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JP6620529B2 - ボールねじ - Google Patents

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JP6620529B2
JP6620529B2 JP2015227612A JP2015227612A JP6620529B2 JP 6620529 B2 JP6620529 B2 JP 6620529B2 JP 2015227612 A JP2015227612 A JP 2015227612A JP 2015227612 A JP2015227612 A JP 2015227612A JP 6620529 B2 JP6620529 B2 JP 6620529B2
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Description

本発明は、ボールねじに関し、特に、互いに隣り合うナット間に間座を備えたボールねじに関するものである。
工作機械、射出成形機、半導体製造装置などの装置に組み込んで使用されるボールねじでは、軸方向の位置決め精度を確保するために、予圧を付与して剛性を向上させることが一般に行われている。
特許文献1には、互いに隣接する2つのナット間に平板状の間座を設けて予圧を付与する方法が開示されている。また、特許文献2には、両面に互い違いに圧電シートが貼り付けられた間座を互いに隣接する2つのナット間に介装し、2つのナットで強く挟持したとき間座に弾性変形を生じさせるとともに、圧電シートに供給する電圧を外部から調整することにより、予圧を外部から自在に調整することが提案されている。
特開2009−204141号公報 特許第2876614号公報
ところで、ボールねじでは、稼働時間の経過に伴って発生する摩耗劣化により予圧が徐々に低下し、最後には予圧抜け状態に陥ることがある。ボールねじの予圧が抜けると、ボールねじの剛性が不足し、位置決め精度の悪化を生じ、ボールねじを組み込んだ装置の加工精度に問題が発生してしまうため、装置を停止せざるを得ない状況になってしまう。装置を復旧させるためには、ボールねじを新たに手配し、ボールねじの交換作業が必要となる。このため、急な装置の停止に備えるため、ボールねじをストックしなくてはならず、また、ストックがない場合は、新たにボールねじが届くまで装置を停止しなくてはならない。
特許文献1に記載のボールねじにあっては、外部から予圧を調整することが可能であり、常時予圧を一定に調整することができるが、予圧を調整するために、外部に検出装置や直流電圧を供給する駆動装置を設けたり、流体圧源、流体圧供給路、圧力室などを含む付勢手段を設けたりする必要があり、ボールねじ単独で予圧調整を行うことができない。
そこて、本発明は上記課題に着目してなされたものであり、その目的は、予圧の低下や予圧抜けが生じたときに予圧を復元させることが可能なボールねじを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係るボールねじは、外周面に第1螺旋溝11が設けられたねじ軸と、各々の内周面に第2螺旋溝が第1螺旋溝と対向して設けられ、かつねじ軸が貫通する第1ナット及び第2ナットと、第1螺旋溝及び第2螺旋溝により形成されたボール転動路を転動する複数のボールと、ボール転動路内のボールに第1予圧を付与するようにして第1ナット及び第2ナットの間に配置された間座とを備えている。そして、間座は、第1予圧とは別に、ボール転動路内のボールに第2予圧を付与する予圧付与機構を備えている。
本発明の一態様に係るボールねじによれば、予圧の低下や予圧抜けが生じたときに予圧を復元させることが可能となる。
本発明の実施形態1に係るボールねじにおいて、ねじ部分の内部構造を示す要部断面図である。 本発明の実施形態1に係るボールねじにおいて、間座の内部構造を示す図である。 図2において、連結固定部材を取り外した状態を示す図である。 本発明の実施形態2に係るボールねじにおいて、ねじ部分の内部構造を示す要部断面図である。 本発明の実施形態2に係るボールねじにおいて、間座の内部構造を示す図である。 図4の一部を拡大して示す要部断面図である。 図5において、連結固定部材を取り外した状態を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係るボールねじを説明する。なお、本発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。また、図2及び図5では、図面を見易くするため、後述するカバー部材の図示を省略している。
