JP6768546B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
<空気調和機の構成>
図1は、第1実施形態に係る空気調和機10の構成図である。
なお、図1の実線矢印は、暖房運転時に冷媒が流れる向きを示している。また、図1の破線矢印は、冷房運転時や除霜運転時に冷媒が流れる向きを示している。
また、空気調和機10は、前記した構成の他に、サーミスタ18と、電流検出器19と、室外制御回路21と、室内制御回路22と、を備えている。
室外熱交換器13は、その伝熱管(図示せず)を通流する冷媒と、室外ファン12によって送り込まれる外気と、の間で熱交換が行われる熱交換器である。
また、暖房運転の継続時間が長くなるにつれて、室外熱交換器13が着霜し、その熱交換性能が低下することが多い。したがって、室外熱交換器13に付着した霜を溶かすために、除霜運転が行われる。除霜運転時には、室外熱交換器13を凝縮器として機能させ、室内熱交換器17を蒸発器として機能させるように(つまり、冷房運転時と同様に)四方弁14が制御される。
室内ファン16は、被空調空間の空気を室内熱交換器17に送り込むファンであり、室内熱交換器17の付近に設置されている。図1に示すように、室内ファン16は、室内ファンモータ16aを有している。
室内熱交換器17は、その伝熱管(図示せず)を通流する冷媒と、室内ファン16によって送り込まれる空気と、の間で熱交換が行われる熱交換器である。
電流検出器19は、室外ファンモータ12aに流れる電流を検出するものである。このような電流検出器19として、例えば、シャント抵抗を用いることができるが、これに限定されるものではない。
室内制御回路22は、室外制御回路21との間で通信を行いつつ、室内ファン16等を制御する。
以下では、室外制御回路21及び室内制御回路22を「制御部20」という。
図2は、制御部20が実行する処理を示すフローチャートである(適宜、図1を参照)。
なお、図2の「START」時に暖房運転が開始されたものとする。また、室外ファンモータ12aの電流値(つまり、電流検出器19の検出値)を「モータ電流」という。
ステップS101において制御部20は、暖房運転開始時のモータ電流に基づいて、電流の閾値Ip(第1電流閾値)を設定する。より詳しく説明すると、制御部20は、暖房運転の開始時に室外ファンモータ12aを所定の回転速度N1で駆動したときのモータ電流に基づいて、電流の閾値Ipを設定する。この閾値Ipは、除霜運転を終了するか否かの判定基準となる閾値であり、後記するステップS107の判定処理で用いられる。
図3の上から順に、室外ファン12の稼動状態(稼動/停止)、室外ファンモータ12aの回転速度(指令値)、モータ電流(電流検出器19の検出値)、及び室外熱交換器13の温度(サーミスタ18の検出値)を示している。
なお、図2では省略しているが、ステップS101の処理が実行された後、ステップS102の除霜開始条件が成立するまでは、暖房運転が継続される。この暖房運転中、室外ファンモータ12aは、通常の回転速度N2で駆動される(図3の時刻t2〜t3)。
なお、ステップS102の「除霜開始条件」として、例えば、室外熱交換器13の温度が所定値以下である、という条件が用いてもよいし、暖房運転の継続時間が所定時間以上であるという条件をさらに追加してもよい。
ステップS105において制御部20は、除霜運転の開始時から所定時間Δta(第1所定時間)が経過したか否かを判定する。この所定時間Δtaは、除霜運転中に室外ファン12を停止状態で維持する時間であり、予め設定されている。
一方、ステップS105において除霜運転の開始時から所定時間Δtaが経過した場合(S105:Yes)、制御部20の処理はステップS106に進む。
図3に示す例では、時刻t3において制御部20が室外ファン12を停止させ、時刻t3〜t6において除霜運転が行われている。また、時刻t4付近で室外熱交換器13の霜がほとんど溶けて、その後は室外熱交換器13の温度が上昇している。
ステップS107においてモータ電流Iが閾値Ipよりも大きい場合(S107:No)、制御部20の処理はステップS104に戻る。例えば、室外熱交換器13に付着した霜が多く溶けにくいときには、室外機Goの通風抵抗が下がるまでに所定の時間を要する。その結果、室外ファン12の停止時から所定時間Δtaが経過しても(S105:Yes)、霜の影響で室外ファンモータ12aの負荷が大きい状態が継続し、モータ電流Iが閾値Ipよりも大きくなる(S107:No)。この場合、制御部20は、室外ファン12をいったん停止させ(S104)、さらに、室外ファン12の再度の停止時から所定時間Δtaが経過したか否かを判定する(S105)。そして、室外ファン12の再度の停止時から所定時間Δtaが経過した場合(S105:Yes)、制御部20は、室外ファン12を回転速度N1で再び駆動して(S106)、モータ電流Iに基づく判定を行う(S107)。
