以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[宿泊施設チェックインシステム100]
図1に示すように、本発明の実施形態に係る宿泊施設チェックインシステム100は、本発明の施設利用管理システムの一例であり、管理装置10と、複数のチェックイン端末20(本発明の操作端末の一例)とを含む。宿泊施設チェックインシステム100は、例えばホテル、旅館等の宿泊施設に導入される。管理装置10は、例えば宿泊施設のフロント、事務室等に配置され、予約及び宿泊者情報を管理する。宿泊施設の管理者又は従業員は、管理装置10を操作することが可能である。チェックイン端末20は、例えば宿泊施設のフロント付近に配置され、宿泊客である利用者自身によるチェックイン手続き(利用許可手続き)及びチェックアウト手続き(利用終了手続き)の操作を受け付ける。管理装置10と複数のチェックイン端末20とは、宿泊施設に設置される有線LAN又は無線LANなどの通信網N1を介して通信可能である。チェックイン端末20は、1台設置されてもよいし複数台設置されてもよい。図1では、一例として、3台のチェックイン端末20を示している。利用者は、所望のチェックイン端末20を操作することが可能である。複数の利用者端末30及び管理装置10は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N2を介して通信可能である。
ここで、宿泊施設の利用者は、自身の利用者端末30を使用して、例えば、宿泊施設が運営するWEBサイトの宿泊予約ページにアクセスして宿泊予約を行う。また、宿泊施設は、外国人向けに外国語に対応する宿泊予約ページをWEBサイトに公開する。これにより、外国人の利用者は、利用者端末30において、外国語に対応する宿泊予約ページにアクセスして前記宿泊施設の宿泊予約を行うことが可能である。
管理装置10は、宿泊予約された予約情報を取得して予約を管理する。なお、予約処理は、管理装置10で実行されてもよいし、管理装置10に通信網N2を介して接続された予約サーバ(不図示)で実行されてもよい。例えば前記予約サーバは、利用者から予約要求を受け付けて予約処理を実行し、予約が完了した場合に前記予約情報を管理装置10に通知する。宿泊予約した利用者は、宿泊日に宿泊施設を訪れ、チェックイン端末20を操作してチェックイン手続きを行う。なお、宿泊予約をしないで宿泊施設に来訪した利用者は、チェックイン端末20において例えば空室検索(図7参照)を行って所望の客室を予約し、続けてチェックイン手続きを行うことが可能である。また利用者は、必要に応じてチェックイン端末20を操作してチェックアウト手続きを行う。また利用者は、チェックイン手続き又はチェックアウト手続きにおいて、利用代金の決済手続きを行う。
さらに、利用者は、チェックイン手続きにおいて、宿泊施設の利用対象(本発明の利用対象に相当)の利用を申し込む手続き(利用要求)を行う。前記利用対象は、利用者の性別に応じて利用形態(利用方法など)が異なる設備、施設などであり、例えば、浴場(共同浴場など)、スポーツ施設、洗面室(トイレなど)、更衣室、ロッカー、コインランドリーなどである。また、宿泊施設において、性別ごとに利用可能は部屋、フロアが区別されている場合には、当該部屋及びフロアのそれぞれが、前記利用対象となる。
例えば、宿泊施設に付帯する共同浴場には、男性専用の共同浴場(男性用共同浴場)と女性専用の共同浴場(女性用共同浴場)とが含まれる。宿泊施設に宿泊する男性の利用者は、男性用共同浴場専用の入場カードにより男性用共同浴場を利用することが可能であり、宿泊施設に宿泊する女性の利用者は、女性用共同浴場専用の入場カードにより女性用共同浴場を利用することが可能である。このように、宿泊施設では、利用者は、前記利用対象を利用する際に当該利用対象の専用の性別入場カード、性別入場券(利用券)などが必要である。
例えば、宿泊施設に宿泊する男性の利用者は、チェックイン手続きにおいて、チェックイン端末20から発行されるルームキー(カードキー)と、男性用共同浴場専用の入場カードを取得してチェックイン手続きを終了する。なお、前記カードキーが、前記入場カードとしても利用可能な兼用カードであってもよい。また、宿泊施設に宿泊する利用者の性別が不明である場合には、チェックイン手続きにおいてルームキーは発行されるものの、共同浴場の利用は禁止されてチェックイン手続きが終了する。本実施形態に係る宿泊施設チェックインシステム100は、チェックイン手続きにおいて宿泊施設における利用対象の利用者の利用の拒否を決定する構成を備える。以下、具体的な構成について説明する。なお、以下では、本発明の利用対象の一例として、共同浴場を挙げて説明する。
[利用者端末30]
図2に示すように、利用者端末30は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信部34などを備える。利用者端末30は、宿泊施設を利用する利用者が所有する端末装置であり、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、又はタブレット端末のような情報処理装置である。利用者端末30は、周知の構成を適用することができる。
通信部34は、利用者端末30を有線又は無線で通信網N2に接続し、通信網N2を介して管理装置10などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
操作表示部33は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチキーを含むタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
記憶部32は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体又は記憶装置である。例えば、記憶部32には、制御部31に各種処理を実行させるための制御プログラムが記憶されている。例えば、前記制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、利用者端末30に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部32に記憶される。
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性のメモリである。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性のメモリであり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより利用者端末30を制御する。
具体的に、制御部31は、受付処理部311、表示処理部312、完了通知取得部313などの各種の処理部を含む。なお、制御部31は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。また、前記制御プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
受付処理部311は、利用者が操作表示部33において操作した操作情報を取得する。つまり、受付処理部311は、利用者が操作表示部33を操作したことによって入力された情報を取得する。例えば、受付処理部311は、宿泊施設が運営するWEBサイトにおいて利用者が操作したログイン操作及び予約操作に応じた操作情報を取得する。
表示処理部312は、各種の情報を操作表示部33に表示させる。例えば、表示処理部312は、前記WEBサイトの宿泊予約ページを操作表示部33に表示させる。また表示処理部312は、その他の各種メッセージを操作表示部33に表示させる。
前記宿泊予約ページには、宿泊情報を入力する予約画面D1(図3参照)と、宿泊者(利用者)の情報(宿泊者情報)を登録する登録画面D2(図4参照)とが含まれる。図3は、予約画面D1の一例を示す図であり、図4は、登録画面D2の一例を示す図である。
