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JP6615137B2 - 建設機械の油圧駆動装置 - Google Patents

建設機械の油圧駆動装置 Download PDF

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JP6615137B2
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Description

本発明は、可変容量型の油圧ポンプを備えた油圧ショベル等建設機械の油圧駆動装置に係わり、特に、油圧ポンプの吐出圧と複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧を目標差圧に維持するよう油圧ポンプの容量を制御するロードセンシング制御の油圧駆動装置に関する。
従来技術として、一般的に、油圧ポンプの吐出圧と複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧を目標差圧に維持するように、油圧ポンプの容量を制御するロードセンシング制御が、油圧ショベルのような建設機械の油圧駆動装置として広く利用されている。
特許文献1では、そのような油圧駆動装置において、ブームシリンダのボトム側とロッド側との間に再生弁を含む再生回路を配置し、押し付け力が必要とされない自重落下によるブームの下げ動作時に、ブームシリンダのボトム側から排出された圧油の一部をブームシリンダのロッド側に供給することで、捨てられていたエネルギーの一部を有効活用することを提案している。
一方、特許文献2では、オープンシステムにおいて、ブームシリンダのボトム側圧力を検出し、その圧力でジャッキアップ切替弁を駆動して、油圧ポンプからの圧油をブームシリンダのロッド側へ供給するか遮断するかを切り換え、押し付け力が必要とされない、自重落下によるブームの下げ動作時における油圧ポンプの消費エネルギーの低減とエネルギー効率の向上を図ることを提案している。
特開平04−194129号公報 WO2004/070211号公報
ロードセンシング制御を行う建設機械の油圧駆動装置の一般的な従来技術では、特許文献1に指摘されているように、ブームの自重落下によりブームシリンダがブーム下げ方向に駆動される(ブーム下げ動作を行う)際、ブームシリンダのボトム側から排出された圧油は流量制御弁によってメータアウト制御がされる。このとき、ブームシリンダのボトム側からの排出油量をQb、ブームシリンダボトム圧をPbとすると、Qb×Pbに相当するエネルギーが熱などに転換されて捨てられるとともに、不必要な油温上昇を招いてしまうという問題があった。
特許文献1では、そのような問題を鑑み、ブームシリンダのボトム側とロッド側との間に再生弁を含む再生回路を配置し、自重落下によるブームの下げ動作時に、ブームシリンダのボトム側から排出される圧油のエネルギーの一部を回収し、ブームシリンダのロッド側に供給される圧油の流量を節約している。
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、ブームの下げ動作時は、常時、油圧ポンプからの圧油はそのまま流量制御弁を介してブームシリンダのロッド側に供給する構成であるため、自重落下によるブームの下げ動作時においては、ブームシリンダのボトム側から再生圧油のみをブームシリンダのロッド側へ供給する場合よりも油圧ポンプの消費エネルギーが大きくなるという不都合がある。
一方、特許文献2では、オープンシステムにおいて、ブームシリンダのボトム側圧力を検出してジャッキアップ切替弁を切り換えることで、油圧ポンプからの圧油をブームシリンダのロッド側へ供給するか遮断するかを切り替えている。
これにより、車体のジャッキアップ時の押し付け力が必要なブームの下げ動作時には、油圧ポンプからの圧油をブームシリンダのロッド側に供給し、押し付け力が必要とされない自重落下によるブームの下げ動作時は、油圧ポンプからの圧油を遮断して、無駄な消費エネルギーを低減できる。
しかしながら、特許文献2に記載の技術は、以下のような問題があった。
油圧ポンプの吐出が常に複数のアクチュエータの最高負荷圧よりも目標差圧だけ高くなるように制御するロードセンシングシステムに特許文献2に記載の技術をそのまま適用した場合、押し付け力が必要とされないブームの下げ動作を含む複合動作時に油圧ポンプからブームシリンダに供給される圧油を遮断しても、ブームシリンダのメータイン側の圧力である負荷圧は負荷圧検出回路により検出されてしまう。このためブームシリンダの負荷圧が最高負荷圧である場合は、ロードセンシング制御によってブームシリンダの負荷圧に応じて不必要に油圧ポンプの吐出圧が上昇し、余剰の圧油がアンロード弁を介してタンクに捨てられブリードオフ損失が発生するという不都合がある。
また、押し付け力が必要とされないブームの下げ動作を含む複合動作時、例えばブーム下げとアームクラウドの複合動作を行なう場合は、ブームシリンダのロッド側の圧力が再生によって昇圧して、ブーム下げ負荷圧>アームクラウド負荷圧となるので、油圧ポンプの吐出圧はブームシリンダの負荷圧(ブーム下げ負荷圧)から目標差圧だけ高くなり、アームシリンダに供給される圧油はアームシリンダの圧力補償弁によって絞られ、メータイン損失が大きくなってしまうという問題がある。
本発明の目的は、再生回路を備えたロードセンシング制御を行う建設機械の油圧駆動装置において、作業要素の自重落下による下げ動作時にロードセンシング制御による油圧ポンプの不必要な流量増加を防止して油圧ポンプの消費エネルギーの低減を図るとともに、作業要素の自重落下による下げ動作を含む複合動作時にその作業要素を駆動する油圧シリンダが高負荷圧側となる場合、ロードセンシング制御による油圧ポンプの不必要な吐出流量増加を防止して他のアクチュエータに係わる圧力補償弁での不必要な絞り圧損によるメータイン損失を低減し、高効率化を図ることができる建設機械の油圧駆動装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、原動機により駆動される可変容量型の油圧ポンプと、前記油圧ポンプからの圧油で駆動され、複数の作業要素をそれぞれ駆動する複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数のアクチュエータへの圧油の流れをそれぞれ制御する複数の流量制御弁と、前記複数の流量制御弁における前後差圧をそれぞれ制御する複数の圧力補償弁と、前記複数のアクチュエータのメータイン側の圧力である負荷圧をそれぞれ検出する複数の負荷圧検出回路と、前記油圧ポンプの吐出圧が前記複数の負荷圧検出回路で検出された負荷圧のうちの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるよう前記油圧ポンプの容量を制御するロードセンシング制御部を有するポンプ制御装置と、前記複数の流量制御弁を切り換えるパイロット操作圧を出力する複数の操作装置とを備え、前記複数のアクチュエータは自重落下により下げ動作を行う特定の作業要素を駆動する油圧シリンダと、前記特定の作業要素の下げ動作を指令するパイロット操作圧を検出する第1圧力検出装置とを含み、前記特定の作業要素の自重落下による下げ動作時に、前記第1圧力検出装置によって検出された前記パイロット操作圧が再生開始圧力以上に高くなると前記油圧シリンダのボトム側から排出された圧油を前記油圧シリンダのロッド側に供給する再生弁を含む再生回路を備えた建設機械の油圧駆動装置において、前記油圧シリンダのボトム側の圧力を検出する第2圧力検出装置と、前記第1圧力検出装置によって検出された前記パイロット操作圧が、前記再生開始圧力と同じかそれよりも高い第1設定値以上であり、かつ前記第2圧力検出装置によって検出された前記油圧シリンダのボトム側の圧力が、前記特定の作業要素の下げ動作が自重落下によるものであることを示す第2設定値以上であるときに、前記油圧ポンプから前記油圧シリンダに圧油を供給する圧油供給路を遮断しかつ前記油圧シリンダの負荷圧検出回路をタンクに連通させる切換制御装置とを備えるものとする。
