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JP6843706B2 - 磁気共鳴イメージング装置及び拡散強調画像の補正方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置及び拡散強調画像の補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、拡散強調画像を取得する機能を持つ磁気共鳴イメージング(以下、「MRI」という)装置に関し、特に、複数(2以上)のb値を用いてそれぞれ取得した複数の拡散強調画像間の位置ずれや歪を補正する技術に関する。
MRI装置は、被検体、特に人体の組織を構成する原子核スピン、主にプロトン、が発生するNMR信号を計測し、その頭部、腹部、四肢等の形態や機能を2次元的に或いは3次元的に画像化する装置である。MRI装置で取得可能な画像の一つに、水分子の動きやすさを画像化した拡散強調画像がある。
拡散強調画像を取得する撮像では、MPG(Motion Probing Gradient)と呼ばれる拡散感受傾斜磁場を印加してNMR信号を取得する。このMPGパルスを印加する軸やパルスの強さを表すパラメータであるb値を異ならせて複数の計測を行うことで、みかけの拡散係数(ADC:Apparent Diffusion Coefficient)や拡散の異方性(FA:Fractinal Anisotropy)などの診断に有用な計算画像を得ることができる。
複数の拡散強調画像を用いて計算を行う場合、拡散強調画像の歪みや画像間の位置ずれや予め補正しておく必要がある。それらの補正方法として、特許文献1には、2以上のb値で撮像した拡散強調画像に対して、b値=0、即ちMPGパルスを印加しないで取得した画像をリファレンスとして、他のb値の拡散強調画像の位置や歪みの補正を行う手法が開示されている。この方法によって、位置ずれや歪みが少なく、より病変部のコントラストが明瞭な各種の計算画像を計算することができる。
特開2012−157687号公報
しかしながら、MPGパルスを印加しないで取得した画像(b値=0の画像)は、画像のコントラストが他の拡散強調画像とは大きくことなる。従ってb値=0の画像をリファレンスとして、他のb値の拡散強調画像の歪み、位置ずれの補正を行った場合、画像のコントラストの違いから、望ましい補正結果を得られない場合がある。その場合、ADC、FAなどの計算画像において病変部のコントラストが不明瞭になる現象が発生する可能性がある。また拡散撮像は複数の条件の計測を繰り返すため、計測時間が長くなり、これに伴い装置(傾斜磁場コイル等)の温度が上昇する。拡散強調画像の位置ずれや歪は、装置が発する熱の影響も受けやすいが、従来の補正手法では、これらの影響が考慮されていない。
そこで本発明は、画像間のコントラスト差や取得時の熱の影響を低減し、拡散強調画像の補正の精度を向上することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、リファレンス画像としてb値≠0の画像を用い、MPGパルスの印加軸を異らせて、同一b値で取得した複数の画像間の補正量を算出する。この際、所定の印加軸の所定のb値(b≠0)の拡散強調画像をリファレンス画像として、前記所定の印加軸以外の印加軸の補正量を順次算出するようにする。また、同じ印加軸の複数のb値の拡散強調画像は、当該印加軸について算出した補正量を用いて補正する。
すなわち、本発明のMRI装置は、静磁場、傾斜磁場及び高周波磁場の各磁場を発生する磁場発生部、及び、前記静磁場に置かれた被検体からの核磁気共鳴信号を受信する受信部を備え、異なる拡散感受傾斜磁場条件で複数の計測を行い、拡散感受傾斜磁場条件毎に、核磁気共鳴信号からなる複数の計測データを取得する撮像部と、前記撮像部が取得した前記計測データを用いて、拡散強調画像を作成する演算部と、を備え、前記演算部は、複数の拡散強調画像間の位置ずれ及び歪を補正する補正部と、前記補正に用いる補正量を算出する補正量算出部とを備える。前記補正量算出部は、拡散感受傾斜磁場のb値が同一で印加軸が異なる複数の拡散強調画像について、所定の印加軸の所定のb値(b≠0)の拡散強調画像をリファレンス画像として、前記所定の印加軸以外の印加軸の補正量を順次算出する手順を繰り返すことにより、各印加軸の前記所定のb値の拡散強調画像の補正量を算出し、前記補正部は、各印加軸について、それぞれ、各印加軸の前記所定のb値の拡散強調画像の補正量を用いて、所定のb値以外のb値の拡散強調画像を補正する。
本発明のMRI装置及び拡散強調画像の補正方法によれば、b値の違いによって、コントラストが異なる拡散強調画像に対しても、位置ずれ、歪み補正を精度よく行うことができ、拡散強調画像から算出される計算画像の精度することができる。
本発明が適用されるMRI装置の全体構成の一例を示す図。 拡散感受傾斜磁場を用いる撮影パルスシーケンスの一例。 実施形態1の演算部の機能ブロック図。 実施形態1の処理フローを示す図。 拡散感受傾斜磁場の軸とb値の計測順を説明する図。 拡散強調撮像の条件設定画面の一例を示す図。 図4のステップS205の詳細を示すフローチャート。 実施形態1の手法で取得した画像を示す図。 従来手法で取得した画像を示す図。 実施形態2の処理フローを示す図。 実施形態3の演算部の機能ブロック図。 実施形態3の処理フローを示す図。 実施形態4の処理フローを示す図。
以下、添付図面を参照し、本発明のMRI装置の実施形態について詳説する。なお、発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
