JP6738237B2 - Cooling system - Google Patents
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Description
本発明は、冷却水が各部に循環される冷却装置に関する。 The present invention relates to a cooling device in which cooling water is circulated in various parts.
従来、シリンダブロックのウォータージャケットとラジエータとを接続する戻し管に電子制御バルブが設けられ、エンジンの暖機中は電子制御バルブを閉じてラジエータに冷却水を流入させないようにすることで、エンジンの早期暖機を図った冷却装置が提案されている(例えば、特許文献1)。 Conventionally, an electronic control valve is provided in the return pipe that connects the water jacket of the cylinder block and the radiator, and the electronic control valve is closed during engine warm-up to prevent cooling water from flowing into the radiator. A cooling device for early warm-up has been proposed (for example, Patent Document 1).
特許文献1に記載の冷却装置では、冷却水を外部から注水する際に、電子制御バルブを開くことで、冷却流路内に空気が溜まってしまうことを防止している。 In the cooling device described in Patent Document 1, when the cooling water is poured from the outside, the electronic control valve is opened to prevent air from being accumulated in the cooling flow path.
しかしながら、冷却水が排出される冷却流路が複数接続された電子制御バルブが設けられた冷却装置では、電子制御バルブを全ての冷却流路に対して開いたとしても、いずれかの冷却流路内に空気が残存してしまい、全ての冷却流路の空気を抜ききることは困難であった。 However, in a cooling device provided with an electronic control valve to which a plurality of cooling flow paths for discharging cooling water are connected, even if the electronic control valve is opened for all cooling flow paths, any cooling flow path Since air remained inside, it was difficult to remove the air from all the cooling channels.
そこで、本発明は、冷却流路内から空気を効率よく抜くことが可能な冷却装置を提供することを目的とする。 Therefore, an object of the present invention is to provide a cooling device that can efficiently remove air from the inside of a cooling flow path.
上記課題を解決するために、本発明の冷却装置は、冷却水が排出される複数の冷却流路が接続されており、該複数の冷却流路それぞれを開閉可能な電子制御バルブと、前記冷却流路に冷却水が注水される場合、前記電子制御バルブを、前記複数の冷却流路のうちの1つずつが順に周期的に開くように制御する制御部と、を備え、前記電子制御バルブは、エンジンを流通した冷却水が流入するとともに、冷却水を冷却するラジエータに接続されたラジエータ流路、車内の空気を暖めるヒータに接続されたヒータ流路、および、該ラジエータを迂回するバイパス流路が接続されており、前記制御部は、前記バイパス流路、前記ヒータ流路および前記ラジエータ流路の順に周期的に開く。 In order to solve the above-mentioned problems, the cooling device of the present invention is connected to a plurality of cooling flow paths through which cooling water is discharged, and an electronic control valve capable of opening and closing each of the plurality of cooling flow paths; A control unit that controls the electronic control valve so that one of the plurality of cooling flow channels sequentially opens in sequence when cooling water is injected into the flow channel; Is a radiator flow path connected to a radiator that cools the cooling water, a heater flow path that is connected to a heater that warms the air inside the vehicle, and a bypass flow that bypasses the radiator while the cooling water that has flowed through the engine flows in. A passage is connected, and the control unit periodically opens the bypass passage, the heater passage, and the radiator passage in this order .
また、前記ヒータは、前記バイパス流路よりも鉛直上方に設けられているとよい。 Further, the heater may be provided vertically above the bypass flow passage.
本発明によれば、冷却流路内から空気を効率よく抜くことができる。 According to the present invention, air can be efficiently extracted from the cooling flow passage.
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。 Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. The dimensions, materials, and other specific numerical values shown in the embodiments are merely examples for facilitating understanding of the invention, and do not limit the invention unless otherwise specified. In this specification and the drawings, elements having substantially the same function and configuration are denoted by the same reference numerals to omit redundant description, and elements not directly related to the present invention are omitted. To do.
