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JP6749147B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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JP6749147B2 JP2016115701A JP2016115701A JP6749147B2 JP 6749147 B2 JP6749147 B2 JP 6749147B2 JP 2016115701 A JP2016115701 A JP 2016115701A JP 2016115701 A JP2016115701 A JP 2016115701A JP 6749147 B2 JP6749147 B2 JP 6749147B2
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Description

本発明は、使い捨ておむつ、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
スキンケア剤の塗布された吸収性物品が種々提案されている。例えば特許文献1には、表面シートの外側表面の少なくとも一部に、20℃において半固体又は固体であり、部分的に着用者の皮膚へ移ることができる有効量のローションコーティングを適用することが記載されている。ローションコーティングは、ポリシロキサンエモリエント剤と、該エモリエント剤を固定化し得る固定化剤を含むものである。固定化剤としては、例えばC14〜C22脂肪アルコールが用いられる。
特表平10−509895号公報
特許文献1のように、吸収性物品の表面シートにスキンケア剤を塗布した場合、塗布されたスキンケア剤が早期に着用者の肌に移行してしまうため、スキンケア効果の持続性に改善の余地があった。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、肌対向面側に配された表面シート、非肌対向面側に配された裏面シート、及びこれら両シート間に配された吸収体を備え、前記表面シートと前記吸収体との間にセカンドシートを備えている吸収性物品であって、前記表面シートは、貫通孔が散点状に形成された多孔領域を有しており、前記セカンドシートは、スキンケア剤の存在領域と非存在領域とを有しており、前記表面シートの多孔領域と前記セカンドシートの前記スキンケア剤の存在領域との重複部分を有している、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、表面シートに貫通孔を有するシートを用いていながら、スキンケア剤を安定的に保持でき、またスキンケア効果の持続性に優れる。
図1は、本発明の第1実施形態である使い捨ておむつを示す平面図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3は、第1実施形態の使い捨ておむつにおける表面シート及びセカンドシートをそれぞれ示す平面図である。 図4(a)は、図1に示す使い捨ておむつの表面シートに形成されている貫通孔の配置の詳細を示す表面シートの一部の拡大平面図であり、図4(b)は、表面シートに形成する貫通孔の他の好ましい配置例を示す図4(a)相当図である。 図5は、本発明の第2実施形態である使い捨ておむつを示す平面図である。 図6は、第2実施形態の使い捨ておむつにおける表面シート及びセカンドシートをそれぞれ示す平面図であり、図3相当図である。 図7は、第3実施形態の使い捨ておむつにおける表面シート及びセカンドシートをそれぞれ示す平面図であり、図3相当図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の吸収性物品の第1実施形態である使い捨ておむつ10(以下、単に「おむつ10」ともいう)は、図1及び図2に示すように、肌対向面側に配された表面シート12、非肌対向面側に配された裏面シート13、及びこれら両シート12,13間に配された吸収体14を備え、表面シート12と吸収体14との間にセカンドシート15を備えている。
本明細書において、「肌対向面」とは、おむつ10等の吸収性物品の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、「非肌対向面」とは、おむつ10等の吸収性物品の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。
また、おむつ10は、着用時に着用者の前後方向と一致する方向である長手方向Xと、おむつ10を、図1に示すように平面状に広げた状態において、長手方向Xと直交する幅方向Yとを有している。また、おむつ10は、長手方向Xに、着用時に着用者の腹側に配される腹側部A、着用時に着用者の背側に配される背側部B、及び腹側部Aと背側部Bとの間に位置し、着用者の股間部に配される股下部Cに有している。腹側部A、背側部B及び股下部Cは、おむつ10の長手方向Xの全長を3等分してそれら3つの部分に区分する。
また、本実施形態のおむつ10は、長手方向Xaの両側部に、弾性部材16aを有する立体ギャザー形成用のシート16が配されており、その弾性部材16aの収縮により、着用状態における股下部Cに、着用者の肌側に向かって起立する立体ギャザーが形成される。また、股下部Cにおける脚周りに配される部位には、レッグ部弾性部材17が伸長状態で配されており、その収縮により、着用状態における股下部Cに着用者の脚周りへのフィット性を向上させるレッグギャザーが形成される。また、本実施形態のおむつ10は、展開型の使い捨ておむつであり、背側部Bの両側部にファスニングテープ18が設けられており、腹側部Aの外表面に、そのファスニングテープ18を止着するランディングゾーン19が設けられている。
