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JP6761215B2 - 光学素子、エタロン、および回折格子、ならびに光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子、エタロン、および回折格子、ならびに光学素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光学素子およびその製造方法に関連し、特に、複数のミラー膜が所定の面間隔で形成されたQuasi−Bragg回折格子やエタロン(ファブリ・ペロー干渉計)などの光学素子およびその製造方法に関連する。
従来より、各種計測装置、波長可変レーザーや極短パルスレーザーの共振器に回折格子が用いられているが、こうした回折格子として、例えば、特許文献1(国際公開第2004/111693号パンフレット)に開示されている本願発明者により発明された回折格子がある。この回折格子は、Quasi−Bragg(QB)回折格子と称される。なお、Quasi−は「類似、半、準、疑似」を意味する接頭語であり、Quasi−Bragg回折格子に入射した光束が、周期的に屈折率が変化するブラッグ回折格子に入射したように振る舞うことから命名された。
ここで、図7(a)には、特許文献1に開示された回折格子の概念構成説明図が示されており、図7(b)には、図7(a)のA−A線における断面図が示されている。
この回折格子10は、全体が板状体に形成されており、略矩形形状の回折格子に光束が入射する面10aと、回折格子に光束が入射する面10aと対向する略矩形形状の回折格子出射面10bと、回折格子に光束が入射する面10aと回折格子出射面10bとの間に形成された複数の反射面10cとを有して構成されている。
そして、回折格子10は、透過型の回折格子であり平面回折格子として設計されている。
より詳細には、図7(a)(b)に示す座標系を参照して説明すると、回折格子に光束が入射する面10aと回折格子出射面10bとはそれぞれ、Z軸方向の異なる高さに位置するXY平面に沿って延長された平面に略一致し、回折格子に光束が入射する面10aと回折格子出射面10bとは互いに所定の間隔を有し略平行して対向している。
一方、反射面10cは、X軸方向における所定の間隔毎に形成されており、Z軸方向に沿って延長された平面に略一致するとともに、回折格子に光束が入射する面10aならびに回折格子出射面10bのY軸方向における全長にわたって延長されている。つまり、反射面10cの延長方向は、回折格子に光束が入射する面10aならびに回折格子出射面10bの延長方向と略直交している。従って、回折格子10は、回折格子に光束が入射する面10aならびに回折格子出射面10bに対して略垂直に等間隔で形成された複数の反射面10cを備えているものである。
以上の構成において、この回折格子10においては、回折格子10の回折格子に光束が入射する面10aから光が入射され、回折格子10内に入射された光は回折格子10内を通過して、回折格子出射面10bから出射される。
そして、図8(a)に示すように、回折格子10の屈折率を「n」とし、回折次数を「m」とし、波長を「λ」とし、格子間隔を「d」とし、回折格子に光束が入射する面10aからの入射光、即ち、反射面10cに入射する光と反射面10cとにより形成される角を「θ」とすると、回折格子10については、下記に示す式(1)の関係が成り立つことになる。
mλ=2ndsinθ ・・・式(1)
この際、反射面10cに入射する光と反射面10cとにより形成される角θの大きさは、反射面10cによって反射された光と反射面10cとにより形成される角の大きさと一致するものである。また、格子間隔dは、従来の回折格子においては、回折格子に形成された溝の間隔を示すものであるが、回折格子10においては、溝は形成されていないので、回折格子10に形成された反射面10cの間隔を示すものである。
ここで、式(1)は、ブラッグ回折の式と同じ式で表されており、θはブラッグ角に対応する。
そして、反射面10cの厚み(反射面10cの図8(a)に示す座標系のX軸方向に沿った長さ)を「w」とし、反射面10cの高さ(反射面10cの図8(a)に示す座標系のZ軸方向に沿った長さ)を「t」とすると、
tanθ=(d−w)/t ・・・式(2)
の条件を満たす場合には、図8(b)に示すように、回折格子に光束が入射する面10aから入射して回折格子10を通過する光束のほとんどが、反射面10cにより1回反射されて回折に寄与し、回折光として利用することができるので、回折効率が最も高くなる。
一方、上記した式(2)の条件を満たさない場合、即ち、tanθ>(d−w)/tの場合や、tanθ<(d−w)/tの場合には、入射光が回折光に寄与する方向以外にも分配されるために、回折効率が低下する。
なお、反射面10cの厚さwは反射面の間隔dと比較して十分薄くすることもできる。たとえば、反射面10cを基板表面に設けた金属膜によって構成する場合には反射面10cの厚さwが数十nm〜数百nm程度、反射面間隔dが数百μm〜数mmとしてもよい。この場合、厚さwは間隔dと比べて無視できるので、上記式(1)〜(3)におけるd−wはdで近似してもよい。
このような回折格子10の外部から回折格子に光束が入射する面10aに光束を入射すると、入射光束は反射面10cにより反射し、波長λと格子間隔dとで規定される回折分布で広がる。
特に、高次回折光を利用する場合には、反射面10cに対して正反射の方向に干渉の条件を満足する各次数の波長の光束に対して、最も高い回折効率を有し、その最も高い回折効率の波長の前後の波長の光束は、隣り合う反射面の間を開口とする光束の回折強度分布に比例した効率を示す。
従って、上記した回折格子10によれば、高分散で高い回折効率を実現することができ、高次回折光のような高い次数であっても回折効率を高くすることができる。
特許文献1は、このような回折格子10の製造方法として半導体製造プロセスと同様の手法による製造方法を開示する。特許文献1の製造方法は製造コストが比較的高い方法である。これに対して、特許文献2(特開2007−264109号公報)はより簡便な製造方法を開示する。特許文献2に記載された回折格子10の製造方法について図9、図10を参照して説明する。
まず、基板1000の一方の面に、反射面10cを構成するミラー膜1002を形成したミラー膜付基板1004を複数枚準備する(図9(a)参照)。基板1000は、誘電体材料あるいは半導体により形成されており、回折格子10全体の大きさや格子間隔d、
反射面10cの高さtなどに応じて寸法設定されている。基板1000を形成する誘電体材料としては、例えば、石英、BK−7などのガラス素材、PMMAやポリイミドなどの樹脂、水晶やフッ化マグネシウムなどの結晶材料、一方、半導体材料としてはシリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素(GaAs)、カドミウム・テルル(CdTe)などの各種結晶材料を用いることができる。ミラー膜1002の材料としては、例えば、アルミニウム、金、銀などを用いることができる。ミラー膜1002は、スパッタリング法などによって所定の厚さに形成すればよい。
