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JP6605965B2 - デファレンシャル装置 - Google Patents

デファレンシャル装置 Download PDF

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JP6605965B2
JP6605965B2 JP2016005632A JP2016005632A JP6605965B2 JP 6605965 B2 JP6605965 B2 JP 6605965B2 JP 2016005632 A JP2016005632 A JP 2016005632A JP 2016005632 A JP2016005632 A JP 2016005632A JP 6605965 B2 JP6605965 B2 JP 6605965B2
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Description

本発明は、デファレンシャル装置に係り、特にデファレンシャル装置のデフケースの構造に関するものである。
ピニオンシャフト、そのピニオンシャフトの外周に回転可能に嵌め付けられているピニオンギヤ、およびそのピニオンギヤと噛み合う一対のサイドギヤを含んで構成される差動機構と、その差動機構を収容するデフケースとを、含んで構成されるデファレンシャル装置がよく知られている。また、デフケースが2つのケース部材から構成されるものが提案されている。特許文献1のデファレンシャル装置がそれである。特許文献1のデファレンシャル装置にあっては、ケース部材が分割された状態でピニオンシャフトを固定するためのピンをピン穴に挿入し、挿入後にケース部材を結合するように構成されている。これより、デファレンシャル装置の組付後において、ピンがピン穴内部に埋め込まれた形となる。
特開2012−92982号公報 特開2008−128440号公報
ところで、特許文献1のデファレンシャル装置にあっては、ピン穴がケース外部を貫通していないため、ピンがピン穴から脱落することはないが、組付後においてケース外部からピンの有無を確認できない。また、デファレンシャル装置を点検や修理のために分解する際、ケース部材を分割することでピンを取り出すことができるが、設計要件上の制約からピンをピン穴から直ちに引き抜くことは困難であり、マグネットピックなどを使ってピンを引き摺り出す必要があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、組付後においてもピンの有無を確認でき、且つ、分解後でもピンを容易に取り出すことができるデファレンシャル装置を提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、(a)ピニオンシャフト、そのピニオンシャフトの外周に回転可能に嵌め付けられているピニオンギヤ、およびそのピニオンギヤと噛み合う一対のサイドギヤを含んで構成される差動機構と、2つのケース部材から構成されその差動機構を収容するデフケースとを、含んで構成されるデファレンシャル装置であって、(b)前記2つのケース部材は、第1ケース部材および第2ケース部材から構成され、(c)前記デフケースには、前記ピニオンシャフトが嵌め入れられる貫通穴が形成されるとともに、前記ピニオンシャフトを径方向に貫通するピンの両端を収容する一対のピン穴が形成されており、(d)前記ピンの一端を収容する側の前記ピン穴は、前記第1ケース部材に形成され、(e)前記ピンの他端を収容する側の前記ピン穴は、前記第2ケース部材に形成され、(f)前記ピンの一端を収容する側の前記ピン穴は、ケース外部まで連通し、且つ、長手方向で前記貫通穴と連通する側の穴の径が、前記ピンの直径よりも大きい一方、長手方向でケース外部と連通する側の穴の径が、前記ピンの直径よりも小さく形成され、(g)前記ピンの他端を収容する側の前記ピン穴は、ケース外部を貫通することなく前記第2ケース部材によって塞がれている有底の穴であることを特徴とする。

