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JP6656019B2 - 送信装置、受信装置、通信システム、制御回路およびプログラム - Google Patents

送信装置、受信装置、通信システム、制御回路およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、シングルキャリア伝送を行う送信装置、受信装置および通信システムに関する。
デジタル通信システムにおいて、送信信号が建物などに反射して起こるマルチパスフェージングまたは端末の移動によって起こるドップラ変動によって、伝送路の周波数選択性および時間変動が発生する。このようなマルチパス環境において、受信信号は送信シンボルと遅延時間が経って届くシンボルとが干渉した信号となる。
このような周波数選択性のある伝送路において、最良の受信特性を得るため、シングルキャリア(Single Carrier:SC)伝送を用いてCP(Cyclic Prefix)を付加する方式が近年注目を集めている。SC伝送を用いてCPを付加する方式については、例えば、下記非特許文献1を参照されたい。シングルキャリア伝送は、マルチキャリア(Multiple Carrier:MC)ブロック伝送であるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)伝送に比べピーク電力を低くすることができる。
SC伝送を行う送信機は、マルチパスフェージング対策として、CPの挿入処理を実施する。CP挿入処理とは、一定数のシンボルのうち後ろのシンボルをコピーして、一定数のシンボルの前に付加する処理である。送信機は、CP挿入処理後のデータであるブロックを、フィルタ処理により時間領域波形に変換する。本明細書において、送信処理の出力においてシンボル間隔をTとし、Tの単位は一般的に秒である。
下記非特許文献1に示されているように、SC伝送を行う送信機から送信された信号を受信する受信機は、フィルタ処理を含む受信処理、サンプリング、CP除去、FFT(Fast Fourier Transform)処理、FDE(Frequency Domain Equalization)およびIFFT(Inverse FFT)処理を行った後に、復調を行う。
David Falconer, Sirikiat Lek Ariyavisitakul, Anader Benyamin-Seeyar, Brian Eidson,,"Frequency Domain Equalization for Single-Carrier Broadband Wireless Systems",IEEE Communications Magazine, Apr. 2002,pp.58−66.
上記従来のSC伝送の技術によれば、送信ピーク電力を抑圧している。しかしながら、マルチパス伝送路において、分数間隔の遅延時間の遅延波が存在する場合、ブロック間干渉が発生し、周波数等化のみでは干渉を除去できない。このため、受信機における復調精度が劣化する。なお、分数間隔の遅延時間とは、シンボル間隔Tの整数倍でない遅延時間のことをいう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、シンボル間隔の整数倍でない遅延時間の遅延波が存在する場合でも、ブロック間干渉を抑圧し、復調精度の劣化を抑制することができる送信装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる送信装置は、第1の個数のデータシンボルを生成するデータシンボル生成部と、ブロック内の第1の位置および第2の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第1のシンボル群の先頭となるように第1のシンボル群を2か所に配置し、ブロック内の第3の位置および第4の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第2のシンボル群の末尾となるように第2のシンボル群を2か所に配置し、第1のシンボル群および第2のシンボル群が配置される位置以外の位置に第1の個数のデータシンボルを配置したブロックを生成して出力するシンボル配置部と、シンボル配置部から出力されるブロックの末尾の第2の個数のシンボルを複製し、Cyclic Prefixとしてブロックの先頭に付加するCyclic Prefix生成部と、Cyclic Prefixが付加された後のブロックに対して、受信フィルタ処理後にナイキスト条件を満たすフィルタによるフィルタ処理を行う送信処理部と、を備える。第1の位置は、ブロックの先頭であり、第2の位置は、ブロック内のCyclic Prefixとして複製される第2の個数のシンボルの先頭となる位置であり、第3の位置は、ブロックの末尾であり、第4の位置は第2の位置の1つ前の位置である。
