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JP6710600B2 - 上部旋回体 - Google Patents

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JP6710600B2
JP6710600B2 JP2016139978A JP2016139978A JP6710600B2 JP 6710600 B2 JP6710600 B2 JP 6710600B2 JP 2016139978 A JP2016139978 A JP 2016139978A JP 2016139978 A JP2016139978 A JP 2016139978A JP 6710600 B2 JP6710600 B2 JP 6710600B2
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Description

本発明は、上部旋回体に関する。
例えば特許文献1などに、従来の上部旋回体が記載されている。同文献の図6に記載の上部旋回体は、旋回フレームと、旋回フレームに接続されたデッキ(同文献におけるデッキフレーム)と、を備える。デッキは、キャブなどを下側から支持するものである。デッキと旋回フレームとは、支持部材(同文献における連結部材)によって接続される。
特開2010−64818号公報
このような上部旋回体では、エンジンなどの振動源から、デッキ(下記キャブデッキ)を介して、キャブに振動が伝達され、キャブ内の振動や騒音が問題となるおそれがある。また、デッキの振動を抑制するために、デッキと旋回フレームとに接続される支持部材を大きくすれば、支持部材が他の部材と干渉するおそれがある。
そこで本発明は、キャブデッキの振動を抑制でき、支持部材と他の部材との干渉を抑制できる、上部旋回体を提供することを目的とする。
上部旋回体は、旋回フレームと、エンジンデッキと、キャブデッキと、支持部材と、を備える。前記旋回フレームは、底板、および前記底板から上側に突出する側板を有する。前記エンジンデッキは、前記旋回フレームよりも横方向外側に配置され、前記旋回フレームに固定される。前記キャブデッキは、前記エンジンデッキとの間に隙間を開けて前記エンジンデッキよりも前側に配置される。前記支持部材は、前記側板と前記キャブデッキとに接続される。前記キャブデッキは、前記キャブデッキの横方向内側の面であって前記支持部材が接続される内側枠部を備える。前記キャブデッキの上下方向中央の上下位置をデッキ中央位置とし、前記キャブデッキの下端の上下位置をデッキ下端位置とし、前記デッキ中央位置と前記デッキ下端位置との上下方向中央の上下位置をデッキ中央下側位置とする。前記底板の下端および前記側板の下端のうち、下側に配置される方の下端の上下位置を旋回フレーム下端位置とする。前記支持部材の前記内側枠部への接続部の下端は、前記デッキ中央下側位置と同じ上下位置、または前記デッキ中央下側位置よりも下側に配置される。前記支持部材の前記内側枠部への接続部の上端は、前記デッキ中央位置と同じ上下位置、または前記デッキ中央位置よりも上側に配置される。前記支持部材の下端は、前記旋回フレーム下端位置と同じ上下位置、または前記旋回フレーム下端位置よりも上側に配置される。
上記構成により、キャブデッキの振動を抑制でき、支持部材と他の部材との干渉を抑制できる。
上部旋回体1の斜視図である。 図1に示す支持部材40などを横方向外側Y2から横方向内側Y1に見た断面図である。 図1に示す支持部材40などを前側X1から後側X2に見た図である。 モデルM11(比較例)の図2相当図である。 モデルM12(比較例)の図2相当図である。 モデルM13など(比較例)の図2相当図である。 モデルM14(比較例)の図2相当図である。 モデルM21など(比較例)の図3相当図である。 モデルM22など(比較例)の図3相当図である。 モデルM23の図3相当図である。 モデルM24、M25(それぞれ比較例)の図3相当図である。 モデルM26の図3相当図である。 モデルM33〜M37の図3相当図である。 モデルM38の図3相当図である。 モデルM39(比較例)の図3相当図である。 図1に示すキャブデッキ30などを示す図である。
図1〜図3を参照して上部旋回体1について説明する。
上部旋回体1(クレーンのキャブ低振動化構造)は、建設機械に用いられる。上部旋回体1が用いられる建設機械は、例えばクレーンであり、例えば移動式クレーンであり、例えばラチスブームクローラクレーンなどである。上部旋回体1は、下部走行体(図示なし)に搭載され、下部走行体に対して旋回可能である。上部旋回体1は、旋回フレーム10と、エンジンデッキ20と、キャブデッキ30と、支持部材40と、を備える。
旋回フレーム10は、下部走行体(図示なし)に取り付けられる。旋回フレーム10には、ブーム(図示なし)、およびガントリ(図示なし)が取り付けられる。旋回フレーム10の中心線であって、旋回フレーム10の長手方向に延びる中心線を、中心線10cとする。旋回フレーム10の長手方向(中心線10cの方向)を、前後方向Xとする。前後方向Xにおいて、エンジンデッキ20に対するキャブデッキ30側(または向き)を前側X1とし、前側X1とは逆側を後側X2とする。旋回フレーム10の長手方向に直交する水平方向(左右方向)を、横方向Yとする。横方向Yにおいて、中心線10cに近づく側を横方向内側Y1とし、中心線10cから遠ざかる側を横方向外側Y2とする。前後方向Xおよび横方向Yに直交する方向(鉛直方向)を、上下方向Zとする。上下方向Zには、上側Z1と下側Z2とがある。旋回フレーム10は、底板11と、側板15と、ブーム取付ブラケット16と、前板17と、を備える。
