JP6663794B2 - ガス栓におけるパージ構造 - Google Patents
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Description
せん収容部(51)に収容されるせんには、通常のガス回路用の通過孔とこれに連通する検圧用の補助溝とが形成されており、ロック機構を解除することにより、せんを、通常の開閉操作位置から、前記補助溝を介して前記通過孔と検査口(5)とが連通するガス圧検査・パージ位置へ回動操作することができる。
同図に示すものでは、詰栓(4)のネジ軸(41)を中空に形成すると共に、その先端には雄ネジ部(42)が、頭部近傍には複数の貫通孔(40)がそれぞれ形成されている。他方、検査口(5)を構成している筒体内の奥には、雄ネジ部(42)が螺合可能な雌ネジ部が形成されると共に、筒体の開放端近傍に、雄ネジ部を抜け止め状態に保持する抜け止め手段が形成されている。
この従来のものでは、雄ネジ部(42)を検査口(5)内の雌ネジ部に螺合させることにより、検査口(5)は詰栓(4)によって閉塞される。また、詰栓(4)を緩めることにより、検査口(5)は、詰栓(4)の中空のネジ軸(41)内及び貫通孔(40)を介して外部に開放する。この開放状態にて、詰栓(4)は検査口(5)内に抜け止め状態に保持される構成となっているから、ガス圧検査やエアパージの作業時にも詰栓(4)が検査口(5)から取り外されることはなく、詰栓(4)を紛失してしまうという問題はない。
前記詰栓は、前記パージ筒内に開閉自在に収容され、
前記パージ筒にパージ用工具本体が脱着可能に且つ気密状態に外嵌し、
前記パージ用工具本体には、前記詰栓を開閉操作可能な操作部と、
前記パージ筒に取り付けられた前記パージ用工具本体を前記パージ筒に対して抜け止め状態にロックするロック手段と、
出口筒が設けられ、
前記操作部の操作により、前記詰栓が前記操作部と共に、前記パージ筒の軸方向に進退移動するように設定されており、
前記詰栓が開放位置に移動した状態では、前記ロック手段によるロック状態が解除不能となり、
前記詰栓が閉塞された状態で、前記ロック状態は解除可能となるように設定されている』ことである。
通常の使用時においては、検査口に設けられたパージ筒は詰栓によって閉塞されている。ガス圧検査やエアパージを行う際には、パージ筒にパージ用工具本体を取り付ける。パージ用工具本体は、ロック手段により、パージ筒に対して抜け止め状態に保持される。パージ用工具本体の出口筒に、ガス圧検査具やエアパージ用のゴム管やソケットを装着させ、操作部を操作して、詰栓を前記操作部と共に開放位置にまで移動させて、パージ筒を開放させる。このとき、前記ロック手段によるロック状態は解除不能となるように設定されているから、パージ筒が開放状態にあるときには、パージ用工具本体はパージ筒に対して抜け止め状態に保持され、取り外すことはできない。
ガス栓検圧又はエアパージ作業終了後、パージ用工具本体をパージ筒から取り外すには、操作部を操作して、前記詰栓が閉塞位置に達するまで復帰移動させる。これにより、パージ筒は閉塞されると共に、前記ロック手段は解除可能となるから、パージ用工具本体をパージ筒から取り外すことができる。
前記操作部は、連結軸を介して、前記ネジ栓を回動可能とし、
前記操作部と前記連結軸と前記ネジ栓とは、係合部により相互に相対回動阻止状態に連結されている』ものでは、パージ筒に対してネジ栓を締め付け又は緩めることにより、パージ筒を開閉操作できるようにしたもので、操作部を回動させることにより、連結軸を介して、ネジ栓をパージ筒に螺合させることにより、操作部、連結軸及びネジ栓を、同時に進退移動させることができる。
前記パージ用工具本体の一方の開放端部に、前記鍔部と同大同形の係合孔部が設けられ、
