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JP6765753B2 - 膨潤が抑制されたカルボキシメチル化澱粉の製造方法 - Google Patents

膨潤が抑制されたカルボキシメチル化澱粉の製造方法 Download PDF

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JP6765753B2 JP2016137874A JP2016137874A JP6765753B2 JP 6765753 B2 JP6765753 B2 JP 6765753B2 JP 2016137874 A JP2016137874 A JP 2016137874A JP 2016137874 A JP2016137874 A JP 2016137874A JP 6765753 B2 JP6765753 B2 JP 6765753B2
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Description

本発明は、膨潤が抑制されたカルボキシメチル化澱粉の製造方法に関する。
カルボキシメチル化澱粉は、澱粉を構成するアミロースやアミロペクチンの水酸基がカルボキシメチル基に置換されてなる加工デンプンである。例えば水酸化ナトリウムでpH10程度に調整した澱粉スラリーにモノクロロ酢酸ナトリウムを添加して反応することなどにより得られる。カルボキシメチル化澱粉は、粒の流動性が良いので医薬品の用途において直接打錠の崩壊剤として広く利用されており、飲食品や化粧品の用途においても増粘剤や乳化安定剤として利用されている。さらには、繊維の捺染糊や製紙等の工業用途にも利用されている。しかしながら、通常のカルボキシメチル化澱粉には、その増粘性等の物性について、更なる改善の余地がある。
従来、澱粉の物性を改善するための種々の加工処理が知られており、澱粉の膨潤を抑制する処理もその1つであり、澱粉の物性を大きく改変することができる。すなわち、膨潤抑制処理により澱粉粒を強化することができるため、低度の膨潤抑制処理を施すと澱粉糊液の増粘効果を強化することができ、高度の膨潤抑制処理を施すと粘度安定性の高い澱粉糊液を得ることができる。膨潤抑制処理としては、澱粉に架橋構造を導入する手法が知られており、アジピン酸架橋やリン酸架橋が導入された架橋澱粉が食品分野を中心に広く用いられている(非特許文献1)。
そこで、そのような手法を利用する試みも考えられるが、食品衛生法の規定上、アジピン酸架橋やリン酸架橋を導入したカルボキシメチル化澱粉(デンプングリコール酸ナトリウム)は食品添加物として認められないため食品に用いることができない、という大きな問題があった。また、上記架橋処理は、種々の薬品を使用するため、製造コストや環境負荷の点でも問題があった。
一方、澱粉を酸性条件下に加熱するという物理加工処理は、澱粉の分解・低分子化を目的に慣用されており、上記処理により澱粉は低分子化するため、その糊液粘度は低下することが知られている(非特許文献2、特許文献1)。
澱粉科学の事典、株式会社朝倉書店発行、2003年3月、p.403−406 澱粉科学の事典、株式会社朝倉書店発行、2003年3月、p.410
特開2011−130696号公報
本発明の目的は、官能基の導入を伴うことがない、より単純な物理加工処理によってカルボキシメチル化澱粉の物性を改良することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、カルボキシメチル化澱粉のpHを調整し加熱処理することにより、意外にも澱粉の膨潤を抑制する加工が施されて、その物性の改良につながることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の形態は、原料であるカルボキシメチル化澱粉をpH8以下に調整し加熱処理することを特徴とする、膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造方法を提供するものである。
上記膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造方法においては、前記加熱処理が、30〜200℃の乾式条件で行われることが好ましい。
また、前記加熱処理が、25℃以上であって、且つ、原料であるカルボキシメチル化澱粉の糊化温度を下回る温度の湿式条件で行われることが好ましい。