このように切換制御装置を設け、パイロット操作圧が第1設定値以上でありかつ油圧シリンダのボトム側の圧力が第2設定値以上であるときに圧油供給路を遮断することにより、特定の作業要素の自重落下による下げ動作時に特定の作業要素を駆動する油圧シリンダに再生圧油のみが供給される。またこのとき、切換制御装置は油圧シリンダの負荷圧検出回路をタンクに連通させるため、当該油圧シリンダの負荷圧に基づくロードセンシング制御による油圧ポンプの不必要な吐出流量増加を防止できる。これにより余剰の圧油がアンロード弁を介してタンクに捨てられるブリードオフ損失を低減し、油圧ポンプの消費エネルギーの低減を図ることができる。
また、他のアクチュエータも駆動する複合動作時において、当該油圧シリンダが高負荷圧側となる場合(他のアクチュエータが低負荷圧側となる場合)にも、当該油圧シリンダの負荷圧に基づくロードセンシング制御による油圧ポンプの不必要な吐出流量増加が防止され、油圧ポンプの消費エネルギーの低減を図ることができるとともに、他のアクチュエータに係わる圧力補償弁での不必要な絞り圧損によるメータイン損失を低減し、高効率化を図ることができる。
本発明によれば以下の効果が得られる。
1.再生弁を含む再生回路を備えたロードセンシング制御を行う建設機械の油圧駆動装置において、作業要素の自重落下による下げ動作時に作業要素を駆動する油圧シリンダに再生圧油のみが供給され、当該油圧シリンダの負荷圧に基づくロードセンシング制御による油圧ポンプの不必要な流量増加を防止して余剰の圧油がアンロード弁を介してタンクに捨てられるブリードオフ損失を低減し、油圧ポンプの消費エネルギーの低減を図ることができる。
2.作業要素の自重落下による下げ動作を含む複合動作時にその作業要素を駆動する油圧シリンダが高負荷圧側となる場合(他のアクチュエータが低負荷圧側となる場合)にも、当該油圧シリンダの負荷圧に基づくロードセンシング制御による油圧ポンプの不必要な吐出流量増加が防止され、油圧ポンプの消費エネルギーの低減を図ることができるとともに、他のアクチュエータに係わる圧力補償弁での不必要な絞り圧損によるメータイン損失を低減し、高効率化を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態による建設機械(油圧ショベル)の油圧駆動装置を示す図である。 再生弁の絞りの開口特性を示す図である。 第1切換弁の絞りの開口特性を示す図である。 ブーム用の流量制御弁のメータイン開口及びメータアウト開口の絞りの開口特性を示す図である。 本発明の油圧駆動装置が搭載される建設機械である油圧ショベルの外観を示す図である。 本発明の第2の実施の形態による建設機械(油圧ショベル)の油圧駆動装置を示す図である。 コントローラの制御機能を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態による建設機械(油圧ショベル)の油圧駆動装置を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
<第1の実施の形態>
〜構成〜
図1は、本発明の第1の実施の形態による建設機械(油圧ショベル)の油圧駆動装置を示す図である。
本実施の形態の油圧駆動装置は、原動機(例えばディーゼルエンジン)100と、その原動機100によって駆動される可変容量型のメインの油圧ポンプ(以下メインポンプという)101及び固定容量型のパイロットポンプ30と、可変容量型のメインポンプ101の吐出流量を制御するためのレギュレータ120と、可変容量型のメインポンプ101から吐出された圧油によって駆動される複数のアクチュエータ3a,3b,3c,・・・と、可変容量型のメインポンプ101と複数のアクチュエータ3a,3b,3c,・・・の間に位置し、メインポンプ101から複数のアクチュエータ3a,3b,3c,・・・に供給される圧油を制御するコントロールバルブ4と、固定容量型のパイロットポンプ30の圧油供給路31aに接続されかつ可変絞り50と差圧減圧弁51を含み、パイロットポンプ30の吐出流量を絶対圧Pgr圧として検出する原動機回転数検出弁13と、原動機回転数検出弁13を介してパイロットポンプ30の吐出油が導かれる圧油供給路31bに接続され、圧油供給路31bに一定のパイロット圧を生成するパイロットリリーフ弁32と、コントロールバルブ4を制御するためのパイロット操作圧a1,a2;b1,b2;c1,c2,・・・を生成する複数のパイロット弁5a,5b,5c,・・・と、複数のパイロット弁5a,5b,5c,・・・に一次圧を供給する圧油供給路31cを圧油供給路31bに接続するかタンクに接続するかを、油圧ショベルの運転席入側に設けられたゲートロックレバー24により切り換えるゲートロック弁33とを備えている。
コントロールバルブ4は、可変容量型のメインポンプ101から複数のアクチュエータ3a,3b,3c,・・・に供給される圧油の流量を制御する複数の流量制御弁6a,6b,6c,・・・と、複数の流量制御弁6a,6b,6c,・・・に流れる圧油の流量を制御する複数の圧力補償弁7a,7b,7c,・・・と、可変容量型のメインポンプ101の圧油供給路105に接続され、圧油供給路105の圧力(メインポンプ101の吐出圧)が設定圧力以上にならないように制御するメインリリーフ弁110と、圧油供給路105に接続され、圧油供給路105の圧力が複数のアクチュエータ3a,3b,3c,・・・の最高負荷圧より予め決められた圧力(Pgr圧+アンロード弁111のバネの設定圧力)以上高くなると開状態になって圧油供給路105の圧油をタンクに戻すアンロード弁111と、複数の流量制御弁6a,6b,6c,・・・の負荷圧検出ポートからアクチュエータ3a,3b,3c,・・・のメータイン側の圧力である負荷圧が導かれる負荷圧検出油路41a,41b,41c,・・・を含み、複数のアクチュエータ3a,3b,3c,・・・の負荷圧をそれぞれ検出する負荷圧検出回路42a,42b,42c,・・・と、負荷圧検出油路41a,41b,41c,・・・に接続され、複数のアクチュエータ3a,3b,3c,・・・の最高負荷圧Plmaxを検出するシャトル弁9a,9b,9c,・・・及びシャトル弁9a,9b,9c,・・・によって検出された最高負荷圧Plmaxが出力される最高負荷圧油路43を含む最高負荷圧検出回路44と、圧油供給路105の圧力(メインポンプ101の吐出圧)と最高負荷圧検出回路44によって検出された最高負荷圧Plmaxとの差をLS差圧Plsとして出力する差圧減圧弁112とを有している。
可変容量型のメインポンプ101のレギュレータ120は、差圧減圧弁112の出力圧Pls圧と原動機回転数検出弁13の出力圧であるPgr圧との差圧により動作し、メインポンプ101をロードセンシング制御するLS弁120aと、LS弁120aの出力圧が導かれ、その出力圧が高くなるとメインポンプ101の傾転を小さくするように動作するLS傾転制御ピストン120bと、メインポンプ101の圧油供給路105の圧力が導かれ、その圧力が高くなるとメインポンプ101の傾転を小さくするように動作する馬力傾転制御ピストン120cとを有している。
