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JP6700049B2 - 炭素繊維シート材、プリプレグ、積層体、成形体及びそれらの製造方法 - Google Patents

炭素繊維シート材、プリプレグ、積層体、成形体及びそれらの製造方法 Download PDF

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JP6700049B2 JP2016011125A JP2016011125A JP6700049B2 JP 6700049 B2 JP6700049 B2 JP 6700049B2 JP 2016011125 A JP2016011125 A JP 2016011125A JP 2016011125 A JP2016011125 A JP 2016011125A JP 6700049 B2 JP6700049 B2 JP 6700049B2
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Description

本発明は炭素繊維シート材、プリプレグ、積層体、成形体及びそれらの製造方法に関する。
繊維強化シート材やこれを積層して得られる繊維強化樹脂成形体は、車両や航空機など各種分野に使用されている。特に繊維強化プラスチック(FRP)は、埋設される強化繊維でプラスチックが補強されることから、プラスチック単体では到底に実現できない優れた強度を実現する。FRPに使用される強化繊維には、主としてガラス繊維が使用されるが、アルミニウム繊維やステンレス繊維などの金属繊維、アラミド繊維やPBO繊維などの有機繊維、及びシリコンカーバイト繊維などの無機繊維なども使用される。さらに近年、極めて優れた物性を示すことから、炭素繊維などの無機繊維なども使用されるようになった。
高強度繊維として炭素繊維を使用する炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics:CFRP)は、熱硬化性樹脂をマトリックス(母材)樹脂として、複数のプリプレグを積層してプリフォームとし、これをプレス成形して製作される。プリプレグは、炭素繊維をシート状に加工している高強度繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させて製作される。高強度繊維基材は、連続、もしくは不連続の高強度繊維を配列させ、又は織物加工させて製作される(特許文献1参照)。
特許第5309563号公報
特許文献1に開示される炭素繊維強化熱可塑性樹脂成形体は、単繊維状の炭素繊維を用いている。該文献によれば、図1に示す炭素繊維強化熱可塑性樹脂成形体900の切断面の模式図のように、炭素繊維901が単繊維の状態で熱可塑性樹脂930中に分散していることが好ましいとされている。逆に、炭素繊維が束の状態で存在すると、束と束の隙間に樹脂のみで構成される樹脂リッチ部が発生し、力学特性が低下する場合がある。また炭素繊維が束の状態で存在すると、炭素繊維束内に熱可塑性樹脂が含浸できず、未含浸部となり、力学特性が低下する場合もあると該文献では説明されている。
しかしながら、本願発明者らが詳細な検証試験を行ったところ、図1に示すように単繊維状の炭素繊維を均一に分散させると、却って強度が低下すること判明した。その理由を検討したところ、図1のように炭素繊維901を単繊維状に分散させると、各炭素繊維の周囲に空間が発生することから、この空間を埋めるために母材となる熱可塑性樹脂930の量が多く必要となり、単位体積当たりの樹脂量が多くなる結果、相対的に炭素繊維の比率が低下して強度を向上できないためと推測される。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであって、その目的の一は、強度を更に向上させた炭素繊維シート材、プリプレグ、積層体、成形体及びそれらの製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の第1の側面に係る炭素繊維シート材によれば、複数本の炭素繊維と、前記炭素繊維を結合するバインダ樹脂とを備える炭素繊維シート材であって、前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で分散されており、前記炭素繊維シート材を3枚重ねて測定した通気度を、60〜150cm3/cm2・secとできる。