第1実施形態によれば、室外ファンモータ12aのモータ電流Iが閾値Ip以下である場合(S107:Yes)、除霜運転が終了される(S108)。前記したように、室外熱交換器13の除霜が進むにつれて、室外ファンモータ12aの負荷が小さくなるため、それに伴ってモータ電流Iも小さくなる。したがって、第1実施形態によれば、室外熱交換器13の霜が溶け切った後も除霜運転が無駄に継続されることを防止できる。つまり、除霜運転を適切なタイミングで終了し、暖房運転を早期に再開できるため、従来よりも空気調和機10の快適性を高めることができる。
第2実施形態は、除霜運転の開始時から所定時間Δtaが経過する前であっても、室外熱交換器13の温度が所定温度に達した場合、モータ電流に基づく判定処理を行う点が第1実施形態とは異なっている。なお、その他(空気調和機10の構成等:図1参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
ステップS104において室外ファン12を停止し、さらに、ステップS105において除霜運転の開始時から所定時間Δtaが経過していない場合(S105:No)、制御部20の処理はステップS201に進む。
図5に示す例では、除霜運転が開始された時刻t3から所定時間Δtaが経過する前の時刻tsに、室外熱交換器13の温度が温度閾値Tsに達している(図4のS201:Yes)。室外熱交換器13に付着している霜の量が少ないときには、このように、比較的早いタイミングで(時刻t4付近で)霜が溶けきって、室外熱交換器13の温度が上昇することが多い。そして、時刻ts〜t5において室外ファンモータ12aを回転速度N1で駆動したときのモータ電流I(つまり、電流値I1)が閾値Ip以下になっているため(S106、S107:Yes)、時刻t5において除霜運転が終了され(S108)、暖房運転が再び行われている。
第2実施形態によれば、除霜運転の開始時から所定時間Δtaが経過する前であっても(S105:No)、室外熱交換器13の温度Tが所定の温度閾値Tsに達している場合には(S201:Yes)、モータ電流に基づく判定処理等が行われる(S106〜S108)。したがって、室外熱交換器13に付着している霜の量が少ないときには、第1実施形態よりも早く除霜運転を終了させることができる。
第3実施形態は、室外ファンモータ12aのモータ電流Iに基づく判定処理(2回目以後)を行うトリガとして、室外熱交換器13の温度上昇幅が所定値以上であるという条件を追加している点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他(空気調和機10の構成等:図1参照)については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
ステップS102において除霜開始条件が成立した場合(S102:Yes)、制御部20の処理はステップS103aに進む。
次に、ステップS301において制御部20は、前記した値nが2以上であるか否かを判定する。値nが2未満である場合(S301:No)、制御部20の処理はステップS105に進む。つまり、ステップS301において値nが1である場合、制御部20の処理はステップS105に進む。
このステップS301において値nが2以上である場合(S301:Yes)、制御部20の処理はステップS303に進む。
一方、ステップS303において室外熱交換器13の温度上昇幅ΔTが所定値ΔTf以上である場合(S303:Yes)、ステップS106において制御部20は、室外ファン12を回転速度N1で駆動し、ステップS107の判定処理を行う。
図7に示す例では、除霜運転の開始時から所定時間Δtaが経過した後(図6のS105:Yes)、時刻t4〜t5において、室外ファンモータ12aが回転速度N1で駆動されている(S106)。この時刻t4〜t5では、室外熱交換器13に付着した多量の霜がまだ溶けきっていないため、その温度は比較的低い値Tiであり、モータ電流が閾値Ipよりも大きな値になっている(S107:No)。
第3実施形態によれば、室外ファンモータ12aの停止時を基準とする室外熱交換器13の温度上昇幅ΔTが所定値ΔTf以上になったとき(S303:Yes)、モータ電流Iに基づく判定処理が再び行われる(S106、S107)。したがって、室外熱交換器13に多量の霜が付着した状態であっても、モータ電流に基づく判定処理(2回目以後)が無駄に多く行われることを防止できる。その結果、除霜運転中、室外ファン12によって室外熱交換器13に冷たい外気が送り込まれる頻度を低減し、ひいては、除霜運転に要する時間を短縮できる。
