以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.遊技機の構成
図1は、本実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。本実施形態の遊技機は、遊技場から貸し出された遊技球(遊技媒体)を用いて遊技を行うものであり、遊技機の外側面を形成する外枠2と、遊技機の内部に設けられ、遊技球が移動する遊技領域4を形成する遊技盤6と、遊技盤6を遊技者が視認可能かつ接触不可能にするガラスユニット8と、ガラスユニット8が取り付けられている前枠10を備えている。
そして前枠10のうちガラスユニット8を取り囲む部分は、光を透過する半透明の素材により構成されており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の前枠ランプ12が設けられている。また、前枠10の上部の左右および下部の左右には、遊技を盛り上げるための演出音などを出力するスピーカー14が設けられている。
また前枠10の下部中央には、遊技球を貯留するための上皿16が設けられており、上皿16の内側側面の左部には、遊技機から遊技者に遊技球を払い出すための払出口18が設けられている。また前枠10の下部右側には、グリップユニット20が設けられており、遊技者がグリップユニット20を遊技機に向かって右回りに回転させる操作を行うと、遊技機内部に設けられた図示しない発射装置が作動して、遊技領域4内に遊技球が発射されるようになっている。なお本実施形態の発射装置は、1分間に99個(1秒間に1.65個)の遊技球を発射することができる。
そして上皿16の内側側面の右部には、上皿16から遊技球を発射装置に供給するための供給口22が設けられている。また上皿16の下方には、上皿16に遊技球を貯留しきれなくなった場合に余剰の遊技球を貯留しておく下皿24が設けられている。
また上皿16の縁部手前側には、演出ボタン26(演出操作手段)が設けられており、遊技者が演出ボタン26を操作すると、遊技機で行われる演出が変化する。
図2は、図1で示した遊技盤6の外観構成を示す正面図である。図2に示すように遊技盤6には、円形状に外レール28が設けられており、外レール28に囲まれた領域が、遊技球が移動する遊技領域4となっている。また遊技領域4の左端部には、外レール28に沿うように円弧状に内レール30が設けられており、外レール28と内レール30は、遊技盤6の下方に設けられた図示しない発射装置から発射された遊技球を遊技領域4に誘導する。
また遊技盤6の中央部には、遊技を盛り上げるための演出画像などを表示する液晶ディスプレイ31が、遊技領域4に周囲を取り囲まれるようにして設けられている。そして本実施形態では、液晶ディスプレイ31の手前側を遊技球が通過できないようになっており、発射装置から発射された遊技球は、液晶ディスプレイ31の左側の遊技領域4か液晶ディスプレイ31の右側の遊技領域4を落下するようになっている。そして遊技領域4には、遊技盤6の表面に交差するように図示しない多数の遊技釘が打ち付けられており、遊技領域4を移動する遊技球の移動方向がランダムに変化するようになっている。
また液晶ディスプレイ31の左下方の遊技領域4には、液晶ディスプレイ31の左側の遊技領域4を落下する遊技球が通過できる通路34が形成されており、通路34の上流端に形成されている開口36から遊技球が通路34に進入すると、遊技球は通路34を通過して、液晶ディスプレイ31の下縁に設けられたステージ38に落下するようになっている。そしてステージ38の上面は滑らかな曲面となっているとともに、ステージ38とガラスユニット8との間に遊技球がステージ38から下方に落下できる隙間が形成されており、通路34からステージ38上に落下した遊技球がステージ38上を左右に往復移動した後にステージ38から下方に落下するようになっている。
そしてステージ38の中央部の下方には、ステージ38から下方に落下した遊技球が進入可能な第1始動入賞口40を備えるとともに、液晶ディスプレイ31の左側の遊技領域4を通路34を通過せずに落下した遊技球や、ステージ38の中央部付近から下方に落下したが第1始動入賞口40に進入しなかった遊技球や、液晶ディスプレイ31の右側の遊技領域4を落下した遊技球が進入可能な第2始動入賞口42(始動口)を備える始動入賞口ユニット44が設けられている。
図3(A)および図3(B)は、遊技盤6から取り外した状態の始動入賞口ユニット44の外観斜視図である。図3(A)に示すように、本実施形態の始動入賞口ユニット44は、遊技機に対して一体的に取り付け取り外し可能となっている。そして本実施形態の始動入賞口ユニット44では、第1始動入賞口40は、上方から遊技球が1個ずつ進入するとともに、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収されるように構成されている。そして第1始動入賞口40の奥には、第1始動入賞口40に遊技球が進入したことを検出するセンサ(検出手段)が設けられており、第1始動入賞口40に遊技球が進入したことを検出するごとに、乱数値を取得して大当たりの当否を決定する特別抽選が行われるとともに、遊技者に対して所定個数(1個以上の規定数、例えば3個)の遊技球が払い出される。
また本実施形態の始動入賞口ユニット44では、第1始動入賞口40の下方に第2始動入賞口42が設けられており、第2始動入賞口42は、前方から遊技球が1個ずつ進入するとともに、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収されるように構成されている。そして第2始動入賞口42の奥には、第2始動入賞口42に遊技球が進入したことを検出するセンサ(検出手段)が設けられており、第2始動入賞口42に遊技球が進入したことを検出するごとに、乱数値を取得して大当たりの当否を決定する特別抽選が行われるとともに、遊技者に対して所定個数(1個以上の規定数、例えば3個)の遊技球が払い出される。
ここで本実施形態の始動入賞口ユニット44では、第2始動入賞口42の前方に、遊技領域4を落下してきた遊技球を第2始動入賞口42の左方あるいは右方から受け入れて第2始動入賞口42に誘導する第1誘導空間45(誘導空間)が形成されている。なお、第1誘導空間45については、図5を用いて後述する。
また図3(B)に示すように、第2始動入賞口42には、第2始動入賞口42を塞ぐ閉塞部材46(可動部)を備える普通役物48が設けられており、閉塞部材46は、図3(A)に示すように、第2始動入賞口42に遊技球が進入可能な開状態(第1状態、進入可能状態)と、図3(B)に示すように、第2始動入賞口42に遊技球が進入不可能な閉状態(第2状態、進入不可能状態)との間で動作可能に構成されている。そして普通役物48は、閉塞部材46を動作させるソレノイドなどの駆動装置を備えており、駆動装置は、所定条件下で閉塞部材46が動作するように制御される。
なお、第1始動入賞口40に遊技球が進入するごとに遊技者に払い出される遊技球の個数と、第2始動入賞口42に遊技球が進入するごとに遊技者に払い出される遊技球の個数は、同一の個数であっても異なる個数であってもよい。
図4は、始動入賞口ユニット44を正面側から見た分解斜視図であり、図5は、始動入賞口ユニット44を背面側から見た分解斜視図である。図4に示すように、始動入賞口ユニット44は、始動入賞口ユニット44の前面を構成する前カバー50と、第1始動入賞口40や第2始動入賞口42が形成されている本体部52を備えている。そして本体部52には、第2始動入賞口42の直下に隣接するように、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球を遊技領域4から排出して遊技機内部に回収する第1アウト口54(特定排出口)が設けられている。また第1アウト口54の左方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球を遊技領域4から排出して遊技機内部に回収する第2アウト口56(他の排出口)が設けられており、第1アウト口54の右方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球を遊技領域4から排出して遊技機内部に回収する第3アウト口58(他の排出口)が設けられている。
そして図5に示すように、前カバー50の裏面には、第2始動入賞口42の前方となる部分に、第2始動入賞口42に遊技球を誘導する第1誘導空間45が形成されており、第2アウト口56の前方となる部分に、第2アウト口56に遊技球を誘導する第2誘導空間62が形成されており、第3アウト口58の前方となる部分に、第3アウト口58に遊技球を誘導する第3誘導空間64が形成されている。
詳細には、第1誘導空間45の上部の左側(図中では右側)には、第2始動入賞口42の左方から第1誘導空間45に進入してきた遊技球を第2始動入賞口42に誘導するように、第1誘導空間45の中央部に向かって下るように傾斜している左誘導面65が形成され、第1誘導空間45の上部の右側(図中では左側)には、第2始動入賞口42の右方から第1誘導空間45に進入してきた遊技球を第2始動入賞口42に誘導するように、第1誘導空間45の中央部に向かって下るように傾斜している右誘導面66が形成されている。
そして左誘導面65と右誘導面66の間には、遊技球が1個ずつ進入できる広さの進入口67が形成されている。そして進入口67よりも下方では、進入口67の広さを維持するように左右に左誘導壁68と右誘導壁69が形成されており、左誘導壁68と右誘導壁69は、第1アウト口54の前方となる部分にまで至っている。これにより第1誘導空間45として、進入口67よりも下方において、左誘導壁68の内側面、右誘導壁69の内側面、前カバー50の裏面および本体部52の前面に囲まれることにより2個の遊技球が縦に一列に整列できる大きさの空間が形成されている。
