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JP6661947B2 - 蛍光画像撮影装置及び蛍光画像撮影方法 - Google Patents

蛍光画像撮影装置及び蛍光画像撮影方法 Download PDF

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JP6661947B2 JP2015195954A JP2015195954A JP6661947B2 JP 6661947 B2 JP6661947 B2 JP 6661947B2 JP 2015195954 A JP2015195954 A JP 2015195954A JP 2015195954 A JP2015195954 A JP 2015195954A JP 6661947 B2 JP6661947 B2 JP 6661947B2
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Description

本発明は、試料において発生した蛍光を撮影する蛍光画像撮影装置及び蛍光画像撮影方法に関する。
短時間のうちに、かつ効率的に試料の化学反応を分析する装置としてマイクロチャンバが知られている。マイクロチャンバにおいては、試料が化学反応をすることによって発光ないし、励起光を当てることで蛍光を発生する。マイクロチャンバを使った分析では、試料を拡大して見ることの出来る光学顕微鏡、デジタル顕微鏡等の装置を使って活性状態の試料を蛍光や発光を手がかりに観察する。試料は例えばタンパク質や核酸といった生体分子であり、観察によって生体分子の機能や活性度に係る情報を得ることができる。
上記した生体分子の観察では、個々識別した状態で1個ごとに生体分子の特性を測定することを「1分子測定」という。なお、やむを得ず3個程度まで含む場合もある。1分子測定では、光学顕微鏡の分解能が数百nmという可視光の波長程度であるにも関わらず、生体分子は蛍光色素を使って標識することで観察可能となっている。一分子測定では、試料の生体分子を活性な状態にしておく必要があるため、
試料を水溶液中で取り扱っている。試料を保持する水溶液を、以降「試料溶液」と記す。
マイクロチャンバに生体分子を含む試料が保持された状態で封止されたものを、本明細書では「生体分子解析チップ」と記す。生体分子解析チップの蛍光顕微鏡を使った一分子測定は、試料が発生する蛍光の強度を判定するものでなく、蛍光を「有」と「無」の2値で判定する。このため、生体分子解析チップの観察には、蛍光値をリニア(線形)に数値化することが可能な専用の大掛かりな蛍光顕微鏡は必要ではなく、演算装置(Central Processing Unit)とデジタルカメラを備えたスマートフォン等の携帯型の通信機器を使っても蛍光の検出が可能であると考えられる。
生体分子解析チップは、基本的にはプレパラートと同様に、スライドガラスとカバーガラスのような構成を有する。スライドガラスまたはカバーガラスには微少な穴部が多数規則的に形成されていて、試料溶液はスライドガラスとカバーガラスとの間に挟持される。試料溶液は、微小容器内を満たしていて、各穴の内部には生体分子が0から1個存在している。時には3個程度まで入る場合もある。
観察対象の生体分子を識別するため、生体分子の個々には蛍光標識が付加される。また、生体分子を容易に観察するため、生体分子に金コロイドまたは微小粒子等が付加される。微小粒子としては、ポリスチレンビーズ、磁気ビーズ等が使用される。生体分子に蛍光標識や微小粒子を付加することにより、一分子測定では、光学顕微鏡の分解能では見ることが難しい大きさの分子を可視化することができる。ただし、このような観察方法は、観察されるべき対象物が一分子または数分子の生体分子等であり、それら一つ一つが識別できる様に凝集せずに分散している必要がある。試料液中の対象物(タンパク質)濃度が通常の生化学的な実験に比して、極めて低くなっている(例えば、約10pM(ピコモーラー:10−9mol/L)程度)ことが条件となる。
また、生化学的、化学的または医学的実験において、マイクロマシン技術(MEMS:マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)を用いて化学分析システムを小型化したマイクロ流体システムが利用されている。マイクロ流体システムでは、エッチング技術やフォトリソグラフィ技術等を用いて微細な流路構造を有するマイクロチャンバが構成されている。マイクロ流体システムのマイクロチャンバは、微小体積の流体に種々の生化学的または化学的反応をさせるための化学反応容器として用いられている。
マイクロ流体システムのマイクロチャンバの材料としては、シリコン、ガラス等の硬質の物質が用いられる他、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、脂肪族環状ポリオレフィン(COP)やその共重合体(COC)等の高分子樹脂またはシリコンゴム等の軟質の物質が用いられている。
生体分子の拡散でのみの移動の場合の反応時間は、一般的に反応させる粒子間距離の2乗を拡散係数で割った値によって表される。具体的には、拡散移動距離が1μmなら0.1秒となり、距離が1cmでは1000万秒程度になる。生体分子の反応効率は、互いに数秒で移動できる範囲に粒子があるときに高まることになる。なお、数秒で移動できる範囲とは、10μm以下である。このため、マイクロ流体システムのマイクロチャンバでは、移動距離が10μm以下となるマイクロ流路が用いられている。
このようなマイクロ流体システムでは、マクロチャンバ内の生体分子の蛍光を検出するため、光検出器が用いられる。蛍光を検出する光検出器は、特許文献1及び非特許文献1に記載されている。特許文献1には、画像化の対象物にLED光を照射し、市販のデジタルカメラで撮影して解析することが記載されている。特許文献1には、対象物の撮影において、焦点をどのように合わせるかは記載されていない。
また、非特許文献1には、微小粒子やウィルスの蛍光画像をスマートフォンによって撮影することが記載されている。
特表2011−521237号公報
A.ozcan et.al,ACS Nano, 2013,7(10), pp 9147-9155、Fluorescent Imaging of Single Nanoparticles and Viruses on a Smart Phone.
