JP6536259B2 - 車両用照明装置、および車両用灯具 - Google Patents
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Description
この場合、放熱部材は、ブロック状を呈し、アルミニウムなどから形成されている。
ブロック状の放熱部材とすれば、熱容量を大きくすることができるので放熱性を向上させることができる。
ところが、ブロック状の放熱部材とすれば、車両用照明装置が重くなるという問題がある。
そのため、放熱性の向上と軽量化を図ることができる車両用照明装置の開発が望まれていた。
図1は、本実施の形態に係る車両用照明装置1を例示するための模式斜視分解図である。
図2は、車両用照明装置1を正面から見た図である。
なお、図2においては、煩雑となるのを避けるために、封止部27や配線パターン24の一部などを省いて描いている。
図3(a)〜(c)は、伝熱部40を例示するための模式図である。
なお、図3(a)は模式平面図、図3(b)は図3(a)におけるA−A線断面図、図3(c)は角部の先端40eの位置を例示するための模式平面図である。
本体部10には、収納部11、フランジ部12、フィン13、および凸部14が設けられている。
収納部11は、フランジ部12の一方の面から突出している。収納部11の外観は、円柱状を呈している。収納部11のフランジ部12側とは反対側の端部には、凹部11aが設けられている。凹部11aの断面形状は円形とすることができる。凹部11aの内部には、発光部20が収納されている。発光部20は、伝熱部40を介して、凹部11aの底面11a1に設けられている。また、給電部30の給電端子31が凹部11aの底面11a1から突出している。
また、後述するように、収納部11には保持部11dが設けられている。(図5(a)、(b)を参照)
フィン13は、フランジ部12の面から突出して複数設けられている。複数のフィン13は、板状を呈し、放熱フィンとして機能する。
凸部14は、車両用照明装置1を車両用灯具に装着する際に用いられる。
凸部14の数や配設位置には特に限定はない。
この場合、凸部14を複数設けるようにすれば、車両用照明装置1の保持を安定させることができる。
車両用照明装置1の保持を安定させるためには、3つ以上の凸部14が設けられることが好ましい。図1に例示をした車両用照明装置1の場合には、4つの凸部14が設けられている。
そのため、熱を外部に放出することを考慮して、本体部10を熱伝導率の高い材料から形成することができる。例えば、本体部10は、アルミニウム、アルミニウム合金、高熱伝導性樹脂などから形成することができる。高熱伝導性樹脂は、例えば、PET(polyethylene terephthalate)やナイロン等の樹脂に、熱伝導率の高い炭素や酸化アルミニウム等からなる繊維や粒子を混合させたものである。
なお、収納部11、フランジ部12、フィン13、および凸部14を別々に形成し、これらを接合することもできる。収納部11、フランジ部12、フィン13、および凸部14を別々に形成する場合には、これらを同じ材料から形成することもできるし、これらを異なる材料から形成することもできる。
基板21は、凹部11aの内部に設けられている。
基板21は、平板状を呈し、平面形状が四角形となっている。
基板21の角部の近傍は、溝部11bの内部に設けられている。
基板21の材料や構造には特に限定はない。例えば、基板21は、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどの無機材料(セラミックス)、紙フェノールやガラスエポキシなどの有機材料などから形成することができる。また、基板21は、金属板の表面を絶縁体で被覆したものであってもよい。なお、金属板の表面を絶縁体で被覆する場合には、絶縁体は、有機材料からなるものであってもよいし、無機材料からなるものであってもよい。
また、基板21は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。
配線パターン24は、基板21の両方の面に設けることもできるが、製造コストを低減させるためには、基板21の一方の面に設けるようにすることが好ましい。