また、前記カルボキシメチル化澱粉に酸を添加してpH8以下に調整することが好ましい。この場合、前記酸が、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、クエン酸、乳酸、及びリン酸からなる群から選ばれる1種または2種以上の酸を含むことが好ましい。
また、前記原料であるカルボキシメチル化澱粉の加熱膨潤度に対して、相対値にして0.7倍以下であるように膨潤抑制されたカルボキシメチル化澱粉を得ることが好ましい。
本発明の第2の形態は、上記の第1の形態の製造方法により得られた膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉を、食品中に0.1〜10質量%含有せしめることを特徴とする食品の製造方法を提供するものである。この場合、例えば、ベーカリー食品、食品用ソース、食品用ペースト、冷菓から選ばれる食品の製造方法であることが好ましい。
本発明の第3の形態は、上記の第1の形態の製造方法により得られた膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉を添加することを特徴とする食品の食感改良方法を提供するものである。
本発明によれば、カルボキシメチル化澱粉のpHを調整し加熱するという非常に簡便な手法で膨潤を抑制することができるため、通常の架橋処理に比べより環境負荷が少なくかつ簡便・低コストに膨潤抑制されたカルボキシメチル化澱粉を得ることができ、医薬品用途、化粧品用途や繊維・製紙等の工業用途に有利に用いることができる。また、当該澱粉は物理加工処理(酸処理)を施したカルボキシメチル化澱粉であるため、食品添加物として食品に添加することができる。
比較例2と実施例2の澱粉試料のRVA分析結果を示す図表である。 比較例3と実施例5の澱粉試料のRVA分析結果を示す図表である。
本発明は、原料であるカルボキシメチル化澱粉をpH8以下に調整し加熱処理することを含む、膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造方法を提供するものである。通常、澱粉に酸を添加し加熱処理すると、澱粉が酸で加水分解され、低分子化し、糊液粘度が低下することが知られているが、カルボキシメチル化澱粉においては、酸等の添加によりpH8以下に調整し加熱処理すると、意外にも澱粉の膨潤を抑制する加工が施されて、その膨潤抑制度合いによって例えば著しい増粘効果を発揮することが明らかとなった。そのメカニズムは不明であるが、カルボキシル基が分子内会合し、澱粉粒子表面にリジッドな構造が形成されるためと推察される。
本明細書において、カルボキシメチル化澱粉は、澱粉中の水酸基がカルボキシメチル基に置換された加工デンプンを意味する。澱粉に配位している金属又は塩に特に制限は無くナトリウム、カルシウム、カリウム等が配位したものを用いることができるが、食品に好適に用いることができる点でナトリウムが配位したもの(デンプングリコール酸ナトリウム)を用いることが好ましい。
本発明の製造方法に用いるカルボキシメチル化澱粉としては、市販のものを用いてもよいが、アルカリ性条件下の澱粉懸濁液にモノクロロ酢酸ナトリウムを添加するなど、従来公知の方法で澱粉をカルボキシメチル化することなどによっても得ることができる。より具体的には、例えば、塩酸等の酸剤、あるいは水酸化ナトリウム等のアルカリ剤を加えpH9〜13程度に調整した澱粉懸濁液に、澱粉の乾燥質量100質量部に対し0.1〜50質量部のモノクロロ酢酸ナトリウムを添加し、10〜60℃で1〜48時間保持攪拌すること等により得ることができる。その原料となる澱粉の種類、由来等に特に制限はなく、一般的に食品、医薬品、化粧品、工業製品等の用途に用いられる澱粉であればよい。例えば、コーンスターチ、タピオカ、米澱粉、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、緑豆澱粉、片栗澱粉、葛澱粉、蕨澱粉、サゴ澱粉、エンドウ豆澱粉、オオウバユリ澱粉等が挙げられる。このなかでも特にタピオカ、コーンスターチ、米澱粉、馬鈴薯澱粉が安価で大量に入手しやすいので好ましい。また、いずれの澱粉においても通常の澱粉に加え、ウルチ種、ワキシー種、ハイアミロース種のように、育種学的手法もしくは遺伝子工学的手法において改良されたものを用いてもよい。これらの澱粉は、市販のものを使用することができる。
