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JP6627894B2 - 顔認証装置 - Google Patents

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Description

本発明は、顔認証装置、顔認証方法、およびプログラムに関する。
従来から、入退室監視システムや勤怠管理システムなどの各種のシステムにおいて、ゲートなどを通過する利用者に対して顔認証による個人認証が行われている。
例えば特許文献1および特許文献2には、集合住宅や企業の建物のエントランスに設置されたゲートを通過する人物の顔画像を取得し、予め登録された個人の基準顔画像との間の類似度を算出して閾値と比較することにより、顔認証を行う顔認証装置が記載されている。
また、この種の顔認証装置では、照合に使用する閾値を自動的に変更する構成が採用されている。
例えば特許文献1では、予め設定された平均帰宅時刻等の基準時刻と現在時刻とに基づいてゲートを通過する人物の照合に使用する閾値を自動的に変更する。また特許文献2では、ゲートの通過人数を計測し、人数が多い場合に閾値を小さく設定する。
特開2009−3659号公報 特開2007−156541号公報
ところで、ゲートを通過する利用者の顔認証を行うシステムでは、一般的に管理者がゲートで仕切られた両側のセキュリティレベルを判断し、その判断の結果に基づいて顔認証のための閾値を設定する。具体的には、企業の建物や催し会場の入口ゲートのように、セキュリティレベルの低い屋外からセキュリティレベルの高い屋内へ入る利用者の顔認証を行う場合には、安全性を重視するため他人受入率を下げるべく照合閾値を比較的大きな値に設定する。他方、企業の建物や催し会場の出口ゲートのように、セキュリティレベルの高い屋内からセキュリティレベルの低い屋外へ出る利用者の顔認証を行う場合には、利便性を重視するため本人拒否率を下げるべく照合閾値を比較的小さな値に設定する。しかしながら、ゲートで仕切られた両側のセキュリティレベルの判断を手作業で実施すると管理者の負担が増大する。
本発明の目的は、上述した課題を解決する顔認証装置を提供することにある。
本発明の一形態に係る顔認証装置は、
第1の領域と第2の領域との間に設置されたゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の顔画像を第1の顔画像として取得する顔画像取得部と、
前記第1の顔画像に対する顔認証を行う照合部と、
前記ゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の流量と前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の流量を計測する流量計測部と、
前記計測された流量に基づいて、前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルを決定するセキュリティレベル決定部と、を含む。
本発明の他の形態に係る顔認証方法は、
第1の領域と第2の領域との間に設置されたゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の顔画像を第1の顔画像として取得し、
前記第1の顔画像に対する顔認証を行い、
前記ゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の流量と前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の流量を計測し、
前記計測された流量に基づいて、前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルを決定する。
本発明の他の形態に係るプログラムは、
コンピュータを、
第1の領域と第2の領域との間に設置されたゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の顔画像を第1の顔画像として取得する顔画像取得部と、
前記第1の顔画像に対する顔認証を行う照合部と、
前記ゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の流量と前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の流量を計測する流量計測部と、
前記計測された流量に基づいて、前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルを決定するセキュリティレベル決定部と、して機能させる。
本発明は上述した構成を有することにより、ゲートで仕切られた両側のセキュリティレベルを決定でき、管理者の負担を大幅に軽減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る顔認証装置のブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る顔認証装置を含む入退室管理システムの概略を説明する図である。 本発明の第1の実施形態で使用するセキュリティレベル判別ルールの例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る顔認証装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る顔認証装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る顔認証装置の適用例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る顔認証装置の概略を説明する図である。 本発明の第3の実施形態に係る顔認証装置のブロック図である。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係る顔認証装置100のブロック図である。また図2は本発明の第1の実施形態に係る顔認証装置100を含む入退室管理システムの概略図である。図1を参照すると、ゲート装置143とのインタフェース部111、カメラ部144とのインタフェース部112、カメラ部145とのインタフェース部113、通信インタフェース部114、操作入力部115、画面表示部116、記憶部120、演算処理部130から構成されている。本実施形態に係る顔認証装置100は、領域E1と領域E2との間に設置されたゲート装置143を介して領域E1から領域E2へ通過する利用者141の顔認証と、その反対方向の領域E2から領域E1へ通過する利用者142の顔認証とを行い、その認証結果をゲート装置143に送信するように構成されている。