配線パターン24は、銀を主成分とする材料から形成されている。配線パターン24は、例えば、銀や銀合金から形成することができる。
ただし、配線パターン24の材料は、銀を主成分とする材料に限定されるわけではない。配線パターン24は、例えば、銅を主成分とする材料などから形成することもできる。
配線パターン24には、入力端子24aが設けられている。
入力端子24aは、複数設けられている。入力端子24aには、給電部30の給電端子31が電気的に接続されている。そのため、発光素子22は、配線パターン24を介して、給電部30と電気的に接続されている。
発光素子22は、配線パターン24に設けられる側とは反対側の面(上面)に図示しない電極を有したものとすることができる。なお、図示しない電極は、配線パターン24に設けられる側の面(下面)と、配線パターン24に設けられる側とは反対側の面(上面)とに設けられていてもよいし、どちらかの面のみに設けられていてもよい。
発光素子22の光の出射面である上面は、車両用照明装置1の正面側に向けられており、主に、車両用照明装置1の正面側に向けて光を出射する。
発光素子22の数や大きさなどは、例示をしたものに限定されるわけではなく、車両用照明装置1の大きさや用途などに応じて適宜変更することができる。
制御素子23は、発光素子22に流れる電流を制御する。
発光素子22の順方向電圧特性には、ばらつきがあるので、印加電圧を一定にすると、発光素子22の明るさ(光束、輝度、光度、照度)にばらつきが生じる。そのため、発光素子22の明るさが所定の範囲内に収まるように、制御素子23により、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにしている。
制御素子23は、例えば、抵抗器とすることができる。制御素子23は、例えば、酸化ルテニウム(RuO2)を含む膜状の抵抗器とすることができる。酸化ルテニウムを含む膜状の抵抗器は、例えば、スクリーン印刷法および焼成法を用いて形成することができる。
例えば、制御素子23の一部を除去して図示しない除去部を形成することで、抵抗値を変化させることができる。この場合、制御素子23の一部を除去すれば、抵抗値は増加することになる。
制御素子23の一部の除去は、例えば、レーザ光を制御素子23に照射することで行うことができる。
制御素子23の数、大きさ、配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく、発光素子22の数や仕様などに応じて適宜変更することができる。
配線25は、例えば、金(Au)を主成分とする線とすることができる。ただし、配線25の材料は、金を主成分とするものに限定されるわけではなく、例えば、銅を主成分とするものや、アルミニウムを主成分とするものなどであってもよい。
枠部26は、例えば、PBT(polybutylene terephthalate)やPC(polycarbonate)などの樹脂や、セラミックスなどから形成することができる。
なお、酸化チタンの粒子に限定されるわけではなく、発光素子22から出射した光に対する反射率が高い材料からなる粒子であればよい。
また、枠部26は、例えば、白色の樹脂から形成することもできる。
また、発光素子22から車両用照明装置1の正面側に向けて出射された光の一部であって封止部27の上面(封止部27と外気との界面)で全反射した光は、枠部26の外側面26bで反射して、再び車両用照明装置1の正面側に向けて出射される。
すなわち、枠部26は、封止部27の形成範囲を規定する機能と、リフレクタの機能を有する。なお、枠部26の形態は、例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
封止部27は、透光性を有する材料から形成されている。封止部27は、例えば、シリコーン樹脂などから形成することができる。
封止部27は、例えば、枠部26の中央部26aに樹脂を充填することで形成することができる。樹脂の充填は、例えば、ディスペンサなどの液体定量吐出装置を用いて行うことができる。
