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JP6521561B2 - 車両のクラッチスリップ発進制御装置 - Google Patents

車両のクラッチスリップ発進制御装置 Download PDF

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JP6521561B2 JP2013210732A JP2013210732A JP6521561B2 JP 6521561 B2 JP6521561 B2 JP 6521561B2 JP 2013210732 A JP2013210732 A JP 2013210732A JP 2013210732 A JP2013210732 A JP 2013210732A JP 6521561 B2 JP6521561 B2 JP 6521561B2
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Description

本発明は、駆動源と駆動輪との間の駆動系に設けられた摩擦クラッチをスリップさせて車両を発進させる制御を行う車両のクラッチスリップ発進制御装置に関する。
従来、振動に対し逆位相のクラッチトルクを与えて、車両発進時における振動を低減する車両用摩擦係合装置の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−278718号公報
しかしながら、従来装置にあっては、振動周波数で位相を変える必要があるため、振動に対し単に逆位相のクラッチトルクを与えるだけでは、駆動系ねじり共振周波数振動の低減に対し不十分である、という問題があった。すなわち、駆動系振動には、ねじり共振周波数振動成分以外の振動成分が含まれていて、複数の振動成分を含む駆動系振動に逆位相のクラッチトルクを与えた場合、駆動系ねじり共振周波数振動に対し加振させるトルクになることがある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、クラッチスリップ発進時、コストやレイアウトに跳ね返ることのないトルク容量制御により、駆動系ねじり共振周波数振動の低減を達成することができる車両のクラッチスリップ発進制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、駆動源と駆動輪との間の駆動系に設けられた摩擦クラッチと、前記摩擦クラッチをスリップさせて車両を発進させる制御を行うクラッチスリップ発進制御手段と、を備える。
この車両のクラッチスリップ発進制御装置において、前記クラッチスリップ発進制御手段は、前記摩擦クラッチのスリップ発進時、前記摩擦クラッチの出力回転から駆動系ねじり共振周波数付近の振動成分である駆動系ねじり共振周波数振動成分を抽出し、
前記抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分と逆位相のクラッチトルク容量となるクラッチ制振トルク容量指令を算出し、
前記摩擦クラッチのスリップ発進時にベースとなるクラッチトルク容量指令に、前記クラッチ制振トルク容量指令を加算してトルク指令を算出し、
前記摩擦クラッチに対して前記トルク指令を出力する制御を行う。
よって、摩擦クラッチのスリップ発進時、摩擦クラッチの出力回転から駆動系ねじり共振周波数振動成分が抽出され、抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分と逆位相のクラッチトルク容量となるクラッチ制振トルク容量指令が算出される。摩擦クラッチのスリップ発進時にベースとなるクラッチトルク容量指令に、クラッチ制振トルク容量指令を加算したトルク指令が算出される。摩擦クラッチに対してトルク指令を出力する制御が行われる。
すなわち、駆動系に回転差を吸収するトルクコンバータ等がないシステムの場合、振動が減衰しにくいため、一旦振動してしまうと収まらない。そのため、ドライブシャフト径を太くしたり、アクティブダンパーを採用したりするが、このような対策は、コストやレイアウトに跳ね返る。
これに対し、摩擦クラッチのトルク容量制御とすることで、コスト、レイアウトへの跳ね返りがない。そして、抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分に対して逆位相のクラッチトルク容量で振動を抑制するため、有効に駆動系ねじり共振周波数振動が低減される。
この結果、クラッチスリップ発進時、コストやレイアウトに跳ね返ることのないトルク容量制御により、駆動系ねじり共振周波数振動の低減を達成することができる。
実施例1のクラッチスリップ発進制御装置が適用されたFFハイブリッド車両を示す全体システム図である。 実施例1のハイブリッドコントロールモジュールに有する発進クラッチ(CL2)油圧制御によるクラッチスリップ発進制御系の制御構成例を示すブロック図である。 クラッチスリップ発進制御系のうち発進クラッチ(CL2)制御装置の詳細構成例を示すブロック図である。 実施例1のハイブリッドコントロールモジュールにて実行されるクラッチスリップ発進制御処理の流れを示すフローチャートである。 勾配を横軸とし釣り合いトルクを縦軸とする座標面にロールバック判定領域の一例を示すロールバック判定マップ図である。 CL2差回転とCL2動摩擦係数の関係特性がCL2トルク容量の大小により変化することを示すCL2フェーシング動摩擦係数特性図である。 CVT油温とCL2油圧応答むだ時間の関係特性がCL2トルク容量の大小により変化することを示すCL2油圧応答特性図である。 CVT油温によるCL2制振トルクの0.5/1周期の切り替えと0.5周期と1周期のそれぞれでのCL2トルク容量の大中小によるディレイ設定値を示すディレイ設定値特性図である。 油圧応答が早い場合(0.5周期)でのCVT入力回転・振動抽出信号・CL2トルク容量(油圧)指示・狙いのCL2実圧の各特性を示すタイムチャートである。 油圧応答が遅い場合(1周期)でのCVT入力回転・振動抽出信号・CL2トルク容量(油圧)指示・狙いのCL2実圧の各特性を示すタイムチャートである。 実施例1の装置を搭載したFFハイブリッド車両でクラッチスリップ発進制御を行ったときのエンジン回転数・CVT入力回転数・CL2トルク容量指令・CL2油圧指令の各特性を示すタイムチャートである。
