以下、本開示の基礎となった知見について説明する。
上記のように、従来の監視システムでは、空気調和装置の故障原因が経年劣化であるか否かを判定することができるが、経年劣化時に空気調和装置の性能がどの程度劣化しているかに付いては確認することができない。
上記のような課題を解決するため、本開示の一態様に係る空気調和機の制御方法は、空気調和機を制御する制御方法であって、前記空気調和機の運転モードを変更するか否かを選択可能な第1インターフェースを含んだ第1画像をユーザの端末装置に表示させ、前記運転モードは、第1モードと前記第1モードに相反する第2モードとを含み、前記ユーザが前記運転モードを変更すると選択したことを示す第1情報を前記端末装置から受信した場合は、第2画像を前記端末装置に表示させ、前記第2画像は、(i)前記空気調和機の購入時点の前記第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第1範囲と、(ii)前記第1範囲に含まれた、前記空気調和機の現在の前記第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第2範囲と、(iii)前記空気調和機の購入時点の前記第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第3範囲と、(iv)前記第3範囲に含まれた、前記空気調和機の現在の前記第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第4範囲と、を示し、前記第1範囲の大きさと前記第2範囲の大きさとの関係は、前記空気調和機の購入時から現在までの前記空気調和機の性能の劣化に対応し、前記第3範囲の大きさと前記第4範囲の大きさとの関係は、前記空気調和機の購入時から現在までの前記空気調和機の性能の劣化に対応し、前記第2画像は、前記第2範囲上及び前記第4範囲上のいずれか一点を選択可能な第2インターフェースを含み、前記ユーザが前記第2インターフェースによって選択した一点に対応する、前記現在の運転モード及び前記現在の運転モードに対する強弱程度を示す第2情報を、前記端末装置から受信し、前記現在の運転モード及び前記現在の運転モードに対する強弱程度で前記空気調和機を制御させるコマンドを、前記空気調和機に送信する。
この構成によれば、空気調和機の運転モードを変更するか否かを選択可能な第1インターフェースを含んだ第1画像がユーザの端末装置に表示される。運転モードは、第1モードと第1モードに相反する第2モードとを含む。ユーザが運転モードを変更すると選択したことを示す第1情報が端末装置から受信された場合は、第2画像が端末装置に表示される。第2画像は、(i)空気調和機の購入時点の第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第1範囲と、(ii)第1範囲に含まれた、空気調和機の現在の第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第2範囲と、(iii)空気調和機の購入時点の第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第3範囲と、(iv)第3範囲に含まれた、空気調和機の現在の第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第4範囲と、を示す。第1範囲の大きさと第2範囲の大きさとの関係は、空気調和機の購入時から現在までの空気調和機の性能の劣化に対応する。第3範囲の大きさと第4範囲の大きさとの関係は、空気調和機の購入時から現在までの空気調和機の性能の劣化に対応する。第2画像は、第2範囲上及び第4範囲上のいずれか一点を選択可能な第2インターフェースを含む。ユーザが第2インターフェースによって選択した一点に対応する、現在の運転モード及び現在の運転モードに対する強弱程度を示す第2情報が、端末装置から受信される。現在の運転モード及び現在の運転モードに対する強弱程度で空気調和機を制御させるコマンドが、空気調和機に送信される。
したがって、空気調和機の購入時点の第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第1範囲と、第1範囲に含まれた、空気調和機の現在の第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第2範囲と、空気調和機の購入時点の第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第3範囲と、第3範囲に含まれた、空気調和機の現在の第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第4範囲と、を示す第2画像が表示されるので、空気調和機の劣化後の性能に応じて選択可能な運転モードの範囲をユーザに提示することができるとともに、劣化後の運転モードの選択範囲内で空気調和機を運転することができる。
また、上記の制御方法において、前記第1モードはハイパワーモードを示し、前記第2モードは省パワーモードを示してもよい。
空気調和機の冷房能力又は暖房能力を強化した場合、空気調和機の消費電力は大きくなり、空気調和機の消費電力を抑えた場合、空気調和機の冷房能力又は暖房能力は低下することになり、空気調和機の冷房能力又は暖房能力と空気調和機の消費電力とは相関関係にある。したがって、ハイパワーモードと省パワーモードという相関関係にある2つの運転モードの間を段階的に選択することができる。
また、上記の制御方法において、さらに、前記空気調和機から前記空気調和機の電源がオンになったことを示す第3情報を受信し、前回に前記運転モードが変更された時点から前記第3情報を受信した時点までの経過時間が所定期間を超えているか否かを判断し、前記経過時間が前記所定期間を超えていると判断した場合に、前記第1画像を前記端末装置に表示させてもよい。
この構成によれば、空気調和機から空気調和機の電源がオンになったことを示す第3情報が受信される。前回に運転モードが変更された時点から第3情報を受信した時点までの経過時間が所定期間を超えているか否かが判断される。経過時間が所定期間を超えていると判断された場合に、第1画像が端末装置に表示される。
したがって、前回に運転モードが変更された時点から、空気調和機から空気調和機の電源がオンになったことを示す第3情報が受信された時点までの経過時間に応じて、運転モードを変更するか否かを判断することができる。
また、上記の制御方法において、前記第2画像は、さらに、前記現在の運転モードに変更される前の運転モード及び前記現在の運転モードに変更される前の運転モードに対する強弱程度を示してもよい。
この構成によれば、第2画像は、さらに、現在の運転モードに変更される前の運転モード及び現在の運転モードに変更される前の運転モードに対する強弱程度を示すので、ユーザは、現在の運転モードに変更される前の運転モード及び現在の運転モードに変更される前の運転モードに対する強弱程度を確認しながら、運転モードを変更することができる。
また、上記の制御方法において、前記第2画像は、棒状であり、前記第2画像の一端と他端との間の第1基準点から前記一端までは前記第1範囲に対応し、前記第1基準点から前記他端までは前記第3範囲に対応し、前記第1基準点から前記第1範囲内の第2基準点までは前記第2範囲に対応し、前記第1基準点から前記第3範囲内の第3基準点までは前記第4範囲に対応し、前記第2インターフェースは、前記第2基準点から前記第3基準点までの間を前記ユーザによってスライド可能であってもよい。
この構成によれば、第2画像は、棒状である。第2画像の一端と他端との間の第1基準点から一端までは第1範囲に対応し、第1基準点から他端までは第3範囲に対応し、第1基準点から第1範囲内の第2基準点までは第2範囲に対応し、第1基準点から第3範囲内の第3基準点までは第4範囲に対応する。第2インターフェースは、第2基準点から第3基準点までの間をユーザによってスライド可能である。
したがって、棒状である第2画像のうちの所望の位置に対するユーザによる選択が受け付けられ、受け付けられた位置に対応する、運転モード及び運転モードに対する強弱程度が決定されるので、ユーザは直感的に運転モードを選択することができる。
また、上記の制御方法において、前記第2画像は、円弧状であり、前記第2画像の一端と他端との間の第1基準点から前記一端までは前記第1範囲に対応し、前記第1基準点から前記他端までは前記第3範囲に対応し、前記第1基準点から前記第1範囲内の第2基準点までは前記第2範囲に対応し、前記第1基準点から前記第3範囲内の第3基準点までは前記第4範囲に対応し、前記第2インターフェースは、前記第2基準点から前記第3基準点までの間を前記ユーザによってスライド可能であってもよい。
この構成によれば、第2画像は、円弧状である。第2画像の一端と他端との間の第1基準点から一端までは第1範囲に対応し、第1基準点から他端までは第3範囲に対応し、第1基準点から第1範囲内の第2基準点までは第2範囲に対応し、第1基準点から第3範囲内の第3基準点までは第4範囲に対応する。第2インターフェースは、第2基準点から第3基準点までの間をユーザによってスライド可能である。
したがって、円弧状である第2画像のうちの所望の位置に対するユーザによる選択が受け付けられ、受け付けられた位置に対応する、運転モード及び運転モードに対する強弱程度が決定されるので、ユーザは直感的に運転モードを選択することができる。
また、上記の制御方法において、前記第2画像は、0を中心に左右対称に並べられた複数の数字を含み、前記複数の数字のうち、前記0から左端までの数字は順に1ずつ増加し、前記0から右端までの数字は順に1ずつ増加し、前記0から前記左端までの数字は前記第1範囲に対応し、前記左端より前記0側に並べられた第1数字から前記0までの数字は前記第2範囲に対応し、前記0から前記右端までの数字は前記第3範囲に対応し、前記右端より前記0側に並べられた第2数字から前記0までの数字は前記第4範囲に対応し、前記第2インターフェースは、前記第1数字から前記第2数字までの間の数字を前記ユーザによって選択可能であってもよい。
この構成によれば、第2画像は、0を中心に左右対称に並べられた複数の数字を含む。複数の数字のうち、0から左端までの数字は順に1ずつ増加し、0から右端までの数字は順に1ずつ増加する。0から左端までの数字は第1範囲に対応し、左端より0側に並べられた第1数字から0までの数字は第2範囲に対応し、0から右端までの数字は第3範囲に対応し、右端より0側に並べられた第2数字から0までの数字は第4範囲に対応する。第2インターフェースは、第1数字から第2数字までの間の数字をユーザによって選択可能である。
したがって、0を中心に左右対称に並べられた複数の数字を含む第2画像のうちの所望の数字に対するユーザによる選択が受け付けられ、受け付けられた数字に対応する、運転モード及び運転モードに対する強弱程度が決定されるので、ユーザは直感的に運転モードを選択することができる。
また、上記の制御方法において、さらに、前記第2範囲の各点と前記空気調和機を動作させるためのパラメータセットとの対応関係及び前記第4範囲の各点と前記空気調和機を動作させるためのパラメータセットとの対応関係を示した第4情報を取得し、前記第2情報及び前記第4情報に基づいて、前記空気調和機を動作させるためのパラメータセットを選択し、前記コマンドは、前記選択されたパラメータセットで前記空気調和機を動作させるためのコマンドを含んでもよい。