すなわち本実施形態の始動入賞口ユニット44では、左誘導面65、右誘導面66、左誘導壁68の内側面、右誘導壁69の内側面、前カバー50の裏面および本体部52の前面により第1誘導空間45が形成されており、第1誘導空間45は、第2始動入賞口42の前方となる部分から下方に伸びて第1アウト口54の前方となる部分にまで至っており、第1誘導空間45は、第2始動入賞口42に遊技球を誘導するとともに第1アウト口54にも遊技球を誘導するようになっている。
そして左誘導壁68は、第1誘導空間45と第2誘導空間62を隔てており、右誘導壁69は、第1誘導空間45と第3誘導空間64を隔てている。
図6は、閉塞部材46が開状態となっている始動入賞口ユニット44の正面図である。図6に示すように、始動入賞口ユニット44が遊技盤6に取り付けられた状態では、左誘導面65と右誘導面66が第2始動入賞口42に向かって下るように配置され、液晶ディスプレイ31の左側の遊技領域4を落下してきた遊技球は、左誘導面65によって第2始動入賞口42に誘導され、液晶ディスプレイ31の右側の遊技領域4を落下してきた遊技球は、右誘導面66によって第2始動入賞口42に誘導されるようになっている。
そして、第1誘導空間45の上部が第2始動入賞口42に接しており、第1誘導空間45の下部が第1アウト口54に接している。そして閉塞部材46の横幅は、進入口67よりも下方の第1誘導空間45の横幅に合わせた横幅となっており、閉塞部材46は第1誘導空間45の内側で開状態と閉状態の間で動作可能となっている。そして閉塞部材46が開状態となると、第2始動入賞口42に遊技球が進入可能になるとともに、閉塞部材46が第1誘導空間45の下部を塞ぐことにより、第1アウト口54に遊技球が進入不可能となるようになっている。
図7(A)および図7(B)は、図6のA−A線を断面とする断面図である。図7(A)に示すように、本実施形態の始動入賞口ユニット44では、閉塞部材46が開状態となると、閉塞部材46の上端が前カバー50の裏面に到達して第1誘導空間45の下部を塞ぎつつ、閉塞部材46の内側面が第2始動入賞口42に向かって下るように傾斜するようになっている。従って、閉塞部材46が開状態である場合に遊技球が進入口67に到達すると、遊技球は閉塞部材46の内側面に誘導されて第2始動入賞口42に進入し、第1アウト口54に進入することがないようになっている。
一方、図7(B)に示すように、閉塞部材46が閉状態となると、閉塞部材46は第2始動入賞口42を塞ぐが第1誘導空間45の下部を塞がないので、閉塞部材46が閉状態である場合に遊技球が進入口67に到達すると、遊技球は第2始動入賞口42に進入せずに、第1アウト口54に進入するようになっている。なお第1アウト口54は、第1誘導空間45の下端に接しており、第1誘導空間45に進入したが第2始動入賞口42に進入しなかった遊技球の全てが、第1アウト口54に進入するようになっている。
このように本実施形態の始動入賞口ユニット44では、図6に示すように、第2始動入賞口42の左方および右方から遊技球が第1誘導空間45に進入するようにしつつ、第1誘導空間45に進入した遊技球は、閉塞部材46が開状態である場合には、第2始動入賞口42に誘導され、閉塞部材46が閉状態である場合には、第2始動入賞口42の前を通過して、第2始動入賞口42の直下に隣接する第1アウト口54に誘導される。
従って本実施形態の始動入賞口ユニット44によれば、遊技球が第1誘導空間45に進入しても、閉塞部材46が開状態であるか閉状態であるかに応じて第2始動入賞口42への遊技球の進入状況を調整することができるので、第2始動入賞口42に進入させることが許容される遊技球の数に関わらず遊技球を第1誘導空間に進入させて第2始動入賞口42に接近させる機会を増加させることができる。そして遊技球が第1誘導空間に進入すると、遊技球が第1アウト口54に進入する直前まで、遊技球が第2始動入賞口42に進入することに対する遊技者の期待感を継続させることができるため、遊技球の行方に関する遊技者の関心を高めることができる。
また図6に示すように、始動入賞口ユニット44が遊技盤6に取り付けられた状態では、第2誘導空間62には、液晶ディスプレイ31の左側の遊技領域4を落下してきた遊技球のうち、第1始動入賞口40にも第1誘導空間45にも進入しなかった遊技球が進入可能となっており、第3誘導空間64には、液晶ディスプレイ31の右側の遊技領域4を落下してきた遊技球のうち、第1始動入賞口40にも第1誘導空間45にも進入しなかった遊技球が進入可能となっている。
図7(C)は、図6のC−C線を断面とする断面図である。図7(C)に示すように、第2アウト口56は、第2誘導空間62の下端に接しており、第2誘導空間62に進入した遊技球の全てが第2アウト口56に進入するようになっている。また図7(D)は、図6のD−D線を断面とする断面図である。図7(D)に示すように、第3アウト口58は、第3誘導空間64の下端に接しており、第3誘導空間64に進入した遊技球の全てが第3アウト口58に進入するようになっている。
従って本実施形態の始動入賞口ユニット44では、遊技領域4を落下してきた遊技球のうち、第1始動入賞口40にも第1誘導空間45にも進入しなかった遊技球は、第2アウト口56あるいは第3アウト口58により遊技領域4から排出して遊技機内部に回収することができる。
このように本実施形態の始動入賞口ユニット44では、1つのユニットとして第1始動入賞口40、第2始動入賞口42、閉塞部材46、第1誘導空間45、第1アウト口54、第2アウト口56、第3アウト口58、第2誘導空間62および第3誘導空間64が近接するように集約されて形成されているため、液晶ディスプレイ31の表示領域が増大して遊技領域4が減少しても、始動入賞口ユニット44を遊技領域4の下端に設けることができ、第1アウト口54、第2アウト口56および第3アウト口58が遊技領域4の最下端に配置されるようすることができる。
これにより本実施形態の始動入賞口ユニット44によれば、液晶ディスプレイ31の表示領域が増大して遊技領域4が減少しても、遊技領域4において遊技球が円滑に落下する空間を確保することができるため、遊技球が遊技領域4において詰まってしまうことを防止しつつ、遊技球が第1アウト口54、第2アウト口56あるいは第3アウト口58に進入する場合であっても遊技球を第2始動入賞口42に接近させることにより、遊技球が第2始動入賞口42に進入することに対する遊技者の期待感を継続させることができるため、遊技球の行方に関する遊技者の関心を高めることができる。
また図2に示すように、液晶ディスプレイ31の右側の遊技領域4の上部には、遊技球が遊技機内部に回収されずに通過する通過ゲート70が設けられている。この通過ゲート70は、遊技球が通過したことを検出するセンサを内蔵し、通過ゲート70を遊技球が通過するごとに、乱数値を取得して普通当たりの当否を決定する普通抽選が行われる。
また液晶ディスプレイ31の右側の遊技領域4の下部には、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収される大入賞口71が設けられている。この大入賞口71は、遊技球が進入したことを検出するセンサを内蔵するとともに、大入賞口71を塞ぐ板状部材を備える特別役物72が設けられており、特別役物72は、大入賞口71に遊技球が進入可能な開状態(第1状態、進入可能状態)と遊技球が進入不可能な閉状態(第2状態、進入不可状態)との間で動作可能に構成されている。そして特別役物72は、板状部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、特別抽選で大当たりが当選すると開始される特別遊技状態において所定条件下で開状態となるように制御される。そして大入賞口71に遊技球が進入するたびに、遊技者に対して所定個数(例えば15個)の遊技球が払い出される。
そして遊技球の発射装置は、図1で示したグリップユニット20の回転量を調整することにより遊技球の射出力が変化するように構成されており、グリップユニット20の回転量が少ない場合には演出ユニット33の左側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射され、グリップユニット20の回転量が多い場合には演出ユニット33の右側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射される。
従って遊技者は、遊技状況に応じてグリップユニット20の回転量を調整し、遊技球が左側の遊技領域4を落下して、あるいは通路34とステージ38を通過して、第1始動入賞口40あるいは第2始動入賞口42に入賞するように遊技球を発射させたり(左打ち)、遊技球が右側の遊技領域4を落下して、通過ゲート70を遊技球が通過するように、あるいは第2始動入賞口42に遊技球が入賞するように、あるいは大入賞口71に遊技球が入賞するように遊技球を発射させたりする(右打ち)。
なお本実施形態の遊技機では、遊技球が左側の遊技領域4を落下する場合には、通過ゲート70を遊技球が通過することがなく、大入賞口71に遊技球が入賞することがなく、また遊技球が右側の遊技領域4を落下する場合には、第1始動入賞口40に遊技球が入賞することがないようになっている。
また遊技盤6の右下部であって、遊技領域4の外側には、遊技機の各種状態をランプ等の点灯および消灯により示す状態表示装置80が設けられている。
図3は、状態表示装置80の外観構成を示す正面図である。状態表示装置80は、図3に示すように、普通図柄表示部82、普通保留表示部84、第1特別図柄表示部86、第1特別保留表示部88、第2特別図柄表示部90、第2特別保留表示部92、遊技状態表示部94が設けられている。
普通図柄表示部82は、2つのランプにより構成され、普通抽選が行われる場合に2つのランプを点滅させることにより普通図柄を変動表示し、2つのランプを点灯または消灯させることにより普通図柄を停止表示して、普通抽選の結果を表示する。
