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JP6627300B2 - 包装袋および包装体 - Google Patents

包装袋および包装体 Download PDF

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JP6627300B2
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Description

本発明は、包装袋および包装体に関する。特に、包装対象となる物品の中でも衛生用品を収容するのに好適な包装袋と当該包装袋により衛生用品を収容した包装体に関する。
物品、例えば、靴下、肌着等の衣類や、使い捨ておむつ、軽失禁パッド、生理用品等の衛生用品を収容可能な包装袋の一例が、例えば、特許文献1に開示されている。
一方、開封後の包装袋に収容された物品をできる限り清潔に保つために、包装袋の開口を開放/閉塞することが可能な開閉部を包装袋に設けることが好ましい。当該開閉部は、例えば、互いに係合して閉塞可能な一対の係合部として包装袋の頂部に設けられる。
特開2001−247181号公報
ここで、開閉部を、特許文献1に記載されたような包装袋の頂部の開口付近に設け、開封後に開閉部により閉塞しようとすると、包装袋の開口の全周に亘って、一対の係合部を係合して閉塞しなければならず、手間がかかる場合があった。また、充分に閉塞されていない場合、係合されていない開口から塵埃などの異物が侵入し、収容された物品が汚れる可能性があった。
本発明の目的は、開封後の包装袋の開口を閉塞する手間を軽減することが可能な包装袋および包装体を提供することにある。
本発明による包装袋は、胴部と、胴部の天面を覆う頂部と、を備えて物品を収容可能な包装袋であって、頂部には、包装袋を開封するための開封部であって、破断に応じ開口を形成することで包装袋を開封する開封線を複数含む、開封部と、開封部を挟んで配置され、係合により開口を選択的に覆うことが可能な一対の係合部を有し、包装袋の内部を開放/閉塞することが可能な開閉部と、が設けられることを特徴とするものである。
本発明による包装袋は、胴部と、胴部の天面を覆う頂部と、を備えて物品を収容可能な包装袋であって、頂部には、包装袋を開封するための開封部であって、破断に応じ開口を形成することで包装袋を開封する少なくとも1つの開封線を含む、開封部と、開封部を挟んで配置され、互いに係合可能な一対の係合部を有し、包装袋の内部を開放/閉塞することが可能な開閉部と、が複数組設けられることが可能であることを特徴とするものである。
また、本発明による包装体は、本発明による包装袋によって物品を収容したことを特徴とするものである。
本発明によれば、開封部を破断して開口が形成された範囲のみを閉塞すれば、収容された物品を清潔に保持することが可能となるため、開封後の包装袋の開口を閉塞する手間を軽減することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る、包装袋および包装体の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る、包装袋および包装体を示す図であり、(a)は図1のIIa方向の正面図、(b)は上面図である。 本発明の第1の実施形態に係る、包装袋および包装体の開封手順の一例について説明するための図であり、(a)は開封部を破断する前の包装袋の上面、(b)は開封部の一部を破断して開口を設けた後の包装袋の上面、(c)は開封部の全部を破断して開口を設けた後の包装袋の上面、を模式的に示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る包装袋を閉塞する様子について説明するための図であり、(a)は図2(b)のIVA−IVA方向断面図、(b)は開封後かつ閉塞後の包装袋の開閉部付近を示す図、(c)は閉塞後の包装袋および包装体の斜視図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る、包装袋および包装体の天面部に設けられる開封部の形成例を示す図