本発明によれば、シンボル間隔の整数倍でない遅延時間の遅延波が存在する場合でも、ブロック間干渉を抑圧し、復調精度の劣化を抑制することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる送信装置の構成例を示す図 実施の形態1の送信処理部へ入力される連続したCPブロックの一例を示す図 実施の形態1のCPが付加される前のk番目のブロックの構成例を示す図 実施の形態1のk番目のブロックにCPが付加されたCPブロックの構成例を示す図 マルチパス伝送路の一例を示す図 実施の形態1のシンボル配置部にデータシンボル生成部から入力されるシンボルであり、k番目のブロックを構成するシンボルの一例を示す図 実施の形態1のシンボル配置部により固定シンボル系列が配置された後のk番目のブロックの一例を示す図 図7に示したブロックにCPを付加した後のCPブロックの一例を示す図 実施の形態1の固定シンボル系列を挿入せずにCPを付加した場合のCPブロックの一例を示す図 実施の形態1のCPブロックの一例を示す図 専用のハードウェアとして実現される実施の形態1の回路の構成例を示す図 実施の形態1の制御回路の構成例を示す図 固定シンボル系列を用いない場合の既知信号を含むCPブロックの一例を示す図 実施の形態2の既知信号を含むCPブロックの一例を示す図 実施の形態2の既知信号を含むCPブロックとデータシンボルで構成されるCPブロックと送信シーケンスの一例を示す図 実施の形態2の送信機の構成例を示す図 実施の形態3の受信装置である受信機の構成例を示す図 専用のハードウェアとして実現される実施の形態3の回路の構成例を示す図 実施の形態3の制御回路の構成例を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる送信装置、受信装置および通信システムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる送信装置の構成例を示す図である。図1に示すように、本発明にかかる送信装置である送信機10は、データシンボル生成部1、固定系列生成部2、シンボル配置部3、CP生成部4および送信処理部5を備える。
本実施の形態では、送信機10は、後述するように、N個のシンボルごとに、CPを付加する。Nは2以上の整数である。CPとして付加されるシンボルの数をNCPとするとき、CPが付加された後のN+NCP個のシンボルをCPブロックと呼ぶ。NCPは1以上の整数である。また、CPブロックのうちCP部分を除いたもの、すなわちCP挿入前のN個のシンボルをブロックと呼ぶ。また、後述するように、本実施の形態では、ブロック内のN個のシンボルのうち、2NPD個のシンボルは、固定シンボル系列すなわち固定のシンボル系列である。NPDは2以上の整数である。送信機10は、同じ処理を全てのブロックに対して行う。
データシンボル生成部1は、送信対象の情報に基づいて送信するシンボルを生成して出力する。具体的には、データシンボル生成部1は、例えば、PSK(Phase Shift Keying)シンボル、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)シンボル等のシンボルを生成して出力する。なお、データシンボル生成部1が生成するシンボルは、PSKシンボルおよびQAMシンボルに限定されず、どのようなシンボルであってもよい。また、データシンボル生成部1は符号化されたデータを変調してシンボルを生成してもよい。データシンボル生成部1は、1ブロックあたり(N−2NPD)個のシンボルを生成する。
固定系列生成部2は、あらかじめ定められたNPD個のシンボルである固定シンボル系列を生成して、シンボル配置部3へ出力する。固定シンボル系列としては、どのようなシンボル系列を用いてもよく、一部を0、すなわちゼロシンボルとしてもよく、全てをゼロシンボルとしてもよい。
シンボル配置部3は、制御信号#1に従って、データシンボル生成部1により生成された(N−2NPD)個のシンボルに、固定系列生成部2から出力されたNPD個の固定シンボルをそれぞれ2か所ずつに挿入してCP生成部4へ出力する。制御信号#1は、固定シンボル系列をデータシンボル生成部1により生成されたシンボルに挿入するか否かを示すとともに、固定シンボル系列を挿入する場合の挿入位置を示す制御信号である。固定シンボル系列の挿入方法の詳細については後述するが、NPD個の固定シンボルのうちN1個のシンボルは、CP挿入において複製される箇所を先頭として連続して配置される。さらに、このN1個のシンボルは、ブロックの先頭にも配置される。また、NPD個の固定シンボルのうち末尾のN2個のシンボルは、CPとして挿入される箇所の1つ前のシンボルがN2個のシンボルの最後のシンボルとなるよう連続して配置される。さらに、このN2個のシンボルは、ブロックの末尾にも配置される。
なお、ここでは、本実施の形態で説明する固定シンボル系列を含むCP挿入を行う方法と、一般的な固定シンボル系列を用いずにCP挿入を行う方法とのうちいずれかを選択可能であり、また、固定シンボル系列の挿入位置も変更可能な構成を説明する。このため、図1に示した構成例では、制御信号#1を用いているが、固定シンボル系列を用いてCP挿入を行う方法だけを実施し、固定シンボル系列の挿入位置を固定とする場合には、制御信号#1は不要である。制御信号#1は、例えば、送信機10の外部から送信されてもよいし、送信機10内の図示しない制御回路などから送信されてもよい。例えば、制御回路は図示されない記憶装置に記憶された複数の値を参照し、外部の入力に基づき値を選び、制御信号を生成および送信する。
CP生成部4は、シンボル配置部3から出力された1ブロックのシンボルのうち、末尾のNCP個をコピーすなわち複製し、複製したNCP個のシンボルをCPとしてシンボル配置部3から出力された1ブロックのシンボルの先頭に付加する。