普通保留表示部84は、2つのランプにより構成され、通過ゲート70を遊技球が通過した時点で既に普通図柄が変動表示中である場合など、普通抽選用乱数値を取得しても普通抽選を行うことができないことにより普通抽選用乱数値が保留された場合に、保留されている普通抽選用乱数値の数に対応する普通保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の普通保留数を表示する。
第1特別図柄表示部86は、7セグメントディスプレイにより構成され、第1始動入賞口40に遊技球が進入することにより特別抽選が行われる場合に、7セグメントディスプレイを点滅させることにより第1特別図柄を変動表示し、7セグメントディスプレイを複数種類の態様のうちいずれかの態様で点灯させることにより第1特別図柄を停止表示して、特別抽選の結果を表示する。
第1特別保留表示部88は、2つのランプにより構成され、第1始動入賞口40に遊技球が進入した時点で既に第1特別図柄または第2特別図柄が変動表示中である場合など、特別抽選用乱数値を取得しても特別抽選を行うことができないことにより特別抽選用乱数値が第1特別乱数値として保留された場合に、保留されている第1特別乱数値の数に対応する第1特別保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の第1特別保留数を表示する。
第2特別図柄表示部90は、7セグメントディスプレイにより構成され、第2始動入賞口42に遊技球が進入することにより特別抽選が行われる場合に、7セグメントディスプレイを点滅させることにより第2特別図柄を変動表示し、7セグメントディスプレイを複数種類の態様のうちいずれかの態様で点灯させることにより第2特別図柄を停止表示して、特別抽選の結果を表示する。
第2特別保留表示部92は、2つのランプにより構成され、第2始動入賞口42に遊技球が進入した時点で既に第1特別図柄または第2特別図柄が変動表示中である場合など、特別抽選用乱数値を取得しても特別抽選を行うことができないことにより特別抽選用乱数値が第2特別乱数値として保留された場合に、保留されている第2特別乱数値の数に対応する第2特別保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の第2特別保留数を表示する。
遊技状態表示部94は、6つのランプにより構成され、6つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組合せによって、現在設定されている遊技状態の種類を表示する。本実施形態では、通常状態(低確率状態)と、通常状態よりも大当たりの当選確率が高く設定された確変状態(高確率状態)と、特別抽選で大当たりが当選すると開始される特別遊技状態と、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間を短縮させて特別抽選の実行契機を頻繁に到来させる時短状態の4種類の遊技状態が設定可能となっており、6つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、いずれの遊技状態に設定されているかを表示する。
図9は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。本実施形態の遊技機は、メイン基板100およびサブ基板102を含む制御基板によって制御される。そしてメイン基板100やサブ基板102等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
メイン基板100は、通過ゲートセンサ104、第1始動入賞口センサ106、第2始動入賞口センサ108、大入賞口センサ110、払出センサ116等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、状態表示駆動装置120、普通役物駆動装置122、特別役物駆動装置124、払出装置130等の出力手段の動作制御を行う。
またサブ基板102は、メイン基板100から送られてくる信号や、演出ボタンスイッチ150からの入力信号を受けて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、演出表示装置170、音響装置172、演出物駆動装置174等の演出装置176の動作制御を行う。
そしてメイン基板100は、乱数発生手段210、普通抽選手段220、普通表示制御手段222、普通役物制御手段224、特別抽選手段230、特別表示制御手段240、遊技状態移行制御手段250、特別遊技実行手段260、払出制御手段270、通信制御手段280、メインメモリ290とを含んで構成されている。
乱数発生手段210は、抽選用の乱数値を発生させる手段であり、ハードウェア乱数を発生させる乱数発生器や、ソフトウェア乱数を発生させるプログラムにより実現される。ソフトウェア乱数は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
普通抽選手段220は、通過ゲート70を通過する遊技球を1個ずつ検出する通過ゲートセンサ104から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から普通抽選用乱数値を取得してメインメモリ290の普通乱数記憶手段2912に格納し、普通乱数記憶手段2912から読み出した普通抽選用乱数値について普通当たりの当否などを決定する普通抽選を行う。そして普通抽選では、普通抽選手段220は、普通当たり決定処理、普通変動決定処理などを行う。
普通当たり決定処理は、普通当たりが当選したか否かを決定する処理である。普通当たり決定処理では、普通抽選手段220は、まずメインメモリ290の抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の普通抽選テーブルのうち、いずれの普通抽選テーブルを用いて乱数判定処理を行うかを遊技状態に応じて決定する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に普通抽選テーブルAおよび普通抽選テーブルBが記憶されており、各普通抽選テーブルでは、0〜99の100個の乱数値のそれぞれに対して、普通当たりまたはハズレが対応づけられている。詳細には普通抽選テーブルAでは、約1/20の確率で普通当たりが当選するように、普通当たりまたはハズレと複数の乱数値との対応関係が設定され、普通抽選テーブルBでは、約19/20の確率で普通当たりが当選するように、普通当たりまたはハズレと0〜99の乱数値との対応関係が設定されている。そして普通抽選手段220は、遊技状態が確変状態でも時短状態でもない場合には、普通抽選テーブルAを選択し、遊技状態が確変状態あるいは時短状態である場合には、普通抽選テーブルBを選択する。
そして普通抽選手段220は、選択されている普通抽選テーブルを参照して、普通乱数記憶手段2912から読み出した1回分の普通抽選用乱数値と一致する乱数値が普通当たりに対応づけられているか否かを判定することにより、普通当たりが当選したか否かを判定する。
そして普通抽選手段220は、普通当たりが当選した場合には、メインメモリ290のフラグ記憶手段2916において、普通当たりの当選フラグをON状態に設定し、ハズレとなった場合には、普通当たりの当選フラグをOFF状態に設定する。
普通変動決定処理は、遊技状態に応じて普通図柄の変動種別を複数の変動種別のいずれにするかを決定する処理である。普通変動決定処理では、普通抽選手段220は、遊技状態が確変状態でも時短状態でもない場合には、普通図柄の変動種別を普通変動1に決定し、遊技状態が確変状態あるいは時短状態である場合には、普通図柄の変動種別を普通変動2に決定する。
また普通抽選手段220は、普通乱数記憶手段2912に普通抽選用乱数値が格納されている状態では、普通図柄が変動表示中でない場合には、普通抽選の実行契機が到来したとして直ちに普通乱数記憶手段2912から1回分の普通抽選用乱数値を読み出して普通抽選を行うが、普通図柄が変動表示中である場合には、普通抽選用乱数値を保留する。そして普通抽選用乱数値を保留している場合には、普通図柄の変動表示が終了すると、普通抽選手段220は、普通抽選の実行契機が到来したとして直ちに普通乱数記憶手段2912から読み出した1回分の普通抽選用乱数値について普通抽選を行う。
ここで、普通抽選用乱数値が保留されている状態で更に通過ゲートセンサ104から通過信号が入力された場合には、普通抽選手段220は、通過信号が入力されたことに基づいて乱数発生手段210から普通抽選用乱数値を取得して、4回分の普通抽選用乱数値を限度として普通乱数記憶手段2912に普通抽選用乱数値を格納する。そして普通抽選の実行契機が到来すると、普通乱数記憶手段2912からFIFO(First In First Out)形式で読み出した1回分の普通抽選用乱数値について普通抽選を行う。そして、普通乱数記憶手段2912に4回分の普通抽選用乱数値が格納された状態では、普通抽選手段220は、通過ゲートセンサ104から通過信号が入力されても、普通乱数記憶手段2912に普通抽選用乱数値を格納しない。
普通表示制御手段222は、普通抽選の抽選結果に基づいて状態表示駆動装置120を制御する手段であって、普通図柄表示制御処理、普通保留表示制御処理を行う。
普通図柄表示制御処理では、普通表示制御手段222は、普通変動決定処理において決定された普通図柄の変動種別に応じた変動時間で、普通図柄表示部82の2つのランプを点滅させることにより普通図柄を変動表示させ、普通当たり決定処理において普通当たりの当選フラグがON状態にされたか否かに応じて、普通図柄表示部82の2つのランプを点灯または消灯させることにより普通図柄を停止表示させ、普通図柄表示部82に普通抽選の結果を表示させる。
