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JP6508776B2 - 遊技機 - Google Patents

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JP6508776B2 JP2015146335A JP2015146335A JP6508776B2 JP 6508776 B2 JP6508776 B2 JP 6508776B2 JP 2015146335 A JP2015146335 A JP 2015146335A JP 2015146335 A JP2015146335 A JP 2015146335A JP 6508776 B2 JP6508776 B2 JP 6508776B2
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Description

本発明は、遊技機に関し、詳しくは、遊技領域に設けられた始動領域へ遊技球が進入することを条件として、大入賞口が開放される特別遊技の実行の可否を決定する遊技機に関するものである。
従来、この種の遊技機として、始動領域(始動入賞口)へ遊技球が進入すると、大当たりの抽選が行われるとともに特別図柄の変動表示が開始され、大当たりの抽選により大当たりに当選し、大当たりの当選が対応付けられた特別図柄が停止表示されると、大入賞口が開閉するラウンド遊技を複数回行う特別遊技を実行可能なものが知られている。
また、近年では、特別遊技に対する遊技者の興趣を高めるべく、2つの大入賞口を設けるとともに、特定のラウンド遊技において一方の大入賞口にのみ設けられた特定領域(いわゆるVゾーン、V確変領域)へ遊技球が進入したか否かに応じて、有利度の異なる遊技状態を決定し、この決定された遊技状態を特別遊技終了後に設定するような遊技機が考案されている(特許文献1参照)。
具体的には、特許文献1記載の遊技機では、特定のラウンド遊技において特定領域へ遊技球が進入しなかった場合に、特別遊技終了後に所定の確率で大当たりの抽選が行われる低確率遊技状態を設定し、特定のラウンド遊技において特定領域へ遊技球が進入した場合に、特別遊技終了後に低確率遊技状態よりも高い確率で大当たりの抽選が行われる高確率遊技状態(いわゆる確変遊技状態)を設定するようなことが行われている。
また、上述のような遊技機においては、大当たりに当選した場合、大当たりの当選に対応付けられた複数の特別図柄の中からいずれかが決定され、決定された特別図柄に応じて、特定のラウンド遊技における上述の一方の大入賞口の開閉態様等が定まるようになっており、これにより、特定領域への遊技球の進入の難易度を設定するようにしている。
特許第4883820号公報
上述のような遊技機では、特定のラウンド遊技において特定領域へ遊技球が進入しやすい開閉態様で、一方の大入賞口が開閉することとなったにもかかわらず、たとえば、一方の大入賞口への流下経路中に遊技球が詰まったり、遊技球を発射することができなくなったりする等のトラブルが発生すると、特定のラウンド遊技において特定領域へ遊技球を進入させることができないまま、この特定のラウンド遊技が終了してしまう可能性がある。
そこで、上述のような遊技機では、特定のラウンド遊技において、一方の大入賞口が所定の開放時間での開放及び所定の閉鎖時間での閉鎖を複数回繰り返すように制御することで、特定のラウンド遊技が終了するまでの時間が長くなるように設定し、これにより、特定領域へ遊技球が進入しないまま、特定のラウンド遊技が終了するといった事態が発生するのを極力防止するようにしている。
しかし、このような設定がなされた遊技機では、たとえば、上述の一方の大入賞口へ遊技球を入球させることができるにもかかわらず、この一方の大入賞口へ遊技球を入球させないような緩慢な遊技球の打ち出しが行われた場合にも、特定のラウンド遊技が終了しないこととなり、特定のラウンド遊技のスムーズな進行が妨げられるおそれがあるとともに、特定のラウンド遊技が間延びした印象を与えるといった問題が生じていた。
そこで、本発明は、上述した事情によりなされたものであり、特定領域へ遊技球を進入させることが可能なラウンド遊技が、特定領域へ遊技球が進入しないまま終了してしまうのを防止しつつも、このラウンド遊技をスムーズに進行させることが可能な遊技機の提供を目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は次のように構成されている。
以下、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて説明する。なお、下記の符号及び記載は、本発明の構成に相当する発明の実施の形態における構成の符号及び名称を示したものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)本発明に係る遊技機(パチンコ機P)は、遊技球が流下可能な遊技領域12と、前記遊技領域12に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域(第1始動入賞口15、第2始動入賞口16)と、開放すると遊技球が入球可能となり、閉鎖すると遊技球が入球不可能となる大入賞口であって、前記遊技領域12に設けられた第1大入賞口18及び前記遊技領域12における当該第1大入賞口18の下流に設けられた第2大入賞口55と、前記第2大入賞口55へ入球した遊技球が進入可能な特定領域57と、前記特定領域57への遊技球の進入を不可若しくは困難にする第1状態、及び、前記第1状態よりも前記特定領域への遊技球の進入を容易にする第2状態に変位可能な可変手段(可動部材74)と、前記始動領域への遊技球の進入を条件として、前記第1大入賞口18又は前記第2大入賞口55のいずれかの大入賞口が所定の開閉態様で開閉するラウンド遊技を複数回