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JP6666616B2 - 複合型プラネタリウムシステム,個別光学式天体投影機および天体投影方法 - Google Patents

複合型プラネタリウムシステム,個別光学式天体投影機および天体投影方法 Download PDF

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Description

本発明は、ドーム状スクリーンの所定の座標に点状の天体像を投影する個別光学式天体投影機を有する複合型プラネタリウムシステム,複合型プラネタリウムシステムを構築するための個別光学式天体投影機および複数の個別光学式天体投影機の中からそれぞれの天体を投影する個別光学式天体投影機を選択し割り当てる天体投影方法に関する。
(在来の惑星投影機)
従来の光学式プラネタリウムでは、ドームスクリーンの中心に設置した恒星投影機から、あらかじめ恒星の配置に合せて微細な孔パターンを有する恒星原板を用いて多数の恒星を投影していた。高精細な星空を投影可能であり、投影機が有する回転軸を回転させることにより任意の日時や地球上での任意の位置での星空を再現することも可能である。しかし恒星の配置が固定された恒星原板によって固定されているため、視点を恒星間空間で変えたり、長年月の変化に伴う固有運動等を再現することはできなかった。
またドーム中心に光学式恒星投影機を設置しなければならず、客席スペースを制限するほか、投影中の視界を妨げる要因にもなっていた。
また、単一もしくは複数のプロジェクタを使って、コンピュータによりリアルタイムで生成した星空の画像を投影するディジタルプラネタリウムでは、これら光学式プラネタリウムのような機能の制限はないが、ディジタル映像には単位面積あたりの輝度の制限があり、特に明るい星を鮮明かつリアルに投影することができず、結果的に星空のリアリティが十分なものではなかった。
光学式プラネタリウムとディジタル投影技術を用いたディジタルプラネタリウムを併用する複合型プラネタリウムが多数提案され運用されているが、これは光学式プラネタリウムの星空にディジタル投影により補助的な星座線や星座絵などを重ねて投影するにはきわめて有用であるものの、星空自体を精細さを有したままディジタルプラネタリウムのような自在度をもって再現できるものではなく、両者の欠点を補う事はできなかった。また、ディジタル投影による雲や建物などの前景と光学式プラネタリウムによる恒星を同時に投影した場合、この両者が重なり合ってしまい、本来は見えないはずの前景に重なる部分にまで星が投影されてしまい不自然な印象を持たせてしまう問題点があった。
一方、光学式投影機にて所定より明るい恒星を投影し、ディジタル投影により所定より暗い星を投影する複合プラネタリウムが特許文献1で提案されている。この方式によれば、明るい恒星を光学式で投影することにより明るく鮮明に再現することが可能であり、かつ明るい恒星の数は限られていることからそれらを個別にオンオフすることが容易であり、なおかつ暗い星は景色と共にディジタル投影されるから個別にオンオフすることが可能であり、結果的に星空のリアルさを有しながら、ディジタル投影により前景を同時に投影しても、前景に重なる恒星を消すことができるので、前景と共にきわめてリアルな星空を再現可能である。
しかしこの方式でも、従来の光学式プラネタリウムと同様、投影機をドーム中心に設置しなければならないこと、また明るい恒星の配置は光学式投影機によって固定されているために自在に動かす事が難しく、ディジタルプラネタリウムのみで恒星を再現するときのように、視点を恒星間空間の中で移動させたり、長年月の変化による固有運動を再現するまではできないでいた。
一方、単位光点投映筒を任意の投映方向に制御する手段を有するプラネタリウム投映機をプラネタリウムシステムに組み入れる方式が特許文献2で提案されているが、単位光点投映機はドーム内側に設置しなければならず、特に多数の恒星を再現するために単位光点投映機を多数配置した場合は、ドームスクリーンの中心付近に広いスペースを投映機設置のために確保しなければならないため、客席スペースを大きく制限するものとなる。
または客席との重複を避けてドームの周辺に設置した場合は、投影できない方向があったり、ドームスクリーン面との距離が著しく変化するため像の見え方や動きにきわめて不自然さが伴ったりする欠点があった。
特許第5295411号公報 特開2014−224871号公報
このように従来の光学式恒星投影機では、恒星の天球上の座標を変える事ができず、演出上の制限をきたしていた。また、ドーム中心付近に投影機を設置しなければならず、客席スペースを制限し、観客の視界を妨げる要因にもなっていた。また、従来のディジタルプラネタリウムでは、投影可能な単位面積当たりの明るさ、すなわち輝度が制限されるため、特に明るい恒星の再現には不向きで本物の星空のような鮮明な印象を与えることが困難であった。従来の複合式プラネタリウムであっても、恒星の配置を変えることができない点は変わらず、なお、かつ恒星投影機をドーム中心に設置しなければならない問題点も変わらなかった。
単位光点投映機を使う方法では、多数の単位光点投映機をドーム中心付近に設置することは客席スペースを大きく制限し、なおかつドーム周辺に設置すると、投影可能な範囲に制限が伴い、ドームスクリーン全面にわたり自然でリアルな星像を再現することが困難であった。
本発明は、上記の課題を解決するために発案されたものである。
