JP6729133B2 - 光変調器 - Google Patents
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Description
基板1Bに対しても同様に、中継基板6Bや終端基板7Bが配置される。
このような問題は、複数の光変調素子を同一筐体内に収容して多素子化したDP−QPSK変調器などで懸念され、小型化が進んだ光変調器において特に顕著となる。
高周波信号の放射により光信号品質や伝送品質が低下するために、光変調素子間(基板1Aと基板1Bの間)に電波吸収部材を配置することが考えられるが、光変調器の小型化が難しくなるという問題がある。
(1) 光導波路と、該光導波路を伝搬する光波を変調するための変調電極とが各々に形成された少なくとも第1及び第2の基板を有する光変調器において、前記第1及び第2の基板は、互いの基板面を略同じ高さにして基板長さ方向に隣接するように並列して配置され、前記第1及び第2の基板のそれぞれには、前記第1及び第2の基板の互いに隣接する側の辺とは反対側の辺に沿って配置された、該変調電極への高周波信号を入力するための入力用接続パッドと、前記隣接する側の辺に沿って配置された、該変調電極からの高周波信号を出力するための出力用接続パッドとが設けられ、該変調電極は、該光導波路を伝搬する光波に変調作用を及ぼす変調区間と、該入力用接続パッドから該変調区間までの入力側区間と、該変調区間から該出力用接続パッドまでの出力側区間とに分けられ、前記第1の基板の少なくとも1つの該入力側区間における該入力用接続パッドにつながる直線区間の延長線上、あるいは、該入力側区間に曲げ部がある場合の最初の曲率最大部分の延長線上に対して、前記第2の基板の該入力用接続パッドの全てを配置せず、または、前記第1の基板の少なくとも1つの該出力側区間における該出力用接続パッドにつながる直線区間の延長線上に対して、前記第2の基板の該出力用接続パッドの全てを配置しないように構成したことを特徴とする。
本発明に係る光変調器は、例えば図2に示すように、光導波路2と、該光導波路2を伝搬する光波を変調するための変調電極3とが各々に形成された少なくとも基板1A,1Bを有する。基板1A,1Bは並列して配置される。
基板1A,1Bの各々には、筐体5の外部から入力された光波を変調するための光変調領域がそれぞれ形成されている。すなわち、基板1A,1Bは、それぞれが光変調素子を構成している。
各基板の光導波路2は、マッハツェンダー型導波路をネスト型に多重に配置した構造となっており、これに相応して多数の制御電極が設けられる。
基板1Bに対しても同様に、中継基板6Bや終端基板7Bが配置される。
(要件1)基板1Bの入力用接続パッド13の少なくとも1つを、基板1Aの入力側区間S2から放射される高周波信号が伝搬する伝搬方向の延長線上に配置しないように構成する。
(要件2)基板1Bの出力用接続パッド14の少なくとも1つを、基板1Aの出力側区間S3から放射される高周波信号が伝搬する伝搬方向の延長線上に配置しないように構成する。
第1実施例に係る光変調器は、各光変調素子(基板1A,1B)を基板長さ方向(Y方向)について距離d1分ずらして配置してある。これにより、一方の光変調素子(例えば基板1B側)の接続パッド13,14は、他方の光変調素子(例えば基板1A側)の接続パッド13,14とは基板長さ方向の位置が異なる配置となる。
上記のように、各基板の入力用接続パッド13を仮想平面上の投影位置がずれる配置とすることで、一方の光変調素子の入力側区間S2の延長線上には、他方の光変調素子の入力用接続パッド13が配置されないことになる。また、各基板の出力用接続パッド14を仮想平面上の投影位置がずれる配置とすることで、一方の光変調素子の出力側区間S3の延長線上には、他方の光変調素子の出力用接続パッド14が配置されないことになる。