また、本発明の第2の側面に係る炭素繊維シート材によれば、複数本の炭素繊維と、前記炭素繊維を結合するバインダ樹脂とを備える炭素繊維シート材であって、前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で分散されており、前記炭素繊維シート材に50kPaの圧力を印加した際の平均厚さを、前記炭素繊維の平均直径に対して10〜400倍とできる。
さらに、本発明の第3の側面に係る炭素繊維シート材によれば、前記炭素繊維を、未開繊の状態で収束させた状態とできる。
さらにまた、本発明の第4の側面に係る炭素繊維シート材によれば、前記炭素繊維を、不連続炭素繊維とすることができる。
さらにまた、本発明の第5の側面に係る炭素繊維シート材によれば、前記炭素繊維を、重量平均繊維長で0.2mm〜26mmとすることができる。
さらにまた、本発明の第6の側面に係る炭素繊維シート材によれば、前記炭素繊維が、表面に凹凸を有するものとできる。これにより、見た目上の炭素繊維の表面積を大きくしてマトリックス樹脂との界面接着面積を増すことにより、炭素繊維強化樹脂成形体としたときの強度を向上させることが可能となる。
さらにまた、本発明の第7の側面に係る炭素繊維シート材によれば、前記炭素繊維が、表面に破断面を有するものとできる。
さらにまた、本発明の第8の側面に係る炭素繊維シート材によれば、前記炭素繊維を、マトリックス樹脂、及び/又はサイジング剤が残留、及び/又は一部が炭化された状態でリサイクルされた炭素繊維とできる。上記構成により、CFRPの廃材等より炭素繊維を回収する際、残留樹脂分の残った状態でも、当該炭素繊維を有効活用することができる。
さらにまた、本発明の第9の側面に係るプリプレグによれば、これらの炭素繊維シート材に、マトリックス樹脂となる熱硬化性樹脂を含浸することができる。
さらにまた、本発明の第10の側面に係るプリプレグによれば、複数本の炭素繊維と、前記炭素繊維を結合するバインダ樹脂と、熱可塑性樹脂繊維を混抄してなるプリプレグであって、前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で、前記バインダ樹脂中に分散されており、前記プリプレグを3枚重ねて測定した通気度を、20〜100cm3/cm2・secとできる。
さらにまた、本発明の第11の側面に係る積層体によれば、これらのプリプレグを積層して構成できる。
さらにまた、本発明の第12の側面に係る成形体によれば、これらのプリプレグを熱圧成形して構成できる。
さらにまた、本発明の第13の側面に係る炭素繊維シート材の製造方法によれば、複数本の炭素繊維を、該炭素繊維を結合するバインダ樹脂に混抄して、前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で抄紙する炭素繊維シート材の製造方法であって、前記炭素繊維シート材を3枚重ねて測定した通気度を、60〜150cm3/cm2・secとできる。
さらにまた、本発明の第14の側面に係る炭素繊維シート材の製造方法によれば、複数本の炭素繊維を、該炭素繊維を結合するバインダ樹脂に混抄して、前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で抄紙する炭素繊維シート材の製造方法であって、前記炭素繊維材に50kPaの圧力を印加した際の平均厚さを、前記炭素繊維の平均直径に対して10〜400倍とできる。
さらにまた、本発明の第15の側面に係る成形体の製造方法によれば、複数本の炭素繊維を、該炭素繊維を結合するバインダ樹脂に混抄して、前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で抄紙して炭素繊維シート材を作製する工程と、前記炭素繊維シート材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させてプリプレグを作製する工程と、前記プリプレグの熱硬化性樹脂を硬化させて成形体を作製する工程とを含む、成形体の製造方法であって、前記炭素繊維シート材を3枚重ねて測定した通気度を、60〜150cm3/cm2・secとできる。