予約画面D1には、宿泊日、宿泊日数、宿泊人数、部屋数、宿泊施設に到着する予定の時刻を表す到着予定時刻、部屋プランなどが含まれる。
利用者は、図3に示す予約画面D1において宿泊情報を入力した後、宿泊者情報登録ボタンを選択する。これにより、図4に示す登録画面D2が表示される。利用者は、引き続き、登録画面D2において宿泊者情報を登録する。
登録画面D2には、予約者の氏名を表す予約者名、及び宿泊者情報などが含まれる。前記宿泊者情報は、宿泊者の氏名を表す宿泊者名、性別、生年月日、国籍、住所、電話番号、メールアドレス、支払方法などが含まれる。予約者は、図4に示す登録画面D2において宿泊者情報を登録した後、予約ボタンを選択する。これにより、宿泊予約が完了する。
図3及び図4に示す例では、利用者Aが予約者として、利用者A自身が一部屋の宿泊予約を行う場合を示している。なお、予約者は、利用者端末30において、複数人で一部屋を利用する予約(グループ予約)を行うことも可能である。グループ予約をする場合は、予約者は、複数人分の宿泊者情報を登録画面D2に登録する。詳細には、予約者は、登録画面D2において、宿泊者一人ずつ、上述した各項目を個別に入力して登録する。
登録画面D2の性別には、「男性」、「女性」、「その他」が選択可能に表示され、予約者はいずれかを選択する。「その他」は、所謂LGBT(Lesbian、Gay、Bisexual、Transgender)に対応する性であってもよいし、予約者が性別情報の提供を希望しない場合に選択する選択肢であってもよい。
完了通知取得部313は、前記宿泊予約ページにおいて宿泊予約を完了した場合に、管理装置10から送信されてきた予約完了通知を取得する。前記予約完了通知には、予約完了時に管理装置10が発行した予約番号、及び宿泊予約の内容(予約内容)が含まれる。また、前記予約完了通知に、後述のチェックイン端末20におけるチェックイン手続きに利用可能なQRコード(登録商標)などの情報コードが含まれてもよい。前記情報コードには、例えば、利用者(宿泊者)を識別する利用者ID或いは会員ID等の利用者情報、前記予約番号などが含まれてもよい。完了通知取得部313が前記予約完了通知を取得すると、表示処理部312は、予約内容を操作表示部33に表示させる。
[管理装置10]
図2に示すように、管理装置10は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、通信部14などを備える。管理装置10は、例えばパーソナルコンピュータ又はタブレット端末のような情報処理装置であってもよい。また、管理装置10は、所謂ホテル管理システム(Property Management System)を構築する情報処理装置又はクラウドサーバであってもよい。管理装置10は、予約を管理する予約管理機能を備えている。なお、管理装置10は、予約管理機能に加えて、客室管理、会計管理、及び顧客管理などの機能を備えてもよい。
通信部14は、管理装置10を有線又は無線で通信網N2に接続し、通信網N2を介して利用者端末30などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。また、通信部14は、管理装置10を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介してチェックイン端末20との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行する。
操作表示部13は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
記憶部12は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体又は記憶装置である。例えば、記憶部12には、制御部11に後述のチェックイン処理(図10等参照)を実行させるためのチェックイン処理プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、これらの制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、管理装置10に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。
また、記憶部12には、利用者端末30から受け付けた宿泊予約の情報(予約情報)を含む予約管理データ121が記憶される。予約管理データ121は、宿泊予約を受け付けた複数の予約情報を含むデータベースであり、キーワード検索が可能なように記憶部12に記憶管理されている。なお、予約管理データ121は、チェックイン後の利用者の宿泊状況の情報(宿泊情報)を表す宿泊客管理データを兼ねてもよい。この場合、予約管理データ121には、利用者がチェックインしたか否かを示すチェックイン状況、旅券のイメージ画像(旅券画像)が読み取られたか否かを示す旅券読取状況、利用者に割り当てられた部屋番号などの宿泊情報が含まれてもよい。また、予約管理データ121の一部又は全部の情報は、宿泊台帳データ(不図示)に含まれてもよい。
図5は、予約管理データ121の一例を示す図である。図5には、2020年3月1日に宿泊施設を利用する複数の予約情報が予約番号(No.101〜105、・・・)ごとに登録されている予約管理データ121が示されている。予約管理データ121には、予約者によって予約された予約内容が、予約番号ごとに登録管理されている。
予約管理データ121には、予約画面D1(図3参照)及び登録画面D2(図4参照)において入力される宿泊情報及び宿泊者情報が登録される。すなわち、予約管理データ121には、利用者の属性を表す情報(予約情報や宿泊情報)が含まれる。また、予約管理データ121には、利用者の性別、共同浴場の利用可否の情報も含まれる。図5では、説明の便宜上、一部の情報、具体的には、予約時に発行された予約番号、予約者名、宿泊日、宿泊者名(代表者名、同泊者名など)、性別、部屋番号、到着予定時刻、宿泊者の国籍、チェックイン状況(チェックインの有無)、旅券読取状況(旅券読取の有無)、共同浴場の利用可否が示されている。
なお、図5では、図3及び図4に示す例に対応して、利用者Aの予約内容を含む予約情報(予約番号101)が示されている。また、図5では、利用者B〜Eそれぞれの予約情報も示されている。
また、図5のチェックイン状況の欄には、チェックインが完了したことを示す「済」、又は、チェックインが完了していないことを示す情報として「未」のいずれかが登録され、チェックインが完了するまではデフォルト値として「未」が登録される。また、図5の旅券読取状況の欄には、旅券読取が行われたことを示す未入力情報として「済」、旅券読取が行われていないことを示す「未」、又は、旅券読取が不要であることを示す情報として「不要」のいずれかが登録される。利用者が国内在住者である場合、旅券読取状況の欄には、予め「不要」が登録されている。利用者が在外者(外国在住者)である場合、旅券読取状況の欄には、「済」又は「未」のいずれかが登録され、旅券画像の読取入力が完了するまではデフォルト値として「未」が登録される。なお、上述の各デフォルト値は、チェックインが完了し、又は旅券画像の読取入力が完了すると、後述の更新処理部113によって「済」に更新される。
ここで、利用者が共同浴場の利用を希望する場合、当該利用者の性別を特定する必要がある。このため、予約管理データ121には、利用者の性別の情報が登録される。そして、性別が特定された利用者については、性別に応じた共同浴場を利用することが許可され、利用可否の欄に「可」が登録される。一方、性別が特定されない利用者については、性別に応じた共同浴場を利用することが禁止され、利用可否の欄に「不可」が登録される。予約管理データ121は、チェックイン手続きに応じてリアルタイムに更新される。