次に図10に示すように、対向する一方のミラー膜付基板1004と他方のミラー膜付基板1004との間に接着剤1100を塗布しながら、多数のミラー膜付基板1004を積層して接着し、ミラー膜付基板積層ブロック1006を形成する(図9(b)参照)。ここで、接着層の厚さが一定となるように、接着剤1100には、所定の直径Dに調製されたビーズ(小球体)1102が混入されている。ビーズ1102は、たとえば、誘電体材料、具体的には、石英系などのガラス素材、PMMAやポリイミドなどの樹脂などを用いることができる。
このようにして形成されたミラー膜付基板積層ブロック1006を、切断・研磨して所望の大きさにすることで、回折格子10が得られる。
国際公開第2004/111693号パンフレット 特開2007−264109号公報 特開2007−164013号公報 特開2009−063754号公報
回折格子は、格子の周期誤差による位相誤差が1/8波長(rms)以下であれば実用的であり、理想的には位相誤差が1/20波長(rms)以下であることが望ましい。たとえば、波長400nmよりも長波長の可視光用の回折格子として実用に供するためには格子周期誤差が50nm(rms)以下である必要があり、理想的には格子周期誤差が20nm(rms)以下であることが望ましい。
特許文献2に記載の製造方法は簡易であるが、格子周期の精度は、接着層のスペーサーとして用いるビーズ(小球体)の直径の精度によって支配される。ビーズの製造誤差が、基板の製造誤差よりも大きいためである。一般的なビーズの直径誤差は100nm程度のため、特許文献2に記載の製造方法によって製造される回折格子は可視光用回折格子としては機能しない。
なお、上記では多数のミラー膜を有する回折格子を例に挙げて説明したが、エタロンも2枚の部分透過の高反射面(部分透過ミラー膜)の間隔を高精度に作る必要がある。エタロンを製造するためには、従来は、クリーン度の高い環境でオプティカルコンタクト(光学密着)によって接合したり(エアギャップエタロンの場合)、基板両面に多層膜コーティングを施したり(ソリッドエタロンの場合)して製造しており、熟練を要し歩留まりが悪く製造コストが高いという問題がある。
このような問題を考慮して、本発明は、複数のミラー膜が所定の面間隔で略平行に形成された光学素子の精度の高い製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、複数のミラー膜が所定の面間隔で平行に形成された光学素子の製造方法である。このような光学素子の例として、多数のミラー膜が平行に形成された回折格子や、2つのミラー膜が平行に形成されたエタロンが挙げられる。
本態様に係る製造方法は、平行平面基板の一方あるいは両方の表面を部分的に除去して複数の微小突起(エンボスとも称する)を設けてエンボス付基板を用意し、ミラー膜の間に前記エンボス付基板を介在させて複数のミラー膜を積層させる、ことを特徴とする。
なお、平行平面基板とは、上面と下面とが平行な平面であればその形状は特に限定されず、矩形や円形であってよく、また、リング形状のような貫通穴を有してもよい。
複数の微小突起を設ける方法としては、基板の表面を部分的に除去できる手法であれば任意の手法が採用可能であり、例えば、ウェットエッチング、ドライエッチング(反応性プラズマエッチング、イオンミリング)、サンドブラスト、切削加工などを採用可能である。
このように、平行平面基板の表面を部分的に除去して複数の微小突起を設けるので、複数の微小突起の頂部は除去加工前の平行平面基板の表面と等しい同一平面内に位置する。したがって、一方の面のみに複数の微小突起が設けられている場合は、一方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面と微小突起が設けられていない他方の面とが所定の面間隔で平行であり、両方の面に複数の微小突起が設けられている場合には、一方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面と他方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面が所定の面間隔で平行であるようにできる。すなわちエンボス付基板の厚さおよび平行度を、平行平面基板の厚さおよび平行度と同じ精度で作ることができる。したがって、当該エンボス付基板を介在させて複数のミラー膜を積層させて作った光学素子における複数のミラー膜の間の間隔と平行度を極めて精度良くすることができる。
また、基板を積層する際に基板間に異物(塵芥等)が混入しても、この異物は基板表面と微小突起の頂部との間に挟まれるよりも、エッチング加工などによりできた空間に位置する確率が高いので、異物によって基板が押し上げられてしまうことを抑制できる。このような理由からも、ミラー膜の間の間隔と平行度を精度良く製造することができる。
本態様に係る製造方法の第1の例は、基板の一方の面に複数の微小突起が設けられ他方の面にミラー膜が設けられた基板(エンボスおよびミラー膜付基板)を複数用意する工程と、このエンボスおよびミラー膜付基板を積層する工程とを含むことができる。基板を用意する工程は、より具体的には、平行平面基板の一方の表面を部分的に除去して複数の微小突起を設ける工程と、前記平行平面基板の他方の面にスパッタリング法によりミラー膜を設ける工程と、を含むことができる。また、基板を積層する工程は、前記エンボスおよびミラー膜付基板を、複数の微小突起が設けられた面とミラー膜が設けられた面とが接触するように積層する工程と、を含むことができる。
このような製造方法によれば、複数とくに3つ以上のミラー膜が平行に形成された光学素子を容易かつ精度良く製造することができる。このような光学素子には回折格子が含まれる。
本態様において、前記エンボスおよびミラー膜付基板を複数用意する工程は、エンボスおよびミラー膜が設けられた前記平行平面基板を複数に切断する工程を含むことができる。
このように平行平面基板にミラー膜と複数の微小突起とを設けた後に切断することで、厚さが均一なエンボスおよびミラー膜付基板を簡単に用意することができる。
なお、厚さが均一の複数の平行平面基板に対して、スパッタリングとエッチング加工によりミラー膜と複数の微小突起を設けてもよい。このようにしても、厚さが均一なエンボスおよびミラー膜付基板を複数用意できる。厚さが均一の複数の平行平面基板は、同一バッチで研磨処理を行うことで得ることができる。
本態様における前記積層する工程は、前記エンボスおよびミラー膜付基板の表面に接着剤を塗布する工程と、接着剤が塗布された複数の前記エンボスおよびミラー膜付基板を積層する工程と、前記エンボスおよびミラー膜付基板に対して荷重をかける工程と、を含むことができる。また、当該接着剤として紫外線硬化接着剤を用いる場合には、基板に対して荷重をかけた状態で紫外線を露光する工程をさらに含むとよい。
基板に対して荷重をかけることで、余分な接着剤を除去して、基板と基板の間の接着剤を原子数層のレベルまで薄くすることができる。また、基板の間に複数の微小突起の高さよりも大きな異物が混入した場合であっても、異物を押しつぶしてエッチング加工によりできた空間内に収めて、基板の押し上げを抑制できる。
