JP6610969B2 - 車両用制御装置 - Google Patents
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Description
このハイブリッド自動車は、非力行時(車両減速時や車輪スリップ時)に、モータを発電機として作動させると共に、車輪の回転(運動)エネルギーを電気エネルギーに変換してバッテリに蓄える回生を行うことにより、エネルギーの効率的利用を図っている。
そこで、車両減速時において、乗員がブレーキペダルを踏込操作したとき、ブレーキペダルに連動した摩擦制動手段による摩擦制動力に加え、モータを回転させることによって生じる逆トルク(抵抗)を回生制動力として車輪に作用させることにより、省エネと制動性とを両立している。
特許文献2のバッテリの残容量監視装置は、残容量を初期容量から放電電流の積算値を減算して把握する残容量把握手段と、バッテリの温度及び出力電力に応じて残容量を補正する残容量補正手段とを有し、残容量補正手段は、出力電力が大きい程、また、バッテリの温度が低い程、残容量が小さくなるように補正を行っている。
具体的には、正極にコバルト酸リチウム、負極に炭素材料を用い、充電時、正極からリチウムが電解液中にイオンとして放出され、電解液中のリチウムイオンがリチウムとして負極に挿入されている。反対に、放電時は、負極からリチウムが電解液中にイオンとして放出され、電解液中のリチウムイオンがリチウムとして正極に挿入される。
そこで、要求された制動力全体に占める回生制動力の割合、所謂目標回生量が異なる複数の回生レベルを設定し、これら複数の回生レベルから特定の回生レベルを要求に合わせて選択可能に構成することが考えられる。
しかし、複数の回生レベルを設定可能に構成した場合、外気温、特にバッテリ温度の違いによって、乗員が回生レベル切替時において違和感を覚える虞がある。
それ故、安全性の観点から、バッテリ内の電圧が予め設定された上限電圧を超えたとき、保護回路として、バッテリ内の電流回路を遮断する電流遮断ディバイスが設けられている。
一方、バッテリにおける内部抵抗は、イオンの泳動過程による抵抗と拡散過程による抵抗とからなり、バッテリ内の絶対温度に依存している(アレニウスの法則)。
バッテリ温度が低下した場合、内部抵抗が増加するため、低温時の電圧低下率は常温時の電圧低下率よりも大きくなる。また、図11に示すように、同様の条件であれば、回生によって発生された電力をバッテリに充電する際、低温時の電圧増加率は常温時の電圧増加率よりも大きくなる。
しかし、外気温度が低い場合、前述したように、バッテリ温度の低下に伴って回生による電圧増加率が増加する。
図12(b)のグラフに示すように、回生による電圧増加率が増加した場合、バッテリに予め設定された上限電圧に対応した回生量が低下し、レベル3において本来得ることが可能である回生量ΔRが電流回路の遮断によって確保することができない。
しかも、常温において、レベル3からレベル2に切替操作すると、乗員は、切替操作に応じた回生制動力と充電量の差を感覚として知覚できるものの、低温下においてレベル3からレベル2に切替操作した場合、常温時に比べてレベル3とレベル2との両レベル間の目標回生量に差が殆ど存在しておらず、乗員が違和感を覚える虞がある。
バッテリの温度を検出可能なバッテリ温度検出手段を有し、前記制御手段は、前記回生レベル設定手段によって設定された回生レベルに初期目標回生量を割り付けて目標回生量を設定すると共に、前記バッテリ温度が低いとき、前記回生レベルに割り付けられた前記初期目標回生量を常温のときに比べて低く設定し且つ前記複数の回生レベルにおける前記初期目標回生量の減少割合が略等しくなるように前記初期目標回生量を設定するため、バッテリ温度に拘らず回生レベル間の目標回生量に係る比率等対応関係を維持することができる。また、回生レベル切替に伴う回生量の変化傾向をバッテリ温度に拘らず維持することができる。
この構成によれば、バッテリの異常発熱や急激な劣化を確実に防止することができ、より高い安全性を確保することができる。
この構成によれば、乗員が要求する回生レベルを容易に設定することができる。
この構成によれば、運転負荷と前記バッテリの内部抵抗の少なくとも1つが高い高負荷状態のとき、乗員による運転をバッテリの電力消費を向上させる運転に誘導することができ、電力消費改善を図ることができる。