例えば、発光素子22が青色発光ダイオード、蛍光体がYAG系蛍光体である場合には、発光素子22から出射した青色の光によりYAG系蛍光体が励起され、YAG系蛍光体から黄色の蛍光が放射される。そして、青色の光と黄色の光が混ざり合うことで、白色の光が車両用照明装置1から出射される。なお、車両用照明装置1の用途などに応じて所望の色の光が車両用照明装置1から出射されるように、蛍光体の種類や発光素子22から出射される光の色(発光素子22の種類)を適宜変更することができる。
接合部28は、膜状を呈し、枠部26と、基板21との間に設けられている。
接合部28は、例えば、シリコーン系接着剤やエポキシ系接着剤を硬化させることで形成されたものとすることができる。
被覆部は、ガラスなどの無機材料や、樹脂などの有機材料を含むものとすることができる。
この場合、ガラスなどの無機材料を含む被覆部とすれば、水分や硫黄を含むガスなどが被覆部を透過するのをより抑制することができる。
回路素子は、例えば、ダイオードとすることができる。
複数の給電端子31は、収納部11およびフランジ部12の内部を延びている。複数の給電端子31の一方の端部は、凹部11aの底面11a1から突出し、入力端子24aと電気的に接続されている。この場合、複数の給電端子31は、入力端子24aに半田付けすることができる。
なお、給電端子31の数、配置、形態などは例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
また、給電部30は、図示しない基板、コンデンサ、抵抗器などを備えたものとすることもできる。図示しない基板などは、例えば、収納部11またはフランジ部12の内部に設けることができる。
本体部10から露出している複数の給電端子31の端部には、図示しないソケットが嵌め合わされる。
ソケットには、図示しない電源などが電気的に接続される。
そのため、ソケットを給電端子31の端部に嵌め合わせることで、図示しない電源などと、発光素子22とが電気的に接続される。
ソケットは、例えば、接着剤などを用いて本体部10側の要素に接合することができる。
ここで、発光素子22の点灯と消灯を繰り返すと、基板21の材料の熱膨張係数と、本体部10の材料の熱膨張係数との差に応じた熱応力が発生する。また、車両用照明装置1の場合には、環境温度が−40℃〜85℃の範囲で変動する場合がある。そのため、環境温度の変化に伴い熱応力が発生する場合がある。
過大な熱応力が発生すると、発光素子22や配線25の剥離、配線25の断線などが生じて不灯となるおそれがある。
すなわち、伝熱部40は、発光部20と、本体部10との間における熱伝導をよくするために設けられている。
また、車両用照明装置1の軽量化を図る観点からは、伝熱部40の重量を小さくすることが好ましい。
そのため、伝熱部40は、熱伝導率が高く、比重が小さい材料から形成することが好ましい。
例えば、伝熱部40は、アルミニウムやアルミニウム合金などの軽金属から形成することができる。
また、伝熱部40の形状を平板状とすれば、伝熱性の向上と軽量化を図ることが容易となる。
この様にすれば、効率的な熱伝導と、熱応力の緩和を図ることができる。
伝熱部40の平面形状は、例えば、正方形、長方形、ひし形、平行四辺形、台形などとすることができる。
この場合、凹部11aの断面形状が円形(凹部11aの底面11a1の形状が円形)であることを考慮すると、伝熱部40の平面形状は、図心から、4つの角部の先端40eまでの距離がほぼ等しい四角形であることが好ましい。
そのため、伝熱部40の平面形状は、正方形または長方形とすることが好ましい。
伝熱部40の角部の近傍は、平面視において溝部11bの内部に設けられている。
そのため、図3(c)に示すように、伝熱部40の角部の先端40eは、収納部11の外側面11cから外部に、はみ出さないようになっている。
すなわち、伝熱部40の角部の先端40eは、凹部11aよりは外側であって、収納部11の外側面11cよりは内側に位置している。
座部40aは、凹状を呈している。
すなわち、座部40aの基板21側の面40a1は、伝熱部40の基板21側の面40cよりも凹部11aの底面11a1側(基板21側とは反対側)に位置する。
そのため、伝熱部40の取り付け精度の向上と、伝熱部40の保持強度の向上を図ることができる。
この場合、図3(a)、(c)に示すように、伝熱部40の図心から見て3方向に座部40aをそれぞれ設けるようにすれば、伝熱部40の取り付け精度の向上と、伝熱部40の保持強度の向上をさらに図ることができる。
