以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態において説明する寸法、材料、形状及び構成要素の相対的な位置は任意に設定でき、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施形態に限定されない。
[第1実施形態]
図1に示すように、少なくとも一台のゲーム機30を備えるゲームシステム100は、ユーザ端末40と、センターサーバ20とを備えている。このセンターサーバ20は、サーバ装置として機能し、ゲームサーバ21B及び決済サーバ21Aを備えている。また、ゲーム機30は、センターサーバ20に所定のネットワーク10を介して接続可能である。一例として、ゲーム機30は、店舗31等の所定の施設に設置されている。さらに、ユーザ端末40は、ネットワーク10を介してセンターサーバ20と接続可能である。
センターサーバ20は、複数のコンピュータとしてのサーバユニットが組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。一例として、センターサーバ20は、ゲームサーバ21B及び決済サーバ21Aを有している。ただし、センターサーバ20は、単一のサーバユニットにより構成されていてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ20が構成されてもよい。ゲームサーバ21Bは、ゲーム機30又はゲーム機30のユーザに対して、ゲームに関連する複数のサービスを提供する。このサービスは、ネットワーク10を介してゲーム機30のプログラム或いはデータを配信し、更新する配信サービスを含んでいる。センターサーバ20は、この配信サービスを通じて、各ゲーム機30にゲームの提供に必要な各種のプログラム或いはデータを適宜に配信する。
ゲームに関連する複数のサービスは、例えば、ユーザを認証するサービス、ユーザのゲームレベルを変更するサービス、ゲーム内で使用するアイテムを提供するサービス、ゲームで使用する楽曲を提供するサービス、大会に参加するサービス、及び所定のモードをプレイするサービスを含んでいる。また、ゲームに関連する複数のサービスは、後述するゲームを提供するサービスと、所定期間有効なサービスとを含んでいる。
ユーザのゲームレベルを変更するサービスは、例えば、繰り返しプレイすることによって、ゲーム内の経験値ポイントが貯まってユーザのレベルが上がるゲームにおいて、レベルの上限を開放するサービス(図2の「レベル上限の開放」)を含んでいる。これにより、ユーザは、自らのレベルに応じた新たな楽曲をプレイできるようになる。例えば、ゲームの初期状態においては、ユーザが所定のレベルに到達すると、レベル上限値に達してレベルが上がらなくなる。この場合、ユーザが「レベル上限の開放」サービスに課金することによって、このレベル上限値が開放される。これにより、ユーザのレベルが上限を超えて上がって、より高いレベルのユーザに提供される楽曲がプレイ可能となる。
ゲーム内で使用するアイテムを提供するサービスは、例えば、ゲーム内で使用できるデジタルカードを提供するサービス(図2の「カード発行」)を含んでいる。このデジタルカードは、ユーザアイコンの役割を果たし、ユーザは所望のカードをユーザアイコンとして設定できる。一例として、ユーザが「カード発行」サービスに課金することによって抽選が行われ、抽選の結果に応じたデジタルカードが新たに提供される。また、ゲームで使用する楽曲を提供するサービスは、例えば、ゲーム内で使用できる楽曲を提供するサービス(図2の「楽曲追加」)を含んでいる。一例として、ユーザが「楽曲追加」サービスに課金することによって抽選が行われ、抽選の結果に応じた楽曲が新たに提供される。
大会に参加するサービスは、例えば、順位に応じた特典が付与される大会に参加するサービス(図2の「大会参加」)を含んでいる。この大会の参加者には、その順位に応じて特典(例えば、賞金、公式大会への参加権若しくは招待券、及びノベルティグッズ等)が提供される。所定のモードをプレイするサービスは、例えば、下位の会員レベルのユーザが、上位の会員レベルのユーザに提供されるモードを一時的にプレイできるサービス(図2の「特別会員体験」)を含んでいる。上位の会員(特別ユーザ)用のモードでは、下位の会員(通常ユーザ)用のモードよりも選択可能な楽曲数が多く、より多くのプレイ態様を選択できる。例えば、ゲームの提供対価として月額使用料の支払いを選択する場合、ユーザは、通常ユーザモードと特別ユーザモードとを選択できる。そして、特別ユーザモードを選択したユーザは、特別ユーザ用のモードをプレイできる。
さらに、ゲームサーバ21Bが提供するサービスは、課金対象ではないサービスを含んでいてもよい。例えば、ゲームサーバ21Bは、認証したユーザのプレイ結果を含むプレイデータをゲーム機30からゲームサーバ21Bが受け取って保存するサービスを提供してもよい。さらに、ゲームサーバ21Bは、ゲームサーバ21Bが保存するプレイデータを、ゲーム機30に提供するサービスを提供してもよい。その他に、ゲームサーバ21Bは、ネットワーク10を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際に、ユーザ同士をマッチングするサービスを提供してもよい。
また、ゲームに関連するサービスは、センターサーバ20がユーザからゲームの提供に必要な提供対価を徴収するサービス(図2の「月額課金」)を含んでいてもよい。さらに、ゲームに関連するサービスは、ゲームの提供に必要な提供対価を徴収するサービスとして、選択された曲数の楽曲をプレイするゲームを提供するサービスを提供してもよい。この場合、プレイする曲数は指定可能であってもよい。
また、センターサーバ20は、ネットワーク10を介してユーザ端末40のユーザに各種のWebサービスを提供する。例えば、センターサーバ20は、後述する支払プログラムPD2(支払アプリケーションソフト)を提供するサービス、又は対価の支払用のWebページを表示するサービスを提供してもよい。さらに、センターサーバ20は、ゲーム機30が提供するゲームに関する各種のゲーム用情報を提供するサービス、各ユーザ端末40に各種データ或いはソフトウェアを配信(データ等のアップデートを含む)するサービス、ユーザによる情報発信、交換、及び共有のための交流の場を提供するサービス、及び各ユーザを識別するためのユーザ識別IDを付与するサービスを提供してもよい。
ネットワーク10は、センターサーバ20に対してゲーム機30及びユーザ端末40をそれぞれ接続できるように構成されている。一例として、ネットワーク10は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成されている。具体的には、LAN12が、センターサーバ20及びゲーム機30のそれぞれと、インターネット11とを接続している。そして、WANとしてのインターネット11とLAN12とが、ルータ13を介して接続されている。ユーザ端末40も、インターネット11に接続されるように構成されている。代替的に、ゲーム機30と店舗31のルータ13との間にローカルサーバが設置されていてもよい。ゲーム機30は、このローカルサーバを介して、センターサーバ20と通信可能に接続できる。センターサーバ20のゲームサーバ21B及び決済サーバ21Aは、LAN12に代えて又は加えてインターネット11により、相互に接続されていてもよい。
ゲーム機30は、所定の対価である料金の支払いと引き換えに、対価に対応した範囲でユーザにゲームをプレイさせる商業用(業務用)のゲーム装置である。このゲーム機30は、アーケードゲーム機と呼ばれることがある。また、ゲーム機30はコンピュータ装置であり、多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として、店舗31に設置される。ゲーム機30は、一例として、落下するオブジェクトが判定ラインに到達するタイミングに合わせて操作ボタンを操作する音楽ゲームを提供する。なお、ゲーム機30は、音楽ゲーム以外の各種のゲーム、例えばクイズゲーム、スポーツゲーム、アクションゲーム、及びロールプレイングゲーム等を提供してもよい。以下では、音楽ゲームを提供する場合を例として説明する。
ユーザ端末40は、ネットワーク接続が可能であるコンピュータ装置である。例えば、ユーザ端末40は、携帯電話(スマートフォンを含む)のようなモバイル端末装置40A、及び据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ40Bを含む。その他にも、据置型の家庭用ゲーム装置、携帯型ゲーム装置、及び携帯型タブレット端末装置等の各種のコンピュータ装置が、ユーザ端末40に含まれる。ユーザ端末40は、各種のコンピュータソフトウェアを実装することにより、センターサーバ20が提供する種々のサービスをユーザに享受させることが可能である。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る発明の概要を説明する。ユーザは、ゲーム機30にてゲームをプレイするときに、ICカード又はユーザ端末40をゲーム機30に読み取らせて、ユーザ認証を受けることによってゲームシステム100にログインする。ゲーム機30は、センターサーバ20のゲームサーバ21Bにユーザ識別情報(例えばユーザ識別ID)を送信する。ユーザがゲームの提供に必要な提供対価を支払うと、ゲーム機30はゲームの提供を開始する。なお、提供対価の支払はゲームを提供するための条件であるが、例えば、「月額課金」サービスを利用する場合には、月額使用料として、プレイ開始前又はプレイ終了後に支払うこともできる。