カルボキシメチル化澱粉をpH8以下に調整するには、原料であるカルボキシメチル化澱粉が接するpH環境をpH8以下に調整すればよく、pH7以下に調整するのがより好ましい。pH8を上回るpH環境では、膨潤抑制処理を施す効果に乏しくなるので、好ましくない。その手段に特に制限はないが、典型的には酸を添加することなどにより行うことができる。酸としては無機酸・有機酸等いずれの酸であってもよく、2種類以上を併用してもよい。なお。得られる膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉を食品に用いるためには、食品添加物として認められる酸を使用することが好ましい。そのような酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、クエン酸、乳酸、リン酸等が挙げられる。なかでも、添加量、臭気、及び着色等の観点からは、塩酸が好ましい。
加熱処理の態様に特に制限はなく、原料であるカルボキシメチル化澱粉に加熱エネルギーが付与されるようにすればよい。加熱処理は、乾式条件で行ってもよく湿式条件で行ってもよい。ここで乾式条件とは水分25質量%未満で加熱処理することを意味し、本明細書においては乾式反応という場合がある。また、湿式条件とは水分25質量%以上のケーキあるいはスラリーを調製し、加熱処理を施すことを意味し、本明細書においては湿式反応という場合がある。
加熱処理は、例えば30〜200℃の乾式条件で行うことができる。その乾式反応時の温度条件としては、50〜180℃であることがより好ましい。また、その乾式反応時のpH環境としては、pH0.5〜7.5であることがより好ましい。乾式反応は、湿式反応に比べて、澱粉の糊化を気にせず高温で加熱処理することができ、また水分が少ないため効率的に反応を進めることができる。そのため、膨潤抑制処理を短時間で施すのに好適であり、また強い膨潤抑制処理を施すのに好適である。
加熱処理は、別の様態として、例えば25℃以上であって、且つ、原料であるカルボキシメチル化澱粉の糊化温度を下回る温度(糊化温度に達しない温度)の湿式条件で行ってもよい。すなわち、湿式反応の場合、作業性の観点からは、原料であるカルボキシメチル化澱粉の糊化温度を下回る条件(糊化温度に達しない条件)で行うことが好ましい。糊化温度は原資澱粉の由来やカルボキシメチル基の導入度合い(置換度)により異なるが、例えば原料とされるカルボキシメチル化澱粉を顕微鏡で観察し澱粉粒の偏光十字が消失する温度を測定すること等により、適宜決定することができる。その湿式反応時の温度条件としては、25〜55℃であることがより好ましい。また、その湿式反応時のpH環境としては、2.5以下であることがより好ましい。湿式反応は、乾式反応に比べて、膨潤抑制が緩やかであり、目的の膨潤抑制度に制御し易い。
本発明の製造方法においては、上記に説明した加熱処理と、上記に説明したpH調整(あるいは酸の添加)のタイミングに特に制限はない。例えば、カルボキシメチル化澱粉に所望の酸を添加し終わった後に加熱処理を行ってもよく、カルボキシメチル化澱粉の所望の酸を添加しつつ同時に加熱処理を行ってもよい。
本発明の製造方法においては、加熱処理時のpHが低い程強い膨潤抑制処理を施すことができ、加熱温度が高い程強い膨潤抑制処理を施すことができ、また加熱時間が長い程強い膨潤抑制処理を施すことができる。すなわち、pH、加熱温度および加熱時間の3要素を適宜調整することで所望の膨潤抑制度合いのカルボキシメチル化澱粉を得ることができる。
本発明の製造方法においては、原料であるカルボキシメチル化澱粉の加熱膨潤度に対して、相対値にして0.7倍以下であるように膨潤抑制されたカルボキシメチル化澱粉を得ることが好ましい。加熱膨潤度は、その効果の点から、原料であるカルボキシメチル化澱粉の加熱膨潤度に対して、相対値にして0.2以上0.7倍以下であるように膨潤抑制されていることが好ましく、相対値にして0.2以上0.5倍以下であるように膨潤抑制されていることがより好ましい。
加熱膨潤度は、例えば以下の方法で測定することができる。
15mL容のコニカルチューブにpH8に調整した澱粉試料0.1g(固形分換算)を量り取り、2%(w/w)硫酸アンモニウム水溶液を総量10gまで添加する。沸騰水浴中にて5分間加熱し、流水中にて5分間冷却する。冷却後、遠心機により2,060×gで15分間遠心分離し、沈降した澱粉糊層の容積(沈降積、mL)を加熱膨潤度とする。