以下、本発明の車両のクラッチスリップ発進制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1のクラッチスリップ発進制御装置が適用されたFFハイブリッド車両(車両の一例)の構成を、「全体システム構成」、「クラッチスリップ発進制御の詳細構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1はFFハイブリッド車両の全体システムを示す。以下、図1に基づいて、FFハイブリッド車両の全体システム構成を説明する。
FFハイブリッド車両の駆動系としては、図1に示すように、スタータモータ1と、横置きエンジン2と、第1クラッチ3(略称「CL1」)と、モータ/ジェネレータ4(略称「MG」)と、第2クラッチ5(略称「CL2」)と、ベルト式無段変速機6(略称「CVT」)と、を備えている。ベルト式無段変速機6の出力軸は、終減速ギヤトレイン7と差動ギヤ8と左右のドライブシャフト9R,9Lを介し、左右の前輪10R,10Lに駆動連結される。なお、左右の後輪11R,11Lは、従動輪としている。
前記スタータモータ1は、横置きエンジン2のクランク軸に設けられたエンジン始動用ギヤに噛み合うギヤを持ち、エンジン始動時にクランク軸を回転駆動するクランキングモータである。
前記横置きエンジン2は、クランク軸方向を車幅方向としてフロントルームに配置したエンジンであり、電動ウォータポンプ12と、横置きエンジン2の逆転を検知するクランク軸回転センサ13と、を有する。この横置きエンジン2は、始動方式として12Vバッテリ22を電源とするスタータモータ1によりクランキングする「スタータ始動モード」と、第1クラッチ3を滑り締結しながらモータ/ジェネレータ4によりクランキングする「MG始動モード」と、を有する。「スタータ始動モード」は、低温時条件又は高温時条件の成立により選択され、「MG始動モード」は、スタータ始動以外の条件でのエンジン始動時に選択される。
前記モータ/ジェネレータ4は、第1クラッチ3を介して横置きエンジン2に連結された三相交流の永久磁石型同期モータである。このモータ/ジェネレータ4は、後述する強電バッテリ21を電源とし、ステータコイルには、力行時に直流を三相交流に変換し、回生時に三相交流を直流に変換するインバータ26が、ACハーネス27を介して接続される。
前記第2クラッチ5は、モータ/ジェネレータ4と駆動輪である左右の前輪10R,10Lとの間に介装された油圧作動による湿式の多板摩擦クラッチであり、第2クラッチ油圧により完全締結/スリップ締結/開放が制御される。実施例1の第2クラッチ5は、遊星ギヤによるベルト式無段変速機6の前後進切替機構に設けられた前進クラッチ5aと後退ブレーキ5bを流用している。つまり、前進走行時には、前進クラッチ5aが第2クラッチ5とされ、後退走行時には、後退ブレーキ5bが第2クラッチ5とされる。
前記ベルト式無段変速機6は、プライマリ油室とセカンダリ油室への変速油圧によりベルトの巻き付き径を変えることで無段階の変速比を得る変速機である。このベルト式無段変速機6には、メインオイルポンプ14(メカ駆動)と、サブオイルポンプ15(モータ駆動)と、メインオイルポンプ14からのポンプ吐出圧を調圧することで生成したライン圧PLを元圧として第1,第2クラッチ油圧及び変速油圧を作り出す図外のコントロールバルブユニットと、を有する。なお、メインオイルポンプ14は、モータ/ジェネレータ4のモータ軸(=変速機入力軸)により回転駆動される。サブオイルポンプ15は、主に潤滑冷却用油を作り出す補助ポンプとして用いられる。
前記第1クラッチ3とモータ/ジェネレータ4と第2クラッチ5により1モータ・2クラッチの駆動システムが構成され、この駆動システムによる主な駆動態様として「EVモード」と「HEVモード」と「HEV WSCモード」を有する。「EVモード」は、第1クラッチ3を開放し、第2クラッチ5を締結してモータ/ジェネレータ4のみを駆動源に有する電気自動車モードであり、「EVモード」による走行を「EV走行」という。「HEVモード」は、両クラッチ3,5を締結して横置きエンジン2とモータ/ジェネレータ4を駆動源に有するハイブリッド車モードであり、「HEVモード」による走行を「HEV走行」という。「HEV WSCモード」は、「HEVモード」において、モータ/ジェネレータ4をモータ回転数制御とし、第2クラッチ5を要求駆動力相当の容量にてスリップ締結するCL2スリップ締結モードである。この「HEV WSCモード」は、駆動系にトルクコンバータのような回転差吸収継手を持たないことで、「HEVモード」での停車からの発進域等において、横置きエンジン2(アイドル回転数以上)と左右前輪10L,10Rの回転差をCL2スリップ締結により吸収するために選択される。
なお、図1の回生協調ブレーキユニット16は、ブレーキ操作時、原則として回生動作を行うことに伴い、トータル制動トルクをコントロールするデバイスである。この回生協調ブレーキユニット16には、ブレーキペダルと、横置きエンジン2の吸気負圧を用いる負圧ブースタと、マスタシリンダと、を備える。そして、ブレーキ操作時、ペダル操作量に基づく要求制動力から回生制動力を差し引いた分を液圧制動力で分担するというように、回生分/液圧分の協調制御を行う。
FFハイブリッド車両の電源システムとしては、図1に示すように、モータ/ジェネレータ4の電源としての強電バッテリ21と、12V系負荷の電源としての12Vバッテリ22と、を備えている。
前記強電バッテリ21は、モータ/ジェネレータ4の電源として搭載された二次電池であり、例えば、多数のセルにより構成したセルモジュールを、バッテリパックケース内に設定したリチウムイオンバッテリが用いられる。この強電バッテリ21には、強電の供給/遮断/分配を行うリレー回路を集約させたジャンクションボックスが内蔵され、さらに、バッテリ冷却機能を持つ冷却ファンユニット24と、バッテリ充電容量(バッテリSOC)やバッテリ温度を監視するリチウムバッテリコントローラ86と、が付設される。
前記強電バッテリ21とモータ/ジェネレータ4は、DCハーネス25とインバータ26とACハーネス27を介して接続される。インバータ26には、力行/回生制御を行うモータコントローラ83が付設される。つまり、インバータ26は、強電バッテリ21の放電によりモータ/ジェネレータ4を駆動する力行時、DCハーネス25からの直流をACハーネス27への三相交流に変換する。また、モータ/ジェネレータ4での発電により強電バッテリ21を充電する回生時、ACハーネス27からの三相交流をDCハーネス25への直流に変換する。