行う特別遊技の実行の可否を抽選により決定する特別遊技実行決定手段(メインCPU101)と、前記特別遊技実行決定手段により特別遊技を実行する旨が決定された場合に、特別遊技を実行する特別遊技制御手段(メインCPU101)と、前記ラウンド遊技を開始させるとともに、当該ラウンド遊技において開閉する大入賞口の開放時間の合計が所定の終了開放時間に達するか、又は、当該大入賞口へ所定数の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで、当該ラウンド遊技を終了させるラウンド遊技制御手段(メインCPU101)と、前記特定領域57へ特定数の遊技球が進入したか否かに基づいて、実行中の特別遊技が終了した後の遊技状態を、予め定められた第1の遊技状態、又は、当該第1の遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2の遊技状態のいずれかに設定する遊技状態設定手段(メインCPU101)と、を備え、特別遊技中の所定のラウンド遊技において、前記第1大入賞口18が、前記終了開放時間よりも短い短開放時間の開放と所定の閉鎖時間の閉鎖とを繰り返す開閉態様で開閉し、前記所定のラウンド遊技の次のラウンド遊技である特定ラウンド遊技において、前記第2大入賞口55が開閉するとともに、前記可変手段が所定の維持時間の間、前記第2状態に維持される遊技機であって、前記特別遊技実行決定手段により特別遊技を実行する旨が決定された場合に、前記特定ラウンド遊技における前記特定領域への遊技球の進入が不可若しくは困難となる開閉態様により前記第2大入賞口が開閉する第1特別遊技、及び、前記第1特別遊技よりも、前記特定ラウンド遊技における前記特定領域への遊技球の進入が容易となる開閉態様により前記第2大入賞口が開閉する第2特別遊技のいずれかの実行を可能とする抽選結果を抽選により導出する特別遊技種別抽選手段を備え、前記特別遊技種別抽選手段により前記第2特別遊技の実行を可能とする抽選結果が導出された場合に、前記所定のラウンド遊技において、前記第1大入賞口が、前記短開放時間の開放と前記所定の閉鎖時間の閉鎖とを行う態様で開閉することを特徴とする。
本発明に係る遊技機では、所定のラウンド遊技においては、第1大入賞口18が短開放時間の開放と所定の閉鎖時間の閉鎖とを繰り返す開閉態様で開閉し、この所定のラウンド遊技の次のラウンド遊技である特定ラウンド遊技においては、第1大入賞口18よりも下流に位置し、かつ特定領域57が設けられた第2大入賞口55が開閉するとともに、特定領域57への遊技球の進入が容易となるように設定されている。
すなわち、本発明に係る遊技機によれば、所定のラウンド遊技において第1大入賞口18へ遊技球を入球させることができ、また、この第1大入賞口18は短開放時間の開放と所定の閉鎖時間の閉鎖とを繰り返すようになっていることから、この所定のラウンド遊技が終了するまでの時間を長引かせることができるため、球詰まり等のトラブルが発生していた場合には、所定のラウンド遊技中にこのようなトラブルを解消しやすいようになっている。したがって、所定のラウンド遊技中に上述のようなトラブルを解消した状態で、第1大入賞口18よりも下流に位置する第2大入賞口55が開放され、特定領域57への遊技球の進入が可能となる特定ラウンド遊技が開始されやすくなる。
したがって、本発明に係る遊技機によれば、特定ラウンド遊技が、特定領域57へ遊技球が進入しないまま終了してしまうのを防止可能でありつつも、特定ラウンド遊技が終了するまでの時間が長くなるような設定を行う必要性が低いことから、この特定ラウンド遊技を短縮化することができ、ひいては、この特定ラウンド遊技をスムーズに進行させることが可能となるのである。
本発明によれば、特定領域へ遊技球を進入させることが可能なラウンド遊技が、特定領域へ遊技球が進入しないまま終了してしまうのを防止しつつも、このラウンド遊技をスムーズに進行させることが可能な遊技機を提供することができる。
パチンコ機の外観斜視図である。 パチンコ機の前扉を開けた状態の外観斜視図である。 パチンコ機の遊技盤の正面概略図である。 パチンコ機の第2アタッカー装置内部の正面概略図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 パチンコ機の大当たり決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の当たり図柄乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機のリーチグループ決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機のリーチモード決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機のリーチモード決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の変動パターン抽選テーブルの説明図である。 パチンコ機の変動時間決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の特別電動役物作動テーブルの説明図である。 パチンコ機の遊技状態設定テーブルの説明図である。 パチンコ機の当たり決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の普通図柄変動パターン決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の第2始動入賞口開放制御テーブルの説明図である。 