JP6510821B2 - 洗浄装置および洗浄方法 - Google Patents
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Description
例えば、ガラスレンズなどの光学素子の製造工程では、ガラス母材を光学素子の形状に加工した後に、洗浄槽および乾燥槽を備えた洗浄装置によって光学素子の洗浄が行われる。洗浄が終了した光学素子は、必要に応じて表面コート処理などが行われる。
また、上記ガラスレンズなどの光学素子の形状の加工は、砥粒を変えるなどして行われる複数の研磨工程を含むことが多い。各研磨工程では、前工程によって付着した砥粒や研磨時の汚れが残った状態で行われると、レンズ面が傷つく等の不具合があるため、各研磨工程の終了時にも洗浄工程を行うことが好ましい。
加工途中の洗浄は、加工場所から離れて設置されている洗浄装置を用いると、加工場所との間の運搬作業が必要となって非効率的である。また、加工途中での洗浄は、最終の仕上げに用いられる洗浄装置のような高度の洗浄能力は不要である。
このため、加工途中の光学素子を加工場所の近くで容易に洗浄できるコンパクトな洗浄装置が強く望まれている。このような光学素子の洗浄装置では、少なくとも、水をエアーとともに吐出する洗浄と、水切りとが行えることが好ましい。
このような簡素な機能を有する洗浄装置は、光学素子の洗浄以外の用途では知られている。
例えば、特許文献1には、液体の吸引吐出に用いられるノズルを洗浄するノズル洗浄ユニットであって、ノズルのうち少なくとも洗浄対象部分が収容される洗浄槽と、洗浄槽内において、洗浄液を噴射する洗浄液噴射手段と、ノズルの外側面に付着した洗浄液を洗浄槽内に吹き飛ばすべくエアーを噴射する乾燥用噴射手段と、ノズルを洗浄液噴射手段および乾燥用噴射手段に対して相対的に昇降させる移動手段と、少なくとも、洗浄液噴射手段、乾燥用噴射手段、および、移動手段の動作を制御する制御手段と、を備えるノズル洗浄ユニットが記載されている。
特許文献1に記載のノズル洗浄ユニットは、小さなノズルを洗浄すればよいため、小型の洗浄層内にノズルを移動して、洗浄槽内に封止した状態で洗浄することができる。したがって、洗浄液が洗浄槽の外部に飛び出すことなく洗浄することが容易である。
しかし、光学素子の加工の場合、同じ加工場所で複数の品種の光学素子が加工されることが多い。また、光学素子の大きさはノズルよりも格段に大きいのが一般的である。このため、洗浄槽に、より大きな開口を設け、この開口を通して光学素子を出し入れすることが必要になる。この場合、洗浄液が洗浄槽の外部に飛び出さないようにするには、例えば、開口を開閉するための機構が必要になる。このため、洗浄装置が大型化し、加工装置のそばに配置できなくなることが懸念される。
また、洗浄装置の開口を開閉すると、その分の動作時間も必要となる。このため、単位時間当たりに洗浄可能な個数が少なくなってしまう。
一方、開口をあけたままにしておくと、洗浄槽内の洗浄液が、開口から外部に飛散する。このため、洗浄装置の周囲を汚染してしまうおそれがある。例えば、洗浄装置の周囲に、洗浄済みの光学素子を一時的に置くような場合、洗浄済みの光学素子を汚してしまうことが懸念される。
洗浄液が外部に漏れない程度に、洗浄槽の内部空間を拡げることも考えられるが、この場合には、洗浄装置が大型化してしまうという問題がある。
このようにすれば、少なくとも前記流体吐出部から流体が吐出されている間は、前記エアー吐出部からエアーが吐出されるように構成でき、流体が開口から洗浄槽の外部に飛散することを当該エアーによって抑制できる。
また、エアーから光学素子が受ける圧力が相殺されるので、光学素子の移動が容易となる。
このようにすれば、光学素子が前記光学素子が前記開口と前記流体吐出領域との間を移動する間は、前記流体吐出領域と前記開口との間を横断するエアー吐出領域にエアーが吐出されるように構成できるので、光学素子が当該移動途中に当該エアーを浴び、表面の付着物の除去や乾燥ができる。
このようにすれば、洗浄装置が縦型に構成できるので、設置スペースが小さくて済み、設置が容易となる。
このようにすれば、光学素子の移動方向が水平方向になるので、例えばコンベア等を使って、光学素子の搬送を容易にできる。また、自動化に有利である。
このようにすれば、光学素子が一つの開口から洗浄槽内に入り別の開口から洗浄槽外に出るように構成出来るので、洗浄槽内での光学素子の移動経路でUターンが不要となり、効率的な光学素子の移動が可能となる。
このようにすれば、光学素子の移動経路が一直線にできるので、効率がよい。
このようにすれば、光学素子の移動経路が水平な直線なので、光学素子の搬送が容易である。
このようにすれば、洗浄部材により光学素子の汚れをさらに確実に落とすことが出来る。
このようにすれば、粒状の水がエアーに加勢されて勢いよく光学素子の表面に当たるので、少ない水で高効率な洗浄ができる。
このようにすれば、制御部による精緻な制御が可能となる。
このようにすれば、光学素子の移動が効率的に安定して行なえる。
このようにすれば、流体から光学素子が受ける圧力が相殺されるので、光学素子の移動が容易となる。
このようにすれば、前記開口から流体が洗浄槽外に飛散するのをエアーによって抑制できる。
また、エアーから光学素子が受ける圧力が相殺されるので、光学素子の移動が容易となる。
このようにすれば、光学素子が前記開口と前記流体吐出領域との間を移動する間は、前記流体吐出領域と前記開口との間を横断するエアー吐出領域にエアーが吐出されるので、光学素子が当該移動途中にエアーを浴び、表面の付着物の除去や乾燥ができる。
本発明の第1の実施形態の洗浄装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の洗浄装置の構成を示す模式的な平面図である。図2は、図1におけるA−A断面図である。図3は、本発明の第1の実施形態の洗浄装置の主要部の構成を示すブロック図である。
なお、各図面は模式図のため、形状や寸法は誇張されている(以下の図面も同様)。
光学素子Lは、光学素子であれば特に限定されない。洗浄装置200で洗浄することができる光学素子Lの例としては、例えば、レンズ、プリズム、ミラー、フィルターなどを挙げることができる。
図1、2は、模式図のため、光学素子Lを両凸レンズ状に描いている。ただし光学素子Lの形状は、両凸レンズ状には限定されない。例えば、光学素子Lがレンズの場合にも、例えば、平凸レンズ、両凹レンズ、平凹レンズ、メニスカスレンズ等の種々の形状が可能である。また、光学素子Lがレンズ以外の光学素子の場合、例えば、円板状、矩形板状をはじめとする適宜の立体形状も可能である。
光学素子Lのうち、例えば、ガラス研磨レンズは、所定の形状に加工されるまでに、研磨加工を多段階に繰り返す必要がある。洗浄装置200は、このような加工工程の途中で、前工程の加工で光学素子Lに付着する研磨材などを落とし、表面がきれいな状態で次工程の加工を開始する用途に用いることが可能である。
洗浄槽2は、内部において光学素子Lを洗浄する容器である。
本実施形態における洗浄槽2は、平面視矩形状の底面部2E(洗浄槽の下部)の外縁部から鉛直上方に第1側壁2A、第2側壁2B、第3側壁2C、および第4側壁2Dが立設されている。
ここで、互いに向かい合う側壁は、第1側壁2Aおよび第2側壁2Bと、第3側壁2Cおよび第4側壁2Dと、である。第2側壁2Bは、第1側壁2Aから第2側壁2Bを見るとき、向かって左側に位置する。
洗浄槽2は、上側に開口2aが形成された略直方体状の筐体である。
開口2aの形状および大きさは、光学素子Lを通過させることができる形状および大きさとする。光学素子Lを移動する際に、光学素子Lの外形からはみ出す形状の保持治具などを用いる場合には、保持治具も通過できる大きさおよび形状とする。
本実施形態の洗浄槽2では、開口2aは、光学素子Lを手に持って出し入れできる大きさを有している。
ドレイン2Fは、光学素子Lを洗浄する際に吐出される水および水に含まれる光学素子Lの汚れを、洗浄槽2の外部に排出するための管路である。本実施形態では、一例として下方に突出するすり鉢状の凹部の中心に排水口2bが貫通された形状を有する。
ドレイン2Fの排水口2bは、図示略の排水処理槽に接続されている。
ドレイン2Fよりも外周側の底面部2E上と、第1側壁2A、第2側壁2B、第3側壁2C、および第4側壁2Dの下端部と、には、減衰材9が配置されている。
減衰材9は、洗浄が行われる際に、底面部2E、第1側壁2A、第2側壁2B、第3側壁2C、および第4側壁2Dにおいて、水が跳ね返って飛び散るのを防止する部材である。
減衰材9として用いることができる部材としては、飛来する水の運動エネルギーを減衰できる適宜の材料を採用することができる。
減衰材9に使用できる材料としては、例えば、水滴を付着、吸収する、網目状、パイル状などの繊維質部材、スポンジ等の多孔質部材、繊維を植設または結束したマット状部材などを挙げることができる。例えば、減衰材9は、人工芝マットを採用することもできる。
流体吐出部3は、本実施形態では、図3に示すように、エアー供給源7、タンク5、第1流体吐出ノズル4A、および第2流体吐出ノズル4Bを備える。
エアー供給源7から吐出される圧縮エアーは、塵埃が除去された清浄なエアーである。このような清浄なエアーを供給するため、本実施形態では、エアー供給源7に図示略の防塵フィルターが設けられている。
ただし、エアー供給源7における圧縮エアーのクリーン度は、洗浄装置200を用いる工程によって変えることができる。例えば、仕上げ工程に近い工程で洗浄を行う場合には、エアーARのクリーン度を上げる必要があるが、粗加工工程で洗浄を行う場合には、クリーン度を下げることができる。