前記12Vバッテリ22は、スタータモータ1及び補機類である12V系負荷の電源として搭載された二次電池であり、例えば、エンジン車等で搭載されている鉛バッテリが用いられる。強電バッテリ21と12Vバッテリ22は、DC分岐ハーネス25aとDC/DCコンバータ37とバッテリハーネス38を介して接続される。DC/DCコンバータ37は、強電バッテリ21からの数百ボルト電圧を12Vに変換するものであり、このDC/DCコンバータ37を、ハイブリッドコントロールモジュール81により制御することで、12Vバッテリ22の充電量を管理する構成としている。
FFハイブリッド車両の制御システムとしては、図1に示すように、車両全体の消費エネルギーを適切に管理する機能を担う統合制御手段として、ハイブリッドコントロールモジュール81(略称:「HCM」)を備えている。このハイブリッドコントロールモジュール81に接続される制御手段として、エンジンコントロールモジュール82(略称:「ECM」)と、モータコントローラ83(略称:「MC」)と、CVTコントロールユニット84(略称:「CVTCU」)と、リチウムバッテリコントローラ86(略称:「LBC」)と、を有する。ハイブリッドコントロールモジュール81を含むこれらの制御手段は、CAN通信線90(CANは「Controller Area Network」の略称)により双方向情報交換可能に接続される。
前記ハイブリッドコントロールモジュール81は、各制御手段、イグニッションスイッチ91、アクセル開度センサ92、車速センサ93等からの入力情報に基づき、様々な制御を行う。エンジンコントロールモジュール82は、横置きエンジン2の燃料噴射制御や点火制御や燃料カット制御等を行う。モータコントローラ83は、インバータ26によるモータジェネレータ4の力行制御や回生制御等を行う。CVTコントロールユニット84は、第1クラッチ3の締結油圧制御、第2クラッチ5の締結油圧制御、ベルト式無段変速機6の変速油圧制御等を行う。リチウムバッテリコントローラ86は、強電バッテリ21のバッテリSOCやバッテリ温度等を管理する。
[クラッチスリップ発進制御の詳細構成]
図2は、実施例1のハイブリッドコントロールモジュール81に有する発進クラッチ(CL2)油圧制御によるクラッチスリップ発進制御系の制御構成例を示す。以下、図2に基づき、クラッチスリップ発進制御系の制御構成を説明する。
発進クラッチ(CL2)油圧制御によるクラッチスリップ発進制御系は、図2に示すように、発進クラッチ(CL2)制御装置51と、油圧制御回路52と、を備えている。
前記発進クラッチ(CL2)制御装置51は、エンジン/MG回転、CVT入力回転、CVT出力回転(車速)、シフトレンジ、CVT油温、CL2トルク容量指令(要求駆動力相当)、路面勾配、TCS,VDC,ABSスピン判定を入力する。そして、これらの情報に基づき、CL2油圧指令を演算し、油圧制御回路52へ出力する。
前記油圧制御回路52は、メインオイルポンプ14からのポンプ吐出圧を調圧することで生成したライン圧PLを元圧とし、第1,第2クラッチ油圧及び変速油圧を作り出すコントロールバルブユニットに有する。そして、発進クラッチ(CL2)制御装置51から入力されるCL2油圧指令に基づきCL2油圧を制御し、第2クラッチCL2へ出力する。
図3は、クラッチスリップ発進制御系のうち発進クラッチ(CL2)制御装置51の詳細構成例を示す。以下、図3に基づき、発進クラッチ(CL2)制御装置51の詳細構成を説明する。
前記発進クラッチ(CL2)制御装置51は、図3に示すように、振動成分抽出部51aと、振動振幅演算部51bと、ロールバック判定部51cと、ロールバック処理部51dと、ゲイン演算部51eと、ディレイ演算部51fと、0.5/1周期切り替え処理部51gと、上下限処理部51hと、乗算部51iと、ディレイ処理部51jと、を備えている。そして、CL2制振制御作動/非作動判定部51kと、作動/非作動処理部51mと、加算部51nと、油圧/トルク換算部51pと、を備えている。
前記振動成分抽出部51aは、CVT入力回転から駆動系ねじり共振周波数振動成分(例えば、6Hz〜7Hz)を、バンドパスフィルタBPFとハイパスフィルタHPFの組み合わせにより抽出する。
前記振動振幅演算部51bは、抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分から振動振幅を演算する。
前記ロールバック判定部51cは、逆回転検知可能なクランク軸回転センサ13からのセンサ信号、又は、CL2トルク容量指令と路面勾配により車両のロールバックの有無を判定する。
前記ロールバック処理部51dは、ロールバック判定部51cによりロールバック有りと判定されたとき、振動成分抽出部51aにより抽出した振動の位相を180degずらす。
前記ゲイン演算部51eは、CL2トルク容量指令とCVT油温とCL2差回転を入力し、駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させるCL2制振トルク容量の演算に使うゲインを演算する。
前記ディレイ演算部51fは、CL2トルク容量指令とCVT油温を入力し、駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させるCL2制振トルク容量指令のディレイを演算する。
前記0.5/1周期切り替え処理部51gは、0.5周期後振動抑制から1周期後振動抑制に切り替えられたとき、ゲイン演算部51eで演算されたゲインと、ディレイ演算部51fで演算されたディレイを1周期用に変換する。
前記上下限処理部51hは、振動成分抽出部51aと振動振幅演算部51bと0.5/1周期切り替え処理部51gからの入力に基づき、CL2制振トルク信号としての振動波形の形を維持するように上下限を制限する。
前記乗算部51iは、ロールバック処理部51dからの位相をずらした抽出振動にゲインを掛けわせてディレイ処理前のCL2制振トルク容量指令とする。或いは、上下限処理部51hからのCL2制振トルク信号にゲインを掛け合わせてディレイ処理前のCL2制振トルク容量指令とする。
前記ディレイ処理部51jは、乗算部51iからのCL2制振トルク容量指令を、0.5/1周期切り替え処理部51gからのディレイ設定値により遅らせるディレイ処理により最終のCL2制振トルク容量指令とする。
前記CL2制振制御作動/非作動判定部51kは、CL2スリップ判定信号、車速、TCS,VDC,ABSスピン判定、各種異常信号を入力し、CL2スリップ発進時によるCL2制振制御作動条件が成立しているか否かを判定する。
前記作動/非作動処理部51mは、CL2制振制御作動時、ディレイ処理部51jにより演算されたCL2制振トルク容量指令を出力する処理を行い、CL2制振制御非作動時、CL2制振トルク容量指令=0とする処理を行う。