インタフェース部111は、ゲート装置143との間で顔認証の結果などの信号を授受するように構成されている。信号の授受は有線または無線の何れであってもよい。
ゲート装置143は、領域E1と領域E2との間に設置された入口出口兼用のゲートである。顔認証装置100は、ゲート装置143を介して領域E1から領域E2へ通過する利用者141の顔認証と、その反対方向の領域E2から領域E1へ通過する利用者142の顔認証とを行い、その認証結果をゲート装置143に送出するように構成されている。ゲート装置143は、受信した顔認証の結果に従って所定の動作を行う。所定の動作は各種考えられる。例えばゲート装置143は、顔認証の結果に従ってゲート装置143に取り付けられた扉の開閉動作を自動的に行う。或いはゲート装置143は、手動で開閉自在なゲートバーを備え、顔認証に成功したときに限り一定時間だけゲートバーのロックを解除する。或いはゲート装置143は、顔認証の結果に従ってゲート装置143に取り付けられた報知器から通行可否のメッセージを視覚的または音響的に出力する。ゲート装置143は、据え置き型であってもよいし、移動可能な可搬型であってもよい。またゲート装置143は、顔認証装置100と独立した装置であってもよいし、顔認証装置100と一体となった装置であってもよい。
カメラ部144とのインタフェース部112は、カメラ部144との間で信号を授受するように構成されている。またカメラ部145とのインタフェース部113は、カメラ部145との間で信号を授受するように構成されている。信号の授受は有線または無線の何れであってもよい。
カメラ部144は、図2に示すように、ゲート装置143を通って領域E1から領域E2へ移動する利用者141の顔部分を撮像できる位置および画角に予め設定されている。またカメラ部145は、図2に示すように、ゲート装置143を通って領域E2から領域E1へ移動する利用者142の顔部分を撮像できる位置および画角に予め設定されている。カメラ部144〜145は、認証対象である人物の顔部分を撮像して得られた画像データを出力するCCD(Charge Coupled Device)素子やCMOS(Complementary Metal−oxide Semiconductor)素子などからなる撮像装置である。カメラ部144〜145で撮像される画像データは、例えば256階調の白黒濃淡画像であるが、カラー画像であってもよい。図2では2台のカメラ部144〜145を使用したが、例えば広画角なカメラ部を1台使用して、ゲート装置143を互いに反対方向に通過する利用者141、142の双方の顔画像を撮像するようにしてもよい。
通信インタフェース部114は、端末などの外部装置との間でデータ通信を行う通信装置である。通信方式は、有線または無線の何れであってもよい。
操作入力部115は、キーボードやテンキーなどの入力装置であり、オペレータの操作を検出して演算処理部130に出力するように構成されている。
画面表示部116は、LCD(Liquid Crystal Display)やPDP(Plasma Display Panel)などの画面表示装置である。画面表示部116は、演算処理部130からの指示に応じて、操作メニューなどの各種情報を画面表示するように構成されている。
記憶部120は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置である。記憶部120は、演算処理部130で行われる各種処理に必要な処理情報およびプログラム121を記憶するように構成されている。
プログラム121は、演算処理部130に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現する。プログラム121は、通信インタフェース部114などのデータ入出力機能を介して外部装置(図示せず)や記憶媒体(図示せず)から予め読み込まれて記憶部120に保存される。
記憶部120に記憶される主な処理情報には、基準顔画像データ122、第1の照合閾値123、第2の照合閾値124、流量データ125、およびセキュリティレベル判別ルール126がある。
基準顔画像データ122は、顔認証を行う際に用いられる基準となる顔画像と利用者IDを関連付けたデータである。基準顔画像データ122には、利用者IDに関連付けて、その利用者IDを有する人物の顔画像が基準顔画像として少なくとも1枚関連付けられていてよい。或いは、基準顔画像データ122には、利用者IDに関連付けて、その利用者IDを有する人物の顔画像から抽出された顔の特徴量が基準顔情報として関連付けられていてよい。ここで、顔の特徴量は、顔を構成する目、鼻、口、眉等の各部の位置関係や形状を認識するための顔画像の各部における特徴を示す数値であり、画像どうしの類似判断等を行う場合に用いられる。
第1の照合閾値123は、ゲート装置143を通って領域E1から領域E2へ移動する利用者141の顔認証に使用する閾値である。第2の照合閾値124は、ゲート装置143を通って領域E2から領域E1へ移動する利用者142の顔認証に使用する閾値である。本実施形態の場合、第1の照合閾値123および第2の照合閾値124は、全ての利用者IDで共通である。但し、本発明は第1の照合閾値123および第2の照合閾値124が利用者ID毎に設けられている場合にも適用できる。
流量データ125は、ゲート装置143を通過する利用者の流量の測定データである。流量データ125は、流量X、流量Yから構成される。流量Xは、ゲート装置143を通って領域E1から領域E2へ移動する利用者の単位時間当たりの流量の変化を一定期間(例えば1日)以上にわたって測定した結果のデータである。流量Yは、ゲート装置143を通って領域E2から領域E1へ移動する利用者の単位時間当たりの流量の変化を上記と同じ一定期間にわたって測定した結果のデータである。流量の単位は、1日の内の流量の変化が把握できれば任意であり、例えば、人/分、あるいは人/時、としてよい。
セキュリティレベル判別ルール126は、計測された流量に基づいて領域E1、E2のセキュリティレベルを判断するためのルールである。セキュリティレベル判別ルール126は、計測された流量が満たすべき条件を記載した条件部と、この条件部の条件が成立したときの領域E1と領域E2のセキュリティレベルを記載した結論部とを含む。但し、セキュリティレベル判別ルール126は、上記のような条件部と結論部とから成るルール形式に限定されず、如何なる形式のルールであってもよい。