代替的に、ユーザは、ユーザ端末40からゲームシステム100にログインしてもよい。この場合、ゲーム機30によるユーザ認証は省略できる。例えば、ユーザは、予めユーザ端末40にダウンロードした支払プログラムPD2を起動して、ユーザ認証を受けることによってゲームシステム100にログインしてもよい。ユーザは、ログイン後にユーザ端末40によって識別画像Qを読む込む。そして、ユーザ端末40は、識別画像Qから取得した管理単位識別情報(例えばゲーム機識別ID)と、ユーザが入力したユーザ識別情報(例えばユーザ識別ID)とを、ゲーム機30を介さずにゲームサーバ21Bに送信する。その後、ゲームサーバ21Bは、ユーザ識別情報によって特定されたユーザのプレイデータを含むゲームデータを、管理単位識別情報によって特定されたゲーム機30に送信する。これにより、ゲーム機30は、ユーザにゲームを提供することができる。
ゲーム機30は、少なくとも一台のゲーム機30を含むように設定された管理単位を識別する管理単位識別情報を含む識別画像Q(例えば二次元コード)を、モニタ38に表示する。さらに、この識別画像Qは、支払画面が表示されるWebページのアドレス、支払プログラムPD2を配布するWebページのアドレス、又はゲーム機30が提供可能な複数のサービスのそれぞれを特定する情報(例えばサービス識別ID)を含んでいてもよい。ここで、管理単位とは、一つの店舗31内の複数の同一の機種のゲーム機30、近接して設置された複数のゲーム機30、又は一つのゲーム機30を含むように設定される単位である。また、管理単位識別情報とは、各管理単位を識別するための各管理単位に固有の識別情報である。
例えば、管理単位が一つのゲーム機30を含むように設定されている場合、管理単位識別情報は、ゲーム機30を識別するためのゲーム機30毎に固有のゲーム機識別情報(例えばゲーム機識別ID)である。また、管理単位が店舗31内の複数の同一の機種のゲーム機30を含むように設定されている場合、管理単位識別情報は、店舗31及び機種を識別するための識別情報である。この場合、複数のゲーム機30に対して、一つの管理単位識別情報が用いられる。以下では、管理単位が一つのゲーム機30を含むように設定され、管理単位識別情報としてゲーム機識別IDが用いられる場合を例として説明する。
ユーザは、予めユーザ端末40にダウンロードした支払プログラムPD2を起動し、ユーザ認証を受ける。そして、認証されたユーザは、ユーザ端末40を用いて、ゲーム機30のモニタ38に表示された識別画像Qを読み取る。識別画像Qを読み取ると、ユーザ端末40は、識別画像Qから管理単位識別情報としてゲーム機識別IDを取得してゲームサーバ21Bに送信する。ゲームサーバ21Bは、ゲーム機識別IDを受信すると、ゲーム機識別IDに対応する管理単位に含まれるゲーム機30が提供するゲームに関連する複数のサービスを、ユーザ端末40に表示させる。すなわち、ゲームサーバ21Bは、識別画像Qを表示したゲーム機30が提供するゲームに関連する複数のサービスを、課金対象としてユーザに提示する。例えば、ゲームサーバ21Bは、課金対象となる複数のサービス(課金要素)を特定する情報(一例としてサービス識別ID)をユーザ端末40に送信する。
そして、ユーザ端末40は、課金対象となるサービスを選択するための支払画面を、ユーザ端末40のパネル47に表示させる。ここでユーザは、必要に応じて支払いのための代用貨幣、仮想通貨、電子マネー、及びポイント等の消費媒体を購入する。消費媒体の購入は、支払プログラムPD2を用いて行ってもよく、他のプログラム又はゲームサーバ21Bが提供するWebページを用いて行ってもよい。代替的に、ユーザは、通貨で対価を支払うこともできる。そして、ユーザは、支払画面を介して、表示されたサービスの中から利用したいサービスを選択する。ユーザ端末40は、選択されたサービスを識別するための各サービスに固有の課金対象情報(例えばサービス識別ID)とゲーム機識別IDとを含む決済情報をゲームサーバ21Bに送信する。ゲームサーバ21Bは、受信した決済情報を保存して、決済サーバ21Aに送信する。なお、課金対象情報は、サービス名称、及びサービスの対価(課金対象対価)等の他の情報であってもよいが、以下ではサービス識別IDが用いられる場合を例として説明する。
決済サーバ21Aは、課金対象情報に対応する課金対象対価を消費させる決済処理を行い、決済処理の結果をゲームサーバ21Bに送信する。そして、ゲームサーバ21Bは、決済処理の結果を、ゲーム機識別IDによって特定したゲーム機30と、ユーザ端末40とに送信する。ゲーム機30は、決済が完了したことを示す決済処理の結果が通知されると、ユーザが選択したサービスを提供する。例えば、ユーザが「カード発行」サービスを選択し、その決済処理が完了した場合、ゲーム機30は、ゲーム内で抽選を行い、抽選の結果に応じて発行されたデジタルカードのデータをユーザのプレイデータに追加する。
決済処理の結果は、決済が完了したことを示す情報、又は決済が完了しなかったことを示す情報を含んでいる。また、決済処理の結果は、当該結果に対応する決済処理がなされたサービスを識別する情報(例えばサービス識別ID)を含んでいてもよい。これにより、ゲーム機30は、決済処理がなされたサービスを特定して、ユーザに提供できる。さらに、決済処理の結果は、決済が完了しなかった理由を示す情報を含んでいてもよい。これにより、ゲーム機30は、決済が完了しなかった理由を、ユーザに提示できる。また、決済が完了しなかったことを示す決済処理の結果は、ユーザ端末40のみに送信されてもよい。ユーザは、決済が完了しなかったことを、ユーザ端末40において確認できる。そのため、ゲーム機30は、決済が完了しなかったことを示す決済処理の結果を表示しなくともよい。
なお、ゲーム終了後には、ゲーム機30からプレイデータがゲームサーバ21Bに送信される。そして、ゲームサーバ21Bは、ユーザ端末40を識別する端末識別情報(例えば端末識別ID)とプレイデータを紐づけて保存する。その後、ゲームサーバ21Bは、ユーザ端末40にプレイデータ(例えばプレイ履歴)を送信する。ユーザ端末40は、受信したプレイ履歴をディスプレイに表示させる。
[センターサーバの構成]
図3を参照してゲームシステム100の制御系について説明する。センターサーバ20の決済サーバ21Aは、決済サーバ21Aを制御する決済サーバ制御部22Aと、決済サーバ21Aの決済プログラムPAを記憶したサーバ記憶部としての決済サーバメモリ23Aとを備えている。この決済サーバ21Aは、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
また、センターサーバ20のゲームサーバ21Bは、ゲームサーバ21Bを制御するゲームサーバ制御部22Bと、ゲームサーバ21BのゲームプログラムPBを記憶したサーバ記憶部としてのゲームサーバメモリ23Bとを備えている。このゲームサーバ21Bは、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
センターサーバ20は、それぞれ独立したサーバ装置である決済サーバ21A及びゲームサーバ21Bを備えている。しかし、センターサーバ20は、決済サーバ21A及びゲームサーバ21Bとして機能する一つのサーバ装置を備えていてもよい。また、決済サーバ21A及びゲームサーバ21Bは、それぞれ異なる場所に設置されていてもよい。一例として、決済代行業者が決済サーバ21Aを保有及び管理しており、ゲーム提供業者がゲームサーバ21Bを保有及び管理していてもよい。この場合、決済サーバ21Aとゲームサーバ21Bとは、ネットワーク10を介して接続される。
一例として、決済サーバ制御部22A及びゲームサーバ制御部22Bのプロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro-Processing Unit)であり、決済サーバメモリ23A及びゲームサーバメモリ23Bに記憶された制御プログラムに基づいて、装置全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。また、決済サーバメモリ23A及びゲームサーバメモリ23Bは、プロセッサが動作するためのシステムワークメモリであるRAM(Random Access Memory)、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)及びSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を含む。
プロセッサ、例えばCPUは、ROM又はHDDに記憶された制御プログラムに従って、種々の演算、制御、及び判別等の処理動作を実行できる。また、決済サーバ制御部22A及びゲームサーバ制御部22Bには、所定の指令及びデータを入力するキーボード若しくは各種スイッチを含む操作部が、有線接続又は無線接続されている。また、決済サーバ制御部22A及びゲームサーバ制御部22Bには、装置の入力状態、設定状態、計測結果、及び各種情報を表示する表示部が、有線接続又は無線接続されている。さらに、決済サーバ制御部22A及びゲームサーバ制御部22Bは、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、CF(Compact Flash)カード、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバ等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行うこともできる。