前述したように、給電端子31は、凹部11aの底面11a1から突出している。また、伝熱部40はアルミニウム合金などの軽金属から形成されている。
そのため、給電端子31が突出する位置に切り欠き部40dを設け、給電端子31と伝熱部40との間の電気絶縁性を確保するようにしている。
この場合、凹部11aの底面11a1から突出する給電端子31は、切り欠き部40dの内部に位置し、給電端子31が伝熱部40と接触しないようになっている。
なお、図4(a)は模式平面図、図4(b)は図4(a)におけるB−B線断面図、図4(c)は角部の先端41eの位置を例示するための模式平面図である。
前述した伝熱部40には、座部40aが設けられていたが、本実施の形態に係る伝熱部41には座部41a(第2の座部の一例に相当する)が設けられている。
図4(a)〜(c)に示すように、座部41aは、伝熱部41の側面41bより外側に向けて突出している。
伝熱部41の側面41bより突出する座部41aとすれば、凹部11aの底面11a1と対峙する部分の面積を増加させることができるので、発光部20と、本体部10との間における熱伝導を高めることができる。
座部41aの基板21側の面41a1は、伝熱部41の基板21側の面41cよりも凹部11aの底面11a1側(基板21側とは反対側)に位置する。
そのため、伝熱部41の取り付け精度の向上と、伝熱部41の保持強度の向上を図ることができる。
この場合、図4(a)に示すように、伝熱部41の図心から見て3方向に座部41aをそれぞれ設けるようにすれば、伝熱部41の取り付け精度の向上と、伝熱部41の保持強度の向上をさらに図ることができる。
また、図4(c)に示すように、伝熱部41の角部の近傍は、平面視において溝部11bの内部に設けられている。
伝熱部41の角部の先端41eは、収納部11の外側面11cから外部に、はみ出さないようになっている。
すなわち、伝熱部41の角部の先端41eは、凹部11aよりは外側であって、収納部11の外側面11cよりは内側に位置している。
なお、伝熱部41の材料、切り欠き部41dなどは、前述した伝熱部40の材料、切り欠き部40dなどと同様とすることができる。
図5(a)、(b)は、保持部11dの形成を例示するための模式工程断面図である。
図5(a)に示すように、加工前の保持部11dは、棒状を呈し、凹部11aの底面11a1から突出している。保持部11dは、伝熱部40を底面11a1上に乗せた際に座部40aの近傍となる位置に設けられている。1つの座部40aに対して、1つの保持部11dが設けられている。
続いて、熱伝導グリースの上に伝熱部40を乗せる。
この際、熱伝導グリースが押し広げられて、伝熱部40の下面と底面11a1の間が熱伝導グリースにより満たされる。
また、伝熱部40の平面寸法は、基板21の平面寸法よりも小さくすることが好ましい。この様にすれば、伝熱部40、41の取り付け作業(治具100による保持部11dの加工)が容易となる。
なお、保持部11dにより伝熱部40を保持する場合を例示したが、保持部11dにより伝熱部41を保持する場合も同様とすることができる。
以上のようにして、凹部11aの底面11a1に設けられ、座部40aの基板21側の面40a1、または、座部41aの基板21側の面41a1に接触する保持部11dを形成することができる。
Claims (3)
- 柱状を呈し、一方の端部に設けられた凹部と、前記凹部の側面に開口する溝部と、を有する収納部と;
前記凹部の内部に設けられた基板と;
前記基板の上に設けられた発光素子と;
板状を呈し、前記凹部の底面と前記基板との間に設けられ、平面視において角部の近傍が前記溝部の内部に設けられ、前記角部の先端が前記凹部の側面よりは外側であって前記収納部の外側面よりは内側に位置している伝熱部と;
前記伝熱部の、前記基板側の面の周縁に設けられ、凹状を呈する第1の座部と;
前記凹部の底面に設けられ、前記第1の座部の前記基板側の面に接触する保持部と;
を具備した車両用照明装置。 - 前記伝熱部の平面寸法は、前記基板の平面寸法よりも小さい請求項1記載の車両用照明装置。
- 請求項1または2に記載の車両用照明装置を具備した車両用灯具。
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