配管7aには、エアー供給源7からの圧縮エアーの供給量を制御する電磁弁6が設けられている。電磁弁6は、後述する弁操作部8と電気的に接続されている。
配管7bには、エアー供給源7からの圧縮エアーの供給量を制御する電磁弁12が設けられている。電磁弁12は、後述する弁操作部8と電気的に接続されている。
エアー供給源7は、配管7aを介して、第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bに圧縮エアーを供給する。
エアー供給源7は、配管7bを介して、第1エアー吐出ノズル11Aおよび第2エアー吐出ノズル11Bに圧縮エアーを供給する。
本実施形態では、タンク5には、水として純水が満たされている。タンク5は、配管5aから分岐する配管5b、5cを介して、それぞれ配管4a、4bに接続されている。
本実施形態では、タンク5は、第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bのノズル部よりも高い位置に配置されている。タンク5は、サイフォン方式により、配管4a、4bを介して、第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bに純水を供給する。
このように、タンク5は、ポンプを使用することなく純水を供給できる。このため、洗浄装置200の小型化、省電力化が可能である。
ただし、タンク5と、第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bとの間にポンプを備える構成としてもよい。
第1流体吐出ノズル4Aは、図1、2に示すように、洗浄槽2の第1側壁2Aにおいて、第1側壁2Aの高さ方向の中間部に貫通して設けられている。
第1流体吐出ノズル4Aの配置位置は、光学素子Lの洗浄位置に応じて適宜設定することができる。本実施形態では、一例として第1側壁2Aの中心に配置されている。
第1流体吐出ノズル4Aのノズル部は、圧縮エアーを円錐状の領域に噴射する形状を有している。このため、圧縮エアーとともにノズル部を通過する純水は、細かい粒状体となって圧縮エアー中に混ざることにより、円錐状の領域内に分散して吐出される。
本実施形態では、流体fの吐出方向は、第2側壁2Bに向かう水平方向である。
また、流体fの吐出範囲は、洗浄槽2の中心部において、光学素子Lを覆うことができる範囲になっている。このため、第1流体吐出ノズル4Aの位置が固定されていても、光学素子Lの全体を洗浄することが可能である。
第2流体吐出ノズル4Bは、第1流体吐出ノズル4Aと同様な構成を有し、配置位置のみが異なる。第2流体吐出ノズル4Bは、図1、2に示すように、洗浄槽2の第2側壁2Bにおいて、第2側壁2Bの高さ方向の中間部に貫通して設けられている。
第2流体吐出ノズル4Bの配置位置は、光学素子Lの洗浄位置に応じて適宜設定することができる。本実施形態では、一例として、第1側壁2Aおよび第2側壁2Bの間の中心面Pに関して、第1流体吐出ノズル4Aと面対称に配置されている。
このため、第2流体吐出ノズル4Bは、第1流体吐出ノズル4Aと水平方向に対向する位置に配置されている。
この結果、第2流体吐出ノズル4Bから吐出される流体fは、第1流体吐出ノズル4Aから吐出される流体fと同軸な円錐状の範囲に拡がる。
第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bから吐出される流体fは、2つの円錐の底面が合わさった形状の流体吐出領域Sfに吐出される。
流体吐出領域Sfの中心部は、光学素子Lの全体を覆うことが可能な直径を有する円状に拡がっている。
エアー吐出部10は、本実施形態では、図3に示すように、エアー供給源7、第1エアー吐出ノズル11A、および第2エアー吐出ノズル11Bを備える。
第1エアー吐出ノズル11Aは、図1、2に示すように、第1側壁2Aに設けられた支持部材2cに固定されている。第1エアー吐出ノズル11Aは、洗浄槽2内の上部において、第1側壁2Aの近傍に配置されている。第1エアー吐出ノズル11Aは、第1流体吐出ノズル4Aの上方に配置されている。
第1エアー吐出ノズル11Aのノズル部は、第1側壁2Aの中心から±W/2の範囲に形成されており、幅Wの層状のエアーARを吐出できるようになっている。幅Wは、流体吐出領域Sfを上方から覆うことができる大きさである。
層状に吐出されるエアーARの層厚さは、下方において飛散する流体fと、流体fとともに飛散する光学素子Lの付着物とが、洗浄槽2の外部に飛び出さない流速および圧力が得られる厚さであれば特に限定されない。
ただし、エアーARの層厚さは、光学素子L上で水平面に沿う略線状(細長い帯状)に当たる程度であることがより好ましい。例えば、光学素子L上に当たる略線状の幅が、1mm以上、10mm以下であることがより好ましい。この場合、光学素子L上の付着物を光学素子Lの表面から除去しやすくなる。
鉛直面内における第1エアー吐出ノズル11Aの吐出方向は、洗浄槽2の中心部におけるエアーARが、流体吐出領域Sfの上方に位置していれば、特に限定されない。
ただし、第1エアー吐出ノズル11Aの吐出方向は、鉛直面内では、洗浄槽2の中心に向かうにつれて斜め下方に進む方向であることがより好ましい。この場合、光学素子LにエアーARが当たったときに、光学素子L上の水滴や汚れを、洗浄槽2の内部に確実に吹き飛ばすことができる。
本実施形態では、第1エアー吐出ノズル11Aから吐出されるエアーARの吐出中心は、第1エアー吐出ノズル11Aから洗浄槽2の中心に向かうにつれて、水平面に対して角度θだけ下向きに傾斜している。
角度θは、例えば、0°以上、45°以下が好ましい。本実施形態では、一例として、角度θは、10°である。
第2エアー吐出ノズル11Bは、第1エアー吐出ノズル11Aと同様な構成を有し、第2側壁2Bに設けられた支持部材2cに固定されている。第2エアー吐出ノズル11Bは、第1エアー吐出ノズル11Aと配置位置のみが異なる。
第2エアー吐出ノズル11Bは、図1、2に示すように、洗浄槽2内の上部において第2側壁2Bの近傍に配置されている。第2エアー吐出ノズル11Bは、第2流体吐出ノズル4Bの上方に配置されている。
第2エアー吐出ノズル11Bは、中心面Pに関して、第1エアー吐出ノズル11Aと面対称に配置されている。
ただし、本実施形態において、θ=0°としてもよい。この場合には、第1エアー吐出ノズル11Aおよび第2エアー吐出ノズル11BからのエアーARは、それぞれの先端部が互いに対向するように吐出される。
弁操作部8は、洗浄装置200の操作者が操作可能な操作スイッチからなる。弁操作部8の種類は特に限定されない。弁操作部8は、例えば、フットスイッチなどを採用することができる。
弁操作部8の操作スイッチは、電磁弁6、12を完全に独立に操作する構成とすることができる。ただし、本実施形態では、一例として、弁操作部8は、電磁弁6、12を同時に開状態または閉状態に切り換える方式を採用している。
図4は、本発明の第1の実施形態の洗浄装置の動作を説明するタイミングチャートである。図5は、本発明の第1の実施形態の洗浄装置の模式的な動作説明図である。図6(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の洗浄装置の作用を説明する模式図である。
図4において、時刻tの添字は、図示の範囲内でより大きな数字の時刻が、より後の時刻を示す。すなわち、n>mならばtn>tmである(以下の他のタイミングチャートの表記も同様)。
第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bから吐出された流体fは、図5に示すように、第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bの前方において円錐状の範囲に拡がる。
第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bから吐出された流体fは、洗浄槽2の中心面Pにおいて対向し、それぞれの圧力が釣り合う。
中心面Pで衝突した流体fは、互いに反発して圧力が低下しながら周囲に拡散する。また、流体f中の水は、エアーとともに速度を落として飛散するか、または粒状体同士が凝集して液滴として落下する。
落下した水は、排水wとして、ドレイン2Fに吸い込まれる。ドレイン2Fに落下した排水wは、排水口2bを通して、洗浄槽2の外部に流出する。
このため、第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bの間には、2つの円錐がそれぞれの底面で接合したような立体形状の流体吐出領域Sfに、定常的な流体fの流れが形成される。
第1エアー吐出ノズル11Aおよび第2エアー吐出ノズル11Bから吐出されたエアーARは、図5に示すように、第1エアー吐出ノズル11Aおよび第2エアー吐出ノズル11Bの前方において斜め下方に向かって、層状に吐出される。
第1エアー吐出ノズル11Aおよび第2エアー吐出ノズル11Bから吐出されたエアーARは、洗浄槽2の中心面Pにおいて交差し、下方に拡散する。
このようにして、第1エアー吐出ノズル11Aおよび第2エアー吐出ノズル11Bの間には、断面V字状の層状のエアー吐出領域Saに、定常的はエアーARの流れが形成される。
本実施形態では、エアー吐出領域Saは、流体吐出領域Sfよりも上方において、流体吐出領域Sfの全体を覆っている。