最初に、本発明が適用されるMRI装置の一例の全体概要を説明する。このMRI装置は、図1に示すように、主として、静磁場発生部2と、傾斜磁場発生部3と、送信部5と、受信部6と、信号処理部7と、シーケンサ4と、演算部(CPU)8とを備えている。以下の説明では、静磁場発生部2、傾斜磁場発生部3、送信部5及び受信部6を総括して撮像部ともいう。
静磁場発生部2は、永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生源を備え、被検体1が置かれる空間に均一な静磁場を発生させる。静磁場の方向により垂直磁場方式や水平磁場方式のものがあり、本発明はいずれの方式にも適用することができる。
傾斜磁場発生部3は、MRI装置の座標系(静止座標系)であるX、Y、Zの3軸方向に傾斜磁場を印加する3組の傾斜磁場コイル9と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源10とを備え、後述のシ−ケンサ4からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源10を駆動することにより、X、Y、Zの3軸方向に傾斜磁場Gx、Gy、Gzを印加する。これら3軸方向の傾斜磁場を組み合わせることにより、任意の方向をスライス面(撮像断面)に設定することができ、また、そのスライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2方向に位相エンコード傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード傾斜磁場パルス(Gf)を印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報をエンコードすることができる。さらに傾斜磁場を組み合わせることで、任意の軸にMPGパルスを印加することができる。また傾斜磁場パルスの強度は、その波形で決まり、シーケンサ4により制御される。
シーケンサ4は、高周波磁場パルス(以下、「RFパルス」という)と傾斜磁場パルスをある所定のパルスシーケンスで繰り返し印加する制御手段で、演算部8の制御で動作し、被検体1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信部5、傾斜磁場発生部3、および受信部6に送る。パルスシーケンスは、撮像方法に応じて種々のパルスシーケンスがあり、予め記憶装置等に格納されている。本実施形態では、パルスシーケンスとして、拡散イメージングのパルスシーケンスが記憶装置等から読み出され、実行される。
送信部5は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために、被検体1にRFパルスを照射するもので、高周波発振器11と変調器12と高周波増幅器13と送信側の高周波コイル(送信コイル)14aとを備える。高周波発振器11から出力されたRFパルスをシーケンサ4からの指令によるタイミングで変調器12により振幅変調し、この振幅変調されたRFパルスを高周波増幅器13で増幅した後に被検体1に近接して配置された高周波コイル14aに供給することにより、RFパルスが被検体1に照射される。
上記静磁場発生部2、傾斜磁場発生部3及び送信部5は、本発明における磁場発生部を構成する。
受信部6は、被検体1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(受信コイル)14bと信号増幅器15と直交位相検波器16とA/D変換器17とを備える。送信側の高周波コイル14aから照射された電磁波によって誘起された被検体1の応答のNMR信号が被検体1に近接して配置された高周波コイル14bで検出され、信号増幅器15で増幅された後、シーケンサ4からの指令によるタイミングで直交位相検波器16により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器17でディジタル量に変換されて、信号処理部7に送られる。
信号処理部7は、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等を行うもので、光ディスク19、磁気ディスク18等の外部記憶装置と、CRT等からなるディスプレイ20とを有する。受信部6からのデータが演算部(CPU)8に入力されると、演算部8が信号処理、画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体1の断層画像をディスプレイ20に表示すると共に、外部記憶装置の磁気ディスク18等に記録する。
演算部8は、上述した画像再構成等の処理の他、シーケンサ4を介して撮像部を制御する制御部としても機能する。図1では、演算部8の機能を実現する具体的な手段としてCPUを示しているが、演算部8の機能の一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアでも実現可能である。またCPUが実現する場合には、メモリ等に格納された処理プログラムをCPUが読み込み実行することで実現される。
操作部25は、MRI装置の各種制御情報や信号処理部7や演算部8で行う処理の制御情報を入力するもので、トラックボール又はマウス23、及び、キーボード24等の入力デバイスを備える。操作部25はディスプレイ20に近接して配置され、操作者がディスプレイ20を見ながら操作部25を通してインタラクティブにMRI装置の各種処理を制御する。
