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JP6624472B1 - 電子部品の実装装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子部品や基板の破損を生じさせにくく、高い実装精度で電子部品を基板に実装できる電子部品実装装置を、提供する。【解決手段】本発明の電子部品実装装置は、単数または複数の固定部材を有する第1型枠と、単数または複数の可動部材を有する第2型枠と、第1型枠と第2型枠の間に、電子部品と基板を設置する設置部材と、第1型枠と第2型枠の近接および離隔を制御する移動制御部と、を備え、固定部材は、第1型枠に対して、その位置を固定しており、可動部材は、第2型枠に対して、その位置を変化可能であり、固定部材および可動部材のそれぞれの位置は、設置部材により設置される電子部品の位置に対応し、移動制御部による近接により、固定部材は、電子部品および基板の少なくとも一方に圧力を付与し、可動部材は、固定部材が付与する圧力の内、余分である余分圧力を可動によって逃がすことができ、第1型枠および第2型枠の少なくとも一方は、外部に熱を放出する放熱部材を備える。【選択図】図10

Description

本発明は、電子部品を基板に実装する、電子部品の実装装置に関する。
多くの電子機器、測定機器、輸送機器、精密機器などは、半導体集積回路を始めとした多くの電子部品を備えている。プロセッサ、画像処理回路、音声処理回路、種々のセンサーなどは、高集積化が進み、多くの機能が電子部品の中に集積されている。この電子部品が、これらの機器に必要となっている。
この電子部品は、リードフレーム、フレキシブルフレーム、電子基板、金属ベース、ヒートシンクなどの基板に実装される必要がある。基板そのものが電子機器などに組み込まれる場合には、この組み込まれる基板に電子部品が実装される。あるいは、製造工程において必要となる基板に電子部品が実装される場合がある。電子機器などが、電子部品を必要とする際に、基板を介して実装する必要があるからである。
このように、半導体集積回路などの電子部品が、リードフレームや電子基板、金属ベース、ヒートシンクなどの基板に実装されることが多々ある。
ここで、電子部品を基板に実装するに際して、基板と電子部品との間に接着剤を塗布して、圧力と熱を加えて接着剤による実装を行う工法がある。この工法による実装装置を、シンタリング装置と呼ぶことがある。なお、ここでの基板は、単層のもの積層のもの、1枚で構成されるもの、複数枚が張り合わされて構成されるものなどがある。
基板において、電子部品を実装する位置である実装位置が設定される。この実装位置に接着剤が塗布される。更に、電子部品がこの接着剤に接触するように、電子部品が実装位置に設置される。この状態で、電子部品に圧力と熱が付与される。
この圧力と熱の付与によって、接着剤による基板への電子部品の接着が実現される。この結果、基板と電子部品との間に接着層が生じる。この接着層を介して、電子部品は、基板へ実装されることになる。
このように、電子部品が電子機器などへの格納を実現するために、あるいは電子部品を用いた次の製造工程のために、電子部品が基板に実装される。接着剤を介して、圧力と熱とで実装するので、大量の電子部品を実装することに適している。
このようなシンタリング装置と呼ばれる電子部品の実装装置についての技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特表2016−507164号公報
特許文献1は、半導体ダイ封入方法又は半導体ダイキャリア実装方法は、複数の半導体ダイを保持するための第一ツール部を提供するステップ及び第一ツール部上に半導体ダイを提供するステップ;第二ツール部を提供するステップであり、第一ツール部及び第二ツール部のうちの一つは、各可動挿入部材によって半導体ダイの表面領域上に圧力を加えることを可能にする複数の可動挿入部材を有する、ステップ;及び、第一ツール部と第二ツール部との間に空間を規定し、半導体製品が空間内に配置されるように、第一ツール部及び第二ツール部を組み合わせるステップ、を含む。可動挿入部材は、半導体ダイの表面領域上に圧力を加える。可動挿入部材によって加えられる圧力は、監視され、調節される。続いて、第一ツール部及び第二ツール部は分離され、処理された半導体ダイが取り外される半導体ダイ実装装置を開示する。
特許文献1は、複数の半導体ダイを樹脂を用いて基板に同時実装する技術を開示する。このとき、半導体ダイと基板とを、可動部材と固定部材とが挟んでいる構成を有している。この構成に基づいて、上下移動できる可動部材が、半導体ダイに圧力を加え、固定部材がこれを受ける。この結果、接着剤による実装が実現される。
しかしながら、特許文献1の技術は、可動部材が半導体ダイに圧力を加える。すなわち、固定部材で受けられている半導体ダイと基板とに、移動する可動部材が圧力を加えるので、半導体ダイや基板に破損が生じる懸念がある。圧力を付与しすぎることによる破損が生じうるからである。あるいは、圧力を付与しすぎなくても、移動してくる可動部材が、直接半導体ダイや基板に圧力を付与すること(直接可動部材が押す、あるいはフィルムなどを介して押す)とになり、この動作によって、半導体ダイや基板が破損しうるからである。
逆に、破損を生じさせないように圧力を弱めると、樹脂による実装が不十分となる問題もある。このいずれも生じさせないようにするためには、付与する圧力を、半導体ダイや基板の種類などに応じて、最適値を探る必要がある。このような最適値を探ることは、製造工程における負担を増加させる問題がある。
また、可動部材により付与される圧力が不適であると、半導体ダイと基板との間の接着層の厚みが厚く残ってしまうことがある。半導体ダイと基板との間の接着層が厚い場合において、半導体ダイが高周波半導体であったり、パワー半導体であったりする場合には、その性能が十分に引き出されないなどの問題にもつながる。
このため、付与される圧力が不適であると実装精度が不十分となって、実装された半導体ダイ(電子部品)の性能不足を生じさせる問題にもつながる。あるいは、実装不十分となって、実装後の不具合につながりかねない問題もある。
また、基板に複数の電子部品を実装する必要があり、複数の電子部品の実装を一度に行う必要がある。製造工程の効率化やコスト削減のためである。このとき、基板、接着剤、電子部品の積層において、複数の電子部品のそれぞれにおいて、その厚みが不均一になることがある。
厚みが不均一である際に、電子部品のそれぞれに対応する可動部材による圧力の付与が対応していないと、複数の電子部品のそれぞれにおいて、実装のばらつきが生じてしまう問題が有る。実装のばらつきは、性能のばらつきや耐久性のばらつきに繋がり好ましくない。特許文献1では、可動部材が直接的に半導体ダイに圧力を加えるのでこのばらつきを吸収しにくい問題がある。
また、電子部品実装装置においては、電子部品を基板に金属ペーストなどの接着剤で接着する実装を行う。この金属ペーストなどの接着剤を、十分に硬化させて確実に実装を行うためには、加圧部材による加圧に加えて十分な加熱も必要である。このため、加圧部材そのものが熱を有しており、熱を持った加圧部材が加圧をする際に、電子部品および基板に熱も加える。
このとき、接着剤の種類にもよるが、300℃ほどにまで加熱をする必要がある。加圧部材がこれだけの温度の熱を加えるために、加圧部材を備える型枠も熱を持つ必要がある。実装においては、型枠同士が嵌合して加圧していくので、閉じられた狭い空間の中で、高い加熱が行われることになる。
このため、電子部品実装装置そのものおよびその内部が、非常に高い温度となってしまう。電子部品実装装置は、多数の実装対象物である電子部品などを次々と実装する。このため、高い温度となってしまうことは、動作性能に悪影響を及ぼすこともある。あるいは、電子部品実装装置を使用する作業スペースにおいて、環境に好ましくないことを生じさせる。作業スペースである工場の気温上昇に繋がったり、電子部品実装装置と連結する他の装置への熱伝導による影響を及ぼしたりすることもあるからである。
