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JP6529124B2 - 重包装用クラフト紙の破袋評価方法および重包装用クラフト紙 - Google Patents

重包装用クラフト紙の破袋評価方法および重包装用クラフト紙 Download PDF

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Description

本発明は、重包装用クラフト紙の破袋評価方法および重包装用クラフト紙に関するものである。
クラフト紙は、クラフト法により製造されたパルプを原料とした、強度が高く丈夫で破れにくい紙であり、主に重包装用途や段ボールの材料、封筒、粘着テープ等に使用されている。重包装用途の場合は重袋クラフト紙とも呼ばれ、袋に加工されて、例えば、セメント、米、小麦粉等の各種製品を数十kgほど充填して、保管・輸送のために用いられる。このような用途に用いられるクラフト紙の場合は、当然のことながら、容易に破袋しない高い強度を有していることが要求される。JIS−P3401:2000には、用途等に応じて1種〜5種のクラフト紙が規定されており、それぞれ一定以上の引張強さ、引裂強さ等の特性が規格化されている。
クラフト紙のうち、特に、重包装用途のクラフト紙は、袋詰め作業や保管・輸送時に、投げたり落としたりしても破袋しないレベルの強度が求められており、重包装用途のクラフト紙に対応する上記JIS規格の5種1号については、「抄紙機上で紙を微細に収縮させることによって、紙の流れ方向の伸張性能を与え、製袋後の衝撃特性を向上させた、主に重包装用の紙袋に使用する未晒しクラフト伸張紙。」との定義がなされている。これは、いわゆるクルパック紙と呼ばれるものである。
クルパックとは、紙匹をロールとエンドレスのゴム製ブランケットとの間に搬入し、ニップバーとゴム製ブランケットとで紙匹を圧縮する間に、予め伸長させておいたブランケットが収縮して紙匹を収縮させ、破断伸びを高めるためのもので、前記のような重包装用途に用いられるクラフト紙に破断伸びを持たせるために使用される装置の名称である。なお、幅方向に伸張性能を与えた紙(5種2号)は、フラクト紙と呼ばれ、クルパック紙には含まれない。
特許文献1(特許第4803586号公報)には、坪量が95〜130g/mの単層で構成され、クルパック装置によりクレープ加工を施すことにより、JIS−P8113に準拠して測定した横方向の引張強度と横方向の破断伸びとの積を30〜65とし、フリーネスが450〜650ccに調整された原料パルプを用いることを特徴とするクラフト紙袋の化粧紙又は補強紙に用いられるクラフト紙が記載されている。
ところで、重包装用クラフト紙の評価方法として、クラフト紙を製袋加工した袋に、実際の米等の内容物を詰めた後に、一定の高さから落下させる試験方法がある(JIS Z0217:1998)。この評価方法は袋へのストレスが大きく非常に過酷なものであり、規定された落下回数で袋に少しでも破れが生じると不合格とされることもある。また、この落下試験は、クラフト紙を製造後に製袋加工し、更に内容物の充填を必要とするため、合否の結果が判明するまでに作業工程が多くて時間もかかり、生産性が悪くなるという問題がある。
上記特許文献1は、クラフト紙袋の化粧紙又は補強紙に用いられるクラフト紙についての発明で、そのクラフト紙の適性評価方法として、JIS−P8113に準拠して測定した横方向の引張強度と横方向の破断伸びとの積が30〜65の範囲内のものとすることで、クラフト紙の適性評価を簡便に行うことの提案がなされている。
しかるに、当初本発明者らは、上記JIS−P3401:2000に規定される引張強さ、引裂強さ等の強度を満たした重包装用クラフト紙およびクルパック紙であれば、上記落下試験において良好な評価が得られて然るべきと考え、種々試験したところ、実際には、上記引張強さ、引裂強さ等の強度を満たした重包装用クラフト紙で製造した袋であるにも関わらず、数回目の落下で破れが発生してしまうことが少なくないことが判明した。
特許第4803586号公報
上述したように、前記落下試験は、クラフト紙を製造後に製袋加工し、更に内容物の充填を必要とするため、合否の結果が判明するまでに作業工程が多く、時間もかかり、生産性が悪いという問題があり、また、JIS−P3401:2000に規定される引張強さ、引裂強さ等の強度を満たした重包装用クラフト紙の袋であっても、数回目の落下で破れが発生してしまうことがあった。このことは取りも直さず、重包装用クラフト紙の評価に際し、引張強さ、引裂強さ等の強度条件のみを評価の指標としたのでは、必ずしも適切な評価を下すことができないことを意味する。