前記加算部51nは、CL2スリップ発進時にベースとなるCL2トルク容量指令(要求駆動力相当)に、作動/非作動処理部51mからのCL2制振トルク容量指令を加算する。
前記油圧/トルク換算部51pは、加算部51nからの加算したCL2トルク容量指令を、CL2油圧指令に換算する。
図4は、ハイブリッドコントロールモジュール81にて実行されるクラッチスリップ発進制御処理の流れを示す(クラッチスリップ発進制御手段)。以下、図4〜図10に基づき、クラッチスリップ発進制御処理構成をあらわす図4の各ステップについて説明する。
ステップS01では、第2クラッチCL2の入力/出力回転からCL2差回転(=CL2スリップ)を演算し、CVT出力回転から車速を演算し、CL2スリップ発進時であるか否かを判断する。YES(CL2スリップ発進時である)の場合はステップS02へ進み、NO(CL2スリップ発進時ではない)の場合はリターンへ進む。
ステップS02では、ステップS01でのCL2スリップ発進時であるとの判断に続き、TCS作動フラグ、VDC(横滑り防止制御装置)作動フラグ、ABS作動フラグを他の演算部から信号により受け取り、タイヤスリップしているか否かを判断する。YES(作動フラグ=0によるタイヤ非スリップ)の場合はステップS03へ進み、NO(作動フラグ=1によるタイヤスリップ中)の場合はリターンへ進む。
ステップS03では、ステップS02でのタイヤスリップしていないとの判断に続き、CVT入力回転から駆動系ねじり共振周波数付近の振動成分(=駆動系ねじり共振周波数振動成分)を抽出するフィルタ処理を施し、ステップS04へ進む。
具体的には、バンドパスフィルタBPFとハイパスフィルタHPFの組み合わせにより駆動系ねじり共振周波数振動成分のみを抽出する。すなわち、2次のバンドパスフィルタBPFだと、低周波数域のゲインが高く、DC成分が残るため、加減速時にBPF出力がオフセットしてしまう。そこで、ハイパスフィルタHPFを追加して低周波数成分のゲインを下げる。このように、バンドパスフィルタBPFとハイパスフィルタHPFを組み合わせると低周波数成分を下げて、共振周波数付近のみ抽出できる。
ステップS04では、ステップS03での駆動系ねじり共振周波数振動成分の抽出に続き、エンジンクランク軸の逆転を検出するクランク軸回転センサ13からのセンサ信号によりロールバックしていないか否かを判断する。YES(ロールバック無し)の場合はステップS06に進み、NO(ロールバック有り)の場合はステップS05へ進む。
ここで、「ロールバック」とは、登坂路発進時にモータ/ジェネレータ4からのモータ駆動力が不足すると、Dレンジでの発進要求時であるにもかかわらず車両が後退する、或いは、Rレンジでの発進要求時であるにもかかわらず車両が前進する現象をいう。
このロールバック判定は、実施例1のようにクランク軸回転センサ13を有する場合にはセンサ信号により判定する。しかし、ロールバック判定する回転センサを有さない場合には、坂道釣り合いトルク以下のCL2トルク容量指令で、車速が発生した場合にロールバックと判定する。ここで、釣り合いトルクは、CL2トルク容量指令と路面勾配で算出する。車両重量は最も軽い重量とする(MinC.W+1名)。推定勾配のばらつきを考慮する。車速の発生は、プライマリ回転の上昇で判定する(図5のロールバック判定領域)。
ステップS05では、ステップS04でのロールバック有りであるとの判断に続き、ステップS03にて抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分の位相を180degずらし、ステップS06へ進む。
ここで、抽出した振動成分の位相をずらす理由は、ロールバック時においては180deg位相がずれて振動を抽出してしまうことによる。
ステップS06では、ステップS04でのロールバック無しであるとの判断、或いは、ステップS05での振動成分の位相ずらしに続き、駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させるCL2制振トルク容量の演算に使うゲインを演算し、ステップS07へ進む。
すなわち、CL2トルク容量が小さいほどゲインが小さい特性がある場合は、CL2トルク容量指令によって、ゲインを可変にする。本特性の場合は、CL2トルク容量が小さいときはゲインを大きくする。また、CL2フェーシング動摩擦係数特性(図6)も考慮して設定する。図6の特性の場合には、CL2差回転が小さいほどゲインを小さくし、CL2トルク容量が大きいときはゲインを大きくする。
ステップS07では、ステップS06でのCL2制振トルク容量の演算に使うゲイン演算に続き、駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させるCL2制振トルク容量指令のディレイ(油圧応答むだ時間)を演算し、ステップS08へ進む。
このCL2制振トルク容量指令のディレイ演算は、CL2油圧応答特性(図7)を考慮して設定する。すなわち、CVT油温が高いほどディレイを小さくし、CL2トルク容量が大きいほどディレイを小さくする。
ステップS08では、ステップS07でのCL2制振トルク容量指令のディレイ演算に続き、0.5周期後に振動抑制を行うか、1周期後に振動抑制を行うかを判断する。YES(0.5周期後振動抑制)の場合はステップS10へ進み、NO(1周期後振動抑制)の場合はステップS09へ進む。
ここで、0.5周期/1周期の切り替えは、図8に示すように、CL2油圧応答特性に最も感度がある、CVT油温条件で切り替える。すなわち、CVT油温の上昇時には、CVT油温T2までは1周期カウンターとし、CVT油温T2を超えると0.5周期カウンターに切り替える。一方、CVT油温の下降時には、CVT油温T1(<T2)までは0.5周期カウンターとし、CVT油温T1未満になると1周期カウンターに切り替える。なお、本制御が非作動のときに切り替えを実施する。
ステップS09では、ステップS08での1周期後振動抑制であるとの判断に続き、ステップS06で演算されたゲインと、ステップS07で演算されたディレイを1周期用に変換し、ステップS10へ進む。
ここで、ディレイを1周期用に変換する場合は、図8に示すように、0.5周期用ディレイ設定値(点線特性)を、1周期用ディレイ設定値まで上昇させる。