さらにまた、本発明の第16の側面に係る成形体の製造方法によれば、複数本の炭素繊維を、該炭素繊維を結合するバインダ樹脂に混抄して、前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で抄紙して炭素繊維シート材を作製する工程と、前記炭素繊維シート材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させてプリプレグを作製する工程と、前記プリプレグの熱硬化性樹脂を硬化させて成形体を作製する工程とを含む、成形体の製造方法であって、前記炭素繊維シート材に50kPaの圧力を印加した際の平均厚さを、前記炭素繊維の平均直径に対して10〜400倍とできる。
さらにまた、本発明の第17の側面に係る成形体の製造方法によれば、複数本の炭素繊維と、前記炭素繊維を結合するバインダ樹脂と、熱可塑性樹脂繊維を混抄してプリプレグを作製する工程と、前記プリプレグを熱圧成形して成形体を作製する工程とを含む、成形体の製造方法であって、前記プリプレグを3枚重ねて測定した通気度を、20〜100cm3/cm2・secとできる。
さらにまた、本発明の第18の側面に係る成形体の製造方法によれば、複数本の炭素繊維と、前記炭素繊維を結合するバインダ樹脂と、熱可塑性樹脂繊維を混抄してプリプレグを作製する工程と、前記プリプレグを熱圧成形して成形体を作製する工程とを含む、成形体の製造方法であって、前記プリプレグに50kPaの圧力を印加した際の平均厚さが、前記炭素繊維の平均直径に対して10〜400倍とできる。
炭素繊維を単繊維の状態で熱可塑性樹脂中に分散させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂成形体の模式断面図である。 本発明の一実施形態に係る炭素繊維シート材の模式断面図である。 実施例1に係る炭素繊維シート材を示す写真である。 比較例1に係る炭素繊維シート材を示す写真である。 バージンの炭素繊維を示すSEM写真である。 表面に凹凸を設けた炭素繊維を示すSEM写真である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態及び実施例は、本発明の技術思想を具体化するための炭素繊維シート材及びその製造方法を例示するものであって、本発明は炭素繊維シート材及びその製造方法を以下のものに限定するものではない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
本明細書において「シート材」とは、単体のシート材の他、これらを複数層に積層した積層体、マット状あるいは塊状の形態のものを含む意味で使用する。
(バインダ樹脂)
バインダ樹脂は、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)や熱可塑性樹脂が利用できる。熱可塑性樹脂として、例えばポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンサルファイドが利用できる。特にポリビニルアルコール樹脂製とすることが好ましい。これによってバインダが繊維と繊維を点接着して固定化し、シートにドレープ性が維持できる。
(炭素繊維シート材の製造方法)
次に、製造方法について説明する。まず、炭素繊維シート材の製造方法について説明する。
(抄紙工程)
まず炭素繊維にバインダ樹脂を混抄して炭素繊維シート材を作製する。抄紙工程に際して、炭素繊維束を分散させずに収束させて抄紙するには、抄紙の際の濃度を濃くする。例えば濃度を0.1〜0.3%に調整する。次に、炭素繊維の表面にサイジング剤と呼ばれる樹脂を付ける。
(樹脂含浸工程)
次にプリプレグを得るには、この炭素繊維シート材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させる。ここでは、未硬化状態の熱硬化性樹脂シートを熱転写する方法、あるいは液状の熱硬化性樹脂を含浸させる方法等が利用できる。なお熱硬化性樹脂には、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を利用できる。
(成形工程)
さらに成形体を作製するには、プリプレグの熱硬化性樹脂を硬化させて成形体を作製する。成形工程においては、樹脂含浸工程で得られたプリプレグを1枚以上積層し、プリフォームを得ると共に、このプリフォームを加熱、加圧して炭素繊維強化樹脂成形体を製造する。硬化された熱硬化性樹脂がマトリックス樹脂となる。