次に本発明が対象とする拡散イメージングのパルスシーケンスについて説明する。拡散イメージングのパルスシーケンスは、通常の撮影シーケンスに前述したMPGを付加したものである。撮影シーケンスは特に限定されないが、通常、MPGの影響が明確に現れやすいエコープラナーイメージング(EPI)のパルスシーケンスが用いられる。典型的な撮影シーケンスを図2に示す。本シーケンスはスピンエコー型エコープラナーイメージング(SE−EPI)と呼ばれるシーケンスにMPGパルス35、36を埋め込んでいる。図中、RF、Gs、Ge、Grは、それぞれ、RFパルス、スライス傾斜磁場、エンコード傾斜磁場、読出し傾斜磁場を表す。EPIシーケンスはよく知られているシーケンスであり、詳細な説明は省略するが、一回のパルスシーケンスの実行で一枚の画像再構成に必要な画像情報をすべて取得するワンショットSE−EPI、エンコード傾斜磁場パルスの形状を点線のように変えながら、一連のパルスシーケンスを複数回繰り返して一枚の画像情報を取得する分割型(マルチショット)SE−EPIがある。本発明では、いずれを採用してもよい。またマルチスライス撮像では、所定のスライス数分の画像情報を取得する。
なお図2ではMPGパルス35、36は読出し傾斜磁場Grの方向に印加されているが、他の軸(Ge、Gs)に印加される場合や、複数の軸に同時に印加される場合がある。複数の軸に同時に印加する場合は、各軸のベクトルの和ベクトルの大きさが傾斜磁場の強度、角度が印加軸の角度となる。拡散イメージングでは、MPGパルスの印加軸に沿った水分子の拡散が画像化されるので、Gs、Ge、Grの軸のみならず、それらを適宜合成したMPG印加軸の計測を行うことで、水分子の移動を抑制する組織、例えば神経線維などが描出しやすくなる。
MPGパルス35、36は、撮影用の傾斜磁場と同一のハードウエア(傾斜磁場発生部3)を使って生成され、その波形を制御することで計測毎にパルス強度(b値)を変化させることができる。本実施形態では、複数の印加軸で且つ各印加軸につき複数のb値の計測を行い、複数(例えば印加軸数×b値を異ならせる数)の拡散強調画像を取得する。複数の画像には、b値=0、すなわちMPGパルスを印加しない計測が含まれていてもよい。これら拡散感受傾斜磁場条件が異なる複数の計測で得た複数の拡散強調画像は、さらに、ADC、FA、平均尖度(MK:Mean Kurtosis)などの計算画像を算出するために用いられる。この計算画像の精度を向上するために、複数の拡散強調画像に対し、画像間の位置ずれや歪みを補正する処理を行う。
これらの機能は演算部8により実現される。以下、演算部8が実現する画像再構成に関わる機能の具体的な実施形態を説明する。
<<実施形態1>>
本実施形態の演算部は、複数の拡散強調画像間のずれ及び歪を補正する補正部と、補正に用いる補正量を算出する補正算出部とを備える。さらに補正量を算出するための補正量算出領域を抽出する抽出部を備えていてもよい。補正量算出部は、補正量算出部は、拡散感受傾斜磁場のb値が同一で印加軸が異なる複数の拡散強調画像について、所定の印加軸の所定のb値(b≠0)の拡散強調画像をリファレンス画像として、前記所定の印加軸以外の印加軸の補正量を順次算出する手順を繰り返すことにより、各印加軸の前記所定のb値の拡散強調画像の補正量を算出し、前記補正部は、各印加軸について、それぞれ、各印加軸の前記所定のb値の拡散強調画像の補正量を用いて、所定のb値以外のb値の拡散強調画像を補正する。
本実施形態の演算部8の機能、特に画像再構成に関連する機能を示す機能ブロック図を図3に示す。図示するように、演算部8は、制御部80、画像再構成部81、抽出部82、補正量算出部83、補正部85、計算画像算出部87、及び、表示制御部89を備える。制御部80は、撮像部の制御及び演算部内の各機能部の制御を行う。画像再構成部81は、拡散感受傾斜磁場条件(印加軸、b値)が異なる計測毎に収集した計測データに対しフーリエ変換等の画像再構成演算を施し、拡散強調画像を作成する。抽出部82は、各拡散強調画像から、それぞれ、補正量計算のための領域、即ち補正量算出領域を抽出する。補正量算出部83は、複数の拡散強調画像のうち、一つをリファレンスとして、他の拡散強調画像の補正量を算出する。リファレンスとしてはb値がゼロ以外の画像を用いる。好適には複数のb値のうち最小のb値の画像を用いる。補正部85は、補正量算出部83が算出した補正量を用いて複数の拡散強調画像の位置ずれや歪を補正する。計算画像算出部87は、補正後の拡散強調画像を用いて、計算画像を算出する。表示制御部89は、演算部8で作成した画像や、操作者に入力を促すためのGUIなどの表示画像を作成し、ディスプレイ20に表示させる。
以上の構成を踏まえ、本実施形態のMRI装置による処理の流れを、図4に示す処理フローを参照して、説明する。
<ステップS201>
被検体1を静磁場発生部2の検査空間にセットアップした後、操作部25を介して、b値=0を含む複数のb値の各拡散強調画像の撮像を行うための撮像条件を受け付ける。演算部8は、撮像条件を受け付けると、拡散強調撮像における各計測で用いる傾斜磁場波形の計算を行い、結果をシーケンサ4に渡す。
<ステップS202>
シーケンサ4の制御のもとで、撮像部(送信部5、傾斜磁場発生部3、および受信部6)が動作し、ステップS201で設定された撮像条件で拡散強調パルスシーケンスに従った撮像を行い、拡散強調画像用データ(計測データ)を被検体の同一断面で取得する。演算部8は計測データを受け取り、画像再構成部81において、b値=0を含む複数のb値の拡散強調画像を作成する。