であり、(a)は略E字状に形成された開封部、(b)は略王字状に形成された開封部、(c)は4本の開封線が略平行にそれぞれ形成された開封部、をそれぞれ模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る、包装袋および包装体の斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る、包装袋および包装体に設けられた開閉部を閉じる様子について説明するための図である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
なお、本明細書および特許請求の範囲の記載において、「天面」および「底面」とは、包装袋によって画成された物品の収容空間の面自体を指すものとして参照される。但し、これらの用語はあくまで便宜上のものであり、重力方向における絶対的な位置を規定するものではないことは勿論である。また、「上」、「下」などの用語についても同様である。「底面部」とは、「底面」に位置している包装袋の実体的な部分を指すものとして参照される。一方、「頂部」とは、天面を覆っている実体的な部分である天面部と、これに必要に応じて付帯する部分と、を含む部分を言い、当該付帯部分がない場合には天面部自体と等しい。
また、本明細書および特許請求の範囲の記載において、「包装体」とは、物品が収容された状態の包装袋、特に包装袋に複数の物品が収容されることで製造された後であって且つ開封前のものをいう。
さらに、本明細書および特許請求の範囲の記載における「閉塞」という用語は、包装袋の内部を雰囲気から完全に遮断すること(すなわち封止すること)だけでなく、包装袋の内部を異物の侵入から効果的に保護できる程度に実質的に包装袋を閉じることも包含するものである。
本明細書および特許請求の範囲の記載において、「接着」とは、接着剤を使用したものの他、溶着によるもの、熱融着(以下、ヒートシールということがある)によるものも含む。
本発明の実施形態に係る包装袋は、物品の取り出しに必要十分な程度の開口が形成されるように開封部を設け、その開封部を挟むように開閉部を設ける。この構成により、その開封部を破断して開口が設けられた範囲のみを閉塞すれば、収容された物品を清潔に保持することが可能となるため、開封後の包装袋の開口を閉塞する手間を軽減することが可能となるものである。
<第1の実施形態>
図1および図2に本発明の第1の実施形態に係る、包装袋1および包装体100を示し、図1は斜視図、図2(a)は図1のIIa方向の正面図、図2(b)は上面図をそれぞれ表す。
本実施形態に係る包装袋1は、いわゆる、天面側に片ガセットを配置したタイプのものである。包装袋1は、天面と底面との間の物品(本実施形態では衛生用品2)を収容する空間を実質的に画成する胴部3と、当該胴部3の天面を覆う頂部4とを備えて構成される。なお、これらの部分は別体に製造された後に一体化されたものではなく、1枚のシート状部材の折り曲げ等によって予め一体に形成されているものである。
本実施形態の包装袋1は、図1に示すように、衛生用品2を複数収容した状態で略直方体形状を呈し、胴部3は、包装袋1の底面部と略垂直な4つの側面部とを有する。図2(b)に示すように、その略直方体を包装袋1の天面側からみた場合の包装袋1の上面の形状は略長方形である。なお、本明細書および特許請求の範囲の記載において「略直方体」というときは、当然に立方体も含まれるし、「略長方形」というときは、当然に正方形も含まれる。包装袋1の上面の形状が正方形である場合、いずれの辺を本明細書および特許請求の範囲の記載における長辺(または短辺)とみなしてもよい。
頂部4には、包装袋1の胴部3の天面と略平行に配されて衛生用品2を覆う天面部5と、これに付帯して天面部5の周縁から立ち上がる立ち上がり部6と、が設けられる。天面部5には、開封部7が設けられ、開封部7は、破断に応じ開口を形成することで包装袋1を開封する開封線を複数含む。開封線は、例えば、ミシン目として天面部5上に形成される。この開封線を破断することで、衛生用品2が支障なく取り出せる程度の大きさの開口が形成される。本実施形態では、開封部7は、天面部5上に3つ(3本)の開封線により略H字状に形成されている。
