JP6653442B2 - Agricultural house - Google Patents
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Description
本発明は、光透過性の被覆体を備える農業用ハウスに関する。 The present invention relates to an agricultural house provided with a light-transmitting covering.
従来、光透過性の被覆体を備える農業用ハウスにおいて内部空間の保温を行う技術が提案されている。たとえば、温室の天井近傍にカーテンが張架され、このカーテンの内部に気体を送り込み、気体から温室内に温熱を行き渡らせる構成が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。また、特許文献1には、温室の側面に側部カーテンを設け、温室妻面側に補助カーテンを設けることが記載されている。 2. Description of the Related Art Conventionally, there has been proposed a technique for keeping an internal space warm in an agricultural house provided with a light-transmitting covering. For example, there has been proposed a configuration in which a curtain is stretched in the vicinity of a ceiling of a greenhouse, a gas is sent into the curtain, and heat is distributed from the gas into the greenhouse (for example, see Patent Document 1). Patent Literature 1 describes that a side curtain is provided on a side surface of a greenhouse, and an auxiliary curtain is provided on a rear side of the greenhouse.
また、ビニルハウスにおいてカーテンとして構成される空気層形成フィルムの空気の給気と排気とを行う構成が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。特許文献2では、袋構造の空気層形成フィルムを、巻き軸から展開する際に給気を行い、巻き軸に巻き取る際に排気を行う技術が記載されている。 Further, a configuration has been proposed in which air is supplied and exhausted from an air layer forming film configured as a curtain in a vinyl house (for example, see Patent Document 2). Patent Literature 2 discloses a technique in which air is supplied when a bag-structured air layer forming film is developed from a winding shaft, and exhausted when the film is wound around the winding shaft.
特許文献1に記載された温室、あるいは特許文献2に記載されたビニルハウスでは、空気層により内部空間の保温が図られている。しかしながら、特許文献1の温室、特許文献2のビニルハウスは、保温を行うだけであって、太陽熱を積極的に利用することは考慮されていない。 In the greenhouse described in Patent Literature 1 or the vinyl house described in Patent Literature 2, the internal space is kept warm by an air layer. However, the greenhouse of Patent Literature 1 and the vinyl house of Patent Literature 2 only keep heat, and do not consider actively using solar heat.
本発明は、太陽熱を積極的に利用した保温性の高い農業用ハウスを提供することを目的とする。 An object of the present invention is to provide an agricultural house with high heat retention that positively utilizes solar heat.
本発明に係る農業用ハウスは、外殻と保温部材と駆動部材とを備える。外殻は、光透過性の被覆体をフレームが支持する。保温部材は、外殻の内部空間に配置され、特定場所にまとめた第1状態と特定場所から直線に沿って広げた第2状態とが選択可能である。駆動部材は、保温部材が第1状態と第2状態との間で変形するように保温部材を駆動する。また、保温部材は、日没前に保温部材に吸収された熱を夜間に保温部材から放出可能とする蓄熱性を有している。駆動部材は、夕方の所定の時間帯に保温部材が第1状態を選択するように保温部材を駆動する。特定場所は、外殻の中心に対して夕方の所定の時間帯に太陽光が入射する、南西から北西までの範囲を含む西側に偏った領域である。 The agricultural house according to the present invention includes an outer shell, a heat retaining member, and a driving member. The outer shell supports the light transmissive coating by the frame. The heat retaining member is arranged in the inner space of the outer shell, and can select a first state arranged at a specific location or a second state extended along a straight line from the specific location. The driving member drives the heat retaining member such that the heat retaining member is deformed between the first state and the second state. Further, the heat retaining member has a heat storage property that allows the heat absorbed by the heat retaining member before sunset to be released from the heat retaining member at night . The driving member drives the heat retaining member such that the heat retaining member selects the first state during a predetermined time period in the evening. The specific place is a region which is deviated to the west , including a range from southwest to northwest, where sunlight enters the center of the outer shell at a predetermined time in the evening .