図3はセキュリティレベル判別ルール126の例を示す。この例のセキュリティレベル判別ルール126では、条件部において、指定した時間帯では流量Xと流量Yとに顕著な差があることを条件として記載している。ここで、顕著とは、例えば数倍以上の差があることを意味する。また結論部では、上記指定した時間帯における流量が多い方の下流側および上流側の何れを他方に比べてセキュリティレベルを高くするかを記載している。
具体的には、例えば図3に示すセキュリティレベル判別ルール126aは、流量Xと流量Yのうち、6時から9時までの時間帯の流量に顕著な差があれば(条件部)、その時間帯の流量が多い方の下流側に位置する領域のセキュリティレベルを「高」、上流側に位置する領域のセキュリティレベルを「低」とする(結論部)、と定めている。このセキュリティレベル判別ルール126aは、企業の正門や建物などに設置される入口専用ゲートや入口出口兼用ゲートに適している。その理由は、6時から9時までは出社した多くの従業員がゲート装置143を通って正門や建物に入るのに対して正門や建物から出る従業員は少ないためである。
また図3に示すセキュリティレベル判別ルール126bは、流量Xと流量Yのうち、17時から20時までの時間帯の流量に顕著な差があれば(条件部)、その時間帯の流量が多い方の上流側に位置する領域のセキュリティレベルを「高」、下流側に位置する領域のセキュリティレベルを「低」とする(結論部)、と定めている。このセキュリティレベル判別ルール126bは、企業の正門や建物などに設置される出口専用ゲートや入口出口兼用ゲートに適している。その理由は、17時から20時までは帰宅する多くの従業員がゲート装置143を通って建物や正門から出るのに対して正門や建物から入る従業員は少ないためである。
なお、図3に示すセキュリティレベル判別ルール126a、126bはあくまでも例であり、セキュリティレベル判別ルール126が図3に示すセキュリティレベル判別ルール126a、126bに限定されるものではない。
再び図2を参照すると、演算処理部130は、MPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有する演算処理装置である。演算処理部130は、記憶部120からプログラム121を読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム121とを協働させて各種処理部を実現するように構成されている。演算処理部130で実現される処理部として、入力部131、顔画像取得部132、照合部133、出力部134、流量計測部135、セキュリティレベル決定部136、および閾値変更部137がある。
入力部131は、通信インタフェース部114或いは操作入力部115を通じて外部から基準顔画像データ122、第1の照合閾値123、第2の照合閾値124、およびセキュリティレベル判別ルール126を入力し、記憶部120に記憶するように構成されている。
顔画像取得部132は、インタフェース部112を通じてカメラ部144から認証対象の人物の顔を撮像して得られた画像データを入力し、その画像データから認証対象の顔画像を第1の顔画像として取得(検出)するように構成されている。また顔画像取得部132は、インタフェース部113を通じてカメラ部145から認証対象の人物の顔を撮像して得られた画像データを入力し、その画像データから認証対象の顔画像を第2の顔画像として取得(検出)するように構成されている。顔画像取得部132は、人の一般的な顔の輪郭を示すテンプレートを画像データにマッチングさせることにより、画像データ内に存在する顔画像を取得する。テンプレートマッチング以外に公知の各種の顔検出アルゴリズムを使用してもよい。顔画像取得部132は、取得した第1の顔画像および第2の顔画像を照合部133に伝達するように構成されている。
照合部133は、基準顔画像データ122に含まれる基準顔画像と顔画像取得部132によって取得された認証対象の第1の顔画像との間の類似度を利用者ID毎に算出し、算出した利用者ID毎の類似度を第1の照合閾値123と比較した結果に基づいて、第1の顔画像が基準顔画像データ122に含まれる何れの利用者IDの基準顔画像と一致するか、或いは何れの基準顔画像とも一致しないかを判定するように構成されている。また照合部133は、基準顔画像データ122に含まれる基準顔画像と顔画像取得部132によって取得された認証対象の第2の顔画像との間の類似度を利用者ID毎に算出し、算出した利用者ID毎の類似度を第2の照合閾値124と比較した結果に基づいて、第2の顔画像が基準顔画像データ122に含まれる何れの利用者IDの基準顔画像と一致するか、或いは何れの基準顔画像とも一致しないかを判定するように構成されている。類似度の一例として、顔画像相互間の相互相関係数を用いることができる。その場合、両顔画像に同一人物の顔部分が含まれる場合に類似度が大きくなり、両顔画像に異なる人物の顔部分が含まれる場合に類似度が小さくなる。顔画像間の類似度としては、相互相関係数以外の公知の類似度算出技術を用いることができる。例えば、照合部133は、第1および第2の顔画像から顔の特徴量を抽出し、基準顔画像データ122に含まれる基準顔の特徴量と第1および第2の顔画像から抽出した顔の特徴量とを照合して、基準顔画像と第1および第2の顔画像との類似度を算出するように構成されていてよい。
また照合部133は、顔画像取得部132によって取得された認証対象の第1の顔画像との間の類似度が第1の照合閾値123以上になる利用者IDの基準顔画像が基準顔画像データ122に1つも存在しない場合、照合失敗の認証結果を生成して出力部134に伝達するように構成されている。また照合部133は、顔画像取得部132によって取得された照合対象の第1の顔画像との間の類似度が第1の照合閾値123以上になる基準顔画像が1以上存在する場合、類似度が最大の利用者IDと移動種別データAと認証時刻とを含む認証成功の認証結果を生成し、出力部134と流量計測部135とに伝達するように構成されている。ここで、移動種別データAは、認証成功した利用者の移動方向を示すデータであり、領域E1から領域E2への方向を表している。