底板11(旋回フレーム底板)は、旋回フレーム10の底部(下側Z2部分)を構成する板状構造物(板状部材、板)である。上記「板状」は、略板状でもよい(以下同様)。底板11は、前後方向Xおよび横方向Yに延びる。
側板15(旋回フレーム側板)は、旋回フレーム10の横方向外側Y2部分(側面)を構成する板状構造物である。側板15は、上下方向Zおよび前後方向Xに延びる。側板15の厚さ方向は、横方向Yである。側板15は、複数枚設けられ、例えば2枚設けられる(2枚を超えてもよい)。側板15は、底板11から上側Z1に突出する(延びる)。側板15は、底板11の横方向外側Y2の両端部それぞれから上側Z1に突出する。上記「端部」は、端および端の近傍を意味する(以下同様)。側板15には、第一側板15Aと、第二側板15Bと、がある。第一側板15Aと第二側板15Bとは(複数の側板15は)、横方向Yに互いに対向する。第二側板15Bは、第一側板15Aよりもキャブデッキ30に近い側に配置される。図3に示す例では、第二側板15Bの横方向外側Y2の端は、底板11の横方向外側Y2の端と揃う。第二側板15Bの横方向外側Y2の端は、底板11の横方向外側Y2の端よりも横方向内側Y1に配置されてもよく(図10、図12などを参照)、底板11の横方向外側Y2の端よりも横方向外側Y2に配置されてもよい(図11参照)。
ブーム取付ブラケット16(図1参照)には、ブーム(図示なし)の基端部のブームフット(図示なし)が取り付けられる。ブームは、ワイヤロープを介して吊荷を吊り、吊荷を移動させるための構造物である。図1に示すように、ブーム取付ブラケット16は、側板15の前側X1端部の上側Z1端部に設けられる。
前板17は、旋回フレーム10の前側X1部分を構成する板状構造物である。前板17は、複数の側板15どうしをつなぎ、第一側板15Aと第二側板15Bとに接続される。前板17の厚さ方向は、前後方向X(または、ほぼ前後方向X)である。前板17は、横方向Yに延び、底板11から上側Z1に延びる(突出する)。前板17の下側Z2端部は、底板11の上面(上側Z1の端面)に固定される。前板17は、側板15の略前側X1端部に固定される。図3では前板17を省略した。
エンジンデッキ20は、図1に示すように、エンジン(図示なし)などの振動源が搭載される構造物(フレーム、デッキ部材)である。エンジンデッキ20には、エンジン以外の振動源(図示しない油圧ポンプなど)が搭載されてもよい。エンジンデッキ20には、例えば、ラジエータ、ファン、排ガス浄化装置、機器を防護するためのエンジンガード(それぞれ図示なし)などが搭載される。エンジンデッキ20は、旋回フレーム10よりも横方向外側Y2に配置され、旋回フレーム10に固定(接続)され、第二側板15Bに固定される。
キャブデッキ30は、キャブ(図示なし、運転室)が搭載される構造物(フレーム、デッキ部材)である。キャブデッキ30は、旋回フレーム10よりも横方向外側Y2に配置され、旋回フレーム10に固定され、第二側板15Bに固定される。キャブデッキ30の上下方向Zの寸法は、キャブデッキ30内の内容物(図示なし)を配置するためのスペース、内容物をメンテナンスするためのスペース、剛性、および強度に基づいて設定される。旋回フレーム10に対するキャブデッキ30の上下方向Zの位置は、輸送時の上部旋回体1の高さ(例えばキャブを含めた高さ)に基づいて設定される。なお、旋回フレーム10に対して上下方向Zの軸回りにキャブデッキ30が回転可能となるように構成された上部旋回体が存在するところ、本実施形態のキャブデッキ30は、旋回フレーム10に対して上下方向Zの軸回りに回転不可能である。
このキャブデッキ30は、エンジンデッキ20と前後方向Xに対向するように配置され、エンジンデッキ20よりも前側X1に配置される。キャブデッキ30は、エンジンデッキ20と直接にはつながっていない(いわば切り離されている)。キャブデッキ30は、エンジンデッキ20との間に隙間S(前後方向Xの隙間S)を開けて配置される。キャブデッキ30に搭載されたキャブと、エンジンデッキ20に搭載されたエンジンガードと、の間にも前後方向Xの隙間が開けられる。キャブデッキ30は、枠部31を備える。
隙間Sは、エンジンデッキ20の振動がキャブデッキ30に直接伝達されることを防ぐために設けられる。キャブの後側X2のデッキ(エンジンデッキ20)に、エンジンが供えられた場合に、キャブデッキ30とエンジンデッキ20とが一体構造であると、エンジンからキャブに振動が伝わりやすい。そこで、キャブデッキ30とエンジンデッキ20との間に隙間Sを設けた。そして、キャブデッキ30およびエンジンデッキ20それぞれを、旋回フレーム10から支持させた。
この隙間Sを設けることによって、エンジンデッキ20からキャブデッキ30に直接伝達される振動は抑制される。一方で、このような構造では、キャブデッキ30の後側X2部分が拘束されない。そのため、キャブデッキ30の旋回フレーム10への取り付けが適切でないと、キャブデッキ30が図16に示すように揺れやすくなる場合が想定される。例えば、旋回フレーム10に対してキャブデッキ30が横方向Yに変形しながら上下方向Zに変形するような振動モードが、他の振動モードに対して支配的となる可能性がある。その結果、キャブデッキ30に支持されたキャブでの振動が大きくなり、この振動がキャブ内での乗り心地に悪影響を与えるおそれがある。そこで、本実施形態は、このような場合があったとしてもキャブデッキ30の振動を抑制するように構成される。