詳細には本実施形態では、図10に示すように、変動種別が普通変動1である場合には普通図柄の変動時間が20秒に設定され、変動種別が普通変動2である場合には普通図柄の変動時間が1秒に設定される。従って本実施形態では、普通抽選が行われた時点の遊技状態が確変状態でも時短状態でもない場合には、普通図柄の変動種別が普通変動1に決定されることにより普通図柄の変動時間が20秒に設定され、普通抽選が行われた時点の遊技状態が確変状態あるいは時短状態である場合には、普通図柄の変動種別が普通変動2に決定されることにより普通図柄の変動時間が1秒に設定されるため、遊技状態が確変状態あるいは時短状態である場合の方が、普通抽選の実行契機が頻繁に到来するようになっている。
普通保留表示制御処理では、普通表示制御手段222は、普通乱数記憶手段2912に格納されている普通抽選用乱数値の数に応じて、普通保留表示部84の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の保留個数を表示させる。
普通役物制御手段224は、普通抽選の抽選結果に基づいて普通役物駆動装置122を制御する手段であって、普通役物制御処理1、普通役物制御処理2などを行う。
普通役物制御処理1では、遊技状態が確変状態あるいは時短状態である場合に、普通図柄が普通当たりの当選を示す態様で停止表示されたことを契機として、20秒が経過するまで普通役物48が拡大状態となるように普通役物駆動装置122の駆動制御が行われる。
普通役物制御処理2では、遊技状態が確変状態でも時短状態でもない場合に、普通図柄が普通当たりの当選を示す態様で停止表示されたことを契機として、0.1秒が経過するまで普通役物48が拡大状態となるように普通役物駆動装置122の駆動制御が行われる。
従って普通役物制御処理1では、第2始動入賞口42への遊技球の入賞しやすさが増加するように普通役物48が動作するが、普通役物制御処理2では、第2始動入賞口42への遊技球の入賞しやすさがほとんど増加しないように普通役物48が動作する。
特別抽選手段230は、第1始動入賞口40に進入する遊技球を1個ずつ検出する第1始動入賞口センサ106から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から特別抽選用乱数値を取得して、メインメモリ290の特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値として格納する。また特別抽選手段230は、第2始動入賞口42に進入する遊技球を1個ずつ検出する第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から特別抽選用乱数値を取得して、特別乱数記憶手段2914に第2特別乱数値として格納する。そして特別抽選手段230は、特別乱数記憶手段2914から読み出した第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を用いて、大当たりの当否などを決定する特別抽選を行う。そして特別抽選では、特別抽選手段230は、大当たり決定処理、図柄決定処理、特別変動決定処理などを行う。
大当たり決定処理は、大当たりが当選したか否かを決定する処理である。大当たり決定処理では、特別抽選手段230は、まずメインメモリ290の抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の当否抽選テーブルのうち、いずれの当否抽選テーブルを用いて乱数判定処理を行うかを遊技状態に応じて決定する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図11に示すような大当たり抽選テーブルAおよび大当たり抽選テーブルBが記憶されている。そして各大当たり抽選テーブルでは、0〜65535の65536個の乱数値のそれぞれに対して、大当たりまたはハズレが対応づけられている。詳細には大当たり抽選テーブルAでは、約1/399の確率で大当たりが当選するように、大当たりまたはハズレと0〜65535の乱数値との対応関係が設定され、大当たり抽選テーブルBでは、約1/39の確率で大当たりが当選するように、大当たりまたはハズレと0〜65535の乱数値との対応関係が設定されている。そして特別抽選手段230は、遊技状態が通常状態あるいは時短状態である場合には、大当たり抽選テーブルAを選択し、遊技状態が確変状態である場合には、大当たり抽選テーブルBを選択する。
そして特別抽選手段230は、選択されている当否抽選テーブルを参照して、特別乱数記憶手段2914から読み出した1回分の第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値と一致する乱数値が大当たりに対応づけられているか否かを判定することにより、大当たりが当選したか否かを判定する。
そして特別抽選手段230は、大当たりが当選した場合には、フラグ記憶手段2916において、大当たりの当選フラグをON状態に設定し、ハズレとなった場合には、大当たりの当選フラグをOFF状態に設定する。
図柄決定処理は、大当たり決定処理で大当たりが当選した場合に、16ラウンド確変図柄(第2種別)、8ラウンド確変図柄(第2種別)、4ラウンド確変図柄(第2種別)、4ラウンド通常図柄(第1種別)のうちいずれの大当たり図柄(大当たりの当選種別)が当選したかを決定する処理である。本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図11に示すような図柄抽選テーブルAおよび図柄抽選テーブルBが記憶されており、図柄決定処理では、特別抽選手段230は、特別乱数記憶手段2914から第1特別乱数値を読み出した場合には、図柄抽選テーブルAを用いて乱数判定処理を行い、特別乱数記憶手段2914から第2特別乱数値を読み出した場合には、図柄抽選テーブルBを用いて乱数判定処理を行う。
そして各図柄抽選テーブルでは、0〜99の100個の乱数値のそれぞれに対して、16ラウンド確変図柄、8ラウンド確変図柄、4ラウンド確変図柄あるいは4ラウンド通常図柄が対応づけられている。詳細には図柄抽選テーブルAおよび図柄抽選テーブルBのいずれにおいても、約20/100の確率で16ラウンド確変図柄が当選し、約20/100の確率で8ラウンド確変図柄が当選し、約40/100の確率で4ラウンド確変図柄が当選し、約20/100の確率で4ラウンド通常図柄が当選するように、16ラウンド確変図柄、8ラウンド確変図柄、4ラウンド確変図柄、4ラウンド通常図柄と0〜99の乱数値との対応関係が設定されている。
そして特別抽選手段230は、選択した図柄抽選テーブルを参照して、特別乱数記憶手段2914から読み出した1つの第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が複数種類の大当たり図柄のいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の大当たり図柄のいずれが当選したかを決定する。
そして特別抽選手段230は、フラグ記憶手段2916において、当選した大当たり図柄に対応する当選フラグをON状態に設定する。
特別変動決定処理は、大当たりが当選したか否かに応じて、第1特別図柄表示部86に表示させる第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90に表示させる第2特別図柄の変動種別を複数の変動種別のいずれにするかを決定する処理である。特別変動決定処理では、特別抽選手段230は、まずメインメモリ290の抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の変動抽選テーブルのうち、いずれの変動抽選テーブルを用いて乱数判定処理を行うかを大当たりが当選したか否かに応じて決定する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図12に示すような変動抽選テーブルAおよび変動抽選テーブルBが記憶されている。そして各変動抽選テーブルでは、複数の乱数値(例えば、0〜99の100個の乱数値)のそれぞれに対して、スーパーリーチ1、スーパーリーチ2、ノーマルリーチ、リーチ無しのいずれかの変動種別が対応づけられている。詳細には図12に示すように、スーパーリーチ1およびスーパーリーチ2は、変動抽選テーブルAの方が変動抽選テーブルBよりも選択確率が高くなっているが、ノーマルリーチは、変動抽選テーブルBの方が変動抽選テーブルAよりも選択確率が高くなっている。そして変動抽選テーブルAでは、スーパーリーチ1>スーパーリーチ2>ノーマルリーチの順序で選択確率が高くなっているが、変動抽選テーブルBでは、ノーマルリーチ>スーパーリーチ2>スーパーリーチ1の順序で選択確率が高くなっている。またリーチ無しは、変動抽選テーブルAでは抽選対象となっていない。
そして特別抽選手段230は、大当たり決定処理で大当たりが当選した場合には、変動抽選テーブルAを選択し、大当たり決定処理でハズレであった場合には、変動抽選テーブルBを選択する。そして特別抽選手段230は、選択されている変動抽選テーブルを参照して、特別乱数記憶手段2914から読み出した1回分の第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値と一致する乱数値が複数の変動種別のいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数の変動種別のいずれが当選したかを判定し、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動種別を当選した変動種別に決定する。すなわち、特別乱数記憶手段2914から読み出した1回分の特別抽選用乱数値が第1特別乱数値である場合には、第1特別図柄の変動種別を当選した変動種別に決定し、特別乱数記憶手段2914から読み出した1回分の特別抽選用乱数値が第2特別乱数値である場合には、第2特別図柄の変動種別を当選した変動種別に決定する。