しかしながら、マイクロチャンバでは、穴の容積が数から数十fLと微小であって、内部にある生体分子の数が少ないために生体分子が発する蛍光は非常に微弱である。デジタルカメラの感度は微弱な蛍光でも、数秒蓄積すれば検出することができるが、オートフォーカスはリアルタイムで検出できないとオートフォーカスセンサの感度が不足して蛍光の発光面にピントを合わせることが難しい。発光面にピントが合わないと、撮影された蛍光が画像において実際より暗くなり、画像上で見えなくなることがある。
また、オートフォーカスによるピント合わせは、コントラストが最大もしくは、輝度が最大となるレンズの位置をリアルタイムに探して焦点を合わせる。生体分子解析チップは、下層から空気、ガラス、空気もしくは液体、ガラス、空気という積層構造になっている。このような生体分子解析チップに、ピント合わせの為に補助光を照射すると、ピントの位置は一番反射の強い最上のガラス表面に合ってしまい、ピントを所望の最上のガラスの裏面もしくは、2枚目のガラスの表面に合わせることができない。
さらに、マイクロチャンバ内の生体分子を撮影するには、数μmのサイズのパターンが解像するようにレンズをマクロモードで使用する。このため、レンズの焦点深度が100μm以下になり、高い精度でピントが合わないと積算してもぼやけて非常に暗い蛍光を検出することは難しい。
なお、一眼レフのようにオートフォーカスおよびマニュアルでピントを合わせる機能を有するデジタルカメラもあるが、このようなカメラは、大量生産で安価にし易いオートフォーカスの機能だけを持ったデジタルカメラよりも高価である。
また、スマートフォンに内蔵するデジタルカメラは小型でなければならず、その多くは縦、横の長さが10mm以下である。このため、スマートフォン内蔵の小さなデジタルカメラには、手動でレンズを送り出してピントを調整する機構を設けることがスペース的に困難である。また、レンズをプログラムで操作することも考えられるが、スマートフォンのメーカーにとってカメラ制御のプログラムはコア技術であり、通常プログラムは公表されない。このため、スマートフォンに設けられるカメラの多くは、各カメラメーカーがカスタマイズしたオートフォーカスを採用している。少し大きくなってもオートフォーカスに加えてマニュアルフォーカスもできれば、なおのこと望ましい。
以上のことから、デジタルカメラを利用して生体分子解析チップにおける試料の蛍光を撮影するには、オートフォーカスの機構を利用しながらも所望の位置に焦点を合わせることが必要になる。試料表面を焦点が合った状態で撮影することができれば、得られた複数枚の画像を画像処理してノイズを低減し、暗い蛍光を検出することができる。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、生体分子解析チップの任意の位置に焦点を合わせることができる蛍光画像撮影装置及び蛍光画像撮影方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様の蛍光画像撮影装置は、蛍光部材を含む試料溶液を保持した分子解析チップを載置する載置部と、オートフォーカス機能を有する撮影装置を固定する固定部と、上記固定部に対する上記載置部の相対的な距離を調整する距離調整部と、上記距離調整部によって距離が調整された上記載置部上の上記分子解析チップに上記蛍光部材を励起する光を照射する光照射部と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様の蛍光画像撮影方法は、複数の層を有する分子解析チップにおいて発生する蛍光を撮影する蛍光撮影方法であって、上記分子解析チップの上記層のうち一の層に光学素子が発した光を照射する工程と、上記光が照射された上記層にカメラの焦点を合わせる工程と、上記カメラのオートフォーカス機能を使って上記焦点を固定する工程と、上記カメラを上記分子解析チップに対して相対的に移動させ、上記分子解析チップの任意の位置にカメラの焦点を合わせる工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の一態様の分子解析チップは、透明な第1の層と、上記第1の層に重ねて設けられ、上記第1の層と共に試料溶液を保持する透明な第2の層と、上記第1の層に対応し、光学部材及び導光性を有する樹脂部材を備える第1のエッジライトと、上記
第2の層に対応し、光学部材及び導光性を有する樹脂部材を備える第2のエッジライトと、を備えることが望ましい。
生体分子解析チップの任意の位置に焦点を合わせることができる蛍光画像撮影装置及び蛍光画像撮影方法を提供することができる。
