JP6665643B2 - 拡径管部品の製造方法および製造装置 - Google Patents
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Description
同心拡管パンチを、前記筒体の軸方向へ押し込んで前記筒体に同心拡管加工を行うことにより、第1の中間成形品を製造する少なくとも一つの同心拡管工程と、
前記変化部の内面形状と合致する外面形状を有する偏心拡管パンチを、前記変化部の外面形状と合致する内面形状を有する金型に設置された前記第1の中間成形品における前記同心拡管加工が行われた部分の軸方向へ押し込んで前記第1の中間成形品に偏心拡管加工を行うことにより、前記変化部の形状を有するとともに最終製品である拡径管部品よりも端部が拡管されている第2の中間成形品を製造する偏心拡管工程と、
前記拡径部の外面形状と合致する内面形状を有する縮径パンチを、前記第2の中間成形品の前記端部の外側に押し込んで前記第2の中間成形品の前記端部に縮径加工(口絞り加工)を行う縮径加工工程と
を含むことを特徴とする拡径管部品の製造方法。
前記筒体の軸方向へ押し込まれ、前記筒体に同心拡管加工を行うことにより、第1の中間成形品を製造する少なくとも一つの同心拡管パンチと、
前記変化部の外面形状と合致する内面形状を有する金型と、
前記変化部の内面形状と合致する外面形状を有し、前記金型に設置された前記第1の中間成形品における前記同心拡管加工が行われた部分の軸方向へ押し込まれ、前記第1の中間成形品に偏心拡管加工を行うことにより、前記変化部の形状を有するとともに最終製品である拡径管部品よりも端部が拡管されている第2の中間成形品を製造する偏心拡管パンチと、
前記拡径部の外面形状と合致する内面形状を有し、前記第2の中間成形品の前記端部の外側に押し込むことにより、前記第2の中間成形品の前記端部に縮径加工を行う縮径パンチと
を備えることを特徴とする拡径管部品の製造装置。
図1は、本発明により製造される拡径管部品の一例を示す断面図である。
図2(a)〜図2(e)は、本発明の好ましい製造工程を経時的に示す説明図である。
図2(a)に示すように、同心拡管パンチ1は、筒体Pの拡管加工孔側の端部Pa側から筒体Pの軸方向へ押し込まれ、筒体Pに同心拡管加工を行うことにより、第1の中間成形品P1を製造する。
図2(d)に示すように、偏心拡管パンチ2は、所望の拡径管部品P3の変化部P32の内面形状と合致する外面形状を有する。偏心拡管パンチ2は、金型4に設置された第1の中間成形品P1または第1cの中間成形品P1cにおける同心拡管加工が行われた部分の軸方向へ押し込まれ、第1の中間成形品P1または第1cの中間成形品P1cに偏心拡管加工を行うことにより、変化部P32の形状を有するとともに最終製品である拡径管部品P3よりも端部が拡管されている第2の中間成形品P2を製造する。
図2(e)に示すように、縮径パンチ3は、所望の拡径管部品の拡径部P33の外面形状と合致する内面形状を有する。縮径パンチ3は、第2の中間成形品P2における偏心拡管が行われた部分の端部の外側に押し込まれ、第2の中間成形品P2の端部に縮径加工を行うことにより、所望の拡径管部品P3を製造する。
金型4は、第2の中間成形品P2を内部に配置でき、拡径管部品P3(最終製品の形状)の変化部P32の外面形状と合致する内面形状を有する。
本発明に係る製造方法は、同心拡管工程、偏心拡管工程、縮径加工工程を含む。
図2(a)に示すように、同心拡管工程では、筒体Pの拡管加工孔側の端部側から筒体Pの軸方向へ、同心拡管パンチ1を押し込んで筒体Pに同心拡管加工を行うことにより、第1の中間成形品P1を製造する。
図2(d)に示すように、偏心拡管工程では、変化部P32の内面形状と合致する外面形状を有する偏心拡管パンチ2と、変化部P32の外面形状と合致する内面形状を有する金型4を用いる。
図2(e)に示すように、縮径加工工程では、拡径部P33の外面形状と合致する内面形状を有する縮径パンチ3を、第2の中間成形品P2の端部の外側に押し込んで第2の中間成形品P2の端部に縮径加工を行う。