(実施形態1)
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態1に係るボールねじ1は、外周面に第1螺旋溝が設けられたねじ軸10と、ねじ軸10が貫通する各々の内周面に第2螺旋溝15が第1螺旋溝11と対向するようにして設けられた2つのナット14(第1ナット14A及び第2ナット14B)とを備えている。ねじ軸10と2つのナット14とは、ねじ軸10の外周面と2つのナット14の各々の内周面とが対向するように同軸に配置されている。2つのナット14の各々は、互いに隣り合うように直列配置でねじ軸10に螺合されている。
また、本発明の実施形態1に係るボールねじ1は、第1螺旋溝11及び第2螺旋溝15により形成されたボール転動路17内を転動する複数のボール18を備えている。ボール転動路17は、2つのナット14の各々にそれぞれ個別に形成されている。
また、本発明の実施形態1に係るボールねじ1は、ボール転動路17内のボール18に第1予圧としての初期予圧を付与するようにして2つのナット(第1ナット14A及び第2ナット14B)14の間に配置された間座20を備えている。
さらに、本発明の実施形態1に係るボールねじ1は、図示していないが、ボール転動路17の両端を継いでボール18を循環させるボール戻し路を備えている。このボール戻し路においても、ボール転動路17と同様に、2つのナット14の各々にそれぞれ個別に設けられている。
2つのナット14において、第1ナット14Aは、一端にフランジ部16が設けられた円筒体で構成され、この円筒体の内周面にねじ軸10の第1螺旋溝11と対向して第2螺旋溝15が設けられている。第2ナット14Bは、第1ナット14Aと比較してフランジ部16が省略された円筒体で構成され、この円筒体の内周面にねじ軸10の第1螺旋溝11と対向して第2螺旋溝15が設けられている。
複数のボール18は、図1に示すように、ボール転動路17内に配置されているとともに、図示していないが、ボール戻し路内に配置されている。すなわち、実施形態1のボールねじ1は、ボール転動路17及びボール戻し路により形成された無端状のボール循環経路を有し、このボール循環経路内を複数のボール18が循環するようになっている。この無端状のボール循環経路も、ナット14毎に形成されている。
ねじ軸10の第1螺旋溝11は、その第1螺旋溝11の延伸方向と直交する断面形状が曲率中心の異なる2つの同一円弧を組み合わせた略V状であるゴシックアーク形状とされている。また、2つのナット14の各々の第2螺旋溝15においても、その第2螺旋溝15の延伸方向と直交する断面形状が曲率中心の異なる2つの同一円弧を組み合わせた略V状であるゴシックアーク形状とされている。そして、2つのナット14の各々は、第1ナット14Aのフランジ部16とは反対側に第2ナット14Bが隣り合うようにして配置されている。
ボールねじ1において、ボール18は、ボール転動路17内を移動しつつねじ軸10の周りを回ってボール転動路17の終点に至り、そこでボール転動路17からボール戻し路の一方の端部に入る。ボール戻し路に入ったボール18は、ボール戻し路内を通ってボール戻し路の他方の端部に達し、そこからボール転動路17の始点に戻されるようになっている。
したがって、ボールねじ1は、ねじ軸10と2つのナット14とを相対回転運動させると、ボール転動路17内でのボール18の転動を介して、ねじ軸10と2つのナット14とが中心軸方向に相対直線移動するようになっている。そして、ボール18は、無端状の循環経路内を無限に循環するようになっているため、ねじ軸10と2つのナット14とは継続的に相対直線移動することができる。
間座20は、図1及び図2に示すように、初期予圧とは別に、ボール転動路17内のボール18に第2予圧としての予圧を付与する予圧付与機構20Aを備えている。この予圧付与機構20Aは、図2に示すように、2つのナット14のうち、一方の第1ナット14A側に位置する第1固定板21と、他方の第2ナット14B側に位置する第2固定板22とを備えている。