表面シート12としては、使い捨ておむつ等の吸収性物品に従来使用されているもの等を特に制限なく用いることができ、例えば、各種の単層又は多層構造の不織布や、樹脂フィルムに散点状に開孔を形成したもの等、各種の液透過性のシートを用いることができる。
裏面シート13としては、使い捨ておむつ等の吸収性物品に従来使用されているもの等を特に制限なく用いることができ、例えば、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布とのラミネートシート等が用いられる。裏面シート13に関し、液不透過性とは、液難透過性も含む概念であり、裏面シート13が液を全く通さない場合の他、撥水性のシート等からなる場合等も含まれる。
吸収体14としては、使い捨ておむつ等の吸収性物品に従来使用されているもの等を特に制限なく用いることができ、例えば、吸収性コアと該吸収性コアを包むコアラップシートとを備えるもの等を用いることができる。吸収性コアは、例えばパルプ繊維等の吸液性繊維の積繊体や、吸液性繊維と吸水性ポリマーとの混合積繊体から構成することができる。吸液性繊維としては、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース等のセルロース系の親水性繊維が挙げられる。セルロース系の親水性繊維以外に、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等の合成樹脂からなる繊維を界面活性剤等により親水化したものを用いることもできる。コアラップシートとしては、例えば、ティッシュペーパーや透水性の不織布が用いられる。コアラップシートは、1枚で吸収性コアの全体を包んでいても良いし、2枚以上を組み合わせて吸収性コアを包んでいても良い。
セカンドシート15は、表面シート12と吸収体14との間に、表面シート12とは別のシートとして配されている。セカンドシート15としては、使い捨ておむつ等の吸収性物品に従来使用されているもの等を特に制限なく用いることができ、例えば、紙、不織布、繊維ウェブ等が挙げられる。不織布としては、エアスルー不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、レジンボンド不織布、エアレイド不織布等が挙げられる。セカンドシート15としては、通液性の点から、エアスルー不織布が好ましい。
表面シート12及びセカンドシート15の構成繊維としては、パルプ繊維、レーヨン、アセテート等のセルロース系繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の各種合成樹脂からなる合成繊維等が挙げられる。合成樹脂は1種を単独で又は2種以上のブレンド物として用いることができる。また、複数の樹脂からなる芯鞘型、サイド・バイ・サイド型、偏芯型等の複合繊維を用いることも好ましい。また、これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。表面シート12及びセカンドシート15の構成繊維は、セルロース系繊維や親水化処理を施した合成繊維等の親水性繊維を主体とすることが好ましく、例えば、構成繊維の70%以上100%以下が親水性繊維であることが好ましい。
立体ギャザー形成用のシート16及び弾性部材16a,17としては、使い捨ておむつ等の吸収性物品に従来使用されているもの等を特に制限なく用いることができる。
本実施形態のおむつ1における表面シート12及びセカンドシート15は、それぞれ、矩形状を有している。表面シート12は、おむつ1の長手方向Xにおける長さが、おむつ1の全長と同じである。セカンドシート15は、腹側部A,股下部C及び背側部Bに亘っているが、図3に示すように、おむつ1の長手方向Xにおける長さL2が、表面シート12の同方向における長さL1より短くなっている。また、セカンドシート15は、おむつ1の幅方向Yにおける長さL4が、表面シート12の同方向における長さL3より短くなっている。なお、本発明におけるセカンドシート15は、おむつの長手方向Xにおける長さL2が、表面シート12の同方向の長さより長くても短くても良く、同一でも良い。また、本発明におけるセカンドシート15は、おむつ幅方向Yにおける長さL4が、表面シート12の同方向の長さより長くても短くても良く、同一でも良い。
本実施形態のおむつ1における表面シート12は、図3に示すように、その全域が、貫通孔が散点状に形成された多孔領域となっている。本実施形態における多孔領域の貫通孔6の配置について説明する。図4(a)は、表面シート12に形成されている貫通孔6の配置の詳細を示す表面シート12の一部の拡大平面図であり、図4(b)は、表面シートに形成する貫通孔の他の好ましい配置例を示す図(a)相当図である。
本実施形態における多孔領域には、図4(a)に示すように、複数の貫通孔6が、相互間に間隔を設けて散点状に複数形成されている。個々の貫通孔6の形状は、表面シート12の平面視において円形状であり、複数の貫通孔が、千鳥状の配置パターンで形成されている。より詳細には、貫通孔6がおむつ1の長手方向Xに間隔を開けて直列配置されてなる貫通孔列6xが、おむつ1の幅方向Yに複数列形成されており、隣り合う貫通孔列6xは、貫通孔6の長手方向Xの位置が半ピッチずれている。図4(b)は、貫通孔6の配置の他の好ましい例を示す図で、貫通孔6がおむつ1の長手方向Xに間隔を開けて直列配置されてなる貫通孔列6xがおむつ1の幅方向Yに複数列形成されており、隣り合う貫通孔列6xの貫通孔6の長手方向Xの位置が一致している。
貫通孔6は、個々の形状が平面視において円形であることが好ましいが、楕円形、正方形、長方形、三角形等の非円形の形状であっても良い。なお楕円形は、長軸の長さが短軸の長さの2.0倍以下であることが好ましい。
個々の貫通孔6の面積は、好ましくは100mm以上、より好ましくは120mm以上であり、また好ましくは1000mm以下、より好ましくは800mm以下であり、また好ましくは100mm以上1000mm以下、より好ましくは120mm以上800mm以下である。