すなわち、基板1Aの入力用接続パッド13と基板1Bの入力用接続パッド13とは、基板1Aと基板1Bの間の仮想平面に各入力用接続パッド13の位置を投影した際に、投影した位置のずれ量が更に大きくなる。また、基板1Aの出力用接続パッド14と基板1Bの出力用接続パッド14とについても、基板1Aと基板1Bの間の仮想平面に各出力用接続パッド14の位置を投影した際に、投影した位置のずれ量が更に大きくなる。
したがって、一方の光変調素子から放射された高周波信号が、他方の光変調素子に直接または間接的に影響を与えてしまうことを更に抑制することができる。
また、複数ある接続パッド13,14の全てについて、基板長さ方向の位置や基板厚さ方向の位置を各光変調素子で異ならせているが、接続パッド13,14のいずれか1つについて、基板長さ方向の位置や基板厚さ方向の位置を各光変調素子で異ならせてもよい。この場合にも、高周波信号の放射による影響を抑制する効果を得ることができる。
このような構成とすることで、基板1B側の入力用接続パッド13は、基板1A側の中継信号線路12の延長線上に存在しないことになる。したがって、一方の光変調素子における中継信号線路12と入力用接続パッド13の接続部から漏洩して放射された高周波信号が、他方の光変調素子の入力用接続パッド13を介して他方の光変調素子に直接又は間接的に影響を与えてしまうことを抑制できる。
なお、複数ある中継信号線路12は少なくとも1つ傾斜していればよく、複数が傾斜している場合においても、その傾斜角は全て異なっていてもよいし、全て同じでもよい。
また、他の各実施例においても、本実施例のように中継信号線路12を傾けた構成を採用することもできる。
図4には、第1実施例の変形例として、信号入力部11の基板厚さ方向の位置を各光変調素子でずらした例を示してある。すなわち、筐体5の一方の側壁に基板1A側の信号入力部11を設け、該側壁に対向する他方の側壁に基板1B側の信号入力部11を設けると共に、互いに対向する位置が一致しないように配置してある。このような構造により、一方の光変調素子の信号入力部11から漏洩して放射された高周波信号が、他方の光変調素子の信号入力部11や入力用接続パッド13を介して他方の光変調素子に影響を与えることを抑制する効果を更に高めることができる。
第2実施例に係る光変調器は、各光変調素子(基板1A,1B)を基板長さ方向(Y方向)で揃えた上で、接続パッド13,14の基板長さ方向の位置を各光変調素子で距離d1分ずらして配置してある。なお、他の構造は、第1実施例と基本的に同じである。
このような構造でも、一方の光変調素子の入力用接続パッド13は、他方の光変調素子の入力用接続パッド13とは基板長さ方向の位置が異なる配置となる。このため、各基板の入力用接続パッド13は仮想平面上の投影位置がずれる配置となり、一方の光変調素子の入力側区間S2の延長線上には、他方の光変調素子の入力用接続パッド13が配置されない(存在しない)ことになる。したがって、一方の光変調素子の入力側区間S2から放射された高周波信号が、他方の光変調素子の入力用接続パッド13を介して他方の光変調素子の高周波信号経路を逆流する等により、他方の光変調素子に直接または間接的に影響を与えてしまうことを抑制できる。
第3実施例に係る光変調器は、各光変調素子の変調電極3における入力側区間S2を、基板幅方向(Z方向)に延伸させるのではなく、基板幅方向に対して傾斜した方向に延伸させている。なお、他の構造は、第2実施例と基本的に同じである。
このような構造でも、一方の光変調素子の接続パッド13は、他方の光変調素子の変調電極3における入力側区間S2の延長線上に存在しないことになる。したがって、一方の光変調素子の入力側区間S2から放射された高周波信号が、他方の光変調素子の入力用接続パッド13を介して他方の光変調素子の高周波信号経路を逆流する等により、他方の光変調素子に直接または間接的に影響を与えてしまうことを抑制できる。
なお、第3実施例では、光変調素子毎に設けた4つの変調電極3について、入力側区間S2の基板長さ方向に対する傾斜角をθ1、θ2、θ3、θ4とそれぞれ異なる角度にしているが、互いに同じ傾斜角にしても構わない。