さらに照合部133は、顔画像取得部132によって取得された認証対象の第2の顔画像との間の類似度が第2の照合閾値124以上になる利用者IDの基準顔画像が基準顔画像データ122に1つも存在しない場合、照合失敗の認証結果を生成して出力部134に伝達するように構成されている。また照合部133は、顔画像取得部132によって取得された認証対象の第2の顔画像との間の類似度が第2の照合閾値124以上になる基準顔画像が1以上存在する場合、類似度が最大の利用者IDと移動種別データBと認証時刻とを含む認証成功の認証結果を生成し、出力部134と流量計測部135とに伝達するように構成されている。ここで、移動種別データBは、認証成功した利用者の移動方向を示すデータであり、領域E2から領域E1への方向を表している。
出力部134は、照合部133によって生成された認証結果を、インタフェース部111を通じてゲート装置143へ送信するように構成されている。また出力部134は、上記認証結果を、通信インタフェース部114を介して外部の端末へ送信し、または/および、画面表示部116に表示するようにしてもよい。
流量計測部135は、ゲート装置143を通って領域E1から領域E2へ移動する利用者141の流量Xと領域E2から領域E1へ移動する利用者142の流量Yを計測し、記憶部120に記憶するように構成されている。流量計測部135は、照合部133による利用者141、142の顔認証の結果を利用して流量Xと流量Yを計測する。具体的には、流量計測部135は、照合部133から照合成功の認証結果を受け取ると、その認証結果から移動種別データと認証時刻とを抽出する。次に流量計測部135は、抽出した移動種別データが移動種別データAであれば、記憶部120に記憶されている流量Xにおける上記抽出した照合時刻を含む時間帯の流量を1だけインクリメントする。また流量計測部135は、抽出した移動種別データが移動種別データBであれば、記憶部120に記憶されている流量Yにおける上記抽出した照合時刻を含む時間帯の流量を1だけインクリメントする。
流量計測部135は上記の例に限定されない。例えば、流量計測部135は、利用者がゲート装置143を通過したことをその移動方向と共に検出する通過センサをゲート装置143に取り付け、その通過センサの検出信号に基づいて流量Xおよび流量Yを更新するように構成されていてもよい。或いは、流量計測部135は、カメラ部144およびカメラ部145で撮像して得られた画像から人を検出して移動方向を追跡することにより、領域E1から領域E2へ移動する利用者141および領域E2から領域E1へ移動する利用者142を検出し、その検出結果に基づいて流量Xおよび流量Yを更新するように構成されていてもよい。
セキュリティレベル決定部136は、記憶部120から流量データ125とセキュリティレベル判別ルール126を読み出し、それらに基づいて領域E1および領域E2のセキュリティレベルを決定するように構成されている。具体的には、セキュリティレベル決定部136は、セキュリティレベル判別ルール126の条件部が成立するか否かを流量データ125に基づいて判断し、条件部が成立したセキュリティレベル判別ルール126の結論部に従って領域E1および領域E2のセキュリティレベルを決定する。
閾値変更部137は、セキュリティレベル決定部136によって決定された領域E1および領域E2のセキュリティレベルに応じて第1の照合閾値123および第2の照合閾値124を変更するように構成されている。
このとき閾値変更部137は、領域E1のセキュリティレベルが「低」、領域E2のセキュリティレベルが「高」にそれぞれ決定された場合、第1の照合閾値123が第2の照合閾値124に比較して大きくなるように第1の照合閾値123および第2の照合閾値124を変更する。例えば閾値変更部137は、第1の照合閾値123を予め定められた値より大きくなるように変更し、第2の照合閾値124を予め定められた値より小さくなるように変更する。
また閾値変更部137は、領域E1のセキュリティレベルが「高」、領域E2のセキュリティレベルが「低」にそれぞれ決定された場合、第1の照合閾値123が第2の照合閾値124に比較して小さくなるように第1の照合閾値123および第2の照合閾値124を変更する。例えば閾値変更部137は、第1の照合閾値123を予め定められた値より小さくなるように変更し、第2の照合閾値124を予め定められた値より大きくなるように変更する。
上記のように閾値変更部137は、領域E1に比較して領域E2のセキュリティレベルが高く決定された場合と低く決定された場合とで互いに異なる増減方向に第1の照合閾値123を変更する。また上記のように閾値変更部137は、第1の照合閾値123を変更する増減方向と反対の増減方向に第2の照合閾値124を変更する。
図4は顔認証装置100の動作の概要を示すフローチャートである。図4を参照すると、まず顔認証装置100の入力部131は、外部から基準顔画像データ122を入力し、記憶部120に記憶する(ステップS1)。次に入力部131は、外部から第1の照合閾値123および第2の照合閾値124を入力し、記憶部120に記憶する(ステップS2)。このとき入力する第1の照合閾値123および第2の照合閾値124の値は、双方で同じ値であってもよく違った値であってもよい。また双方とも、例えば利便性を重視した小さな値であってもよく、安全性を重視した大きな値であってもよい。次に入力部131は、外部からセキュリティレベル判別ルール126を入力し、記憶部120に記憶する(ステップS3)。上記ステップS1〜S3の処理は、顔認証の運用を開始するための準備処理であり、一度実施していれば省略してよい。
次に顔認証装置100の顔画像取得部132は、領域E1から領域E2に向かって移動する利用者141の顔部分を撮像して得られた画像データを、インタフェース部112を通じてカメラ部144から入力し、その画像データから認証対象の顔画像(第1の顔画像)を取得する(ステップS4)。次に顔認証装置100の照合部133は、基準顔画像データ122に含まれる各基準顔画像と上記第1の顔画像との間の類似度を算出して第1の照合閾値123と比較することにより、第1の顔画像に対する顔認証を行い、認証成功の認証結果あるいは認証失敗の認証結果を生成する(ステップS5)。次に顔認証装置100の出力部134は、認証結果を、インタフェース部111を通じてゲート装置143へ送信する(ステップS6)。また顔認証装置100の流量計測部135は、認証成功の認証結果に含まれる移動種別データAおよび認証時刻に基づいて、記憶部120に記憶されている流量データ125の流量Xにおける認証時刻を含む時間帯の流量を1だけインクリメントする(ステップS7)。そして、顔認証装置100は、ステップS4に戻って上述した処理と同様の処理を繰り返す。