図1は、車両の冷却装置1の構成を説明する図である。図2は、エンジン2、ウォーターポンプ10、電子制御バルブ20、ラジエータ22、バイパス流路40gおよびヒータ24の位置関係を説明する図である。なお、図1中、冷却流路40を実線の矢印で示し、信号の流れを破線で示す。また、図2においては、後述する注水処理手順において特に関係のある部分のみを示しており、その他の部分は省略している。
FIG. 1 is a diagram illustrating a configuration of a vehicle cooling device 1. FIG. 2 is a diagram illustrating a positional relationship among the
図1に示すように、冷却装置1は、ウォーターポンプ10、エンジン2(オイルパンアッパー12、シリンダブロック14、シリンダヘッド16)、水渡しパイプ18、電子制御バルブ20、ラジエータ22、ヒータ24、EGRクーラ26、変速機28、水渡しパイプ30、サーモスタットバルブ32、ECU34(制御部)、温度センサT1〜T3が設けられる。そして、冷却装置1は、これら各部に、冷却流路40(40a〜40i)を介して冷却水が循環される。
As shown in FIG. 1, the cooling device 1 includes a
ウォーターポンプ10は、エンジン2の鉛直下方に設けられ(図2)、ポンプ吐出流路40a、ラジエータ流路40e、ヒータ流路40f、バイパス流路40gが接続されている。ウォーターポンプ10は、エンジン2の回転動力により駆動し、ラジエータ流路40e、ヒータ流路40f、バイパス流路40gから流入した冷却水をポンプ吐出流路40aに吐出する。
The
オイルパンアッパー12は、ポンプ吐出流路40aおよびブロック流入流路40bが接続されている。オイルパンアッパー12は、ポンプ吐出流路40aを介してウォーターポンプ10から流入された冷却水が一時的に流入し、流入した冷却水をブロック流入流路40bに排出する。
The oil pan upper 12 is connected to the
エンジン2は、1対のシリンダブロック14、および、1対のシリンダヘッド16を備え、1対のシリンダブロック14が略水平方向に対向するようにして配置される所謂水平対向エンジンである。エンジン2の駆動トルクは、変速機28で変速されて車輪に伝達される。
The
シリンダブロック14には、シリンダブロック14およびシリンダヘッド16に冷却水を分岐させる分岐室14aが設けられている。また、シリンダブロック14およびシリンダヘッド16には、冷却水が流通するウォータージャケットが形成されている。なお、図1においては、1対のシリンダブロック14、および、1対のシリンダヘッド16は互いに離隔して図示されているが、実施には、1対のシリンダブロック14が対向するように連結されているとともに、シリンダブロック14に対してシリンダヘッド16がそれぞれ連結されている。
The
シリンダブロック14は、分岐室14aよりも下流側であって、ウォータージャケットを流通した冷却水が排出されるブロック排出流路40cが接続されている。シリンダヘッド16は、ウォータージャケットが分岐室14aに接続されているとともに、下流側でシリンダブロック14に再接続されている。
The
そして、分岐室14aに流入した冷却水は、シリンダブロック14のウォータージャケットを流通してブロック排出流路40cに排出されるとともに、シリンダヘッド16のウォータージャケットを流通してブロック排出流路40cに排出される。
Then, the cooling water flowing into the
水渡しパイプ18は、ブロック排出流路40c、バルブ流入流路40dが接続されており、ブロック排出流路40cから流入した冷却水をバルブ流入流路40dに排出する。つまり、水渡しパイプ18は、エンジン2を流通してきた冷却水を電子制御バルブ20に流入させる。
The
電子制御バルブ20は、エンジン2の鉛直上方に設けられ(図2)、バルブ流入流路40d、ラジエータ流路40e、ヒータ流路40f、バイパス流路40gが接続されたロータリー式のバルブである。電子制御バルブ20は、ロータリーが回転することで、詳しくは後述するように、ラジエータ流路40e、ヒータ流路40fおよびバイパス流路40gそれぞれを開閉可能である。
The
ラジエータ22は、エンジン2よりも前方側であって鉛直方向においてエンジン2と略同じ高さに設けられている(図2)。また、ラジエータ22は、ラジエータ流路40eの途中に設けられ、冷却水の熱を外部に放熱することで、冷却水を冷却する。また、ラジエータ22には、冷却水を注水するための注水口を開閉するラジエータキャップが鉛直方向上端部に設けられているとともに、注水口に接する位置に、冷却流路40に残存している空気を貯蔵可能な空気貯留部が設けられている。
The