以下の説明は、本発明を車両の制御装置に適用したものを例示したものであり、本発明、その適用物、或いは、その用途を制限するものではない。
図1に示すように、本実施例に係る車両Vは、車両Vの停止性能に係る制動力を制御可能な制動機構Bと、車両Vの走行性能に係る駆動力を制御可能なパワートレイン機構Pと、乗員が操作可能なインプットディバイスであるブレーキペダル1と、アウトプットディバイスである前後左右の車輪2と、充放電可能な車両主電源である第1バッテリ3と、充放電可能な二次電池である第2バッテリ4と、制動時の回生レベル(レベル1〜3)を手動切替可能な切替スイッチ5等を備えている。
制動機構Bは、ブレーキペダル1に対してペダルストローク(以下、ストロークと略す。)Stに応じた反力を付与するストロークシミュレータ6と、電動ブレーキブースタ(以下、電動ブースタと略す。)7と、ブレーキペダル1のストロークStに応じたブレーキ液圧を生成可能なマスタシリンダ(図示略)と、このマスタシリンダ及び電動ブースタ7により発生されたブレーキ液圧によって車両Vの4つの前後左右輪2の回転を摩擦制動力を作用させて夫々制動するホイールシリンダ8(摩擦制動手段)と、電動ブースタ7を制御可能な第1ECU(Electronic Control Unit)10等を備えている。
このストロークシミュレータ6は、例えば、シリンダと、このシリンダ内に摺動自在なピストンと、ピストンを付勢する付勢手段等によって形成され(何れも図示略)、ブレーキペダル1の操作に伴う制御用ブレーキ液圧に基づき乗員に付与する操作反力(踏力)を調整している。
電動ブースタ7は、開閉可能な電磁弁からなる第1電磁弁(図示略)を介して2つのホイールシリンダ8に連通され、開閉可能な電磁弁からなる第2電磁弁(図示略)を介して残り2つのホイールシリンダ8に連通されている。第1,第2電磁弁は、通電時、開作動されている。これにより、電動ブースタ7が正常時、各ホイールシリンダ8に対して電動ブースタ7から倍力比2倍以上のブレーキ液圧が供給され、電動ブースタ7が異常時、各ホイールシリンダ8に対してマスタシリンダから直接的に、例えば1倍のブレーキ液圧が供給されている。
図2に示すように、第1ECU10は、操作反力設定部11と、減速度設定部12等を備えている。
図3に示すように、マップM1は、所定の関数、例えば、対数関数によって規定されている。
次式に示すように、乗員の感覚の強さは刺激の強さの対数に比例している(ウェーバー・フェヒナーの法則)。
A=klogB+K
尚、Aは感覚量、Bは物理量、Kは積分定数である。
それ故、踏力特性マップM1には、乗員がブレーキペダル1を操作する踏力Fとブレーキペダル1のストロークStとが対数関係になる特性が予め設定されている。
これにより、乗員が知覚するブレーキペダル1の踏力Fとブレーキペダル1のストロークStとの関係を人間の知覚特性状線形にすることができ、乗員が体性感覚を介して感じる知覚量とブレーキペダル1を操作する物理的な操作量との乖離を回避している。
ストロークStは、乗員の操作をパラメータとして乗員の要求を反映している。
それ故、減速度設定部12は、図4に示すように、検出されたストロークStを介して設定された踏力Fと制動特性マップM2とを用いて車両Vの目標制動力に対応した減速度D、換言すれば、乗員が要求する最低減速度を設定している。そして、この減速度設定部12は、設定された減速度Dに対応する作動指令信号を電動ブースタ7に出力している。
これにより、各ホイールシリンダ8が駆動され、制動特性マップM2に基づく減速度Dの制動が実行されている。
図1に示すように、パワートレイン機構Pは、回生トルク(回生制動力)発生源兼発電源としてのモータジェネレータ(以下、モータと略す。)21と、このモータ21にプーリ等の動力伝達機構を介して連結された動力源としての多気筒レシプロエンジン22と、差動機構を介して車輪2に駆動力を伝達可能な流体伝動機構としての自動変速機(以下、ATと略す。)23と、モータ21及びエンジン22等を制御可能な第2ECU30等を備えている。
第2ECU30は、電動ブースタ7と、第1ECU10と、モータ21で発電された電源電圧を変換するDCDCコンバータ41と、車両Vに搭載された空調装置等の各種負荷42と並列状態で第1バッテリ3に対して電気的に接続されている。