決済サーバメモリ23A及びゲームサーバメモリ23Bは、ハードディスク及び半導体記憶装置等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体)を含んだ記憶装置である。決済サーバメモリ23A及びゲームサーバメモリ23Bは、一つの記憶ユニット上に全てのデータを保持してもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶してもよい。そして、決済サーバメモリ23Aは、必要な各種の処理を決済サーバ制御部22Aに実行させるコンピュータプログラムの一例として、決済プログラムPAを記録している。また、ゲームサーバメモリ23Bは、必要な各種の処理をゲームサーバ制御部22Bに実行させるコンピュータプログラムの一例として、ゲームプログラムPBを記録している。ゲームサーバ制御部22Bは、ゲームプログラムPBを実行することによって、ユーザに音楽ゲームを含む各種のサービスを提供する。また、決済サーバメモリ23Aは口座情報DAを記憶しており、口座情報DAは、一例として、ユーザが所有する消費媒体又は通貨の残高を示す情報であり、各ユーザに固有のユーザ情報に関連付けられている。
ゲームサーバメモリ23BはゲームデータDBを記憶している。このゲームデータDBは、音楽ゲーム用の各種のデータと、各ユーザのプレイデータである。一例として、音楽ゲーム用の各種のデータは、画像データと、楽曲データと、譜面データとを含んでいる。これらのデータは、適宜ゲーム機30に送信されてもよい。例えば、ゲームサーバ21Bは、アップデートのため、又はオンラインゲームを提供するために、ゲームデータをゲーム機30に送信する。画像データは、例えば、アイコン、各オブジェクト、及び背景等のデータを含んでいる。また、楽曲データは、楽曲、効果音及び演出音等のデータを含んでいる。そして、譜面データは、ゲームの操作手順を定義したデータであり、例えばオブジェクトの種類、操作すべきタイミング、ゲーム画面における判定ラインへの到達位置等のデータを含んでいる。また、プレイデータは、プレイヤのプレイ履歴(過去の実績)等の各プレイヤに固有の内容を次回以降に引き継ぐためデータである。例えば、プレイデータは、ユーザのゲームレベル、会員レベル、ユーザが保有するデジタルカード、ユーザが獲得した楽曲、及びユーザが参加した大会の成績等のデータを含んでいる。
決済実行手段の一例である決済サーバ制御部22Aは、論理的装置として決済処理部24と通知部25とを有している。これらの論理的装置は、決済サーバ制御部22Aのハードウェア資源と、ソフトウェア資源としての決済プログラムPAとの組合せによって実現される。そして、決済処理部24は、サービス識別IDに対応する課金対象対価を消費させる決済処理を実行する。この課金対象対価の値は、決済情報に含められており、ユーザ端末40から送信される。例えば、図2に示す「レベル上限の開放」サービスが選択された場合、決済情報は「レベル上限の開放」に対応するサービス識別IDと、その対価の値(500円)とを含んでいる。なお、消費媒体を消費させる場合、課金対象対価の値を消費媒体に換算して消費させてもよい。代替的に、決済サーバメモリ23Aは、サービス識別IDと紐づけられた課金対象対価の値を記憶していてもよい。決済処理部24は、記憶されている課金対象対価の値を参照して消費媒体を消費させる。
決済処理部24は、ユーザ端末40から取得した各ユーザに固有のユーザ情報(例えばユーザID及びパスワード)に基づいてユーザ認証を行う。そして、決済処理部24は、認証したユーザの口座情報DAを参照して、決済情報に含まれた課金対象対価の値に対応する量の消費媒体を、ユーザが保有する消費媒体から減算する決済処理を行う。また、決済処理部24は、ユーザが消費媒体を購入した場合に、口座情報DAを参照して、購入量に対応する消費媒体を、ユーザが保有する消費媒体に加算してもよい。また、ユーザが通貨により支払いする場合、決済処理部24は、口座情報DAを参照して、決済情報に含まれた課金対象対価の値に対応する金額を、ユーザが保有する預金額から減算してもよい。
代替的に、決済処理は、課金対象対価が後日支払われる処理、決済代行業者に決済処理の代行を依頼する処理、及びユーザの外部口座から対価を引き落とすように金融機関に依頼する処理等であってもよい。さらに、決済処理は複数の処理が組み合わせて実行されてもよい。例えば、決済処理において、課金対象対価の値に対応する量の消費媒体が、決済代行業者を介して購入され、購入された消費媒体が消費されてもよい。さらに、決済処理においては、予め指定されたユーザ以外の者が保有する口座等から支払いがされてもよい。さらに、決済処理においては、ユーザ端末40の電話番号又は端末ID等に基づいてユーザを認証してもよい。
通知部25は、決済処理部24による決済処理の結果を、ゲームサーバ21Bを介して、ゲーム機識別IDに基づいて識別されるゲーム機30に対して通知する。ゲームサーバ21Bは、決済処理の結果とともに、提供されるサービスに関連するデータ(例えば購入したデジタルカードのデータ)を、ゲーム機30に送信してもよい。また、提供されるサービスに関連するデータがゲーム機30に保存されている場合、ゲームサーバ21Bは、当該データの使用を許可する指示(例えば、データの使用権をユーザに付与する処理の指示)をゲーム機30に送信してもよい。代替的に、通知部25は、ゲーム機30に対して決済処理の結果を直接通知してもよい。
決済プログラムPAは、コンピュータとしての決済サーバ制御部22Aを、課金対象情報に対応する課金対象対価を消費させる決済処理を実行するとともに、決済処理の結果を管理単位識別情報に基づいて識別されるゲーム機30に対して直接的に又は間接的に通知する決済実行手段として機能させる。
ゲームサーバ制御部22Bは、論理的装置として対象提供部26とサービス提供部27とを有している。これらの論理的装置は、ゲームサーバ制御部22Bのハードウェア資源と、ソフトウェア資源としてのゲームプログラムPBとの組合せによって実現される。そして、対象提供部26は、ゲーム機30が提供可能な複数のサービスのそれぞれを特定する情報(例えばサービス識別ID)を、ユーザ端末40に送信する。そして、ユーザ端末40の対象提示部44は、予めインストールされた支払プログラムPD2を実行して、パネル47に表示される支払画面に複数のサービスのそれぞれに対応する選択項目を表示させる。代替的に、対象提供部26は、支払画面を含むWebページを提供してもよい。このWebページは、ユーザ端末40にインストールされたブラウジングソフトを用いて、パネル47に表示させることができる。
サービス提供部27は、ユーザが選択したサービスのうち、課金対象対価の決済が完了したサービスをユーザに提供する。例えば、サービス提供部27は、ユーザが購入したデジタルカードのデータをゲーム機30に送信する。そして、ゲーム機30のゲーム提供部35は、当該デジタルカードをユーザアイコンとして設定できるように提供する。また、サービス提供部27は、ユーザが獲得した楽曲を特定する情報をゲーム機30に送信する。そして、ゲーム機30のゲーム提供部35は、当該情報に基づいてユーザがプレイできる楽曲として、ユーザが獲得した楽曲をモニタ38に表示する。
[ゲーム機の構成]
ゲーム機30は、ゲーム機30を制御するゲーム機制御部32と、制御プログラムを記憶したゲーム機記憶部としてのゲーム機メモリ33とを備えている。ゲーム機制御部32は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータである。また、ゲーム機30は、取得部37、モニタ38、及び対価受取部39を有している。さらに、ゲーム機30は、ユーザがゲームをプレイするために操作するボタンなどを含む操作部、及び音楽を再生するスピーカ等の不図示の装置を有している。
一例として、ゲーム機制御部32のプロセッサは、CPU又はMPUであり、ゲーム機メモリ33に記憶されたプログラムに基づいて、装置全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。また、ゲーム機メモリ33は、プロセッサが動作するためのシステムワークメモリであるRAM、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM、HDD及びSSD等の記憶装置を含む。例えばCPUは、ROM又はHDDに記憶された制御プログラムに従って、種々の演算、制御、及び判別等の処理動作を実行できる。また、ゲーム機制御部32は、CD、DVD、CFカード、及びUSBメモリ等の可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバ等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行うこともできる。