このため、流体f同士が衝突するなどして、上方に飛散しても、飛散した流体fは、エアー吐出領域SaにエアーARが吐出されている間は、エアー吐出領域Saの上方に通り抜けることができなくなる。
光学素子Lは、再び洗浄槽2の外部に取り出すまでの間、図示略の保持治具に保持してもよいし、保持治具を用いることなく、操作者が手で保持してもよい。
光学素子Lが下降するにつれて、エアー吐出領域Saの中心部を下方に通過する(図示L1参照)。
このとき、光学素子Lには、第1側壁2A側の表面と、第2側壁2B側の表面とに、中心面Pに関して対称に吐出されるエアーARが当たるため、水平方向に作用する外力成分が相殺される。このため、エアーARの圧力が高くても安定して移動することが可能である。
洗浄槽2に導入される光学素子Lの表面には、例えば、研磨加工などによって、種々の付着物が付着している。付着物としては、例えば、加工に用いる研磨材、加工で生じた研磨粉などの固形の付着物m1を挙げることができる。他の付着物としては、研磨液のような流体状の付着物m2を挙げることができる。
光学素子Lがエアー吐出領域Saを通過すると、光学素子Lの表面には、通過方向に対して斜め上方から斜め下方に向かってエアーARが吹き付けられる。吹き付けられたエアーARは、図示奥行き方向にわたって略線状の狭い領域に集中して当たる。エアーARは、光学素子Lの表面で、反射し、斜め下方に飛散する。
このように、光学素子Lがエアー吐出領域Saを上方から下方に移動することで、光学素子Lの表面の付着物m1,m2等が、エアーARからの圧力によって、除去される。
このとき、エアー吐出領域Saが、水平面に対して、角度θだけ下方に傾斜しているため、付着物m1、m2には、鉛直下方に向く外力成分が作用する。
このため、掻き取られた付着物m1および粒状体m2’は、エアー吐出領域Saの下方側に確実に飛散される。
ただし、光学素子Lの表面には、エアーARの吹き付けのみによっては、除去されない付着物m1、m2も存在する。
光学素子Lが流体吐出領域Sfに進入すると、光学素子Lの表面には、流体fが吹き付けられていく。
流体fは、純水の粒状体がエアーと混在した流体である。このため、光学素子Lの表面に残存する付着物m1の一部は、純水の粒状体の運動エネルギーを受けることにより、光学素子Lの表面から除去される。
また、光学素子Lの表面に純水が凝縮していくことで、付着物m1、m2を含む液滴が形成される。光学素子Lの表面の液滴は、純水とともに吹き付けられるエアーの圧力によって、下方に押し流される。
光学素子Lに吹き付けられる流体fの純水は、光学素子Lの表面に付着物を含んだ状態で、下方に落下する。
洗浄槽2の底面部2Eおよび第1側壁2A、第2側壁2B、第3側壁2C、および第4側壁2Dの下端部には、減衰材9が配置されているため、下方に飛散した流体f等は、減衰材9に当たると運動エネルギーが吸収されて、流体f中の純水が液滴となる。このため、流体f等が洗浄槽2の内周面に反射するなどして、再び飛び散ることが抑制される。
このようにして、純水および純水に含まれる付着物等は、底面部2Eにおいて排水wとして合流する。排水wは、ドレイン2Fに流れ、排水口2bから洗浄槽2の外部に排水される。
この様子を図6(b)に示す。光学素子Lの表面には、清浄な表面に薄い水の層が広がる濡れ部n1や、表面から隆起した液適部n2などが、形成されている。
このような光学素子Lの表面にエアーARが吹き付けられることにより、例えば、濡れ部n1の水分が蒸発する。このように、エアーARには、薄層の濡れ部n1を乾燥させる作用がある。
また、液適部n2は、エアー吐出領域Saに上方から進入した場合に付着物m2を下方に飛散させたのと同様にして、液適部n2の一部を下方に掻き落とし、粒状体n2’として落下させる作用もある。
液適部n2には、水に溶け込んだ付着物が含まれるため、光学素子Lの表面から付着物を除去する作用もある。
以上で、洗浄装置200を用いた光学素子Lの洗浄が終了する。
動作[1]は、洗浄槽2内において、水を含む流体fを流体吐出領域Sfに吐出することである。
動作[2]は、流体fが吐出される間、流体吐出領域Sfと洗浄槽2の開口2aとの間を横断するエアー吐出領域SaにエアーARを吐出することである。
動作[3]は、光学素子Lを、開口2aからエアー吐出領域Saを経由して流体吐出領域Sfに移動することである。
動作[4]は、流体吐出領域Sfに移動された光学素子Lに流体fを当てて、光学素子Lを洗浄することである。
動作[5]は、洗浄された光学素子Lを、流体吐出領域Sfからエアー吐出領域Saを経由して開口2aを通して洗浄槽2から取り出すことである。
このため、流体吐出領域Sfおよびその周辺で飛散する液滴および固形物は、エアー吐出領域Saを超えて外部には飛散しない。
したがって、洗浄装置200によれば、コンパクトであっても装置の外部に洗浄用の流体を飛散させることなく、光学素子を容易に洗浄することができる。
このため、例えば、洗浄装置200の近くに洗浄済みの光学素子Lを置いたとしても、光学素子Lを汚染するおそれがない。
また、洗浄槽2から、洗浄用の流体が飛散しないように、開口2aに複雑な開閉機構を設けることなく、開口2aを簡素な貫通孔のみで構成することができる。このため、開口2aを開閉操作したりすることなく、容易に光学素子Lを出し入れすることができる。
また、洗浄用の流体が開口2aから外部に漏れないように洗浄槽2を大型化しなくてもよいため、コンパクトな構成とすることができる。
次に、上記第1の実施形態の変形例(第1変形例)の洗浄装置について説明する。
図1、2に示すように、洗浄装置201において、弁操作部18を除く装置部分は、洗浄装置200と同様である。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
洗浄の開始操作では、電磁弁12のみを開状態とする。電磁弁6は、電磁弁12を開状態とした後、時間差ΔT1を設けて、開状態とする。
時間差ΔT1は、洗浄槽2の内部への光学素子Lの移動を開始してから光学素子Lの下端が流体吐出領域Sfに到達する時間を想定して予め設定される。
洗浄の終了操作では、電磁弁6のみを閉状態とする。電磁弁12は、電磁弁6を閉状態とした後、時間差ΔT2を設けて、閉状態とする。
時間差ΔT2は、洗浄槽2内の光学素子Lを上方に移動を開始してから光学素子Lの下端がエアー吐出領域Saを抜け出すと想定される時間よりも長い時間が予め設定される。
図7は、本発明の第1の実施形態の変形例(第1変形例)の洗浄装置を説明するタイミングチャートである。
次に、操作者は、上記第1の実施形態と同様にして、光学素子Lを開口2aから下降する。
一方、時間が、ΔT1経過した時刻t12になると、電磁弁12が自動的に開状態とされる。これにより、流体吐出部3における流体fの吐出が開始される。流体fは、流体吐出領域Sfに吐出される。
時間差ΔT1は、光学素子Lの下端がエアー吐出領域Saに到達する時間を想定して設定されている。したがって、光学素子Lの移動速度にバラツキによっては、光学素子Lの下端が流体吐出領域Sfの領域に到達する際、流体fが吐出後の場合もあれば、吐出前の場合もある。
しかし、本変形例では、このようなタイミングのバラツキがあっても、洗浄の終了操作は、操作者が行うことができる。このため、操作者は、流体fの吐出開始を確認してから、必要な正味の洗浄時間の間、洗浄を行うことができる。
これにより、まず、電磁弁6が閉状態とされ、流体fの吐出が停止される。操作者が光学素子Lを上方に移動すると、エアーARは吐出され続けるため、上記第1の実施形態と同様に、光学素子Lの表面から、洗浄用の流体等が除去される。
電磁弁12は、光学素子Lを開口2aの上方に引き上げるのに充分な時間ΔT2が経過したときに、自動的に閉状態に切り換えられる。これにより、エアーARの吐出が停止される。
このようにして、洗浄された光学素子Lが開口2aから取り出されてから、洗浄装置201が停止される。
このように、流体fは、光学素子Lを実質的に洗浄している時間帯のみ吐出される。このため、本変形例の洗浄装置201によれば、洗浄性能を損なうことなく、流体fの供給量を低減することができる。
また、このような電磁弁6、12のそれぞれの切り換え操作を、弁操作部18の2回の切り換え操作のみで行えるため、操作者の操作が容易となる。
また、上記第1の実施形態と比べて、流体fが吐出されている時間が短いため、流体fが洗浄槽2の外部に飛散する可能性がより低減される。
次に、上記第1の実施形態の変形例(第2変形例)の洗浄装置について説明する。
以下、上記第1変形例と異なる点を中心に説明する。
制御部28の装置構成は、ハードウェアのみで構成してもよいし、適宜のハードウェアと、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などからなるコンピュータとから構成してもよい。
制御部28の制御開始タイミングは、操作者が操作する図示略の操作スイッチにより設定される。
図7に折れ線305で示すように、操作者が、時刻t21において、図示略の操作スイッチを操作すると、制御部28は、電磁弁12のみを開状態として、エアーARの吐出を開始する。
さらに、制御部28は、折れ線306で示すように、ΔT1後の時刻t22に、電磁弁6を開状態とすることにより、第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bから流体fの吐出を開始する。
電磁弁12、6がともに開状態とされる時間は、予め制御部28に、例えば、ΔT3のように設定されている。このため、制御部28は、時刻t22からΔT3だけ経過した時刻t23になると、電磁弁6が閉状態に切り換える。このため、流体fの吐出が停止される。