本実施の形態において、アクチュエータ3aは後述する油圧ショベルのフロント作業装置のブームを駆動するブームシリンダであり、アクチュエータ3bはフロント作業装置のアームを駆動するアームシリンダであり、アクチュエータ3cは後述する油圧ショベルの上部旋回体を駆動する旋回モータである。ブームシリンダ3a及びアームシリンダ3bは複動式の油圧シリンダである。油圧ショベルは、後述する如く、ブームシリンダ、アームシリンダ、旋回モータ以外の複数のアクチュエータを備えているが、図1ではそれらの図示を省略している。
パイロット弁5aはブーム用であり、パイロット弁5bはアーム用であり、パイロット弁5cは旋回用である。ブーム用のパイロット弁5aの操作装置に設けられている操作レバーをブーム上げ方向(図示左方向)に操作するとブーム上げのパイロット操作圧a1を生成し、操作レバーをブーム下げ方向(図示右方向)に操作するとブーム下げのパイロット操作圧a2を生成する。同様に、アーム用のパイロット弁5bの操作装置に設けられている操作レバーをアームクラウド方向(図示左方向)に操作するとアームクラウドのパイロット操作圧b1を生成し、操作レバーをアームダンプ方向(図示右方向)に操作するとアームダンプのパイロット操作圧b2を生成し、旋回用用のパイロット弁5cの操作装置に設けられている操作レバーを旋回右方向(図示左方向)に操作すると旋回右のパイロット操作圧c1を生成し、操作レバーを旋回左方向(図示右方向)に操作すると旋回左のパイロット操作圧c2を生成する。
本実施の形態の油圧駆動装置は、また、ブームシリンダ3aのボトム側3a1から排出された圧油の一部を、ブームシリンダ3aのロッド側3a2に供給する再生回路62を備えている。再生回路62は、ブームシリンダ3aのボトム側3a1に接続されたボトム側油路63とブームシリンダ3aのロッド側3a2に接続されたロッド側油路64とを接続する再生油路65と、この再生油路65に配置された再生弁66と、再生油路65に配置され、ボトム側油路63からロッド側油路64に向かう圧油の流れのみを許容する逆止め弁67とを有している。再生弁66は、ブーム用のパイロット弁5aによって生成され流量制御弁6aに導かれるブーム下げのパイロット操作圧a2が油路68を介して導かれ、ブーム下げのパイロット操作圧a2の大きさに応じてストロークし、再生弁66の絞り(再生絞り)の開口面積を変化させるパイロット圧操作弁である。
そして、本実施の形態の油圧駆動装置は、その特徴的構成として、ブーム用のパイロット弁5aによって生成され流量制御弁6aに導かれるブーム下げのパイロット操作圧a2が導かれる油路71と、ボトム側油路63の圧力(ブームシリンダ3aのボトム圧)が導かれる油路72と、油路71,72に接続され、ブーム下げのパイロット操作圧a2に応じてボトム側油路63の圧力(ブームシリンダ3aのボトム圧)を選択的に出力する第1切換弁73と、圧力補償弁7aと流量制御弁6aとの間に配置され、第1切換弁73の出力圧に基づいて動作する第2切換弁74とを備えている。
第1切換弁73も再生弁66と同様、ブーム下げのパイロット操作圧a2に応じて絞りの開口面積を変化させるパイロット圧操作弁であり、第1切換弁73は、ブーム下げの操作圧a2が第1設定値(後述するP73a)以上になると開き始め、ブームシリンダ3aのボトム圧を第2切換弁74に出力する。
第2切換弁74は、第1切換弁73の出力圧が導かれて動作する油圧操作弁であり、第1切換弁73の出力圧であるブームシリンダ3aのボトム圧が第2設定値(後述するPbbs)以上になると切り換わり、メインポンプ101から流量制御弁6aに供給されるブーム用の圧油供給路105aを遮断するとともに、流量制御弁6aの負荷圧検出ポートと負荷圧検出油路41aとの連通を遮断し、負荷圧検出油路41a(負荷圧検出回路42a)をタンクに連通させる。
図2は再生弁66の絞りの開口特性を示す図であり、図3は第1切換弁73の絞りの開口特性を示す図であり、図4はブーム用の流量制御弁6aのメータイン開口及びメータアウト開口の絞りの開口特性を示す図である。
図2に示すように、再生弁66の絞りはブーム下げのパイロット操作圧a2が設定値P66a(再生開始圧力)に上昇すると開き始め、更に設定値P66bまで上昇すると最大開口面積A66となる。図3に示すように、第1切換弁73の絞りはブーム下げのパイロット操作圧a2が設定値P73a(第1設定値)に上昇すると開き始め、更に設定値P73bまで上昇すると最大開口面積A73となる。図4に示すように、ブーム用の流量制御弁6aのメータイン開口及びメータアウト開口の絞りはブーム下げのパイロット操作圧a2が設定値P6aaに上昇すると開き始め、更に設定値P6abまで上昇すると最大開口面積A6aとなる。
再生弁66の絞りが開き始めるブーム下げのパイロット操作圧a2の設定値P66a(再生開始圧力)と第1切換弁73の絞りが開き始めるブーム下げのパイロット操作圧a2の設定値P73a(第1設定値)はP66a≦P73aの関係にある。すなわち、第1切換弁73の絞りが開き始めるブーム下げのパイロット操作圧a2の設定値P73a(第1設定値)は、再生弁66の絞りが開き始めるブーム下げのパイロット操作圧a2の設定値P66a(再生開始圧力)と同じかそれよりも高い値に設定されている。また、再生弁66の絞りが開き始めるブーム下げのパイロット操作圧a2の設定値P66a(再生開始圧力)と第1切換弁73の絞りが開き始めるブーム下げのパイロット操作圧a2の設定値P73a(第1設定値)とブーム用の流量制御弁6aのメータイン開口及びメータアウト開口の絞りが開き始めるブーム下げのパイロット操作圧a2の設定値P6aaは、P6aa≦P66a≦P73aの関係にある。言い換えれば、ブーム用の流量制御弁6aのメータイン開口及びメータアウト開口の絞りは再生弁66の絞りより早く開き始めるか、遅くとも同時に開き始め、再生弁66の絞りは第1切換弁73の絞りより早く開き始めるか、遅くとも同時に開き始めるようにP6aa とP66aとP73aの関係が設定されている。以下の説明では、ブーム下げのパイロット操作圧a2が上昇するときのブーム用の流量制御弁6aのメータイン開口及びメータアウト開口及び再生弁66と第1切換弁73それぞれの絞りの開き始めるタイミングは同時であるとして説明する。
第2切換弁74を切り換える第2設定値は、ブーム下げ動作がブームの自重落下によるものであることを示す圧力である。ここで、ブーム511の自重落下によりブームシリンダ3aがブーム下げ方向に駆動される(ブーム下げ動作を行う)とき、ブームシリンダ3aのボトム側3a1から排出された圧油は、流量制御弁6aのメータアウト開口の絞りと再生弁66の絞りによって昇圧される。このため第2切換弁74を切り換える第2設定値はその昇圧圧力範囲の低圧側の任意の圧力、好ましくは昇圧直後の圧力に設定すればよい。以下、この第2設定値をPbbsで表記する。
〜油圧ショベル〜
図5は、上述した油圧駆動装置が搭載される建設機械である油圧ショベルの外観を示す図である。
図5において、建設機械としてよく知られている油圧ショベルは、下部走行体501と、上部旋回体502と、スイング式のフロント作業装置504を備え、フロント作業装置504は、ブーム511、アーム512、バケット513から構成されている。上部旋回体502は下部走行体501に対して旋回モータ3c(図1参照)によって旋回装置509を駆動することで旋回可能である。上部旋回体502の前部にはスイングポスト503が取り付けられ、このスイングポスト503にフロント作業装置504が上下動可能に取り付けられている。スイングポスト503はスイングシリンダ(図示せず)の伸縮により上部旋回体502に対して水平方向に回動可能であり、フロント作業装置504のブーム511、アーム512及びバケット513はブームシリンダ3a、アームシリンダ3b及びバケットシリンダ3dの伸縮によりそれぞれ上下/前後方向に回動可能である。下部走行体501の中央フレームには、ブレードシリンダ(図示せず)の伸縮により上下動作を行うブレード506が取り付けられている。下部走行体501は、走行モータ3f,3gの回転により左右の履帯501a,501bを駆動することによって走行を行う。