この構成によれば、第2範囲の各点と空気調和機を動作させるためのパラメータセットとの対応関係及び第4範囲の各点と空気調和機を動作させるためのパラメータセットとの対応関係を示した第4情報が取得される。第2情報及び第4情報に基づいて、空気調和機を動作させるためのパラメータセットが選択される。コマンドは、選択されたパラメータセットで空気調和機を動作させるためのコマンドを含む。
したがって、ユーザによって選択された第2範囲内の一点に対応する、空気調和機を動作させるためのパラメータセットを決定することができ、パラメータセットに応じて空気調和機を動作させることができる。
また、上記の制御方法において、前記空気調和機は、圧縮機とファンモータとを備え、
前記パラメータセットは、前記圧縮機の目標回転数と、前記ファンモータの目標回転数とを含んでもよい。
この構成によれば、空気調和機は、圧縮機とファンモータとを備える。パラメータセットは、圧縮機の目標回転数と、ファンモータの目標回転数とを含むので、ユーザによって選択された第2範囲内の一点に対応する、圧縮機の目標回転数とファンモータの目標回転数とを決定することができ、圧縮機の目標回転数とファンモータの目標回転数とに応じて空気調和機を動作させることができる。
本開示の他の態様に係る端末装置は、空気調和機の運転モードの選択を受け付ける端末装置であって、プロセッサと、モニタと、通信部とを備え、前記プロセッサは、前記空気調和機の運転モードを変更するか否かを選択可能な第1インターフェースを含んだ第1画像を前記モニタに表示し、前記運転モードは、第1モードと前記第1モードに相反する第2モードとを含み、前記ユーザが前記運転モードを変更すると選択した場合は、第2画像を前記モニタに表示し、前記第2画像は、(i)前記空気調和機の購入時点の前記第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第1範囲と、(ii)前記第1範囲に含まれた、前記空気調和機の現在の前記第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第2範囲と、(iii)前記空気調和機の購入時点の前記第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第3範囲と、(iv)前記第3範囲に含まれた、前記空気調和機の現在の前記第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第4範囲と、を示し、前記第1範囲の大きさと前記第2範囲の大きさとの関係は、前記空気調和機の購入時から現在までの前記空気調和機の性能の劣化に対応し、前記第3範囲の大きさと前記第4範囲の大きさとの関係は、前記空気調和機の購入時から現在までの前記空気調和機の性能の劣化に対応し、前記第2画像は、前記第2範囲上及び前記第4範囲上のいずれか一点を選択可能な第2インターフェースを含み、前記通信部は、前記ユーザが前記第2インターフェースによって選択した一点に対応する、前記現在の運転モード及び前記現在の運転モードに対する強弱程度を示す情報を送信する。
この構成によれば、空気調和機の運転モードを変更するか否かを選択可能な第1インターフェースを含んだ第1画像がモニタに表示される。運転モードは、第1モードと第1モードに相反する第2モードとを含む。ユーザが運転モードを変更すると選択した場合は、第2画像がモニタに表示される。第2画像は、(i)空気調和機の購入時点の第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第1範囲と、(ii)第1範囲に含まれた、空気調和機の現在の第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第2範囲と、(iii)空気調和機の購入時点の第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第3範囲と、(iv)第3範囲に含まれた、空気調和機の現在の第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第4範囲と、を示す。第1範囲の大きさと第2範囲の大きさとの関係は、空気調和機の購入時から現在までの空気調和機の性能の劣化に対応する。第3範囲の大きさと第4範囲の大きさとの関係は、空気調和機の購入時から現在までの空気調和機の性能の劣化に対応する。第2画像は、第2範囲上及び第4範囲上のいずれか一点を選択可能な第2インターフェースを含む。ユーザが第2インターフェースによって選択した一点に対応する、現在の運転モード及び現在の運転モードに対する強弱程度を示す情報が送信される。
したがって、空気調和機の購入時点の第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第1範囲と、第1範囲に含まれた、空気調和機の現在の第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第2範囲と、空気調和機の購入時点の第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第3範囲と、第3範囲に含まれた、空気調和機の現在の第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第4範囲と、を示す第2画像が表示されるので、空気調和機の劣化後の性能に応じて選択可能な運転モードの範囲をユーザに提示することができるとともに、劣化後の運転モードの選択範囲内で空気調和機を運転することができる。
本開示の他の態様に係る運転制御システムは、空気調和機と、前記空気調和機の運転モードの選択を受け付ける端末装置と、前記端末装置によって受け付けられた前記運転モードに応じて前記空気調和機の運転を制御するための制御パラメータを決定し、決定した前記制御パラメータに応じて前記空気調和機の運転を制御する運転制御装置とを備える運転制御システムであって、前記運転制御装置は、プロセッサと、通信部とを備え、前記プロセッサは、前記空気調和機の運転モードを変更するか否かを選択可能な第1インターフェースを含んだ第1画像をユーザの端末装置に表示させ、前記運転モードは、第1モードと前記第1モードに相反する第2モードとを含み、前記ユーザが前記運転モードを変更すると選択したことを示す第1情報を前記端末装置から受信した場合は、第2画像を前記端末装置に表示させ、前記第2画像は、(i)前記空気調和機の購入時点の前記第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第1範囲と、(ii)前記第1範囲に含まれた、前記空気調和機の現在の前記第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第2範囲と、(iii)前記空気調和機の購入時点の前記第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第3範囲と、(iv)前記第3範囲に含まれた、前記空気調和機の現在の前記第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第4範囲と、を示し、前記第1範囲の大きさと前記第2範囲の大きさとの関係は、前記空気調和機の購入時から現在までの前記空気調和機の性能の劣化に対応し、前記第3範囲の大きさと前記第4範囲の大きさとの関係は、前記空気調和機の購入時から現在までの前記空気調和機の性能の劣化に対応し、前記第2画像は、前記第2範囲上及び前記第4範囲上のいずれか一点を選択可能な第2インターフェースを含み、前記通信部は、前記ユーザが前記第2インターフェースによって選択した一点に対応する、前記現在の運転モード及び前記現在の運転モードに対する強弱程度を示す第2情報を、前記端末装置から受信し、前記現在の運転モード及び前記現在の運転モードに対する強弱程度で前記空気調和機を制御させるコマンドを、前記空気調和機に送信し、前記端末装置は、プロセッサと、モニタと、通信部とを備え、前記プロセッサは、前記第1画像を前記モニタに表示し、前記ユーザが前記運転モードを変更すると選択した場合は、前記第2画像を前記モニタに表示し、前記通信部は、前記第2情報を前記運転制御装置へ送信し、前記空気調和機は、プロセッサと、通信部とを備え、前記通信部は、前記運転制御装置によって送信された前記コマンドを受信し、前記プロセッサは、前記コマンドに応じて前記空気調和機を運転する。
この構成によれば、運転制御装置において、空気調和機の運転モードを変更するか否かを選択可能な第1インターフェースを含んだ第1画像がユーザの端末装置に表示される。運転モードは、第1モードと第1モードに相反する第2モードとを含む。ユーザが運転モードを変更すると選択したことを示す第1情報を端末装置から受信した場合は、第2画像が端末装置に表示される。第2画像は、(i)空気調和機の購入時点の第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第1範囲と、(ii)第1範囲に含まれた、空気調和機の現在の第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第2範囲と、(iii)空気調和機の購入時点の第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第3範囲と、(iv)第3範囲に含まれた、空気調和機の現在の第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第4範囲と、を示す。第1範囲の大きさと第2範囲の大きさとの関係は、空気調和機の購入時から現在までの空気調和機の性能の劣化に対応する。第3範囲の大きさと第4範囲の大きさとの関係は、空気調和機の購入時から現在までの空気調和機の性能の劣化に対応する。第2画像は、第2範囲上及び第4範囲上のいずれか一点を選択可能な第2インターフェースを含む。ユーザが第2インターフェースによって選択した一点に対応する、現在の運転モード及び現在の運転モードに対する強弱程度を示す第2情報が、端末装置から受信される。現在の運転モード及び現在の運転モードに対する強弱程度で空気調和機を制御させるコマンドが、空気調和機に送信される。端末装置において、第1画像がモニタに表示される。ユーザが運転モードを変更すると選択した場合は、第2画像がモニタに表示される。第2情報が運転制御装置へ送信される。空気調和機において、運転制御装置によって送信されたコマンドが受信される。コマンドに応じて空気調和機が運転される。
したがって、空気調和機の購入時点の第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第1範囲と、第1範囲に含まれた、空気調和機の現在の第1モードに対する強弱程度の範囲を示す第2範囲と、空気調和機の購入時点の第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第3範囲と、第3範囲に含まれた、空気調和機の現在の第2モードに対する強弱程度の範囲を示す第4範囲と、を示す第2画像が表示されるので、空気調和機の劣化後の性能に応じて選択可能な運転モードの範囲をユーザに提示することができるとともに、劣化後の運転モードの選択範囲内で空気調和機を運転することができる。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(実施の形態1)