本態様に係る製造方法の第2の例は、平行平面基板の一方の面の表面を部分的に除去して複数の微小突起を設ける工程と、前記平行平面基板の他方の面に誘電体または金属の部分透過ミラー膜を設ける工程と、を含む、第1基板を用意する工程と、基板の一方の面の一部に誘電体または金属の部分透過ミラー膜を設けて、第2基板を用意する工程と、前記第1基板と前記第2基板とを、前記第1基板の複数の微小突起の頂部が前記第2基板の表
面と接触するように接合する工程と、を含むことができる。
このような製造方法によれば、2つのミラー膜が所定の面間隔で平行に形成された光学素子を容易かつ精度良く製造することができる。このような光学素子の例として、エタロンが挙げられる。
第1基板と第2基板は、例えば、第2基板の部分透過ミラー膜が設けられた面のうち部分透過ミラーが設けられていない部分の基板表面と、前記第1基板の複数の微小突起の頂部とが接触するように接合することができる。また、第1基板と第2基板は、第2基板の部分透過ミラー膜が設けられていない面の基板表面と、第1基板の複数の微小突起の頂部とが接触するように接合することもできる。後者の場合は、2つの部分透過ミラー膜を平行とするためには第2基板が平行平面基板である必要がある。このような光学素子の例として、エタロンが挙げられる。
本態様に係る製造方法の第3の例は、平行平面基板の両方の表面を部分的に除去して複数の微小突起を設けてスペーサーとなる第1基板(スペーサー基板)を用意する工程と、一方の面の誘電体または金属の部分透過ミラー膜が設けられた2つの第2基板(部分透過ミラー膜付基板)を用意する工程と、前記第1基板を挟んで前記第2基板の前記部分透過ミラー膜が設けられた面同士が対向するように、前記2つの第2基板および前記第1基板を積層する工程と、を含むことができる。
このような製造方法によれば、2つのミラー膜が所定の面間隔で平行に形成された光学素子を容易かつ精度良く製造することができる。このような光学素子の例として、エタロン(ファブリ・ペロー干渉計)が挙げられる。
このようにすれば、2つのミラー膜の間の間隔および平行度は、スペーサー基板の一方
の面の複数の微小突起の頂部から他方の面の複数の微小突起の頂部までの間隔および平行度によって決定される。そして、所定の厚さの平行平面基板に対してエッチング加工により複数の微小突起を設けているので、両面にある複数の微小突起の頂部間の厚さは、平行平面基板の厚さおよび同じ精度で作ることができる。
本製造方法において、前記部分透過ミラー膜は、前記第2基板の一方の表面の一部に設けられ、前記第1基板の複数の微小突起の頂部は、前記第2基板の前記部分透過ミラー膜が設けられた面のうち前記部分透過ミラーが設けられていない部分と接触するように接合されることが好ましい。複数の微小突起の頂部と部分透過ミラー膜との接触による2つのミラー膜の平行度および間隔精度の悪化を防止するためである。
また、本製造方法において、スペーサー基板に設けられる複数の微小突起は、スペーサー基板の一方の面と他方の面の両面において同じ位置に設けられることが好ましい。上面と下面から異なる位置にスペーサー基板に力が加えられると、スペーサー基板がたわむおそれがあるからである。なお逆に、上面と下面の複数の微小突起の位置を異ならせ基板に加える力を調整して2つのミラー膜の間隔を変えることによって、波長可変エタロン(ファブリ・ペロー干渉計)を製造することもできる。
本発明の第2の態様は、複数のミラー膜が所定の面間隔で平行に形成された光学素子であって、複数のミラー膜と、一方の面に複数の微小突起が基板と一体に設けられ他方の面が平面であるか、両方の面に複数の微小突起が基板と一体に設けられたエンボス付き付基板と、を含み、前記エンボス付基板のそれぞれの面に設けられた複数の微小突起の頂部は同一平面内に位置し、一方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面と他方の表面(平面)が所定の面間隔で平行であるか、一方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面と他方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面が所定の面間隔で平行であり、前記複数のミラー膜の間に前記エンボス付基板が配置されている、ことを特徴とする。
本態様に係る光学素子の第1の例は、回折格子であって、前記エンボス付基板には、一方の面に前記複数の微小突起が設けられており、他方の面にミラー膜が設けられており、複数の前記エンボス付基板が、複数の微小突起の頂部とミラー膜が設けられた面とが接触するように積層されている、ことを特徴とする。
本態様に係る光学素子の第2の例は、エタロンであって、一方の面に複数の微小突起が設けられ、他方の面に部分透過ミラー膜が設けられた前記エンボスおよび部分透過ミラー膜付基板と、片面に部分透過ミラー膜が設けられた部分透過ミラー付基板と、を有し、前記エンボスおよび部分透過ミラー膜付基板と前記部分透過ミラー付基板とが、前記エンボス付基板の前記複数の微小突起の頂部が前記部分透過ミラー付基板と接触するように接合されている、ことを特徴とする。
上記のエタロンにおいて、複数の微小突起および部分透過膜付基板と部分透過ミラー付基板とは、例えば、部分透過ミラー付基板の部分透過ミラー膜が設けられた面のうち部分透過ミラーが設けられていない部分の基板表面と、前記エンボスおよび部分透過ミラー膜付基板の複数の微小突起の頂部とが接触するように接合されていてもよい。また、前記エンボスおよび部分透過膜付基板と部分透過ミラー付基板は、部分透過ミラー付基板の部分透過ミラー膜が設けられていない面の基板表面と、エンボスおよび部分透過ミラー膜付基板の複数の微小突起の頂部とが接触するように接合されていてもよい。後者の場合は、2つの部分透過ミラー膜を平行とするためには、部分透過ミラー膜付基板が平行平面基板に部分透過ミラーが設けられたものである必要がある。
本態様に係る光学素子の第3の例は、エタロンであって、基板の片面の部分透過ミラー
膜が設けられた2つの部分透過ミラー付基板と、両面に複数の微小突起が設けられた前記エンボス付基板(スペーサー)と、を有し、前記エンボス付基板を挟んで前記部分透過ミラー付基板の前記部分透過ミラー膜が設けられた面同士が対向するように、前記2つの部分透過ミラー付基板と前記エンボス付基板とが積層されている、ことを特徴とする。
上記のエタロンにおいて、部分透過ミラー膜は、前記部分透過ミラー付基板の一方の表面の一部のみに設けられ、前記エンボス付基板の複数の微小突起の頂部は、前記部分透過ミラー付基板の前記部分透過ミラー膜が設けられた面のうち前記部分透過ミラー膜が設けられていない部分と接触するように接合されていることが好ましい。
本態様において、前記エンボス付基板の前記複数の微小突起は、平行平面基板の表面を部分的に除去することにより設けられることが好ましい。より具体的には、エッチング加工により表面を部分的に除去して前記複数の微小突起が設けられることが好ましい。
また、本態様において、微小突起の頂部の平面形状は、直径が1μm以上100μm以下、より好ましくは直径が10μm以上30μm以下の略円形形状とするとよい。