また顔認証装置100は、上記ステップS4〜S7を繰り返し実行する処理と並行して、以下に示すステップS8〜S11の処理を繰り返し実行する。まず顔認証装置100の顔画像取得部132は、領域E2から領域E1に向かって移動する利用者142の顔部分を撮像して得られた画像データを、インタフェース部113を通じてカメラ部145から入力し、その画像データから認証対象の顔画像(第2の顔画像)を取得する(ステップS8)。次に顔認証装置100の照合部133は、基準顔画像データ122に含まれる各基準顔画像データと上記第2の顔画像との間の類似度を算出して第2の照合閾値124と比較することにより、第2の顔画像に対する顔認証を行い、認証成功の認証結果あるいは認証失敗の認証結果を生成する(ステップS9)。次に顔認証装置100の出力部134は、認証結果をインタフェース部111を通じてゲート装置143へ送信する(ステップS10)。また顔認証装置100の流量計測部135は、認証成功の認証結果に含まれる移動種別データBおよび認証時刻に基づいて、記憶部120に記憶されている流量データ125の流量Yにおける認証時刻を含む時間帯の流量を1だけインクリメントする(ステップS11)。そして、顔認証装置100は、ステップS8に戻って上述した処理と同様の処理を繰り返す。
また顔認証装置100は、図4に示した処理と並行して図5に示す処理を実行する。図5を参照すると、顔認証装置100のセキュリティレベル決定部136は、照合閾値を変更する時期が到来したか否かを判定し(ステップS21)、変更時期が到来していなければ、ステップS21に戻って上述した処理と同様の処理を繰り返す。照合閾値を変更する時期が到来したか否かは、予め設定された日時が到来したか否か、運用開始時点或いは前回の変更時期から一定時間(例えば1日や数日)が経過したか否か、前回の変更時期以降に照合成功した回数が一定数に達したか否か、前回の変更時期以降に予め定められた特定の利用者IDについての照合成功回数が一定数に達したか否かなどで判断することができる。
次に顔認証装置100のセキュリティレベル決定部136は、変更時期が到来していれば、セキュリティレベル判別ルール126の条件部が成立するか否かを流量データ125に基づいて判断し、条件部が成立したセキュリティレベル判別ルール126の結論部に従って領域E1および領域E2のセキュリティレベルを決定する(ステップS22)。
次に顔認証装置100の閾値変更部137は、セキュリティレベル決定部136によって決定された領域E1および領域E2のセキュリティレベルに応じて第1の照合閾値123および第2の照合閾値124を変更する(ステップS23)。そして、ステップS21に戻って上述した処理と同様の処理を繰り返す。なお、ステップS23の実行後、図5に示す処理を終了するように構成してもよい。このような構成にすれば、流量によって第1の照合閾値と第2の照合閾値を1回設定し終えたら、設定を初期化するまでは同じ設定にしておくことができる。
以上のように、本実施形態に係る顔認証装置100によれば、ゲート装置143で仕切られた両側のセキュリティレベルを決定してそれに応じた第1の照合閾値および第2の照合閾値を自動的に変更することができる。そのため、管理者の負担を大幅に軽減することができる。
例えば図6に示すように、企業等の建物163の出入り口に、入場専用のゲート装置143aと出場専用のゲート装置143bとを仮設することを想定する。仮設した時点では、ゲート装置143aを通過する利用者の顔認証を行う顔認証装置100aおよびゲート装置143bを通過する利用者の顔認証を行う顔認証装置100bの第1および第2の照合閾値は全て同じ値になっている。その後、運用が開始され、例えば6時から9時までの時間帯に大勢の利用者が図6の矢印161の方向にゲート装置143aを通過していくと、それに応じて顔認証が実施され、その流量が計測されていく。また、例えば17時から20時までの時間帯に大勢の利用者が図6の矢印162の方向にゲート装置143bを通過していくと、それに応じて顔認証が実施され、その流量が計測されていく。そして、例えばその日の午前0時になると、顔認証装置100a、100bにおいてゲート両側のセキュリティレベルの決定とそれに応じた照合閾値の変更とが実施される。このとき顔認証装置100aでは、図3に示したセキュリティレベル判別ルール126aが適用され、その結果、矢印161の方向に流れる利用者の流量の下流側(即ち、建物内)のセキュリティレベルが「高」、上流側(即ち建物外)のセキュリティレベルが「低」に決定され、矢印161の方向に通過する利用者の顔認証の閾値は増大する方向、即ち安全性を重視するために他人受入率を下げる方向に調整される。また、顔認証装置100bでは、図3に示したセキュリティレベル判別ルール126bが適用され、その結果、矢印162の方向に流れる利用者の流量の上流側(即ち、建物内)のセキュリティレベルが「高」、下流側(即ち建物外)のセキュリティレベルが「低」に決定され、矢印162の方向に通過する利用者の顔認証の閾値は減少する方向、即ち利便性を重視するために本人拒否率を下げる方向に調整される。
図6の例では、ゲート装置143aを入口専用ゲート、ゲート装置143bを出口専用ゲートとして使用したが、ゲート装置143a、143bのそれぞれを出入り口兼用ゲートに使用した場合も同様の効果が得られる。また図6の例では、163を企業等の建物としたが、建物でなく、何らかの催しが行われるスペースであってもよい。
[第2の実施形態]
図7は本発明の第2の実施形態に係る顔認証装置200の概略を説明する図である。図7を参照すると、本実施形態に係る顔認証装置200は、領域E1と領域E2との間に設置されたゲート装置143を介して領域E1から領域E2へ通過する利用者141の顔認証を行い、その認証結果をゲート装置143に送信するように構成されている。
本実施形態に係る顔認証装置200は、ゲート装置143を介して領域E2から領域E1へ通過する利用者の顔認証は行わない点で、図1に示した顔認証装置100と相違し、それ以外は図1に示した顔認証装置100と同じである。なお、顔認証装置200は、ゲート装置143を介して領域E2から領域E1へ通過する利用者の流量はゲート装置143に設けられた図示しない通過センサ等で計測している。
本実施形態に係る顔認証装置100によれば、ゲート装置143で仕切られた両側のセキュリティレベルを決定してそれに応じた第1の照合閾値123を自動的に変更することができる。そのため、管理者の負担を大幅に軽減することができる。