DCDCコンバータ41は、変換された電源電圧を第1バッテリ3に対して供給可能に構成されている。
回生量設定部31は、第2バッテリ4に設けられた温度センサ24の検出出力に基づいて初期目標回生量ra(rb)を設定可能に構成され、第2バッテリ4に設けられた充電率センサ25の検出出力に基づいて中間目標回生量rを設定可能に構成されている。
この回生量設定部31は、初期目標回生量設定部31aと、中間目標回生量設定部31b等を備えている。
バッテリ4の内部抵抗は、第2バッテリ4の温度が低い程高くなるため、初期目標回生量ra(rb)は、低温時、内部抵抗の増加に応じて低下する特性を有している。
それ故、初期目標回生量設定部31aは、回生レベル間の回生量の比率をバッテリ温度(内部抵抗の変化)に拘らず一定になるように維持している。
回生レベルに対応した初期目標回生量raは、レベルの減少に応じて目標回生量の減少割合が等しくなるように設定されている。具体的には、ra2=0.8×ra3、ra1=0.6×ra3に設定されている。
また、初期目標回生量設定部31aは、第2バッテリ4の充電率をSOC(State Of Charge)、係数をK1としたとき、次式(1)によって初期目標回生量ra3を演算して設定している。
ra3=K1/SOC …(1)
尚、以下、特段の説明がない場合、初期目標回生量ra1,ra2,ra3(rb1,rb2,rb3)を総称して初期目標回生量ra(rb)と示す。
常温時の初期目標回生量ra3は、上限電圧に対応した回生量rαよりも小さい値になるように予め設定されている。
そして、初期目標回生量rb1〜rb3は、初期目標回生量ra1〜ra3に対して夫々一定割合減少するように設定されている。
回生レベルに対応した初期目標回生量rbは、レベルの減少に応じて目標回生量の減少割合が等しくなるように設定されている。具体的には、rb2=0.8×rb3、rb1=0.6×rb3に設定され、rb3=0.7×ra3に設定されている。
第2バッテリ4は、回生量rα(rβ)を超える初期目標回生量ra(rb)が設定されても、電流遮断ディバイスの作動により、回生量rα(rβ)に対応した電流を超える電流は遮断され、回生量rα(rβ)に対応した制動トルクを超える制動トルクも発生しない。
中間目標回生量設定部31bは、初期目標回生量設定部31aにて設定された初期目標回生量ra(rb)を回生を実行するための目標回生量Rに設定すると共に、所定条件に基づき1又は複数の中間目標回生量rを設定し、この中間目標回生量rを目標回生量Rに設定するように構成されている。
それ故、中間目標回生量設定部31bは、前回回生を実行した目標回生量Rn-1と今回の初期目標回生量ra(rb)との差(両者の差分の絶対値)が判定閾値S以上の場合、初期目標回生量ra(rb)に基づく回生を実行する前に目標回生量Rn-1と初期目標回生量ra(rb)との間に設定された1又は複数の中間目標回生量rに基づく回生を実行している。
また、目標回生量Rn-1と初期目標回生量ra(rb)との差が判定閾値S未満の場合、初期目標回生量設定部31aにて設定された初期目標回生量ra(rb)を目標回生量Rに設定し、初期目標回生量ra(rb)に基づく回生を実行している。
尚、以下、特段の説明がない場合、回生を実行した目標回生量を総称して目標回生量Rと示す。
r←Rn-1−K2/SOC (ra(rb)<Rn-1)
←Rn-1+K2/SOC (Rn-1<ra(rb)) …(2)
図6(a)及び図6(b)に示すように、中間目標回生量rは、前記式(2)で求められるため、充電率SOCが低いとき、充電率SOCが高いときに比べて目標回生量Rn-1に対する補正量が大きくなるように設定されている。
処理時間が一定周期であるため、補正量が大きい程、目標である初期目標回生量ra(rb)に到達する到達時間が短くなるように設定されている。
図6(a)及び図6(b)に示すように、充電率SOCが高いとき、目標回生量の到達まで、例えば、2個の(2回の補正に対応した)中間目標回生量rが必要であるものの、充電率SOCが低いとき、例えば、1個の中間目標回生量rで目標回生量に到達している。
