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JP6782763B2 - 新規のピリジニウム化合物 - Google Patents

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JP6782763B2 JP2018503834A JP2018503834A JP6782763B2 JP 6782763 B2 JP6782763 B2 JP 6782763B2 JP 2018503834 A JP2018503834 A JP 2018503834A JP 2018503834 A JP2018503834 A JP 2018503834A JP 6782763 B2 JP6782763 B2 JP 6782763B2
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Description

発明の分野
本発明は、新規のピリジニウム化合物、それらの異性体、立体異性体、アトロプ異性体、配座異性体、互変異性体、多形体、水和物および溶媒和物に関する。本発明は、また、新規の化合物および前記化合物の医薬組成物を調製するためのプロセスを包含する。本発明は、さらに、医薬品として使用するための、医薬の調製のための上記で言及された化合物の使用に関する。
発明の背景
最終糖化産物(AGE)は、還元糖、例えばグルコースとタンパク質との間の複雑な連鎖反応により形成され、いくつかの病理学的事象を引き起こす多重複合体の形成をもたらす(Pathak et al; Eur J Med Res (2008) 13: 388-398)。
最終糖化産物(AGE)は、通常の老化プロセスと同様に、様々な衰弱させる疾患、例えば糖尿病の合併症、アテローム性動脈硬化、アルツハイマー病およびリウマチ性関節炎の発病に関与している。糖尿病では、血糖値が通常よりかなり高い場合、グルコースといくつかのタンパク質、例えばヘモグロビンおよびコラーゲンとの反応は、AGEの形成を生じさせ、それは次々に、糖尿病に関連した合併症、例えば腎症、神経障害、微小血管症、内皮機能障害および他の臓器機能不全の原因となる。加えて、いくつかの成長因子、例えば塩基性線維芽細胞成長因子の活性もまた、損なわれる。
AGE産物は、組織中の通常のタンパク質とは異なり、より遅い速度の代謝回転および補充を有する。AGE産物は、実際に、RAGE(最終糖化産物のための受容体)に関与する複雑な免疫学的反応およびいくつか不完全に定義される免疫学的プロセスの活性化を誘発する可能性があることが報告されている。微小血管症および大血管症の形跡のある糖尿病はまた、その機構が明らかにされていない、酸化ストレスの形跡を示すことが記録されている(Stehouwer et al; Cardiovascular Research 1997; 34:55-68 and Smit et al.; Current Medicinal Chemistry 2004; 11:2767-84)。
AGE形成の臨床的重要性のため、いくつかの成功した治療的アプローチが、AGEの蓄積に介入することに基づいて試行されてきた。アプローチの一つは、治療剤の投与により、AGEの形成をその前駆体から阻害することである。組織中のAGEのレベルを制御するための別のアプローチにおいては、特にAGE架橋が既に亜臨床的または臨床的病理の原因となるレベルまで蓄積したそれらの組織中に、AGE架橋を逆行(reverse)または破壊し得る治療剤が投与される。
EP1243581、EP1222171およびEP1373263は、糖尿病に関連した合併症および老化に関連した障害の管理のためのAGE阻害剤またはAGE破壊剤として、ピリジニウム誘導体を記載する。
Jolineらは、糖尿病性腎症の処置のためのAGE阻害剤としてピリドキサミン類化合物を開示し、ピリドキサミン化合物が糖尿病の処置のために使用される場合に、安全性プロファイルについて試験されるべきであると結論付けた(J Am Soc Nephrol 2012; 3: 6-8)。
先行技術は様々なAGE阻害剤、ならびにAGE阻害およびAGE破壊を含む二重活性を有する化合物を提供するが;いずれのAGE特異分子もいまだ高度な臨床段階まで到達していない。AGEの形成および蓄積に起因する様々な病理の処置ならびに制御において、安全で有効な新しい治療的分子のニーズが存在している。
本発明は、所望の安全性プロファイルを有する改善された効果を実証しているAGE阻害剤およびAGE破壊剤として、新規のピリジニウム化合物を提供する。
発明の概要
1つの態様において、本発明は、式(I)
式中;
は、Yの陰イオンであり、
Yは、硝酸、(C−C12)アルキルスルホン酸、(C−C12)シクロアルキルスルホン酸、一次胆汁酸、二次胆汁酸、抱合胆汁酸、CH−(CH−COOH、分岐(C−C14)アルカンカルボン酸、(C−C14)アルケンカルボン酸、(C−C14)アルキンカルボン酸およびC−C12シクロアルカンカルボン酸から選択され;
Zは、1〜14から選択され;
nは、0〜5から選択され;
は、独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)パーハロアルキル、(C−C)シクロアルキル、ヘテロ(C−C14)シクロアルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、カルボキシアミド、−NHCO−(C−C)アルキル、−NR、アシル、アシルオキシ、(C−C)アルコキシカルボニル、スルホンアミド、ハロ、シアノおよびニトロから選択され;
は、R、−C(O)R、−C(O)NHR、−SO、−C(O)NRまたは構造A(I)
から選択され;
は、独立して、(C−C)アルキル、(C−C)パーハロアルキル、(C−C)シクロアルキル、ヘテロ(C−C14)シクロアルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、−NR、−NHR、アシルオキシおよびスルホンアミドから選択され;
は、(C−C)アルキル、(C−C)パーハロアルキル、(C−C)シクロアルキル、ヘテロ(C−C14)シクロアルキル、アリール、アリール(C−C)アルキルおよびヘテロアリールから選択され;
およびRは、独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、アリール(C−C)アルキルおよびヘテロアリールから選択され、または、RおよびRは、飽和または不飽和の単環式または二環式の4〜8員環を一緒に形成してもよく、O、NおよびSから選択される1〜2のヘテロ原子を任意に含有してもよいベンゼンと縮合されていてもよい、
で表される新規の化合物、ならびにその異性体、立体異性体、アトロプ異性体、配座異性体、互変異性体、多形体、水和物および溶媒和物を提供する。
別の態様において、本発明は、スキーム1〜3において本明細書中に記載されているとおりの式(I)で表される化合物の調製のための方法を提供する。
別の態様において、本発明は、任意に薬学的に許容し得る賦形剤、アジュバントまたは担体と混合で、式(I)で表される化合物を含む医薬組成物を提供する。
別の態様において、本発明は、治療的有効量の、式(I)で表される化合物を、それを必要としている哺乳動物に対して投与することによる、糖尿病、ならびに心不全、腎臓障害、神経障害、アテローム性動脈硬化、網膜障害を含む老化に関連した大血管および微小血管合併症;皮膚障害;内皮または他の臓器機能不全および成長障害から選択される疾患状態を処置するための方法を提供する。
本発明の別の態様は、糖尿病、ならびに心不全、腎臓障害、神経障害、アテローム性動脈硬化、網膜障害を含む老化に関連した大血管および微小血管合併症;皮膚障害;内皮または他の臓器機能不全および成長障害から選択される疾患状態を処置するための医薬の調製のための式(I)で表される化合物の使用である。
本発明の別の態様は、式(I)で表される化合物、ならびにa)降圧剤;b)脂質低下剤;c)抗糖尿病剤;d)抗血小板剤;e)抗血栓剤;f)抗肥満剤;g)心不全の治療のための剤;およびh)糖尿病性血管合併症のための薬;i)心血管リスク低減のための剤;またはその薬学的に許容し得る塩から選択される1種以上の治療剤を含む医薬配合物を提供する。
本発明の別の態様は、治療的有効量の、式(I)で表される化合物、ならびにa)降圧剤;b)脂質低下剤;c)抗糖尿病剤;d)抗血小板剤;e)抗血栓剤;f)抗肥満剤;g)心不全の治療のための剤;およびh)糖尿病性血管合併症のための薬;i)心血管リスク低減のための剤;またはその薬学的に許容し得る塩から選択される1種以上の治療剤を投与することによる、糖尿病、ならびに心不全、腎臓障害、神経障害、アテローム性動脈硬化、網膜障害を含む老化に関連した大血管および微小血管合併症;皮膚障害;内皮または他の臓器機能不全および成長障害から選択される疾患状態を処置するための方法を提供する。