図1は、本開示の実施の形態1における運転制御システムの構成の一例を示す図である。図1に示す運転制御システムは、制御パラメータ変更支援装置1、空気調和機2、リモートコントローラ3、アダプタ4及び端末装置5を備える。
空気調和機2は、リモートコントローラ3と、例えば赤外線通信により互いに通信可能に接続される。アダプタ4は、空気調和機2と、例えば有線により接続され、ネットワーク6と空気調和機2とを接続する機能を有する。なお、アダプタ4は、空気調和機2の内部に搭載されてもよいし、無線により空気調和機2と接続されてもよい。また、アダプタ4は、ゲートウェイのようにプロトコル変換機能及びパケット送受信機能を有しており、モデムのように異種の伝送路媒体同士を接続する機能を有している。アダプタ4は、1つの装置で構成されてもよいし、有線又は無線で接続された上記の機能を有する複数の装置で構成されてもよい。
空気調和機2は、アダプタ4を介してネットワーク6に接続される。ネットワーク6は、例えば一般公衆回線であるインターネットなどである。リモートコントローラ3は、空気調和機2とアダプタ4とを介してネットワーク6に接続されてもよい。空気調和機2は、例えば、冷房機能、暖房機能、除湿機能、加湿機能及び空気清浄機能の少なくとも1つを有する。
端末装置5は、例えば、スマートフォン、タブレット型コンピュータ又はパーソナルコンピュータであり、ネットワーク6に接続され、空気調和機2の運転状況を確認したり、空気調和機2の運転を制御したりする。端末装置5は、ユーザが段階的に選択可能な空気調和機2の運転モードの選択を受け付ける。
本実施の形態では、運転モードは、空気調和機2の冷房能力又は暖房能力を強化させることを優先する第1の運転モードと、空気調和機2の消費電力を抑えることを優先する第2の運転モードとを含む。第1の運転モードはハイパワーモードを示し、第2の運転モードは省パワーモードを示す。空気調和機2の消費電力を最も抑えた場合、空気調和機2の冷房能力又は暖房能力は最も小さくなる。一方、空気調和機2の冷房能力又は暖房能力を最も強化させた場合、空気調和機2の消費電力は最も大きくなる。
制御パラメータ変更支援装置1は、例えばWebサーバで構成される。制御パラメータ変更支援装置1は、ネットワーク6及びアダプタ4を介して空気調和機2と互いに通信可能に接続され、空気調和機2のセンサ情報又は運転状況を監視及び収集する。また、制御パラメータ変更支援装置1は、ネットワーク6を介して端末装置5と通信可能に接続される。また、制御パラメータ変更支援装置1は、ネットワーク6、アダプタ4及び空気調和機2を介してリモートコントローラ3と通信可能に接続される。なお、ネットワーク6は、例えば一般公衆回線であるため、図1には示していない他の空気調和機又はその他の接続機器も接続されている。そのため、制御パラメータ変更支援装置1は、複数の空気調和機と通信することが可能であるとともに、複数の端末装置と通信することが可能である。
制御パラメータ変更支援装置1は、端末装置5によって受け付けられた運転モードに応じて空気調和機2の運転を制御するための制御パラメータを決定し、決定した制御パラメータに応じて空気調和機2の運転を制御する。
図2は、本開示の実施の形態1における制御パラメータ変更支援装置の構成を示す図である。
図2に示す制御パラメータ変更支援装置1は、通信部11、データ収集部12、性能算出部13、記憶部14、性能範囲算出部15、運転モード範囲決定部16及び制御パラメータ決定部17を備える。
通信部11は、制御パラメータ変更支援装置1がネットワーク6に接続するための機能を有している。
データ収集部12は、空気調和機2から、所定の制御パラメータで空気調和機2を運転した場合における空気調和機2の動作状態と、当該所定の制御パラメータとを取得する。このとき、動作状態は、空気調和機2が冷房運転、暖房運転又は停止しているかを示す情報、空気調和機2の設定温度を示す情報、及び空気調和機2の各種センサで取得されたセンサデータを含む。センサで取得された情報は、例えば、室内の温度、圧縮機の回転数、室内ファンモータの回転数、配管温度及び消費電力などである。なお、動作状態及び制御パラメータは、定期的に取得してもよいし、動作状態が変化する毎に取得してもよい。
性能算出部13は、データ収集部12によって取得された動作状態に基づいて空気調和機2の性能を算出する。性能は、空気調和機2の冷房能力又は暖房能力と、空気調和機2の消費電力との組合せにより表される。なお、空気調和機2から取得した情報に消費電力が含まれる場合、性能算出部13は、データ収集部12によって取得された消費電力を用いる。また、空気調和機2から取得した情報に消費電力が含まれていない場合、性能算出部13は、圧縮機の回転数及び室内ファンモータの回転数などのセンサデータから、所定の演算式又は変換テーブルを用いて消費電力を算出する。また、性能算出部13は、室内ファンモータの回転数と配管温度とから、所定の演算式又は変換テーブルを用いて冷房能力又は暖房能力を算出する。
記憶部14は、データ収集部12によって取得された動作状態及び制御パラメータと、性能算出部13によって算出された性能とを記憶する。このとき、記憶部14は、動作状態、制御パラメータ及び性能を収集した時間と、例えば品番及び製造番号などの空気調和機2を識別する情報とを、動作状態、制御パラメータ及び性能とともに記憶する。
性能範囲算出部15は、制御パラメータの変更可能な範囲内で変動する空気調和機2の劣化後の性能の範囲を算出する。
運転モード範囲決定部16は、性能範囲算出部15によって算出された性能の範囲を、運転モードの劣化後選択範囲に変換する。通信部11は、運転モード範囲決定部16によって変換された運転モードの劣化後選択範囲を示す運転モード選択画像を端末装置5へ送信する。なお、通信部11は、運転モード選択画像を端末装置5へ送信するのではなく、運転モードの劣化後選択範囲を端末装置5へ送信してもよい。この場合、端末装置5は、受信した運転モードの劣化後選択範囲から運転モード選択画像を生成して表示する。
通信部11は、端末装置5によって送信された運転モードを受信する。制御パラメータ決定部17は、通信部11によって受信された運転モードに応じて制御パラメータを決定する。通信部11は、制御パラメータ決定部17によって決定された制御パラメータに応じて空気調和機2を制御する制御信号を空気調和機2へ送信する。
図3は、本開示の実施の形態1における空気調和機の構成の一例を示す図である。図3に示す空気調和機2は、室内機21及び室外機22を備える。冷房運転時には、室内機21は、室内の熱を吸収して冷風を送出し、室外機22は、室内機21で吸収した熱を放出する。暖房運転時には、室外機22は、室外の熱を吸収して室内機21へ送り、室内機21は、室外機22で吸収した熱を放出して温風を送出する。
室内機21は、操作指示受信部211、運転制御部212、メモリ213、第1の通信部214、温度センサ215、室内ファンモータ216及び第2の通信部217を備える。
操作指示受信部211は、リモートコントローラ3によって送信された操作指示を受信する。第1の通信部214は、アダプタ4及びネットワーク6を介して制御パラメータ変更支援装置1及び端末装置5と通信する。温度センサ215は、室内の温度及び冷媒配管内の温度を検出する。運転制御部212は、制御パラメータ変更支援装置1から受信した制御信号に応じて空気調和機2の運転を制御する。メモリ213は、各種センサにより取得されたセンサデータ及び制御パラメータ変更支援装置1から受信した制御信号などの種々の情報を記憶する。
室内ファンモータ216は、室内の空気を取り込むとともに、熱交換機(不図示)により冷却された空気を室内に排出するためのファンを回転させる。なお、室内ファンモータ216は、室内ファンモータ216の単位時間当たりの回転数を測定する回転数測定部2161を備える。第2の通信部217は、室外機22と通信する。第2の通信部217は、室外機22によって送信されたセンサデータを受信する。
制御信号は、制御パラメータを含む。運転制御部212は、リモートコントローラ3によって入力された設定温度と、温度センサ215によって検出された室内温度とに対応する室内ファンモータ216の回転数を制御パラメータから算出する。
なお、室内機21は、空気調和機2で消費される消費電力を測定する消費電力測定部を備えてもよい。
室外機22は、第3の通信部221、温度センサ222、圧縮機223及び室外ファンモータ224を備える。
第3の通信部221は、室内機21と通信する。第3の通信部221は、センサデータを室内機21へ送信する。温度センサ222は、外気温を検出する。圧縮機223は、冷媒配管内を流れるガスを吸入し、吸入したガスを圧縮して排出する。なお、圧縮機223は、圧縮機223の単位時間当たりの回転数を測定する回転数測定部2231を備える。
室外ファンモータ224は、外気を取り込むとともに、圧縮機223から排出されたガスを熱交換機(不図示)により冷却するためのファンを回転させる。なお、室外ファンモータ224は、室外ファンモータ224の単位時間当たりの回転数を測定する回転数測定部2241を備える。
図4は、本開示の実施の形態1における端末装置の構成の一例を示す図である。図4に示す端末装置5は、通信部51、制御部52、メモリ53、表示部54及び入力部55を備える。
通信部51は、ネットワーク6を介して制御パラメータ変更支援装置1と通信する。通信部51は、制御パラメータ変更支援装置1によって送信された運転モード選択画像を受信する。制御部52は、端末装置5を制御する。メモリ53は、種々の情報を記憶する。表示部54は、通信部51によって受信された運転モード選択画像を表示する。入力部55は、表示部54によって表示された運転モード選択画像における運転モードのユーザによる選択を受け付ける。通信部51は、入力部55によって受け付けられた運転モードを制御パラメータ変更支援装置1へ送信する。
続いて、制御パラメータ変更支援装置1が空気調和機2からデータを収集するデータ収集処理について説明する。
図5は、空気調和機からデータを収集するデータ収集処理について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS1において、データ収集部12は、空気調和機2から、空気調和機2の動作状態と制御パラメータとを取得する。上記のように、動作状態は、空気調和機2が冷房運転、暖房運転又は停止しているかを示す情報、空気調和機2の設定温度を示す情報、及び空気調和機2の各種センサで取得されたセンサデータを含む。
次に、ステップS2において、性能算出部13は、データ収集部12によって取得された動作状態に基づいて空気調和機2の性能を算出する。上記のように、性能は、空気調和機2の冷房能力又は暖房能力と、空気調和機2の消費電力との組合せにより表される。