本発明はかかる背景の下になされたもので、落下試験における破れの発生を簡便に予測することができる方法で予測、並びに、その方法で評価選別されることで、破袋しにくい袋が得られる重包装用クラフト紙を提供することを課題とする。
本発明者らは、重包装用クラフト紙の破袋予想評価は、引張強さ、引裂強さ等の強度条件を指標として行ったのでは適切な結果が得られないとの知見の下に、鋭意検討した結果、落下試験における破れの発生は紙の横方向の伸び特性と相関が高いことを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
即ち、本発明者らは、落下試験時の袋の様子を観察し、落下時に袋にかかる衝撃は、袋の短辺方向(短尺側)の方が、長辺方向(長尺側)への衝撃よりも大きいと推測した。そして、重包装用クラフト紙の一般的な製袋加工では、袋の短辺方向が、紙の横方向に相当することから、破れは紙の横方向(幅方向とか、CD方向のように表現されることもあるが、以下の説明においては横方向と表現する。また、これに直交する方向を縦方向と表現する。)へ発生しやすく、落下を繰り返すことによって袋に何度も力が加わることで、徐々に紙が横方向に伸び、延いては破袋すると考えた。また、落下試験で袋に衝撃がかかる時間は、1/100秒台と、短いことが確認された。
本発明は上記知見の下になされたもので、上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、JIS Z0217:1998に規定される落下試験における破れの発生を予測する重包装用クラフト紙の破袋評価方法であって、
クラフト紙の横方向の試験片に対し、伸長速度500mm/分以上で1回の引張り操作を試験片が破断するまで行う引張試験、および、破断するまでの1回の引張試験から求められる引張強さの50%以上の範囲の荷重をかけた後0点に戻す動作を伸長速度500mm/分以上で破断するまで繰り返す引張試験を行い、
また、下記に示す塑性変形量、破断伸びをそれぞれ測定し、測定した前記塑性変形量の和を、引張試験の繰返し回数から1を差し引いた値で除して塑性変形量の平均値を求め、次いで、前記破断伸びを前記塑性変形量の平均値で除した値である破袋指数を求め、前記破袋指数を以て、前記落下試験における破れの発生を予測するための指標とすることを特徴とする重包装用クラフト紙の破袋評価方法である。
−塑性変形量(mm):繰返し引張試験において、紙を引張った後0点に戻し、次の引張り開始時に紙が伸びたまま戻らずに前の引張時の長さよりも長くなっている量。
−破断伸び(mm):繰返し引張試験と同速度で破断するまで実施する1回の引張試験で、破断したときの伸び。
一実施形態においては、伸長速度1,000mm/分、荷重2.00kN/mの条件下で求めた前記破袋指数が7.0以上の場合に、前記落下試験において破れが発生しないと判断され、他の実施形態においては、伸長速度1,000mm/分、荷重1.33kN/mの条件下で求めた前記破袋指数が14.0以上の場合に、前記落下試験において破れが発生しないと判断され、更に他の実施形態においては、伸長速度500mm/分、荷重2.00kN/mの条件の下で求めた前記破袋指数が16.0以上の場合に、前記落下試験において破れが発生しないと判断される。
上記課題を解決するための請求項5に記載の発明は、JIS Z0217:1998に規定される落下試験における破れの発生を予測する重包装用クラフト紙の破袋評価方法であって、
クラフト紙の横方向の試験片に対し、伸長速度500mm/分以上で1回の引張り操作を試験片が破断するまで行う引張試験、および、破断するまでの1回の引張試験から求められる引張強さの50%以上の範囲の荷重をかけた後0点に戻す動作を伸長速度500mm/分以上で繰り返す引張試験を行い、当該試験片が破断するまでの試験回数を指標として、前記落下試験における破れの発生を予測することを特徴とする重包装用クラフト紙の破袋評価方法である。
一実施形態においては、前記繰返し引張試験を、伸長速度1,000mm/分、荷重2.00kN/mの条件下で実施した場合において、前記繰返し引張試験の回数が6回以上の場合に破れが発生しないと判断され、他の実施形態においては、前記繰返し引張試験を、伸長速度1,000mm/分、荷重1.33kN/mの条件下で実施した場合において、前記繰返し引張試験の回数が11回以上の場合に破れが発生しないと判断され、更に他の実施形態においては、前記繰返し引張試験を、伸長速度500mm/分、荷重2.00kN/mの条件下で実施した場合において、前記繰返し引張試験の回数が11回以上の場合に破れが発生しないと判断される。
また、上記課題を解決するための請求項9に記載の発明は、JIS Z0217:1998に規定される落下試験における破れの発生を予測する重包装用クラフト紙の破袋評価方法であって、
