JP6711146B2 - 画像形成セット、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
そこで、一般的な記録媒体にも対応するため、記録媒体上に予め色材の凝集性を有する処理液を噴射、又は塗布し、その部分にインクを噴射して印字することにより、普通紙や印刷用塗工紙においても画像濃度や彩度を高くすることができるインクジェット記録方法が提案されている。
また、前記処理液に含まれる凝集剤の反応性を強くしすぎると、処理液を塗布するローラ等の塗布部材が変質したり錆びたりする場合があるため、凝集剤の濃度やアミン価を高くしたり、pHを極端に下げたりする方法は好ましくない。
例えば、ヒドロキシ基及びカルボキシル基の少なくともいずれかを有する樹脂を含む第1の顔料インクと、ビニルアミン系ポリマーを含む第2のインクとを組み合わせた2液型のインクジェット記録用水性インクセットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材、有機溶剤と、水とを含有し、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下である。
本発明の画像形成セットは、記録媒体に付与する処理液と、前記処理液が付与された記録媒体に付与するインクとを有する画像形成セットであって、
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下である。
このような問題に対して、前記処理液中の前記ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記インク中の前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)を1.0以上3.0以下とすることで、様々な吸収性の記録媒体に対しても優れた性能を示し、かつ処理液に接液する塗布部材が腐食することがないことを知見し、本発明をなすに至った。
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下であり、1.2以上2.7以下が好ましい。
前記酸価は、油脂1g中に存在する遊離脂肪酸、樹脂酸などを中和するのに必要とする水酸化カリウムのmg数で定義され、酸価の測定方法は中和測定法と電位差測定法がある。
前記アミン価としては、1級、2級、及び3級アミンの総量を示す全アミン価を用い、試料1gを中和するのに要する塩酸と当量の水酸化カリウムのmg数で定義され、中和滴定法により求めることができる。
前記インクは、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記共重合体は、前記色材の分散剤として含有されている。
前記共重合体は、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有し、更に必要に応じてその他の構造単位を有する。
前記アニオン基を含有する構造単位としては、下記一般式(3)で表される構造単位が好ましい。
前記芳香環を含む基を含有する構造単位としては、下記一般式(4)及び下記一般式(5)で表されるいずれかが好ましい。
前記その他の重合性モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重合性の疎水性モノマー、重合性の親水性モノマー、重合性界面活性剤などが挙げられる。
前記重合性の疎水性モノマー及び前記重合性の親水性モノマーの含有量は、前記一般式(3)、及び前記一般式(4)又は(5)で表される構造単位を形成するモノマーの合計量に対して、5質量%以上100質量%以下が好ましい。
前記アニオン性界面活性剤としては、硫酸アンモニウム塩基(−SO3 −NH4 +)等の硫酸塩基とアリル基(−CH2−CH=CH2)とを有する炭化水素化合物、硫酸アンモニウム塩基(−SO3 −NH4 +)等の硫酸塩基とメタクリル基〔−CO−C(CH3)=CH2〕とを有する炭化水素化合物、又は硫酸アンモニウム塩基(−SO3 −NH4 +)等の硫酸塩基と1−プロペニル基(−CH=CH2CH3)とを有する芳香族炭化水素化合物などが挙げられる。
前記アニオン性界面活性剤としては、例えば、三洋化成工業株式会社製のエレミノールJS−20、及びRS−300、第一工業製薬株式会社製のアクアロンKH−10、アクアロンKH−1025、アクアロンKH−05、アクアロンHS−10、アクアロンHS−1025、アクアロンBC−0515、アクアロンBC−10、アクアロンBC−1025、アクアロンBC−20、及びアクアロンBC−2020などが挙げられる。
前記重合性界面活性剤の含有量は、前記一般式(3)、及び前記一般式(4)又は(5)で表される構造単位を形成するモノマーの合計量に対して、0.1質量%以上10質量%以下が好ましい。
本発明で用いられる共重合体の製造方法は、特に制限はなく、種々の重合方法、例えば、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合法により、合成することができる。前記重合反応は回分式、半連続式、連続式等の公知の操作で行うことができる。これらの重合法に限定されないが、重合操作及び分子量の調整が容易なことから、以下に示すラジカル重合開始剤を用いるラジカル重合が好ましく、有機溶剤と水の混合溶媒中で重合させる溶液重合法が更に好ましい。
前記重合温度に関しては、高温にて短時間で重合すると低分子量の共重合体が得られやすく、低温度にて長時間かけて重合すれば高分子量の共重合体が得られやすい傾向にある。前記重合開始剤の含有量については、多い方が低分子量の共重合体が得られやすく、少ない方が高分子量の共重合体が得られやすい傾向にある。前記反応時のモノマー濃度については、高濃度の方が低分子量の共重合体が得られやすく、低濃度の方が高分子量の共重合体が得られやすい傾向にある。
前記重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
ここで、前記モノマー(A−4)の重量平均分子量は、一般式(c)のLが炭素数2〜18のアルキレン基、及びR10が水素原子かメチル基であることから、357〜596である。
前記ラジカル重合開始剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、重合性モノマーの総量に対して、1質量%以上10質量%以下が好ましい。
前記連鎖移動剤としては、例えば、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2−プロパンチオール、2−メルカプトエタノール、チオフェノール、ドデシルメルカプタン、1−ドデカンチオール、チオグリセロールなどが挙げられる。
重合温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃以上150℃以下が好ましく、60℃以上100℃以下がより好ましい。重合時間も特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3時間以上48時間以下が好ましい。
前記共重合体のイオン性基をアルカリ金属、有機アミンを用いて中和することで水に対する親和性が増し、共重合体に水分分散性を付与することができる。
前記アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられる。
前記有機アミンとしては、例えば、モノ、ジ或いはトリメチルアミン、モノ、ジ或いはトリエチルアミン、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等のアルキルアミン類;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール(AEPD)等のアルコールアミン類;コリン、モルホリン、N−メチルモノホルリン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン等の環状アミンなどが挙げられる。
これらの中でも、画像濃度と保存安定性の両方の面から、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、又はジメチルエタノールアミンが好ましい。
前記モル数比(M1/M2)が上記の範囲であると、顔料表面に芳香環を含む基を含有する構造単位が吸着して離脱し難くなることと、共重合体が吸着した顔料粒子が水中で安定に分散できる親水性を有するため、インクの分散安定性が良好である一方で、本発明のポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体を有する処理液を塗布した記録媒体上に滴下した場合には、親水性を有する共重合体のアニオン基が凝集することで顔料粒子が流動しなくなる。このため、記録媒体が吸収性の高い普通紙の場合には、顔料が記録媒体表面に留まり画像濃度、彩度が高くなり、吸収性の低いコート紙においては、インク滴が融合しても混じりあわないため、ビーディングが発生しない良好な画像を得ることができる。
インク中における前記共重合体の含有量A(質量%)と、前記顔料の含有量B(質量%)との質量比(B/A)は、1.0以上10.0以下が好ましく、2.0以上6.0以下がより好ましく、3.0以上5.0以下が更に好ましい。
前記質量比(B/A)が1.0以上であると、顔料表面に吸着できずに、水と有機溶剤からなる媒体中に溶解する共重合体の量を少なくできるため、粘度を低く抑えることができ、インクジェットノズルから安定な吐出が可能となる。また、前記質量比(B/A)が10.0以下であると、顔料分散体の保存安定性を向上させることができる。
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、混晶を使用してもよい。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性のよいものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