枠部31は、図1に示すように、キャブデッキ30の外周部分(上下方向Zから見た外周部分)を構成する。枠部31は、上下方向Zから見て長方形(略長方形を含む)であり、前後方向Xに長い。枠部31は、例えば上下方向Zに延びる板状部材などにより構成される。枠部31は、枠部31の横方向内側Y1部分(枠部31の側板)を構成する内側枠部31iを備える。内側枠部31iは、前後方向Xおよび上下方向Zに延びる板である。内側枠部31iの厚さ方向は、横方向Yである。内側枠部31iと第二側板15Bとは、横方向Yに対向する。
支持部材40は、旋回フレーム10に対してキャブデッキ30およびキャブ(図示なし)を支持する部材(例えば梁)である。支持部材40は、キャブデッキ30およびキャブの質量を支える。支持部材40は、旋回フレーム10とキャブデッキ30との間に配置される。支持部材40は、旋回フレーム10とキャブデッキ30とに接続され(つながれ、固定され)、側板15と内側枠部31iとに接続される。
この支持部材40は、図2に示すように、少なくとも前後範囲A1における第二側板15Bの下側Z2部分に接続される。上記「前後範囲A1」は、キャブデッキ30と第二側板15Bとが横方向Yに対向する部分の、前後方向Xの範囲である。前後範囲A1は、キャブデッキ30の後端(後側X2の端)から、旋回フレーム10の前端(前側X1の端)までの前後方向Xの範囲である。上記「第二側板15Bの下側Z2部分」は、上下範囲A2の上下方向Z中央(上下方向Zにおける中央)よりも下側Z2の部分である。上下範囲A2は、第二側板15Bの上端から下端までの上下方向Zにおける範囲である。上下範囲A2には、ブーム取付ブラケット16の部分は含まれない。
この支持部材40は、キャブデッキ30に取り付けられるキャブ(図示なし)と、ブーム(図示なし)などと、の干渉などを避けるために設けられる。例えば、旋回フレーム10とほぼ同じ幅のブームが、図1に示すブーム取付ブラケット16に取り付けられるところ、このブームはいわば重量物である。そのため、ブームがクレーン(上部旋回体1を備える建設機械とは別のクレーン)で吊り上げられて、建設機械の組立作業および分解作業が行われる。そのため、キャブが旋回フレーム10(例えば第二側板15B)に近いと、この作業がしにくいものとなる。支持部材40により、この作業がしやすくなる。
この支持部材40は、複数の単位支持部材により構成される。図1に示すように、複数の単位支持部材それぞれは、旋回フレーム10とキャブデッキ30とに接続される部材である。図2に示すように、支持部材40を構成する単位支持部材には、後側支持部材41と、中央支持部材42と、前側支持部材43と、がある。
後側支持部材41は、内側枠部31i(図1参照)の後側X2端部(またはその近傍)に固定される。後側支持部材41は、横方向Yに(水平方向に)延び、略棒状の部材(梁)である。後側支持部材41は、図2では中実であり、中空でもよい(中央支持部材42も同様)。横方向Yから見た後側支持部材41の断面形状(さらに詳しくは断面の外周の形状)は、例えば、多角形であり、四角形であり、長方形であり、I字形(図6参照)でもよく、C字形でもよく、円形でもよく、これらに近い形状などでもよい。後側支持部材41と、中央支持部材42と、前側支持部材43と、は同様またはほぼ同様に構成される。
中央支持部材42は、後側支持部材41よりも前側X1に配置される。中央支持部材42は、例えば前板17よりも後側X2に配置される。
前側支持部材43は、中央支持部材42よりも前側X1に配置される。前側支持部材43は、内側枠部31iの前後方向X中央部に固定され、例えば前板17よりも前側X1に配置される。前側支持部材43は、図2では中空(箱構造)であり、中実でもよい。
この前側支持部材43には、図3に示すように、支持部材下端40aと、支持部材上端40bと、支持部材中央40cと、接続部40dと、がある。なお、後側支持部材41および中央支持部材42それぞれにも同様の部分(40a〜40d)がある。
支持部材下端40aは、前側支持部材43の下端(下側Z2の端)である。支持部材上端40bは、前側支持部材43の上端(上側Z1の端)である。支持部材中央40cは、前側支持部材43の上下方向Z中央である。接続部40dは、前側支持部材43の内側枠部31iへの接続部分である。接続部40dの下端を接続部下端40d1とする。接続部40dの上端を接続部上端40d2とする。前側支持部材43の下側Z2部分(底面)は、前後方向Xから見たとき横方向Yに延びる直線状である。その結果、図3では、支持部材下端40aの上下位置(上下方向Zにおける位置)と、接続部下端40d1の上下位置と、は一致する(前側支持部材43の上側Z1部分(上面)についても同様)。なお、前後方向Xから見たとき、前側支持部材43の下側Z2部分(底面)は、横方向Yに対して傾斜する直線状でもよく、直線状でなくてもよく、曲線状でもよい(前側支持部材43の上側Z1部分についても同様)。また、支持部材下端40aの上下位置と、接続部下端40d1の上下位置と、は一致しなくてもよい(前側支持部材43の上側Z1部分についても同様)。