本発明の別の態様は、糖尿病、ならびに心不全、腎臓障害、神経障害、アテローム性動脈硬化、網膜障害を含む老化に関連した大血管および微小血管合併症;皮膚障害;内皮または他の臓器機能不全および成長障害から選択される疾患状態を処置するための医薬の調製のための、式(I)で表される化合物、ならびにa)降圧剤;b)脂質低下剤;c)抗糖尿病剤;d)抗血小板剤;e)抗血栓剤;f)抗肥満剤;g)心不全の治療のための剤;およびh)糖尿病性血管合併症のための薬;i)心血管リスク低減のための剤;またはその薬学的に許容し得る塩から選択される1種以上の治療剤の使用を提供する。
糖尿病ラットにおける化合物1の神経伝達速度(NCV)に関する効果
発明の詳細な説明:
1つの態様では、本発明は、式(I)
式中、
Y、Y、n、R、RおよびRは、上記で定義されたとおりである、
で表される新規の化合物、ならびにその異性体、立体異性体、アトロプ異性体、配座異性体、互変異性体、多形体、水和物および溶媒和物を提供する。
好ましい態様では、本発明は、YはCH−(CH−COOH、YはCH−(CH−COOであり;ならびに、Z、n、R、RおよびRは、上記で定義されたとおりである、式(I)で表される新規の化合物を提供する。
別の好ましい態様では、本発明は、nは1〜3であり、最も好ましくは、nは1であり;ならびに、Y、Y、Z、R、RおよびRは、上記で定義されたとおりである、式(I)で表される新規の化合物を提供する。
好ましい態様では、本発明は、式(II)
式中、
nは1〜3であり、より好ましくは、nは1〜2であり、最も好ましくは、nは1である、
で表される新規の化合物を提供する。
驚くことに、nが0より多く、好ましくは1〜3、より好ましくは1〜2;最も好ましくは1である場合、化合物の治療効果は上昇することが知られている。
上記の式(I)中で特に興味深い特定の化合物のファミリーは、次のとおりの化合物からなる:
定義:
以下の定義は、特定の例において他に限定されない限り、この明細書を通して使用される用語に適用する:
本明細書中で使用される用語「化合物」は、本明細書中で開示される一般式によって包含される任意の化合物を指す。本明細書中に記載される化合物は、1つ以上の二重結合を含んでもよく、したがって、異性体、立体異性体、例えば幾何異性体、EおよびZ異性体として存在していてもよく、ならびに不斉炭素原子(光学的中心)を保有していてもよく、したがって、鏡像異性体またはジアステレオマーとして存在していてもよい。したがって、本明細書中に記載される化学構造は、立体異性的に純粋な形態(例えば、幾何学的に純粋)および立体異性体的混合物(ラセミ体)を含む例示された化合物のすべての可能な立体異性体を包含する。本明細書中に記載される化合物は、配座異性体、例えば椅子または舟型として存在していてもよい。本明細書中に記載される化合物はまた、アトロプ異性体として存在していてもよい。化合物はまた、エノール型、ケト型およびその混合物を含むいくつかの互変異性形として存在していてもよい。したがって、本明細書中に記載される化学構造は、例示された化合物のすべての可能な互変異性体形態を包含する。
記載される化合物はまた、ここで1個以上の原子は、自然界で慣用的に見出される原子量とは異なる原子量を有する、同位体標識された化合物を含む。本発明の化合物に組み込まれる可能性のある同位体の例は、H、H、13C、14C、15N、18O、17Oなどを含むが、それらに限定されない。化合物は、水和された形態を含む、溶媒和された形態と同様に、溶媒和されていない形態で存在してもよい。一般に化合物は、水和されていても、溶媒和されていてもよい。ある化合物は、多数の結晶または非結晶質の形態で存在していてもよい。一般にすべての物理的形態は、本明細書中で熟考される使用のために同等であり、および本発明の範囲内であることが意図される。
本発明を記載する文脈における(特に以下の特許請求の範囲の文脈における)用語「1つの(a)」および「1つの(an)」および「その(the)」ならびに同様の指示対象の使用は、本明細書中で他に示されない限り、または文脈により明確に矛盾しない限り、単数および複数の両方に及ぶものと解釈されるべきである。
本明細書中で使用されるように、用語「多形体」は、同じ化学式、同じ塩タイプを有し、および水和物/溶媒和物の同じ形態を有するが、異なる結晶学的特性を有する化合物に関する。
本明細書中で使用されるように、用語「水和物」は、化合物に結合された多数の水分子を有する化合物に関する。
本明細書中で使用されるように、用語「溶媒和物」は、化合物に結合された多数の溶媒分子を有する化合物に関する。
用語「置換された」は、本明細書中で使用されるように、指定された置換基による、そのような単一のおよび多数の置換(同じ部位における多数置換を含む)が化学的に許容される程度の単置換および多数置換を含み、これは指定された原子上の任意の1個以上の水素が、指定された原子の通常の価数を超えない条件で、示された基から選択されたものと置き換えられること、および置換の結果として安定な化合物、例えば、置換基がケトである場合に、該原子上の2つの水素が置き換えられことをもたらすことを意味する。本明細書中で記載されるすべての置換基(R、R….)およびそれらのさらなる置換基は、主な構造に任意のヘテロ原子または炭素原子で結合される可能性があり、その結果として安定な化合物の形態となる。
単独で、または別の基との結合において使用される用語「アルキル」は、炭素数で示される炭素原子を有する、任意に置換されていてもよい脂肪族飽和炭化水素ラジカルを指す。例えば、(C−C)アルキルは、1〜8から選択される炭素原子を有するアルキル基を示す。前記「アルキル」は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルの直鎖または分岐鎖であり、それは1つ以上の二重または三重結合を含んでもよい。前記アルキルが1つ以上の二重または三重結合を含む場合、それはそれぞれ「アルケン」または「アルキン」と呼ばれる。前記アルキルはまた、スピロ式の(C−C)シクロアルキル環を含んでもよい。前記アルキル、アルケンおよびアルキンは、ハロ、シアノ、ニトロ、(C−C)パーハロアルキル、(C−C)アルキル、アリール、シクロ(C−C)アルキル、ヘテロ(C−C14)シクロアルキルまたはアリール(C−C)アルキルと任意に置換されていてもよい。
単独で、または別の基との結合において使用される用語「アルコキシ」は、炭素数で示される炭素原子を有し、酸素橋を介して親分子部分に結合される、本明細書中の上記に定義されているとおりの任意のアルキル基を指す。例えば(C−C)アルコキシは、酸素橋を介して結合される1〜8の炭素原子を有するアルキル基を指す。前記アルコキシは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ならびに、直鎖または分岐鎖のペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシおよびオクトキシを含む。
単独で、または別の基との結合において使用される用語「シクロアルキル」は、炭素数で示される炭素原子を有し、任意に置換されていてもよい、全てまたは一部が飽和された環状の環系を指す。例えば、(C−C)シクロアルキルは、3〜8から選択される炭素原子を有するシクロアルキル基を指す。前記「シクロアルキル」は、環系主鎖、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルにおいて炭素原子のみを含有する環状の環系を意味する。シクロアルキルは、環系中の少なくとも1つの環が芳香族ではない条件で、任意の飽和度を有してもよい。
用語「アリール」は、芳香族基を指し、例えば6〜10員の単環式または二環式の炭素含有環系である。アリール基は、フェニル、ナフチル、ビフェニル、テトラヒドロナフチルおよびインダニルを含むが、それらに限定されない。好ましくは、アリールはフェニル、インダニルまたはナフチルである。前記アリールは、水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ニトロ、シアノ、−OHまたはトリフルオロメチルと一または二置換されていてもよい。
用語「ヘテロアリール」は、芳香族基を指し、例えば5〜14員の単環式または二環式の環系であり、少なくとも1個のヘテロ原子を有する。本明細書中で使用される用語「ヘテロ原子」は、O、N、Sを含み、ここでnは上記で定義されているとおりである。二環式の環系において、環は、架橋ヘテロ原子を介して、縮合され得る。ヘテロアリール基は、ピロリル、フラニル(フリル)、チオフェニル(チエニル)、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル(ピリジル)、ピリダジニル、ピリミジニル(pyrimdinyl)、ピラジニル、トリアジニル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル(ベンゾチエニル)、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニルまたはナフチリジニルを含むが、それらに限定されない。前記ヘテロアリールは、水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ニトロ、シアノ、−OHまたはトリフルオロメチルと一または二置換されていてもよい。