また、変調電極3の全てについて、入力側区間S2を基板幅方向に対して傾斜した方向に延伸させているが、変調電極3の少なくとも1つについて、入力側区間S2を基板幅方向に対して傾斜した方向に延伸させてもよい。この場合にも、高周波信号の放射による影響を抑制する効果を得ることができる。
第4実施例に係る光変調器は、各光変調素子の変調電極3における出力側区間S3を、基板幅方向(Z方向)に延伸させるのではなく、基板幅方向に対して傾斜した方向に延伸させている。なお、他の構造は、第3実施例と基本的に同じである。
このような構造でも、一方の光変調素子の接続パッド14は、他方の光変調素子の変調電極3における出力側区間S3の延長線上に存在しないことになる。したがって、一方の光変調素子の出力側区間S3から放射された高周波信号が、他方の光変調素子の出力用接続パッド14を介して他方の光変調素子の高周波信号経路を逆流する等により、他方の光変調素子に直接または間接的に影響を与えてしまうことを抑制できる。
なお、第3実施例では、光変調素子毎に設けた4つの変調電極3について、出力側区間S3の基板長さ方向に対する傾斜角をそれぞれ異なる角度にしているが、互いに同じ傾斜角にしても構わない。
また、変調電極3の全てについて、出力側区間S3を基板幅方向に対して傾斜した方向に延伸させているが、変調電極3の少なくとも1つについて、出力側区間S3を基板幅方向に対して傾斜した方向に延伸させてもよい。この場合にも、高周波信号の放射による影響を抑制する効果を得ることができる。
第5実施例に係る光変調器は、基板1Aと基板1Bの間に、これらの基板で共用する単一の終端基板7を配置している。すなわち、基板1Aの出力用接続パッド14に接続された終端抵抗部15を有する終端基板と、基板1Bの出力用接続パッド14に接続された終端抵抗部15を有する終端基板とを、同一基板(終端基板7)としている。そして、各光変調素子に対する終端抵抗部15を、終端基板7に、基板長さ方向(Y方向)の位置を互いに異ならせて配置している。なお、他の構造は、第1実施例と基本的に同じである。
このような構造でも、一方の光変調素子から放射した高周波信号が、他方の光変調素子に直接または間接的に影響を与えてしまうことを抑制できる。
これまでの実施例では、各光変調素子で接続パッド13,14を基板の異なる側の辺に配置していた。すなわち、入力用接続パッド13は、各基板の筐体5に近い側の辺に沿って配置し、出力用接続パッド14は、各基板の筐体5から遠い側の辺に沿って配置していた。
これに対し、第6実施例に係る光変調器は、各光変調素子で入力用接続パッド13を各基板の同じ側の辺(図中の基板下側の辺)に配置している。また、各光変調素子で出力用接続パッド14を各基板の同じ側の辺(図中の基板上側の辺)に配置している。
また、本構成では、各光変調素子として同一設計の素子を使用することができる。複雑な導波路と電極構成の素子歩留まりを考慮すると、同一設計の素子高周波信号の漏洩等の影響を低減できる本構成は、多素子化変調器において非常に優位な構成となる。
これにより、変調電極3の入力側区間S2の曲げ部から放射される高周波信号の進行方向に、他の光変調素子の入力用接続パッド13が存在しないようにすることができる。このため、一方の光変調素子の入力側区間S2から放射され高周波信号が、他方の光変調素子の入力用接続パッド13を介して他方の光変調素子に直接または間接的に影響を与えてしまうことを抑制できる。
なお、複数ある接続パッド13,14の全てを前記曲げ部の最大曲率部分における前記延長線上から外して配置するのではなく、接続パッド13,14のいずれか1つを前記延長線上から外して配置するだけでも、高周波信号の放射による影響を抑制する効果を得ることができる。また、ある程度の長さの区間に亘って最大曲率部分が存在する場合には、その区間の開始位置の前記延長線から終了位置の前記延長線までの範囲に、接続パッド13,14が存在しないようにすることが好ましい。この場合、各基板を基板厚さ方向でずらして配置することで、上記範囲から外れた位置への接続パッド13,14の配置を容易に実現できる。