パチンコ機の主制御基板におけるメイン処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるタイマ割込処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるセンサ検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるゲート検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第1始動入賞口検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第2始動入賞口検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特定領域検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特図関連制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別図柄変動開始処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における変動演出パターン決定処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別図柄変動停止処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における停止後処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別遊技制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるラウンド遊技制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別遊技終了処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普図関連制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄変動開始処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄変動停止処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄停止後処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における可動片制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の演出表示装置において実行される変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の演出表示装置において実行される判定演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の演出表示装置において実行される指示演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の演出表示装置において実行される進入結果報知演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の副制御基板におけるメイン処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板におけるタイマ割込処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における変動モードコマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における変動パターンコマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における大当たり当選コマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板におけるラウンド開始コマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における進入コマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板におけるラウンド終了コマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
(パチンコ機Pの外部構成)
本形態に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を使用するパチンコ機Pである。特に図示していないが、パチンコ機Pが設置される遊技場においては、島と呼ばれる遊技機の設置領域に、複数台のパチンコ機Pが並べて配設されるとともに、遊技球を貸し出すための遊技球貸出装置が各パチンコ機Pに隣接して設置される。また、各パチンコ機Pは対応する遊技球貸出装置Rに接続されている。
遊技球貸出装置Rは、紙幣の投入や遊技球の貸し出しに必要な価値情報が記憶される記憶媒体(カード)の挿入が可能となっている。そして、遊技球貸出装置Rに紙幣を投入(又は、カードを挿入)した上で、パチンコ機Pに対して所定の操作を行うことにより、遊技球貸出装置Rから遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pは、図1又は図2に示すように、島に固定される四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する機枠1と、この機枠1にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられる四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する本体枠2と、この本体枠2にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられ、正面に開口部(特に図示しておらず)が形成された前扉3と、を備えている。