前記ロック手段は、前記パージ用工具本体に備えられ且つ付勢手段によって前記ガス栓本体側に付勢されている係合ピンとし、
前記鍔部が前記係合孔部に挿通後に前記パージ用工具本体の内側から前記係合孔部の周辺に係合するように、前記パージ用工具本体がパージ筒に対して回動した状態にて、前記係合ピンの一端が係合する係合凹部が前記ガス栓本体に形成されている』ことである。
なお、この係合ピンは、詰栓が開放位置にあるときは前記一端は前記係合凹部から引き抜くことができず、詰栓が閉塞位置にあるときは前記一端は前記係合凹部から引き抜くことができるように設定されている。
前記パージ用工具本体の側壁に沿って、前記係合ピンが収容される係合ピン収容部が設けられ、
前記係合ピン収容部には、前記ロック解除用ボタンが収容可能なボタン収容室が形成されており、
前記ボタン収容室は、一側方が前記操作部側に開放するように形成され、
前記詰栓が閉塞位置にあるときは、前記操作部は、前記ボタン収容室の前記一側方が開いた状態となる位置に配され、
前記詰栓を開放位置へ移動させたとき、前記操作部は、前記ボタン収容室の前記一側方を閉じる位置に配されている』ことである。
パージ筒が詰栓によって閉塞された状態では、操作部は最もパージ用本体側に位置しており、この状態では、ボタン収容室の一側方は開いた状態となっている。よって、この一側方の開放部分からロック解除用ボタンを引き上げれば、係合ピンの前記一端を前記係合凹部から引き抜くことができ、パージ用工具本体をロック状態から解除することができ、パージ用工具本体を回動させてパージ筒から取り外すことができる。
また、パージ筒が開放している状態では、操作部は最もパージ用工具本体から離れた状態に位置しており、そのときの操作部は前記ボタン収容室の一側方を閉じる位置にある。この状態では、係止ピンのロック解除用ボタンは、前記操作部が邪魔になって操作することができず、係合ピンの前記一端を係合凹部から引き上げることができない。このように、パージ筒が開放した状態では、係止ピンによるロック状態は解除することができないから、パージ用工具本体は回動阻止状態に保持されたままであり、パージ筒から取り外すことができない。
また、詰栓が開放状態にあるときは、パージ用工具本体は、ロック手段により、パージ筒に抜け止め状態にロックされた状態に保持されて、前記ロック手段は、詰栓でパージ筒を閉塞させないと解除できない構成となっているから、ガス圧検査やエアパージの作業終了後に、ロック手段を解除してパージ用工具本体が取り外されるときには、詰栓は必然的にパージ筒を閉塞した状態となっている。よって、詰栓の閉め忘れを確実に防止することができる。
本発明の実施の形態の検査口付きガス栓は、図1及び図2に示すように、せん収容部(11)の両側に、ガス管接続筒部(1a)(1b)が連設されている、直線型のガス栓であり、ガス栓本体(1)の上流側のガス管接続用筒部(1a)から下流側のガス管接続用筒状部(1b)まで直線状のガス流路(10)が形成されている。
せん収容部(11)には、図4及び図5に示すように、ガス通路孔(60)が貫通するせん(6)が回動自在に収容されており、せん収容部(11)の胴部のうち、上流側のガス管接続用筒状部(1a)側から見て右側面で且つ上流側寄りに、検圧口(12)が開放している。なお、検査口(12)には、図2に示すように、パージ筒(13)が螺合接続されると共に、パージ筒(13)内には詰栓としてのネジ栓(14)が頭部(14a)までねじ込まれて閉塞された状態となっている。
また、検査口(12)の基端部となるガス栓本体(1)の側壁のうち、下流側のガス管接続用筒状部(1b)寄りには、図2に示すように、平面部(15)と、パージ筒部(13)側から見て平面部(15)よりも反時計回りの方向に位置する係合凹部(16)が形成されている。
