JP6786151B2 - 疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体及び洗剤組成物 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、洗剤用途に用いられた場合に、親水性汚れ及び疎水性汚れの両方に対する高い分散性能を発揮し、従来より一層改善された再汚染防止能に優れた共重合体及び洗剤組成物を提供することを目的とする。
これらのうち、得られる重合体のカーボンブラック分散能、再汚染防止能、クレー分散能及びカルシウム捕捉能の向上効果が高いことから、「塩」としては、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましく、アンモニウム塩がより好ましい。
本発明の疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体は、疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有単量体(A)由来の構造単位(a)と、カルボキシル基含有単量体(B)に由来する構造単位(b)を有する。
また、Wが炭素数1〜30の鎖状炭化水素から水素原子を3つ除いてできる3価の基である場合には、rは、0〜1の整数であることが好ましく、sは、0〜1の整数であることが好ましく、tは、0〜1の整数であることが好ましい。より好ましくは、r=s=t=1である。
前記鎖状炭化水素から水素原子を3つ除いてできる3価の基の鎖状炭化水素としては、特に制限されず、鎖状飽和炭化水素であっても、鎖状不飽和炭化水素であってもよい。また、鎖状炭化水素は、分岐を有していてもよい。前記鎖状炭化水素の炭素数としては、1〜30が好ましく、より好ましくは1〜5であり、更に好ましくは1〜3である。前記鎖状炭化水素としては、例えば、アルカン、アルケン、アルキン等が挙げられ、好ましくはアルカンである。なお、鎖状炭化水素から水素原子を3つ除いてできる3価の基が分岐を有する場合、前記鎖状炭化水素から水素原子を3つ除いてできる3価の基の炭素数は、主鎖及び分岐鎖の合計の炭素数を意味する。
また、Wが鎖状炭化水素から水素原子を3つ除いてできる3価の基である場合には、Yは、酸素原子であることが好ましく、前記Yが酸素原子であれば、重合体の水溶性を損なうことがないので、クレー分散性を発揮することができる。
前記炭素数が3以上であれば、カーボンブラック分散能がより向上し、疎水汚れに対する再汚染防止能がより向上する。前記炭素数が25以下であれば、本発明の共重合体の疎水性が高くなりすぎず、本発明の共重合体の水溶性が好適な範囲となるため、クレー分散能及び再汚染防止能がより向上する。なお、前記鎖状炭化水素基が分岐を有する場合、鎖状炭化水素基の炭素数は、主鎖及び分岐鎖の合計の炭素数を意味する。
前記一般式(1)に於けるnの値が、2以上であれば本発明の共重合体の親水性がより向上するため、クレー分散能がより向上する。一方、前記一般式(1)に於けるnの値が、100以下であれば、本発明の共重合体の疎水性がより好適な範囲となり、カーボンブラック分散能が向上し、疎水汚れに対する再汚染防止能がより向上する。
前記一般式(1)に於けるZが、上記から選ばれる置換基であれば、共重合体の水溶性が充分なものとなり、クレー分散能が向上し、また、優れた再汚染防止能を発揮することができる。
逆に、前記一般式(2)におけるR5及び一般式(3)におけるR6の炭素数が28〜30と多い場合は、前記オキシアルキレン基の繰り返し単位nの数を多くする事で、疎水化度と親水化度を調整する事が可能であるため、必ずしも前記炭素数が多い場合が、カーボンブラック分散能及び再汚染防止能が低下するとは限らない。
前記一般式(1)〜(3)で表される構造単位(a)に対応する疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有単量体(A)(以下、単に単量体(A)ともいう)としては、それぞれ下記一般式(4)で表す事ができ、より好ましい形態として、下記一般式(5)及び(6)で表す事ができる。
前記一般式(4)において、R1、R2及びR3は、水素原子又はメチル基を表す。一般式(4)におけるWが炭素数6〜30の3価の芳香族基である場合には、R1及びR3が水素原子であって、R2がメチル基であることが好ましい。R1及びR3が水素原子であって、R2がメチル基であれば、カルボキシル基含有単量体(B)との重合性が向上するため好ましい。
また、Wが炭素数1〜30の鎖状炭化水素から水素原子を3つ除いてできる3価の基である場合には、R1、R2及びR3の全てが水素原子であることが好ましい。R1、R2及びR3の全てが水素原子であると、カルボキシル基含有単量体(B)との重合性が向上するため好ましい。
前記一般式(5)における、R1、R2及びR3は、水素原子又はメチル基であるが、R1、R2及びR3のすべてが水素原子であることが好ましい。R1、R2及びR3の全てが水素原子であると、カルボキシル基含有単量体(B)との重合性が向上するため好ましい。
具体的には、アデカリアソープSRシリーズでは、SR−10(EO10モル)、SR−20(EO20モル)、SR−3025(EO30モル、25%水溶液)が挙げられ、アデカリアソープERシリーズでは、ER−10(EO10モル)、ER−20(EO20モル)、ER−30(EO30モル)、ER−40(EO40モル)が挙げられ、アクアロンKHシリーズではアクアロンKH−05(EO5モル)、アクアロンKH−10(EO10モル)が挙げられる。
より好ましくは、アデカリアソープSR−10、SR−20、ER−20、KH−10である。
前記一般式(5)で表される単量体(A)が、上記化合物であると、親水性と疎水性のバランスがとれるため、カーボンブラック分散能が向上し、また、疎水汚れに対して優れた再汚染防止能を発揮できるため好ましい。
前記一般式(6)における、R1、R2及びR3は、水素原子又はメチル基であるが、R1及びR3が水素原子であって、R2がメチル基であることが好ましい。R1及びR3が水素原子であって、R2がメチル基であれば、カルボキシル基含有単量体(B)との重合性が向上するため好ましい。