機枠1の左下部には、図2に示すように、音声出力装置10としてのスピーカが設けられている。また、本体枠2の中空部には、遊技領域12を形成するための遊技盤11が収容されている。また、前扉3には、開口部を覆う透明板4と、透明板4の下方に位置し遊技球を受容可能な上皿6及び受皿7と、受皿7の右方に取り付けられ遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル5と、透明板4の左右上方にそれぞれ1個ずつ取り付けられた音声出力装置10としてのスピーカと、が設けられている。
このパチンコ機Pでは、機枠1に対して本体枠2を閉じ、さらに、前扉3を閉じると、遊技盤11の前方に間隙を挟んで透明板4が位置することとなる。これにより、透明板4を介して、後方に位置する遊技盤11を視認することができるようになっている。
また、上皿6には、遊技球貸出装置Rにより貸し出される遊技球や、パチンコ機Pから払い出される賞球が導かれるようになっている。上皿6は、所定量の遊技球を受容可能となっているが、この上皿6が遊技球で一杯になると、その後に貸し出されたり、払い出されたりする遊技球は受皿7に導かれるようになっている。また、受皿7の底面には、特に図示していないが、貯留されている遊技球を排出するための排出孔と、排出孔を開閉可能な開閉板と、が設けられている。常態において、排出孔は開閉板により閉じられているものの、開閉板と一体に取り付けられた開閉レバー8(図1参照)を横方向に移動させることで、開閉板も同方向に移動し、排出孔が開放される。これにより、遊技球を排出孔から落下させて、受皿7の外に排出することができるようになっている。
また、操作ハンドル5は、遊技者が所定方向へ向けて回転操作できるように形成されている。そして、遊技者が操作ハンドル5を回転操作すると、上皿6に受容されている遊技球が発射装置(特に図示しておらず)に送られ、操作ハンドル5の回転角度に応じた強度で、発射装置によって遊技球が遊技領域12へ向けて発射される。このように発射された遊技球は、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bに案内されて上昇し、遊技領域12に到達する。
ここで、遊技領域12は、機枠1に対し本体枠2及び前扉3を閉じた状態で遊技盤11と透明板4との間に形成される空間のうち、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bにより略円形状に仕切られた部分であって、遊技球が流下可能な領域である。
この遊技領域12は、図3に示すように、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て左側の領域である第1遊技領域12aと、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て右側の領域である第2遊技領域12bとから構成されている。これら2つの遊技領域12は、発射装置の発射強度により、遊技球の進入可能性が異なるようになっている。具体的には、発射装置の発射強度が所定の強度未満(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達しない程度の強度)の場合には、遊技球は第1遊技領域12aに進入する。これに対して、発射装置の発射強度が所定の強度以上(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達可能な強度)の場合には、遊技球は第2遊技領域12bに進入する。
また、この遊技領域12内には、図3に示すように、遊技球の流下方向を不規則にするための風車及び多数の釘と、遊技球が入球可能な一般入賞口14と、始動領域としての第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16と、遊技球が通過可能なゲート20と、所定条件を満たすことで作動する第1アタッカー装置17及び第2アタッカー装置54と、遊技球を遊技領域12外へ導くアウト口19と、遊技の進行等に伴って演出を行う演出装置としての演出表示装置21と、が設けられている。
一般入賞口14は、図3に示すように、遊技領域12の左側下部に設けられており、当該一般入賞口14へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出される。
なお、一般入賞口14の設置個数や設置位置は特に限定されるものではない。
第1始動入賞口15は、図3に示すように、遊技領域12の中央からやや下寄りの位置に設けられている。この第1始動入賞口15へは、第1遊技領域12aを流下する遊技球が入球可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。これに対して、第2始動入賞口16は、図3に示すように、第1始動入賞口15の右下方に設けられている。この第2始動入賞口16へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球が入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。
また、第2始動入賞口16には、図3に示すように、開閉可能な可動片16b(普通電動役物)が設けられている。そして、可動片16bが閉じているときには第2始動入賞口16が閉状態となっており、第2始動入賞口16への遊技球の入球は不可能又は困難である。これに対して、可動片16bが開くと、第2始動入賞口16が開状態となるとともに、この可動片16bが遊技球を第2始動入賞口16へ向けて案内するガイド部材として機能することにより、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