上部旋回体502にはキャノピータイプの運転室508が設置され、運転室508内には、運転席521、フロント/旋回用の左右の操作装置522,523(図5では左側のみ図示)、左右走行用の操作装置524a,524b(図5では左側のみ図示)、スイング用の操作装置(図示せず)及びブレード用の操作装置(図示せず)、ゲートロックレバー24などが設けられている。
操作装置522,523の操作レバーは中立位置から十字方向を基準とした任意の方向に操作可能であり、左側の操作装置522の操作レバーを左右方向に操作すると、操作装置522は旋回用の操作装置として機能して旋回用のパイロット弁5c(図1参照)が動作し、同操作装置522の操作レバーを前後方向に操作すると、操作装置522はアーム用の操作装置として機能してアーム用のパイロット弁5b(図1参照)が動作し、右側の操作装置523の操作レバーを前後方向に操作すると、操作装置523はブーム用の操作装置として機能してブーム用のパイロット弁5aが動作し、同操作装置523の操作レバーを左右方向に操作すると、操作装置523はバケット用の操作装置として機能してバケット用のパイロット弁(図示せず)が動作する。
以上において、ブーム511は自重落下により下げ動作を行う特定の作業要素であり、ブームシリンダ3aは、その特定の作業要素511を駆動する油圧シリンダである。また、再生回路62の再生弁66は、ブームシリンダ3aのボトム側3a1とロッド側3a2との間に配置され、特定の作業要素であるブーム511の自重落下による下げ動作時に、ブームシリンダ3aのボトム側3a1から排出された圧油の一部をブームシリンダ3aのロッド側3a2に供給する。
油路71は、複数の操作装置522,523,524a,524bのうち特定の作業要素であるブーム511の操作装置523により生成され、特定の作業要素(ブーム511)の下げ動作を指令するパイロット操作圧a2を検出する第1圧力検出装置として機能し、油路72は、特定の作業要素(ブーム511)を駆動する油圧シリンダであるブームシリンダ3aのボトム側3a1の圧油の圧力を検出する第2圧力検出装置として機能する。
第1切換弁73と第2切換弁74は、第1圧力検出装置(油路71)によって検出されたパイロット操作圧a2が第1設定値P73a以上であり、かつ第2圧力検出装置(油路72)によって検出されたブームシリンダ3aのボトム側3a1の圧力が第2設定値Pbbs以上であるときに、油圧ポンプ101からブームシリンダ3aに圧油を供給する圧油供給路105aを遮断しかつブームシリンダ3aの負荷圧検出回路42aをタンクに連通させる切換制御装置として機能する。
〜作動〜
本実施の形態の作動を、図1を用いて説明する。
原動機100によって駆動される固定容量式のパイロットポンプ30から吐出された圧油は、圧油供給路31aに供給される。圧油供給路31aには、原動機回転数検出弁13が接続されており、可変絞り50と差圧減圧弁51により原動機回転数検出弁13は、固定容量式のパイロットポンプ30の吐出流量を絶対圧Pgrとして出力する。原動機回転数検出弁13の下流側の圧油供給路31bには、パイロットリリーフ弁32が接続されており、圧油供給路31bに一定の圧力を生成している。
油圧ショベルによって作業を行うとき、ゲートロックレバー24は下げ位置に操作されており、ゲートロック弁33は図示した左側の位置に切り換わって、パイロット弁5a,5b,5c,・・・が接続された圧油供給路31cは圧油供給路31bに接続され、圧油供給路31cにはパイロットリリーフ弁32が生成した一定のパイロット圧が導かれている。
(a) 全ての操作レバーが中立の場合
全ての操作レバーが中立なので、全てのパイロット操作圧a1,a2,b1,b2,c1,c2,・・・はタンクに導かれ、全てのパイロット弁5a,5b,5c,・・・の出力がタンク圧と同じになり、全ての流量制御弁6a,6b,6c,・・・が切換え設定用のバネによって中立位置となる。
圧油供給路105に接続される流量制御弁6a,6b,6c,・・・が全て中立位置にあるので、流量制御弁6a,6b,6c,・・・の負荷圧検出ポートはタンクに接続され、最高負荷圧検出回路44によって検出される最高負荷圧Plmaxはタンク圧となる。
このため圧油供給路105は、アンロード弁111の働きにより、アンロード弁111の予め決められた圧力(Pgr圧+バネの設定圧力)に保たれる。すなわち、圧油供給路105の圧力は原動機回転数検出弁の出力圧Pgr(ロードセンシング制御の目標差圧)よりもアンロード弁111のバネの設定圧力だけ高くなるように制御される。
差圧減圧弁112は、圧油供給路105の圧力Psと最高負荷圧検出回路44によって検出される最高負荷圧Plmaxとの差圧をLS差圧Plsとして出力する。
全ての操作レバーが中立の場合には、タンク圧=0であるとすると、Pls=Ps−Plmax=Ps−タンク圧=Ps>Pgrとなる。
LS差圧PlsはLS弁120aに導かれる。LS弁120aはPlsとPgrを比較し、Pls<Pgrの場合にはLS傾転制御ピストン120bの圧油をタンクに導き、Pls>Pgrの場合にはパイロットリリーフ弁32によって生成される一定のパイロット圧をLS傾転制御ピストン120bに導く。
全ての操作レバーが中立の場合には、Pls>Pgrであるので、LS弁120aは図中で左側に切り換わり、パイロットリリーフ弁32によって生成される一定のパイロット圧をLS傾転制御ピストン120bに導く。
LS傾転制御ピストン120bに圧油が導かれるので、可変容量型のメインポンプ101の容量は最小に保たれる。
(b) ブーム下げ単独操作(無負荷)の場合
例えば、フロント作業装置504のバケット513が空中にある姿勢でブーム下げ操作(押し付け力が必要とされない自重落下によるブームの下げ動作)を行なう場合、操作装置523の操作レバー(ブーム操作レバー)をブームシリンダ3aが縮小する方向に、つまりブーム下げ方向に入力すると、ブーム操作用パイロット弁5aによってブーム下げパイロット操作圧a2が出力される。
ブーム下げパイロット操作圧a2に応じて、ブーム用の流量制御弁6aと再生弁66と第1切換弁73がストロークする。
ここで、前述したように再生弁66と第1切換弁73とブーム用の流量制御弁6aのメータイン開口及びメータアウト開口の絞りの開口特性は、図2、図3及び図4に図示したようになる。このためブーム下げパイロット操作圧a2が増加し、設定値P66a,P6aaより大きくなると、ブーム用の流量制御弁6aと再生弁66の絞りは開き始める。また、ブーム下げパイロット操作圧a2が設定値P73a(第1設定値)より大きくなると第1切換弁73の絞りは開き始め、第1切換弁73はブームシリンダ3aのボトム圧を出力する。
このとき、フロント作業装置504のバケット513は空中にあり、ブームシリンダ3aにはフロント作業装置504の自重がブーム下げ方向(ブームシリンダ3aの縮小方向)に作用するため、ブーム511の自重落下によりブームシリンダ3aがブーム下げ方向に駆動される(ブーム下げ動作を行う)。このためブームシリンダ3aのボトム側3a1の圧油はボトム側油路63を介して流量制御弁6aのメータアウト開口の絞りに導かれるとともに、ボトム側油路63から分岐する再生油路65を介して再生弁66に導かれ、ブームシリンダ3aのボトム側3a1から排出された圧油は、流量制御弁6aのメータアウト開口の絞りと再生弁66の絞りによって昇圧され、一部の圧油は流量制御弁6aのメータアウト開口の絞りを介してタンクへ導かれ、残りの圧油は再生弁66の絞りと逆止め弁67を介してロッド側油路64へ導かれる。