次に、ステップS3において、性能算出部13は、データ収集部12によって取得された動作状態及び制御パラメータと、性能算出部13によって算出された性能とを記憶部14に記憶する。
ここで、記憶部14に記憶される動作状態、制御パラメータ及び性能について説明する。
図6は、記憶部に記憶される動作状態、制御パラメータ及び性能の一例を示す図である。空気調和機2は、動作状態及び制御パラメータとともに、送信元である空気調和機2の品番及び製造番号を送信する。記憶部14には、データが取得された時間と、空気調和機2の品番及び製造番号と、動作状態(稼働状況及びセンサデータ)と、制御パラメータと、性能とが対応付けて記憶される。
なお、制御パラメータ番号は、空気調和機2が用いた制御パラメータを特定するための番号であり、例えば、空気調和機2の性能に応じた1番から40番までの40種類の制御パラメータが存在する。また、各制御パラメータは、制御パラメータの項目に応じた複数のパラメータテーブルを含む。例えば、圧縮機目標回転数及び室内ファンモータ目標回転数は、設定温度と室温とに応じて決定される。
また、本実施の形態1では、性能は、空気調和機2の冷房能力又は暖房能力と、空気調和機2の消費電力との組合せにより表されるが、本開示は特にこれに限定されない。互いに相関関係がある2つの値の組合せにより表されてもよい。例えば、性能は、空気調和機2の除湿能力、加湿能力又は空気清浄能力と、空気調和機2の消費電力との組合せにより表されてもよい。
続いて、実施の形態1において制御パラメータを変更する制御パラメータ変更処理について説明する。
図7は、本開示の実施の形態1における制御パラメータ変更処理について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS101において、端末装置5の制御部52は、メニュー画像を表示部54に表示する。メニュー画像は、例えば、端末装置5にインストールされたアプリケーションを起動することにより、表示される。
図8は、メニュー画像の一例を示す図である。図8に示すように、メニュー画像160は、空気調和機2の運転を制御するための種々のボタンを有している。メニュー画像160は、運転モードを変更するための運転モード変更ボタン161を有している。制御部52は、空気調和機2の運転モードを変更するか否かを選択可能な運転モード変更ボタン161(第1インターフェース)を含んだメニュー画像160(第1画像)を表示させる。
次に、ステップS102において、制御部52は、運転モード変更ボタン161が押下されたか否かを判断する。ここで、運転モード変更ボタン161が押下されていないと判断された場合(ステップS102でNO)、制御部52は、運転モード変更ボタン161が押下されるまで待機する。なお、制御部52は、運転モード変更ボタン161以外のボタンが押下された場合、押下されたボタンに応じた空気調和機2の運転の制御を行う。
一方、運転モード変更ボタン161が押下されたと判断された場合(ステップS102でYES)、ステップS103において、通信部51は、運転モードの変更を要求するための運転モード変更要求を制御パラメータ変更支援装置1へ送信する。
次に、ステップS104において、制御パラメータ変更支援装置1の通信部11は、端末装置5によって送信された運転モード変更要求を受信する。
次に、ステップS105において、制御パラメータ変更支援装置1の性能範囲算出部15は、制御パラメータの変更可能な範囲内で変動する空気調和機2の劣化後の性能の範囲を算出する性能範囲算出処理を行う。なお、性能範囲算出処理については、図9を用いて説明する。
図9は、図7のステップS105における性能範囲算出処理について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS31において、性能範囲算出部15は、所定期間の性能の平均を現在の性能として算出する。すなわち、性能範囲算出部15は、現在時刻から過去数時間に算出された性能の平均を算出し、算出した性能の平均を現在の性能として算出する。
次に、ステップS32において、性能範囲算出部15は、品番が同じであるとともに、現在の性能と現在の制御パラメータとの第1の組合せと同じ組合せが対応付けられた他の空気調和機を特定し、現在の制御パラメータとは異なる別の制御パラメータで他の空気調和機を運転した場合に算出される別の性能と別の制御パラメータとの第2の組合せを記憶部14から取得する。すなわち、記憶部14は、制御パラメータのうちの第1の制御パラメータと、第1の制御パラメータで運転した際に得られる第1の性能との第1の組合せと、第1の制御パラメータとは異なる第2の制御パラメータと、第2の制御パラメータで運転した際に得られる第2の性能との第2の組合せとを、空気調和機の品番及び製造番号に対応付けて記憶している。そのため、性能範囲算出部15は、ネットワーク6を介して接続されている別の空気調和機の制御パラメータ及び性能の組合せを利用して、空気調和機2の性能の範囲を算出する。
次に、ステップS33において、性能範囲算出部15は、算出した2つの組合せに基づいて性能の範囲を算出する。
図10は、本開示の実施の形態1において、購入当初の性能の範囲と劣化後の性能の範囲とを示す図であり、図11は、本開示の実施の形態1における制御パラメータについて説明するための図であり、図12は、変更前の制御パラメータ及び性能の第1の組合せと、変更後の制御パラメータ及び性能の第2の組合せとの一例を示す図である。
図10に示すように、空気調和機2の性能は、空気調和機2の冷房能力と空気調和機2の消費電力との組合せにより表される。そして、性能の範囲は、空気調和機2の消費電力を一方の座標軸(横軸)とし、空気調和機2の冷房能力を他方の座標軸(縦軸)とする座標系において、第1の運転モードで運転した場合に取得される消費電力と冷房能力とを表す座標点と、第2の運転モードで運転した場合に取得される消費電力と冷房能力とを表す座標点とを結ぶ直線で表される。なお、図10では、冷房能力と消費電力との関係を示しているが、暖房能力と消費電力との関係についても同様である。
図10において、購入当初(初期)の空気調和機2の性能の範囲を破線で示し、劣化後の空気調和機2の性能の範囲を実線で示している。
点P1は、購入当初において、空気調和機2の冷房能力を強化させることを優先する第1の運転モードに対応する制御パラメータを用いて空気調和機2を運転した場合に得られる性能を示している。点P2は、購入当初において、空気調和機2の消費電力を抑えることを優先する第2の運転モードに対応する制御パラメータを用いて空気調和機2を運転した場合に得られる性能を示している。
なお、空気調和機2に規定されている最大の冷房能力は2.2kWであり、空気調和機2に規定されている最大の消費電力は2000Wである。点P1における冷房能力は2.2kWであり、原点における冷房能力は0kWである。また、点P2における消費電力は200Wであり、原点における消費電力は2000Wである。なお、本実施の形態1における空気調和機2の最大の冷房能力及び最大の消費電力は一例である。空気調和機2の最大の冷房能力及び最大の消費電力は、空気調和機2の品番ごとに規定されてもよい。
また、点P3は、劣化後において、空気調和機2の冷房能力を強化させることを優先する第1の運転モードに対応する制御パラメータを用いて空気調和機2を運転した場合に得られる性能を示している。点P2は、劣化後において、空気調和機2の消費電力を抑えることを優先する第2の運転モードに対応する制御パラメータを用いて空気調和機2を運転した場合に得られる性能を示している。
運転モードは、第1の運転モードと第2の運転モードとの間を段階的に選択可能である。例えば、第1の運転モードが選択された場合、制御パラメータ決定部17は、制御パラメータを、第1の運転モードに対応する図11に示す第1の制御パラメータCP1に決定する。また、例えば、第2の運転モードが選択された場合、制御パラメータ決定部17は、制御パラメータを、第2の運転モードに対応する図11に示す第40の制御パラメータCP40に決定する。図11に示すように、制御パラメータは、例えば、第1の制御パラメータCP1〜第40の制御パラメータCP40を含む。さらに、各制御パラメータは、制御項目に応じた複数のテーブルを有しており、制御項目の値は、設定温度と現在の室温とに基づいて決定される。例えば、第1の制御パラメータCP1において、設定温度が18度であり、現在の室温が30度である場合、圧縮機目標回転数は50に決定される。
第1の制御パラメータCP1で運転した場合の性能は、図11の点C1で表され、第40の制御パラメータCP40で運転した場合の性能は、図11の点C2で表される。そして、第1の制御パラメータCP1と第40の制御パラメータCP40との中間の第20の制御パラメータCP20で運転した場合の性能は、図11の点C3で表される。
なお、本実施の形態では、第1の制御パラメータCP1〜第40の制御パラメータCP40の40の制御パラメータが用いられるが、本開示は特にこれに限定されず、40より多い制御パラメータが用いられてもよく、40より少ない制御パラメータが用いられもよい。
ここで、性能範囲算出処理について説明する。
まず、性能範囲算出部15は、現在時刻から過去数時間に算出された性能の平均を算出し、算出した性能の平均を現在の性能として算出する。例えば、図10に示す点P5が、性能範囲算出部15によって算出された現在の性能を示す。
次に、性能範囲算出部15は、品番が同じであるとともに、現在の性能と現在の制御パラメータとの第1の組合せと同じ組合せが対応付けられた他の空気調和機を特定し、現在の制御パラメータとは異なる別の制御パラメータで他の空気調和機を運転した場合に算出される別の性能と別の制御パラメータとの第2の組合せを記憶部14から取得する。例えば、図10に示す点P6が、現在の性能と現在の制御パラメータとの第1の組合せと同じ組合せが対応付けられた他の空気調和機を、現在の制御パラメータとは異なる別の制御パラメータで運転した場合に算出される別の性能を示す。
なお、他の空気調和機の品番は、制御対象の空気調和機の品番と同じである必要はない。性能範囲算出部15は、現在の性能と現在の制御パラメータとの第1の組合せと同じ組合せが対応付けられた他の空気調和機を特定し、現在の制御パラメータとは異なる別の制御パラメータで他の空気調和機を運転した場合に算出される別の性能と別の制御パラメータとの第2の組合せを記憶部14から取得してもよい。
図12に示すように、記憶部14は、第1の制御パラメータを識別する番号と、第1の制御パラメータで運転した際に得られる第1の性能との第1の組合せと、第1の制御パラメータとは異なる第2の制御パラメータを識別する番号と、第2の制御パラメータで運転した際に得られる第2の性能との第2の組合せとを、空気調和機の品番及び製造番号に対応付けて記憶している。
例えば、制御パラメータの変更時間が2015年6月5日12時5分であり、品番が“AC−001”であり、製造番号が“3456”である空気調和機には、制御パラメータの識別番号が“4”であり、冷房能力が“2.0”であり、消費電力が“190”である第1の組合せと、制御パラメータの識別番号が“9”であり、冷房能力が“1.7”であり、消費電力が“130”である第2の組合せとが対応付けられている。