請求項1に記載の破袋指数と請求項5に記載の引張試験の回数の双方を、前記落下試験における破れの発生を予測するための指標とすることを特徴とする重包装用クラフト紙の破袋評価方法である。
好ましい実施形態における重包装用クラフト紙は、伸長速度1,000mm/分、荷重2.00kN/mの条件下で請求項1に記載の方法において求めた破袋指数が、7.0以上であることを特徴とし、あるいは、伸長速度1,000mm/分、荷重1.33kN/mの条件下で請求項1に記載の方法において求めた破袋指数が、14.0以上であることを特徴とし、あるいは、伸長速度500mm/分、荷重2.00kN/mの条件下で請求項1に記載の方法において求めた破袋指数が、16.0以上であることを特徴とする。
好ましい実施形態における重包装用クラフト紙は、15〜40%の高濃度叩解したクラフトパルプを使用して抄造される。
本発明によれば、袋の落下試験における破れの発生を簡単に予測できるため、製袋作業の効率を高めることができる。また、本発明に係る重包装用クラフト紙によれば、紙が袋に加工され使用される場合に破袋が起こりにくい、強度に優れた重包装用クラフト紙製の袋が得られる効果がある。
本発明に係る評価方法において行われる繰返し引張試験の模式図である。 本発明に係る評価方法において作成される伸び−荷重曲線を示すグラフである。
<用語の定義>
本発明を実施するための形態について説明する前に、以下の説明において用いる用語の定義をしておく。
1回の引張試験による引張強さ(kN/m):クラフト紙の横方向の試験片を、繰返し引張試験と同じ伸長速度での1回の引張試験で破断するときの引張強さ
破断伸び(mm):クラフト紙の横方向の試験片を、繰返し引張試験と同じ伸長速度での1回の引張試験で破断するまでの伸びの長さ
繰返し引張試験:クラフト紙の横方向の試験片に、一定の伸長速度で、一定の荷重をかけたのち0点に戻す動作を破断するまで繰返す試験
伸び量(mm):繰返し引張試験において試験片が引っ張られて伸びる量(図1(1b、2b)参照)
塑性変形量(mm):繰返し引張試験において、紙を引張った後0点に戻し、次の引張り開始時に紙が伸びたまま戻らずに前の引張時の長さよりも長くなっている量(図1(1a、2a)参照)
塑性変形量の和(mm):繰返し引張試験のなかで、複数回行う引張試験の各回の塑性変形量の総和
弾性変形量(mm):繰返し引張試験のなかで、荷重をかけたのち0点に戻した際に戻る量(図1(1b−1a、2b−2a)参照)
伸び−荷重曲線:荷重と伸びの関係を示す曲線
続いて、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しつつ説明する。上述したように、本発明者らは、重包装用クラフト紙の評価を、引張強さ、引裂強さ等の強度条件のみ考慮して行うことには限界があるとの知見の下に、鋭意検討した結果、落下試験における破れの発生は紙の横方向の伸び特性と相関が高いことを見出した。
図1は、本発明に係る評価方法において行われる繰返し引張試験の模式図である。図1Aで示すような通常条件(通常試験法)の場合は、試験片(紙)を破断するまでの1回の引張り操作で評価し、1回の引張試験による引張強さおよび破断伸び(A)を測定する。これに対して本発明(図1B)の場合は、繰返し引張試験、即ち、一定の荷重をかけ、その後0点に戻すという引張試験を、破断に至るまで複数回繰り返す操作を行う。試験片は、好ましくは巾15mmで、試験片のつかみ長さは100mmとするが、用いる試験機において調整可能な巾やつかみ長さに変更しても差し支えない。
図1Bに示されるように、このような繰返し引張試験を行うと、1回目に紙を引張った後(伸び量1b)0点に戻すと、塑性変形によって元の状態には戻らず、ある量(1a)だけ伸びた状態となり、2回目の引張試験は、元の長さに、この1回目の試験の塑性変形量(1a)を加えた長さからスタートすることになる。そして、2回目に紙を引張った後(伸び量2b)0点に戻すと、2回目のスタート時の状態には戻らず、そこから更に塑性変形により(2a)だけ伸びた状態となることが分かる。3回目以降も同様の結果となり、n回目に破断したとすると、n回目の試験開始時における総塑性変形量、即ち、各回の塑性変形量の和(B)は、[1a+2a+3a+・・・+(n−1)a]ということになる。
各回の塑性変形によって元の長さよりも長くなった量(1a、2a、・・・、(n−1)a)、即ち、塑性変形量(mm)は、引張試験時に得られる荷重−伸び曲線から算出することができる。図2は荷重−伸び曲線の一例を示すものである。この塑性変形量は、引張り回数の増加に伴って蓄積していくことになる。