蛍光画像撮影装置の実施形態を説明するための図である。 図1に示した蛍光画像撮影装置の内部を説明するための図である。 撮影された蛍光画像を例示した図である。 生体分子解析チップの実施形態を説明するための図である。 図4に示した生体分子解析チップのマイクロウェルを説明するための図である。 生体分子解析チップのLEDエッジライトを説明するための図である。 生体分子解析チップをサンプルホルダーにセットした状態を示した図である。 蛍光画像撮影方法の実施形態を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態の蛍光画像撮影装置を説明する。
(構成)
図1(a)、(b)は、本実施形態の蛍光画像撮影装置1を説明するための斜視図であり、図1(a)、(b)は、互いに異なる角度から蛍光画像撮影装置を示している。
本実施形態の蛍光画像撮影装置1は、蛍光部材を含む試料溶液を保持した生体分子解析チップ30を載置する載置部35と、オートフォーカス機能を有するスマートフォン51を固定する固定部51aと、固定部51aに対する載置部35の相対的な距離を調整する距離調整部であるZ軸用ステージ送りツマミ208と、Z軸用ステージ送りツマミ208によって高さが調整された載置部35上の生体分子解析チップ30に蛍光部材を励起する光を照射する光照射部である半導体レーザ56と、を備えている。
上記構成では、Z軸用ステージ送りツマミ208が固定部51aに対する載置部35の相対的な距離を調整することにより、固定部51aに固定されたスマートフォン51のカメラと載置部35上の生体分子解析チップ30との距離が調整されることになる。
また、蛍光画像撮影装置1は、半導体レーザ56の角度を調整する角度調整部202と、角度調整部202による角度の調整に使用されるマイクロメータヘッド210と、Z軸用ステージ送りツマミ208を保持して固定するクランプ209と、半導体レーザ56に電力を供給するバッテリー206及び半導体レーザ56とバッテリー206とを接続するレーザバッテリー接続部203を備えている。
バッテリー206は、バッテリー206による電力の供給を指示するバッテリー電源ボタン204及びバッテリー206を充電するためのケーブルが挿入されるバッテリー充電ポート205を備えている。固定部51aは、スマートフォン51をサンプルホルダー207に固定するものであればどのような構成であってもよい。
また、図1には示されていないが、生体分子解析チップ30にはLEDエッジライトが設けられている。LEDエッジライトについては後に詳述する。
このような本実施形態は、蛍光画像の撮影に必要な部材をコンパクトに一体化することができる。また、本実施形態は、汎用的な携帯型の通信端末であるスマートフォンを利用して蛍光画像の撮影が可能である。このため、本実施形態の蛍光画像撮影装置1は、携帯可能な構成を実現することができる。
蛍光画像撮影装置1は、半導体レーザ56が約5Vで動作するため、励起用のレーザ光を照射する半導体レーザ56を充電可能なリチウム電池で構成されたUSB電源であるバッテリー206で動作させることができる。本実施形態では、低消費電力で小型の半導体レーザ56として、発熱量が小さく、2cm立方以下のアルミブロックの自然冷却で使用可能なものを選定している。
このような半導体レーザ56は、安価であるという長所を有する一方、温度上昇に伴って共振器が熱で膨張するために発振されるレーザ光の波長が長波長方向にシフトする。また、このような半導体レーザ56は、熱の影響で配線抵抗が増加し、実効的な電圧が不足するためにレーザ光出力の低下が起こる。このような特性は、データの絶対値が変化するためアナログの蛍光値を測定するには好ましくないが、デジタルの2値で蛍光値を評価する本実施形態においては蛍光値が閾値近辺で変化しない限り問題とはならない。 なお、蛍光値をアナログ値として測定する装置のレーザ光源は、ペルチェ素子等で冷却しながら温度を一定にしなければならず、電気容量、熱の発生、重量及び装置コストから携帯可能な蛍光画像撮影装置には適していない。
試料である生体分子解析チップへのレーザ光の照射においては、半導体レーザ56の角度及び高さが調整可能になっている。半導体レーザ56の角度は角度調整部202を使って作業者が調整する。載置部35の高さはZ軸用ステージ送りツマミ208を使って作業者が調整する。このような機構により、半導体レーザ56のレーザ光は、生体分子解析チップ30に対して斜めに照射される。本実施形態の蛍光画像撮影装置1は、半導体レーザ56の位置や角度を生体分子解析チップ30の形状や構成に応じて最適に調整することができる。
上記構成は、蛍光顕微鏡のように、励起光と蛍光を完全に分離できるバックグラウンドの迷光を最小にできる蛍光キューブを使用せず、薄型化、コンパクト化に有利な光学系を模索した結果選択されたものである。