すなわち、ドームスクリーン上の所定の範囲内で所定の座標に天体を投影可能な個別天体投影機をドームスクリーン周辺部に複数配置し、それぞれの設置位置に応じて投影可能な範囲内にある明るい天体に割り当てながら、恒星が位置を変えて当該個別光学式天体投影機の投影可能範囲外に脱したならば、別の個別光学式天体投影機に切り替えることにより、ドームスクリーン全面に渡りそれぞれの恒星をリアルに再現可能とする。そして個別光学式天体投影機はドーム周辺部に設置されるので、客席スペースを占有することがなく、なお、かつ天体の座標は任意に設定可能であるから、ディジタルプラネタリウムと併用して、所定より明るい天体を個別天体投影機で、それ以外の天体をディジタルプラネタリウムによって再現したならば、リアルで鮮明な星空のまま、視点を自在に変えることによるそれぞれの天体の位置変化や、長年月の変化による固有運動も再現することができる複合型プラネタリウムシステムを提供するものである。
また、上記複合型プラネタリウムシステムを実現するためにドーム内の周辺部分に設置可能な個別光学式天体投影機を提供するものである。
さらに複合型プラネタリウムシステムを運用するにあたって、複数の個別光学式天体投影機のうち、割り当てられた個別光学式天体投影機に対し、割り当てを動的に変更し、それぞれの天体がドームスクリーン上の座標を変えた場合であっても、特定の個別光学式天体投影機で投影されるよりも、ドームスクリーン上の広い範囲で星空を再現できる複数の個別光学式天体投影機を備える複合型プラネタリウムシステムにおける天体投影方法を提供するものである。
前記目的を達成するために、本発明による請求項1記載の複合型プラネタリウムシステムは、ドームスクリーンに星空を投影するプラネタリウムにおいて、前記ドームスクリーンを構成するドームの周辺に配置された複数の個別光学式天体投影機と、前記複数の個別光学式天体投影機に接続された制御装置と、を備え、前記複数の個別光学式天体投影機のそれぞれは、ドームスクリーン上の所定の座標に点状の天体像を投影する機能を有し、それぞれドームスクリーンの投影可能範囲を有し、前記制御装置は、複数の天体を前記ドームスクリーン上に投影するに際して、前記複数の個別光学式天体投影機の中からそれぞれの天体を投影する個別光学式天体投影機を選択して割り当て、かつ、投影中に任意の個別光学式天体投影機の投影可能範囲を天体が外れる場合、他の個別光学式天体投影機に切り替えるように前記割り当てを動的に変更することにより、それぞれの天体がドームスクリーン上の座標を変えた場合であっても、特定の個別光学式天体投影機で投影されるよりも、ドームスクリーン上の広い範囲で星空を再現できる機能を有し、前記制御装置は、複数の前記個別光学式天体投影機のそれぞれの個別光学式天体投影機からドームスクリーン上に投影される天体の座標を所定の値に設定可能で、投影像の明るさやオンオフを制御可能となっており、前記制御装置は、複数の個別光学式天体投影機の設置座標と、複数の天体の座標と、それぞれの天体に個別光学式天体投影機を割り当てる割当情報をそれぞれ記憶する記憶機能と、それぞれの個別光学式天体投影機からそれぞれの天体が投影可能範囲に入っているか否かを判定する判定機能とを有し、前記記憶機能と前記判定機能を用いてそれぞれの天体に個別光学式天体投影機を割り当て割当情報を記憶し、天体のドームスクリーン上の座標の変化に伴い、この割当情報を更新する機能を有することを特徴とする。
本発明による請求項2記載の複合型プラネタリウムシステムは、請求項1記載の発明において、前記制御装置が、それぞれの前記個別光学式天体投影機の設置位置と、天体のドームスクリーン上の座標を参照して、それぞれの天体に割り当てる個別光学式天体投影機を決定することを特徴とする。
本発明による請求項3記載の複合型プラネタリウムシステムは、請求項1または2記載の発明において、プロジェクタによりドームスクリーンに天体を投影するディジタル投影機を併設し、それぞれの天体を、前記個別光学式天体投影機で投影するか、前記ディジタル投影機で投影するかを切り替える切替機能を有することを特徴とする。
本発明による請求項4記載の複合型プラネタリウムシステムは、請求項3記載の発明において、所定の天体を投影する際に、所定の天体の明るさの変化に応じて、前記個別光学式天体投影機と前記ディジタル投影機のいずれかで投影するように切り替えることを特徴とする。
本発明による請求項5記載の複合型プラネタリウムシステムは、請求項3記載の発明において、所定の天体を投影する際に、所定の天体の位置の変化に応じて、前記個別光学式天体投影機と前記ディジタル投影機のいずれかで投影するように切り替えることを特徴とする。
本発明による請求項6記載の複合型プラネタリウムシステムは、請求項1,2,3,4または5記載の発明において、個別光学式天体投影機を使用可能であることを示す使用可能フラグを記憶する記憶部を備え、自動または手動により前記使用可能フラグを変更する機能を有し、使用不能とした個別光学式天体投影機を天体に割り当てないようにして不具合のある個別光学式天体投影機を使用しないことを特徴とする。
本発明による請求項7記載の複合型プラネタリウムシステムは、請求項1または2記載の発明において、固定された投影光学系と、2軸以上の自由度を持つ反射鏡を用いて投影像の位置を制御することにより、投影像をドームスクリーン上の所定の座標に投影可能としたことを特徴とする。
本発明による請求項8記載の複合型プラネタリウムシステムは、請求項7記載の発明において、光源の調光によって、または投影光路中の可動絞り、投影光路中の可動フィルタ、もしくは投影光路中の可変透過率フィルタによって、投影像の輝度を変更可能としたことを特徴とする。
本発明による請求項9記載の複合型プラネタリウムシステムは、請求項7または8記載の発明において、複数の色度の異なる光源の光量バランス、または投影光路中の可動カラーフィルタによって、投影像の色を変更可能としたことを特徴とする。
本発明による請求項10記載の複合型プラネタリウムシステムは、請求項7,8または9記載の発明において、前記個別光学式天体投影機の光源に、LEDとレーザダイオードの双方を使用し、双方の光量制御によって、低光量から大光量まで広いダイナミックレンジでの光量変化を実現することを特徴とする。