ゲーム機メモリ33は、ハードディスク及び半導体記憶装置等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体)を含んだ記憶装置である。また、ゲーム機メモリ33は、ゲーム機プログラムPCとともに、各種のデータを記録しており、一例としてゲームデータDCを記録している。このゲームデータDCは、ゲーム機プログラムPCに従ってプレイヤに所定のゲームをプレイさせるためのデータである。例えば、ゲームデータDCは、画像データ、楽曲データ、譜面データ、及びプレイデータを含んでいる。
ゲーム機制御部32は、論理的装置として画像提供部34とゲーム提供部35とを備えている。これらの論理的装置は、ゲーム機制御部32のハードウェア資源と、ソフトウェア資源としてのゲーム機プログラムPCとの組合せによって実現される。そして、ゲーム提供部35は、ゲームの進行を制御するために、ゲームの進行に必要な各種の演算制御を実行する。またゲーム提供部35は、ゲームサーバ21Bのサービス提供部27が提供するサービスを享受するための処理を実行する。
画像提供手段としての画像提供部34は、少なくとも一台のゲーム機30を含むように設定された管理単位に対応付けて生成された識別画像Qをユーザに提供する。例えば、画像提供部34は、ゲーム機30の筐体に接続された外部装置から、生成された識別画像Qを取得する。この識別画像Qは、管理単位を識別する管理単位識別情報(例えばゲーム機識別ID)を含んでおり、一例としてQRコード(登録商標)等の二次元コードである。代替的に、識別画像Qは、バーコード等の一次元コード、及び所定の文字又は記号によって構成される識別コード等であってもよい。また、画像提供部34は、外部装置から管理単位識別情報(例えばゲーム機識別ID)を取得して、識別画像Qを生成してもよい。
画像提供部34は、識別画像Qをユーザに提供するためにモニタ38に表示させ、ユーザによる識別画像Qの読み取りを可能にする。代替的に、画像提供部34は、外部装置のディスプレイ、又はユーザ端末40のパネル47に識別画像Qを表示させてもよい。さらに、画像提供部34は、ゲーム機30に接続された印刷装置に識別画像Qを印刷させて、識別画像Qが印刷されたレシート又はカードを発行してもよい。
ゲーム提供部35は、ユーザが選択した楽曲に対応して、プレイヤに操作タイミングを案内するような音楽ゲームを提供する。一例として、ゲーム提供部35は、譜面データに含まれている操作タイミングの情報を読み出して、楽曲ごとに設定されているオブジェクトの移動速度を参照しながら、オブジェクトを出現位置に出現させるタイミングを逆算して決定する。すなわち、ゲーム提供部35は、設定されたタイミング、移動速度、及び画面の長さを参照する。そして、ゲーム提供部35は、設定されたタイミングに判定ラインに到達するようにオブジェクトをモニタ38に表示させ、その後は設定された移動速度に従ってオブジェクトを移動させる。
取得手段としての取得部37は、ユーザを識別するためのユーザに固有のユーザ識別情報を取得する。一例として、ユーザ識別情報は、所定の文字又は記号によって構成されるユーザ識別IDである。代替的に、ユーザ識別情報は、プレイヤの個人情報であってもよい。この個人情報は、氏名、住所、並びに電話番号等のユーザ個人を特定できる情報、及びプレイヤが設定した暗証番号等を含んでいる。以下では、ユーザ識別IDを用いる場合を例として説明する。
取得部37は、不図示のリーダによって認証用媒体に記載されたユーザ識別IDを読み取ることにより、読み取られたユーザ識別IDを取得する。代替的に、ゲーム機30のリーダは、ユーザ端末40の画面に表示されたユーザ識別IDを読み取ってもよい。また、取得部37は、テンキー又はタッチパネル等の不図示の入力装置を介してユーザが入力したユーザ識別IDを取得してもよい。
対価受取部39は、ゲームの提供に必要な提供対価を受け取る手段として機能する。この提供対価は、ゲーム機30がゲームの提供を開始するために必要な対価である。対価受取部39が提供対価を受け取ると、ゲーム機30のゲーム機制御部32は、ゲームの提供を開始する。対価受取部39は、通貨、代替硬貨、メダル、トークン、又は電子通貨(仮想通貨及びポイントを含む)等を利用して、ユーザからゲーム又はサービスの対価の少なくとも一部を徴収する。一例として、ユーザは、対価受取部39の挿入口に硬貨を挿入することによって、提供対価を支払うことができる。これにより、物理的な消費媒体を用いて提供対価を支払うことができるとともに、他のサービスの課金対象対価については、ゲーム中にユーザ端末40を用いて支払うことができる。代替的に、対価受取部39は、電子通貨の残量を記録するカード媒体を介して、対価を徴収してもよい。
また、提供対価は、ゲームの提供に必要なユーザ登録サービスの対価、又はゲームの提供に必要なユーザカード発行サービスの対価であってもよい。なお、事前にユーザが提供対価を支払っている場合、又はプレイ後にユーザが提供対価を支払う場合、ゲーム機制御部32は、対価受取部39が提供対価を受け取っていなくともゲームの提供を開始してもよい。一例として、提供対価が支払い済みであることを示す情報は、ゲームサーバ21Bから送信されるゲームデータ(プレイデータ)に含まれている。
ゲーム機プログラムPCは、コンピュータとしてのゲーム機制御部32を、少なくとも一台のゲーム機30を含むように設定された管理単位に対応付けて生成された識別画像Qであって、管理単位を識別する管理単位識別情報を含む識別画像Qを提供する画像提供手段として機能させる。
[ユーザ端末の構成]
ユーザ端末40は、ユーザ端末40を制御する端末制御部42と、端末プログラムPD1を記憶した端末メモリ43とを備えており、決済サーバ21Aとネットワーク10を介して接続可能である。この端末制御部42は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータである。また、ユーザ端末40は、入力表示装置としてパネル47を備えている。
一例として、端末制御部42のプロセッサは、CPU又はMPUであり、端末メモリ43に記憶されたプログラムに基づいて、装置全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。また、端末メモリ43は、プロセッサが動作するためのシステムワークメモリであるRAM、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM、HDD及びSSD等の記憶装置を含む。例えばCPUは、ROM又はHDDに記憶された制御プログラムに従って、種々の演算、制御、及び判別等の処理動作を実行できる。また、端末制御部42は、CD、DVD、CFカード、及びUSBメモリ等の可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバ等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行うこともできる。
また、端末メモリ43は、ハードディスク及び半導体記憶装置等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体)を含んだ記憶装置である。また、端末メモリ43は、端末プログラムPD1に加えて、支払プログラムPD2を記憶している。この支払プログラムPD2が実行されると、パネル47に支払画面が表示される。
端末制御部42は、論理的装置として対象提示部44と、読取部45と、決済情報提供部46とを備えている。これらの論理的装置は、端末制御部42のハードウェア資源と、ソフトウェア資源としての端末プログラムPD1又は支払プログラムPD2との組合せによって実現される。提示手段としての対象提示部44は、ゲーム機識別IDによって識別される管理単位に含まれるゲーム機30が提供するゲームに関連する複数のサービスを課金対象としてユーザに提示する。このようにゲームに関連する少なくとも一つのサービスを課金対象として提示する場合、対象提示部44は、少なくとも一つのサービスとは異なる他のサービスを含む複数のサービスを課金対象として提示する。
具体的に、対象提示部44は、読取部45から受け取ったゲーム機識別IDを含むサービス特定要求(以下単に特定要求ともいう)をゲームサーバ21Bに送信する。そして、対象提示部44は、ゲームサーバ21Bの対象提供部26から、ゲーム機識別IDによって特定されたゲーム機30が提供可能な複数のサービスのそれぞれを特定する情報(例えばサービス識別ID)を取得する。そして、対象提示部44は、支払プログラムPD2を実行して、当該情報に基づいて特定した複数のサービスに対応する選択項目を支払画面(図2)に表示させる。なお、識別画像Qが複数のサービスのそれぞれを特定する情報を含んでいる場合、対象提示部44は読取部45から当該情報を取得する。ここで、対象提示部44は、複数のサービスのうちのいずれか少なくとも一つのサービスを提示するときに、その提示から継続して、当該サービスとは異なる他のサービスを含む複数のサービスを課金対象として提示する。
例えば、図2に示す「月額課金」サービスを提示するときに、対象提示部44は、これとは異なる他のサービスである「レベル上限の開放」、「カード発行」「楽曲追加」、「大会参加」及び「特別会員体験」サービスを、課金対象の選択項目として提示する。そして、ユーザは、選択項目の中から所望のサービスを選択して、表示される確認ボタンを選択することによって、サービスに対する対価(課金対象対価)を支払うことができる。また、対象提示部44は、「月額課金」サービス以外の任意のサービス、例えば、「レベル上限の開放」サービスを提示する場合に、これとは異なる「月額課金」サービスを含む他の複数のサービスを課金対象として提示してもよい。