生体分子解析チップ30は、屈折率の異なる2種類の層の間に試料溶液を封入している。本実施形態のレーザ光を生体分子解析チップ30に対して斜めに照射する構成は、層に対して斜めに入射した光は、特定の入射角において、その層の界面で全反射するという特性に着目したものである。本実施形態は、蛍光色素の励起に使用されるレーザ光と蛍光とを分離し、蛍光観察時に励起光のバックグラウンドの上昇がない入射角度を設定するために角度調整部202を設けた。また、Z軸用ステージ送りツマミ208によって載置部35の位置を調整することにより、半導体レーザ56の生体分子解析チップ30に対する高さを調整することができる。
図2は、図1に示した蛍光画像撮影装置1の内部を説明するための模式図である。図2に示した構成は、本体55及びカメラ52を有するスマートフォン51、励起された蛍光部材が発生する光を集光する集光レンズである対物レンズ54、集光された光のうち、予め設定されている波長の光を選択的に透過する光フィルタである蛍光用干渉フィルタ53と、を備えている。なお、カメラ52は、オートフォーカス機能を有している。
蛍光用干渉フィルタ53は、図1に示したリング221を観察者が手前に引くことによってスライドし、取り出される。このような構成により、蛍光画像撮影装置1では観察される蛍光に応じて適正な蛍光用干渉フィルタ53を使用することができる。
生体分子解析チップ30は、対物レンズ54の略焦点距離にある位置に固定されている。生体分子解析チップ30は、図示するように、基板32とカバーガラス34とを有し、基板32には基板32のカバーガラス34に向かう面(以下、「表面」と記す)から表面に対する裏面(以下、単に「裏面」と記す)に向かって凹んだ複数の微細な穴であるマイクロウェル31が形成されている。マイクロウェル31は例えば開口部が直径5μmの円形を有している。マイクロウェルの直径や深さ、配置については、適宜決定することができる。
半導体レーザ56は、基板32の裏面からマイクロウェル31に対してレーザ光fを斜めに照射する。レーザ光fは、生体分子解析チップ30から対物レンズ54までの間を略平行光として進む。このため、蛍光用干渉フィルタ53に入射するレーザ光fは略平行光となり、蛍光用干渉フィルタ53はスペック通りの性能を発揮することができる。蛍光用干渉フィルタ53は、観察対象となる蛍光を透過すると共に、観察対象外の光の強度を10万分の1以下に弱めることができる。つまり、蛍光色素をレーザ光fによって励起する。励起した蛍光色素は、蛍光を放出して安定する。このとき、本実施形態の蛍光画像撮影装置では、レーザ光fに対する蛍光の選択比を1:10以上とすることができる。
さらに、本実施形態は、レーザ光fを基板32の裏面に向けて斜めに照射している。レーザ光fは、基板32の表面で全反射するため、レーザ光fが蛍光用干渉フィルタ53に直接入射することがなく、迷光を10万分の1以下にすることができる。
カメラ52は、蛍光用干渉フィルタ53を透過してきた光を撮影する。図3は、カメラ52によって撮影された蛍光画像を例示して示す図である。上記したように、本実施形態は、レーザ光fに対する蛍光の選択比が1:10以上であり、迷光が10万分の1となるので、撮影された蛍光画像には蛍光41だけが現れている。
なお、本実施形態は、カメラ52にスマートフォン51に内蔵されているカメラを使用している。しかし、本実施形態は、スマートフォン51のカメラを使用することに限定されるものでなく、オートフォーカスの機能を有するカメラであればどのようなカメラを使って生体分子解析チップ30を撮影するものであってもよい。なお、オートフォーカスに加えてマニュアルフォーカスの機能を有していればなお望ましい。また、蛍光用干渉フィルタ53をスライドさせて取り外し、他の蛍光用干渉フィルタに交換するようにしてもよい。このようにすれば、生体分子の処理に使用された蛍光に最適な蛍光用干渉フィルタを使用することができる。
(生体分子解析チップ)
図4は、本実施形態の生体分子解析チップ30を説明するための図であって、図4(a)は生体分子解析チップ30の上面図、図4(b)は生体分子解析チップ30の線分4b−4bに沿う断面図である。
上記したように、生体分子解析チップ30は、基板32、カバーガラス34を有している。基板32にはマイクロウェル31が形成されている。また、基板32とカバーガラス34との間にはスペーサ33挿入されている。スペーサ33は、基板32とカバーガラスの距離を規定すると共に、両者を接着している。
なお、本実施形態は、試料溶液に生体分子を含む構成に限定されず、どのような分子を解析する分子解析チップにも適用することができる。
<基板>
基板32は、光透過性を有する基板である。透過性とは、マイクロウェル31内に封入された生体分子またはその周辺から発生する蛍光を透過できる性質を意味する。