更に、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いるとよい。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いてもよい。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S−1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
[一般式(S−1)]
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。
これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
[一般式(F−1)]
[一般式(F−2)]
CnF2n+1−CH2CH(OH)CH2−O−(CH2CH2O)a−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はCnF2n+1でnは1〜6の整数、又はCH2CH(OH)CH2−CnF2n+1でnは4〜6の整数、又はCpH2p+1でpは1〜19の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。
この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、DIC株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR(いずれも、DuPont社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、DuPont社製のFS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403Nが特に好ましい。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
前記処理液は、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記その他の成分としては、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等を含有してもよい。
前記有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤は、インクに用いる材料と同様の材料を使用でき、その他、公知の処理液に用いられる材料を使用できる。
前記ポリアミン誘導体又はポリアミド誘導体としては、例えば、ポリアミン−エピハロヒドリン共重合体、ポリアミド−エピハロヒドリン共重合体、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン共重合体、及びアミン−エピハロヒドリン共重合体から選択される少なくとも1種の水溶性カチオンポリマーを好適に用いることができ、これらの化合物以外の第4級アンモニウム塩型カチオンポリマーや、場合によっては水分散性カチオンポリマーを水溶性カチオンポリマーとして用いてもよい。これらの中でも、下記一般式(1)で示される化合物、及び下記一般式(2)で示される化合物の少なくともいずれかが好ましい。
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、印刷用塗工紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシートなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、普通紙と印刷用塗工紙が好ましい。前記普通紙は安価である点で有利である。また、前記印刷用塗工紙は光沢紙に比べて比較的安価で、しかも平滑な光沢ある画像を与える点で有利である。
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材繊維主体の紙、木材繊維及び合成繊維を主体とした不織布のようなシート状物質などが挙げられる。
前記塗工層は、顔料及びバインダー(結着剤)を含有してなり、更に必要に応じて、界面活性剤、その他の成分を含有してなる。
前記顔料としては、無機顔料、又は無機顔料と有機顔料を併用したものを用いることができる。
前記無機顔料としては、例えば、カオリン、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、非晶質シリカ、チタンホワイト、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、クロライトなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、カオリンは光沢発現性に優れており、オフセット印刷用の用紙に近い風合いとすることができる点から特に好ましい。
後処理液は、透明な層を形成することが可能であれば、特に限定されない。後処理液は、有機溶剤、水、樹脂、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等、必要に応じて選択し、混合して得られる。また、後処理液は、記録媒体に形成された記録領域の全域に塗布してもよいし、インク像が形成された領域のみに塗布してもよい。
ここで、前記処理液を記録媒体に付与し、処理液が乾燥固化する前に、色材を含むインクで画像を記録するための方法について、図3の処理液塗布機構を有する画像形成装置の具体例で説明する。図3の処理液塗布機構を有する画像形成装置は、インクジェット記録用ヘッドを走査して画像形成するタイプの画像形成装置である。
図3の処理液塗布機構を有する画像形成装置において、記録媒体6は給紙ローラ7によって送り出され付与ローラ4とカウンタローラ5によって処理液容器42内に充填された処理液1が記録媒体に均一に薄く付与される。処理液は汲み上げローラ3によって汲み上げられ、膜厚制御ローラ2によって付与ローラ4に均一に付与される。記録媒体は処理液を付与されながらインクジェット記録ヘッド20のある記録走査部まで送られる。処理液付与動作の終了部(図3中A部)から記録走査開始部(図3中B部)までの用紙経路の長さは記録媒体の送り方向の長さより長く設定されているので記録媒体が記録走査開始部に到達した時点では処理液の付与を完全に終了することができる。この場合、処理液の付与は、インクジェット記録ヘッド20が印字のための走査を開始し、記録媒体6が間欠的に搬送される前に実施できるため、記録媒体の搬送速度が一定の状態で連続的に付与でき、ムラのない均一な付与が可能となる。なお、図3の画像形成装置では前処理の必要な記録媒体は下段のカセットから、必要のないか処理されては困る記録媒体は上段のカセットから供給するようになっているため、記録媒体搬送経路を長く設けるのに好都合である。
記録媒体17は給紙ローラ7によって送り出され付与ローラ4とカウンタローラ5によって処理液容器42内に充填された処理液1が記録媒体に均一に薄く付与される。処理液は汲み上げローラ3によって汲み上げられ、膜厚制御ローラ2によって付与ローラ4に均一に付与されている。記録媒体は処理液を付与されながらインクジェット記録ヘッド20のある記録走査部を通過し、記録媒体が処理液の塗布を完了するまで送られ、記録媒体が処理液の付与を完了した時点で再び用紙先頭が記録走査開始位置に至るまで戻される。付与完了は、例えば、処理液付与装置の出口近傍に、公知の記録媒体検知手段(不図示)を設けることにより検出することができる。この検知手段は必ずしも必要が無く、あらかじめ記録媒体の長さの情報をコントローラにインプットし、モータの回転数を制御することにより、記録媒体の搬送ローラの外周の送り量を記録媒体の長さに対応するようなシステム構成としてもよい。
本発明で用いられる記録物は、記録媒体上に、本発明のインクセットを用いて形成された画像を有してなる。
本発明の画像形成装置及び画像形成方法により記録して記録物とすることができる。
本発明のインクセットは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有してもよい。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
重量平均分子量の測定は、以下のようにして行った。
カラム恒温槽CTO−20A(株式会社島津製作所製)、検出器RID−10A(株式会社島津製作所製)、溶離液流路ポンプLC−20AD(株式会社島津製作所製)、デガッサDGU−20A(株式会社島津製作所製)及びオートサンプラーSIL−20A(株式会社島津製作所製)を用いて、GPC法により、重量平均分子量を測定した。
カラムとしては、排除限界分子量が2×105の水系SECカラムTSKgelG3000PWXLと、排除限界分子量が2.5×106のTSKgelG5000PWXLと、排除限界分子量が5×107のTSKgelG6000PWXL(東ソー株式会社製)を接続したものを用いた。サンプルとしては、溶離液で2g/100mLに調製したものを用いた。溶離液としては、酢酸及び酢酸ナトリウムの含有量をそれぞれ0.5mol/Lに調整した水溶液を用いた。カラム温度を40℃とし、流速を1.0mL/minとした。較正曲線は、分子量が1,065、5,050、24,000、50,000、107,000、140,000、250,000、540,000、920,000の9種のポリエチレングリコールの標準サンプルを用いて作製した。
酸価は、油脂1g中に存在する遊離脂肪酸、樹脂酸などを中和するのに必要とする水酸化カリウムのmg数で定義され、下記の中和滴定法により測定した。
乾燥状態の試料(共重合体)0.5g〜2.0gを精秤して三角フラスコに取り、テトラヒドロフラン(THF)100mLに充分に溶解させ、フェノールフタレイン溶液を10滴滴下する。0.1mol/Lの水酸化カリウム/メタノール溶液(力価f1)をビュレットから滴下し、僅かに呈色(ピンク)したところを終了点として、滴定量(mL)を読み取り、下記計算式により酸価を求めた。