なお、膨潤抑制されていないカルボキシメチル化澱粉の加熱膨潤度は、原資澱粉の由来やカルボキシメチル基の導入度合い(置換度)により変化するものであるが、本発明の製造方法により得られる膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉においては、上記相対値として、その膨潤抑制の度合いが客観的に規定される。また、一般にカルボキシメチル化澱粉は、加熱膨潤しやすく、純水中では加熱膨潤度が測定不可能であるが、上記測定条件は澱粉が膨潤し難い条件であり、当該条件で加熱膨潤度を測定することで、加熱膨潤しやすいカルボキシメチル化澱粉においてもその膨潤抑制度合いを適切に測定することができる。本発明の製造方法により提供される膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉は、上記測定条件で測定される加熱膨潤度の絶対値(沈降積、mL)としては、典型的には、0.1以上4.5以下であることが好ましく、0.2以上4.0以下であることがより好ましく、0.3以上3.5以下であることが更により好ましい。
本発明の製造方法により得られる膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉は、その典型的なケースでは、澱粉粒の粒子が保持されており冷水に非可溶である。よって、当該澱粉をそのまま各種用途に用いてもよく、α化処理等により冷水可溶化させた後に各種用途に用いてもよい。
本発明の製造方法により提供される膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉は、食品の食感改良効果に優れている。具体的には、例えば、ベーカリー食品において、しっとり感と口どけを両立しソフトで弾力のある食感とすることができ、食品用ソースにおいて、口当たりの良い食感とすることができ、食品用ペーストにおいて、口どけの良い食感とすることができ、冷菓において、滑らかでかつ口どけの良い食感とすることができる、などである。加えて、食品のフレーバーリリース(香りの立ち)を向上させ風味を高めることもできる。
一方、本発明の他の観点からは、上記に説明した膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉を含有せしめた食品を提供することができる。食品としては、例えば、ベーカリー食品類、ソース類、ペースト類、冷菓類、洋菓子類、和菓子類、麺類、揚げ物用衣類、調味料類、卵加工食品類、スープ類、水畜産練製品類、ジャム類などが挙げられる。より詳細には、その食感改良効果をより有効に発揮できることから、食パン・ロールパン・ブリオッシュ・蒸しパン・ナン・デニッシュ・パイ・タルト・パンケーキ・シフォンケーキ・ホットケーキ・スポンジケーキ・カステラ・ビスケット・クッキー・ペイストリーなどのベーカリー食品、パスタソース・ミートソース・トマトソース・ホワイトソース・デミグラスソース・カレーソース・ハヤシソース・グレービーソース・ハンバーグソース・サルサソース・ステーキソースなどの食品用ソース、フラワーペースト・ピーナッツペースト・フルーツペースト・チョコペースト・バタークリーム・カスタードクリームなどの食品用ペースト、アイスクリーム・アイスキャンディー・シャーベット・かき氷・フラッペ・フローズンヨーグルト・ゼリー ・プリン・ババロア・水羊羹などの冷菓、などが挙げられる。
上記に説明した膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の食品における含有量に特に制限はないが、典型的には、例えば、0.1〜10質量%とするのが好ましく、0.1〜2質量%とするのがより好ましい。
他方、本発明の更に別の観点からは、膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉を含有する食品の食感改良用組成物、あるいは膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉を添加する食品の食感改良方法を提供することができる。すなわち、上記に説明した膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉を食品の食感改良に用いるための組成物や方法を提供するものである。当該食感改良用組成物においては、その効果を損なわない範囲で、膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉以外の成分を含有していてもよい。また、当該食感改良方法においては、その効果を損なわない範囲で、膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉以外の成分を併用してもよい。その他成分としては、穀粉・澱粉類、増粘多糖類、無機塩類、油脂類、糖類、乳化剤、酵素類等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明の詳細を説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。なお、各澱粉試料の加熱膨潤度の測定とアミログラムの測定は以下のようにして行った。