複数の拡散感受傾斜磁場条件の計測の順序は、特に限定されないが、例えば、1番目のMPG印加軸でb値を変えながら複数の計測を行い、次いで別のMPG印加軸でb値を変えながら複数の計測を行う。以下の説明では、計測順で1番目の印加軸を1軸目、2番目の印加軸を2軸目、(以下同様)という。b値を変える順序は、例えば小さいb値(Low‐b)から大きいb値(High‐b)に変化させてもよいし、その逆でもよい。図5に印加軸とb値の計測順序の一例を模式的に示す。図5において、放射線状の矢印はMPGの軸を示し、矢印に付された数字は計測順序を示している。図5のMPGの軸は、実空間の配置とは関係がなく、空間的にはどのような配置であってもよい。各放射線の半径方向の軸はb値の軸で、中心から外側に向かってb値が高くなることを示しており、ここでは1軸目及び2軸目に計測順1〜6を表す数字を囲む図形で示すように、各軸でHigh‐bからLow‐bに向かって計測する場合を示している。
<ステップS203>
操作部25を介して、拡散強調画像の補正の実行操作を受け付ける。このステップでは、補正を実行するか否かを受け付け、補正を行う場合、リファレンスとするb値の入力を受け付ける。図6に、操作者の操作を受け付ける画面(GUI)の一例を示す。図示する例では、ステップS202で作成された拡散強調画像(DWI)等の画像表示ブロック61と、画像表示ブロック61に表示させる画像を選択するメニューを表示するブロック62、補正に関する設定を行うためブロック63、作成する各種計算画像等を選択するメニューを表示するブロック64が設けられている。ブロック63には、歪みや位置ずれ補正を選択するチェックボックス631が表示されている。
b値については、デフォルトとして予め設定しておいてもよいし、b値を入力するためのボックスを表示しておいてもよい。後者の場合、チェックボックス631により補正することが選択された場合、b値を入力するためのボックスを表示するようにしてもよい。リファレンスとするb値は、他のb値の画像とのコントラスト差による補正誤差を防ぐために、ゼロ以外の値とする。さらに、渦電流による歪みを精度よく補正するためには、渦電流の影響が最も小さい最小値とすることが好ましい。また、撮像時間が長い場合に装置の熱に起因する画像の位置ずれに対しては、最も早く撮像する軸のb値が最も熱の影響が小さいため、好適である。また、永久磁石を用いたMRI装置においては、残留磁場による画像の歪みや位置ずれが発生し、残留磁場の影響はb値が大きいほど大きくなるため、最も低い値が好適である。
操作者は、例えば、画像表示ブロック61に表示された拡散強調画像を確認して、補正の要否を判断することができる。但し、歪みや位置ずれ補正は、操作部25を介して選択するのではなく、自動的に実行してもよい。また、補正実行の設定はステップS201で行ってもよい。
<ステップS204>
演算部8は、ステップS202で作成した複数の拡散強調画像のうち、ステップS203で指定されたb値或いはデフォルトで設定されたb値の拡散強調画像を用いて、リファレンス画像の作成を行う。ここでは、計測順で1軸目の最小のb値(但しb値≠0)の拡散強調画像Sを用いて、リファレンス画像Rの作成を行う例を示す。
リファレンス画像Rは、拡散強調画像Sをそのまま用いることも可能であるが、本実施形態では後述の補正量の算出の精度を高めるために、抽出部82が領域の抽出を行いリファレンス画像とする。抽出する領域は、水分子の拡散の影響を受けない部位であることが好ましく、例えば頭部の画像であれば、脳実質領域などとする。抽出の手法は特に限定されず、判別分析法などの公知の閾値処理や領域抽出処理、機械学習処理を用いることができる。
ここで、リファレンス画像はb値=0を除く最小のb値の1軸目の拡散強調画像を好適b値として用いたが、b値=0からの位置ずれ、歪みの程度がより小さい画像であれば、他の軸や他のb値の他の画像であってもよい。
<ステップS205>
補正量算出部83は、2軸目以降の拡散強調画像について、リファレンス画像Rを作成した拡散強調画像Sと同じb値の拡散強調画像を用いて、位置ずれ歪補正を行うための補正量を算出し、補正を行う。本ステップの詳細を図7に示す。
[ステップS2051]
まず2軸目の拡散強調画像Sについて、リファレンス画像Aと同じ領域を抽出し、領域抽出画像Bを作成する。
[ステップS2052]
領域抽出画像Bの、リファレンス画像Aに対する位置ずれ量及び歪量を算出する。位置ずれ量と歪量の算出は、例えば、次式(1)に示すように、抽出画像Bをリファレンス画像Aに一致させるためのシフト量や変換行列として算出することができ、公知のダイス係数(Dice‘s similarity coefficient)や相互情報量(MI:Mutual Information)などの指標の値が最大化するように、シフト量や変換行列を算出する。
[数1]
A=c×B+d (1)
式中、cは変換行列(歪み)、dはシフト量を示す。Aはリファレンス画像、Bは補正対象画像から補正量算出領域を抽出した抽出画像である。
例えば、ダイス係数を用いた補正では、次式(2)で表されるダイス係数s(similarity)を最大化するようにシフト量(式(1)のd)を変更して繰り返し計算を行う。
Figure 0006843706
式中、sはダイス係数、Bは拡散強調画像Sの領域抽出画像、Aはリファレンス画像である(以下、同じ)。
MIを用いた補正では、次式(3)で表されるMIが最大となる補正条件を算出する。
Figure 0006843706
ここで、a、bは画像A、Bの画素値、m、nは画像A、Bの階調数を示す。p(ai, bj)は、ai, bjが同時におこる確率、p(ai), p(bj)は、ai , bjがそれぞれおこる確率を示す。
具体的には、次の手順で補正条件を算出する。まず歪み、位置補正対象の画像Bに、所定の補正処理を行い、MIを算出する。さらに補正条件を変更してMIを算出する。補正条件の変更とMIの算出とを繰り返し、MIが最大になる補正条件(補正量)を得る。
[ステップS2053、S2054]