公知の生体試料の標識に使われる蛍光は、通常、可視光領域である400nmから700nmの波長範囲に発光波長のピークを有することが多い。透過性を有する基板32は、例えばガラスであってもよいし、樹脂等であってもよい。基板32を樹脂基板とする場合、樹脂には、例えば、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂(ABS樹脂)、ポリカーボネート、シクロオレフィンコポリマー(COC)、アクリル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)等がある。
また、基板32の裏面からマイクロウェル31内の生体分子の蛍光観察をするためには、基板32は透過性を有することに加えて、自家蛍光を発しないか、発しても自家蛍光が微弱であり蛍光観察に支障がない素材であることが好ましい。透過性を有し、かつ自家蛍光が観察対象の蛍光観察に支障がないほど、弱く無視できる素材としては、溶融合成石英ガラスがある。溶融合成石英ガラスは、溶融合成することにより天然の石英に含まれる不純物を精製した石英ガラスで、不純物による構造欠陥が取り除かれ、構造欠陥による発光中心が主な原因の自家蛍光を減少させることができる。溶融合成石英ガラスにおいて自家蛍光が発生した場合に、その自家蛍光は非常に微弱である。
また、観察すべき蛍光と自家発光との間に差異が生じ、蛍光の観察に支障が出ない素材としては、低蛍光ガラス、アクリル系樹脂、シクロオレフィンコポリマー(COC)等がある。
基板32の厚みは、基板32の裏面から光学顕微鏡で蛍光を観察するため、1mm以下の厚さが好ましく、さらに好ましくは、0.17mmであればよい。基板32の厚みをこのような範囲にすることにより、生体分子解析チップ30において発生する蛍光を生物用対物レンズで観察できる。基板32の厚みは、0.5mmから0.7mm程度の範囲で特に問題がない場合が多く、適宜状況に応じて決定することができる。
基板32の表面には、マイクロウェル31が形成されているマイクロウェル層36がある。マイクロウェル層36は、疎水性で、マイクロウェルの底面の基板32の表面は、親水性であり、したがってマイクロウェル31の側面は、疎水性であり、親水性と疎水性で表面が構成されている。マイクロウェル層36は、例えば、樹脂により作製される。疎水樹脂としては、例えば光感光性樹脂あるいは熱可塑性樹脂が利用できる。光感光性樹脂あるいは熱可塑性樹脂は基板32の材料と同様に、自家蛍光を全く発しないか、発しても微弱であり上記蛍光観察に支障がない素材であることが好ましい。
ネガ型の感光樹脂は、形状が出来た後に不活性化(光により、大きく構造が変化しない。光に反応しない)されていないと光架橋材が自家蛍光を発する恐れがあるので、熱処理等で不活性化する。感光樹脂を使用する場合、熱処理によって膜形状が「だれる」等の恐れがあるときには「だれ」を見越した上で露光、現像条件を決め、熱処理後に膜が希望の形状になるようにする。
マイクロウェル層36を構成する疎水層の材料としては、水に対する接触角が80°以上であり、好ましくは100°以上であることが好ましい。さらに、疎水層としては、オイルとのなじみ性も必要であり、水とオイルの両方に対して必要な性能を満たすことが要求される。このため、疎水層の材料は、上記数値に限定されるものではなく、他の材料との組み合わせによって適宜決定される。
具体的には例えば、マイクロウェル層を形成する疎水層は、光感光性樹脂のノボラック樹脂のうち低自家蛍光の材料を選んで形成することができる。光感光性樹脂は、光に反応する官能基があるため自家蛍光が微弱である材料を選択して、通常の蛍光観察に支障がないことを確認して、マイクロチャンバ層の疎水層として使用が可能となる。
<マイクロウェル>
図5(a)、(b)は、マイクロウェル31を説明するための図である。図5(a)はマイクロウェル31を基板32の表面の側から斜めに撮影して得られた画像である。また、図5(b)は、図5(a)に示したマイクロウェル31の1つを拡大して示した図である。図5(a)に示した複数のマイクロウェル31が形成された基板は、マイクロウェルの容器という意味でマイクロチャンバである。
図5(a)、図5(b)に示すように、本実施形態は、以降マイクロウェルの形状を、マイクロウェルの開口面を上面とし、穴の底面を底面とし、内周面を側面として形成される立体で表すものとする。
マイクロウェル31は、1つのマイクロウェル31に1つもしくは数個の生体分子のみが収容される形状及び寸法を有している。複数のマイクロウェル31は同一間隔で縦横に配置されており、所定の個数のマイクロウェル31毎にさらに大きな間隔をあけてグループ毎に区分けをすることもできる。区分けされた1つのグループ内のマイクロウェルの数に制限はないが、例えば、100個から一万個の範囲とすることができる。
基板32に形成されるマイクロウェル31の総数は、例えば10万個から1000万個としてもよいが、測定したい試料溶液の種類によって適宜決定することができる。マイクロウェル31の総数に制限はないが、例えば、セルフリーDNAの変異を測定する場合、検出したい変異率は0.01%であるという観点から、1cm当たり、例えば、100万個から200万個の範囲で配置することが好ましい。
