JP6620529B2 - ボールねじ - Google Patents
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Description
特許文献1には、互いに隣接する2つのナット間に平板状の間座を設けて予圧を付与する方法が開示されている。また、特許文献2には、両面に互い違いに圧電シートが貼り付けられた間座を互いに隣接する2つのナット間に介装し、2つのナットで強く挟持したとき間座に弾性変形を生じさせるとともに、圧電シートに供給する電圧を外部から調整することにより、予圧を外部から自在に調整することが提案されている。
そこて、本発明は上記課題に着目してなされたものであり、その目的は、予圧の低下や予圧抜けが生じたときに予圧を復元させることが可能なボールねじを提供することにある。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態1に係るボールねじ1は、外周面に第1螺旋溝が設けられたねじ軸10と、ねじ軸10が貫通する各々の内周面に第2螺旋溝15が第1螺旋溝11と対向するようにして設けられた2つのナット14(第1ナット14A及び第2ナット14B)とを備えている。ねじ軸10と2つのナット14とは、ねじ軸10の外周面と2つのナット14の各々の内周面とが対向するように同軸に配置されている。2つのナット14の各々は、互いに隣り合うように直列配置でねじ軸10に螺合されている。
また、本発明の実施形態1に係るボールねじ1は、ボール転動路17内のボール18に第1予圧としての初期予圧を付与するようにして2つのナット(第1ナット14A及び第2ナット14B)14の間に配置された間座20を備えている。
さらに、本発明の実施形態1に係るボールねじ1は、図示していないが、ボール転動路17の両端を継いでボール18を循環させるボール戻し路を備えている。このボール戻し路においても、ボール転動路17と同様に、2つのナット14の各々にそれぞれ個別に設けられている。
複数のボール18は、図1に示すように、ボール転動路17内に配置されているとともに、図示していないが、ボール戻し路内に配置されている。すなわち、実施形態1のボールねじ1は、ボール転動路17及びボール戻し路により形成された無端状のボール循環経路を有し、このボール循環経路内を複数のボール18が循環するようになっている。この無端状のボール循環経路も、ナット14毎に形成されている。
したがって、ボールねじ1は、ねじ軸10と2つのナット14とを相対回転運動させると、ボール転動路17内でのボール18の転動を介して、ねじ軸10と2つのナット14とが中心軸方向に相対直線移動するようになっている。そして、ボール18は、無端状の循環経路内を無限に循環するようになっているため、ねじ軸10と2つのナット14とは継続的に相対直線移動することができる。
また、予圧付与機構20Aは、第1固定板21と第2固定板22との間に配置された皿バネ23を備えている。また、予圧付与機構20Aは、皿バネ23に一定量の荷重が付加された状態で第1固定板21と第2固定板22とを連結して固定された連結固定部材24を備えている。連結固定部材24は、第1固定板21及び第2固定板22に対して着脱自在で固定され、例えば雄ねじ及び雌ねじを組み合わせた締結機構によって締結固定されている。
なお、間座20は、図1に示すように、予圧付与機構20Aをナット14の円周方向に沿って覆うカバー部材26を備えているが、図2ではカバー部材26の図示を省略している。
皿バネ23は、ねじ軸10の中心軸方向に例えば4つ直列で配置されている。この4つの皿バネ23のうち、第1固定板21側から数えて1番目及び2番目に位置する2つの皿バネ23は、円錐形状の上側中央部分と下側周縁部分に荷重を加えたとき中央部が第1固定板21側に撓むように配置されている。一方、第2固定板22側から数えて1番目及び2番目に位置する2つの皿バネ23は、円錐形状の上側中央部分と下側周縁部分に荷重を加えたとき中央部が第2固定板22側に撓むように配置されている。
このように構成された予圧付与機構20Aは、初期予圧の低下や抜けが生じた場合において、図3に示すように、連結固定部材24を第1固定板21及び第2固定板22から連結固定部材24を外して保持状態を解除すことにより皿バネ23が開放され、皿バネ23の反発力によって新たに予圧を2つのナット14の各々のボール転動路17内のボール18に付与することができる。この皿バネ23の反発力は、初期予圧と同様に、ボール転動路17内のボール18が2点接触状態となるようにボール転動路17内のボール18に引張方向の所定の予圧を付与する。
ナット固定キー及び連結固定部材24の各々は、ナット14の円周方向に点在するように複数配置されている。ナット固定キー及び連結固定部材24は、互いに重畳しないように配置されている。
ねじ軸10に第1ナット14A及び第2ナット14Bを装着する際には、先ず第1ナット14Aをねじ軸10にボール18を介して螺合させる。
次に、間座20の貫通孔にねじ軸10を第1ナット14A側とは反対側の端部から挿入して、間座20の第1固定板21側の端面を第1ナット14Aのフランジ部16側とは反対側の端面に接触させる。
ここで、実施形態1のボールねじ1は、位置決め精度を必要とする工作機械、射出成形機、半導体製造装置などに組み込んで使用される。このような環境下で使用されるボールねじ1では、駆動時に、ねじ軸10の第1螺旋溝11や2つのナット14の各々の第2螺旋溝15に切り屑や摩耗粉などの異物が入り込み易い。