本実施形態に係る顔認証装置100を例えば図6のゲート装置143aの顔認証装置100aとして使用する場合、図7の領域E1が建物外、領域E2が建物内となる向きにゲート装置143aを仮設する。同様に本実施形態に係る顔認証装置100を例えば図6のゲート装置143bの顔認証装置100bとして使用する場合、図7の領域E1が建物内、領域E2が建物外となる向きにゲート装置143bを仮設する。このようにしておくことにより、運用が開始され、例えば6時から9時までの時間帯に大勢の利用者が図6の矢印161の方向にゲート装置143aを通過し、また、例えば17時から20時までの時間帯に大勢の利用者が図6の矢印162の方向にゲート装置143bを通過していくと、それに応じて顔照合が実施され、その流量が計測されていく。そして、例えばその日の午前0時になると、顔認証装置100a、100bにおいてゲート両側のセキュリティレベルの決定とそれに応じた照合閾値の変更とが実施される。このとき顔認証装置100aでは、図3に示したセキュリティレベル判別ルール126aが適用され、その結果、矢印161の方向に流れる利用者の流量の下流側(即ち、建物内)のセキュリティレベルが「高」、上流側(即ち建物外)のセキュリティレベルが「低」に決定され、矢印161の方向に通過する利用者の顔認証の閾値は増大する方向、即ち安全性を重視するために他人受入率を下げる方向に調整される。また、顔認証装置100bでは、図3に示したセキュリティレベル判別ルール126bが適用され、その結果、矢印162の方向に流れる利用者の流量の上流側(即ち、建物内)のセキュリティレベルが「高」、下流側(即ち建物外)のセキュリティレベルが「低」に決定され、矢印162の方向に通過する利用者の顔認証の閾値は減少する方向、即ち利便性を重視するために本人拒否率を下げる方向に調整される。
[第3の実施形態]
図8は本発明の第3の実施形態に係る顔認証装置300のブロック図である。図8を参照すると、顔認証装置300は、顔画像取得部301、照合部302、流量計測部303、セキュリティレベル決定部304を含んで構成される。
顔画像取得部301は、第1の領域と第2の領域との間に設置されたゲート(図示せず)を通って第1の領域から第2の領域へ移動する利用者の顔画像を第1の顔画像として取得するように構成されている。顔画像取得部301は、図2の顔画像取得部132と同様に構成することができるが、それに限定されない。
照合部302は、顔画像取得部301によって取得された第1の顔画像に対する顔認証を行うように構成されている。照合部302は、図2の照合部133と同様に構成することができるが、それに限定されない。
流量計測部303は、ゲートを通って第1の領域から第2の領域へ移動する利用者の流量と第2の領域から第1の領域へ移動する利用者の流量を計測するように構成されている。流量計測部303は、図2の流量計測部135と同様に構成することができるが、それに限定されない。
セキュリティレベル決定部304は、流量計測部303によって計測された流量に基づいて、第1の領域および第2の領域のセキュリティレベルを決定するように構成されている。セキュリティレベル決定部304は、図2のセキュリティレベル決定部136と同様に構成することができるが、それに限定されない。
上述のように構成された顔認証装置300は、以下のように動作する。即ち、まず顔画像取得部301は、第1の領域と第2の領域との間に設置されたゲート(図示せず)を通って第1の領域から第2の領域へ移動する利用者の顔画像を第1の顔画像として取得する。次に照合部302は、顔画像取得部301によって取得された第1の顔画像に対する顔認証を行う。次に流量計測部303は、ゲートを通って第1の領域から第2の領域へ移動する利用者の流量と第2の領域から第1の領域へ移動する利用者の流量を計測する。次にセキュリティレベル決定部304は、流量計測部303によって計測された流量に基づいて、第1の領域および第2の領域のセキュリティレベルを決定する。
本実施形態に係る顔認証装置100によれば、管理者の負担を大幅に軽減することができる。その理由は、ゲートを通過する利用者の流量を計測し、その計測した流量に基づいてゲートで仕切られた両側のセキュリティレベルを決定するため、管理者自身がゲートで仕切られた両側のセキュリティレベルを決定する必要がなくなるためである。
以上、上記各実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
本発明は、入退室監視システムや勤怠管理システムなどに利用でき、特に管理者の負担を招くことなく、照合に使用する閾値を適切に自動修正して、利便性や安全性の向上を図る場合に適している。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
第1の領域と第2の領域との間に設置されたゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の顔画像を第1の顔画像として取得する顔画像取得部と、
前記第1の顔画像に対する顔認証を行う照合部と、
前記ゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の流量と前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の流量を計測する流量計測部と、
前記計測された流量に基づいて、前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルを決定するセキュリティレベル決定部と、を含む
顔認証装置。
[付記1−1]
前記照合部は第1の閾値に基づいて前記第1の顔画像に対する顔認証を行い、
前記決定された前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルに応じて前記第1の閾値を変更する閾値変更部を更に備える、
付記1に記載の顔認証装置。
[付記2]
前記セキュリティレベル決定部は、前記計測された流量と予め設定されたセキュリティレベル判別ルールとに基づいて、前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルを決定する、
付記1に記載の顔認証装置。
[付記3]
前記セキュリティレベル判別ルールは、前記計測された流量が満たすべき条件を記載した条件部と、前記条件が成立したときの前記第1の領域と前記第2の領域のセキュリティレベルを記載した結論部とを含む、
付記2に記載の顔認証装置。
[付記4]
前記条件部は、指定した時間帯では前記第1の領域から前記第2の領域へ移動した利用者の流量と前記第2の領域から前記第1の領域へ移動した利用者の流量とに差があることを前記条件として記載し、前記結論部では、前記指定した時間帯における流量が多い方の下流側および上流側の何れを他方に比べてセキュリティレベルを高くするかを記載する、