送信処理部5は、CP生成部4から順次出力されるCPブロック、すなわちCPが付加された後のブロックに対して送信処理を実施して送信信号を生成し、送信信号を送信する。送信処理部5は、CP生成部4から順次出力されるCPブロックに対して、CPブロック単位の処理ではなく、連続したCPブロックに対して送信処理を実施する。図2は、送信処理部5へ入力される連続したCPブロックの一例を示す図である。図2に示すように、CP生成部4からは、k−1番目のCPブロック、k番目のCPブロック、k+1番目のCPブロック、…というように、CPブロックが連続して入力される。kは、1以上の整数である。
送信処理部5により送信される送信信号は、無線信号であってもよいし、有線回線により伝送される信号であってもよい。送信処理部5が実施する送信処理には、例えば、フィルタ処理、デジタルアナログ変換処理、および周波数変換処理などが含まれる。
送信処理部5が実施するフィルタ処理としては、送信および受信フィルタにナイキスト条件を満たすフィルタを用いることができる。フィルタ処理は、「斉藤洋一、「ディジタル無線通信の変復調」、電子情報通信学会、2007年」(以下、参照文献1という)に記載されているように、数式上では畳み込み処理を用いて表すことができる。また、送信処理部5の送信処理において、「J.B.Anderson,F.Rusek and V.Owall,“Faster-Than-Nyquist Signaling”,Proceedings of the IEEE,vol.101,No.8,Aug. 2013,pp.1817−1830.」に記載されているようなFtN(Faster than Nyquist)処理を行っても良い。
次に、本実施の形態のCP付加とシンボル挿入について説明する。図3は、CPが付加される前のk番目のブロックの構成例を示す図である。図4は、k番目のブロックにCPが付加されたCPブロックの構成例を示す図である。図3および図4では、N=8,NCP=3とした例を示している。また、Da,bは、CP生成部4へ入力されるa番目のブロックのb番目のシンボルを示す。a,bは0以上の整数である。図3に示した例では、k番目のブロックはDk,0からDk,7の8個のシンボルで構成される。図4に示すように、図3に示した末尾の3個のシンボルが複製されて、CPとしてブロックの先頭に配置される。
送信および受信フィルタにナイキスト条件を満たすフィルタを用いることにより、シンボル間干渉を抑制することができる。しかしながら、シンボル間隔(シンボル時間ともいう)をTとするとき、1.3Tまたは3.9Tのように、分数間隔の遅延波、すなわちシンボル間隔の非整数倍の遅延時間の遅延波が存在する場合、ナイキスト条件を満たす送受信フィルタを用いても、シンボル間干渉が発生する。
図5は、マルチパス伝送路の一例を示す図である。図5では、送信信号をインパルス信号と想定している。図5の例では、図5の左図の矢印で示したタイミングで送信された信号が、受信側では、先行波1波、および遅延波3波として受信される。遅延波のうち、最初に受信される遅延波は、先行波に対して遅延時間T1だけ遅延し、2番目に受信される遅延波は、先行波に対して遅延時間T2だけ遅延し、3番目に受信される遅延波は、先行波に対して遅延時間T3だけ遅延している。例えば遅延時間T1=1.3Tであったり、T3=3.9Tであったりなどのように、複数の遅延波のうち少なくとも1つが分数間隔で到達する環境を想定すると、送信フィルタおよび受信フィルタにナイキスト条件を満たすフィルタを用いたとしても、シンボル間干渉が存在する。このため、ブロック間干渉も生じてしまい、受信側の復調および復号精度の劣化につながる。
本実施の形態の送信機10は、分数間隔の遅延波が存在する場合にもブロック間干渉を抑制できるように、固定シンボル系列をブロック内に挿入する。具体的には、送信機10は、固定シンボル系列のうちN1個のシンボルである第1のシンボル群を、ブロックのCPとして複製される箇所が第1のシンボル群の先頭となるように配置する。さらに、送信機10は、第1のシンボル群の先頭がブロックの先頭となるように第1のシンボル群を配置する。また、送信機10は、固定シンボル系列のうちN1個のシンボルである第1のシンボル群を、CPとして複製される箇所の1つ前のシンボルが第2のシンボル群の最後のシンボルとなるように、第2のシンボル群を配置する。さらに、送信機10は、第2のシンボル群を、第2のシンボル群の末尾がブロックの末尾となるように第2のシンボル群を配置する。このように、本実施の形態では、第1のシンボル群および第2のシンボル群がそれぞれ2か所ずつに配置されることになる。
図6は、シンボル配置部3にデータシンボル生成部1から入力されるシンボルであり、k番目のブロックを構成するシンボルの一例を示す図である。図7は、シンボル配置部3により固定シンボル系列が配置された後のk番目のブロックの一例を示す図である。なお、NPD個の固定シンボルで構成される固定シンボル系列をf-N2,f-N2+1,…,f-1,f0,f1,…,fN1-1とする。f-N2などの下付き文字において、N1,N2はそれぞれN1,N2を表す。f-N2,f-N2+1,…,f-1,f0,f1,…,fN1-1のうちf0からfN1-1までのN1個の固定シンボル、すなわち、f-1とf0との間で固定シンボル系列を分割したときの右側のN1個の固定シンボルを第1のシンボル群とする。f-N2,f-N2+1,…,f-1,f0,f1,…,fN1-1のうちf-N2からf-1までのN2個の固定シンボル、すなわちf-1とf0との間で固定シンボル系列を分割したときの左側のN2個の固定シンボルを第2のシンボル群とする。なお、NPD≦NCPを満たすことを前提とする。