理論的に、下記式に示すように、繰返し引張試験において伸びて戻らない量である塑性変形量の和(B)に、繰返し引張試験において最後に伸びた伸び量(b)を加えた値が、繰返し引張試験と同じ伸長速度での1回の引張試験で破断するまでの伸びの長さである破断伸び(A)と同じか、それを超えると、破れが発生すると考えられる。
「塑性変形量の和(B)」 + 「伸び量(b)」 ≧ 「破断伸び(A)」
つまり、左辺の(B)の増加量を抑えるか、あるいは、右辺の(A)を大きくするかのいずれかの方法で、破断を抑制することができると考えられる。そこで、本発明においては、先ず、塑性変形量の和(B)を引張試験の繰返し回数から最後の1回を差し引いた値(n−1)(最後のn回目は破断してしまい、塑性変形量は求められないのでn−1とする)で除して塑性変形量の平均値(C)を求め、次いで、破断伸び(A)を塑性変形量の平均値(C)で除した値を破袋指数(A/C)とし、この破袋指数(A/C)を破袋評価、即ち、落下試験における破れやすさ予測の指標とすることとした。
以上の手順を重袋クラフト紙などの破袋耐性の評価として適用するためには、前記クラフト紙の横方向の試験片の繰返し引張試験において、伸長速度を500mm/分以上とし、また、クラフト紙の横方向の試験片にかける荷重を、1回の引張試験による引張強さの50%以上とする必要があることが判明した。なお、引張試験機としては、JIS P8113:2006に適合する引張試験機を使用した。
伸長速度が500mm/分よりも遅い場合には、繰返し引張り試験において紙が荷重を受ける時間の長さが、JIS Z0217:1998に規定される落下試験で袋が衝撃を受ける時間に対し明らかに長くなり、繰返し引張り試験にて落下試験を再現することができず、破袋耐性の評価法として十分に機能しないことが判明した。よって、伸長速度は500mm/分以上とすることが重要である。また、使用する引張試験機において使用可能な範囲のうち、最も高速度での伸長が評価に適すると考えられることから、JIS P8113:2006に適合する引張試験機において一般的な最大伸長速度である、1,000mm/分での評価が好ましいと考えられた。
また、前記荷重を、1回の引張試験による引張強さの50%以下とした場合には、紙に加わる衝撃が小さ過ぎ、繰返し引張試験の回数が増え過ぎるために、サンプル間に優劣をつけることができなくなり、破袋耐性を予測することが困難となると考えられる。よって、前記した通常条件における荷重/引張強さの範囲は、50%以上とすることが重要となる。なお、一般的な重包装用クラフト紙においては、荷重を1.33kN/m以上とすることで、簡易且つ十分に破袋耐性の評価を行うことが可能である。
更に、JIS Z0217:1998に規定される落下試験において破れが発生しないと判断するときの目安として、伸長速度1,000mm/分、荷重2.00kN/mの条件の下に実施した繰返し引張試験において、破断するまでの引張りの繰返し回数は6回以上であることが必要であり、好ましくは8回以上であり、更に好ましくは10回以上である。但し、測定のしやすさや作業性を考慮すると、上限は30回未満であることが望ましい。
また、JIS Z0217:1998に規定される落下試験において破れが発生しないと判断するときの目安として、伸長速度1,000mm/分、荷重2.00kN/mの条件下で上記評価方法において求めた破袋指数が、7.0以上であることが必要である。本発明者らは種々試験を行った結果、破袋指数が7.0以上であれば、JIS Z0217:1998に規定される落下試験において破れが発生しないと判断することが可能であることを見出した。
伸長速度1,000mm/分、荷重2.00kN/mの条件下では、破袋指数は、好ましくは10.0以上であり、更に好ましくは14.0以上である。また、上限は特に制限されないが、製袋加工性や取り扱い性、生産効率等、他の問題とのバランスから考えると、30.0以下であることが好ましく、より好ましくは25.0以下である。従って、最も好適なのは、15.0以上25.0以下の範囲と言うことができる。なお、前記落下試験は、内容物として玄米を30kg充填し、1.2mの高さから10回落下させて行うものである。
本発明に係る評価方法は、重包装用クラフト紙、中でもJIS P3401:2000にてクラフト紙5種として規定されている重袋クラフト紙(上述したように、5種2号の通称フラクト紙は、クルパック紙には含まれない。)について実施するのに好適であり、特に5種1号として規定されているクルパック紙について実施するのに好適である。なお、本発明のクラフト紙は、JIS P3401:2000にて定められている、坪量をはじめとする各種規定値を満たしたクラフト紙であることを前提としている。