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性のメモリである。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性のメモリであり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより管理装置10を制御する。
具体的に、制御部11は、予約処理部111、予約情報取得部112、更新処理部113などの各種の処理部を含む。なお、制御部11は、前記CPUで前記チェックイン処理プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記チェックイン処理プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
予約処理部111は、利用者端末30において宿泊予約の操作が行われた場合に、予約可能であるか否かを判定し、予約可能である場合に予約処理を行う。予約処理が完了した場合、予約処理部111は、利用者端末30に予約完了通知を送信し、前記宿泊情報及び前記宿泊者情報を含む予約情報を予約管理データ121(図5参照)に登録する。なお、本実施形態では、管理装置10において予約処理が行われる例について説明するが、例えば、管理装置10と利用者端末30との間に、利用者からの予約要求に応じて予約処理を実行する予約処理システムが介在していてもよい。この場合、管理装置10は、前記予約処理システムから送られてきた予約情報を予約管理データ121に登録して管理する。
予約情報取得部112は、後述するチェックイン処理(図10等参照)が実行される場合に、記憶部12内の予約管理データ121から、チェックイン処理の対象である予約情報を取得する処理を行う。具体的には、チェックイン端末20に予約検索情報が入力されると、予約情報取得部112は、チェックイン端末20から送られてきた前記予約検索情報を受け取り、前記予約検索情報に対応する予約情報を予約管理データ121から検索する。予約情報取得部112は、前記予約検索情報を含む予約情報が検索された場合に、その予約情報を予約管理データ121から抽出する。予約情報取得部112は、抽出した予約情報を、チェックイン端末20に送信する。ここで、前記予約検索情報は、前記予約完了通知に含まれる情報であって、利用者の宿泊予約を特定することができるユニークな情報である。例えば、前記予約検索情報は、利用者の氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、予約番号などの各情報である。なお、電話番号や生年月日は、他人と重複する場合があるため、前記予約検索情報は、上述した各情報を組み合わせたものであることが好ましい。
例えば、図5に示す例では、チェックイン端末20から予約番号101又は予約者である利用者Aの氏名が入力されると、予約情報取得部112は、利用者Aによって予約された宿泊予約の予約情報(予約番号101の予約情報)を予約管理データ121から取得する。
なお、チェックイン端末20から、チェックイン手続きに利用可能なQRコードが読み取られた場合は、予約情報取得部112は、前記QRコードに含まれるユーザID、予約番号などを用いて、チェックイン処理の対象である予約情報を取得してもよい。この場合、QRコード或いはQRコードに含まれる情報が前記予約検索情報の一例である。
また、チェックイン端末20において、チェックイン手続き時に読取部25によって旅券画像が読み取られた場合は、当該旅券画像の画像データをOCR処理することによって得られる氏名情報を用いて、チェックイン処理の対象である予約情報を取得してもよい。この場合、旅券画像から得られた氏名情報が前記予約検索情報の一例である。
更新処理部113は、宿泊施設における利用者のチェックイン手続きの状況に応じて予約管理データ121(図5参照)を更新する。例えば、更新処理部113は、チェックイン処理において、旅券画像などの本人情報が入力されなかった場合に、前記本人情報が未入力であることを示す未入力情報を予約管理データ121に登録する。具体的には、前記本人情報として旅券画像が入力されなかった場合、更新処理部113は、予約管理データ121の旅券読取状況の欄にデフォルト値として登録されている未入力情報を示す「未」を維持する。なお、予約管理データ121の旅券読取状況の欄に前記デフォルト値が予め登録されていない場合、更新処理部113は、予約管理データ121の旅券読取状況の欄に未入力情報を示す「未」を登録する。一方、前記本人情報として旅券画像が入力された場合、更新処理部113は、予約管理データ121の旅券読取状況の欄に登録されている未入力情報を、旅券読取完了を示す情報「済」に更新する。
また、更新処理部113は、共同浴場の利用を希望する利用者の性別が特定された場合に、予約管理データ121の共同浴場の利用可否の欄に「可」を登録する。一方、更新処理部113は、共同浴場の利用を希望する利用者の性別が特定されなかった場合に、予約管理データ121の共同浴場の利用可否の欄に「不可」を登録する。
[チェックイン端末20]
図2に示すように、チェックイン端末20は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、カードキー発行部24、読取部25、カメラ26、及び通信部27などを備える。チェックイン端末20は、例えばパーソナルコンピュータのような情報処理装置であってもよい。
図6は、チェックイン端末20の一例を示す外観図である。図6に示すように、チェックイン端末20において、利用者(操作者)は操作表示部23をタッチ操作することが可能となっている。利用者は、操作表示部23に表示される操作画面を操作しながらチェックイン手続きを行う。カメラ26は、チェックイン端末20の上部に設けられており、操作表示部23の上側に設けられている。カメラ26は、例えば利用者の顔画像を撮像する。チェックイン端末20には、クレジットカードなどのカード類を挿入するカード挿入部、ルームキーを発行するカード発行部、硬貨及び紙幣を投入する投入部などが含まれる。
通信部27は、チェックイン端末20を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して管理装置10との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
カメラ26は、利用者の顔を含む画像を撮像してデジタル画像データとして出力するデジタルカメラである。カメラ26は、ネットワークカメラであってもよい。また、カメラ26は、チェックイン端末20の正面の人を検知するセンサ機能を備えてもよい。
読取部25は、読取面に接触されるように対向配置された旅券を読み取って、旅券のイメージ画像(旅券画像)を取得するものであり、所謂スキャナー装置である。また、読取部25は、予約情報を含む前記QRコードを読み取る機能を備えてもよい。読取部25によって読み取られた旅券画像の画像データは、制御部21により取得されて管理装置10に送られ、管理装置10の記憶部12に記憶される。
カードキー発行部24は、ルームキーの一つであるカードキー(物理キー)を発行(排出)する。例えば、カードキー発行部24は、チェックイン手続きにおいて利用者の認証が行われると、当該利用者に対応する情報(部屋ID、宿泊日情報など)を記憶させたICカード型のカードキーをチェックイン端末20から排出する。カードキーは、解錠装置(通信装置)との間の通信処理を介して部屋の解錠を行うICカードキーである。通信処理は、例えば非接触ICカードを利用した近距離無線通信手段が利用可能である。例えば、利用者はカードキーを解錠装置に近接させると、解錠装置が通信処理を介してカードキーの識別情報(部屋IDなど)の照合を行い、照合に成功すると部屋を解錠する。カードキーは、ICカードに限定されず、磁気カードであってもよい。
