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JP6517113B2 - 基板処理装置および吐出ヘッド - Google Patents

基板処理装置および吐出ヘッド Download PDF

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JP6517113B2 JP2015169150A JP2015169150A JP6517113B2 JP 6517113 B2 JP6517113 B2 JP 6517113B2 JP 2015169150 A JP2015169150 A JP 2015169150A JP 2015169150 A JP2015169150 A JP 2015169150A JP 6517113 B2 JP6517113 B2 JP 6517113B2
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Description

この発明は、基板を処理する基板処理装置および吐出ヘッドに関する。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが含まれる。
半導体装置や液晶表示装置などの製造工程では、半導体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板などの基板に対して処理液を用いた処理が行われる。例えば、特許文献1に記載の基板処理装置は、基板を水平に保持して回転させるスピンチャックと、スピンチャックに保持されている基板の上面に処理液の液滴を衝突させる液滴ノズルと、スピンチャックに保持されている基板の上面に向けて保護液を吐出する保護液ノズルとを備えて構成される。
この基板処理装置では、基板の上面に保護液膜を形成した後、基板の上面の着液領域(後述する第1着液領域)に液滴ノズルから吐出された処理液の液滴を衝突させて、この着液領域に付いていた付着物を除去する(すなわち、基板を洗浄する)。
洗浄処理の期間中において、着液領域に形成される保護液膜の膜厚が許容範囲の下限を示す第1閾値よりも小さい場合、液滴ノズルから吐出される処理液の液滴が保護液膜によって十分に干渉されないまま基板の着液領域に強力に衝突し、基板の着液領域に形成されているデバイスが破壊されるおそれが生じる。他方、洗浄処理の期間中において、保護液膜の膜厚が許容範囲の上限を示す第2閾値よりも大きい場合、液滴ノズルから吐出される処理液の液滴が保護液膜によって必要以上に緩衝されて、基板の着液領域を十分に洗浄できないおそれが生じる。したがって、着液領域には、第1閾値から第2閾値までの範囲における所定の膜厚を有する保護液膜が形成されていることが望ましい。
特開2012−216777号公報 特開2011−9602号公報
しかしながら、基板の回転に伴う遠心力の影響や処理液と保護液との衝突の影響があるため、基板上の着液領域に所定の膜厚を有する保護液膜を確保することは容易ではない。
そこで、特許文献2には、基板の周囲に設けた堰で保護液を堰き止め、基板上の全面に保護液膜を形成した後、液滴ノズルから処理液の液滴を吐出する技術が開示されている。この技術によれば、着液領域を含む基板上の全面に所定の膜厚を有する保護液膜を確保することが可能となる。
しかし、特許文献2の技術では、所定の膜厚を有する保護液膜を確保する必要のある着液領域だけでなく基板上の全面に所定の膜厚を有する保護液膜を確保するため、保護液の使用量が増加するという新たな課題が生じる。
本発明は、こうした問題を解決するためになされたもので、基板上の着液領域において所定の膜厚を有する保護液膜を確保しつつ保護液の使用量を抑制可能な基板処理装置および吐出ヘッドを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかる基板処理装置は、基板を水平に保持する基板保持部と、前記基板保持部によって保持された前記基板の上面の第1着液領域に処理液の複数の液滴を吐出する第1ノズルと、前記第1ノズルに併設され、前記基板保持部によって保持された前記基板の上面の第2着液領域に保護液を吐出する第2ノズルと、前記基板の上方に設けられ、前記第1ノズルおよび前記第2ノズルの吐出口を収容する筒状部材と、前記筒状部材の下方開口が水平面視において前記第1着液領域および前記第2着液領域を内包し、前記下方開口が隙間を隔てて前記基板の前記上面に近接する状態で、前記筒状部材を保持する筒状部材保持部と、を備え、前記第2ノズルが前記保護液を吐出することにより、前記筒状部材の内部で前記基板の上面に前記保護液の第1液膜が形成され、前記隙間を通って前記保護液が流出した前記筒状部材の外部で前記基板の上面に前記保護膜の第2液膜が形成され、前記第1液膜が前記第2液膜よりも厚くなることを特徴とする。
本発明の第2の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第1の態様にかかる基板処理装置であって、前記筒状部材の上方開口を覆う蓋部材、を備え、前記第1ノズルおよび前記第2ノズルは、前記蓋部材を貫通して設けられ、前記蓋部材よりも下方に吐出口を有することを特徴とする。
本発明の第3の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第1の態様または第2の態様にかかる基板処理装置であって、前記第2ノズルは、前記筒状部材の内壁を伝って前記保護液を前記基板の上面に供給することを特徴とする。
