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JP6778544B2 - 開封片用フィルム、開封片、包装体用母材フィルム、開封片を備えた包装体及び開封片用フィルムの製造方法 - Google Patents

開封片用フィルム、開封片、包装体用母材フィルム、開封片を備えた包装体及び開封片用フィルムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、開封片、例えばソーセージ、プロセスチーズ等の加工食品の内容物を密封している包装体を開封するためのもの、及びその開封片を備えた包装体に関する。
ソーセージ、プロセスチーズなどの加工食品の包装体は、通常包装フィルムにより筒状に形成されており、その内部に加工食品が充填され、筒体の長手方向両端部がアルミワイヤクリップなどにより密封された構造となっている。
この種の包装体は、包装フィルムを剥して内容物である加工食品を露出させる必要があるが、そのために、カットテープあるいはオープナと称される開封片が設けられているものがある。
開封片は、包装フィルムと組成の近い塩化ビニリデン系樹脂組成物からなるものが知られているが、加工食品包装体を殺菌する際のレトルト加熱処理によって収縮してしまい、開封片の捲れを発生することとなり、食品の安全性の確保に好ましくない状況が生まれていた。
その問題を解消するため、熱収縮率の異なる樹脂組成物の積層体による開封片が提案されている(特許文献1)
実公平08−280号公報
しかしながら従来のフィルムは、円筒状包装体において熱収縮によるカールの発生を前提とした改良効果を狙っていたため、その効果にはバラツキが大きく、場合によっては発生したカールによって包装体への密着性が劣化したため、更なる改良が求められている。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、円筒状包装体であっても密着性に優れる開封片用フィルム、それから形成した開封片、その開封片を備えた包装体用母材フィルム、その包装体用母材フィルムを使用した包装体、そして開封片用フィルムの製造方法を提供することである。
本発明者らは、下記によって課題を解決できることを見出した。
1.塩化ビニリデン系樹脂組成物からなる、2層構造を有している開封片を備えた包装体であって、該開封片捲り端から6mmの位置を溶着した場合の捲れ高さが1mm未満であることを特徴とする包装体。
2.開封片を形成するための開封片用フィルムであって、120℃で30分加熱処理した後に23℃で2時間冷却した時のカール量が7mm以下であることを特徴とする開封片用フィルム。
3.前記開封片用フィルムから形成された開封片。
4.開封片を備えた包装体用母材フィルムにおいて、開封片は、開封片を形成するための開封片用フィルムが、120℃で30分加熱処理した後に23℃で2時間冷却した時に凹面となる面で包装体用母材フィルムに備えられていることを特徴とする包装体用母材フィルム。
5.前記包装体用母材フィルムを使用した包装体。
6.塩化ビニリデン系樹脂を含有する開封片用フィルムを製造する方法であって、少なくとも下記工程を順に有することを特徴とする開封片用フィルムの製造方法。
1.塩化ビニリデン系樹脂組成物を溶融押出する工程
2.前記溶融押出された組成物を延伸によりフィルムとし緩和する工程
3.前記緩和したフィルムを加熱ロールにより再緩和する工程
7.前記加熱ロール緩和工程による再緩和率がMD方向に0.5〜20%、TD方向に0.5〜40%であることを特徴とする前記6記載の開封片用フィルムの製造方法。
本発明によれば、密着性に優れる開封片用フィルム、それから形成した開封片、その開封片を備えた包装体用母材フィルム、その包装体用母材フィルムを使用した包装体、そして開封片用フィルムの製造方法を提供することができる。
捲れ高さを表した概略図 開封片を溶着した包装体の図 開封片の詳細図
本発明の包装体は、塩化ビニリデン系樹脂組成物からなる2層構造を有している開封片を備えた包装体であって、該開封片捲り端から6mmの位置を溶着した場合、の捲れ高さが1mm未満であることを特徴とする。
本発明の開封片は、開封片用フィルムを所望の大きさに切り出すことによって形成される。本発明の開封片用フィルムは、塩化ビニリデン系樹脂組成物からなる。
<塩化ビニリデン系樹脂組成物>