また、da,bは、シンボル配置部3にデータシンボル生成部1から入力されるa番目のブロックを構成する(N−2NPD)個のシンボルのうちのb番目のシンボルを示す。図6および図7では、N=8,NCP=3,N1=1,N2=2としている。図6において、点線で示した部分は、データシンボル生成部1から入力される段階では存在せず、後段のシンボル配置部3により固定シンボル系列が挿入される部分を示している。したがって、実際には、シンボル配置部3には、データシンボル生成部1から1ブロックあたり(N−2NPD)=2個のシンボルが入力される。例えば、k番目のブロックに対応するシンボルとしては、dk,0,dk,1の2個のシンボルがシンボル配置部3へ入力される。
シンボル配置部3は、まず、第1のシンボル群をブロックの先頭に配置し、第2のシンボル群をブロックの末尾に配置する。そして、さらに、ブロックのうち、CPとして複製される部分の先頭の位置が第1のシンボル群の先頭になるように第1のシンボル群を配置し、CPとして複製される部分の先頭の1つ前のシンボルが第2のシンボル群の末尾となるよう第2のシンボル群を配置する。そして、先頭に配した第1のシンボル群の後にデータシンボル生成部1により生成されたシンボルであるデータシンボルを配置する。図7の例では、NPD=NCPであるため、CPとして複製される部分にはデータシンボルは配置されない。NPD<NCPの場合には、CPとして複製される部分の第1のシンボル群の後にもデータシンボルが配置される。
図6および図7の例でいうと、シンボル配置部3は、第1のシンボル群であるf0をブロックの先頭とCPとして複製される部分の先頭とに配置する。また、シンボル配置部3は第2のシンボル群であるf-2,f-1をブロックの末尾と、CPとして複製される部分の直前に配置する。そして、ブロックの先頭の第1のシンボル群であるf0の後ろにデータシンボルであるdk,0,dk,1を配置する。
なお、図7に示した、シンボル配置部3により固定シンボル系列が配置された後のブロックを構成する各シンボルを、先頭から順に番号を振りなおしたものが、図2、図3および図4におけるDa,bである。
図8は、図7に示したブロックにCPを付加した後のCPブロックの一例を示す図である。図8に示すように、図7に示したブロックの末尾のNCP個のシンボルが複製されて、ブロックの先頭にCPとして付加される。図7に示した例では、f0,f-2,f-1が複製されてCPとしてブロックの先頭に付加される。
ここで、本発明の原理および効果を説明する。CPは、ブロック間干渉を除去するために付加されるものであり、CPを付加することにより受信側での等化処理を簡易化させることができる。CPを用いてブロック間干渉を抑制するためには、CPとCPのコピー元となった部分との間で巡回性が保たれる必要がある。しかしながら、前述の様な分数間隔の遅延波が存在する環境において、隣接シンボルからの干渉が起こる場合、単にブロック内の末尾のシンボルをコピーして付加する方法では、CPとCPのコピー元となった部分との間で隣接シンボルからの干渉成分が異なる。このため、CPとCPのコピー元となった部分との間で巡回性が保たれず、ブロック間干渉が発生する。ブロック間干渉が発生すると、受信側において周波数領域における等化処理のみでは干渉除去が不十分となり、復調精度が劣化する。
図9は、固定シンボル系列を用いずにCPを付加した場合のCPブロックの一例を示す図である。図10は、本実施の形態のCPブロックの一例を示す図である。図9および図10では、N=8,NCP=3としている。また、図10の例では、図7の例と同様に、N1=1,N2=2としている。固定シンボル系列を用いない図9の例では、k番目のCPブロックの先頭となるdk,5にはdk-1,7からの干渉とdk,6からの干渉とが漏れこむ可能性がある。このように、各シンボルには両側から、隣接シンボルの干渉の影響の可能性がある。図9および図10では、時間の前側すなわち図中の左側からの干渉を矢印で図示している。一方、CPとして複製される元となった位置のdk,5にはdk,4からの干渉とdk,6からの干渉とが漏れこむ可能性がある。このように、CPとCPのコピー元となった部分との間で干渉源となるシンボルが異なるため、CPとCPのコピー元となった部分との間で巡回性が保証されない。
一方、図10に示すように、固定シンボル系列を用いてCPを付加する本実施の形態では、k番目のCPブロックの先頭となるf0にはf-1からの干渉とf-2からの干渉とが漏れこむ可能性がある。また、k番目のCPブロックのCPのコピー元となった部分の先頭のf0にも、f-1からの干渉とf-2からの干渉とが漏れこむ可能性がある。このように、本実施の形態では、CPとCPのコピー元となった部分との間で干渉源となるシンボルが同一であるため、CPとCPのコピー元となった部分との間で巡回性が保証される。したがって、受信側で周波数領域等化により等化処理が可能となる。
なお、上記の例において、隣接するシンボルから干渉が漏れこむことを想定したが、実際には隣接するシンボルだけでなく複数のシンボルから干渉が漏れこむ。このような場合、N1およびN2を増やすことで、CPとCPのコピー元となった部分との間で複数のシンボルからの干渉の影響を同一とすることができる。