前記一般式(6)で表される単量体(A)は、R2とフェニル基とが、trans位に位置するE体(trans位)である事が好ましい。前記単量体(A)がこのような構造であれば、カルボキシル基含有単量体(B)との重合性が向上するため好ましい。
前記一般式(6)で表される単量体(A)に於ける−O−Xn−Z基は、ベンゼン環における−R6に対してオルト位、メタ位又はパラ位のいずれかの位置に結合していれば良いが、パラ位に結合していることが好ましい。また、前記−O−Xn−Z基は、一般式(6)のベンゼン環における、重合性不飽和基が結合する炭素に対してオルト位に結合していることが好ましい。
具体的には、アクアロンHS・BCシリーズでは、HS−10(EO10モル)、BC−0515(EO5モル)、BC−10(EO10モル)、BC−20(EO20モル)が挙げられ、アクアロンRNシリーズでは、RN−20(EO20モル)、RN−30(EO30モル)、RN−50(EO50モル)が挙げられる。
より好ましくは、アクアロンBC−10、BC−20、RN−20、RN−30である。
前記一般式(6)で表される単量体(A)が、上記化合物であると、親水性と疎水性のバランスがとれるため、カーボンブラック分散能が向上し、また、疎水汚れに対して優れた再汚染防止能を発揮できるため好ましい。
カルボキシル基含有単量体(B)とは、重合性の不飽和結合(炭素−炭素二重結合)およびカルボキシル基を有している構造の単量体であれば特に限定はなく、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−ヒドロキシアクリル酸、α−ヒドロキシメチルアクリル酸及びこれらの塩等の不飽和モノカルボン酸系単量体類;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、2−メチレングルタル酸及びこれらの塩等の不飽和ジカルボン酸系単量体類が例示される。
前記塩とは、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩であり、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が特に好ましい。
また、無水ジカルボン酸の塩とは、加水分解してジカルボン酸になった形態の塩を示す。
カルボキシル基含有単量体(B)は、好ましくは、アクリル酸(塩)、マレイン酸(塩)、無水マレイン酸であり、より好ましくはアクリル酸(塩)、マレイン酸(塩)である。
本発明の疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体は、構造単位(a)、構造単位(b)以外に、その他の単量体(D)由来の構造単位(d)を有していても良い。
本発明の共重合体中の構造単位(a)の含有割合が1質量%未満の場合、カーボンブラック分散能が低下し、また、疎水性の汚れに対する再汚染防止能が所望の性能に到達しないという問題が生じるおそれがある。本発明の疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体中の構造単位(a)の含有割合が99質量%を超えると、親水性が低下するため再汚染防止能が所望の性能に到達しないという問題が生じるおそれがある。
本発明の疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体中の構造単位(b)の含有割合が1質量%未満の場合、親水性が低下するため再汚染防止能が所望の性能に到達しないという問題が生じるおそれがある。本発明の疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体中の構造単位(b)の含有割合が99質量%を超えると、カーボンブラック分散能が低下し、また、疎水性の汚れに対する再汚染防止能が所望の性能に到達しないという問題が生じるおそれがある。
前記共重合体におけるアクリル酸(塩)及びマレイン酸(塩)由来の構造単位の合計の含有割合は、構造単位(b)100質量%に対して1〜100質量%であることが好ましい。より好ましくは50〜100質量%であり、更に好ましくは100質量%である。
共重合体におけるアクリル酸(塩)由来の構造単位の含有割合は、構造単位(b)100質量%に対して1〜100質量%であることが好ましい。より好ましくは20〜100質量%であり、更に好ましくは30〜100質量%である。
前記共重合体におけるマレイン酸(塩)由来の構造単位の含有割合は、構造単位(b)100質量%に対して0〜40質量%であることが好ましい。より好ましくは0〜30質量%であり、更に好ましくは0〜20質量%である。
本発明の疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体の製造方法は、疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有単量体(A)と、カルボキシル基含有単量体(B)を含む単量体成分を重合して共重合体を製造する方法である。
全単量体成分中の疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有単量体(A)の含有割合が1質量%未満の場合、疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体に占める構造単位(a)の含有量が低下するため、疎水汚れに対して効果を発揮する疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体を得ることが困難になるという問題が生じるおそれがある。全単量体成分中の疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有単量体(A)の含有割合が99質量%を超えると、カルボキシル基含有単量体(B)を共重合体に均等に導入することが困難になるという問題が生じるおそれがある。
全単量体成分中のカルボキシル基含有単量体(B)の含有割合が1質量%未満の場合、得られる重合体の重量平均分子量Mwが低下し、再汚染防止能を十分に発揮するための十分な重量平均分子量Mwに達しないおそれがある。全単量体成分中のカルボキシル基含有単量体(B)の含有割合が99質量%を超えると、疎水汚れに対する再汚染防止能が低下してしまうという問題が生じるおそれがある。