このように、上述したシンタリング装置と呼ばれる電子部品実装装置では、実装工程の関係で、装置内部や装置そのもの(あるいは装置の要素)が、非常に高温になるという問題もあった。
以上のように、特許文献1を始めとする従来技術には、電子部品や基板の破損、実装精度の不十分さなどの問題があった。
本発明は、電子部品や基板の破損を生じさせにくく、高い実装精度で電子部品を基板に実装できる電子部品実装装置を、提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明の電子部品実装装置は、単数または複数の固定部材を有する第1型枠と、
単数または複数の可動部材を有する第2型枠と、
第1型枠と第2型枠の間に、電子部品と基板を設置する設置部材と、
第1型枠と第2型枠の近接および離隔を制御する移動制御部と、を備え、
固定部材は、第1型枠に対して、その位置を固定しており、
可動部材は、第2型枠に対して、その位置を変化可能であり、
固定部材および可動部材のそれぞれの位置は、設置部材により設置される電子部品の位置に対応し、
移動制御部による近接により、固定部材は、電子部品および基板の少なくとも一方に圧力を付与し、可動部材は、固定部材が付与する圧力の内、余分である余分圧力を可動によって逃がすことができ、
第1型枠および第2型枠の少なくとも一方は、外部に熱を放出する放熱部材を備える。
本発明の電子部品実装装置は、固定部材が圧力を付与しつつ、可動部材が余分な圧力を逃がす構成であることで、電子部品や基板に過剰な圧力が付与されることが防止できる。このとき、固定部材による圧力付与での圧力の最適値制御も軽減されるので、装置における負荷が軽減される。
また、圧力が過少になりすぎることも防止できるので、接着層が厚くなってしまい、実装後の電子部品の性能不足が生じることも防止できる。
また、複数の電子部品を同時に実装する場合でも、可動部材が固定部材から付与される圧力の過剰分は、可動部材によって逃がされるので、個々の電子部品に対応する圧力制御も不要になる。結果として、装置の制御がシンプルとなり、製造工程での負荷やコストを低減できる。
加えて、本発明の電子部品実装装置は、種々の要素において熱を放熱する機構や冷却する機構を備えている。この結果、実装において必要となる加熱により実装装置(およびその要素)の過剰な温度上昇を抑制でき、電子部品実装装置の耐久性、連続作業性、維持を高めることができる。
電子部品が実装された基板の正面図である。 電子部品が実装された基板の側面図である。 本発明の実施の形態1における電子部品実装装置のブロック図である。 本発明の実施の形態1における電子部品実装装置のブロック図である。 本発明の実施の形態1における電子部品実装装置のブロック図である。 本発明の実施の形態1における電子部品実装装置のブロック図である。 本発明の実施の形態1における電子部品実装装置であって、固定部材による圧力付与を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2における電子部品実装装置のブロック図である。 本発明の実施の形態2における電子部品実装装置のブロック図である。 本発明の実施の形態3における電子部品実装装置の模式図である。 本発明の実施の形態3における電子部品実装装置の模式図である。 本発明の実施の形態3における第2型枠の模式図である。 本発明の実施の形態3における電子部品実装装置の模式図である。
本発明の第1の発明に係る電子部品実装装置は、単数または複数の固定部材を有する第1型枠と、
単数または複数の可動部材を有する第2型枠と、
第1型枠と第2型枠の間に、電子部品と基板を設置する設置部材と、
第1型枠と第2型枠の近接および離隔を制御する移動制御部と、を備え、
固定部材は、第1型枠に対して、その位置を固定しており、
可動部材は、第2型枠に対して、その位置を変化可能であり、
固定部材および可動部材のそれぞれの位置は、設置部材により設置される電子部品の位置に対応し、
移動制御部による近接により、固定部材は、電子部品および基板の少なくとも一方に圧力を付与し、可動部材は、固定部材が付与する圧力の内、余分である余分圧力を可動によって逃がすことができる。
この構成により、圧力を加えて接着等による実装をする際に、過剰な圧力をかけて電子部品などを破損させることを防止できる。
本発明の第2の発明に係る電子部品実装装置では、第1の発明に加えて、移動制御部は、第1型枠と第2型枠を近接させて、固定部材を電子部品もしくは基板に接触させることができ、
該接触により、固定部材は、電子部品および基板の少なくとも一方に圧力を加えることができる。
この構成により、固定部材は、実装の為の圧力を付与できる。
本発明の第3の発明に係る電子部品実装装置では、第1または第2の発明に加えて、固定部材により電子部品および電子基板の少なくとも一方に圧力が付与されると共に、余分圧力が可動部材によって逃がされることで、電子部品が基板に実装される。
この構成により、実装に最適な圧力で実装される。また、余分圧力が無いので、電子部品の破損などが防止できる。
本発明の第4の発明に係る電子部品実装装置では、第1から第3のいずれかの発明に加えて、固定部材は、電子部品もしくは基板を押すことで、電子部品および基板の少なくとも一方に圧力を付与できる。
この構成により、押圧での圧力付与が実現できる。
本発明の第5の発明に係る電子部品実装装置では、第1から第4のいずれかの発明に加えて、第2型枠は、固定部材に対応する位置に単数または複数の挿入孔を有し、単数または複数の可動部材のそれぞれは、挿入孔に挿入されて、第2型枠に対して位置を変化できる。
この構成により、可動部材は、位置変化によって余分圧力を逃がすことができる。
本発明の第6の発明に係る電子部品実装装置では、第5の発明に加えて、可動部材は、電子部品および基板を介して受ける、固定部材からの圧力により、挿入孔での位置を変化させる。
この構成により、可動部材は余分圧力を逃がすことができる。
本発明の第7の発明に係る電子部品実装装置では、第6の発明に加えて、可動部材は、挿入孔内部での位置を変化させることで、余分圧力を逃がす。
この構成により、可動部材は余分圧力を逃がすことができる。
本発明の第8の発明に係る電子部品実装装置では、第7の発明に加えて、可動部材は、挿入孔内部での位置変化量により、逃がす余分圧力の量を調整可能である。
この構成により、可動部材は、可動量によって、余分圧力の違いを吸収できる。
本発明の第9の発明に係る電子部品実装装置では、第1から第8のいずれかの発明に加えて、固定部材、挿入孔、可動部材のそれぞれは、設置部材に設置される単数または複数の電子部品の数および位置に対応する。
この構成により、電子部品を実装できる。
本発明の第10の発明に係る電子部品実装装置では、第1から第9のいずれかの発明に加えて、固定部材および電子部品との間に、シートが設置される。
この構成により、電子部品への圧力付与の際の保護が可能となる。
本発明の第11の発明に係る電子部品実装装置では、第10の発明に加えて、第1型枠と設置部材との間に、電子部品の外周を保持する中間型を更に備え、
中間型は、シートがはがされる際に、電子部品を保持した状態を維持可能である。
この構成により、シートをはがす際に、電子部品が引っ張られるのを防止できる。
本発明の第12の発明に係る電子部品実装装置では、第1から第11のいずれかの発明に加えて、複数の可動部材のそれぞれは、個別にその可動状態を実現できる。
この構成により、複数の電子部品のそれぞれでのばらつきにも最適に対応して実装できる。
本発明の第13の発明に係る電子部品実装装置では、第1から第12のいずれかの発明に加えて、複数の可動部材のそれぞれは、流体圧力、弾性圧力およびモータ駆動の少なくとも一つで可動状態を実現できる。
この構成により、可動部材の可動が余分圧力を逃がすのに適している。
本発明の第14の発明に係る電子部品実装装置では、第1から第13のいずれかの発明に加えて、電子部品および基板の少なくとも一方に加わる圧力を検出する圧力検出部を更に備え、