本発明の第4の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第1の態様ないし第3の態様のいずれかにかかる基板処理装置であって、前記筒状部材を昇降する筒状部材昇降部、を備えることを特徴とする。
本発明の第5の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第4の態様にかかる基板処理装置であって、前記第1ノズルを昇降する第1ノズル昇降部と、前記第2ノズルを昇降する第2ノズル昇降部と、を備え、前記筒状部材昇降部、前記第1ノズル昇降部、および、前記第2ノズル昇降部は、互いに独立して駆動可能であることを特徴とする。
本発明の第6の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第4の態様または第5の態様にかかる基板処理装置であって、前記第1液膜の膜厚を検知する検知部、を備えることを特徴とする。
本発明の第7の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第1の態様ないし第5の態様のいずれかにかかる基板処理装置であって、前記筒状部材の側面のある高さ位置において少なくとも1つの開口が設けられることを特徴とする。
本発明の第8の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第1の態様ないし第7の態様のいずれかにかかる基板処理装置であって、前記第1ノズルは、気体と前記処理液とを混合して吐出する2流体方式のノズルであることを特徴とする。
本発明の第9の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第1の態様ないし第7の態様のいずれかにかかる基板処理装置であって、前記第1ノズルは、前記処理液をインクジェット方式で微滴化して吐出するノズルであることを特徴とする。
本発明の第10の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第1の態様ないし第9の態様のいずれかにかかる基板処理装置であって、前記第1ノズル、前記第2ノズル、および、前記筒状部材を一体的に水平方向に移動させる水平移動部と、前記基板の中心を通り鉛直方向に伸びる軸回りに、前記基板保持部に保持された前記基板を回転する基板回転部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第11の態様にかかる吐出ヘッドは、水平に保持された基板の上面に液体を吐出するための吐出ヘッドであって、下方に向けて処理液の複数の液滴を吐出する第1ノズルと、前記第1ノズルに併設され、下方に向けて保護液を吐出する第2ノズルと、前記第1ノズルおよび第2ノズルの吐出口を収容するとともに、これらの吐出口から下方に離隔した位置に下方開口を有する筒状部材と、を備えることを特徴とする。
本発明の第1の態様ないし第10の態様では、筒状部材の下方開口が水平面視において第1着液領域および第2着液領域を内包し、下方開口が隙間を隔てて基板の上面に近接している。そして、筒状部材が第2ノズルから供給される保護液を堰き止めることによって、筒状部材の内部に形成される保護液の第1液膜が形成され、第1液膜の膜厚は筒状部材の外部に形成される第2液膜の膜厚よりも厚くなる。
したがって、本発明の第1の態様ないし第10の態様では、筒状部材を用いず単に保護液を供給することのみによって基板の上面に保護液の液膜を形成する他の態様に比べ、第1着液領域上に確実に所定膜厚の第1液膜を形成することができる。また、筒状部材内に保護液を堰き止める本発明の第1の態様ないし第10の態様では、筒状部材による保護液の堰き止めを行わない他の態様に比べ、洗浄処理における保護液の使用量を削減することができる。
本発明の第11の態様にかかる吐出ヘッドは、本発明の第1の態様ないし第10の態様にかかる基板処理装置に好適に用いられる。
図1は、基板処理装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、吐出ヘッドおよびその周辺部の構成を示す平面図である。 図3は、吐出ヘッドおよびその周辺部の構成を示す縦断面図である。 図4は、吐出ヘッドおよびその周辺部の構成を示す縦断面図である。 図5は、吐出ヘッドおよびその周辺部の構成を示す縦断面図である。 図6は、吐出ヘッドおよびその周辺部の構成を示す縦断面図である。 図7は、第2実施形態において、吐出ヘッドおよびその周辺部の構成を示す縦断面図である。 図8は、第3実施形態において、吐出ヘッドおよびその周辺部の構成を示す縦断面図である。
<1 第1実施形態>
<1.1 基板処理装置1の構成>
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、基板処理装置1の概略構成を示す模式図である。図2は、吐出ヘッド100およびこれに関連する構成の上面図である。図3は、吐出ヘッド100およびその周辺部を示す縦断面図である。