第1発明のデファレンシャル装置によれば、ピンの一端を収容するピン穴は、ケース部材の外部まで連通することから、組付後においても外部からピンの有無を目視で確認できる。また、分解の際には、貫通したピン穴側からピンを押し出すことでピンを容易に取り出すことができる。また、ピンの一端を収容する側のピン穴は、ケース外部と連通する側の穴の径が、ピンの直径よりも小さいことから、ピンがケース外部側に脱落することも防止される。
本発明が好適に適用されたデファレンシャル装置の断面図である。 図1の第1ケース部材および第2ケース部材について太実線で示す部位を拡大した拡大断面図である。 本発明の他の実施例であるデファレンシャル装置の断面図である。 図3の第1ケース部材および第2ケース部材について太実線で示す部位を拡大した拡大断面図である。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が好適に適用されたデファレンシャル装置10の断面図である。デファレンシャル装置10は、傘歯歯車を使用した所謂バベルギヤ式のデファレンシャル装置である。デファレンシャル装置10は、非回転部材であるハウジング12に一対の軸受11a、11bを介して軸線C1まわりに回転可能に保持されている。なお軸線C1は、後述するサイドギヤ20、およびサイドギヤ20にスプライン嵌合する図示しないドライブシャフトの回転軸線である。
デファレンシャル装置10は、ハウジング12に一対の軸受11a、11bを介して軸線C1まわりに回転するデフケース14と、デフケース14によって両端が保持されることで軸線C1を中心にしてデフケース14と一体的に回転するピニオンシャフト16と、ピニオンシャフト16の外周に回転可能な状態で嵌め付けられているピニオンギヤ18と、ピニオンシャフト18と噛み合うとともに軸線C1まわりに回転可能な一対のサイドギヤ20と、図示しないボルトによってデフケース14に固定されるリングギヤ28とを、含んで構成されている。また、ピニオンシャフト16、ピニオンギヤ18、および一対のサイドギヤ20によって、本発明の差動機構21が構成され、差動機構21は、デフケース14内に収容される。
デフケース14は、第1ケース部材14aおよび第2ケース部材14bの2つのケース部材から構成され、図示しないボルトによって互いに結合されている。第1ケース部材14aと第2ケース部材14bとは、図1に示すピニオンシャフト16の軸線C2を境界にして左右に2分割されている。すなわち、デフケース14は、軸線C1に垂直であって、且つ、軸線C2と重なる面を境界にして、第1ケース部材14aと第2ケース部材14とに2分割され、図示しないボルトによって互いに結合されている。なお、第1ケース部材14aが本発明のケース部材の一方に対応している。
第1ケース部材14aは、一方が開口する略椀状に形成され、軸受11aによって軸線C1まわりに回転可能に支持されている。第1ケース部材14aの軸線C1方向で開口と反対側には、図示しないドライブシャフトが嵌め入れられる円筒部22が形成されている。円筒部22の外周側には軸受11aが設けられており、第1ケース部材14aは、軸受11aを介して軸線C1まわりに回転可能に支持されている。
第2ケース部材14bも同様に、一方が開口する略椀状に形成され、第2ケース部材14bの軸線C1方向で開口と反対側には、図示しないドライブシャフトが嵌め入れられる円筒部24が形成されている。円筒部24の外周側には軸受11bが設けられており、第2ケース部材14bは、軸受11bを介して軸線C1まわりに回転可能に支持されている。
第1ケース部材14aの開口側に形成される合わせ面23(図2参照)と、第2ケース部材14bの開口側に形成される合わせ面25(図2参照)とが、当接した状態で図示しないボルトによって締結されることで、デフケース14が一体的に構成される。
ピニオンシャフト16は、円柱形状を有し、その両端がデフケース14によって保持されている。従って、ピニオンシャフト16は、デフケース14とともに軸線C1を中心にして回転させられる。デフケース14には、内部と外部とを連通する一対の貫通穴26が形成されており、それら貫通穴26にピニオンシャフト16の両端が嵌め入れられている。なお、貫通穴26は、第1ケース部材14aの合わせ面23に形成されている断面半円状の窪みと、第2ケース部材14bの合わせ面25に形成されている断面半円状の窪みとが、互いに重ね合わされて形成される。ピニオンシャフト16は、そのピニオンシャフト16を径方向に貫通する保持ピン30によって脱落不能に固定されている。保持ピン30によってピニオンシャフト16を固定する機構については後述するものとする。なお、保持ピン30が、本発明のピンに対応している。