可動部材は、圧力に基づいて、可動状態を変化させることが可能である。
この構成により、実際に固定部材が加えている圧力から余分圧力を把握して、可動部材がこの余分圧力を逃がすことができる。結果として、実際に即した圧力の付与が実現できる。
本発明の第15の発明に係る電子部品実装装置では、第1から第14のいずれかの発明に加えて、複数の可動部材の可動量および可動速度の少なくとも一方を制御する可動部材制御部を更に備え、
可動部材制御部は、予め記憶された可動制御指示テーブルに基づいて、複数の可動部材のそれぞれに可動量、稼働時間および可動速度の少なくとも一方を制御できる。
この構成により、実際の固定部材による圧力および圧力と余分圧力との相関関係に基づいて、実際に即した余分圧力を逃がすことができる。
本発明の第16の発明に係る電子部品実装装置は、単数または複数の固定部材を有する第1型枠と、
単数または複数の可動部材を有する第2型枠と、
前記第1型枠と前記第2型枠の間に、電子部品と基板を設置する設置部材と、
前記第1型枠と前記第2型枠の近接および離隔を制御する移動制御部と、を備え、
前記固定部材は、前記第1型枠に対して、その位置を固定しており、
前記可動部材は、前記第2型枠に対して、その位置を変化可能であり、
前記固定部材および前記可動部材のそれぞれの位置は、前記設置部材により設置される電子部品の位置に対応し、
前記移動制御部による近接により、前記固定部材は、前記電子部品および基板の少なくとも一方に圧力を付与し、前記可動部材は、前記固定部材が付与する圧力の内、余分である余分圧力を可動によって逃がすことができ、
前記第1型枠および前記第2型枠の少なくとも一方は、外部に熱を放出する放熱部材を備える。
この構成により、実装の際に必要となる加熱によって生じる熱により、第1型枠や第2型枠において過剰な発熱となることを防止できる。
本発明の第17の発明に係る電子部品実装装置では、第16の発明に加えて、前記第1型枠および前記第2型枠の少なくとも一方は、内部空間および前記内部空間から外部に連通する開口部を備える。
この構成により、第1型枠や第2型枠に生じる熱を、外部に排出することができる。
本発明の第18の発明に係る電子部品実装装置では、第17の発明に加えて、前記第1型枠の前記内部空間および前記第2型枠の前記内部空間の少なくとも一方の熱を外部に放出するバキューム装置を備える。
この構成により、内部の熱をより強制的かつ積極的に排出することができる。
本発明の第19の発明に係る電子部品実装装置では、第17または第18の発明に加えて、前記第2型枠においては、前記内部空間は、前記第2型枠表面と前記可動部材との間に設けられる。
この構成により、可動部材に起因する熱を、外部に排出しやすくできる。
本発明の第20の発明に係る電子部品実装装置では、第16から第19のいずれかの発明に加えて、前記第1型枠および前記第2型枠の少なくとも一方は、その外部表面の少なくとも一部に断熱材を備える。
この構成により、型枠から電子部品実装装置やその筐体へ熱が伝導することを抑制できる。
本発明の第21の発明に係る電子部品実装装置では、第16から第20のいずれかの発明に加えて、前記第2型枠は、内部を冷媒が循環する冷媒循環路を更に備える。
この構成により、型枠をより積極的に冷却できる。
本発明の第22の発明に係る電子部品実装装置では、第21の発明に加えて、前記冷媒は、液体冷媒、ジェル冷媒、気体冷媒のいずれかである。
この構成により、冷媒循環路の能力バリエーションを広げることができる。
本発明の第23の発明に係る電子部品実装装置では、第22の発明に加えて、前記可動部材は、単数または複数の放熱孔を備える。
この構成により、可動部材からの熱を、外部に放出できる。
本発明の第24の発明に係る電子部品実装装置では、第20の発明に加えて、前記放熱部材、前記バキューム装置および前記冷媒循環路の少なくとも一つの動作を制御する冷却制御部と、
前記第1型枠および前記第2型枠の少なくとも一方の温度を計測する温度計測部と、を更に備え、
前記温度計測部での計測結果に基づいて、前記冷却制御部は、前記放熱部材、前記バキューム装置および前記冷媒循環路の少なくとも一つの動作を制御する。
この構成により、型枠などの温度上昇に合わせた冷却制御を実現できる。
本発明の第25の発明に係る電子部品実装装置では、第17から第24のいずれかの発明に加えて、前記第1型枠および前記第2型枠の少なくとも一方は、前記内部空間に内部フィンを更に備える。
この構成により、第2型枠内部に蓄積する熱の放出をより容易にできる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(電子基板への電子部品の実装)
本発明での基板への電子部品の実装について説明する。図1は、電子部品が実装された基板の正面図である。図2は、電子部品が実装された基板の側面図である。基板100は、リードフレーム、金属ベース、ヒートシンクや電子基板などであり、フレキシブル基板、テープ基板、シート基板なども含まれる。また単層、積層などの様々な構造をもっている。
図1は、基板100を上から見た状態を示している。基板100に、単数または複数の電子部品200が実装される。図1では、複数の電子部品200が実装されており、この状態のままで基板100が電子機器などに格納されてもよいし、電子部品200毎に分割されて使用されてもよい。
図2に示されるように、電子部品200は、基板100に接着層210を介して実装される。接着層210は、接着剤などであり、接着剤の結合機能によって電子部品200が基板100に実装される。実装前は、接着剤が塗布等されており、これに実装のための圧力が加わって実装された後に、接着層210が形成される。
本発明の電子部品実装装置は、図1、図2に示されるような実装を実現する。
(実施の形態1)
実施の形態1について説明する。図3は、本発明の実施の形態1における電子部品実装装置のブロック図である。電子部品実装装置1は、図1、図2で説明した基板100への電子部品200の実装を実行する。
電子部品実装装置1は、第1型枠2、第2型枠3、設置部材4、移動制御部5と、を備える。
第1型枠2は、単数または複数の固定部材21を有する。固定部材21は、第1型枠2に対して固定された状態であり、第1型枠2との相対的な位置関係を変化させない。第1型枠2に対して、固定部材21は、位置を固定している。すなわち、固定部材21は、第1型枠2と共に位置を移動させる。また、後述するように、第1型枠2と第2型枠3との間隔が狭まることで、固定部材21は、第1型枠2と第2型枠3との間にある電子部品200および基板100の少なくとも一方に圧力を加える。
第2型枠3は、第1型枠2と対になる部材である。図3では、上に第1型枠2、下側に第2型枠3が示されているが、上下関係や左右関係は、これに限られるものではない。第2型枠3は、第1型枠2と対になっており、相互の相対的な位置関係を近づけることで、固定部材21による電子部品200等への圧力付与を実現する。
第2型枠3は、単数または複数の可動部材31を有する。可動部材31は、第2型枠3に対してその位置を変化可能である。すなわち、第2型枠3が第1型枠2と近づいた際に、可動部材31は、電子部品200などとの接触状態によって、第2型枠3に対する位置を変化できる。
図3に示されるように、可動部材31は、第2型枠3に設けられた凹部に挿入された状態であり、この凹部の中で移動することで位置変化の可動を行える。
設置部材4は、第1型枠2と第2型枠3との間に、電子部品200と基板100を設置する。図3に示されるように、設置部材4は、電子部品200と基板100とを挟み込んで設置する。基板100において実装すべき位置に、電子部品200を設置する。あるいは、電子部品200と基板100とが位置決めされて接着剤を介して位置固定される。この状態のものが設置部材4に載せられて、第1型枠2と第2型枠3との間に設置される。
設置部材4が、基板100の実装すべき位置に電子部品200を設置して(あるいは、すでに基板100に位置固定された電子部品200が設置部材4に設置されて)、第1型枠2と第2型枠3との間に設置される。設置されたことで、第1型枠2と第2型枠3とによる圧力付与によって、電子部品200が実装される。このとき、電子部品200と基板100との間には、接着剤が塗布等されている。