付記3に記載の顔認証装置。
[付記5]
前記閾値変更部は、前記第1の領域に比較して前記第2の領域のセキュリティレベルが高く決定された場合と低く決定された場合とで互いに異なる増減方向に前記第1の閾値を変更する、
付記1乃至4の何れかに記載の顔認証装置。
[付記6]
前記閾値変更部は、前記第1の領域に比較して前記第2の領域のセキュリティレベルが高く決定された場合には予め定められた値より大きくなるように前記第1の閾値を変更し、前記第1の領域に比較して前記第2の領域のセキュリティレベルが低く決定された場合には前記予め定められた値より小さくなるように前記第1の閾値を変更する、
付記1乃至5の何れかに記載の顔認証装置。
[付記7]
前記顔画像取得部は、さらに、前記ゲートを通って前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の顔画像を第2の顔画像として取得し、
前記照合部は、さらに、前記第2の顔画像と前記登録利用者毎の基準顔画像との間の類似度を算出して第2の閾値と比較することにより、前記第2の顔画像に対する顔認証を行い、
前記閾値変更部は、前記第1の閾値を変更する増減方向と反対の増減方向に前記第2の閾値を変更する
付記1乃至6の何れかに記載の顔認証装置。
[付記8]
前記流量計測部は、前記照合部における前記第1の顔画像に対する顔認証の成功回数を計数することにより、前記ゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の流量を計測する、
付記1乃至7の何れかに記載の顔認証装置。
[付記9]
第1の領域と第2の領域との間に設置されたゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の顔画像を第1の顔画像として取得し、
前記第1の顔画像に対する顔認証を行い、
前記ゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の流量と前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の流量を計測し、
前記計測された流量に基づいて、前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルを決定する、
顔認証方法。
[付記9−1]
前記顔認証では、第1の閾値に基づいて前記第1の顔画像に対する顔認証を行い、
前記決定された前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルに応じて前記第1の閾値を変更する、
付記9に記載の顔認証方法。
[付記10]
前記セキュリティレベルの決定では、前記計測された流量と予め設定されたセキュリティレベル判別ルールとに基づいて、前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルを決定する、
付記9に記載の顔認証方法。
[付記11]
前記セキュリティレベル判別ルールは、前記計測された流量が満たすべき条件を記載した条件部と、前記条件が成立したときの前記第1の領域と前記第2の領域のセキュリティレベルを記載した結論部とを含む、
付記10に記載の顔認証方法。
[付記12]
前記条件部は、指定した時間帯では前記第1の領域から前記第2の領域へ移動した利用者の流量と前記第2の領域から前記第1の領域へ移動した利用者の流量とに差があることを前記条件として記載し、前記結論部では、前記指定した時間帯における流量が多い方の下流側および上流側の何れを他方に比べてセキュリティレベルを高くするかを記載する、
付記11に記載の顔認証方法。
[付記13]
前記第1の閾値の変更では、前記第1の領域に比較して前記第2の領域のセキュリティレベルが高く決定された場合と低く決定された場合とで互いに異なる増減方向に前記第1の閾値を変更する、
付記9乃至12の何れかに記載の顔認証方法。
[付記14]
前記第1の閾値の変更では、前記第1の領域に比較して前記第2の領域のセキュリティレベルが高く決定された場合には予め定められた値より大きくなるように前記第1の閾値を変更し、前記第1の領域に比較して前記第2の領域のセキュリティレベルが低く決定された場合には前記予め定められた値より小さくなるように前記第1の閾値を変更する、
付記9乃至13の何れかに記載の顔認証方法。
[付記15]
さらに、
前記ゲートを通って前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の顔画像を第2の顔画像として取得し、
前記第2の顔画像と前記登録利用者毎の基準顔画像との間の類似度を算出して第2の閾値と比較することにより、前記第2の顔画像に対する顔認証を行い、
前記第1の閾値を変更する増減方向と反対の増減方向に前記第2の閾値を変更する、
付記9乃至14の何れかに記載の顔認証方法。
[付記16]
前記流量の計測では、前記第1の顔画像に対する顔認証の成功回数を計数することにより、前記ゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の流量を計測する、
付記9乃至15の何れかに記載の顔認証方法。
[付記17]
コンピュータを、
第1の領域と第2の領域との間に設置されたゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の顔画像を第1の顔画像として取得する顔画像取得部と、
前記第1の顔画像に対する顔認証を行う照合部と、
前記ゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の流量と前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の流量を計測する流量計測部と、
前記計測された流量に基づいて、前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルを決定するセキュリティレベル決定部と、して機能させる
プログラム。
[付記18]
前記照合では、前記第1の顔画像から抽出した顔の特徴量と登録利用者毎の基準顔画像から抽出した顔の特徴量とを照合して前記第1の顔画像と前記基準顔画像との類似度を算出する、
付記1乃至17の何れかに記載の顔認証装置、顔認証方法、およびプログラム。
100…顔認証装置
100a…顔認証装置
100b…顔認証装置
111…インタフェース部
112…インタフェース部
113…インタフェース部
114…通信インタフェース部
115…操作入力部