また、予圧付与機構20Aは、第1固定板21と第2固定板22との間に配置された皿バネ23を備えている。また、予圧付与機構20Aは、皿バネ23に一定量の荷重が付加された状態で第1固定板21と第2固定板22とを連結して固定された連結固定部材24を備えている。連結固定部材24は、第1固定板21及び第2固定板22に対して着脱自在で固定され、例えば雄ねじ及び雌ねじを組み合わせた締結機構によって締結固定されている。
なお、間座20は、図1に示すように、予圧付与機構20Aをナット14の円周方向に沿って覆うカバー部材26を備えているが、図2ではカバー部材26の図示を省略している。
第1及び第2固定板21,22の各々は、中央部にねじ軸10が貫通する貫通孔が設けられた円筒形状で構成されている。皿バネ23は、中央部にねじ軸10が貫通する貫通孔が設けられ、周縁部よりも中央部が突出した円盤型の円錐形状で構成されている。この皿バネ23は、円錐形状の上側中央部分と下側周縁部分に荷重を加え、円錐高さが低くなる方向に撓ませることでバネ作用が得られる。
皿バネ23は、ねじ軸10の中心軸方向に例えば4つ直列で配置されている。この4つの皿バネ23のうち、第1固定板21側から数えて1番目及び2番目に位置する2つの皿バネ23は、円錐形状の上側中央部分と下側周縁部分に荷重を加えたとき中央部が第1固定板21側に撓むように配置されている。一方、第2固定板22側から数えて1番目及び2番目に位置する2つの皿バネ23は、円錐形状の上側中央部分と下側周縁部分に荷重を加えたとき中央部が第2固定板22側に撓むように配置されている。
第1固定板21側から数えて1番目に位置する皿バネ23は、少なくとも周縁部が第1固定板21と接触するようにして配置されている。第2固定板22側から数えて1番目に位置する皿バネ23は、少なくとも周縁部が第2固定板22と接触するようにして配置されている。第1固定板21側の1番目の皿バネ23と第2固定板22側の1番目の皿バネ23との間に位置する2つの皿バネ23は、各々の周縁部が円周方向に沿って皿バネ案内部材25で固定されている。すなわち、4つの皿バネ23は、第1固定板21と第2固定板22との間の間隔が狭くなる方向に第1固定板21及び第2固定板22に荷重を加えたとき、バネ作用が得られるようにして配置されている。4つの皿バネ23の各々は、第1固定板21及び第2固定板22の各々に撓みを確保された状態で保持されている。
なお、実施形態1では4つの皿バネ23を設けているが、この数に限定されるものではなく、1つ以上設けていればよい。また、4つの皿バネ23を1つの皿バネ群として構成し、この皿バネ群を2つ以上設けるようにしてもよい。
このように構成された予圧付与機構20Aは、初期予圧の低下や抜けが生じた場合において、図3に示すように、連結固定部材24を第1固定板21及び第2固定板22から連結固定部材24を外して保持状態を解除すことにより皿バネ23が開放され、皿バネ23の反発力によって新たに予圧を2つのナット14の各々のボール転動路17内のボール18に付与することができる。この皿バネ23の反発力は、初期予圧と同様に、ボール転動路17内のボール18が2点接触状態となるようにボール転動路17内のボール18に引張方向の所定の予圧を付与する。
2つのナット14は、2つのナット14の間に間座20を配置した状態で2つのナット14に亘って延伸するナット固定キー(図示せず)によって互いに固定されている。そして、2つのナット14は、ボール転動路17内のボールが2点接触状態となるように引張方向の所定の初期予圧をボール転動路17内のボール18に付与するように両側から間座20を締め付けた状態で固定されている。このとき、間座20は、2つのナット14を固定するナット固定キーにて2つのナット14の間に保持されている。また、間座20の予圧付与機構20Aにおいて、皿バネ23は仕事をしておらず、皿バネ23による予圧はボール転動路17内のボール18に付与されていない。
ナット固定キー及び連結固定部材24の各々は、ナット14の円周方向に点在するように複数配置されている。ナット固定キー及び連結固定部材24は、互いに重畳しないように配置されている。
次に、本発明の第1実施形態に係るボールねじ1の効果について、図1乃至図3を参照して説明する。
ねじ軸10に第1ナット14A及び第2ナット14Bを装着する際には、先ず第1ナット14Aをねじ軸10にボール18を介して螺合させる。