次に、性能範囲算出部15は、現在の性能に対応する点P5と、別の性能に対応する点P6とを結ぶ直線に基づいて性能の範囲を算出する。性能範囲算出部15は、現在の性能に対応する点P5と、別の性能に対応する点P6とを通る直線を算出し、直線の両端の点を算出することにより、性能の範囲を算出する。直線の一端である点P3と、直線の他端である点P4とは、点P5の制御パラメータの識別番号と、点P6の制御パラメータの識別番号とにより算出することができる。すなわち、購入当初の制御パラメータは、劣化後の制御パラメータと同じであり、点P1における制御パラメータと点P3における制御パラメータとは同じであり、点P2における制御パラメータと点P4における制御パラメータとは同じである。制御パラメータの数は、予め決まっており、運転モードの劣化後選択範囲内において、制御パラメータは等間隔に対応付けられている。そのため、点P5における制御パラメータの識別番号と、点P6における制御パラメータの識別番号と、点P5と点P6との間隔とがわかれば、点P3の位置と点P4の位置とを算出することができる。
なお、算出された劣化後の性能の範囲が、上限値又は下限値を超える場合、性能が上限値以下又は下限値以上となるように劣化後の性能の範囲を補正してもよい。例えば、図10において、冷房能力の下限値が0.2kWである場合、点P4の冷房能力は0.16kWであり、下限値を超えることになる。この場合、性能範囲算出部15は、冷房能力が下限値の0.2kW以上となるように劣化後の性能の範囲を補正する。
以上のようにして、空気調和機2の性能の範囲が算出される。
図7に戻り、次に、ステップS106において、運転モード範囲決定部16は、性能範囲算出部15によって算出された性能の範囲を、運転モードの劣化後選択範囲に変換する。例えば、図10に示す例では、購入当初に第1の運転モードで運転した場合の冷房能力に対して、劣化後に第1の運転モードで運転した場合の冷房能力は90%に低下しているので、運転モードの劣化後選択範囲のうちの第1の運転モード側の長さを90%短くする。また、例えば、図10に示す例では、購入当初に第2の運転モードで運転した場合の消費電力に対して、劣化後に第2の運転モードで運転した場合の消費電力は80%に低下しているので、運転モードの劣化後選択範囲のうちの第2の運転モード側の長さを80%短くする。
次に、ステップS107において、運転モード範囲決定部16は、記憶部14に記憶された初期の性能の範囲を読み出し、読み出した初期の性能の範囲を、運転モードの初期選択範囲に変換する。記憶部14は、例えば、図10の点P1と点P2とを結ぶ直線で表される初期(購入当初)の性能の範囲を記憶している。なお、初期の性能の範囲は、製造時に予め記憶部14に記憶されてもよいし、空気調和機2が最初に運転された際に算出されてもよい。また、初期の性能の範囲は、ネットワーク6を介して他の空気調和機から取得されてもよく、ネットワーク6を介して他のサーバから取得されてもよい。
次に、ステップS108において、運転モード範囲決定部16は、変換した運転モードの劣化後選択範囲を示す運転モード選択画像を生成する。運転モード選択画像は、変換された運転モードの初期選択範囲と、変換された運転モードの劣化後選択範囲とを含む。
次に、ステップS109において、通信部11は、運転モード範囲決定部16によって決定された運転モードの劣化後選択範囲を示す運転モード選択画像を端末装置5へ送信する。
次に、ステップS110において、端末装置5の通信部51は、制御パラメータ変更支援装置1によって送信された運転モード選択画像を受信する。
次に、ステップS111において、表示部54は、通信部51によって受信された運転モード選択画像を表示する。
次に、ステップS112において、入力部55は、表示部54によって表示された運転モード選択画像における運転モードのユーザによる選択を受け付ける。入力部55は、運転モード選択画像のうちの所望の位置に対するユーザによる選択を受け付ける。
ここで、運転モード選択画像について説明する。
図13は、本実施の形態1において、購入当初に表示される運転モード選択画像の一例を示す図であり、図14は、本実施の形態1において、劣化後に表示される運転モード選択画像の一例を示す図である。
図13に示すように表示部54の画面100には、運転モード選択画像111が表示される。運転モード選択画像111は、第1の運転モードが選択される位置を一端とし、第2の運転モードが選択される位置を他端とするバー形状である。運転モード選択画像111の左端が、空気調和機2の冷房能力を強化させることを優先する第1の運転モードに対応し、運転モード選択画像111の右端が、空気調和機2の消費電力を抑えることを優先する第2の運転モードに対応している。ユーザは、運転モード選択画像111上に表示された調節つまみ画像112を水平方向へ移動させることにより、所望の運転モードを選択する。
また、図14に示すように、運転モード選択画像113は、(i)空気調和機2の購入時点の第1の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第1選択範囲1141と、(ii)第1選択範囲1141に含まれた、空気調和機2の現在の第1の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第2選択範囲1151と、(iii)空気調和機2の購入時点の第2の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第3選択範囲1142と、(iv)第3選択範囲1142に含まれた、空気調和機2の現在の第2の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第4選択範囲1152とを示す。
空気調和機2の劣化後に表示される運転モード選択画像113は、初期の性能の範囲から変換された第1選択範囲1141及び第3選択範囲1142と、劣化後の性能の範囲から変換された第2選択範囲1151及び第4選択範囲1152とを含む。第2選択範囲1151及び第4選択範囲1152は、劣化後の性能の範囲が反映されているため、第1選択範囲1141及び第3選択範囲1142より短くなっている。また、第2選択範囲1151及び第4選択範囲1152は、第1選択範囲1141及び第3選択範囲1142に重畳して表示され、第1選択範囲1141及び第3選択範囲1142と識別可能に表示される。例えば、第2選択範囲1151及び第4選択範囲1152と、第1選択範囲1141及び第3選択範囲1142とは、互いに異なる色で表示されてもよい。
第1選択範囲1141の大きさと第2選択範囲1151の大きさとの関係は、空気調和機2の購入時から現在までの空気調和機2の性能の劣化に対応する。第3選択範囲1142の大きさと第4選択範囲1152の大きさとの関係は、空気調和機2の購入時から現在までの空気調和機2の性能の劣化に対応する。運転モード選択画像113は、第2選択範囲1151上及び第4選択範囲1152上のいずれか一点を選択可能な調節つまみ画像112(第2インターフェース)を含む。
運転モード選択画像113は、棒状である。運転モード選択画像113の一端1162と他端1163との間の第1基準点1161から一端1162までは第1選択範囲1141に対応し、第1基準点1161から他端1163までは第3選択範囲1142に対応し、第1基準点1161から第1選択範囲1141内の第2基準点1164までは第2選択範囲1151に対応し、第1基準点1161から第3選択範囲1142内の第3基準点1165までは第4選択範囲1152に対応する。
調節つまみ画像112(第2インターフェース)は、第2基準点1164から第3基準点1165までの間をユーザによってスライド可能である。
なお、運転モード選択画像113は、現在の運転モードに変更される前の運転モード及び現在の運転モードに変更される前の運転モードに対する強弱程度を示すマーク117を含んでもよい。
また、本実施の形態1では、運転モード選択画像113の形状はバー形状に限定されない。例えば、運転モード選択画像113の形状は半円形状又は円形状であってもよい。半円の円周上の一端が、冷房能力を優先する第1の運転モードに対応し、半円の円周上の他端が、消費電力を優先する第2の運転モードに対応する。この場合、ユーザは、半円又は円の中心から半径方向に延びる矢印の位置を円周に沿って移動させることにより、運転モードを選択してもよい。
図7に戻り、次に、ステップS113において、入力部55は、ユーザにより運転モードが入力されたか否かを判断する。ここで、運転モードが入力されていないと判断された場合(ステップS113でNO)、入力部55は、ユーザにより運転モードが入力されるまで待機する。なお、運転モードが入力されず、キャンセルボタンが選択された場合は、処理を終了する。
一方、運転モードが入力されたと判断された場合(ステップS113でYES)、ステップS114において、通信部51は、入力された運転モードを示す情報を制御パラメータ変更支援装置1へ送信する。なお、運転モードを示す情報は、例えば、運転モード選択範囲画像におけるユーザ選択位置であってもよい。
次に、ステップS115において、制御パラメータ変更支援装置1の通信部11は、端末装置5によって送信された運転モードを示す情報を受信する。通信部11は、ユーザが調節つまみ画像112(第2インターフェース)によって選択した一点に対応する、現在の運転モード及び現在の運転モードに対する強弱程度を示す情報(第2情報)を、端末装置5から受信する。
次に、ステップS116において、制御パラメータ決定部17は、通信部11によって受信された運転モードを示す情報に基づいて制御パラメータを決定する。例えば、制御パラメータ決定部17は、運転モード選択範囲画像におけるユーザ選択位置に対応する制御パラメータに決定する。制御パラメータ決定部17は、運転モード選択画像のうちのユーザによる選択を受け付けた位置に応じて制御パラメータを決定する。制御パラメータ決定部17は、第2選択範囲の各点と空気調和機2を動作させるためのパラメータセットとの対応関係及び第4選択範囲の各点と空気調和機2を動作させるためのパラメータセットとの対応関係を示した情報(第4情報)を取得する。制御パラメータ決定部17は、第2情報及び第4情報に基づいて、空気調和機2を動作させるためのパラメータセットを選択する。なお、例えば、パラメータセットは、空気調和機2が備える圧縮機の目標回転数と、空気調和機2が備えるファンモータの目標回転数とを含む。
次に、ステップS117において、通信部11は、制御パラメータ決定部17によって決定された制御パラメータを空気調和機2へ送信する。通信部11は、現在の運転モード及び現在の運転モードに対する強弱程度で空気調和機2を制御させるコマンド(制御パラメータ)を、空気調和機2に送信する。空気調和機2の第1の通信部214は、制御パラメータ変更支援装置1によって送信された制御パラメータを受信する。運転制御部212は、第1の通信部214によって受信された制御パラメータを用いて空気調和機2の運転を制御する。
次に、ステップS118において、通信部11は、運転モードの変更を通知するための運転モード変更通知を端末装置5へ送信する。
次に、ステップS119において、端末装置5の通信部51は、制御パラメータ変更支援装置1によって送信された運転モード変更通知を受信する。