補正量算出部83は、3軸目以降の拡散強調画像についても、ステップS2051とS2052を繰り返し、補正量を算出する。
[ステップS2055]
補正部85は、ステップS2052で算出したシフト量や変換行列を、2軸目の拡散強調画像S及びそのb値以外のb値の拡散強調画像に適用して、位置補正、歪み補正を行う。3軸目以降の拡散強調画像についても、同様に、S2053で算出したシフト量や変換行列を、その軸の各b値の拡散強調画像に適用して、位置補正、歪み補正を行う。
計測した全てのMPG軸についてステップS2051〜S2055が終了した時点で、補正処理(図4:S205)が完了する。なおステップS2052〜S2054とステップS2055は並行して行ってもよい。即ち2軸目の補正量算出後に2軸目の補正を行い、次いで3軸目の補正量算出・補正、4軸目の補正量算出・補正、というように処理を進めてもよい。
このようにステップS205では、補正量算出部83及び補正部85が、ステップS2053で算出した抽出した拡散強調画像Sのシフト量、変換行列に基づいて、同じb値の撮像順が3軸目以降の拡散強調画像Sに対して、位置ずれ、歪み補正を行う。すなわち、一つ前の軸の拡散強調画像で計算した補正量を初期値として、すべての軸の拡散強調画像の位置ずれ、歪みを補正する。
また同軸の拡散強調画像については、低b値(Low−b)で算出した補正量を用いて、高b値(High−b)の拡散強調画像を補正する。それにより高い精度で補正を行うことができる。例えばHigh−bなどの拡散強調画像では、コントラストがLow−bの拡散強調画像とは異なるため、Low−bと同様の処理では正しく補正量を算出できない場合がある。また、同じ印加軸で連続してLow−bとHigh−bの計測データを計測する場合、計測順から、同軸のLow−b、High−b間では位置ずれ、歪み補正が小さい。従って、全てのb値の画像について補正量を算出しなくても補正の精度を保つことができる。
上述した説明では、ステップS205で、同軸の異なるb値の拡散強調画像で算出した補正量を、他b値の拡散強調画像の補正量として用いたが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、位置ずれや歪みが同程度の画像であれば、他の軸の画像の補正量を用いてもよい。
またステップS205において、領域抽出を行った後に指標を用いてずれ量や歪み量を算出したが、領域抽出を行わず、画像のまま算出処理を行ってもよい。この場合には、図3に示す抽出部82は省略することができる。さらに補正量の算出手法は、指標の最大化ではなく、公知の機械学習を用いた分析や、その他の特徴を用いた分析であってもよい。
<ステップS206>
上述したステップS204、S205を、必要なスライス数分行った後、計算画像算出部97は、補正後の拡散強調画像と、b値=0の拡散強調画像とを用いて、各種の計算画像を計算する。計算画像は、みかけ拡散係数(ADC)、拡散異方性(FA)或いは平均尖度(MK)などの計算値をピクセル毎に算出した画像であり、指数関数フィッティング(例えばMono Exponential Fitting, Bi Exponential Fitting)、拡散尖度画像(Diffusion Kurtosis Imaging)などの公知の拡散モデルに基づいて、算出することができる。
<ステップS207>
表示制御部89は、ステップS206で算出した計算画像をディスプレイ20に表示する。このとき、例えば、図6に示したように、ステップS202で作成した拡散強調画像或いは補正後の拡散強調画像などを併せて表示してもよい。
以上説明したように、本発明の実施形態1では、演算部8が、b値=0を含む各軸方向の複数のb値の拡散強調画像から、所定のb値(b≠0)の拡散強調画像をリファレンスに、他軸の拡散強調画像の位置、歪みを補正する。このとき、撮像順が前の軸の補正量を初期値として、撮像順が次の軸の補正量を計算する。さらに、各軸について算出した補正量を同軸の他b値の拡散強調画像に適用し、位置、歪みを補正する。その後に各種の計算画像を計算する。このような方法によって、b値=0の画像をリファレンスに、各軸、各b値の拡散強調画像を補正し、計算した画像と比較して、より組織のコントラストが明瞭な画像を算出することができる。
本実施形態の方法によって得られた脳の拡散強調画像と、従来法によって得られた同部位の画像(比較例)とを、それぞれ、図8及び図9に示す。ここでは一例として、b値=0のDWI画像、b値=1000のDWI画像、及びMK画像を示す。比較例のDWI(b値=1000)では脳実質周辺に位置ずれによる画像のぼけが見られ、それをもとに算出された計算画像と本実施形態により得られた計算画像とを比較すると、本実施形態の画像のほうが脳実質周辺の拡散情報を精度よく描出できていることがわかる。
このように本実施形態によれば、ゼロ以外のb値を用いて拡散強調画像を補正することで、高いコントラストの拡散強調画像を得ることが可能になる。特に、高磁場MRI装置で熱などの影響で位置ずれ、歪みの程度が大きい場合でも、計算画像の精度を向上することができる。
なお、以上の説明では、2次元の画像を用いた補正方法を説明したが、3次元の画像であってもよい。
<<実施形態2>>
実施形態1では、計測したすべてのMPG印加軸の拡散強調画像について補正量を算出する場合を説明したが、本実施形態は、計測した複数のMPG印加軸のうち、一部の軸についてのみ補正量を算出し、他の軸については、一部の軸について算出した補正量を用いて補正することが特徴である。
本実施形態においても、装置の構成は実施形態1と同じであるが、演算部8の機能が異なる。以下、実施形態1で用いた図面を適宜援用して、実施形態1と異なる処理を中心に本実施形態を説明する。本実施形態の処理フローを図10に示す。