また、本態様において、微小突起の数密度は、1cmあたり1個以上100000個以下、より好ましくは1cmあたり100個以上1000個以下とするとよい。
また、本態様において、微小突起の高さは、1μm以上50μm以下とするとよい。なお、微小突起の高さは、基板間に混入する異物の大きさに応じて決定することが好ましい。例えば、クリーンな環境で製造する場合には微小突起の高さを小さくすることができる。
本発明によれば、複数のミラー膜が所定の面間隔で略平行に形成された光学素子を精度良く製造することができる。
図1は、第1の実施形態にかかる回折格子の製造方法を説明する図である。 図2は、第1の実施形態にかかる回折格子の製造方法を説明する図である。 図3(a)(b)は、エッチング加工により設けられる複数の微小突起のパターンを説明する図である。 図4(a)は第1の実施形態にかかる回折格子による点光源の回折像であり、図4(b)は従来手法により製造された回折格子による点光源の回折像である。 図5(a)−5(e)第1の実施形態の変形例としてのエタロンの製造方法を説明する図である。 図6(a)−6(d)は、第2の実施形態にかかるエタロンの構成および製造方法を説明する図である。 図7(a)は複数のミラー膜が所定の間隔を空けて平行に形成された回折格子の概念構成図であり、図7(b)は図7(a)のA−A断面図である。 図8(a)(b)は、図7(a)(b)に示す回折格子を説明する図である。 図9は、図7(a)(b)に示す回折格子の製造方法の例を示す図である。 図10は、図7(a)(b)に示す回折格子の製造方法の例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る光学素子およびその製造方法の実施形態につ
いて説明する。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態は、上述したQuasi−Bragg回折格子およびその製造方法に関する。図1および図2は、本実施形態における回折格子の製造方法を示す図である。
まずステップS1において基板100を用意する。基板100は、上面と下面が平行な平行平面基板であり、均一の厚さT1を有する。基板100は、誘電体材料または半導体材料により形成されており、回折格子10全体の大きさや格子間隔dなどに応じて寸法設定されており、たとえば、横幅L1を10mm〜200mm程度、横幅W1を10mm〜200mm程度とすることができる。基板の厚さT1の望ましい範囲は、回折格子が対象とする波長と基板の屈折率によって決まり、たとえば、波長/基板屈折率の10倍〜2000倍とすることが望ましい。波長や基板屈折率にもよるがこの範囲は10μm〜2mm程度である。
なお、基板100を形成する誘電体材料としては、たとえば、石英、BK−7などのガラス素材、PMMAやポリイミドなどの樹脂、水晶やフッ化マグネシウムなどの結晶材料、一方、半導体材料としてはシリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素(GaAs)、カドミウム・テルル(CdTe)などの各種結晶材料を用いることができる。
以下の説明では、基板100は、一辺が100mmの正方形で、厚さT1が0.5mmの石英ガラスの平行平面基板であるものとする。
用意する基板100は、1枚であっても複数枚であっても良いが、基板の厚さが均一であることが重要である。したがって、複数枚の基板100を用意する場合には、同一バッチによって研磨されたものを用いることが好ましい。
ステップS2において基板100の両面に金属膜102をスパッタリング法によって堆積させる。金属膜102として、金、銀、クロム、アルミニウムなどを採用することができる。金属膜102の厚さT2は、設計によって適宜に設定すれば良く、たとえば、10nm〜200nmとすることができる。また、厚さT2は均一とすることが必要である。本実施形態では、金属膜102として、クロムの薄膜をスパッタリング法によって精密に100nm程度堆積させる。スパッタリング法では、金属膜102の厚さ誤差を全体厚さの5%以下で精度良く堆積可能であり、200nm堆積させた場合でも厚さの誤差は10nm以下とすることができる。
ステップS3〜S5の工程により、湿式エッチングで基板100の一方の表面を部分的に除去することにより、スペーサーとして機能する複数の微小突起108を設ける。まず、ステップS3において、基板100の両面にフォトレジスト104を塗布し、コンタクトマスク露光装置やマスクレス露光装置、ステッパー等を用いてフォトレジストに所定のパターンのリソグラフを行い、レジストマスクを形成する。レジストマスクのパターンは、直径1μm〜100μm、より好ましくは10μm〜30μmの円形パターンが、1cmあたり1〜100000個程度、より好ましくは100〜1000個程度描かれたものを利用するとよい。微小突起の数が少ないと強い衝撃や大きな圧力が加わった場合に微小突起が座屈したり、微小突起がミラー膜に食い込んだりすることによって基板を平行に支持することが困難となり、微小突起の数が多いと異物を挟み込む確率が高くなり、格子周期dの誤差が大きくなる。上記の範囲であれば両者のバランスが取れる。
ステップS4において、フォトレジスト104を残したままフッ酸等を用いて基板10
0自体に等方性エッチングを行い、高さT3が1μm〜50μm程度の複数の微小突起108を形成させる。
複数の微小突起108の高さT3(エッチング深さ)は、製造環境のクリーン度を考慮して決定すればよい。たとえば、高さT3が5μm程度であれば、後述の積層工程において10μm程度の異物(塵芥等)が混入した場合でも、異物はつぶされて複数の微小突起によって形成される隙間に収まるので基板100間隔の精度が保たれる。製造環境のクリーン度が低いほど微小突起の高さT3を大きくすることが好ましい。
ステップS5において、フォトレジストを除去する。基板100の複数の微小突起108が形成されていない方に残存する金属膜102はミラー膜として機能する。このようにして、一方の面に複数の微小突起が形成され、他方の面にミラー膜が形成されたエンボスおよびミラー膜付基板110が得られる。
図3(a)(b)は、複数の微小突起108のパターン例を説明する図である。図3(a)は複数の微小突起の光学顕微鏡写真であり、図3(b)に示すように、直径12μmの円形が、一辺300μmの正六角形格子状に配列されたパターンを有する。この例では、複数の微小突起108の数密度は約860個/cmとなる。
複数の微小突起108の表面に残存する金属膜を無視すれば、複数の微小突起108の頂部はエッチング処理前の基板100の表面であり、全ての複数の微小突起108の頂部は同一平面内に位置する。なお、金属膜は均一の厚さで成膜できるので、複数の微小突起108表面に金属膜が残存していても複数の微小突起108の頂部を含む平面とミラー膜102の平行度(すなわち、エンボスおよびミラー膜付基板110の上面と下面の平行度)は、基板100の平行度と同等の精度とできる。
ステップS6において、エンボスおよびミラー膜付基板110を切断機によって切断する。切断のサイズは、設計によって適宜に設定すればよい。本実施形態では、100mm×100mm×0.5mmのエンボスおよびミラー膜付基板110を、25mm×4mm×0.5mmに切断して、100枚の分割基板112を得る。なお、切断機として、一般にシリコンウェアから集積回路の切り出しなどに用いられている外周歯切断機(ダイシングソー)を利用することができる。
