JP6723811B2 - セサミノールの製造方法 - Google Patents
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(1)セサミノール配糖体を含有する原料を、ラクトバチルス属に属する1以上の乳酸菌と共存させることにより、前記セサミノール配糖体からセサミノールを生成するセサミノール生成工程を含む、セサミノールの製造方法。
(2)前記乳酸菌が、DNBL1826株(受託番号:NITE P−02225)、DNBL1832株(受託番号:NITE P−02229)、DNBL1829株(受託番号:NITE P−02226)、DNBL1830株(受託番号:NITE P−02227)、DNBL1831株(受託番号:NITE P−02228)、及び、ラクトバチルス・カゼイ・ハセガワ菌株(受託番号:FERM BP−10123)から選択される1以上である、(1)に記載の方法。
(3)前記乳酸菌が、ラクトバチルス属に属する2以上の乳酸菌の組み合わせである、(1)に記載の方法。
(4)前記乳酸菌が下記の(A)及び(B):
(A)ラクトバチルス・パラカゼイに属し、セサミノールトリグルコシドをセサミノールジグルコシドに変換する能力を有する、1以上の乳酸菌、
(B)ラクトバチルス・パラカゼイに属し、セサミノールジグルコシドをセサミノールに変換する能力を有する1以上の他の乳酸菌、ラクトバチルス・ペントーサスに属し、セサミノールジグルコシドをセサミノールに変換する能力を有する1以上の乳酸菌、及び、ラクトバチルス・プランタラムに属し、セサミノールジグルコシドをセサミノールに変換する能力を有する1以上の乳酸菌からなる群から選択される1以上の乳酸菌
の組み合わせである、(3)に記載の方法。
(5)前記(A)の乳酸菌が、DNBL1826株(受託番号:NITE P−02225)及びDNBL1832株(受託番号:NITE P−02229)から選択される1以上であり、
前記(B)の乳酸菌が、DNBL1829株(受託番号:NITE P−02226)、DNBL1830株(受託番号:NITE P−02227)、DNBL1831株(受託番号:NITE P−02228)、及び、ラクトバチルス・カゼイ・ハセガワ菌株(受託番号:FERM BP−10123)から選択される1以上である、(4)に記載の方法。
(6)DNBL1826株(受託番号:NITE P−02225)。
(7)DNBL1832株(受託番号:NITE P−02229)。
(8)DNBL1829株(受託番号:NITE P−02226)。
(9)DNBL1830株(受託番号:NITE P−02227)。
(10)DNBL1831株(受託番号:NITE P−02228)。
(11)セサミノール配糖体を含有する原料の、ラクトバチルス属に属する1以上の乳酸菌による発酵物。
(12)前記乳酸菌が、DNBL1826株(受託番号:NITE P−02225)、DNBL1832株(受託番号:NITE P−02229)、DNBL1829株(受託番号:NITE P−02226)、DNBL1830株(受託番号:NITE P−02227)、DNBL1831株(受託番号:NITE P−02228)、及び、ラクトバチルス・カゼイ・ハセガワ菌株(受託番号:FERM BP−10123)から選択される1以上である、(11)に記載の発酵物。
(13)セサミン、及び、
乾燥重量基準で100gあたり100mg以上のセサミノール
を含み、
セサミノール:セサミンの重量比が1:0.1〜1:20の範囲内である、セサミノール含有組成物。
本発明の乳酸菌は、セサミノールの製造に利用可能である。
本発明のセサミノール含有組成物はセサミノールを豊富に含み、特有の、セサミノール:セサミンの重量比を有する。
本発明において単に「セサミノール」という場合、特に明示の無い場合は、糖鎖を有していないアグリコンの形態を指す。
本発明において用いる「セサミノール配糖体を含有する原料」は、セサミノール配糖体を含んでいればよく、セサミノール配糖体のみからなってもよいし、他の成分とともにセサミノール配糖体を含有する組成物であってもよい。セサミノール配糖体を含有する組成物としては、より好ましくは、ゴマに由来する原料である。ゴマに由来する原料としては、ゴマの種子、ゴマの種子の粉砕物、及び、ゴマの種子の脱脂粕、並びに溶媒によるこれらからの抽出物から選択される1種以上が例示できる。ゴマの種子の粉砕物としては、「すりゴマ」として食用に用いられるものも使用することができる。ゴマの種子の脱脂粕は、ゴマ油製造の副産物として副生されるものを使用することができる。この副産物としてはゴマ圧搾粕が例示できる。ゴマの品種は特に限定されない。白ゴマを生産する品種、黒ゴマを生産する品種、他の品種のいずれのゴマでもよい。ゴマに由来する原料は更に他の成分と配合されてもよい。前記溶媒はセサミノール配糖体を溶出可能な溶媒であればよく、水又は水を含む親水性溶媒が挙げられ、特に水が好ましい。