酸価(mgKOH/g)={滴定量(mL)×56.11(mg/mL)×0.1×f1}/試料(g)
アミン価として1級、2級、及び3級アミンの総量を示す全アミン価を用い、試料1gを中和するのに要する塩酸と当量の水酸化カリウムのmg数で定義され、下記の中和滴定法によりアミン価を求めた。
乾燥状態の試料(ポリアミン誘導体又はポリアミド誘導体)0.5g〜2.0gを精秤して三角フラスコに取り、エタノール30mLに充分に溶解させる。0.2mol/Lのエタノール性塩酸溶液(力価f2)をビュレットから滴下し、緑色から黄色に変色したところを終了点として、滴定量(mL)を読み取り、下記計算式によりアミン価を求めた。
アミン価(mgKOH/g)={滴定量(mL)×56.11(mg/mL)×0.2×f2}/試料(g)
−ポリアミン誘導体Aの合成−
攪拌機、温度計、及び還流冷却器を備えた1Lのセパラブルフラスコ反応容器中に、濃度71.66質量%のN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩水溶液237.58g(1.4モル)と濃度60.17質量%のN−メチルジアリルアミン塩酸塩水溶液147.23g(0.6モル)とを入れ、モノマー濃度67.27質量%の水溶液を得た。この水溶液を60℃に加温し、温度が一定になってから、ラジカル重合開始剤として、過硫酸アンモニウム4.56g(モノマーに対して1.0モル%)を添加し重合を開始した。
重合を開始して、2時間、4時間経過した後にも、それぞれ4.56g(モノマーに対して1.0モル%)の過硫酸アンモニウムを添加した。更に、23時間、24時間、25時間、26時間、27時間及び28時間経過した後にも、それぞれ9.13g(モノマーに対して2.0モル%)の過硫酸アンモニウムを添加した。その後、重合反応を更に3時間続け、N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とN−メチルジアリルアミン塩酸塩との共重合体(仕込みモル比0.7対0.3)の褐色溶液(ポリアミン誘導体A)を得た。この溶液に蒸留水を加えて、固形分濃度50質量%の水溶液に調整した。
得られたポリアミン誘導体Aについて、GPCにより求めた重量平均分子量は1,800、滴定により求めたアミン価は390mgKOH/gであった。
−ポリアミン誘導体Bの合成−
撹拌機、温度計、及び還流冷却器を備えた500mLの四口フラスコに、濃度60質量%のジアリルジメチルアンモニウムクロリド水溶液134.7g(0.5モル)及び蒸留水176gを仕込み、塩酸でpH3〜4に調整した。次に、アクリルアミド18.3g(0.25モル)及び次亜リン酸ナトリウム3.9gを加え、50℃で攪拌溶解させた。次に、内温を60℃まで昇温し、濃度28.5質量%の過硫酸アンモニウム水溶液1.7gを添加した。そして内温を60℃〜65℃に保ちながら、4時間後に更に3.5gを添加した。その後60℃で20時間反応させ、固形分濃度30質量%のジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体(ポリアミン誘導体B)を得た。
得られたポリアミン誘導体Bについて、GPCにより求めた重量平均分子量は3,000、滴定により求めたアミン価は420mgKOH/gであった。
−ポリアミン誘導体Cの合成−
撹拌機、温度計、及び還流冷却器を備えた300mLの四口フラスコに、濃度1mol/Lのジアリルジメチルアミン塩酸塩/ジメチルスルホキシド100mLと濃度1mol/Lの二酸化硫黄/ジメチルスルホキシド溶液100mLとを混合し、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.82gを加えて、40℃で24時間重合した。反応溶液をメタノール中に滴下して共重合体を沈殿させ、ガラスフィルターにて濾過し、減圧乾燥して18gの共重合体(ポリアミン誘導体C)を得た。この溶液に蒸留水を加えて、固形分濃度50質量%の水溶液に調整した。
得られたポリアミン誘導体Cについて、GPCにより求めた重量平均分子量は3,000、滴定により求めたアミン価は250mgKOH/gであった。
−ポリアミド誘導体Dの合成−
温度計、冷却器、撹拌機、及び窒素導入管を備えた3リットルの四つ口丸底フラスコにジエチレントリアミン495g(4.8モル)を仕込み、攪拌しながらアジピン酸877g(6.0モル)を加え、生成する水を系外に除去しながら昇温し、150℃で5時間反応させた後、水1,000gを徐々に加えてポリアミドポリアミン含有液を得た。このポリアミドポリアミン含有液は固形分が52.1質量%であり、その固形分が50質量%のときの25℃における粘度は380mPa・sであった。前記で得られたポリアミドポリアミン含有液100g(アミノ基として0.214モル)、酢酸3.8g(30当量%)及び30質量%水酸化ナトリウム水溶液4.3g(15当量%)を仕込み、水6.7gを加えて固形分を50質量%とした。
次いで、30℃でエピクロロヒドリン19.8g(100当量%)を1時間かけて滴下した後、同温度で1時間保持し、メタ重亜硫酸ナトリウム0.8g(2当量%)を添加し、エピクロロヒドリン滴下開始後から5時間同温度で保持した。次いで、98%硫酸1.1g(10当量%)、及び水127.0gを加えて固形分を30質量%とした後、75℃まで加熱した。更に、前記反応液の25℃における粘度が300mPa・sに達するまでこの温度で保持した後に、水40.5gを添加して固形分を26質量%とし、25℃以下に冷却した後、30質量%硫酸にてpH3.5に調整し、次いで、88質量%ギ酸にてpH3.0に調整し、固形分濃度25.0質量%、15質量%時の粘度51.6mPa・sの前記一般式(2)においてn=9の構造を持つポリアミド誘導体Dを得た。
得られたポリアミド誘導体Dについて、GPCにより求めた重量平均分子量は2,750、滴定により求めたアミン価は185mgKOH/gであった。
−ポリアミン誘導体Eの合成−
撹拌機、温度計、及び還流冷却器を備えた300mLの三口フラスコに、濃度72.11質量%のモノアリルアミン塩酸塩水溶液64.87g(0.50モル)と濃度60.21質量%のN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩水溶液100.99g(0.50モル)とを入れ、水13.45gを加えて、モノマー濃度60質量%の水溶液を得た。この水溶液を60℃に加温し、温度が一定になってから、ラジカル重合開始剤として、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩8.68g(モノマーに対して3.2モル%)を添加し重合を開始した。また、重合を開始して、24時間、48時間及び72時間経過した後にも、それぞれ8.68gの2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩を添加した。その後、重合反応を更に24時間続けた。
その後、得られた淡黄色の反応溶液を3リットルのアセトン−イソプロパノール混合溶媒(質量比1対1)中に入れ、共重合体を再沈させて、ガラス濾過器で濾過し、十分に洗浄した後、60℃で48時間真空乾燥して、モノアリルアミン塩酸塩とN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩との共重合体(仕込みモル比0.5対0.5)の褐色の溶液(ポリアミン誘導体E)を得た。この溶液に蒸留水を加えて、固形分濃度50質量%の水溶液に調整した。
得られたポリアミン誘導体Eについて、GPCにより求めた重量平均分子量は800、滴定により求めたアミン価は525mgKOH/gであった。
−共重合体aの合成−
62.0g(525mmol)のエチレングリコール(東京化成株式会社製)を700mLの塩化メチレンに溶解し、20.7g(262mmol)のピリジンを加えた。この溶液に、50.0質量部(262mmol)の2−ナフタレンカルボニルクロリド(東京化成株式会社製)を100mLの塩化メチレンに溶解した溶液を、2時間かけて攪拌しながら滴下した後、室温で6時間攪拌した。得られた反応溶液を水洗した後、有機相を単離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物を、溶離液として塩化メチレン/メタノール(体積比98/2)混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、52.5質量部の2−ナフトエ酸−2−ヒドロキシエチルエステルを得た。
次に、42.1質量部(155mmol)の2−ナフトエ酸−2−ヒドロキシエチルエステルを80mLの乾燥メチルエチルケトンに溶解し、60℃まで加熱した。この溶液に、24.0質量部(155mmol)の2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工株式会社製、カレンズMOI)を20mLの乾燥メチルエチルケトンに溶解した溶液を、1時間かけて攪拌しながら滴下した後、70℃で12時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を留去した。残留物を、溶離液として塩化メチレン/メタノール(体積比99/1)混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、前記一般式(4)においてR10が水素原子、Lが炭素数2のアルキレン基である下記構造式(4−1)で表されるモノマー57.0質量部を得た。
得られた共重合体を100%酸中和するように水酸化カリウム水溶液に溶解しながら、共重合体の濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体aを得た。