ステップS10では、ステップS08での0.5周期後振動抑制との判断、或いは、ステップS09でのゲイン/ディレイの1周期用変換に続き、CL2スリップ発進時にベースとなるCL2トルク容量指令(要求駆動力相当)に、ゲイン/ディレイ処理をしたCL2制振トルク容量指令を加算する。そして、この加算したトルク指令を油圧指令に換算して得られたCL2油圧指令を出力し、リターンへ進む。
ここで、油圧応答が早い場合には、図9に示すように、0.5周期後に振動抑制するようにCL2油圧指令を出力する。つまり、振動抽出時の位相進みを考慮して振動抽出信号をCVT入力回転変動波形に置き換えると、CVT入力回転変動波形が抑えるべき振動波形となる。よって、狙いのCL2実圧特性に示すように、CVT入力回転変動波形に対し逆相で変動するCL2実圧を与えると、抽出された振動が抑えられるが、狙いのCL2実圧特性を得る場合には、油圧応答遅れ分を考慮したCL2油圧指令を出力する。
一方、油圧応答が遅い場合には、図10に示すように、0.5周期後にはCL2油圧が応答しないため、1周期後に振動抑制するようにCL2油圧指令を出力する。
次に、作用を説明する。
実施例1のFFハイブリッド車両のクラッチスリップ発進制御装置における作用を、[クラッチスリップ発進制御処理作用]、[HEV WSCモードでのクラッチスリップ発進制御作用]に分けて説明する。
[クラッチスリップ発進制御処理作用]
HEV WSCモードでのCL2スリップ発進時、抽出した振動と逆位相のCL2トルク容量になるCL2油圧指令を出力するクラッチスリップ発進制御処理作用を、図4に示すフローチャートに基づき説明する。
CL2スリップ発進時であるというCL2制振制御作動条件が成立し、ロールバックしていなく、CVT油温が高いとき、図4のフローチャートにおいて、ステップS01→ステップS02→ステップS03→ステップS04→ステップS06→ステップS07→ステップS08→ステップS10へと進む流れが繰り返される。
つまり、ステップS03では、CVT入力回転から駆動系ねじり共振周波数振動成分を抽出するフィルタ(バンドパスフィルタBPFとハイパスフィルタHPFの組み合わせ)が施される。ステップS06では、ステップS04でのステップS04でのロールバック無しであるとの判断に続き、駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させるCL2制振トルク容量の演算に使うゲインが演算される。ステップS07では、駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させるCL2制振トルク容量指令のディレイ(油圧応答むだ時間)が演算される。ステップS10では、ステップS08での0.5周期後振動抑制との判断に続き、CL2スリップ発進時にベースとなるCL2トルク容量指令(要求駆動力相当)に、ゲイン/ディレイ処理をしたCL2制振トルク容量指令が加算される。そして、この加算したトルク指令を油圧指令に換算することでCL2油圧指令が得られる。すなわち、CVT油温が高く油圧応答が早い場合には、図9に示すように、0.5周期後に振動抑制するようにCL2油圧指令が出力される。
CL2スリップ発進時であるというCL2制振制御作動条件が成立し、ロールバックしていなく、CVT油温が低いとき、図4のフローチャートにおいて、ステップS01→ステップS02→ステップS03→ステップS04→ステップS06→ステップS07→ステップS08→ステップS09→ステップS10へと進む流れが繰り返される。
つまり、ステップS09では、ステップS08での1周期後振動抑制であるとの判断に続き、ステップS06で演算されたゲインと、ステップS07で演算されたディレイを1周期用に変換される。ステップS10では、ステップS09でのゲイン/ディレイの1周期用変換に続き、CL2スリップ発進時にベースとなるCL2トルク容量指令(要求駆動力相当)に、ゲイン/ディレイ処理をしたCL2制振トルク容量指令が加算される。そして、この加算したトルク指令を油圧指令に換算することでCL2油圧指令が得られる。油圧応答が遅い場合には、図10に示すように、0.5周期後にはCL2油圧が応答しないため、1周期後に振動抑制するようにCL2油圧指令を出力する。すなわち、CVT油温が低く油圧応答が遅い場合には、図10に示すように、0.5周期後にはCL2油圧が応答しないため、1周期後に振動抑制するようにCL2油圧指令が出力される。
CL2スリップ発進時であるというCL2制振制御作動条件が成立し、ロールバックしているとき、図4のフローチャートにおいて、ステップS01→ステップS02→ステップS03→ステップS04→ステップS05→ステップS06→ステップS07→ステップS08(→ステップS09)→ステップS10へと進む流れが繰り返される。
つまり、ステップS05では、ステップS04でのロールバック有りであるとの判断に続き、ステップS03にて抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分の位相が180degずらされる。以降の流れについては、上記CVT油温が高いときの流れ、又は、CVT油温が低いときの流れと同様である。
このように、HEV WSCモードでのCL2スリップ発進時、抽出した振動駆動系ねじり共振周波数振動成分と逆位相のCL2トルク容量になるCL2油圧指令を出力するクラッチスリップ発進制御処理が行われる。但し、CVT油温に応じて、0.5周期後に振動抑制するようにCL2油圧指令のゲイン/ディレイと、1周期後に振動抑制するようにCL2油圧指令のゲイン/ディレイと、を異ならせている。また、ロールバック時は、制振対象となる振動成分が、抽出した振動成分の位相を180degずらした振動成分とされる。
[HEV WSCモードでのクラッチスリップ発進制御作用]
HEV WSCモードでのCL2スリップ発進時、第2クラッチCL2へのCL2油圧指令により駆動系ねじり共振周波数振動を抑制するクラッチスリップ発進制御作用を、図11に示すタイムチャートに基づき説明する。
時刻t1はアクセル踏み込み開始時刻であり、時刻t2は車両の発進開始時刻であり、時刻t3からCVT入力回転数の点線特性に示すように、駆動系ねじり共振周波数振動が発生している。したがって、CL2油圧指令には、図11の矢印Aに示すように、時刻t3から駆動系ねじり共振周波数振動成分と逆位相のCL2制振油圧指令が重畳される。そして、時刻t4になると、駆動系ねじり共振周波数振動が応答良く収束し、CL2制振油圧指令の重畳が解除され、図11の矢印Bに示すように、時刻t3〜時刻t4の駆動系ねじり共振周波数振動が低減される。