頂部4には包装袋1の内部を開放/閉塞することが可能な開閉部8が設けられる。本実施形態では、開閉部8を閉じることによって包装袋1の開口を閉塞し、開閉部8を開くことによって包装袋1の開口を開放する。具体的には、開閉部8は、例えば、互いに係合(例えば、咬合)することで包装袋1の開口を閉塞可能な一対の係合部を有するチャックで構成され、図1および図2(b)に示すように、互いに係合可能な雌係合部材8aと雄係合部材8bとで構成される。本実施形態では、開閉部8は、包装袋1の胴部3の底面部と略平行であって、立ち上がり部6が囲む天面部5上の空間に面するよう内周に沿って配置され、例えば、包装袋1の表面に接着することによって形成される。本実施形態では、図2(b)に示す略長方形の上半分であって立ち上がり部6の対向側面部分6aの内周部分に雌係合部材8aが形成され、図2(b)に示す略長方形の下半分であって立ち上がり部6の対向側面部分6bの内周部分に雄係合部材8bが形成される。
また、雌係合部材8aおよび雄係合部材8bは、開封部7を挟んで配置される。本実施形態では、雌係合部材8aおよび雄係合部材8bは、図2(b)に示すように、略H字状に形成された開封部7を囲むように挟んで配置されている。この配置により、開封部7を破断して形成された包装袋1の開口を、開閉部8により閉塞することが可能となるため、開封後に塵埃や虫などの異物が侵入し衛生用品2に付着することを防止することが可能となる。
さらに、雌係合部材8aおよび雄係合部材8bは、係合により開口を選択的に覆うことが可能である、つまり、ユーザは、包装袋1の天面部5に設けられた複数の開封線のうち、どの開封線から破断して、何処に開口を形成させるのかを選択することができ、雌係合部材8aおよび雄係合部材8bによって、どの開口を覆う(または閉塞する)のかを選択することが可能となっている。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る、包装袋1および包装体100の開封手順の一例について説明するための図であり、図3(a)は開封部7を破断する前の包装袋1の上面、図3(b)は開封部7の一部を破断して開口を設けた後の包装袋1の上面、図3(c)は開封部7の全部を破断して開口を設けた後の包装袋1の上面、を模式的に示した図である。
ユーザは、例えば、図3(a)に示すような開封部7の略H字の中央部分から開封線を破断していき、図3(b)に示すように、開封部7のうち半分(図3(b)では上半分)を破断して開口を形成し包装袋1を開封する。そして、ユーザは、形成された開口から、必要な枚数の衛生用品2を取り出して、雌係合部材8aと雄係合部材8bとを必要な範囲において一部係合させて包装袋1の開口を閉塞する(図4(c)を参照)。つまり、この開口は、雌係合部材8aおよび雄係合部材8bを一部係合することで開閉部8により覆われるように形成されることになる。よって、雌係合部材8aと雄係合部材8bとを全て係合する必要がなく、雌係合部材8aと雄係合部材8bとを一部係合するだけで、包装袋1全体の開口が閉塞され、包装袋1内に収容された衛生用品2を清潔に保持することが可能になる。したがって、包装袋1の開口を閉塞する手間が軽減されることになり、包装袋1を迅速に閉塞することが可能になる。また、この開封部7の構成により、ユーザの要望に応じて、包装袋1に形成される開口の数や面積を選択する(または段階的に増やす)ことが可能となっている。例えば、ユーザは、図3(b)に示す開封部7の破断状態から、開封部7をさらに破断して、図3(c)に示すような開封部7が全て破断された状態にすることができる。
本実施形態においては、図2(a)に示すように、包装袋1には収容した衛生用品2と天面部5とに間隙L2が設けられる。このように、間隙L2が設けられることによって、包装袋1の天面部5には、開封部7の両側を互いに離れる方向に引っ張って破断させる操作を容易にする掴み代を形成することが可能となる。掴み代が形成されるための間隙L2は適切に設定することができ、例えば、上記略長方形の短辺L1(図2(b)を参照)の2分の1以上とすることができる。この場合、収容した衛生用品2と開閉部8との間隔(高さ)L3は、略長方形の長辺に相当する立ち上がり部6の対向側面部分6a,6bを短辺方向に引き寄せて開閉部8を閉じる(雌係合部材8aおよび雄係合部材8bの係合を行わせる)という条件に基づけば、L3>L2≧(1/2)L1であるべきである。さらに、開閉操作を行い易くするためには、開閉部8は立ち上がり部6の上縁に近い位置に設けられることが好ましい。