また、前記単量体(B)の含有割合が10質量%以上であればカルシウム捕捉能がより向上し、本発明の共重合体を洗剤用途に用いた場合に、カルシウムイオンやマグネシウムイオンの濃度が高い硬水中においても塩の析出が少なく、優れた洗浄効果を発揮することとなる。
前記全単量体成分中のアクリル酸(塩)及びマレイン酸(塩)の合計の含有割合は、カルボキシル基含有単量体(B)100質量%に対して1〜100質量%であることが好ましい。より好ましくは50〜100質量%であり、更に好ましくは100質量%である。
前記アクリル酸(塩)の含有割合としては、カルボキシル基含有単量体(B)100質量%に対して1〜100質量%であることが好ましい。より好ましくは20〜100質量%であり、更に好ましくは30〜100質量%である。
前記マレイン酸(塩)の含有割合は、カルボキシル基含有単量体(B)100質量%に対して0〜40質量%であることが好ましい。より好ましくは0〜30質量%であり、更に好ましくは0〜20質量%である。
本発明の酸基含有グラフト重合体は、水処理剤に用いることができる。該水処理剤には、必要に応じて、他の配合剤として、重合リン酸塩、ホスホン酸塩、防食剤、スライムコントロール剤、キレート剤を用いても良い。
本発明の酸基含有グラフト重合体は、繊維処理剤に用いることができる。該繊維処理剤は、染色剤、過酸化物および界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1つと、本発明の酸基含有グラフト重合体を含む。
本発明の酸基含有グラフト重合体は、無機顔料分散剤に用いることができる。該無機顔料分散剤には、必要に応じて、他の配合剤として、縮合リン酸およびその塩、ホスホン酸およびその塩、ポリビニルアルコールを用いても良い。
本発明の酸基含有グラフト重合体は、洗剤組成物にも添加しうる。
厚さ10mmの50mm角セルに均一に攪拌した試料(液体洗剤)を仕込み、気泡を除いた後、日本電色株式会社製NDH2000(商品名、濁度計)を用いて25℃でのTubidity(カオリン濁度:mg/L)を測定する。
単量体等の定量は、特に言及した場合を除き、下記条件にて液体クロマトグラフィーを用いて行った。
測定装置:東ソー株式会社製
検出器:RI
カラム:株式会社資生堂製 CAPCELLPAK C1 UG120
温度:40.0℃
溶離液:10mmol/Lリン酸水素二ナトリウム水溶液/アセトニトリル=45/55wt%
流速:1.0ml/min
共重合体の重量平均分子量の測定は、特に言及した場合を除き、下記条件にてゲルパーミエーションクラマトグラフィーを用いて行った。
装置:東ソー株式会社製 HLC−8320GPC
検出器:RI
カラム:昭和電工株式会社製 Shodex Asahipak GF−310−HQ、GF−710−HQ、GF−1G 7B
カラム温度:40℃
流速:0.5ml/min
検量線:創和科学株式会社製 POLYACRYLIC ACID STANDARD
溶離液:0.1M酢酸ナトリウム水溶液/アセトニトリル=75/25wt%
130℃に加熱したオーブンで共重合体(共重合体1.0gに水1.0gを加えたもの)を1時間放置して乾燥処理した。乾燥前後の重量変化から、固形分(%)と、揮発成分(%)を算出した。
(1)グリシン67.56g、塩化ナトリウム52.6g、NaOH2.4gに純水を加え、600gとした(これをバッファーとする)。
(2)バッファー60gに塩化カルシウム二水和物0.082gを加え、更に純水を加え、1000gとした(これをバッファーとする)。
(3)試験管(IWAKI GLASS製:直径18mm、高さ180mm)にJIS11種クレー0.3gを入れた後、測定対象の共重合体の0.1重量%水溶液(固形分重量換算)3gと、バッファーを27g加え、密封した。
(4)試験管を振り、クレーを分散させた。その後、試験管を暗所に20時間静置した。20時間後、分散液の上澄みを5cc取り、UV分光器(島津製作所、UV−1200;1cmセル、波長380nm)で吸光度を測定した。
(1)グリシン67.6g、塩化ナトリウム52.6g、1mol/LのNaOH水溶液60mlにイオン交換水を加えて600gとしたグリシン緩衝液を調製した。
(2)塩化カルシウム2水和物0.082g、(1)で調製したグリシン緩衝液60.0gに純水を加えて1000gとし、分散液を調製した。
(3)固形分換算で0.1%の重合体組成物水溶液を調製した。
(4)約30cc容量の一般的な試験管に、カーボンブラック(洗濯科学協会より入手)0.1g、(2)の分散液を28.5g、(3)の重合体水溶液1.5gを添加した。この時、試験液のカルシウム濃度は炭酸カルシウム換算で50ppmとなっていた。
(5)試験管をゴム栓で密封した後、上下に60回振った。この試験管を直射日光の当たらないところに20時間静置した後、分散液を目視にて観察した。
(6)20時間後、分散液の上澄みを5cc取り、UV分光器(島津製作所、UV−1200;1cmセル、波長380nm)で吸光度を測定した。
(1)検量線用カルシウムイオン標準液として、塩化カルシウム2水和物を用いて、0.01モル/L、0.001モル/L、0.0001モル/Lの水溶液を50g調製し、4.8%NaOH水溶液でpH7〜8の範囲に調製し、更に4モル/Lの塩化カリウム水溶液(以下4M−KCl水溶液と略す)を1mL添加し、更にマグネチックスターラーを用いて十分に攪拌して検量線用サンプル液を作製した。また、試験用カルシウムイオン標準液として、同じく塩化カルシウム2水和物を用いて、0.001モル/Lの水溶液を必要量(1サンプルにつき50g)調製した。
(2)100ccビーカーに試験サンプル(重合体)を固形分換算で10mg秤量し、前記の試験用カルシウムイオン標準液50gを添加し、マグネチックスターラーを用いて十分に攪拌した。更に、検量線用サンプルと同様に、4.8%NaOH水溶液でpH7〜8の範囲に調製し、4M−KCl水溶液を1mL添加して、試験用サンプル液を作製した。
(3)作製した検量線用サンプル液、試験用サンプル液を、平沼産業株式会社製滴定装置COMTITE−550を用いて、カルシウムイオン電極により測定を行なった。