シンボル配置部3により固定シンボル系列が配置された後のブロックの先頭を0番目として順に番号を振ったk番目のブロックにおけるN個のシンボルDk,bを用いると、シンボル配置部3による固定シンボル系列の配置は以下の式(1)および式(2)のように示すことができる。ただし、1≦i≦N1,1≦j≦N2である。
Figure 0006656019
Figure 0006656019
また、N1≦b≦(N−NCP−N2−1)にはデータシンボルが配置される。また、NPD<NCPの場合は、N−NCP+N1≦b≦(N−N2−1)にもデータシンボルが配置される。
したがって、シンボル配置部3は、制御信号#1により上記の位置に固定シンボル系列が配置されるように指示すればよい。
以上のように、本実施の形態では、データシンボル生成部1は、1ブロックあたり第1の個数のデータシンボルを生成する。第1の個数は(N−2NPD)である。そして、シンボル配置部3は、ブロック内の第1の位置および第2の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第1のシンボル群の先頭となるように第1のシンボル群を2か所に配置する。また、シンボル配置部3は、ブロック内の第1の位置および第2の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第1のシンボル群の先頭となるように第1のシンボル群を2か所に配置する。また、シンボル配置部3は、ブロック内の第3の位置および第4の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第2のシンボル群の末尾となるように第2のシンボル群を2か所に配置し、第1のシンボル群および第2のシンボル群が配置される位置以外の位置に第1の個数のデータシンボルを配置したブロックを生成して出力する。第1の位置は、ブロックの先頭であり、第2の位置は、ブロック内のCyclic Prefixとして複製される第2の個数のシンボルの先頭となる位置であり、第3の位置は、ブロックの末尾であり、第4の位置は第2の位置の1つ前の位置である。また、CP生成部4は、シンボル配置部3から出力されるブロックの末尾の第2の個数であるNCP個のシンボルを複製し、Cyclic Prefixとしてブロックの先頭に付加する。
次に、本実施の形態の送信機10のハードウェア構成について説明する。図1に示した送信機10を構成する各構成要素は、それぞれ回路により構成される。図1に示した送信機10を構成する各構成要素が、それぞれ専用の回路として実現されてもよいし、プロセッサを用いた回路で実現されてもよい。
図1に示した送信機10を構成する各構成要素が専用の回路として実現される場合、各構成要素は、例えば、図11に示す回路である。図11は、専用のハードウェアとして実現される回路の構成例を示す図である。図11に示すように回路100は、外部から入力されたデータを受信する受信器である入力部101と、処理回路102と、メモリ103と、データを外部へ送信する送信器である送信処理回路104とを備える。入力部101は、外部から入力されたデータを受信して処理回路102に与えるインターフェース回路であり、送信処理回路104は、処理回路102又はメモリ103からのデータを外部に送るインターフェース回路である。この場合、処理回路102は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものである。
図1に示した構成要素のうちソフトウェアにより実現されるものがある場合、これらの構成要素は、例えば、図12に示す制御回路により実現される。図12は、制御回路200の構成例を示す図である。図12に示すように制御回路200は、外部から入力されたデータを受信する受信器である入力部201と、プロセッサ202と、メモリ203と、データを外部へ送信する送信器である出力部204とを備える。入力部201は、制御回路200の外部から入力されたデータを受信してプロセッサに与えるインターフェース回路であり、出力部204は、プロセッサ202又はメモリ203からのデータを制御回路200の外部に送るインターフェース回路である。図1に示した構成要素のうちソフトウェアにより実現される構成要素は、プロセッサ202がメモリ203に記憶された、ソフトウェアにより実現される各々の構成要素に対応するプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、メモリ203は、プロセッサ202が実施する各処理における一時メモリとしても使用される。
プロセッサ202は、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)ともいう)等である。メモリ203は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリー、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disk)等が該当する。
以上のように、本実施の形態の送信機10は、固定シンボル系列をCPとして複製される部分の先頭を含んで配置し、さらに、固定シンボル系列の左側のN2個のシンボルをブロックの末尾に配置し、固定シンボル系列の右側のN1個のシンボルをブロックの先頭に配置する。このため、シンボル間隔の整数倍でない遅延時間の遅延波が存在する場合でも、ブロック間干渉を抑圧し、復調精度の劣化を抑制することができる。
実施の形態2.