用語「ヘテロ(C−C14)シクロアルキル」は、全てまたは一部が飽和された環状基を指し、例えば単環式または二環式の3〜14員環系であり、少なくとも1個のヘテロ原子を有する。本明細書中で使用される用語「ヘテロ原子」は、O、N、Sを含む。二環式の複素環系においては、少なくとも1つの環は芳香族ではなく、および環はスピロ式で互いに結合され得る。前記ヘテロ(C−C14)シクロアルキルは、水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ニトロ、シアノ、−OHまたはトリフルオロメチルと一または二置換されていてもよい。
本明細書中で使用されるように、「室温」または「RT」は、20℃〜35℃の間の温度を指す。
本明細書中で使用されるように、用語「哺乳動物」は、ヒトまたは動物、例えばサル、霊長類、イヌ、ネコ、ウシ、ウマなどを意味する。
本明細書中で使用される任意の疾患または障害の「処置する」または「処置」という用語は、化合物を、それを必要としている哺乳動物に対して投与することを意味する。化合物は投与され、それによって疾患もしくは障害の発症またはその兆候もしくは症候を完全にまたは部分的に予防するまたは遅延することに関して、予防効果を提供してもよく;および/または、化合物は投与され、それによって疾患または障害および/または障害に起因する有害効果のための部分的なまたは完全な治癒を提供してもよい。
表現「治療的有効量」は、疾患を処置する、予防する、または、管理するために患者に投与される場合、疾患のかかる処置、予防、または管理に有効であるのに十分な化合物の量を意味する。「治療的有効量」は、化合物、投与の方法、疾患およびその重症度、ならびに処置される患者の年齢、体重などに依存して変動するだろう。
本明細書および添付された特許請求の範囲を通して、語「含む(comprise)」「有する(has)」および「含む(include)」ならびに「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(includes)」「含む(including)」などの変化形は、文脈上他に要求がない限り、包括的に解釈されるべきである、と理解されるべきである。すなわち、これらの語の使用は、具体的に列挙されない要素(単数)または要素(複数)の包含を暗示する可能性がある。
別の態様においては、本発明は式(I)で表される化合物を調製するためのプロセスを提供する。
以下の反応スキームは、本発明による化合物の合成を開示するように与えられている。
したがって、本発明の式(I)で表される化合物は、下記のスキームにおいて記載されるように調製されてもよい。
スキーム1:R、R、R、RおよびRは、式(I)で表される化合物のために上記で定義されたとおりであり、Rは(C−C)アルキルである。
スキーム−1において示される式(1a)で表される化合物は、(1)、適切なアルコールおよび鉱酸、例えば塩酸、硫酸、臭化水素酸の混合物を、より好ましくは硫酸と還流することにより調製され得る。
式(1c)で表される化合物は、非プロトン性もしくはプロトン性溶媒、例えばアセトニトリル、テトラヒドロフラン、イソプロピルアルコール、エタノール、メタノールなど、好ましくはイソプロピルアルコールおよびアセトニトリル、または無極性溶媒、例えばトルエンもしくはその組み合わせ中で、式(1a)で表される化合物または式(1b)で表される化合物の溶液を、ヒドラジン水和物と還流することにより調製され得る。
式(1d)で表される化合物は、非プロトン性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、アセトニトリル、エチルアセタート、メチレンクロリド、好ましくはテトラヒドロフラン、および有機または無機塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの存在下で、化合物(1c)と適切なスルホニルクロリドとを反応させることにより調製され得る。
式(1e)で表される化合物は、任意に溶媒、例えばトルエン、メチレンクロリド、エチルアセタート、テトラヒドロフラン、1,4ジオキサンなどの存在下で、化合物(1)と、塩素化剤、例えばチオニルクロリド、オキサリルクロリド、ホスホラスペンタクロリド、ホスホラスオキシクロリド、ホスホラストリクロリド、スルフリルクロリド、より好ましくはチオニルクロリドとを反応させて対応する酸クロリドを提供し、続いて適切な塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどの存在下で、置換されたヒドラジンと反応させることにより調製され得る。
代替的に、式(1e)で表される化合物は、任意に、プロトン性または非プロトン性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、アセトニトリル、エチルアセタート、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ジメチルホルムアミドなどの存在下で、置換されたヒドラジン誘導体と化合物(1a)とを反応させることにより調製され得る。
式(1f)で表される化合物は、塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなど、および非プロトン性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、アセトニトリル、エチルアセタート、メチレンクロリドなどの存在下で、化合物(1c)と適切な酸クロリドとを反応させることにより調製され得る。
式(1g)で表される化合物は、任意に溶媒、例えばトルエン、メチレンクロリド、エチルアセタート、テトラヒドロフラン、1,4ジオキサンなどの存在下で、化合物(1)と、塩素化剤、例えばチオニルクロリド、オキサリルクロリド、ホスホラスペンタクロリド、ホスホラスオキシクロリド、ホスホラストリクロリド、スルフリルクロリド、より好ましくはチオニルクロリドとを反応させて対応する酸クロリドを提供し、続いて塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ヒドラジン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなど、および非プロトン性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、アセトニトリル、エチルアセタート、メチレンクロリドなどの存在下で、ヒドラジン水和物と反応させることにより調製され得る。
式(1h)で表される化合物は、任意に溶媒、例えばトルエン、メチレンクロリド、エチルアセタート、テトラヒドロフラン、1,4ジオキサンなどの存在下で、化合物(1)と、塩素化剤、例えばチオニルクロリド、オキサリルクロリド、ホスホラスペンタクロリド、ホスホラスオキシクロリド、ホスホラストリクロリド、スルフリルクロリド、より好ましくはチオニルクロリドとを反応させて対応する酸クロリドを提供し、続いて塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなど、および非プロトン性の溶媒、例えばテトラヒドロフラン、アセトニトリル、エチルアセタート、メチレンクロリドなどの存在下で、置換されたケトヒドラジドと反応させることにより調製され得る。
式(1i)で表される化合物は、溶媒、例えばトルエン、メチレンクロリド、エチルアセタート、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、1,4ジオキサンなど、および塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどの存在下で、化合物(1c)と適切なイソシナートとを反応させることにより調製され得る。
スキーム−2:Rは、式(I)で表される化合物のために上記で定義されたとおりである。
式(2a)で表される化合物は、適切なハロゲン化試薬、例えば臭素、塩素、チオニルクロリド、スルフリルクロリド、臭化水素酸、より好ましくはスルフリルクロリドおよび臭素を使用した、非プロトン性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、アセトニトリル、エチルアセタート、メチレンクロリド、より好ましくはエチルアセタート、およびメチレンクロリドであるがこれらに限定されない、中での、置換されたアセチル(2)の酸接触ハロゲン化により調製され得る。
化合物(3)は、プロトン性または非プロトン性溶媒、例えばイソプロピルアルコール、エタノール、メタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの存在下で、スキーム−1に示されるとおりの式(1d)または(1e)または(1f)または(1g)または(1h)または(1i)で表される化合物を、スキーム−2に示されるとおりの式(2a)で表される化合物と加熱することにより調製され得る。