このとき、第1切換弁73の出力圧が第2設定圧Pbbsより大きくなると第2切換弁74は図示した右側の位置に切り換わり、メインポンプ101から流量制御弁6aへ圧油を供給する油路を遮断するとともに、流量制御弁6aの負荷圧検出ポートと負荷圧検出油路41aの連通を遮断しかつ負荷圧検出油路41aをタンクに連通させる。これによりボトム側油路63から再生弁66と逆止め弁67を介してロッド側油路64に供給される再生圧油のみがブームシリンダ3aのロッド側3a2に供給され、ブームシリンダ3aはブーム511の自重落下により縮小方向(ブーム下げ方向)に駆動される。
また、第2切換弁74によってブームシリンダ3aの負荷圧検出ポートと負荷圧検出油路41aとは遮断され、負荷圧検出油路41aはタンクに連通するので、ブームシリンダ3aの負荷圧検出油路41aはブームシリンダ3aの負荷圧を検出できない。
このとき、ブームシリンダ3a以外のアクチュエータ3b,3c,・・・の流量制御弁6b,6c,・・・は中立位置にあり、最高負荷圧検出回路44によって検出される最高負荷圧Plmaxはタンク圧となっている。
このため圧油供給路105は、前述のようにアンロード弁111の働きにより予め決められた圧力(Pgr圧+バネの設定圧力)に保たれる。
また、ブーム下げ単独操作の場合、タンク圧=0であるとすると、Pls=Ps−Plmax=Ps−タンク圧=Ps>Pgrとなる。Pls>Pgrであるので、LS弁120aは図中で左側に切り換わり、パイロットリリーフ弁32によって生成される一定のパイロット圧がLS傾転制御ピストン120bに導かれる。
LS傾転制御ピストン120bに圧油が導かれるので、メインポンプ101の容量は最小に保たれる。
このように特定の作業要素であるブーム511の自重落下によるブーム下げ動作時は、ブーム下げパイロット操作圧a2が第1設定値P73a以上でありかつブームシリンダ3aのボトム側3a1の圧力が第2設定値Pbbs以上となり、第2切換弁74が図示の位置から図示の右側の切換位置に切り換わるため、メインポンプ101からの圧油供給路105aが遮断され、ブームシリンダ3aのロッド側3a2には再生した圧油のみが供給される。また、ブームシリンダ3aの負荷圧検出回路42aはタンクに連通し、ブームシリンダ3aの負荷圧に基づくロードセンシング制御によるメインポンプ101の不必要な吐出流量増加が防止されるため、余剰の圧油がアンロード弁111を介してタンクに捨てられるブリードオフ損失が低減し、メインポンプ101の消費エネルギーの低減を図ることができる。
(c) ブーム下げ単独操作(高負荷)の場合
例えば、フロント作業装置504のバケット513が接地している姿勢でブーム下げ操作(押し付け力が必要なブーム511の下げ動作)を行なう場合、ブーム操作レバーをブーム下げ方向に入力すると、ブーム操作用パイロット弁5aによってブーム下げパイロット操作圧a2が出力される。
ブーム下げパイロット操作圧a2に応じて、ブーム用の流量制御弁6aと再生弁66と第1切換弁73がストロークする。
ここで、前述したように再生弁66と第1切換弁73とブーム用の流量制御弁6aのメータイン開口及びメータアウト開口の絞りの開口特性は図2、図3及び図4に図示したようになる。このためブーム下げパイロット操作圧a2が増加し、設定値P66a,P6aaより大きくなると、ブーム用の流量制御弁6aと再生弁66の絞りは開き始める。また、ブーム下げパイロット操作圧a2が設定値P73a(第1設定値)より大きくなると第1切換弁73の絞りは開き始め、第1切換弁73はブームシリンダ3aのボトム圧を出力する。
このとき、フロント作業装置504のバケット513は接地しているので、ブームの保持圧が発生せず、ブームシリンダ3aのボトム側3a1の圧力は低圧となっている。
第1切換弁73の出力する圧力は第2切換弁74を切り換える第2設定圧Pbbsより低いので、第2切換弁74は切り換わらない。このためメインポンプ101から流量制御弁6aへ圧油を供給する油路は遮断されずかつ負荷圧検出油路41aはタンクに連通されず、負荷圧検出油路41aに流量制御弁6aの負荷圧検出ポートから出力されるブームシリンダ3aの負荷圧が導かれる。
また、ブームシリンダ3aのボトム側3a1の圧油はボトム側油路63を介して流量制御弁6aのメータアウト絞りに導かれるとともに、ボトム側油路63から分岐する再生油路65を介して再生弁66に導かれる。
このとき、ブームシリンダ3aのロッド側圧力はボトム側圧力より大きいので、再生回路62の逆止め弁67は開かず、ボトム側3a1の圧油は全て流量制御弁6aのメータアウト開口の絞りを介してタンクへ導かれる。
また、再生回路62は逆止め弁67によって遮断されているので、ブームシリンダ3aのロッド側3a2にメインポンプ101からの圧油が供給され、ブームシリンダ3aはその圧油により縮小方向(ブーム下げ方向)に駆動される。
ブームシリンダ3aの負荷圧は最高負荷圧検出回路44によって最高負荷圧Plmaxとして検出され、最高負荷圧油路43を介してアンロード弁111及び差圧減圧弁112に導かれる。
最高負荷圧Plmaxによって、アンロード弁111のセット圧はブームシリンダ3aの負荷圧(最高負荷圧Plmax)+Pgr圧+バネ力に上昇し、圧油供給路105の圧油をタンクに排出する油路を遮断する。
また、差圧減圧弁112に導かれた最高負荷圧Plmaxにより、差圧減圧弁112はPs−PlmaxをLS差圧Plsとして出力し、LS差圧Plsはメインポンプ101の流量制御用レギュレータ120のLS弁120aに導かれる。
LS弁120aとLS傾転制御ピストン120bの働きにより、メインポンプ101が吐出する流量はLS差圧PlsがPgr圧に等しくなるまで増加し、その圧油がブームシリンダ3aのロッド側3a2に供給される。
(d) ブーム下げ操作(無負荷)+他アクチュエータ操作の場合
例えば、フロント作業装置504のバケット513が空中にある姿勢でブーム下げ+アームクラウド複合操作(自重落下によるブームの下げ動作を含む複合動作)をした場合、操作装置523の操作レバー(ブーム操作レバー)をブーム下げ方向に操作しかつ操作装置522の操作レバー(アーム操作レバー)をアームシリンダ3bが伸長する方向に、つまりアームクラウド方向に操作すると、ブーム用の流量制御弁6aは図中で右側に切り換わり、アーム用の流量制御弁6bは図中で左側に切り換わる。
このとき前述(b)のように、第2切換弁74はメインポンプ101から流量制御弁6aへ圧油を供給する油路を遮断するとともに、流量制御弁6aの負荷圧検出ポートと負荷圧検出油路41aの連通を遮断しかつ負荷圧検出油路41aをタンクに連通させる。ボトム側油路63から再生弁66と逆止め弁67を介して再生された圧油がブームシリンダ3aのロッド側3a2に供給され、ブームシリンダ3aはブーム511の自重落下によりにより縮小方向(ブーム下げ方向)に駆動される。
さらに、アーム用の流量制御弁6bが図中で左側に切り換わると、流量制御弁6bを介してアームシリンダ3bのボトム側3a1に圧油が供給されると同時に、流量制御弁6bの負荷圧検出ポートの負荷圧が負荷圧検出油路41bに導かれ、アームシリンダ3bの負荷圧が検出される。