次に、本発明にかかる実施の形態2として、既知信号すなわち既知シンボル系列を含むCPブロックの生成方法について説明する。既知信号は一般的に、伝送路推定、およびブロック同期或いはフレーム同期に用いられる。既知信号としては予め定められた任意の信号を用いることができる。ブロック内のシンボルが全て既知信号の場合、ブロック内の末尾の既知信号のシンボルを複製してCPとして先頭に付加すればよい。図13は、固定シンボル系列を配置しない場合の、ブロック内のシンボルが全て既知信号の場合のCPブロックの一例を示す図である。図13では、N=8,NCP=3の例であり、k番目のブロックに、既知信号としてpk,0からpk,7の8つのシンボルが生成される例を図示している。
図13は、固定シンボル系列が挿入されない例を示しているが、本実施の形態では、既知信号を含むCPブロックにも、実施の形態1で述べたデータシンボルの場合と同様に、固定シンボル系列が配置される。図14は、本実施の形態における既知信号を含むCPブロックの一例を示す図である。図14に示すように、既知信号を含む本実施の形態のCPブロックでは、既知信号のうちの一部が実施の形態1のデータシンボルが配置される位置と同じ位置に配置され、固定シンボル系列は実施の形態1と同じ位置に配置される。本実施の形態におけるデータシンボルの送信方法は、実施の形態1と同様である。
図15は、既知信号を含むCPブロックとデータシンボルで構成されるCPブロックとの送信シーケンスの一例を示す図である。図15の例では、k番目のCPブロック、およびk+2番目のCPブロックはデータシンボルで構成されるCPブロックである。
図16は、本実施の形態の送信機10aの構成例を示す図である。本実施の形態の送信機10aは、実施の形態1の送信機10に既知信号生成部6を追加し、シンボル配置部3の替わりにシンボル配置部3aを備える以外は、実施の形態1の送信機と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
既知シンボル生成部である既知信号生成部6は、既知信号、すなわちあらかじめ定められたシンボルである既知シンボルを生成してシンボル配置部3aへ出力する。シンボル配置部3aは、制御信号#2に従って、固定系列生成部2から出力される固定シンボル、または既知信号生成部6から出力される既知信号を、データシンボル生成部1から出力されるシンボルへ挿入する。制御信号#2は、データシンボルと既知信号のどちらを選択するかを示す情報と、固定シンボル系列の挿入位置とを示す信号である。制御信号#2は、図15に例示したようなCPブロックの送信シーケンスに従って生成される。制御信号“2は、例えば、送信機10aの外部から送信されてもよいし、送信機10a内の図示しない制御回路などから送信されてもよい。
すなわち、本実施の形態のシンボル配置部3aは、ブロック内の第1の位置および第2の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第1のシンボル群の先頭となるように第1のシンボル群を2か所に配置する。また、シンボル配置部3aは、ブロック内の第1の位置および第2の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第1のシンボル群の先頭となるように第1のシンボル群を2か所に配置する。また、シンボル配置部3aは、ブロック内の第3の位置および第4の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第2のシンボル群の末尾となるように第2のシンボル群を2か所に配置し、第1のシンボル群および第2のシンボル群が配置される位置以外の位置に第1の個数の既知シンボルを配置したブロックを既知シンボルブロックとして生成して出力する。CP生成部4は、実施の形態1と同様にシンボル配置部3aから出力される既知シンボルブロックの末尾の第2の個数のシンボルを複製し、CPとして既知シンボルブロックの先頭に付加する。
以上のように、本実施の形態の送信機10aは、既知シンボルを生成する既知信号生成部6を備える。シンボル配置部3aは、既知信号を含むCPブロックについても、実施の形態1と同様に固定シンボル系列を配置する。
送信機10aのハードウェア構成は、実施の形態1の送信機10のハードウェア構成と同様であり、送信機10aを構成する各構成要素は、専用のハードウェアである図11に示した回路100、または図12に示した制御回路200により実現される。
以上のように、本実施の形態の送信機10aは、既知信号を送信する場合にも、実施の形態1と同様に、CPと、CPとしてコピーされる部分との間の巡回性を保つように、固定シンボル系列を配置するようにした。このため、既知信号を用いる場合に実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
実施の形態3.
図17は、本発明にかかる実施の形態3の受信装置である受信機20の構成例を示す図である。図17に示すように、受信機20は、受信処理部21、CP除去部22、DFT部23、FDE24、IDFT部25、固定系列除去部26、復調部27および伝送路推定部28を備える。受信処理部21は、周波数変換、サンプリング処理、受信フィルタ処理などの受信処理を行う。本実施の形態の受信機20は、実施の形態1の送信機10または実施の形態2の送信機10aとともに通信システムを構成し、実施の形態1の送信機10または実施の形態2の送信機10aから送信された信号を受信する。
CP除去部22は、受信信号からCPを除去する。DFT(Discrete Fourier Transform)部23は、CP除去後の受信信号をDFTによって周波数領域信号に変換して出力する時間周波数変換処理部である。FDE(Frequency Domain Equalizer)24は、DFT部23から出力される周波数領域信号に対して、伝送路推定部28から出力される伝送路推定値を用いて、周波数領域において等化処理を実施する。すなわち、FDE24は、周波数領域信号に対して伝送路推定の結果を用いて、周波数領域信号に対して等化処理を行う等化処理部である。FDE24における等化処理は、非特許文献1または「J.A.C.Bingham,“Multicarrier Modulation for Data Transmission:An Idea Whose Time Has Come”,IEEE Commun.Mag.,vol.28,No.5,May 1990,pp.5−14.」に記載されている方法をはじめとした一般的なFDEを用いることができる。