式(I)で表される化合物は、プロトン性または非プロトン性の溶媒、例えば水、メタノールなどの中で、化合物(3)と酸Yのナトリウム塩とを反応させることにより、または極性プロトン性もしくは非プロトン性溶媒、例えば水、および無機塩基、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど、より好ましくは水酸化ナトリウムの存在下で、化合物(3)と酸Yとを反応させることにより調製され得る。代替的に、化合物(3)を、極性プロトン性または非プロトン性溶媒、例えば水中で、無機塩基、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど、または有機塩基、例えばトリエチルアミンなど、より好ましくは炭酸水素ナトリウムと反応させて化合物(3a)を得、任意に、プロトン性または非プロトン性溶媒、例えば水、メタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフランなどの存在下で、単離し、酸Yと反応させて、式(I)で表される化合物を得る。
スキーム3:R、R、R、YおよびYは、式(I)で表される化合物のために上記で定義されているとおりであり;Xはハライドであり、Xはハライドの陰イオンである;
さらに、式(I)で表される化合物は、プロトン性または非プロトン性溶媒、例えば水、メタノールなど中で、化合物(3b)と酸Yのナトリウム塩とを反応させることにより調製され得る。化合物(3b)は、プロトン性または非プロトン性溶媒、例えば水、メタノールまたはその混合物中で、様々な酸(AH)、ここでAはアルキルスルホナート、アリールスルホナート、ヘテロアリールスルホナート、スルファート、ヒドロゲンスルファート、パークロラート(hydrogen sulphate perchlorate)、オキサラート、トリフルオロアセタート(trifluoroactate)、アセタート(actate)、タルトラート、マロナート、スクシナート、マレアート、フマラート、アジパート、グルタマート、グリコラート、ラクタート、ピルバート、スベラート、マラート、シトラート、ニトラート、アリールカルボキシラート、ヘテロアリールカルボキシラート、シナマート、フタラート、マンデラートなどから選択される対イオンである、を使用して(3a)から調製され得る。
代替的に、化合物(3b)は、酸Yが添加される場合に式(I)で表される化合物を与える適切な塩基および溶媒の存在下で、化合物(3a)に転換され得る。
与えられたスキームの代わりに、当業者は、商業的に入手できるか容易に調製される可能性のある適切な出発物質から従来の合成有機技術を使用して、本発明による化合物を容易に合成する。
本発明の1つの態様は、溶媒もしくは塩基またはその混合物の存在下で、Yまたはその薬学的に許容し得る塩と、式(3)
で表される化合物または式(3b)
で表される化合物とを反応させることを含み;
ここで、R、R、R、YおよびAは上記で定義されたとおりであり、Xはハライドである、
式(I)で表される化合物の調製プロセスを提供する。
本発明の別の態様は、任意に溶媒もしくは塩基またはその混合物の存在下で、Yまたはその薬学的に許容し得る塩と、式(3a)
で表される化合物とを反応させることを含み;
ここで、R、R、RおよびYは、上記で定義されたとおりである、
式(I)で表される化合物の調製プロセスを提供する。
本発明の好ましい態様は、溶媒の存在下で、および、任意に塩基の存在下で、3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムの薬学的に許容し得る塩と、CH−(CH−COOHまたはそのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩とを反応させることを含み;ここで前記薬学的に許容し得る塩は、ハライド、アルキルスルホナート、アリールスルホナート、ヘテロアリールスルホナート、スルファート、ヒドロゲンスルファート、パークロラート(hydrogen sulphate perchlorate)、オキサラート、トリフルオロアセタート(trifluoroactate)、アセタート(actate)、タルトラート、マロナート、スクシナート、マレアート、フマラート、アジパート、グルタマート、グリコラート、ラクタート、ピルバート、スベラート、マラート、シトラート、ニトラート、アリールカルボキシラート、ヘテロアリールカルボキシラート、シナマート、フタラート、マンデラートなどから選択される、
式(II)で表される化合物の調製プロセスを提供する。
式(3)、(3a)、(3b)で表される前記化合物または3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムの薬学的に許容し得る塩は、酸Yまたはその薬学的に許容し得る塩、例えばCH−(CH−COOHのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩とのモル比が、6.0:0.5〜0.5:6.0で使用される。好ましくは、前記モル比は、2.0:1.0〜1.0:2.0である。より特には、3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムクロリドおよびCH−(CH−COOHまたはそのナトリウム塩は、1.0:1.0のモル比で使用される。
明細書中の上記に記載されるように、本発明による新規のプロセスは、好ましくは1種以上の溶媒の存在下で実施される。前記溶媒は、水、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、アセトニトリル、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、メチレンクロリド、クロロホルム、ジクロロメタン、エーテルまたはその混合物から選択され得る。好ましくは、極性溶媒、例えば水、またはその他の極性溶媒、例えばメタノールとの混合物が使用される。
さらに、式(I)または(II)で表される化合物は無極性溶媒、例えばヘプタン、ヘキサンまたはトルエン;より好ましくはヘプタンによる洗浄に供されてもよい。
どこで使用される場合にも、塩基は、有機または無機塩基、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミンおよびピリジンから選択される。
したがって、本発明の好ましい態様は、水または水と極性もしくは無極性溶媒との混合物から選択される溶媒の存在下で;
Yまたはその薬学的に許容し得るな塩と式(3)
または(3b)
で表される化合物とを反応させることを含み;
ここで、式(3)または(3b)で表される化合物とYまたはその薬学的に許容し得る塩との比の範囲が6.0:0.5〜0.5:6.0であり;
ならびに、R、R、R、YおよびAは上記で定義されたとおりであり、およびXはハライドである、
式(I)で表される化合物の調製プロセスを提供する。
式3、(3a)または(3b)で表される化合物を、無機または有機塩基の存在下で酸Yと反応させて式(I)で表される化合物を調製する場合;酸Yと無機/有機塩基とのモル比は、式(I)で表される化合物の単離に重要な影響を及ぼすことが観察された。本発明による式(I)で表される化合物の調製プロセスにおいて、Yと無機/有機塩基とのモル比は0.5:1.0〜6.0:1.0が使用される。好ましくは、前記モル比は1.0:1.0〜2.0:1.0である。より好ましくは、CH−(CH−COOHおよび水酸化ナトリウムまたはトリエチルアミンが、1.0:1.0のモル比で使用される。
本発明の代わりの態様は、
a)式(1d)、(1e)、(1f)、(1g)、(1h)または(1i)から選択される式で表される化合物と式(2a)で表される化合物とを反応させること、
b)任意に溶媒もしくは塩基またはその混合物の存在下で、Yまたはその薬学的に許容し得る塩をステップa)で得られた反応混合物に添加して、式(I)で表される化合物を得ること、
を含む、式(I)で表される化合物の調製プロセスを提供する。
ここで、化合物(1d)、(1e)、(1f)、(1g)、(1h)、(1i)、(2a)およびYは上記で定義されたとおりである。
本発明による任意のプロセスによって得られる式(I)で表される化合物は乾燥に供される。乾燥プロセスは、加熱を伴うかまたは加熱を伴わない真空乾燥または空気乾燥を含む。好ましくは、乾燥プロセスは、流動床乾燥装置を使用して空気乾燥する。式Iで表される化合物の乾燥は、例えばKFによって、水を計算する周知技術を使用して測定される場合、5.0%未満、好ましくは2.0%未満、最も好ましくは1.0%未満の水分含量を含む、式Iで表される化合物を得るために使用される。驚くべきことに、水分含量の制御は、式(I)で表される化合物の流動性を改善する。
したがって、本発明の別の態様は、前記化合物のKFによる水が、5.0%未満、好ましくは2.0%未満、最も好ましくは1.0%未満である、式Iで表される化合物を提供する。
本発明のさらに別の態様は、前記化合物が無水物、一水和物または二水和物形態である、式Iで表される化合物を提供する。好ましくは、式Iで表される化合物は、カールフィッシャー滴定(KF)により測定される場合に、2.0%未満、好ましくは1.0%未満の水分含量、および示差走査熱量測定(DSC)により測定される場合に、99.48℃+/−2〜103.22℃+/−2の融点により特徴付けられる無水物形態である。