このとき、第2切換弁74によって流量制御弁6aの負荷圧検出ポートと負荷圧検出油路41aの連通は遮断され、負荷圧検出油路41aはタンクに連通しているので、ブームシリンダ3aの負荷圧>アームシリンダ3bの負荷圧の場合でも、ブームシリンダ3aの負荷圧<アームシリンダ3bの負荷圧の場合でも、アームシリンダ3bの負荷圧が最高負荷圧検出回路44によって最高負荷圧Plmaxとして検出され、最高負荷圧油路43を介してアンロード弁111及び差圧減圧弁112に導かれる。
アンロード弁111及び差圧減圧弁112とレギュレータ120は、アームシリンダ3bの最高負荷圧(Plmax)に基づいて前述(c)のように動作し、メインポンプ101が吐出する流量はLS差圧PlsがPgr圧に等しくなるまで増加し、アームシリンダ3bはその圧油により伸長方向(アームクラウド方向)に駆動される。
このように特定の作業要素であるブーム511の自重落下によるブーム下げ動作を含む複合動作時は、ブームシリンダ3aの負荷圧が最高負荷圧である場合(他のアクチュエータであるアームシリンダ3bが低圧側である場合)にも、ブームシリンダ3aの負荷圧に基づくロードセンシング制御によるメインポンプ101の不必要な吐出流量増加が防止され、メインポンプ101の消費エネルギーの低減を図ることができる。また、メインポンプ101の吐出流量はアームシリンダ3bの最高負荷圧(Plmax)に基づくロードセンシング制御により制御されるため、アームシリンダ3bに係わる圧力補償弁7bでの不必要な絞り圧損によるメータイン損失を低減し、高効率化を図ることができる。
(e) ブーム下げ操作(高負荷)+他アクチュエータ操作の場合
例えば、フロント作業装置504のバケット513が接地している姿勢でブーム下げ+アームクラウド複合操作(押し付け力が必要なブーム511の下げ動作を含む複合動作)をした場合、ブーム操作レバーをブーム下げ方向に操作しかつアーム操作レバーをアームクラウド方向に操作すると、流量制御弁6aは図中で右側の切換位置に切り換わり、流量制御弁6bは図中で左側の切換位置に切り換わる。
このときブームシリンダ3aは、前述(c)のようにメインポンプ101から供給される圧油によって駆動される。また、アームシリンダ3bは前述(d)のように動作する。
また、前述(c)のようにブームシリンダ3aのボトム側3a1の圧力は低圧となっているので、第2切換弁74は切り換わらず、流量制御弁6aの負荷圧検出ポートから出力されるブームシリンダ3aの負荷圧が負荷圧検出油路41aに導かれるので、ブームシリンダ3aの負荷圧>アームシリンダ3bの負荷圧の場合はブームシリンダ3aの負荷圧が最高負荷圧Plmaxとして検出され、ブームシリンダ3aの負荷圧<アームシリンダ3bの負荷圧の場合はアームシリンダ3b負荷圧が最高負荷圧Plmaxとして検出され、そのPlmaxが最高負荷圧油路43を介してアンロード弁111及び差圧減圧弁112に導かれる。
アンロード弁111及び差圧減圧弁112とレギュレータ120は、ブームシリンダ3a又はアームシリンダ3bの負荷圧(Plmax)に基づいて前述(c)のように動作し、メインポンプ101が吐出する流量はLS差圧PlsがPgr圧に等しくなるまで増加し、ブームシリンダ3a及びアームシリンダ3bはその圧油によりそれぞれ縮小方向(ブーム下げ方向)及び伸長方向(アームクラウド方向)に駆動される。
(f) ブーム下げ単独操作(無負荷)時にブーム負荷が無負荷から高負荷へ変化する場合
例えば、フロント作業装置504のバケット513が空中にある姿勢でブーム下げ操作を行なう場合は、前述(b)と同様に作動する。
このとき、ブーム下げ操作を継続したまま、フロント作業装置504のバケット513が接地した場合、ブームシリンダ3aのロッド側圧力が上昇し、ブームシリンダ3aのロッド側圧力>ボトム側圧力となるので、逆止め弁67が閉じて再生回路62を遮断する。
再生回路62が遮断されると、ブームシリンダ3aのボトム側から排出された圧油が流量制御弁6aのメータアウト開口の絞りを介してタンクに導かれ、ブームシリンダ3aのボトム側圧力は低圧となる。
ブームシリンダ3aのボトム側圧力が、フロント作業装置504のバケット513が接地したと判断できるある設定圧以下にまで低下すると、第2切換弁74がバネ力によって押し戻されて図示した左側の位置に切り換わる。このためメインポンプ101から流量制御弁6aへ圧油を供給する油路の遮断は解除され、かつ負荷圧検出油路41aに流量制御弁6aの負荷圧検出ポートから出力されるブームシリンダ3aの負荷圧が導かれる。
このとき、再生回路62は逆止め弁67によって遮断されるので、ブームシリンダ3aのロッド側3a2にメインポンプ101からの圧油が供給され、ブームシリンダ3aはその圧油により縮小方向(ブーム下げ方向)に駆動される。
ブームシリンダ3aの負荷圧は最高負荷圧検出回路44によって最高負荷圧Plmaxとして検出され、最高負荷圧油路43を介してアンロード弁111及び差圧減圧弁112に導かれる。
アンロード弁111及び差圧減圧弁112とレギュレータ120は前述(c)のように動作し、メインポンプ101が吐出する流量はLS差圧PlsがPgr圧に等しくなるまで増加し、その圧油がブームシリンダ3aのロッド側3a2に供給される。
(g) ブーム下げ操作(無負荷)+他アクチュエータ操作時にブーム負荷が無負荷から高負荷へ変化する場合
例えば、フロント作業装置504のバケット513が空中にある姿勢でブーム下げ+アームクラウド複合操作をした場合、前記(d)と同様に作動する。

このとき、ブーム下げ操作を継続したまま、フロント作業装置504のバケット513が接地した場合、ブームシリンダ3aのロッド側圧力が上昇し、ブームシリンダ3aのロッド側圧力>ボトム側圧力となるので、逆止め弁67が閉じて再生回路62を遮断する。
再生回路62が遮断されると、ブームシリンダ3aボトム側から排出された圧油が流量制御弁6aのメータアウト開口の絞りを介してタンクに導かれ、ブームシリンダ3aのボトム側圧力は低圧となる。
ブームシリンダ3aのボトム側圧力がある設定圧以下にまで低下すると、第2切換弁74がバネ力によって押し戻されて図示した左側の位置に切り換わる。このためメインポンプ101から流量制御弁6aへ圧油を供給する油路の遮断は解除され、かつ負荷圧検出油路41aに流量制御弁6aの負荷圧検出ポートから出力されるブームシリンダ3aの負荷圧が導かれる。
このとき、再生回路62は逆止め弁67によって遮断されるので、ブームシリンダ3aのロッド側3a2にメインポンプ101からの圧油が供給され、ブームシリンダ3aはその圧油により縮小方向(ブーム下げ方向)に駆動される。
また、流量制御弁6aの負荷圧検出ポートから出力されるブームシリンダ3aの負荷圧が負荷圧検出油路41aに導かれるので、ブームシリンダ3aの負荷圧>アームシリンダ3bの負荷圧の場合はブームシリンダ3aの負荷圧が最高負荷圧Plmaxとして検出され、ブームシリンダ3aの負荷圧<アームシリンダ3bの負荷圧の場合はアームシリンダ3bの負荷圧が最高負荷圧Plmaxとして検出され、そのPlmaxが最高負荷圧油路43を介してアンロード弁111及び差圧減圧弁112に導かれる。
アンロード弁111及び差圧減圧弁112とレギュレータ120は、ブームシリンダ3a又はアームシリンダ3bの負荷圧(Plmax)に基づいて前述(c)と同様に作動し、メインポンプ101が吐出する流量はLS差圧PlsがPgr圧に等しくなるまで増加し、ブームシリンダ3a及びアームシリンダ3bはその圧油によりそれぞれ縮小方向(ブーム下げ方向)及び伸長方向(アームクラウド方向)に駆動される。
〜効果〜
本実施の形態によれば以下の効果が得られる。