基板処理装置1は、半導体ウエハなどの円板状の基板Wを1枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置である。基板処理装置1は、基板Wを水平に保持して回転させるスピンチャック2(基板保持部、基板回転部)と、スピンチャック2を取り囲む筒状のカップ3と、基板Wにリンス液を供給するリンス液ノズル4と、基板Wに処理液および保護液を供給する吐出ヘッド100と、スピンチャック2などの基板処理装置1に備えられた装置の動作やバルブの開閉を制御する制御装置7とを備えている。
スピンチャック2は、基板Wを水平に保持して当該基板Wの中心C1を通る鉛直な回転軸線L1まわりに回転可能なスピンベース8と、このスピンベース8を回転軸線L1まわりに回転させるスピンモータ9とを含む。スピンチャック2は、基板Wを水平方向に挟んで当該基板Wを水平に保持する挟持式のチャックであってもよいし、非デバイス形成面である基板Wの裏面(下面)を吸着することにより当該基板Wを水平に保持するバキューム式のチャックであってもよい。第1実施形態では、スピンチャック2は、挟持式のチャックである。
リンス液ノズル4は、リンス液バルブ10が介装されたリンス液供給管11に接続されている。リンス液バルブ10が開かれると、基板Wの上面中央部に向けてリンス液ノズル4からリンス液が吐出される。その一方で、リンス液バルブ10が閉じられると、リンス液ノズル4からのリンス液の吐出が停止される。リンス液ノズル4に供給されるリンス液としては、純水(脱イオン水)、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水や、希釈濃度(たとえば、10〜100ppm程度)の塩酸水などを例示することができる。
吐出ヘッド100は、下方に向けて処理液の複数の液滴を吐出する液滴ノズル5(第1ノズル)と、液滴ノズル5に併設され下方に向けて保護液を吐出する保護液ノズル6(第2ノズル)と、液滴ノズル5の複数の吐出口32および保護液ノズル6の吐出口62を収容するとともにこれらの吐出口から下方に離隔した位置に下方開口51を有する筒状部材50と、筒状部材50内に形成される液膜の膜厚を検知する検知部57と、を備える。
液滴ノズル5は、処理液をインクジェット方式で微滴化して吐出するインクジェットノズルである。液滴ノズル5は、処理液供給管12を介して処理液供給機構13に接続されている。さらに、液滴ノズル5は、排出バルブ14が介装された処理液排出管15に接続されている。処理液供給機構13は、たとえば、ポンプを含む。処理液供給機構13は、常時、所定圧力(たとえば、10MPa以下)で処理液を液滴ノズル5に供給している。液滴ノズル5に供給される処理液としては、たとえば、純水や、炭酸水や、SC−1(NHOHとHとを含む混合液)などが挙げられる。制御装置7は、処理液供給機構13を制御することにより、液滴ノズル5に供給される処理液の圧力を任意の圧力に変更することができる。
液滴ノズル5は、液滴ノズル5の内部に配置された圧電素子16(piezo element)を含む。圧電素子16は、配線17を介して電圧印加機構18に接続されている。電圧印加機構18は、たとえば、インバータを含む。電圧印加機構18は、交流電圧を圧電素子16に印加する。交流電圧が圧電素子16に印加されると、印加された交流電圧の周波数に対応する周波数で圧電素子16が振動する。制御装置7は、電圧印加機構18を制御することにより、圧電素子16に印加される交流電圧の周波数を任意の周波数(たとえば、数百KHz〜数MHz)に変更することができる。したがって、圧電素子16の振動の周波数は、制御装置7によって制御される。
液滴ノズル5は、処理液の液滴を吐出する本体26と、本体26を覆うカバー27と、カバー27によって覆われた圧電素子16と、本体26とカバー27との間に介在するシール28とを含む。本体26およびカバー27は、いずれも耐薬性を有する材料によって形成されている。本体26は、たとえば、石英によって形成されている。カバー27は、たとえば、フッ素系の樹脂によって形成されている。シール28は、たとえば、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)などの弾性材料によって形成されている。本体26は、高圧に耐えうる強度を有している。本体26の一部と圧電素子16とは、カバー27の内部に収容されている。配線17の端部は、たとえば半田(solder)によって、カバー27の内部で圧電素子16に接続されている。カバー27の内部は、シール28によって密閉されている。
本体26は、処理液が供給される供給口29と、供給口29に供給された処理液を排出する排出口30と、供給口29と排出口30とを接続する処理液流通路31と、処理液流通路31に接続された複数の吐出口32とを含む。処理液流通路31は、本体26の内部に設けられている。供給口29、排出口30、および吐出口32は、本体26の表面で開口している。供給口29および排出口30は、吐出口32よりも上方に位置している。本体26の下面5aは、たとえば、水平な平坦面であり、吐出口32は、本体26の下面5aで開口している。吐出口32は、たとえば数μm〜数十μmの直径を有する微細孔である。処理液供給管12および処理液排出管15は、それぞれ、供給口29および排出口30に接続されている。