上記のように、実施例1では、CL2スリップ発進時、第2クラッチCL2のCVT入力回転から駆動系ねじり共振周波数振動成分を抽出し、第2クラッチCL2に対して抽出した振動成分と逆位相のCL2トルク容量となる指令を出力する制御を行う構成とした。
すなわち、実施例1のように、駆動系に回転差を吸収するトルクコンバータ等がないシステムの場合、振動が減衰しにくいため、一旦振動してしまうと収まらない。そのため、ドライブシャフト径を太くしたり、アクティブダンパーを採用したりするが、このような対策は、コストやレイアウトに跳ね返る。
これに対し、第2クラッチCL2の油圧制御(トルク容量制御の一例)とすることで、コスト、レイアウトへの跳ね返りがない。そして、抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分に対して逆位相のCL2トルク容量で振動を抑制するため、有効に駆動系ねじり共振周波数振動が低減される。
この結果、CL2スリップ発進時、コストやレイアウトに跳ね返ることのないトルク容量制御により、駆動系ねじり共振周波数振動の低減を達成することができる。
実施例1では、第2クラッチCL2の油圧応答性を反映させてCL2制振トルク容量の演算に使うゲインを演算するゲイン演算部51eと、第2クラッチCL2の油圧応答性を反映させてCL2制振トルク容量指令のディレイを演算するディレイ演算部51fと、を有する構成とした。
例えば、CVT油温の高低やCL2トルク容量の大小によりCL2油圧応答特性のゲイン/ディレイは異なる。このようにゲイン/ディレイが異なるとき、同じゲイン/ディレイの値を用いると、ハード特性が設定されたゲイン/ディレイの値から外れるとき、駆動系ねじり共振周波数振動を効果的に低減できなくなる。
これに対し、CL2油圧応答性を反映させ、ハード特性の変化に合わせて適切なゲイン/ディレイの値を演算することで、CL2油圧応答性の変化にかかわらず、駆動系ねじり共振周波数振動を効果的に低減することができる。
実施例1では、ゲイン演算部51fは、CL2クラッチフェーシング動摩擦係数特性を反映させて駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させるCL2制振トルク容量指令のディレイを演算する構成とした。
例えば、CL2差回転の大きさによりCL2フェーシング動摩擦係数は異なる。このようにCL2フェーシング動摩擦係数が異なるとき、同じディレイの値を用いると、ハード特性が設定されたディレイの値から外れるとき、駆動系ねじり共振周波数振動を効果的に低減できなくなる。
これに対し、CL2フェーシング動摩擦係数特性を反映させ、ハード特性の変化に合わせて適切なディレイの値を演算することで、CL2フェーシング動摩擦係数の変化にかかわらず、駆動系ねじり共振周波数振動を効果的に低減することができる。
実施例1では、車両のロールバックを判定するロールバック判定部51cと、ロールバック判定時、第2クラッチCL2の出力回転から抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分の位相を180度ずらすロールバック処理部51dと、を有する構成とした。
すなわち、ロールバック時には、抽出した振動成分の位相が180degずれている。このため、ロールバック時にずれている本来の振動成分の位相を戻さないと、CL2制振トルクが駆動系ねじり共振周波数振動と同位相になってしまい、振動を悪化させてしまう。
これに対し、ロールバックを判定し、抽出した振動成分の位相ずれに対応することで、ロールバック時において、振動を悪化させることなく、駆動系ねじり共振周波数振動を低減することができる。
実施例1では、第2クラッチCL2への油圧指令と実トルクに応答遅れがある場合、振動抑制するタイミングを、0.5周期後又は1周期後に遅らせる0.5/1周期切り替え処理部51gを有する構成とした。
例えば、第2クラッチCL2への油圧指令と実トルクの応答遅れが小さい場合には、0.5周期後振動抑制を選択することで、振動抑制するトルクの位相を合わせることができる。一方、第2クラッチCL2への油圧指令と実トルクの応答遅れが大きい場合には、1周期後振動抑制を選択することで、振動抑制するトルクの位相を合わせることができる。
このように、第2クラッチCL2への油圧指令と実トルクの応答遅れに合わせて振動抑制するトルクの位相を合わせることで、駆動系ねじり共振周波数振動の低減効果を向上させることができる。
実施例1では、0.5/1周期切り替え処理部51gは、第2クラッチCL2の制御応答性を反映させ、高制御応答性であるか低制御応答性であるかにより0.5周期と1周期を切り替える構成とした。
すなわち、第2クラッチCL2の制御応答性は、油圧システムの場合、油温をモニターして検知できるため、検知された油温により0.5周期と1周期を切り替えることができる。
したがって、駆動系ねじり共振周波数振動の収束を早くすることができると共に、トルク指令に対し実トルクの応答が遅い領域(油圧システムの場合は、CVT油温の低温領域)まで振動抑制制御領域を拡大することができる。
実施例1では、タイヤスリップ時であるとの判定時にCL2制振制御を非作動とするCL2制振制御作動/非作動判定部51kを有する構成とした。
例えば、TCS,VDC,ABS等で判定されるタイヤスリップ時は駆動系のねじり振動周波数特性が、タイヤスリップにより変化するため狙った効果が出ない。
したがって、タイヤスリップ時には、CL2制振制御を非作動(停止)とすることで、狙った効果が出ないタイヤスリップ時の振動抑制制御作動を回避することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のFFハイブリッド車両のクラッチスリップ発進制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 駆動源(横置きエンジン2、モータ/ジェネレータ4)と駆動輪(左右前輪10L,10R)との間の駆動系に設けられた摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)と、前記摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)をスリップさせて車両を発進させる制御を行うクラッチスリップ発進制御手段(ハイブリッドコントロールモジュール81)と、を備えた車両(FFハイブリッド車両)のクラッチスリップ発進制御装置において、