また、本形態における可動片16bは、遊技盤11に直交する軸を中心に左右方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する一対の羽根部材により構成されているが(図3参照)、可動片16bの構成はこれに限定されるものではない。たとえば、遊技盤11と水平な軸を中心に前後方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する蓋部材や、上下方向にスライドして第2始動入賞口16を開閉するシャッター部材等により構成してもよい。
なお、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16の設置位置は特に限定されるものではなく、たとえば、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16は、いずれの遊技領域12(第1遊技領域12a、第2遊技領域12b)を流下する遊技球も入球しやすいような位置に配置してもよい。
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出されるとともに、予め定められた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な特別遊技の実行の可否、特別遊技の内容(たとえば、特別遊技中のラウンド遊技における第2大入賞口55の開閉パターン(開閉態様))等が対応付けられており、決定された特別図柄の種類に応じて、特別遊技の実行等の遊技利益を得られるようになっている。
なお、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球は、1個以上であれば特に限定されるものではなく、いかなる個数にしてもよい。また、可動片16bが設けられている始動入賞口(第2始動入賞口16)と可動片16bが設けられていない始動入賞口(第1始動入賞口15)とでは、賞球の数を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。
ゲート20は、図3に示すように、第2始動入賞口16の上方に設けられている。このゲート20を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われる。そして、当該抽選の結果が当たりであった場合、上述の第2始動入賞口16に設けられた可動片16bが所定時間開かれるようになっている。
第1アタッカー装置17は、図3に示すように、遊技領域12の中央から右寄りの位置(第2遊技領域12b内)に設けられている。この第1アタッカー装置17は、遊技球が入球可能な第1大入賞口18と、この第1大入賞口18を開閉する第1開閉部材18bと、を備えている。
本形態における第1開閉部材18bは、上述の第2始動入賞口16に設けられた可動片16bと同様に、遊技盤11に直交する軸を中心に左右方向に回動して第1大入賞口18を開閉する一対の羽根部材により構成されている(図3参照)。この第1開閉部材18bは、第1大入賞口18を開放する開位置と、第1大入賞口18を閉鎖する閉位置との間を変位可能となっている。
そして、常態においては、第1開閉部材18bが閉位置に位置し(すなわち、第1開閉部材18bが閉じられ)第1大入賞口18は閉鎖されているため、当該第1大入賞口18への遊技球の入球は不可能となっているものの、上述の特別遊技が実行されると、特別遊技中に行われるラウンド遊技のうち、予め定められた所定のラウンド遊技(本形態では、3ラウンド)において、所定の開閉パターン(開閉態様)で第1開閉部材18bが開閉する。そして、第1開閉部材18bが開位置へ変位すると(すなわち、第1開閉部材18bが開くと)第1大入賞口18が開放されるとともに、第1開閉部材18bが遊技球を第1大入賞口18へ導く受皿部材として機能することにより、第1大入賞口18への遊技球の入球が可能となる。
また、当該第1大入賞口18へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出される。
なお、第1開閉部材18bの構成は、上述のものに限定されず、第2始動入賞口16に設けられた可動片16bと同様に、遊技盤11に設けられた左右方向に伸びる軸を中心として前後に回動し第1大入賞口18を開閉する蓋部材や、上下方向にスライドして第1大入賞口18を開閉するシャッター部材等により構成してもよい。ただし、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1開閉部材18bとして、第2始動入賞口16の可動片16bと同一の構成(見た目が同様の構成)を採用するのが望ましい。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、決定された特別図柄の種別に応じて、第1大入賞口18が開放される所定のラウンド遊技(3ラウンド)における第1開閉部材18bの開閉パターンが異なるように設定されており、この第1開閉部材18bの開閉パターンに応じて、第1大入賞口18への遊技球の入球の難易度が異なるようになっている。
第1開閉部材18bの開閉パターンに関しては、後程詳述する。
第2アタッカー装置54は、図3に示すように、第1アタッカー装置17の下方(第2遊技領域12bの右下端の位置)に設けられている。この第2アタッカー装置54は、遊技球が入球可能な第2大入賞口55と、この第2大入賞口55を開閉する第2開閉部材55bと、を備えている。
本形態における第2開閉部材55bは、遊技盤11に直交する軸を中心に上下方向に回動して第2大入賞口55を開閉する蓋部材により構成されている(図3参照)。この第2開閉部材55bは、第2大入賞口55を開放する開位置と、第2大入賞口55を閉鎖する閉位置との間を変位可能となっている。