マイクロウェル31は、図5(a)、(b)に示した角柱の形状に限定されるものではない。例えば、円筒形に形成されるものであってもよい。また、角柱であっても、上面及び底面の角の数がさらに少なくてもよい(例えば、直方体、六角柱、八角柱等)。また、マイクロウェル31の形状は、上面と底面とが等しい形状及びサイズを有するものに限定されるものではなく、円錐台や角錐台であってもよい。さらに、マイクロウェル31の底部は、曲面(凸面や凹面)であってもよい。
マイクロウェル31の形状や寸法は、マイクロウェル31に収容されるべき生体分子を含む試料溶液量や、生体分子が付着したビーズの大きさを考慮して、1つのマイクロウェル31に1つ、もしくは数個の生体分子が収容されるように、適宜決定される。
マイクロウェル31が円筒形の場合、その寸法は、例えば、上面及び底面が直径3μmから50μmの円であり、生体分子を含む試料溶液を封入する場合、好ましくは、上面及び底面の直径は3μmから10μmである。また、マイクロウェル31の深さは、例えば、3μmから50μmであり、好ましくは、3μmから5μmである。ただし、マイクロウェル31の寸法は、上述のように、マイクロウェル31に収容される生体分子を含む試料溶液量や、生体分子が付着したビーズの大きさとマイクロウェル31の寸法の好適な比を考慮して適宜決定される。
<試料溶液>
本実施形態の蛍光画像撮影装置は、マイクロチャンバに収容された細胞から発せられる蛍光を、基板32の裏面の側から光学顕微鏡を用いても観察することが可能である。生体分子は、例えば、マイクロチャンバに収容される前に、観察の目的となる生体分子を特異的に標識し得る蛍光色素で処理することによって生体分子を蛍光標識してもよい。また、本実施形態では、生体分子を特異的に認識するビーズを用いて生体分子を補足することもできる。このような方法では、後にビーズをマイクロチャンバに収容し、生体分子を特異的に標識し得る蛍光色素と接触させて、生体分子をマイクロウェル内で蛍光標識する。
上記のように処理された生体分子は、マイクロウェル31内で蛍光を発生する。観察者は、基板の裏面側から例えば倒立顕微鏡を用いて蛍光を観察することができる。観察により、観察の目的となる生体分子の数を特定することができる。
マイクロウェルへの生体分子を含む試料溶液の封入は、試料溶液をマイクロウェル内に満たす工程と、試料溶液がウェル内に導入された後、オイルを送液してウェル内に試料溶液を封入する工程とによって行われる。マイクロウェル層の疎水層は、水に対する接触角が80°以上であることが好ましい。また、マイクロウェル層の疎水層は、さらに封入するオイルに対して、その接触角が10°以下であることが好ましく、特に、7°以下であることが好ましい。
<LEDエッジライト>
図6は、生体分子解析チップ30のカバーガラス34、基板32の各々に対応して設けられるLEDエッジライト11a、11bを説明するための図である。図6(a)は、生体分子解析チップ30の上面図である。図6(b)は、図6(a)中に示した線分6b−6bに沿う断面図である。
図6に示したLEDエッジライト11aは、LEDチップ12a、光学部材であるプリズム13a及び樹脂部材であるアクリルブロック14aによって構成されている。具体的には、例えば、0.8mm×1.6mmのLEDチップ12aに、アクリル樹脂もしくは、BK7等の光学ガラスで作製したプリズム13aが接着されている。プリズム13aは、LEDチップ12aが発する光の方向を90度曲げる。さらに導光板の役目のアクリルブロック14aは、生体分子解析チップ30のカバーガラス34に密着されている。なお、プリズム13aのサイズは、一辺が2mm以下である。LEDエッジライト11bは、LEDエッジライト11aと同様に構成されていて、アクリルブロック14bが基板32に密着されている。
カバーガラス34とアクリルブロック14aとの密着面に数10μmの厚みの光学透過性の良い樹脂を挟むことでアクリルブロック14aのエッジの破損を防ぐことができる。また、生体分子解析チップの基板32がガラス製である場合、アクリルブロック14bとの密着面に数10μmの厚みの光学透過性の良い樹脂を挟むことでアクリルブロック14bのエッジの破損を防ぐことができる。なお、ここで、ガラスとアクリルブロック14a、14bとの間に挟み込まれる樹脂としては、環状オレフィンポリマー(COP)、あるいは環状オレフィンコポリマー(COC)等が好適である。