本発明による請求項11記載の複合型プラネタリウムシステムは、請求項1記載の発明において、前記個別光学式天体投影機は、光源と、光源に対向してピンホールを有し、該ピンホールを通った点状像を投影する、固定された投影筒と、前記投影筒から出射した点状像を反射する反射手段と、前記反射手段をX軸とY軸の2軸方向に独立して回転制御する回転制御機構と、を備え、点状像を前記反射手段によってスクリーンの任意の位置に投影することを特徴とする。
本発明による請求項12記載の天体投影方法は、ドームスクリーンの所定の範囲内に恒星を投影可能な個別光学式天体投影機を複数配置し各個別光学式天体投影機によって複数の天体をドームスクリーンにそれぞれ投影することが可能な天体投影方法であって、高度,方位角によって表現される天体の位置情報を記述するテーブルが制御装置により記憶装置に逐次更新され、高度,方位角が更新された天体の位置情報が地平線上にあるか否かを判断する第1の判断ステップと、前記第1の判断ステップにおいて位置情報が判断された天体が地平線上に存在しない場合、当該天体に割り当てられた個別光学式天体投影機をリリース処理するリリース処理ステップと、天体の明るさが設定値以上であるか否かを判断し、設定値以上の場合、該天体を投影するための割り当てられた個別光学式天体投影機が存在するか否かを判断し、存在するときは割り当てられた個別光学式天体投影機での投影可能範囲内か否かを判断する第2の判断ステップと、前記第2の判断ステップにおいて天体が該天体を投影するための割り当てられた個別光学式天体投影機での投影可能範囲内になかった場合、個別光学式天体投影機に対する該天体の割り当てを、該天体が投影可能範囲内である他の個別光学式天体投影機が存在するときは、当該他の個別光学式天体投影機に切り替えるように変更するアサイン処理ステップと、を含み、前記第1の判断ステップと、前記リリース処理ステップと、前記第2の判断ステップと、前記アサイン処理ステップとを含むプログラムを制御装置により実施することにより、前記テーブルに記述されている天体のうち地平線上に存在し、前記設定値以上の明るさを有し、かつ該天体が投影可能範囲内である個別光学式天体投影機が存在するものは個別光学式天体投影機によって再現し、前記リリース処理は、天体データテーブルに割当投影機番号があった場合、該投影機番号をクリアし、投影機データテーブルに該当する番号の割当天体番号もクリアすることを特徴とする。
本発明による請求項13記載の天体投影方法は、請求項12記載の発明において、ある個別光学式天体投影機から他の個別光学式天体投影機に天体が割り当てられる場合、割り当てられる天体を投影する他の個別光学式天体投影機を予約し、他の個別光学式天体投影機が所定の方向に像を向けるための移動時間によるブランクを発生させない処理をプログラム実施による制御装置で行うことを特徴とする。
本発明による請求項14記載の天体投影方法は、請求項12又は13記載の発明において、前記第2の判断ステップにおいて天体が該天体を投影するための割り当てられた個別光学式天体投影機での投影可能範囲内になかった場合、前記アサイン処理ステップにおいて、個別光学式天体投影機に対する天体の割り当てを、該天体が投影可能範囲内である他の個別光学式天体投影機が存在しないときは、プロジェクタにより前記ドームスクリーンに天体を投影するディジタル投影機に切り替えるように変更することを特徴とする請求項12又は13記載の複合型プラネタリウムシステムにおける天体投影方法。
本発明によれば、以下の種々の効果を得ることができる。
(1)ドーム中心に何らの投影機材を設置することなく、明るい天体もドームスクリーン全面に渡って光学式投影ならではのリアルな星像で投影できる。
(2)天体の位置を自在に変える事が可能であるため、単に地球上から見た星空のみならず、天体間空間での視点の移動や、長年月の固有運動等も再現できる。
(3)個別光学式天体投影機と天体の関係は動的に変更できるため、もし一部の個別光学式天体投影機が故障したとしても、その個別光学式天体投影機を使用不可として他の個別光学式天体投影機で代替が可能となるため、従来の特定の個別光学式天体投影機が特定の天体に専用に割り当てられていた光学式投影機のように、特定の天体が投影できなくなるという不具合を解消することができる。
本発明による複合型プラネタリウムシステムに適用される個別光学式天体投影機の実施の形態を示す図で、構造を説明するための斜視図である。 個別光学式天体投影機の設置位置と投影可能範囲を示した側面図である。 個別光学式天体投影機による投影可能範囲を示した斜視図である。 個別光学式天体投影機による恒星が投影可能範囲に入っているか否かを判定する方法を説明するための図である。 恒星が個別光学式天体投影機の投影可能範囲内に入っているか否かを判定するためのフローチャートである。 複数の個別光学式天体投影機とディジタル投影機を併用した実施の形態を説明するための図で、これらの投影機のドーム内周辺の配置を示す図である。 恒星データテーブルと投影機データテーブルの一例を示す図である。 恒星の個別光学式天体投影機への割当方法を説明するためのフローチャートである。 個別光学式天体投影機の投影可能範囲警告線を説明するための図である。 個別光学式天体投影機の予約機能を加えた恒星データテーブルと投影機データテーブルの一例を示す図である。 個別光学式天体投影機を一方向配列した傾斜型ドームスクリーンでの実施の形態を示す図である。 個別光学式天体投影機の投影筒で恒星の色温度を可変可能とする実施の形態を示す図である。 個別光学式天体投影機の投影筒の光源に白色LEDとレーザダイオードの双方を使用して低光量からきわめて大光量までの広いダイナミックレンジで光量を可変可能とした実施の形態を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳しく説明する。
(個別光学式天体投影機の構造の説明)
図1は本発明による複合プラネタリウムシステムに適用される個別光学式天体投影機の構造例を示す図である。
フォーク10は、X軸1を中心に回転可能な状態で保持されており、X軸モータ3により、歯車を介して駆動される。X軸モータ3の出力軸に固定されたX軸モータ出力ギヤ12はフォーク10に固定されたX軸回転ギヤ11に噛合して、X軸モータ3の回転力をフォーク10に伝達する。一方、反射鏡9は、フォーク10上のY軸2を中心に回転可能な状態で保持されており、Y軸モータ4により、歯車を介して駆動される。Y軸モータ4はフォーク10の延長部10aに固定され、Y軸モータ4の出力軸に固定されたY軸モータ出力ギヤ14はフォーク10に固定されたY軸回転ギヤ13に噛合して、Y軸モータ4の出力を反射鏡9に伝達する。
それぞれのモータ3,4は、例えばマイクロステップ駆動されるステッピングモータであり、十分な分解能で、回転角位置が正確に制御可能な構成になっているものとする。
投影筒5は、光源LED6の光を、ピンホール原板8のピンホールを通して投影レンズ7により平行光に変換することにより、所定の距離のスクリーンに実際の恒星同様に見える点状像を投影可能な構成になっている。この投影筒5の出射光が、反射鏡9に当たる構成で保持されている。
したがって、反射鏡9によって反射された光は、X軸、Y軸それぞれのモータ3,4の角位置制御により、任意の方向に点状像を投影可能となる。
投影筒5のX軸1は、個別光学式天体投影機20の基軸にもなっている。
この実施の形態のように投影筒5は固定され、反射鏡9のみが2軸の自由度で動くことで投影像をドームスクリーンの広範囲に移動させるため、移動速度は高速化しやすく、離れた角度に対しても短時間で像を移動させることができる。
(個別光学式天体投影機の配置の説明)
この個別光学式天体投影機20を、ドームの淵付近に設置した側面図が図2である。
個別光学式天体投影機20からの出射光は、ドームスクリーン21の中で、設置位置の反対側、22で示す範囲内に点状像を投影可能である。それ以外にも投影は可能だが、投影距離が極度に近くなるため、ピントがずれ、像の形が大きく歪む等の問題点が発生するので、ドームの反対側一定範囲に留めるのがよい。この構成では、概ねドームの反対側半分ほどが、投影に適した範囲である。
図3は、個別光学式天体投影機の投影可能範囲を示した斜視図であり、ハッチングで示された領域が投影可能範囲であり、本図ではドームスクリーン全面の半分余りの面積である。
X軸はドームスクリーン上の地平座標にて、方位角が0度方向、つまり方位原点軸を、Y軸は方位角が90度を表す。個別光学式天体投影機20は、この座標で(X、Y、Z)の値に設置され、なお、かつ方位角が角度Aの位置であり、個別光学式天体投影機20の基軸と方位原点軸とのなす角、つまり姿勢角はAである。ここで投影されている恒星23の座標は、この地平座標を極座標で表したAZM,ALTで表す。
図4は、個別光学式天体投影機を原点とし、該投影機の基軸を基準とした座標系に恒星を描き、投影可能範囲を判定する判定方法を説明した図である。
投影可能範囲の限界線30が定められており、基軸と恒星23のなす角25をRとし、基軸と投影可能範囲限界線30のなす角26をRmとする。つまりこの座標系で、恒星23の基軸からの角度RがRm以下であれば、投影可能範囲に入っていると判定できる。
図5は、ある個別光学式天体投影機で、ある恒星が投影可能範囲に含まれるかを判定するフローチャートを示したものである。
恒星の座標(AZM,ALT)は、ドームスクリーンの半径をもとに直交座標(XS ,YS ,ZS )に変換される(ステップ(以下、「S」という)1)。ついで、個別光学式天体投影機の設置座標(X、Y、Z)を減算する処理を行い、恒星の相対直交座標(XS 1 ,YS 1 ,ZS 1 )に変換される(S2)。これを、個別光学式天体投影機の姿勢角で回転することにより、恒星の投影機軸上直交座標(XS 2 ,YS 2 ,ZS 2 )に変換される(S3)。
このXS 2 ,YS 2 ,ZS 2 を、XS を極軸とする極座標に変換することにより(S4)、恒星の投影機軸上極座標(Q,R)が得られる。このRがRm以下であるか否かを判定することにより(S5)、Rm以下ならば投影可能範囲に入っていると判定できる。
なお、ここで用いているステップ(S1〜S5)は、このプラネタリウムシステムが備えている制御装置などの、ある恒星を投影可能範囲と判定するまでの動作手順を示すものである。
(個別光学式天体投影機とディジタル投影機の配置の説明)
図6は、個別光学式天体投影機を16台配置し、ディジタル投影装置を併設してプラネタリウムシステムを構築した実施の形態を示す図である。
個別光学式天体投影機40は図2、図3で示した個別光学式天体投影機20と同様、ドーム周辺に配置され、ドーム内側のスペースを占有することがない。
ディジタルプロジェクタ41は、広角レンズによって、それぞれがドームスクリーンの半分余りの領域を投影可能となっており、正対して設置された2台によってドームスクリーン全面にディジタル投影で恒星や映像を投影可能な構成となっている。
これら16台の個別光学式天体投影機と2台のディジタル投影機は、それぞれの個別光学式天体投影機からそれぞれの投影可能範囲内で、ドームスクリーン上の所定の座標に恒星像を投影し、なお、かつこの恒星像をオンオフ可能であり、ディジタル投影機からも、任意の恒星をドームスクリーン上の任意の座標に投影可能な、制御装置42に接続されている。
(データテーブルの説明)
図7は、この実施の形態における、制御装置内の恒星と投影機のデータ表の一例を示したものである。