本発明のセサミノールの製造方法は、セサミノール配糖体を含有する原料を、ラクトバチルス属に属する1以上の乳酸菌と共存させることにより、前記セサミノール配糖体からセサミノールを生成するセサミノール生成工程を含む。
本発明では、ラクトバチルス属に属する乳酸菌として、セサミノール配糖体からセサミノールを生成する能力を有する、ラクトバチルス属に属する乳酸菌を用いる。
クトバチルス・カゼイ・ハセガワ菌株(受託番号:FERM BP−10123)からなる群から選択される1以上が好ましい。なお、ラクトバチルス・カゼイ・ハセガワ菌株(受託番号:FERM BP−10123)は、当初はラクトバチルス・カゼイとして分類されたが、現在ではラクトバチルス・パラカゼイに分類されており、本明細書ではラクトバチルス・パラカゼイに属する乳酸菌として扱う。ラクトバチルス・カゼイ・ハセガワ菌株は、本明細書中では「A221株」という場合がある。
ラクトバチルス属に属し、セサミノールトリグルコシドをセサミノールジグルコシドに変換する能力を有する1以上の乳酸菌と、
ラクトバチルス属に属し、セサミノールジグルコシドをセサミノールに変換する能力を有する1以上の他の乳酸菌と
の組み合わせが好ましく、特に、下記の(1)及び(2):
(1)ラクトバチルス・パラカゼイに属し、セサミノールトリグルコシドをセサミノールジグルコシドに変換する能力を有する、1以上の乳酸菌、
(2)ラクトバチルス・パラカゼイに属し、セサミノールジグルコシドをセサミノール
に変換する能力を有する1以上の他の乳酸菌、ラクトバチルス・ペントーサスに属し、セサミノールジグルコシドをセサミノールに変換する能力を有する1以上の乳酸菌、及び、ラクトバチルス・プランタラムに属し、セサミノールジグルコシドをセサミノールに変換する能力を有する1以上の乳酸菌からなる群から選択される1以上の乳酸菌
の組み合わせが好ましい。
SDGを指すが、これには限定されず、β1,2 SDGであってもよい。
前記原料を前記乳酸菌と共存させる条件は、前記乳酸菌の作用により前記原料中のセサミノール配糖体における糖鎖が切断されセサミノールが生成される条件であれば特に限定されない。
接触させるために適当な液体媒体を更に含むことが好ましい。前記液体媒体としてば水が挙げられる。ここで水は、適当な緩衝成分を溶解した緩衝水溶液であってもよいし、後述するような栄養成分を配合した液体培地であってもよい。
本発明はまた新規乳酸菌:DNBL1826株(受託番号:NITE P−02225)、DNBL1832株(受託番号:NITE P−02229)、DNBL1829株(受託番号:NITE P−02226)、DNBL1830株(受託番号:NITE P−02227)、DNBL1831株(受託番号:NITE P−02228)に関する。
(受託番号:NITE P−02229)は、セサミノールトリグルコシドをセサミノールジグルコシドに変換する能力が特に高いため有用である。これらの変異株は、セサミノールトリグルコシドをセサミノールジグルコシドに変換する能力を有する変異株であることが好ましい。
本発明はまた、セサミノール配糖体を含有する原料の、ラクトバチルス属に属する1以上の乳酸菌による発酵物に関する。
本発明のこの態様において、セサミノール配糖体を含有する原料の範囲は上記のとおりであり、好ましくはゴマに由来する原料である。
発酵処理の好適な条件は、セサミノール生成工程において説明したのと同様の条件であることができる。
本発明の発酵物は、好ましくは経口摂取用組成物である。このような発酵物は、健康に有用な機能を訴求した健康食品や栄養補助食品に使用することができる。
本発明の他の好ましい実施形態は、セサミン、及び、乾燥重量基準で100gあたり100mg以上のセサミノールを含み、セサミノール:セサミンの重量比が1:0.1〜1:20の範囲内である、セサミノール含有組成物に関する。
前記セサミノール含有組成物においてセサミノールの含有量の上限は特に限定されないが、乾燥重量基準で100gあたり、通常は500mg以下、例えば250mg以下である。