ここで、ユーザは、予めユーザ端末40にダウンロードした支払プログラムPD2を起動して、ユーザ認証を受けることによってゲームシステム100にログインしてもよい。この場合、ユーザは、ログイン後にユーザ端末40によって識別画像Qを読む込む。そして、ユーザ端末40は、識別画像Qから取得したゲーム機識別IDと、ユーザが入力したユーザ識別IDとを、ゲーム機30を介さずにゲームサーバ21Bに送信する。その後、ゲームサーバ21Bは、ユーザ識別IDによって特定されたユーザのプレイデータを含むゲームデータを、ゲーム機識別IDによって特定されたゲーム機30に送信する。
対象提示部44は、ユーザ識別IDに基づいて識別されたユーザに対応する課金対象対価の支払画面を表示してもよい。一例として、対象提示部44は、識別されたユーザが所定の条件を満たす場合に、ユーザ毎に固有の支払画面を表示してもよい。所定の条件としては、ゲームレベル、プレイ期間又はプレイ回数が所定の値に達していること、月額使用料を支払っていること、及び特別ユーザであること等を含む。例えば、ユーザ毎に固有の支払画面においては、通常は選択できないアイテム又はゲームモードを選択できるか、又は通常より安い価格でサービスの提供を受けることができる。ユーザ識別IDは、ユーザ端末40の支払プログラムPD2を実行するときに、ユーザが入力することによって対象提示部44が取得する。または、ユーザ識別IDは、ゲーム機30へのログイン時に取得され、ゲーム機30から対象提示部44に送信される。
読取部45は、不図示の撮像装置に表示された識別画像Qを読み取らせる。そして、読取部45は、読み取った識別画像Qからゲーム機識別IDを取得して対象提示部44に受け渡す。なお、識別画像Qが複数のサービスのそれぞれを特定する情報を含んでいる場合、読取部45は、対象提示部44に当該情報を受け渡してもよい。代替的に、識別画像Qが一次元コードである場合、読取部45は、不図示のバーコードリーダによって、識別画像Qを読み取ってもよい。さらに、識別画像Qを読み取る撮像装置は、ゲーム機30に設けられていてもよい。この場合、読取部45は、当該撮像装置と協働して読取手段として機能する。すなわち、読取部45は、読み取った識別画像Qをゲーム機30から受け取って、当該識別画像Qからゲーム機識別IDを取得する。
決済情報提供部46は、パネル47に表示された複数のサービスのうち少なくとも一つをユーザが選択すると、ユーザによる選択を受け付ける。そして、決済情報提供部46は、選択されたサービスを識別するサービス識別IDと、ゲーム機識別IDとを含む決済情報を、決済サーバ21Aに提供する。ここで、ゲーム機識別IDは、ユーザが識別画像Qを読み取ることによって、読取部45から取得される。また、決済情報は、決済処理に用いるための情報として、ユーザを識別するユーザ情報(例えばユーザ識別ID、又はユーザID及びパスワード等)を含んでいてもよい。
パネル47は、タッチパネル等の入力表示装置であり、支払画面を表示させる。ユーザはパネル47を介して複数のサービスから所望のサービスを選択する。また、パネル47に代えて、表示部としてのディスプレイと、入力部としてのテンキー及びキーボードとを設けてもよい。
支払プログラムPD2は、コンピュータとしての端末制御部42を、識別画像Qを読み取って、管理単位識別情報を取得する読取手段として機能させる。また、支払プログラムPD2は、端末制御部42を、管理単位識別情報によって識別される管理単位に含まれるゲーム機30が提供するゲームに関連する複数のサービスを課金対象としてユーザに提示する提示手段として機能させる。また、支払プログラムPD2は、端末制御部42を、複数のサービスのうち少なくとも一つをユーザが選択すると、ユーザによる選択を受け付け、選択されたサービスを識別する課金対象情報と、管理単位識別情報とを含む決済情報を、決済サーバ21Aに提供する決済情報提供手段として機能させる。さらに、支払プログラムPD2は、端末制御部42を、ゲームに関連する少なくとも一つのサービスを課金対象として提示する場合に、少なくとも一つのサービスとは異なる他のサービスを含む複数のサービスを課金対象として提示する提示手段として機能させる。
なお、上述した決済プログラムPA、ゲーム機プログラムPC、端末プログラムPD1、及び支払プログラムPD2は、協働してゲームシステム100のコンピュータプログラムとして機能する。また、いずれのプログラムも、非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶された状態で実行することができる。
[対価の支払フロー]
続いて図4から図8を参照して、ゲームサーバ21B、決済サーバ21A、及びゲーム機30が行う処理のフローを説明する。図4に示すように、ユーザがゲーム機30にログインすると、ゲーム機30のゲーム機制御部32は、ユーザ識別IDを取得してゲームサーバ21Bに送信する。さらに、ユーザがゲームの提供対価を支払うと、ゲーム機制御部32はゲームの提供を開始する。そして、ゲーム機30の画像提供部34は、識別画像Qをユーザに提供するためにモニタ38に表示させる。ここで、提供対価の支払は、ゲーム機30の対価受取部39に消費媒体を挿入することによって行うことができる。また、ユーザは、ユーザ端末40を用いて提供対価を支払ってもよく、予め月額使用料として提供対価を支払ってもよい。さらに、ユーザが月額使用料として支払った提供対価は、ゲームのプレイ後に徴収されてもよい。
一方、ゲームサーバ21Bのゲームサーバ制御部22Bは、ゲーム機30から取得したユーザ識別IDを参照してユーザを認証する。そして、ゲームサーバ制御部22Bは、プレイデータを含むゲームデータDBをゲーム機30に送信する。なお、図示はしていないが、ゲームサーバ21Bの対象提供部26は、ユーザ端末40からゲーム機識別IDを含む特定要求を取得する。そして、対象提供部26は、ゲーム機30が提供可能な複数のサービスのそれぞれを特定する情報をユーザ端末40に送信する。これにより、識別画像Qを読み込んで決済処理が実行される場合に、複数のサービスの支払画面が表示される。そのため、複数のサービスの提供を受ける際に、都度識別画像Qを読み取る工程を省略して、決済処理を簡素化できる。
識別画像Qが表示されると、ユーザは、ユーザ端末40を用いて識別画像Qを読み取り、ユーザ端末40のパネル47に表示された支払画面から所望のサービスを選択する。そして、ユーザ端末40の決済情報提供部46は、ユーザによる選択を受け付けて、選択されたサービスを識別するサービス識別IDとゲーム機識別IDとを含む決済情報を決済サーバ21Aに提供する。決済サーバ21Aの決済処理部24は、決済情報を受信すると、決済処理を行い、決済が完了したか否かを判断する。そして、決済が完了したことを示す決済処理の結果、又は決済が完了しなかったことを示す決済処理の結果を、ユーザ端末40に通知する。ユーザ端末40の端末制御部42は、決済処理の結果をパネル47に表示させる。
代替的に、ユーザは、予めユーザ端末40にダウンロードした支払プログラムPD2を起動して、ユーザ認証を受けることによってゲームシステム100にログインしてもよい。この場合、ユーザは、ログイン後にユーザ端末40によって識別画像Qを読む込む。そして、ユーザ端末40は、識別画像Qから取得したゲーム機識別IDと、ユーザが入力したユーザ識別IDとを、ゲーム機30を介さずにゲームサーバ21Bに送信する。その後、ゲームサーバ21Bは、ユーザ識別IDによって特定されたユーザのプレイデータを含むゲームデータを、ゲーム機識別IDによって特定されたゲーム機30に送信する。
また、決済処理部24は、ゲームサーバ21Bを介して、決済処理の結果をゲーム機30に通知する。ゲーム機30は、決済が完了したことを示す決済処理の結果が通知された場合、当該結果に対応する決済処理がなされたサービスをユーザに提供する。そして、ユーザがゲームのプレイを終了すると、ゲーム機30は、プレイデータをゲームサーバ21Bに送信する。その後、ゲームサーバ制御部22Bは、プレイデータをゲームサーバメモリ23Bに記憶させる。
続いて、図5を参照して、ゲーム機30による処理のフローを説明する。まず、ユーザは、ゲーム機30からゲームシステム100にログインする(S501)。例えば、ユーザは、ICカードをゲーム機30のリーダに読み取らせてゲームシステム100にログインする。そして、ゲーム機30のゲーム機制御部32は、ユーザ識別IDをゲームサーバ21Bに送信する(S502)。その後、ゲーム機30は、ゲームサーバ21Bからゲームデータを受信する(S503)。なお、ユーザが、ユーザ端末40を用いてゲームシステム100にログインする場合、ユーザ端末40がユーザ識別IDをゲームサーバ21Bに送信する。そのため、S501及びS502の処理は省略される。
また、ゲーム機30の対価受取部39は、ユーザからゲームの提供対価を受け取る(S504)。そして、ゲーム機制御部32はゲームの提供を開始して(S505)、ゲーム機30の画像提供部34は識別画像Qをモニタ38に表示させる(S506)。代替的に、ユーザは、ユーザ端末40を介した消費媒体による支払、又は月額使用料の支払によってゲームの提供対価を支払ってもよい。この場合、ゲーム機30は、提供対価が支払い済みであることを示す情報をゲームサーバ21Bから受信する。