恒星は所定の光度より明るい恒星が選ばれ、本図の恒星データテーブルは、割り当てられる恒星を特定する番号,方位角,高度,投影必要,割当投影機番号の項目が設けられ、特定された恒星に対し、それぞれの項目が記述できるようになっている。恒星データテーブルは制御装置内のメモリ部(図示されていない)に記憶され、この恒星データテーブルの例では最も明るい恒星から、13個の恒星が登録されている。それぞれにはAZM,ALTの地平座標が格納されている。この地平座標は、恒星固有の赤道座標から座標変換で得られるものであり、この赤道座標も、固定値であってもよいし、視点の恒星間における移動や、長年月における固有運動によって変化する値であってもよい。
この地平座標のうち、高度ALTが0度以上になると、投影必要フラグがYESとなり、高度が0度以下、つまり地平線下になると投影必要フラグがNOとなる。YESと判定された恒星については、それぞれ個別光学式天体投影機が割り当てられ、割当投影機番号が登録される。NOの天体については個別光学式天体投影機は割り当てられない。
投影機データテーブルは、個別光学式天体投影機を特定する番号,使用可能,設置座標,設置角,割当恒星番号の項目が設けられ、特定された個別光学式天体投影機に対し、それぞれの項目が記述できるようになっている。この投影機データテーブルの例では16個の投影機のデータが格納されており、それぞれのドーム内における設置座標(X,Y,Z)および設置姿勢角(A)が登録されている。この投影機データテーブルにも、それぞれに割り当てられた恒星の番号が登録されている(なお、この項目は必ずしも必要ではないが、説明の便宜のために加えている)。
図8は、それぞれの恒星に個別光学式天体投影機の割当を行うためのフローチャートである。
以下の処理は制御装置42で行われる。
恒星データテーブルの高度、方位角は、必要に応じて赤道座標やその他の座標値をもとに逐次更新される(S801)。
そこで一つずつ恒星を選び出して以下の処理が進められる。
S802で高度ALTの値を判定し、地平線上にあるか否かの判定を行う。0度以下の場合、つまり地平線上にない場合は、その恒星の割当個別光学式天体投影機のリリース処理を行う(S807)。リリース処理は、恒星データテーブルに割当投影機番号があった場合、それをクリアし、投影機データテーブルに該当する番号の割当恒星番号もクリアすることで行う。
もともと割当投影機が存在しなければそのまま何も行わない。リリースされた投影機は待機状態となり、別の恒星にアサイン(割り当て)可能となる。
S802で、選び出した恒星が地平線上にある場合は、つぎにそれが所定の明るさ以上か否か判定する(S803)。恒星データテーブルにはあらかじめ一定の光度より明るい恒星が選ばれており、恒星の光度は本来一定値と思われるが、変光星や、恒星間の視点移動に伴う見かけの明るさの変化、また地平線付近での大気減光などの理由により光度は変化し得る。そのため本実施の形態では光度の判定を逐次行う。
S803で恒星の明るさが所定の値以下であれば、割当投影機をリリースし(S812)、その恒星はディジタル投影する(S813)。明るさが所定の値以上である場合は、つぎに割当投影機の有無によって処理を分ける(S804)。
割当投影機が既にある、即ち既に個別光学式天体投影機がアサインされている場合は、未だその恒星がアサインされた個別光学式天体投影機で投影可能範囲にあるか否かを判定する(S805,S806)。判定してYESであった場合は、そのまま終了して次の恒星に処理を移す。すなわち、リターンしてS802の他の恒星の処理に移行する。NOであった場合は、割当投影機をリリースする(S808)。
S804で割当投影機が無い場合およびS808で割当投影機をリリース処理した後は、投影機のアサイン(割当)を行う。投影機のアサインは、投影機データテーブルから、待機状態のもの、つまり割当恒星番号が空欄であるものを選び出し(S809)、その中でこの恒星を投影可能範囲内に収めているものを選ぶ(S810)。複数見つかった場合は、最初に見つかったものを選ぶのでもよいが、その複数の投影機の中でなるべくその恒星を、投影可能範囲の中心近くとしているものを選ぶのがより良い。投影機を選んだならば、恒星データテーブルの割当投影機番号にその投影機番号を登録し、なお、かつ投影機データテーブルの該当する番号の割当恒星番号に、当該恒星の番号を登録する。この処理によりアサインが完了する(S811)。もし割当可能投影機が一つも見つからなかった場合は、やむなくディジタル投影を行う(S813)。
本図には示していないが、それぞれの恒星に対してアサインされた投影機は、常に当該恒星を所定の位置に投影するためのサーボ制御装置により制御を行なう。
この処理を繰り返すことにより、恒星データテーブルにある恒星のうち地平線上にあるものは個別光学式天体投影機によって再現される。そして位置を変えてその個別光学式天体投影機で再現できなくなった場合は、別の然るべき個別光学式天体投影機が割り当てられ、当該恒星の投影を切り替えて引き継ぐ。もし個別光学式天体投影機の割り当てができなくてもディジタル投影によって当該恒星を再現する。
このような処理によって、これらの恒星は単一の投影機の投影可能範囲に制限されることなくドームスクリーン上のどこに移動しても再現できることになる。また、明るさが変化した場合、所定の光度よりも暗くなった場合にはディジタル投影に切り替わることにより、暗い星の再現に個別光学式天体投影機を必要以上に使用することはない。
個別光学式天体投影機の使用状況は制御装置42の中のデータテーブルで管理されているため、オペレータは、必要に応じて、たとえば待機状態の投影機が何台あるか、等を確認して明るい恒星が全て適切に個別光学式天体投影機で再現されているかを確認することもできる。