ピニオンシャフト16の外周には、一対のピニオンギヤ18がピニオンシャフト16の軸線C2まわりに回転可能に嵌め付けられている。ピニオンギヤ18は、ピニオンシャフト16が回転すると、軸線C1を中心にして公転させられる。
一対のサイドギヤ20は、軸線C1を中心にして、ピニオンシャフト16を隔てて互いに向かい合うようにして配置されている。一対のサイドギヤ20は、それぞれピニオンギヤ18と噛み合わされている。
上記デファレンシャル装置10において、リングギヤ28に動力が伝達されると、その動力が、デフケース14、ピニオンシャフト16、ピニオンギヤ18、サイドギヤ20を介して図示しないドライブシャフトに伝達される。ここで、直進走行中は、ピニオンギヤ18が回転することはないが、旋回走行中にあっては、操舵角に応じてピニオンギヤ18が回転することで、左右のサイドギヤ20に回転速度差が与えられる。
図2は、図1の第1ケース部材14aおよび第2ケース部材14bについて太実線で示す部位を拡大した拡大断面図である。なお、図2において一点鎖線は、デフケース14に固定されるピニオンシャフト16を示し、二点鎖線は、そのピニオンシャフト16を固定するための保持ピン30を示している。
第1ケース部材14aと第2ケース部材14bとは、これらの合わせ面23、25が互いに重ね合わせられた状態で、図示しないボルトによって締結されている。なお、前記ボルトの締結部は、第1ケース部材14aおよび第2ケース部材14bの開口側において、周方向で貫通穴26が形成されない部位に形成されている。
デフケース14には、貫通穴26が形成されており、その貫通穴26に一点鎖線で示すピニオンシャフト16の長手方向の一端が嵌め入れられる。ピニオンシャフト16には、そのピニオンシャフト16を径方向に貫通する貫通穴38が形成されており、その貫通穴38を貫通するように二点鎖線で示す保持ピン30が挿し通される。
デフケース14には、ピニオンシャフト16を径方向に貫通する保持ピン30の両端を収容するピン穴40が形成されている。ピン穴40は、断面円形に長手状に形成されている。ピン穴40は、保持ピン30の一端を収容する第1ピン穴42と、保持ピン30の他端を収容する第2ピン穴44とから形成されている。なお、第1ピン穴42が、本発明のピンの一端を収容する側のピン穴に対応している。
第1ピン穴42は、長手方向の一端が貫通穴26と連通し、他端がケース外部と連通している。すなわち、第1ピン穴42は、ケース外部まで貫通している。また、第1ピン穴42は、貫通穴26に連通し、穴の径が保持ピン30の直径よりも大きい大径ピン穴42aと、ケース外部に連通し、穴の径が保持ピン30の直径よりも小さい小径ピン穴42bとから形成されている。また、大径ピン穴42aと小径ピン穴42bとの間に、段付部46が形成されている。このように、第1ピン穴42は、大径ピン穴42aと小径ピン穴42bとの間に段付部46を有する段付の貫通穴である。
第1ピン穴42側に収容される保持ピン30は、実質的には、保持ピン30を収容可能な穴の径に設定されている大径ピン穴42a内に収容される。ここで、保持ピン30が、大径ピン穴42a内を長手方向で小径ピン穴42b側に移動すると、保持ピン30の長手方向の端部が、段付部46に形成されている軸線C1に垂直な面に当接するため、段付部46が保持ピン30の抜け止めとして機能し、保持ピン30の小径ピン穴42b側への移動が阻止される。従って、保持ピン30の第1ピン穴42からケース外部への脱落が防止される。
第2ピン穴44は、一端が貫通穴26と連通し、保持ピン30を収容できるように、穴の直径が保持ピン30の直径よりも大きい寸法となっている。また、第2ピン穴44は、ケース外部まで貫通しておらず、第2ケース部材14bによって塞がれている。従って、組付後には、第2ケース部材14b内に収容されるため、第2ピン穴44に収容された保持ピン30の、ケース外部への脱落が防止される。