本発明におけるクラフト紙に使用する原料パルプは、クラフト法で蒸解し、未晒又は晒クラフトパルプを得た後、リファイニング(叩解)してパルプスラリーとしたものであることが好ましい。叩解を行うことにより、パルプが長さ方向に沿って分枝化あるいは膨潤化したマイクロフィブリル状となり、紙の強度や横方向の伸びを高めることができる。特に、本発明では、濃度15〜40%(好ましくは20〜30%)という高濃度で叩解することが好ましい。このように高濃度叩解(HCR処理)した場合は、パルプがより分枝化あるいはマイクロフィブリル状になり、紙の破断伸びや引張エネルギー、引裂強さ、破裂強さなどを高めることができる。
本発明において高濃度叩解したパルプは、単独で使用してもよいが、低濃度で叩解したパルプと混合することとしてもよい。混合する場合は、高濃度叩解したパルプは50重量%以上であることが好ましい。
こうして得られた調成原料を公知の湿式抄紙機、例えば長網式抄紙機、ツインワイヤフォーマ型抄紙機、円網式抄紙機、短網式抄紙機、ギャップフォーマー等の抄紙機で抄造する。このうちギャップフォーマーは、高速抄紙が可能で生産効率が高いので、本発明において採用するのに好適である。また、抄幅の広いマシン(例えば5m以上)にて高速で抄紙する場合、例えば、紙の幅方向における両端部と中央部とでは、紙に働く張りの大きさや乾燥条件などに差が生じやすく、強度や伸び特性が不均一になる傾向があるが、上述した破袋指数のマシン幅方向(例えば、マシンの操作側から駆動側)における傾向を検証することで、マシン幅方向の繊維配向やJ/W比等のマシン条件を調整することが可能となる。
なお、本発明では、ギャップフォーマーで抄紙して厚さ方向の繊維配向に変化を与えることをはじめ、上述したような高濃度叩解や濃度、J/W比などの調整を行うことで、抄き幅の広い抄紙機でも、幅方向における伸び特性や強度特性を満足するクラフト紙を製造することが可能となる。
本発明では、繊維長が長く強度の向上に有利なことから、原料として針葉樹パルプを用いることが好ましい。針葉樹の種類は特に限定されるものではないが、ダグラスファー、カラマツ、スプルース、ラジアータパイン等を挙げることができ、これらは1種又は2種以上を混合して用いてもよい。原料パルプに占める針葉樹クラフトパルプの割合は、原料パルプの全固形分重量に対し50重量%以上が好ましい。クラフトパルプと併用できる原料パルプとしては、古紙パルプや機械パルプが挙げられる。
また、クラフト紙のような高坪量の紙を製造する場合は、多量の原料を噴射する必要があり、ジェット速度が遅いと原料はワイヤーに到達せずに落下してしまう。坪量が重くなると乾燥能力とのバランスから抄速をある程度遅くする必要が生じ、多量の原料と抄速の低下という条件が重なると、繊維がスクリーンを通過せずに網目に絡まる「スクリーン詰まり」が起こりやすい傾向がある。よって、多量の原料をヘッドボックスから射出するためには、重力に勝るジェット速度が必要であり、また、スクリーン詰まりを起こさないだけの早い流速とすることが望まれる。よって、本発明においては、ジェットの速度をワイヤーの速度と比べて大きくすることが好ましく、J/W比は、押しの条件、特に103〜130%とすることで操業を安定化させることができるので、そのようにすることが好ましい。
上記クラフト紙は比較的高坪量であることから、上述したように、抄速はドライヤーパートでの乾燥能力に影響される。そして、坪量(g/m)と抄速(m/分)の積の値が大きい場合はドライヤーパートでの乾燥処理が不十分となり、一方、積の値が小さい場合には生産性が低下する。よって本発明では、坪量と抄速との積の値が20,000〜50,000となる条件で抄紙することが、乾燥性と生産性を両立させる上で好ましいと言える。
本発明に係るクラフト紙は、縦方向の伸長性を付与するために、クルパック装置を使用した製造方法によって製造する。このクルパック装置を使用した製造方法は、紙匹をロールとエンドレスのゴム製ブランケットとの間に搬入し、ニップバーとゴム製ブランケットとで紙匹を圧縮する間に、あらかじめ伸長させておいたブランケットが収縮して紙匹を収縮させ、破断伸びを高める方法である。クルパック装置では、主にクルパック装置入り側の製造スピードと、クルパック装置出側の製造スピードの比率と、ニップバーによる加圧力によって、クラフト紙の縦方向の破断伸びを調整することができる。クルパック装置は通常、抄紙機のドライヤー群内に装備され、所望のクレープ化を施された後に、余分な水分が除去される。
抄紙機の抄速と坪量の関係により、ドライヤー内の一定位置における湿紙の水分は変動するが、クルパック装置の設置に際しては、通紙される紙の水分が低過ぎると紙の伸びが得られ難く、高過ぎると断紙が発生しやすくなるため、湿紙は、20〜45%の水分を含有する状態において、クルパックブランケットとクルパックドライヤシリンダとの間を通過させるようにすることが好ましい。より好ましい水分含有量は、30〜45%である。