ヒータ24は、エンジン2、電子制御バルブ20およびラジエータ22よりも鉛直上方に設けられている(図2)。また、ヒータ24は、ヒータ流路40fの途中に設けられ、不図示のヒータスイッチがオンされることで、冷却水の熱を車内に放熱し、車内を暖める。
The
EGRクーラ26は、ポンプ吐出流路40aから分岐されたEGR流路40hの途中に設けられ、エンジン2から排出される排気ガスの一部がエンジン2の吸気流路に循環されるEGRの途中で、排気ガスを冷却する。
The EGR
変速機28は、例えば無段変速機(CVT(Continuously Variable Transmission))であり、ポンプ吐出流路40aから分岐された変速機流路40iの途中に設けられ、エンジン2から伝達された伝達トルクを無段階で変速して車輪に伝達する。
The
水渡しパイプ30は、バイパス流路40gの途中に設けられており、EGR流路40hが接続されるとともに、サーモスタットバルブ32を介して変速機流路40iが接続されている。水渡しパイプ30は、EGR流路40hおよび変速機流路40iから流入した冷却水をバイパス流路40gに排出する。
The
サーモスタットバルブ32は、変速機流路40iが接続されているとともに、水渡しパイプ30に連結されている。サーモスタットバルブ32は、変速機流路40i内の冷却水の温度が予め設定された第1温度閾値(例えば、50℃)以上になると変速機流路40iと水渡しパイプ30とを連通させる開状態となり、変速機流路40i内の冷却水の温度が第1温度閾値未満である場合には変速機流路40iと水渡しパイプ30とを遮断する閉状態となる。
The
ECU34は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積流路で構成されている。ECU34には、温度センサT1〜T3が接続されており、これら温度センサT1〜T3から送信される信号、および、エンジン2の運転状況(エンジン回転数およびエンジン負荷)に基づいて、電子制御バルブ20を制御する。なお、ECU34は、エンジン2のクランクシャフトに設けられた不図示のクランク角センサから送信されるクランク角が示される信号に基づいてエンジン回転数を導出し、また、スロットルの開度をエンジン負荷として導出する。
The ECU 34 includes a semiconductor integrated flow path including a central processing unit (CPU), a ROM storing programs and the like, a RAM as a work area, and the like. Temperature sensors T1 to T3 are connected to the
温度センサT1は、ポンプ吐出流路40aに設けられ、ウォーターポンプ10から吐出される冷却水の温度(以下、ポンプ温度とも呼ぶ)を計測する。温度センサT2は、シリンダブロック14内に設けられ、シリンダブロック14のウォータージャケットを流通した冷却水の温度(以下、ブロック温度とも呼ぶ)を計測する。温度センサT3は、シリンダヘッド16内に設けられ、シリンダヘッド16のウォータージャケットを流通した冷却水の温度(以下、ヘッド温度とも呼ぶ)を計測する。
The temperature sensor T1 is provided in the
また、ECU34は、有線または無線によって外部の携帯端末50と通信が可能である。携帯端末50は、半導体集積流路を含んでおり、液晶画面の他、キーボードなど入力装置を備える汎用の整備用ツールであり、整備時等に必要に応じて通信接続される。
The
次に、ECU34による制御処理について説明する。ここでは、まず、電子制御バルブ20におけるロータリーの回転角度と開口率との関係について説明した後、ECU34による制御処理を説明する。
Next, the control processing by the
図3は、電子制御バルブ20におけるロータリーの回転角度と開口率との関係を示す図である。なお、図3において、ラジエータ流路40eに対する開口率を破線で示し、ヒータ流路40fに対する開口率を細線(実線)で示し、およびバイパス流路40gに対する開口率を太線(実線)で示す。
FIG. 3 is a diagram showing the relationship between the rotation angle of the rotary and the aperture ratio in the
図3に示すように、電子制御バルブ20は、ロータリーの回転角度が0°である状態を基準として、正方向および負方向にロータリーが回転可能である。電子制御バルブ20は、ロータリーの回転角度が0°である場合(図中「A」)には、ラジエータ流路40e、ヒータ流路40fおよびバイパス流路40gに対する開口率が全て0%であり(閉じた状態であり)、ラジエータ流路40e、ヒータ流路40fおよびバイパス流路40gのいずれにも冷却水を排出することはない。