本実施形態では、包装袋1の天面部5に掴み代が形成されることを前提として間隙L2を設定したが、これは必須ではない。つまり衛生用品2は、胴部3の底面部から頂部4の天面部5までの空間全域に集積されるものでもよく、チャック部8を閉じる操作を可能とする上では、L3>(1/2)L1であるように規定されていればよい。また、上面視において包装袋1が略正方形状をなすのであれば、L3を当該正方形の一辺の長さに基づいて規定することができる。
さらに、本実施形態では、高さL3を、開封前に包装袋1に収容されている衛生用品2の位置から規定したが、開封前には開封部7が閉塞機能を果たしているために、開閉部8が閉じていることは要件ではない。従って、例えば衛生用品が平積みされた状態で収容される包装袋であれば、開封前の段階では上記高さL3が確保されていなくても、最上位の一枚が取り出されたときに高さL3が確保されればよい。また、立ち上がり部6に持ち手が取り付けられるのであれば、確保すべき高さL3を考慮して持ち手の取り付け位置を定めることができる。
図4を用い、本発明の第1の実施形態に係る包装袋1を閉塞する様子について説明する。ここで、図4(a)は、図2(b)のIVA−IVA方向断面図であって、開封前の包装袋1の開閉部8付近を示し、図4(b)は、開封後かつ閉塞後の包装袋1の開閉部8付近の模式図を示す。また、図4(c)に閉塞後の包装袋1および包装体100の斜視図を示す。
包装袋1の開封前の開閉部8については、図4(a)に示すように、雌係合部材8aと雄係合部材8bとが互いに離れて、対向している様子がわかる。開封後の包装袋1を閉塞する際の開閉部8については、図4(b)に示すように、雌係合部材8aと雄係合部材8bとが互いに係合して包装袋1を閉塞している様子がわかる。例えば、図3(b)に示すように、開封部7の一部が破断され包装袋1に開口が形成されている場合、図4(b)および図4(c)に示すように、ユーザは、雌係合部材8aと雄係合部材8bとを一部係合することで、包装袋1に収容された衛生用品2を清潔に保持することが可能となる。つまり、図4(c)に示すように、雌係合部材8aと雄係合部材8bとで係合されていない部分の下方では、天面部5に形成された開封部7は未だ破断されていないため、その破断されていない部分が閉塞機能を果たし、塵埃などの異物の侵入が妨げられるようになっている。
本実施形態では、開封部7は、略H字状となっているが、開閉部8を閉じる手間を軽減するという目的が達成され得るものであれば、適宜変更が可能である。次に開封部7の複数の形成例について説明するが、開封部7の形成はこれらに限定されるものではない。
図5(a)から図5(c)は、本発明の第1の実施形態の変形例に係る、包装袋1および包装体100の天面部5に設けられる開封部7の形成例を示す模式図である。
図5(a)および図5(b)に示すような形成例では、開封部7は、天面部5上に4つ(4本)の開封線により形成され、図5(a)では略E字状、図5(b)では略王字状にそれぞれ形成されている。図5(c)に示すような開封部7の形成例では、包装袋1の天面部5上に4つの開封線が略平行にそれぞれ形成され、開封線が破断されることによってスリット状の開口がそれぞれ形成される。ユーザは、例えば、4つの開封線から1つを選択して、開封線を破断して開口を形成させ、この開口を介して必要枚数の衛生用品を取り出すことができる。
図5(a)から図5(c)に示すような開封部7の形成例であっても、開封部7の一部を破断して、包装袋1に開口を形成することが可能となるので、雌係合部材8aおよび雄係合部材8bによって、開口が形成された範囲だけ係合すれば良くなり、包装袋1の開口を閉塞する手間が軽減される。