図7(a)は、生体分子解析チップ30をサンプルホルダー207にセットした状態を示している。図7(b)は、図7(a)に示したLEDエッジライト11aを示している。図7(a)に示すように、LEDエッジライト11aにはディップスイッチ15aを介してバッテリー206が接続されている。また、LEDエッジライト11bにはディップスイッチ15bを介してバッテリー206が接続されている。LEDエッジライト11aは、ディップスイッチ15aのオン、オフによって点灯、消灯する。また、LEDエッジライト11bは、ディップスイッチ15bのオン、オフによって点灯、消灯する。
本実施形態のLEDエッジライト11a、11bは、超小型の樹脂モールド製のLEDに、例えば樹脂製の光ファイバー(例えば、直径が0.5mm程度の黒樹脂カバー付き)を接続させてさらにアクリルブロック14a、14bを接着したものでも良い。
LEDチップ12aから照射された光Lは、図7(b)に示すように、プリズム13aにおいて90度の角度で屈折する。屈折した光は、アクリルブロック14aからマイクロチャンバに向かう。
図7に示すように、LEDエッジライト11aがカバーガラス34と接触する位置と、LEDエッジライト11bが基板32と接触する位置とは上面視において互いにずれている。接触位置は、同じである必要がなく、カバーガラスや基板といった層によって異なる方が個々の層に独立して光を当てられる点から好ましい。
また、図6、図7に示した本実施形態では、LEDエッジライト11aのカバーガラス34に対する方向と、LEDエッジライト11bの基板32に対する方向が同一である。しかし、本実施形態は、このような構成に限定されるものでなく、LEDエッジライト11a、11bの方向が互いに異なる構成も好ましい。
なお、サンプルホルダー207は、LEDチップ12aの光が生体分子解析チップ30のカバーガラス34にのみ入射し、LEDチップ12bの光が基板32にのみ入射するように設計されている。このようなサンプルホルダー207に生体分子解析チップ30をセットすることによってLEDエッジライト11a、11bとカバーガラス34、基板32とをアライメントすることができる。
<蛍光画像撮影方法>
図8は、本実施形態の蛍光画像撮影装置で行われる蛍光画像の撮影方法を説明するための図である。なお、図8に示した手順は、蛍光画像撮影装置を使って撮影者が手動で行っている。
本実施形態では、先ず、ステップS1において、生体分子解析チップの観察したい基板またはカバーガラスに対応するLEDエッジライトを点灯し、カメラのオートフォーカス機能を使ってカバーガラス表面にピントを合わせる。
ステップS1においてピントが合った後、撮影者は、ステップS2により、カメラのピントを固定する。そして、点灯しているLEDエッジライトを消灯する。撮影者は、ステップS3により、半導体レーザのレーザ光をLED解析チップに照射しながらカバーガラス表面を撮影する。
以上説明した手順によって撮影すれば、蛍光の強度が低くて暗い画像でも、後の画像処理で画像を取得できることが考えられる。具体的には、本実施形態により、ピントの合った複数の画像を撮影し、画像処理を行って熱雑音等のランダムに発生しているノイズに埋もれた画像を抽出することができる。
以上説明した本実施形態の蛍光画像撮影装置、分子解析チップ及び蛍光画像撮影方法は、分子解析チップの任意の位置に焦点を合わせることができる。
特に、本実施形態は、生体分子解析チップの端面にLEDエッジライトを設け、基板32、カバーガラス34の各々に独立にLED光を照射している。このため、基板32、カバーガラス34の各層へオートフォーカスでピントを合わせることができる。特に本発明で使用する生体分子解析チップは、蛍光を発生する基板32の表面と、基板32の端面(サイド)から照射されたLED光によって光るマイクロウェルが形成された面が同じなので、蛍光に焦点を合わせることが可能となった。
また、本実施形態は、サンプルホルダー207に固定された状態のカメラ52の生体分子解析チップ30に対する相対的な距離をZ軸用ステージ送りツマミ208を使って変更することができるので、焦点を微調整し、確実にピントを合わせることが可能となる。
(第1実施例)
本発明の発明者は、図1に示したサンプルホルダーとスマートフォンとを組み合わせた蛍光画像撮影装置を作製した。なお、蛍光画像撮影装置では、LEDエッジライトに、日亜化学工業株式会社(メーカー名)製の0.8mm×1.6mmの白色LEDエッジライトと、特注したプラステチックプリズムを用いた。このようなLEDエッジライトは、生体分子解析チップを構成しているカバーガラスと基板とをそれぞれ選択してLED光を照射する。そして、図8に示した手順でカバーガラスと基板とを別々に撮影した。
基板の表面には、直径約5μmのマイクロウェルが規則正しく整列している。基板表面はLEDエッジライトで照明されて光り、その面にスマートフォンのカメラのソフトウェアを使って焦点を固定にセットする。その後、LEDエッジライトを消灯し、レーザ光を基板の斜め後方から照射し、焦点の合った、暗い蛍光が映っている画像を撮影することができた。前記した図3は、以上の手順によって撮影された画像である。