As shown in FIG. 3, the
また、電子制御バルブ20は、ロータリーが正方向に回転され、図中「B」の回転角度になると、ヒータ流路40fに対する開口率が100%となり(開いた状態であり)、ヒータ流路40fにのみ最大流量の冷却水が排出される。そして、電子制御バルブ20は、ロータリーがさらに正方向に回転され、図中「C」の回転角度になると、ヒータ流路40fおよびバイパス流路40gに対する開口度が100%となり、ヒータ流路40fおよびバイパス流路40gに冷却水が排出される。つまり、図中「C」の回転角度では、ラジエータ流路40eに冷却水が流通せず、バイパス流路40gおよび水渡しパイプ30を介してバイパス流路40gに冷却水が流通することになるので、バイパス流路40gは、ラジエータ22を迂回して冷却水を流通させる流路であるとも言える。
Further, when the rotary of the
そして、電子制御バルブ20は、図中「C」からロータリーがさらに正方向に回転されると、図中「D」の範囲において、バイパス流路40gに対する開口率が100%から0%に減少するとともに、ラジエータ流路40eに対する開口率が0%から100%に増加する。なお、電子制御バルブ20は、図中「D」の範囲において、ヒータ流路40fに対する開口度が100%のまま維持される。したがって、電子制御バルブ20は、図中「D」の範囲において、ヒータ流路40fに冷却水を排出するとともに、バイパス流路40gおよびラジエータ流路40eに対して中間開度で(開口率に応じて)冷却水を排出することになる。つまり、電子制御バルブ20は、図中「D」の範囲において、ラジエータ22およびバイパス流路40gに流通させる冷却水の流量を中間開度によって調整可能である。
When the rotary of the
また、電子制御バルブ20は、図中「D」の範囲の回転角度から、さらにロータリーが正方向に回転され、図中「E」の回転角度になると、ヒータ流路40fおよびラジエータ流路40eに対する開口率が100%となり、ヒータ流路40fおよびラジエータ流路40eに冷却水が排出される。つまり、図中「E」の回転角度では、バイパス流路40gに冷却水が流通せず、ラジエータ流路40e(ラジエータ22)に冷却水が流通することになるので、ラジエータ22に冷却水が最も流通することになる。
Further, in the
一方、電子制御バルブ20は、ロータリーが負方向に回転された場合、ヒータ流路40fに対する開口度は常に0%となる。また、電子制御バルブ20は、図中「F」の回転角度になると、バイパス流路40gに対する開口度が100%となり、バイパス流路40gにのみ冷却水が排出される。
On the other hand, when the rotary of the
そして、電子制御バルブ20は、図中「F」からロータリーがさらに負方向に回転されると、図中「G」の範囲において、バイパス流路40gに対する開口率が100%から0%に減少するとともに、ラジエータ流路40eに対する開口率が0%から100%に増加する。したがって、電子制御バルブ20は、図中「G」の範囲において、ラジエータ22およびバイパス流路40gに流通させる冷却水の流量を中間開度によって調整可能である。
When the rotary of the
また、電子制御バルブ20は、図中「G」の範囲の回転角度から、さらにロータリーが負方向に回転され、図中「H」の回転角度になると、ラジエータ流路40eに対する開口率が100%となり、ラジエータ流路40eにのみ冷却水が排出される。
Further, in the
このように、電子制御バルブ20は、ロータリーが正方向または負方向のどちらに回転されるかによって、ヒータ流路40fに冷却水を排出するか否かを調整することが可能である。また、電子制御バルブ20は、ロータリーが正方向および負方向のどちらに回転される場合であっても、回転角度によって、バイパス流路40gおよびラジエータ流路40eに対する開口率を調整することが可能である。つまり、電子制御バルブ20は、回転角度によって、バイパス流路40gおよびラジエータ22に流通させる冷却水の流量を調整することが可能である。
In this way, the
続いて、ECU34による制御処理について説明する。ECU34は、温度センサT1〜T3によって計測される冷却水の温度、エンジン回転数およびエンジン負荷に基づいて、電子制御バルブ20のロータリーの回転角度を制御する。
Next, the control processing by the
具体的には、ECU34は、温度センサT3によって計測されるヘッド温度に基づいて、複数の目標温度マップのいずれかを取得する。そして、ECU34は、エンジン回転数およびエンジン負荷に基づいて、取得した目標温度マップを参照して、エンジン2を流通した冷却水の目標温度を設定する。なお、これら複数の目標温度マップは、エンジン回転数およびエンジン負荷に目標温度が対応付けられており、エンジン負荷が高くなるに連れて目標温度が低くなるように設定されている。