次に、ステップS120において、制御部52は、運転モードの変更をユーザに通知するための運転モード変更通知画像を表示部54に表示する。
図15は、運転モード変更通知画像の一例を示す図である。図15に示すように、表示部54は、運転モード変更通知画像190を表示する。これにより、ユーザは、運転モードの変更が完了したことを認識することができる。
図7に戻って、ステップS121において、性能算出部13は、運転モードが変更されてから所定期間の性能の平均を、運転モードを変更した後の空気調和機2の性能として算出する。すなわち、性能算出部13は、運転モードが変更されてから現在時刻までの間の所定期間に算出された性能の平均を算出し、算出した性能の平均を、運転モードを変更した後の性能として算出する。データ収集部12は、空気調和機2の制御パラメータが第1の制御パラメータから第2の制御パラメータに変更された場合、第2の制御パラメータで空気調和機2を運転した場合における空気調和機2の動作状態と、当該第2の制御パラメータとを取得する。性能算出部13は、取得された動作状態に基づいて空気調和機2の第2の性能を算出する。
次に、ステップS122において、性能算出部13は、運転モードを変更する前の第1の制御パラメータと第1の性能との第1の組合せと、運転モードを変更した後の第2の制御パラメータと第2の性能との第2の組合せとを空気調和機2に対応付けて記憶部14に記憶する。このとき、記憶部14は、図12に示すように、運転モードが変更された時間と、空気調和機2を識別するための情報と、第1の組合せと、第2の組合せとを対応付けて記憶する。
上記のように、劣化後の空気調和機2の性能に応じて、ユーザが選択可能な運転モードを示す運転モード選択画像が短くなるので、ユーザは、空気調和機2の性能の劣化を視覚的に確認することができる。
(第1の変形例)
本実施の形態1では、メニュー画像160に表示された運転モード変更ボタン161が押下されたことをトリガーにして、制御パラメータを変更する処理が行われるが、本開示は特にこれに限定されず、空気調和機の性能が所定値より劣化したことをトリガーにして、制御パラメータを変更する処理が行われてもよい。
図16は、本実施の形態1の第1の変形例における制御パラメータ変更処理について説明するための第1のフローチャートであり、図17は、本実施の形態1の第1の変形例における制御パラメータ変更処理について説明するための第2のフローチャートである。
まず、ステップS201において、制御パラメータ変更支援装置1の性能算出部13は、記憶部14に記憶されている空気調和機2の性能が所定値より劣化しているか否かを判断する。このとき、性能算出部13は、空気調和機2の冷房能力又は暖房能力が所定値より劣化しているか否かを判断するとともに、空気調和機2の消費電力が所定値より劣化しているか否かを判断する。性能算出部13は、冷房能力又は暖房能力と、消費電力とのうちの少なくとも一方が所定値より劣化していると判断された場合、性能が所定値より劣化していると判断する。ここで、性能が所定値より劣化していないと判断された場合(ステップS201でNO)、制御パラメータ変更処理を終了する。
一方、性能が所定値より劣化していると判断された場合(ステップS201でYES)、ステップS202において、通信部11は、空気調和機2の性能が劣化していることを通知するための劣化通知を端末装置5へ送信する。
次に、ステップS203において、端末装置5の通信部51は、制御パラメータ変更支援装置1によって送信された劣化通知を受信する。
次にステップS204において、制御部52は、空気調和機2の性能が劣化していることを通知するとともに運転モードを変更するか否かを受け付けるための劣化通知画像を表示部54に表示する。
図18は、劣化通知画像の一例を示す図である。図18に示すように、劣化通知画像170には、空気調和機2の性能が劣化していることを通知するための文章が表示される。また、劣化通知画像170は、運転モードを変更するための運転モード変更ボタン171と、運転モードの変更をキャンセルするためのキャンセルボタン172とを有している。制御部52は、空気調和機2の運転モードを変更するか否かを選択可能な運転モード変更ボタン171(第1インターフェース)を含んだ劣化通知画像170(第1画像)を表示させる。
次に、ステップS205において、制御部52は、運転モード変更ボタン171が押下されたか否かを判断する。ここで、運転モード変更ボタン171が押下されていないと判断された場合、すなわち、キャンセルボタン172が押下された場合(ステップS205でNO)、制御パラメータ変更処理を終了する。
一方、運転モード変更ボタン171が押下されたと判断された場合(ステップS205でYES)、ステップS206において、通信部51は、運転モードの変更を要求するための運転モード変更要求を制御パラメータ変更支援装置1へ送信する。
次に、ステップS207において、制御パラメータ変更支援装置1の通信部11は、端末装置5によって送信された運転モード変更要求を受信する。
なお、ステップS208〜ステップS225の処理は、図7に示すステップS105〜ステップS122の処理と同じであるので、説明を省略する。
(第2の変形例)
本実施の形態1では、メニュー画像160に表示された運転モード変更ボタン161が押下されたことをトリガーにして、制御パラメータを変更する処理が行われるが、本開示は特にこれに限定されず、前回の運転モードの変更から所定時間経過したことをトリガーにして、制御パラメータを変更する処理が行われてもよい。
図19は、本実施の形態1の第2の変形例における制御パラメータ変更処理について説明するための第1のフローチャートであり、図20は、本実施の形態1の第2の変形例における制御パラメータ変更処理について説明するための第2のフローチャートである。
まず、ステップS301において、制御パラメータ変更支援装置1の性能算出部13は、前回の運転モードの変更から所定時間経過したか否かを判断する。このとき、記憶部14は、運転モードが変更された日時を記憶している。また、通信部11は、空気調和機2から空気調和機2の電源がオンになったことを示す情報(第3情報)を受信する。性能算出部13は、前回に運転モードが変更された時点から第3情報を受信した時点までの経過時間が所定期間を超えているか否かを判断する。性能算出部13は、前回の運転モードの変更から例えば1年経過したか否かを判断する。
なお、運転モードを変更したことがない場合、すなわち、最初に運転モードを変更する際は、例えば、図7に示すようにメニュー画像160を表示して運転モードの変更を受け付けてもよいし、図16に示すように性能が劣化しているか否かを判断して運転モードの変更を受け付けてもよい。また、最初に運転モードを変更する際は、空気調和機の運転を開始してから所定時間経過したか否かを判断してもよい。
ここで、前回の運転モードの変更から所定時間経過していないと判断された場合(ステップS301でNO)、制御パラメータ変更処理を終了する。
一方、前回の運転モードの変更から所定時間経過していると判断された場合(ステップS301でYES)、ステップS302において、通信部11は、前回の運転モードの変更から所定時間経過していることを通知するための時間経過通知を端末装置5へ送信する。
次に、ステップS303において、端末装置5の通信部51は、制御パラメータ変更支援装置1によって送信された時間経過通知を受信する。
次にステップS304において、制御部52は、前回の運転モードの変更から所定時間経過していることを通知するとともに運転モードを変更するか否かを受け付けるための時間経過通知画像を表示部54に表示する。このように、制御パラメータ変更支援装置1は、経過時間が所定期間を超えていると判断した場合に、時間経過通知画像(第1画像)を端末装置5に表示させる。
図21は、時間経過通知画像の一例を示す図である。図21に示すように、時間経過通知画像180には、前回の運転モードの変更から所定時間経過していることを通知するための文章が表示される。また、時間経過通知画像180は、運転モードを変更するための運転モード変更ボタン181と、運転モードの変更をキャンセルするためのキャンセルボタン182とを有している。制御部52は、空気調和機2の運転モードを変更するか否かを選択可能な運転モード変更ボタン181(第1インターフェース)を含んだ時間経過通知画像180(第1画像)を表示させる。
次に、ステップS305において、制御部52は、運転モード変更ボタン181が押下されたか否かを判断する。ここで、運転モード変更ボタン181が押下されていないと判断された場合、すなわち、キャンセルボタン182が押下された場合(ステップS305でNO)、制御パラメータ変更処理を終了する。
一方、運転モード変更ボタン181が押下されたと判断された場合(ステップS305でYES)、ステップS306において、通信部51は、運転モードの変更を要求するための運転モード変更要求を制御パラメータ変更支援装置1へ送信する。
次に、ステップS307において、制御パラメータ変更支援装置1の通信部11は、端末装置5によって送信された運転モード変更要求を受信する。
なお、ステップS308〜ステップS325の処理は、図7に示すステップS105〜ステップS122の処理と同じであるので、説明を省略する。
(第3の変形例)
本実施の形態1では、図13及び図14に示すように、運転モード選択画像は、棒状であるが本開示は特にこれに限定されず、運転モード選択画像は、円弧状であってもよい。
図22は、本実施の形態1の第3の変形例において、購入当初に表示される運転モード選択画像の一例を示す図であり、図23は、本実施の形態1の第3の変形例において、劣化後に表示される運転モード選択画像の一例を示す図である。
図22に示すように表示部54の画面130には、運転モード選択画像131が表示される。運転モード選択画像131は、第1の運転モードが選択される位置を一端とし、第2の運転モードが選択される位置を他端とする円弧状である。運転モード選択画像131の一端が、空気調和機2の冷房能力を強化させることを優先する第1の運転モードに対応し、運転モード選択画像131の他端が、空気調和機2の消費電力を抑えることを優先する第2の運転モードに対応している。ユーザは、運転モード選択画像131上に表示された調節つまみ画像132を水平方向へ移動させることにより、所望の運転モードを選択する。
また、図23に示すように、運転モード選択画像133は、(i)空気調和機2の購入時点の第1の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第1選択範囲1341と、(ii)第1選択範囲1341に含まれた、空気調和機2の現在の第1の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第2選択範囲1351と、(iii)空気調和機2の購入時点の第2の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第3選択範囲1342と、(iv)第3選択範囲1342に含まれた、空気調和機2の現在の第2の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第4選択範囲1352とを示す。