また、おむつ10のセカンドシート15には、図3に示すように、スキンケア剤が配されているスキンケア剤の2つの存在領域Rd,Reと、スキンケア剤が配されていないスキンケア剤の非存在領域Rnが形成されている。スキンケア剤の2つの存在領域Rd,Reは、それぞれにおける幅方向Yの両外方にスキンケア剤の非存在領域Rnが存在している。
スキンケア剤の存在領域Rd,Reのそれぞれにおいては、スキンケア剤が、各領域の全域に連続して万遍なく配されていることが好ましい。また、スプレー塗工等により、スキンケア剤を、各領域に万遍なく配することもできる。
また、本実施形態のおむつ10においては、図3に示す、全域が多孔領域である表面シート12と、スキンケア剤の存在領域Rd,Reを有するセカンドシート15とが、図1に示す状態に重ね合わされておむつに組み込まれており、おむつ10は、表面シート12の多孔領域と、セカンドシート15のスキンケア剤の存在領域Rd,Reとが重なり合った重複部分Gd,Geを有している。すなわち、全域が多孔領域である表面シート12と、セカンドシート15の一方のスキンケア剤の存在領域Rdとが重なり合った重複部分Gdを有しており、その重複部分Gdは、おむつ10の股下部C、より詳細には、着用時に、着用者の液排泄部に対向配置される液排泄部対向部Dに形成されている。また、全域が多孔領域である表面シート12と、セカンドシート15の他方のスキンケア剤の存在領域Reとが重なり合った重複部分Geが、おむつ10の股下部Cの一部から背側部Bの一部に亘って形成されており、その重複部分Geは、着用時に、着用者の肛門に対向配置される肛門対向部Eに形成されている。なお、本実施形態のおむつ10においては、表面シート12の全域が、貫通孔6が散点状に形成された多孔領域であるため、スキンケア剤の存在領域Rdの範囲及び輪郭と、表面シート12の多孔領域とスキンケア剤の存在領域Rdとの重複部分Gdの範囲及び輪郭とが一致しており、スキンケア剤の存在領域Reの範囲及び輪郭と、表面シート12の多孔領域とスキンケア剤の存在領域Reとの重複部分Geの範囲及び輪郭とが一致している。
表面シート12の厚さ方向において吸収体14と重なる部分の面積に対する重複部分Ge,Gdの面積の割合は、20%以上が好ましく、より好ましくは30%以上である。そして、80%以下が好ましく、より好ましくは60%以下である。具体的には、20%以上80%以下が好ましく、より好ましくは30%以上60%以下である。
スキンケア剤は、吸収性物品の着用中における着用者の皮膚のカブレ等の肌トラブルを抑制する目的で使用される。従来、スキンケア剤は、着用時に着用者の皮膚に当接する部材である表面シート12に配することが一般的であったが、本実施形態のおむつ10においては、表面シート12に多孔領域を形成し、スキンケア剤を、多孔領域とスキンケア剤の存在領域とが重複部分Gd,Geを有するようにセカンドシート15に配している。
第1実施形態のおむつ10によれば、セカンドシート15にスキンケア剤の存在領域を形成し、該スキンケア剤の存在領域Rd,Reと表面シート12の多孔領域とが重複部分Gd,Geを有するようにしたため、貫通孔を有する表面シート12を用いていながら、肌当接面側に、底部にスキンケア剤が配された凹部を形成することができる。セカンドシート15に配されているスキンケア剤は、皮膚温で流動性を有するため、着用中に表面シート12に体圧が加わったときなどに着用者の肌に移行する。また、表面シート12が親水性の不織布や繊維ウェブからなる場合には、その中を拡散して表面シート12の表面側に移行し肌に移行する。
本実施形態のおむつ10によれば、このように、セカンドシート15にスキンケア剤を配していながら、そのスキンケア剤が着用者の肌に徐々に移行するようにしたため、おむつ10の使用前においては、スキンケア剤を安定的に保持でき、またおむつ10の使用中においては、スキンケア効果が得られ、肌トラブルの発生を抑制できるとともにスキンケア効果の持続性にも優れている。
なお、表面シート12が、貫通孔6を有することは、セカンドシート15に配されたスキンケア剤の肌への移行を可能とする効果に加えて、着用者の体液の表面シート12からセカンドシート15や吸収体14への移行も促進されるという利点もある。
また、本実施形態のおむつ10によれば、セカンドシート15を部分的にスキンケア剤の存在領域Rd,Reとし、おむつ10の肌当接面を部分的に、スキンケア剤が肌に移行する重複部分Gd,Geとしたため、セカンドシート15の全域にスキンケア剤に配する場合に比べて、少量のスキンケア剤で、効果的にスキンケア効果を得ることができる。
しかも、本実施形態のおむつ10における重複部分Gdが存在する液排泄部対向領域Dは、かぶれが生じ易い着用者の陰部付近に対向配置される部位であるため、スキンケア剤の総使用量を抑制しつつ、着用者の陰部付近にかぶれが生じることを効果的に防止することができる。また、本実施形態のおむつ10における重複部分Geが存在する肛門対向領域Eは、かぶれが生じ易い着用者の肛門付近に対向配置される部位であるため、スキンケア剤の総使用量を抑制しつつ、着用者の肛門付近にかぶれが生じることを効果的に防止することもできる。
上述した一又は二以上の効果が一層確実に奏されるようにする観点から、表面シート及びセカンドシートは以下の構成を有することが好ましい。
表面シート12は、不織布、繊維ウェブ等の繊維シートからなり、該表面シートの坪量は、好ましくは25g/m以上、より好ましくは30g/m以上であり、また好ましくは50g/m以下、より好ましくは45g/m以下であり、また好ましくは25g/m以上50g/m以下、より好ましくは30g/m以上45g/m以下である。
セカンドシート15も、不織布、繊維ウェブ等の繊維シートからなり、該セカンドシートの坪量は、好ましくは30g/m以上、より好ましくは35g/m以上であり、また好ましくは50g/m以下、より好ましくは45g/m以下であり、また好ましくは30g/m以上50g/m以下、より好ましくは35g/m以上45g/m以下である。