(上下位置に関する条件)
旋回フレーム10に関する上下位置には、旋回フレーム下端位置V10がある。旋回フレーム下端位置V10は、底板11の下端および第二側板15Bの下端のうち、下側Z2に配置される方の下端の上下位置である。さらに詳しくは、旋回フレーム下端位置V10は、前後範囲A1(図2参照)内での底板11の下端、および前後範囲A1内での第二側板15Bの下端のうち、下側Z2に配置される方の下端の上下位置である。図3では、旋回フレーム下端位置V10は、底板11の下端の上下位置である。なお、底板11の下端と側板15の下端とで上下位置が一致する場合(図11参照)は、底板11の下端の上下位置を旋回フレーム下端位置V10とする。
キャブデッキ30の上下方向Z中央の上下位置を、デッキ中央位置V1とする。上記「キャブデッキ30の上下方向Z中央」は、キャブデッキ30の上端と下端との上下方向Zにおける中央の位置(中間位置、中間点)である。キャブデッキ30の下端(例えば下面)の上下位置を、デッキ下端位置V2とする。デッキ中央位置V1とデッキ下端位置V2との上下方向Z中央の上下位置を、デッキ中央下側位置V3とする。キャブデッキ30の上端(例えば上面)の上下位置を、デッキ上端位置V4とする。デッキ中央位置V1とデッキ上端位置V4との上下方向Z中央の上下位置をデッキ中央上側位置V5とする。なお、各上下位置(V1〜V5)の定義における「キャブデッキ30」を、枠部31と読み替えてもよく、内側枠部31iと読み替えてもよい。
(支持部材40の下端などの条件)
キャブデッキ30の振動を抑制するために、支持部材40は、少なくとも下記[条件a]を満たす。
[条件a]接続部下端40d1は、デッキ中央下側位置V3と同じ上下位置、または、デッキ中央下側位置V3よりも下側Z2に配置される。
上記[条件a]は、図2に示す3つの単位支持部材(後側支持部材41、中央支持部材42、および前側支持部材43)のうち、少なくとも1つで満たされればよい(下記の各条件についても同様)。上記[条件a]は、好ましくは2つの単位支持部材で満たされ、さらに好ましくはすべての単位支持部材で満たされる(下記の条件についても同様)。
図2に示す例では、支持部材下端40aの上下位置と接続部下端40d1の上下位置とが同じ位置である。この場合は、上記[条件a]の「接続部下端40d1」を、「支持部材下端40a」に読み替えることができる(下記の各条件に付いても同様)(上端についても同様)。
支持部材40が他の部材と干渉することを抑制するために、支持部材40は、少なくとも下記[条件b−1]を満たし、好ましくは下記[条件b−2]を満たす。
[条件b−1]支持部材下端40aは、旋回フレーム下端位置V10と同じ上下位置、または旋回フレーム下端位置V10よりも上側Z1に配置される。
[条件b−2]支持部材下端40aは、旋回フレーム下端位置V10よりも上側Z1に配置される。
支持部材40の第二側板15Bへの接続部分は、旋回フレーム10の下端にできるだけ近いことが好ましい。底板11の剛性の寄与(支持部材40の振動抑制への寄与、キャブデッキ30の振動抑制への寄与)を大きくできるからである。好ましくは、支持部材40は、下記[条件b−3]を満たす。
[条件b−3]図10に示すように、支持部材下端40aは、底板11の上面に接する。
(支持部材40の上端などの条件)
図3に示すキャブデッキ30の振動を抑制するために、支持部材40は、少なくとも下記[条件c−1]を満たし、好ましくは[条件c−2]を満たす。
[条件c−1]接続部上端40d2は、デッキ中央位置V1と同じ上下位置、またはデッキ中央位置V1よりも上側Z1に配置される。
[条件c−2]接続部上端40d2は、デッキ中央上側位置V5と同じ上下位置、またはデッキ中央上側位置V5よりも上側Z1に配置される。
支持部材40が他の部材と干渉することを抑制するために、支持部材40は、好ましくは下記[条件d−1]を満たし、さらに好ましくは下記[条件d−2]を満たす。
[条件d−1]支持部材上端40bは、デッキ上端位置V4と同じ上下位置、またはデッキ上端位置V4よりも下側Z2に配置される。
[条件d−2]支持部材上端40bは、デッキ上端位置V4よりも下側Z2に配置される。
(比較)
様々な上部旋回体(振動解析モデル)について、振動加速度応答を計算し、キャブデッキ30の振動(以下、振動)を比較した。計算や比較の詳細は次の通りである。図1に示すように、エンジンデッキ20の加振点αに単位加振を加えたときの、キャブデッキ30の応答評価点βでの振動加速度応答を計算した。加振点αの位置は、エンジンデッキ20のエンジンマウント部(エンジンの取付位置)である。加振の方向は上下方向Zである。応答評価点βの位置は、キャブデッキ30で特に振動が大きい位置であり、具体的には、キャブデッキ30の最も前側X1かつ最も横方向外側Y2の位置(例えば右前)である。評価の対象とした周波数領域は、振動抑制の対象とする周波数(振動抑制対象周波数)であり、キャブ内のオペレータの乗り心地に影響が大きい低周波数領域であり、図16に示す振動モードでのキャブデッキ30の振動の周波数である。振動抑制対象周波数は、具体的には、約12〜15[Hz]である。応答評価点βでの、前後方向X、横方向Y、および上下方向Zそれぞれの振動について、振動抑制周波数での振動加速度のピーク値を比較した。
(比較1:支持部材40の断面形状の比較)