上記のように構成されるデファレンシャル装置10にあっては、組付後においても、ケース外部と連通する第1ピン穴42から保持ピン30の有無を目視でもって確認できる。一方、保持ピンの収容穴が貫通していない構造では、組付後に保持ピンの有無を目視で確認することが不可能となる。
また、組付後においても保持ピンの有無を確認できるように、保持ピンの収容穴を貫通させる場合には、保持ピンの脱落を防止するために、デフケースまたはピンをかしめるピン抜け防止加工が必要となる。これに対して、本実施例のディファレンシャル装置10にあっては、第1ピン穴42に段付部46が形成されることで、かしめることなく保持ピン30の脱落が防止される。また、かしめが不要となることから、各部品の再利用が可能となり、組付後の分解および再組付が容易となる。例えば、従来では保持ピン30を抜き出す際にマグネットピックを使用していたが、本実施例では第1ピン穴42側から保持ピン30を押し出すことができるため、マグネットピックを使用することなく保持ピン30を抜くことができる。結果として、マグネットピックによる部品の着磁を回避できる。
また、第2ピン穴44側にあっては、ケース外部を貫通することなく塞がれているため、保持ピン30の第2ピン穴44からの脱落が防止される。
また、第1ピン穴42がケース外部まで連通していることで、第1ピン穴42の周辺にたまりやすい応力が逃がされる。これより、ピン穴が貫通していない場合と比較しても、第1ピン穴42の周辺にかかる最大応力が低減される。また、本実施例ではかしめが施されないため、第1ケース部材14aにかしめによる穴の歪みは生じない。従って、第1ケース部材14aにおいて応力分布の偏りが低減され、第1ケース部材14aの応力分布を均一にできる。
上述のように、本実施例によれば、保持ピン30の一端を収容する第1ピン穴42は、ケース外部まで貫通することから、組付後においても保持ピン30の有無を目視で確認できる。また、分解の際には、ケース外部に連通したピン穴42側から保持ピン30を押し出すことで、保持ピン30を容易に取り出すことができる。また、保持ピン30の一端を収容する第1ピン穴42は、ケース外部と連通する小径ピン穴42bの穴の径が、保持ピン30の直径よりも小さいことから、保持ピン30が脱落することが防止される。
つぎに、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図3は、本発明の他の実施例であるデファレンシャル装置50の断面図である。デファレンシャル装置50は、非回転部材であるハウジング12に一対の軸受11a、11bを介して軸線C1まわりに回転可能に保持されている。なお軸線C1は、サイドギヤ20、およびサイドギヤ20にスプライン嵌合する図示しないドライブシャフトの回転軸線である。
デファレンシャル装置50は、ハウジング12に一対の軸受11a、11bを介して軸線C1まわりに回転するデフケース54と、デフケース54によって両端が保持されることで軸線C1を中心にしてデフケース54と一体的に回転するピニオンシャフト16と、ピニオンシャフト16の外周に回転可能な状態で嵌め付けられているピニオンギヤ18と、ピニオンシャフト18と噛み合うとともに軸線C1まわりに回転可能な一対のサイドギヤ20と、図示しないボルトによってデフケース54に固定されるリングギヤ28とを、含んで構成されている。また、ピニオンシャフト16、ピニオンギヤ18、および一対のサイドギヤ20によって、差動機構21が構成され、その差動機構21は、デフケース54内に収容される。
デフケース54は、第1ケース部材54aおよび第2ケース部材54bの2つのケース部材から構成され、図示しないボルトによって互いに結合されている。なお、第1ケース部材54aが本発明のケース部材の一方に対応している。
第1ケース部材54aは、一方が開口する略椀状に形成され、軸受11aによって軸線C1まわりに回転可能に支持されている。第1ケース部材54aの軸線C1方向で開口と反対側には、図示しないドライブシャフトが嵌め入れられる円筒部62が形成されている。円筒部62の外周側には軸受11aが設けられており、第1ケース部材54aは、軸受11aを介して軸線C1まわりに回転可能に支持されている。
第2ケース部材54bは、円盤状に形成され、その中心部(軸線C1を中心とする径方向内側)には、図示しないドライブシャフトが嵌め入れられる円筒部64が形成されている。円筒部64の外周側には軸受11bが設けられており、第2ケース部材54bは、軸受11bを介して軸線C1まわりに回転可能に支持されている。