(加熱膨潤度の測定)
15mLコニカルチューブにpH8に調整した各澱粉試料0.1g(固形分換算)を量り取り、2%(w/w)硫酸アンモニウム水溶液を総量10gまで添加した。沸騰水浴中にて5分間加熱し、流水中にて5分間冷却した。冷却後、遠心機により2,060×gで15分間遠心分離し、沈降した澱粉糊層の容積(沈降積、mL)を加熱膨潤度とした。
(アミログラムの測定)
各澱粉試料の6質量%懸濁液30gを、パドルにて50rpmの回転数で撹拌しながら50℃にて1分保持し、50℃から4分間で95℃に至る連続的な加温状態を与え、95℃を1分30秒間保持し、次いで4分間で50℃に至る連続的な冷却状態を与え、50℃にて2分間保持する条件で、ラピッド・ビスコ・アナライザー(Perten Instruments社製)によるRVA分析を行う。分析において計測された最高粘度を、ピーク粘度とした。
<試験1>
[比較例1](原料カルボキシメチル化澱粉の製造)
ワキシーコーンスターチに予め水を添加して30〜40質量%のスラリー状にした。45℃に加温した後、澱粉の乾燥質量100質量部に対して20質量部の硫酸ナトリウムを溶解した。水酸化ナトリウムからなるアルカリ剤を添加してpH11〜12に調整した後、澱粉の乾燥質量100質量部に対して10質量部のモノクロロ酢酸ナトリウムを添加して20時間反応した。反応終了後、水洗、脱水した後、乾燥させ、比較例1の試料を調製した。
[比較例2](pH調整のみ行うカルボキシメチル化澱粉の製造)
比較例1と同様にワキシーコーンスターチのカルボキシメチル化処理を行い、反応終了後に塩酸からなる酸を添加してpH8に調整し、水洗、脱水した後、乾燥させ、比較例2の試料を調製した。
[実施例1](湿式反応による膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造1)
比較例2にて調製したカルボキシメチル化澱粉に予め水を添加して30〜40質量%のスラリー状にした。35℃に加温した後、塩酸からなる酸を添加してpH2に調整して35℃で3時間反応した。反応終了後に水酸化ナトリウムを添加してpH8に調整し、水洗、脱水した後、乾燥させ、実施例1の試料を調製した。
[実施例2](湿式反応による膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造2)
比較例2にて調製したカルボキシメチル化澱粉に予め水を添加して30〜40質量%のスラリー状にした。45℃に加温した後、塩酸からなる酸を添加してpH0.7に調整して45℃で1時間反応した。反応終了後に水酸化ナトリウムを添加してpH8に調整し、水洗、脱水した後、乾燥させ、実施例2の試料を調製した。
[実施例3](湿式反応による膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造3)
比較例2にて調製したカルボキシメチル化澱粉に予め水を添加して30〜40質量%のスラリー状にした。45℃に加温した後、塩酸からなる酸を添加してpH0.7に調整して45℃で3時間反応した。反応終了後に水酸化ナトリウムを添加してpH8に調整し、水洗、脱水した後、乾燥させ、実施例3の試料を調製した。
[実施例4](乾式反応による膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造)
比較例2にて調製したカルボキシメチル化澱粉をアルミバットに分散させ、130℃の送風乾燥機にて5時間加熱することで実施例4の試料を調製した。
各試料の加熱膨潤度及びピーク粘度(RVA分析における最高粘度)の測定結果を表1に示した。また、比較例2と実施例2のRVA分析結果の比較を図1に示した。
表1に示される通り、pH8以下に調整し湿式あるいは乾式にて加熱処理したカルボキシメチル化澱粉(実施例1〜実施例4)の加熱膨潤度は、原料である比較例1のカルボキシメチル化澱粉と比較して大きく低下しており、はっきりと膨潤抑制が施されていた。また、実施例1〜実施例4のカルボキシメチル化澱粉のピーク粘度は、比較例1のカルボキシメチル化澱粉と比較して高い値を示した。一方で、pH調整のみを行ったカルボキシメチル化澱粉(比較例2)は、比較例1に対し僅かながらピーク粘度が上昇したが、加熱膨潤度は殆ど変化しなかった。すなわち、酸を添加してpH8以下とし加熱処理したカルボキシメチル化澱粉(実施例1〜実施例4)は、未処理の原料カルボキシメチル化澱粉(比較例1)及びpH調整のみを行ったカルボキシメチル化澱粉(比較例2)に比べ、強い膨潤抑制処理が施されており、顕著な増粘効果を発揮することが確認された。