図4〜図7に示すように、横方向Yから見た支持部材40の断面形状を変えたときの、キャブデッキ30の振動加速度を比較した(以下、横方向Yから見た断面を「断面」という)。図4〜図7に示すモデルM11〜M14について比較した。
図4に示すように、モデルM11(比較例)では、後側支持部材41および中央支持部材42それぞれの断面は、略矩形状の中実断面である。モデルM11では、前側支持部材43の断面は、略矩形状の中空断面である(前側支持部材43は箱構造である)。図5に示すように、モデルM12(比較例)では、すべての単位支持部材それぞれの断面は、略矩形状の中空断面である。図6に示すように、モデルM13(比較例)では、すべての単位支持部材それぞれの断面は、I形断面(略I字形の断面)である。図7に示すように、モデルM14(比較例)では、すべての単位支持部材それぞれの断面は、略矩形状の中実断面である。なお、モデルM11〜M14について、支持部材40の、上下方向Zの寸法および位置、ならびに、前後方向Xの寸法および位置の条件は同じである。モデルM11〜M14それぞれについて、すべての単位支持部材の接続部下端40d1は(図3参照)、デッキ中央下側位置V3よりも上側Z1に配置される(上記[条件a]を満たさない)。なお、図4〜図7に示すように、本実施形態の構成要素に対応する比較例の構成要素に、本実施形態の構成要素と同じ符号を付した。
(結果1)
結果を表1〜表3に示す。各表の「低減割合」は、モデルM11(基準となるモデル)での振動加速度に対する、モデルM12〜M14の振動加速度の低減割合である。低減割合が大きいほど、基準となるモデルでの振動加速度に対して、振動加速度がより低減されたことを表す。低減割合の値が負の数の場合、基準となるモデルでの振動加速度よりも、振動加速度が大きいことを表す。
Figure 0006710600
Figure 0006710600
Figure 0006710600
上記の結果1より、図4などに示す支持部材40の断面形状が、曲げ剛性が大きい断面形状であるほど、振動加速度は小さい(低減割合は大きい)傾向が見られる。横方向Yおよび上下方向Zの結果を考慮した場合、I形断面(図6に示すモデルM13)が、最も曲げ剛性が小さく、最も振動加速度が大きい。そこで、I形断面で振動抑制効果が得られれば、I形断面よりも曲げ剛性が大きい他の断面形状でも、振動抑制効果が得られると考えられる。
(比較2:支持部材下端40aの上下位置の比較)
図8〜図12に示すように、支持部材下端40aの上下位置を変えたときの、振動加速度を比較した。以下では、特に断らない限り、配置は、上下位置に関する配置である。図8〜図12に示すモデルM21〜モデルM26について比較した。モデルM21〜M26それぞれの支持部材40の断面は、I形断面である(下記のモデルM31〜M39についても同様)。
図8に示すモデルM21(比較例)は、上記のモデルM13と同じモデルであり、次の条件を満たす。支持部材下端40aは、デッキ中央下側位置V3よりも上側Z1に配置され、デッキ中央位置V1よりも下側Z2に配置される。支持部材上端40bは、デッキ上端位置V4よりも下側Z2に配置される。なお、支持部材中央40cは、デッキ中央位置V1よりも上側Z1に配置される。
図9に示すモデルM22(比較例)のモデルM21(図8参照)との相違点は次の通りである。支持部材下端40aは、デッキ中央位置V1よりも上側Z1に配置される。具体的には、支持部材下端40aは、モデルM21の支持部材下端40aに比べ、70[mm]上側Z1に配置される。モデルM22の支持部材40は、モデルM21の支持部材40の下端から70[mm]上側Z1の部分を、いわばカットしたものである。
図10に示すモデルM23のモデルM21(図8参照)との相違点は次の通りである。支持部材下端40aは、デッキ中央下側位置V3よりも下側Z2に配置され、旋回フレーム下端位置V10よりも上側Z1に配置される。支持部材下端40aは、底板11の上面に接する。具体的には、支持部材下端40aは、モデルM21(図8参照)の支持部材下端40aに比べ、100[mm]下側Z2に配置される。モデルM23の支持部材40は、モデルM21の支持部材40の下端を、100[mm]下側Z2に、いわば拡大したものである。なお、支持部材中央40cは、デッキ中央位置V1よりも上側Z1に配置される。
図11に示すモデルM24およびモデルM25それぞれの、モデルM21(図8参照)との相違点は次の通りである。支持部材下端40aは、旋回フレーム下端位置V10よりも下側Z2に配置される(支持部材40が、底板11よりも下側Z2に突出する)。具体的には、モデルM24の支持部材下端40aは、モデルM21(図8参照)の支持部材下端40aに比べ、150[mm]下側Z2に配置される。モデルM25の支持部材下端40aは、モデルM21の支持部材下端40aに比べ、200[mm]下側Z2に配置される。なお、支持部材中央40c(図8参照)は、モデルM24ではデッキ中央下側位置V3よりも上側Z1に配置され、モデルM25ではデッキ中央下側位置V3よりも下側Z2に配置される。
図12に示すモデルM26の、モデルM23(図10参照)との相違点は次の通りである。支持部材下端40aは、底板11の上面よりも上側Z1に配置される。支持部材40の下面は、底板11に接していない。具体的には、支持部材下端40aは、モデルM23(図10参照)の支持部材下端40aに比べ、60[mm]上側Z1に配置される。なお、支持部材中央40cは、デッキ中央位置V1よりも上側Z1に配置される。