本発明の構成によれば、太陽熱を積極的に利用して保温性を高めることが可能になるという利点を有する。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to the structure of this invention, there exists an advantage that it becomes possible to utilize solar heat positively and to improve heat retention.
図1に示すように、以下に説明する農業用ハウス20は、構造材としてのフレーム211と、フレーム211に支持された被覆体212とで構成された外殻21を備える。
As shown in FIG. 1, an
フレーム211は、直径が10[mm]以上50[mm]以下の金属のパイプあるいは棒(線材)により形成される。フレーム211を形成する金属には、アルミニウムまたは表面に防錆を施した鉄が用いられる。また、フレーム211は、並んで配置された2本の支柱部2111と、2本の支柱部2111それぞれの一端間を連結する連結部2112とを一体に備える逆U字状に形成されている。連結部2112は、滑らかな弧状に形成されている例を示しているが、2本の直線それぞれの一端を付き合わせた逆V状に形成されていてもよい。
The
被覆体212は、ガラスでもよいが、この構成例では、透光性を有した(望ましくは透明である)合成樹脂フィルムを用いている。被覆体212に用いる合成樹脂フィルムの厚み寸法は、0.1[mm]以上3[mm]以下が一般的であるが、この範囲から逸脱していてもよい。また、被覆体212に用いる合成樹脂フィルムは、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、フッ素樹脂などから選択される。
The
複数のフレーム211は、それぞれが囲む面に交差する方向に並び、被覆体212は、複数のフレーム211が並んだ状態で複数のフレーム211に架設される。そして、農業用ハウス20の外殻21は、複数のフレーム211が並ぶことにより形成される仮想的な立体物を被覆体212が全周にわたって覆っている。
The plurality of
農業用ハウス20は、断面半円状の屋根部200と、屋根部200を支持し互いに対向する2つの側壁部201、202と、2つの側壁部201、202に直交し互いに対向する一対の2つの妻壁部203、203とを一体に備える。したがって、農業用ハウス20は、2つの妻壁部203、203を結ぶ方向に直交する断面において逆U字状に形成されている。2つの妻壁部203、203を結ぶ方向の寸法は、2つの側壁部201、202を結ぶ方向に比べて十分に大きい寸法に設計されている。以下では、2つの妻壁部203、203を結ぶ方向を長手方向といい、2つの側壁部201、202を結ぶ方向を短手方向という。畝31の長手方向は農業用ハウス20の長手方向に沿っており、農業用ハウス20の短手方向において、複数本の畝31が形成される。
The
上述した農業用ハウス20で育成する植物30(図2A、図2B参照)は、葉菜類、果菜類、豆類、果物、花卉などから選択可能である。葉菜類は、ホウレンソウ、コマツナ、レタス、キャベツ、ハクサイなどを代表とする。また、果菜類は、トマト、キュウリ、ナスなどを代表とする。
The plants 30 (see FIGS. 2A and 2B) grown in the above-described
図2A、図2Bに示す構成例では、農業用ハウス20の外殻21の中に、保温部材10Aが配置される。保温部材10Aは、図2Aのように、外殻21の中の特定場所にまとめた第1状態と、図2Bのように、この特定場所から広げた第2状態とが選択可能である。保温部材10Aは、第1状態と第2状態との間で変形することにより、植物30の周囲温度を調節するように機能する。すなわち、保温部材10Aは、第1状態において太陽光からの熱を蓄熱し、第2状態において外殻21の内部空間のうち植物30を育成する空間の一部を囲む。保温部材10Aは、第2状態において、植物30を育成する空間からの放熱を抑制し、かつ場合によっては植物30を育成する空間への放熱を行う。
In the configuration example shown in FIGS. 2A and 2B, the
図2A、図2Bに示す構成例の保温部材10Aは蓄熱性を有しており、保温部材10Aによる熱の吸収と放出とを調節することにより、植物30の周囲温度を調節する。保温部材10Aに蓄熱する際には、保温部材10Aをまとめた第1状態が選択され、保温部材10Aから放熱する際には、保温部材10を広げた第2状態が選択される。このように保温部材10Aへの蓄熱と放熱とを適宜のタイミングで行うことによって、植物30の周囲温度を調節することが可能になる。
The
また、保温部材10Aは、外殻21の内部から外部への放熱を抑制する機能も備える。たとえば、冬季の夜間の時間帯のように、外殻21の内部から外部に移動する熱量が日中より増加する期間に、保温部材10Aを広げた第2状態を選択し、保温部材10Aと外殻21との間に空気層を形成すると、植物30の周囲の熱の移動が低減される。なお、保温部材10Aに用いる素材と位置とによっては、第2状態が選択されているときに、保温部材10Aを植物30への日射を抑制するために用いることも可能である。
The
図2A、図2Bに示す構成例において、保温部材10Aはシート状であって、保温部材10Aの一端部は駆動部材を構成するロール11に結合されている。外殻21の内部空間においてロール11が配置される場所は、外殻21の上部であって、農業用ハウス20の短手方向の中心に対し、夕方の所定の時間帯において外殻21に太陽光が入射する方向に偏って配置されている。すなわち、ロール11は、外殻21の上部において一方の側壁部201に沿って配置されている。言い換えると、農業用ハウス20の短手方向における中心に対して西側の部位にロール11が配置される。図2A、図2Bに示す構成例では、ロール11は、フレーム211における支柱部2111(図1参照)の上端部付近に配置されている。
In the configuration examples shown in FIGS. 2A and 2B, the
夕方の時間帯は、日没の時刻の前の1時間から2時間程度の時間帯を意味している。外殻21の外部の気温が低くなる晩秋から早春の季節には、夕方の時間帯は長いほうが望ましい。外殻21の外部の気温が比較的高い初夏あるいは初秋の季節には、夕方の時間帯は短くてもよい。なお、外殻21の外部の気温が植物30の育成にとって高すぎる盛夏の季節には、保温部材10Aを使用しなくてもよい。
The evening time zone means a time zone of about one to two hours before the time of sunset. In the late fall to early spring season when the temperature outside the
農業用ハウス20の短手方向の中心に対する西側は、正確に西というわけではなく、夕方の時間帯に太陽光を受ける方向であるから、南西から北西までの範囲を含む。地球上で北半球に属する地域であれば、農業用ハウス20における南側にロール11が配置された場合でも、ロール11は夕方の時間帯に太陽光を受けることが可能である。また、地球上で南半球に属する地域であれば、農業用ハウス20における北側にロール11が配置されていてもよい。農業用ハウス20の短手方向の中心に対する南側は南西から南までの範囲を含み、農業用ハウス20の短手方向の中心に対する北側は北西から北までの範囲を含んでいる。要するに、農業用ハウス20の短手方向における中心に対して、ロール11が配置される部位は、北半球であれば南から北西の範囲、南半球であれば北から南西の範囲が望ましい。