記憶部22は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体又は記憶装置である。例えば、記憶部22には、制御部21に後述のチェックイン処理(図10等参照)を実行させるためのチェックイン処理プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、これらの制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、チェックイン端末20に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。なお、前記チェックイン処理プログラムは、通信網N1を介してチェックイン端末20の記憶部22にダウンロードされてもよい。
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性のメモリである。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性のメモリであり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりチェックイン端末20を制御する。
具体的に、制御部21は、図2に示すように、受付処理部211、在外者判定部212、表示処理部213、認証処理部214、決済処理部215、性別判定部216、決定処理部217、ルームキー発行処理部218などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記チェックイン処理プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記チェックイン処理プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
受付処理部211は、宿泊施設の利用者がチェックイン手続き及びチェックアウト手続きを行う場合に、チェックイン端末20の操作表示部23において操作した操作情報(入力情報)を取得する。つまり、受付処理部211は、チェックイン手続き及びチェックアウト手続きを行う場合に利用者が操作表示部23を操作したことによって入力された情報を取得する。
例えば、利用者が図7又は図8に示すトップ画面D11(受付画面)において、言語ボタン233を押すと、受付処理部211は、当該操作によって入力された情報を取得する。また利用者がトップ画面D11(受付画面)において、チェックインボタン231を押して前記チェックイン手続きの操作を行うと、受付処理部211は、当該操作によって入力された情報を取得する。前記チェックイン手続きには、利用者が外国在住者の場合に旅券画像(本人情報)を読み取る手続き、予約番号、氏名、性別、電話番号、及び住所など宿泊者情報を入力する手続き、決済手続き、ルームキーを発行する手続き、共同浴場の利用の要否を選択する手続きなどが含まれる。なお、利用者が、前記チェックイン手続きにおいて、利用者端末30(携帯端末)に表示されたQRコードを読取部25(図6参照)に翳した場合に、受付処理部211が、読み取った前記QRコードに含まれる前記宿泊者情報を取得してもよい。
また、受付処理部211は、利用者が図7、図8に示すトップ画面D11においてチェックアウトボタン232を押して前記チェックアウト手続きの操作を行うと、受付処理部211は、当該操作によって入力された情報(利用終了情報)を取得する。前記チェックアウト手続きには、チェックアウトする部屋番号、宿泊施設の会員番号、チェックイン番号などを入力する手続き、決済手続きなどが含まれる。例えば、利用者は、チェックアウトボタン232を押した後に、前記部屋番号、前記会員番号、及び前記チェックイン番号のいずれかを入力して、前記チェックアウト手続きを行う。なお、前記チェックイン手続きおいて、制御部21によって旅券画像が前記本人情報として読み取られていないと判定された場合に、前記チェックイン手続き後に行われる前記チェックアウト手続きにおいて、受付処理部211は、利用者の旅券画像を受け付ける処理を行ってもよい。チェックイン手続において全ての利用者の旅券画像が読み取られている場合は、チェックアウト手続きにおける旅券画像の読取手続きは不要である。また、追加費用が生じていない場合は、チェックアウト手続きにおいて決済手続きは不要であってもよい。
なお、例えば、前記チェックイン手続きが完了した後から前記チェックアウト手続きが行われるまでの宿泊期間中に、チェックイン端末20の受付処理部211が、未読取状態の旅券画像の読取を行うものであってもよい。
受付処理部211は、例えば、チェックイン端末20において、予約情報に含まれる利用者(宿泊者)を示す本人情報の入力を受け付ける受付処理を行う。また、受付処理部211は、前記受付処理により受け付けられた前記本人情報を取得する。ここで、前記本人情報は、利用者を証明する利用者本人の旅券のイメージ画像(旅券画像)であり、詳細には、旅券において宿泊者の氏名、写真、性別、生年月日などの個人情報が掲載されているページのイメージ画像である。
本実施形態では、受付処理部211は、利用者の旅券のイメージ画像(旅券画像)の入力を受け付ける受付処理を行う。具体的には、受付処理部211は、図9Bに示す操作画面D13を操作表示部23に表示させ、読取部25を起動して、利用者の旅券画像の読取準備を行う。利用者により読取面に旅券が載置されると、読取部25は、それを検知して自動的に読取動作を開始して、旅券をスキャンする。受付処理部211は、読取部25においてスキャンされた旅券画像(イメージ画像)を取得する。なお、前記本人情報は、例えば、利用者本人の運転免許証、船員手帳、軍隊手帳などのように、利用者の身分又は身元を証明できる証明書のイメージ画像であってもよい。受付処理部211は、本発明の受付処理部の一例である。
また、受付処理部211は、例えば、チェックイン端末20において、利用者による宿泊者情報の入力を受け付ける。具体的には、受付処理部211は、図9Cに示す操作画面D14を操作表示部23に表示させて、利用者から宿泊者の氏名、性別、住所、電話番号の入力を受け付ける。なお、操作画面D14の氏名、性別の入力欄に、旅券画像から取得された情報(テキスト情報)が入力されてもよい。
また、受付処理部211は、例えば、チェックイン端末20において、利用者から共同浴場の利用の要否を選択する操作を受け付ける。具体的には、受付処理部211は、図9Dに示す操作画面D15を操作表示部23に表示させて、利用者から共同浴場の利用を希望するか又は希望しないかのいずれかを選択する操作を受け付ける。操作画面D15は、本発明の第1操作画面の一例である。
在外者判定部212は、チェックイン端末20の利用者が外国在住者(在外者)であるか否かを判定する。例えば、在外者判定部212は、チェックイン端末20において利用者の操作によって自身が外国在住者であることを示す指示が入力された場合に、利用者を外国在住者であると判定する。具体的には、チェックイン端末20の操作表示部23に図9Aに示す操作画面D12が表示され、当該操作画面D12中のYESボタンが利用者によって押された場合に、在外者判定部212はその押し操作による操作信号に基づいて、利用者を外国在住者と判定する。ここで、操作画面D12は、利用者に外国在住者であるか否かを選択させるための画面であり、「日本国外に在住でしょうか?」のメッセージとともに、選択可能なYESボタン及びNOボタンが表示された画面である。
なお、在外者判定部212は、カメラ26により撮像された利用者の顔画像に基づいて利用者が外国人であるか否かを判定し、外国人であると判定した場合に、当該利用者を外国在住者とみなす判定を行ってもよい。また、在外者判定部212は、図示しないマイクから入力された利用者の音声に基づいて言語解析を行い、その結果に基づいて利用者が外国人であるか否かを判定し、外国人であると判定した場合に、当該利用者を外国在住者とみなす判定を行ってもよい。