また、このフローチャートでは説明していないが、投影機データテーブルには、使用可能フラグが用意されている。これは個別光学式天体投影機自体が正常に作動しているときにはYESとなり、何らかの理由で不具合を起こした時にはNOとなる。NOとなった場合は、恒星へのアサイン時に検索対象から除外する処理を行うことで使用されなくなる。個別光学式天体投影機の正常判定には、システム起動時のセルフチェックで行っても良いし、オペレータが目視で行ったり、時には投影中にどれかの投影機に不具合を発見した時にはその投影機の使用可能フラグをNOに切り替える操作を行い不具合のある投影機を不使用にすることで、投影内容への影響を回避することができる。
(リザーブの説明)
本実施の形態では説明を簡素化するために、恒星が割り当てられた個別光学式天体投影機の投影可能範囲外に出た場合は直ちにリリースし、別の個別光学式天体投影機をアサインするという動作手順の例を説明したが、実際には個別光学式天体投影機が所定の方向に像を向けるためには一定の機械的な移動時間が伴うため、このままでは個別光学式天体投影機の移動時間だけブランクが生じてしまう。従って、そのために予約(リザーブ)という処理を加える。
まずこのリザーブ処理のために、個別光学式天体投影機の投影可能範囲の限界線30だけでなく、その内側に投影可能範囲警告線を設ける。図9では、投影機の投影可能範囲の限界線30の内側に、一定距離を離して投影可能範囲警告線31を設けている。この投影可能範囲警告線31と投影可能範囲限界線30の距離は一定値でもよいが、実際には恒星のドームスクリーン上の移動速度等などによって変えるとなおよい。
ある恒星がある個別光学式天体投影機(現投影機)に割り当てられて投影されているとき、恒星が位置を変えて投影可能範囲の外に逸脱していく場合を考える。
恒星は、まず現投影機の投影可能範囲警告線31を超える。その場合は、現投影機を直ちにリリースせず、割り当てを維持したまま、別の待機状態の個別光学式天体投影機の中から割り当て可能な個別光学式天体投影機を検索する。そして該当する個別光学式天体投影機を予約(リザーブ)する。予約された新たな個別光学式天体投影機(新投影機)は、現投影機と同様に投影像を天体の位置に一致するように2軸の角度制御を行って所定の角度に向かわせる。但しその際に光源はオフしたままとする。新投影機による投影像(光源はオフなので実際に投影はされていない)の位置が十分一致したならば、新投影機の光源をオンし、同時に現投影機をオフして切り替える。現投影機は光源をオフした後にリリースされ、待機状態となる。
この処理を行うために恒星データテーブルを修正したものが図10である。アサインされた投影機番号を記録する割当投影機番号に加え、リザーブ(予約)された投影機番号も記録できるようになっている。例えば、恒星データテーブルで、2番目の恒星に割り当てた個別光学式天体投影機は14であると同時に予約された個別光学式天体投影機は5番となっている。この際に投影機データテーブルでは、14番の個別光学式天体投影機に2番の恒星が登録されていると同時に、5番目の個別光学式天体投影機にも同じく2番の恒星が登録されている。この状態では、2番目の恒星を、14番の個別光学式天体投影機で投影し続けると同時に、14番の個別光学式天体投影機の投影可能範囲警告線31の外にあることを意味し、5番目の個別光学式天体投影機がこの恒星を投影するために角度制御を行なっている最中であることが分かる。
(個別光学式天体投影機を一方向配列した場合のドーム内配置の説明)
図11は、一方向配列した個別光学式天体投影機の傾斜型ドームスクリーンでの実施の形態を示す図である。
ドームスクリーン21の下に階段状の座席があり、ディジタルプロジェクタ41はドーム淵側の上方および下方に正対して設置され、2台でドームスクリーン全面を覆って投影可能になっている。
個別光学式天体投影機40は、一列に並び上方のみに複数配置されている。
そのため全ての個別光学式天体投影機の投影可能範囲はドームスクリーン前方に集中する。この状態で図8のフローチャートに従って制御すると、所定より明るい恒星は前方では個別光学式天体投影機で投影されるが、後方ではすべての個別光学式天体投影機の投影可能範囲を逸脱するため、ディジタル投影されることになる。しかし客席は一列に並び観客は1方向、つまりドーム下方を注視するため、ディジタル投影されても実質的に見た目の印象に与える影響は少ない。傾斜型ドームスクリーンでは観客の視線が集中する特性を生かして、個別光学式天体投影機の数を最小限度とし、ディジタル投影機で補うことにより低コストで高い効果を発揮することが可能である。
(機能付投影ユニットの説明)
図12は、個別光学式天体投影機の投影筒で、恒星の色温度を可変可能とする実施の形態を示す図である。
鏡筒5に投影レンズ7が保持されている。光源LED6から出た光はコンデンサレンズ52によってピンホール原板8に集光され、このピンホールを通った光は可変カラーフィルタ51を通る。可変カラーフィルタ51は、円周方向に色温度が異なるようグラデーションをつけられたフィルタで、ステッピングモータ50の角位置制御により透過する光の色温度が変化し、透過する光色を、赤みがかった色から青みがかった色まで自在に変える事ができる。このカラーフィルタを通った光は投影レンズ7により出射される。
この可変カラーフィルタを、可変透過率フィルタに変えて透過率を変えることにより、恒星の光量を変える事も可能である。調光不能な光源を使う時などは可変透過率フィルタを使うのがよい。また、可変透過率フィルタと可変カラーフィルタを併用してもよいのは勿論である。さらに調光するための可動絞りを挿入することもできる。
このように色や明るさを自在に変えることにより、一つの投影ユニット(個別光学式天体投影機の投影筒部分の構成)であらゆる恒星に割り当てることが可能になる。
(レーザ複合投影ユニットの説明)