(熱可塑性樹脂繊維)
また、熱硬化性樹脂に代えて、熱可塑性樹脂繊維を用いることもできる。この場合は、抄紙工程と樹脂含浸工程を同時に行うことができる。すなわち、炭素繊維とバインダ樹脂に加えて、熱可塑性樹脂繊維も同時に混抄しプリプレグを製造することができる。得られたプリプレグは、上記と同様に1又は複数を積層し、熱圧する成形工程を経て炭素繊維強化樹脂成形体を得ることができる。この熱可塑性樹脂繊維は、熱圧成形後にマトリックス樹脂となる。熱可塑性樹脂には、例えばポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド(ナイロン)、ポリカーボネート、ポリスチレアクリルニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリフェニレンサルファイドなどが利用できる。
炭素繊維10〜60重量%と熱可塑樹脂繊維40〜90重量%を混抄させる。特に炭素繊維を40重量%以上とすることが好ましい。単繊維状の炭素繊維を均一に分散させると各炭素繊維の周囲に空間が発生することから、この空間を埋めるために母材となる樹脂の量が多く必要になる。そのため、炭素繊維比率を高く(例えば40重量%以上に)すると炭素繊維の周辺に発生する空間を樹脂で埋めることができず、空間(ボイド)が残るため、炭素繊維強化樹脂成形体の強度が低下する。それと比較し、本発明では炭素繊維を束状に収束させることで各炭素繊維の周辺に発生する空間を低減させることが可能となり、その結果、炭素繊維比率を多くし、少ない樹脂比率ででも空間(ボイド)をあまり発生させることなく炭素繊維強化樹脂成形体とすることができるため、強度が低下することなく、高強度の成形体となる。
樹脂含浸工程においては、繊維基材の表面に、未硬化状態にある熱硬化性樹脂シートを積層して加熱し、熱硬化性樹脂シートを溶融させて未硬化状態にある熱硬化性樹脂を繊維基材の隙間に含浸させることができ、あるいは、繊維基材の表面に、未硬化状態にある液状の熱硬化性樹脂を含浸して繊維基材の隙間に含浸させることができる。
成形工程においては、プリプレグを1枚以上積層し、加熱、加圧してプリプレグに含まれる樹脂を軟化させた後に、硬化(熱可塑性樹脂の場合は固化)させて、炭素繊維強化脂成形体を成形する。
なお特許文献1にも抄紙工程が開示されているものの、またバッチ法であって連続法でない。これに対し本実施の形態によれば連続抄紙が可能であり、熱可塑性樹脂繊維との混抄であれば1段工程でプリプレグを作成でき、生産性に優れる。
本実施の形態に係る炭素繊維シート材100は、図2の模式断面図に示すように、炭素繊維を完全に開繊させた単繊維状とするよりも、寧ろ収束させた炭素繊維束10とする。このようにすることで、図1に示すような炭素繊維901が単繊維状に均一に分散させた状態のように、各炭素繊維の周囲に空間が生じて、この空間を埋めるためにマトリックス樹脂が充填される事態を抑制し、必要なマトリックス樹脂30の量を低減することで結果的に繊維体積含有率を増すことが可能となる。ここで、束状に収束された炭素繊維とは、単繊維に対する概念であり、複数本が束状に纏まった状態にある炭素繊維を指す。束状の炭素繊維は、例えば繊維束が未開繊の状態であったり、一旦開繊された炭素繊維が、再度凝集して束状となったもの等が挙げられる。なお、図2に示すようにすべての炭素繊維を炭素繊維束とする必要は無く、単繊維状の炭素繊維20よりも束状に収束された炭素繊維束10が支配的になるよう、炭素繊維束の比率を高くなるよう形成することで、強度の向上が図られる。
炭素繊維がシート材中で束状に存在している状態を示す指標としては、通気度、透光性、一定圧力下での炭素繊維シート材の厚さ等のパラメータで表すことができる。すなわち、通気度や透光性が高いと、束状の炭素繊維が単繊維よりも支配的であることが判る。
(厚さ測定)
ここで、実施例1及び比較例1に係る炭素繊維シート材として湿式不織布を試作し、その平均厚さを測定した。まず、湿式不織布を作成するため、離解機に1Lの水を入れ、原料繊維を加え、回転数やスクリュー形状を揃えて同じ条件で同じ時間(20sec)撹拌した。作成したスラリーを20Lに希釈、均一分散させ、角型シートマシン(熊谷理機工業株式会社製)を用いて、ワイヤーメッシュ上で脱水し、サイズ250×250mmにシート化し、その後乾燥して不織布とした。