<ステップS201〜ステップS204>
これらのステップの処理は実施形態1のS201〜S204の処理と同様であり、撮像条件の設定から撮像、各拡散感受傾斜磁場条件における拡散強調画像の取得、及びリファレンス画像の作成までを行う。
<ステップS301>
補正量算出部83は、ステップS202で作成した複数の拡散強調画像のうち、補正量を算出する1乃至複数の画像を選択(抽出)し、それらの補正量を算出する。画像の選択手法としては、例えば、計測順で奇数番目となるMPG印加軸、或いは3n+1番目のMPG印加軸(nは1以上の整数)(その画像)を選択し、その印加軸の画像であって、b値がリファレンス画像を作成した拡散強調画像と同じb値の画像を選択する。或いは、機械学習処理などを用いて、歪みや位置ずれが同程度となる画像をクラスタリングして、一部を抜き出すなどの方法でもよい。
<ステップS302>
補正量の算出は、実施形態1(ステップS205)と同様であり、例えば計測順で、リファレンス画像の計測順と一番近い拡散強調画像から順に、最初の補正量を算出し、次いでそれを初期値として(正確にはその補正量で補正された拡散強調画像を初期値として)次の順番の拡散強調画像の補正量を算出する、という手順を繰り返し、順次補正量を算出する。その際、例えば、ダイス係数や相互情報量などの指標を用いて、指標を最大化する補正量を求める。ダイス係数を用いる場合には、リファレンス画像及び補正量を求める対象である拡散強調画像は、実施形態1のステップS204で説明した領域抽出を行うことが好ましい。これにより補正量算出の精度を高めることができる。
<ステップS303>
補正部85は、さらに、ステップSで算出した補正量を、補正量が算出されていない他の印加軸の画像に適用する。例えば、奇数番目の印加軸について補正量が算出されている場合、偶数番目の印加軸の画像に適用する。偶数番目の印加軸は、順番で先行するものであってもよいし、後続のものであってもよい。また印加軸を2つ置きに選択した場合などは、計測順が近い方の補正量を適用する。クラスタリングした場合には、同一分類にクラスタリングされた画像に対し、同じ補正量を適用する。
<ステップS304>
補正部85は、ステップS302、S303で算出した印加軸の補正量を用いて、対応する印加軸のすべてのb値の画像を補正する。
<ステップS206、S207>
実施形態1のスッテプS206、S207と同様であり、補正後の拡散強調画像を用いて計算画像を算出し、ディスプレイ20に表示させる。
以上説明したように本実施形態では、一部の拡散強調画像に対してのみ補正量を算出し、その他の拡散強調画像に対しては、算出した補正量を用いて補正を行う。本実施形態によれば、実施形態1と同様に、b値=0の拡散強調画像に依存することなく、拡散強調画像の補正を行うことができ、計算画像のコントラストを改善できる。また計測順序が近い画像やクラスタリングした画像は、熱に起因する歪や位置ずれが同様に生じているのでそのうちの一つの画像について算出した補正量を他の画像に適用することができ、これにより補正量算出の計算コストを低減することができる。
<<実施形態3>>
本実施形態は、所定の印加軸の、所定のb値の画像から作成したリファレンス画像を用いて、順次各印加軸の補正量を算出することは実施形態1或いは実施形態2と同様であるが、本実施形態では、補正量の適否を判定し、不適と判定された補正量を、他の軸の画像について算出した補正量で代用することが特徴である。
本実施形態の演算部8の機能と処理について、図11のブロック図と図12のフローを参照して説明する。図11に示すように、本実施形態の演算部8は、補正量算出部83が算出した補正量の適否を判定する判定部84が追加されている。それ以外は図3に示す実施形態1の演算部8と同様であるが、補正部85は、判定部84の結果に応じて、各画像に適用する補正量を、当該画像について算出された補正量か他の画像について算出された補正量に使い分ける。
以下、図12を参照して本実施形態の処理フローを説明する。
<ステップS201〜ステップS204>
これらのステップの処理は実施形態1のS201〜S204の処理と同様であり、撮像条件の設定から撮像、各拡散感受傾斜磁場条件における拡散強調画像の取得、及びリファレンス画像の作成までを行う。
<ステップS401>
補正量算出部83は、リフェレンス画像を作成した拡散強調画像の印加軸と異なる印加軸であってb値が同一の画像について、実施形態1或いは実施形態2の手法で補正量を算出する。
<ステップS402>
判定部84は、算出された補正量の適否を判定する。補正量の適否は、予め設定した基準値以内かを判定する。例えば、位置ずれ量(式(1)のB)の場合、ピクセル数や画素全体に対する割合を判定基準とし、画素で10ピクセルを超える場合や画素全体に対する割合が所定の割合(%)を超える場合などを異常(不適)と判定することができる。また補正量算出部が、ダイス係数やMI等の指標を用いて算出する際に、演算の繰り返し回数が所定回数を超えても指標を最大化する補正量が算出できない場合を異常と判定してもよい。
なお判定部84による処理は、補正量算出部83が全ての補正量を算出した後に行ってもよいが、補正量算出部83の処理と並行して逐次、行ってもよい。
<ステップS403、S404>
補正部85は、補正量算出部83が算出した各印加軸の画像の補正量のうち、基準値以内である(適正)と判定された補正量を用いて、その画像を補正する(S403)。また補正量が不適或いは異常と判定された印加軸の画像については、他の画像について算出された適正な補正量を用いて補正を行う(S404)。他の画像は、限定されるものではないが、計測順が近い印加軸の画像が好ましい。他の軸の補正量を用いるのではなく、各軸の補正量の平均値や中央値などを用いてもよい。