図2(a)に示すように、第1の拡管工程では、本発明において製造される所望の拡径管部品P3の変化部P32の傾斜角αよりもパンチ半角β1が大きいとともに筒体Pの内径よりも大きく、変化部P32の内径よりも小さい外径d1を有する第1の同心拡管パンチ1aを用いる。筒体Pの端部側から、筒体Pの軸方向へ、第1の同心拡管パンチ1aを押し込むことにより、筒体Pを拡管加工して、第1aの中間成形品P1aを製造する。
図2(b)に示すように、第2の拡管工程では、本発明において製造される所望の拡径管部品の変化部P32における所定の傾斜角αよりもパンチ半角β2が大きいとともに筒体Pの内径よりも大きく、変化部P32の内径よりも小さい外径d2を有する第2の同心拡管パンチ1bを用いる。第1aの中間成形品P1aの拡管加工孔側の端部から第1aの中間成形品P1aの軸方向へ、第1の同心拡管工程による第1の同心拡管パンチの押し込み位置の手前まで第2の拡管パンチ1bを押し込むことにより、第1aの中間成形品P1aを拡管加工して、第1bの中間成形品P1bを製造する。
図2(c)に示すように、第3の拡管工程では、本発明において製造される所望の拡径管部品の変化部P32における所定の傾斜角αよりもパンチ半角β3が大きいとともに筒体Pの内径よりも大きく、変化部P32の内径よりも小さい外径d3を有する第3の同心拡管パンチ1cを用いる。第1bの中間成形品P1bの拡管加工孔側の端部から第1bの中間成形品P1bの軸方向へ、第2の同心拡管工程による第2の同心拡管パンチの押し込み位置の手前まで第3の拡管パンチ1cを押し込むことにより、第1bの中間成形品P1bを拡管加工して、第1cの中間成形品P1cを製造する。
本発明は、例えば、
(a)口広げ成形前素材鋼管の平均肉厚をt0とし、外径をDとした場合に、比(t0/D)が0.005〜0.3の範囲、かつt0=0.5〜30mm、D=15〜700mmの範囲で、
(b)口広げ成形前の素材鋼管の肉厚をt0とし、端部口広げ鋼管の軸方向端部における口広げ成形後の肉厚をt1とした場合の減肉率「{(t0−t1)/t0}×100(%)」が0〜40で、
(c)端部口広げ鋼管の軸方向端部への口広げ成形した拡径部分の長さL(mm)が0D〜10Dの範囲で、
(d)端部口広げ鋼管の加工硬化係数(歪み効果指数)n値は0.005〜0.4の範囲で、
(e)端部口広げ鋼管の深絞り性を表す特性値であるr値は0.3〜4.0の範囲で、それぞれ適用することができる。特に、口広げ成形においては、n値は小さすぎると成形荷重が大きくなるため座屈し易くなり、一方、r値は小さすぎると材料が流入しづらくなるため成形性に劣る(成形できる拡管率が低下する)。
2:偏心拡管パンチ
3:縮径パンチ
4:金型
Claims (14)
- 第1軸方向に延びかつ金属製の素材である筒体に加工を行って、前記第1軸方向に延びかつ所定の径を有する一般部と、前記筒体の先端に形成されるとともに前記一般部に対して所定の大きさに拡径され、前記第1軸方向に対して所定の交差角で偏心する第2軸方向を有する拡径部と、前記一般部と前記拡径部との間に形成されるとともに前記一般部から前記拡径部に向かって所定の傾斜角に拡径する変化部とを有する拡径管部品を製造する方法であって、
同心拡管パンチを、前記筒体の前記先端から前記第1軸方向へ押し込んで前記筒体に同心拡管加工を行うことにより、第1の中間成形品を製造する少なくとも一つの同心拡管工程と、
前記変化部の内面形状と合致する外面形状を有する偏心拡管パンチを、前記変化部の外面形状と合致する内面形状を有する金型に設置された前記第1の中間成形品における前記同心拡管加工が行われた部分に対して前記第1軸方向へ押し込んで前記第1の中間成形品に偏心拡管加工を行うことにより、前記変化部の形状を有するとともに最終製品である拡径管部品よりも端部が拡管されている第2の中間成形品を製造する偏心拡管工程と、
前記拡径部の外面形状と合致する内面形状を有する縮径パンチを、前記第2の中間成形品の前記端部の外側に押し込んで前記第2の中間成形品の前記端部に縮径加工を行うことにより前記拡径部を形成する縮径加工工程と
を含むことを特徴とする拡径管部品の製造方法。 - 前記縮径パンチは、前記第1軸方向へ、前記第2の中間成形品の前記端部の外側から押し込むことにより、縮径加工することを特徴とする請求項1に記載された拡径管部品の製造方法。