第1選択範囲1341の大きさと第2選択範囲1351の大きさとの関係は、空気調和機2の購入時から現在までの空気調和機2の性能の劣化に対応する。第3選択範囲1342の大きさと第4選択範囲1352の大きさとの関係は、空気調和機2の購入時から現在までの空気調和機2の性能の劣化に対応する。運転モード選択画像133は、第2選択範囲1351上及び第4選択範囲1352上のいずれか一点を選択可能な調節つまみ画像132(第2インターフェース)を含む。
運転モード選択画像133は、円弧状である。運転モード選択画像133の一端1362と他端1363との間の第1基準点1361から一端1362までは第1選択範囲1341に対応し、第1基準点1361から他端1363までは第3選択範囲1342に対応し、第1基準点1361から第1選択範囲1341内の第2基準点1364までは第2選択範囲1351に対応し、第1基準点1361から第3選択範囲1342内の第3基準点1365までは第4選択範囲1352に対応する。
調節つまみ画像132(第2インターフェース)は、第2基準点1364から第3基準点1365までの間をユーザによってスライド可能である。
なお、運転モード選択画像133は、現在の運転モードに変更される前の運転モード及び現在の運転モードに変更される前の運転モードに対する強弱程度を示すマーク137を含んでもよい。
(第4の変形例)
本実施の形態1では、図13及び図14に示すように、運転モード選択画像は、棒状であるが本開示は特にこれに限定されず、運転モード選択画像は、0を中心に左右対称に並べられた複数の数字を含んでもよい。
図24は、本実施の形態1の第4の変形例において、購入当初に表示される運転モード選択画像の一例を示す図であり、図25は、本実施の形態1の第4の変形例において、劣化後に表示される運転モード選択画像の一例を示す図である。
図24に示すように表示部54の画面140には、運転モード選択画像141が表示される。運転モード選択画像141は、0を中心に左右対称に並べられた複数の数字を含む。運転モード選択画像141は、第1の運転モードが選択される位置を左端の数字とし、第2の運転モードが選択される位置を右端の数字とする。運転モード選択画像141の0よりも左側の数字が、空気調和機2の冷房能力を強化させることを優先する第1の運転モードに対応し、運転モード選択画像141の0よりも右側の数字が、空気調和機2の消費電力を抑えることを優先する第2の運転モードに対応している。ユーザは、運転モード選択画像141上に表示された数字を選択することにより、所望の運転モードを選択する。ユーザにより選択された数字142は、他の数字よりも太く表示される。
また、図25に示すように、運転モード選択画像143は、(i)空気調和機2の購入時点の第1の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第1選択範囲1441と、(ii)第1選択範囲1441に含まれた、空気調和機2の現在の第1の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第2選択範囲1451と、(iii)空気調和機2の購入時点の第2の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第3選択範囲1442と、(iv)第3選択範囲1442に含まれた、空気調和機2の現在の第2の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第4選択範囲1452とを示す。
第1選択範囲1441の大きさと第2選択範囲1451の大きさとの関係は、空気調和機2の購入時から現在までの空気調和機2の性能の劣化に対応する。第3選択範囲1442の大きさと第4選択範囲1452の大きさとの関係は、空気調和機2の購入時から現在までの空気調和機2の性能の劣化に対応する。運転モード選択画像143は、第2選択範囲1451上及び第4選択範囲1452上のいずれかの数字を選択可能なタッチパネル(第2インターフェース)を含む。ユーザにより選択された数字142は、他の数字よりも太く表示される。
運転モード選択画像143は、0を中心に左右対称に並べられた複数の数字を含む。複数の数字のうち、0から左端までの数字は順に1ずつ増加し、0から右端までの数字は順に1ずつ増加する。図25では、例えば、左端の数字は5であり、右端の数字は5である。0から左端1462までの数字は第1選択範囲1441に対応し、左端1462より0側に並べられた第1数字1464から0までの数字は第2選択範囲1451に対応し、0から右端1463までの数字は第3選択範囲1442に対応し、右端1463より0側に並べられた第2数字1465から0までの数字は第4選択範囲1452に対応する。
タッチパネル(第2インターフェース)は、第1数字1464から第2数字1465までの間の数字をユーザによって選択可能である。
なお、運転モード選択画像143は、現在の運転モードに変更される前の運転モード及び現在の運転モードに変更される前の運転モードに対する強弱程度を示すマーク147を含んでもよい。
(第5の変形例)
本実施の形態1では、図13及び図14に示すように、運転モード選択画像は、棒状であるが本開示は特にこれに限定されず、運転モード選択画像は、第1の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第1の運転モード選択画像と、第2の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第2の運転モード選択画像とを含んでもよい。
図26は、本実施の形態1の第5の変形例において、購入当初に表示される運転モード選択画像の一例を示す図であり、図27は、本実施の形態1の第5の変形例において、劣化後に表示される運転モード選択画像の一例を示す図である。
図26に示すように表示部54の画面150には、第1の運転モード選択画像151a及び第2の運転モード選択画像151bが表示される。第1の運転モード選択画像151aは、第1の運転モードが選択される範囲を示し、第2の運転モード選択画像151bは、第2の運転モードが選択される範囲を示す。第1の運転モード選択画像151aが、空気調和機2の冷房能力を強化させることを優先する第1の運転モードに対応し、第2の運転モード選択画像151bが、空気調和機2の消費電力を抑えることを優先する第2の運転モードに対応している。
ユーザは、第1の運転モード選択画像151a上に表示された第1の調節つまみ画像152a又は第2の運転モード選択画像151b上に表示された第2の調節つまみ画像152bを水平方向へ移動させることにより、所望の運転モードを選択する。第1の調節つまみ画像152aが第1の運転モード選択画像151aの右端に向かって移動されることにより、冷房能力が優先される。また、第2の調節つまみ画像152bが第2の運転モード選択画像151bの右端に向かって移動されることにより、消費電力性能が優先される。
第1の調節つまみ画像152a及び第2の調節つまみ画像152bは、互いに連動して移動する。すなわち、第1の調節つまみ画像152a及び第2の調節つまみ画像152bのうちのいずれか一方の画像のみを移動させると、一方の画像の移動に応じて他方の画像も移動する。第1の調節つまみ画像152aが、第1の運転モード選択画像151a上を右に向かって移動する場合、第2の調節つまみ画像152bは、第2の運転モード選択画像151b上を左に向かって移動する。第1の調節つまみ画像152aが、第1の運転モード選択画像151a上を左に向かって移動する場合、第2の調節つまみ画像152bは、第2の運転モード選択画像151b上を右に向かって移動する。
また、図27に示すように、第1の運転モード選択画像153aは、空気調和機2の購入時点の第1の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第1選択範囲154aと、第1選択範囲154aに含まれた、空気調和機2の現在の第1の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第2選択範囲155aとを示す。また、第2の運転モード選択画像153bは、空気調和機2の購入時点の第2の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第3選択範囲154bと、第3選択範囲154bに含まれた、空気調和機2の現在の第2の運転モードに対する強弱程度の範囲を示す第4選択範囲155bとを示す。
第1選択範囲154aの大きさと第2選択範囲155aの大きさとの関係は、空気調和機2の購入時から現在までの空気調和機2の性能の劣化に対応する。第3選択範囲154bの大きさと第4選択範囲155bの大きさとの関係は、空気調和機2の購入時から現在までの空気調和機2の性能の劣化に対応する。第1の運転モード選択画像153aは、第2選択範囲155a上のいずれか一点を選択可能な調節つまみ画像152a(第2インターフェース)を含む。第2の運転モード選択画像153bは、第4選択範囲155b上のいずれか一点を選択可能な調節つまみ画像152b(第2インターフェース)を含む。
第1の運転モード選択画像153a及び第2の運転モード選択画像153bは、三角形状である。第1の運転モード選択画像153aの一端1562から他端1563までは第1選択範囲154aに対応し、第1選択範囲154a内の第1基準点1564から第2基準点1565までは第2選択範囲155aに対応する。第2の運転モード選択画像153bの一端1572から他端1573までは第3選択範囲154bに対応し、第3選択範囲154b内の第3基準点1574から第4基準点1575までは第4選択範囲155bに対応する。
第1の調節つまみ画像152a(第2インターフェース)は、第1基準点1564から第2基準点1565までの間をユーザによってスライド可能である。第2の調節つまみ画像152b(第2インターフェース)は、第3基準点1574から第4基準点1575までの間をユーザによってスライド可能である。
なお、第1の運転モード選択画像153aは、現在の運転モードに変更される前の運転モード及び現在の運転モードに変更される前の運転モードに対する強弱程度を示すマーク157aを含んでもよい。第2の運転モード選択画像153bは、現在の運転モードに変更される前の運転モード及び現在の運転モードに変更される前の運転モードに対する強弱程度を示すマーク157bを含んでもよい。
また、本実施の形態1の第5の変形例では、第1の運転モード選択画像153aの第1基準点1564から第2基準点1565までを第2選択範囲155aとしているが、本開示は特にこれに限定されず、第1の運転モード選択画像153aの一端1562から第2基準点1565までを第2選択範囲155aとしてもよい。
同様に、本実施の形態1の第5の変形例では、第2の運転モード選択画像153bの第3基準点1574から第4基準点1575までを第4選択範囲155bとしているが、本開示は特にこれに限定されず、第2の運転モード選択画像153bの一端1572から第4基準点1575までを第4選択範囲155bとしてもよい。
(実施の形態2)
上記の実施の形態1では、性能の範囲を算出する際に、別の制御パラメータを用いて運転した他の空気調和機の別の性能を取得している。これに対し、実施の形態2では、他の空気調和機の別の性能を取得するのではなく、空気調和機を別の制御パラメータを用いて試運転することにより別の性能を取得する。