ユーザがサービスの提供を選択して決済処理が行われると、ゲーム機30は決済処理結果を受信し(S507でYES)。決済処理結果を受信すると、ゲーム機制御部32は、決済処理結果に基づいて決済が完了したか否かを判断する(S508)。決済が完了して課金対象対価が支払われている場合(S508でYES)、ゲーム機制御部32は、ユーザが選択したサービスを追加提供する(S509)。その後、ゲームのプレイが終了すると、ゲーム機制御部32は、プレイデータをゲームサーバ21Bに送信して(S510)、処理が終了する。
一方、決済が完了していない場合(S508でNO)、課金対象対価が支払われていないため、ゲーム機制御部32は、ユーザが選択したサービスを提供しないでゲームの提供を継続する。そして、ゲームのプレイが終了すると、ゲーム機制御部32は、プレイデータをゲームサーバ21Bに送信して(S510)、処理が終了する。また、ユーザがサービスの提供を選択しない場合、ゲーム機制御部32は、決済処理結果を受信せず(S507でNO)、ユーザに対するゲームの提供を継続する。そして、ゲームのプレイが終了すると、ゲーム機制御部32は、プレイデータをゲームサーバ21Bに送信して(S510)、処理が終了する。
続いて、図6を参照して、ユーザ端末40による処理のフローを説明する。識別画像Qが表示されると、ユーザは支払プログラムPD2を起動する。このとき、端末制御部42によるユーザ認証が行われる(S601)。そして、ユーザがユーザ端末40の撮像装置(例えば内蔵カメラ)を用いて識別画像Qを撮影すると、ユーザ端末40の読取部45が識別画像Qを読み取る(S602)。読取部45は、読み取った識別画像Qからゲーム機識別IDを取得して(S603)、ユーザ端末40の対象提示部44に受け渡す。
対象提示部44は、ゲーム機識別IDをゲームサーバ21Bに送信して、ゲーム機識別IDによって特定されたゲーム機30が提供可能な複数のサービスのそれぞれを特定する情報(例えばサービス識別ID)を取得する(S604)。そして、対象提示部44は、当該情報に基づいて特定した複数のサービスに対応する選択項目を支払画面(図2)に表示させる(S605)。ここで、対象提示部44は、ゲームの提供に必要な提供対価の支払処理が終了した後に、複数のサービスを課金対象として提示している。すなわち、識別画像Qは、ゲームの提供に必要な提供対価の支払処理が終了した後に表示される。その後に、対象提示部44が複数のサービスを課金対象として提示する。続いて、ユーザが選択項目の中から所望のサービスを選択すると、ユーザ端末40の決済情報提供部46は、ユーザによる選択を受け付ける(S606)。そして、決済情報提供部46は、選択されたサービスを識別するサービス識別IDと、ゲーム機識別IDとを含む決済情報を、決済サーバ21Aに送信して提供する(S607)。
その後、決済サーバ21Aから決済処理の結果を受信すると、対象提示部44は、パネル47に決済処理の結果を表示して(S608)、処理が終了する。一例として、決済処理の結果に決済が完了したことを示す情報が含まれていれば、対象提示部44は、決済が完了したことをパネル47に表示する。ユーザは、決済の完了を確認し、購入したサービスの提供を受ける。一方、決済処理の結果に決済が完了しなかったことを示す情報が含まれていれば、対象提示部44は、決済が完了しなかったことをパネル47に表示する。ユーザは、再度課金対象対価の支払いを行うことができる。
さらに、対象提示部44は、一回目のゲーム中又は、二回目以降のゲーム中にも複数のサービスに対応する選択項目を支払画面に表示させることができる。すなわち、対象提示部44は、ゲームの提供に必要な提供対価の支払処理が終了した後であれば、複数のサービスを課金対象として提示することができる。これにより、一回決済処理をした後は、都度識別画像Qを読み取る工程を省略して、ゲーム中に課金対象対価の支払を行うことができる。
続いて、図7を参照して、ゲームサーバ21Bによる処理のフローを説明する。ユーザがゲームシステム100にログインすると、ゲーム機30のゲーム機制御部32はユーザ識別IDを取得してゲームサーバ21Bに送信する。ゲームサーバ21Bのゲームサーバ制御部22Bは、取得したユーザ識別IDに基づいてユーザを認証する(S701)。そして、ユーザを認証すると、ゲームサーバ制御部22Bは、認証したユーザのプレイデータを含むゲームデータをゲーム機30に送信する(S702)。
その後、ユーザ端末40からゲーム機識別IDを含む特定要求を受信すると(S703でYES)、ゲームサーバ21Bの対象提供部26は、ゲーム機30が提供可能な複数のサービスのそれぞれを特定する情報(例えばサービス識別ID)を、ユーザ端末40に送信する(S704)。一方、特定要求を受信しない場合(S703でNO)、ゲームサーバ21Bは、ゲーム機30からプレイデータを受信するまで待機する。
その後、決済サーバ21Aから決済処理の結果を受信すると(S705でYES)、ゲームサーバ制御部22Bは、決済処理の結果をゲーム機30に送信する(S706)。一方、決済処理の結果を受信しない場合(S705でNO)、ゲームサーバ21Bは、ゲーム機30からプレイデータを受信するまで待機する。
そして、ゲーム機30からプレイデータを受信すると、(S707でYES)、ゲームサーバ制御部22Bは、プレイデータをゲームサーバメモリ23Bに保存させ(S708)、処理が終了する。一方、プレイデータを受信しない場合(S707でNO)、ゲームサーバ21Bは、ゲーム機30からプレイデータを受信するまで待機する。
続いて、図8を参照して、決済サーバ21Aによる処理のフローを説明する。決済サーバ21Aの決済処理部24は、ユーザ端末40から決済情報を取得すると(S801)、ユーザ認証を行う(S802)。ここで、決済処理部24は、ユーザ端末40から取得したユーザ情報(例えばユーザID及びパスワード)に基づいてユーザを認証する。また、決済情報にユーザ識別情報(例えばユーザ識別ID)が含まれている場合、決済処理部24は、当該ユーザ識別情報に基づいてユーザを認証してもよい。代替的に、予めユーザ認証が行われている場合、決済処理部24は、ユーザ認証を省略してもよい。
そして、決済処理部24は、決済情報に基づいて決済処理を行う(S803)。例えば、決済処理部24は、認証したユーザの口座情報DAを参照して、決済情報に含まれた課金対象対価の値に対応する量の消費媒体を、ユーザが保有する消費媒体から減算する。そして、決済が完了すると(S804でYES)、決済サーバ21Aの通知部25は、決済が完了したことを示す情報を含む決済処理の結果を、ゲームサーバ21B及びユーザ端末40に通知して(S805)、処理が終了する。
一方、決済が完了しなかった場合(S804でNO)、通知部25は、決済が完了しなかったことを示す情報を含む決済処理の結果を、ゲームサーバ21B及びユーザ端末40に通知して(S806)、処理が終了する。例えば、ユーザが保有する消費媒体が、課金対象対価の値に対応する量の消費媒体よりも少なかった場合、決済処理部24は決済を完了させない。代替的に、通知部25は、ゲーム機30及びユーザ端末40に決済処理の結果を通知してもよい。
以上説明した第1実施形態に係る発明によれば、初回に識別画像Qを読み込んで決済処理を行うことによって、複数のサービスの対価を支払うことができる。すなわち、識別画像Qを読み込んで決済処理が実行される場合に、複数のサービスの支払画面が表示される。そのため、複数のサービスの提供を受ける際に、都度識別画像Qを読み取る工程を省略して、決済処理を簡素化できる。
[第2実施形態]
図9及び図10を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態は、提示手段が提示した提供対価の支払が複数の課金対象が提示される条件となっている点において、第1実施形態と異なる。なお、第2実施形態の説明においては、第1実施形態との相違点について説明し、既に説明した構成要素については同じ参照番号を付し、その説明を省略する。特に説明した場合を除き、同じ参照符号を付した構成要素は略同一の動作及び機能を奏し、その作用効果も略同一である。
第2実施形態において、ユーザ端末40の対象提示部44は、提示手段が提示した提供対価が支払われた後に、複数の課金対象を提示する。すなわち、対象提示部44は、ゲームを提供する提供対価を課金対象として提示して、提供対価の支払が完了したと判断した場合に、他のサービスを含む複数のサービスも課金対象として提示する。また、対象提示部44は、ゲームのプレイ終了後の所定期間有効なサービス、例えば「月額課金」サービスを、プレイ終了後にも表示する(図10C)。この所定期間有効なサービスは、所定期間が経過した後には提供されないサービスである。
例えば、「月額課金」サービスは、所定期間(例えば一か月)の間は、ゲーム機30がゲームを提供するというサービスである。この他に、公式大会に参加する「エントリー」サービスは、大会の開催期間の間は、ユーザが公式大会に参加できるサービスである。また、「特別会員」サービスは、所定期間の間は、ユーザが特別ユーザ用のモードをプレイできるサービスである。一例として、所定期間有効なサービスは、先に提示された支払画面の課金対象の中から継続して提示される。具体的に、ゲームを提供する提供対価を課金対象として提示する図10Aの支払画面、又は他のサービスを含む複数のサービスを課金対象として提示する図10Bの支払画面には、所定期間有効なサービスである「月額課金」サービスが課金対象として提示される。そして、後に提示される図10Cの支払画面においても、「月額課金」サービスが課金対象として継続して提示される。