次に、間座20の貫通孔にねじ軸10を第1ナット14A側とは反対側の端部から挿入して、間座20の第1固定板21側の端面を第1ナット14Aのフランジ部16側とは反対側の端面に接触させる。
次に、第2ナット14Bをねじ軸10にねじ軸10の第1ナット14A側とは反対側の端部からボール18を介して螺合させる。そして、第2ナット14Bの第1ナット14A側の端面を間座20の第2固定板22側の端面に接触させて締め付け、この締め付けた状態で第1ナット14A及び第2ナット14Bをナット固定キーで連結して固定する。これにより、ボール転動路17内のボール18が2点接触状態となるようにボール転動路17内のボール18に引張方向の所定の初期予圧を付与する。このとき、間座20の予圧付与機構20Aでは皿バネ23は仕事をしておらず、皿バネ23による予圧は2つのナット14の各々のボール転動路17内のボール18に付与されていない。
このように、ねじ軸10に2つのナット14を互いに隣り合うように装着するダブルナット構成とすることにより、シングルナットの場合よりも剛性を高めることが可能となり、ボールねじ1を使用した送り系の位置決め精度を向上させることができる。
ここで、実施形態1のボールねじ1は、位置決め精度を必要とする工作機械、射出成形機、半導体製造装置などに組み込んで使用される。このような環境下で使用されるボールねじ1では、駆動時に、ねじ軸10の第1螺旋溝11や2つのナット14の各々の第2螺旋溝15に切り屑や摩耗粉などの異物が入り込み易い。
切り屑や摩耗粉などの異物が第1螺旋溝11や第2螺旋溝15に入り込むと、異物は第1螺旋溝11とボール18との間や第2螺旋溝15とボール18との間に噛み込まれ、第1螺旋溝11、第2螺旋溝15及びボール18などが摩耗して予圧が低下し、最後には予圧抜け状態に陥ることがある。
このとき、実施形態1のボールねじ1は、初期予圧とは別に予圧を付与する予圧付与機構20Aを備えていることから、図3に示すように、第1固定板21及び第2固定板22から連結固定部材24を外して保持状態を解除することにより皿バネ23が開放され、皿バネ23の反発力によって新たに予圧を2つのナット14の各々のボール転動路17内のボール18に付与することができる。すなわち、実施形態1のボールねじ1は、初期予圧の低下や、初期予圧の抜けが生じた場合でも、ボール転動路17内のボール18に付与する予圧を復元させることができる。また、実施形態1のボールねじ1は、連結固定部材24を外すことにより新たに予圧を2つのナット14の各々のボール転動路17内のボール18に付与することができるので、予圧を復元するための駆動部を外部に設けることなく、予圧を復元することができる。
そして、実施形態1のボールねじ1は、予圧抜けが発生した場合であっても、皿バネ23の反発力によって予圧を復元させることにより継続使用が可能となる。
この予圧復元動作を行った場合には、新たなボールねじ1を手配し、この新たなボールねじ1が納入されるまでの間は皿バネ23の反発力による予圧により剛性を確保して送り系の位置決め精度を維持したまま送り系の稼働が可能となる。
そして、新たなボールねじ1が納入されたときに、送り系の駆動を停止して、劣化が生じたボールねじ1を新たなボールねじ1に交換する作業を行う。これにより、送り系の機構を更新することができ、送り系の停止時間を短くすることができるので、生産量の低下を極力小さくすることができる。
さらに、ボールねじ1を組み込んだ工作機械、射出成形機、半導体製造装置などを使用する製造メーカ側や生産現場で新たなボールねじ1を予備としてストックしておく必要がなくなり、在庫コストの削減に寄与することができる。すなわち、実施形態1のボールねじ1は、従来のボールねじと比較して利便性を向上することができる。
以上のように、本発明の実施形態1に係るボールねじ1によれば、初期予圧の低下や抜けが生じたときに予圧を復元させることができる。
(実施形態2)
図4及び図5に示すように、本発明の実施形態2に係るボールねじ2は、実施形態1のボールねじ1と実質的に同様の構成になっており、ねじ軸10と、ねじ軸10が貫通する2つのナット(第1ナット14A及び第2ナット14B)14と、ボール転動路17内を転動する複数のボール18と、2つのナット14の間に配置された間座20とを備えている。そして、実施形態2のボールねじ2は、図5に示すように、間座20の予圧付与機構20Bにより2つのナット14の各々のボール転動路17内のボール18に付与される予圧を調整する予圧付与調整機構30を更に備えている。