処理液供給機構13は、常時、高圧で処理液を液滴ノズル5に供給している。処理液供給管12を介して処理液供給機構13から供給口29に供給された処理液は、処理液流通路31に供給される。排出バルブ14が閉じられている状態では、処理液流通路31での処理液の圧力(液圧)が高い。そのため、排出バルブ14が閉じられている状態では、液圧によって各吐出口32から処理液が吐出される。さらに、排出バルブ14が閉じられている状態で、交流電圧が圧電素子16に印加されると、処理液流通路31を流れる処理液に圧電素子16の振動が付与され、各吐出口32から吐出される処理液が、この振動によって分断される。そのため、排出バルブ14が閉じられている状態で、交流電圧が圧電素子16に印加されると、処理液の液滴が各吐出口32から吐出される。これにより、粒径が均一な多数の処理液の液滴が均一な速度で同時に吐出される。
一方、排出バルブ14が開かれている状態では、処理液流通路31に供給された処理液が、排出口30から処理液排出管15に排出される。すなわち、排出バルブ14が開かれている状態では、処理液流通路31での液圧が十分に上昇していないため、処理液流通路31に供給された処理液は、径の小さい各吐出口32から吐出されずに、排出口30から処理液排出管15に排出される。したがって、各吐出口32からの処理液の吐出は、排出バルブ14の開閉により制御される。制御装置7は、液滴ノズル5を基板Wの処理に使用しない間(液滴ノズル5の待機中)は、排出バルブ14を開いている。そのため、液滴ノズル5の待機中であっても、液滴ノズル5の内部で処理液が流通している状態が維持される。
基板Wの上面に処理液の液滴を衝突させるときは、制御装置7が、移動機構19によって吐出ヘッド100を移動させることにより、液滴ノズル5の下面5a(本体26の下面5a)を基板Wの上面に近接させる。そして、制御装置7は、液滴ノズル5の下面5aが基板Wの上面に対向している状態で、排出バルブ14を閉じて処理液流通路31の圧力を上昇させると共に、圧電素子16を駆動することにより、処理液流通路31内の処理液に振動を加える。これにより、粒径が均一な多数の処理液の液滴が均一な速度で同時に吐出される。そして、液滴ノズル5の吐出口32から吐出された多数の液滴は、基板Wの上面における第1着液領域55に衝突する。この衝突により、基板Wの第1着液領域55に付着していた付着物が除去される(言い換えると、基板Wの第1着液領域55が洗浄される)。
保護液ノズル6は、液滴ノズル5に併設されている。保護液ノズル6は、保護液バルブ23および流量調整バルブ24が介装された保護液供給管25に接続されている。保護液バルブ23が開かれると、基板Wの上面に向けて保護液ノズル6から保護液が吐出される。その一方で、保護液バルブ23が閉じられると、保護液ノズル6からの保護液の吐出が停止される。保護液ノズル6からの保護液の吐出速度は、制御装置7が流量調整バルブ24の開度を調整することにより変更される。保護液ノズル6に供給される保護液としては、たとえば、リンス液や、SC−1などの薬液が挙げられる。
保護液ノズル6は、保護液を吐出する1つの吐出口62を有している。吐出口62の口径は各吐出口32の口径よりも大きく、保護液ノズル6の吐出口62から吐出された保護液は、基板Wの上面における第2着液領域65に着液する。後述する洗浄処理では、液滴ノズル5から処理液の液滴が吐出されることに先立って、保護液ノズル6から保護液が吐出され、第1着液領域55を含む範囲に予め保護液の液膜が形成される。これにより、該液膜が処理液の液滴と第1着液領域55との衝突を緩衝する役割を果たし、基板Wの上面に形成されたデバイスを保護しつつ該デバイスに付着する付着物が除去される。
筒状部材50は、上方と下方にそれぞれ開口を有する円筒形状の部材(例えば、直径80mmの円筒形状の部材)で構成される。筒状部材50は、スピンチャック2に保持される基板Wの上方に設けられ、液滴ノズル5の複数の吐出口32および保護液ノズル6の吐出口62を収容する。筒状部材50の上方開口は蓋部材52で覆われており、液滴ノズル5および保護液ノズル6は蓋部材52を上下方向に貫通して設けられ蓋部材52よりも下方に吐出口を有する。筒状部材50の下方開口51を構成する端縁は水平面に沿って平坦であり、基板Wの上面に対して筒状部材50の下方開口51を対向させたとき基板Wと筒状部材50との隔離距離が均一となる。液滴ノズル5、保護液ノズル6、および、筒状部材50のそれぞれは、一体的に移動可能に構成されても構わないし、独立して移動可能に構成されてもよい。以下では、液滴ノズル5および保護液ノズル6が筒状部材50に固設され、後述する移動機構19によって、液滴ノズル5、保護液ノズル6、および、筒状部材50が一体的に移動される構成について説明する。
検知部57は、筒状部材50内に形成される液膜の膜厚を検知する部分であり、制御装置7と電気的に接続されている。検知部57は、例えば、レーザー測長器によって構成される。制御装置7は、検知部57による検知結果を基に、後述する移動機構19の駆動を制御する。
基板処理装置1は、さらに、筒状部材50を保持するアーム20と、アーム20を水平方向または鉛直方向に移動させる移動機構19と、を備える。
アーム20(筒状部材保持部)は、下方開口51が水平面視において第1着液領域55および第2着液領域65を内包し、下方開口51が隙間101を隔てて基板Wの上面に近接する状態で、筒状部材50を保持する。上述のように筒状部材50には液滴ノズル5および保護液ノズル6が固設されているため、筒状部材50を保持するアーム20の移動に伴って、吐出ヘッド100が移動される。