<試験2>
[比較例3](原料カルボキシメチル化澱粉の製造)
タピオカ澱粉に予め水を添加して30〜40質量%のスラリー状にした。45℃に加温した後、澱粉の乾燥質量100質量部に対して20質量部の硫酸ナトリウムを溶解した。水酸化ナトリウムからなるアルカリ剤を添加してpH11〜12に調整した後、澱粉の乾燥質量100質量部に対して10質量部のモノクロロ酢酸ナトリウムを添加して20時間反応した。反応終了後、水洗、脱水した後、乾燥させ、比較例3の試料を調製した。
[実施例5](湿式反応による膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造)
比較例3にて調製したカルボキシメチル化澱粉に予め水を添加して30〜40質量%のスラリー状にした。45℃に加温した後、塩酸からなる酸を添加してpH0.7に調整して45℃で6時間反応した。反応終了後に水酸化ナトリウムを添加してpH8に調整し、水洗、脱水した後、乾燥させ、実施例5の試料を調製した。
各試料の加熱膨潤度及びピーク粘度の測定結果を表2に示した。また、比較例3と実施例5のRVA分析結果の比較を図2に示した。
表2に示される通り、pH8以下に調整し湿式にて加熱処理したカルボキシメチル化澱粉(実施例5)の加熱膨潤度は、原料である比較例3のカルボキシメチル化澱粉と比較して低下しており、膨潤抑制が施されていた。また、実施例5のカルボキシメチル化澱粉の粘度は、比較例3のカルボキシメチル化澱粉と比較して高い値を示し、図2に示された通り粘度のブレークダウン(澱粉粒の崩壊による粘度低下)は見られなかったことから糊液の粘度安定性が高まっていた。
以下の試験3〜6では、膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉による食感改良効果について検討した。なお、そのための試料として、以下を準備した。
[試料の調製]
(試料1)
上記比較例2と同様にして、試料1のカルボキシメチル化澱粉を得た。
(試料2)
上記実施例1と同様にして、試料2のカルボキシメチル化澱粉を得た。
(試料3)
上記実施例2と同様にして、試料3のカルボキシメチル化澱粉を得た。
(試料4)
上記実施例3と同様にして、試料4のカルボキシメチル化澱粉を得た。
(試料5)
上記実施例4と同様にして、試料5のカルボキシメチル化澱粉を得た。
(試料6)
「NEWGELIN XGT」(キサンタンガムの商品名、三菱化学フーズ社製)を試料6とした。
(試料7)
「マプス#306」(アセチル化アジピン酸架橋澱粉の商品名、日本食品化工社製)を試料7とした。
(試料8)
「サンベストNN−153」(グァーガム、カラギーナンからなる安定剤の商品名、三栄源エフ・エフ・アイ社製)を試料8とした。
<試験3>(スポンジケーキ)
表3に示す配合で、次のようにしてスポンジケーキを調製した。すなわち、ミキサーボウルに全卵、上白糖、食塩を入れて撹拌し、さらに乳化油脂、サラダ油、水道水を加え、2分30秒間撹拌した。次に薄力粉、試料1〜7のいずれかの試料、ベーキングパウダーを加え、2分30秒以上撹拌し、生地比重0.45となるまで撹拌した。18cm径丸ケーキ型に生地350gを分注した後、上部170℃、下部180℃に設定したオーブンにて30分間焼成した。オーブンから、ばんじゅう上の網にスポンジケーキを取り出して30分間放冷後、蓋をして冷蔵保存した。
得られたスポンジケーキについて、冷蔵保存4日後に8名のパネラーによる官能評価を実施した。官能評価では、無添加区(試料を薄力粉で代替した試験区)を基準(0点)として口どけ(口どけが良いほど高評価)、しっとり感(しっとり感が強いほど高評価)、柔らかさ(柔らかいほど高評価)及び弾力(弾力が強いほど高評価)を±3点で評価し、その平均点を算出した。その結果を表4に示す。
その結果、表4に示されるように、試料2(膨潤抑制処理を施したカルボキシメチル化澱粉)の添加区で、しっとり感、柔らかさが向上した。試料3〜5(膨潤抑制処理を施したカルボキシメチル化澱粉)の添加区で、口どけ、しっとり感、柔らかさ及び弾力が向上した。これに対し、試料6(キサンタンガム)あるいは試料7(アセチル化アジピン酸架橋澱粉)の添加区においては、顕著な食感の改善効果は認められなかった。試料6の添加区においては、生地がつぶれる好ましくない食感であった。一方、試料1(通常の膨潤抑制されていないカルボキシメチル化澱粉)の添加区においては、口どけ及び弾力が無添加区よりも劣っていた。
<試験4>(トマトソース)