間座20は、実施形態1と同様に、第1予圧としての初期予圧とは別に、ボール転動路17内のボール18に第2予圧を付与する予圧付与機構20Bを備えている。この予圧付与機構20Bは、図5に示すように、実施形態1の予圧付与機構20Aとほぼ同様の構成になっているが、図2に示す第1固定板21に換えて第1ナット14A側に位置する第1固定板21Bを備えている。すなわち、予圧付与機構20Bは、第1固定板21Bと、第2固定板22と、4つの皿バネ23と、複数の連結固定部材24とを備えている。
第1固定板21Bは、第1固定板21とほぼ同様の構成になっているが、第1固定板21とは異なり、第1ナット14A側の端部に第1ナット14Aの内部に入るように段差が設けられた構成になっている。また、実施形態2の第1ナット14Aは、実施形態1の第1ナット14Aと異なり、第1固定板21と対向する端部から第1固定板21側に突出する突出部35を有している。
予圧付与調整機構30は、第1ナット14Aの円周方向に点在するように複数配置されている。この予圧付与調整機構30においても、ナット固定キーと重畳しないように配置されている。
予圧付与調整機構30は、図6に示すように、第1固定板21の第1ナット14Aと向かい合う端部に設けられ、かつ第1ナット14Aの中心軸方向(ねじ軸10の中心軸方向又は長手方向)に対して傾斜する第1傾斜面31と、第1傾斜面31と同一方向に傾斜し、かつ第1傾斜面31と接する第2傾斜面32を有する押圧部材33とを備えている。また、予圧付与調整機構30は、押圧部材33を第1ナット14Aの半径方向に移動させるねじ部34を備えている。
押圧部材33は、第2傾斜面32が一巡する台形状で形成されている。実施形態2において、第2傾斜面32は、例えば、押圧部材33のねじ部34側の上部の幅がねじ部34側とは反対側の下部の幅よりも広くなるように傾斜している。この第2傾斜面32の傾斜に伴い、第1傾斜面31は、例えば、ねじ軸10に近づくに従って第1ナット14Aに近づくように傾斜している。
なお、第2傾斜面32は、押圧部材33のねじ部34側の上部の幅がねじ部34側とは反対側の下部の幅よりも狭くなるように傾斜させてもよい。そして、この第2傾斜面32の傾斜に伴い、第1傾斜面31は、ねじ軸10に近づくに従って第1ナット14Aから離れるように傾斜させてもよい。
ねじ部34は、第1ナット14Aの突出部35に第1ナット14Aの半径方向に沿って貫通形成された雌ねじ部に螺合され、先端に押圧部材33が連結されている。そして、ねじ部34は、押圧部材33の第2傾斜面32が第1固定板21の第1傾斜面31に接触した状態で第1ナット14Aの外周側から見て時計回りの方向に回動させることにより、押圧部材33を第1ナット14Aの半径方向の中心軸側に移動させる。また、ねじ部34は、押圧部材33の第2傾斜面32が第1固定板21の第1傾斜面31に接触した状態で第1ナット14Aの外周側から見て反時計回りの方向に回動させることにより、押圧部材33を第1ナット14Aの半径方向の外周側に移動させる。
実施形態2のボールねじ2は、上述した実施形態1のボールねじ1と同様に、初期予圧とは別に予圧を付与する予圧付与機構20Bを備えていることから、図7に示すように第1固定板21B及び第2固定板22から連結固定部材24を外して保持状態を解除すことにより皿バネ23が開放され、皿バネ23の反発力によって新たに予圧をボール転動路17内のボール18に付与することができる。すなわち、実施形態2のボールねじ1においても、初期予圧の低下や、初期予圧の抜けが生じた場合に、2つのナット14(14A,14B)の各々のボール転動路17内のボール18に付与する予圧を復元させることができる。
また、実施形態2のボールねじ2は、予圧付与調整機構30を備えている。この予圧付与調整機構30は、ねじ部34を第1ナット14Aの外側から見て時計回りの方向に回動させることにより、押圧部材33が第1ナット14Aの半径方向の中心軸側に移動する。そして、この押圧部材33の移動により第1固定板21Bが第2固定板22側に押されて皿バネ23の反発力が増加し、ボール転動路17内のボール18に付与される予圧が増加する。また、予圧付与調整機構30は、ねじ部34を第1ナット14Aの外側から見て反時計回りの方向に回動させることにより、押圧部材33が第1ナット14Aの半径方向の外周側に移動する。そして、この押圧部材33の移動により第1固定板21Bが皿バネ23の反発力で第2固定板22側とは反対側(第1ナット14A側)に押されて皿バネ23の反発力が低下し、ボール転動路17内のボール18に付与される予圧が低下する。したがって、実施形態2のボールねじ2は、予圧付与機構20Bにより2つのナット14の各々のボール転動路17内のボール18に付与される与圧を予圧付与調整機構30で調整することができる。