移動制御部5は、この圧力付与に係って、第1型枠2と第2型枠3との近接および離隔を制御する。移動制御部5は、第1型枠2および第2型枠3の少なくとも一方を移動させることで、第1型枠2と第2型枠3の近接および離隔を制御できる。
ここで、固定部材21と可動部材31のそれぞれは、設置部材4によって設置される電子部品200の位置に対応する位置関係にある。すなわち、設置部材4によって設置される電子部品200に対して、固定部材21と可動部材31とは、相対する位置にある。
移動制御部5は、第1型枠2と第2型枠3とを近接させる。この近接によって、固定部材21は、電子部品200および基板100の少なくとも一方に圧力を付与する。この圧力の付与によって、接着剤の働きで電子部品200は基板100に固定される。圧力付与の際において、可動部材31は、固定部材21が付与する圧力の内、余分である余分圧力を可動によって逃がすことができる。
可動部材31が余分圧力を逃がすことによって、実装に必要な圧力のみが電子部品200および基板100に加わり、過剰な圧力が付与されない。この結果、従来技術のように、電子部品200や基板100の破損などが生じることが無い。
また、複数の電子部品200を同時に実装する場合でも、電子部品200毎に、異なりうる余分圧力のそれぞれに対応して、可動部材31は逃がすことができる。結果として、高さや実装面にばらつきのある複数の電子部品200のそれぞれに対して、最適な圧力の付与が可能となる。過剰な圧力がかからず、破損などの防止ができる。また、可動部材31は、余分圧力を逃がすだけであるので、実装に必要な圧力は、それぞれの電子部品200で付与されて、実装も確実に行える。
なお、固定部材21、挿入孔32、可動部材31のそれぞれは、設置部材4に設置される電子部品200の数および位置に対応する位置である。
(動作説明)
次に、動作説明を行う。
(初期状態:図3)
上述した図3は初期状態を示している。初期状態においては、第1型枠2と第2型枠3とは離隔している。また、第1型枠2と第2型枠3との間に、設置部材4によって基板100と電子部品200とが設置されている。このとき、設置部材4によって、基板100の実装位置に、電子部品200がセットされており(あるいは、基板100の実装位置に電子部品200が接着剤で位置固定され、設置部材4がこれを第1型枠2と第2型枠3の間にセットされ)、電子部品200と基板100との間には接着剤などが塗布されている。
また、必要に応じて、シート110がセットされてもよい。シート110は、固定部材21と電子部品200との間に挟まれるように設置される。後述するように、固定部材21は、電子部品200に圧力を加える(電子部品200と基板100との位置関係が図3と上下逆であれば、固定部材21は、基板100に圧力を加える)。このとき、シート110が設置されていることで、圧力付与後に、固定部材21を離隔させることが容易となるからである。
シート110は可動部材31と基板100または電子部品200の間に設置しても良い。
次から説明するように、移動制御部5は、第1型枠2と第2型枠3とを近接させる。この近接によって、固定部材21は、電子部品200および基板100の少なくとも一方に直接的あるいは間接的に接触できる。この接触によって、固定部材21は、電子部品200および基板100の少なくとも一方に圧力を付与することができる。
固定部材21が、電子部品200および基板100を押すことで、圧力を付与できるからである。
この圧力の付与によって、電子部品200が基板100に実装される。このとき、固定部材21からの圧力の内、実装において余分となる余分圧力を、可動部材31が逃がすことができる。可動部材31は、圧力付与方向に沿って移動可能であり、余分圧力は、この移動を生じさせる。
この移動によって、結果的に余分圧力が逃がされることになる。余分圧力が逃がされれば、実装に必要となる圧力のみが残り、破損などを生じさせることなく、実装ができる。
(設置部材の移動:図4)
図4は、本発明の実施の形態1における電子部品実装装置のブロック図である。模式的に示している。図3において示していた移動制御部5などの要素を同様に備えているが、図の見易さのために、これらを省略している。移動制御部5による動作は、図4でも行われる。
図4に示されるように、初期状態の後で、電子部品実装装置1は、設置部材4が下降して第2型枠3に近づく。設置部材4は、電子部品200と基板100とをセットしており、このセットされた電子部品200などが、第2型枠3に近づくことになる。
設置部材4が第2型枠3に近づくことで、設置部材4に設置されている電子部品200と基板100とが可動部材31に近づく。更に近づくと、可動部材31に接触可能な状態となる。図4は、この状態を示している。
この接触可能な状態となることで、固定部材21からの圧力付与の際に、可動部材31が余分圧力を逃がすことができるようになる。
ここで、電子部品実装装置1は、それぞれの要素を動作させる駆動部を備えており、この駆動部が設置部材4を移動させればよい。
(中間型とシートの移動:図5)
図5は、本発明の実施の形態1における電子部品実装装置のブロック図である。電子部品実装装置1において、中間型6とシート110が設置部材4に近づくように移動される。中間型6とシート110とが下降して、設置部材4に近づいてもよいし、第2型枠3が上昇して、設置部材4を中間型6などに近づけてもよい。
中間型6とシート110が設置部材4に近づくことで、中間型6は、電子部品200に近づく。シート110も同様である。シート110は、上述したように、固定部材21と電子部品200との間に設置される。中間型6も同様である。
中間型6は、固定部材21による圧力付与の過程で、電子部品200の外周を保持する部材である。固定部材21による圧力付与が行われている際に、電子部品200はシート110と接触する。シート110は、電子部品200に固定部材21が接触することに伴い、固定部材21からの保護を行う。
圧力の付与が終わり、固定部材21が電子部品200から離隔する際に、シート110が電子部品200からはがされる。このとき、シート110と電子部品200とは、固定部材21からの圧力を受けているので、シート110は電子部品200に張り付いたようになっている。
この状態でシート110がはがされると、電子部品200がシート110に引っ張られてしまう問題がある。中間型6は、固定部材21による圧力付与の際に、電子部品200の外周を囲んで保持する。この保持によって、シート110が外される場合でもシート110に電子部品200が引っ張られてしまう問題が軽減できる。
図5の段階では、この中間型6とシート110とが電子部品200に接触するように近づく。この状態が用意されていることで、実装後における後処理における種々の問題を軽減できる。
(第1型枠2と第2型枠3との近接:図6)
図6は、本発明の実施の形態1における電子部品実装装置のブロック図である。図6は、第1型枠2と第2型枠3とが近接した状態を示している。ここでは、一例として移動制御部5が、第2型枠3を上昇させて、第1型枠2と第2型枠3とを近接させている。
第1型枠2と第2型枠3とが近接すると、固定部材21がシート110を介して、電子部品200に接触できる状態が生まれる。この接触状態によって、固定部材21が、電子部品200および基板100の少なくとも一方に圧力を付与できるようになる。
また、図6に示されるように固定部材21が中間型6において電子部品200に対応する部分の開口部に入り込む。この入り込みによって、中間型6の開口部に入り込んで、電子部品200に圧力を加えることができるようになる。
また、固定部材21の接触に伴い、シート110も押し込まれる。固定部材21、中間型6および電子部品200の外形にならって、シート110が電子部品200の表面に密着する。このシート110によって、固定部材21から電子部品200を保護することができる。