<ステップS405>
各軸のすべてのb値の画像について、印加軸毎に算出した補正量を用いて補正を行う。
<ステップS206、S207>
実施形態1のスッテプS206、S207と同様であり、補正後の拡散強調画像を用いて計算画像を算出し、ディスプレイ20に表示させる。
以上説明したように、本実施形態では、補正量算出部が算出した補正量の適否を判定し、補正量が不適と判定された軸については、補正量が適正と判定された軸の補正量を用いて歪や位置ずれの補正を行う。本実施形態によれば、実施形態1或いは実施形態2と同様の効果に加え、不適な補正量を他の補正量に置き換えることで、補正の精度を向上することができ、より高精度な計算画像を算出することができる。
<<実施形態4>>
本実施形態は、実施形態3と同様に、演算部8が補正量の適否を判定する手段(判定部)を備える。ただし、実施形態3では、不適と判定された補正量を、他の軸の画像について算出した補正量で代用したのに対し、本実施形態では、再計測を促す表示を行うことが特徴である。
本実施形態の処理について、図13のフローを参照して説明する。
<ステップS201〜ステップS204>
これらのステップの処理は実施形態1のS201〜S204の処理と同様であり、撮像条件の設定から撮像、各拡散感受傾斜磁場条件における拡散強調画像の取得、及びリファレンス画像の作成までを行う。
<ステップS401、S402>
このステップの処理は、実施形態3の処理とステップS401、S402の処理と同様であり、補正量算出部83による補正量の算出及び判定部84による補正量適否判定を行う。補正量を判定する基準値は、実施形態3の基準値と同様でもよいし、それとは異なっていてもよい。
<ステップS501>
判定部84は、補正量が不適である印加軸を判定結果として、撮像部を制御する制御部80に渡す。或いは表示制御部89を介してディスプレイ20に表示してもよい。表示制御部89は、判定結果と共に、再撮像を指示するためのGUIをディスプレイ20に表示する。これにより操作者は判定結果を見て再撮像するか否かを決定することができる。
<ステップS502>
制御部80は、判定部84からの判定結果を受け付けると、或いはGUIを介して操作者の指示を受け付けると、再撮像を実行する。再撮像の対象は、例えば、補正量が大きい、すなわちずれ量が大きいb値のMPG軸の拡散強調画像のみでもよいし、撮像順が前の軸の画像を含めた複数の画像でもよい。また補正量が不適である軸の割合が多い場合或いは判定の度に、すべての拡散強調画像を再撮像してもよい。この時、算出した補正量の値に基づいて、撮像順を変更して補正量が異常にならないように変更するなどを行ってもよい。
<ステップS403、S405>
一部のMPG軸についてのみ再撮像を行った場合には、それにより得られた拡散強調画像について、上記ステップS401、S402の処理を行い、また、すべての拡散強調画像を再撮像する場合には、ステップS202に戻り、ステップS502までの処理を繰り返し、いずれの場合も、算出した補正量がすべて適正になったならば、実施形態3のステップS403、S405と同様の補正を行い、ステップS206に進む。
<ステップS206、S207>
実施形態1のスッテプS206、S207と同様であり、補正後の拡散強調画像を用いて計算画像を算出し、ディスプレイ20に表示させる。
以上、実施形態4の処理を説明したが、実施形態4は、実施形態3と組み合わせることも可能である。この場合、判定部84は、補正量を判定する基準値として、例えば、ずれ量の異なる2つの基準値、第一基準値及び第二基準値を設定する。そして、補正量算出部83が算出した補正量が第一基準値を超えた軸については、実施形態3のステップS403の処理を行い、他の軸の補正量を用いて補正を行う。補正量算出部83が算出した補正量が第一基準値を超えた場合、実施形態4のステップS501、S502の処理を行い、不適であると判定された軸或いはそれを含む複数の軸の再撮像を行う。
以上説明したように、本実施形態では、補正量算出部が算出した補正量の適否を判定し、補正量が不適と判定された場合には、補正量が不適と判定された軸について、或いはそれを含む複数の軸或いは全軸について再撮像を行う。本実施形態によれば、実施形態1或いは実施形態2と同様の効果に加え、不適な補正量による補正を排除することで、補正の精度を向上することができ、より高精度な計算画像を算出することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態やその説明に用いた図面に示される実施形態に限定されるものではない。例えば技術的に矛盾しない限り、複数の実施形態を組み合わせることや、実施形態に必須ではない要素を削除したり追加したりすることも可能である。
1:被検体、2:静磁場発生部、3:傾斜磁場発生部、4:シーケンサ、5:送信部、6:受信部、7:信号処理部、8:演算部、9:傾斜磁場コイル、10:傾斜磁場電源、11:高周波発振器、12:変調器、13:高周波増幅器、14a:高周波コイル(送信コイル)、14b:高周波コイル(受信コイル)、15:信号増幅器、16:直交位相検波器、17:A/D変換器、18:磁気ディスク、19:光ディスク、20:ディスプレイ、21:ROM、22:RAM、23:マウス、24:キーボード、25:操作部、80:制御部、81:画像再構成部、82:抽出部、83:補正量算出部、84:判定部、85:補正部、87:計算画像算出部、89:表示制御部

Claims (12)