(4)検量線及び試験用のサンプル液の測定値より、サンプル(重合体)が捕捉したカルシウムイオン量を計算により求め、その値を重合体固形分1gあたりの捕捉量を炭酸カルシウム換算のmg数で表し、この値をカルシウムイオン捕捉能値とした。
(1)Test fabric社より入手した綿布を5cm×5cmに切断し、白布を作製した。この白布を予め日本電色工業社製の測色色差計SE6000型を用いて、白色度を反射率にて測定した。
(2)塩化カルシウム2水和物7.5gに純水を加えて17kgとし、硬水を調製した。
(3)ポリオキシエチレン(8)ラウリルエーテル4.0g、に、純水を加えて、100.0gとし、界面活性剤水溶液を調製した。pHは、水酸化ナトリウムで8.5に調整した。
(4)ターゴットメーターを25℃にセットし、硬水1Lと界面活性剤水溶液5g、固形分換算で5%の重合体水溶液1g、カーボンブラック1gをポットに入れ、100rpmで1分間撹拌した。その後、白布5枚を入れ、100rpmで10分間撹拌した。
(5)手で白布の水を切り、25℃にした硬水1Lをポットに入れ、100rpmで2分間撹拌した。
(6)白布に当て布をして、アイロンでしわを伸ばしながら乾燥させた後、上記測色色差計にて再度、白布の白度を反射率にて測定した。
(7)以上の測定結果から、下式により再汚染防止能を求めた。
(8)再汚染防止能(%)=〔(洗浄後の白色度)/(原白布の白色度)〕×100。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量300mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水70gを仕込み、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、80質量%アクリル酸水溶液(以下、80%AAと称す)90g、アデカリアソープSR−10(以下、SR−10と称す)72g、15質量%過硫酸ナトリウム水溶液(以下、15%NaPSと称す)29g、35質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(以下、35%SBSと称す)12.4g、純水10gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、SR−10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。
このようにして、固形分濃度が54.1質量%、重量平均分子量が61,000の共重合体(1)を得た。また、残存アクリル酸は3,400ppmであった。
実施例1において、80%AAを126.0g、SR−10を43.2g、15%NaPSを38.7g、35%SBSを16.6g、純水を5.0gに変更した以外は、実施例1と同様にして、固形分濃度が52.8質量%、重量平均分子量が35,000の共重合体(2)を得た。また、残存アクリル酸は0ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量300mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水70g、マレイン酸12gを仕込み、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、モール塩0.006gを投入した後、80%AAを90.0g、SR−10を36.0g、15%NaPSを38.2g、35%SBSを13.1g、純水7.0gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、SR−10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。
このようにして、固形分濃度が49.4質量%、重量平均分子量が30,000の共重合体(3)を得た。また、残存アクリル酸は0ppm、残存マレイン酸は5,000ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量300mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水70gを仕込み、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、モール塩0.006gを投入した後、80%AAを90.0g、アデカリアソープSR−20(以下、SR−20と称す)を72.0g、15%NaPSを35.2g、35%SBSを9.1g、純水10.0gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、SR−20を90分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを170分間、純水を170分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。
このようにして、固形分濃度が53.3質量%、重量平均分子量が80,000の共重合体(4)を得た。また、残存アクリル酸は0ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量300mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水70g、マレイン酸12.6gを仕込み、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、モール塩0.006gを投入した後、80%AAを63.0g、SR−20を63.0g、15%NaPSを28.6g、35%SBSを9.8g、純水10.0gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、SR−20を90分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。