(第2実施例)
第2実施例は、LEDエッジライトを点灯してカメラのピントをカバーガラスや基板に合わせ、固定するまでは、第1実施例と同様である。次に、第2実施例は、カメラの生体分子解析チップに対する相対的な距離をZ軸用ステージ送りツマミを使って変更し、複数の距離でカバーガラスや基板の表面にカメラのピントを合わせる。このような第2実施例は、複数の任意のピント位置においてカバーガラスや基板表面の撮影を可能にした。
拡大倍率は、大きい場合に対物レンズと被写体までの距離が短くなる。このため、レンズの中心部と外周部では、ピントにズレが生じ得る。第2実施例は、複数のピント位置において画像を撮影することにより、同心円上にピントの合った画像を得ることができる。
以上説明した本発明の蛍光画像撮影装置は、医療用コンパクト機器、また病院等のベットサイドで用いることができ、例えば、一分子生体物質検出に用いられる微小容量すなわちピコリットル以下の体積の蛍光修飾された試料溶液または試料液滴のアレイの蛍光画像撮影を行うことができる。
1 蛍光画像撮影装置
11a,11b エッジライト
12a,12b LEDチップ
13a,13b プリズム
14a,14b アクリルブロック
15a,15b ディップスイッチ
30 生体分子解析チップ
31 マイクロウェル
32 基板
33 スペーサ
34 カバーガラス
35 載置部
36 マイクロウェル層
41 蛍光
51 スマートフォン
51a 固定部
52 カメラ(スマートフォン内蔵)
53 蛍光用干渉フィルタ
54 対物レンズ
56 半導体レーザ
202 角度調整部
203 レーザバッテリー接続部
204 バッテリー電源ボタン
205 バッテリー充電ポート
206 バッテリー
207 サンプルホルダー
208 Z軸用ステージ送りツマミ
209 クランプ(Z軸ステージ固定用)
210 マイクロメータヘッド
221 リング(サンプルホルダー引き出し用取っ手)
310 面

Claims (6)

  1. 蛍光部材を含む試料溶液を保持した分子解析チップを載置する載置部と、
    オートフォーカス機能を有する撮影装置を固定する固定部と、
    前記固定部に対する前記載置部の相対的な距離を調整する距離調整部と、
    前記距離調整部によって距離が調整された前記載置部上の前記分子解析チップに前記蛍光部材を励起する光を照射する光照射部と、
    前記光照射部が照射する前記光の入射角度を設定する角度調整部と、
    を備え
    前記光照射部は、前記分子解析チップの前記撮影装置側の面とは反対側の面である光照射面に対して斜め方向から前記光を照射することを特徴とする蛍光画像撮影装置。
  2. 前記光照射部によって光が照射された蛍光部材が発生する光を集光する集光レンズと、前記集光された光のうち、予め設定されている波長の光を選択的に透過する光フィルタと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の蛍光画像撮影装置。
  3. 前記光フィルタは、交換可能であることを特徴とする請求項2に記載の蛍光画像撮影装置。
  4. 前記分子解析チップは、前記撮影装置側に位置するカバーガラスと、前記撮影装置側とは反対側に位置する基板と、前記カバーガラスと前記基板との間に位置し、生体分子を収容可能なマイクロウェルを少なくとも1つ有するマイクロウェル層と、を備え、
    前記光照射部からの光を、前記基板の前記撮影装置側とは反対側から、前記マイクロウェルに向かって斜めに照射することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の蛍光画像撮影装置。
  5. 複数の層を有する分子解析チップにおいて発生する蛍光を撮影する蛍光撮影方法であって、
    前記分子解析チップの前記層のうち一の層に光学素子が発した光を照射する工程と、
    前記光が照射された前記層にカメラの焦点を合わせる工程と、
    前記カメラのオートフォーカス機能を使って前記焦点を固定する工程と、
    前記分子解析チップの前記カメラ側の面とは反対側の面である光照射面に、前記蛍光を発生させるための光を、前記分子解析チップを構成する層の界面で全反射するように前記光照射面に対して斜め方向から照射する工程と、
    前記カメラを前記分子解析チップに対して相対的に移動させ、前記分子解析チップの任意の位置にカメラの焦点を合わせる工程と、を含むことを特徴とする蛍光画像撮影方法。
  6. 前記焦点を固定した後に、前記光学素子を消灯する工程をさらに含み、
    前記光学素子を消灯した後に、前記蛍光を発生させるための光を照射することを特徴とする請求項5に記載の蛍光画像撮影方法。
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