このように本実施形態では、スーパーリーチ1が決定された場合には、大当たりが当選していることが最も多く、スーパーリーチ2が決定された場合には、大当たりが当選していることが次に多く、ノーマルリーチが決定された場合には、大当たりが当選していることが次に多いため、複数のリーチ有りの変動種別のそれぞれで、大当たりの当選に対する期待度が異なるようになっている。
また特別抽選手段230は、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が格納された時点で、第1特別図柄あるいは第2特別図柄が変動表示中でなく、かつ遊技状態が特別遊技状態でない場合には、特別抽選の実行契機が到来したとして直ちに特別乱数記憶手段2914から1回分の第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を読み出して特別抽選を行うが、第1特別図柄あるいは第2特別図柄が変動表示中であるか、または遊技状態が特別遊技状態である場合には、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を保留する。
そして、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が保留されている状態で更に第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口センサ108から入賞信号が入力された場合には、特別抽選手段230は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口センサ108から入賞信号が入力されたことに基づいて乱数発生手段210から特別抽選用乱数値を取得して、取得した特別抽選用乱数値を第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として特別乱数記憶手段2914に格納する。
なお、特別乱数記憶手段2914に4回分の第1特別乱数値が格納された状態では、第1始動入賞口センサ106から入賞信号が入力されても、特別抽選手段230は特別乱数記憶手段2914に第1乱数値を格納しない。また、特別乱数記憶手段2914に4回分の第2特別乱数値が格納された状態では、第2始動入賞口センサ108から入賞信号が入力されても、特別抽選手段230は特別乱数記憶手段2914に第2特別乱数値を格納しない。
そして、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が保留されている場合には、遊技状態が特別遊技状態でないことを条件に、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が終了すると、特別抽選手段230は、特別乱数記憶手段2914からFIFO形式で1回分の第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を読み出し、読み出した1回分の第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について特別抽選を行う。すなわち本実施形態では、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が格納された順序に従って、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について特別抽選が行われる。
特別表示制御手段240は、特別抽選の抽選結果に基づいて状態表示駆動装置120を制御する手段であって、第1特別図柄表示制御処理、第2特別図柄表示制御処理、第1特別保留表示制御処理、第2特別保留表示制御処理を行う。
第1特別図柄表示制御処理は、特別乱数記憶手段2914から第1特別乱数値が読み出されて特別抽選が行われた場合に行われる処理であり、特別表示制御手段240は、特別変動決定処理において決定された第1特別図柄の変動種別に応じた変動時間で、第1特別図柄表示部86の7セグメントディスプレイを点滅させることにより第1特別図柄を変動表示させる。そして本実施形態では、4種類の大当たり図柄およびハズレのそれぞれに対応して7セグメントディスプレイの表示態様が予め定められており、特別表示制御手段240は、大当たり決定処理において大当たりの当選フラグがON状態にされたか否かに応じて、そして大当たり決定処理で大当たりが当選した場合には図柄決定処理において当選フラグがON状態に設定された大当たり図柄に応じて、7セグメントディスプレイを複数種類の表示態様のうちいずれかの表示態様で表示させることにより第1特別図柄を停止表示させ、第1特別図柄表示部86に特別抽選の結果を表示させる。
第2特別図柄表示制御処理は、特別乱数記憶手段2914から第2特別乱数値が読み出されて特別抽選が行われた場合に行われる処理であり、特別表示制御手段240は、特別変動決定処理において決定された第2特別図柄の変動種別に応じた変動時間で、第2特別図柄表示部90の7セグメントディスプレイを点滅させることにより第2特別図柄を変動表示させた後、大当たり決定処理において大当たりの当選フラグがON状態にされたか否かに応じて、そして大当たり決定処理で大当たりが当選した場合には図柄決定処理において当選フラグがON状態に設定された大当たり図柄に応じて、7セグメントディスプレイを複数種類の表示態様のうちいずれかの表示態様で表示させることにより第2特別図柄を停止表示させ、第2特別図柄表示部90に特別抽選の結果を表示させる。
詳細には本実施形態では、図10に示すように、変動種別がスーパーリーチ1である場合には第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間が90秒に設定され、変動種別がスーパーリーチ2である場合には第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間が60秒に設定され、変動種別がノーマルリーチである場合には第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間が30秒に設定される。
また変動種別がリーチ無しに決定された場合には、特別表示制御手段240は、第1特別図柄表示制御処理では、第1特別図柄の変動表示を開始させる時点における特別抽選の保留個数あるいは遊技状態が時短状態または確変状態であるか否かに応じて、第2特別図柄表示制御処理では、第2特別図柄の変動表示を開始させる時点における特別抽選の保留個数あるいは遊技状態が時短状態または確変状態であるか否かに応じて、リーチ無し1〜リーチ無し4のいずれかを選択する。詳細には特別表示制御手段240は、保留個数が0〜2個であればリーチ無し1を選択し、保留個数が3個であればリーチ無し2を選択し、保留個数が4個であればリーチ無し3を選択し、遊技状態が時短状態あるいは確変状態であれば保留個数に関わらずリーチ無し4を選択する。
そして本実施形態では、図10に示すように、変動種別がリーチ無し1である場合には第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間が10秒に設定され、変動種別がリーチ無し2である場合には第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間が5秒に設定され、変動種別がリーチ無し3である場合には第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間が3秒に設定され、変動種別がリーチ無し4である場合には第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間が1秒に設定される。
従って本実施形態では、遊技状態が時短状態または確変状態でない場合には、保留個数が多いほど第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間が短くなるため、第1特別抽選あるいは第2特別抽選の実行契機が頻繁に到来するようになっており、遊技状態が時短状態あるいは確変状態である場合には、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間が特に短くなるため、第1特別抽選あるいは第2特別抽選の実行契機が更に頻繁に到来するようになっている。
第1特別保留表示制御処理では、特別表示制御手段240は、特別乱数記憶手段2914に格納されている第1特別乱数値の数に応じて、第1特別保留表示部88の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の保留個数を表示させる。
第2特別保留表示制御処理では、特別表示制御手段240は、特別乱数記憶手段2914に格納されている第2特別乱数値の数に応じて、第2特別保留表示部92の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の保留個数を表示させる。
遊技状態移行制御手段250は、図13に示すように、所定の移行条件の成立に基づいて、通常状態、特別遊技状態、確変状態、時短状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の予め定められた条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の予め定められた条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を別の遊技状態へ移行させることができる。
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、通常状態からは特別遊技状態への移行が可能となっている。そして通常状態では、普通当たりの当選確率が約1/20に設定された普通抽選テーブルAを参照して普通抽選が行われ、大当たりの当選確率が1/399に設定された大当たり抽選テーブルAを参照して特別抽選が行われる。