移動制御部5による移動動作で、第1型枠2と第2型枠3とが近接すると、固定部材21からの圧力付与が可能な状態となる。ここで、図6では、第2型枠3に移動制御部5が接続されており、移動制御部5が第2型枠3を上昇させているが、第1型枠2を下降させることでもよい。いずれにしても、第1型枠2と第2型枠3とが近接する状態となればよい。
移動制御部5は、電子部品200を基板100に実装するのに十分な強度や時間に合わせて、第1型枠2と第2型枠3との近接(固定部材21による圧力付与)を制御すればよい。この強度や時間は、予め移動制御部5にプログラミングされておればよいし、任意作業で調整されてもよい。あるいは、経験的に学習した結果で制御されてもよい。
(固定部材21による圧力付与:図7)
図7は、本発明の実施の形態1における電子部品実装装置であって、固定部材による圧力付与を示すブロック図である。図6の状態から移動制御部5が、更に第1型枠2と第2型枠3とを近接させた状態が、図7である。更に近接に加えて、固定部材21が、電子部品200および基板100に圧力を付与する状態にしたものが、図7の状態である。
移動制御部5は、第1型枠2および第2型枠3の少なくとも一方を移動させて、固定部材21が圧力を付与できる状態にする。更に、一定時間維持させる。この状態となることで、図7に示す矢印Aのように、固定部材21は電子部品200に圧力を付与できる。
このとき、固定部材21は第1型枠2に固定されている。また圧力を受ける可動部材31は、第2型枠3に対して相対的に移動可能である。この結果、固定部材21が付与する矢印Aの圧力のうち、実装において過剰となる余分圧力は、可動部材31が電子部品200から離れるように移動することで逃がされる。
図7の矢印Bは、可動部材31が逃がす余分圧力を示している。矢印Aと矢印Bとの差分が、電子部品200の基板100への実装に必要な適正な圧力であり、この適正な圧力により、電子部品200や基板100が破損などすることなく、確実な実装ができる。
ここで、第2型枠3は、固定部材に対応する位置に単数または複数の挿入孔32を有する。可動部材31は、この挿入孔32に挿入されている。可動部材31は、挿入孔32の内部での位置を上下させることで、可動部材31は、第2型枠3に対する位置を変化させる。
図7の矢印Bで示される余分圧力を受けると(固定部材21から電子部品200および基板100に付与される圧力を受けると)、可動部材31は、この挿入孔32の中で移動する。この移動によって、余分圧力を逃がすことができる。位置変化による余分圧力を逃がすからである。
図7では、固定部材21が電子部品200に圧力を付与しつつ、余分圧力が可動部材31によって逃がされている状態が示されている。この結果、過剰な圧力が付与されて電子部品200の破損などが生じることなく、確実な実装が実現できる。
また、可動部材31は、挿入孔32内部での位置変化量を調整することで、逃がすべき余分圧力を調整することも可能である。場合によっては、逃がすべき余分圧力がゼロの場合には、可動部材31は、第2型枠3に対する位置変化を生じさせない。
(第1型枠と第2型枠の離隔)
実装が終われば、第1型枠2と第2型枠3とは離隔される。移動制御部5が、この離隔を実行する。離隔して、シート110などが取り外されると、基板100に電子部品200が実装された状態の部材が取り出される。次の工程に使用されるようになる。
シート110などの取り外しは、駆動部や別の機構が実現すればよい、電子部品実装装置1に組み込まれている機構でも、別の機構でもよい。これらは、本発明に直接かかわらないので、説明を省略する。
以上のように、実施の形態1における電子部品実装装置1は、圧力付与によって電子部品200や基板100を破損等させるリスクを低減しつつ、確実な実装を実現できる。また、最適な圧力を付与できるので、基板100と電子部品200との間の接着層の厚みも適正化できる。
なお、図3以降で説明した第1型枠2と第2型枠3との上下の位置関係は逆であってもよい。下降や上昇も逆であってもよく、上下移動ではなく左右移動であってもよい。
(実施の形態2)
次に実施の形態2について説明する。実施の形態2では、種々のバリエーションなどについて説明する。
(可動部材による余分圧力の処理)
図8は、本発明の実施の形態2における電子部品実装装置のブロック図である。
第2型枠3は、可動部材31を有する。第2型枠3には挿入孔32が設けられ、可動部材31は、この挿入孔32の内部に挿入されて移動する。この移動により、可動状態となっている。可動部材31は、固定部材21が電子部品200に圧力を加える際に、例えば下に動くことで、余分圧力を逃がすことができる。
挿入孔32において可動部材31は、空気圧や油圧などで可動が可能な状態となっている。この空気圧や油圧に対して逃がす余分圧力を計ることができる。このとき、図8に示されるように、余分圧力調整部52を更に備えることも好適である。
余分圧力調整部52が、可動部材31の動き量(可動量、可動時間、可動速度)を調整できる。逃がすべき余分圧力は、可動部材31の動き量や動き方で決まる。余分圧力調整部52は、逃がすべき余分圧力を、余分圧力調整部52が設定しておく。設定された余分圧力に応じて、余分圧力調整部52は、可動部材31の動き量や動き方を制御する。
この制御に基づいて可動部材31が動くことで、可動部材31は、必要となる余分圧力を逃がすことができる。
ここで、可動部材31は、液体圧力、弾性圧力およびモータ駆動の少なくとも一つで可動状態を実現できる。
また、固定部材21は、圧力検出部7を備える。圧力検出部7は、固定部材21が電子部品200に加える圧力の大きさを検出する。圧力検出部7は、検出した圧力の大きさを、可動部材制御部53に出力する。
可動部材制御部53は、予め設定されている可動制御指示テーブル54のデータを読み出すことができる。可動制御指示テーブル54は、固定部材21が加える圧力と可動部材31が逃がすべき余分圧力との相対的な関係を記憶している。
可動部材制御部53は、圧力検出部7から通知された固定部材21の圧力に基づいて、可動部材31が逃がすべき余分圧力を演算できる。この演算結果を余分圧力調整部52に出力する。余分圧力調整部52は、この演算結果である実際の固定部材21による圧力に基づいた余分圧力によって、可動部材31の可動を制御する。
このようにして、固定部材21が実際に加えている圧力の値に基づいて、余分圧力を可動部材31によって逃がすことができる。結果として、最適な圧力による実装が実現され、電子部品200の破損なども防止できる。
(複数の実装)
図9は、本発明の実施の形態2における電子部品実装装置のブロック図である。図9は、複数の電子部品200を一度に実装する電子部品実装装置1を示している。
第1型枠2は、複数の固定部材21を備えている。第2型枠3は、これに対応する位置に、複数の可動部材31を備えている。設置部材4および中間型6も、これに対応する形態である。このように、電子部品実装装置1は、複数の電子部品200を一度に実装することができる。
また、図9の場合でも、固定部材21や可動部材31は、上述の通りの動作を行い、最適な圧力で実装できる。
ここで、複数の電子部品200は、その厚みや接着剤の塗布量などにばらつきがある可能性がある。この厚み等のばらつきに関わらず、同じ圧力で実装することが好ましい。
また、個別に異なる圧力でそれぞれの電子部品200を実装する場合もある。
このため、複数の可動部材31のそれぞれは、個別に可動状態を実現できることが好ましい。図9に示されるように、複数の可動部材31のそれぞれは、余分圧力調整部52によって、個別に可動状態を制御される。この個別の制御によって、複数の可動部材31のそれぞれは、個別に可動状態を実現できる。逃がすべき移動量や傾きが異なっても、個々の可動部材31は、それぞれに合わせて動作できる。
また逃がすべき余分圧力を個別に変えることもできる。
余分圧力調整部52と可動部材制御部53は、複数の固定部材21のそれぞれの圧力の値と可動制御指示テーブルとに基づいて、複数の可動部材31の可動量、可動時間および可動速度の少なくとも一つを制御する。この制御によって、個々の電子部品200に合わせた余分圧力を逃がすことができる。