Specifically, the
ECU34は、目標温度を設定すると、ヒータスイッチのオンオフ、および、設定した目標温度に応じて、電子制御バルブ20のロータリーの回転角度を決定し、決定した回転角度となるように電子制御バルブ20(ロータリー)を図3中「A」〜「H」のいずれかの状態に制御する。なお、ここでは、ECU34は、目標温度が高くなるに連れてラジエータ22に冷却水を流通させないようにして、冷却水の温度を上昇させるように制御し、目標温度が低くなるに連れてラジエータ22に冷却水を流通させるようにして、冷却水の温度を低下させるように制御する。
When the target temperature is set, the
また、ECU34は、目標温度とヘッド温度との温度差に基づいて、電子制御バルブ20のロータリーの回転角度を補正する。具体的には、ECU34は、目標温度からヘッド温度を減算した温度差が0よりも大きい場合には、温度差が大きくなるに連れてロータリーの回転角度を0°に近づくように補正する。つまり、ECU34は、ヘッド温度が目標温度よりも低い場合には、ラジエータ22に冷却水を流通させないようにして、冷却水の温度を上昇させるように制御する。
Further, the
また、ECU34は、目標温度からヘッド温度を減算した温度差が0よりも小さい場合には、温度差が小さくなるに連れてロータリーの回転角度を0°から遠ざかるように補正する。つまり、ECU34は、ヘッド温度が目標温度よりも高い場合には、ラジエータ22に冷却水を流通させるようにして、冷却水の温度を低下させるように制御する。
When the temperature difference obtained by subtracting the head temperature from the target temperature is smaller than 0, the
また、ECU34は、温度センサT1によって計測されるポンプ温度に基づいて、電子制御バルブ20のロータリーの回転角度を補正する。ここでは、エンジン回転数やエンジン負荷が急激に変化して目標水温が変化した場合に、水温の応答遅れが少なくなるように電子制御バルブ20のロータリーの回転角度を補正する。
Further, the
このように、ECU34が電子制御バルブ20の回転角度、つまり、ラジエータ流路40e、ヒータ流路40fおよびバイパス流路40gの開閉を制御する。例えば、冷却水が冷えている場合には、ラジエータ22に冷却水を循環させないようにすることで、エンジン2の早期の暖機を図ることが可能となる。また、冷却水が温まっている場合には、ラジエータ22に冷却水を循環させるようにすることで、冷却水の冷却、つまり、エンジン2を冷却することが可能となる。
In this way, the
ところで、冷却装置1では、製造時やメンテナンス時等に冷却流路40内に冷却水を注水する際、冷却流路40内に空気が残らないように冷却水を注水する必要がある。冷却流路40内に空気が残っている状態でエンジン2を駆動させると、空焚きによってエンジン2が破損するおそれがあるからである。
By the way, in the cooling device 1, when injecting the cooling water into the cooling passage 40 at the time of manufacturing or maintenance, it is necessary to inject the cooling water so that air does not remain in the cooling passage 40. This is because if the
一方で、電子制御バルブ20は、ラジエータ流路40e、ヒータ流路40fおよびバイパス流路40gの3方向を切り替えて冷却水を排出させる。そのため、これらラジエータ流路40e、ヒータ流路40fおよびバイパス流路40gが電子制御バルブ20によって閉鎖されてしまうと、注水時に閉鎖された冷却流路内の空気を抜くことができなくなってしまう。
On the other hand, the
そこで、本実施形態の冷却装置1では、以下の注水処理手順によって、冷却流路40内に残存する空気を効率的に外部に排出する。 Therefore, in the cooling device 1 of the present embodiment, the air remaining in the cooling channel 40 is efficiently discharged to the outside by the following water injection processing procedure.