そして通常状態では、普通抽選における普通当たりの当選確率が約1/20と低い上に、普通図柄の変動時間が20秒と長く、普通役物48が拡大状態となる期間が0.1秒と短くなっているため、第2始動入賞口42に遊技球を進入させにくくなっている。
特別遊技状態は、通常状態、確変状態あるいは時短状態における特別抽選において大当たりが当選したことに基づいて開始され、大当たり図柄の種類に応じて予め定められたラウンド数(実行回数)の特別遊技が実行されると終了する。
詳細には、特別抽選において16ラウンド確変図柄の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて特別遊技状態が開始されると、第1ラウンド〜第16ラウンドの16ラウンドの特別遊技が実行されたことを条件に特別遊技状態が終了する。
また、特別抽選において8ラウンド確変図柄の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて特別遊技状態が開始されると、第1ラウンド〜第8ラウンドの8ラウンドの特別遊技が実行されたことを条件に特別遊技状態が終了する。
また、特別抽選において4ラウンド確変図柄の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて特別遊技状態が開始されると、第1ラウンド〜第4ラウンドの4ラウンドの特別遊技が実行されたことを条件に特別遊技状態が終了する。
また、特別抽選において4ラウンド通常図柄の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて特別遊技状態が開始されると、第1ラウンド〜第4ラウンドの4ラウンドの特別遊技が実行されたことを条件に特別遊技状態が終了する。
確変状態は、16ラウンド確変図柄、8ラウンド確変図柄または4ラウンド確変図柄(確変図柄)の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて開始された特別遊技状態が終了したことを契機に開始され、確変状態からは特別遊技状態または通常状態への移行が可能となっている。そして確変状態では、普通当たりの当選確率が約19/20に設定された普通抽選テーブルBを参照して普通抽選が行われ、大当たりの当選確率が1/39に設定された大当たり抽選テーブルBを参照して特別抽選が行われる点で、通常状態よりも遊技者に有利になっている。そして確変状態は、確変状態において特別抽選が行われた回数が9999回に達したことを条件に終了し、通常状態に移行される。
詳細には遊技状態移行制御手段250は、特別遊技状態が終了するとメインメモリ290の確変終了判定カウンタ2930に所定の遊技回数(例えば、9999回)に相当する値(例えば、9999)を書き込み、確変状態において特別抽選が行われるごとに確変終了判定カウンタ2930の記憶値から1回分の遊技回数に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新を行う。そして確変終了判定カウンタ2930の記憶値が閾値(例えば、0)に達すると、確変状態を終了させて通常状態を開始させる。ただし確変状態では、特別抽選における大当たりの当選確率が1/39に設定されるため、確変状態において特別抽選が行われた回数が9999回に達する前に特別遊技状態が開始され、確変状態から通常状態に移行することはほとんどないようになっている。
そして確変状態では、普通抽選における普通当たりの当選確率が約19/20と高い上に、普通図柄の変動時間が1秒と短く、普通役物48が拡大状態となる期間が20秒と長くなっているため、通常状態よりも第2始動入賞口42に遊技球を進入させやすくなっている点で遊技者に有利になっている。
また確変状態では、保留数に関わらず第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間としてより短い変動時間が設定されることが多くなるため、通常状態よりも特別抽選の実行契機が頻繁に到来するようになっている。
時短状態は、4ラウンド通常図柄(通常図柄)の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて開始された特別遊技状態が終了したことを契機として開始され、時短状態からは特別遊技状態または通常状態への移行が可能となっている。そして時短状態では、確変状態と同様に普通当たりの当選確率が約19/20に設定された普通抽選テーブルBを参照して普通抽選が行われるものの、通常状態と同様に大当たりの当選確率が約1/399に設定された大当たり抽選テーブルAを参照して特別抽選が行われる点で、確変状態よりも遊技者に不利になっている。そして時短状態は、時短状態において特別抽選が行われた回数が100回に達したことを条件に終了し、通常状態に移行される。
詳細には遊技状態移行制御手段250は、遊技状態が時短状態に移行されたことを契機として、メインメモリ290の時短終了判定カウンタ2932に所定の遊技回数(例えば、100回)に相当する値(例えば、100)を書き込み、時短状態において特別抽選が行われるごとに時短終了判定カウンタ2932の記憶値から1回分の遊技回数に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新を行う。そして時短終了判定カウンタ2932の記憶値が閾値(例えば、0)に達すると、時短状態を終了させる。
そして時短状態では、確変状態と同様に、普通抽選における普通当たりの当選確率が約19/20と高い上に、普通図柄の変動時間が1秒と短く、普通役物48が拡大状態となる期間が20秒と長くなっているため、通常状態よりも第2始動入賞口42に遊技球を進入させやすくなっている点で遊技者に有利になっている。
また時短状態では、確変状態と同様に、保留数に関わらず第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間としてより短い変動時間が設定されることが多くなるため、通常状態よりも特別抽選の実行契機が頻繁に到来するようになっている。
特別遊技実行手段260は、特別抽選の抽選結果に基づいて特別遊技を実行する手段であって、特別遊技実行処理1〜特別遊技実行処理4などを行う。
特別遊技実行処理1は、特別抽選において16ラウンド確変図柄が当選したことに基づいて実行され、特別遊技実行手段260は、ラウンドカウンタ2933の上限値として16ラウンド確変図柄について予め定められたラウンド数である16回に相当する値(例えば、16)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物72が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、16)に達すると、特別遊技状態が終了する。
詳細には特別遊技実行処理1では、第1ラウンド〜第16ラウンドの各ラウンドの特別遊技において、特別役物72が開状態となってから開放タイマー2934が29秒をカウントするか、大入賞口センサ110が1個の遊技球の進入を検出すると1個分の遊技球に相当する値(例えば、1)が加算される大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると特別役物72が閉状態となるように特別役物駆動装置124の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
特別遊技実行処理2は、特別抽選において8ラウンド確変図柄が当選したことに基づいて実行され、特別遊技実行手段260は、ラウンドカウンタ2933の上限値として8ラウンド確変図柄について予め定められたラウンド数である8回に相当する値(例えば、8)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物72が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、8)に達すると、特別遊技状態が終了する。
詳細には特別遊技実行処理2では、第1ラウンド〜第8ラウンドの各ラウンドの特別遊技において、特別役物72が開状態となってから開放タイマー2934が29秒をカウントするか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると特別役物72が閉状態となるように特別役物駆動装置124の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
特別遊技実行処理3は、特別抽選において4ラウンド確変図柄が当選したことに基づいて実行され、特別遊技実行手段260は、ラウンドカウンタ2933の上限値として4ラウンド確変図柄について予め定められたラウンド数である4回に相当する値(例えば、4)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物72が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、4)に達すると、特別遊技状態が終了する。
詳細には特別遊技実行処理3では、第1ラウンド〜第4ラウンドの各ラウンドの特別遊技において、特別役物72が開状態となってから開放タイマー2934が29秒をカウントするか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると特別役物72が閉状態となるように特別役物駆動装置124の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