このようにして、固形分濃度が49.2質量%、重量平均分子量が64,000の共重合体(5)を得た。また、残存アクリル酸は0ppm、残存マレイン酸は18,000ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量300mLのガラス製のセパラブルフラスコに、アデカリアソープSR−3025(25%水溶液)(以下、SR−3025と称す)を90.0g仕込み、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、モール塩0.006gを投入した後、80%AAを72.0g、SR−3025を63.6g、20%NaPSを20.6g、35%SBSを7.1g、純水10.0gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、SR−3025を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。
このようにして、固形分濃度が39.0質量%、重量平均分子量が70,000の共重合体(6)を得た。また、残存アクリル酸は3,400ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量300mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水70gを仕込み、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、モール塩0.006gを投入した後、80%AAを108.0g、アデカリアソープER−20(75%水溶液)(以下、ER−20と称す)を49.4g、15%NaPSを32.8g、35%SBSを14.1g、純水5.0gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、ER−20を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。
このようにして、固形分濃度が47.6質量%、重量平均分子量が35,000の共重合体(7)を得た。また、残存アクリル酸は0ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量300mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水70gを仕込み、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、80%AAを90.0g、アクアロンBC−20(以下、BC−20と称す)を72.0g、15%NaPSを28.2g、35%SBSを18.1g、純水6.0gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、BC−20を90分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。
このようにして、固形分濃度が56.2質量%、重量平均分子量が25,000の共重合体(8)を得た。また、残存アクリル酸は0ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量300mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水70gを仕込み、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、モール塩0.006gを投入した後、80%AAを90.0g、アクアロンBC−10(以下、BC−10と称す)を72.0g、15%NaPSを29.1g、35%SBSを6.2g、純水15.0gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、BC−10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを170分間、純水を170分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。
このようにして、固形分濃度が53.4質量%、重量平均分子量が130,000の共重合体(9)を得た。また、残存アクリル酸は0ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量500mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水70g、SR−10を16.5g、モール塩0.009gを初期仕込みし、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、80質量%アクリル酸水溶液(以下、80%AAと称す)63g、SR−10を60.4g、15質量%過硫酸ナトリウム水溶液(以下、15%NaPSと称す)37g、35質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(以下、35%SBSと称す)11.3g、純水10gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、SR−10を90分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。続いて、冷却しながら、モノエタノールアミン(以下、MEAと称す)9.8gを添加し、中和を行った。
このようにして、固形分濃度が46.3質量%、重量平均分子量が49,000の共重合体(1)を得た。また、残存アクリル酸は0ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量500mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水80g、SR−10を20g、モール塩0.012gを初期仕込みし、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、80%AAを72g、SR−10を66.4g、15%NaPSを54.3g、35%SBSを15.5g、純水15gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを240分間、SR−10を120分間、15%NaPSを270分間、35%SBSを240分間、純水を240分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。続いて、冷却しながら、MEA9.8gを添加し、中和を行った。