第4実施形態は、除霜運転の継続時間に上限を設けている点が第1実施形態とは異なっているが、その他(空気調和機10の構成等:図1参照)については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
ステップS107において、室外ファン12を回転速度N1で駆動したときのモータ電流Iが閾値Ipよりも大きい場合(S107:No)、制御部20の処理はステップS401に進む。
一方、ステップS401において除霜運転の開始時から所定時間Δtbが経過していない場合(S401:No)、制御部20の処理はステップS104に進む。この場合には、室外ファン12を所定時間Δtaだけ停止させた後(S104、S105:Yes)、モータ電流Iの大きさに基づいて、除霜運転を終了すべきか否かが判定される(S106〜S108)。
図9に示す例では、除霜運転が開始された時刻t3から所定時間Δtbが経過した後(図8のS401:Yes)、時刻t8〜t9において制御部20が、モータ電流に基づく判定処理を行い(S106、S107:Yes)、時刻t9に除霜運転を終了している(S108)。なお、図9に示す例では、除霜運転の開始時から所定時間Δtbが経過した時刻t8では、室外熱交換器13に付着した霜が既に溶けきって、その温度が上昇している。
第4実施形態によれば、除霜運転の継続時間に上限(所定時間Δtb)を設けることによって、除霜運転が徒に長く行われることを防止できる。つまり、除霜運転の開始時から所定時間Δtb以内に暖房運転が再開されるため(S401:Yes、S108)、第1実施形態よりも空調の快適性をさらに高めることができる。
第5実施形態は、強風等の影響でモータ電流Iが異常に高いという判定結果が所定回数繰り返された場合に除霜運転を終了する点が、第4実施形態とは異なっている。なお、その他の点(空気調和機10の構成や所定時間Δtbに基づく制御:図1、図8参照)については、第4実施形態と同様である。したがって、第4実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
ステップS102において除霜開始条件が成立した場合(S102:Yes)、制御部20の処理はステップS103bに進む。
ステップS103bにおいて制御部20は、除霜運転を開始するとともに、値mを1に設定する。この値mは、後記するステップS501においてモータ電流Iが閾値Iq以上であるという判定結果(S501:Yes)が繰り返されるたびにインクリメントされる自然数である。
ステップS501において制御部20は、室外ファンモータ12aのモータ電流Iが所定の閾値Iq(第2電流閾値)以上であるか否かを判定する。この閾値Iqは、モータ電流Iに基づくステップS107の判定処理をいったん保留するか否かの基準となる閾値であり、前記した閾値Ip(第1電流閾値)よりも大きい値として、予め設定されている。例えば、室外機Goに強風が吹き込んでいるときのモータ電流Iに基づいて、閾値Iqが設定されている。
ステップS502において値mが所定値M未満である場合(S502:No)、制御部20の処理は、ステップS503に進む。
ステップS401において制御部20は、除霜運転の開始時から所定時間Δtb(第2所定時間)が経過したか否かを判定する。除霜運転の開始時から所定時間Δtbが経過した場合(S401:Yes)、制御部20は除霜運転を終了する(S108)。一方、除霜運転の開始時から所定時間Δtbが経過していない場合(S401:No)、制御部20の処理はステップS104に戻る。
図11に示す例では、時刻t3以後に発生した強風の影響で、室外ファンモータ12aを回転速度N1で駆動したときのモータ電流が異常に高くなっている(時刻t4〜t5、時刻t6〜t7、時刻t8以後の電流値I3)。そして、除霜運転の開始時から所定時間Δtbが経過した時刻t8に除霜運転が終了し(図10のS401:Yes、S108)、暖房運転が再開されている。
第5実施形態によれば、除霜運転中、回転速度N1で室外ファンモータ12aを駆動したときのモータ電流Iが閾値Iq以上である(S501:Yes)という結果がM回繰り返された場合において(S502:Yes)、除霜運転の開始時から所定時間Δtbが経過したとき(S401:Yes)、制御部20は除霜運転を終了する(S108)。したがって、回転速度N1で室外ファンモータ12aを駆動したときのモータ電流Iが、強風の影響で異常に高くなったとしても、除霜運転が無駄に長時間行われることを防止できる。
以上、本発明に係る空気調和機10について各実施形態により説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、各実施形態では、除霜運転の開始時から所定時間Δtaの経過後に室外ファン12を回転速度N1で駆動する処理(図2のS104〜S106)について説明したが、これに限らない。すなわち、除霜運転の開始直後から室外ファン12を回転速度N1で駆動させてもよい。つまり、除霜運転の少なくとも一部の期間で室外ファン12を回転速度N1で駆動したときのモータ電流に基づいて、制御部20が、除霜運転を終了するか否かを判定するようにしてもよい。