The west side of the center of the
外殻21内でのロール11の配置が適正であれば、保温部材10Aをロール11に巻き取った第1状態で、保温部材10Aが日没まで太陽光を受ける。したがって、保温部材10Aは日没時刻に近い時刻まで蓄熱することが可能になる。
If the arrangement of the
なお、農業用ハウス20が設置される状況によっては、ロール11が妻壁部203に沿って配置されていてもよい。この場合、望ましくは、農業用ハウス20の長手方向において、複数のロール11が配置される。ロール11が妻壁部203に沿って配置される場合には、夕方の時間帯においてロール11が受ける太陽光の強度は、農業用ハウス20の長手方向におけるロール11の位置にほとんど依存しない。複数のロール11を設けると、1本のロール11に保温部材10Aを巻き取る場合より、1本のロール11に作用する荷重を軽減することが可能である。
In addition, depending on the situation where the
保温部材10Aがシート状であり、保温部材10Aの一端部がロール11に結合されているから、保温部材10Aをロール11に巻き取ることにより保温部材10Aをまとめることが可能である。すなわち、ロール11が配置されている場所が、外殻21の中の特定場所であり、図2Aのように、保温部材10Aはロール11に巻き取られた第1状態において、外殻21の中の特定場所にまとめられる。一方、図2Bのように、保温部材10Aをロール11に巻き取った状態から、保温部材10Aをロール11から繰り出すことによって保温部材10Aを広げることが可能である。
Since the
保温部材10Aは、第2状態において、農業用ハウス20の屋根部200と、ロール11に近い側壁部201に向かい合っている側壁部202とに沿って広がるように配置されている。そのため、駆動部材として、ロール11のほかに、側壁部202に近い部位の下部に配置されたロール12と、畝31の上方に配置される複数本のガイド14と、ロール12の上方に配置されたロール15とを備える。また、保温部材10Aがロール11に巻き取られている第2状態から、保温部材10Aを繰り出す際に、保温部材10Aに引張力を作用させるために、駆動部材は紐状部材16を備える。
In the second state, the
紐状部材16は、一端が保温部材10Aに結合され、他端がロール12に結合されている。紐状部材16は、合成樹脂の繊維を編んだロープ、金属線を束ねたワイヤなどから選択される。ロール11に保温部材10Aが巻き取られている第1状態において、ロール12に紐状部材16を巻き取ると、紐状部材16の張力が保温部材10Aに作用して保温部材10Aがロール11から繰り出される。一方、保温部材10Aがロール11から繰り出されている第2状態では、紐状部材16がロール12に巻き取られており、この状態からロール11に保温部材10Aを巻き取ると、紐状部材16はロール12から繰り出される。
The string-shaped
複数本のガイド14は、棒状あるいはパイプ状の部材が用いられ、農業用ハウス20の短手方向において所定間隔で配置されている。ガイド14は、図2Aのように、保温部材10Aが第1状態であるときに紐状部材16を載せ、図2Bのように、保温部材10Aが第2状態であるときに保温部材10Aを載せる。そして、保温部材10Aを第1状態から第2状態に移行させる際には、ガイド14は、紐状部材16を案内して保温部材10Aをガイド14の上に導く。第2状態では、保温部材10Aの下向き荷重がガイド14に支持される。
The plurality of
上述したように、紐状部材16を巻き取るためのロール12は外殻21の内部空間において側壁部202の下部付近に配置される。また、図2Bに示すように、保温部材10Aは、第2状態において、屋根部200および一方の側壁部202に沿って配置される。そのため、ロール12の上方に方向転換用のロール15が配置される。ロール12は、ガイド14と同程度の高さに配置される。
As described above, the roll 12 for winding the cord-
以上説明した構成によって、保温部材10Aは、第2状態において、農業用ハウス20で育成する植物30と、屋根部200および一方の側壁部202との間に配置される。このとき、紐状部材16の全体がロール12に巻き取られる。また、保温部材10Aは、第1状態において、全体がロール11に巻き取られる。
With the configuration described above, the
上述した動作を実現するには、ロール11が保温部材10Aを巻き取るときには、ロール12は自由に回転させ、ロール12が紐状部材16を巻き取るときには、ロール11は自由に回転させることが望ましい。ただし、ロール11とロール12とを連動させる構成を採用してもよい。ロール11とロール12とを個別に回転させる場合、ロール11およびロール12を手作業で個別に回転させる機構、またはロール11およびロール12を個別に回転させるモータのような駆動源が必要である。
In order to realize the above-described operation, it is desirable that the roll 12 be freely rotated when the
また、ロール11およびロール12を連動させる場合、駆動部材は、ロール11とロール12との間で回転力を伝達するように構成される。この種の構成としては、ロール11とロール12とにそれぞれ結合された2つのギアと、2つのギアの間で回転力を伝達するチェーンとが用いられる。また、この種の構成として、ロール11とロール12との間で回転力を伝達するベルトを用いてもよい。チェーンあるいはベルトを用いてロール11とロール12とを連動させる場合、保温部材10Aおよび紐状部材16の移動方向を変更するためのロール15と同様に、移動方向を変更する構成を設けることが望ましい。また、ロール11とロール12とを個別の駆動源で回転させる場合、2つの駆動源の動作を同期させる構成を採用してもよい。
When the
ところで、図2A、図2Bに示す構成例の農業用ハウス20は、保温部材10Aとは別に、側壁部201に沿って配置される保温部材10Bを備える。この保温部材10Bは、ロール11の上方に配置されたロール13に一端部が結合されている。保温部材10Bは、図2Aのように、ロール13に巻き取られた第1状態と、図2Bのように、ロール13から繰り出した第2状態とを選択することが可能であり、保温部材10Aと保温部材10Bとの両方が第2状態であれば、側壁部201に沿って保温部材10Aが配置され、側壁部202に沿って保温部材10Bが配置される。つまり、保温部材10Aと保温部材10Bとにより、妻壁部203を除く外殻21の内側のほぼ全体が覆われる。
Meanwhile, the
保温部材10Aと保温部材10Bとは、第1状態と第2状態とが連動して選択されることが望ましい。ただし、保温部材10Aと保温部材10Bとは独立して動作させることも可能である。なお、図2A、図2Bに示す例において、ロール13はロール11の上方に配置されているから、保温部材10Aと保温部材10Bとが第2状態であるとき、保温部材10Aに保温部材10Bが重なり、保温部材10Aと保温部材10Bとの間の隙間が狭まる。ただし、ロール13はロール11の下方に配置されていてもよい。
It is desirable that the first state and the second state are selected in conjunction with the
以下では、保温部材10Aと保温部材10Bとの区別が不要であるときには、保温部材10と記載する。なお、以下に説明する保温部材10Cおよび保温部材10Dについても、保温部材10Aおよび保温部材10Bとの区別が不要であれば、保温部材10と記載する。
Hereinafter, when it is not necessary to distinguish between the