クルパックブランケットとクルパックドライヤシリンダとのニップ圧は、低過ぎるとニップ出口の収縮が小さくなるため、20kN/m以上であることが好ましい。クルパックドライヤシリンダの表面温度は、伸びが発現しやすくなるようにするため、100〜120℃とすることが好ましい。この温度調整は、ドライヤシリンダ入口蒸気圧を管理することによって行うことができる。
上述したクルパック装置における、出側の製造スピードと入り側の製造スピードの比率をドロー率といい、出側の製造スピードを入側の製造スピードより遅くする割合%のことをマイナスドロー%という。クルパック紙を加工して破袋しにくい重袋を得るには、マイナスドローの範囲を−3〜−8%(好ましくは、−4〜−7%)に設定する必要がある。
パルプ原料の面では、高濃度で叩解する、叩解を適度に強める、紙力剤の添加量を増やすなどの方法がある。また、抄紙条件の面では、J/W比を調整する、繊維配向比を低減する、クルパック紙であればクルパック処理時のドローを調整するなどの方法がある。
また、クルパック紙の場合は、JIS P8113:2006に規定された縦方向の比引張エネルギー吸収量(TEA)が2.5J/g以上であることが好ましく、より好ましくは2.7J/g以上であり、更に好ましくは2.9J/g以上である。一方、横方向の比引張エネルギー吸収量は1.0J/g以上であることが好ましく、より好ましくは1.2J/g以上であり、更に好ましくは1.4J/g以上である。
ここにいう比引張エネルギーは、破断するまでに要する単位面積当たりのエネルギー量を示すものである。クルパック加工により紙は、縦方向の破断伸びが上昇する一方、縦の引張強さが低下する傾向が見られる。しかし、縦横それぞれ、特に縦方向の比引張エネルギーの値が上記範囲内である場合は、袋に加工されて使用された際に袋に大きな力がかかったとしても、紙がエネルギーを吸収するため、破袋を引き起こすことが少なくなる。
また、本発明におけるクラフト紙は、JIS P8113:2006に規定された縦方向の比引張強さが60N・m/g以上であることが好ましく、より好ましくは65N・m/g以上であり、更に好ましくは70N・m/g以上である。一方、横方向の引張強さは28N・m/g以上であることが好ましく、より好ましくは30N・m/g以上であり、更に好ましくは32N・m/g以上である。また、縦横の破断伸びがそれぞれ60N・m/g、28N・m/gより大きい場合には、袋を使用する際に十分な強度が得られ、破袋するおそれが少なくなる。
更に、本発明では、クラフト紙のJIS P−8116:2000に規定された縦方向の比引裂強さは12mN・m2/g以上が望ましく、好ましくは14mN・m2/g以上、更に好ましくは16mN・m2/g以上であり、横方向の比引裂強さが20mN・m2/g以上であることが望ましく、好ましくは22mN・m2/g以上、更に好ましくは24mN・m2/g以上である。
また、本発明では、ISO/DIS1924−3:に規定された縦方向の比引張こわさが4.0kN・m/g以上であることが望ましく、好ましくは4.2kN・m/g以上、更に好ましくは4.4kN・m/g以上であり、横方向の比引張こわさが2.8kN・m/g以上であることが望ましく、好ましくは3.0kN・m/g以上、更に好ましくは3.2kN・m/g以上である。縦横の比引張こわさがそれぞれ4.0kN・m/g、2.8kN・m/gより大きい場合は、紙に十分なコシが得られ、紙としての取り扱い性が向上するために、袋等に加工する際の加工性が良好となる。
更に、本発明では、クラフト紙のJIS P8220−1:2012の規定に従って離解したパルプを、JIS P8121−2:2012にて規定する測定方法によって測定した離解フリーネスが400〜700mlであることが好ましく、更に好ましくは500〜650mlである。本発明において離解フリーネスとは、クラフト紙を離解した後に測定されるフリーネスであり、JIS P8220−1:2012の規定に従って離解し、これをJIS P8121−2:2012にて規定する測定方法によって測定したフリーネスの値である。離解フリーネスが400〜700mlの範囲であれば、クラフト紙の透気抵抗度を10〜25秒の範囲とすることができ、穀物等のための重包装用とした場合において、更に内容物を適切に保存することができる。離解フリーネスが400ml未満であると、クラフト紙の引張強さ、引裂強さ等が低下する傾向がある。
このように、本発明に係るクラフト紙は、強度が特定の範囲となるように製造されるものであるため、例えば袋として使用し、特に内容物を穀物、無機粉体、粒状物、あるいは、礫状物等としたときに、その荷重や内部にて移動することにより袋が破れることを十分に防止できる。