さらに時刻t23からΔT2だけ経過すると、制御部28は、電磁弁12も閉状態として、エアーARの吐出を終了させる。
本変形例によれば、操作者は、洗浄を開始する前に図示略の操作スイッチを操作するのみでよいため、容易に光学素子Lの洗浄を行うことができる。
また、光学素子Lの洗浄を一定の時間内の行うため、特に複数の光学素子Lを順次洗浄する場合に、効率的に洗浄を行うことができる。
次に、上記第1の実施形態の変形例(第3変形例)の洗浄装置について説明する。
図9は、本発明の第1の実施形態の変形例(第3変形例)の洗浄装置の構成を示す模式的な平面図である。図10は、本発明の第1の実施形態の変形例(第3変形例)の洗浄装置の主要部の構成を示すブロック図である。
以下、上記第1変形例と異なる点を中心に説明する。
配管7cの先端は、配管34a、34bに分岐している。配管34a、34bは、それぞれ第1流体吐出ノズル34A、第2流体吐出ノズル34Bに接続されている。
本変形例のタンク5の配管5aには、配管5b、5cの他に、配管5d、5eが分岐している。配管5d、5eは、それぞれ配管34a、34bに接続されている。
第1流体吐出ノズル34A(第2流体吐出ノズル34B)の配置位置は、光学素子Lの洗浄位置に応じて適宜設定することができる。本実施形態では、一例として第3側壁2C(第4側壁2D)の中心に配置されている。
このような構成により、第1流体吐出ノズル34Aおよび第2流体吐出ノズル34Bは、第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bと同一の高さに配置されている。
このため、本変形例のタンク5は、サイフォン方式により、第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bの他に、配管34a、34bを介して、第1流体吐出ノズル34Aおよび第2流体吐出ノズル34Bにも純水を供給する。
本変形例における弁操作部18は、電磁弁6、36の動作を、上記第1変形例と同様に操作することが可能である。
すなわち、本変形例における第1エアー吐出ノズル11A(第2エアー吐出ノズル11B)は、支持部材2cにより、第1側壁2Aおよび第3側壁2C(第2側壁2Bおよび第4側壁2D)のなす角部に跨がって固定されている。
本変形例における第1エアー吐出ノズル11Aおよび第2エアー吐出ノズル11Bは、開口2aの対角線に沿う方向において互いに対向している。
本変形例における第1エアー吐出ノズル11Aおよび第2エアー吐出ノズル11Bの高さは、上記第1変形例と同様の高さである。
洗浄装置203によれば、第1流体吐出ノズル4A、第2流体吐出ノズル4Bに加えて、第1流体吐出ノズル34A、第2流体吐出ノズル34Bを備える。
このため、弁操作部18を操作して、電磁弁6、36を開状態にすると、第1流体吐出ノズル4A、第2流体吐出ノズル4B、第1流体吐出ノズル34A、および第2流体吐出ノズル34Bから、それぞれ円錐状の範囲に流体fが吐出される。この結果、図9に示すように、洗浄槽2の中心部で十字状に交錯し、洗浄槽2の中心部において、平面視略八角形上の流体吐出領域Sfに、4方向からの各流体fが吐出される。
このような本変形例における流体吐出領域Sfの大きさもまた、光学素子Lよりも大きいため、光学素子Lを流体吐出領域Sf内に配置することで、光学素子Lの全体を洗浄できる。
その際、本変形例の流体吐出領域Sfでは、光学素子Lの表面に種々の方向から流体fが当たるため、光学素子Lの形状が複雑であっても、効率的に洗浄することができる。
このため、本変形例におけるエアー吐出領域Saもまた、流体吐出領域Sfの上方を覆う領域に形成される。このため、流体吐出領域Sfにおける流体fの飛散が上記第1変形例と同様に防止される。
このため、本変形例の洗浄装置203は、上記第1変形例の洗浄装置201と同様に、コンパクトであっても装置の外部に洗浄用の流体を飛散させることなく、光学素子を容易に洗浄することができる。
次に、上記第1の実施形態の変形例(第4変形例)の洗浄装置について説明する。
図11は、本発明の第1の実施形態の変形例(第4変形例)の洗浄装置の構成を示す模式的な平面図である。図12は、本発明の第1の実施形態の洗浄装置の変形例(第4変形例)の構成を示す模式的なB−B断面図である。図13(a)は、本発明の第1の実施形態の洗浄装置の変形例(第4変形例)に用いるエアー吐出ノズルによるエアー吐出領域を説明する平面図である。図13(b)は、図13(a)におけるC−C断面図である。図13(c)は、図13(a)におけるD視図である。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
ノズル移動部45Aによる第1流体吐出ノズル4Aの移動は、例えば、平行移動、揺動、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。移動方向としては、水平面内の移動、鉛直面内の移動、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。
本変形例では、一例としてとして、水平面内および鉛直面内における揺動を採用している。ノズル移動部45Aの揺動範囲および揺動周期は、時間とともに変化させることもできるが、本変形例では、それぞれ予め一定値に固定されている。
ノズル移動部45Bは、中心面Pに関して、面対称な位置に配置されて、第2流体吐出ノズル4Bを支持する点を除いて、ノズル移動部45Aと同様の構成を備える。
このため、ノズル移動部45A、45Bは、第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bを、中心面Pに関して面対称に移動させることが可能である。ただし、ノズル移動部45A、45Bは、独立に駆動することが可能である。このため、例えば、第1流体吐出ノズル4A、第2流体吐出ノズル4Bを互いに正反対の方向に移動することも可能である。
第1エアー吐出ノズル41A(第2エアー吐出ノズル41B)は、図13(a)、(b)に示すように、平面視扇形状の範囲にエアーARを吐出する点が、上記第1の実施形態の第1エアー吐出ノズル11A(第2エアー吐出ノズル11B)と異なる。
このような第1エアー吐出ノズル41A、第2エアー吐出ノズル41Bは、図13(c)に第1エアー吐出ノズル41Aの例を図示するように、筒状のノズル本体の先端に細長い矩形状のノズル開口Nを備える。
第1エアー吐出ノズル41A、第2エアー吐出ノズル41Bは、図11、12に示すように、支持部材2cにより、洗浄槽2に対して、第1エアー吐出ノズル11A、第2エアー吐出ノズル11Bと同様に対向する位置に固定されている。
一方、エアーARは、鉛直面では、図12に示すように、上記第1の実施形態と同様、水平面に対して角度θだけ傾いた平面を中心として、層状に吐出される。
このような構成により、第1エアー吐出ノズル41A、第2エアー吐出ノズル41Bによれば、平面視では、中心面P上で幅が最大となる略菱形状に広がり、中心面Pに直交する鉛直面内では、下方に凸のV字状をなすエアー吐出領域Saに、エアーARが吐出される。
本変形例におけるエアー吐出領域Saは、平面視では、ノズル移動部45A、45Bを最大限移動して、流体吐出領域Sfの範囲を変えたときにも、流体吐出領域Sfを上方から覆うことができる範囲に形成される。
このため、上記第1の実施形態と同様に、流体吐出領域Sfおよびその周辺で飛散する液滴および固形物は、エアーARが吐出されている間は、エアー吐出領域Saを超えて外部には飛散しない。
したがって、コンパクトであっても装置の外部に洗浄用の流体を飛散させることなく、光学素子を容易に洗浄することができる。
本発明の第2の実施形態の洗浄装置について説明する。
図14は、本発明の第2の実施形態の洗浄装置の構成を示す縦断面の部分断面図である。図15は、図14におけるE−E断面図である。図16は、本発明の第2の実施形態の洗浄装置の主要部の構成を示すブロック図である。
洗浄装置205は、上記第1の実施形態における洗浄槽2、エアー吐出部10、および弁操作部8に代えて、洗浄槽52、エアー吐出部50、および制御部58(図16参照)を備える。
洗浄装置205は、さらに、接触洗浄部55と、移動部56とが追加されている。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
洗浄槽52は、底面部52E(洗浄槽の下部)、ドレイン52F、第1側壁52A、第2側壁52B、左側側壁52C、右側側壁52D、および天面部52Gを備える。
本実施形態では、光学素子Lは、直線経路Qに沿って、第1端部E1から第2端部E2に向かう方向を見たとき、光学素子Lの厚さ方向が左右の方向となる姿勢で移動される。その際、光学素子Lは、移動部56よりも下側に保持された状態で移動される。
このため、第1の開口52aは、一例として、縦長の矩形開口で構成される。
ドレイン52Fは、光学素子Lを洗浄する際に吐出される水および水に含まれる光学素子Lの汚れを、洗浄槽2の外部に排出するための管路である。ドレイン52Fは、図示略の排水処理槽に接続されている。
ドレイン52Fの配置位置は、排水が円滑に行えれば、特に限定されないが、排水の発生源に近い場所に設けることが好ましい。例えば、ドレイン52Fは、後述する本実施形態の流体吐出部3の直下、あるいは、流体吐出部3と接触洗浄部55との間に設けることが可能である。
ドレイン52Fは、上記第1の実施形態におけるドレイン2Fと同様に、下方に凸のすり鉢状の凹部の中心に排水口が設けられている。