また、在外者判定部212は、チェックイン端末20の操作表示部23から利用者の住所が入力された場合に、入力された住所に基づいて当該利用者が外国在住者であるか否かを判定してもよい。例えば、在外者判定部212は、図9Aに示す操作画面D12において、利用者の操作によって自身が国内在住者であることを示す指示が入力(NOボタンが選択)された場合に、図9Cに示す操作画面D14の住所入力欄に入力される住所に基づいて利用者が外国在住者であるか否かを判定してもよい。例えば、在外者判定部212は、図9Aに示す操作画面D12において利用者により国内在住者であることを示す情報が入力された場合であって、かつ、図9Cに示す操作画面D14において住所入力欄に外国の住所が入力された場合に、前記利用者を外国在住者であると判定してもよい。在外者判定部212は、本発明の外国在住者判定部の一例である。
表示処理部213は、各種の情報を操作表示部23に表示させる。例えば、表示処理部213は、チェックイン手続きに必要な情報を入力させるための画面(トップ画面D11、操作画面D12−D15等)を順次、操作表示部23に表示させる。操作画面D12−D15は、本発明の操作画面の一例である。表示処理部213は、本発明の表示処理部の一例である。
例えば、表示処理部213は、旅券画像を読み取るための操作画面D13(図9B参照)を操作表示部23に表示させる。また、表示処理部213は、宿泊者情報を入力させるための操作画面D14(図9C参照)を操作表示部23に表示させ、操作画面D14に氏名入力欄、性別入力欄、電話番号入力欄、住所入力欄を表示させる。また、表示処理部213は、共同浴場の利用を希望するか否かを選択させるための操作画面D15(図9D参照)を操作表示部23に表示させる。表示処理部213は、その他の各種メッセージを操作表示部23に表示させる。なお、チェックイン端末20がチェックアウト手続きを行う場合、表示処理部213は、チェックアウト手続きに必要な情報を入力させるための画面を順次、操作表示部23に表示させる。
また表示処理部213は、操作表示部23に表示される操作画面の表示言語について、利用者により選択された言語に基づいて、当該操作画面の表示言語を変更する。例えば利用者により選択された言語が「英語」である場合、表示処理部213は、操作画面の表示言語を「英語」に変更して、表示内容を「英語」で表示する。図8は、表示言語が「英語」に変更された場合のトップ画面D11を示している。英語の操作画面においてチェックイン手続きが開始されると、以降の操作画面は「英語」で表示される。
制御部21は、チェックイン端末20において、予約情報に含まれる利用者(宿泊者)を示す本人情報が入力されたか否かを判定する。ここで、前記本人情報は、利用者を証明する利用者本人の旅券のイメージ画像(旅券画像)であり、詳細には、旅券において宿泊者の氏名、写真、性別、生年月日などの個人情報が掲載されているページのイメージ画像である。本実施形態では、制御部21は、読取部25によって旅券画像が読み取られたか否かが判定される。なお、前記本人情報は、例えば、利用者本人の運転免許証などのように、利用者の身分又は身元を証明できる証明書のイメージ画像であってもよい。
ここで、表示処理部213は、操作画面D14(図9C参照)において前記本人情報に関する情報を表示させてもよい。具体的には、利用者が操作画面D14の住所入力欄に外国の住所を入力して在外者判定部212により前記利用者が外国在住者であると判定された場合に、表示処理部213は、操作画面D14に、旅券読取が必要であることを示すメッセージを表示させる。また表示処理部213は、前記メッセージを、住所入力欄に入力された文字の種別に応じた言語で表示させてもよい。なお、在外者判定部212は、住所入力欄に入力された文字の種別が外国文字である場合に前記利用者が外国在住者であると判定してもよい。
なお、利用者が外国在住者であると判定された場合、受付処理部211は、住所入力欄に対する前記入力操作が終了した後に旅券画像の入力を受け付ける受付処理を行ってもよい。例えば、利用者が外国在住者であると判定された場合において、利用者が操作画面D14において「次へ」のボタンを選択した場合に、受付処理部211は、前記受付処理を行う。また、利用者が外国在住者であると判定された場合、制御部21は、チェックイン端末20から前記本人情報が入力されたか否かを判定する。
認証処理部214は、チェックイン手続きにおいて入力された情報(宿泊者情報)に基づいて、利用者の認証を行う。例えば、認証処理部214は、管理装置10に記憶される予約管理データ121(図5参照)を参照して、利用者が入力した情報が予約管理データ121に含まれている場合に、当該利用者を認証する。前記宿泊者情報には、氏名、電話番号、及び住所が含まれる。認証処理部214は、前記宿泊者情報が予約管理データ121に含まれる情報と一致する場合に当該利用者を認証する。また、認証処理部214は、読取部25がスキャンして受付処理部211により取得された旅券画像に含まれる写真と、カメラ26により撮像された利用者の顔画像とが一致する場合に当該利用者を認証してもよい。
また、認証処理部214は、利用者が一人の場合は、当該利用者が認証されたことを条件に、チェックイン手続きを許可する。なお、認証処理部214は、利用者が一人でかつ外国在住者である場合は、旅券画像が前記本人情報として読み取られたと判定され、かつ前記宿泊者情報が予約管理データ121に含まれる情報と一致した場合に、当該利用者のチェックイン手続きを許可する。
一方、認証処理部214は、利用者が複数人(グループ)の場合は、グループに含まれる少なくとも一人の利用者が認証されたことを条件に、チェックイン手続きを許可する。例えば、認証処理部214は、前記グループに含まれる一人の利用者の前記宿泊者情報(例えば氏名)が予約管理データ121に含まれる宿泊者の氏名と一致した場合に、前記グループのチェックイン手続きを許可する。また例えば、認証処理部214は、前記グループに含まれる全ての利用者の前記宿泊者情報(氏名)が予約管理データ121に含まれる宿泊者の氏名と一致した場合に、前記グループのチェックイン手続きを許可してもよい。
決済処理部215は、利用者によるチェックインに必要な情報の入力が完了し、利用者の認証に成功し、さらに宿泊が許可された場合に、宿泊料金の支払い関する決済を行う。例えば、利用者がクレジットカードをチェックイン端末20のカード挿入部に挿入すると、決済処理部215は、利用者が利用する決済事業者の決済サーバに決済要求を送信して決済処理を行う。
性別判定部216は、利用者の性別を判定する。具体的には、性別判定部216は、受付処理部211が図9Dに示す操作画面D15において利用者から共同浴場の利用について「希望する」の選択操作(本発明の利用要求に相当)を受け付けた場合に、利用者の性別を判定する処理を実行する。性別判定部216は、本発明の性別判定部の一例である。
例えば、性別判定部216は、予約管理データ121の予約情報に含まれる性別の情報に基づいて利用者の性別を判定する。すなわち、性別判定部216は、利用者が宿泊施設を予約する際に宿泊予約ページの登録画面D2において選択した性別の情報に基づいて、利用者の性別を判定する。利用者が登録画面D2において「男性」を選択した場合、性別判定部216は、利用者の性別を「男性」と判定する。また利用者が登録画面D2において「女性」を選択した場合、性別判定部216は、利用者の性別を「女性」と判定する。利用者が登録画面D2において「その他」を選択した場合、性別判定部216は、利用者の性別を「不明」と判定する。なお、男性及び女性はそれぞれ、本発明の第1の性の一例である。