また、前記した機構や構成は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての機構や構成を示しているとは限らない。
11 圧縮機
12 室外ファン
12a 室外ファンモータ
13 室外熱交換器
14 四方弁
15 膨張弁
16 室内ファン
16a 室内ファンモータ
17 室内熱交換器
18 サーミスタ
19 電流検出器
20 制御部
21 室外制御回路(制御部)
22 室内制御回路(制御部)
Go 室外機
Gi 室内機
Q 冷媒回路
Claims (5)
- 圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、及び室内熱交換器が、四方弁を介して環状に順次接続されてなる冷媒回路と、
室外ファンモータを有し、前記室外熱交換器に外気を送り込む室外ファンと、
前記室外熱交換器の除霜を行う除霜運転の少なくとも一部の期間で前記室外ファンモータを所定の回転速度で駆動したときの前記室外ファンモータの電流値が第1電流閾値以下である場合、除霜運転を終了する制御部と、を備え、
前記制御部は、
除霜運転の開始時から第1所定時間が経過するまでは前記室外ファンモータを停止状態とし、除霜運転の開始時から前記第1所定時間が経過した後、前記室外ファンモータを前記所定の回転速度で駆動したときの前記室外ファンモータの電流値が前記第1電流閾値以下である場合、除霜運転を終了し、
除霜運転の開始時から前記第1所定時間が経過する前であっても、前記室外熱交換器の温度が所定の温度閾値に達した場合、前記室外ファンモータを前記所定の回転速度で駆動し、前記室外ファンモータの電流値が前記第1電流閾値以下であるとき、除霜運転を終了すること
を特徴とする空気調和機。 - 前記制御部は、暖房運転の開始時に前記室外ファンモータを前記所定の回転速度で駆動したときの前記室外ファンモータの電流値に基づいて、前記第1電流閾値を設定すること
を特徴とする請求項1に記載の空気調和機。 - 前記制御部は、除霜運転の開始時から前記第1所定時間の経過後に前記室外ファンモータを前記所定の回転速度で駆動したときの前記室外ファンモータの電流値が前記第1電流閾値以下である場合、前記室外熱交換器の温度が前記温度閾値未満であっても、除霜運転を終了すること
を特徴とする請求項1に記載の空気調和機。 - 圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、及び室内熱交換器が、四方弁を介して環状に順次接続されてなる冷媒回路と、
室外ファンモータを有し、前記室外熱交換器に外気を送り込む室外ファンと、
前記室外熱交換器の除霜を行う除霜運転の少なくとも一部の期間で前記室外ファンモータを所定の回転速度で駆動したときの前記室外ファンモータの電流値が第1電流閾値以下である場合、除霜運転を終了する制御部と、を備え、
前記制御部は、除霜運転中に前記所定の回転速度で駆動したときの前記室外ファンモータの電流値が前記第1電流閾値よりも大きい場合、前記室外ファンモータをいったん停止させ、当該停止時からの前記室外熱交換器の温度上昇幅が所定値以上になったとき、前記室外ファンモータを前記所定の回転速度で再び駆動し、前記室外ファンモータの電流値が前記第1電流閾値以下である場合、除霜運転を終了すること
を特徴とする空気調和機。 - 圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、及び室内熱交換器が、四方弁を介して環状に順次接続されてなる冷媒回路と、
室外ファンモータを有し、前記室外熱交換器に外気を送り込む室外ファンと、
前記室外熱交換器の除霜を行う除霜運転の少なくとも一部の期間で前記室外ファンモータを所定の回転速度で駆動したときの前記室外ファンモータの電流値が第1電流閾値以下である場合、除霜運転を終了する制御部と、を備え、
前記制御部は、
除霜運転の開始時から第1所定時間が経過するまでは前記室外ファンモータを停止状態とし、除霜運転の開始時から前記第1所定時間が経過した後、前記室外ファンモータを前記所定の回転速度で駆動したときの前記室外ファンモータの電流値が前記第1電流閾値以下である場合、除霜運転を終了し、
除霜運転中に前記所定の回転速度で駆動したときの前記室外ファンモータの電流値が、前記第1電流閾値よりも大きい第2電流閾値以上であるという結果が所定回数繰り返された場合において、除霜運転の開始時から、前記第1所定時間よりも長い第2所定時間が経過したとき、除霜運転を終了すること
を特徴とする空気調和機。
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