また、対象提示部44は、ユーザがユーザ端末40において支払プログラムPD2を起動すると、ゲーム終了後であっても所定期間有効なサービスを課金対象としてパネル47に表示させる。なお、他のサービス、例えば、「レベル上限の開放」は、ゲームをプレイしている間有効なサービスである。そのため、当該サービスは、ゲーム機30のゲーム機識別IDに基づいて表示される。一方、所定期間有効なサービスは、ゲームのプレイ終了後であっても有効であるため、ゲーム機識別IDとは関連させずに表示されてもよい。すなわち、所定期間有効なサービスは、読み取った識別画像Qから取得したゲーム機識別IDによって識別されるゲーム機30以外のゲーム機であっても、提供することができる。一例として、「月額課金」サービスの提供を受ける場合、ユーザは、同一機種の異なるゲーム機30が提供するゲームを所定期間プレイすることができる。ただし、対象提示部44は、ゲーム機識別IDと関連する所定期間有効なサービスを課金対象として表示させてもよい。例えば、対象提示部44は、読み取った識別画像Qから取得したゲーム機識別IDによって識別されるゲーム機30が提供する所定期間有効なサービス(一例として、所定期間の間、識別されたゲーム機30が提供するゲームをプレイするサービス)を、課金対象として表示させてもよい。
以下、ユーザ端末40の対象提示処理を示す図9と、支払画面の一例を示す図10A,B,Cとを参照してより詳細に説明する。なお、図9において、サービス識別IDを取得するまでの処理は図6と同様であるので、その説明は省略する。
まず、ユーザ端末40の対象提示部44は、ゲームサーバ21Bからサービスを特定する情報(例えばサービス識別ID)を取得する。そして、図9に示すように、対象提示部44は、当該情報に基づいて特定した少なくとも一つのサービスとして、ゲームを提供するサービスに対する課金対象を支払画面(図10A)に表示する(S901)。具体的に、図10Aの支払画面には、一回のゲームを提供するサービス(「プレイ回数1回」)、三回のゲーム提供するサービス「プレイ回数3回」、及び所定期間ゲームを提供するサービス(「月額課金」)が、課金対象として表示される。ここで、識別画像Qが提供対価の支払い前に表示されるため、提供対価の支払画面は、ゲーム開始前に表示させることができる。なお、「プレイ回数1回」及び「プレイ回数3回」は、ゲーム終了後の所定期間有効なサービスではなく、ゲームをプレイするために選択される頻度が多いサービスである。そのため、いずれも下線によって強調して表示されている。
続いて、ユーザが複数の課金対象の中から所望のサービスを選択すると、ユーザ端末40の決済情報提供部46は、ユーザによる選択を受け付ける(S902)。そして、決済情報提供部46は、選択されたサービスを識別するサービス識別IDと、ゲーム機識別IDとを含む決済情報を、決済サーバ21Aに送信して提供する(S903)。その後、決済サーバ21Aから決済処理の結果を受信すると、対象提示部44は、パネル47に決済処理の結果を表示する(S904)。
対象提示部44は、決済処理の結果に基づいて提供対価の決済が完了したか否かを判断する(S905)。具体的に、決済処理の結果に決済が完了したことを示す情報が含まれていれば、対象提示部44は、その旨をパネル47に表示し(S904)、決済が完了したと判断する(S905でYES)。そして、対象提示部44は、取得したサービス識別IDに基づいて特定した複数のサービスに対応する選択項目を支払画面(図10B)に表示させる(S906)。その後、ユーザは、ゲーム機30が提供するゲームをプレイすることができる。ここで、対象提示部44は、先に提示したゲームの提供に必要な提供対価の決済が完了したことを条件に、複数のサービスを課金対象として提示している。
図10Bの支払画面が表示されるときには、既に提供対価の支払いが完了している。そのため、この支払画面においては、所定期間有効なサービス(「月額課金」サービス)を除いて、ゲームを提供するサービスが課金対象として表示されていない。ただし、一回目のゲームのプレイが終了して、再度提供対価を支払う必要が生じた場合には、ゲームを提供するサービスを課金対象として支払画面(図10A)に表示してもよい。
続いて、ユーザが選択項目の中から所望のサービスを選択すると、ユーザ端末40の決済情報提供部46は、ユーザによる選択を受け付ける(S907)。そして、決済情報提供部46は、選択されたサービスを識別するサービス識別IDと、ゲーム機識別IDとを含む決済情報を、決済サーバ21Aに送信して提供する(S908)。その後、決済サーバ21Aから決済処理の結果を受信すると、対象提示部44は、パネル47に決済処理の結果を表示して(S909)、処理が終了する。
決済サーバ21Aから受信した決済処理の結果において、提供対価の決済処理の結果に決済が完了しなかったことを示す情報が含まれていれば、対象提示部44は、その旨をパネル47に表示し(S904)、決済が完了していないと判断する(S905でNO)。そして、対象提示部44は、提供対価の決済が完了するまで待機する。ユーザは、再度提供対価の支払いを行うことができる。また、ゲームが開始された後に、決済サーバ21Aから受信した決済処理の結果において、課金対象対価の決済処理の結果に決済が完了しなかったことを示す情報が含まれていれば、対象提示部44は、その旨をパネル47に表示する。ユーザは、再度課金対象対価の支払いを行うことができる。
さらに、対象提示部44は、ゲーム機30がゲームの提供を開始した後に、より詳しくはユーザがゲームのプレイを終了した後に提供対価の支払画面(図10C)を表示してもよい。具体的に、図10Cの支払画面には、所定期間ゲームを提供するサービス(「月額課金」)が、課金対象として表示される。換言すると、対象提示部44は、所定期間ゲームを提供するサービスを課金対象として継続して表示させる。この所定期間ゲームを提供するサービスは、ゲームのプレイを終了した後も、ユーザが購入を希望する可能性がある。そのため、ゲームをプレイしている途中、及びユーザがゲームのプレイを終了した後に、対象提示部44は、所定期間ゲームを提供するサービスの対価の支払画面を表示する。なお、「月額課金」サービスは、ゲームを提供するサービスでもあるため、図10Aに示す支払画面にも表示されている。
また、ゲームのプレイを終了した後にユーザが再びゲームをプレイするためには、提供対価の支払を要する。そのため、対象提示部44は、ユーザがゲームのプレイを終了した後に識別画像Qを読み込んだときに、再度提供対価の支払画面(図10A)を表示してもよい。
以上説明した第2実施形態に係る発明によれば、初回に識別画像Qを読み込んで決済処理を行うことによって、複数のサービスの対価を支払うことができる。すなわち、識別画像Qを読み込んで決済処理が実行される場合に、複数のサービスの支払画面が表示される。そのため、複数のサービスの提供を受ける際に、都度識別画像Qを読み取る工程を省略して、決済処理を簡素化できる。
さらに、第2実施形態に係る発明によれば、提供対価の支払画面もユーザ端末40に表示される。これにより、初回に識別画像Qを読み込んで決済処理を行うことによって、課金対象対価の支払画面だけでなく、提供対価の支払画面も表示させることができる。すなわち、初回の識別画像Qの読み込み処理を行えば、複数回プレイする場合の提供対価を、都度識別画像Qを読み取る工程を省略して支払うことができる。
なお、第2実施形態においても、ゲーム機30が対価受取部39を備えていてもよい。この対価受取部39によって提供対価を徴収した場合、ゲームサーバ21Bの対象提供部26は、ゲームを提供するサービスを除いた他のサービスに対応するサービス識別IDを送信する。さらに、ゲームのプレイを終了した後の支払画面(図10C)には、他の所定期間有効なサービスを課金対象として表示してもよい。
以上、各実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、各実施形態及び各変形形態は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
例えば、対象提示部44による課金対象の提示は、少なくとも一つの課金対象と他の課金対象とが一の画面に表示される場合の他、少なくとも一つの課金対象に続けて他の課金対象が表示される場合を含む。例えば、他の課金対象は、スクロールして表示される、ボタンをクリックして表示される、又はポップアップ表示されることによって表示されてもよい。また、決済サーバ21Aとゲームサーバ21Bとが同一のサーバ装置に設けられている場合、ゲームサーバ制御部22Bが決済サーバ制御部22Aとして機能してもよく、決済サーバ制御部22Aがゲームサーバ制御部22Bとして機能してもよい。
また、識別画像Qを読み取る撮像装置は、ゲーム機30に設けられていてもよい。この場合、読取部45は、当該撮像装置と協働して読取手段として機能する。すなわち、読取部45は、ゲーム機30に設けられた撮像装置が読み取った識別画像Qを受け取って、識別画像Qからゲーム機識別IDを取得する。
以下、上述した各実施形態及び各変形例から導き出される各種の態様を記載する。なお、各態様の理解を容易にするため、添付図面に図示された参照符号を付記する。ただし、参照符号は、本発明を図示の形態に限定する意図で付記するものではない。