第1ケース部材54aの開口側に形成される合わせ面66と、第2ケース部材54bの外周側に形成される合わせ面68とが、当接した状態で図示しないボルトによって締結されることで、デフケース54が構成される。また、第1ケース54aおよび第2ケース部材54bを締結するボルトによって、リングギヤ28(ファイナルギヤ28)も同様に、デフケース54に固定される。具体的には、リングギヤ28と第1ケース部材54aとの間に、第2ケース部材54bが挟み込まれた状態で、ボルトによって一体的に締結される。
ピニオンシャフト16は、円柱形状を有し、その両端がデフケース54の第1ケース部材54aによって保持されている。従って、ピニオンシャフト16は、デフケース54とともに軸線C1を中心にして回転させられる。第1ケース部材54aには、内部と外部とを連通する一対の貫通穴70が形成されており、それら貫通穴70にピニオンシャフト16の両端が嵌め入れられている。ピニオンシャフト16は、そのピニオンシャフト16を径方向に貫通する保持ピン30によって脱落不能に固定されている。
図4は、図3の第1ケース部材54aおよび第2ケース部材54bについて太実線で示す部位を拡大した拡大断面図である。なお、図4において一点鎖線は、第1ケース部材54aに固定されるピニオンシャフト16を示し、二点鎖線は、そのピニオンシャフト16を固定するための保持ピン30を示している。
第1ケース部材54aには、ボルト締結穴72が形成されるとともに、第2ケース部材54bにもボルト締結穴74が形成されており、第1ケース部材54aの合わせ面66および第2ケース部材54bの面68が合わされた状態で、ボルト締結穴72およびボルト締結穴74に図示しないボルトが挿し通される。
第1ケース部材54aには、貫通穴70が形成されており、その貫通穴70に一点鎖線で示すピニオンシャフト16の長手方向の一端が嵌め入れられる。ピニオンシャフト16には、そのピニオンシャフト16を径方向に貫通する貫通穴38が形成されており、その貫通穴38を貫通するように二点鎖線で示す保持ピン30が挿し通される。
第1ケース部材54aには、ピニオンシャフト16を径方向に貫通する保持ピン30の両端を収容するピン穴80が形成されている。ピン穴80は、断面円形に長手状に形成されている。ピン穴80は、保持ピン30の一端を収容する第1ピン穴82と、保持ピン30の他端を収容する第2ピン穴84とから形成されている。なお、第1ピン穴82が、本発明のピンの一端を収容するピン穴に対応している。
第1ピン穴82は、長手方向の一端が貫通穴70と連通し、他端がケース外部と連通している。すなわち、第1ピン穴82は、ケース外部まで貫通している。また、第1ピン穴82は、貫通穴70に連通し、穴の径が保持ピン30の直径よりも大きい大径ピン穴82aと、ケース外部に連通し、穴の径が保持ピン30の直径よりも小さい小径ピン穴82bとから形成されている。また、大径ピン穴82aと小径ピン穴82bとの間に、段付部86が形成されている。このように、第1ピン穴82は、大径ピン穴82aと小径ピン穴82bとの間に段付部86を有する段付の貫通穴である。
第1ピン穴82に収容される保持ピン30は、実質的には、保持ピン30を収容可能な穴の径に設定されている大径ピン穴82a内に収容される。ここで、保持ピン30が、大径ピン穴82a内を長手方向で小径ピン穴82b側に移動すると、保持ピン30の長手方向の端部が、段付部86に形成されている軸線C1に垂直な面に当接するため、段付部86が保持ピン30の抜け止めとして機能し、保持ピン30の小径ピン穴82b側への移動が阻止される。従って、保持ピン30の第1ピン穴82からケース外部への脱落が防止される。
第2ピン穴84は、一端が貫通穴70と連通し、保持ピン30を収容できるように、穴の直径が保持ピン30の直径よりも大きい寸法となっている。ここで、第1ケース部材54aと第2ケース部材54bとが結合された状態では、第2ケース部材54bに形成されている突起88が、第2ピン穴84の他端を塞ぐ位置に配置される。従って、組付後において第2ピン穴84の他端が、第2ケース部材54bの突起88によって塞がれ、第2ピン穴84はケース外部に対して非貫通穴となる。このことから、第2ピン穴84に収容された保持ピン30の、ケース外部への脱落が防止される。