特別遊技実行処理4は、特別抽選において4ラウンド通常図柄が当選したことに基づいて実行され、特別遊技実行手段260は、ラウンドカウンタ2933の上限値として4ラウンド通常図柄について予め定められたラウンド数である4回に相当する値(例えば、4)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物72が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、4)に達すると、特別遊技状態が終了する。
詳細には特別遊技実行処理4では、第1ラウンド〜第4ラウンドの各ラウンドの特別遊技において、特別役物72が開状態となってから開放タイマー2934が29秒をカウントするか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると特別役物72が閉状態となるように特別役物駆動装置124の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
払出制御手段270は、第1始動入賞口センサ106からの入賞信号、第2始動入賞口センサ108からの入賞信号、大入賞口センサ110からの入賞信号が入力されたことに基づいて、入賞信号ごとに予め定められている賞球数に相当する数の遊技球を払出装置130に払い出させる制御を行う。詳細には払出制御手段270は、第1始動入賞口センサ106が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に3個の遊技球を払い出させる指示コマンドを送信し、第2始動入賞口センサ108が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に3個の遊技球を払い出させる指示コマンドを送信し、大入賞口センサ110が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に15個の遊技球を払い出させる指示コマンドを送信する。
払出装置130は、払出制御手段270によって指示された払出数の遊技球を払い出す動作を行う。この払出装置130には、遊技球を貯めておく遊技球タンクに払出モーターが設けられており、払出制御手段270は、払出モーターの回転角度を制御することにより、指示通りの数の遊技球を遊技球タンクから払い出させる。また払出装置130には、遊技球を1個払い出すごとに作動する払出センサ116が備えられており、払出制御手段270は、払出センサ116からの払出信号に基づいて払出装置130から実際に払い出された遊技球の数を管理することができる。
通信制御手段280は、サブ基板102に信号を送信する制御を行っている。なお本実施形態の遊技機では、メイン基板100とサブ基板102との間では、メイン基板100からサブ基板102への単方向通信のみが可能となっており、サブ基板102からはメイン基板100へ信号を送信することができないように通信接続されている。
まず通信制御手段280は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されると、サブ基板102に対して検出通知信号を送信することによって、第1始動入賞口40あるいは第2始動入賞口42に遊技球が進入したことをサブ基板102に通知する通信制御を行う。
また通信制御手段280は、特別抽選が行われると、サブ基板102に対して特別抽選結果通知信号を送信することによって、特別抽選の結果をサブ基板102に通知する通信制御を行う。ここで特別抽選の結果には、大当たり決定処理、図柄決定処理、特別変動決定処理のそれぞれの結果が含まれる。
また通信制御手段280は、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が開始されると、サブ基板102に対して変動開始通知信号を送信することによって、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が開始されたことをサブ基板102に通知する通信制御を行う。
また通信制御手段280は、特別乱数記憶手段2914において第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が保留されると、サブ基板102に対して保留通知信号を送信することによって、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が保留されたことをサブ基板102に通知する通信制御を行う。
また通信制御手段280は、サブ基板102にメイン状態通知信号を送信することによって、現在の遊技状態をサブ基板102に通知する通信制御を行う。なおメイン状態通知信号は、遊技毎にサブ基板102に送信されるようにしてもよいし、遊技状態が変動するごとにサブ基板102に送信されるようにしてもよいし、必要に応じてメイン状態通知信号をサブ基板102に送信するようにしてもよい。
また通信制御手段280は、サブ基板102にカウンタ通知信号を送信することによって、確変終了判定カウンタ2930の記憶値、時短終了判定カウンタ2932の記憶値、ラウンドカウンタ2933の記憶値、大入賞数カウンタ2936の記憶値をサブ基板102に通知する通信制御を行う。
続いて、サブ基板102について説明する。サブ基板102は、演出制御手段300と、サブメモリ310とを含んで構成されている。
演出制御手段300は、メイン基板100から送信される検出通知信号、抽選結果通知信号、変動開始通知信号、保留通知信号、メイン状態通知信号、カウンタ通知信号や、演出ボタンスイッチ150からの入力信号や、サブメモリ310の演出データ記憶手段3110に記憶されている演出データに基づいて、演出表示装置170を制御して前枠ランプ12や装飾部ランプ34を点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイ31に演出画像を表示させたり、音響装置172を制御してスピーカー14から演出音を出力させたり、演出物駆動装置174を駆動して演出物を動作させたりするなど、演出装置176を制御することにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助するための演出を演出装置176に実行させる。
そして演出制御手段300は、演出装置176に演出を実行させる処理として、状態演出処理、特別抽選演出処理などを行う。
状態演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100から送信されたメイン状態通知信号やカウンタ通知信号に基づいて、現在の遊技状態に応じて液晶ディスプレイ31においてキャラクタ画像を動作させたり、背景画像を変化させたり、スピーカー14から出力させる演出音を変化させたりすることにより、現在の遊技状態を遊技者に示唆する演出を実行する。
例えば、演出制御手段300は、現在の遊技状態が確変状態である場合には、液晶ディスプレイ31に現在の遊技状態が確変状態であることを示す確変状態画像を表示させ、現在の遊技状態が時短状態である場合には、液晶ディスプレイ31に現在の遊技状態が時短状態であることを示すとともに、時短状態において特別抽選が行われた回数の合計が100回に達するまでの残り回数を示す時短状態画像を表示させる。
また現在の遊技状態が特別遊技状態である場合には、演出制御手段300は、液晶ディスプレイ31に現在の遊技状態が特別遊技状態であることを示すとともに、第何回目のラウンドの特別遊技が実行中であるかを示す特別遊技状態画像(特別遊技演出)を表示させる。
特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100から送信された特別抽選結果通知信号に含まれる第1特別抽選あるいは第2特別抽選の大当たり決定処理、図柄決定処理、特別変動決定処理の結果に基づいて、特別抽選演出(抽選演出)の演出パターンを複数種類の演出パターンのいずれにするかを決定し、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄の変動表示および停止表示に合わせるように、あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄の変動表示および停止表示に合わせるように、特別抽選演出を演出装置176に実行させる。
詳細には特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、図14(A)に示すように、液晶ディスプレイ32において背景画像(図示省略)を表示させ、背景画像の手前側に、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354を表示させる。そして演出制御手段300は、第1特別抽選が行われるごとに、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄の変動表示の開始にともなって、あるいは第2特別抽選が行われるごとに、第2特別図柄表示部90における第2特別図柄の変動表示の開始にともなって、図14(B)に示すように、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354を変動表示させた後に、第1特別抽選あるいは第2特別抽選における大当たり決定処理で大当たり当選したか否かに応じた態様で、そして大当たりが当選した場合には図柄決定処理で決定された大当たり図柄に応じた態様で、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354を停止表示させるとともに、複数種類の演出パターンのそれぞれに応じた態様で、液晶ディスプレイ32において背景画像を変化させたり、キャラクタ画像が動作する演出動画を再生表示させたりすることにより、演出パターンの種類に応じた特別抽選演出を液晶ディスプレイ32において実行する。なお図中下向きの矢印は、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354のそれぞれが変動表示中であることを示している。