また、表面シート12の多孔領域は、貫通孔6の面積占有率が、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上であり、また好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下であり、また好ましくは40%以上80%以下、より好ましくは50%以上70%以下である。貫通孔6の面積占有率は、貫通孔部分を含む多孔領域の全面積に対する貫通孔部分の面積の総和の割合を百分率で示したものである。
なお、セカンドシート15は、親水度が、表面シート12より高くても低くても良いが、低いことが好ましい。また、親水度の高低は、以下に記載する繊維の接触角の値によって判断し、具体的には、下記の測定における接触角の値が小さいほうが親水度が高いと判断する。
〔繊維の接触角の測定方法〕
接触角の測定には、例えば協和界面科学株式会社製の接触角計MCA−Jを用いる。具体的には、構成する繊維の表面に、イオン交換水を滴下(約20ピコリットル)した後、直ちに前記接触角計を用いて接触角度の測定を行う。測定は、構成する繊維の異なる5箇所以上の箇所で行い、それらの平均値を接触角とする。なお、測定環境温度は20℃とする。
本発明で用いるスキンケア剤としては、使い捨ておむつ等の吸収性物品に従来使用されている各種のもの等を特に制限なく用いることができる。
好ましいスキンケア剤としては、エモリエント剤及びその固定化剤を含むものが挙げられる。エモリエント剤とは、例えば肌を軟化あるいは柔軟にしたり、肌を潤滑させたり、肌に湿気を付与したり、肌を保湿したり、肌を清浄にしたりするなどの肌の健康状態を向上させる働きを有する物質全般を包含する。とりわけ、スキンケア効果が特に高い点から、下記式(I)で表されるアミド誘導体をエモリエント剤として用いることが好ましい。
Figure 0006749147
式(I)で表されるアミド誘導体は、主に、吸収性物品の着用開始によって着用者の皮膚に移行して排泄物が着用者の皮膚に直接触れるのを抑制することができる。これによって排泄物の皮膚への浸透が抑制してカブレの発生を抑制しやすい。また、皮膚と吸収性物品との摩擦を弱め、吸収性物品による皮膚への刺激や肌の傷つきを低減させるとともに、経皮吸収された後には皮膚を柔軟化し、あるいは皮膚のバリア機能を高めるという働きも有する。
式(I)で表されるアミド誘導体からなるエモリエント剤の固定化剤は、吸収性物品における着用者の肌に当接する部材、例えば表面シートや防漏カフに施されたエモリエント剤を、該部材に固定する目的で用いられる。この目的のために固定化剤は油性の物質であることが好ましい。そのような物質としては、例えば炭素数14〜22の脂肪族モノアルコール、炭素数12〜22の脂肪族モノカルボン酸、該カルボン酸と炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールとのエステルなどが知られている。本発明者ら検討した結果、これらの物質のうち、炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールを固定化剤として用いると、式(I)で表されるアミド誘導体に起因するべたつき感の発生を効果的に低減できることが判明した。また、式(I)で表されるアミド誘導体の固定化効果が特に高くなることも判明した。
固定化剤として用いられる炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールとしては、例えばラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール及びステアリルアルコールなどの飽和脂肪族モノアルコールや、オレイルアルコール及びリノリルアルコールなどの不飽和脂肪族モノアルコールなどを用いることができる。これらのアルコールは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。飽和脂肪族モノアルコール及び不飽和脂肪族モノアルコールのうち、飽和脂肪族モノアルコールを用いることが、式(I)で表されるアミド誘導体に起因するべたつき感の発生を効果的に低減できる点から好ましい。飽和脂肪族モノアルコールとしては、特にセチルアルコール及びステアリルアルコールを用いると、式(I)で表されるアミド誘導体に起因するべたつき感の発生を一層効果的に低減できる。とりわけステアリルアルコールを用いることが有利である。
また、式(I)で表されるアミド誘導体と炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールとの使用の比率は、該脂肪族モノアルコールの使用量を、該アミド誘導体に対して相対的に多くすることが好ましい。特に、該アミド誘導体と該脂肪族モノアルコールとの合計質量に対して、該脂肪族モノアルコールを、60質量%以上、好ましくは70質量%以上、上限は90質量%以下、好ましくは85質量%以下とすることで、べたつき感の抑制とスキンケア効果の発現とを首尾良くバランスさせることができる。
式(I)で表されるアミド誘導体と炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールとを混合してスキンケア剤を得るためには、例えばこれらを60〜100℃に加熱して液状にした状態下に混合すればよい。このようにして得られたスキンケア剤を、セカンドシート15に施すためには、該スキンケア剤を例えば60〜80℃に加熱して液状にした状態下に、塗布、噴霧、浸漬等の方法でセカンドシート15の表面に付着させればよい。具体的には、例えばダイコーター方式、スロットスプレー方式、カーテンスプレー方式、メルトブローン方式、スパイラルスプレー方式、グラビア方式、ビード方式等を用いることができる。