回生ホイールトルク推定部32は、中間目標回生量設定部31bにて設定された目標回生量Rに基づき回生を実行したときに生じる回生ホイールトルクを推定し、この推定値に基づきモータ21に対する作動指令信号を出力している。
また、回生ホイールトルク推定部32は、第1ECU10から減速度設定部12が設定した乗員が要求する減速度Dを入力すると共に、設定された目標回生量Rが減速度Dに対応した最低減速要求回生量rγに満たない場合、不足する回生量相当のホイールトルクの要求信号を第1ECU10に出力している。
そこで、第1ECU10は、不足する回生量に相当する制動力(摩擦ホイールトルク)を摩擦制動手段であるホイールシリンダ8を用いて補填している。
これにより、乗員が要求する減速度Dを回生制動力と摩擦制動力によって確保することができる。ここで、第1ECU10と第2ECU30が、本制御装置の制御手段に相当している。
図2に示すように、残走行距離演算部33は、運転負荷算出部34(運転負荷算出手段)を備えている。
運転負荷算出部34は、第2バッテリ4の電力消費に関連する指標に基づき乗員による第2バッテリ4の電力消費傾向を運転負荷として算出し、乗員が低負荷傾向か否かについて判定している。
具体的には、判定基準となる標準電力消費率(以下、標準電費と略す。)E0と、車両Vが実際に走行した平均電費(以下、平均電費と略す。)E1とを用いて、平均電費E1が標準電費E0と判定係数(<1)との乗算値よりも大きいとき、低負荷傾向の乗員であると判定し、平均電費E1が標準電費E0と判定係数との乗算値よりも小さいとき、高負荷傾向の乗員であると判定している。
標準電費E0及び判定係数は、実験等により予め準備し、平均電費E1は、第2バッテリ4の温度が−20℃以上における走行履歴に基づき求めている。
具体的には、第2バッテリ4の劣化度をSOH(State Of Health)、残走行距離係数をK3(図7参照)としたとき、次式(3)によって残走行距離Lを演算している。
L=SOC×SOH×E1×K3 …(3)
劣化度SOHは、第2バッテリ4の温度や過去の走行履歴等により算出されている。
これにより、運転負荷が高く、また、第2バッテリ4の内部抵抗が高い(第2バッテリ4の温度が低い)高負荷状態のとき、高負荷状態以外の状態のときに比べて残走行距離Lが短くなるように演算している。
残走行距離演算部33は、所定の表示装置、例えば、インスツルメントパネルに配設されたナビゲーションシステム用モニタ35に残走行距離Lに基づく作動指令信号を出力し、乗員に対して残走行距離Lが表示される。
尚、Si(i=1,2…)は、各処理のためのステップを示している。
S2では、フラグFが0か否か判定する。
尚、フラグFは、前回回生を実行した目標回生量Rn-1と初期目標回生量ra(rb)との差が判定閾値Sよりも大きい場合、F=1が設定され、それ以外のとき、F=0が第2ECU30において設定されている。
S2の判定の結果、フラグFが0の場合、最低減速要求回生量rγを求めるために乗員の要求制動力(減速度D)を演算し(S3)、S4に移行する。
S2の判定の結果、フラグFが1の場合、S7に移行する。
S4の判定の結果、第2バッテリ4の温度が−20℃未満の場合、乗員が選択した回生レベルに対応した初期目標回生量rbを演算し(S5)、S7に移行する。
S4の判定の結果、第2バッテリ4の温度が−20℃以上の場合、乗員が選択した回生レベルに対応した初期目標回生量raを演算し(S6)、S7に移行する。
S7にて、中間目標回生量調整処理を実行して、S8に移行する。
S8では、今回設定された目標回生量Rnに基づき回生ホイールトルクを設定し、モータ21を作動させた後(S9)、S10に移行する。
S10の判定の結果、目標回生量Rnが最低減速要求回生量rγ以上の場合、回生制動力で必要な制動力を確保できるため、残走行距離表示処理(S11)を実行して、リターンする。S10の判定の結果、目標回生量Rnが最低減速要求回生量rγ未満の場合、回生制動力では必要な制動力を確保することができないため、不足する回生量に相当する摩擦ホイールトルクを設定し(S12)、電動ブースタ7を作動させた後(S13)、S11に移行する。
図9のフローチャートに示すように、中間目標回生量調整処理では、まず、S21にて、前回回生を実行した目標回生量Rn-1と今回設定された初期目標回生量ra(rb)との差が判定閾値S以上か否か判定する。