移動機構19は、アーム20に接続された回動機構21と、回動機構21に接続された昇降機構22とを含む。回動機構21は、たとえば、モータを含む。昇降機構22は、たとえば、ボールねじ機構と、このボールねじ機構を駆動するモータとを含む。回動機構21は、スピンチャック2の周囲に設けられた鉛直な回転軸線L2まわりにアーム20を回動させる。アーム20の回動に伴って、吐出ヘッド100も回転軸線L2まわりに回動し水平方向に移動する。昇降機構22は、回動機構21を鉛直方向に昇降させる。回動機構21の昇降に伴って、アーム20および吐出ヘッド100も鉛直方向に沿って昇降する。
図2に示すように、回動機構21(水平移動部)は、スピンチャック2に保持された基板Wの上面に沿って延びる円弧状の軌跡X1に沿って吐出ヘッド100を水平に移動させる。軌跡X1は、水平面視において基板Wの上面に重ならない2つの位置を結び、基板Wの上面の中心C1を通る曲線である。
<1.2 基板処理装置1の動作>
図4〜図6は、基板処理の各過程において、吐出ヘッド100および周辺部を示す縦断面図である。
未処理の基板Wは、図示しない搬送ロボットによって搬送され、デバイス形成面である表面を上に向けてスピンチャック2上に載置される。そして、制御装置7は、スピンチャック2によって基板Wを保持させる。その後、制御装置7は、スピンモータ9を制御して、スピンチャック2に保持されている基板Wを回転させる。
次に、リンス液(例えば、純水)をリンス液ノズル4から基板Wに供給して、基板Wの上面を純水で覆う工程が行われる。具体的には、制御装置7は、スピンチャック2によって基板Wを回転させながら、リンス液バルブ10を開いて、リンス液ノズル4からスピンチャック2に保持されている基板Wの上面中央部に向けて純水を吐出させる。リンス液ノズル4から吐出された純水は、基板Wの上面中央部に供給され、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの上面に沿って外方に広がる。これにより、基板Wの上面全域に純水が供給され、基板Wの上面全域を覆う純水の液膜が形成される。そして、リンス液バルブ10が開かれてから所定時間が経過すると、制御装置7は、リンス液バルブ10を閉じてリンス液ノズル4からの純水の吐出を停止させる。
次に、保護液(例えば、SC−1液)を保護液ノズル6から基板Wに供給して、筒状部材50の内部で基板Wの上面に保護液の第1液膜63を形成する液膜形成工程が行われる。具体的には、制御装置7は、スピンチャック2によって基板Wを回転させながら、保護液バルブ23および流量調整バルブ24を開いて、保護液ノズル6からスピンチャック2に保持されている基板Wの上面に向けて保護液を吐出させる。また、制御装置7は、昇降機構22によって、隙間101の間隔が十分に短い間隔(例えば、0.2mm)となるよう吐出ヘッド100を下降させる。これにより、筒状部材50内に短時間で第1液膜63が形成される。また、隙間101を通って保護液が流出した筒状部材50の外部で、基板Wの上面に第2液膜64が形成される。筒状部材50が保護液ノズル6から供給される保護液を堰き止める役割をするため、第1液膜63の膜厚は第2液膜64の膜厚よりも厚くなる。図4は、この時点における、吐出ヘッド100および周辺部を示す縦断面図である。
検知部57によって第1液膜63の膜厚が所定の膜厚(例えば、0.8mm)に達したことが検知されると、制御装置7は、昇降機構22によって、隙間101の間隔を洗浄処理に適した間隔(例えば、0.6mm)となるよう吐出ヘッド100を上昇させる。図5は、この時点における、吐出ヘッド100および周辺部を示す縦断面図である。そして、洗浄処理を開始する。
洗浄処理では、処理液(例えば、炭酸水)の液滴を液滴ノズル5から基板Wに供給して、該液滴との衝突により基板Wの上面に付いた付着物を除去する洗浄工程と、上述した液膜形成工程とが並行して実行される。具体的には、制御装置7は、スピンチャック2によって基板Wを回転させながら、保護液バルブ23および流量調整バルブ24を開いて、保護液ノズル6からスピンチャック2に保持されている基板Wの上面に向けて保護液を吐出させる。また、制御装置7は、上述した液膜形成工程を実行するための各制御を行いつつ、排出バルブ14を閉じるとともに、電圧印加機構18によって所定の周波数の交流電圧を液滴ノズル5の圧電素子16に印加させる。さらに、制御装置7は、移動機構19によって、中心位置Pcと周縁位置Peとの間で吐出ヘッド100を軌跡X1に沿って複数回往復させる(ハーフスキャン)。図2において実線で示すように、中心位置Pcは、平面視において吐出ヘッド100と基板Wの上面中央部とが重なる位置であり、図2において二点鎖線で示すように、周縁位置Peは、平面視において吐出ヘッド100と基板Wの上面周縁部とが重なる位置である。
多数の炭酸水の液滴が液滴ノズル5から下方に吐出されることにより、SC−1の第1液膜63によって覆われている第1着液領域55に多数の炭酸水の液滴が吹き付けられる。また、制御装置7が、基板Wを回転させながら、中心位置Pcと周縁位置Peとの間で吐出ヘッド100を移動させるので、第1着液領域55によって基板Wの上面が走査され、第1着液領域55が基板Wの上面全域を通過する。したがって、基板Wの上面全域に炭酸水の液滴が吹き付けられる。基板Wの上面に付着しているパーティクルなどの異物は、基板Wに対する液滴の衝突によって物理的に除去される。また、異物と基板Wとの結合力は、SC−1が基板Wを溶解させることにより弱められる。したがって、異物がより確実に除去される。また、基板Wの上面全域が液膜によって覆われている状態で、炭酸水の液滴が第1着液領域55に吹き付けられるので、基板Wに対する異物の再付着が抑制または防止される。図6は、この時点における、吐出ヘッド100および周辺部を示す縦断面図である。