前記クラッチスリップ発進制御手段(図3)は、前記摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)のスリップ発進時、前記摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)の出力回転から駆動系ねじり共振周波数付近の振動成分である駆動系ねじり共振周波数振動成分を抽出し、
前記抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分と逆位相のクラッチトルク容量となるクラッチ制振トルク容量指令を算出し、
前記摩擦クラッチのスリップ発進時にベースとなるクラッチトルク容量指令に、前記クラッチ制振トルク容量指令を加算してトルク指令を算出し、
前記摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)に対して前記トルク指令を出力する。
このため、クラッチスリップ発進時(CL2スリップ発進時)、コストやレイアウトに跳ね返ることのないトルク容量制御により、駆動系ねじり共振周波数振動の低減を達成することができる。
(2) 前記クラッチスリップ発進制御手段(図3)は、
前記摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)の制御応答性(CL2油圧応答性)を反映させて駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させるクラッチ制振トルク容量(CL2制振トルク容量)の演算に使うゲインを演算するゲイン演算部51eと、
前記摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)の制御応答性(CL2油圧応答性)を反映させて駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させるクラッチ制振トルク容量指令(CL2制振トルク容量指令)のディレイを演算するディレイ演算部51fと、
を有する。
このため、(1)の効果に加え、摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)の制御応答性(CL2油圧応答性)の変化にかかわらず、駆動系ねじり共振周波数振動を効果的に低減することができる。
(3) 前記ゲイン演算部51eは、前記摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)のクラッチフェーシング動摩擦係数特性を反映させて駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させる前記クラッチ制振トルク容量指令(CL2制振トルク容量指令)の演算に使うゲインを演算する。
このため、(2)の効果に加え、摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)のフェーシング動摩擦係数の変化にかかわらず、駆動系ねじり共振周波数振動を効果的に低減することができる。
(4) 前記クラッチスリップ発進制御手段(図3)は、
車両のロールバックを判定するロールバック判定部51cと、
ロールバック判定時、前記摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)の出力回転から抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分の位相を180度ずらすロールバック処理部51dと、
を有する。
このため、(1)〜(3)の効果に加え、ロールバック時において、振動を悪化させることなく、駆動系ねじり共振周波数振動を低減することができる。
(5) 前記クラッチスリップ発進制御手段(図3)は、前記摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)への前記トルク指令と実トルクに応答遅れがある場合、振動抑制するタイミングが0.5周期後振動抑制と1周期後振動抑制との間で切り替えられたとき、前記ゲイン演算部51eで演算されたゲインと、前記ディレイ演算部51fで演算されたディレイとを、0.5周期後又は1周期後に遅らせる0.5/1周期切り替え処理部51gを有する。
このため、(2)〜(4)の効果に加え、摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)へのトルク指令と実トルクの応答遅れに合わせて振動抑制するトルクの位相を合わせることで、駆動系ねじり共振周波数振動の低減効果を向上させることができる。
(6) 前記0.5/1周期切り替え処理部51gは、前記摩擦クラッチ(第2クラッチCL2)の制御応答性(CL2油圧応答性)を反映させ、高制御応答性であるか低制御応答性であるかにより0.5周期と1周期を切り替える。
このため、(5)の効果に加え、駆動系ねじり共振周波数振動の収束を早くすることができると共に、トルク指令に対し実トルクの応答が遅い領域まで振動抑制制御領域を拡大することができる。
(7) 前記クラッチスリップ発進制御手段(図3)は、タイヤスリップ時であるとの判定時、前記抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分と逆位相のクラッチトルク容量となるクラッチ制振トルク容量指令を前記クラッチトルク容量指令に加算するクラッチ制振制御(CL2制振制御)を非作動とするクラッチ制振制御作動/非作動判定部(CL2制振制御作動/非作動判定部51k)を有する。
このため、(1)〜(6)の効果に加え、狙った効果が出ないタイヤスリップ時の振動抑制制御作動を回避することができる。
以上、本発明の車両のクラッチスリップ発進制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、クラッチスリップ発進制御手段として、第2クラッチCL2を油圧クラッチシステムによるCL2油圧指令により制御する例を示した。しかし、クラッチスリップ発進制御手段としては、油圧クラッチシステムに限定するものではなく、例えば、モータアクチュエータや電磁アクチュエータ等によるクラッチシステムの場合も含む。
実施例1では、ゲイン演算部51e及びディレイ演算部51fとして、前進レンジや後退レンジにかかわらず、CL2油圧応答性とCL2フェーシング動摩擦係数特性を反映させてゲイン/ディレイを演算する例を示した。しかし、ゲイン演算部及びディレイ演算部としては、前進レンジや後退レンジでCL2油圧応答特性やCL2フェーシング動摩擦係数特性等が異なる場合には、シフトレンジ信号でゲイン/ディレイを切り替えるような例としても良い。