くは1:0.1〜1:10、より好ましくは1:0.5〜1:5、より好ましくは1:0.5〜1:2である。
得られたセサミノール含有組成物は抗酸化作用を有する食品又は医薬品として経口摂取するのに適している。
後述する実験1〜3では乳酸菌株として「DNBL1826株」、「DNBL1832株」、「DNBL1829株」、「DNBL1830株」、「DNBL1831株」、「A221株」を使用した。
P−02225が付与されている(受託日:平成28年(2016年)3月23日)。
これらの乳酸菌株のペレット,あるいは懸濁液を次の手順で調製した。
以下の試験の説明ではセサミノール関連物質を以下の略号で表す場合がある。
SMN:セサミノール
SEM:セサミン
STG:セサミノールトリグルコシド
SDG:セサミノールジグルコシド
β1,2 SDG:β1,2結合により結合した糖鎖を有するSDG
β1,6 SDG:β1,6結合により結合した糖鎖を有するSDG
SMN標準品:(+)Sesaminol(長良サイエンス社製:製品番号NS182102)
SEM標準品:(+)Sesamin(長良サイエンス社製:製品番号NS180103)
STG標準品:Sesaminol Triglucoside(長良サイエンス社製:製品番号NS185102)
β1,2 SDG標準品:Sesaminol(1→2)Diglucoside(長良サイエンス社製:製品番号NS185201)
β1,6 SDG標準品:Sesaminol(1→6)Diglucoside(長良サイエンス社製:製品番号NS185301)
市販のすりゴマ(白)、又は、市販のゴマ圧搾粕を原料として用い、その熱水抽出物を
基質として乳酸菌による発酵を行ってセサミノールの生成を試みた。
使用した乳酸菌株は結果の欄に示す通りである。
原料10gと精製水100mlとを300ml三角フラスコ容器に入れ、121℃で15分間オートクレーブ処理した。
オートクレーブ処理後の懸濁液をNo.2ろ紙(アドバンテック社製)でろ過し、ろ液を再滅菌した。当該再滅菌して得られたろ液を熱水抽出液として、使用した。
ネガティブコントロールとして、前記原料の熱水抽出液を、乳酸菌を添加しない以外は同様の手順で処理した。この試験区を「乳酸菌未処理」の試験区とした。
を使用し、移動相としてアセトニトリル及び2%酢酸を用いたグラジエント条件下で分析を行った。カラムオーブンを30℃に設定したまま5%アセトニトリル溶液から開始し、0分から10分までに20%まで、さらに10分から25分までに、80%まで濃度を上げ、その後100%アセトニトリルによる洗浄工程を経る条件を用いた。なお流速1mL/分で290nmでの検出を行った。また、サンプル注入量は20μlとした。
乳酸菌として
DNBL1826株のみ、
DNBL1826株とDNBL1829株との組み合わせ、
DNBL1826株とDNBL1830株との組み合わせ、
DNBL1826株とDNBL1831株との組み合わせ、
DNBL1832株のみ、
DNBL1832株とDNBL1829株との組み合わせ、
DNBL1832株とDNBL1830株との組み合わせ、又は
DNBL1832株とDNBL1831株との組み合わせ、
を用い、基質として市販のすりゴマの熱水抽出物、又は、市販のゴマ圧搾粕の熱水抽出物を用いた試験における、発酵処理第2日の薄層クロマトグラフィーの結果を図1、2に、
発酵処理第7日のHPLCの結果を下記表1、2に示す。
各成分の原料粉末100gあたりの含有量は、抽出効率が100%であると仮定して算出している。他の実験においても同様である。
乳酸菌として
DNBL1826株とA221株との組み合わせ、又は
DNBL1832株とA221株との組み合わせ
を用い、基質として市販のすりゴマの熱水抽出物を用いた試験における、発酵処理第5日の薄層クロマトグラフィーの結果を図3に、発酵処理第5日のHPLCのチャートを図4f、gに、発酵処理第5日のHPLCの分析結果を下記の表3にそれぞれ示す。
ドが減少した。
乳酸菌として
DNBL1832株のみ、又は
DNBL1832株とA221株との組み合わせ
を用い、基質として市販のゴマ圧搾粕の熱水抽出物を用いた試験における、発酵処理第4日の薄層クロマトグラフィーの結果を図5に、発酵処理第7日のHPLCの分析結果を下記の表4にそれぞれ示す。
図5に示される通りDNBL1832株は単独でも少量のセサミノールを生成することができ、A221株を併用したときにセサミノールの生産能が顕著に高い。