また、十分なスキンケア効果を得る観点から、スキンケア剤のセカンドシート15のスキンケア剤の存在領域への付着量は、坪量で表したときに、好ましくは0.3g/m以上、より好ましくは0.5g/m以上であり、上限は好ましくは1.5g/m以下、より好ましくは1.0g/m以下である。具体的には、好ましくは0.3g/m以上1.5g/m以下、より好ましくは0.5g/m以上1.0g/m以下である。
吸収性物品の表面シートにスキンケア剤を施す場合には、それに先立ち、表面シートに親水化処理を施しておくことが好ましい。例えば表面シートが各種の不織布からなる場合には、該不織布の構成繊維の表面に親水化剤を付着させたり、該構成繊維中に親水化剤を練り込んだりすることで、親水化処理を行うことができる。その後に、繊維の表面にスキンケア剤を上述の各種の方式で施せばよい。
前記アミド誘導体としては、モノアミド誘導体、ジアミド誘導体、トリアミド誘導体及びポリアミド誘導体などが挙げられる。式(I)において、R1の好ましい例としては、炭素数1〜18のアルキル基;炭素数1〜18のモノ又はジ−ヒドロキシアルキル基;炭素数1〜6のアルコキシ基で置換された炭素数1〜18のアルキル基;及びヒドロキシ基と炭素数1〜6のアルコキシ基で置換された炭素数1〜18のアルキル基が挙げられる。特に炭素数1〜18のアルキル基;炭素数2〜12のモノ−又はジ−ヒドロキシアルキル基;炭素数1〜6のアルコキシ基で置換された炭素数2〜12のアルキル基;ヒドロキシ基と炭素数1〜6のアルコキシ基で置換された炭素数2〜12のアルキル基であることが好ましい。R2の好ましい例としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、特に炭素数2〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が挙げられる。R3の好ましい例としては、水素原子、又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換された炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。R4の好ましい例としては、炭素数2〜34の直鎖又は分岐鎖の二価炭化水素基、特に炭素数2〜34の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基;及び1〜4個の二重結合を有する炭素数2〜34のアルケニレン基が挙げられ、とりわけ炭素数2〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基;及び1〜4個の二重結合を有する炭素数2〜24のアルケニレン基が好ましい。R5の好ましい例としては、炭素数1〜18のアルキル基;炭素数1〜18のモノ又はジ−ヒドロキシアルキル基;炭素数1〜6のアルコキシ基で置換された炭素数1〜18のアルキル基;及びヒドロキシ基と炭素数1〜6のアルコキシ基で置換された炭素数1〜18のアルキル基が挙げられる。R6の好ましい例としては、水素原子、又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換された炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。式(I)で表されるアミド誘導体は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。特に好ましいアミド誘導体は、後述する実施例において用いた式(1)で表されるジアミド誘導体である。
式(I)で表されるアミド誘導体は、36℃における粘度が5000mPa・s以下、特に200以上好ましくは500以上、上限は5000mPa・s以下好ましくは2000mPa・s以下のものを使用するか、そのようになるように必要に応じて粘度調節したものを用いることが、該アミド誘導体の皮膚への移行性が良好となることから好ましい。粘度の測定は例えば以下のようにして行うことができる。
アミド誘導体の粘度は、音叉型振動式粘度計(本発明では代表的にVIBRO NISCOMETERCJV5000(株式会社エー・アンド・デイ社製)を使用)を用いて測定を行う。予め100℃程度に加熱したアミド誘導体を室温まで徐冷し、36℃での粘度を測定する。
式(I)で表されるアミド誘導体に加えて、その他のエモリエント剤をスキンケア剤に配合することもできる。そのような他のエモリエント剤としては、例えば流動パラフィン、シリコーンオイル、動植物油(オリーブ油、ホオバ油、ベニバナ油、スクワラン及びスクワレン等)、モノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライド、脂肪族エーテル(ミリスチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、ステアリル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−メチルプロピルエーテル、ステアリル−1,3−メチルプロピルエーテル等)、イソステアリル−コレステロールエステル、パラフィンワックス等が挙げられる。
更に本発明で用いるスキンケア剤には必要に応じて、セラミド類、プソイドセラミド、スフィンゴ糖脂質、スフィンゴリン脂質等を配合してもよい。セラミド類には、脳や皮膚から抽出、精製された天然セラミドと、微生物学的方法又は化学的方法によって合成された合成セラミドとが含まれる。プソイドセラミドは、例えば特開昭62−228048号公報及び特開昭63−216852号公報等に記載された方法に従って製造することができる。プソイドセラミドとして好ましいものとしては、次の式(II)で表わされる化合物が挙げられる。
Figure 0006749147
スフィンゴ糖脂質及びスフィンゴリン脂質には、前記のセラミド類と同様に、天然由来のものと合成物とがある。スフィンゴ糖脂質としては、例えば、構成糖がグルコース、マンノース、ガラクトース、グルクロン酸、グルコサミン等からなるものが挙げられ、セレブロシド及びその硫酸エステルも含まれる。スフィンゴリン脂質としてはスフィンゴミエリンが例示される。
