ
200 マスクカバー
216 キャンロール
217,317 マグネトロンスパッタリングカソード
225,226,325,326 プロセスガス供給パイプ
280,281 反応性ガス供給パイプ
300 四重極質量分析計
Claims (10)
- 長尺体を表面に接触保持させて搬送する冷却キャンロールと、該冷却キャンロール表面に対向して配置されかつスパッタリングターゲットが装着されるマグネトロンスパッタリングカソードを真空チャンバー内に複数組み込むと共に、該真空チャンバー内に反応性ガスとプロセスガスを導入して上記スパッタリングターゲットと冷却キャンロールの隙間部を搬送される長尺体表面に薄膜を形成する方法であって、上記プロセスガスがスパッタリングターゲットと反応しない希ガスのみからなる成膜方法において、
上記反応性ガスとプロセスガスを真空チャンバー内に供給する手段を、反応性ガスを供給する反応性ガス供給手段とプロセスガスを供給するプロセスガス供給手段に分割し、かつ、スパッタリングターゲットと冷却キャンロールの隙間部における中間位置より冷却キャンロール側に上記反応性ガス供給手段を配置して上記隙間部を搬送される長尺体表面側へ向けて反応性ガスを供給し、上記スパッタリングターゲット側へ向けて反応性ガスを供給しないようにすると共に、各マグネトロンスパッタリングカソードの間に隔壁を設けたことを特徴とする成膜方法。 - 上記スパッタリングターゲットと冷却キャンロールの隙間部における中間位置よりマグネトロンスパッタリングカソード側に上記プロセスガス供給手段を配置し、上記スパッタリングターゲット側へ向けてプロセスガスを供給するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
- 上記スパッタリングターゲットと冷却キャンロールとの隙間部にマスクカバーを介在させて、上記隙間部を搬送される長尺体の薄膜形成領域を規制するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の成膜方法。
- 上記スパッタリングターゲットが、Ni単体、若しくは、Ti、Al、V、W、Ta、Si、Cr、Ag、Mo、Cu、Co、Znより選ばれる1種以上の元素が添加されたNi系合金、または、Cu単体、若しくは、Ti、Al、V、W、Ta、Si、Cr、Ag、Mo、Ni、Co、Znより選ばれる1種以上の元素が添加されたCu系合金で構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成膜方法。
- 上記反応性ガスが酸素ガスで構成され、かつ、反応性ガスに水若しくは水素が添加されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の成膜方法。
- 真空チャンバー内に複数組み込んだマグネトロンスパッタリングカソードにおいて、上記長尺体表面に形成される薄膜の膜厚が1つのスパッタリングターゲット当たり30nm以下に設定されることを特徴とする請求項1〜5に記載の成膜方法。
- 透明な樹脂フィルムから成る長尺体と該長尺体の少なくとも片面に形成された積層膜とで構成される積層体フィルムの製造方法において、
上記積層膜が、長尺体側から数えて第1層目の膜厚15nm〜30nmの金属吸収層と第2層目の銅層を有すると共に、
上記金属吸収層が、請求項1〜6のいずれかに記載の成膜方法で形成された薄膜で構成されていることを特徴とする積層体フィルムの製造方法。 - 長尺体を表面に接触保持させて搬送する冷却キャンロールと、該冷却キャンロール表面に対向して配置されかつスパッタリングターゲットを装着したマグネトロンスパッタリングカソードが真空チャンバー内に複数組み込まれていると共に、該真空チャンバー内に反応性ガスとプロセスガスを導入して上記スパッタリングターゲットと冷却キャンロールの隙間部を搬送される長尺体表面に薄膜を形成する装置であって、上記プロセスガスがスパッタリングターゲットと反応しない希ガスのみからなるスパッタリング成膜装置において、
上記反応性ガスとプロセスガスを真空チャンバー内に供給する手段が、反応性ガスを供給する反応性ガス供給手段とプロセスガスを供給するプロセスガス供給手段に分割され、かつ、スパッタリングターゲットと冷却キャンロールの隙間部における中間位置より冷却キャンロール側に上記反応性ガス供給手段が配置されて上記隙間部を搬送される長尺体表面側へ向けて反応性ガスが供給され、上記スパッタリングターゲット側へ向けて反応性ガスが供給されないようにすると共に、各マグネトロンスパッタリングカソードの間に隔壁が設けられていることを特徴とするスパッタリング成膜装置。 - 上記スパッタリングターゲットと冷却キャンロールの隙間部における中間位置よりマグネトロンスパッタリングカソード側に上記プロセスガス供給手段が配置され、上記スパッタリングターゲット側へ向けてプロセスガスが供給されるようにしたことを特徴とする請求項8に記載のスパッタリング成膜装置。
- 上記スパッタリングターゲットと冷却キャンロールとの隙間部にマスクカバーが介装され、上記隙間部を搬送される長尺体の薄膜形成領域が規制されるようになっていることを特徴とする請求8または9に記載のスパッタリング成膜装置。
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