あるいは、余分圧力調整部52と可動部材制御部53は、可動タイミング、段階的加減圧動作の少なくとも一つを制御してもよい。これらを制御することも、電子部品200のそれぞれに対応する逃がすべき最適な余分圧力の制御に繋がるからである。
結果として、最適な圧力をそれぞれの電子部品200に加えることができる。電子部品200の厚みや、接着剤の塗布量のばらつきがある場合でも、それぞれの電子部品200に最適な圧力が付与されることでの問題を防止できる。
以上のように、実施の形態2における電子部品実装装置1は、実際の圧力付与状況に応じた最適な余分圧力の処理を行える。また、複数の電子部品200を、一度に最適な圧力で実装することもできる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。図10は、本発明の実施の形態3における電子部品実装装置の模式図である。電子部品実装装置の構成、要素などを把握しやすいように、これらを可視状態として示している。また、図3などでの実施の形態1,2で説明したものと重複する要素の一部については、必要に応じて省略している。なお、実際の電子部品実装装置1は、外部の筐体などで囲まれていることもある。
図10に示される実施の形態3の電子部品実装装置は、図3などを用いて実施の形態1で説明したように、第1型枠2と第2型枠3を備える。第1型枠2は、単数または複数の固定部材21を有する。第2型枠3は、単数または複数の可動部材31を有する。電子部品実装装置1は、移動制御部5を備える。
固定部材21を有する第1型枠2と可動部材31を有する第2型枠3とが、互いに対向している状態で組み合わされる。すなわち、第1型枠2と第2型枠3とが向き合うように対になっている。図10では示していないが、実施の形態1で説明したように、移動制御部5が更に備わっている。この移動制御部5が、第1型枠2と第2型枠3とを近接させたり離隔させたりする。
図10では示すのを省略しているが、第1型枠2と第2型枠3との間に設置部材4が位置する。設置部材4は、第1型枠2と第2型枠3とにはさまれるように位置する。設置部材4は、常に第1型枠2と第2型枠3との間に位置するのではなく、電子部品200を基板100に実装する工程の際に、配置される。
設置部材4は、単数または複数の区画を有しており、この区画に合わせて、基板100と電子部品200とを設置する。すなわち、設置部材4の区画の中に、実装対象となる基板100と電子部品200とが配列された状態となる。この設置部材4が、第1型枠2と第2型枠3との間に設置されることで、後の工程で、第1型枠2と第2型枠3との近接による圧力付与で、電子部品200が基板100に実装される。実装においては、接着剤や接着ペースト(金属ペーストなどを含む)が、用いられる。
ここで、電子部品実装装置1は、連続的に電子部品200等を設置した設置部材4を第1型枠2と第2型枠3との間に設置する。設置された設置部材4は、上述したように、電子部品200と基板100とを配列して設置している。
この設置部材4が設置されると、固定部材21のそれぞれ、設置部材4の区画に配列されている電子部品200(および基板100)のそれぞれ、可動部材31のそれぞれ、は、一連の位置関係となる。一連の位置関係となることで、第1型枠2と第2型枠3とが近接すると、固定部材21は、電子部品200(基板100)に圧力を付与しつつ、可動部材31が、余分圧力を逃がす。この固定部材21と可動部材31との適切な圧力での挟み込みで、電子部品200と基板100とが実装される。これは、実施の形態1で説明した通りである。
ここで、電子部品200と基板100との実装は、接着剤による接着が利用される。例えば、金属ペーストなどの接着剤が、電子部品200と基板100との間に塗布されており、固定部材21と可動部材31との挟み込みによる圧力によって、金属ペーストなどの接着剤が、電子部品200と基板100とを接着する。
移動制御部5による移動制御によって、第1型枠2と第2型枠3とが近接すると、このように固定部材21が電子部品200および基板100の少なくとも一つに圧力を付与する。付与される圧力の内、余分である余分圧力を可動部材31が逃がす。結果として、電子部品200および基板100の少なくとも一つには、実装(接着)に最適な圧力が付与される。最適とは、電子部品200や基板100に影響を生じさせる強すぎる圧力でもなく、実装(接着)が不足するような弱すぎる圧力でもない。
こうして、最適な圧力で固定部材21と可動部材31との挟み込みにより電子部品200と基板100とが確実に実装される。複数の電子部品200の実装を同時にする場合でも、電子部品200の厚みにばらつきがあっても、電子部品200毎の可動部材31の働きによって、実装精度のばらつきが生じにくい。
ここで、電子部品200と基板100とは、金属ペーストなどの接着剤により実装される。このため、設置部材4に電子部品200と基板100との間には、予め接着剤が塗布されている。
一方で、固定部材21と可動部材31とにはさまれた圧力付与(加圧)による実装では、この接着剤での接着を行う。この接着を効率的かつ確実にするために、固定部材21と可動部材31とは、圧力付与に加えて熱も加える。金属ペーストなどの接着剤による接着においては、圧力と熱の両方が加わることが適切だからである。
このため、固定部材21および可動部材31は、加熱できる機構を備えている。例えば、第1型枠2は、固定部材21に熱を付与する加熱機構を備えており、第2型枠3は、可動部材31に熱を付与する加熱機構を備えている。この加熱機構によって、固定部材21および可動部材31は、熱を有することができる。この熱を有した状態で、固定部材21と可動部材31とで挟んで加圧することで、電子部品200を基板100とを接着する。加圧に加えて加熱されることで、金属ペーストなどの接着剤が硬化して、電子部品200と基板100とが接着される。
この接着により、実装が実現される。
ここで、電子部品実装装置1は、連続的に電子部品200と基板100との実装を実行する。この連続的な実行のために、加熱機構は、常に固定部材21および可動部材31を加熱している。このために、固定部材21および可動部材31は、常に熱を持った状態となる。加えて、固定部材21や可動部材31が熱を持った状態であることで、これらを備える第1型枠2、第2型枠3も熱を有する状態となる。第1型枠2や第2型枠3を格納する電子部品実装装置1全体やその内部も、熱を持った状態となる。
温度が高くなりすぎることで、電子部品実装装置1の耐久性や操作性に悪影響を及ぼす可能性もある。例えば、作動油等やゴム・プラスチック部品の劣化などの問題、電気関係の劣化の問題などである。あるいは、オペレーターの作業における支障となる懸念もある。
実施の形態3における電子部品実装装置1では、第1型枠2および第2型枠3の少なくとも一方が、外部に熱を放出する放熱部材を備える。図10では、第1型枠2が、第1放熱部材26を備え、第2型枠3が、第2放熱部材36を備える。図10では、第1型枠2および第2型枠部材3のそれぞれが放熱部材を備えているが、いずれか一方が備える場合でもよい。
第1放熱部材26は、熱伝導性の高い素材で形成されて、第1型枠2と熱的に接触している。この熱的な接触により、第1放熱部材26は、固定部材21への加熱に基づいて生じる第1型枠2の熱を、外部に放出できる。同様に、第2放熱部材36は、熱伝導性の高い素材で形成されて、第2型枠3と熱的に接触している。この熱的な接触により、第2放熱部材36は、可動部材31への加熱に基づいて生じる第2型枠3の熱を、外部に放出できる。
ここで、熱伝導性の高い素材として、金属や合金がある。例えば、銅、アルミニウム、金、銀、あるいはこれらの合金などが用いられれば良い。また、第1放熱部材26および第2放熱部材36は、板部材やフィンを有する部材であればよい。
このような第1放熱部材26や第2放熱部材36によって、第1型枠2や第2型枠3の熱が外部に放出できる。外部への放出ができることで、加熱機構によって加熱されて生じる熱の余分な熱は、外部に放出できる。電子部品実装装置1は、連続的に電子部品200と基板100とを実装する。このため、加熱機構は連続的に動作する。すなわち、第1型枠2と第2型枠3は、連続的に熱を持つ状態となっている。