ステップS7において、分割基板112の表面に接着剤114を塗布しながら、多数の分割基板112を積層してミラー膜付基板積層ブロック115を得る。積層枚数は設計によって適宜に設定すればよい。本実施形態では47枚の基板を積層する。接着剤114は、分割基板112と屈折率がほぼ等しい樹脂製の紫外線硬化接着剤である。
分割基板112の積層後、ステップS8において基板間に荷重をかける。本実施形態では、200g/cm(=約0.2気圧)程度の荷重を1時間印加することで、複数の微小突起108とミラー膜102との間の余分な接着剤を取り除く。また、荷重印加により、基板間に混入した異物(塵芥)をつぶして異物による基板の押し上げを抑制できる。この荷重をかけたままの状態で、ステップS9において、紫外線露光を行い、接着剤114を硬化させる。
ステップS10において、ミラー膜付基板積層ブロック115を所望の厚さに切断する。本実施形態では、25mm×23.5mm×厚さ4mmのミラー膜付基板積層ブロック115を2枚(最終仕上げの厚さt=2.0mmとt=0.9mmが1枚づつ)に縦割りに切断する。切断機として、一般にシリコンウェアの切り出しなどに用いられているワイヤーソーや内周歯切断機を利用することができる。切断後に研削・研磨工程を施して回折
格子が得られる。
図4(a)は、本実施形態によって製造された回折格子による回折像(格子周期d=0.5mm、厚さt=2.0mm)を示す図である。図4(b)は、比較例であり、特許文献2に記載された方法によって製造された回折格子(格子周期d=0.2mm、厚さt=1.61mm)による回折像を示す図である。図4(a)は回折角が20.7°、図4(b)は回折角が10.4°の回折像であり、図4(a)(b)のいずれも、波長633nm、結像レンズの焦点距離800mmの測定条件により得られたものである。図4(a)に示すように、本実施形態にかかる回折格子を用いた回折像は回折次数に対応する等間隔の明暗縞が現れ、かつ良好な対称性を示しており、ミラー膜が等間隔かつ平行に形成できていることが分かる。一方、格子周期d=0.2mmの回折格子は格子周期と平行度が可視光において充分な精度である場合には図4(a)の約2.5倍周期の明暗縞が現れるが、特許文献2に記載された方法によって製造された回折格子を用いた回折像は図4(b)に示すように、明暗縞が見られない。
本実施形態によれば、一方の面に基板100と一体に設けられた複数の微小突起108を有し、他方の面にミラー膜102を有する基板100が多数積層した構造の回折格子(光学素子)を製造することができる。この回折格子は、別の表現をすれば、複数のミラー膜102が複数の微小突起108付の基板100を間に挟んで複数積層した構造を有する。このようにして製造される回折格子では、複数のミラー膜の平行度が高く、かつ、複数のミラー膜の面間隔を高精度に均一とすることができる。その理由は、複数の微小突起を石英ガラス基板に対するエッチング加工により形成しているので、基板の一方の面に設けられた複数の微小突起の頂部(表面)から他方の面に設けられたミラー膜までの間隔および平行度を、ガラス基板と同様の高い精度とすることができるためである。また、基板間に異物が混入した場合であっても、当該異物は複数の微小突起によって形成される基板間の空隙部分に逃げるので、異物が基板を押し上げることも抑制できるためでもある。
本実施形態によれば、ミラー膜の膜厚誤差を1〜20nm程度とすることができる。すなわち、本実施形態によれば回折格子を高い精度で製造することができる。回折格子の周期誤差は1/20波長とすることが望まれる。本実施形態によって製造された回折格子は、約400nmまでの波長の光(すなわち可視光)に対して回折格子として機能する。
なお、上記の実施形態は、以下のように変形することができる。
上記の実施形態では、複数の微小突起とミラー膜が形成された基板をステップS6で切断してから積層しているが、ステップS6を省略して切断することなく複数の基板を積層してもよい。この場合、積層枚数分の平行平面基板に対してミラー膜形成と複数の微小突起形成を行う必要がある。
また、ステップS10において切断処理を施すことなく研磨して、ミラー膜付基板積層ブロック115全体で回折格子を構成するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、ステップS2で設けたクロム膜のみをミラー膜として用いているが、ステップS5の後に、クロム膜の上にさらにアルミニウム、金、銀などの薄膜をスパッタリング法により厚さを精密に堆積させて、ミラー膜の反射率を向上させても良い。この場合、ステップS2において設けるクロム膜の厚さは、エッチングの際に石英ガラスの保護膜として機能する程度の厚さがあれば十分である。これにより、複数の微小突起108の表面に残存するクロム膜を薄いものとすることができる。
また、上記の実施形態では、複数の微小突起108の表面に設けられているクロム膜1
02をそのまま残しているが、複数の微小突起108上のクロム膜を除去する工程を設けることも好ましい。この場合、ミラー膜として機能する他方の面のクロム膜を保護した上で、複数の微小突起108上のクロム膜を除去すればよい。
また、上記の実施形態においては、ミラー膜を光束が入射する面および出射面に対して概垂直であったが、特許文献3(特開2007−164013号公報)や特許文献4(特開2009−063754号公報)のようにミラー膜を光束が入射する面および出射面に対して傾斜させてもよい。
また、上記の実施形態においては、光束が出射面から出射するようになっていたが、特許文献3(特開2007−164013号公報)のように出射面を反射面として、光束をミラー膜に戻しても良い。
また、上記の実施形態においては、光束が入射する面と出射面が平行であるが、いずれかの面、あるいは両方の面が傾斜してプリズム形状であっても良い。
本実施形態にかかる製造方法は、大気環境学、天文学、地球惑星科学、化学、生命科学あるいは医学などの各種の分野において使用される分光計測装置や分析装置などに用いる高次の高分散回折格子や、化学製品、食品、衛生関連製品の製造装置や品質管理装置などに用いる高次の高分散回折格子の製造に利用することができる。また、光通信や光コンピューティングなどに使用されるビーム分配器、波長混合器・弁別器などとして用いることのできる回折格子の製造に利用することもできる。特に、光通信における波長多重型光通信用の光インターコネクションとして普及している平面導波路の光スイッチや波長混合・弁別器などに用いられる高次の回折格子として用いて好適な回折格子の製造に利用することができる。
<第1の実施形態の変形例>
上記では、エンボス付基板(スペーサー基板)を用いて多数のミラー膜が平行に配置された回折格子を製造する例を説明したが、同様の製造方法によって2枚の部分透過ミラー膜が平行に配置されたエタロンを製造することもできる。第1の実施形態の変形例として、図5を参照して、エタロンの製造方法を説明する。
