JP6840082B2 - 材料案内装置および材料案内装置を備えた工作機械 - Google Patents
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Description
例えば、材料を掴み替えする場合の工作機械の切削工具は、切削用であっても突っ切り用であっても、切削工具であれば如何なるものであっても構わない。
主軸台104は、主軸110の軸線方向となるZ軸方向に進退移動自在に工作機械100のベッド側に搭載されている。
主軸110は、中空筒状の形状をなし、前端にチャック113が開閉自在に設けられている。
主軸110は、チャック113の開閉動作によって材料となる長尺な棒材である棒状ワークWを着脱自在に把持することができる。
従来公知のチャック開閉機構等によって、スリーブ114を主軸110の前方に向けて移動させることにより、スリーブ114のテーパ面がチャック113のテーパ面を押圧し、チャック113が閉動作して閉じ、チャック113に挿入された棒状ワークWを把持することができる。
材料案内装置120は、棒状ワークWを開閉自在に把持する材料把持手段130と、棒状ワークWを支持して案内する材料支持手段140とが一体的に設けられて構成されている。
筒体135には、内孔内に突出するケレ(回し金)138が一体的に固定されている。
内孔には主軸110のキャップナット116が挿入されている。ケレ138がキャップナット116に形成されたスプラインに係合している。
主軸110は、ケレ138とスプラインとの係合状態を維持しながら内孔内をZ軸方向に移動が可能であり、且つ筒体135は、ケレ138とスプラインとの係合によって、外装ケース150に対して主軸110と一体的に回転する。
ピストン133はスプリング134によって後方に付勢され、ストッパ136によって位置決めされている。
ピストン133内には、ピストン133とZ軸方向で係合するチャックスリーブ132が挿入されている。
チャックスリーブ132内には、コレットチャック131が挿入されている。
コレットチャック131は、内孔内に筒体135と一体的に設けられているため、筒体135と一体的に外装ケース150に対して回転する。
外装ケース150からシリンダ室133aに至り、流体の流通路152a、162a、135aが形成されている。
ポート158を介してシリンダ室133aにエア等の流体を圧送することによってピストン133がスプリング134の付勢力に抗して前方に移動する。
一方シリンダ室133aの流体を排出することによって、スプリング134の付勢力によってピストン133が後方に移動し、コレットチャック131が開動作して開く。
ガイドブッシュホルダ142内には、ガイドブッシュスリーブ146が一体的に固定されている。
ガイドブッシュスリーブ146内には、ガイドブッシュ144が挿入されている。
ガイドブッシュ144は、コレットチャック131と同一軸線上に配置される。
ガイドブッシュ144の後端部には、ドローバー148が螺合されている。
ドローバー148を回転させることによってガイドブッシュ144のZ軸方向の位置が調節される。
これによって、ガイドブッシュ144の内径が調節される。
主軸110に把持される棒状ワークWに応じてガイドブッシュ144の内径を調節し、ドローバー148をガイドブッシュスリーブ146に対して位置決め固定することでガイドブッシュ144の内径を必要なサイズに設定することができる。
材料案内装置120は、ガイドブッシュ144及びコレットチャック131が、主軸110(チャック113)と同一軸線上に配置されるように配置される。
切削工具170は、ガイドブッシュ支持台102に、Z軸方向に上下方向で直交するX軸方向に沿って移動可能に設けられている。
図1に示すように、チャック113の閉動作によって、主軸110が棒状ワークWを把持する。
主軸110を回転駆動させることによって、棒状ワークWが回転駆動され、主軸110のZ軸方向への移動と切削工具170のX軸方向への移動により、切削工具170で棒状ワークWのガイドブッシュ144から突出した部分を加工することができる。
ガイドブッシュ144は、棒状ワークWのZ軸方向への移動と回転を許容して案内するように、内径が予め所定のサイズに調節される。
なお、材料把持手段130は、ケレ138とキャップナット(スプライン)116との係合によって主軸110と一体的に同期回転する。
材料把持手段130は、主軸110と一体的に同期回転しているため、棒状ワークWに対して相対的に回転していない状態であり、主軸110の回転を停止することなく、棒状ワークWを把持することができる。
主軸110は、材料把持手段130と同期回転した状態であるため、主軸110の回転を停止することなく、チャック113の開動作を実行し、主軸110による棒状ワークWの把持を解除することができる。
主軸110は、材料把持手段130及び棒状ワークWと同期回転した状態のまま棒状ワークWの把持が解除されるため、回転状態のままで前記後退移動することができる。
主軸110は、棒状ワークWと同期回転した状態で前記後退移動を完了するため、主軸110の回転を停止することなく、チャック113を閉動作させ、主軸110によって棒状ワークWを再度把持することができる。
材料把持手段130は、主軸110と同期回転した状態であるため、主軸110の回転を停止することなく、棒状ワークWの把持を解除することができる。