ドレイン52Fは1箇所には限定されず、底面部52E内の複数箇所に設けられていてもよい。
右側側壁52Dは、底面部52E上において、第1側壁52Aの右側の端部と第2側壁52Bの右側の端部との間に立設された側壁部である。
天面部52Gは、底面部52Eと対向して配置された板状部である。天面部52Gは、第1側壁52A、第2側壁52B、左側側壁52C、および右側側壁52Dの各上端部に接続されている。
ただし、本実施形態では、開口が、第1の開口52aと、第2の開口52bとからなるため、エアー吐出部50は、第1のエアー吐出部50Aと、第2のエアー吐出部50Bとからなる。
図16に示すように、第1のエアー吐出部50Aは、エアー供給源7、第1エアー吐出ノズル51A、および第2エアー吐出ノズル51Bを備える。
本実施形態におけるエアー供給源7は、配管7bと、配管7b上に設けられた電磁弁12Aとを有する。電磁弁12Aは、後述する制御部58によって、開状態と閉状態との切り換えが可能である。電磁弁12Aが開状態とされると、配管7bを通して、第1のエアー吐出部50Aに圧縮エアーが供給される。
配管7bの先端は、配管51a、51bに分岐している。配管51aは、第1エアー吐出ノズル51Aに接続されている。配管51bは、第2エアー吐出ノズル51Bに接続されている。
ただし、本実施形態におけるエアー供給源7は、後述する第2のエアー吐出部50Bおよび本実施形態の流体吐出部3にも共通使用される。
第1エアー吐出ノズル51Aは、幅WにわたってエアーARを吐出するノズル部の先端が鉛直方向に沿う姿勢(図14参照)で、直線経路Qと左側側壁52Cとの間に配置される(図15参照)。
平面視における第1エアー吐出ノズル51AからのエアーARの吐出方向は、図15に示すように、直線経路Qに直交する鉛直面に対して、図示反時計回りに角度θだけ回転させた方向に合わされている。
ここで角度θは、上記第1の実施形態における第1エアー吐出ノズル11Aと水平面との傾斜角度と同じである。
第2エアー吐出ノズル51Bは、直線経路Qを通る鉛直面に関して、第1エアー吐出ノズル51Aと面対称となる位置関係に配置されている。
すなわち、図15における第1のエアー吐出領域SAaは、図2に示すエアー吐出領域Saを図示時計回りに90°回転したのと同様である。直線経路Qを含む鉛直面は、上記第1の実施形態における中心面Pと同様の位置関係にある。
本実施形態において、第1エアー吐出ノズル51Cおよび第2エアー吐出ノズル51Dから吐出されるエアーARは、直線経路Qを含む鉛直面上で交わる。
第2のエアー吐出領域SBaの側面視の形状は、特に図示しないが、第1エアー吐出ノズル51Cと第2エアー吐出ノズル51Dとの間に延びる幅Wの矩形状の領域である。
図16に示すように、第2のエアー吐出部50Bは、エアー供給源7、第1エアー吐出ノズル51C、および第2エアー吐出ノズル51Dを備える。
本実施形態におけるエアー供給源7は、配管7cと、配管7c上に設けられた電磁弁12Bとを有する。電磁弁12Bは、後述する制御部58によって、開状態と閉状態との切り換えが可能である。電磁弁12Bが開状態とされると、配管7cを通して、第2のエアー吐出部50Bに圧縮エアーが供給される。
配管7cの先端は、配管51c、51dに分岐している。配管51cは、第1エアー吐出ノズル51Cに接続されている。配管51dは、第2エアー吐出ノズル51Dに接続されている。
第1エアー吐出ノズル51Cおよび第2エアー吐出ノズル51Dの配置姿勢は、角度θの傾斜方向が逆になっている以外は、第1の開口52aに対する第1エアー吐出ノズル51Aおよび第2エアー吐出ノズル51Bの配置姿勢と同様である。
平面視における第1エアー吐出ノズル51CからのエアーARの吐出方向は、図15に示すように、直線経路Qに直交する鉛直面に対して、図示時計回りに角度θだけ回転させた方向に合わされている。ここで角度θは、上記第1の実施形態における第1エアー吐出ノズル11Aの傾斜角度と同じである。
第2エアー吐出ノズル51Dは、直線経路Qを通る鉛直面に関して、第1エアー吐出ノズル51Cと面対称となる位置関係に配置されている。
すなわち、図15における第2のエアー吐出領域SBaは、図2に示すエアー吐出領域Saを図示時計回りに90°回転したのと同様の状態に形成される。直線経路Qを含む鉛直面は、上記第1の実施形態における中心面Pと同様の位置関係にある。第1エアー吐出ノズル51Aおよび第2エアー吐出ノズル51Bから吐出されるエアーARは、直線経路Qを含む鉛直面上で交わる。
第1のエアー吐出領域SAaの側面視の形状は、特に図示しないが、第1エアー吐出ノズル51Aと第2エアー吐出ノズル51Bとの間に延びる幅Wの矩形状の領域である。
本実施形態の流体吐出部3は、光学素子Lが直線経路Qに沿って水平方向に移動されることに対応して、上記第1の実施形態の流体吐出部3を、直線経路Qを挟むように配置した点のみが異なる。すなわち、上記第1の実施形態における中心面Pの位置が、直線経路Qを含む鉛直面に一致するように、第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bを配置する。第1流体吐出ノズル4Aは、直線経路Qと左側側壁52Cとの間に配置する。第2流体吐出ノズル4Bは、直線経路Qと右側側壁52Dとの間に配置する。
また、本実施形態の流体吐出部3において、図16に示すように、電磁弁6は、後述する制御部58と電気的に接続され、制御部58によって、開状態と閉状態とが切り換えられる。
第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bの配置位置は、流体吐出領域Sfが第1のエアー吐出領域SAaよりも洗浄槽52の内側になるとともに、直線経路Qに沿って第1の開口52aを見たとき、第1のエアー吐出領域SAaの範囲内に流体吐出領域Sfが重なる位置に設定する。
洗浄部材55A、55Bとしては、例えば、光学素子Lを傷つけない柔軟な繊維で構成されたブラシ、光学素子Lを傷つけない柔軟なスポンジ等の多孔質体あるいは起毛体を表面に有するローラなどを採用することができる。本実施形態では、一例として、円筒状の領域において径方向に延びる繊維が多数配置されたブラシを採用している。
洗浄部材55A(55B)の中心には、図示略の軸受により、回転可能に支持された回転軸55a(55b)が設けられている。回転軸55a(55b)の端部は、図示略の伝動機構を介して、洗浄部材駆動モータ55c(図16参照)に連結されている。
洗浄部材駆動モータ55cは、後述する制御部58と通信可能に接続され、制御部58からの制御信号に基づいて駆動される。
回転軸55a、55bの間隔は、少なくとも、光学素子Lが間を通過する際には、洗浄部材55A、55Bの外周部が光学素子Lの表面とそれぞれ接触する間隔になっている。
回転軸55a、55bの間隔を調整可能とする場合には、例えば、回転軸55a、55bをそれぞれ回転する洗浄部材駆動モータ55cを別々に設け、各洗浄部材駆動モータ55cを、リニアガイド等の移動機構によって移動可能に支持する構成を採用することができる。この場合には、移動機構は、後述する制御部58と通信可能に接続され、制御部58からの制御信号によって回転軸55a、55bの間隔が調整される。
回転軸55a、55bの間隔は、光学素子Lの種類によって、厚さが変化するごとに、変えることができる。
また、光学素子Lの厚さが、場所によって、変化する場合には、光学素子Lの厚さに応じて、回転軸55a、55bの間隔を動的に変えてもよい。また、光学素子Lの厚さがあまり変わらない場合でも、場所により洗浄力を変える目的で、回転軸55a、55bの間隔を変えてもよい。
この場合、光学素子Lの表面と洗浄部材55A、55Bの間に純水が供給されることで、洗浄部材55A、55Bによる洗浄効果をさらに高めることができる。
洗浄部材55A、55Bおよび光学素子Lから下方に落下した水は、底面部52E上に落下して、ドレイン52Fを通して、洗浄槽52の外部に排出される。
移動部56は、図14に示すように、ガイド部材56a、移動体56b、および保持部57を備える。
移動体56bは、ガイド部材56aに沿って、ガイド部材56a上を移動する部材である。
ガイド部材56aおよび移動体56bの構成は特に限定されない。例えば、電動軸ロボットやロボシリンダを有するような構成や、ボールネジとステッピングモーターとガイドレールを組み合わせたような構成や、ラックアンドピニオンとステッピングモーターを組み合わせたような構成や、スカラーロボットや多間接ロボットのような構成としてもよい。移動体56bは、自走してもよいし、外部の駆動部から動力が供給されて移動してもよい。また、ガイド部材56a自体が移動体56bを移動する移動機構を備えてもよい。
移動部56は、後述する制御部58と通信可能に接続され、制御部58からの制御信号によって移動体56bの移動位置および移動速度が制御される。
以下では、一例として、ガイド部材56aがリニアガイドであり、移動体56bがガイド部材56a上を移動するスライダであるとして説明する。
把持部57b、57cは、本実施形態では、光学素子Lの厚さ方向を、直線経路Qに直交する水平軸に平行となる向きに、光学素子Lの外周部を把持する。
把持部57b、57cの把持間隔は、光学素子Lの外形の大きさに合わせて調整できるようになっている。
洗浄装置205の動作の制御としては、洗浄動作の制御と、光学素子Lの移動動作の制御とを挙げることができる。
洗浄動作の制御は、電磁弁6、12A、12Bの開閉制御と、接触洗浄部55の動作制御とを行う。
光学素子Lの移動動作の制御としては、移動部56の移動制御を行う。