以下、本発明についての実施例、並びに、比較例について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。なお、%は特に断りがなければ重量%を示す。
評価用・重袋用クルパック紙の製造
(サンプルA)
クルパック装置を装備したギャップフォーマー型抄紙機で抄速480m/分、原料として30%の濃度で高濃度叩解した未晒針葉樹クラフトパルプを100%配合して抄造した、坪量83g/mの重袋用クルパック紙である。なお、クルパックでのマイナスドローは、−4.5%とした。
(サンプルB)
原料の叩解濃度を13%とした以外は、実施例1と同様にして抄造した重袋用クルパック紙である。
(サンプルC)
原料の叩解濃度を3.0%とした以外は、実施例1と同様にして抄造した重袋用クルパック紙である。
表1中の試験項目の落下試験および測定方法
(落下試験)
JIS Z0217:1998に従って評価した。
○…10回の落下試験のうち破袋がなし
△…10回の落下試験のうち破袋が1〜2回発生
×…10回の落下試験のうち破袋が3回以上発生
(1回の引張試験による引張強さ、および、破断伸びの測定)
ORIENTEC社製テンシロン万能材料試験機RTC−1210Aにて、クラフト紙の横方向サンプル(15mm巾)を、伸長速度を1,000mm/分、500mm/分、200mm/分、50mm/分の4段階に変更して、1回の引張試験による引張強さ、および、破断伸びを測定した。なお、JIS P8113:2006で規定されている伸長速度は20±5mm/分であり、本発明における伸長速度はそれより高く設定されている。
(繰返し引張試験の実施による、破断するまでの引張りの繰返し回数、塑性変形量の和の測定)
ORIENTEC社製テンシロン万能材料試験機RTC−1210Aにて、クラフト紙の横方向サンプル(15mm巾)の引張強さを、伸長速度を1,000mm/分、500mm/分、200mm/分、50mm/分の4段階に変更し、荷重を2.00kN/m(30N/15mm巾)、1.33kN/m(20N/15mm巾)、1.00kN/m(15N/15mm巾)の3段階に変更して繰返し引張試験を実施し、破断するまでの引張りの繰返し回数、および、塑性変形量の和を求めた。
(荷重/引張強さ)
前記荷重kN/mを、1回の引張試験による引張強さで除して、荷重/引張強さ(%)を求めた。
(破袋指数)
塑性変形量の和を、引張試験の繰返し回数から最後の1回を差し引いた値で除して塑性変形量の平均値を求め、次いで、破断伸びを塑性変形量の平均値で除して破袋指数を求めた。
<表1>
サンプルA、サンプルB、サンプルCの落下試験の評価結果は、それぞれ○、△、×であった。このことから、本発明における重包装用クラフト紙は、15〜40%、好ましくは20〜30%の高濃度叩解したクラフトパルプを使用して抄造されることが必要となる。
実施例1
A、B、Cの各サンプルについて、伸長速度1,000mm/分、荷重2.00kN/mの測定条件で測定を行った実施例1は、いずれも破断の際にかかる荷重が引張強さの50%以上であり、落下試験と引張りの繰返し回数、破袋指数との間に相関がみられた。上記測定条件において、落下試験で破袋を生じさせないと判断する繰返し引張試験での破断するまでの引張りの繰返し回数の目安は6回以上、破袋指数の目安は7.0以上と考えられた。
実施例2
伸長速度1,000mm/分、荷重1.33kN/mの測定条件で測定を行った実施例2は、いずれも破断の際にかかる荷重が引張強さの50%以上であり、落下試験と引張りの繰返し回数、破袋指数との間に相関がみられた。前記測定条件において、落下試験で破袋を生じさせないと判断する繰返し引張試験での破断するまでの引張りの繰返し回数の目安は11回以上、破袋指数の目安は14.0以上と考えられた。
実施例3
伸長速度500mm/分、荷重2.00kN/mの測定条件で測定を行った実施例3は、いずれも破断の際にかかる荷重が引張強さの50%以上であり、落下試験と引張りの繰返し回数、破袋指数との間に相関がみられた。前記測定条件において、落下試験で破袋を生じさせないと判断する繰返し引張試験での破断するまでの引張りの繰返し回数の目安は11回以上、破袋指数の目安は16.0以上と考えられた。
比較例1
伸長速度1,000mm/分、荷重1.00kN/mの測定条件で測定を行った比較例1については、荷重が引張強さに対して50%未満となり、サンプルA、Bの引張繰り返し回数が30回以上となった。30回までの結果より算出した破袋指数は、落下試験との間に相関がみられたものの、正確な破袋指数は測定困難なので、試験条件としては不適と判断された。
比較例2
伸長速度200mm/分、荷重2.00kN/mの測定条件で測定を行った比較例2については、いずれも破断の際にかかる荷重が引張強さの50%以上であったが、サンプルAの引張繰り返し回数が30回以上となった。30回までの結果より算出した破袋指数は、落下試験との間に相関がみられなかったので、正確な破袋指数は測定困難であり、試験条件としては不適と判断された。