得られた共重合体aは、アニオン基を含有する構造単位のモル数(M1)と、芳香環を含む基を含有する構造単位のモル数(M2)とのモル数比(M1/M2)が1.1であり、GPCを用いて測定したところ、重量平均分子量は9,800、酸価滴定により酸価を測定したところ、145mgKOH/gであった。
−共重合体bの合成−
共重合体の合成例1において、アクリル酸(アルドリッチ社製)を3.00質量部(50.8mmol)に変え、前記構造式(4−1)で表されるモノマーを下記構造式(b)で表されるモノマー3.57質量部(20.3mmol)に変え、60℃で12時間反応させた以外は、共重合体の合成例1と同様にして、共重合体を得た。
得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、共重合体の濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体bを得た。
得られた共重合体bは、モル数比(M1/M2)が2.5であり、GPCを用いて測定したところ、重量平均分子量は22,000、酸価滴定により酸価を測定したところ、410mgKOH/gであった。
−共重合体cの合成−
共重合体の合成例1において、アクリル酸(アルドリッチ社製)を、ビニルスルホン酸(旭化成ファインケム株式会社製)5.50質量部(50.9mmol)に変え、前記構造式(4−1)で表されるモノマーを前記構造式(b)で表されるモノマー2.99質量部(17.0mmol)に変え、60℃で10時間反応させた以外は、共重合体の合成例1と同様にして、共重合体を得た。
得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、共重合体の濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体cを得た。
得られた共重合体cは、モル数比(M1/M2)が3.0であり、GPCを用いて測定したところ、重量平均分子量は19,000、酸価滴定により酸価を測定したところ、325mgKOH/gであった。
−共重合体dの合成−
共重合体の合成例1において、アクリル酸(アルドリッチ社製)を、下記構造式(d)で表されるモノマー(ホスマーM、ユニケミカル社製)5.00質量部(23.8mmol)に変え、前記構造式(4−1)で表されるモノマーを前記構造式(b)で表されるモノマー2.10質量部(11.9mmol)に変え、60℃で17時間反応させた以外は、共重合体の合成例1と同様にして、共重合体を得た。
得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、共重合体の濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体dを得た。
得られた共重合体dは、モル数比(M1/M2)が2.0であり、GPCを用いて測定したところ、重量平均分子量は36,000、酸価滴定により酸価を測定したところ、275mgKOH/gであった。
−共重合体eの合成−
共重合体の合成例1において、アクリル酸(アルドリッチ社製)を、下記構造式(e)で表されるモノマー(4−メタクリルアミド−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジホスホン酸)6.50質量部(20.5mmol)に変え、前記構造式(4−1)で表されるモノマーを前記構造式(b)で表されるモノマー1.03質量部(5.9mmol)に変え、60℃で22時間反応させた以外は、共重合体の合成例1と同様にして、共重合体を得た。
得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、共重合体の濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体eを得た。
得られた共重合体eは、モル数比(M1/M2)が3.5であり、GPCを用いて測定したところ、重量平均分子量は50,000、酸価滴定により酸価を測定したところ、280mgKOH/gであった
−共重合体fの合成−
共重合体の合成例1において、アクリル酸(アルドリッチ社製)を、前記一般式(3)においてR9がメチル基で表されるメタクリル酸(アルドリッチ社製)2.00質量部(26.7mmol)に変え、前記構造式(4−1)で表されるモノマーを前記構造式(b)で表されるモノマー5.21質量部(29.6mmol)に変え、60℃で13時間反応させた以外は、共重合体の合成例1と同様にして、共重合体を得た。
得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、共重合体の濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体fを得た。
得られた共重合体fは、モル数比(M1/M2)が0.9であり、GPCを用いて測定したところ、重量平均分子量は24,000、酸価滴定により酸価を測定したところ、200mgKOH/gであった。
−共重合体gの合成−
共重合体の合成例1において、アクリル酸(アルドリッチ社製)を、前記一般式(3)においてR9がメチル基で表されるメタクリル酸(アルドリッチ社製)2.50質量部(33.3mmol)に変え、前記構造式(4−1)で表されるモノマーをスチレンモノマー5.78質量部(55.6mmol)に変え、60℃で13時間反応させた以外は、共重合体の合成例1と同様にして、共重合体を得た。
得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、共重合体の濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体gを得た。
得られた共重合体gは、モル数比(M1/M2)が0.6であり、GPCを用いて測定したところ、重量平均分子量は24,000、酸価滴定により酸価を測定したところ、215mgKOH/gであった。
−共重合体hの合成−
共重合体の合成例1において、アクリル酸(アルドリッチ社製)を、前記一般式(3)において、R9がメチル基で表されるメタクリル酸(アルドリッチ社製)1.00質量部(13.3mmol)に変え、前記構造式(4−1)で表されるモノマーを下記構造式(4−2)で表されるモノマー7.57質量部(14.8mmol)に変え、60℃で13時間反応させた以外は、共重合体の合成例1と同様にして、共重合体を得た。
得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、共重合体の濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体hを得た。
得られた共重合体hは、モル数比(M1/M2)が0.9であり、GPCを用いて測定したところ、重量平均分子量は24,000、酸価滴定により酸価を測定したところ、100mgKOH/gであった。
−共重合体iの合成−
共重合体の合成例1において、アクリル酸(アルドリッチ社製)を、前記一般式(3)においてR9がメチル基で表されるメタクリル酸(アルドリッチ社製)1.30質量部(17.3mmol)に変え、前記構造式(4−1)で表されるモノマーを下記構造式(5−1)で表されるモノマー7.09質量部(17.3mmol)に変え、60℃で13時間反応させた以外は、共重合体の合成例1と同様にして、共重合体を得た。
得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、共重合体の濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体iを得た。
得られた共重合体iは、モル数比(M1/M2)が1.0であり、GPCを用いて測定したところ、重量平均分子量は24,000、酸価滴定により酸価を測定したところ、120mgKOH/gであった。
−共重合体jの合成−
共重合体の合成例1において、アクリル酸(アルドリッチ社製)を1.30質量部(22.0mmol)に変え、前記構造式(4−1)で表されるモノマーを下記構造式(4−3)で表されるモノマー6.29質量部(14.7mmol)に変え、60℃で11時間反応させた以外は、共重合体の合成例1と同様にして、共重合体を得た。
得られた共重合体を100%酸中和するようにジメチルエタノールアミン水溶液に溶解しながら、共重合体の濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体jを得た。
得られた共重合体jは、モル数比(M1/M2)が1.5であり、GPCを用いて測定したところ、重量平均分子量は20,000、酸価滴定により酸価を測定したところ、160mgKOH/gであった。
−共重合体kの合成−
共重合体の合成例1において、アクリル酸(アルドリッチ社製)2.00質量部(33.9mmol)に変え、前記構造式(4−1)で表されるモノマーを前記構造式(5−1)で表されるモノマー6.93質量部(16.9mmol)に変え、60℃で15時間反応させた以外は、共重合体の合成例1と同様にして、共重合体を得た。
得られた共重合体を100%酸中和するようにジメチルエタノールアミン水溶液に溶解しながら、共重合体の濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体kを得た。
得られた共重合体kは、モル数比(M1/M2)が2.0であり、GPCを用いて測定したところ、重量平均分子量は30,000、酸価滴定により酸価を測定したところ、200mgKOH/gであった。
<処理液の調製>
・ポリアミン誘導体A溶液:60.0質量部
・3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン:10.0質量部
・1,3−ブタンジオール:5.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール:0.5質量部