それぞれの制御の詳細については、洗浄装置205の動作説明の中で説明する。
制御部58の装置構成は、適宜のハードウェアと、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などからなるコンピュータとを備える。制御部58は、後述する制御機能を、各制御機能に対応する制御プログラムを、コンピュータで実行することで実現する。
図17は、本発明の第2の実施形態の洗浄装置の動作を説明するタイミングチャートである。
さらに、本実施形態の洗浄方法は、流体fによる洗浄を行った後に、光学素子Lの表面に洗浄部材55A、55Bを接触させる洗浄動作を行う。
光学素子Lの移動は、制御部58によって制御された移動部56によって行われる。
次に、操作者が、時刻t51において、図示略の操作スイッチを操作すると、制御部58による洗浄装置205の動作制御が開始される。
図17に示すように、制御部58は、移動部56を制御して、時刻t51から時刻t56の間に、光学素子Lが保持された保持部57を位置P1から位置P6まで移動させる。
ここで、位置P6は、光学素子L全体が第2の開口52bを通して、洗浄槽52の外部に出た状態となる位置である(図14、15のL6参照)。
予め、流体吐出領域Sfの大きさや接触洗浄部55の洗浄力を適宜に設定しておけば、移動体56bは等速度で移動することも可能である。
以下では、制御部58は、一例として、図17の直線310で示すように、移動体56bを等速度で移動する場合の例で説明する。
第1のエアー吐出領域SAaおよび第2のエアー吐出領域SBaは、流体吐出領域Sfと第1の開口52aおよび第2の開口52bとの間を横断している。このため、流体吐出領域Sfに流体fが吐出されても、第1の開口52aおよび第2の開口52bから外部への、流体f等の飛散を抑制することができる。
さらに、第2のエアー吐出領域SBaは、接触洗浄部55と第2の開口52bとの間も横断している。このため、接触洗浄部55による洗浄が開始されて、洗浄部材55A、55Bの回転により光学素子Lの付着物が周囲に飛散しても、第2の開口52bから外部への、付着物等の飛散を抑制することができる。
このとき、エアーARは、光学素子Lの移動方向と同方向の洗浄槽52の内側に向かって傾斜しているため、除去された付着物は、洗浄槽52内に飛散される。
制御部58は、折れ線312で示すように、時刻t52において、電磁弁6を開状態とすることにより、第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bから流体fの吐出を開始する。これにより、流体吐出領域Sfに進入した光学素子L(図14、15のL3参照)が、上記第1の実施形態と同様にして、流体fによって洗浄される。光学素子Lに吹き付けられた流体fは、反射されて飛散されるか、または光学素子Lの表面に凝縮した後、表面の汚れ等とともに、下方に落下する。底面部52Eに落下した流体f等は、ドレイン52Fを通して、洗浄槽52の外部に排出される。
制御部58は、折れ線313で示すように、時刻t53において、洗浄部材駆動モータ55cの駆動を開始することにより、洗浄部材55A、55Bの回転を開始する。
洗浄部材55A、55Bの間に進入した光学素子L(図14、15のL4参照)の表面には、回転駆動される洗浄部材55A、55Bが接触する。これにより、光学素子Lに残存する付着物に対して洗浄部材55A、55Bと接触しつつ相対移動するため、光学素子Lに残存する付着物が除去される。
洗浄部材55A、55Bから純水を放出する場合には、付着物と光学素子Lとの付着力が低減され、付着物が純水とともに押し流される作用もあるため、さらに付着物を除去しやすくなる。
制御部58は、折れ線312で示すように、時刻t54において、電磁弁6を閉状態にすることにより、流体吐出領域Sfにおける流体fの吐出を停止する。このため、上記第1変形例と同様に、洗浄性能を損なうことなく、流体fの供給量を低減することができる。
しかし、流体吐出領域Sfと接触洗浄部55との間の距離は、光学素子Lの移動方向の幅よりも長くしてもよい。この場合には、光学素子Lが流体吐出領域Sfを抜けてから、接触洗浄部55の洗浄が行われる。このため、流体fを停止してから接触洗浄部55を始動するようにする。
制御部58は、折れ線313で示すように、時刻t55において、洗浄部材駆動モータ55cの駆動を停止することにより、洗浄部材55A、55Bの回転を停止する。これにより、接触洗浄部55による洗浄動作が終了する。
以上で、洗浄装置205を用いた光学素子Lの洗浄が終了する。
その際、いずれの洗浄が行われている間にも、第1の開口52aと流体吐出領域Sfとの間を横断する第1のエアー吐出領域SAaにエアーARが吐出される。また、第2の開口52bと、流体吐出領域Sfおよび接触洗浄部55との間の横断する第2のエアー吐出領域SBaにエアーARが吐出される。
このため、流体吐出領域Sfおよび接触洗浄部55の周辺で飛散する液滴および固形物は、第1のエアー吐出領域SAaおよび第2のエアー吐出領域SBaを超えて外部に飛散することを抑制できる。
したがって、洗浄装置205によれば、コンパクトであっても装置の外部に洗浄用の流体を飛散させることなく、光学素子を容易に洗浄することができる。
このため、例えば、洗浄装置205の近くに洗浄済みの光学素子Lを置いたとしても、光学素子Lを汚染するおそれがない。
また、洗浄槽52から、洗浄用の流体が飛散しないように、第1の開口52a、第2の開口52bに複雑な開閉機構を設けることなく、第1の開口52a、第2の開口52bを簡素な貫通孔のみで構成することができる。このため、第1の開口52a、第2の開口52bを開閉操作したりすることなく、容易に光学素子Lを出し入れすることができる。
また、洗浄用の流体が第1の開口52a、第2の開口52bから外部に漏れないように洗浄槽52を大型化しなくてもよいため、コンパクトな構成とすることができる。
次に、上記第2の実施形態の変形例(第5変形例)の洗浄装置について説明する。
図18は、本発明の第2の実施形態の変形例(第5変形例)の洗浄装置の構成を示す縦断面の部分断面図である。図19は、図18におけるF−F断面図である。図20は、本発明の第2の実施形態の変形例(第5変形例)の洗浄装置の主要部の構成を示すブロック図である。
以下、上記第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。
洗浄槽62は、上記第2の実施形態における洗浄槽52の左側側壁52C、右側側壁52D、底面部52E、および天面部52Gに代えて、直線経路Qに沿う方向の長さが短縮された左側側壁62C、右側側壁62D、底面部62E(洗浄槽の下部)、および天面部62Gを備える。
洗浄槽52から短縮する長さは、接触洗浄部55を削除することにより、不要となったスペースの直線経路Qに沿う方向の長さである。
本変形例では、水平方向におけるドレイン52Fの位置は、流体吐出領域Sfの直下に移動されている。
ただし、直線経路Q上の光学素子Lの移動距離が異なるため、移動部56、電磁弁6、12A、12Bに対する制御タイミングは適宜変更されている。
洗浄装置206によれば、接触洗浄部55が削除されているため、よりコンパクトな構成となる。
本発明の第3の実施形態の洗浄装置について説明する。
図21は、本発明の第3の実施形態の洗浄装置の構成を示す縦断面の部分断面図である。図22は、図21におけるG−G断面図である。図23は、本発明の第3の実施形態の洗浄装置の主要部の構成を示すブロック図である。
洗浄装置207は、上記第2の実施形態における洗浄槽52、エアー吐出部50、および制御部58に代えて、洗浄槽72、エアー吐出部70、および制御部78(図23参照)を備える。
以下、上記第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。
洗浄槽72は、上記第2の実施形態における洗浄槽52の左側側壁52C、右側側壁52D、底面部52E、および天面部52Gに代えて、直線経路Qに沿う方向の長さが短縮された左側側壁72C、右側側壁72D、底面部72E(洗浄槽の下部)、および天面部72Gを備える。
洗浄槽52から短縮する長さは、上記第2の実施形態において第2のエアー吐出部50Bがしめるスペースの直線経路Qに沿う方向の長さである。
さらに、洗浄槽72は、第2側壁52Bに代えて、第2側壁52Bから第2の開口52bを削除して、貫通孔を有しない板状の第2側壁72Bを備える。このため、洗浄槽72において、光学素子Lが通過できる大きさの開口は、第1端部E1における第1の開口52aのみである。
すなわち、エアー吐出部70は、上記第2の実施形態における第1のエアー吐出部50Aと同様の構成を備える。
制御部78の制御動作については、洗浄装置207の動作説明の中で説明する。
図24は、本発明の第3の実施形態の洗浄装置の動作を説明するタイミングチャートである。
光学素子Lの移動は、制御部78で制御された移動部56によって行われる。
すなわち、図21、22に示すように、位置P1において、光学素子Lを保持部57に光学素子Lを保持させる(図21、22のL1参照)。
次に、操作者が、時刻t71において、図示略の操作スイッチを操作すると、制御部78による洗浄装置207の動作制御が開始される。
なお、本実施形態において、制御部78が移動体56bの移動速度を変化させてもよいことは上記第2の実施形態と同様である。
以下では、制御部78は、一例として、図23の折れ線320で示すように、往路と復路とでは、同一の速さで移動し、移動方向のみが変更される場合の例で説明する。