伝送路推定部28は、CP除去後の受信信号に基づいて伝送路推定を実施し、伝送路推定値をFDE24へ出力する。伝送路推定は任意の一般的な方法を用いて実施することができる。例えば、既知信号を用いて伝送路推定を行っても良い。例えば、非特許文献1に記載されているような伝送路推定手法を用いても良い。又、DFT部の出力を用いて、周波数領域において既知信号を用いて伝送路推定を行っても良い。
IDFT(Inverse DFT)部25は、FDE24による等化処理後の信号をIDFTにより時間領域信号に変換して出力する周波数時間変換処理部である。固定系列除去部26は、IDFT部25から出力される信号から、制御信号#3に基づいて、固定シンボル系列に対応する信号を除去する。制御信号#3は、固定シンボル系列が挿入されている位置を示す信号である。制御信号#3は、例えば、受信機20の外部から送信されてもよいし、受信機20内の図示しない制御回路などから送信されてもよい。固定シンボル系列が挿入されている位置が固定されている場合には、制御信号#3を用いなくてもよい。
復調部27は、固定系列除去部26により固定シンボル系列が除去された後の信号を復調する。また、送信機10または送信機10aにおいてシンボルが符号化されている場合には、復調部27は、復調後に誤り訂正復号を行ってもよい。
次に、本実施の形態の受信機20のハードウェア構成について説明する。図17に示した受信機20を構成する各構成要素は、それぞれ回路により構成される。図17に示した受信機20を構成する各構成要素が、それぞれ専用の回路として実現されてもよいし、プロセッサを用いた回路で実現されてもよい。
図17に示した受信機20を構成する各構成要素が専用の回路として実現される場合、各構成要素は、例えば、図18に示す回路である。図18は、専用のハードウェアとして実現される回路の構成例を示す図である。図18に示すように回路300は、外部から入力されたデータを受信する受信部である入力部301と、処理回路302と、メモリ303と、データを外部へ送信する送信器である送信処理回路304とを備える。入力部301は、外部から入力されたデータを受信して処理回路に与えるインターフェース回路であり、送信処理回路304は、処理回路302又はメモリ303からのデータを外部に送るインターフェース回路である。この場合、処理回路302は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものである。
図17に示した受信機20の構成要素のうちソフトウェアにより実現されるものがある場合、これらの構成要素は、例えば、図19に示す制御回路により実現される。図19は、制御回路400の構成例を示す図である。図19に示すように制御回路400は、外部から入力されたデータを受信する受信器である入力部401と、プロセッサ402と、メモリ403と、データを外部へ送信する送信器である出力部404とを備える。入力部401は、制御回路400の外部から入力されたデータを受信してプロセッサ402に与えるインターフェース回路であり、出力部404は、プロセッサ402又はメモリ403からのデータを制御回路の外部に送るインターフェース回路である。図17に示した受信機20の構成要素のうちソフトウェアにより実現される構成要素は、プロセッサ402がメモリ403に記憶された、ソフトウェアにより実現される各々の構成要素に対応するプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、メモリ402は、プロセッサが実施する各処理における一時メモリとしても使用される。
プロセッサ402は、CPU等である。メモリ403は、例えば、RAM、フラッシュメモリー、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等が該当する。
以上のように、本実施の形態の受信機20は、実施の形態1または実施の形態2の送信機から送信された信号を受信して復調することができる。実施の形態1または実施の形態2の送信機では、上述したように、ブロック間干渉を抑制するように固定シンボル系列が挿入されているため、本実施の形態の受信機20では、高精度な復調を実施することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 データシンボル生成部、2 固定系列生成部、3,3a シンボル配置部、4 CP生成部、5 送信処理部、6 既知信号生成部、10,10a 送信機、20 受信機、21 受信処理部、22 CP除去部、23 DFT部、24 FDE、25 IDFT部、26 固定系列除去部、27 復調部、28 伝送路推定部。

Claims (6)

  1. 第1の個数のデータシンボルを生成するデータシンボル生成部と、
    ブロック内の第1の位置および第2の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第1のシンボル群の先頭となるように前記第1のシンボル群を2か所に配置し、前記ブロック内の第3の位置および第4の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第2のシンボル群の末尾となるように前記第2のシンボル群を2か所に配置し、前記第1のシンボル群および前記第2のシンボル群が配置される位置以外の位置に前記第1の個数のデータシンボルを配置した前記ブロックを生成して出力するシンボル配置部と、
    前記シンボル配置部から出力される前記ブロックの末尾の第2の個数のシンボルを複製し、Cyclic Prefixとして前記ブロックの先頭に付加するCyclic Prefix生成部と、
    前記Cyclic Prefixが付加された後の前記ブロックに対して、受信フィルタ処理後にナイキスト条件を満たすフィルタによるフィルタ処理を行う送信処理部と、
    を備え、