材料把持手段130による棒状ワークWの把持が解除された状態となり、主軸110による棒状ワークWの掴み替えが終了する。
主軸110による棒状ワークWの掴み替えの度に主軸110の回転を停止させる必要がなく、主軸110の回転を継続させた状態で棒状ワークWの掴み替えが可能となるため、加工を継続して行うことができる。
主軸110による棒状ワークWの掴み替えに際しては、棒状ワークWと主軸110及び材料把持手段130とは一体的な同期回転が維持されるため、主軸110や材料把持手段130による棒状ワークWの把持及び把持解除に際し、チャック113やコレットチャック131の開閉動作による棒状ワークWの外表面への傷の発生等は抑制される。
この場合、突っ切り加工を、主軸110(チャック113)と材料把持手段130(コレットチャック131)との両方で棒状ワークWを同時に把持した両把持状態で開始することができる。
突っ切り加工の途中で主軸110を把持解除状態に移行することによって、突っ切り加工と主軸110による棒状ワークWの掴み替え動作とを並行して行うことができる。
主軸110と材料把持手段130との両方で棒状ワークWを同時に把持した突っ切り加工の開始は、例えば、コレットチャック131に対する閉動作の指令出力後、所定の時間を待ってから突っ切り加工の開始の指令を行うように構成することによって可能となる。
例えば加工プログラムにおいて、Gxxxの命令とすることができる。
この場合、Gxxxの命令に送り速度や突っ切り加工の終点位置、主軸110の後退位置等を引数として設定できるようにすることもできる。
また、コレットチャック131に対する閉動作の指令出力後、所定時間経過後に突っ切り加工の開始の指令を出力するか、閉動作の指令出力直後に突っ切り加工の開始の指令を出力するか、あるいは突っ切り加工を並行して動作させることなく主軸110による棒状ワークWの掴み替え動作を実行させるか等を、所定の引数、例えばD引数(Dに続く数字)で切り替えられるように構成することもできる。
また、突っ切り加工の途中で主軸110のチャック113を解除する条件は、主軸110の回転速度や棒状ワークWの外形や長さなどの諸条件に応じて設定された所定の加工径あるいは所定の継続時間を採用することができる。
(1)主軸110の回転を維持したまま材料Wの掴み替えを行うことができ、主軸110の回転を停止させる無駄な時間を抑制できる。
(2)材料Wの案内を高精度で行えるため、特に細い材料で顕著な効果が得られる。
102 ・・・ ガイドブッシュ支持台
110 ・・・ 主軸
112 ・・・ 主軸把持手段
113 ・・・ チャック
114 ・・・ スリーブ
116 ・・・ キャップナット
120 ・・・ 材料案内装置
130 ・・・ 材料把持手段
130A ・・ (材料把持手段の)把持構造
131 ・・・ コレットチャック
132 ・・・ チャックスリーブ
133 ・・・ ピストン
133a ・・ シリンダ室
134 ・・・ スプリング
135 ・・・ 筒体
135a ・・ (流体の)流通路
136 ・・・ ストッパ
138 ・・・ ケレ(回し金)、回転伝達機構
140 ・・・ 材料支持手段
142 ・・・ ガイドブッシュホルダ
144 ・・・ ガイドブッシュ
146 ・・・ ガイドブッシュスリーブ
148 ・・・ ドローバー
150 ・・・ 外装ケース
152a ・・ (流体の)流通路
158 ・・・ ポート
160 ・・・ 軸受
162 ・・・ 軸受中央部
162a ・・ (流体の)流通路
170 ・・・ 切削工具
W ・・・ 材料、棒状ワーク
Z ・・・ 主軸の回転軸方向(棒状ワークを送り出す軸方向)
X ・・・ Z軸方向に直交する軸方向
Claims (6)
- 材料を開閉自在に把持すると共に軸線を中心として回転自在かつ軸線方向に移動自在な主軸に設けられ、前記材料を、軸線方向への移動と回転を許容するように支持して案内する材料支持手段を備えた工作機械の材料案内装置であって、
前記材料支持手段と前記主軸との間に、前記材料支持手段によって支持された前記材料を開閉自在に把持する材料把持手段を有し、
該材料把持手段を、前記主軸に対応して回転駆動されるように回転自在に設け、前記主軸の前記材料の把持解除状態で閉じて前記材料を把持するとともに、前記主軸による前記材料の把持状態で開いて前記把持を解除して前記主軸の軸線方向の移動による前記材料の移動と前記主軸の回転による前記材料の回転とを許容するように開閉自在に構成したことを特徴とする工作機械の材料案内装置。 - 前記主軸と材料把持手段との両方が、前記材料を同時に把持している両把持状態を有していることを特徴とする請求項1記載の工作機械の材料案内装置。
- 前記主軸が、前記両把持状態の材料から前記把持を解除した把持解除状態を有していることを特徴とする請求項2記載の材料案内装置。
- 前記材料把持手段が、前記主軸と同期回転可能に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の材料案内装置。
- 前記材料把持手段が、前記主軸の軸線方向に摺動自在に係合する回転伝達機構を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の材料案内装置。
- 請求項1乃至請求項5記載のいずれか1つに記載の材料案内装置を備えた工作機械。
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