このようにして、固形分濃度が36.9質量%、重量平均分子量が30,000の共重合体(2)を得た。また、残存アクリル酸は0ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量500mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水70g、マレイン酸23g、48%苛性ソーダ16.6g、モール塩0.006gを初期仕込みし、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、80%AAを72g、SR−10を34.6g、15%NaPSを41.6g、35%SBSを14.9g、純水10gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、SR−10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。続いて、冷却しながら、MEA14.6gを添加し、中和を行った。
このようにして、固形分濃度が45.62質量%、重量平均分子量が17,000の共重合体(3)を得た。また、残存アクリル酸は0ppm、残存マレイン酸は1,000ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量500mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水70g、モール塩0.006gを初期仕込みし、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、80%AAを63g、SR−10を75.6g、15%NaPSを26.4g、35%SBSを6.8g、純水20gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、SR−10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。続いて、冷却しながら、MEA8.6gを添加し、中和を行った。
このようにして、固形分濃度が50.8質量%、重量平均分子量が80,000の共重合体(4)を得た。また、残存アクリル酸は300ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量500mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水80g、SR−20を20.0g、モール塩0.006gを初期仕込みし、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、80%AAを63g、SR−20を55.6g、15%NaPSを45.6g、35%SBSを13.0g、純水10gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを240分間、SR−20を120分間、15%NaPSを270分間、35%SBSを240分間、純水を240分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。続いて、冷却しながら、MEA8.6gを添加し、中和を行った。
このようにして、固形分濃度が43.2質量%、重量平均分子量が43,000の共重合体(5)を得た。また、残存アクリル酸は650ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量500mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水120g、マレイン酸14.4g、SR−20を30.0g、モール塩0.009gを初期仕込みし、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、80%AAを54g、SR−20を56.4g、15%NaPSを40.1g、35%SBSを15.3g、純水13gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを240分間、SR−20を120分間、15%NaPSを270分間、35%SBSを240分間、純水を240分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。続いて、冷却しながら、MEA7.3gを添加し、中和を行った。
このようにして、固形分濃度が40.8質量%、重量平均分子量が25,000の共重合体(6)を得た。また、残存アクリル酸は200ppm、残存マレイン酸は7,000ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量500mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水70g、モール塩0.006gを初期仕込みし、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、80%AAを108g、SR−20を37.0g、15%NaPSを32.8g、35%SBSを14.0g、純水5gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、SR−20を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。続いて、冷却しながら、MEA14.7gを添加し、中和を行った。