図5(c)に示す構造のエタロン170の製造方法を説明する。エタロン170は、エンボスおよび部分透過ミラー膜付基板150と部分透過ミラー膜付基板160を用意しこれらを接合することにより製造される。
図5(a)は、エンボスおよび部分透過ミラー膜付基板150を示す図である。基板150は、円形の平行平面基板151の一方の表面のうち周縁部152に、第1の実施形態と同様の手法により複数の微小突起153が設けられる。また、平行平面基板151の他方の面のうち中心部154(周縁部152以外の部分)に、誘電体または金属により部分透過ミラー膜155(例えば、99.9%反射、0.1%透過)が設けられる。
図5(b)は、微小突起を有さず部分透過ミラー膜のみを有する部分透過ミラー膜付基板160を示す図である。基板160は、円形のウェッジ基板161の一方の面の中心部(基板150の中心部154と同等)に、誘電体または金属により部分透過ミラー膜162が設けられる。また、ウェッジ基板161の反対の面に反射防止膜163が設けられる。
図5(c)に示すように、基板150と基板160とを、基板150の複数の微小突起153が設けられた面と、基板160の部分透過ミラー膜162が設けられた面が向かい
合うように接合することにより、エタロン170が得られる。基板150の複数の微小突起153は周縁部152に設けられ、基板160の部分透過ミラー膜162は中心部154に設けられているので、複数の微小突起153の頂部は、基板160の部分透過ミラー膜162が設けられた面のうち部分透過ミラー膜162が設けられていない部分の基板表面と接触する。基板150と基板160の接合は、第1の実施形態と同様に基板間に接着剤171を塗布することにより行えばよい。
このような製造方法によれば、2つの部分透過ミラー膜162を、平行平面基板151と略同一の面間隔および平行度で配置されたエタロンを容易に製造することができる。
次に、図5(e)に示すエタロン190の製造方法を説明する。エタロン190は、エンボスおよび部分透過ミラー膜付基板150と部分透過ミラー膜付基板180を用意しこれらを接合することにより製造される。
図5(d)は、微小突起を有さず部分透過ミラー膜のみを有する部分透過ミラー膜付基板180を示す図である。基板180は、平行平面基板181の一方の表面の中心部(基板150の中心部154と同等)に、誘電体または金属により部分透過ミラー膜182が設けられる。
図5(e)に示すように、基板150と基板180を、基板150の複数の微小突起153が設けられた面と、基板180の部分透過ミラー膜が設けられていない側の面とが向かい合うように接合することにより、エタロン190が得られる。基板150と基板180の接合は、第1の実施形態と同様に基板間に接着剤191を塗布することにより行えばよい。
このような製造方法によれば、2つの部分透過ミラー膜162を、平行平面基板151,181と略同一の面間隔および平行度で配置されたエタロンを容易に製造することができる。
本実施形態にかかる製造方法は、大気環境学、天文学、地球惑星科学、化学、生命科学あるいは医学などの各種の分野において使用される分光計測装置や分析装置などに用いるナローバンドフィルタや、化学製品、食品、衛生関連製品の製造装置や品質管理装置などに用いるナローバンドフィルタの製造に利用することができる。また、レーザー発信器に組み込むことによってレーザー光の波長選択および狭線化のための光学素子として利用することができる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態は、平行に設けられた2枚の部分透過ミラー膜を有するエタロンおよびその製造方法に関する。
第1の実施形態においては、一方の面に部分透過ミラー膜(例えば、99.9%反射、0.1%透過する膜)を設け他方の面に複数の微小突起を設けた基板を積層させているが、本実施形態では、部分透過ミラー膜が設けられた基板の間に、両面に複数の微小突起が設けられた基板を挟んで積層する。
図6は、空隙型エタロン210の製造方法を説明する図である。図6(a)は、平行平面基板202の両面に複数の微小突起203が設けられたスペーサー基板201の正面図および側面図である。図6(a)に示すように、スペーサー基板201は、円盤状であり、上面と下面が平行な基板である。スペーサー基板201(平行平面基板202)の直径は、部分透過ミラー膜付基板205の部分透過ミラー膜が設けられない周縁部の幅以下と
する。基板の具体的な大きさや材料は第1の実施形態と同様に設計に応じて適宜決めればよい。
基板201の上下両面には、複数の微小突起203が設けられる。この微小突起は、直径1μm〜100μm、より好ましくは10μm〜30μmの円形であり、1cmあたり1〜100000個程度、より好ましくは100〜1000個設けられる。微小突起203の高さは5μm〜数10μmとする。なお、上面と下面とで、同じ位置に微小突起203を設けることが好ましい。力が加えられた時の基板201のたわみを抑制し、部分透過ミラー膜間の距離を一定に保てるためである。ただし、上面と下面とで複数の微小突起203を設ける位置をずらして、基板に加える力を調整することで基板201をたわませて部分透過ミラー膜間の距離を可変とする波長可変エタロン(ファブリ・ペロー干渉計)を製造しても良い。
スペーサー基板201の製造方法は、第1の実施形態におけるエンボスおよび部分透過ミラー膜付基板の製造方法と、部分透過ミラー膜を設ける工程を含まない点を除いて同様である。具体的には、厚さおよび平行度が精密に作られた平行平面基板202に対してエッチング加工を施すことによって複数の微小突起203を作ればよい。エッチング加工前の平行平面基板202の厚さがエタロンの部分透過ミラー膜間の間隔を決定するので、この厚さは製造するエタロンに応じて決定すればよい。
図6(b)は、部分透過ミラー膜付基板205の正面図および側面図である。部分透過ミラー膜付基板205は、ウェッジ基板206と、ウェッジ基板の206の一方の面206aに設けられた反射防止膜207および他方の面206bに設けられた部分透過ミラー膜208から構成される。ウェッジ基板206は、一方の面206aが他方の面206bに対して傾斜した構成となっている。反射防止膜207や部分透過ミラー膜208は、蒸着法やスパッタリング法などを用いて形成すればよい。エタロン210の製造のために、図6(b)に示す部分透過ミラー膜付基板205を2つ用意する。
本実施形態においては、図6(c)に示すように2枚のウェッジ基板の部分透過ミラー膜208が設けられた面の間に複数の微小突起付のスペーサー基板201を挟んで重ね合わせて空隙型エタロン210を製造する。図6(c)に示すように、例えば、両面に接着剤を塗布した3つのスペーサー基板201を、部分透過ミラー膜付基板205の周縁部に120度の間隔で配置する。このように配置することで、スペーサー基板201の複数の微小突起203の頂部は、部分透過ミラー膜付基板205の部分透過ミラー膜が設けられた面のうち、部分透過ミラー膜が設けられていない部分の表面と接触するように接合される。このようにして製造することで、2枚の部分透過ミラー膜208の間の間隔と平行度を精度良く製造することができる。