市販のすりゴマ(白)を原料として用い、その懸濁液を基質として乳酸菌による発酵を行ってセサミノール含有組成物の製造を試みた。
使用した乳酸菌株は結果の欄に示す通りである。
後述する試験区ごとに、原料1gと精製水20mLとを50ml遠沈管に入れて懸濁液を調製し、121℃で15分間オートクレーブ処理した。
乳酸菌として
DNBL1826株のみ、
DNBL1826株とDNBL1829株との組み合わせ、
DNBL1826株とDNBL1831株との組み合わせ、
DNBL1832株のみ、
DNBL1832株とDNBL1829株との組み合わせ、又は
DNBL1832株とDNBL1831株との組み合わせ
を用い、基質として市販のすりゴマの懸濁液を用いた試験における発酵処理第7日のHPLCの分析結果を下記の表5に示す。
また、セサミン(SEM)の量は乳酸菌発酵によっては変動しなかった。
市販のすりゴマ(白)を原料として用い、その懸濁液を基質として乳酸菌による発酵を行ってセサミノール含有組成物の製造を試みた。
乳酸菌株としてDNBL1826株とDNBL1829株との組み合わせを用いた。
原料20gと精製水100mLとを300mlの三角フラスコに入れて懸濁液を調製し、121℃で15分間オートクレーブ処理した。
発酵処理の第7日に、前記容器中の乳酸菌懸濁液をオートクレーブ処理により滅菌し、凍結乾燥して、凍結乾燥組成物を得た。
DNBL1826株及びDNBL1829株により発酵させた試験区で得られた凍結乾燥組成物と、乳酸菌未処理の試験区で得られた凍結乾燥組成物のHPLCの分析結果を下記の表6に示す。
なお、99.5%エタノールではSTGは効率良く抽出されない。
市販のゴマ圧搾粕を原料として用い、その懸濁液を基質として乳酸菌による発酵を行ってセサミノール含有組成物の製造を試みた。
乳酸菌株としてDNBL1826株とDNBL1829株との組み合わせを用いた。
原料20gと精製水100mLとを300mlの三角フラスコに入れて懸濁液を調製し、121℃で15分間オートクレーブ処理した。
DNBL1826株及びDNBL1829株により発酵させた試験区で得られた凍結乾燥組成物と、乳酸菌未処理の試験区で得られた凍結乾燥組成物のHPLCの分析結果を下記の表7に示す。
なお、99.5%エタノールではSTGは効率良く抽出されない。
市販のすりゴマ(白)を原料として用い、その熱水抽出物を基質として乳酸菌による発酵を行ってセサミノールの生成を試みた。
使用した乳酸菌株は結果の欄に示す通りである。
原料10gと精製水100mLとを300ml三角フラスコ容器に入れ、121℃で15分間オートクレーブ処理した。
オートクレーブ処理後の懸濁液をNo.2ろ紙(アドバンテック社製)でろ過し、ろ液を再滅菌した。当該再滅菌して得られたろ液を熱水抽出液として、使用した。
ネガティブコントロールとして、前記原料の熱水抽出液を、乳酸菌を添加しない以外は同様の手順で処理した。この試験区を「乳酸菌未処理」の試験区とした。
乳酸菌として
DNBL1826株のみ、
DNBL1826株とDNBL1829株との組み合わせ、
DNBL1826株とDNBL1830株との組み合わせ、
DNBL1826株とDNBL1831株との組み合わせ、
DNBL1826株とA221株との組み合わせ、
DNBL1832株のみ、
DNBL1832株とDNBL1829株との組み合わせ、
DNBL1832株とDNBL1830株との組み合わせ、
DNBL1832株とDNBL1831株との組み合わせ、
DNBL1832株とA221株との組み合わせ、
DNBL1829株のみ、
DNBL1830株のみ、
DNBL1831株のみ、又は、
A221株のみ
を用い、基質として市販のすりゴマの熱水抽出物を用いた試験における、発酵処理第2日
の薄層クロマトグラフィーの結果を図9に、発酵処理第7日の薄層クロマトグラフィーの結果を図10に示す。また、発酵処理第2日及び第7日でのHPLC分析の結果をそれぞれ下記表8及び9に示す。
図9、10に示すTLCによる分析結果から、DNBL1829株、DNBL1830株及びDNBL1831株はセサミノールトリグルコシド(STG)をセサミノールジグルコシド(SDG)に変換する能力は低いが、セサミノールジグルコシド(SDG)をセサミノール(SMN)に変換する能力が高いことが示唆された。
市販のゴマ圧搾粕を原料として用い、その熱水抽出物を基質として乳酸菌による発酵を
行ってセサミノールの生成を試みた。
実験5において、原料として市販のすりゴマ(白)に代えて、市販のゴマ圧搾粕を用いた以外は実験5と同様の手順により、ゴマ圧搾粕の熱水抽出物による乳酸発酵を7日間行った。乳酸菌も実験5と同じものを用いた。