塩化ビニリデン系樹脂組成物は塩化ビニリデン系樹脂を主成分とする。ここで主成分とは塩化ビニリデン系樹脂を50%以上含有することをいう。塩化ビニリデン系樹脂は、塩化ビニリデン共重合体を主成分として含有する。塩化ビニリデン共重合体は、塩化ビニリデン60〜98重量%および塩化ビニリデンと共重合可能な単量体の少なくとも一種2〜40重量%から形成される共重合体であり、塩化ビニリデンモノマー(単量体)と塩化ビニリデンと共重合可能な単量体とを、懸濁重合または乳化重合して製造されるものである。
塩化ビニリデンと共重合可能な単量体(以下、共単量体)としては、例えば塩化ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリルおよびアクリル酸ステアリル等のアクリル酸アルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜18);メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリルおよびタクリル酸ステアリル等のメタクリル酸アルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜18);アクリロニトリルおよびメタクリロニトリル等のシアン化ビニル;スチレン等の芳香族ビニル;酢酸ビニル等の炭素数1〜18の脂肪族カルボン酸のビニルエステル;炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸およびイタコン酸等のビニル重合性不飽和カルボン酸;マレイン酸、フマル酸およびイタコン酸等のビニル重合性不飽和カルボン酸のアルキルエステル(部分エステルを含み、アルキル基の炭素数1〜18);その他、ジエン系単量体、官能基含有単量体ならびに多官能性単量体等を挙げられる。
これらの共単量体は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。共単量体の中でも、塩化ビニル、アクリル酸メチルまたはアクリル酸ブチルが好ましく、塩化ビニルがより好ましい。したがって、より好ましい塩化ビニリデン共重合体は、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体である。塩化ビニリデン共重合体における塩化ビニリデンの含有比率は、70重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましい。塩化ビニリデンの含有比率の上限は、特にないが、押出加工性等の観点から、通常98重量%、多くの場合95重量%である。
塩化ビニリデン系樹脂の還元粘度は、0.035〜0.070の範囲であることが好ましく、0.040〜0.065の範囲であることがより好ましく、0.045〜0.063の範囲であることがさらに好ましい。還元粘度が小さすぎると、フィルムの成形品への押出加工性が不足し、大きすぎると、着色傾向を有したり、溶融成形が困難となったりすることがある。
[添加剤]
塩化ビニリデン系樹脂は、さらに種々の添加剤を含有することができる。添加剤としては、有機物質(重合体でもよい)または無機物質のいずれも使用することができる。添加剤としては、例えば、可塑剤、界面活性剤および滑剤等が挙げられる。
(可塑剤)
可塑剤としては、ジオクチルフタレート、アセチルクエン酸トリブチル、ジブチルセバケート、ジオクチルセバケート、アセチル化モノグリセライド、アセチル化ジグリセライドおよびアセチル化トリグリセライド等が挙げられる。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのノニオン系界面活性剤等が挙げられる。
(滑剤)
滑剤としては、例えば、二酸化珪素、ゼオライトおよび炭酸カルシウム等の無機滑剤、ならびに有機滑剤等が挙げられ、これらを併用して使用することができる。
有機滑剤としては、例えば、飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、置換アミドおよびチオエーテル系化合物等が挙げられる。
添加剤の含有量としては、添加剤が可塑剤等の液体添加剤である場合には、塩化ビニリデン系樹脂100重量部に対して0.05〜10重量部の範囲であることが好ましく、0.5〜8.0重量部の範囲であることがより好ましく、1.0〜6.0重量部の範囲であることがさらに好ましい。特に液体添加剤の配合割合の上限が上記範囲内であれば、ブリードアウトによるベタツキを抑えることができる。また、添加剤が界面活性剤および滑剤等の紛体添加剤である場合には、塩化ビニリデン系樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲であることが好ましく、0.5〜8.0重量部の範囲であることがより好ましく、1.0〜6.0重量部の範囲であることがさらに好ましい。