第1放熱部材26は、この第1型枠2が持ち続ける熱を放出し続ける。同様に、第2放熱部材36は、この第2型枠3の持ち続ける熱を放出し続ける。これらによって、第1型枠2および第2型枠3が、過剰な熱を持つことを防止できる。
(内部空間と開口部)
第1型枠2および第2型枠3の少なくとも一方は、内部空間および内部空間から外部に連通する開口部を備えることも好適である。図11は、本発明の実施の形態3における電子部品実装装置の模式図である。図11は、図1の電子部品実装装置を横から見た状態を示している。
図10、図11のそれぞれにおいて、第1型枠2は、第1内部空間24を備えている。第1内部空間24は、第1型枠2の内部に設けられる空間であって、固定部材21の熱を第1型枠2に直接的に伝えにくくしている。すなわち、加熱された固定部材21が、第1型枠2の部材や要素と直接的に接触する部分を減らすことを、第1内部空間24が実現している。
このため、固定部材21の熱は、第1型枠2に伝わることを減らして、第1内部空間24に伝わる。この結果、第1型枠2への熱伝導量が減少して、第1型枠2の熱上昇を防止できる。
また、第1内部空間24は、第1開口部27を備える。第1開口部27は外部に連通する。この外部への連通によって、第1開口部27は、第1内部空間24の熱を外部に放出できる。すなわち、固定部材21からの熱は、第1内部空間24に伝わり第1開口部27へ排出される。
また、第1開口部27は、外部に熱を放出するあるいは後述するバキューム装置600とつながる第1管路28につながっていることも好適である。第1開口部27は、第1内部空間24の熱を直接的に外部に放出してもよいし、第1管路28を介して外部に放出してもよい。また、第1管路28を介する場合には、第1管路28につながっているバキューム装置600により、第1内部空間24の熱を、外部に放出することもよい。
このように、固定部材21への加熱を基点として生じる熱の内、第1型枠2が受け取る熱は、第1放熱部材26から外部に排出される。一方、第1内部空間24に伝わる熱は、第1開口部27から外部へ排出される。特に、第1内部空間24と第1開口部27は、第1型枠2への熱伝導を抑えつつ外部に熱を排出できる。これらが合わさって、固定部材21への加熱を起点とする熱が、外部へ排出されるようになる。
図10、図11のそれぞれにおいて、第2型枠3は、第2内部空間34を備えている。第2内部空間34は、第2型枠3の内部に設けられる空間であって、可動部材31の熱を第2型枠3に直接的に伝えにくくしている。すなわち、加熱された可動部材31が、第2型枠3の部材や要素と直接的に接触する部分を減らすことを、第2内部空間34が実現している。
このため、可動部材31の熱は、第2型枠3に伝わることを減らして、第2内部空間34に伝わる。この結果、第2型枠3への熱伝導量が減少して、第2型枠3の熱上昇を防止できる。
また、第2内部空間34は、第2開口部37を備える。第2開口部37は外部に連通する。この外部への連通によって、第2開口部37は、第2内部空間34の熱を外部に放出できる。すなわち、可動部材31からの熱は、第2内部空間34に伝わり第2開口部37へ排出される。第2開口部37は、第2内部空間34の熱を外部に排出する。
また、第2開口部37は、外部に熱を放出するあるいは後述するバキューム装置600とつながる第2管路38につながっていることも好適である。第2開口部37は、第2内部空間34の熱を直接的に外部に放出してもよいし、第2管路38を介して外部に放出してもよい。また、第2管路38を介する場合には、第2管路38につながっているバキューム装置600により、第2内部空間34の熱を、外部に放出することもよい。
このように、可動部材31への加熱を基点として生じる熱の内、第2型枠3が受け取る熱は、第2放熱部材36から外部に排出される。一方、第2内部空間34に伝わる熱は、第2開口部37や第2管路38から外部へ排出される。特に、第2内部空間34と第2開口部37は、第2型枠3への熱伝導を抑えつつ外部に熱を排出できる。これらが合わさって、可動部材31への加熱を起点とする熱が、外部へ排出されるようになる。
内部空間および開口部が備わることで、第1型枠2および第2型枠3の内部に蓄積されやすい熱が外部に排出されやすくなる。また、金属や合金などで形成される第1型枠2や第2型枠3の熱の過剰な上昇を抑制できる。
ここで、第2型枠3において、第2内部空間34は、第2型枠3の表面と可動部材31との間に設けられる。図10、図11は、この態様を示している。この位置に設けられることで、加熱によって熱上昇する可動部材31の熱を第2型枠3そのものへの直接的な伝導を減らすと共に、可動部材31の熱を、第2開口部37を通じて外部へ排出できるようになる。この位置関係であることで、可動部材31への加熱を起点とする熱の排出が、効率的に行われる。
(バキューム装置)
図11に示されるように、第1空間24および第2空間34の少なくとも一方の熱を外部に放出するバキューム装置600が備わることも好適である。図11では、第1管路28および第2管路38につながる態様として、バキューム装置600が示されている。
バキューム装置600は、吸引機能を有することで、第1内部空間24および第2空間34の少なくとも一方の内部空気を外部に排出できる。内部空気は、上述したように熱を持っている。この熱を持った内部空気をバキューム装置600の吸引で強制的に排出することで、第1内部空間24および第2内部空間34の少なくとも一方の熱を効率的に排出できる。
固定部材21への加熱によって(加熱された固定部材21から、あるいは加熱機構から、あるいは加熱の過程で)、第1内部空間24には熱が伝わる。バキューム装置600は、この第1内部空間24内部の空気を外に排出する機能によって、第1型枠2の熱を低下させる。
また、上述した第1放熱部材26とあいまって、第1型枠2の熱を外部に放出することを、多方面から行うことができる。結果として、第1型枠2での過剰な熱上昇を防止できる。
同様に、可動部材31への過熱によって(加熱された可動部材31から、あるいは加熱機構から、あるいは加熱の過程で)、第2内部空間34には熱が伝わる。バキューム装置600は、この第2内部空間34内部の空気を外に排出する機能によって、第2型枠3の熱を低下させる。
また、上述した第2放熱部材36とあいまって、第2型枠3の熱を外部に放出することを、多方面から行うことができる。結果として、第2型枠3での過剰な熱上昇を防止できる。
(内部フィン)
図11に示されるように、第1型枠2は、内部フィン29を備える。第2型枠3は内部フィン39を備える。内部フィン39は、第2型枠3の内部に設けられる。また、必要に応じて、第2型枠3の表面にも露出するようにして設けられる。第1型枠2の内部フィン29と第2型枠3の内部フィン39は、図11のように、それぞれ設けられてもよいし、いずれかのみが設けられてもよい。
内部フィン39は、第2型枠3の第2内部空間34に設けられる。内部フィン39は、熱伝導性の高い金属や合金などの素材で形成されており、第2内部空間34の熱を拡散できる。また、第2型枠3からの熱を第2内部空間34に効率的に伝導して、第2開口部37および第2排気ファン38からの熱排出を、効率化することができる。第1型枠2に設けられる内部フィン29も同様である。
(断熱材)
第1型枠2および第2型枠3の少なく一方は、その外部表面の少なくとも一部に断熱材を備えることも好適である。
図10、図11に示されるように、第1型枠2の外部表面の少なくとも一部に、第1断熱材25を備えている。第1断熱材25を備えることで、第1型枠2から電子部品実装装置1の筐体などへの熱伝導を抑制できる。第1型枠2の熱は、第1放熱部材26やバキューム装置600によって外部に放出される。この放出では、電子部品実装装置1の筐体に熱が伝わりにくい経路で放出される。