- 前記同心拡管工程は、前記変化部の前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに、前記筒体の内径よりも大きく、前記変化部の内径よりも小さい外径を有する同心拡管パンチを前記第1軸方向へ押し込むことにより、前記筒体を拡管率25%以下で同心拡管加工することを特徴とする請求項1または請求項2に記載された拡径管部品の製造方法。
- 前記拡径部の先端に形成される減肉部を切断する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造方法。
- 前記筒体は溶接管であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造方法。
- 前記素材は、590MPa以上の引張強度を有することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造方法。
- 前記拡径管部品が自動車または自動二輪車のエンジン排気系マフラーまたは触媒ケースであることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造方法。
- 第1軸方向に延びかつ金属製の素材である筒体に加工を行って、前記第1軸方向に延びかつ所定の径を有する一般部と、前記筒体の先端に形成されるとともに前記一般部に対して所定の大きさに拡径され、前記第1軸方向に対して所定の交差角で偏心する第2軸方向を有する拡径部と、前記一般部と前記拡径部との間に形成されるとともに前記一般部から前記拡径部に向かって所定の傾斜角に拡径する変化部とを有する拡径管部品を製造する装置であって、
前記筒体の前記先端から前記第1軸方向へ押し込まれ、前記筒体に同心拡管加工を行うことにより、第1の中間成形品を製造する少なくとも一つの同心拡管パンチと、
前記変化部の外面形状と合致する内面形状を有する金型と、
前記変化部の内面形状と合致する外面形状を有し、前記金型に設置された前記第1の中間成形品における前記同心拡管加工が行われた部分に対して前記第1軸方向へ押し込まれ、前記第1の中間成形品に偏心拡管加工を行うことにより、前記変化部の形状を有するとともに最終製品である拡径管部品よりも端部が拡管されている第2の中間成形品を製造する偏心拡管パンチと、
前記拡径部の外面形状と合致する内面形状を有し、前記第2の中間成形品の前記端部の外側に押し込まれ、前記第2の中間成形品の前記端部に縮径加工を行うことにより前記拡径部を形成する縮径パンチと
を備えることを特徴とする拡径管部品の製造装置。 - 前記縮径パンチは、前記第1軸方向へ、前記第2の中間成形品の外側から押し込まれることを特徴とする請求項8に記載された拡径管部品の製造装置。
- 前記同心拡管パンチは、前記変化部の前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記筒体の内径よりも大きく、前記変化部の内径よりも小さい外径を有し、前記第1軸方向へ押し込まれることにより、前記筒体を拡管率25%以下で拡管加工することを特徴とする請求項8または請求項9に記載された拡径管部品の製造装置。
- 前記拡径部の先端に形成される減肉部を切断する切断手段をさらに備えることを特徴とする請求項8から請求項10までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造装置。
- 前記素材が溶接管であることを特徴とする請求項8から請求項11までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造装置。
- 前記素材が、590MPa以上の引張強度を有することを特徴とする請求項8から請求項12までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造装置。
- 前記拡径管部品が自動車または自動二輪車のエンジン排気系マフラーまたは触媒ケースであることを特徴とする請求項8から請求項13までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造装置。
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