JP6798239B2 - 光ファイバ母材製造用ガス供給装置および光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献2は、マスフローコントローラの自己診断装置に関する発明であって、比較制御回路の出力とバルブ電圧上限値・下限値とを比較回路で比較して異常が発生していることを検知しアラーム表示により作業者に知らせることが開示されている。
光ファイバ母材の製造に用いられるガスを供給するための光ファイバ母材製造用ガス供給装置であって、
前記ガスの流量を測定する流量センサと、
前記流量を調整する流量調整バルブと、
前記流量が目標流量と一致するように前記流量調整バルブを制御する流量制御部と、を含む流量調整器を備え、
前記流量制御部は、
前記流量調整バルブのバルブ動作電圧を測定する電圧測定機能と、
前記バルブ動作電圧が異常かどうかを判定する異常判定機能と、
前記異常判定機能の出力に応じて、前記流量調整器へのガス供給圧力を調整する調整機能と、を備えている。
ガス供給装置からガスを供給して光ファイバ母材を製造する光ファイバ母材の製造方法であって、
前記ガス供給装置は、前記ガスの流量を測定する流量センサと、前記流量を調整する流量調整バルブと、前記流量が目標流量と一致するように前記流量調整バルブを制御する制御部と、を含む流量調整器を備え、
(a)前記流量調整バルブのバルブ動作電圧を測定するステップと、
(b)前記バルブ動作電圧が異常かどうかを判定するステップと、
(c)前記ステップ(b)において前記バルブ動作電圧が異常であると判定された場合に、前記流量調整器へのガス供給圧力を調整するステップと、
を含む。
最初に本発明の実施形態の概要を説明する。
本実施形態の一例に係る光ファイバ母材製造用ガス供給装置は、
(1)光ファイバ母材の製造に用いられるガスを供給するための光ファイバ母材製造用ガス供給装置であって、
前記ガスの流量を測定する流量センサと、
前記流量を調整する流量調整バルブと、
前記流量が目標流量と一致するように前記流量調整バルブを制御する流量制御部と、を含む流量調整器を備え、
前記流量制御部は、
前記流量調整バルブのバルブ動作電圧を測定する電圧測定機能と、
前記バルブ動作電圧が異常かどうかを判定する異常判定機能と、
前記異常判定機能の出力に応じて、前記流量調整器へのガス供給圧力を調整する調整機能と、を備えている。
この構成によれば、光ファイバ母材の製造中においてガス流量に異常が発生した場合でも、光ファイバ母材の現ロットの不良を防止することができる。
この構成によれば、簡便かつ精度良くガス流量の異常を判定することができる。
バルブ電圧の異常の発生は、流量調整器の劣化によりガス流量が低下する予兆であることが多いため、ガス供給圧力を上昇させることで、ガス流量が低下するまでの時間を引き延ばすことができる。
前記流量調整器よりも上流側の前記ガス供給配管が、フィルタを有する第一のガス供給配管と、前記第一のガス供給配管と並列されてフィルタを有していない第二のガス供給配管とを含み、
前記第一のガス供給配管と前記第二のガス供給配管とは、切替弁によって切り替え可能であり、
前記異常判定機能により異常と判定された場合には、前記流量制御部は、前記第一のガス供給配管から前記第二のガス供給配管にガス流路を切り替えるよう制御しても良い。
この構成を採用することで、適切かつ簡便にガス流量圧力を上昇させることができる。
(5)ガス供給装置からガスを供給して光ファイバ母材を製造する光ファイバ母材の製造方法であって、
前記ガス供給装置は、前記ガスの流量を測定する流量センサと、前記流量を調整する流量調整バルブと、前記流量が目標流量と一致するように前記流量調整バルブを制御する制御部と、を含む流量調整器を備え、
(a)前記流量調整バルブのバルブ動作電圧を測定するステップと、
(b)前記バルブ動作電圧が異常かどうかを判定するステップと、
(c)前記ステップ(b)において前記バルブ動作電圧が異常であると判定された場合に、前記流量調整器へのガス供給圧力を調整するステップと、
を含む。
この方法によれば、光ファイバ母材の製造中においてガス流量に異常が発生した場合でも、光ファイバ母材の現ロットの不良を防止することができる。
以下、本発明に係る光ファイバ母材製造用ガス供給装置を備える光ファイバ母材製造装置の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る光ファイバ母材を製造する光ファイバ母材製造装置を示す構成図である。図2は、光ファイバ母材製造装置が備えるガス供給装置の一部を示す構成図である。
なお、図示は省略するが、バーナシールガスとして、例えば、窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)、ヘリウム(He)ガスやアルゴン(Ar)ガス等の不活性ガスも、本実施形態に係るMFC20,20Aと同様の構成のMFCを介してバーナ5a,5bに供給され得る。
なお、本例において、バーナ5a,5b、ガス供給配管15,17およびMFC20,20Aをまとめて光ファイバ母材製造用ガス供給装置と称する。MFC20とMFC20Aとは同様の構成を備えているため、以下では、MFC20について代表して詳述する。