通常の使用時においては、前記回動規制機構によって、せん(6)のガス通過孔(60)が、図4に示すような、ガス流路(10)に開放する全開状態から、図示しないが、せんの摺動部によってガス流路(10)が閉塞される全閉状態との間の90度の範囲に規制されており、この開閉操作範囲内で回動する操作つまみ(17)は、回動規制機構に設けられたロック機構を意図的に解除させない限り、前記開閉操作位置を超えて回動させることはできない構造になっており、図5に示すような、ガス流路(10)とパージ筒(13)とがせん(6)のガス通過孔(60)を介して連通するガス圧検査・パージ位置に到達させることはできない。
パージ用工具本体(2)のケース体(20)の側壁には、出口筒として、ソケットが脱着自在なプラグ筒(21)が突設されている。また、ケース体(20)のパージ筒(13)側の一端(20a)には、図1の(A)に示すように、鍔部(13a)と略同大同形の係合孔部(23)が形成されてあり、他端(20b)には、後述する操作部(25)がちょうど収容可能な大きさの操作部収容部(24)が他端(20b)に開放するように形成されている。
また、ケース体(20)内には、ネジ栓(14)の頭部(14a)の三つの係合孔(h)に係合してネジ栓(14)を回動させるための三つの係合突起を先端部に備えた連結軸(22)が、コイルバネ(S1)によって、バネ受け用フランジ板(22a)側に付勢された状態で収容されている。この連結軸(22)には、固定ネジ(B)によって、操作部(25)が相対回動阻止状態にネジ止めされている。
係合ピン(3)は細軸部(3a)と太軸部(3b)とからなり、係合ピン収容部(26)には、細軸部(3a)の先端に具備させるロック解除用ボタン(31)がちょうど収容可能なボタン収容室(26a)が、操作部収容部(24)と同じ方向に開放するように形成されている。このボタン収容室(26a)は、一側方が操作部収容部(24)の開放端側に開放するように、三方が囲まれた横断面略コ字状に形成されている。
この係合ピン(3)を細軸部(3a)側から、係合ピン収容部(26)に、ケース体(20)の前記一端(20a)側から、コイルバネ(S2)を介して差し込み、細軸部(3a)の先端をボタン収容室(26a)の貫通孔(26b)からボタン収容室(26a)内に突出させると共に、その突出端に、ロック解除用ボタン(31)を螺合接続させる。これにより、係合ピン(3)は、係合ピン収容部(26)内に、抜け止め状態に保持されると共に、コイルバネ(S2)の付勢力によって、太軸部(3b)の先端の係合突起(30)が、係合ピン収容部(26)から、ケース体(20)の一端(20a)側に突出する態様となる。
これには、パージ用工具本体(2)のケース体(20)の一端(20a)に形成されている係合孔部(23)の形状を、パージ筒(13)の鍔部(13a)の形状に合わせると共に、係合ピン収容部(26)から突出している係合ピン(3)の係合突起(30)が、ガス栓本体(1)の平面部(15)に対応するように、ケース体(20)の向きを調節し、係合孔部(23)に鍔部(13a)を挿通させる。図3は、係合孔部(23)に鍔部(13a)を挿通させた直後の様子を示しており、係合ピン(3)は、係合突起(30)の先端が平面部(15)に当たって押されることにより、ロック解除用ボタン(31)がボタン収容室(26a)から突出した状態となっている。
パージ用工具本体(2)を取り外すには、ケース体(20)をパージ筒(13)に抜け止め状態にロックしている係合ピン(3)の係合状態を解除しなければならないが、図5に示すように、ネジ栓(14)がパージ筒(13)を開放する方向に緩められたままでは、操作部(25)が邪魔になって、係合ピン(3)のロック解除用ボタン(31)をボタン収容室(26a)から引き出す操作ができない。
ロック解除用ボタン(31)を引き上げることにより、係合ピン(3)の係合突起(30)と係合凹部(16)との係合が解除され、パージ用工具本体(2)はガス栓本体(1)に対して回動自在となる。