(結果2)
結果を表4〜表6に示す。各表の「低減割合」は、モデルM21での振動加速度に対する、モデルM22〜M26の振動加速度の低減割合である。
Figure 0006710600
Figure 0006710600
Figure 0006710600
モデルM23〜M26(図10〜図12)では、モデルM21(図3参照)およびモデルM22(図9参照)に比べ、振動加速度が小さい。モデルM24およびモデルM25(図11参照)の振動加速度は、モデルM21(図3参照)の振動加速度と比べると低減したが、モデルM23(図10参照)の振動加速度と比べるとほとんど差が見られない。
(干渉の問題(その1))
モデルM24およびモデルM25(図11参照)のように、支持部材下端40aの上下位置が、旋回フレーム下端位置V10の上下方向Zと同じ、または旋回フレーム下端位置V10よりも下側Z2の場合、次の問題がある。この位置関係の場合、旋回フレーム10の下端よりも下側Z2に配置される部材と、支持部材40とが干渉するおそれがある。旋回フレーム10の下端よりも下側Z2に配置される部材には、例えば、ロワフレーム、カーボディ、旋回ロック機構(旋回時の旋回ロック用の部材)、および旋回ベアリングなど(それぞれ図示なし)がある。
(支持部材40の形状の制限の問題)
旋回フレーム10と旋回ベアリングとを締結するための部材(締結用部材)が、旋回フレーム下端位置V10と同じ(またはほぼ同じ)上下位置に設けられる場合がある。この締結用部材は、締結用のボルトの軸力が過大になることを抑制する部材である。この場合、締結用部材の形状を考慮して支持部材40の形状を設定する必要があるため、支持部材40の形状が制限され、例えば支持部材40の形状を複雑な形状にする必要が生じ得る。そのため、上部旋回体1の製造時に、キャブデッキ30および第二側板15Bへの支持部材40の取り付け作業が困難になるおそれがある(組立性が悪い)。
接続部下端40d1の上下位置と、旋回フレーム下端位置V10の上下位置とが、同じ上下位置の場合(揃う場合)、上記「干渉の問題(その1)」は抑制できるが、上記「支持部材40の形状の制限の問題」は残る場合がある。
(接続部下端40d1の上下位置が好ましい範囲内の場合)
モデルM23(図10参照)およびモデルM26(図12参照)のように、接続部下端40d1が旋回フレーム下端位置V10よりも上側Z1に配置される場合、上記「干渉の問題(その1)」および「支持部材40の形状の制限の問題」を抑制できる。また、モデルM23およびモデルM26のように、接続部下端40d1の上下位置が、デッキ中央下側位置V3よりも下側Z2に配置される場合(デッキ中央下側位置V3と同じ上下位置に配置されてもよい)、次の効果が得られる。この場合、モデルM21およびモデルM22のように、接続部下端40d1の上下位置が、デッキ中央下側位置V3よりも上側Z1に配置される場合に比べ、振動加速度を低減できる。
(比較3:支持部材上端40bの上下位置の比較)
図13〜図15などに示すように、支持部材上端40bの上下位置を変えたときの、振動加速度を比較した。図8、図10、図13〜図15に示すモデルM31〜M39について比較した。
図8に示すモデルM31(比較例)は、上記のモデルM13およびモデルM21と同じモデルである。図10に示すモデルM32は、上記のモデルM23と同じモデルである。
図13に示すモデルM33〜M37の、モデルM32(図10参照)との相違点は次の通りである。支持部材上端40bは、デッキ上端位置V4よりも上側Z1に配置される。具体的には、モデルM33〜M37の支持部材上端40bは、モデルM32の支持部材上端40bに比べ、次の大きさだけ上側Z1に配置される。
・モデルM33:60[mm]
・モデルM34:92[mm]
・モデルM35:150[mm]
・モデルM36:200[mm]
・モデルM37:250[mm]
図14に示すモデルM38の、モデルM32(図10参照)との相違点は次の通りである。支持部材上端40bは、デッキ上端位置V4よりも下側Z2であり、デッキ中央位置V1よりも上側Z1に配置される。具体的には、支持部材上端40bは、モデルM32(図10参照)の支持部材上端40bに比べ、60[mm]下側Z2に配置される。なお、支持部材中央40cは、デッキ中央位置V1よりも下側Z2に配置される。
図15に示すモデルM39(比較例)の、モデルM32(図10参照)との相違点は次の通りである。支持部材上端40bは、デッキ中央位置V1よりも下側Z2に配置される。具体的には、支持部材上端40bは、モデルM32の支持部材上端40bに比べ、182[mm]下側Z2に配置される。
(結果3)
結果を表7〜表9に示す。各表の「低減割合」は、モデルM31での振動加速度に対する、モデルM32〜M39での振動加速度の低減割合である。
Figure 0006710600
Figure 0006710600
Figure 0006710600
モデルM32〜M38(図10、図13、図14参照)の結果から分かるように、基本的には接続部上端40d2を、より上側Z1に配置することで(支持部材40の上下方向Zの寸法を大きくすることで)、振動加速度が小さくなる。しかし、接続部上端40d2を、ある程度まで上側Z1に配置すると、それより上側Z1に配置しても、振動抑制効果は大きくならない(頭打ちとなる)。特に、モデルM35〜モデルM37(図13参照)の振動加速度はほぼ同じになった。