<2層構造の開封片>
本発明の開封片を形成するための開封片用フィルムは、溶融押出法、溶液流延法およびカレンダー法等の成形方法によって製造できるが、生産効率の面で溶融押出法が好ましい。溶融押出法としては、Tダイ法およびインフレーション法等があり、密着性の点からインフレーション法が好ましい。1層ずつを巻き取り後積層することも可能であるが、インフレーション法により2軸延伸後そのまま2枚を重ねることにより2層構造とするのが好ましい。
各2層の厚みには特に制限はなく同じでも異なっても良いが、各層として20〜60μm、2層として40〜120μmであることが、開封性の点から好ましい。
本発明においては、通常のインフレーション二軸延伸法を採用することができる。
<開封片の捲れ高さが1mm未満>
本発明では、食品等を充填した包装体に備えられた開封片が、捲り端から6mmの位置を溶着した場合、包装体からの捲れ高さが1mm未満であることを特徴とする。こうすることにより包装体の開封性を落とすことなく、開封片の捲れの発生を抑制し包装体の事故を減少させることができる。
本発明の開封片は包装体に超音波などの方法により溶着され、その一端を担持して引き剥がす際に、包装体との溶着部が破壊し開封される。本発明の捲れ高さは、担持する一端の捲れ高さを評価したものであり、担持して引き剥がす端を本発明の捲り端とし、対向する端を他端とする。
本発明での溶着位置は、捲り端から6mm他端に寄った位置を基準とし、他端は捲れ高さの測定に邪魔にならない程度に溶着していればよい。図2では、本発明に好ましい位置で溶着された包装体を示している。図3では、もっとも捲れ高さを測定するのに好ましい溶着位置を示している。図3中1,2,3は溶着部位であり、それぞれ第1接合部、第2接合部、第3接合部である。なお、図中のサイズを示す数字の単位はミリメートルである。
第1接合部1は、開封片を剥がした際に、包装フィルムを面状に裂くことの起点となる接合部である。第2接合部2は、第1接合部よりも剥り方向の下流側に位置し、開封片を剥がした際に第1接合部によって面状に裂かれた包装フィルムが到達すると、面状に裂かれる包装フィルムの胴周方向の幅をさらに広げることの起点となる接合部である。
第3接合部は、開封片を剥がした際に、第2接合部によって面状に裂かれた包装フィルムを開封片付き包装体の後方に引き下げると、包装フィルムを包装体の胴周方向に開裂させることの起点となる接合部である。本発明では捲り端からこの第3接合部までの位置が6mmである。この距離にすることにより、実際の製品に近い捲れ高さを再現することができる。
捲れ高さは、図1で示すように開封片を上にした包装体を真横から観察し、その高さをもって評価する。
<開封片用フィルムのカール量>
本発明の開封片用フィルムは、120℃で30分加熱処理した後に23℃で2時間冷却した時のカール量が7mm以下であることを特徴とする。こうすることによりレトルト加熱後の包装体に備えられた開封片用フィルム自体のカール量が小さいため、そこから形成される開封片もカールが小さく、円筒状の包装体に備えられた場合、開封片の捲れ発生を抑制するという本発明の効果を発揮することができる。カール量の絶対値は小さい方が好ましいが、2〜6mmが好ましい。
なお、カール量は、開封片用フィルムから、20mm×20mmのフィルム片を作製した。このフィルム片を120℃、30分間オーブン中で加熱処理した後に取出し、23℃で2時間冷却したフィルムの最大のカールのR(直径φ:mm)とした。
<包装体用母材フィルム>
本発明の開封片を備えた包装体用母材フィルム(開封片付き母材フィルムともいう)は、開封片が、開封片を形成するための開封片用フィルムを120℃で30分加熱処理した後に23℃で2時間冷却した時に凹面となる面で包装体用母材フィルムに備えられていることを特徴とする。
開封片をこのように備えることにより、開封片のカールと包装体用母材フィルムに内容物充填後の形状が近似することにより、捲れ高さを低く維持することができる。
開封片を包装体用母材フィルムに備える方法としては、接着剤、熱融着、超音波シール等による方法が知られているが、開封性の点から超音波シールによる方法が好ましい。
包装体用母材フィルムは、食品包装体として通常使用できるものを使用することができるが、密着性の点から本発明の開封片用フィルムと同様の塩化ビニリデン系樹脂組成物を使用することが好ましい。
<開封片用フィルムの製造方法>
本発明は、開封片用フィルムの新たな製造方法を見出すことにより、本発明の効果を発現することが可能となった。