このとき、実施形態1のボールねじ1は、初期予圧とは別に予圧を付与する予圧付与機構20Aを備えていることから、図3に示すように、第1固定板21及び第2固定板22から連結固定部材24を外して保持状態を解除することにより皿バネ23が開放され、皿バネ23の反発力によって新たに予圧を2つのナット14の各々のボール転動路17内のボール18に付与することができる。すなわち、実施形態1のボールねじ1は、初期予圧の低下や、初期予圧の抜けが生じた場合でも、ボール転動路17内のボール18に付与する予圧を復元させることができる。また、実施形態1のボールねじ1は、連結固定部材24を外すことにより新たに予圧を2つのナット14の各々のボール転動路17内のボール18に付与することができるので、予圧を復元するための駆動部を外部に設けることなく、予圧を復元することができる。
この予圧復元動作を行った場合には、新たなボールねじ1を手配し、この新たなボールねじ1が納入されるまでの間は皿バネ23の反発力による予圧により剛性を確保して送り系の位置決め精度を維持したまま送り系の稼働が可能となる。
そして、新たなボールねじ1が納入されたときに、送り系の駆動を停止して、劣化が生じたボールねじ1を新たなボールねじ1に交換する作業を行う。これにより、送り系の機構を更新することができ、送り系の停止時間を短くすることができるので、生産量の低下を極力小さくすることができる。
以上のように、本発明の実施形態1に係るボールねじ1によれば、初期予圧の低下や抜けが生じたときに予圧を復元させることができる。
図4及び図5に示すように、本発明の実施形態2に係るボールねじ2は、実施形態1のボールねじ1と実質的に同様の構成になっており、ねじ軸10と、ねじ軸10が貫通する2つのナット(第1ナット14A及び第2ナット14B)14と、ボール転動路17内を転動する複数のボール18と、2つのナット14の間に配置された間座20とを備えている。そして、実施形態2のボールねじ2は、図5に示すように、間座20の予圧付与機構20Bにより2つのナット14の各々のボール転動路17内のボール18に付与される予圧を調整する予圧付与調整機構30を更に備えている。
第1固定板21Bは、第1固定板21とほぼ同様の構成になっているが、第1固定板21とは異なり、第1ナット14A側の端部に第1ナット14Aの内部に入るように段差が設けられた構成になっている。また、実施形態2の第1ナット14Aは、実施形態1の第1ナット14Aと異なり、第1固定板21Bと対向する端部から第1固定板21B側に突出する突出部35を有している。
予圧付与調整機構30は、図6に示すように、第1固定板21Bの第1ナット14Aと向かい合う端部に設けられ、かつ第1ナット14Aの中心軸方向(ねじ軸10の中心軸方向又は長手方向)に対して傾斜する第1傾斜面31と、第1傾斜面31と同一方向に傾斜し、かつ第1傾斜面31と接する第2傾斜面32を有する押圧部材33とを備えている。また、予圧付与調整機構30は、押圧部材33を第1ナット14Aの半径方向に移動させるねじ部34を備えている。
なお、第2傾斜面32は、押圧部材33のねじ部34側の上部の幅がねじ部34側とは反対側の下部の幅よりも狭くなるように傾斜させてもよい。そして、この第2傾斜面32の傾斜に伴い、第1傾斜面31は、ねじ軸10に近づくに従って第1ナット14Aから離れるように傾斜させてもよい。
なお、実施形態2では、予圧付与調整機構30を第1ナット14A側に設けた場合について説明したが、予圧付与調整機構30は第2ナット14B側に設けるようにしてもよい。この場合、第2固定板22を第2ナット14Bの内部に入るように段差が設けられた構成とし、第1傾斜面31を第2固定板22に設ける。そして、第2ナット14Bの第2固定板22側の端部に突出部35を設ける。
以上、本発明を上記実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
10 …ねじ軸
11 …第1螺旋溝
14A…第1ナット
14B…第2ナット
15 …第2螺旋溝
16 …フランジ部
17 …ボール転動路
18 …ボール
20 …間座
20A,20B…予圧付与機構
21 …第1固定板
22 …第2固定板
23 …皿バネ
24 …連結固定部材
25 …皿バネ案内部材
26 …カバー部材
30 …予圧付与調整機構
31 …第1傾斜面
32 …第2傾斜面
33 …押圧部材
34 …ねじ部
35 …突出部
Claims (2)
- 外周面に第1螺旋溝が設けられたねじ軸と、
各々の内周面に第2螺旋溝が前記第1螺旋溝と対向して設けられ、かつ前記ねじ軸が貫通する第1ナット及び第2ナットと、
前記第1螺旋溝及び前記第2螺旋溝により形成されたボール転動路を転動する複数のボールと、
前記ボール転動路内の前記ボールに第1予圧を付与するようにして前記第1ナット及び前記第2ナットの間に配置された間座と、
を備え、
前記間座は、前記第1予圧とは別に、前記ボール転動路内の前記ボールに第2予圧を付与する予圧付与機構を備え、
前記予圧付与機構により前記ボール転動路内の前記ボールに付与される予圧を調整する予圧付与調整機構を前記第1ナット又は前記第2ナットの何れか一方に備え、
前記予圧付与機構は、
前記第1ナット側に位置する第1固定板と、
前記第2ナット側に位置する第2固定板と、
前記第1固定板と前記第2固定板との間に配置された皿バネと、
前記皿バネに一定量の荷重が付加された状態で前記第1固定板と前記第2固定板とを連結して固定された連結固定部材とを備え、
前記予圧付与調整機構は、
前記第1固定板及び前記第2固定板の何れか一方の固定板の前記ナットと向かい合う端部に設けられ、かつ前記ナットの中心軸方向に対して傾斜する第1傾斜面と、
前記第1傾斜面と同一方向に傾斜し、かつ前記第1傾斜面と接する第2傾斜面を有する押圧部材と、
前記押圧部材を前記ナットの半径方向に移動させるねじ部と、
を備えていることを特徴とするボールねじ。 - 前記連結固定部材は前記第1固定板及び第2固定板に対して着脱自在で固定されていることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ。
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