(干渉の問題(その2))
モデルM33〜M37(図13参照)のように、支持部材上端40bの上下位置が、デッキ上端位置V4よりも上側Z1に配置される場合、次の問題が生じる場合がある。この位置関係の場合、キャブデッキ30にキャブを載せる際、支持部材40とキャブの部材(フレームなど)が干渉(接触)するおそれがあり、例えばキャブに傷が付くなどのおそれがある。
(組立性の問題)
支持部材上端40bとデッキ上端位置V4とが同じ上下位置の場合は、次の問題が生じる場合がある。これらの支持部材上端40bとデッキ上端位置V4とを同じ上下位置に揃えようとしても、製造時の誤差や組立時の誤差の影響で必ずしも揃わないことがある。これらを揃えようとすると、微調整が必要となり、キャブデッキ30と支持部材40との組立に時間がかかり、組立性が悪くなる場合がある。
(振動抑制効果が不十分である問題)
モデルM39(図15参照)では、上下方向Zの振動はモデルM31とほぼ同じであり、前後方向Xの振動はモデルM31(図8参照)よりも増大した。そのため、モデルM39のように、支持部材上端40bがデッキ中央位置V1よりも下側Z2に配置される場合、振動抑制効果が不十分であると言える。
(支持部材上端40bの上下位置が好ましい範囲内の場合)
モデルM32(図10参照)およびモデルM38(図14参照)では、支持部材上端40bの上下位置が、デッキ上端位置V4よりも下側Z2に配置される。よって、上記の「干渉の問題(その2)」および「組立性の問題」を抑制できる。また、支持部材上端40bの上下位置が、デッキ上端位置V4と揃う場合と、デッキ上端位置V4よりも少し下側Z2(例えば図10に示すデッキ中央上側位置V5よりも上側Z1)の場合と、で振動抑制効果の差はほとんどないと考えられる。よって、支持部材上端40bをデッキ上端位置V4よりも下側Z2に設定することが好ましい。
また、モデルM32(図10参照)およびモデルM38(図14参照)のように、接続部上端40d2の上下位置が、デッキ中央位置V1よりも上側Z1に配置される場合(デッキ中央位置V1と同じ上下位置でもよい)、次の効果が得られる。この場合、モデルM39(図15参照)のように、接続部上端40d2の上下位置が、デッキ中央位置V1よりも下側Z2に配置される場合に比べ、振動加速度を低減できる。
(効果1)
図1に示す上部旋回体1による効果は次の通りである。上部旋回体1は、旋回フレーム10と、エンジンデッキ20と、キャブデッキ30と、支持部材40と、を備える。旋回フレーム10は、底板11、および底板11から上側Z1に突出する側板15を有する。エンジンデッキ20は、旋回フレーム10よりも横方向外側Y2に配置され、旋回フレーム10に固定される。キャブデッキ30は、エンジンデッキ20との間に隙間Sを開けてエンジンデッキ20よりも前側X1に配置される。支持部材40は、側板15(第二側板15B)とキャブデッキ30とに接続される。キャブデッキ30は、キャブデッキ30の横方向内側Y1の面である内側枠部31iを備える。内側枠部31iには、支持部材40が接続される。
図3に示すように、キャブデッキ30の上下方向Z中央の上下位置をデッキ中央位置V1とする。キャブデッキ30の下端の上下位置をデッキ下端位置V2とする。デッキ中央位置V1とデッキ下端位置V2との上下方向Z中央の上下位置をデッキ中央下側位置V3とする。底板11の下端および側板15の下端のうち、下側Z2に配置される方の下端の上下位置を旋回フレーム下端位置V10とする。
[構成1−1]支持部材40の内側枠部31iへの接続部40dの下端(接続部下端40d1)は、デッキ中央下側位置V3と同じ上下位置、またはデッキ中央下側位置V3よりも下側Z2に配置される。
[構成1−2]支持部材40の内側枠部31iへの接続部40dの上端(接続部上端40d2)は、デッキ中央位置V1と同じ上下位置、またはデッキ中央位置V1よりも上側Z1に配置される。
[構成1−3]支持部材40の下端(支持部材下端40a)は、旋回フレーム下端位置V10と同じ上下位置、または旋回フレーム下端位置V10よりも上側Z1に配置される。
上記[構成1−1]により、接続部下端40d1がデッキ中央下側位置V3よりも上側Z1に配置される場合に比べ、接続部40dの上下方向Zにおける寸法を大きくできる。上記[構成1−2]により、接続部上端40d2がデッキ中央位置V1よりも下側Z2に配置される場合に比べ、接続部40dの上下方向Zにおける寸法を大きくできる。よって、接続部40dでの支持部材40の剛性を高くできる。よって、キャブデッキ30の振動を抑制できる。その結果、キャブデッキ30に搭載されるキャブの振動を抑制できる。
上記[構成1−3]により、支持部材下端40aが旋回フレーム下端位置V10よりも下側Z2に配置される場合に比べ、支持部材40と他の部材との干渉を抑制できる。
(効果2)
[構成2]支持部材40の下端(支持部材下端40a)は、旋回フレーム下端位置V10よりも上側Z1に配置される。
上記[構成2]により、支持部材下端40aの上下位置が、旋回フレーム下端位置V10と同じ上下位置の場合に比べ、支持部材40と他の部材との干渉をより抑制できる。また、旋回フレーム下端位置V10と同じ(またはほぼ同じ)上下位置に、部材(例えば上記の締結用部材など)が設けられる場合でも、この部材を避けるように支持部材40を構成する必要性を少なくできる。その結果、支持部材40の形状を簡易な形状にしやすい。