・エマルゲンLS−106(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、花王株式会社製):0.1質量部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール:0.2質量部
・プロキセルLV(防腐防黴剤、アーチ・ケミカルズ・ジャパン社製):0.1質量部
・イオン交換水:24.1質量部
上記処方の材料をイオン交換水に溶解して混合し、平均孔径0.5μmのフィルターでろ過して、処理液1を得た。
・NIPEX160IQ(カーボンブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ社製):15.0質量部
・共重合体a(共重合体濃度10質量%):37.5質量部
・イオン交換水:47.5質量部
前記共重合体aを前記イオン交換水に加えて溶解し、前記カーボンブラックNIPEX160IQを混合し、攪拌して充分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB社製)に直径0.2mmのジルコニアビーズを充填して、2,000rpmで20分間混練を行った。ミルベースを取り出して、平均孔径1μmのフィルターでろ過することで、顔料分散体1を得た。
・顔料分散体1:30.0質量部
・2−ピロリドン:5.0質量部
・1,3−ブタンジオール:15.0質量部
・グリセリン:15.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール:2.0質量部
・TEGO wet−270(ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、エボニック社製):0.5質量部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール:0.5質量部
・プロキセルLV(防腐防黴剤、アーチ・ケミカルズ・ジャパン社製):0.1質量部
・イオン交換水:31.9質量部
前記顔料分散体1以外の上記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、前記顔料分散体1と混合し、平均孔径1μmのフィルターでろ過して、インク1を得た。
実施例1におけるアミン価/酸価の値は2.7と計算された。
<処理液の調製>
処理液1の3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを、イソプロピリデングリセロールに代えた以外は、処理液1と同様の方法により、処理液2を得た。
実施例1で用いたインク1を用いた。
実施例2におけるアミン価/酸価の値は2.7と計算された。
<処理液の調製>
処理液1の3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミドに代えた以外は、処理液1と同様の方法により、処理液3を得た。
実施例1で用いたインク1を用いた。
実施例3におけるアミン価/酸価の値は2.7と計算された。
<処理液の調製>
・ポリアミン誘導体B溶液:60.0質量部
・グリセリン:15.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール:0.5質量部
・エマルゲンLS−106(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、花王株式会社製):0.1質量部
・2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール:0.2質量部
・プロキセルLV(防腐防黴剤、アーチ・ケミカルズ・ジャパン社製):0.1質量部
・イオン交換水:24.1質量部
上記処方の材料をイオン交換水に溶解して混合し、平均孔径0.5μmのフィルターでろ過して、処理液4を得た。
・Ink Jet Yellow 4GC(C.I.ピグメントイエロー155、クラリアント・ジャパン株式会社製):15.0質量部
・共重合体a(共重合体濃度10質量%):37.5質量部
・イオン交換水:47.5質量部
前記共重合体aを前記イオン交換水に加えて溶解し、前記Ink Jet Yellow 4GCを混合し、攪拌して充分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB社製)に直径0.2mmのジルコニアビーズを充填して、2,000rpmで60分間混練を行った。ミルベースを取り出して、平均孔径1μmのフィルターでろ過することで、顔料分散体4を得た。
・顔料分散体4:30.0質量部
・3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン:20.0質量部
・グリセリン:15.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール:2.0質量部
・TEGO wet−270(ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、エボニック社製):0.5質量部
・2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール:0.5質量部
・プロキセルLV(防腐防黴剤、アーチ・ケミカルズ・ジャパン社製):0.1質量部
・イオン交換水:31.9質量部
前記顔料分散体4以外の上記処方の材料を前記イオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、前記顔料分散体4と混合し、平均孔径1μmのフィルターでろ過して、インク4を得た。
実施例4におけるアミン価/酸価の値は2.9と計算された。
<処理液の調製>
実施例4の処理液4を用いた。
実施例4のインク4における3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを、イソプロピリデングリセロールに代えた以外は、インク4と同様の方法により、インク5を得た。
実施例5におけるアミン価/酸価の値は2.9と計算された。
<処理液の調製>
実施例4の処理液4を用いた。
実施例4のインク4における3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミドに代えた以外は、インク4と同様の方法により、インク6を得た。
実施例6におけるアミン価/酸価の値は2.9と計算された。
<処理液の調製>
実施例4の処理液4を用いた。
実施例4のインク4における3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン20.0質量部を、2−ピロリドン5.0質量部と1,3−ブタンジオール15.0質量部に代えた以外は、インク4と同様の方法により、インク7を得た。
実施例7におけるアミン価/酸価の値は2.9と計算された。
<処理液の調製>
・DK6852(前記一般式(1)で表される変性ポリアミン樹脂水溶液、固形分50質量%、星光PMC株式会社製):60.0質量部
・3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン:10.0質量部
・1,3−ブタンジオール:5.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール:0.5質量部
・エマルゲンLS−106(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、花王株式会社製):0.1質量部
・2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール:0.2質量部
・プロキセルLV(防腐防黴剤、アーチ・ケミカルズ・ジャパン社製):0.1質量部
・イオン交換水:24.1質量部
上記処方の材料をイオン交換水に溶解して混合し、平均孔径0.5μmのフィルターでろ過して、処理液8を得た。
・FASTOGEN Super Magenta JM2120(C.I.ピグメントレッド202/C.I.ピグメントヴァイオレット19混晶、DIC株式会社製):15.0質量部
・共重合体b(共重合体濃度10質量%):37.5質量部
・イオン交換水:47.5質量部
前記共重合体bを前記イオン交換水に加えて溶解し、前記FASTOGEN Super Magenta JM2120を混合し、攪拌して充分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB社製)に直径0.2mmジルコニアビーズを充填して、2000rpmで10分間混練を行った。ミルベースを取り出して、平均孔径1μmのフィルターでろ過することにより、顔料分散体8を得た。
実施例1のインク1における顔料分散体1を顔料分散体8に代えた以外は、インク1と同様の方法により、インク8を得た。
実施例8におけるアミン価/酸価の値は1.0と計算された。
<処理液の調製>
実施例8の処理液8を用いた。
実施例8の顔料分散体8における共重合体bを、共重合体cに代えた以外は、顔料分散体8と同様の方法により、顔料分散体9を得た。
実施例8のインク8における顔料分散体8を顔料分散体9に代えた以外は、インク8と同様の方法により、インク9を得た。
実施例9におけるアミン価/酸価の値は1.3と計算された。
<処理液の調製>
実施例8の処理液8を用いた。
実施例8の顔料分散体8における共重合体bを共重合体dに代えた以外は、顔料分散体8と同様の方法により、顔料分散体10を得た。
実施例8のインク8における顔料分散体8を顔料分散体10に代えた以外は、インク8と同様の方法により、インク10を得た。
実施例10におけるアミン価/酸価の値は1.5と計算された。
<処理液の調製>
実施例8の処理液8を用いた。
実施例8の顔料分散体8における共重合体bを共重合体eに代えた以外は、顔料分散体8と同様の方法により、顔料分散体11を得た。
実施例8のインク8における顔料分散体8を顔料分散体11に代えた以外は、インク8と同様の方法により、インク11を得た。