図13は、個別光学式天体投影機の投影筒の光源に、白色LEDとレーザダイオードの双方を使用して低光量からきわめて大光量までの広いダイナミックレンジで光量を可変可能とした実施の形態を示す図である。
光源LED6の光はコリメータレンズ53によりコリメートされ、ハーフキューブミラー54を通ってコンデンサレンズ52によりピンホール原板8の上に集光し、投影レンズ7を通して投影される。
通常の光量ではこのLED光源のみを点灯させる。
一方、大光量を得る時は、レーザダイオードを使用する。赤色レーザダイオード57と、緑色レーザダイオード58および青色レーザダイオード59の出射光はコンデンサレンズ56により分岐光ファイバ55の分岐側入射端に集光し、分岐光ファイバ55のバンドル端から出射して白色光となり、この光がコリメータレンズ60を通してハーフキューブミラー54に入射し、反射されて光源LED6の光に重畳してピンホール原板8に集光する。レーザ、LED共に、ハーフキューブミラー54による光量透過率は50%以下となるが、レーザの光量は極めて高いため、LED単独による投影筒よりもはるかに明るい恒星像を投影することができる。これは極めて明るい恒星、特に恒星間飛行により特定の恒星に接近した時のシーンや、超新星爆発の再現等に有用である。
このレーザ光源を複合させる方式はLEDのみの光源に比べて高価となるため、すべての個別光学式天体投影機にレーザ光源を用いるのは総合コストを引き上げてしまうおそれがある。しかしほとんどの場合は、きわめて明るい恒星を再現する時でも、そのような恒星は同時に2個以上が必要な場合は少ない。従って、一部の個別光学式天体投影機のみ、レーザ光源を併用した光源を用いて、特定の明るい星を再現するときのみ割り当てる使い方をするのが有用である。
以上のように本発明によれば、ドーム中心に何らの投影機材を設置することなく、明るい恒星もドームスクリーン全面に渡って光学式投影ならではのリアルな星像で投影でき、しかもその位置を自在に変える事が可能であるため、単に地球上から見た星空のみならず、恒星間空間での視点の移動や、長年月の固有運動等も再現できる、リアルさと高機能を兼ね備えたプラネタリウムを実現できる。
また、個別光学式天体投影機と恒星の関係は動的に変更できるため、もし一部の投影機が故障したとしても、その投影機を使用不可として他の投影機で代替が可能となるため、従来のように特定の投影機が特定の恒星に専用に割り当てられていた光学式投影機のように、特定の恒星が投影できなくなるという不具合を解消し、信頼性の高いシステムとすることができる。加えて、本実施の形態では恒星の再現を前提に説明してきたが、恒星同様の惑星や小惑星、人工衛星や流星等の点状に観測できるあらゆる天体の再現に活用してもよく、この場合も本発明に含まれることは勿論である。
ドーム状スクリーンの所定の座標に点状の天体像を投影する個別光学式天体投影機を有する複合型プラネタリウムシステムである。
1 軸(X軸)
2 軸(Y軸)
3 X軸モータ
4 Y軸モータ
5 投影筒(鏡筒)
6 光源LED
7 投影レンズ
8 ピンホール原板
9 反射鏡
10 フォーク
20,40 個別光学式天体投影機
21 ドームスクリーン
22 投影範囲
23 恒星
25 角度R
26 角度Rm
30 投影可能範囲限界線
31 投影可能範囲警告線
41 ディジタルプロジェクタ
42 制御装置
50 スッピングモータ
51 可変カラーフィルタ
52,56 コンデンサレンズ
53,60 コリメータレンズ
54 ハーフキューブミラー
55 分岐光ファイバ
57 赤色レーザダイオード
58 緑色レーザダイオード
59 青色レーザダイオード

Claims (14)

  1. ドームスクリーンに星空を投影するプラネタリウムにおいて、
    前記ドームスクリーンを構成するドームの周辺に配置された複数の個別光学式天体投影機と、
    前記複数の個別光学式天体投影機に接続された制御装置と、を備え、
    前記複数の個別光学式天体投影機のそれぞれは、ドームスクリーン上の所定の座標に点状の天体像を投影する機能を有し、それぞれドームスクリーンの投影可能範囲を有し、
    前記制御装置は、複数の天体を前記ドームスクリーン上に投影するに際して、前記複数の個別光学式天体投影機の中からそれぞれの天体を投影する個別光学式天体投影機を選択して割り当て、
    かつ、投影中に任意の個別光学式天体投影機の投影可能範囲を天体が外れる場合、他の個別光学式天体投影機に切り替えるように前記割り当てを動的に変更することにより、それぞれの天体がドームスクリーン上の座標を変えた場合であっても、特定の個別光学式天体投影機で投影されるよりも、ドームスクリーン上の広い範囲で星空を再現できる機能を有し、
    前記制御装置は、複数の個別光学式天体投影機のそれぞれの個別光学式天体投影機からドームスクリーン上に投影される天体の座標を所定の値に設定可能で、投影像の明るさやオンオフを制御可能となっており、
    前記制御装置は、前記複数の個別光学式天体投影機の設置座標と、複数の天体の座標と、それぞれの天体に個別光学式天体投影機を割り当てる割当情報をそれぞれ記憶する記憶機能と、
    それぞれの個別光学式天体投影機からそれぞれの天体が投影可能範囲に入っているか否かを判定する判定機能とを有し、
    前記記憶機能と前記判定機能を用いてそれぞれの天体に個別光学式天体投影機を割り当て割当情報を記憶し、天体のドームスクリーン上の座標の変化に伴い、この割当情報を更新する機能を有する
    ことを特徴とする複合型プラネタリウムシステム。
  2. 前記制御装置が、それぞれの前記個別光学式天体投影機の設置位置と、天体のドームスクリーン上の座標を参照して、それぞれの天体に割り当てる個別光学式天体投影機を決定することを特徴とする請求項1記載の複合型プラネタリウムシステム。