パージ用工具本体(2)を回動させることにより、パージ筒(13)の鍔部(13a)に、ケース体(20)の係合孔部(23)を合わせば、パージ用工具本体(2)はガス栓本体(1)から引き抜くことができる。
また、ガス圧検査やエアパージの作業時でも、ネジ栓(14)は取り外されることはないから、紛失する不都合もない。
なお、パージ筒(13)の鍔部(13a)と、ケース体(20)の係合孔部(23)の形状は、円形以外なら、他の多角形状であっても良い。
(12)・・・・・・・・検査口
(13)・・・・・・・・パージ筒
(14)・・・・・・・・ネジ栓
(2) ・・・・・・・・パージ用工具本体
(21)・・・・・・・・プラグ筒(出口筒)
(22)・・・・・・・・専用工具
(25)・・・・・・・・操作部
(3) ・・・・・・・・係合ピン(ロック手段)
Claims (4)
- ガス栓本体にガス圧検査用又はエアパージ用の検査口が設けられ、前記検査口は、不使用時には詰栓によって閉塞され、ガス圧検査やエアパージの作業時には前記詰栓による閉塞状態が解除されて開放されると共に前記検査口にパージ用工具が接続されるガス栓におけるパージ構造において、
前記検査口にパージ筒が設けられ、
前記詰栓は、前記パージ筒内に開閉自在に収容され、
前記パージ筒にパージ用工具本体が脱着可能に且つ気密状態に外嵌し、
前記パージ用工具本体には、前記詰栓を開閉操作可能な操作部と、
前記パージ筒に取り付けられた前記パージ用工具本体を前記パージ筒に対して抜け止め状態にロックするロック手段と、
出口筒が設けられ、
前記操作部の操作により、前記詰栓が前記操作部と共に、前記パージ筒の軸方向に進退移動するように設定されており、
前記詰栓が開放位置に移動した状態では、前記ロック手段によるロック状態が解除不能となり、
前記詰栓が閉塞された状態で、前記ロック状態は解除可能となるように設定されているガス栓におけるパージ構造。 - 請求項1に記載のガス栓におけるパージ構造において、
前記詰栓は、前記パージ筒内に締め付け状態で収容されるネジ栓とし、
前記操作部は、連結軸を介して、前記ネジ栓を回動可能とし、
前記操作部と前記連結軸と前記ネジ栓とは、係合部により相互に相対回動阻止状態に連結されているガス栓におけるパージ構造。 - 請求項1又は2に記載のガス栓におけるパージ構造において、
前記パージ筒の胴部に鍔部が外方に突設され、
前記パージ用工具本体の一方の開放端部に、前記鍔部と同大同形の係合孔部が設けられ、
前記ロック手段は、前記パージ用工具本体に備えられ且つ付勢手段によって前記ガス栓本体側に付勢されている係合ピンとし、
前記鍔部が前記係合孔部に挿通後に前記パージ用工具本体の内側から前記係合孔部の周辺に係合するように、前記パージ用工具本体がパージ筒に対して回動した状態にて、前記係合ピンの一端が係合する係合凹部が前記ガス栓本体に形成されているガス栓におけるパージ構造。 - 請求項3に記載のガス栓におけるパージ構造において、
前記係合ピンの他端には、前記係合ピンの前記係合凹部への係合を解除操作可能なロック解除用ボタンが設けられ、
前記パージ用工具本体の側壁に沿って、前記係合ピンが収容される係合ピン収容部が設けられ、
前記係合ピン収容部には、前記ロック解除用ボタンが収容可能なボタン収容室が形成されており、
前記ボタン収容室は、一側方が前記操作部側に開放するように形成され、
前記詰栓が閉塞位置にあるときは、前記操作部は、前記ボタン収容室の前記一側方が開いた状態となる位置に配され、
前記詰栓を開放位置へ移動させたとき、前記操作部は、前記ボタン収容室の前記一側方を閉じる位置に配されているガス栓におけるパージ構造。
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