反応時間、温度、溶媒および/または試薬の変更が収率を増加させることは、当業者の範囲内である。
本発明の化合物は、キラル中心を有してもよく、ラセミ体、ラセミ混合物として、および本発明に含まれている全ての異性体の形態と共に個々のジアステレオマーまたは鏡像異性体として存在してもよい。したがって、化合物がキラルである場合、実質的に他を含まない個別の鏡像異性体は、本発明の範囲内に含まれ;2個の鏡像異性体の全ての混合物は、さらに含まれる。
本明細書において、いくつかの一般的な用語は、本明細書中の下記に定義されている周知の意図された意味と共に使用される。
本発明によって調製される化合物の質量は、APCIイオン化技術(エレクトロスプレイ化学的イオン化プローブ)を使用するシングル四重極質量分析計(Water ZQ 2000装置)、またはESIもしくはAPCIのいずれかを使用するFinnigan LXQ, thermo instrument Techniqueを使用して測定される。
本発明の新規の化合物は、適切な物質を使用して、本明細書中の上記に記載されるとおりのスキームの手順によって調製され、さらに以下の特定の例により例示される。例は、説明される発明の範囲を限定するものとみなされるべきでも、解釈されるべきでもない。
本発明による化合物の調製のための例:
例1:化合物No1の調製
ステップ(a):メチルニコチナートの調製
メタノール(440ml)中ニコチン酸(200gm)の冷撹拌懸濁液に、硫酸(270ml)を徐々に添加して発熱を制御した。反応混合物を80〜98℃で3時間加熱し、撹拌した。反応混合物をRTまで冷却し、氷冷水中でクエンチし、アンモニア液と中和した。メチレンクロリド(1000ml)で中和溶液を抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で蒸発し、低融点の淡黄色〜オフホワイトの固体として表題の化合物を得た。
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, ppm): 9.096-9.091(1H, Singlet), 8.833-8.818(1H, doublet), 8.32-8.29(1H, doublet), 7.60-7.56(1H, triplet) , 3.29(3H, Singlet)
Mass (m/z): 138 (M+ + 1)
IR (KBr): 1727.1cm-1, 1289.3cm-1
ステップ(b):ニコチンヒドラジドの調製
イソプロピルアルコール中メチルニコチナート(500gm)を撹拌溶液に、ヒドラジン水和物(80%)(460ml)を添加した。得られた混合物を80〜85℃で4時間加熱し、撹拌した。反応混合物をRTまで冷却した。分離した固体をろ過し、イソプロピルアルコールで洗浄し、乾燥し、オフオワイトの固体として表題の化合物を得た。
代替的に、表題の化合物は、80%のヒドラジン水和物(100ml、)を、トルエン中ナイアシンアミド(100gm)の撹拌懸濁液に添加し、続いて80〜90℃で10〜15時間加熱し、撹拌することにより、調製した。反応混合物を50〜60℃まで冷却した。テトラヒドロフランを添加し、反応混合物を40〜45℃で2〜3時間撹拌した。分離した固体をろ過し、搾り出し(suck dried)、40〜45℃で1〜2時間、テトラヒドロフラン中で撹拌した。固体をろ過し、テトラヒドロフランで洗浄し、乾燥し、オフオワイトの固体として、ニコチンヒドラジドを得た。
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, ppm): 9.967(1H, singlet), 8.967-8.961(1H, singlet), 8.699-8.683(1H, doublet), 8.167-8.138(1H, doublet), 7.512-7.479(1H, triplet), 4.567(2H, Singlet)
Mass (m/z):138 (M+ + 1)
IR (KBr): 3211.3 cm-1, 1670.2 cm-1
ステップ(c):N’−(メチルスルホニル)ピリジン−3−カルボヒドラジドの調製
テトラヒドロフラン(700ml)中ニコチンヒドラジド(100gm)の撹拌懸濁液に、ピリジン(119ml)を、続いてメタンスルホニルクロリド(56.75ml)を添加した。得られた懸濁液を4時間還流した。反応混合物をRTまで冷却し、固体をろ過した。固体を水中で再結晶し、乾燥し、オフオワイトの固体として表題の化合物を得た。
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, ppm): 10.95(1H, singlet), 9.74(1H, singlet), 9.031-9.027(1H, doublet), 8.744-8.759(1H, doublet), 8.242-8.214(1H, doublet), 7.517-7.539 (1H, triplet), 3.04(1H, singlet)
Mass (m/z):214 (M+ + 1)
IR (KBr): 3287.4 cm-1, 1686.6 cm-1 , 1313.4 cm-1
ステップ(d):2−クロロ−1−(チオフェン−2−イル)エタノンの調製
エチルアセタート(900ml)中2−アセチルチオフェン(100gm)の冷撹拌溶液に、スルフリルクロリド(80ml)を添加し、それを10〜20℃においてエチルアセタート(100ml)で希釈した。反応物をRTで1時間撹拌し、水中でクエンチした。有機層を分離し、水で、続いてブライン溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発し、液体を得て、それをさらにイソプロピル:シクロヘキサン(1:10)で精製して、白色〜オフホワイトの粉末として表題の化合物を得た。
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, ppm): 8.10-8.11(1H, dd), 8.04-8.05 (1H, dd), 7.28-7.30.027(1H, dt), 5.09 (1H, singlet)
Mass (m/z):161 (M+ + 1)
IR (KBr): 2990 cm-1, 2945 cm-1 , 1674.57 cm-1
ステップ(e):3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムクロリドの調製
ジメチルホルムアミド(500ml)中N’−(メチルスルホニル)ピリジン−3−カルボヒドラジド(100gm)および2−クロロ−1−(チオフェン−2−イル)エタノン(89.5gm)の懸濁液を85〜90℃で15時間加熱し、撹拌した。分離した固体をろ過し、ジメチルホルムアミドで洗浄し、続いてエチルアセタートで洗浄した。固体をエチルアセタート中で還流し、ろ過し、最終的にメタノールから再結晶し、乾燥し、白色〜オフオワイトの固体として表題の化合物を得た。
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, ppm): 11.57(1H, singlet), 9.97(1H, singlet), 9.58-9.027(1H, singlet), 9.21-9.15(2H, two doublets), 8.42(1H, unresolved triplet), 8.24-8.27 (2H, unresolved multiplet), 7.43(1H, triplet), 6.50(2H, singlet), 3.11(3H, singlet)
Mass (m/z): 340 (M+)
IR (KBr): 3319.3 cm-1, 1713.6 cm-1 , 1672.2 cm-1 ,1336.6 cm-1
ステップ(f):化合物No1
(方法A)
水(600ml)中n−デカン酸(45.8gm)の撹拌懸濁液に、水酸化ナトリウム(10.6gm)の水溶液(400ml)を添加し、続いて3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムクロリド(100gm)の水溶液(2000ml)をRTで添加し、1時間撹拌した。分離した固体をろ過し、水(600ml)で洗浄し、乾燥し、表題の化合物を得た。乾燥した固体をn−ヘプタン(275ml)中で10〜15℃で30分間撹拌し、ろ過し、n−ヘプタン(55ml)で洗浄し、乾燥し、固体として表題の化合物(41.0gm)を得た。
(方法B)
メタノール(100ml)中n−デカン酸(4.58gm)の撹拌懸濁液に、水酸化ナトリウム(1.05gm)の水溶液(20ml)を添加し、続いて3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムクロリド(10gm)の水溶液(100ml)をRTで添加した。反応混合物を1時間撹拌し、水(300ml)を添加し、さらに1時間RTで撹拌した。分離した固体をろ過し、乾燥し、固体として表題の化合物(6.1gm)を得た。
(方法C)