保温部材10は、少なくとも2層の複合材料で形成されていることが望ましい。たとえば、図3に示すように、保温部材10は、広げた状態で厚み方向の一面側となる部位に、蓄熱性を有する外側層101を備える。また、保温部材10は、広げた状態で厚み方向の他面側となる部位に、吸湿性を有する内側層102を備える。ここで説明している構成例では、外側層101と内側層102とが保温部材10のすべての領域にわたって形成されている例を想定している。
The
図3に示す保温部材10では、外側層101と内側層102とが接着剤により直接接合されている構成を想定しているが、接着剤ではなく、熱あるいは超音波のエネルギーにより接合されていてもよい。また、外側層101と内側層102との間に別の層が介在していてもよい。さらに、外側層101と内側層102とは保温部材10の一部の領域にのみ設けられていてもよい。
In the
外側層101は、外殻21を構成する被覆体212と同様の材料を選択することが可能である。たとえば、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、フッ素樹脂などから選択することが可能である。外側層101が被覆体212と同材料である場合、外側層101の厚み寸法は被覆体212の厚み寸法より大きいことが望ましい。厚み寸法が大きいほうが蓄熱可能な熱量が大きくなるからである。また、外側層101は、内部に空気層あるいは比熱が比較的大きい層を形成した構造であってもよい。上述した構成例では、外側層101の材料としてシート状の合成樹脂を用いているが、外側層101の材料は、伸縮性を有していないゴム状の材料、カーボンを含有する樹脂、蓄熱フィラーを含有する樹脂、エアロゲルなどから選択してもよい。また、外側層101は、太陽熱を吸収しやすいように、黒色系に着色されていることが望ましい。
For the
一方、内側層102は、たとえば、不織布、織布、紙、表面に微細な凹凸が形成されたシート、エアロゲルなどから選択される。要するに、内側層102は、微細な空隙に水分子を保持する構造、あるいは微細な凹凸に水分子を吸着する構造であって、吸湿性を有して入ればよい。また、内側層102の厚み寸法は、0.1[mm]以上3[mm]以下であることが望ましいが、この範囲を逸脱していてもよい。
On the other hand, the
上述した農業用ハウス20の動作例を以下に説明する。駆動部材は、ロール11とロール12とロール13とを手作業で回転させる構成を採用可能であるが、モータのような駆動源でロール11とロール12とロール13とを回転させる構成を採用することが望ましい。保温部材10は、日射が得られる時間帯と、日射が得られない時間帯とを考慮して、以下のように操作される。駆動部材が駆動源を備える場合には、以下の動作が可能になるように、ロール11とロール12とロール13とを、制御装置が駆動源をタイムスケジュールに従って制御する。また、時間帯以外に、日射量、温度、湿度などの情報が得られる場合に、この種の情報を用いてロール11とロール12とロール13とを制御することが望ましい。
An operation example of the above-described
日射が得られる日中には、図2Aのように、保温部材10はロール11、13に巻き取った第1状態が選択される。第1状態では、日射があれば保温部材10は太陽光を受けるから、保温部材10に蓄熱される。とくに、ロール11、13は外殻21の内部空間において夕方の時間帯に太陽光を受ける部位に配置されているから、夕方の時間帯に日射があれば、保温部材10から放熱する熱量に対して保温部材10に供給される熱量の割合が高まる。その結果、夕方の時間帯において、比較的多くの熱量を保温部材10に蓄熱することが可能になる。
During the day when solar radiation is obtained, as shown in FIG. 2A, the first state in which the
日没後の夜間には、外殻21の内部空間に太陽光が入射しないから、太陽光による植物30の周囲温度の上昇は望めなくなる。日没後の夜間において、植物30の周囲温度を高める必要がある場合には、図2Bのように、保温部材10をロール11、13から繰り出して広げた第2状態が選択される。植物30の周囲温度を高める必要があるか否かは、外殻21の内部の気温、外殻21の外部の気温、育成する植物30に適した温度などの諸条件で定められる。
During the night after sunset, sunlight does not enter the inner space of the
保温部材10を広げた第2状態を選択すると、植物30の上方が保温部材10で覆われることにより、被覆体212を通過する熱量が低減され、外殻21から外部に流出する熱量を低減させることが可能になる。つまり、保温部材10を広げることにより植物30の周囲温度の低下が抑制される。しかも、保温部材10は蓄熱しているから、保温部材10の温度低下が抑制され、植物30の周囲に対して輻射あるいは対流による熱の供給が行われるから、植物30の周囲温度の低下が抑制される。
When the second state in which the
すなわち、保温部材10は、植物30の周囲の熱が対流などにより外殻21の近傍に運ばれないようにして外殻21からの熱の流出を抑制し、かつ日中に蓄えた熱を放出して夜間における植物30の周囲温度の低下を抑制する。ここで、保温部材10の内側層102が吸湿性を有していない場合には、植物30の呼吸などにより生じた水分が保温部材10の表面に結露する可能性があるのに対して、上述した構成例では結露の可能性が抑制される。したがって、湿度が比較的高くなる夜間において、結露した水滴が植物30に落ちる可能性が低減され、水滴の付着による植物30の病害あるいは生理障害などの発生リスクが低減される。また、乾燥した環境が適している植物30を育生する場合には、内側層102に高い吸湿性を持たせて除湿を行ってもよい。
That is, the
外殻21の外部の気温が上昇する朝方の時間帯になると、保温部材10をロール11、13に巻き取る。朝方の時間帯における定めた時刻に、保温部材10の全体をロール11、13に巻き取って第1状態を選択すると、植物30は保温部材10で覆われなくなり、上述した日中における状態に復帰する。
In the morning time zone when the temperature outside the
朝方の時間帯において、保温部材10は、太陽の高度に合わせて時間経過に伴って少しずつロール11、13に巻き取ってもよい。すなわち、太陽の高度が低い時間帯には、植物30への太陽光の照度が低く、植物30の周囲温度の上昇が緩やかであるから、外殻21からの熱の流出を保温部材10で抑制し、かつ植物30の周囲に太陽光を照射して植物30の周囲温度を上昇させてもよい。この動作を実現するには、朝方の時間帯には、保温部材10のロール11、13への巻き取り量を時間経過に伴って少しずつ増加させることが望ましい。このように、ロール11、13に保温部材10を少しずつ巻き取ると、植物30の周囲温度の低下を抑制しつつ、保温部材10をまとめた第1状態に移行させることが容易になる。
In the morning time zone, the
ところで、図2A、図2Bに示した構成例のように、側壁部201と側壁部202とのそれぞれに対応する保温部材10A、10Bを配置する場合、図4のように、2つの妻壁部203、203のそれぞれに対応するように2つの保温部材10C、10Cを配置することが望ましい。2つの保温部材10C、10Cのそれぞれは、2つの妻壁部203、203に沿って配置されたロールに結合される。
By the way, as shown in FIGS. 2A and 2B, when the