次に、本発明の吸収性物品の第2及び第3実施形態について説明する。第2及び第3実施形態については、主として第1実施形態のおむつ10との相違点について説明し、同様の点については説明を省略する。特に説明しない点については、第1実施形態のおむつ10についての上述した説明が適宜適用される。
第2実施形態の使い捨ておむつ10A(以下、単に「おむつ10A」ともいう)においては、図6に示す、全域が多孔領域である表面シート12と、スキンケア剤の存在領域Rfを有するセカンドシート15とが、図5に示す状態に重ね合わされておむつに組み込まれており、おむつ10Aは、表面シート12の多孔領域と、セカンドシート15のスキンケア剤の存在領域Rfとが重なり合った一対の重複部分Gfを有している。一対の重複部分Gfは、おむつ10の股下部Cの中央部を挟む両側に形成されており、より詳細には、着用時に、股下部における着用者の鼠蹊部に対向配置される鼠蹊部対向部F,Fに形成されている。
第2本実施形態のおむつ10Aにおいても、表面シート12の全域が、貫通孔6が散点状に形成された多孔領域であるため、スキンケア剤の存在領域Rfの範囲及び輪郭と、表面シート12の多孔領域とスキンケア剤の存在領域Rfとの重複部分Gfの範囲及び輪郭とが一致している。
第2実施形態のおむつ10Aによれば、セカンドシート15にスキンケア剤の存在領域を形成し、該スキンケア剤の存在領域Rf,Rfと表面シート12の多孔領域とが重複部分Gf,Gfを有するようにしたため、貫通孔を有する表面シート12を用いていながら、肌当接面側に、底部にスキンケア剤が配された凹部を形成することができる。また、セカンドシート15にスキンケア剤を配していながら、そのスキンケア剤が着用者の肌に徐々に移行するようにしたため、おむつ10Aの使用前においては、スキンケア剤を安定的に保持でき、またおむつ10Aの使用中においては、スキンケア効果が得られ、肌トラブルの発生を抑制できるとともにスキンケア効果の持続性にも優れている。
また、第2実施形態のおむつ10Aにおける重複部分Gfが存在する鼠蹊部対向部F,Fは、かぶれが生じ易い着用者の股間部における鼠蹊部又はその付近に対向配置される部位であるため、スキンケア剤の総使用量を抑制しつつ、着用者の鼠蹊部付近にかぶれが生じることを効果的に防止することができる。
第3実施形態の使い捨ておむつは、図7に示すように、2箇所に、貫通孔6が散点状に形成された多孔領域Td,Teを有する表面シート12と、第1実施形態のおむつ1におけるセカンドシート15と同様の、2箇所にスキンケア剤の存在領域Rd,Reを有するセカンドシート15とを重ね合わされておむつに組み込んであり、それにより、液排泄部対向領域D及び肛門対向領域Eのそれぞれに、第1実施形態のおむつ10におけるのと同様の重複部分Gd,Deが形成されている(図1参照)。
第3実施形態の使い捨ておむつによれば、第1実施形態のおむつ10と同様の作用効果が奏される。
また、第3実施形態においては、セカンドシート15における、かぶれ等の皮膚トラブルが生じ易い部位に配される部分のみにスキンケア剤の存在領域Rd,Reを形成するのに加えて、表面シート12における、かぶれ等の皮膚トラブルが生じ易い部位に配される部分のみを多孔領域Td,Teとしてあり、それによって、トラブルが生じ易い排尿部、肛門周辺部位にスキンケア剤がしっかり移行するといった効果も奏される。
本発明における表面シートとして用い得るシートの一例として、積層された第1不織布及び第2不織布が部分的により熱融着されて複数の融着部が形成され、第1不織布が、該融着部で囲まれた非融着部において該第2不織布から離れる方向に突出して、内部が中空又は非中空の凸部を多数形成している立体シートであって、前記融着部に前述した貫通孔6を有するものが挙げられる。
非融着部によって形成される凸部は、周囲を、相互に離間した複数の融着部によって囲まれていることが好ましい。このことにより、セカンドシート15に配されたスキンケア剤が表面シート12の貫通孔6の周囲の融着部に集められ、肌へ移行し易くなる。凸部を囲む融着部の数は、4個であることが好ましいが、それに制限されず、3個から10個程度の範囲内の任意の個数とすることができる。各凸部の形状としては、丸みを帯びたドーム状の形状、扁平な直方体、或いは截頭四角錐体等であることが好ましい。また、各融着部を平面視形状は、円形状、矩形状、正方形状、菱形、正多角形状等と任意の形状とすることができる。第1不織布及び第2不織布としては、各種製法による不織布を用いることができる。
特許文献2に記載の立体シートにおいては、融着部が、その輪郭よりも内側に、該輪郭の形状に相似する形状の外周縁を有する貫通孔6を備えており、該融着部における前記輪郭と該貫通孔の外周縁との間の部分で、第1不織布及び第2不織布が接合されている。また第1不織布及び第2不織布が、長繊維からなるウェブを熱融着部により固定した不織布であり、該不織布としては、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、又はスパンボンドの層とメルトブローンの層との積層不織布等が用いられる。
以上、本発明をその好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、上記の各実施形態に制限されず適宜変更可能である。
例えば、第1実施形態のおむつ10は、スキンケア剤の存在領域と、該存在領域と表面シートの多孔領域との重複部分が、液排泄部対向部Dと肛門対向部Eの2箇所に形成されていたが、スキンケア剤の存在領域及び該存在領域と多孔領域との重複部分を、液排泄部対向部D及び肛門対向部Eの何れか一方のみに形成しても良い。
また、第2実施形態のおむつ10Aのように、鼠蹊部対向部F,Fに、表面シート12の多孔領域とセカンドシート15のスキンケア剤の存在領域Rfとが重なり合った重複部分Gfを形成する場合についても、第3実施形態のように、表面シート12における、スキンケア剤の存在領域Rd,Reと重なる部分のみを多孔領域とすることもできる。