また、本実施形態では、包装袋1の胴部3には複数の衛生用品2を並置して配列可能である。衛生用品2は、図2(b)に示す上記略長方形の長辺と略平行な方向に配列されている。ここで、衛生用品2の配列方向に応じて開封部7の形成位置を規定することで、より小さな開口で、衛生用品2を取り出すことが可能となる。具体的には、例えば、開封線を、衛生用品2の配列方向と略垂直方向に延在するように天面部5上に形成することによって、ユーザは、その開封線を破断して形成されたスリット状の小さな開口から衛生用品2を容易に取り出すことが可能になる。そして、包装袋1を閉塞するためには、その小さな開口分の範囲だけ、雌係合部材8a、雄係合部材8bで係合すれば良いことになり、包装袋1の開口を閉塞する動作に掛ける時間を低減させることが可能となる。
本実施形態では、物品として衛生用品を対象としたが、衛生用品は、他の物品に比べて、包装袋内部への異物の侵入を防ぐため、包装袋を開封し、収容された衛生用品を取り出して閉塞する、という一連の動作を迅速に行うことへの要求が高いことから、本発明の効果をより享受できる。
ここで包装袋1の製造工程の一例を以下に述べる。
包装袋1は、一側縁にはガセット部が設けられ、当該一側縁に対向する他側縁が開放状態になった長尺状のフィルム(以下、片ガセットフィルムということがある)から製造される。上記ガセット部は、一側縁を谷折りにしたガセット構造となっており、一側縁を谷折りにして形成される2つの山(以下、ガセット半部ということがある)を有する。
(1)先ず、包装袋1の天面部5および立ち上がり部6が形成される領域を設けるため、ガセット半部の先端から基端までの間のうち一定幅で、図2(a)に示す包装袋1の正面から見て横方向に相当する方向(片ガセットフィルムの長手方向)に、ガセット半部の内側の面を接着する。この接着は、2つのガセット半部についてそれぞれ行われ、例えば、ヒートシールによって行われる。
(2)そして、図2(a)に示す包装袋1の正面から見て横方向に相当する方向(片ガセットフィルムの長手方向)において所定間隔で、一側縁から他側縁までを一定幅で片ガセットフィルムを接着し、片ガセットフィルムに複数の接着部を形成させる。
(3)次に、接着部の幅が半分になるように、図2(a)に示す包装袋1の高さ方向に相当する方向(片ガセットフィルムの短手方向)に沿って、複数の接着部をそれぞれ切断していくと、両側端が接着された個々の袋状のフィルムを得ることができる。
(4)個々になった袋状のフィルムのうちガセット部を折り畳んで、天面部5、立ち上がり部6、および4つの側面部を形成することによって、底面部が開放状態の包装袋1を得ることができる。衛生用品2は、その開放された他側縁から挿入され、図1の破断部分に示すように収容され、他側縁を折り込むことによって包装袋1に収容されることになる。折り込まれた他側縁は、接着によって封止される。
本実施形態では、図1に示すように、包装袋1の4つの側面部のうち対向する2つの側面部は、接着部を切断したときにできるシール部を中央付近にそれぞれ有し、残りの対向する2つの側面部は、シール部を有さない略フラットな面をそれぞれ有する。
本実施形態では、開封部7は、例えば、上記製造工程(1)の前、または、上記製造工程(1)から(4)の間において、片ガセットフィルムの表面に形成される。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態に係る包装袋は、胴部の天面を覆う、いわゆる切妻屋根型形状の頂部を有したものである。このような第1の実施形態と異なる形状の包装袋についても、物品(本実施形態においては衛生用品2)の取り出しに必要十分な程度の開口が形成されるように開封部を設け、その開封部を挟むように開閉部を設けることにより、開封後の包装袋の開口を閉塞する手間を軽減することが可能となる。
図6に本発明の第2の実施形態に係る、開封前の包装袋10および包装体110の斜視図を表す。本実施形態に係る包装袋を構成する各要素のうち、同様の機能を有するものについては、第1の実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
包装袋10は、天面と底面との間の衛生用品2を収容する空間を実質的に画成する胴部13と、胴部13の天面を覆う頂部14とを備えて構成される。なお、これらの部分は別体に製造された後に一体化されたものではなく、1枚のシート状部材の折り曲げ等によって予め一体に形成されているものである。