第1のエアー吐出領域SAaは、流体吐出領域Sfと第1の開口52aとの間を横断している。このため、流体吐出領域Sfに流体fが吐出されても、第1の開口52aから外部への、流体f等の飛散を抑制することができる。
一方、本実施形態では、接触洗浄部55は、流体吐出領域Sfよりも内側にあって、第2端部E2側では、洗浄槽72に囲まれている。このため、接触洗浄部55による洗浄が開始されて、洗浄部材55A、55Bの回転により光学素子Lの付着物が周囲に飛散しても、洗浄槽72の外部には、付着物等が飛散することはない。
すなわち、光学素子Lは、第1のエアー吐出領域SAaに吐出されるエアーARを横切って移動し(図21、22のL2参照)、時刻t72に位置P2に到達する。時刻t72では、制御部78が、電磁弁6を開状態とされることにより、流体吐出部3による流体fの吐出を開始する。
流体吐出領域Sfにおける光学素子L(図21、22のL3参照)は、上記第2の実施形態と同様にして、流体fによって洗浄される。
光学素子Lは、時刻t73において、位置P3に到達する。時刻t73では、制御部78は、洗浄部材駆動モータ55cの駆動を開始することにより、洗浄部材55A、55Bの回転を開始する。
これにより、光学素子L(図21、22のL4参照)の表面が、上記第2の実施形態と同様に、洗浄部材55A、55Bによって洗浄される。
光学素子Lは、時刻t74において、位置P4に到達する。時刻t74では、制御部78は、折れ線322で示すように、電磁弁6を閉状態にすることにより、流体fの吐出を停止する。
時刻t75において、制御部78は、移動体56bの移動を停止し、移動体56bの移動方向を切り換える。
光学素子Lは、位置P5から上記と逆の経路をたどって、位置P1に戻される。
この復路の動作は、往路の動作を逆に繰り返すのみであるため、説明は省略する。
光学素子Lが位置P1に戻ると、制御部78は、洗浄装置207の動作を停止する。
以上で、光学素子Lの洗浄が終了する。
その際、いずれの洗浄が行われている間にも、第1の開口52aと流体吐出領域Sfとの間を横断する第1のエアー吐出領域SAaにエアーARが吐出される。
このため、流体吐出領域Sfおよび接触洗浄部55の周辺で飛散する液滴および固形物は、第1のエアー吐出領域SAaを超えて外部には飛散することを抑制できる。
また、上記第2の実施形態の洗浄装置205に比べて、エアー吐出部の数が少ないため、部品コストを低減することができる。また、エアー供給源7からの配管が簡素化され、エアー制御も容易となる。
さらに、洗浄槽72の内部を往復することにより、複数回の洗浄を行うことができるため、上記第2の実施形態よりも小さな洗浄槽72を用いて、2倍の洗浄を行うことができる。このため、よりコンパクト化しつつ、洗浄能力を向上することができる。
上記各実施形態および各変形例の洗浄装置におけるエアー吐出部に代えて用いることができる第6変形例のエアー吐出部について説明する。
図25は、本発明の各実施形態および各変形例に用いることができるエアー吐出部の変形例(第6変形例)を示す模式図である。
第1エアー吐出ノズル81C(第2エアー吐出ノズル81D)は、例えば、上記第1の実施形態における第1エアー吐出ノズル11A(第2エアー吐出ノズル11B)と同様の構成、もしくは上記第4変形例の第1エアー吐出ノズル41A(第2エアー吐出ノズル41B)と同様の構成を採用することができる。
エアー吐出部80の第1エアー吐出ノズル81Cおよび第2エアー吐出ノズル81Dは、光学素子Lの移動方向Mに直交する方向において互いに正対する位置から、移動方向Mにおける相対位置が距離d1だけずれた位置に配置されている。図25に示す例では、第1エアー吐出ノズル81Cに対する第2エアー吐出ノズル81Dの位置が、移動方向Mに向かってd1だけずれている。距離d1は、移動方向Mにおける光学素子Lの幅dLよりも短い。
エアー吐出領域SCa、SDaは、互いに平行または略平行に配置されることで、互いに交差しない位置に形成される。図25には、一例として、エアー吐出領域SCa、SDaは、移動方向Mに直交する方向に沿って,互いに平行に形成される場合の例を示している。
このため、光学素子Lがエアー吐出領域SCa、SDaを通過しない間は、図示略の開口が二重のエアーARの層によって塞がれた状態になる。このため、流体吐出領域Sfから飛散する流体f等が、開口から飛散することを抑制することができる。
さらに、光学素子Lがエアー吐出領域SCa、SDaを通過する場合にも、まず、エアー吐出領域SCaの一部が光学素子Lで遮られてから、エアー吐出領域SDaの一部が光学素子Lで遮られる。このため、光学素子Lよりも下流側でエアーARの層が乱れても、移動方向Mから見ると、第1エアー吐出ノズル81Cから、光学素子Lまでは、エアー吐出領域SCaにおけるエアーARの層が開口を覆っている。また、第2エアー吐出ノズル81Dから、光学素子Lまでは、エアー吐出領域SDaにおけるエアーARの層が開口を覆っている。すなわち、移動方向Mから見ると、開口と重なる領域は、光学素子Lを挟むエアー吐出領域SCa、SDaにおけるエアーARの層によって塞がれた状態になる。
このため、流体吐出領域Sfから飛散する流体f等が、開口から飛散することを抑制することができる。
上記各実施形態および各変形例の洗浄装置におけるエアー吐出部に代えて用いることができる第7変形例のエアー吐出部について説明する。
図26は、本発明の各実施形態および各変形例に用いることができるエアー吐出部の変形例(第7変形例)を示す模式図である。
距離d2は、移動方向Mにおける光学素子Lの幅dLよりも長い。
このため、光学素子Lがエアー吐出領域SCa、SDaを横切る間、光学素子Lの移動方向から見ると、開口と重なる領域は、エアー吐出領域SCa、SDaのいずれか一方のエアーARの層が横断している。このため、光学素子Lが通過する方のエアー吐出領域が、光学素子Lの通過によって乱れても、光学素子Lが通過していない方のエアー吐出領域のエアーARの層によって、流体吐出領域Sfから飛散する流体f等が、開口から飛散することを確実に抑制することができる。
上記各実施形態および各変形例の洗浄装置におけるエアー吐出部に代えて用いることができる第8変形例のエアー吐出部について説明する。
図27は、本発明の各実施形態および各変形例に用いることができるエアー吐出部の変形例(第8変形例)を示す模式図である。
吸気部101Cは、第1エアー吐出ノズル81Cから吐出されたエアーARを、エアーARが吐出された層状の範囲において、吸引する装置部分である。
吸気部101Cは図示略の吸引管路と接続されている。吸引管路には、適宜の吸引ポンプが接続されている。このため、吸気部101Cは、第1エアー吐出ノズル81CからエアーARが吐出される間は、エアーARを吸引する。
吸気部101Cは、第2エアー吐出ノズル81Dに隣り合う位置において、第1エアー吐出ノズル81Cと対向する位置に配置されている。
吸気部101Dは、第2エアー吐出ノズル81Dから吐出されたエアーARを、エアーARが吐出された層状の範囲において、吸引する装置部分である。吸気部101Dは図示略の吸引管路と接続されている。吸引管路には適宜の吸引ポンプが接続されている。このため、吸気部101Dは、第2エアー吐出ノズル81DからエアーARが吐出される間は、エアーARを吸引する。
吸気部101Dは、第1エアー吐出ノズル81Cに隣り合う位置において、第2エアー吐出ノズル81Dと対向する位置に配置されている。
このため、エアー吐出領域SCa、SDaに吐出されるエアーARの層によって、より確実に、流体吐出領域Sfから飛散する流体f等が、開口から飛散することを抑制することができる。
上記各実施形態および各変形例の洗浄装置におけるエアー吐出部に代えて用いることができる第9変形例のエアー吐出部について説明する。
図28は、本発明の各実施形態および各変形例に用いることができるエアー吐出部の変形例(第9変形例)の構成を示す模式的な断面図である。
例えば、エアー吐出部110を上記第1の実施形態のエアー吐出部10に代えて用いる場合、図示略の開口と、流体吐出領域Sfとの間には、エアー吐出領域SCaのみが横断することになる。
本変形例では、エアー吐出領域SCaと、流体吐出領域Sfとの間の距離が、移動方向Mにおける光学素子Lの長さよりも大きくなるように、エアー吐出部110を配置する。
しかし、このように光学素子LがエアーARを遮った状態では、光学素子Lは流体吐出領域Sfに進入していない。したがって、流体吐出領域Sfにおける流体fの流れが光学素子Lに乱されることがない。このため、流体吐出領域Sfからの流体fの飛散は少ない。
しかし、このとき、光学素子Lはエアー吐出領域SCaを下方側に抜けているため、光学素子Lおよび流体吐出領域Sfの上方には、エアー吐出領域SCaの全体にエアーARが流れている。
このため、光学素子Lの周囲の流体fの流れが上方に向かっても、流体fおよび流体fによって飛散された光学素子Lの付着物などは、エアー吐出領域SCaを超えて上方に飛散することがない。
また、例えば、上記第2の実施形態および上記第5変形例において、移動部56が、複数の移動体56bおよび保持部57を順次移動できる構成とすれば、複数の光学素子Lを順次、洗浄槽52内を移動して、複数の光学素子Lを連続的に移動して洗浄を行うことも可能である。
この場合、移動部56のガイド部材56aは、洗浄槽52を通過する部分のみに、直線経路Qを備え、洗浄槽52の外部をループ状に周回して、全体として閉ループ状に構成してもよい。このような構成とすれば、移動体56bおよび保持部57をガイド部材56a上で循環させて、多数の光学素子Lを順次連続的に洗浄することができる。