上記のように構成されるデファレンシャル装置50にあっては、組付後においても、ケース外部と連通する第1ピン穴82から保持ピン30の有無を目視でもって確認できる。
本実施例のディファレンシャル装置50にあっては、第1ピン穴82に段付部86が形成されることで、かしめることなく保持ピン30の脱落が防止される。また、かしめが不要となることから、各部品の再利用が可能となり、組付後の分解および再組付が容易となる。
また、第2ピン穴84側にあっては、組付後において第2ケース部材54bの突起88によって穴の端部が塞がれるため、保持ピン30の脱落を防止するための部品を別個に追加することなく、保持ピン30の第2ピン穴84からの脱落を防止できる。
上述のように、本実施例によっても、保持ピン30の一端を収容する第1ピン穴82は、ケース外部まで貫通することから、組付後においても保持ピン30の有無を目視で確認できる。また、分解の際には、ケース外部に連通した第1ピン穴82側から保持ピン30を押し出すことで、保持ピン30を容易に取り出すことができる。また、保持ピン30の一端を収容する第1ピン穴82は、ケース外部と連通する小径ピン穴82bの穴の径が、保持ピン30の直径よりも小さいことから、保持ピン30が脱落することが防止される。さらに、保持ピン30の他端を収容する第2ピン穴84は、組付後において第2ケース部材84bによって塞がれるため、別個に部品を追加することなく、第2ピン穴84から保持ピン30が脱落することが防止される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、段付部46、86によって第1ピン穴42、82内に軸線C1に垂直な面が形成されていたが、必ずしも垂直な面に限定されるものではなく、例えばテーパ状に変化していても構わない。
また、前述の実施例では、デファレンシャル装置10、50は、2個のピニオンギヤ18を備えていたが、3個以上のピニオンギヤを備えるものであっても構わない。なお、ピニオンギヤの個数に応じてピニオンシャフトの形状についても適宜変更される。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10、50:デファレンシャル装置
14、54:デフケース
14a、54a:第1ケース部材(ケース部材の一方)
16:ピニオンシャフト
18:ピニオンギヤ
20:サイドギヤ
21:差動機構
26、70:貫通穴
30:保持ピン(ピン)
40、80:ピン穴
42、82:第1ピン穴(ピンの一端を収容する側のピン穴)

Claims (1)

  1. ピニオンシャフト、該ピニオンシャフトの外周に回転可能に嵌め付けられているピニオンギヤ、および該ピニオンギヤと噛み合う一対のサイドギヤを含んで構成される差動機構と、2つのケース部材から構成され該差動機構を収容するデフケースとを、含んで構成されるデファレンシャル装置であって、
    前記2つのケース部材は、第1ケース部材および第2ケース部材から構成され、
    前記デフケースには、前記ピニオンシャフトが嵌め入れられる貫通穴が形成されるとともに、前記ピニオンシャフトを径方向に貫通するピンの両端を収容する一対のピン穴が形成されており、
    前記ピンの一端を収容する側の前記ピン穴は、前記第1ケース部材に形成され、
    前記ピンの他端を収容する側の前記ピン穴は、前記第2ケース部材に形成され、
    前記ピンの一端を収容する側の前記ピン穴は、ケース外部まで連通し、且つ、長手方向で前記貫通穴と連通する側の穴の径が、前記ピンの直径よりも大きい一方、長手方向でケース外部と連通する側の穴の径が、前記ピンの直径よりも小さく形成され、
    前記ピンの他端を収容する側の前記ピン穴は、ケース外部を貫通することなく前記第2ケース部材によって塞がれている有底の穴である
    ことを特徴とするデファレンシャル装置。
JP2016005632A 2016-01-14 2016-01-14 デファレンシャル装置 Active JP6605965B2 (ja)

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