使用した原料の炭素繊維は、繊維長6mm、繊維径7μmとした。比較例1では、サイジング剤なしとして、分散しやすい条件とした。一方実施例1では、ナイロン系サイジング剤ありとして、分散し難い条件として、炭素繊維が束状で残るように調整した。その他、繊度1.1dtex、繊維長6mmのナイロン6繊維と、繊度1.1dtex、繊維長3mmのポリビニルアルコール繊維を用いた。
実施例1に係る炭素繊維シート材の写真を図3に、比較例1に係る炭素繊維シート材の写真を図4に、それぞれ示す。
このようにして炭素繊維強化樹脂成形体の前駆体であるプリプレグを作製した。配合比率は、重量%で炭素繊維40.2%、ナイロン6繊維56.9%、ポリビニルアルコール繊維2.9%とした。坪量100g/m2を得た。
一方で、CFRTP(熱可塑性炭素繊維強化樹脂成形体)プリプレグとの比較のため、炭素繊維シートを作成した。炭素繊維シートの配合は、炭素繊維95%、ポリビニルアルコール繊維5%とし、坪量40g/m2の炭素繊維シートを得た。
このようにして得られたCFRTPプリプレグと炭素繊維シートの厚さを測定した。ここでは、測定方法として、シートを数枚重ね、紙用厚さ測定器(テスター産業株式会社製TH−101)を用いて測定を行った。測定条件として、ストローク10mm、圧力50±5kPa、加圧面寸法φ14.3mmで8点測定とした。測定手順として、ダイヤルゲージをゼロに合わせ、レバーを下げて試験片を測定子と試料台の間にセットし、その後レバーを静かに離し、数値が安定したところで数値を読み取った。またCFRTPプリプレグ、炭素繊維シートは3枚重ねとした。この結果として、CFRTPプリプレグの測定結果を表1に、炭素繊維シートの測定結果を表2に、それぞれ示す。
以上の測定結果から、厚み測定の値が小さいほど薄い、すなわち密度が上がりやすいことが示され、本発明の優位性が確認された。
(通気性測定)
次に、同じ条件で作成したCFRTPプリプレグと炭素繊維シートに対して、通気度を測定した。測定方法は、シートを数枚重ね、フラジール形通気度試験機(株式会社大栄科学精器製AP−200KZ)を用いて測定を行った。比較試験の条件及び手順は、 JIS L−1096(通気性A法、フラジール形法)に準じた。ただし、通気度が低すぎて測定不能となるため、3枚のサンプルを重ねて測定した。測定結果として、CFRTPプリプレグの測定結果を表3に、炭素繊維不織布の測定結果を表4に、それぞれ示す。
上記の結果から、通気度の値が大きいほど樹脂が流れやすい、すなわち流動性に優れ、炭素繊維樹脂成形体強度の向上に寄与することから、本発明の優位性が確認された。プリプレグの通気度は、3枚重ねて測定した値が20〜100cm3/cm2・secであることが好ましい。また炭素繊維シート材の通気度は、3枚重ねて測定した値が60〜150cm3/cm2・secとすることが好ましい。
(熱プレス成形)
さらに上記のCFRTPプリプレグを、ヒートアンドクールプレス成形によって成形体とした。具体的には、25枚積層させたCFRTPプリプレグを250℃に予熱した金型(280×250mm)にセットし、1分間予熱後に10MPaの圧力でプレスし、そのまま冷却、80℃以下となったところで取り出して成形板を得た。このようにして得られた実施例1と比較例1に係るCFRTP成形板の物性として、引張および曲げ強度試験を実施した。この結果を以下の表5に示す。
表5に示すように、実施例1に係る成形体が、比較例1よりも引張強度、引張弾性率、曲げ強度で優れた特性を示しており、強度が向上されることが確認された。
(炭素繊維表面の凹凸)
さらに、炭素繊維の表面に、凹凸を設けることも好ましい。このようにすることで、炭素繊維の表面積を大きくしてマトリックス樹脂との界面接着面積を増やすことができ、強度向上に寄与しうる。また、凹凸は破断面を含むことが好ましい。これにより、接合部分を不連続として、機械的な接合強度の向上も期待できる。さらにこのような凹凸は、樹脂で構成することにより、マトリックス樹脂と同種として接着強度を有利とできる。図5に、通常の炭素繊維、図6に凹凸を設けた炭素繊維のSEM写真をそれぞれ示す。これらのSEM写真に見られるように、炭素繊維の表面に不連続な凹凸を形成することで、マトリックス樹脂との接合界面で物理的な係合を得やすくし、構造的にも有利となる。