116…画面表示部
120…記憶部
121…プログラム
122…基準顔画像データ
123…第1の照合閾値
124…第2の照合閾値
125…流量データ
126…セキュリティレベル判別ルール
126a…セキュリティレベル判別ルール
126b…セキュリティレベル判別ルール
130…演算処理部
131…入力部
132…顔画像取得部
133…照合部
134…出力部
135…流量計測部
136…セキュリティレベル決定部
137…閾値変更部
141…利用者
142…利用者
143…ゲート装置
143a…ゲート装置
143b…ゲート装置
161…利用者の通過方向を示す矢印
162…利用者の通過方向を示す矢印
163…建物
200…顔認証装置
300…顔認証装置
301…顔画像取得部
302…照合部
303…流量計測部
304…セキュリティレベル決定部
305…閾値変更部

Claims (7)

  1. 第1の領域と第2の領域との間に設置されたゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の顔画像を第1の顔画像として取得し、前記ゲートを通って前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の顔画像を第2の顔画像として取得する顔画像取得部と、
    前記第1の顔画像に対する顔認証と前記第2の顔画像に対する顔認証を行う照合部と、
    前記ゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の流量と前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の流量を計測する流量計測部と、
    前記計測された流量のうちの特定時間帯の流量に基づいて、前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルを決定するセキュリティレベル決定部と、
    前記第1の領域および前記第2の領域のうち前記決定されたセキュリティレベルが低い側から高い側へ移動する利用者の顔画像の照合のための閾値を、セキュリティレベルが高い側から低い側へ移動する利用者の顔画像の照合のための閾値より高く設定する閾値変更部と、
    を含む
    顔認証装置。
  2. 前記セキュリティレベル決定部は、前記計測された流量と予め設定されたセキュリティレベル判別ルールとに基づいて、前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルを決定する、
    請求項1に記載の顔認証装置。
  3. 前記セキュリティレベル判別ルールは、前記計測された流量が満たすべき条件を表す条件部と、前記条件が成立したときの前記第1の領域と前記第2の領域のセキュリティレベルを表す結論部とを含む、
    請求項2に記載の顔認証装置。
  4. 前記条件部は、指定した時間帯では前記第1の領域から前記第2の領域へ移動した利用者の流量と前記第2の領域から前記第1の領域へ移動した利用者の流量とに差があることを前記条件として表し、前記結論部では、前記指定した時間帯における流量が多い方の下流側および上流側の何れを他方に比べてセキュリティレベルを高くするかを表す、
    請求項3に記載の顔認証装置。
  5. 前記流量計測部は、前記照合部における前記第1の顔画像に対する顔認証の成功回数を計数することにより、前記ゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の流量を計測する、
    請求項1乃至4の何れかに記載の顔認証装置。
  6. 顔画像取得部と照合部と流量計測部とセキュリティレベル決定部と閾値変更部とを有する顔認証装置が実行する顔認証方法であって、
    前記顔画像取得部が、第1の領域と第2の領域との間に設置されたゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の顔画像を第1の顔画像として取得し、前記ゲートを通って前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の顔画像を第2の顔画像として取得し、
    前記照合部が、前記第1の顔画像に対する顔認証と前記第2の顔画像に対する顔認証を行い、
    前記流量計測部が、前記ゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の流量と前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の流量を計測し、
    前記セキュリティレベル決定部が、前記計測された流量のうちの特定時間帯の流量に基づいて、前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルを決定し、
    前記閾値変更部が、前記第1の領域および前記第2の領域のうち前記決定されたセキュリティレベルが低い側から高い側へ移動する利用者の顔画像の照合のための閾値を、セキュリティレベルが高い側から低い側へ移動する利用者の顔画像の照合のための閾値より高く設定する、
    顔認証方法。
  7. コンピュータを、
    第1の領域と第2の領域との間に設置されたゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の顔画像を第1の顔画像として取得し、前記ゲートを通って前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の顔画像を第2の顔画像として取得する顔画像取得部と、
    前記第1の顔画像に対する顔認証と前記第2の顔画像に対する顔認証を行う照合部と、
    前記ゲートを通って前記第1の領域から前記第2の領域へ移動する利用者の流量と前記第2の領域から前記第1の領域へ移動する利用者の流量を計測する流量計測部と、
    前記計測された流量のうちの特定時間帯の流量に基づいて、前記第1の領域および前記第2の領域のセキュリティレベルを決定するセキュリティレベル決定部と、
    前記第1の領域および前記第2の領域のうち前記決定されたセキュリティレベルが低い側から高い側へ移動する利用者の顔画像の照合のための閾値を、セキュリティレベルが高い側から低い側へ移動する利用者の顔画像の照合のための閾値より高く設定する閾値変更部と、して機能させる
    プログラム。
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