図4に示す農業用ハウス20は、屋根部200および一方の側壁部202に対応する保温部材10Aと、他方の側壁部201に対応する保温部材10Bと、2つの妻壁部203、203のそれぞれに対応する2つの保温部材10C、10Cとを備える。したがって、すべての保温部材10を広げると、植物30の周囲の全体が保温部材10で囲まれる。すなわち、図2A、図2Bの構成に比べて、外殻21を通して流出する熱量をさらに低減させ、蓄熱可能な熱量を増加させることが可能になる。2つの保温部材10Cは、第1状態と第2状態との選択が連動していることが望ましいが、第1状態と第2状態との選択を独立させてもよい。また、2つの保温部材10Cの動作は、保温部材10Aおよび保温部材10Bと連動させることが望ましいが、独立していてもよい。
The
上述した構成例では、保温部材10Aが屋根部200と1つの側壁部202とに対応しているが、屋根部200と側壁部202とにそれぞれ対応する2つの保温部材を配置することも可能である。また、下端部が上下方向にのみ移動する保温部材10(上述した構成例では、保温部材10B、保温部材10Cなど)は、下端となる部位に質量が比較的大きい錘を備えていてもよい。錘は、金属製であることが望ましいが、棒状に形成された木製であってもよく、また保温部材10Aの下端部に折り返し部を設け、折り返し部を錘に代えてもよい。
In the above-described configuration example, the
図2A、図2Bに示した構成例では、保温部材10Aをロール11に結合し、保温部材10Bをロール13に結合しているが、1本のロール11に保温部材10Aと保温部材10Bとを結合することも可能である。また、図2A、図2Bに示した構成例、図4に示した構成例において、保温部材10は外殻21の内部空間に露出しているが、保温部材10が第1状態であるときに保温部材10を収納するケースを設けてもよい。この場合、ケースは太陽光を吸収して保温部材10に熱を伝達しやすい構造であることが望ましい。
2A and 2B, the
図2A、図2Bに示した農業用ハウス20では、保温部材10Aがロール11に結合され、保温部材10Bがロール13に結合されている。また、図4に示した農業用ハウス20では、図2A、図2Bに示した構成に追加された保温部材10Cがロールに結合されている。すなわち、すべての保温部材10が第1状態において巻かれた状態である。ただし、保温部材10は他の構成であってもよい。
In the
たとえば、図5A、図5Bに示すように、4つの保温部材10のうちの少なくとも1つの保温部材10が、山折れと谷折れとが交互に繰り返す蛇腹状であってもよい。図5A、図5Bに示す保温部材10Dは、一端が外殻21に対して定位置に固定され、他端に外力が作用することにより、折り畳んだ第1状態と、伸展させた第2状態とを選択する。
For example, as shown in FIGS. 5A and 5B, at least one of the four
図5A、図5Bに示す保温部材10Dの他端に外力を作用させる構成は、図2A、図2Bに示した構成例と同様に、紐状部材16(図2A、図2B参照)を採用すればよい。ただし、保温部材10Dを伸展させるときだけではなく、保温部材10Dを折り畳むときにも紐状部材16から外力を作用させる必要がある。なお、手作業で保温部材10Dを操作する場合には、紐状部材16を設けずに第1状態と第2状態とを選択することが可能である。
The configuration in which an external force is applied to the other end of the heat retaining member 10D shown in FIGS. 5A and 5B may employ the string-shaped member 16 (see FIGS. 2A and 2B), similarly to the configuration example shown in FIGS. 2A and 2B. I just need. However, it is necessary to apply an external force from the string-shaped
図5A、図5Bに示す構成例では、保温部材10Dを第2状態のときに支持するために、少なくとも2つのガイドレール17が外殻21に設けられる。ガイドレール17は、保温部材10Dを伸展させる方向に沿って延長されている。たとえば、保温部材10Dが、第2状態において、図2に示した保温部材10Aのように農業用ハウス20の短手方向に伸展する場合、ガイドレール17は農業用ハウス20の短手方向に沿って配置される。また、保温部材10Dの山折れの部位あるいは谷折れの部位にはガイドレール17に案内されて走行する複数のランナ18が設けられる。日中には図5Aのように、複数のランナ18が1箇所にまとめられて保温部材10Dが畳まれた第1状態が選択され、夜間には図5Bのように、保温部材10Dが伸展した第2状態が選択される。
In the configuration examples shown in FIGS. 5A and 5B, at least two
図5A、図5Bに示す構成例では、ガイドレール17は、上下方向に沿った側面が開放されている断面C字状の構成を想定しているが、ランナ18に作用する下向き荷重を支持する構成であれば、ガイドレール17の形状にとくに制限はない。また、ランナ18についても、ガイドレール17に沿って走行可能であれば、形状にはとくに制限はない。たとえば、3つ以上のガイドレール17を設ける場合、保温部材10Dがガイドレール17に干渉しないように、ランナ18においてガイドレール17を走行する部位と、ランナ18において保温部材10Dに結合される部位とが離れた形状に設計される。
In the configuration example shown in FIGS. 5A and 5B, the
なお、蛇腹状の保温部材10Dを上下方向において伸展させる場合、ガイドレール17を省略してもよい。たとえば、保温部材10Dの山折れの部位あるいは谷折れの部位に紐状部材を通すリングが設けてもよい。この構成では、保温部材10Dの下端に一端を結合した紐状部材に保温部材10Dを引き上げる張力を作用させると、保温部材10Dを折り畳むことが可能である。また、紐状部材に作用する張力を緩めると、保温部材10Dを伸展させることが可能である。
When the bellows-like heat retaining member 10D extends in the vertical direction, the
また、保温部材は、複数枚の羽根板(スラット)を重ねた状態と、複数枚の羽根板を並べた状態とを選択することを可能にしたベネシアンブラインドと同様の構造であってもよい。このような構造の保温部材を用いる場合、ベネシアンブラインドと同様に、羽根板に結合した紐状部材が駆動部材として用いられる。また、複数枚の羽根板を重ねた状態が第1状態に対応し、複数枚の羽根板を並べた状態が第2状態に相当する。 Further, the heat retaining member may have a structure similar to that of a Venetian blind that enables selection between a state in which a plurality of slats are stacked and a state in which a plurality of slats are arranged. When a heat retaining member having such a structure is used, a string-like member connected to a blade plate is used as a driving member, similarly to the Venetian blind. A state in which a plurality of blades are stacked corresponds to a first state, and a state in which a plurality of blades are arranged corresponds to a second state.