また例えば、性別判定部216は、利用者が入力する本人情報に基づいて利用者の性別を判定する。具体的には、性別判定部216は、チェックイン手続き時に読取部25によって旅券画像が読み取られた場合は、当該旅券画像の画像データをOCR処理することによって得られる性別の情報に基づいて、利用者の性別を判定する。旅券画像から取得される性別が「男性」の場合、性別判定部216は、利用者の性別を「男性」と判定する。旅券画像から取得される性別が「女性」の場合、性別判定部216は、利用者の性別を「女性」と判定する。ここで、旅券には、男性及び女性以外の性を登録可能な場合がある。例えば、旅券に「X(Unspecified)」を登録可能な国(カナダ、オーストラリアなど)が存在する。このように、旅券画像から取得される性別が「男性」及び「女性」以外の場合、性別判定部216は、利用者の性別を「不明」と判定する。
ここで、予約管理データ121の予約情報に含まれる性別の情報と、旅券画像から取得される性別の情報とが異なる場合には、性別判定部216は、旅券画像から取得される性別を利用者の性別と判定する。なお、この場合、管理装置10の更新処理部113は、予約管理データ121の性別を旅券画像から取得される性別に変更する。
決定処理部217は、性別判定部216の判定結果に基づいて、宿泊施設の利用対象であって性別が対応付けられた利用対象(ここでは共同浴場)の利用者の利用の許否を決定する。具体的には、決定処理部217は、性別判定部216により利用者の性別が男性と判定された場合には、男性用共同浴場の利用者の利用を許可する。また、決定処理部217は、性別判定部216により利用者の性別が女性と判定された場合には、女性用共同浴場の利用者の利用を許可する。一方、決定処理部217は、性別判定部216により利用者の性別が特定されない場合に共同浴場の利用を禁止する。決定処理部217は、本発明の決定処理部の一例である。
ルームキー発行処理部218は、例えば共同浴場の利用可否を決定する処理が終了するとルームキー(カードキー)を発行するルームキー発行処理を行う。具体的には、ルームキー発行処理部218は、決定処理部217により利用者に対して共同浴場の利用が許可された場合には、共同浴場を利用するための利用情報を含むカードキーを発行する。
例えば、ルームキー発行処理部218は、決定処理部217により男性の利用者に対して男性用共同浴場の利用が許可された場合には、男性用共同浴場の解錠装置を解錠するためのキー情報と、当該利用者の客室(部屋)の解錠装置を解錠するためのキー情報とを含むカードキー(兼用カードキー)を発行する。同様に、例えば、ルームキー発行処理部218は、決定処理部217により女性の利用者に対して女性用共同浴場の利用が許可された場合には、女性用共同浴場の解錠装置を解錠するためのキー情報と、当該利用者の客室(部屋)の解錠装置を解錠するためのキー情報とを含むカードキー(兼用カードキー)を発行する。
これに対して、例えば、ルームキー発行処理部218は、決定処理部217により性別が特定されない利用者に対して共同浴場の利用が禁止された場合には、共同浴場の解錠装置を解錠するためのキー情報を含まず、当該利用者の客室(部屋)の解錠装置を解錠するためのキー情報のみを含むカードキー(部屋用カードキー)を発行する。
なお、宿泊施設チェックインシステム100が利用者端末30を利用して解錠装置の解錠を行うモバイルキーシステムを利用可能な場合には、ルームキー発行処理部218は、共同浴場のキー情報と客室のキー情報とを含むモバイルキー、又は、客室のキー情報のみを含むモバイルキーを利用者端末30に発行してもよい。
制御部21は、利用者に対して前記ルームキーの発行を完了すると、前記チェックイン処理を終了してチェックイン手続きを終了する。宿泊予約した各宿泊者は、宿泊施設に到着すると、自らチェックイン端末20を操作して前記チェックイン手続きを行う。また、複数のチェックイン端末20は、並行して前記チェックイン処理を行うことが可能である。
[チェックイン処理]
以下、図10及び図11を参照しつつ、宿泊施設チェックインシステム100において実行されるチェックイン処理の一例について説明する。チェックイン処理は、管理装置10の制御部11及びチェックイン端末20の制御部21により実行される。例えば、制御部11,21は、前記チェックイン処理プログラムの実行を開始することによって、前記チェックイン処理の実行を開始する。なお、前記チェックイン処理は、管理装置10及びチェックイン端末20における所定の操作に応じて途中で終了されることがある。
なお、本発明は、前記チェックイン処理に含まれる一又は複数のステップを実行する宿泊施設利用管理方法(本発明の施設利用管理方法の一例)の発明として捉えることができる。
また、以下に説明する前記チェックイン処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記チェックイン処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、本実施形態では、制御部11,21に対応する複数のプロセッサーによって前記チェックイン処理における各ステップが分散して実行される場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、1つのプロセッサーによって前記チェックイン処理における各ステップが実行されてもよい。
先ずステップS11において、制御部21は、カメラ26によって撮像された画像データに基づいて、チェックイン端末20の正面に立つ利用者を検知すると、日本語(宿泊施設の国の母国語)で表記されたトップ画面D11(図7参照)をデフォルトの受付画面として操作表示部23に表示する(S12)。
次のステップS13では、制御部21は、操作画面に表示する言語(表示言語)を選択するための言語選択指示が入力されたか否かを判定する。例えば、利用者によって、英語表記を選択するための言語ボタン233(図7参照)が押されると、当該操作によって出力された操作信号に基づいて、制御部21は、トップ画面D11の日本語表記を英語表記(図8参照)に変更する(S14)。言い換えると、制御部21は、英語で表記されたトップ画面D11(図8参照)を操作表示部23に表示させる。以降、表示言語の変更操作が行われるまで、表示言語が「英語」に維持される。なお、後述の図9A〜図9Dでは、説明の便宜上「日本語」で表記しているが、表示言語が英語に選択された場合には、各図の表示内容は「英語」で表記される。ステップS14の後、処理はステップS15に移行する。なお、ステップS13において、前記言語選択指示が入力されなかった場合、処理はステップS15に移行する。
ステップS15では、制御部21は、チェックイン手続きが開始されたか否かを判定する。例えば、トップ画面D11において、利用者によりチェックイン手続きを開始するためのチェックインボタン231(図8参照)が押されると、制御部21は、当該操作によって出力された操作信号に基づいて、チェックイン手続きが開始されたと判定する。なお、ステップS15においてチェックインボタン231が押されるまで、ステップS13〜S15の処理が繰り返される。
チェックイン手続きが開始されたと判定されると(S15:Yes)、制御部21は、利用者が外国在住者(在外者)であるか否かを判定する(S16)。具体的には、制御部21は、利用者が外国在住者であるか否かを確認するための操作画面D12(図9A参照)を操作表示部23に表示し、YESボタンが押された場合に利用者を外国在住者と判定し、NOボタンが押された場合に利用者を国内在住者と判定する。利用者が外国在住者であると判定されると(S16:Yes)、処理はステップS17に移行する。一方、利用者が国内在住者と判定されると(S16:No)、旅券画像を読み取る処理を行うことなく、処理はステップS19に移行する。
ステップS17では、制御部21は、操作者の旅券のイメージ画像(旅券画像)の入力を受け付けるために、操作者の旅券画像を読み取る準備を行う。具体的には、制御部21は、図9Bに示す操作画面D13を操作表示部23に表示し、読取部25を起動して読取面に旅券が載置されるまで待機する。
操作画面D13が表示された後に読取面に旅券が載置されると、読取部25は、旅券を検知して自動的に読取動作を開始して、旅券のイメージ画像を取得する。