このようにして、固形分濃度が52.3質量%、重量平均分子量が34,000の共重合体(7)を得た。また、残存アクリル酸は0ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量500mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水70g、マレイン酸12.0g、モール塩0.006gを初期仕込みし、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、80%AAを90g、SR−20を36g、15%NaPSを37.7g、35%SBSを11.8g、純水7gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、SR−20を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。続いて、冷却しながら、MEA14.7gを添加し、中和を行った。
このようにして、固形分濃度が48.8質量%、重量平均分子量が41,000の共重合体(8)を得た。また、残存アクリル酸は0ppm、残存マレイン酸は1,000ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量500mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水70g、マレイン酸23g、48%苛性ソーダ16.6g、モール塩0.006gを初期仕込みし、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、80%AAを72g、SR−20を34.6g、15%NaPSを41.0g、35%SBSを14.7g、純水10gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、SR−20を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。続いて、冷却しながら、MEA14.6gを添加し、中和を行った。
このようにして、固形分濃度が47.1質量%、重量平均分子量が25,000の共重合体(9)を得た。また、残存アクリル酸は0ppm、残存マレイン酸は1,300ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量500mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水30g、マレイン酸9.6g、25%SR−3025を30g、モール塩0.005gを初期仕込みし、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、80%AAを72g、SR−3025を85.2g、15%NaPSを21.8g、35%SBSを9.3g、純水9gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、SR−3025を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。続いて、冷却しながら、MEA9.8gを添加し、中和を行った。
このようにして、固形分濃度が40.3質量%、重量平均分子量が49,000の共重合体(10)を得た。また、残存アクリル酸は540ppm、残存マレイン酸は6,400ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量500mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水65g、マレイン酸10.8g、モール塩0.006gを初期仕込みし、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、80%AAを81g、ER−20(75%水溶液)を43.2g、15%NaPSを34.0g、35%SBSを11.7g、純水10gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、ER−20を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを180分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。続いて、冷却しながら、MEA11.0gを添加し、中和を行った。
このようにして、固形分濃度が43.2質量%、重量平均分子量が55,000の共重合体(11)を得た。また、残存アクリル酸は0ppm、残存マレイン酸は3,300ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量1500mLのガラス製のセパラブルフラスコに、純水42gとイソプレノールへのエチレンオキサイド50モル付加物へのラウリルグリシジルエーテル付加物(以下、IPN50−LGEと称す)168.0gを仕込み、攪拌下、90℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、モール塩0.011gを投入した後、80%AAを90.0g、15%NaPSを46.9g、35%SBSを13.7g、純水54.0g、48%苛性ソーダ4.2gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AA、48%苛性ソーダを180分間、15%NaPSを210分間、35%SBSを175分間、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に60分間に渡って反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を完結させた。60℃以下に冷却後、純水51.0gと48%苛性ソーダを70.8g投入し、後処理を行った。