以下に上述した農業用ハウス20の全体構成を簡単に説明する。農業用ハウス20は、カーテン23および窓24を備える。カーテン23は、内部に入射する外光を減光させる第1位置と、内部に入射する外光を減光させない第2位置との間で移動可能である。また、窓24は、内部と外部との間で通気させる開位置と、内部と外部との間で通気させない閉位置との間で移動可能である。
Hereinafter, the overall configuration of the
さらに、農業用ハウス20は、カーテン23として、屋根部200に沿って配置された屋根カーテン230と、2つの側壁部201それぞれに沿って配置された2つの側カーテン231とを備える。屋根カーテン230は、第1位置と第2位置との間で移動することにより、屋根部200からの外光の入射量を調節する。側カーテン231は、第1位置と第2位置との間で移動することにより、2つの側壁部201それぞれからの外光の入射量を調節する。屋根カーテン230と側カーテン231とは駆動装置により独立して駆動される。駆動装置は、モータのような動力源を備え、屋根カーテン230と側カーテン231とにそれぞれ対応した駆動機構を備えている。
Further, the
窓24は、側壁部201それぞれに設けられている。窓24は、開度が調節されることにより、農業用ハウス20の内部と外部との間で通気する際の空気の通気抵抗を調節する。農業用ハウス20は、側壁部201のほかに、妻壁部203にも窓を備えていることが望ましい。2つの側壁部201それぞれの窓24は、駆動装置により独立して駆動される。駆動装置は、モータのような動力源を備え、窓24にそれぞれ対応した駆動機構を備えている。
The
カーテン23の位置と窓24の開度とを適宜に調節すれば、農業用ハウス20の内部温度と内部湿度とを変化させることが可能である。たとえば、夏季で晴天の日中であれば、屋根カーテン230および側カーテン231を閉じ、かつ窓24の開度を大きくすれば、農業用ハウス20の内部温度の上昇が抑制される。
By appropriately adjusting the position of the
農業用ハウス20の妻壁部203には、上部にファン25が配置され、下部に入口が設けられる。ファン25は、機械換気によって農業用ハウス20の換気を行い、農業用ハウス20の内部温度および内部湿度の調節に寄与する。また、ファン25は運転時に農業用ハウス20に気流を形成する。上述のように、カーテン23、窓24、ファン25などの設備の動作を制御することにより、農業用ハウス20の内部環境が制御され、植物30を育成する環境を整えることが可能になる。
The
農業用ハウス20は、植物30を育成する環境を制御するために、カーテン23、窓24、ファン25のほかに、植物30に散水する装置などの各種の装置を備える。また、農業用ハウス20には、温度、湿度、土中の含水率、照度などから選択される農業用ハウス20の内部環境を監視するセンサが配置されていてもよい。センサが監視する内部環境には、植物30の温度、湿度、照度などがある。内部環境を監視するセンサは、農業用ハウス20の複数箇所に設けることが望ましいが、1箇所にだけ設けてもよい。
The
農業用ハウス20の内部環境を整える装置は、センサが監視した農業用ハウス20の内部環境に基づいて、制御装置が動作状態を決めることが望ましい。この場合、制御装置は、カーテン23、窓24、ファン25、散水を行う装置などの各種装置を、センサが監視する農業用ハウス20の内部環境に基づいて制御する。センサが監視する内部環境と各種装置の動作との関係は、植物30の種類、植物30の成長段階、季節などに応じて定められる。
In the device for preparing the internal environment of the
制御装置は、手動運転と自動運転との選択が可能であり、自動運転が選択されているときには、各種装置の自動運転を行う。また、制御装置は、タイマを内蔵し、タイマは、運転期間と停止期間とがスケジュールとして設定可能に構成されている。自動運転が選択されている場合、制御装置は、タイマに設定した運転期間において、センサが監視する内部環境に応じて各種装置の動作を制御する。 The control device can select a manual operation or an automatic operation, and when the automatic operation is selected, performs automatic operation of various devices. Further, the control device has a built-in timer, and the timer is configured such that an operation period and a stop period can be set as a schedule. When the automatic operation is selected, the control device controls the operation of various devices according to the internal environment monitored by the sensor during the operation period set in the timer.