この製造方法によれば、空隙型エタロン210を簡易に製造することができる。高精度の空隙型エタロンの従来の製造方法は、ミラー膜を数nmの精度に平行に保つために、精密に研磨されたスペーサーを半導体製造レベルのクリーンルームにおいてオプティカルコンタクト(光学接着)を用いて接合しているが、この作業は熟練を要し歩留まりが低い。本実施形態の製造方法では、ほとんどの異物が複数の微小突起によって形成される空隙(エッチング等により除去された部分)に留まり、複数の微小突起と部分透過ミラー膜側の基板表面の間に異物を挟む確率が低いためクリーンベンチ程度の環境において、非熟練者であっても高い歩留まりを達成できる。そのため、製造コストを半分〜十分の一程度に低減可能である。
また、基板の両面に部分透過ミラー膜を成膜するタイプのソリッドエタロンは、一般に、厚さを薄くすると面精度が悪くなるため、次数と次数の間の間隔(FSR: Free spectral
range)が狭く、半値全幅(FWMH)が広いため、フィネス(= FSR/FWMH)が小さくなってしまう。また、ソリッドエタロンの従来の製造方法は、数十層の多層膜コーティングを両面に施すために蒸着の歩留まりが低いという欠点がある。
これに対して、本実施形態の製造方法を用いて製造される空隙型エタロン210は、面精度が高く、また、部分透過ミラー膜同士の間隔も狭くできるので、ソリッドエタロンよりも高いフィネスを達成することが可能である。また本実施形態では、部分透過ミラー膜を成膜する際の数十層の多層膜コーティング工程が1回で済む。したがって、基板の両面に部分透過ミラー膜が成膜された従来のソリッドエタロンよりも数割程度の歩留まり向上および製造コスト削減が可能である。
上記の例では、接着剤を用いて部分透過ミラー膜付基板205とスペーサー基板201を接合しているが、接着剤を使用せずにボールプランジャなどを用いて基板を押さえつけて部分透過ミラー膜付基板205とスペーサー基板201とを固定しても良い。この場合、部分透過ミラー膜付基板205の周縁部(部分透過ミラー膜が設けられていない部分)と略同形状の、リング型のスペーサー基板を用いることも好ましい。スペーサー基板の位置ズレを抑制できるためである。
本実施形態にかかる製造方法は、大気環境学、天文学、地球惑星科学、化学、生命科学あるいは医学などの各種の分野において使用される分光計測装置や分析装置などに用いるナローバンドフィルタや、化学製品、食品、衛生関連製品の製造装置や品質管理装置などに用いるナローバンドフィルタの製造に利用することができる。また、レーザー発信器に組み込むことによってレーザー光の波長選択および狭線化のための光学素子として利用することができる。
10 回折格子
100 基板(平行平面)102 金属膜(ミラー膜) 104 フォトレジスト
108 微小突起 110 エンボスおよびミラー膜付基板 112 分割基板
114 接着剤 115 ミラー膜付基板積層ブロック 116 回折格子
150 エンボスおよび部分透過ミラー膜付基板 151 平行平面基板
152 周縁部 153 微小突起 154 中心部 155 部分透過ミラー膜160 部分透過ミラー膜付基板 161 ウェッジ基板 162 部分透過ミラー膜163 反射防止膜 170 エタロン 171 接着剤
180 部分透過ミラー膜付基板 181 平行平面基板 182 部分透過ミラー膜190 エタロン 191 接着剤
201 スペーサー基板 202 平行平面基板 203 微小突起
205 部分透過ミラー膜付基板 206 ウェッジ基板 207 反射防止膜
208 部分透過ミラー膜 210 空隙型エタロン
1000 平行平面基板 1002 ミラー膜 1004 ミラー膜付基板1006 ミラー膜付基板積層ブロック 1100 接着剤 1102 ビーズ(小球体)

Claims (12)

  1. 複数のミラー膜が所定の面間隔で平行に形成された光学素子の製造方法であって、
    平行平面基板の一方あるいは両方の表面を部分的に除去して複数の微小突起(エンボス)を設けてエンボス付基板を用意し、
    ミラー膜の間に前記エンボス付基板を介在させて複数のミラー膜を積層させ、
    前記エンボス付基板を介在させて複数のミラー膜を積層させる際には、前記エンボス付基板の微小突起が設けられた表面に接着剤を塗布し、かつ、前記エンボス付基板と前記ミラー膜に対して荷重をかける、
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 前記微小突起の頂部の平面形状は、直径が10μm以上30μm以下の略円形形状であり、
    前記微小突起の数密度は、1cmあたり1個以上100000個以下である、
    請求項1に記載の光学素子の製造方法。
  3. 2つの部分透過ミラー膜が所定の面間隔で平行に形成された光学素子の製造方法であって、
    平行平面基板の両方の表面を部分的に除去して複数の微小突起を設けてスペーサーとなる第1基板を用意する工程と、
    一方の面に誘電体または金属の部分透過ミラー膜が設けられた2つの第2基板を用意する工程と、
    前記第1基板を挟んで前記第2基板の前記部分透過ミラー膜が設けられた面同士が対向するように、前記2つの第2基板および前記第1基板を積層することにより、前記第1の基板を介在させて前記2つの部分透過ミラー膜を積層する工程と、
    を含み、
    前記第1の基板を介在させて2つの部分透過ミラー膜を積層させる際には、前記第1基板の微小突起が設けられた表面に接着剤を塗布し、かつ、前記第1基板と前記部分透過ミラー膜に対して荷重をかける、
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  4. 2つの部分透過ミラー膜が所定の面間隔で平行に形成された光学素子の製造方法であっ
    て、
    平行平面基板の一方の面の表面を部分的に除去して複数の微小突起を設ける工程と、前記平行平面基板の他方の面に誘電体または金属の部分透過ミラー膜を設ける工程と、を含む、第1基板を用意する工程と、
    基板の一方の面の一部に誘電体または金属の部分透過ミラー膜を設けて、第2基板を用意する工程と、
    前記第1基板を介在させて前記第1基板の部分透過ミラー膜と前記第2基板の部分透過ミラー膜を積層し、前記第1基板と前記第2基板とを、前記第1基板の複数の微小突起の頂部が前記第2基板の前記部分透過ミラー膜が設けられた面と接触するように接合する工程と、
    を含み、
    前記第1基板を介在させて前記第1基板の部分透過ミラー膜と前記第2基板の部分透過ミラー膜を積層する際には、前記第1基板と前記第2基板の間に接着剤を塗布し、かつ、前記第1基板と前記第2基板の前記部分透過ミラー膜とに対して荷重をかける、
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  5. 2つの部分透過ミラー膜が所定の面間隔で平行に形成された光学素子の製造方法であって、
    平行平面基板の一方の面の表面を部分的に除去して複数の微小突起を設ける工程と、前記平行平面基板の他方の面に誘電体または金属の部分透過ミラー膜を設ける工程と、を含む、第1基板を用意する工程と、
    平行平面基板の一方の面の一部に誘電体または金属の部分透過ミラー膜を設けて、第2基板を用意する工程と、