このような凹凸は、バージンの炭素繊維に対して表面処理等により設ける。あるいは、炭素繊維強化プラスチックの廃材等より炭素繊維を回収(リサイクル炭素繊維化)する際に、表面に残留するマトリックス樹脂やサイジング剤を利用してもよい。この凹凸は、回収のための加熱時に残留した樹脂によって形成されている。図6はリサイクル炭素繊維を示しており、このようなリサイクル炭素繊維を用いることで、コスト的にも有利となり、また資源リサイクルの点でも環境に優しい、しかも強度的にも有利な成形体等を得ることができる。
(リサイクル炭素繊維)
リサイクル炭素繊維は、CFRPの廃材等より炭素繊維を回収して得られる。このリサイクル炭素繊維を用いて再度、炭素繊維シート材や炭素繊維強化樹脂成形体を得る。リサイクル炭素繊維を得る際には、条件の調整(例えば焼成温度)にて残留樹脂分(サイジング、マトリックス樹脂)をあえて残す。これによって、水中に分散させた際にも炭素繊維束状を得やすくできる。
リサイクル炭素繊維を用いて抄紙した炭素繊維シート材を作成し、その分散性を評価した。また、リサイクル炭素繊維との比較のためバージン品の炭素繊維で抄紙した炭素繊維シート材を比較例2として作成した。バージン品の炭素繊維は、繊維長を6mmでカットしたものを使用した。実験結果から、通常の焼成条件で作成した炭素繊維シート材では、炭素繊維が分散されて収束が十分に得られていないことが判った。
次に、焼成温度を比較例3よりも高くした炭素繊維シート材を実施例2として作製した。この結果、分散性が改善されて、ある程度の収束性が得られていることが判明した。
本発明に係る炭素繊維シート材、プリプレグ、積層体、成形体及びそれらの製造方法によれば、CFRTP(Carbon Fiber Reinforced Thermoplastics:炭素繊維強化熱可塑性樹脂)、CFRTS(Carbon Fiber Reinforced Thermosets:炭素繊維強化熱硬化性樹脂)等に好適に利用できる。また前駆体であるプリプレグの他、プリプレグから得られる各種製品に対しても好適に利用できる。例えば、電磁波吸収及びシールド材、断熱材、電極材料等に好適に利用できる。また炭素繊維強化樹脂成形体として、例えば乗物用の構成材料(例えば自動車、自転車、列車、航空機、ロケット、エレベーター等)、電子、電気部品の構成材料(例えばパソコン・携帯用の筐体部等)建築、土木構造体用材料、家具等において、好適に利用できる。
100…炭素繊維シート材
1…炭素繊維
10…炭素繊維束
20…単繊維状炭素繊維
30…バインダ樹脂
900…炭素繊維強化熱可塑性樹脂成形体
901…炭素繊維
930…熱可塑性樹脂

Claims (18)

  1. 複数本の炭素繊維と、
    前記炭素繊維を結合するバインダ樹脂と
    を備える炭素繊維シート材であって、
    前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で分散されており、
    前記炭素繊維シート材を3枚重ねて測定した通気度が、60〜150cm3/cm2・secである炭素繊維シート材。
  2. 複数本の炭素繊維と、
    前記炭素繊維を結合するバインダ樹脂と
    を備える炭素繊維シート材であって、
    前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で分散されており、
    前記炭素繊維シート材に50kPaの圧力を印加した際の平均厚さが、前記炭素繊維の平均直径に対して10〜400倍である炭素繊維シート材。
  3. 請求項1又は2に記載の炭素繊維シート材であって、
    前記炭素繊維が、未開繊の状態で収束されてなる炭素繊維シート材。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の炭素繊維シート材であって、
    前記炭素繊維を、不連続炭素繊維としてなる炭素繊維シート材。
  5. 請求項4に記載の炭素繊維シート材であって、
    前記炭素繊維を、重量平均繊維長で0.2mm〜26mmとしてなる炭素繊維シート材。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の炭素繊維シート材であって、
    前記炭素繊維が、表面に凹凸を有してなる炭素繊維シート材。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の炭素繊維シート材であって、