そして、常態においては、第2開閉部材55bが閉位置に位置し(すなわち、第2開閉部材55bが閉じられ)第2大入賞口55は閉鎖されているため、当該第2大入賞口55への遊技球の入球は不可能となっているものの(図4(a)参照)、上述の特別遊技が実行されると、上述の所定のラウンド遊技以外のラウンド遊技(本形態では、1〜2ラウンド、4ラウンド、5ラウンド〜16ラウンド)において、所定の開閉パターン(開閉態様)で第2開閉部材55bが開閉する。そして、第2開閉部材55bが開位置へ変位すると(すなわち、第2開閉部材55bが開くと)第2大入賞口55が開放され、第2大入賞口55への遊技球の入球が可能となる(図4(b)及び(c)参照)。
また、当該第2大入賞口55へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出される。
なお、第2開閉部材55bの構成も、上述のものに限定されず、遊技盤11と水平な軸を中心に前後方向に回動して第2大入賞口55を開閉する蓋部材や、上下方向にスライドして第2大入賞口55を開閉するシャッター部材等により構成してもよい。
また、第2アタッカー装置54の内部には、図3及び図4に示すように、第2大入賞口55へ入球した遊技球が流下可能な流下通路70と、第2大入賞口55へ入球した遊技球が流下通路70を介して進入可能な特定領域57及び一般領域58とが設けられている。具体的には、流下通路70は、図3及び図4に示すように、第2大入賞口55から所定の分岐位置から至る上部通路71と、分岐位置から一般領域58まで至る第1下部通路72と、分岐位置から特定領域57まで至る第2下部通路73とから構成されている。すなわち、流下通路70は、第2大入賞口55から上述の分岐位置までは1本の通路(上部通路71)となっているものの、分岐位置から先は2本の通路(第1下部通路72、第2下部通路73)に分岐し、一方が一般領域58まで至り、他方が特定領域57まで至るようになっている。
なお、特に図示していないが、第2アタッカー装置54には、特定領域57へ進入した遊技球を第2アタッカー装置54の外部へ排出する排出口と、一般領域58へ進入した遊技球が第2アタッカー装置54の外部へ排出する排出口とが設けられている。
さらに、第2アタッカー装置54の内部には、図3及び図4に示すように、第2大入賞口55の近傍であって上部通路71の上部に位置し、第2大入賞口55への遊技球の入球を検出する第2大入賞口検出センサ55aと、第2下部通路73における特定領域57に対応する箇所に位置し、特定領域57への遊技球の進入を検出する特定領域検出センサ57aと、第1下部通路72における一般領域58に対応する箇所に位置し、一般領域58への遊技球の進入を検出する一般領域検出センサ58aと、が設けられている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第2大入賞口55へ入球した遊技球は全て、まず第2大入賞口検出センサ55aにより検出される。そして、流下通路70を介して特定領域57へ進入した遊技球は特定領域検出センサ57aにより検出され、流下通路70を介して一般領域58へ進入した遊技球は一般領域検出センサ58aにより検出される。
また、図3及び図4に示すように、上述の分岐位置には、遊技盤11に直交する軸を中心として左右に回動可能な可動部材74が設けられている。この可動部材74は、分岐位置から第1下部通路72への遊技球の流下を許容するものの、第2下部通路73への遊技球の流下を阻止する(すなわち、第1下部通路72を開放し、第2下部通路73を閉鎖する)第1位置と、分岐位置から第1下部通路72への遊技球の流下を閉鎖するものの、第2下部通路73への遊技球の流下を許容する(すなわち、第1下部通路72を閉鎖し、第2下部通路73を開放する)第2位置との間を変位可能となっている。そして、可動部材74が第1位置にあるとき(本発明の第1状態に相当)は、上述の如く、第1下部通路72が開放され、かつ第2下部通路73が閉鎖されるため、第2大入賞口55へ入球した遊技球は、上部通路71及び第1下部通路72を流下して一般領域58へ進入する(図4(b)参照)。これに対して、可動部材74が第2位置にあるとき(本発明の第2状態に相当)は、上述の如く、第1下部通路72が閉鎖され、かつ第2下部通路73が開放されるため、第2大入賞口55へ入球した遊技球は、上部通路71及び第2下部通路73を流下した特定領域57へ進入する(図4(c)参照)。
そして、本形態に係るパチンコ機Pでは、第2大入賞口55が開放されるラウンド遊技のうち、第1大入賞口18が開放される所定のラウンド遊技(3ラウンド)の次のラウンド遊技(すなわち、4ラウンド。以下、特定ラウンド遊技という)において、可動部材74が所定の変位パターンで変位し、特定ラウンド遊技以外においては、可動部材74は第1位置に維持されるようになっている。
なお、可動部材74は上述のような構成に限定されるものではなく、遊技盤11に対して突没可能であって、遊技盤11から突出しているときには第2下部通路73を閉鎖し、遊技盤11に対して没入しているときには第2下部通路73を開放するシャッター部材等により構成してもよい。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pでは、第2大入賞口55へ入球した遊技球が上述の分岐位置へ到達するまでにかかる時間がおよそ1秒となるように、上部通路71の長さや傾斜等が設定されている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、決定された特別図柄の種別に応じて、第2大入賞口55が開放される各ラウンド遊技における第2開閉部材55bの開閉パターンが異なるように設定されており、この第2開閉部材55bの開閉パターンに応じて、第2大入賞口55への遊技球の入球の難易度が異なるようになっている。さらに、決定された特別図柄の種別に応じて、特定ラウンド遊技における可動部材74の変位パターンが異なるように設定されており、この可動部材74の変位パターンに応じて、第2大入賞口55へ入球した遊技球の特定領域57への進入の難易度が異なるようになっている。