    前記第1基板および前記第2基板を介在させて前記第1基板の部分透過ミラー膜と前記第2基板の部分透過ミラー膜を積層し、前記第1基板と前記第2基板とを、前記第1基板の複数の微小突起の頂部が前記第2基板の前記部分透過ミラー膜が設けられていない面と接触するように接合する工程と、
    を含み、
    前記第1基板および前記第2基板を介在させて前記第1基板の部分透過ミラー膜と前記第2基板の部分透過ミラー膜を積層する際には、前記第1基板と前記第2基板の間に接着剤を塗布し、かつ、前記第1基板と前記第2基板とに対して荷重をかける、
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  6. 複数のミラー膜が所定の面間隔で平行に形成された光学素子の製造方法であって、
    平行平面基板の一方の表面を部分的に除去して複数の微小突起を設ける工程と、前記平行平面基板の他方の面にスパッタリング法によりミラー膜を設ける工程と、を含む、複数の微小突起およびミラー膜が設けられたエンボスおよびミラー膜付基板を複数用意する工程と、
    前記複数のエンボスおよびミラー膜付基板を、複数の微小突起が設けられた面とミラー膜が設けられた面とが接触するように積層することにより、前記平行平面基板を介在させて複数のミラー膜を積層する工程と、
    を含み、
    前記平行平面基板を介在させて複数のミラー膜を積層する際には、前記複数のエンボスおよびミラー膜付基板の間に接着剤を塗布し、かつ、互いに接触している前記平行平面基板と前記ミラー膜に対して荷重をかける、
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  7. 複数のミラー膜が所定の面間隔で平行に形成された光学素子であって、
    複数のミラー膜と、
    一方の面に複数の微小突起が基板と一体に設けられ他方の面が平面であるか、両方の面
    に複数の微小突起が基板と一体に設けられたエンボス付基板と、
    を含み、
    前記エンボス付基板のそれぞれの面に設けられた複数の微小突起の頂部は同一平面内に位置し、
    一方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面と他方の表面(平面)が所定の面間隔で平行であるか、一方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面と他方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面が所定の面間隔で平行であり、
    前記複数のミラー膜の間に前記エンボス付基板が配置されている、
    光学素子。
  8. 前記微小突起の頂部の平面形状は、直径が10μm以上30μm以下の略円形形状であり、
    前記微小突起の数密度は、1cmあたり1個以上100000個以下である、
    請求項7に記載の光学素子。
  9. 2つの部分透過ミラー膜が所定の面間隔で平行に形成されたエタロンであって、
    基板の片面に部分透過ミラー膜が設けられた2つの部分透過ミラー付基板と、
    両面に複数の微小突起が基板と一体に設けられたスペーサーとなるエンボス付基板と、
    を有し、
    前記エンボス付基板のそれぞれの面に設けられた複数の微小突起の頂部は同一平面内に位置し、
    前記エンボス付基板の一方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面と他方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面が所定の面間隔で平行であり、
    前記2つの部分透過ミラー付基板の部分透過ミラー膜の間に前記エンボス付基板が配置されており、
    前記エンボス付基板を挟んで前記部分透過ミラー付基板の前記部分透過ミラー膜が設けられた面同士が対向するように、前記2つの部分透過ミラー付基板と前記エンボス付基板とが積層されている、
    ことを特徴とするエタロン。
  10. 2つの部分透過ミラー膜が所定の面間隔で平行に形成されたエタロンであって、
    一方の面に複数の微小突起が基板と一体に設けられ、他方の面が平面であり、当該他方の面に部分透過ミラー膜が設けられたエンボス付基板と、
    片面に部分透過ミラー膜が設けられた部分透過ミラー付基板と、
    を有し、
    前記エンボス付基板の前記一方の面に設けられた複数の微小突起の頂部は同一平面内に位置し、
    前記エンボス付基板の一方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面と他方の表面(平面)が所定の面間隔で平行であり、
    前記エンボス付基板の部分透過ミラー膜と前記部分透過ミラー付基板の部分透過ミラー膜の間に前記基板が配置されており、
    前記エンボス付基板と前記部分透過ミラー付基板とが、前記エンボス付基板の前記複数の微小突起の頂部が前記部分透過ミラー付基板の前記部分透過ミラー膜が設けられた面と接触するように接合されている、
    ことを特徴とするエタロン。
  11. 2つの部分透過ミラー膜が所定の面間隔で平行に形成されたエタロンであって、
    一方の面に複数の微小突起が基板と一体に設けられ、他方の面が平面であり、当該他方の面に部分透過ミラー膜が設けられたエンボス付基板と、
    平行平面基板の片面に部分透過ミラー膜が設けられた部分透過ミラー付基板と、
    を有し、
    前記エンボス付基板の前記一方の面に設けられた複数の微小突起の頂部は同一平面内に位置し、
    前記エンボス付基板の一方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面と他方の表面(平面)が所定の面間隔で平行であり、
    前記エンボス付基板の部分透過ミラー膜と前記部分透過ミラー付基板の部分透過ミラー膜の間に前記基板および前記平行平面基板が配置されており、
    前記エンボス付基板と前記部分透過ミラー付基板とが、前記エンボス付基板の前記複数の微小突起の頂部が前記部分透過ミラー付基板の前記部分透過ミラー膜が設けられていない面と接触するように接合されている、
    ことを特徴とするエタロン。
  12. 複数のミラー膜が所定の面間隔で平行に形成された回折格子であって、
    一方の面に複数の微小突起が基板と一体に設けられており、他方の面が平面であり、当該他方の面にミラー膜が設けられた、複数のエンボス付基板を有し、
    前記エンボス付基板の前記一方の面に設けられた複数の微小突起の頂部は同一平面内に位置し、
    前記エンボス付基板の一方の面の複数の微小突起の頂部を含む平面と他方の表面(平面)が所定の面間隔で平行であり、
    前記複数のミラー膜の間に前記基板が配置されており、
    複数の前記エンボス付基板が、複数の微小突起の頂部とミラー膜が設けられた面とが接触するように積層されている、
    ことを特徴とする回折格子。
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