上述した構成の農業用ハウス20は一例であり、農業用ハウス20の構成を限定する趣旨ではなく、農業用ハウス20に他の材料を用いること、および他の形状に形成することを妨げない。
The
以上説明したように、本実施形態の農業用ハウス20は、外殻21と保温部材10と駆動部材(たとえば、ロール11)とを備える。外殻21は、光透過性の被覆体212をフレーム211が支持する。保温部材10は、外殻21の内部空間に配置され、特定場所にまとめた第1状態と特定場所から広げた第2状態とが選択可能である。駆動部材は、保温部材10が第1状態と第2状態との間で変形するように保温部材10を駆動する。また、保温部材10は、蓄熱性を有している。駆動部材は、夕方の所定の時間帯に保温部材10が第1状態を選択するように保温部材10を駆動する。特定場所は、外殻21の中心に対して所定の時間帯に太陽光が入射する方向に偏った領域である。
As described above, the
この構成によれば、保温部材10を特定場所にまとめた第1状態で保温部材10に蓄熱し、保温部材10を広げた第2状態で保温部材10により外殻21の内部空間における一部の空間を囲むことが可能である。第2状態では、保温部材10で囲んだ空間からの熱の放射を抑制し、かつ保温部材10で囲んだ空間への熱の供給が可能になる。しかも、保温部材10を夕方の所定の時間帯に第1状態としているから、日没前の太陽光を利用して保温部材10に蓄熱することにより、夜間に保温部材10から放熱可能な熱量を高めることが可能である。
According to this configuration, heat is stored in the
保温部材10は、第2状態において外殻21の内部空間のうち植物30を育成する空間の少なくとも一部を囲むように構成されていることが望ましい。
It is desirable that the
この構成によれば、保温部材10が第2状態において植物30の少なくとも一部を囲むので、植物30を育成する空間からの放熱を抑制し、植物30の周囲温度の低下を抑制することが可能である。また、第1状態で保温部材10に蓄えた熱を、第2状態で植物30を育成する空間に放出できるから、冬季の夜間であっても植物30の周囲温度を維持しやすくなる。
According to this configuration, since the
保温部材10は、第2状態において外殻21と対面する領域に蓄熱性を有した外側層101が形成されていることが望ましい。
It is desirable that the
この構成によれば、外殻21を通して入射する太陽光からの熱を吸収しやすくなる。
According to this configuration, it becomes easier to absorb heat from sunlight that enters through the
外側層101は、第2状態において外殻21と対面する表面が黒色であることが望ましい。
It is desirable that the surface of the
この構成によれば、外殻21と対面する表面が黒色であることにより、太陽からの熱の吸収を高め、第2状態において放熱する熱量を高めることが可能である。
According to this configuration, since the surface facing the
保温部材10は、第2状態おいて外側層101を挟んで外殻21とは反対側の領域に吸湿性を有した内側層102が形成されていることが望ましい。
In the
この構成によれば、第2状態において保温部材10が囲む空間に存在する水分(蒸気)が保温部材10の表面に付着しても、内側層102に吸収されるから結露しにくくなる。保温部材10が囲む空間内に植物30が存在する場合に、植物30に水滴が落ちる可能性が低減され、結果的に過剰な水分による植物30の病害あるいは生理障害のリスクが低減される。また、内側層102に水分が吸収されるから外殻21の内部空間における除湿の効果も期待できる。
According to this configuration, even if moisture (steam) existing in the space surrounded by the
内側層102は、不織布であることが望ましい。この構成によれば、農業用資材として汎用的に用いられる不織布を内側層102として流用することが可能であり、この場合に、保温部材10を構成する材料の調達リードタイムを短くすることが可能であり、また、比較的低コストで材料の調達が可能である。
Desirably, the
保温部材10はシート状であって、駆動部材は、保温部材10の一端部に結合されたロール11、13を備え、ロール11、13が保温部材10を巻き取った状態を第1状態とすることが望ましい。
The
この構成によれば、保温部材10の形状が簡単であり、保温部材10を第1状態と第2状態との間で変形させる構成も簡単であって、比較的低コストでの提供が可能になる。
According to this configuration, the shape of the
保温部材10は、山折れと谷折れとが交互に繰り返す蛇腹状であって、駆動部材は、保温部材10に結合された紐状部材16を備え、紐状部材16に作用する張力を受けて保温部材10が折り畳まれた状態を第1状態としてもよい。
The
この構成によれば、保温部材10を変形させるために要する力を、シート状の保温部材10に比べて小さくすることが可能である。
According to this configuration, the force required to deform the
外殻21は、それぞれ逆U字状であって構造材となる複数のフレーム211と、複数のフレーム211それぞれが囲む面に交差する方向に複数のフレーム211が並んだ状態で複数のフレーム211に架設される被覆体212とを備える。被覆体212は、複数のフレーム211が仮想的に定める立体物を全周にわたって覆う。
The
この農業用ハウス20は、一般的な構造であり、既存の農業用ハウス20に保温部材10を配置することにより、冬季の夜間などにおいて植物30の周囲温度の低下を抑制し、育成する植物30に適した環境を作り出すことが可能になる。
The
なお、上述した実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんのことである。 The embodiment described above is an example of the present invention. For this reason, the present invention is not limited to the above-described embodiment, and other than this embodiment, various modifications may be made according to the design and the like within a range not departing from the technical idea according to the present invention. Of course, changes are possible.
10 保温部材
11 ロール(駆動部材)
12 ロール(駆動部材)
13 ロール(駆動部材)
15 ロール(駆動部材)
16 紐状部材(駆動部材)
20 農業用ハウス
21 外殻
101 外側層
102 内側層
211 フレーム
212 被覆体
10
12 Roll (drive member)
13 Roll (drive member)
15 Roll (drive member)
16 String member (drive member)
Claims (9)
前記外殻の内部空間に配置され、特定場所にまとめた第1状態と前記特定場所から直線に沿って広げた第2状態とが選択可能である保温部材と、
前記保温部材が前記第1状態と前記第2状態との間で変形するように前記保温部材を駆動する駆動部材とを備え、
前記保温部材は、日没前に前記保温部材に吸収された熱を夜間に前記保温部材から放出可能とする蓄熱性を有しており、
前記駆動部材は、夕方の所定の時間帯に前記保温部材が第1状態を選択するように前記保温部材を駆動し、
前記特定場所は、前記外殻の内部空間において前記夕方の所定の時間帯に太陽光が入射する、南西から北西までの範囲を含む西側に偏った領域である
ことを特徴とする農業用ハウス。 An outer shell in which the frame supports the light-transmitting coating,
A heat retaining member that is arranged in the inner space of the outer shell and is capable of selecting a first state summarized at a specific location and a second state extended along a straight line from the specific location;
A driving member that drives the heat retaining member so that the heat retaining member is deformed between the first state and the second state;
The heat retaining member has a heat storage property that allows the heat absorbed by the heat retaining member before sunset to be released from the heat retaining member at night ,
The driving member drives the heat retaining member such that the heat retaining member selects the first state during a predetermined time period in the evening,
The agricultural house, wherein the specific place is a region biased to the west including a range from southwest to northwest where sunlight enters the predetermined time zone in the evening in the inner space of the outer shell.