また、表面シートの多孔領域とスキンケア剤の存在領域との重複部分を、液排泄部対向部D、肛門対向部E及び鼠蹊部対向部F,Fのうちの、任意の1箇所のみに設けても良く、任意の2箇所に設けても良く、3箇所全部に設けても良い。また、表面シートの多孔領域とスキンケア剤の存在領域との重複部分を、液排泄部対向部D、肛門対向部E及び鼠蹊部対向部F,Fのいずれでもない箇所に形成しても良い。
また、使い捨ておむつ等の吸収性物品は、立体ギャザーを形成する弾性部材16aや立体ギャザー形成用シート16を有しないものであっても良く、またレッグギャザーを形成する弾性部材17が配されていないものであっても良い。
また、本発明の吸収性物品は、展開型の使い捨ておむつに代えて、パンツ型の使い捨ておむつであっても良く、また、ショーツ型の生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー等の他の吸収性物品であっても良い。
上述した実施態様に関し、本発明は、さらに以下の吸収性物品等を開示する。
<1>
肌対向面側に配された表面シート、非肌対向面側に配された裏面シート、及びこれら両シート間に配された吸収体を備え、前記表面シートと前記吸収体との間にセカンドシートを備えている吸収性物品であって、前記表面シートは、貫通孔が散点状に形成された多孔領域を有しており、前記セカンドシートは、スキンケア剤の存在領域と非存在領域とを有しており、前記表面シートの多孔領域と前記セカンドシートの前記スキンケア剤の存在領域との重複部分を有している、吸収性物品。
<2>
前記重複部分が、着用者の液排泄部に対向配置される液排泄部対向部に形成されている、前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記重複部分が、着用者の肛門に対向配置される肛門対向部に形成されている、前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記重複部分が、着用者の股間部の鼠蹊部に対向配置される鼠蹊部対向部に形成されている、前記<1>〜<3>の何れか1に記載の吸収性物品。
<5>
前記重複部分の面積が、前記表面シートの厚さ方向において前記吸収体と重なる部分の面積に対して、20%以上80%以下である、前記<1>〜<4>の何れか1に記載の吸収性物品。
<6>
前記表面シートが、積層された第1不織布及び第2不織布が部分的に熱融着されて複数の融着部が形成され、前記第1不織布が、該融着部で囲まれた非融着部において前記第2不織布から離れる方向に突出して、内部が中空又は非中空の凸部を多数形成している立体シートであって、前記融着部に前記貫通孔を有する、前記<1>〜<5>の何れか1に記載の吸収性物品。
<7>
前記スキンケア剤が、エモリエント剤及びその固定化剤を含み、前記エモリエント剤が、下記式(I)で表されるアミド誘導体であり、前記固定化剤が、炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールである、前記<1>〜<6>の何れか1に記載の吸収性物品。
Figure 0006749147
<8>
個々の前記貫通孔の形状は、前記表面シートの平面視において円形状であり、複数の前記貫通孔が、千鳥状の配置パターンで形成されている、前記<1>〜<7>の何れか1に記載の吸収性物品。
<9>
前記貫通孔が前記吸収性物品の長手方向に間隔を開けて直列配置されてなる貫通孔列が、該吸収性物品の幅方向Yに複数列形成されており、隣り合う前記貫通孔列は、前記貫通孔の前記長手方向の位置が半ピッチずれている、前記<1>〜<8>の何れか1に記載の吸収性物品。
<10>
前記貫通孔が前記吸収性物品の長手方向に間隔を開けて直列配置されてなる貫通孔列が、該吸収性物品の幅方向Yに複数列形成されており、隣り合う前記貫通孔列の前記貫通孔の前記長手方向の位置が一致している、前記<1>〜<8>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<11>
前記貫通孔は、個々の形状が、平面視において円形、又は楕円形、正方形、長方形、三角形等の非円形の形状であり、平面視において楕円形の場合、長軸の長さが短軸の長さの2.0倍以下である、前記<1>〜<10>の何れか1に記載の吸収性物品。
<12>
個々の前記貫通孔の面積は、好ましくは100mm以上、より好ましくは1200mm以上であり、また好ましくは1000mm以下、より好ましくは800mm以下である、前記<1>〜<11>の何れか1に記載の吸収性物品。
<13>
前記表面シートは、不織布、繊維ウェブ等の繊維シートからなり、該表面シートの坪量は、好ましくは25g/m以上、より好ましくは30g/m以上であり、また好ましくは50g/m以下、より好ましくは45g/m以下である、前記<1>〜<12>の何れか1に記載の吸収性物品。
<14>
前記セカンドシートは、不織布、繊維ウェブ等の繊維シートからなり、該セカンドシートの坪量は、好ましくは30g/m以上、より好ましくは35g/m以上であり、また好ましくは50g/m以下、より好ましくは45g/m以下である、前記<1>〜<13>の何れか1に記載の吸収性物品。
<15>
前記表面シートの前記多孔領域は、前記貫通孔の面積占有率が、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上であり、また好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下である、前記<1>〜<14>の何れか1に記載の吸収性物品。
<16>
前記セカンドシートは、親水度が、前記表面シートより低い、前記<1>〜<15>の何れか1に記載の吸収性物品。
<17>
前記スキンケア剤がエモリエント剤及びその固定化剤を含み、該固定化剤は油性の物質である、前記<1>〜<16>の何れか1に記載の吸収性物品。