発酵処理の第7日に、実験5と同様の手順でHPLC分析を行った。
発酵処理第2日の薄層クロマトグラフィーの結果を図11に、発酵処理第7日の薄層クロマトグラフィーの結果を図12に示す。また、発酵処理第2日及び第7日でのHPLC分析の結果をそれぞれ下記表10及び11に示す。
また、A221株は単独でもセサミノール生成能を有することが確認された。
市販のすりゴマ(白)を原料として用い、その熱水抽出物を基質として乳酸菌による発酵を行ってセサミノールの生成を試みた。
実験5と同様の手順により、すりゴマの熱水抽出物による乳酸発酵を7日間行った。各乳酸菌を単独で用いた。
発酵処理の第7日に、実験5と同様の手順でHPLC分析を行った。
発酵処理第7日の薄層クロマトグラフィーの結果を図13に示す。また、発酵処理第7日でのHPLC分析の結果を下記表12に示す。
市販のゴマ圧搾粕を原料として用い、その熱水抽出物を基質として乳酸菌による発酵を行ってセサミノールの生成を試みた。
実験6と同様の手順により、ゴマ圧搾粕の熱水抽出物による乳酸発酵を7日間行った。各乳酸菌を単独で用いた。
発酵処理の第7日に、実験5と同様の手順でHPLC分析を行った。
発酵処理第7日の薄層クロマトグラフィーの結果を図14に示す。また、発酵処理第7日でのHPLC分析の結果を下記表13に示す。
本発明の乳酸菌は、本発明のセサミノール製造方法に利用可能である。
Claims (6)
- セサミノール配糖体を含有する原料を、ラクトバチルス属に属する1以上の乳酸菌と共存させることにより、前記セサミノール配糖体からセサミノールを生成するセサミノール生成工程を含み、
前記乳酸菌が下記の(1)及び(2):
(1)DNBL1826株(受託番号:NITE P−02225)及びDNBL1832株(受託番号:NITE P−02229)から選択される1以上の乳酸菌、
(2)DNBL1829株(受託番号:NITE P−02226)、DNBL1830株(受託番号:NITE P−02227)、DNBL1831株(受託番号:NITE P−02228)、及び、ラクトバチルス・カゼイ・ハセガワ菌株(受託番号:FERM BP−10123)から選択される1以上の乳酸菌
の組み合わせである、セサミノールの製造方法。 - 前記(2)の乳酸菌が、DNBL1829株(受託番号:NITE P−02226)、DNBL1830株(受託番号:NITE P−02227)、及び、DNBL1831株(受託番号:NITE P−02228)から選択される1以上である、請求項1に記載の方法。
- (1)DNBL1826株(受託番号:NITE P−02225)及びDNBL1832株(受託番号:NITE P−02229)から選択される1以上の乳酸菌、並びに、
(2)DNBL1829株(受託番号:NITE P−02226)、DNBL1830株(受託番号:NITE P−02227)、DNBL1831株(受託番号:NITE P−02228)、及び、ラクトバチルス・カゼイ・ハセガワ菌株(受託番号:FERM BP−10123)から選択される1以上の乳酸菌
を含む乳酸菌の組み合わせ。 - 前記(2)の乳酸菌が、DNBL1829株(受託番号:NITE P−02226)、DNBL1830株(受託番号:NITE P−02227)、及び、DNBL1831株(受託番号:NITE P−02228)から選択される1以上の乳酸菌である、請求項3に記載の乳酸菌の組み合わせ。
- セサミノール配糖体を含有する原料の、
(1)DNBL1826株(受託番号:NITE P−02225)及びDNBL1832株(受託番号:NITE P−02229)から選択される1以上の乳酸菌、並びに、
(2)DNBL1829株(受託番号:NITE P−02226)、DNBL1830株(受託番号:NITE P−02227)、DNBL1831株(受託番号:NITE P−02228)、及び、ラクトバチルス・カゼイ・ハセガワ菌株(受託番号:FERM BP−10123)から選択される1以上の乳酸菌
の組み合わせによる発酵物。 - 前記(2)の乳酸菌が、DNBL1829株(受託番号:NITE P−02226)、DNBL1830株(受託番号:NITE P−02227)、及び、DNBL1831株(受託番号:NITE P−02228)から選択される1以上の乳酸菌である、請求項5に記載の発酵物。
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