    前記第1の位置は、前記ブロックの先頭であり、前記第2の位置は、前記ブロック内の前記Cyclic Prefixとして複製される前記第2の個数のシンボルの先頭となる位置であり、前記第3の位置は、前記ブロックの末尾であり、前記第4の位置は前記第2の位置の1つ前の位置であることを特徴とする送信装置。
  2. あらかじめ定められたシンボルである既知シンボルを生成する既知信号生成部、
    をさらに備え、
    前記第1の位置および前記第2の位置がそれぞれ前記第1のシンボル群の先頭となるように前記第1のシンボル群を2か所に配置し、前記第3の位置および前記第4の位置がそれぞれ前記第2のシンボル群の末尾となるように前記第2のシンボル群を2か所に配置し、前記第1のシンボル群および前記第2のシンボル群が配置される位置以外の位置に前記第1の個数の既知シンボルを配置したブロックである既知シンボルブロックを生成して出力し、
    前記Cyclic Prefix生成部は、前記シンボル配置部から出力される前記既知シンボルブロックの末尾の前記第2の個数のシンボルを複製し、Cyclic Prefixとして前記既知シンボルブロックの先頭に付加することを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
  3. 請求項1または2に記載の送信装置から送信された信号であり、ブロック内にあらかじめさだめられた固定シンボル系列である第1のシンボル群および第2のシンボル群が挿入された信号を、受信信号として受信する受信装置であって、
    前記受信信号に対して、受信フィルタ処理後にナイキスト条件を満たす受信フィルタより受信フィルタ処理を行う受信処理部と、
    前記受信処理部による前記受信フィルタ処理後の前記受信信号からCyclic Prefixを除去するCP除去部と、
    前記CP除去部から出力されるCyclic Prefix除去後の前記受信信号に対して伝送路推定を行う伝送路推定部と、
    前記CP除去部から出力されるCyclic Prefix除去後の前記受信信号を周波数領域信号に変換する時間周波数変換処理部と
    記周波数領域信号に対して前記伝送路推定の結果を用いて、前記周波数領域信号に対して等化処理を行う等化処理部と、
    前記等化処理後の信号を時間領域信号に変換する周波数時間変換処理部と、
    前記時間領域信号から固定シンボル系列に対応する信号を除去する固定系列除去部と、
    前記固定系列除去部により前記固定シンボル系列が除去された後の信号を復調する復調部と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  4. 請求項1または2に記載の送信装置と、
    前記送信装置から送信された信号を受信する請求項3に記載の受信装置と、
    を備えることを特徴とする通信システム。
  5. Cyclic Prefixが付加された後のブロックに対して、受信フィルタ処理後にナイキスト条件を満たすフィルタによるフィルタ処理を行って前記ブロックを送信する送信装置における制御回路であって、
    第1の個数のデータシンボルを生成するデータシンボル生成部と、
    ブロック内の第1の位置および第2の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第1のシンボル群の先頭となるように前記第1のシンボル群を2か所に配置し、前記ブロック内の第3の位置および第4の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第2のシンボル群の末尾となるように前記第2のシンボル群を2か所に配置し、前記第1のシンボル群および前記第2のシンボル群が配置される位置以外の位置に前記第1の個数のデータシンボルを配置した前記ブロックを生成して出力するシンボル配置部と、
    前記シンボル配置部から出力される前記ブロックの末尾の第2の個数のシンボルを複製し、前記Cyclic Prefixとして前記ブロックの先頭に付加するCyclic Prefix生成部と、
    を備え、
    前記第1の位置は、前記ブロックの先頭であり、前記第2の位置は、前記ブロック内の前記Cyclic Prefixとして複製される前記第2の個数のシンボルの先頭となる位置であり、前記第3の位置は、前記ブロックの末尾であり、前記第4の位置は前記第2の位置の1つ前の位置であることを特徴とする制御回路。
  6. Cyclic Prefixが付加された後のブロックであるCyclic Prefix付加ブロックに、受信フィルタ処理後にナイキスト条件を満たすフィルタによるフィルタ処理を行って送信する送信装置に、前記Cyclic Prefix付加ブロックを生成する生成処理を実行させるためのプログラムであって、
    前記生成処理は、
    第1の個数のデータシンボルを生成するデータシンボル生成ステップと、
    ブロック内の第1の位置および第2の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第1のシンボル群の先頭となるように前記第1のシンボル群を2か所に配置し、前記ブロック内の第3の位置および第4の位置がそれぞれあらかじめ定められたシンボル群である第2のシンボル群の末尾となるように前記第2のシンボル群を2か所に配置し、前記第1のシンボル群および前記第2のシンボル群が配置される位置以外の位置に前記第1の個数のデータシンボルを配置した前記ブロックを生成するシンボル配置ステップと、
    前記シンボル配置ステップで生成された前記ブロックの末尾の第2の個数のシンボルを複製し、Cyclic Prefixとして前記ブロックの先頭に付加して前記Cyclic Prefix付加ブロックを生成するCyclic Prefix生成ステップと、
    を含み、
    前記第1の位置は、前記ブロックの先頭であり、前記第2の位置は、前記ブロック内の前記Cyclic Prefixとして複製される前記第2の個数のシンボルの先頭となる位置であり、前記第3の位置は、前記ブロックの末尾であり、前記第4の位置は前記第2の位置の1つ前の位置であることを特徴とするプログラム。
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