ゲームシステム(100)は、少なくとも一台のゲーム機(30)を含むように設定された管理単位に対応付けて生成された識別画像(Q)であって、前記管理単位を識別する管理単位識別情報を含む識別画像を提供する画像提供手段(34)と、前記識別画像を読み取って、前記管理単位識別情報を取得する読取手段(45)と、前記管理単位識別情報によって識別される前記管理単位に含まれる前記ゲーム機が提供するゲームに関連する複数のサービスを課金対象としてユーザに提示する提示手段(44)と、前記複数のサービスのうち少なくとも一つを前記ユーザが選択すると、前記ユーザによる選択を受け付け、前記選択されたサービスを識別する課金対象情報と、前記管理単位識別情報とを含む決済情報を、決済サーバ(21A)に提供する決済情報提供手段(46)と、前記課金対象情報に対応する課金対象対価を消費させる決済処理を実行するとともに、前記決済処理の結果を前記管理単位識別情報に基づいて識別される前記ゲーム機に対して通知する決済実行手段(24,25)と、を備え、前記提示手段は、前記ゲームに関連する少なくとも一つのサービスを課金対象として提示する場合に、前記少なくとも一つのサービスとは異なる他のサービスを含む前記複数のサービスを前記課金対象として提示する。
ゲームシステム(100)の制御方法において、少なくとも一台のゲーム機(30)を含むように設定された管理単位に対応付けて生成された識別画像(Q)であって、前記管理単位を識別する管理単位識別情報を含む識別画像を提供し(S506)、前記識別画像を読み取って(S602)、前記管理単位識別情報を取得し(S603)、前記管理単位識別情報によって識別される前記管理単位に含まれる前記ゲーム機が提供するゲームに関連する複数のサービスを課金対象としてユーザに提示し(S605)、前記複数のサービスのうち少なくとも一つを前記ユーザが選択すると、前記ユーザによる選択を受け付け(S606)、前記選択されたサービスを識別する課金対象情報と、前記管理単位識別情報とを含む決済情報を、決済サーバ(21A)に提供し(S607)、前記課金対象情報に対応する課金対象対価を消費させる決済処理を実行するとともに(S803)、前記決済処理の結果を前記管理単位識別情報に基づいて識別される前記ゲーム機に対して通知し(S805,S806)、前記ゲームに関連する少なくとも一つのサービスを課金対象として提示する場合に、前記少なくとも一つのサービスとは異なる他のサービスを含む前記複数のサービスを前記課金対象として提示する(S605)。
コンピュータ(22A,32,42)を備えるゲームシステム(100)用のコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、少なくとも一台のゲーム機を含むように設定された管理単位に対応付けて生成された識別画像(Q)であって、前記管理単位を識別する管理単位識別情報を含む識別画像を提供する画像提供手段(34)と、前記識別画像を読み取って、前記管理単位識別情報を取得する読取手段(45)と、前記管理単位識別情報によって識別される前記管理単位に含まれる前記ゲーム機が提供するゲームに関連する複数のサービスを課金対象としてユーザに提示する提示手段(44)と、前記複数のサービスのうち少なくとも一つを前記ユーザが選択すると、前記ユーザによる選択を受け付け、前記選択されたサービスを識別する課金対象情報と、前記管理単位識別情報とを含む決済情報を、決済サーバ(21A)に提供する決済情報提供手段(46)と、前記課金対象情報に対応する課金対象対価を消費させる決済処理を実行するとともに、前記決済処理の結果を前記管理単位識別情報に基づいて識別される前記ゲーム機に対して通知する決済実行手段(24,25)と、して機能させ、前記提示手段は、前記ゲームに関連する少なくとも一つのサービスを課金対象として提示する場合に、前記少なくとも一つのサービスとは異なる他のサービスを含む前記複数のサービスを前記課金対象として提示する。
これにより、初回に識別画像Qを読み込んで決済処理を行うことによって、複数のサービスの対価を支払うことができる。すなわち、識別画像Qを読み込んで決済処理が実行される場合に、複数のサービスの支払画面が表示される。そのため、複数のサービスの提供を受ける際に、都度識別画像Qを読み取る工程を省略して、決済処理を簡素化できる。そして、ゲームを二回以上プレイする場合であっても、二回目以降のゲームでは、識別画像Qを読み取る工程を省略してサービスの対価を支払うことができる。
前記提示手段(44)は、前記ゲームの提供に必要な提供対価の支払処理が終了した後に、前記複数のサービスを前記課金対象として提示する。そのため、対象提示部44は、一回目のゲーム中又は、二回目以降のゲーム中にも複数のサービスに対応する選択項目を支払画面に表示させることができる。すなわち、対象提示部44は、ゲームの提供に必要な提供対価の支払処理が終了した後であれば、複数のサービスを課金対象として提示することができる。これにより、一回決済処理をした後は、都度識別画像Qを読み取る工程を省略して、ゲーム中に課金対象対価の支払を行うことができる。
ゲームシステムは、前記読取手段(45)、前記提示手段(44)、及び前記決済情報提供手段(46)を有するとともに、前記決済サーバ(21A)と接続可能なユーザ端末(40)をさらに備える。これにより、初回に識別画像Qを読み込んで決済処理を行うことによって、ユーザ端末40を用いて都度識別画像Qを読み取る工程を省略して、複数のサービスの対価を支払うことができる。
前記ゲーム機(30)は、前記ゲームの提供に必要な提供対価を受け取る手段(39)を有している。これにより、物理的な消費媒体を用いて提供対価を支払うことができるとともに、他のサービスの課金対象対価については、ゲーム中にユーザ端末40を用いて支払うことができる。さらに、追加のサービスを必要としないユーザに、支払プログラムPD2を使用せずにゲームをプレイできるという利便性を提供できる。すなわち、試しにゲームをプレイする初回ユーザも、追加のサービスを必要とする常連ユーザも、ゲームを開始するための提供対価を必ず支払う必要がある。そのため、全てのユーザが必要とする提供対価については、物理的な消費媒体を用いた支払いを可能として、追加のサービスについてのみ、ユーザ端末40を用いた支払いを可能とする。これにより、初回ユーザに対して、事前準備を不要として利便性を提供できる。また、物理的な消費媒体の使用機会が減るため、物理的な消費媒体による課題(例えば、価格設定の単位の制限、及び釣り銭の準備等)の発生を抑制できる。
前記少なくとも一つのサービスは、前記ゲームを提供するサービスであり、前記提示手段(44)は、前記ゲームの提供に必要な提供対価の支払画面を表示する。これにより、課金対象対価に加えて、ゲーム提供対価の支払を行うこともできる。
前記提示手段(44)は、前記ゲーム機(30)が前記ゲームの提供を開始した後に、前記提供対価の前記支払画面を表示する。これにより、提供対価の決済処理が完了した後は、都度識別画像Qを読み取る工程を省略して、ゲーム中に複数のサービスの支払を行うことができる。
前記ユーザに固有のユーザ識別情報を取得する取得手段(37)をさらに備え、前記提示手段(44)は、前記ユーザ識別情報に基づいて識別された前記ユーザに対応する前記課金対象対価の支払画面を表示する。これにより、課金対象対価の支払画面をユーザ毎に異ならせることができる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
少なくとも一台のゲーム機を含むように設定された管理単位に対応付けて生成された識別画像であって、前記管理単位を識別する管理単位識別情報を含む識別画像を読み取って、前記管理単位識別情報を取得し、
前記管理単位識別情報によって識別される前記管理単位に含まれる前記ゲーム機が提供するゲームに関連する複数のサービスを課金対象としてユーザに提示し、
前記複数のサービスのうち少なくとも一つを前記ユーザが選択すると、前記ユーザによる選択を受け付け、前記選択されたサービスを識別する課金対象情報と、前記管理単位識別情報とを含む決済情報を、決済サーバに提供し、
前記ゲームに関連する少なくとも一つのサービスを課金対象として提示する場合に、前記少なくとも一つのサービスとは異なる他のサービスを含む前記複数のサービスを前記課金対象として提示する、ユーザ端末の制御方法。
(付記2)
コンピュータを備えるユーザ端末用のコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、
少なくとも一台のゲーム機を含むように設定された管理単位に対応付けて生成された識別画像であって、前記管理単位を識別する管理単位識別情報を含む識別画像を読み取って、前記管理単位識別情報を取得する読取手段と、
前記管理単位識別情報によって識別される前記管理単位に含まれる前記ゲーム機が提供するゲームに関連する複数のサービスを課金対象としてユーザに提示する提示手段と、
前記複数のサービスのうち少なくとも一つを前記ユーザが選択すると、前記ユーザによる選択を受け付け、前記選択されたサービスを識別する課金対象情報と、前記管理単位識別情報とを含む決済情報を、決済サーバに提供する決済情報提供手段と、して機能させ、
前記提示手段は、前記ゲームに関連する少なくとも一つのサービスを課金対象として提示する場合に、前記少なくとも一つのサービスとは異なる他のサービスを含む前記複数のサービスを前記課金対象として提示する、コンピュータプログラム。