この場合、追加されたエアー吐出部からエアーARが吐出されることで、洗浄槽の内部が小領域に仕切られる。このため、小領域間を跨ぐ流体の飛散を防止できる。
例えば、上記第2の実施形態において、流体吐出部3と接触洗浄部55との間にエアー吐出部を追加すれば、流体吐出領域Sfで、光学素子Lに当たって飛散した流体が、接触洗浄部55の領域に飛散しない。さらに、接触洗浄部55によって周囲に飛散した流体が流体吐出領域Sfにまで飛散することもない。
このため、光学素子Lの洗浄中の再汚染を防止できる。
さらに、光学素子Lが、追加されたエアー吐出部を通過する際には、光学素子Lの表面の付着物を除去する作用も加わる。このため、光学素子Lが接触洗浄部55に到達する際の光学素子Lの表面の付着物をさらに低減することができる。
例えば、必要な洗浄時間に合わせて、複数個の流体吐出部を光学素子Lの移動経路に沿って配置すれば、光学素子Lの移動を減速または停止することなく、必要な洗浄時間を確保できる。
また、複数の流体吐出部は、流体fの吐出方向を変えて配置してもよい。この場合、光学素子Lの移動中に姿勢を変えたり、流体吐出部の流体吐出ノズルの向きを変えたりしなくても、光学素子Lを種々の方向から洗浄することができる。
例えば、上記第3変形例において、第1流体吐出ノズル4Aおよび第2流体吐出ノズル4Bと、第1流体吐出ノズル34Aおよび第2流体吐出ノズル34Bの配置高さを変えたような構成が可能である。
また、複数の流体吐出部は、例えば、吐出圧を変えたり、純水の量を変えたりして、洗浄力が異なるものを配置してもよい。
光学素子Lの移動経路は、エアー吐出部50、流体吐出部3等の光学素子Lが通過すべき装置部分の配置に合わせて適宜の経路を採用することができる。
例えば、光学素子Lは、U字のような曲線、円弧、折れ線などの種々の線上に沿って移動させることが可能である。
例えば、光学素子Lが流体吐出領域Sfに入る前に流体fの吐出を開始してもよい。さらに光学素子Lが流体吐出領域Sfに出た後に流体fの吐出を停止してもよい。
また、光学素子Lが流体吐出領域Sfに進入した後に流体fの吐出を開始してもよい。さらに光学素子Lが流体吐出領域Sfを出る前に流体fの吐出を停止してもよい。
しかし、光学素子Lを水平方向に移動する場合に、光学素子Lの光軸が水平でない姿勢で水平方向に移動する構成としてもよい。
例えば、水平面に対して、光学素子Lの光軸が角度φだけ回転した姿勢で光学素子Lを移動してもよい。
この場合、例えば、上記第2の実施形態においては、移動部56、第1の開口52a、第1のエアー吐出部50A、流体吐出部3、接触洗浄部55、第2のエアー吐出部50B、および第2の開口52bの向きを、光学素子Lの姿勢に合わせて直線経路Qを中心としてφ回転させた構成とすればよい。
特に、φとして90°とすれば、光学素子Lを保持する際、光学素子Lの下面を下方から支持する載置部があればよいため、保持部57の構成が簡素化される。また、光学素子Lは、このような載置部に載置すれば自重でも位置が安定するため、光学素子Lの移動部に対する着脱が容易となる。
これは、エアー吐出部70、流体吐出部3は、光学素子Lの通過が直線経路Q回りに回転しても、光学素子Lの通過に支障がないためである。
これに対して、上記第2および第3の実施形態では、接触洗浄部55における洗浄部材55A、55Bの対向方向を光学素子Lの厚さ方向(光軸に沿う方向)に合わせないと、洗浄部材55A、55Bの洗浄効果が低下してしまう。
ただし、流体吐出部3の洗浄効果や、エアー吐出部70による付着物の除去効果もある程度は低下する。このため、第5変形例でも、上記第2の実施形態と同様に、エアー吐出部70および流体吐出部3の向きも光学素子Lの向きに合わせてφ回転することより好ましい。
例えば、上記第2変形例における第1エアー吐出ノズル11A、第2エアー吐出ノズル11Bは、他の実施形態および変形例における、第1流体吐出ノズル4A、第2流体吐出ノズル4Bに代えて用いることができる。
例えば、上記第2変形例におけるノズル移動部45A、45Bを、他の実施形態および変形例に用いることができる。
例えば、上記第2の実施形態における移動部56を、上記第1の実施形態およびその各変形例に用いることができる。
2a 開口
2E、52E、62E、72E 底面部(洗浄槽の下部)
2F、52F ドレイン
3、33、43 流体吐出部
4A、34A 第1流体吐出ノズル
4B、34B 第2流体吐出ノズル
8、18 弁操作部
10、40、50、70、80、90、100、110 エアー吐出部
11A、41A、51A、51C、81C 第1エアー吐出ノズル
11B、41B、51B、51D、81D 第2エアー吐出ノズル
28、58、68、78 制御部
45A、45B ノズル移動部
50A 第1のエアー吐出部
50B 第2のエアー吐出部
52a 第1の開口
52b 第2の開口
55 接触洗浄部
55A、55B 洗浄部材
56 移動部
101C、101D 吸気部
200、201、202、203、204、205、206、207 洗浄装置
AR エアー
f 流体
L 光学素子
M 移動方向
O 中心軸線
P 中心面
Q 直線経路
Sa、SCa、SDa エアー吐出領域
SAa 第1のエアー吐出領域
SBa 第2のエアー吐出領域
Sf 流体吐出領域
Claims (14)
- 光学素子を洗浄する洗浄装置であって、
前記光学素子が通過できる大きさの開口が形成された洗浄槽と、
前記洗浄槽内において、水を含む流体を流体吐出領域に吐出し、前記流体吐出領域にて、前記光学素子を洗浄する流体吐出部と、
前記洗浄槽内において前記流体吐出領域と前記開口との間を横断するエアー吐出領域に、エアーを吐出するエアー吐出部と、
を備え、
前記エアー吐出部は、
前記流体吐出部から前記流体が吐出される間、前記エアーを吐出でき、複数のエアー吐出ノズルが互いに対向して配置され、前記複数のエアー吐出ノズルからの前記エアーは、それぞれの先端部が、互いに対向もしくは互いに交差するように吐出される、
洗浄装置。 - 前記エアー吐出部は、
前記光学素子が前記開口と前記流体吐出領域との間を移動する間、前記エアーを吐出できる、
請求項1に記載の洗浄装置。 - 前記開口は、前記洗浄槽の上部に形成され、
前記流体吐出領域は、前記開口の下方に形成され、
前記流体吐出領域よりも下方となる前記洗浄槽の下部に、吐出された前記流体を排出するドレインが設けられている、
請求項1に記載の洗浄装置。 - 前記開口は、前記洗浄槽の側面に形成され、
前記流体吐出領域は、前記開口を水平に通過する経路上に形成され、
前記流体吐出領域よりも下方となる前記洗浄槽の下部に、吐出された前記流体を排出するドレインが設けられている、
請求項1記載の洗浄装置。 - 前記開口は、
第1の開口と、
第2の開口と、
を含み、
前記エアー吐出部は、
前記洗浄槽内において、前記流体吐出領域と前記第1の開口との間を横断する第1のエアー吐出領域に、エアーを吐出する第1のエアー吐出部と、
前記洗浄槽内において、前記流体吐出領域と前記第2の開口との間を横断する第2のエアー吐出領域に、エアーを吐出する第2のエアー吐出部と、
を含む、
請求項1から4のいずれか1項に記載の洗浄装置。 - 前記第1の開口、前記第1のエアー吐出領域、前記流体吐出領域、前記第2のエアー吐出領域、および前記第2の開口は、
前記光学素子が一直線上に沿う直線経路を移動することによって前記光学素子が通過できる位置にある、
請求項5に記載の洗浄装置。 - 前記直線経路は、
水平方向に延びる経路である、
請求項6に記載の洗浄装置。 - 前記洗浄槽内に配置され、前記洗浄槽内に移動された前記光学素子と接触して前記光学素子の汚れを落とす洗浄部材を、備える、
請求項1から7のいずれか1項に記載の洗浄装置。 - 前記流体は、
水の粒状体と、エアーと、が混在する流体である、
請求項1から8のいずれか1項に記載の洗浄装置。 - 前記流体吐出部から前記流体を吐出する際に、前記エアー吐出部からも前記エアーを吐出するように、前記流体吐出部および前記エアー吐出部を制御する制御部を、備える、請求項1から9のいずれか1項に記載の洗浄装置。
- 前記光学素子を保持し、前記光学素子を、前記開口と前記流体吐出領域との間で、移動する移動部を備える、
請求項1から10のいずれか1項に記載の洗浄装置。 - 前記流体吐出部は、
複数の流体吐出ノズルが互いに対向して配置され、前記流体は、前記複数の流体吐出ノズルから、前記複数の流体吐出ノズルの対向方向に吐出される、
請求項1から11のいずれか1項に記載の洗浄装置。 - 光学素子を洗浄する洗浄方法であって、
洗浄槽内において、水を含む流体を流体吐出領域に吐出することと、
前記流体が吐出される間、前記流体吐出領域と前記洗浄槽の開口との間を横断するエアー吐出領域にエアーを複数の吐出ノズルから、それぞれの先端部が、互いに対向もしくは互いに交差するように吐出することと、
前記光学素子を、前記開口から前記エアー吐出領域を経由して前記流体吐出領域に移動することと、
前記流体吐出領域に移動された前記光学素子に前記流体を当てて、前記光学素子を洗浄することと、
洗浄された前記光学素子を、前記流体吐出領域から前記エアー吐出領域を経由して前記開口を通して前記洗浄槽から取り出すことと、
を含む、洗浄方法。 - 前記光学素子が前記開口と前記流体吐出領域との間を通過する間、前記エアー吐出領域にエアーを吐出すること、
を含む、請求項13に記載の洗浄方法。
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