なお、洗浄処理(洗浄工程および液膜形成工程)の期間中において、第1液膜63の膜厚が許容範囲の下限を示す第1閾値(例えば、0.6mm)よりも小さい場合、液滴ノズル5から吐出される処理液の液滴が第1液膜63によって十分に干渉されないまま基板Wの第1着液領域55に強力に衝突し、基板Wの上面に形成されているデバイスが破壊されるおそれが生じる。他方、洗浄処理の期間中において、第1液膜63の膜厚が許容範囲の上限を示す第2閾値(例えば、1.0mm)よりも大きい場合、液滴ノズル5から吐出される処理液の液滴が第1液膜63によって必要以上に緩衝されて、基板Wの上面における第1着液領域55を十分に洗浄できないおそれが生じる。したがって、第1液膜63の膜厚は、洗浄処理の過程において、常に第1閾値から第2閾値までの間に保たれることが望ましい。
そこで、洗浄処理の期間中には、検知部57の検知結果を基に第1液膜63の膜厚が第1閾値から第2閾値の間となるよう調整する調整工程が実行される。具体的には、制御装置7が、検知部57の検知結果を基に流量調整バルブ24を制御して、検知結果による膜厚が第1閾値に近い場合には保護液の流量を増加させ、検知結果による膜厚が第2閾値に近い場合には保護液の流量を減少させる。その結果、第1液膜63の膜厚が洗浄処理における許容範囲に保たれる。
そして、洗浄処理が所定時間に亘って行われると、制御装置7は、排出バルブ14を開いて、液滴ノズル5からの液滴の吐出を停止させる。さらに、制御装置7は、保護液バルブ23を閉じて、保護液ノズル6からのSC−1の吐出を停止させる。また、制御装置7は、吐出ヘッド100を基板Wの側方へと退避させる。
次に、リンス液(例えば、純水)をリンス液ノズル4から基板Wに供給して、基板Wに付着している液体や異物を洗い流すリンス工程が行われる。具体的には、制御装置7は、スピンチャック2によって基板Wを回転させながら、リンス液バルブ10を開いて、リンス液ノズル4からスピンチャック2に保持されている基板Wの上面中央部に向けて純水を吐出させる。リンス液ノズル4から吐出された純水は、基板Wの上面中央部に供給され、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの上面に沿って外方に広がる。これにより、基板Wの上面全域に純水が供給され、基板Wに付着している液体や異物が洗い流される。そして、リンス液バルブ10が開かれてから所定時間が経過すると、制御装置7は、リンス液バルブ10を閉じてリンス液ノズル4からの純水の吐出を停止させる。
次に、基板Wを乾燥させる乾燥工程が行われる。具体的には、制御装置7は、スピンモータ9を制御して、基板Wを高回転速度(たとえば数千rpm)で回転させる。これにより、基板Wに付着している純水に大きな遠心力が作用し、基板Wに付着している純水が基板Wの周囲に振り切られる。このようにして、基板Wから純水が除去され、基板Wが乾燥する。そして、乾燥工程が所定時間にわたって行われた後は、制御装置7は、スピンモータ9を制御して、スピンチャック2による基板Wの回転を停止させる。その後、処理済みの基板Wが搬送ロボットによってスピンチャック2から搬出される。
<1.3 効果>
以上のように、第1実施形態では、筒状部材50の下方開口51が水平面視において第1着液領域55および第2着液領域65を内包し、下方開口51が隙間101を隔てて基板Wの上面に近接している。そして、筒状部材50が保護液ノズル6から供給される保護液を堰き止めることによって、第1着液領域55上に保護液の第1液膜63が形成され、第1液膜63の膜厚は第2液膜64の膜厚よりも厚くなる。
したがって、第1実施形態の態様では、筒状部材50を用いず単に保護液を供給することのみによって基板Wの上面に保護液の液膜を形成する他の態様に比べ、第1着液領域55上に確実に所定膜厚の第1液膜63を形成することができる。また、筒状部材50内に保護液を堰き止める第1実施形態の態様では、保護液を堰き止めない上記他の態様に比べ、洗浄処理における保護液の使用量を削減することができる。例えば、1分間の洗浄処理を行う場合、上記他の態様では2.0リットルの保護液を使用するのに対し、第1実施形態の態様では0.5リットルの保護液を使用すれば足りる。
また、第1実施形態では、筒状部材50の上方開口を覆う蓋部材52が設けられており、吐出ヘッド100は下方にのみ開口している。したがって、筒状部材50内で保護液や処理液の液滴が衝突したとしても、この衝突による液跳ねが基板処理装置1の各部に飛散することが防止される。
また、第1実施形態では、保護液ノズル6が筒状部材50の内壁と接触して設けられており、保護液ノズル6は筒状部材50の内壁を伝って保護液を基板Wの上面に供給する。このため、第1実施形態の態様では、保護液ノズル6が筒状部材50の内壁を伝うことなく保護液を基板Wの上面に供給する他の態様に比べ、第1液膜63の表面が波打つことが抑制される。第1液膜63の表面が波打つと、その波打ち箇所において第1液膜63の膜厚が定まらず、膜厚が第1閾値より小さくなる、或いは、膜厚が第2閾値より大きくなるという事態が生じうる。第1実施形態の態様では、第1液膜63の表面が波打ち第1液膜63の膜厚が許容範囲外になることに起因した洗浄処理の悪影響が生じ難く、望ましい。