図4は、注水処理手順の流れを示すシーケンスチャートであり、図5は、バルブ制御処理の流れを示すフローチャートである。冷却水を冷却流路40に注水する際、図4に示すように、作業者は、まず、ラジエータ22の注水口から冷却水を冷却流路40に初期注水する(S101)。このとき、ECU34は、電子制御バルブ20を図3中「D」の回転角度に維持させる(S201)。
FIG. 4 is a sequence chart showing the flow of the water injection process, and FIG. 5 is a flowchart showing the flow of the valve control process. When injecting the cooling water into the cooling flow passage 40, as shown in FIG. 4, the worker first injects the cooling water into the cooling flow passage 40 from the water injection port of the radiator 22 (S101). At this time, the
これにより、電子制御バルブ20では、ラジエータ流路40e、ヒータ流路40fおよびバイパス流路40gが全て開いた状態となり、作業者によって注水された冷却水がラジエータ流路40e、ヒータ流路40fおよびバイパス流路40gに流れこむことになる。なお、ここでは、エンジン2が駆動されていないことから、ラジエータ流路40e、ヒータ流路40fおよびバイパス流路40gに冷却水が流れ込むが、冷却流路40から完全に空気が取り除かれることはない。
As a result, in the
そして、作業者による初期注水作業が終了すると、携帯端末50は、作業者の操作に応じて、注水作業を行っていることを示す注水開始指示信号をECU34に送信する(S102)。その後、携帯端末50または作業者は、エンジン2を始動させた後(S103)、エンジン2を2000rpm〜3000rpmのレーシングモードで駆動させる(S104)。
Then, when the initial water injection work by the worker is completed, the
一方、ECU34は、注水開始指示信号を受信すると、エンジン2がレーシングモードで駆動されている間、電子制御バルブ20を周期的に切り替えるバルブ制御処理を実行する(S300)。
On the other hand, when receiving the water injection start instruction signal, the
ECU34は、バルブ制御処理(S300)を開始すると、図5に示すように、電子制御バルブ20を2秒間に亘り図3中「F」の回転角度に制御して、バイパス流路40gのみを開いた状態にする(S301)。そうすると、電子制御バルブ20からバイパス流路40gにのみ冷却水が排出されることになり、バイパス流路40gに残存する空気が冷却水の流れによって下流側に移動する。
When the
その後、ECU34は、電子制御バルブ20を2秒間に亘り図3中「B」の回転角度に制御して、ヒータ流路40fのみを開状態にする(S302)。そうすると、電子制御バルブ20からヒータ流路40fにのみ冷却水が排出されることになり、ヒータ流路40fに残存する空気が冷却水の流れによって下流側に移動する。
After that, the
続いて、ECU34は、電子制御バルブ20を2秒間に亘り図3中「H」の回転角度に制御して、ラジエータ流路40eのみを開状態にする(S303)。そうすると、電子制御バルブ20からラジエータ流路40eにのみ冷却水が排出されることになり、エンジン2やラジエータ流路40eに残存する空気が冷却水の流れによって下流側に移動する。このとき、ラジエータ22にまで到達した空気は、空気貯留部に留まることになり、再びラジエータ流路40eに戻されることはない。
Subsequently, the
その後、ECU34は、電子制御バルブ20を2秒間に亘り図3中「D」の回転角度に制御して、ラジエータ流路40e、ヒータ流路40fおよびバイパス流路40gを全て開いた状態にし(S304)、再びS301の処理に戻る。
After that, the
このように、ECU34は、電子制御バルブ20の回転角度を2秒ごとに周期的に切り替えるように制御して、バイパス流路40g、ヒータ流路40f、ラジエータ流路40eの順に開かれる冷却流路を切り替えるバルブ制御処理(S300)を、レージングモードでエンジン2が駆動している間、繰り返し実行する。
In this way, the