1.上記(b)で説明したように、再生弁66を含む再生回路62を備えたロードセンシング制御を行う建設機械の油圧駆動装置において、ブーム511(特定の作業要素)の自重落下による下げ動作時にブームシリンダ3aのロッド側3a2に再生した圧油のみが供給され、ブームシリンダ3aの負荷圧に基づくロードセンシング制御によるメインポンプ101の不必要な流量増加を防止して余剰の圧油がアンロード弁111を介してタンクに捨てられるブリードオフ損失を低減し、メインポンプ101の消費エネルギーの低減を図ることができる。
2.上記(d)で説明したように、ブーム511(特定の作業要素)の自重落下によるブーム下げ動作を含む複合動作時にも、ブームシリンダ3aが高負荷圧側となる場合(他のアクチュエータであるアームシリンダ3bが低圧側である場合)にも、ブームシリンダ3aの負荷圧に基づくロードセンシング制御によるメインポンプ101の不必要な吐出流量増加が防止され、メインポンプ101の消費エネルギーの低減を図ることができる。また、メインポンプ101の吐出流量はアームシリンダ3bの最高負荷圧(Plmax)に基づくロードセンシング制御により制御されるため、アームシリンダ3bに係わる圧力補償弁7bでの不必要な絞り圧損によるメータイン損失を低減し、高効率化を図ることができる。
<第2の実施の形態>
〜構成〜
図6は、本発明の第2の実施の形態による建設機械(油圧ショベル)の油圧駆動装置を示す図である。
本実施の形態の油圧駆動装置は、ブーム511(特定の作業要素)の下げ動作を指令するパイロット操作圧a2を検出する圧力センサ81(第1圧力検出装置)と、ブーム511を駆動するブームシリンダ3aのボトム側3a1の圧油の圧力を検出する圧力センサ82(第2圧力検出装置)を備えている。
また、本実施の形態の油圧駆動装置は、第1の実施の形態における第1切換弁73に代えて、電磁切換弁83とコントローラ200を備えている。コントローラ200は、圧力センサ81と圧力センサ82の検出信号を入力して第2切換弁74(油圧切換弁)を切り換えるかどうかを判断し、第2切換弁74を切り換えると判断したときに制御信号を出力して電磁切換弁83(第1切換弁)を切り換え、信号圧を第2切換弁74に出力して第2切換弁74を切り換える。
図7はコントローラ200の制御機能を示すフローチャートである。
コントローラ200は、圧力センサ81の検出信号Vin1が予め設定された値Vset1より大きいかどうかを判定し(ステップS100)、圧力センサ81の検出信号Vin1が予め設定された値Vset1より大きいときは、更に、圧力センサ82の検出信号Vin2が予め設定された値Vset2より大きいかどうかを判定し(ステップS110)、圧力センサ81の検出信号Vin1が予め設定された値Vset1より大きく、かつ圧力センサ82の検出信号Vin2が予め設定された値Vset2より大きいときに電磁切換弁83をONにする制御信号を出力し(ステップS120)、それ以外のときは電磁切換弁83をOFFにする(ステップS130)。ここでVset1は、ブーム下げのパイロット操作圧a2が前述した第1設定値P73aにあるときの圧力センサ81の検出信号に相当する値に設定され、Vset2は、ブームシリンダ3aのボトム圧が前述した第2設定値Pbbsにあるときの圧力センサ82の検出信号に相当する値に設定される。
このように電磁切換弁83と油圧切換弁74とコントローラ200は、第1圧力検出装置(圧力センサ81)によって検出されたパイロット操作圧a2が第1設定値P73a以上であり、かつ第2圧力検出装置(圧力センサ82)によって検出されたブームシリンダ3aのボトム側3a1の圧力が第2設定値Pbbs以上であるときに、油圧ポンプ101からブームシリンダ3aに圧油を供給する圧油供給路105aを遮断しかつブームシリンダ3aの負荷圧検出回路42aをタンクに連通させる切換制御装置として機能する。
上記以外の構成は第1の実施の形態と同じである。
以上のように構成した本実施の形態においては、ブーム下げ操作圧a2を圧力センサ81が検出してコントローラ200に入力し、ブームシリンダ3aのボトム側圧力を圧力センサ82が検出してコントローラ200に入力する。コントローラ200は、それらの検出信号に基づいて上述したフローチャートに示す処理を実行し、電磁切換弁83をON/OFF制御することで、第2切換弁74をブーム下げ操作圧a2とブームシリンダ3aのボトム側圧力に応じて制御する。
これにより本実施の形態においても、第1の実施の形態における上記(a)〜(g)と同様の作動が得られ、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
<第3の実施の形態>
〜構成〜
図8は、本発明の第3の実施の形態による建設機械(油圧ショベル)の油圧駆動装置を示す図である。
本実施の形態の油圧駆動装置は、第1の実施の形態における第2切換弁74に代えて第2切換弁93と、第3切換弁94と、開口面積減少方向(閉じ方向)作動の受圧部96を有するブームシリンダ3aの圧力補償弁95とを備えている。第1及び第2実施の形態における圧力補償弁7a〜7cは、開口面積減少方向のストロークエンドで全閉しないように構成されている。これにより2つのアクチュエータの負荷圧の差が大きい複合操作でメインポンプ101の吐出油が不足するサチュレーションが生じた場合でも、低負荷圧側の圧力補償弁が極端に絞られたり閉じたりして、低負荷側のアクチュエータが減速、停止することがなく、低負荷側のアクチュエータが減速、停止することが防止される。本実施の形態では、ブームシリンダ3aの圧力補償弁95以外の圧力補償弁7b,7cは、第1及び第2の実施の形態と同様、開口面積減少方向のストロークエンドで全閉しないように構成されているが、ブームシリンダ3aの圧力補償弁95は、メインポンプ101からの圧油供給路105aの遮断機能を持たせるため、開口面積減少方向(閉じ方向)のストロークエンドで全閉するように構成されている。
第2切換弁93は、第1切換弁73から出力されるブームシリンダ3aのボトム側3a1の圧力が第2設定値Pbbs以上になると切り換わり、信号圧を出力する。この信号圧は第3切換弁94を図示のニュートラル位置に保持するバネ力の圧力換算値よりも高く、第3切換弁94は、第2切換弁93から信号圧が出力されると図示の右側の切換位置に切り換わり、ブームシリンダ3aの負荷圧検出回路42a(負荷圧検出油路41a)をタンクに連通させる。また、第2切換弁93から信号圧が出力されると、その信号圧が圧力補償弁95の受圧部96にも導かれ、圧力補償弁95を図示の右側の切換位置に切り換わり、メインポンプ101からの圧油供給路105aを遮断する。
このように構成した本実施の形態においても、第1切換弁73と第2切換弁93と第3切換弁94と、受圧部96を有する圧力補償弁95は、第1圧力検出装置(油路71)によって検出されたパイロット操作圧a2が第1設定値P73a以上であり、かつ第2圧力検出装置(油路72)によって検出されたブームシリンダ3aのボトム側3a1の圧力が第2設定値Pbbs以上であるときに、油圧ポンプ101からブームシリンダ3aに圧油を供給する圧油供給路105aを遮断しかつブームシリンダ3aの負荷圧検出回路42aをタンクに連通させる切換制御装置として機能する。
上記以外の構成は第1の実施の形態と同じである。
このように構成した本実施の形態においても、第1の実施の形態における上記(a)〜(g)と同様の作動が得られ、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
〜その他〜