また、実施形態2のボールねじ2は、予圧付与機構20Bで2つのナット14の各々のボール転動路17内のボール18に予圧をかけすぎてしまった場合でも、予圧付与調整機構30のねじ部34ナット14の外周側から見て反時計回りの方向に回動させることで(緩めることで)予圧を低減することができる。
なお、実施形態2では、予圧付与調整機構30を第1ナット14A側に設けた場合について説明したが、予圧付与調整機構30は第2ナット14B側に設けるようにしてもよい。この場合、第2固定板22を第2ナット14Bの内部に入るように段差が設けられた構成とし、第1傾斜面31を第2固定板22に設ける。そして、第2ナット14Bの第2固定板22側の端部に突出部35を設ける。
また、実施形態2では、ねじ部34をナット14の外周側から見て反時計回りの方向に回動させることでボール転動路17内のボール18に付与される予圧を低減する場合について説明したが、ねじ部34をナット14の外周側から見て時計回りの方向に回動させることでボール転動路17内のボール18に付与される予圧を低減するようにしてもよい。要するに、連結固定部材24を外した後、ねじ部34の回動により2つの固定板の間の距離が可変するようになっていればよい。
以上、本発明を上記実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
1 …ボールねじ
10 …ねじ軸
11 …第1螺旋溝
14A…第1ナット
14B…第2ナット
15 …第2螺旋溝
16 …フランジ部
17 …ボール転動路
18 …ボール
20 …間座
20A,20B…予圧付与機構
21 …第1固定板
22 …第2固定板
23 …皿バネ
24 …連結固定部材
25 …皿バネ案内部材
26 …カバー部材
30 …予圧付与調整機構
31 …第1傾斜面
32 …第2傾斜面
33 …押圧部材
34 …ねじ部
35 …突出部

Claims (2)

  1. 外周面に第1螺旋溝が設けられたねじ軸と、
    各々の内周面に第2螺旋溝が前記第1螺旋溝と対向して設けられ、かつ前記ねじ軸が貫通する第1ナット及び第2ナットと、
    前記第1螺旋溝及び前記第2螺旋溝により形成されたボール転動路を転動する複数のボールと、
    前記ボール転動路内の前記ボールに第1予圧を付与するようにして前記第1ナット及び前記第2ナットの間に配置された間座と、
    を備え、
    前記間座は、前記第1予圧とは別に、前記ボール転動路内の前記ボールに第2予圧を付与する予圧付与機構を備え、
    前記予圧付与機構により前記ボール転動路内の前記ボールに付与される予圧を調整する予圧付与調整機構を前記第1ナット又は前記第2ナットの何れか一方に備え
    前記予圧付与機構は、
    前記第1ナット側に位置する第1固定板と、
    前記第2ナット側に位置する第2固定板と、
    前記第1固定板と前記第2固定板との間に配置された皿バネと、
    前記皿バネに一定量の荷重が付加された状態で前記第1固定板と前記第2固定板とを連結して固定された連結固定部材とを備え、
    前記予圧付与調整機構は、
    前記第1固定板及び前記第2固定板の何れか一方の固定板の前記ナットと向かい合う端部に設けられ、かつ前記ナットの中心軸方向に対して傾斜する第1傾斜面と、
    前記第1傾斜面と同一方向に傾斜し、かつ前記第1傾斜面と接する第2傾斜面を有する押圧部材と、
    前記押圧部材を前記ナットの半径方向に移動させるねじ部と、
    を備えていることを特徴とするボールねじ。
  2. 前記連結固定部材は前記第1固定板及び第2固定板に対して着脱自在で固定されていることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ。
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