特に本実施例では2素子を同一筐体に集積した場合を例示したが、4素子や6素子等、更に多素子化した場合にも本発明の考え方を適応し設計変更可能であることはいうまでもない。
2 光導波路
3 変調電極
4 偏波合成部
5 筐体
6A,6B 中継基板
7,7A,7B 終端基板
11 信号入力部
12 中継信号線路
13 入力用接続パッド
14 出力用接続パッド
15 終端抵抗部
Claims (5)
- 光導波路と、該光導波路を伝搬する光波を変調するための変調電極とが各々に形成された少なくとも第1及び第2の基板を有する光変調器において、
前記第1及び第2の基板は、互いの基板面を略同じ高さにして基板長さ方向に隣接するように並列して配置され、
前記第1及び第2の基板のそれぞれには、前記第1及び第2の基板の互いに隣接する側の辺とは反対側の辺に沿って配置された、該変調電極への高周波信号を入力するための入力用接続パッドと、前記隣接する側の辺に沿って配置された、該変調電極からの高周波信号を出力するための出力用接続パッドとが設けられ、
該変調電極は、該光導波路を伝搬する光波に変調作用を及ぼす変調区間と、該入力用接続パッドから該変調区間までの入力側区間と、該変調区間から該出力用接続パッドまでの出力側区間とに分けられ、
前記第1の基板の少なくとも1つの該入力側区間における該入力用接続パッドにつながる直線区間の延長線上、あるいは、該入力側区間に曲げ部がある場合の最初の曲率最大部分の延長線上に対して、前記第2の基板の該入力用接続パッドの全てを配置せず、または、
前記第1の基板の少なくとも1つの該出力側区間における該出力用接続パッドにつながる直線区間の延長線上に対して、前記第2の基板の該出力用接続パッドの全てを配置しないように構成したことを特徴とする光変調器。 - 請求項1に記載の光変調器において、
前記第1の基板の該入力用接続パッドと前記第2の基板の該入力用接続パッドとは、前記第1の基板と前記第2の基板の間の平面であって基板長さ方向の軸と基板厚さ方向の軸を持つ平面に各入力用接続パッドの位置を投影した際に、投影した位置が互いにずれており、または、
前記第1の基板の該出力用接続パッドと前記第2の基板の該出力用接続パッドとは、前記第1の基板と前記第2の基板の間の平面であって基板長さ方向の軸と基板厚さ方向の軸を持つ平面に各出力用接続パッドの位置を投影した際に、投影した位置が互いにずれるように構成したことを特徴とする光変調器。 - 請求項1又は請求項2に記載の光変調器において、
前記第1及び第2の基板を収容する筐体を有し、
該筐体の一方の側壁には、該第1の基板に高周波信号を導入するための第1の信号入力部が設けられ、
前記一方の側壁に対向する該筐体の他方の側壁には、該第2の基板に高周波信号を導入するための第2の信号入力部が設けられ、
該第1の信号入力部と該第2の信号入力部とは、互いに対向する位置が一致するように配置されていることを特徴とする光変調器。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の光変調器において、
前記第1の基板と前記第2の基板の間に、該変調電極からの高周波信号を終端するための終端抵抗部を有する終端基板が配置され、
前記第1の基板の該出力用接続パッドに接続された該終端抵抗部と前記第2の基板の該出力用接続パッドに接続された該終端抵抗部とは、前記第1の基板と前記第2の基板の間の平面であって基板長さ方向の軸と基板厚さ方向の軸を持つ平面に各終端抵抗部の位置を投影した際に、投影した位置が互いにずれるように構成したことを特徴とする光変調器。 - 請求項4に記載の光変調器において、
前記第1の基板の該出力用接続パッドに接続された該終端抵抗部を有する終端基板と、前記第2の基板の該出力用接続パッドに接続された該終端抵抗部を有する終端基板とは、同一基板であることを特徴とする光変調器。
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