表5に示す配合で、次のようにしてトマトソースを調製した。すなわち、1L容のプラスチック容器に水道水、試料1〜6のいずれかの試料を計量し、スターラー(350rpm)で撹拌し、分散させた。なお、ソースの粘度を同程度とするため、澱粉試料(試料1〜5)は添加量を2.0%、キサンタンガム試料(試料6)は添加量を0.5%とした。次いで上白糖、食塩、ホワイトペッパー、トマトペースト、コンソメチキン10%液を加えて撹拌混合した。得られた溶液をビスコグラフ(Brabender社製)に供することで、加熱処理を行なった。加熱条件は、75rpmで35℃から90℃にかけて毎分1.5℃の速度で昇温後、10分間維持した。その後、90℃から40℃まで毎分2℃の速度で冷却した。得られたソースにオリーブオイルを添加してよく混合した。ソースをパウチ袋に100g充填し、5℃で冷蔵保存した。
得られたトマトソースについて、冷蔵保存10日後に7名のパネラーによる官能評価を実施した。官能評価では、試料1の添加区を基準(0点)として保形性(ソースの保形性が高いほど高評価)、滑らかさ(食感が滑らかなほど高評価)、トマト風味(風味が強いほど高評価)を±3点で評価し、その平均点を算出した。その結果を表6に示す。
その結果、表6に示されるように、試料2〜5(膨潤抑制処理を施したカルボキシメチル化澱粉)の添加区で、保形性、滑らかさ及びトマト風味が向上した。試料2及び試料3の添加区では、トマト風味が特に強かった。これに対し、試料6(キサンタンガム)の添加区においては、保形性が低下し、トマト風味が低減した。
<試験5>(フラワーペースト)
表7に示す配合で、次のようにしてフラワーペーストを調製した。すなわち、まず、全試験区分の原液を調製した。寸胴鍋に水道水を計量し、予め混合した脱脂粉乳、全脂粉乳、乳性蛋白、上白糖及び糖液を加えてホイッパーで撹拌溶解した。さらに予め粉体混合した食塩、クエン酸、ローカストビーンガム及びジェランガムを加えてホイッパーで撹拌溶解した後、予め流水解凍して混合しておいた冷凍20%加糖卵黄と冷凍卵白を加えた。以上の工程を加熱しながら30℃条件下で実施した。更に加熱し、50℃に達した時点で加熱を止め、原液とした。この原液をプラスチック容器に分注し、薄力粉、試料1〜5、7のいずれかの試料及び菜種油を加え、ホモジナイザー(T.K.HOMOMIXER MARK2)にて5,000rpm、5分間撹拌した。得られた溶液を鍋に移し、重量が90%となるまで加熱した。パウチ袋に充填し、放冷後真空パックし、沸騰湯浴中にて10分加熱してフラワーペーストを得た。
得られたフラワーペーストについて、7名のパネラーによる官能評価を実施した。官能評価では、試料1の添加区を基準(0点)として口どけ(口どけがよいほど高評価)及びボディー感(ボディー感が強いほど高評価)を±3点で評価し、その平均点を算出した。その結果を表8に示す。
その結果、表8に示されるように、試料2〜5(膨潤抑制処理を施したカルボキシメチル化澱粉)の添加区で、口どけ及びボディー感が向上した。これに対し、試料7(アセチル化アジピン酸架橋澱粉)の添加区では、口どけが悪かった。
<試験6>(アイスクリーム)
表9に示す配合で、次のようにしてアイスクリームを調製した。すなわち、まず、試料1〜5及び7については澱粉試料を糊化するため、水道水で20倍に希釈し、90℃まで加熱して、予め試料1〜5、7のいずれかの澱粉試料を用いた5質量%糊液を調製した。なお、アイスクリームミックス液の粘度を同程度とするため、これらの澱粉試料(試料1〜5及び7)については固形分添加率を1.0%とし、他の試料8(安定剤)については添加量を0.3%とした。2L寸胴鍋に水道水(43%分)を計量し、脱脂粉乳を添加して50℃まで加熱撹拌した後、一晩5℃で保存した。得られた脱脂粉乳溶液に無塩バター、植物性固形脂、乳化剤、グラニュー糖(7%分)、残りの水道水を添加し、スターラー(500rpm)を用いて湯煎しながら加熱撹拌した。80℃に達した後、蒸発した水分量を添加した。第1のホモジナイザー(T.K.HOMOMIXER MARK2)にて5,000rpm、5分間撹拌した後、第2のホモジナイザー(SPXフローテクノロジージャパン製)に溶液を供し、150barで均質化した。得られた均質化溶液に試料1〜5、7のいずれかの澱粉試料を用いて調製した5%糊液、あるいは試料8(安定剤)と、残りのグラニュー糖を加え、スターラーで混合してミックス液を得た。得られたミックス液をパウチ袋に充填し、80℃に達するまで湯煎した。氷冷して品温を下げた後、5℃の冷蔵庫で一晩冷却した。ミックス液にバニラ香料を添加・混合した後、アイスクリーマーを使用して目的とするオーバーランの値が45となるまで冷却撹拌した。アイスクリームは120mL容プラスチック容器に分注し、−30℃の急速凍結機で凍結した。