実施例11におけるアミン価/酸価の値は1.5と計算された。
<処理液の調製>
実施例8の処理液8を用いた。
実施例8の顔料分散体8における共重合体bを共重合体fに代えた以外は、顔料分散体8と同様の方法により、顔料分散体12を得た。
実施例8のインク8における顔料分散体8を顔料分散体12に代えた以外は、インク8と同様の方法により、インク12を得た。
実施例12におけるアミン価/酸価の値は2.1と計算された。
<処理液の調製>
実施例4の処理液4におけるポリアミン誘導体Bを、ポリアミン誘導体Cに代えた以外は、実施例4と同様の方法を用いて、処理液13を得た。
・シアニンブルーA220JC(C.I.ピグメントブルー15:3、大日精化株式会社製):15.0質量部
・共重合体f(共重合体濃度10質量%):37.5質量部
・イオン交換水:47.5質量部
前記共重合体fを前記イオン交換水に加えて溶解し、前記シアニンブルーA220JCを混合し、攪拌して充分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB社製)に直径0.2mmのジルコニアビーズを充填して、2,000rpmで20分間混練を行った。ミルベースを取り出して、平均孔径1μmのフィルターでろ過することにより、顔料分散体13を得た。
・顔料分散体13:30.0質量部
・3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン:15.0質量部
・N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド:5.0質量部
・1,3−ブタンジオール:15.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール:2.0質量部
・TEGO wet−270(ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、エボニック社製):0.5質量部
・2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール:0.5質量部
・プロキセルLV(防腐防黴剤、アーチ・ケミカルズ・ジャパン社製):0.1質量部
・イオン交換水:31.9質量部
前記顔料分散体13以外の上記処方の材料を前記イオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、前記顔料分散体13と混合し、平均孔径1μmのフィルターでろ過してインク13を得た。
実施例13におけるアミン価/酸価の値は1.3と計算された。
<処理液の調製>
実施例13の処理液13を用いた。
実施例13の顔料分散体13における共重合体fを、共重合体gに代えた以外は、顔料分散体13と同様の方法により、顔料分散体14を得た。
実施例13のインク13における顔料分散体13を、顔料分散体14に代えた以外は、インク13と同様の方法により、インク14を得た。
実施例14におけるアミン価/酸価の値は1.2と計算された。
<処理液の調製>
実施例13の処理液13を用いた。
実施例13の顔料分散体13における共重合体fを、共重合体hに代えた以外は、顔料分散体13と同様の方法により、顔料分散体15を得た。
実施例13のインク13における顔料分散体13を、顔料分散体15に代えた以外は、インク13と同様の方法により、インク15を得た。
実施例15におけるアミン価/酸価の値は2.5と計算された。
<処理液の調製>
実施例13の処理液13を用いた。
実施例13の顔料分散体13における共重合体fを、共重合体iに代えた以外は、顔料分散体13と同様の方法により、顔料分散体16を得た。
実施例13のインク13における顔料分散体13を、顔料分散体16に変えた以外はインク13と同様の方法により、インク16を得た。
実施例16におけるアミン価/酸価の値は2.1と計算された。
<処理液の調製>
・ポリアミド誘導体D溶液(前記一般式(2)):60.0質量部
・N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド:10.0質量部
・2−ピロリドン:5.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール:0.5質量部
・エマルゲンLS−106(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、花王株式会社製):0.1質量部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール:0.2質量部
・プロキセルLV(防腐防黴剤、アーチ・ケミカルズ・ジャパン社製):0.1質量部
・イオン交換水:24.1質量部
上記処方の材料をイオン交換水に溶解して混合し、平均孔径0.5μmのフィルターでろ過して、処理液17を得た。
実施例16の顔料分散体13における共重合体iを、共重合体jに代えた以外は、顔料分散体16と同様の方法により、顔料分散体17を得た。
実施例13のインク13における顔料分散体13を、顔料分散体17に代えた以外は、インク13と同様の方法により、インク17を得た。
実施例17におけるアミン価/酸価の値は1.2と計算された。
<処理液の調製>
実施例17の処理液17を用いた。
・Inkjet Magenta E5B 02(C.I.ピグメントヴァイオレット19、クラリアント・ジャパン株式会社製):15.0質量部
・共重合体f(共重合体濃度10質量%):37.5質量部
・イオン交換水:47.5質量部
前記共重合体fを前記イオン交換水に加えて溶解し、前記Inkjet Magenta E5B 02を混合し、攪拌して充分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB社製)に直径0.2mmのジルコニアビーズを充填して、2,000rpmで20分間混練を行った。ミルベースを取り出して、平均孔径1μmのフィルターでろ過することで、顔料分散体18を得た。
実施例17のインク17における顔料分散体17を顔料分散体18に代えた以外は、インク17と同様の方法により、インク18を得た。
実施例18におけるアミン価/酸価の値は1.2と計算された。
<処理液の調製>
実施例17の処理液17を用いた。
・イエローNo.55(C.I.ピグメントイエロー74、大日精化株式会社製):15.0質量部
・共重合体j(共重合体濃度10質量%):37.5質量部
・イオン交換水:47.5質量部
前記共重合体jを前記イオン交換水に加えて溶解し、前記イエローNo.55を混合し、攪拌して充分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB社製)に直径0.2mmのジルコニアビーズを充填して、2,000rpmで60分間混練を行った。ミルベースを取り出して、平均孔径1μmのフィルターでろ過することにより、顔料分散体19を得た。
実施例17のインク17における顔料分散体17を、顔料分散体19に代えた以外は、インク17と同様の方法により、インク19を得た。
実施例19におけるアミン価/酸価の値は1.2と計算された。
<処理液の調製>
実施例17の処理液17を用いた。
・NIPEX160IQ(カーボンブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ株式会社製):15.0質量部
・共重合体j(共重合体濃度10質量%):37.5質量部
・イオン交換水:47.5質量部
前記共重合体jを前記イオン交換水に加えて溶解し、前記NIPEX160IQを混合し、攪拌して充分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB社製)に直径0.2mmのジルコニアビーズを充填して、2,000rpmで20分間混練を行った。ミルベースを取り出して、平均孔径1μmのフィルターでろ過することにより、顔料分散体20を得た。
実施例17のインク17における顔料分散体17を顔料分散体20に代えた以外は、インク17と同様の方法により、インク20を得た。
実施例20におけるアミン価/酸価の値は1.2と計算された。
<処理液の調製>
実施例17の処理液17におけるポリアミド誘導体Dを、シャロールDC−902P(ポリアミン誘導体水溶液、有効成分52質量%、第一工業製薬株式会社製)に代えた以外は、処理液17と同様の処方と方法を用いて処理液21を得た。
実施例20のインク20を用いた。
実施例21におけるアミン価/酸価の値は2.2と計算された。
<処理液の調製>
実施例17の処理液17におけるポリアミド誘導体Dを、シャロールDM−283P(ポリアミン誘導体水溶液、有効成分50質量%、第一工業製薬株式会社製)に代えた以外は、処理液17と同様の処方と方法を用いて処理液22を得た。
・XPB506(カーボンブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ株式会社製):15.0質量部
・共重合体k(共重合体濃度10質量%):37.5質量部
・イオン交換水:47.5質量部
前記共重合体kを前記イオン交換水に加えて溶解し、前記XPB506を混合し、攪拌して充分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB社製)に直径0.2mmジルコニアビーズを充填して、2,000rpmで20分間混練を行った。ミルベースを取り出して、平均孔径1μmのフィルターでろ過することにより、顔料分散体22を得た。
実施例17のインク17における顔料分散体17を顔料分散体22に代えた以外は、インク17と同様の方法でインク22を得た。
実施例22におけるアミン価/酸価の値は1.4と計算された。
<処理液の調製>
実施例4の処理液4を用いた。
実施例15のインク15を用いた。
比較例1におけるアミン価/酸価の値は4.2と計算された。
<処理液の調製>
実施例17の処理液17を用いた。
実施例10のインク10を用いた。