これにより、バイパス流路40g、ヒータ流路40f、ラジエータ流路40e内に残存する空気が徐々に下流側に移動するとともに、最終的にはラジエータ流路40eからラジエータ22の空気貯留部に移動することになり、冷却流路40内から効率よく空気を抜くことができる。
As a result, the air remaining in the
このとき、電子制御バルブ20に接続されたバイパス流路40g、ヒータ流路40f、ラジエータ流路40eのうち、冷却水が流れる冷却流路を1つに絞ることで冷却水が集中的に1つの冷却流路に流れ、空気の排出性を向上させることができる。
At this time, among the
また、ヒータ24はバイパス流路40gよりも鉛直上方に設けられているため、ヒータ流路40fをバイパス流路40gよりも先に開いた場合には、バイパス流路40gを開いた際にヒータ流路40fに空気が戻ってしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、バイパス流路40gをヒータ流路40fよりも先に開くことで、ヒータ流路40fに空気が戻ってしまうことを防止することができる。
Further, since the
図4に戻り、作業者がレーシングモードでエンジン2を駆動させた後(S104)、エンジン2を停止させると(S105)、ECU34は、電子制御バルブ20を図3中「D」の回転角度に維持させる(S202)。これにより、電子制御バルブ20では、ラジエータ流路40e、ヒータ流路40fおよびバイパス流路40gが全て開いた状態となる。
Returning to FIG. 4, after the worker drives the
そして、作業者によって、ラジエータ22の注水口から冷却水が再び注水され(S106)、このS103〜S106までの手順が2回終了していない場合には(S107におけるNO)、S103に処理を戻す。一方、S103〜S106までの手順が2回終了すると(S107におけるYES)、作業者は、エンジン2を再度始動させ(S108)、冷却流路40内を流れる冷却水の流水音を確認する(S109)。一方、エンジン2が再始動すると、ECU34は、再びバルブ制御処理(S300)を実行し、バイパス流路40g、ヒータ流路40f、ラジエータ流路40eの順に周期的に開かせる。
Then, the worker re-injects the cooling water from the water inlet of the radiator 22 (S106), and when the procedure from S103 to S106 is not completed twice (NO in S107), the process is returned to S103. .. On the other hand, when the procedure from S103 to S106 is completed twice (YES in S107), the worker restarts the engine 2 (S108) and confirms the running noise of the cooling water flowing in the cooling flow passage 40 (S109). ). On the other hand, when the
その後、作業者または携帯端末50は、冷却流路40に空気が残存しているか否かを判定する(S110)。ここで、冷却流路40に空気が残存しているか否かを判定する際、S109によって確認した冷却水の流水音に基づいて判定してもよく、また、温度センサT1〜T3の温度(一定温度以上であるか否か)、エンジン運転状態(車速が0km/hよりも高い)、冷却水の流水音を含めた複合的な情報で判定してもよい。そして、冷却流路40に空気が残存していない場合(S110におけるNO)、携帯端末50を介して注水作業が終了したこと示す注水終了指示信号をECU34に送信し、注水処理手順を終了する。ECU34は、注水終了指示信号を受信すると、電子制御バルブ20を通常制御に戻し(S203)、注水処理手順を終了する。
Then, the worker or the
一方、冷却流路40に空気が残存している場合(S110におけるYES)、作業者によってラジエータ22のリザーブタンクに冷却水を注水し(S111)、S108の処理に戻る。 On the other hand, when the air remains in the cooling flow path 40 (YES in S110), the operator injects the cooling water into the reserve tank of the radiator 22 (S111), and the process returns to S108.