そして本実施形態では、図11に示すように、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動種別がスーパーリーチ1に決定された場合には演出時間が180秒に設定されている演出パターンが決定され、変動種別がスーパーリーチ2に決定された場合には演出時間が120秒に設定されている演出パターンが決定され、変動種別がノーマルリーチに決定された場合には演出時間が60秒に設定されている演出パターンが決定される。
また変動種別がリーチ無し1に決定された場合には演出時間が10秒に設定されている演出パターンが決定され、変動種別がリーチ無し2に決定された場合には演出時間が5秒に設定されている演出パターンが決定され、変動種別がリーチ無し3に決定された場合には演出時間が3秒に設定されている演出パターンが決定され、変動種別がリーチ無し4に決定された場合には演出時間が1秒に設定されている演出パターンが決定される。
そして、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄の変動時間に合わせて、液晶ディスプレイ32において決定された演出パターンに応じた特別抽選演出が実行され、第1特別図柄表示部86において停止表示された第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90において停止表示された第2特別図柄の態様に応じた態様で、液晶ディスプレイ32において左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354が停止表示される。
例えば、大当たり決定処理で大当たりが当選しなかった場合に、変動種別がいずれかのリーチ無しに決定された場合に決定される演出パターンでは、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄の変動表示の開始にともなって、図14(B)に示すように、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示が開始され、図14(C)に示すように、まずは左図柄画像350が停止表示され、その後、図14(D)に示すように、右図柄画像354が左図柄画像350とは異なる態様(非リーチ態様)で停止表示される。
そして、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄が停止表示されるのとほぼ同じタイミングで、図14(E)に示すように、中図柄画像352が左図柄画像350および右図柄画像354とは異なる態様(ハズレ態様)で停止表示される。
また例えば、大当たり決定処理で大当たりが当選した場合、または大当たり決定処理で大当たりが当選しなかった場合であって、変動種別がスーパーリーチ1、スーパーリーチ2あるいはノーマルリーチのいずれかに決定された場合に決定される演出パターンでは、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄の変動表示の開始にともなって、図15(A)に示すように、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示が開始され、図15(B)に示すように、まずは左図柄画像350が停止表示され、その後、図15(C)に示すように、右図柄画像354が左図柄画像350と同一の態様(リーチ態様)で停止表示される。
すると、中図柄画像352が停止表示されないまま、図15(D)に示すように、決定された演出パターンに対応する演出動画としてリーチ中動画が再生表示される。そして、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄の変動時間内に演出動画の再生表示が終了される。
そして、大当たり決定処理で大当たりが当選していた場合に決定される演出パターンでは、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄が停止表示されるのとほぼ同じタイミングで、図15(E)に示すように、中図柄画像352が左図柄画像350および右図柄画像354と同一の態様(大当たり態様)で停止表示されることにより、大当たり決定処理で大当たりが当選したことが遊技者に報知される。
一方、大当たりが当選していなかった場合に決定される演出パターンでは、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄が停止表示されるのとほぼ同じタイミングで、図15(F)に示すように、中図柄画像352が左図柄画像350および右図柄画像354と異なる態様(リーチハズレ態様)で停止表示されることにより、大当たり決定処理で大当たりが当選しなかったことが遊技者に報知される。
ここで特別抽選演出処理では、大当たりが当選した場合と大当たりが当選しなかった場合の双方で、共通の演出動画が再生表示されることがあるため、共通の演出動画が再生表示される場合には、大当たりの当選に対する遊技者の期待感を大いに高めることができる。
そして本実施形態では、図柄決定処理で16ラウンド確変図柄が決定された場合に決定される演出パターンでは、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の数字部分410が、いずれも「7」を示す態様で停止表示されるようになっている。
また、図柄決定処理で8ラウンド確変図柄が決定された場合に決定される演出パターンでは、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の数字部分410が、いずれも「5」を示す態様でも停止表示されることがあるようになっている。
また、図柄決定処理で4ラウンド確変図柄が決定された場合に決定される演出パターンでは、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の数字部分410が、いずれも「1」を示す態様で停止表示される他、いずれも「3」を示す態様でも停止表示されることがあるようになっている。
また、図柄決定処理で4ラウンド通常図柄が決定された場合に決定される演出パターンでは、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の数字部分410が、いずれも「2」を示す態様で停止表示される他、いずれも「4」あるいはいずれも「6」を示す態様でも停止表示されることがあるようになっている。
こうして本実施形態では、状態表示装置80における第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動種別に応じた演出パターンで、液晶ディスプレイ31に左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354を変動表示させることにより、大当たりが当選することに対する遊技者の期待感を高めるようにしつつ、特別抽選の結果に応じた態様で左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354を停止表示させることにより、遊技者に特別抽選の結果を報知している。
2.変形例
本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能であり、以下に変形例を紹介する。なお、上記実施形態や、以下において変形例として説明する各種の手法は、本発明を実現する制御手法として適宜組み合わせて採用することができる。
まず上記実施形態では、第1始動入賞口40にも第1誘導空間45にも進入しなかった遊技球を遊技領域4から排出するために、第2アウト口56および第3アウト口58が設けられている例を挙げて説明したが、第1始動入賞口40にも第1誘導空間45にも進入しなかった遊技球が始動入賞口ユニット44の左側部分に落下しないように構成して、第2アウト口56を設けないようにしてもよいし、また、第1始動入賞口40にも第1誘導空間45にも進入しなかった遊技球が始動入賞口ユニット44の右側部分に落下しないように構成して、第3アウト口58を設けないようにしてもよい。
また、左誘導壁68が第1誘導空間45と第2誘導空間62を隔てないようにしつつ第2アウト口56を設けないようにし、第2誘導空間62に進入した遊技球も第1アウト口54に誘導されるようにしてもよいし、また、右誘導壁69が第1誘導空間45と第3誘導空間64を隔てないようにしつつ第3アウト口58を設けないようにし、第3誘導空間64に進入した遊技球も第1アウト口54に誘導されるようにしてもよい。
また上記実施形態では、閉塞部材46が開状態となると第1誘導空間45の下部を塞ぐため、遊技球が第1アウト口54に進入することがないようになっている例を挙げて説明したが、閉塞部材46が開状態となっても遊技球が第1アウト口54に進入することがあるようにしてもよい。
また上記実施形態では、閉塞部材46が、第2始動入賞口42に遊技球が進入可能な開状態と、第2始動入賞口42に遊技球が進入不可能な閉状態との間で動作する例を挙げて説明したが、第2始動入賞口42に遊技球が進入しやすい第1状態と、第2始動入賞口42に遊技球が進入しにくい第2状態との間で動作するようにしてもよい。
また上記実施形態では、始動入賞口ユニット44では、1つのユニットとして第1始動入賞口40、第2始動入賞口42、閉塞部材46、第1誘導空間45、第1アウト口54、第2アウト口56、第3アウト口58、第2誘導空間62および第3誘導空間64が近接するように集約されて形成されている例を挙げて説明したが、1つのユニットとして第2始動入賞口42、閉塞部材46、第1誘導空間45、第1アウト口54が形成されていれば、第1始動入賞口40、第2アウト口56、第3アウト口58、第2誘導空間62および第3誘導空間64の少なくとも1つは、別の部品として遊技機に対して取り付け取り外し可能となっているようにしてもよい。