水(50ml)中ナトリウムデカノアート(5.1gm)の撹拌溶液に、水(100ml)中3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムクロリド(10gm、)の溶液をRTで添加し、1時間撹拌した。分離した固体をろ過し、水(100ml)で洗浄し、乾燥し、固体として表題の化合物(5.4gm)を得た。
(方法D)
水(50ml)中3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムクロリド(5gm)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(1.5ml)をRTで添加した。30分間撹拌した後に、n−デカン酸(2.28gm)をRTで入れた。反応物を1〜2時間RTで撹拌した。得られた固体をろ過し、水(50ml×2)で洗浄し、乾燥し、固体として表題の化合物(4.6gm)を得た。得られた固体をn−ヘプタン(23ml)中でRTで30分間撹拌し、ろ過し、n−ヘプタン(5ml)で洗浄し、乾燥し、固体として表題の化合物(3gm)を得た。
(方法E)
水(600ml)中n−デカン酸(45.8gm)の撹拌懸濁液に、水酸化ナトリウム(10.6gm)の水溶液(400ml)を添加し、続いて3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムクロリド(100gm)の水溶液(2000ml)をRTで添加し、1時間撹拌した。分離した固体をろ過し、水(2000ml)で洗浄し、搾り出した。搾り出した固体を流動床乾燥装置において乾燥し、99%超のHPLC純度を有する固体として表題の化合物(47.30gm)を得た。
上記で得られたとおりの化合物1は以下を特徴とする:
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, ppm): 0.839-0.872(6H, multiplet), 1.242 (24H, multiplet), 1.460-1.493 (4H, multiplet), 2.157-2.194(4H, triplet), 2.896-2.922 (1H, multiplet), 6.452 (2H, broad multiplet), 7.336 (1H, broad multiplet), 8.064-8.211 (3H, broad multiplet), 8.890 (2H, broad multiplet), 9.439 (1H, broad multiplet)
IR (KBr): 2924cm-1, 2853cm-1, 1679cm-1, 1336cm-1
例2
ステップ(a):3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムブロミド
化合物は、2−ブロモ−1−(チオフェン−2−イル)エタノンを使用して、例−1のステップ(e)において記載されるものと同様に調製した。
ステップ(b):化合物no1
(方法A)
水(800ml)中3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムブロミド(100.0gm)の撹拌溶液に、炭酸水素ナトリウムの飽和含水溶液を10〜25℃で添加し、pH7.0.5〜7.5とし、2.5〜3時間撹拌した。分離した固体をろ過し、水で洗浄し、乾燥した。乾燥した固体をさらに熱水中で撹拌し、ろ過し、乾燥し、橙色の固体として3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムイリドを得た。水(50ml)中3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムイリド(5gm)の撹拌懸濁液に、水(25ml)中デカン酸(5.1gm)を添加した。反応混合物を50〜60℃で0.5〜1.0時間撹拌した。反応混合物をRTまで冷却し、10〜12時間撹拌した。分離した固体をろ過し、乾燥し、固体として表題の化合物(10gm)を得た。
(方法B)
水(800ml)中3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムブロミド(100.0gm)の撹拌溶液に、炭酸水素ナトリウムの飽和含水溶液を10〜25℃で添加し、pH7.0.5〜7.5とし、2.5〜3時間撹拌した。分離した固体をろ過し、水で洗浄し、乾燥した。乾燥した固体をさらに熱水中で撹拌し、ろ過し、乾燥し、橙色の固体として3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムイリドを得た。3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムイリド(5gm)に、デカン酸(5.1gm、)を添加し、よく混合した。固体混合物を10〜12時間保存した。得られた固体(5gm)をn−ヘプタン(50ml)中で1〜1.5時間RTで撹拌し、ろ過し、乾燥し、固体として表題の化合物(6.4gm)を得た。
例3:化合物no2の調製
水(30ml)中オクタン酸(3.8gm)の撹拌懸濁液に、水酸化ナトリウム(1.05gm)の水溶液(100ml)を、続いて例−1のステップ(e)で調製した3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムクロリド(10gm)の水溶液(100ml)をRTで添加し、2時間撹拌した。分離した固体をろ過し、水で洗浄し、乾燥し、固体として表題の化合物(5.0gm)を得た。
1H NMR(DMSO-d6 400MHz ppm): 0.849-0.874 (3H, triplet), 1.247-1.249 (9H, doublet), 1.462-1.497(2H, multiplet), 2.162-2.199(2H, multiplet), 2.895-2.922(1H, multiplet), 6.45-6.47 (1H, multiplet), 7.34-7.35 (1H, multiplet), 8.138-8.233 (2H, multiplet), 8.90 (1H, broad multiplet)
IR(KBr): 2924cm-1 , 1676.79cm-1 , 1334.4cm-1 , 1156.7cm-1
Mass(m/z): 340(M+)
医薬組成物
別の態様において、本発明は、治療的有効量の、1種以上の式(I)で表される化合物を含む医薬組成物を提供する。治療的有効量の式(I)で表される化合物を、単独で、または併用でのいずれかで、任意の製剤なしに直接的に投与することが可能であるが、薬学的に許容し得る賦形剤および少なくとも1種の活性成分を含む医薬投薬形態の形態において化合物を投与することが、通常の慣習である。これらの投薬形態は、経口、局所、経皮、皮下、筋肉内、静脈内、腹腔内、鼻腔内、肺などを含む様々な経路によって、好ましくは経口経路によって投与される可能性がある。
経口組成物は、固体または液体投薬形態の形態でもよい。固体投薬形態は、小丸薬、袋、小袋または不連続単位、例えば錠剤、多重微粒子単位、カプセル(軟質の、および硬質のゼラチン)などを含んでもよい。液体投薬形態は、エリキシル剤、懸濁液、エマルジョン、溶液、シロップなどの形態でもよい。経口使用のために意図される組成物は、組成物の製造のための当該技術分野における任意の公知の方法によって調製されてもよく、かかる医薬組成物は、活性成分に加えて、Handbook of pharmaceutical excipients (sixth edition, 2009)に記載されるような腑形剤、例えば希釈剤、崩壊剤、結合剤、溶解剤、潤骨剤、流動促進剤、界面活性剤、懸濁剤、pH調整剤、乳化剤、キレート剤、安定剤、フレーバー、甘味剤、着色剤などを含有してもよい。
注入のための無菌組成物は、従来の医薬慣習に従って、活性物質をビヒクル、例えば注射用水に溶解するか、または懸濁することによって処方され得る。
投薬形態は、即時放出投薬形態に加えて、活性成分の緩徐の、遅延した、または制御された放出を有し得る。
治療的効果を達成するのに要求される活性成分の量は、当然、特定の化合物、投与の経路、処置下の対象、および処置される特定の障害または疾患に伴って変化するだろう。本発明の化合物は、経口、吸入または非経口経路によって、1日あたり0.0005〜100mg/kg、好ましくは1日あたり0.0005〜50mg/kg、より好ましくは1日あたり0.001〜20mg/kg、最も好ましくは1日あたり0.1〜50mg/kgの用量で投与されてもよい。成人のヒトのための用量範囲は、一般的に1日あたり100mg〜1日あたり2000mgであり、好ましくは、用量範囲は、1日あたり150mg〜1日あたり1500mgである。
本発明の化合物は、AGEの蓄積に関連した疾患状態の処置のために有効であることが発見されている。
別の態様において、本発明は、治療的有効量の、式(I)で表される化合物を、それを必要としている哺乳動物に対して投与することによる、糖尿病、ならびに心不全、腎臓障害、神経障害、アテローム性動脈硬化、網膜障害を含む老化に関連した大血管および微小血管合併症;皮膚障害;内皮または他の臓器機能不全および成長障害から選択される疾患状態を処置する方法を提供する。