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。 The preferred embodiments of the present invention have been described above with reference to the accompanying drawings, but it goes without saying that the present invention is not limited to such embodiments. It is obvious to those skilled in the art that various alterations or modifications can be conceived within the scope of the claims, and it should be understood that these also belong to the technical scope of the present invention. To be done.
例えば、上述した実施形態では、電子制御バルブ20に、3つの冷却水路が接続されている場合について説明したが、電子制御バルブ20に複数の冷却水路が接続されていれば、その数はいくつであってもよい。
For example, in the above-described embodiment, the case where three cooling water channels are connected to the
また、上述した実施形態では、バルブ制御処理において、バイパス流路40g、ヒータ流路40f、ラジエータ流路40eの順に開かれる冷却流路を周期的に切り替えるようにしたが、その順番はこれに限らず、任意の順番でよい。ただし、バイパス流路40g、ヒータ流路40f、ラジエータ流路40eの順に開くことで、最も効率よく空気を抜くことができる。
Further, in the above-described embodiment, in the valve control process, the
また、上述した実施形態では、バルブ制御処理において、2秒毎に開かれるバイパス流路40g、ヒータ流路40f、ラジエータ流路40eを順に切り替えるようにしたが、それぞれの流路が開かれる時間は2秒に限らず、他の期間であってもよい。ただし、長時間にわたって1つの流路を開いたとしても、その流路内で空気が循環されるだけになってしまうので、ある程度短い時間で切り替えるとよい。
Further, in the above-described embodiment, in the valve control process, the
本発明は、冷却水が各部に循環される冷却装置に利用できる。 INDUSTRIAL APPLICABILITY The present invention can be used for a cooling device in which cooling water is circulated in each part.
1 冷却装置
2 エンジン
20 電子制御バルブ
22 ラジエータ
24 ヒータ
34 ECU(制御部)
40e ラジエータ流路
40f ヒータ流路
40g バイパス流路
1
40e
Claims (2)
前記冷却流路に冷却水が注水される場合、前記電子制御バルブを、前記複数の冷却流路のうちの1つずつが順に周期的に開くように制御する制御部と、
を備え、
前記電子制御バルブは、
エンジンを流通した冷却水が流入するとともに、冷却水を冷却するラジエータに接続されたラジエータ流路、車内の空気を暖めるヒータに接続されたヒータ流路、および、該ラジエータを迂回するバイパス流路が接続されており、
前記制御部は、
前記バイパス流路、前記ヒータ流路および前記ラジエータ流路の順に周期的に開くことを特徴とする冷却装置。 A plurality of cooling flow paths through which cooling water is discharged are connected, and an electronic control valve capable of opening and closing each of the plurality of cooling flow paths,
When cooling water is poured into the cooling flow passage, a control unit that controls the electronic control valve so that one of the plurality of cooling flow passages is sequentially opened periodically.
Equipped with
The electronically controlled valve is
While the cooling water that has flowed through the engine flows in, a radiator flow path connected to a radiator that cools the cooling water, a heater flow path that is connected to a heater that warms the air in the vehicle, and a bypass flow path that bypasses the radiator are provided. Connected,
The control unit is
A cooling device , wherein the bypass flow path, the heater flow path, and the radiator flow path are periodically opened in this order .
前記バイパス流路よりも鉛直上方に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。 The heater is
The cooling device according to claim 1 , wherein the cooling device is provided vertically above the bypass flow path.
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