ステップS18では、制御部21は、旅券のイメージ画像が取得されたか否かを判定する。例えば、読取画像に写真が含まれており、且つ、読取画像をOCR処理して得られるテキスト情報に氏名、旅券番号、性別、生年月日などに相当する情報が含まれている場合に、旅券の必要ページのイメージ画像が取得されたと判定する。旅券画像が取得されると(S18:Yes)、処理はステップS19に移行する。なお、旅券画像の取得が判定されなかった場合は(S18:No)、制御部21は、再読取を促すエラーメッセージを表示し、その後、再び操作画面D13を操作表示部23に表示して、再度の読取まで待機する。
ステップS19では、制御部21は、予約検索情報の一例として、宿泊者の氏名を取得する。取得される氏名は、ステップS20において予約情報の有無の判定に用いられる。例えば、制御部21は、操作表示部23に表示された操作画面から宿泊者の氏名が入力された場合に、その氏名情報を取得する。また、制御部21は、チェックイン端末20の読取部25によってチェックイン手続きに利用可能なQRコードが読み取られた場合に、前記QRコードに含まれるユーザIDから宿泊者の氏名情報を取得してもよい。また、制御部21は、ステップS18において旅券のイメージ画像が読み取られたと判定された場合に、当該イメージ画像をOCR処理することによって得られるテキスト情報から氏名情報を取得してもよい。なお、制御部21は、宿泊者の氏名とともに、宿泊者の生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、予約番号などの各情報を操作画面から入力させて、これらの情報を予約検索情報として取得してもよい。
ステップS19において宿泊者の氏名が取得されると、制御部21は、管理装置10に氏名情報を送信する。管理装置10では、制御部11は、記憶部12内の予約管理データ121を参照して、宿泊者の氏名を含む予約情報を予約管理データ121から検索する検索処理を行い、予約管理データ121に操作者の予約情報が有るか否かを判定する(S20)。
ステップS20において、前記検索処理によって、予約管理データ121に操作者の予約情報があると判定されると(S20:Yes)、ステップS21において、制御部11は、予約管理データ121から当該予約情報を取得する。そして、制御部11は、予約管理データ121に含まれる当該予約情報をチェックイン端末20に送信する。チェックイン端末20では、制御部21が、前記予約情報を取得して操作表示部23に表示する(S21)。その後、利用者が操作画面において、表示内容が正しいことを示す操作指示を入力すると(S22:Yes)、制御部21は、ステップS18において取得された旅券画像を管理装置10の記憶部12に保管する処理を行う(S23)。具体的には、制御部21は、取得した旅券画像のデータを管理装置10に送信して記憶部12に格納する。
一方、ステップS20において、予約管理データ121に操作者の予約情報が無いと判定されると(S20:No)、処理はステップS24に移行する。また、ステップS22において、利用者が操作画面において、表示内容が誤っていることを示す操作指示を入力した場合も、処理はステップS24に移行する。ステップS24では、制御部21は、宿泊施設の従業員を呼び出す呼び出し処理を行ってもよいし、「フロントまでお越しください。」などのメッセージ(フロント誘導メッセージ)を操作表示部23の操作画面に表示させる処理を行ってもよいし、当該メッセージをレシートに印刷して発行させる処理を行ってもよい。ステップS24の処理の後、所定のタイムアウト時間が経過すると、一連の処理が終了する。
次に、図11に示すステップS25では、管理装置10の制御部11は、予約管理データ121における予約情報を更新する処理を行う。具体的には、制御部11の更新処理部113が、予約管理データ121の予約情報の旅券読取状況の欄に登録されている未入力情報を、旅券読取完了を示す情報「済」に更新する。
続いて、ステップS26において、制御部21は、宿泊者情報を取得したか否かを判定する。例えば、利用者が利用する部屋の宿泊人数として「1人」が予約管理データ121に登録されている場合、制御部21が1人分の宿泊者情報を取得すると、処理はステップS27に移行する。また例えば、利用者が利用する部屋の宿泊人数として「3人」が予約管理データ121に登録されている場合、制御部21が3人分の宿泊者情報を取得すると、処理はステップS27に移行する。
次のステップS27では、制御部21は、利用者(1名利用者又はグループ利用者)のチェックイン手続きを許可する。なお、制御部21は、例えばステップS19において取得した利用者の氏名が予約管理データ121に登録された宿泊者の氏名と一致することを条件に当該利用者のチェックイン手続きを許可する。なお、制御部21は、例えば、利用者が入力した氏名の全部が予約管理データ121に登録された宿泊者の氏名と一致する場合にチェックイン手続きを許可してもよいし、利用者が入力した氏名の一部が予約管理データ121に登録された宿泊者の氏名と一致する場合にチェックイン手続きを許可してもよい。
次のステップS28では、制御部21は、利用者から操作画面において宿泊料金の支払い関する決済操作を受け付けて、決済処理を行う。
次のステップS29では、制御部21は、図9Dに示す操作画面D15を操作表示部23に表示させて、利用者から共同浴場の利用を希望するか又は希望しないかのいずれかを選択する操作を受け付ける。制御部21が操作画面D15において利用者から共同浴場の利用について「希望する」の選択操作(利用要求)を受け付けた場合(S29:Yes)、処理はステップS30に移行する。一方、制御部21が操作画面D15において利用者から共同浴場の利用について「希望しない」の選択操作を受け付けた場合(S29:No)、処理はステップS35に移行する。
次のステップS30では、制御部21は、共同浴場の利用を希望する利用者の性別を判定する処理を行う。ステップS30は、本発明の性別判定ステップの一例である。
具体的には、制御部21は、予約管理データ121の予約情報に含まれる性別の情報(図5参照)に基づいて利用者の性別を判定する。例えば、制御部21は、利用者Aを「男性」、利用者Bを「女性」、利用者C,Dを「不明」と判定する。
また、制御部21は、旅券に登録(記載)された性別の情報に基づいて、利用者の性別を判定してもよい。例えば、制御部21は、利用者Bを「女性」と判定する。ここで、例えば利用者Dについて、予約管理データ121の性別に「不明」が登録されており(図5参照)、旅券画像から取得される性別の情報が「女性」である場合、制御部21は、旅券画像から取得される性別「女性」を利用者Dの性別と判定する。この場合、管理装置10の制御部11は、予約管理データ121の性別を「不明」から「女性」に更新する。
次のステップS31では、制御部21は、共同浴場の利用を希望する利用者の性別が特定されたか否かを判定する。利用者の性別が特定された場合(S31:Yes)、すなわち利用者の性別が「男性」又は「女性」であると判定された場合、処理はステップS32に移行する。一方、利用者の性別が特定されない場合(S31:No)、すなわち利用者の性別が「不明」であると判定された場合、処理はステップS34に移行する。
ステップS32では、制御部21は、利用者に対して共同浴場の利用を許可する。具体的には、制御部21は、利用者Aに対して男性用共同浴場の利用を許可し、利用者Bに対して女性用共同浴場の利用を許可する。その後、処理はステップS33に移行する。
ステップS33では、制御部21は、共同浴場の利用が許可された利用者に対して、共同浴場の解錠装置を解錠するためのキー情報と、当該利用者の客室(部屋)の解錠装置を解錠するためのキー情報とを含むカードキー(兼用カードキー)を発行する。例えば、制御部21は、利用者Aに対して、男性用共同浴場の解錠装置を解錠するためのキー情報と、利用者Aの部屋「501」(図5参照)の解錠装置を解錠するためのキー情報とを含む兼用カードキーを発行する。また例えば、制御部21は、利用者Bに対して、女性用共同浴場の解錠装置を解錠するためのキー情報と、利用者Bの部屋「305」(図5参照)の解錠装置を解錠するためのキー情報とを含む兼用カードキーを発行する。なお、制御部21は、共同浴場用のカードキーと、部屋用のカードキーとを別々に発行してもよい。