  1. 静磁場、傾斜磁場及び高周波磁場の各磁場を発生する磁場発生部、及び、前記静磁場に置かれた被検体からの核磁気共鳴信号を受信する受信部を備え、異なる拡散感受傾斜磁場条件で複数の計測を行い、拡散感受傾斜磁場条件毎に、核磁気共鳴信号からなる複数の計測データを取得する撮像部と、
    前記撮像部が取得した前記計測データを用いて、拡散強調画像を作成する演算部と、を備え、
    前記演算部は、複数の拡散強調画像間の位置ずれ及び歪を補正する補正部と、前記補正に用いる補正量を算出する補正量算出部とを備え、
    前記補正量算出部は、拡散感受傾斜磁場のb値が同一で印加軸が異なる複数の拡散強調画像について、所定の印加軸の所定のb値(b≠0)の拡散強調画像をリファレンス画像として、前記所定の印加軸以外の印加軸の補正量を順次算出する手順を繰り返すことにより、各印加軸の前記所定のb値の拡散強調画像の補正量を算出し、
    前記補正部は、各印加軸について、それぞれ、各印加軸の前記所定のb値の拡散強調画像の補正量を用いて、所定のb値以外のb値の拡散強調画像を補正することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記所定のb値は、同一の印加軸で設定された複数のb値のうち、0以外であって最小の値であることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記補正量算出部は、前記補正量を算出する手順を、各印加軸の計測順序に従って繰り返すことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記演算部は、前記拡散強調画像から、補正量算出領域を抽出する抽出部をさらに備え、
    前記補正量算出部は、前記抽出部が抽出した補正量算出領域の類似度を最大化する補正量を算出することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記補正量算出部は、前記複数の印加軸のうち一部の印加軸について補正量を算出し、
    前記補正部は、前記一部の印加軸について算出した補正量を用いて、前記一部の印加軸以外の印加軸の拡散強調画像を補正することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  6. 請求項5に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記一部の印加軸は、印加軸の計測順序に沿って複数の印加軸毎に抽出した印加軸であることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  7. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記演算部は、前記補正量算出部が算出した補正量の適否を判定する判定部をさらに備えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  8. 請求項7に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記補正部は、補正の対象である印加軸の補正量が前記判定部で不適と判定されたときに、適正と判定された他の印加軸の補正量を用いて、当該補正の対象である印加軸の拡散強調画像の補正を行うことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  9. 請求項7に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記演算部は、補正の対象である印加軸の補正量が前記判定部で不適と判定されたときに、前記撮像部が再計測する制御を行うことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  10. 拡散感受傾斜磁場の印加軸及びb値をそれぞれ異ならせた複数の計測を行い、得られた計測データを用いて拡散感受傾斜磁場条件が異なる複数の拡散強調画像を作成し、複数の拡散強調画像間の位置ずれ及び歪を補正する方法であって、
    拡散感受傾斜磁場のb値が同一で印加軸が異なる複数の拡散強調画像について、所定の印加軸の所定のb値(b≠0)の拡散強調画像をリファレンス画像として、前記所定の印加軸以外の印加軸の補正量を順次算出する手順を繰り返すことにより、各印加軸の前記所定のb値の拡散強調画像の補正量を算出し、
    各印加軸について、それぞれ、各印加軸の前記所定のb値の拡散強調画像の補正量を用いて、所定のb値以外のb値の拡散強調画像を補正することを特徴とする拡散強調画像の補正方法。
  11. 請求項10に記載の拡散強調画像の補正方法であって、
    補正量の算出を、印加軸の計測順に従って、各印加軸の計測と平行して行うことを特徴とする拡散強調画像の補正方法。
  12. 拡散感受傾斜磁場の印加軸及びb値をそれぞれ異ならせた複数の計測により得られた、拡散感受傾斜磁場条件が異なる複数の拡散強調画像における位置ずれ及び歪を補正する方法であって、
    拡散感受傾斜磁場のb値が同一で印加軸が異なる複数の拡散強調画像について、所定の印加軸の所定のb値(b≠0)の拡散強調画像をリファレンス画像として、前記所定の印加軸以外の印加軸の補正量を順次算出する手順を繰り返すことにより、各印加軸の前記所定のb値の拡散強調画像の補正量を算出し、
    各印加軸について、それぞれ、各印加軸の前記所定のb値の拡散強調画像の補正量を用いて、所定のb値以外のb値の拡散強調画像を補正することを特徴とする拡散強調画像の補正方法。

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