実施例1では、駆動系のトランスミッションとして、ベルト式無段変速機CVTを搭載した例を示した。しかし、駆動系のトランスミッションとしては、CVTに限らず、複数のギヤ段を自動変速する自動変速機AT、2つのクラッチを持つデュアルクラッチトランスミッションDCT、手動変速機を自動化した自動マニュアルトランスミッションAMT等、クラッチスリップ発進する全てを含む。
実施例1では、本発明のクラッチスリップ発進制御装置をFFハイブリッド車両に適用する例を示した。しかし、本発明の制御装置は、FFハイブリッド車両に限らず、他のハイブリッド車両(FRハイブリッド車両や4WDハイブリッド車両)、電気自動車、エンジン車等に対しても適用することができる。要するに、駆動源と駆動輪との間の駆動系に設けられた摩擦クラッチをスリップさせて車両を発進させる制御を行う車両であれば適用できる。
2 横置きエンジン(駆動源)
3 第1クラッチ
4 モータ/ジェネレータ(駆動源)
5 第2クラッチ(摩擦クラッチ)
6 ベルト式無段変速機
10R,10L 左右前輪(駆動輪)
11R,11L 左右後輪
81 ハイブリッドコントロールモジュール(クラッチスリップ発進制御手段)
51 発進クラッチ(CL2)制御装置
51a 振動成分抽出部
51b 振動振幅演算部
51c ロールバック判定部
51d ロールバック処理部
51e ゲイン演算部
51f ディレイ演算部
51g 0.5/1周期切り替え処理部
51h 上下限処理部
51i 乗算部
51j ディレイ処理部
51k CL2制振制御作動/非作動判定部
51m 作動/非作動処理部
51n 加算部
51p 油圧/トルク換算部

Claims (7)

  1. 駆動源と駆動輪との間の駆動系に設けられた摩擦クラッチと、前記摩擦クラッチをスリップさせて車両を発進させる制御を行うクラッチスリップ発進制御手段と、を備えた車両のクラッチスリップ発進制御装置において、
    前記クラッチスリップ発進制御手段は、
    前記摩擦クラッチのスリップ発進時、前記摩擦クラッチの出力回転から駆動系ねじり共振周波数付近の振動成分である駆動系ねじり共振周波数振動成分を抽出し、
    前記抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分と逆位相のクラッチトルク容量となるクラッチ制振トルク容量指令を算出し、
    前記摩擦クラッチのスリップ発進時にベースとなるクラッチトルク容量指令に、前記クラッチ制振トルク容量指令を加算したトルク指令を算出し、
    前記摩擦クラッチに対して前記トルク指令を出力する
    ことを特徴とする車両のクラッチスリップ発進制御装置。
  2. 請求項1に記載された車両のクラッチスリップ発進制御装置において、
    前記クラッチスリップ発進制御手段は、
    前記摩擦クラッチの制御応答性を反映させて駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させる前記クラッチ制振トルク容量指令の演算に使うゲインを演算するゲイン演算部と、
    前記摩擦クラッチの制御応答性を反映させて駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させる前記クラッチ制振トルク容量指令のディレイを演算するディレイ演算部と、
    を有することを特徴とする車両のクラッチスリップ発進制御装置。
  3. 請求項2に記載された車両のクラッチスリップ発進制御装置において、
    前記ゲイン演算部は、前記摩擦クラッチのクラッチフェーシング動摩擦係数特性を反映させて駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させる前記クラッチ制振トルク容量指令の演算に使うゲインを演算する
    ことを特徴とする車両のクラッチスリップ発進制御装置。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載された車両のクラッチスリップ発進制御装置において、
    前記クラッチスリップ発進制御手段は、
    車両のロールバックを判定するロールバック判定部と、
    ロールバック判定時、前記摩擦クラッチの出力回転から抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分の位相を180度ずらすロールバック処理部と、
    を有することを特徴とする車両のクラッチスリップ発進制御装置。
  5. 請求項2から4までの何れか一項に記載された車両のクラッチスリップ発進制御装置において、
    前記クラッチスリップ発進制御手段は、
    前記摩擦クラッチの制御応答性を反映させて駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させる前記クラッチ制振トルク容量指令の演算に使うゲインを演算するゲイン演算部と、
    前記摩擦クラッチの制御応答性を反映させて駆動系ねじり共振周波数振動を減衰させる前記クラッチ制振トルク容量指令のディレイを演算するディレイ演算部と、
    を有し、
    前記摩擦クラッチへの前記トルク指令と実トルクに応答遅れがある場合、振動抑制するタイミングが0.5周期後振動抑制と1周期後振動抑制との間で切り替えられたとき、前記ゲイン演算部で演算されたゲインと、前記ディレイ演算部で演算されたディレイとを、0.5周期後又は1周期後に遅らせる0.5/1周期切り替え処理部を有する
    ことを特徴とする車両のクラッチスリップ発進制御装置。
  6. 請求項5に記載された車両のクラッチスリップ発進制御装置において、
    前記0.5/1周期切り替え処理部は、前記摩擦クラッチの制御応答性を反映させ、高制御応答性であるか低制御応答性であるかにより0.5周期と1周期を切り替える
    ことを特徴とする車両のクラッチスリップ発進制御装置。
  7. 請求項1から6までの何れか一項に記載された車両のクラッチスリップ発進制御装置において、
    前記クラッチスリップ発進制御手段は、タイヤスリップ時であるとの判定時、前記抽出した駆動系ねじり共振周波数振動成分と逆位相のクラッチトルク容量となる前記クラッチ制振トルク容量指令を前記クラッチトルク容量指令に加算するクラッチ制振制御を非作動とするクラッチ制振制御作動/非作動判定部を有する
    ことを特徴とする車両のクラッチスリップ発進制御装置。
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