このようにして、固形分濃度が51.4質量%、重量平均分子量が31,000の比較重合体組成物(1)を得た。また、残存アクリル酸は0ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量2500mLのSUS316製の反応釜に、純水200gを仕込み、攪拌下、90℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、モール塩0.026gを投入した後、80%AAを351.0g、イソプレノールのエチレンオキサイド25モル付加物の80%水溶液(以下、IPN25と称す)を200.66g、イソプレノールのエチレンオキサイド10モル付加物へのデナコール121付加物(以下、IPN10−EHGEと称す)を26.7g、15%NaPSを82.28g、35%SBSを34.1g、純水82.9g、48%苛性ソーダ15.5gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AA、48%苛性ソーダを180分間、イソプレノールのエチレンオキサイド20モル付加物、イソプレノールのエチレンオキサイド10モル付加物へのデナコール121付加物を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBS、純水を180分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を完結させた。60℃以下に冷却後、純水35.0gと48%苛性ソーダを276.1g投入し、後処理を行った。
このようにして、固形分濃度が41.9質量%、重量平均分子量が28,000の比較重合体組成物(2)を得た。また、残存アクリル酸は400ppmであった。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量2500mLのSUS316製の反応釜に、純水150gを仕込み、攪拌下、85℃になるまで昇温した。
次いで、攪拌下、重合反応系中に、モール塩0.023gを投入した後、80%AAを252.0g、イソプレノールのエチレンオキサイド50モル付加物の60%水溶液(以下、60%IPN50と称す)を286.2g、15%NaPSを44.1g、35%SBSを21.4g、純水10.0g、48%苛性ソーダ11.7gを、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AA、48%苛性ソーダを180分間、イソプレノールのエチレンオキサイド50モル付加物を120分間、15%NaPSを210分間、35%SBS、純水を200分間とした。また、滴下開始時間に関しては、すべて同時に滴下を開始し、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し、重合を完結させた。
このようにして、固形分濃度が41.9質量%、重量平均分子量が45,000の比較重合体組成物(3)を得た。また、残存アクリル酸は400ppmであった。
温度計、SUS4枚羽根の攪拌機、還流冷却器を備えた容量500mlのガラス製セパラブルフラスコに、ニューコール2305(株式会社日本乳化剤製;C12C13合成アルコールのエチレンオキサイド5モル付加物、以下、NC2305と称す)150.9gを仕込み、窒素を吹き込みながら128℃まで昇温し、30分間維持した。次に、ジ−t−ブチルパーオキシド(以下、PBDと称す)7.04gを220分間、100%アクリル酸(以下、100%AAと称す)100.6gをPBD滴下開始20分後から210分間にわたって別々に連続的に滴下した。100%AA滴下終了後、60分間128℃で攪拌し(熟成)、熟成終了後に水希釈し本発明の比較重合体組成物(4)を得た。重合体組成物(4)に含まれる重合体の重量平均分子量は30,000、固形分は73.1%であった。
また、重合体組成物(4)のアクリル酸の含有量は、重合体組成物(固形分換算)100質量%に対して0ppmであった。
また、本発明の共重合体は、カルシウム捕捉能も高いため、硬度の高い水に対してもカルシウムスケールを防止する効果がある。また、クレー分散能が高いため、泥汚れなどの親水汚れに対する再汚染防止能の向上も期待できる。
Claims (5)
- 疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体であって、
疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体は、水溶性であり、
疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有単量体(A)に由来する下記一般式(1);
カルボキシル基含有単量体(B)に由来する構造単位(b)とを含み、
疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体を形成する全単量体に由来する構造単位の総量100質量%に対して、構造単位(a)を10質量%以上、99質量%以下、及び、
構造単位(b)を1質量%以上、90質量%以下の割合で含み、
構造単位(a)と構造単位(b)の合計の含有割合が、90〜100質量%であり、
該カルボキシル基含有単量体(B)は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−ヒドロキシアクリル酸、α−ヒドロキシメチルアクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、2−メチレングルタル酸及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種である疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体。 - 前記構造単位(a)の含有割合が10〜60質量%であり、前記構造単位(b)の含有割合が40〜90質量%であることを特徴とする請求項1に記載の疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体。
- 前記構造単位(a)は、下記一般式(2);
- 前記疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体は、構造単位(a)、構造単位(b)以外に、その他の単量体(D)由来の構造単位(d)を有していてもよく、構造単位(d)の含有割合は、全単量体に由来する構造単位の総量100質量%に対して、0質量%〜10質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の疎水基及びポリアルキレングリコール鎖含有共重合体を含む洗剤組成物。
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