以上の実施の形態以外に、本発明は種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、ブーム511が特定の作業要素である場合について説明したが、自重落下により下げ動作を生じ油圧シリンダを収縮方向に駆動する作業要素であれば、特定の作業要素はブーム511以外(例えばアーム512又はバケット513)であってもよい。この場合、アームシリンダ又はバケットシリンダのボトム側とロッド側との間に再生回路62と同様な再生回路を設け、第1及び第2切換弁73,74などと同様な切り替え制御装置を設けることにより、アーム或いはバケットの自重落下による下げ動作時に上記実施の形態と同様の作動/効果が得られる。
また、上記実施の形態のロードセンシングシステムは一例であり、ロードセンシングシステムは種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、ポンプ吐出圧と最高負荷圧を絶対圧として出力する差圧減圧弁を設け、その出力圧を圧力補償弁に導いて目標補償差圧を設定しかつLS制御弁に導き、ロードセンシング制御の目標差圧を設定したが、ポンプ吐出圧と最高負荷圧を別々の油路で圧力制御弁やLS制御弁に導くようにしてもよい。
100 原動機
101 可変容量型のメインポンプ(油圧ポンプ)
30 固定容量型のパイロットポンプ
120 レギュレータ
120a LS弁
120b LS傾転制御ピストン
120c 馬力傾転制御ピストン
3a〜3c 複数のアクチュエータ
3a ブームシリンダ(特定の作業要素を駆動する油圧シリンダ)
4 コントロールバルブ
105 圧油供給路
105a ブーム用の圧油供給路
6a〜6c 流量制御弁
7a〜7c 圧力補償弁
9a〜9c シャトル弁
42a〜42c 負荷圧検出回路
110 メインリリーフ弁
111 アンロード弁
112 差圧減圧弁
62 再生回路
66 再生弁
67 逆止め弁
71 油路(第1圧力検出装置)
72 油路(第2圧力検出装置)
73 第1切換弁(切換制御装置)
74 第2切換弁(切換制御装置)
81 圧力センサ(第1圧力検出装置)
82 圧力センサ(第2圧力検出装置)
83 電磁切換弁(切換制御装置)
200 コントローラ(切換制御装置)
93 第2切換弁(切換制御装置)
94 第3切換弁(切換制御装置)
95 圧力補償弁
96 受圧部(切換制御装置)

Claims (5)

  1. 原動機により駆動される可変容量型の油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプからの圧油で駆動され、複数の作業要素をそれぞれ駆動する複数のアクチュエータと、
    前記油圧ポンプから前記複数のアクチュエータへの圧油の流れをそれぞれ制御する複数の流量制御弁と、
    前記複数の流量制御弁における前後差圧をそれぞれ制御する複数の圧力補償弁と、
    前記複数のアクチュエータのメータイン側の圧力である負荷圧をそれぞれ検出する複数の負荷圧検出回路と、
    前記油圧ポンプの吐出圧が前記複数の負荷圧検出回路で検出された負荷圧のうちの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるよう前記油圧ポンプの容量を制御するロードセンシング制御部を有するポンプ制御装置と、
    前記複数の流量制御弁を切り換えるパイロット操作圧を出力する複数の操作装置とを備え、
    前記複数のアクチュエータは自重落下により下げ動作を行う特定の作業要素を駆動する油圧シリンダと、
    前記特定の作業要素の下げ動作を指令するパイロット操作圧を検出する第1圧力検出装置とを含み、
    前記特定の作業要素の自重落下による下げ動作時に、前記第1圧力検出装置によって検出された前記パイロット操作圧が再生開始圧力以上に高くなると前記油圧シリンダのボトム側から排出された圧油を前記油圧シリンダのロッド側に供給する再生弁を含む再生回路を備えた建設機械の油圧駆動装置において、
    前記油圧シリンダのボトム側の圧力を検出する第2圧力検出装置と、
    前記第1圧力検出装置によって検出された前記パイロット操作圧が、前記再生開始圧力と同じかそれよりも高い第1設定値以上であり、かつ前記第2圧力検出装置によって検出された前記油圧シリンダのボトム側の圧力が、前記特定の作業要素の下げ動作が自重落下によるものであることを示す第2設定値以上であるときに、前記油圧ポンプから前記油圧シリンダに圧油を供給する圧油供給路を遮断しかつ前記油圧シリンダの負荷圧検出回路をタンクに連通させる切換制御装置とを備えることを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
  2. 請求項1記載の建設機械の油圧駆動装置において、
    前記切換制御装置は、
    前記第1圧力検出装置によって検出される前記パイロット操作圧が前記第1設定値以上になると開き始め、前記第2圧力検出装置によって検出された前記油圧シリンダのボトム側の圧力を出力する第1切換弁と、
    前記第1切換弁から出力される前記油圧シリンダのボトム側の圧力が前記第2設定値以上になると切り換わり、前記油圧ポンプから前記油圧シリンダに圧油を供給する圧油供給路を遮断しかつ前記油圧シリンダの負荷圧検出回路をタンクに連通させる第2切換弁とを有することを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
  3. 請求項1記載の建設機械の油圧駆動装置において、
    前記切換制御装置は、
    前記第1圧力検出装置によって検出された前記パイロット操作圧が前記第1設定値以上になりかつ前記第2圧力検出装置によって検出される前記油圧シリンダのボトム側の圧力が前記第2設定値以上になるとONの制御信号を出力するコントローラと、
    前記コントローラからONの制御信号が出力されると切り換わり、信号圧を出力する電磁切換弁と、
    前記電磁切換弁から信号圧が出力されると切り換わり、前記油圧ポンプから前記油圧シリンダに圧油を供給する圧油供給路を遮断しかつ前記油圧シリンダの負荷圧検出回路をタンクに連通させる油圧切換弁とを有することを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
  4. 請求項1記載の建設機械の油圧駆動装置において、
    前記切換制御装置は、
    前記第1圧力検出装置によって検出される前記パイロット操作圧が前記第1設定値以上になると開き始め、前記第2圧力検出装置によって検出された前記油圧シリンダのボトム側の圧力を出力する第1切換弁と、
    前記第1切換弁から出力される前記油圧シリンダのボトム側の圧力が前記第2設定値以上になると切り換わり、信号圧を出力する第2切換弁と、
    前記第2切換弁から信号圧が出力されると切り換わり、前記油圧シリンダの負荷圧検出回路をタンクに連通させる第3切換弁と、
    前記複数の圧力補償弁のうち前記油圧シリンダに係わる圧力補償弁であって、開口面積減少方向のストロークエンドで全閉するように構成されかつ前記第2切換弁からの信号圧が導かれる開口面積減少方向作動の受圧部を有し、この受圧部に前記第2切換弁から信号圧が出力されると閉じ方向に切り換わり、前記油圧ポンプから前記油圧シリンダに圧油を供給する圧油供給路を遮断する圧力補償弁とを有することを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
  5. 請求項1記載の建設機械の油圧駆動装置において、
    前記特定の作業要素は油圧ショベルのブームであり、前記油圧シリンダは前記ブームを駆動するブームシリンダであることを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
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