一方で、第1型枠2は、全体として熱を有するようになる。ここで、第1型枠2は、電子部品実装装置1に組み込まれる。組み込まれると、電子部品実装装置1の筐体と熱的に接触することもあり得る。この熱的な接触により、第1型枠2の熱が電子部品実装装置1の筐体などに伝導することが有り得る。
電子部品実装装置1は、作業者による作業やその他の操作に使用される。このため、第1型枠2からの熱が電子部品実装装置1の筐体などが熱くなることは好ましくない。
第1断熱材25は、このような電子部品実装装置1の筐体などへの熱伝導を抑制できる。この抑制により、電子部品実装装置1そのものの過剰な熱上昇などを防止できる。
同様に、図10、図11に示されるように、第2型枠3の外部表面の少なくとも一部に、第2断熱材35を備えている。第2断熱材35を備えることで、第2型枠3から電子部品実装装置1の筐体などへの熱伝導を抑制できる。第2型枠3の熱は、第2放熱部材36やバキューム装置600によって外部に放出される。この放出では、電子部品実装装置1の筐体に熱が伝わりにくい経路で放出される。
一方で、第2型枠3は、全体として熱を有するようになる。ここで、第2型枠3は、電子部品実装装置1に組み込まれる。組み込まれると、電子部品実装装置1の筐体と熱的に接触することもあり得る。この熱的な接触により、第2型枠3の熱が電子部品実装装置1の筐体などに伝導することが有り得る。
電子部品実装装置1は、作業者による作業やその他の操作に使用される。このため、第2型枠3からの熱が電子部品実装装置1の筐体などが熱くなることは好ましくない。
第2断熱材35は、このような電子部品実装装置1の筐体などへの熱伝導を抑制できる。この抑制により、電子部品実装装置1そのものの過剰な熱上昇などを防止できる。
(放熱孔)
図10に示されるように、可動部材31は、単数または複数の放熱孔32を備えることも好適である。可動部材31は、第2型枠3に備わり、余分圧力を逃がすように、可動できる。
可動部材31に加熱機構から熱が加えられる。このため、可動部材31は熱を生じさせる。この可動部材31に放熱孔32が備わっていることで、可動部材31の熱を、外部に放出できる。
(冷媒循環路)
図12は、本発明の実施の形態3における第2型枠の模式図である。図12の上側は、第2型枠のある部分の横断面図である。図12の下側は、第2型枠の正面図である。
第2型枠3は、内部を冷媒が循環する冷媒循環路40を更に備えることも好適である。図12は、この冷媒循環路40を示している。
冷媒循環路40は、熱交換率の高い冷媒、例えば液体冷媒、ジェル冷媒、気体冷媒などを循環させる。冷媒循環路40は、第2型枠3内部に設けられているので、冷媒が第2型枠3内部を循環している状態である。この冷媒循環路40における冷媒の循環によって、第2型枠3の温度上昇が抑制される。
冷媒として、液体冷媒、ジェル冷媒、気体冷媒などのいずれかが利用されることで、第2型枠3が効率的に冷却される。第2型枠3の加熱と平行して、冷媒循環路40による冷却がなされることで、過剰な温度上昇が抑制される。
液体冷媒、ジェル冷媒、気体冷媒などのいずれが選ばれるかは、適宜選択されればよい。
また、図12の上側に示されるように、冷媒循環路40は、第2型枠3の内部を蛇行するように形成されてもよい。この蛇行によって、冷媒循環路40は、第2型枠3を、2次元的あるいは3次元的に冷却することができる。この冷却能力によって、効率的に第2型枠3の温度上昇を抑制することができる。
(温度計測)
図13は、本発明の実施の形態3における電子部品実装装置の模式図である。図13で示される電子部品実装装置1は、冷却制御部46と温度計測部45を更に備える。
温度計測部45は、第1型枠2および第2型枠3の少なくとも一方の温度を計測する。温度計測部45は、計測した結果を、冷却制御部46に出力する。
冷却制御部46は、第1放熱部材26、第2放熱部材36、バキューム装置600および冷媒循環路40の少なくとも一つの動作を制御する。冷却制御部46は、温度計測部45での計測結果に基づいて、第1放熱部材26、第2放熱部材36、バキューム装置600および冷媒循環路40の少なくとも一つの動作を制御する。
例えば、温度計測結果での温度が高い場合には、第1放熱部材26、第2放熱部材36、バキューム装置600および冷媒循環路40の少なくとも一つを動作させる、あるいは動作能力を高める。逆に、温度計測結果での温度が低い場合には、第1放熱部材26、第2放熱部材36、バキューム装置600および冷媒循環路40の少なくとも一つを停止するあるいは動作能力を低下させる。
このように、実際の温度上昇状態に合わせて、冷却能力を制御できる。この制御によって、より適切な冷却が実現できる。この冷却によって、実装における必要な加熱に基づく、第1型枠2、第2型枠3および電子部品実装装置1の過剰な温度上昇を抑制できる。
過剰な温度上昇の抑制ができることで、接着剤や電子部品への悪影響の防止や、電子部品実装装置1の耐久性向上にメリットがある。
なお、実施の形態1〜3で説明された電子部品実装装置は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。
1 電子部品実装装置
2 第1型枠
21 固定部材
24 第1内部空間
25 第1断熱材
26 第1放熱部材
27 第1開口部
28 第1管路
29 内部フィン
3 第2型枠
31 可動部材
32 放熱孔
34 第2内部空間
35 第2断熱材
36 第2放熱部材
37 第2開口部
38 第2管路
39 内部フィン
4 設置部材
40 冷媒循環路
45 温度計測部
46 冷却制御部
5 移動制御部
6 中間型
7 圧力検出部
52 余分圧力調整部
53 可動部材制御部
54 可動制御指示テーブル
100 基板
110 シート
200 電子部品
600 バキューム装置

Claims (9)

  1. 単数または複数の固定部材を有する第1型枠と、
    単数または複数の可動部材を有する第2型枠と、
    前記第1型枠と前記第2型枠の間に、電子部品と基板を設置する設置部材と、
    前記第1型枠と前記第2型枠の近接および離隔を制御する移動制御部と、を備え、
    前記固定部材は、前記第1型枠に対して、その位置を固定しており、
    前記可動部材は、前記第2型枠に対して、その位置を変化可能であり、
    前記固定部材および前記可動部材のそれぞれの位置は、前記設置部材により設置される電子部品の位置に対応し、
    前記移動制御部による近接により、前記固定部材は、前記電子部品および基板の少なくとも一方に圧力を付与し、前記可動部材は、前記固定部材が付与する圧力の内、余分である余分圧力を可動によって逃がすことができ、
    前記第1型枠および前記第2型枠の少なくとも一方は、外部に熱を放出する放熱部材を備える、電子部品実装装置。
  2. 前記第1型枠および前記第2型枠の少なくとも一方は、内部空間および前記内部空間から外部に連通する開口部を備える、請求項1記載の電子部品実装装置。
  3. 前記第1型枠の前記内部空間および前記第2型枠の前記内部空間の少なくとも一方の熱を外部に放出するバキューム装置を備える、請求項2記載の電子部品実装装置。
  4. 前記第2型枠においては、前記内部空間は、前記第2型枠表面と前記可動部材との間に設けられる、請求項2または3記載の電子部品実装装置。
  5. 前記第1型枠および前記第2型枠の少なくとも一方は、その外部表面の少なくとも一部に断熱材を備える、請求項1から4のいずれか記載の電子部品実装装置。
  6. 前記第2型枠は、内部を冷媒が循環する冷媒循環路を更に備える、請求項1から5のいずれか記載の電子部品実装装置。
  7. 前記冷媒は、液体冷媒、ジェル冷媒、気体冷媒のいずれかである、請求項6記載の電子部品実装装置。
  8. 前記可動部材は、単数または複数の放熱孔を備える、請求項1から7のいずれか記載の電子部品実装装置。
  9. 第1型枠および前記第2型枠の少なくとも一方は、前記内部空間に内部フィンを更に備える、請求項2から4のいずれか記載の電子部品実装装置。

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