一方、ステップS34では、制御部21は、利用者に対して共同浴場の利用を禁止する。具体的には、制御部21は、利用者Cに対して共同浴場の利用を禁止する。なお、制御部21は、共同浴場の利用を禁止する場合に、共同浴場を利用できないことを示す画面(不図示)を操作表示部23に表示させてもよい。その後、処理はステップS35に移行する。ステップS32,S34は、本発明の決定ステップの一例である。
ステップS35では、制御部21は、共同浴場の利用が禁止された利用者に対して、共同浴場の解錠装置を解錠するためのキー情報を含まず、当該利用者の客室(部屋)の解錠装置を解錠するためのキー情報のみを含むカードキー(部屋カードキー)を発行する。例えば、制御部21は、利用者Cに対して、利用者Cの部屋「1208」(図5参照)の解錠装置を解錠するためのキー情報のみ含む部屋カードキーを発行する。
ステップS33、S35の後、制御部21は、必要に応じて、レシート(領収書、部屋情報、クレジットカード利用明細書、朝食券など)を発行(印刷)して、一連のチェックイン処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る宿泊施設チェックインシステム100によれば、宿泊施設のチェックイン手続きを行う利用者の性別を判定する判定処理の判定結果に基づいて、共同浴場など性別が対応付けられた利用対象の利用者の利用の許否を決定する。これにより、例えば、利用者は宿泊施設のチェックイン手続きの中で、共同浴場を利用するための手続きを行うことができる。また、宿泊施設のスタッフは、チェックイン手続きを完了した利用者に対して、利用者の性別を確認する作業、共同浴場を利用するための入場カードを用意する作業、共同浴場の利用方法を説明する作業などを省くことができる。よって、スタッフの業務効率を向上させることができる。すなわち、宿泊施設における性別に対応する利用対象の利用に関する業務の効率化を図ることが可能となる。
本発明は上述の実施形態に限定されない。以下、他の実施形態に係る宿泊施設チェックインシステム100において実行されるチェックイン処理の一例について説明する。他の実施形態に係るチェックイン処理では、図10及び図11に示すチェックイン処理にステップS311の処理が追加される。具体的には、ステップS311の処理は、図12に示すように、ステップS31とステップS34との間に追加される。なお、以下では、図12に示すフローチャートにおいて、図11に示すフローチャートと同一の処理は同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
図12に示すチェックイン処理では、ステップS31において、利用者の性別が特定されない場合に(S31:No)、処理はステップS311に移行する。ステップS311では、制御部21は、利用者が自身の性別を証明する特定情報(本発明の特定情報に相当)を取得したか否かを判定する。前記特定情報は、例えば、性別診断書、性転換証明書など医療機関が発行する証明書情報、パスポート、住民票など公的機関が発行する証明書情報などである。例えば、利用者が前記特定情報をカメラ26又は読取部25に翳すことにより、制御部21は前記特定情報を取得する。制御部21が前記特定情報を取得した場合(S311:Yes)、処理はステップS31に移行する。一方、制御部21が前記特定情報を取得しなかった場合(S311:No)、処理はステップS34に移行する。
ステップS31に戻ると、制御部21は、取得した前記特定情報に基づいて、利用者の性別が特定されたか否かを判定する。前記特定情報に基づいて利用者の性別が特定された場合(S31:Yes)、処理はステップS32に移行する。一方、前記特定情報に基づいて利用者の性別が特定されない場合(S31:No)、処理は再びステップS311に移行する。
このように、図12に示すチェックイン処理を実行する宿泊施設チェックインシステム100によれば、利用者の入力情報(予約情報(図5参照)、旅券情報(図9B参照)、宿泊者情報(図9C参照))により利用者の性別が特定されない場合であっても、利用者が前記特定情報を提示して当該特定情報により利用者の性別が特定された場合には、利用者は共同浴場を利用することが可能になる。
また、本発明の他の実施形態として、図11に示すチェックイン処理のステップS31において利用者の性別が特定されない場合に(S31:No)、制御部21は、「フロントまでお越しください。」などのメッセージ(フロント誘導メッセージ)を操作表示部23の操作画面に表示させてもよいし、部屋用ルームキーを発行する際に、当該メッセージをレシートに印刷して発行してもよい。
また上述したように、本発明の利用対象は、性別ごとに区別された部屋、フロアであってもよい。例えば、宿泊施設において、女性専用のフロアと男性専用のフロアとが設定されている場合、宿泊施設チェックインシステム100は、利用者に自身の性別に応じたフロアの利用を許可し、他のフロアの利用を禁止する。例えば、利用者が男性である場合、制御部21は、利用者に発行するカードキーに、エレベータの停止フロアが男性専用フロアに設定された情報を登録する。これにより、利用者は、前記カードキーを使用してエレベータを男性専用フロアに停止させる操作を行うことが可能となり、女性専用フロアに停止させる操作が禁止される。同様に、例えば、利用者が女性である場合、制御部21は、利用者に発行するカードキーに、エレベータの停止フロアが女性専用フロアに設定された情報を登録する。これにより、利用者は、前記カードキーを使用してエレベータを女性専用フロアに停止させる操作を行うことが可能となり、男性専用フロアに停止させる操作が禁止される。一方、例えば、利用者の性別が特定されない場合、制御部21は、利用者に発行するカードキーに、エレベータの停止フロアが当該利用者が利用する部屋(客室)のフロアのみに設定された情報を登録する。これにより、利用者は、自身の部屋以外のフロアに停止させる操作が禁止される。
ここで、宿泊施設において、男性用、女性用、第3の性用(例えばLGBT用)の利用対象(共同浴場)を備える場合、制御部21は、利用者の性別について、男性、女性、第3の性のうちいずれかの性を特定する。この場合、制御部21は、利用者の入力情報に基づいて利用者の性別を男性、女性、又は第3の性と判定する。そして、制御部21は、男性の利用者に男性用共同浴場の利用を許可し、女性の利用者に女性用共同浴場の利用を許可し、第3の性の利用者に第3の性用共同浴場の利用を許可する。一方、利用者が性別を入力又は公開しない場合に、制御部21は、利用者の性別が特定されないと判定し、共同浴場の利用を禁止する。なお、この構成では、男性、女性、及び第3の性はそれぞれ、本発明の第1の性の一例である。
本実施形態では、チェックイン端末20単体が本発明に係る施設利用管理システムに相当するが、本発明に係る施設利用管理システムは、管理装置10、チェックイン端末20、及び利用者端末30のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。例えば、管理装置10、チェックイン端末20、及び利用者端末30のうち複数の構成要素が協働して上述のチェックイン処理(図10等参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムを本発明に係る施設利用管理システムとして捉えることが可能である。例えば、管理装置10及びチェックイン端末20が本発明に係る施設利用管理システムを構成してもよいし、管理装置10単体が本発明に係る施設利用管理システムを構成してもよい。