比較例2におけるアミン価/酸価の値は0.7と計算された。
<処理液の調製>
実施例2の処理液2におけるポリアミン誘導体Aをポリアミン誘導体Eに代えた以外は、処理液2と同様の処方と方法を用いて処理液23を得た。
実施例2のインク2を用いた。
比較例3におけるアミン価/酸価の値は3.6と計算された。
<処理液の調製>
実施例19の処理液17を用いた。
実施例19の顔料分散体19における共重合体jを、ノニオン性分散樹脂(BYK2012、酸価7mgKOH/g、ビックケミー社製)に代えた以外は、顔料分散体19と同様の方法により、顔料分散体23を得た。
実施例19のインク19における顔料分散体19を顔料分散体23に代えた以外は、インク19と同様の方法でインク23を得た。
比較例4におけるアミン価/酸価の値は26.4と計算された。
*シャロールDC−902P:ポリアミン誘導体水溶液、有効成分52質量%、第一工業製薬株式会社製
*シャロールDM−283P:ポリアミン誘導体水溶液、有効成分50質量%、第一工業製薬株式会社製
*ノニオン性分散樹脂(byk2012、酸価7mgKOH/g、ビックケミー社製
*EHO:3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン
*IPG:イソプロピリデングリセロール
*DBPA:N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド
*2P:2−ピロリドン
*13BD:1,3−ブタンジオール
*GLY:グリセリン
*2E13HD:2−エチル−1,3−ヘキサンジオール
*LS106:エマルゲンLS−106(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、花王株式会社製)
*AEPD:2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール
*LV:プロキセルLV(防腐防黴剤、アーチ・ケミカルズ・ジャパン社製)
*EHO:3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン
*IPG:イソプロピリデングリセロール
*DBPA:N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド
*2P:2−ピロリドン
*13BD:1,3−ブタンジオール
*GLY:グリセリン
*2E13HD:2−エチル−1,3−ヘキサンジオール
*wet270:TEGO wet−270(ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、エボニック社製)
*AEPD:2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール
*LV:プロキセルLV(防腐防黴剤、アーチ・ケミカルズ・ジャパン社製)
23℃で50%RH環境下、図3に示す処理液塗布機構を有する画像形成装置を用い、下記の評価紙に実施例、及び比較例で作製した各処理液を片面に均一に500mg/m2〜600mg/m2塗布した。
次に、図3に示す処理液塗布機構を有する画像形成装置を用いて実施例及び比較例で作製したブラックインクを印字した。印字画像としては、Microsoft Word(Microsoft社製)にて作製した64point文字「■」の記載のあるチャートを、記録密度600dpi×600dpiで打ち出し、自然乾燥後、印字面の「■」部を、反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite938、エックスライト社製)にて測色し、下記評価基準により判定した。なお、B以上が許容範囲である。
[評価紙]
マイペーパー(普通紙、株式会社リコー製)
[評価基準]
A:1.4以上
B:1.3以上1.4未満
C:1.2以上1.3未満
D:1.2未満
上記の画像濃測定(ブラックインク/普通紙)で用いた図3に示す処理液塗布機構を有する画像形成装置を用い、記録用紙を下記コート紙に変え、記録密度を1,200dpi×1,200dpiに変えた以外は同様の方法で印刷を行い、印字面の64point文字「■」部を反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite938、エックスライト社製)にて測色し、下記評価基準により判定した。なお、B以上が許容範囲である。
[評価紙]
OKトップコート+(コート紙、王子製紙株式会社製)
[評価基準]
A:1.9以上
B:1.7以上1.9未満
C:1.5以上1.7未満
D:1.5未満
上記の画像濃測定(ブラックインク/普通紙)で用いた図3に示す処理液塗布機構を有する画像形成装置を用い、カラーインク(イエロー、マゼンタ、シアン)を用いた以外は、同様の方法を用いて印字を行い、反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite938、エックスライト社製)を用いてL*a*b*の値を測定した。このデータから、彩度C*=[(a*)2+(b*)2]1/2を算出し、標準色(Japan color ver.2)の彩度の値(イエロー:91.34、マゼンタ:74.55、シアン:62.82)に対する測定した彩度との比率を算出し、下記基準に基づき評価した。なお、B以上が許容範囲である。
[評価紙]
マイペーパー(普通紙、株式会社リコー製)
[評価基準]
A:1.00以上
B:0.90以上1.00未満
C:0.80以上0.90未満
D:0.80未満
上記の彩度測定(カラーインク/普通紙)で用いた図3に示す処理液塗布機構を有する画像形成装置を用い、記録用紙を下記コート紙に変え、記録密度を1,200dpi×1,200dpiに変えた以外は、同様の方法を用いて、基準値に対する彩度の比率を算出し、下記基準に従い評価した。なお、B以上が許容範囲である。
[評価紙]
OKトップコート+(コート紙、王子製紙株式会社製)
[評価基準]
A:1.10以上
B:1.00以上1.10未満
C:0.90以上1.00未満
D:0.90未満
吸インク性の高い普通紙等はメディアの内部までインクが浸透することで、印字面の裏から画像が透けて見えることがあり、裏抜け(裏写り)濃度と呼ばれる。
画像面の画像濃度、及び彩度を測定した上記の64point文字「■」部を用い、記録用紙の裏側から反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite938、エックスライト社製)を用いて画像濃度を測定した値をr1とし、裏面の画像のない部分(非画像部)を、同反射型カラー分光測色濃度計を用いて画像濃度を測定した値をr0とした。各ベタ画像のr1からr0を引いた値(r1−r0)を算出し、下記の評価基準に従い裏抜け濃度の評価を行った。なお、B以上が許容範囲である。
[評価紙]
マイペーパー(普通紙、株式会社リコー製)
[評価基準]
A:r1−r0<0.05
B:0.05≦r1−r0<0.10
C:0.10≦r1−r0<0.20
D:0.20≦r1−r0
印刷用紙等の塗工層を持つ吸インク性の悪いコート紙等は、ベタ画像に隣り合ったドットが引き付けあったりして画像にブツブツ感が出るような現象が現れる、これはビーディングと呼ばれる。
画像面の画像濃度、及び彩度を測定した上記の64point文字「■」部を用い、目視により下記基準に基づきビーディングを評価した。なお、B以上が許容範囲である。
[評価紙]
OKトップコート+(コート紙、王子製紙株式会社製)
[評価基準]
A:ビーディングは見られない
B:凝視すればビーディングを判別できるレベル
C:凝視しなくてもビーディングと判別できるレベル
D:激しいビーディングが見られる
図3に示す処理液塗布機構を有する画像形成装置における膜厚制御ローラ2、付与ローラ4、及びカウンタローラ5をそれぞれ、実施例及び比較例で用いた処理液に浸漬し、70℃で2週間放置した後、前記ローラの表面状態を観察し、下記基準で耐腐食性を評価した。なお、B以上が許容範囲である。
[評価基準]
A:全てのローラ表面に変化は見られない
B:一部のローラ表面に変化が見られるが、清掃により回復する
C:一部のローラ表面に変化が見られ、清掃により回復しない(腐食している)
D:全てのローラ表面に変化が見られ、清掃により回復しない(腐食している)
<1> 記録媒体に付与する処理液と、前記処理液が付与された記録媒体に付与するインクとを有する画像形成セットであって、
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする画像形成セットである。
<2> 前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかが、下記一般式(1)及び下記一般式(2)のいずれかで表される化合物である前記<1>に記載の画像形成セットである。