そして、特定ラウンド遊技中に特定数(本形態では1個)の遊技球が特定領域57へ進入した場合、特別遊技の終了後の遊技状態が、遊技者にとって有利な遊技状態である高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定されるようになっている。これに対して、特定ラウンド遊技中に特定数の遊技球が特定領域57へ進入しなかった場合、特別遊技の終了後の遊技状態が、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定されるようになっている。
第2開閉部材55bの開閉パターン、可動部材74の変位パターン及び遊技状態の設定に関しては、後程詳述する。
アウト口19は、図3に示すように、遊技領域12の最下部に設けられており、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、第1大入賞口18及び第2大入賞口55のいずれにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。そして、アウト口19に受け入れられた遊技球は、遊技盤11の背面側に導かれ回収される。
演出表示装置21は、図3に示すように、遊技領域12の略中央に設けられている。本形態に係るパチンコ機Pでは、この演出表示装置21として液晶表示装置が用いられている。また、この演出表示装置21には、動画や静止画等の画像を表示するための表示部21aが設けられており、この表示部21aにおいては、背景画像が表示されるほか、演出図柄50(ダミー図柄)が変動表示され、各演出図柄50の停止表示態様により後述する大当たりの抽選の結果を遊技者に報知する変動演出が行われるようになっている。
なお、演出表示装置21は、液晶表示装置に限定されるものではなく、たとえば、外周に図柄が付された複数のドラムを用いて各種表示を行うドラム式の表示装置等を用いてもよい。
本形態に係るパチンコ機Pは、演出装置として、演出表示装置21のほか、上述の音声出力装置10としてのスピーカや、種々の色や点灯パターンで発光することにより演出を行う演出照明装置23としてのランプ(図2参照)を備えている。
なお、演出装置としては、これらに限定されるものではなく、たとえば、種々のタイミングや態様で可動する演出役物装置等を備えてもよい。
また、上皿6の前方位置には、遊技者が操作することにより遊技中や待機中等に実行される演出の進行や切り替えが可能な演出操作装置9が設けられている。本形態における演出操作装置9は、円形リング状の枠体であって回転操作が可能な操作ダイヤル9aと、操作ダイヤル9aに嵌め込まれており押下操作が可能な操作ボタン9bとから構成されている。そして、演出表示装置21により所定の演出が実行されているときに、操作ダイヤル9aの回転操作や操作ボタン9bの押下操作を行うと、上述の所定の演出が進行したり、異なる演出に切り替わったりするようになっている。
また、図3に示すように、遊技盤11の左下部であって、かつ、遊技領域12の外側には、遊技についての種々の状況を表示するための装置として、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39、普通図柄表示装置32及び普通図柄保留表示装置33が設けられている。
また、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pには、遊技球貸出装置Rが電気的に接続されているが、遊技球の貸し出しやカードの排出等の遊技球貸出装置Rに対する操作を、パチンコ機Pで受け付けられるようにしている。そのため、パチンコ機Pには、図1に示すように、カードに記憶されている価値情報(残高情報)を表示する価値情報表示装置35と、押下操作が可能な球貸ボタン36と、押下操作が可能なカード返却ボタン37と、が設けられている。
(パチンコ機Pの制御手段の構成)
次に、パチンコ機Pの遊技や演出を制御する制御手段について説明する。
上述の制御手段は各種制御基板により構成されており、具体的には、図5に示すように、パチンコ機Pの遊技の基本動作を制御する主制御基板100、遊技球の発射及び賞球の払い出しを制御する発射払出制御基板200、各種演出を制御する副制御基板300、及び、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出制御基板400を備えている。
また、図5に示すように、主制御基板100には、発射払出制御基板200及び副制御基板300が接続され、また、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400が接続されている。
さらに、主制御基板100及び発射払出制御基板200には、遊技進行上の種々の情報をパチンコ機Pの外部(たとえば、遊技場のホールコンピュータ等)に出力するための外部情報端子基板500が接続されている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、発射払出制御基板200が遊技球の発射及び賞球の払い出しの双方を制御しているが、遊技球の発射を制御する基板(発射制御基板)と、賞球の払い出しを制御する基板(払出制御基板)とを別個に設けてもよい。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pが備える各基板には電源基板が接続されている。この電源基板にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機Pに供給される電源の電圧値が所定値以下になった場合に電断と判断し、主制御基板100に電断信号を出力する。