まず、原料容器12から供給管15へ流入した原料ガスは、第一供給管15aを介して、MFC20の流路21内に流れ込む。流路21に流入した原料ガスは、その圧力が圧力センサ23により検出された後に、流量センサ22に至る。そして、この原料ガスの大部分はバイパス管25を介して流れるとともに、全ガス流量に対して一定の分流比となる一部の原料ガスはフローチューブ26内を流れる。そして、各原料ガスはバイパス管25およびフローチューブ26の下流側で合流した後に、流量調整機構30の流量調整バルブ32の弁口36内を流れる。その後、原料ガスは、流路21の下流側に連通する供給管15を通過してバーナ5a,5bに向けて流れて行く。
まず、原料ガスの供給中に、流量制御部24は、流量調整バルブ32を動作させるためのバルブ動作電圧S4を測定する(ステップS100)。次いで、流量制御部24は、現在のバルブ動作電圧S4と、目標ガス流量に対応する過去に測定したバルブ動作電圧との差分を求める(ステップS102)。具体的には、流量制御部24は、ステップS100において測定した現ロットのバルブ動作電圧S4を、過去のロット(例えば、過去5ロット)のバルブ動作電圧の平均値と比較して、その差分を求めることができる。このとき、正確な異常判定のために、現ロットのバルブ動作電圧S4の測定時の目標流量と比較対象である過去ロットのバルブ動作電圧の目標流量とが同じであることが必要である。なお、比較対象である過去のバルブ動作電圧は5ロットの平均値である必要はなく1回以上であれば良い。ロット数を多くして平均化したほうが精度の良い判定ができるが、目標流量をその間一定に維持する必要があるため、実際の運用を考慮して適切な測定回数を選択することが望ましい。
ステップS104において、現在のバルブ動作電圧S4と過去ロットのバルブ動作電圧との差分が所定の閾値を超えていないと判定された場合は(ステップS104のNo)、流量制御部24は、現在のバルブ動作電圧は異常ではないと判定する(ステップS105)。そして、流量制御部24は、当該差分が所定の閾値を超えていると判定されるまでステップS104を繰り返す。
ステップS100〜S108にて説明したように、流量調整機構30を制御する流量制御部24は、流量調整バルブ32のバルブ動作電圧S4を測定する電圧測定機能と、バルブ動作電圧S4が異常かどうかを判定する異常判定機能と、異常判定機能の出力に応じて、流量調整機構30へのガス供給圧力を調整する調整機能と、を備えている。
2:反応容器
3:支持棒
4:ガラスロッド
5:ガラス微粒子生成用バーナ
6:排気管
10:昇降回転装置
11:制御部
12:原料容器
15,17:供給管(ガス供給配管の一例)
15a:第一供給管
15b:第二供給管
16:フィルタ
18:切替弁
20:マスフローコントローラ(MFC、流量調整器の一例)
21:流路
22:流量センサ
23:圧力センサ
24:流量制御部
25:バイパス管
26:フローチューブ
27:センサ回路
28:流量計
29:流量設定器
30:流量調整機構
32:流量調整バルブ
34:プランジャ
36:弁口
38:アクチュエータ
40:バルブ駆動回路
F:光ファイバ母材
R:抵抗線
S1:流量信号
S2:流量設定信号
S3:駆動信号
S4:バルブ動作電圧(バルブ動作信号)
Sv:圧力検出信号
Claims (4)
- 光ファイバ母材の製造に用いられるガスを供給するための光ファイバ母材製造用ガス供給装置であって、
前記ガスの流量を測定する流量センサと、
前記流量を調整する流量調整バルブと、
前記流量が目標流量と一致するように前記流量調整バルブを制御する流量制御部と、を含む流量調整器を備え、
前記流量制御部は、
前記流量調整バルブのバルブ動作電圧を測定する電圧測定機能と、
前記バルブ動作電圧が異常かどうかを判定する異常判定機能と、
前記異常判定機能の判定結果に応じて、前記流量調整器へのガス供給圧力を調整する調整機能と、を備え、
前記流量制御部は、前記調整機能として、前記異常判定機能により異常と判定された場合に、前記ガス供給圧力を上昇させる機能を有している、光ファイバ母材製造用ガス供給装置。 - 前記流量制御部は、前記異常判定機能として、現在のバルブ動作電圧と、前記目標流量に対応する過去に測定したバルブ動作電圧との差分を求め、前記差分が所定の値を超えた場合に前記バルブ動作電圧が異常であると判定する機能を備えている、請求項1に記載の光ファイバ母材製造用ガス供給装置。
- 前記流量調整器は、前記ガスをガラス微粒子生成用バーナへ向けて供給するガス供給配管の途中に配置され、
前記流量調整器よりも上流側の前記ガス供給配管が、フィルタを有する第一のガス供給配管と、前記第一のガス供給配管と並列されてフィルタを有していない第二のガス供給配管とを含み、
前記第一のガス供給配管と前記第二のガス供給配管とは、切替弁によって切り替え可能であり、
前記異常判定機能により異常と判定された場合には、前記流量制御部は、前記第一のガス供給配管から前記第二のガス供給配管にガス流路を切り替えるよう制御する、請求項1または請求項2に記載の光ファイバ母材製造用ガス供給装置。 - ガス供給装置からガスを供給して光ファイバ母材を製造する光ファイバ母材の製造方法であって、
前記ガス供給装置は、前記ガスの流量を測定する流量センサと、前記流量を調整する流量調整バルブと、前記流量が目標流量と一致するように前記流量調整バルブを制御する制御部と、を含む流量調整器を備え、
(a)前記流量調整バルブのバルブ動作電圧を測定するステップと、
(b)前記バルブ動作電圧が異常かどうかを判定するステップと、
(c)前記ステップ(b)において前記バルブ動作電圧が異常であると判定された場合に、前記流量調整器へのガス供給圧力を上昇させるステップと、
を含む、光ファイバ母材の製造方法。
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