本発明の別の態様は、糖尿病、ならびに心不全、腎臓障害、神経障害、アテローム性動脈硬化、網膜障害を含む老化に関連した大血管および微小血管合併症;皮膚障害;内皮または他の臓器機能不全および成長障害から選択される疾患状態を処置するための医薬の調製のための式(I)で表される化合物の使用である。
本発明の別の態様は、式(I)で表される化合物ならびにa)降圧剤;b)脂質低下剤;c)抗糖尿病剤;d)抗血小板剤;e)抗血栓剤;f)抗肥満剤;g)心不全の治療のための剤;およびh)糖尿病性血管合併症のための薬;i)心血管リスク低減のための剤;またはその薬学的に許容し得る塩から選択される1種以上の治療剤を含む、医薬配合物を提供する。
本発明の別の態様は、治療的有効量の、式(I)で表される化合物ならびにa)降圧剤;b)脂質低下剤;c)抗糖尿病剤;d)抗血小板剤;e)抗血栓剤;f)抗肥満剤;g)心不全の治療のための剤;およびh)糖尿病性血管合併症のための薬;i)心血管リスク低減のための剤;またはその薬学的に許容し得る塩から選択される1種以上の治療剤を投与することによる、糖尿病、ならびに心不全、腎臓障害、神経障害、アテローム性動脈硬化、網膜障害を含む老化に関連した大血管および微小血管合併症;皮膚障害;内皮または他の臓器機能不全および成長障害から選択される疾患状態を処置するための方法を提供する。
本発明の別の態様は、糖尿病ならびに心不全、腎臓障害、神経障害、アテローム性動脈硬化、網膜障害を含む老化に関連した大血管および微小血管合併症;皮膚障害;内皮または他の臓器機能不全および成長障害から選択される疾患状態を処置するための医薬の調製のための、式(I)で表される化合物ならびにa)降圧剤;b)脂質低下剤;c)抗糖尿病剤;d)抗血小板剤;e)抗血栓剤;f)抗肥満剤;g)心不全の治療のための剤;およびh)糖尿病性血管合併症のための薬;i)心血管リスク低減のための剤;またはその薬学的に許容し得る塩から選択される1種以上の治療剤の使用を提供する。
降圧剤は、本明細書中で言及されるように、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤(inhibitor)、レニン阻害剤、ベータアドレナリン受容体遮断剤(blocker)、アルファアドレナリン受容体遮断剤、カルシウムチャンネル遮断剤、カリウムチャンネル活性化剤(activator)、アルドステロンシンターゼ阻害剤、中性エンドペプチターゼ(NEP)阻害剤、二重アンジオテンシン変換酵素/中性エンドペプチターゼ(ACE/NEP)阻害剤、エンドセリン受容体拮抗剤(antagonist)、二重アンジオテンシンおよびエンドセリン受容体拮抗剤(DARA)、利尿剤、またはその薬学的に許容し得る塩を含むが、それらに限定されない;
本明細書中で言及されるとおりの脂質低下剤(hypolipidemic agent)または脂質を降下させる剤(lipid-lowering agent)は、MTP阻害剤、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、スクアレンシンセターゼ阻害剤、フィブリン酸誘導体、ACAT阻害剤、リポキシゲナーゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、回腸Na+/胆汁酸共輸送体阻害剤、LDL受容体活性の上方調節剤(upregulator)、コレステリルエステル転送タンパク質(CETP)阻害剤、胆汁酸抑制薬、および/もしくはニコチン酸ならびにその誘導体または薬学的に許容し得る塩を含むが、それらに限定されない;
抗糖尿病剤は、本明細書中で言及されるように、PPARγ作動剤(agonist)、ビグアニド、タンパク質チロシンホスファターゼ−1B(PTP−1B)阻害剤、スルホニル尿素、メグリチニド、アルファグルコシドヒドラーゼ阻害剤、PPARα作動剤、PPARδ作動剤または拮抗剤、アルファ−アミラーゼ阻害剤、脂肪酸酸化阻害剤、A2拮抗剤、ジペプチジルペプチターゼIV(DP4)阻害剤、P2阻害剤、SGLT2阻害剤、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、インスリンまたはインスリン模倣体、PPAR.アルファ./ガンマ二重作動剤、11β−HSD1(11β−ヒドロキシ−ステロイドデヒドロゲナーゼ1)阻害剤、他のインスリン感作薬、グルコキナーゼ活性化剤、VPAC2受容体作動剤またはその薬学的に許容し得る塩を含むが、それらに限定されない;
本明細書中で言及されるとおりの抗血小板剤は、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、アデノシン二リン酸(ADP)受容体阻害剤、ホスホジエステラーゼ阻害剤、プロテアーゼ活性化受容体−1(PAR−1)拮抗剤、糖タンパク質IIB/IIIA阻害剤、アデノシン再取り込み阻害剤、トロンボキサン阻害剤を含むが、それらに限定されない;本明細書中で言及されるとおりの抗血栓剤は、メラガトランならびにキシメラガトラン、ワルファリンおよびXa因子阻害剤、例えばリバーロキサバン、アピキサバン、ラザキサバンまたはそれぞれの場合において、その薬学的に許容し得る塩を含むが、それらに限定されない;
本発明における糖尿病性血管合併症のために有用な剤は、アルドースレダクターゼ阻害剤、AGE阻害剤またはAGE破壊剤(breaker)を含むが、それらに限定されない。糖尿病性合併症の処置のために適切ものの中でも、アルドースレダクターゼ阻害剤は、アルドースレダクターゼを阻害することにより細胞内のソルビトールを減少するものを代表し、前記ソルビトールは糖尿病性合併症を発症する組織に示される連続的な高血糖により誘発されるポリオール代謝の過程の増進により過度に蓄積する。
抗肥満剤は、本明細書中で言及されるように、5HT(セロトニン)トランスポーター阻害剤、NE(ノルエピネフリン)トランスポーター阻害剤、CB−1(カンナビノイド(cannabinoind)−1受容体)拮抗剤/逆作動剤、グレリン抗体、グレリン拮抗剤、H3(ヒストアミンH3)拮抗剤/逆作動剤、NPY1(ニューロペプチドY Y1)拮抗剤、NPY2(ニューロペプチドY Y2)作動剤、NPY5(ニューロペプチドY Y5)拮抗剤、レプチンまたはその誘導体、オピオイド拮抗剤、オレキシン拮抗剤、BRS3(ボンペシン受容体サプタイプ3)作動剤、CCK−A(コレシストキ二ン−A)作動剤、CNTF(毛様体神経栄養因子、CNTF誘導体、GHS(成長ホルモン分泌促進因子受容体)作動剤、5HT2c(セロトニン受容体2c)作動剤、Mc3r(メラノコルチン3受容体)作動剤、Mc4r(メラノコルチン4受容体)作動剤、モノアミン再取り込み阻害剤、β3(ベータアドレナリン受容体3)作動剤、DGAT1(ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1)阻害剤、DGAT2(ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ2)阻害剤、FAS(脂肪酸シンターゼ)阻害剤、PDE(ホスホジエステラーゼ)阻害剤、チロイドホルモンβ作動剤、UCP−1(脱共役タンパク質1)、2、.または3活性化剤、アシル−エストロゲン、グルココルチコイド拮抗剤、SCD−1(ステアロイル−CoAデサチュラーゼ−1)阻害剤、リパーゼ阻害剤、脂肪酸トランスポーター阻害剤、ジカルボキシラートトランスポーター阻害剤を含むが、それらに限定されない;
心血管リスク低減のための剤は、本明細書中で言及されるように、参照として本明細書中で引用されるWO2007100295において開示されるような化合物;またはその薬学的に許容し得る塩を含むが、それらに限定されない。
好ましくは、前記追加的な治療剤は、メトホルミン、グリブリド、グリピジド、グリクラジド、アカルボース、アジポシン、カミグリボース、エミグリタート、ミグリトール、ボグリボース、グリメピリド、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、ダパグリフロジン、エンパグリフロジン、カナグリフロジン、アログリプチン、サキサグリプチン、リナグリプチン、シタグリプチン、ビルダグリプチン、アムロジピン、フェロジピン、ニカルジピン、ジルチアゼム、レルカニジピン、カプトプリル、ベナゼプリル、キナプリル、ホシノプリル、ラミプリル、エナラプリル、リシノプリル、ペリンドプリル、アリスキレン、カルベジロール、メトプロロール、ビソプロロール、アトルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラート、ベザフィブラート、シプロフィブラート、クリノフィブラート、プロブコール、エゼチミブ、アリスキレン、ニコランジル、クロピドグレル、プラスグレル、アスピリン、チクロピジン、ヒドロクロロチアジド、リバロキサザン、インダパミド、トリクロルメチアジド(trichlormethazide)、アルチジド、クロロタリドン、フロセミド、ジギトキシン、ジゴキシン、スピロノラクトン(spironolectone)またはその薬学的に許容し得る塩から選択される。