また、第1実施形態では、第1液膜63の膜厚を検知する検知部57が設けられており、検知部57の検知結果を基に制御装置7が流量調整バルブ24の開度を調整する。これにより、第1液膜63の膜厚が第1閾値から第2閾値の間に適切に保たれる。
<2 第2実施形態>
図7は、第2実施形態における吐出ヘッド100Aの構成を示す縦断面図である。
以下では、図7を参照しつつ第2実施形態の吐出ヘッド100Aについて説明するが、第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付し重複説明を省略する。
第2実施形態の基板処理装置は、主として吐出ヘッドの構成に関して第1実施形態の基板処理装置1と異なる。以下、この相違点について主に説明する。
第2実施形態の吐出ヘッド100Aには、筒状部材50Aの側面のある高さ位置において少なくとも1つの開口58が設けられる。筒状部材50Aの側面には、例えば、水平面視において円筒状の筒状部材50Aの周方向に沿って等間隔に10個の開口58が設けられる。なお、図7においては、10個の開口58のうち2つの開口58のみが示されている。
第2実施形態では、まず、基板Wの上面から各開口58の下端位置までの高さD3が第1閾値D1および第2閾値D2の和を2で割った値と略一致するように、筒状部材50Aが昇降される。そして、保護液ノズル6による保護液の吐出および液滴ノズル5による処理液の液滴の吐出を行う洗浄処理が実行される。
第2実施形態の態様では、洗浄処理の際に第1液膜63の膜厚が高さD3以上になると、筒状部材50A内の保護液が開口58から外部に流れ出す。そして、第1液膜63の膜厚は、第1閾値D1と第2閾値D2との間(すなわち、洗浄処理における膜厚の許容範囲)に保たれる。
このように、第2実施形態の態様では、検知部57や流量調整バルブ24を電気的に制御することで第1液膜63の膜厚を許容範囲に納める第1実施形態の態様と異なり、より簡易な構成で第1液膜63の膜厚を許容範囲に納めることができる。
<3 第3実施形態>
図8は、第3実施形態における吐出ヘッド100Bの構成を示す縦断面図である。
以下では、図8を参照しつつ第3実施形態の吐出ヘッド100Bについて説明するが、第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付し重複説明を省略する。
第3実施形態の基板処理装置は、主として吐出ヘッドの構成に関して第1実施形態の基板処理装置1と異なる。以下、この相違点について主に説明する。
第3実施形態の吐出ヘッド100Bは、第1実施形態の吐出ヘッド100におけるインクジェット方式の液滴ノズル5に代えて、処理液と気体とを混合して吐出する2流体方式の液滴ノズル120を備える。
液滴ノズル120は、気体と液体とを混合して吐出する吐出部121と、処理液供給機構13から供給される処理液を吐出部121に送液する処理液供給管122と、図示しない気体供給機構から供給される気体(例えば、窒素)を吐出部121に送給する気体供給配管123と、を備える。
第3実施形態においても、第1実施形態の場合と同様、まず保護液ノズル6による保護液の吐出が実行されて、筒状部材50内に第1液膜63が形成される。その後、保護液ノズル6による保護液の吐出および液滴ノズル120による処理液の液滴の吐出を行う洗浄処理が実行される。
2流体方式の液滴ノズル120を用いる第3実施形態の態様では、処理液と混合させる気体の流量を調整することにより、基板Wに向かって吐出される液滴の勢いを簡易に制御することができる。他方、インクジェット方式の液滴ノズル5を用いる第1実施形態の態様では、2流体方式の液滴ノズル120を用いる第3実施形態の態様とは異なり、ノズルの吐出口付近に気流が発生し難い。このため、第3実施形態の態様では、第1実施形態の態様に比べ、第1液膜63の波打ちを抑制しつつ第1着液領域55に処理液の液滴を衝突させることができる。
<4 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
リンス液、処理液、および、保護液等の各液は、上記実施形態で例示したものに限らず、種々のものを適用しうる。
また、上記実施形態では、昇降機構22の駆動により吐出ヘッド100が昇降する態様(筒状部材50、液滴ノズル5、および、保護液ノズル6が一体的に昇降する態様)について説明したが、これに限られるものではない。基板処理装置が、筒状部材50を昇降する筒状部材昇降部、液滴ノズル5を昇降する液滴ノズル昇降部(第1ノズル昇降部)、および、保護液ノズル6を昇降する保護液ノズル昇降部(第2ノズル昇降部)を備え、筒状部材昇降部、処理液ノズル昇降部、および、液滴ノズル昇降部が互いに独立して駆動可能な態様であっても構わない。
また、上記実施形態では、筒状部材50の上方開口を覆う蓋部材52が設けられるており吐出ヘッドが下方にのみ開口している態様について説明したが、これに限られるものではない。蓋部材52が設けられず筒状部材50の上方および下方が開口する態様であっても構わない。
また、上記実施形態では、保護液ノズル6が筒状部材50の内壁を伝って保護液を基板Wの上面に供給する態様について説明したが、これに限られるものではない。保護液ノズル6が、筒状部材50の内壁を伝わせることなく、直接的に基板Wの上面に保護液を供給しても構わない。