S21の判定の結果、目標回生量Rn-1と初期目標回生量ra(rb)との差が判定閾値S以上の場合、前述した式(2)を用いて目標回生量Rn-1を補正した中間目標回生量rを演算し(S22)、S23に移行する。
S23では、中間目標回生量rを今回回生を実行する目標回生量Rnに設定し、フラグFを1に設定して(S24)、終了する。
S26では、フラグFが0か否か判定する。
S26の判定の結果、フラグFが0の場合、終了し、フラグFが0ではない場合、フラグFを0に設定して(S27)、終了する。
図10のフローチャートに示すように、残走行距離表示処理では、まず、S31にて、乗員の電費傾向を演算し、S32に移行する。
S32では、図10の表に基づいて、残走行距離係数K3を設定し、S33に移行する。
S33では、設定された残走行距離係数K3と前述した式(3)を用いて残走行距離Lを演算し、残走行距離Lをモニタに表示して(S34)、終了する。
実施例1に係る制御装置によれば、目標回生量が異なる複数の回生レベルから特定の回生レベルを設定可能な切替スイッチ5を有するため、回生レベルを走行環境に合わせて設定でき、回生レベル設定により回生に伴う制動特性及び充電特性を確保することができる。
第2バッテリ4の温度を検出可能な温度センサ24を有し、第2ECU30は、第2バッテリ4の温度が低いとき、回生レベルの初期目標回生量rbを常温のときの初期目標回生量raに比べて低く設定したため、バッテリ温度に拘らず回生レベル間の目標回生量に係る対応関係を維持することができる。
1〕前記実施形態においては、バッテリ温度が低温と常温とで初期目標回生量を区別した例を説明したが、低温と常温と高温とで初期目標回生量を区別しても良い。このとき、低温と高温との初期目標回生量を常温の初期目標回生量よりも低くなるように設定する。
また、低温と常温の区分を−20℃にした例を説明したが、環境条件等により任意に設定可能である。
また、高負荷状態である第2バッテリの内部抵抗が高い状態は、例えば、−20℃未満の低温状態又は70℃以上の高温状態を対象にしている。
4 第2バッテリ
5 切替スイッチ
8 ホイールシリンダ
10 第1ECU
12 減速度設定部
21 モータ
24 温度センサ
30 第2ECU
V 車両
Claims (4)
- 非力行時に発電して回生制動力を発生可能なモータと、このモータで発生された電力を充電可能なバッテリと、目標回生量を用いて前記モータを制御する制御手段とを備えた車両用制御装置において、
乗員による手動切替によって異なる複数の回生レベルから特定の回生レベルを設定可能な回生レベル設定手段と、
前記バッテリの温度を検出可能なバッテリ温度検出手段とを有し、
前記制御手段は、前記回生レベル設定手段によって設定された回生レベルに初期目標回生量を割り付けて目標回生量を設定すると共に、前記バッテリ温度が低いとき、前記回生レベルに割り付けられた前記初期目標回生量を常温のときに比べて低く設定し且つ前記複数の回生レベルにおける前記初期目標回生量の減少割合が略等しくなるように前記初期目標回生量を設定することを特徴とする車両用制御装置。 - 前記制御手段は、前記バッテリが上限電圧に達したとき、前記モータによる回生制動を禁止することを特徴とする請求項1に記載の車両用制御装置。
- 前記回生レベル設定手段は、乗員が複数の回生レベルから特定の回生レベルを選択可能に構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用制御装置。
- 前記制御手段は、少なくとも前記バッテリに充電されている電力に基づき車両が走行可能な残走行距離を演算する残走行距離演算手段と、前記バッテリの電力消費に関連する指標に基づき乗員による前記バッテリの電力消費傾向を運転負荷として算出する運転負荷算出手段とを有し、
前記残走行距離演算手段が、前記運転負荷と前記バッテリの内部抵抗の少なくとも1つが高い高負荷状態のとき、前記高負荷状態以外の状態のときに比べて前記残走行距離を短くなるように演算すると共に演算された前記残走行距離を表示手段に表示させることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用制御装置。
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