本実施形態の包装袋10の胴部13は、包装袋10の底面部と略垂直な4つの側面部とを有する。頂部14には、切妻屋根型形状を呈する一対の傾斜面部15とこれらに挟まれるように立ち上がり部16とが設けられる。一対の傾斜面部15には、その水平方向の長さ未満、例えばその長さの2分の1程度の開封部17が、異なる妻部分から延在するように設けられる。開封部17は、破断に応じ開口を形成することで包装袋10を開封する少なくとも1つの開封線を含む。本実施形態では、開封線は、包装袋10の胴部13の底面部と略平行であって、一対の傾斜面部15に1つずつ配置されている。
また、一対の傾斜面部15には、包装袋10の内部を開放/閉塞することが可能な開閉部18が設けられる。開閉部18は、第1の実施形態と同様に、例えば、互いに係合することで包装袋10の開口を閉塞可能な一対の係合部で構成されたチャックで構成され、図6に示すように、互いに係合可能な雌係合部材18aと雄係合部材18bとで構成される。本実施形態では、雌係合部材18aおよび雄係合部材18bは、包装袋10の胴部13の底面部と略平行であって、一対の傾斜面部15に設けられた開封線を挟んで配置され、包装袋10の傾斜面部15のうち外側の面に設けられる。雌係合部材18a、雄係合部材18b、および開封線は、互いに略平行となるように設けられている。
本実施形態では、包装袋10の頂部14には、開封部17と、雌係合部材18aおよび雄係合部材18bと、の組が複数組設けられる。具体的には、図6に示すように、一対の傾斜面部15に、開封部17と、雌係合部材18aおよび雄係合部材18bと、の組が、1組ずつ配置されている。この構成により、開封線を破断して形成された包装袋10の開口は、雌係合部材18aおよび雄係合部材18bの係合により選択的に覆われることが可能となる。つまり、ユーザは、包装袋10の一対の傾斜面部15に設けられた複数の開封線のうち、どの開封線から破断して、何処に開口を形成させるのかを選択することができ、雌係合部材18aおよび雄係合部材18bによって、どの開口を覆う(または閉塞する)のかを選択することが可能となっている。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る、包装袋10および包装体110に設けられた開閉部18を閉じる様子について説明するための図である。本実施形態では、一対の傾斜面部15と、収容する衛生用品2とに間隙を設けることによって、傾斜面部15に掴み代が形成されるようにしているため、傾斜面部15の弛みを許容することになる。そして、弛みがあれば、図7に示すように、ユーザは開封線の破断後に形成される開口17’の両側を両手(図7では左手9Lと右手9R)で掴んで互いに引き寄せ、雌係合部材18a、雄係合部材18b同士を互いに係合させることができる。よって、包装袋10の一対の傾斜面部15に設けられた複数の開封線のうち1つを破断して開口が形成された場合、図6に示すように、その1つの開封線の両側に配置された雌係合部材18aと雄係合部材18bとを係合するだけで、包装袋10全体の開口が閉塞され、包装袋10内に収容された衛生用品2を清潔に保持することが可能になる。したがって、包装袋10の開口を閉塞する手間を軽減することになり、包装袋10を迅速に閉塞することが可能になる。
また、本実施形態では、包装袋10の胴部13には複数の衛生用品2を並置して配列可能である。衛生用品2は、包装袋10の底面部と略平行であって、図6に示す包装袋10の立ち上がり部16の延在方向と略垂直に2列配列され、包装袋10の胴部13に収容されている。本実施形態では、開封線が、衛生用品2の配列方向と略垂直方向に延在するように傾斜面部15に形成されており、ユーザは、その開封線を破断して形成されたスリット状の小さな開口から衛生用品を取り出すことが可能になる。そして、包装袋10を閉塞するためには、その小さな開口の両側に配置された雌係合部材18a、雄係合部材18bで係合すれば良いことになり、包装袋10の開口を閉塞する動作に掛ける時間を低減させることが可能になる。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、開封部を破断して開口が形成された範囲のみを閉塞すれば、収容された物品を清潔に保持することが可能となるため、開封後の包装袋の開口を閉塞する手間を軽減することが可能となる。