本発明の全ての側面または態様は、適切な場合(すなわち、式(I)で表される化合物が言及される場合)、式(II)で表される化合物に同等に適用する。
生物学的試験
AGEに関連した糖尿病性合併症の指標として運動神経伝達速度評価を行った。
本発明の化合物の神経伝達速度に関する効果を評価するためのin vivo研究
方法:
糖尿病の誘発
研究のために、生後6〜10週、170〜250g、健康な雄性のウィスター系ラットを選択した。動物を、2つの群、すなわち非糖尿病対照群(標準対照ラット)および糖尿病群に区分した。クエン酸緩衝液(pH4.5)に溶解したストレプトゾトシン(60mg/体重kg)の1回の腹腔内注入によって、糖尿病を(動物の糖尿病群に)誘発させた(Biro et al;Brain Research Bulletin (1997) 44(3): 259-263)。
動物の処置および観察
血漿グルコースレベルを測定することによって、ストレプトゾトシンの注入後1週間後時点での、糖尿病の誘発を確認した。糖尿病継続期間の12週間後、動物の糖尿病群を以下の群にさらに細区分した。
I.糖尿病対照ラット
II.化合物No1で処置する糖尿病ラット
150mg/kgの化合物No1を糖尿病ラットに投与し、糖尿病対照群を化合物1の代わりにビヒクルで処置した。ラットを水分摂取、食物摂取、体重の変化、血液生化学パラメーター、尿パラメーターおよび死亡率の実験を通して観察した。糖尿病動物の様々なパラメーターに関する8週間の処置の効果を、未処置の糖尿病動物および非糖尿病(標準)対照ラットと比較した。
神経伝達速度(NCV)研究
処置の8週間後、Biro et al, (1997)に記載されるとおりNCVを推定した。麻酔下で短時間、坐骨のくぼみまたは足首のそれぞれにおいて、坐骨および脛骨神経を電気的に刺激した。刺激装置を使用し、針電極を通して過最大の刺激を伝達した。足底の筋肉からの筋電図(EMG’s)を増幅し、データ取得システム(MacLab(登録商標)、ADI instruments)を使用して記録した。各EMGは2つの構成要素からなる:(1)短潜時直接運動反応(M)および単シナプス的に誘発された長潜時感覚反応(H、Hoffmann reflex)。M反応の潜伏期間および継続期間を測定し、運動神経伝達速度(MNCV)を計算した。
研究のために使用した記録および刺激電極の詳細は、次のとおりである;
記録電極:後足の足底表面の小筋肉をゼリーで覆い、そして適した(good)幅の伸縮性のあるテープを足底表面に貼った。外側電極をかかとの皮下に挿入した。
刺激電極:刺激される神経、すなわち(a)坐骨(近位)(b)脛骨(遠位)は坐骨のくぼみに、および足首に存在した。陰極を神経の近くに設置した。陽極を陰極の近くに設置した。神経の刺激により、足底表面からの反応(EMG)を記録した。対照(非糖尿病)と比較して処置したラットのNCV’sを研究した。
ここで、
潜伏期間:刺激作用の開始から筋肉活動電位の第一陽性波のピークまでの持続時間
距離:記録をとった後肢を、十分に伸ばした。陰極を挿入した2点、坐骨のくぼみおよび足首の両者の間の糸を使用して距離を測定した。
神経伝達速度における割合改善は、以下、
NCVにおける改善%=(処置したラットNCV−糖尿病ラットNCV)×100/(標準ラットNCV−糖尿病ラットNCV)
のように決定する。片側t検定を処置比較間について使用する。
結果:非糖尿病性対照動物に関して、糖尿病動物はNCVにおける損傷を示した。図1に示すように、ビヒクルで処置した糖尿病対照ラットと比較して、化合物1は糖尿病動物のNCVにおける改善を示した(***スチューデントのt検定によりp<0.001 ビヒクル対化合物1)。

Claims (12)

  1. 式中、nは1〜2である、
    で表される、化合物。
  2. 薬学的に許容し得る賦形剤、アジュバントまたは担体と混合で、治療的有効量の、請求項1に記載の1種以上の化合物を含む、医薬組成物。
  3. 請求項1に記載の化合物、ならびに、a)降圧剤;b)脂質低下剤;c)抗糖尿病剤;d)抗血小板剤;e)抗血栓剤;f)抗肥満剤;g)心不全の治療のための剤;h)糖尿病性血管合併症のための薬;およびi)心血管リスク低減のための剤;またはその薬学的に許容し得る塩から選択される1種以上の治療剤を含む、医薬配合物。
  4. 糖尿病、ならびに、心不全、腎臓障害、神経障害、アテローム性動脈硬化、網膜障害を含む老化に関連した大血管および微小血管合併症;皮膚障害;内皮または他の臓器機能不全および成長障害から選択される疾患状態を処置するための医薬の調製のための、請求項1に記載の化合物の使用。
  5. 糖尿病、ならびに、心不全、腎臓障害、神経障害、アテローム性動脈硬化、網膜障害を含む老化に関連した大血管および微小血管合併症;皮膚障害;内皮または他の臓器機能不全および成長障害から選択される疾患状態を処置するための医薬の調製のための、請求項1に記載の化合物ならびにa)降圧剤;b)脂質低下剤;c)抗糖尿病剤;d)抗血小板剤;e)抗血栓剤;f)抗肥満剤;g)心不全の治療のための剤;h)糖尿病性血管合併症のための薬;およびi)心血管リスク低減のための剤;またはその薬学的に許容し得る塩から選択される1種以上の治療剤の使用。
  6. (I)
    で表される化合物を調製するためのプロセスであって、
    溶媒もしくは塩基またはその混合物の存在下で、Yまたはその薬学的に許容し得る塩と、
    a.式(3)
    で表される化合物とを反応させること、または、
    b.式(3b)
    で表される化合物とを反応させることを含み;
    ここで、 は、水素であり、R は、−SO であり、R は、
    であり、R は、メチルであり;nは1または2であり、Yは、CH −(CH −COOHであり、およびY は、CH −(CH −COO であり、
    は、アルキルスルホナート、アリールスルホナート、ヘテロアリールスルホナート、スルファート、ヒドロゲンスルファート、パークロラート、オキサラート、トリフルオロアセタート、アセタート、タルトラート、マロナート、スクシナート、マレアート、フマラート、アジパート、グルタマート、グリコラート、ラクタート、ピルバート、スベラート、マラート、シトラート、ニトラート、アリールカルボキシラート、ヘテロアリールカルボキシラート、シナマート、フタラートおよびマンデラートから選択される対イオンであり;および
    Xはハライドである、
    前記プロセス。
  7. (I)
    で表される化合物を調製するためのプロセスであって、
    任意に溶媒もしくは塩基またはその混合物の存在下で、Yまたはその薬学的に許容し得る塩と、
    式(3a)
    で表される化合物を反応させることを含み;
    ここで、 は、水素であり、R は、−SO であり、R は、
    であり、R は、メチルであり;nは1または2であり、Yは、CH −(CH −COOHであり、およびY は、CH −(CH −COO である、
    前記プロセス。
  8. 式3、(3a)または(3b)で表される化合物とYまたはその薬学的に許容し得る塩とのモル比が、6.0:0.5〜0.5:6.0である、請求項またはに記載のプロセス。
  9. 式3、(3a)または(3b)で表される化合物とYまたはその薬学的に許容し得る塩とのモル比が、1.0:1.0である、請求項8に記載のプロセス。
  10. 式3で表される化合物が、3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムクロリドである、請求項に記載のプロセス。
  11. 化合物1:
    を調製するためのプロセスであって、
    溶媒の存在下で、および任意に塩基の存在下で、3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−イル)エチル]ピリジニウムクロリドとCH−(CH−COOHまたはそのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩とを反応させることを含み;
    ここで、3−{[2−(メチルスルホニル)ヒドラジニル]カルボニル}−1−[2−オキソ−2−(チオフェン−2−チル)エチル]ピリジニウムクロリドとCH−(CH−COOHまたはそのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩とのモル比が、6.0:0.5〜0.5:6.0である、
    前記プロセス。
  12. (I)
    で表される化合物を調製するためのプロセスであって、
    a.式(1d)
    で表される化合物と、
    式(2a)
    で表される化合物とを反応させること、
    b.任意に溶媒もしくは塩基またはその混合物の存在下で、Yまたはその薬学的に許容し得る塩を、ステップa)で得られた反応混合物に添加すること、
    を含み;
    ここで、R、R、R、Rn、YおよびYは、請求項で定義されたとおりであり、Xは、ハライドである、
    前記プロセス。
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