また、上記実施形態では、検知部57の検知結果を基に流量調整バルブ24をフィードバック制御して第1液膜63の膜厚を調整する態様、および、筒状部材50に開口58を設けることで第1液膜63の膜厚を調整する態様について説明したが、これらに限られるものではない。例えば、保護液の流量や吐出ヘッド100の昇降位置など種々のパラメータを予め取得しておき、これら種々のパラメータを基に各部を制御することで第1液膜63の膜厚を調整してもよい。
また、上記実施形態では、吐出ヘッド100とは別にリンス液ノズル4が設けられる態様について説明したが、基板処理装置においてリンス液ノズル4は必須の構成ではない。
以上、実施形態およびその変形例に係る基板処理装置および吐出ヘッドについて説明したが、これらは本発明に好ましい実施形態の例であって、本発明の実施の範囲を限定するものではない。本発明は、その発明の範囲内において、各実施形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 基板処理装置
2 スピンチャック
3 カップ
4 リンス液ノズル
5 液滴ノズル
6 保護液ノズル
7 制御装置
8 スピンベース
19 移動機構
20 アーム
50,50A 筒状部材
51 下方開口
55 第1着液領域
57 検知部
58 開口
63 第1液膜
64 第2液膜
65 第2着液領域
100,100A,100B 吐出ヘッド
120 液滴ノズル
W 基板

Claims (11)

  1. 基板を水平に保持する基板保持部と、
    前記基板保持部によって保持された前記基板の上面の第1着液領域に処理液の複数の液滴を吐出する第1ノズルと、
    前記第1ノズルに併設され、前記基板保持部によって保持された前記基板の上面の第2着液領域に保護液を吐出する第2ノズルと、
    前記基板の上方に設けられ、前記第1ノズルおよび前記第2ノズルの吐出口を収容する筒状部材と、
    前記筒状部材の下方開口が水平面視において前記第1着液領域および前記第2着液領域を内包し、前記下方開口が隙間を隔てて前記基板の前記上面に近接する状態で、前記筒状部材を保持する筒状部材保持部と、
    を備え、
    前記第2ノズルが前記保護液を吐出することにより、前記筒状部材の内部で前記基板の上面に前記保護液の第1液膜が形成され、前記隙間を通って前記保護液が流出した前記筒状部材の外部で前記基板の上面に前記保護液の第2液膜が形成され、
    前記第1液膜が前記第2液膜よりも厚くなることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記筒状部材の上方開口を覆う蓋部材、を備え、
    前記第1ノズルおよび前記第2ノズルは、前記蓋部材を貫通して設けられ、前記蓋部材よりも下方に吐出口を有することを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の基板処理装置であって、
    前記第2ノズルは、前記筒状部材の内壁を伝って前記保護液を前記基板の上面に供給することを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記筒状部材を昇降する筒状部材昇降部、を備えることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項4に記載の基板処理装置であって、
    前記第1ノズルを昇降する第1ノズル昇降部と、
    前記第2ノズルを昇降する第2ノズル昇降部と、
    を備え、
    前記筒状部材昇降部、前記第1ノズル昇降部、および、前記第2ノズル昇降部は、互いに独立して駆動可能であることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の基板処理装置であって、
    前記第1液膜の膜厚を検知する検知部、を備えることを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記筒状部材の側面のある高さ位置において少なくとも1つの開口が設けられることを特徴とする基板処理装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記第1ノズルは、気体と前記処理液とを混合して吐出する2流体方式のノズルであることを特徴とする基板処理装置。
  9. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記第1ノズルは、前記処理液をインクジェット方式で微滴化して吐出するノズルであることを特徴とする基板処理装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記第1ノズル、前記第2ノズル、および、前記筒状部材を一体的に水平方向に移動させる水平移動部と、
    前記基板の中心を通り鉛直方向に伸びる軸回りに、前記基板保持部に保持された前記基板を回転する基板回転部と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  11. 水平に保持された基板の上面に液体を吐出するための吐出ヘッドであって、
    下方に向けて処理液の複数の液滴を吐出する第1ノズルと、
    前記第1ノズルに併設され、下方に向けて保護液を吐出する第2ノズルと、
    前記第1ノズルおよび第2ノズルの吐出口を収容するとともに、これらの吐出口から下方に離隔した位置に下方開口を有する筒状部材と、
    を備えることを特徴とする吐出ヘッド。
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