<その他>
本発明は、上述した第1の実施形態および第2の実施形態や、随所に述べた変形例に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。
例えば、上記第1の実施形態に係る包装袋1において、開封部7および開閉部8の代わりに、第2の実施形態で説明した開封部17と開閉部18との組を天面部5上に複数組設けても良い。この構成によっても、開閉部を閉じる手間が軽減するという効果を享受することが可能である。
加えて、上記各実施形態では、開閉部は、包装袋の開口を閉塞可能な一対の係合部を有するチャックで構成されているが、これに限られず、例えば、雄係合部材と当該雄係合部材が繰り返し剥離可能に接着できる雌係合部材とで構成される面ファスナーを使用して包装袋の開口を閉塞しても良い。
また、上記各実施形態では、開封線は、直線形状で頂部に形成されているが、これに限られず、直線でない形状(例えば、円弧状などの曲線状や、くの字状、ジグザグ状)であっても良い。
上記各実施形態に係る包装袋には、立ち上がり部が形成されているが、立ち上がり部を形成しない形態であっても良い。これにより、包装袋全体をコンパクトな形状にすることが可能となる。
1、10 包装袋
2 衛生用品
3、13 胴部
4、14 頂部
5 天面部
6、16 立ち上がり部
7、17 開封部
8、18 開閉部
15 傾斜面部
100、110 包装体

Claims (6)

  1. 胴部と、前記胴部の天面を覆う頂部と、を備えて内部に複数の物品を収容し、当該収容状態において略直方体形状を呈する包装袋であって、
    前記頂部は、前記天面と平行に配されて前記物品を覆う天面部およびその周縁から立ち上がる立ち上がり部を含み、
    前記天面部には、前記包装袋を開封するための開封部であって、破断に応じ開口を形成することで前記包装袋を開封する開封線を複数含む、開封部が設けられ
    前記立ち上がり部には、前記開封部を挟んで配置され、互いに係合可能であり当該係合により前記開口を選択的に覆うことが可能な一対の係合部を有し、前記包装袋の内部を開放/閉塞することが可能な開閉部が設けられ
    前記開閉部は、前記立ち上がり部が囲む前記天面部の上の空間に面するように内周に沿ってその全体に配置され、前記係合部同士を係合させることで、前記立ち上がり部が前記開口を覆うことを特徴とする包装袋。
  2. 胴部と、前記胴部の天面を覆う頂部と、を備えて物品を収容可能な包装袋であって、
    前記頂部には、
    前記包装袋を開封するための開封部であって、破断に応じ開口を形成することで前記包装袋を開封する1つの開封線を含む、開封部と、
    前記開封部を挟んで配置され、互いに係合可能な一対の係合部を有し、前記包装袋の内部を開放/閉塞することが可能な開閉部と
    が複数組設けられることを特徴とする包装袋。
  3. 前記頂部は、前記天面を覆う、屋根型形状を呈する一対の傾斜面部を有し、
    前記開封部および前記開閉部は、前記傾斜面部上に略平行に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の包装袋。
  4. 前記物品を複数収容し、
    前記開封線は、前記物品の配列方向と略垂直方向に延在することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の包装袋。
  5. 前記物品は、衛生用品であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の包装袋。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の包装袋により前記物品が収容されていることを特徴とする包装体。
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