本発明の開封片用フィルムの製造方法は、塩化ビニリデン系樹脂を含有する開封片用フィルムを製造する方法であって、少なくとも下記工程を順に有することを特徴とする。
1.塩化ビニリデン系樹脂組成物を溶融押出する工程
2.前記溶融押出された組成物を延伸によりフィルムとし緩和する工程
3.前記緩和したフィルムを加熱ロールにより再緩和する工程
1.溶融押出する工程、2.延伸によりフィルムとし緩和する工程の各工程においては、通常の溶融押出方法、たとえばインフレーション二軸延伸法を採用することができ、本発明では3.加熱ロールにより再緩和工程を有することを特徴とする。
<溶融押出する工程及び延伸し緩和する工程>
本発明においては、塩化ビニリデン系樹脂フィルムを製造する通常の方法を適用することができる。塩化ビニリデン系樹脂組成物を溶融押出する工程、次いで前記溶融押出された組成物を延伸によりフィルムとし緩和する工程を有している。
溶融押出法、延伸法としては、Tダイ法につぐテンター法、インフレーション法等があり、本発明では溶融押出後インフレーション法により延伸することが好ましい。インフレーション法は設備そのものが簡易であり、小さな金型から幅の広いフィルムを製造できる。
カール量の調整の点から、延伸倍率はMD方向に2〜5倍、TD方向に2〜5倍が好ましく、緩和率はMD方向が1〜20%、TD方向が1〜20%であることが好ましい。
<加熱ロールにより再緩和する工程>
本発明の加熱ロールにより再緩和する工程では、延伸し緩和する工程で延伸後MD方向、TD方向にフィルムを緩和した後、加熱ロールに接触させることにより、再度MD方向、TD方向に緩和することを特徴とする。
加熱ロールの温度はカール量の調整の点から、好ましくは80〜150℃であり、より好ましくは、100〜140℃である。同様の理由により緩和率はMD方向が0.5〜30%、好ましくは2〜20%であり、TD方向が、0.5〜50%、好ましくは10〜40%である。
加熱ロールとしては、例えばクロームメッキされた鉄製ロール等を使用することができる。
このように加熱ロール緩和工程を有することにより、本発明の効果が顕著に得られるようになる。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(包装体用母材フィルムの製造)
塩化ビニリデン(VD)および塩化ビニル(VC)の重合時におけるモノマー仕込み質量比(VD/VC)が81/19である共重合体(100質量部)に、アセチルトリブチルサイトレート(ATBC)、ジブチルセバケート(DBS)およびエポキシ化大豆油(ESBO)を合計8質量部配合し、さらにステアリン酸アミド、炭酸カルシウムおよびポリグリセリンモノベヘネートを合計0.3質量部加えて、ポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を得た。
次に、得られたポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を、直径90mmの押出機スクリューを用いて溶融押出した後、二軸延伸することにより、包装体用母材フィルムを得た。
(開封片用フィルムの製造)
先ず、塩化ビニリデン(VD)および塩化ビニル(VC)の重合時におけるモノマー仕込み質量比(VD/VC)が80/20である共重合体(100質量部)に、アセチルトリブチルサイトレート(ATBC)、ジブチルセバケート(DBS)およびエポキシ化大豆油(ESBO)を合計8質量部配合し、さらにステアリン酸アミドおよび二酸化珪素を合計0.1質量部加えて、ポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を得た。
次に、得られたポリ塩化ビニリデン系樹脂組成物を、直径90mmの押出機スクリューを用いて溶融押出した後、インフレーション二軸延伸して(MD:2.7倍、TD:4.1倍)、ダブルフィルム(厚さ30μmのフィルムの2枚重ね)とし、ヒーター140℃設定でMD方向に8%、TD方向に7%緩和した後、さらに、ハードクロムメッキされた直径2mの鉄製ロールを115℃に加熱し、送り出し速度49.6m/min、巻き取り速度46.4m/minでフィルムを接触させる(接触長4.7m)ことにより、MD方向に6.5%、TD方向に25%緩和し、開封片用フィルムaを得た。
(開封片付き筒状包装体の製造)