得られたアイスクリームについて、−30℃で1カ月保存した後に7名のパネラーによる官能評価を実施した。官能評価では、試料1の添加区を基準(0点)として滑らかさ(滑らかなほど高評価)及び口どけ(口どけがよいほど高評価)を±3点で評価し、その平均点を算出した。その結果を表10に示す。
その結果、表10に示されるように、試料2(膨潤抑制処理を施したカルボキシメチル化澱粉)の添加区で、口どけが向上した。試料3〜5(膨潤抑制処理を施したカルボキシメチル化澱粉)の添加区で、滑らかさ及び口どけが向上した。これに対し、試料7(アセチル化アジピン酸架橋澱粉)の添加区では、口どけが悪く、重い好ましくない食感であった。また、試料8(安定剤)添加区では、滑らかさが低かった。
試料3〜試料6の結果より、膨潤抑制処理を施したカルボキシメチル化澱粉は、膨潤抑制されていないカルボキシメチル化澱粉と比べて、より有利な食感改良効果を有していることが明らかとなった。また、食感改良剤として広く用いられる増粘多糖類や既存の架橋澱粉と比較しても、より良好な食感改良効果を有していることが明らかとなった。
以上の通り、カルボキシメチル化澱粉のpHを調整し加熱処理することにより膨潤抑制が施されたカルボキシメチル化澱粉が得られ、当該カルボキシメチル化澱粉は、膨潤抑制度合いにより著しい増粘性や粘度安定性等を発揮することができる。上記製造方法により、架橋処理等の既存の化工方法に比べて環境負荷が少なくかつ簡便・低コストの手法で膨潤抑制されたカルボキシメチル化澱粉を得ることができるため、医薬品用途、化粧品用途や繊維・製紙等の工業用途に有利に用いることができる。加えて、当該カルボキシメチル化澱粉は食品添加物であり、良好な食感改良効果を発揮することから食品用途にも有利に用いることができる。

Claims (9)

  1. 原料であるカルボキシメチル化澱粉をpH8以下に調整し加熱処理することを特徴とする、膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造方法(但し、原料であるカルボキシメチル化澱粉を窒素注入条件下でpH8以下に調整する工程を有する方法及び原料であるカルボキシメチル化澱粉をpH調整した後に酸性ガスで処理する工程を有する方法を除く。)
  2. 前記原料であるカルボキシメチル化澱粉の加熱膨潤度に対して、相対値にして0.7倍以下であるように膨潤抑制されたカルボキシメチル化澱粉を得る、請求項1記載の膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造方法。
  3. 前記加熱処理が、30〜200℃の乾式条件で行われる、請求項1又は2記載の膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造方法。
  4. 前記加熱処理が、25℃以上であって、且つ、原料であるカルボキシメチル化澱粉の糊化温度を下回る温度の湿式条件で行われる、請求項1又は2記載の膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造方法。
  5. 前記カルボキシメチル化澱粉に酸を添加してpH8以下に調整する、請求項1〜いずれか一項に記載の膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造方法。
  6. 前記酸が、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、クエン酸、乳酸、及びリン酸からなる群から選ばれる1種または2種以上の酸を含む、請求項記載の膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉の製造方法。
  7. 請求項1〜6いずれか一項に記載の製造方法で得られた膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉を、食品中に0.1〜10質量%含有せしめることを特徴とする食品の製造方法。
  8. ベーカリー食品、食品用ソース、食品用ペースト、冷菓から選ばれる食品の製造方法である、請求項7記載の食品の製造方法。
  9. 請求項1〜6いずれか一項に記載の製造方法で得られた膨潤抑制カルボキシメチル化澱粉を添加することを特徴とする食品の食感改良方法。
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