<18>
前記スキンケア剤がエモリエント剤及びその固定化剤を含み、該固定化剤が、炭素数14〜22の脂肪族モノアルコール、炭素数12〜22の脂肪族モノカルボン酸、該カルボン酸と炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールとのエステルのいずか1つを含む、前記<1>〜<17>の何れか1に記載の吸収性物品。
<19>
前記スキンケア剤がエモリエント剤及びその固定化剤を含み、該固定化剤が炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールである、前記<1>〜<18>の何れか1に記載の吸収性物品。
<20>
前記スキンケア剤がエモリエント剤及びその固定化剤を含み、該固定化剤が、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール及びステアリルアルコールなどの飽和脂肪族モノアルコールや、オレイルアルコール及びリノリルアルコールなどの不飽和脂肪族モノアルコールのうち、一種か二種以上を含む、前記<1>〜<19>の何れか1に記載の吸収性物品。
<21>
前記スキンケア剤がエモリエント剤及びその固定化剤を含み、該固定化剤がステアリルアルコールである、前記<1>〜<20>の何れか1に記載の吸収性物品。
<22>
前記式(I)で表されるアミド誘導体と炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールとの使用の比率は、該脂肪族モノアルコールの使用量が、該アミド誘導体に対して相対的に多い、前記<7>〜<21>の何れか1に記載の吸収性物品。
<23>
該アミド誘導体と該脂肪族モノアルコールとの合計質量に対して、該脂肪族モノアルコールを、60質量%以上、好ましくは70質量%以上、上限は90質量%以下、好ましくは85質量%以下とする、前記<7>〜<22>の何れか1に記載の吸収性物品。
<24>
前記式(I)で表される前記アミド誘導体は、36℃における粘度が200mPa・s以上好ましくは500mPa・s以上、上限は5000mPa・s以下好ましくは2000mPa・s以下である、前記<7>〜<23>の何れか1に記載の吸収性物品。
<25>
前記スキンケア剤の前記セカンドシートの該スキンケア剤の前記存在領域への付着量は、坪量で表したときに、好ましくは0.3g/m以上、より好ましくは0.5g/m以上であり、上限は好ましくは1.5g/m以下、より好ましくは1.0g/m以下である、前記<1>〜<24>の何れか1に記載の吸収性物品。
<26>
前記非融着部によって形成される凸部は、周囲を、相互に離間した複数の前記融着部によって囲まれている、前記<6>〜<25>の何れか1に記載の吸収性物品。
<27>
前記セカンドシートはエアスルー不織布である、前記<1>〜<26>の何れか1に記載の吸収性物品。
<28>
前記表面シート及び前記セカンドシートの構成繊維は、セルロース系繊維や親水化処理を施した合成繊維等の親水性繊維を主体とし、構成繊維の70%以上100%以下が親水性繊維である、前記<1>〜<27>の何れか1に記載の吸収性物品。
10,10A 使い捨ておむつ(吸収性物品)
12 表面シート
13 裏面シート
14 吸収体
15 セカンドシート
16 立体ギャザー形成用シート
18 ファスニングテープ
19 ランディングゾーン

Claims (7)

  1. 肌対向面側に配された表面シート、非肌対向面側に配された裏面シート、及びこれら両シート間に配された吸収体を備え、前記表面シートと前記吸収体との間にセカンドシートを備えている吸収性物品であって、
    前記表面シートは、貫通孔が散点状に形成された多孔領域を有しており、
    前記セカンドシートは、スキンケア剤の存在領域と非存在領域とを有しており、
    前記表面シートの多孔領域と前記セカンドシートの前記スキンケア剤の存在領域との重複部分を有しており、
    前記セカンドシートは、親水度が、前記表面シートより低く、
    前記スキンケア剤がエモリエント剤及びその固定化剤を含み、該固定化剤は油性の物質である、吸収性物品。
  2. 前記重複部分が、着用者の液排泄部に対向配置される液排泄部対向部に形成されている、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記重複部分が、着用者の肛門に対向配置される肛門対向部に形成されている、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記重複部分が、着用者の股間部の鼠蹊部に対向配置される鼠蹊部対向部に形成されている、請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記重複部分の面積が、前記表面シートの厚さ方向において前記吸収体と重なる部分の面積に対して、20%以上80%以下である、請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記表面シートが、積層された第1不織布及び第2不織布が部分的に熱融着されて複数の融着部が形成され、前記第1不織布が、該融着部で囲まれた非融着部において前記第2不織布から離れる方向に突出して、内部が中空又は非中空の凸部を多数形成している立体シートであって、前記融着部に前記貫通孔を有する、請求項1〜5の何れか1項に記載の吸収性物品。
  7. 記エモリエント剤が、下記式(I)で表されるアミド誘導体であり、前記固定化剤が、炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールである、請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。
    Figure 0006749147
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