比較例3
伸長速度50mm/分、荷重2.00kN/mの測定条件で測定を行った比較例3については、いずれも破断の際にかかる荷重が引張強さの50%以上であったが、サンプルA、Cの引張繰り返し回数が30回以上となった。30回までの結果より算出した破袋指数も、落下試験との間に相関はみられず、試験条件としては不適と判断された。
この発明をある程度詳細にその最も好ましい実施形態について説明してきたが、この発明の精神と範囲に反することなしに広範に異なる実施形態を構成することができることは言うまでもない。従って、この発明は添付請求の範囲において限定した以外はその特定の実施形態に制約されるものではない。

Claims (9)

  1. JIS Z0217:1998に規定される落下試験における破れの発生を予測する重包装用クラフト紙の破袋評価方法であって、
    クラフト紙の横方向の試験片に対し、伸長速度500mm/分以上で1回の引張り操作を試験片が破断するまで行う引張試験、および、破断するまでの1回の引張試験から求められる引張強さの50%以上の範囲の荷重をかけた後0点に戻す動作を伸長速度500mm/分以上で破断するまで繰り返す引張試験を行い、
    また、下記に示す塑性変形量、破断伸びをそれぞれ測定し、測定した前記塑性変形量の和を、引張試験の繰返し回数から1を差し引いた値で除して塑性変形量の平均値を求め、次いで、前記破断伸びを前記塑性変形量の平均値で除した値である破袋指数を求め、前記破袋指数を以て、前記落下試験における破れの発生を予測するための指標とすることを特徴とする重包装用クラフト紙の破袋評価方法。
    −塑性変形量(mm):繰返し引張試験において、紙を引張った後0点に戻し、次の引張り開始時に紙が伸びたまま戻らずに前の引張時の長さよりも長くなっている量。
    −破断伸び(mm):繰返し引張試験と同速度で破断するまで実施する1回の引張試験で、破断したときの伸び。
  2. 伸長速度1,000mm/分、荷重2.00kN/mの条件下で求めた前記破袋指数が7.0以上の場合に、前記落下試験において破れが発生しないと判断する、請求項1に記載の重包装用クラフト紙の破袋評価方法。
  3. 伸長速度1,000mm/分、荷重1.33kN/mの条件下で求めた前記破袋指数が14.0以上の場合に、前記落下試験において破れが発生しないと判断する、請求項1に記載の重包装用クラフト紙の破袋評価方法。
  4. 伸長速度500mm/分、荷重2.00kN/mの条件の下で求めた前記破袋指数が16.0以上の場合に、前記落下試験において破れが発生しないと判断する、請求項1に記載の重包装用クラフト紙の破袋評価方法。
  5. JIS Z0217:1998に規定される落下試験における破れの発生を予測する重包装用クラフト紙の破袋評価方法であって、
    クラフト紙の横方向の試験片に対し、伸長速度500mm/分以上で1回の引張り操作を試験片が破断するまで行う引張試験、および、破断するまでの1回の引張試験から求められる引張強さの50%以上の範囲の荷重をかけた後0点に戻す動作を伸長速度500mm/分以上で繰り返す引張試験を行い、当該試験片が破断するまでの試験回数を指標として、前記落下試験における破れの発生を予測することを特徴とする重包装用クラフト紙の破袋評価方法。
  6. 前記繰返し引張試験を、伸長速度1,000mm/分、荷重2.00kN/mの条件下で実施した場合において、前記繰返し引張試験の回数が6回以上の場合に破れが発生しないと判断する、請求項5に記載の重包装用クラフト紙の破袋評価方法。
  7. 前記繰返し引張試験を、伸長速度1,000mm/分、荷重1.33kN/mの条件下で実施した場合において、前記繰返し引張試験の回数が11回以上の場合に破れが発生しないと判断する、請求項5に記載の重包装用クラフト紙の破袋評価方法。
  8. 前記繰返し引張試験を、伸長速度500mm/分、荷重2.00kN/mの条件下で実施した場合において、前記繰返し引張試験の回数が11回以上の場合に破れが発生しないと判断する、請求項5に記載の重包装用クラフト紙の破袋評価方法。
  9. JIS Z0217:1998に規定される落下試験における破れの発生を予測する重包装用クラフト紙の破袋評価方法であって、
    請求項1に記載の破袋指数と請求項5に記載の引張試験の回数の双方を、前記落下試験における破れの発生を予測するための指標とすることを特徴とする重包装用クラフト紙の破袋評価方法。
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