包装体用母材フィルムを幅80mmに裁断した。また、開封片用フィルムを幅20mm長さ13mmに裁断し、開封片を作製した。超音波シールによって、母材フィルムに開封片(シール部形状は図3に示したように、開封片の下端捲り端から6mmの位置に設けられている。)を溶融シールする(開封片用フィルム片を120℃、30分間オーブン中で加熱処理した後に23℃で2時間冷却したフィルムのカールの凹面が母材フィルムと対向するように溶融シールする)ことで、開封片付き母材フィルムを得た。
開封片付き母材フィルムを筒状に成形しながら、充填物を自動充填包装機(クレハ社製、商品名:KAP3000型自動充填包装機)にて充填し、超音波シールによって開封片付き母材フィルムの端部を収束しつつ、補強テープを添えて溶融シールし、密封して筒状包装体を得た。
なお、筒状の開封片付き母材フィルムにおいては、折幅(円周の半分の長さ)が36mm、カット長(筒状包装体から充填物を抜き取り、筒状の開封片付き母材フィルムを平らに押し広げて長手方向に測定した際の長さ)が210mm、質量が65gとなるように条件を調整した。
[実施例2]
開封片用フィルムの製造において、実施例1と同様にして溶融押出した後、二軸延伸し(MD:2.7倍、TD:4.1倍)、140℃でMD方向に8%、TD方向に7%緩和した後、さらに、ハードクロムメッキされた直径2mの鉄製ロールを115℃に加熱し、送り出し速度49.6m/min、巻き取り速度43.9m/minでそのドラムに接触させることによりMD方向に11.5%、TD方向に21%緩和することにより、開封片用フィルムbを得た。
母材フィルムおよび開封片付き筒状包装体は、実施例1と同様にして製造した。
[比較例1]
開封片用フィルムの製造において、実施例1と同様にして溶融押出した後、二軸延伸し(MD:2.7倍、TD:4.1倍)、140℃でMD方向に8%、TD方向に7%緩和した後、さらに、ハードクロムメッキされた直径2mの鉄製ロールを115℃に加熱し、送り出し速度49.6m/min、巻き取り速度49.5m/minでそのドラムに接触させることによりMD方向に0.2%、TD方向に29%緩和することにより、開封片用フィルムcを得た。
母材フィルムおよび開封片付き筒状包装体は、実施例1と同様にして製造した。
[捲れ高さと捲れ発生率の算出方法]
図3に示す溶着処理を施した開封片付き筒状包装体を100本作製し、120℃で15分間加熱処理を行い、処理後の開封片の捲れ端側の捲れを観察した。捲れは開封片を真横から観察し、筒状包装体から最も離れている箇所の高さを「捲れ高さ」とし、「捲れ高さ」が1mm以上ある場合を「捲れ有り」と認定した。100本の内、捲れ有りと認定された本数から捲れ発生率を算出した。観察は23℃50%RHの部屋で行った。
[カール量]
開封片用フィルムから、20mm×20mmのフィルム片を作製した。このフィルム片を120℃、30分間オーブン中で加熱処理した後に取出し、23℃で2時間冷却したフィルムの最大のカールのR(直径φ:mm)をカール量とした。観察は23℃50%RHの部屋で行った。
Figure 0006778544
表1から本発明はカール量が小さく、捲れ発生率も低いことが確認できる。

Claims (7)

  1. 塩化ビニリデン系樹脂組成物からなる、2層構造を有している開封片を備えた包装体であって、該開封片捲り端から6mmの位置を溶着した場合の捲れ高さが1mm未満であることを特徴とする包装体。
  2. 開封片を形成するための開封片用フィルムであって、120℃で30分加熱処理した後に23℃で2時間冷却したときのカール量が7mm以下であることを特徴とする開封片用フィルム。
  3. 請求項2記載の開封片用フィルムから形成された開封片。
  4. 開封片を備えた包装体用母材フィルムにおいて、開封片は、開封片を形成するための開封片用フィルムが、120℃で30分加熱処理した後に23℃で2時間冷却したときに凹面となる面で包装体用母材フィルムに備えられていることを特徴とする包装体用母材フィルム。
  5. 請求項4記載の包装体用母材フィルムを使用した包装体。
  6. 塩化ビニリデン系樹脂組成物からなる開封片用フィルムを製造する方法であって、少なくとも下記工程を順に有することを特徴とする請求項2記載の開封片用フィルムの製造方法。
    1.塩化ビニリデン系樹脂組成物を溶融押出する工程
    2.前記溶融押出された組成物を延伸によりフィルムとし緩和する工程
    3.前記緩和したフィルムを加熱ロールにより再緩和する工程
  7. 前記加熱ロールにて再緩和する工程による緩和率がMD方向に0.5〜20%、TD方向に0.5〜40%であることを特徴とする請求項6記載の開封片用フィルムの製造方法。
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