請求項1記載の農業用ハウス。 The agricultural house according to claim 1, wherein the heat retaining member is configured to surround at least a part of a space for growing plants in the inner space of the outer shell in the second state.
前記第2状態において前記外殻と対面する領域に蓄熱性を有した外側層が形成されている
請求項1又は2記載の農業用ハウス。 The heat retaining member,
The agricultural house according to claim 1 or 2, wherein an outer layer having heat storage properties is formed in a region facing the outer shell in the second state.
前記外殻の内部空間に配置され、特定場所にまとめた第1状態と前記特定場所から広げた第2状態とが選択可能である保温部材と、
前記保温部材が前記第1状態と前記第2状態との間で変形するように前記保温部材を駆動する駆動部材とを備え、
前記保温部材は、日没前に前記保温部材に吸収された熱を夜間に前記保温部材から放出可能とする蓄熱性を有しており、
前記駆動部材は、夕方の所定の時間帯に前記保温部材が第1状態を選択するように前記保温部材を駆動し、
前記特定場所は、前記外殻の内部空間において前記夕方の所定の時間帯に太陽光が入射する、南西から北西までの範囲を含む西側に偏った領域であって、
前記保温部材は、
前記第2状態において前記外殻と対面する領域に蓄熱性を有した外側層が形成されており、
前記外側層は、前記第2状態において前記外殻と対面する表面が黒色である
農業用ハウス。 An outer shell in which the frame supports the light-transmitting coating,
A heat retaining member disposed in the inner space of the outer shell and capable of selecting a first state gathered at a specific location and a second state expanded from the specific location;
A driving member that drives the heat retaining member so that the heat retaining member is deformed between the first state and the second state;
The heat retaining member has a heat storage property that allows the heat absorbed by the heat retaining member before sunset to be released from the heat retaining member at night,
The driving member drives the heat retaining member such that the heat retaining member selects the first state during a predetermined time period in the evening,
The specific place is a region biased to the west including a range from southwest to northwest, where sunlight is incident at a predetermined time zone in the evening in the inner space of the outer shell,
The heat retaining member,
In the second state, an outer layer having heat storage properties is formed in a region facing the outer shell,
It said outer layer has a surface that faces the outer shell Ru black der in the second state
House for agriculture.
前記外殻の内部空間に配置され、特定場所にまとめた第1状態と前記特定場所から広げた第2状態とが選択可能である保温部材と、
前記保温部材が前記第1状態と前記第2状態との間で変形するように前記保温部材を駆動する駆動部材とを備え、
前記保温部材は、日没前に前記保温部材に吸収された熱を夜間に前記保温部材から放出可能とする蓄熱性を有しており、
前記駆動部材は、夕方の所定の時間帯に前記保温部材が第1状態を選択するように前記保温部材を駆動し、
前記特定場所は、前記外殻の内部空間において前記夕方の所定の時間帯に太陽光が入射する、南西から北西までの範囲を含む西側に偏った領域であって、
前記保温部材は、
前記第2状態において前記外殻と対面する領域に蓄熱性を有した外側層が形成されており、
前記第2状態おいて前記外側層を挟んで前記外殻とは反対側の領域に吸湿性を有した内側層が形成されている
農業用ハウス。 An outer shell in which the frame supports the light-transmitting coating,
A heat retaining member disposed in the inner space of the outer shell and capable of selecting a first state gathered at a specific location and a second state expanded from the specific location;
A driving member that drives the heat retaining member so that the heat retaining member is deformed between the first state and the second state;
The heat retaining member has a heat storage property that allows the heat absorbed by the heat retaining member before sunset to be released from the heat retaining member at night,
The driving member drives the heat retaining member such that the heat retaining member selects the first state during a predetermined time period in the evening,
The specific place is a region biased to the west including a range from southwest to northwest, where sunlight is incident at a predetermined time zone in the evening in the inner space of the outer shell,
The heat retaining member,
In the second state, an outer layer having heat storage properties is formed in a region facing the outer shell,
Inner layer having a hygroscopicity that is formed in a region opposite to the second state leave the outer shell across the outer layer
House for agriculture.
前記駆動部材は、前記保温部材の一端部に結合されたロールを備え、前記ロールが前記保温部材を巻き取った状態を前記第1状態とする
請求項1〜6のいずれか1項に記載の農業用ハウス。 The heat retaining member is sheet-shaped,
The said drive member is provided with the roll couple | bonded with the one end part of the said heat insulation member, The state in which the said roll wound up the said heat insulation member is set to the said 1st state. Agricultural house.
前記駆動部材は、前記保温部材に結合された紐状部材を備え、前記紐状部材に作用する張力を受けて前記保温部材が折り畳まれた状態を前記第1状態とする
請求項1〜6のいずれか1項に記載の農業用ハウス。 The heat retaining member has a bellows shape in which mountain folds and valley folds are alternately repeated,
The said drive member is provided with the string-shaped member couple | bonded with the said heat insulation member, The state which received the tension which acts on the said string-shaped member and the said heat insulation member was folded should be said 1st state. The agricultural house according to any one of the preceding claims.
それぞれ逆U字状であって構造材となる複数のフレームと、
前記複数のフレームそれぞれが囲む面に交差する方向に前記複数のフレームが並んだ状態で前記複数のフレームに架設される被覆体とを備え、
前記被覆体は、前記複数のフレームが仮想的に定める立体物を全周にわたって覆う
請求項1〜8のいずれか1項に記載の農業用ハウス。 The outer shell is
A plurality of frames each having an inverted U shape and being a structural material,
A covering body laid on the plurality of frames in a state where the plurality of frames are arranged in a direction intersecting a surface surrounded by each of the plurality of frames,
The agricultural house according to any one of claims 1 to 8, wherein the covering body covers a three-dimensional object virtually defined by the plurality of frames over the entire circumference.
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