(効果3)
[構成3]支持部材40の上端(支持部材上端40b)は、キャブデッキ30の上端の上下位置であるデッキ上端位置V4と同じ上下位置、またはデッキ上端位置V4よりも下側Z2に配置される。
上記[構成3]により、支持部材上端40bがデッキ上端位置V4よりも上側Z1に配置される場合に比べ、キャブと支持部材40との干渉を抑制できる。よって、キャブデッキ30とキャブとの組立を容易に行える。
上記「比較3」のように、支持部材上端40bが、デッキ上端位置V4を超えて上側Z1に配置されても、キャブデッキ30の振動抑制効果は、大きくならない場合がある(頭打ちになる場合がある)。そこで上記[構成3]とすることで、支持部材40を必要以上に大きくさせることなく、キャブデッキ30の振動を抑制できる。
(効果4)
[構成4]支持部材40の上端(支持部材上端40b)は、デッキ上端位置V4よりも下側Z2に配置される。
上記[構成4]により、支持部材上端40bがデッキ上端位置V4と同じ上下位置の場合に比べ、キャブと支持部材40との干渉をより抑制できる。また、キャブデッキ30に支持部材40を取り付ける作業の際に、支持部材上端40bの上下位置とデッキ上端位置V4の上下位置とを揃える作業が不要となる。よって、キャブデッキ30と支持部材40との組立を容易に行える。
(効果5)
キャブデッキ30の上端の上下位置であるデッキ上端位置V4と、デッキ中央位置V1と、の上下方向Z中央の上下位置をデッキ中央上側位置V5とする。
[構成5]支持部材40の内側枠部31iへの接続部40dの上端(接続部上端40d2)は、デッキ中央上側位置V5と同じ上下位置、またはデッキ中央上側位置V5よりも上側Z1に配置される。
上記[構成5]により、接続部上端40d2がデッキ中央上側位置V5よりも下側Z2に配置される場合に比べ、接続部40dの上下方向Zの寸法を大きくできる。よって、接続部40dでの支持部材40の剛性を高くできる。よって、キャブデッキ30の振動を抑制できる。その結果、キャブデッキ30に搭載されるキャブの振動を抑制できる。
(変形例)
上記の実施形態およびモデルの構成要素どうしが組み合わされてもよい。例えば、図4〜図7に示すモデルM11〜M14(比較例として説明したモデル)の支持部材40の断面形状が、図2に示す上部旋回体1に適用されてもよい。また、図12に示すモデルM26のように、支持部材下端40aの上下位置が底板11の上面よりも上側Z1に配置される構成が、図13および図14に示すモデルM33〜M38に適用されてもよい。
構成要素の一部が設けられなくてもよく、構成要素の数が変更されてもよい。例えば、図1に示す支持部材40の数は、上記実施形態では3であったが、2以下でもよく、4以上でもよい。
図3に示す支持部材上端40bは、デッキ上端位置V4よりも上側Z1に配置されてもよい。
1 上部旋回体
10 旋回フレーム
11 底板
15 側板
20 エンジンデッキ
30 キャブデッキ
31i 内側枠部
40 支持部材
40a 支持部材下端
40b 支持部材上端
40d 接続部
40d1 接続部下端
40d2 接続部上端
V1 デッキ中央位置
V2 デッキ下端位置
V3 デッキ中央下側位置
V4 デッキ上端位置
V5 デッキ中央上側位置
V10 旋回フレーム下端位置

Claims (3)

  1. 底板、および前記底板から上側に突出する側板を有する旋回フレームと、
    前記旋回フレームよりも横方向外側に配置され、前記旋回フレームに固定されるエンジンデッキと、
    前記エンジンデッキとの間に隙間を開けて前記エンジンデッキよりも前側に配置されるキャブデッキと、
    前記側板と前記キャブデッキとに接続される支持部材と、
    を備え、
    前記キャブデッキは、前記キャブデッキの横方向内側の面であって前記支持部材が接続される内側枠部を備え、
    前記キャブデッキの上下方向中央の上下位置をデッキ中央位置とし、前記キャブデッキの下端の上下位置をデッキ下端位置とし、前記デッキ中央位置と前記デッキ下端位置との上下方向中央の上下位置をデッキ中央下側位置とし、
    前記底板の下端および前記側板の下端のうち、下側に配置される方の下端の上下位置を旋回フレーム下端位置としたとき、
    前記支持部材の前記内側枠部への接続部の下端は、前記デッキ中央下側位置と同じ上下位置、または前記デッキ中央下側位置よりも下側に配置され、
    前記支持部材の前記内側枠部への接続部の上端は、前記デッキ中央位置と同じ上下位置、または前記デッキ中央位置よりも上側に配置され、
    前記支持部材の下端は、前記旋回フレーム下端位置よりも上側に配置され、
    前記支持部材の上端は、前記キャブデッキの上端の上下位置であるデッキ上端位置よりも下側に配置される、
    上部旋回体。
  2. 請求項1に記載の上部旋回体であって、
    前記支持部材の下端は、前記旋回フレームの底板の上面に接する
    上部旋回体。
  3. 請求項1または2に記載の上部旋回体であって、
    記デッキ上端位置と、前記デッキ中央位置と、の上下方向中央の上下位置をデッキ中央上側位置としたとき、
    前記支持部材の前記内側枠部への接続部の上端は、前記デッキ中央上側位置と同じ上下位置、または前記デッキ中央上側位置よりも上側に配置される、
    上部旋回体。
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