    前記炭素繊維が、表面に破断面を有してなる炭素繊維シート材。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の炭素繊維シート材であって、
    前記炭素繊維が、マトリックス樹脂、及び/又はサイジング剤が残留、及び/又は一部が炭化された状態でリサイクルされた炭素繊維である炭素繊維シート材。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の炭素繊維シート材に、マトリックス樹脂となる熱硬化性樹脂を含浸してなるプリプレグ。
  10. 複数本の炭素繊維と、前記炭素繊維を結合するバインダ樹脂と、熱可塑性樹脂繊維を混抄してなるプリプレグであって、
    前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で、前記バインダ樹脂中に分散されており、
    前記プリプレグを3枚重ねて測定した通気度が、20〜100cm3/cm2・secであるプリプレグ。
  11. 請求項9又は10に記載のプリプレグを積層してなる積層体。
  12. 請求項9又は10に記載のプリプレグを熱圧成形してなる成形体。
  13. 複数本の炭素繊維を、該炭素繊維を結合するバインダ樹脂に混抄して、前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で抄紙する炭素繊維シート材の製造方法であって、
    前記炭素繊維シート材を3枚重ねて測定した通気度が、60〜150cm3/cm2・secである炭素繊維シート材の製造方法。
  14. 複数本の炭素繊維を、該炭素繊維を結合するバインダ樹脂に混抄して、前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で抄紙する炭素繊維シート材の製造方法であって、
    前記炭素繊維シート材に50kPaの圧力を印加した際の平均厚さが、前記炭素繊維の平均直径に対して10〜400倍である炭素繊維シート材の製造方法。
  15. 複数本の炭素繊維を、該炭素繊維を結合するバインダ樹脂に混抄して、前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で抄紙して炭素繊維シート材を作製する工程と、
    前記炭素繊維シート材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させてプリプレグを作製する工程と、
    前記プリプレグの熱硬化性樹脂を硬化させて成形体を作製する工程と
    を含む、成形体の製造方法であって、
    前記炭素繊維シート材を3枚重ねて測定した通気度が、60〜150cm3/cm2・secである成形体の製造方法。
  16. 複数本の炭素繊維を、該炭素繊維を結合するバインダ樹脂に混抄して、前記炭素繊維が長さ方向に対する断面視において束状に収束された状態で抄紙して炭素繊維シート材を作製する工程と、
    前記炭素繊維シート材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させてプリプレグを作製する工程と、
    前記プリプレグの熱硬化性樹脂を硬化させて成形体を作製する工程と
    を含む、成形体の製造方法であって、
    前記炭素繊維シート材に50kPaの圧力を印加した際の平均厚さが、前記炭素繊維の平均直径に対して10〜400倍である成形体の製造方法。
  17. 複数本の炭素繊維と、前記炭素繊維を結合するバインダ樹脂と、熱可塑性樹脂繊維を混抄してプリプレグを作製する工程と、
    前記プリプレグを熱圧成形して成形体を作製する工程と
    を含む、成形体の製造方法であって、
    前記プリプレグを3枚重ねて測定した通気度が、20〜100cm3/cm2・secである成形体の製造方法。
  18. 複数本の炭素繊維と、前記炭素繊維を結合するバインダ樹脂と、熱可塑性樹脂繊維を混抄してプリプレグを作製する工程と、
    前記プリプレグを熱圧成形して成形体を作製する工程と
    を含む、成形体の製造方法であって、
    前記プリプレグに50kPaの圧力を印加した際の平均厚さが、前記炭素繊維の平均直径に対して10〜400倍である成形体の製造方法。
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