  3. プロジェクタによりドームスクリーンに天体を投影するディジタル投影機を併設し、それぞれの天体を、前記個別光学式天体投影機で投影するか、前記ディジタル投影機で投影するかを切り替える切替機能を有することを特徴とする請求項1または2記載の複合型プラネタリウムシステム。
  4. 所定の天体を投影する際に、所定の天体の明るさの変化に応じて、前記個別光学式天体投影機と前記ディジタル投影機のいずれかで投影するように切り替えることを特徴とする請求項3記載の複合型プラネタリウムシステム。
  5. 所定の天体を投影する際に、所定の天体の位置の変化に応じて、前記個別光学式天体投影機と前記ディジタル投影機のいずれかで投影するように切り替えることを特徴とする請求項3記載の複合型プラネタリウムシステム。
  6. 個別光学式天体投影機を使用可能であることを示す使用可能フラグを記憶する記憶部を備え、自動または手動により前記使用可能フラグを変更する機能を有し、
    使用不能とした個別光学式天体投影機を天体に割り当てないようにして不具合のある個別光学式天体投影機を使用しないことを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の複合型プラネタリウムシステム。
  7. 固定された投影光学系と、2軸以上の自由度を持つ反射鏡を用いて投影像の位置を制御することにより、投影像をドームスクリーン上の所定の座標に投影可能としたことを特徴とする請求項1または2記載の複合型プラネタリウムシステム。
  8. 光源の調光によって、または投影光路中の可動絞り、投影光路中の可動フィルタ、もしくは投影光路中の可変透過率フィルタによって、投影像の輝度を変更可能としたことを特徴とする請求項7記載の複合型プラネタリウムシステム。
  9. 複数の色度の異なる光源の光量バランス、または投影光路中の可動カラーフィルタによって、投影像の色を変更可能としたことを特徴とする請求項7または8記載の複合型プラネタリウムシステム。
  10. 前記個別光学式天体投影機の光源に、LEDとレーザダイオードの双方を使用し、双方の光量制御によって、低光量から大光量まで広いダイナミックレンジでの光量変化を実現することを特徴とする請求項7,8または9記載の複合型プラネタリウムシステム。
  11. 前記個別光学式天体投影機は、
    光源と、
    光源に対向してピンホールを有し、該ピンホールを通った点状像を投影する、固定された投影筒と、
    前記投影筒から出射した点状像を反射する反射手段と、
    前記反射手段をX軸とY軸の2軸方向に独立して回転制御する回転制御機構と、を備え、
    点状像を前記反射手段によってスクリーンの任意の位置に投影することを特徴とする請求項1記載の複合型プラネタリウムシステム。
  12. ドームスクリーンの所定の範囲内に恒星を投影可能な個別光学式天体投影機を複数配置し各個別光学式天体投影機によって複数の天体をドームスクリーンにそれぞれ投影することが可能な天体投影方法であって、
    高度,方位角によって表現される天体の位置情報を記述するテーブルが制御装置により記憶装置に逐次更新され、
    高度,方位角が更新された天体の位置情報が地平線上にあるか否かを判断する第1の判断ステップと、
    前記第1の判断ステップにおいて位置情報が判断された天体が地平線上に存在しない場合、当該天体に割り当てられた個別光学式天体投影機をリリース処理するリリース処理ステップと、
    天体の明るさが設定値以上であるか否かを判断し、設定値以上の場合、該天体を投影するための割り当てられた個別光学式天体投影機が存在するか否かを判断し、存在するときは割り当てられた個別光学式天体投影機での投影可能範囲内か否かを判断する第2の判断ステップと、
    前記第2の判断ステップにおいて天体が該天体を投影するための割り当てられた個別光学式天体投影機での投影可能範囲内になかった場合、個別光学式天体投影機に対する該天体の割り当てを、該天体が投影可能範囲内である他の個別光学式天体投影機が存在するときは、当該他の個別光学式天体投影機に切り替えるように変更するアサイン処理ステップと、を含み、
    前記第1の判断ステップと、前記リリース処理ステップと、前記第2の判断ステップと、前記アサイン処理ステップとを含むプログラムを制御装置により実施することにより、前記テーブルに記述されている天体のうち地平線上に存在し、前記設定値以上の明るさを有し、かつ該天体が投影可能範囲内である個別光学式天体投影機が存在するものは個別光学式天体投影機によって再現し、
    前記リリース処理は、天体データテーブルに割当投影機番号があった場合、該投影機番号をクリアし、投影機データテーブルに該当する番号の割当天体番号もクリアすることを特徴とする複数の個別光学式天体投影機を備える複合型プラネタリウムシステムにおける天体投影方法。
  13. ある個別光学式天体投影機から他の個別光学式天体投影機に天体が割り当てられる場合、割り当てられる天体を投影する他の個別光学式天体投影機を予約し、他の個別光学式天体投影機が所定の方向に像を向けるための移動時間によるブランクを発生させない処理をプログラム実施による制御装置で行うことを特徴とする請求項12記載の複合型プラネタリウムシステムにおける天体投影方法。
  14. 前記第2の判断ステップにおいて天体が該天体を投影するための割り当てられた個別光学式天体投影機での投影可能範囲内になかった場合、前記アサイン処理ステップにおいて、個別光学式天体投影機に対する天体の割り当てを、該天体が投影可能範囲内である他の個別光学式天体投影機がないときは、ディジタル投影機に切り替えるように変更することを特徴とする請求項12又は13記載の複合型プラネタリウムシステムにおける天体投影方法。
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