<3> 前記芳香環を含む基が、ナフチル基及びビフェニル基のいずれかである前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<4> 前記アニオン基を含有する構造単位が、下記一般式(3)で表される前記<1>から<3>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<5> 前記芳香環を含む基を含有する構造単位が、下記一般式(4)及び下記一般式(5)で表されるいずれかである前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<6> 前記共重合体において、前記アニオン基を含有する構造単位のモル数(M1)と、前期芳香環を含む基を含有する構造単位のモル数(M2)とのモル数比(M1/M2)が、1以上3以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<7> 前記処理液に含有される有機溶剤が、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、イソプロピリデングリセロール、及び3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドから選択される少なくとも1種である前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<8> 前記インクに含有される有機溶剤が、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、イソプロピリデングリセロール、及び3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドから選択される少なくとも1種である前記<1>から<7>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<9> 前記共重合体の重量平均分子量が、3,000以上60,000以下である前記<1>から<8>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<10> 前記共重合体を構成する前記アニオン基を含有する構造単位のモル数(M1)と、前記芳香環を含む基を含有する構造単位のモル数(M2)とのモル数比(M1/M2)が、0.1以上10以下である前記<1>から<9>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<11> 前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかの含有量が、処理液全量に対して、5質量%以上50質量%以下である前記<1>から<10>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<12> 記録媒体に処理液を付与する処理液付与手段と、前記処理液が付与された記録媒体にインクを付与するインク付与手段とを有する画像形成装置であって、
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする画像形成装置である。
<13> 前記記録媒体が、普通紙、及び印刷用塗工紙の少なくともいずれかである前記<12>に記載の画像形成装置である。
<14> 記録媒体に処理液を付与する処理液付与工程と、前記処理液が付与された記録媒体にインクを付与するインク付与工程とを有する画像形成方法であって、
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする画像形成方法である。
<15> 前記記録媒体が、普通紙、及び印刷用塗工紙の少なくともいずれかである前記<14>に記載の画像形成方法である。
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
Claims (15)
- 記録媒体に付与する処理液と、前記処理液が付与された記録媒体に付与するインクとを有する画像形成セットであって、
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下であり、
前記インクに含有される有機溶剤が、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、イソプロピリデングリセロール、及び3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドから選択される少なくとも1種であることを特徴とする画像形成セット。 - 前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかが、下記一般式(1)及び下記一般式(2)のいずれかで表される化合物である請求項1に記載の画像形成セット。
- 前記芳香環を含む基が、ナフチル基及びビフェニル基のいずれかである請求項1から2のいずれかに記載の画像形成セット。
- 前記アニオン基を含有する構造単位が、下記一般式(3)で表される請求項1から3のいずれかに記載の画像形成セット。
- 前記芳香環を含む基を含有する構造単位が、下記一般式(4)及び下記一般式(5)で表されるいずれかである請求項1から4のいずれかに記載の画像形成セット。
- 前記共重合体において、前記アニオン基を含有する構造単位のモル数(M1)と、前記芳香環を含む基を含有する構造単位のモル数(M2)とのモル数比(M1/M2)が、1以上3以下である請求項1から5のいずれかに記載の画像形成セット。
- 前記処理液に含有される有機溶剤が、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、イソプロピリデングリセロール、及び3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドから選択される少なくとも1種である請求項1から6のいずれかに記載の画像形成セット。
- 記録媒体に付与する処理液と、前記処理液が付与された記録媒体に付与するインクとを有する画像形成セットであって、
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下であり、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかが、下記一般式(1)及び下記一般式(2)のいずれかで表される化合物であることを特徴とする画像形成セット。
- 記録媒体に付与する処理液と、前記処理液が付与された記録媒体に付与するインクとを有する画像形成セットであって、
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記芳香環を含む基が、ナフチル基及びビフェニル基のいずれかであり、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする画像形成セット。 - 記録媒体に付与する処理液と、前記処理液が付与された記録媒体に付与するインクとを有する画像形成セットであって、
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記アニオン基を含有する構造単位が、下記一般式(3)で表され、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする画像形成セット。
- 記録媒体に付与する処理液と、前記処理液が付与された記録媒体に付与するインクとを有する画像形成セットであって、
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記芳香環を含む基を含有する構造単位が、下記一般式(4)及び下記一般式(5)で表されるいずれかであり、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする画像形成セット。
- 記録媒体に付与する処理液と、前記処理液が付与された記録媒体に付与するインクとを有する画像形成セットであって、
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記共重合体において、前記アニオン基を含有する構造単位のモル数(M1)と、前記芳香環を含む基を含有する構造単位のモル数(M2)とのモル数比(M1/M2)が、1以上3以下であり、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする画像形成セット。 - 記録媒体に付与する処理液と、前記処理液が付与された記録媒体に付与するインクとを有する画像形成セットであって、
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下であり、
前記処理液に含有される有機溶剤が、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、イソプロピリデングリセロール、及び3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドから選択される少なくとも1種であることを特徴とする画像形成セット。 - 記録媒体に処理液を付与する処理液付与手段と、前記処理液が付与された記録媒体にインクを付与するインク付与手段とを有する画像形成装置であって、
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下であり、
前記インクに含有される有機溶剤が、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、イソプロピリデングリセロール、及び3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドから選択される少なくとも1種であることを特徴とする画像形成装置。 - 記録媒体に処理液を付与する処理液付与工程と、前記処理液が付与された記録媒体にインクを付与するインク付与工程とを有する画像形成方法であって、
前記処理液が、ポリアミン誘導体及びポリアミド誘導体の少なくともいずれかと、有機溶剤と、水とを含有し、
前記インクが、アニオン基を含有する構造単位及び芳香環を含む基を含有する構造単位を有する共重合体と、色材と、有機溶剤と、水とを含有し、
前記ポリアミン誘導体及び前記ポリアミド誘導体の少なくともいずれかのアミン価(mgKOH/g)と、前記共重合体の酸価(mgKOH/g)との比(アミン価/酸価)が1.0以上3.0以下であり、
前記インクに含有される有機溶剤が、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、イソプロピリデングリセロール、及び3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドから選択される少なくとも1種であることを特徴とする画像形成方法。
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