図28は、本開示の実施の形態2における制御パラメータ変更支援装置の構成を示す図である。なお、実施の形態2における運転制御システムの構成は、図1に示す実施の形態1における運転制御システムの構成と同じであるので説明を省略する。また、実施の形態2における空気調和機及び端末装置の構成は、図3及び図4に示す実施の形態1における空気調和機2及び端末装置5の構成と同じであるので説明を省略する。
図28に示す制御パラメータ変更支援装置1’は、通信部11、データ収集部12、性能算出部13、記憶部14、性能範囲算出部151、運転モード範囲決定部16及び制御パラメータ決定部17を備える。なお、実施の形態2における性能範囲算出部151以外の構成は、図2に示す実施の形態1における制御パラメータ変更支援装置1の構成と同じであるので説明を省略する。
性能範囲算出部151は、制御パラメータの変更可能な範囲内で変動する空気調和機2の劣化後の性能の範囲を算出する。
性能範囲算出部151は、所定期間の性能の平均を現在の性能として算出する。データ収集部12は、制御パラメータのうちの第1の制御パラメータで空気調和機2を運転した場合における空気調和機2の第1の動作状態を取得する。性能算出部13は、取得した第1の動作状態に基づいて空気調和機2の性能を算出し、記憶部14に記憶する。性能範囲算出部151は、第1の制御パラメータで空気調和機2を運転した場合に得られる所定期間の性能の平均を現在の性能を表す第1の性能として算出する。
性能範囲算出部151は、第1の制御パラメータとは異なる第2の制御パラメータで空気調和機2を試運転するための試運転指示を、通信部11を介して空気調和機2へ送信する。データ収集部12は、第2の制御パラメータで空気調和機2を運転した場合における空気調和機2の第2の動作状態を取得する。性能算出部13は、取得した第2の動作状態に基づいて空気調和機2の性能を算出し、記憶部14に記憶する。性能範囲算出部151は、第2の制御パラメータで空気調和機2を運転した場合に得られる所定期間の性能の平均を試運転時における性能を表す第2の性能として算出する。
性能範囲算出部151は、算出された第2の性能と、算出された第1の性能とを結ぶ直線に基づいて性能の範囲を算出する。
続いて、実施の形態2において制御パラメータを変更する制御パラメータ変更処理について説明する。
図29は、本開示の実施の形態2における制御パラメータ変更処理について説明するためのフローチャートである。
ステップS401〜ステップS404の処理は、図7に示すステップS101〜ステップS104の処理と同じであるので、説明を省略する。
次に、ステップS405において、制御パラメータ変更支援装置1’の性能範囲算出部151は、制御パラメータの変更可能な範囲内で変動する空気調和機2の劣化後の性能の範囲を算出する性能範囲算出処理を行う。なお、性能範囲算出処理については、図30を用いて説明する。
図30は、図29のステップS405における性能範囲算出処理について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS61において、性能範囲算出部151は、所定期間の性能の平均を現在の性能として算出する。すなわち、性能範囲算出部151は、現在時刻から過去数時間に算出された性能の平均を算出し、算出した性能の平均を現在の性能として算出する。
次に、ステップS62において、性能範囲算出部151は、現在の制御パラメータとは異なる別の制御パラメータで空気調和機2を試運転するための試運転指示を、通信部11を介して空気調和機2へ送信する。なお、別の制御パラメータとは、現在の制御パラメータとは識別番号が異なる制御パラメータである。現在の制御パラメータの識別番号が例えば“4”であれば、別の制御パラメータの識別番号は例えば“14”となる。
空気調和機2の第1の通信部214は、試運転指示を受信する。運転制御部212は、試運転指示に応じて、別の制御パラメータで空気調和機2の試運転を行う。そして、第1の通信部214は、空気調和機2の各種センサで取得されたセンサデータを含む動作状態を制御パラメータ変更支援装置1’へ送信する。制御パラメータ変更支援装置1’のデータ収集部12は、空気調和機2から、空気調和機2の動作状態と制御パラメータとを取得する。性能算出部13は、データ収集部12によって取得された動作状態に基づいて空気調和機2の性能を算出する。性能算出部13は、データ収集部12によって取得された動作状態及び制御パラメータと、性能算出部13によって算出された性能とを記憶部14に記憶する。
次に、ステップS63において、性能範囲算出部151は、試運転後の所定期間の性能の平均を別の性能として算出する。すなわち、性能範囲算出部151は、試運転が開始されてから現在時刻までの間の所定期間に算出された性能の平均を算出し、算出した性能の平均を別の性能として算出する。
次に、ステップS64において、性能範囲算出部151は、現在の制御パラメータと現在の性能との第1の組合せと、別の制御パラメータと別の性能との第2の組合せとに基づいて性能の範囲を算出する。第1の組合せと第2の組合せとに基づいて性能の範囲を算出する方法については、実施の形態1における算出方法と同じであるので説明を省略する。
図29に戻り、次に、ステップS406において、運転モード範囲決定部16は、性能範囲算出部15によって算出された性能の範囲を、運転モードの劣化後選択範囲に変換する。
なお、ステップS406〜ステップS420の処理は、図7に示すステップS106〜ステップS120の処理と同じであるので、説明を省略する。実施の形態2では、他の空気調和機から別の制御パラメータと別の性能との組合せを取得する必要がない。そのため、実施の形態2の制御パラメータ変更支援装置1’は、図7のステップS121及びステップS122の処理が不要であり、運転モードを変更した後の性能を算出する必要がなく、変更前後の制御パラメータ及び性能を記憶する必要がない。
なお、空気調和機2の試運転を行う場合、空気調和機2の現在の運転を中断する必要がある。そのため、試運転指示を空気調和機2へ送信する前に、制御パラメータ変更支援装置1’は、試運転を開始するか否かを確認するための試運転確認画像を端末装置5へ送信してもよい。
図31は、端末装置に表示される試運転確認画像の一例を示す図である。
試運転指示を空気調和機2へ送信する前に、通信部11は、試運転を開始するか否かを確認するための試運転確認画像120を端末装置5へ送信する。端末装置5の通信部51は、制御パラメータ変更支援装置1’によって送信された試運転確認画像120を受信する。表示部54は、通信部51によって受信された試運転確認画像120を表示する。
図31に示すように、試運転確認画像120は、試運転を許可するボタン121と、試運転を許可しないボタン122とを含む。入力部55は、試運転を許可するか否かのユーザによる選択を受け付ける。そして、入力部55によって試運転を許可するか否かのユーザによる選択が受け付けられた場合、通信部51は、試運転を許可するか否かを示す情報を制御パラメータ変更支援装置1’へ送信する。制御パラメータ変更支援装置1’の通信部11は、試運転を許可するか否かを示す情報を受信する。ここで、試運転を許可する情報を受信した場合、性能範囲算出部151は、試運転指示を、通信部11を介して空気調和機2へ送信する。一方、試運転を許可しない情報を受信した場合、性能範囲算出部151は、性能範囲算出処理を終了するとともに、制御パラメータ変更処理も終了する。
(第1の変形例)
本実施の形態2では、メニュー画像160に表示された運転モード変更ボタン161が押下されたことをトリガーにして、制御パラメータを変更する処理が行われるが、本開示は特にこれに限定されず、空気調和機の性能が所定値より劣化したことをトリガーにして、制御パラメータを変更する処理が行われてもよい。
図32は、本実施の形態2の第1の変形例における制御パラメータ変更処理について説明するためのフローチャートである。
ステップS501〜ステップS507の処理は、図16に示すステップS201〜ステップS207の処理と同じであるので、説明を省略する。また、ステップS508〜ステップS523の処理は、図29に示すステップS405〜ステップS420の処理と同じであるので、説明を省略する。
(第2の変形例)
本実施の形態2では、メニュー画像160に表示された運転モード変更ボタン161が押下されたことをトリガーにして、制御パラメータを変更する処理が行われるが、本開示は特にこれに限定されず、前回の運転モードの変更から所定時間経過したことをトリガーにして、制御パラメータを変更する処理が行われてもよい。
図33は、本実施の形態2の第2の変形例における制御パラメータ変更処理について説明するためのフローチャートである。
ステップS601〜ステップS607の処理は、図19に示すステップS301〜ステップS307の処理と同じであるので、説明を省略する。また、ステップS608〜ステップS623の処理は、図29に示すステップS405〜ステップS420の処理と同じであるので、説明を省略する。
なお、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせてもよい。すなわち、実施の形態1の性能範囲算出処理において、他の空気調和機の別の制御パラメータと別の性能との組合せを取得できなかった場合に、試運転を行って別の制御パラメータと別の性能との組合せを取得する実施の形態2の性能範囲算出処理を行ってもよい。
本開示において、ユニット、装置、部材又は部の全部又は一部、又はブロック図の機能ブロックの全部又は一部は、半導体装置、半導体集積回路(IC)、又はLSI(Large Scale Integration)を含む一つ又は複数の電子回路によって実行されてもよい。LSI又はICは、一つのチップに集積されてもよいし、複数のチップを組み合わせて構成されてもよい。例えば、記憶素子以外の機能ブロックは、一つのチップに集積されてもよい。ここでは、LSIやICと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、若しくはULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるものであってもよい。LSIの製造後にプログラムされる、Field Programmable Gate Array(FPGA)、又はLSI内部の接合関係の再構成又はLSI内部の回路区画のセットアップができるReconfigurable Logic Deviceも同じ目的で使うことができる。
さらに、ユニット、装置、部材又は部の全部又は一部の機能又は操作は、ソフトウエア処理によって実行することが可能である。この場合、ソフトウエアは一つ又は複数のROM、光学ディスク、ハードディスクドライブなどの非一時的記録媒体に記録され、ソフトウエアが処理装置(Processor)によって実行されたときに、そのソフトウエアで特定された機能が処理装置(Processor)および周辺装置によって実行される。システム又は装置は、ソフトウエアが記録されている一つ又は複数の非一時的記録媒体、処理装置(Processor)、及び必要とされるハードウエアデバイス、例えばインターフェース、を備えていてもよい。