主制御基板100は、主にパチンコ機Pにおいて行われる遊技を制御するものであり、具体的には、遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ入球することを契機に開始される特図遊技、及び、遊技球がゲート20を通過することを契機に開始される普図遊技を制御する。
この主制御基板100は、図5に示すように、各種演算処理を行うメインCPU101と、遊技を進行するための制御プログラム、遊技に必要なデータやテーブル等を格納するメインROM102と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるメインRAM103と、を備えている。
そして、メインCPU101は、後述する各検出センサやタイマからの信号に基づき、メインROM102に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、メインCPU101に接続されている各種装置の制御や、演算処理の結果に基づく他の基板へのコマンド送信等を行う。
また、図5に示すように、主制御基板100には、一般入賞口14へ遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出センサ14aと、第1始動入賞口15へ遊技球が入球したことを検出する第1始動入賞口検出センサ15aと、第2始動入賞口16へ遊技球が入球したことを検出する第2始動入賞口検出センサ16aと、第1大入賞口18へ遊技球が入球したことを検出する第1大入賞口検出センサ18aと、第2大入賞口55へ遊技球が入球したことを検出する第2大入賞口検出センサ55aと、ゲート20を遊技球が通過したことを検出するゲート検出センサ20aと、遊技盤11に向けられる磁気や電波等を検出する不正検出センサ35と、特定領域57へ遊技球が進入したことを検出する特定領域検出センサ57aと、一般領域58へ遊技球が進入したことを検出する一般領域検出センサ58aと、が接続されている。そして、これらの各検出センサから出力される検出信号が、主制御基板100に入力されるようになっている。
なお、主制御基板100に接続されるセンサはこれらに限定されるものではなく、他のセンサを接続してもよい。
さらに、主制御基板100には、制御の対象となる機器として、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉駆動する始動入賞口ソレノイド16cと、第1大入賞口18の第1開閉部材18bを開閉駆動する第1大入賞口ソレノイド18cと、第2大入賞口55の第2開閉部材55bを開閉駆動する第2大入賞口ソレノイド55cと、可動部材74を回動する可動部材ソレノイド74cと、第1特別図柄表示装置30と、第2特別図柄表示装置31と、普通図柄表示装置32と、第1特図保留表示装置38と、第2特図保留表示装置39と、普通図柄保留表示装置33と、が接続されている。
そして、主制御基板100によって、各ソレノイドが作動することで第2始動入賞口16、第1大入賞口18、第2大入賞口55の開閉制御や可動部材74の回動制御がなされ、また、各表示装置の表示制御がなされるようになっている。
なお、可動部材ソレノイド74cがオフのとき(作動していないとき)には、可動部材74は第1位置に維持されており、可動部材ソレノイド74cがオフからオンになると(作動すると)、可動部材74は第2位置へ変位する。そして、可動部材ソレノイド74cがオンとなっている間、可動部材74は第2位置に維持され、可動部材ソレノイド74cがオンからオフになると、可動部材74は第1位置へ変位する。なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、常態において可動部材ソレノイド74cがオフとなっている。
発射払出制御基板200は、特に図示していないが、主制御基板100と同様に、CPU、ROM及びRAMを備えており、主制御基板100と双方向に通信可能となるように接続されている。
図5に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球の発射を制御するための機器として、操作ハンドル5に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ5aと、操作ハンドル5の操作角度(回転角度)を検出する操作ボリューム5bと、遊技球の発射を停止する発射停止スイッチ5cと、上皿6に受容されている遊技球を発射装置(図示しておらず)に送る球送りソレノイド60と、遊技球を発射する発射モータ61と、が接続されている。また、タッチセンサ5a、操作ボリューム5b及び発射停止スイッチ5cから出力される制御信号が、発射払出制御基板200に入力されるようになっている。
そして、タッチセンサ5a及び操作ボリューム5bからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61を通電して遊技球を発射させる制御がなされる。これに対して、発射停止スイッチ5cからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61の通電を止めて遊技球の発射を停止させる制御がなされる。
なお、遊技球を発射する装置としては、発射モータ61ではなく、ロータリーソレノイドを用いてもよい。
また、発射払出制御基板200には、図5に示すように、遊技球の払い出しを制御するための機器として、遊技球貯留部(特に図示しておらず)に貯留されている遊技球を賞球として払い出す払出モータ62と、払い出された遊技球を検出して計数する払出計数スイッチ63と、が接続されている。そして、主制御基板100から送信される払出数コマンドを発射払出制御基板200が受信すると、当該発射払出制御基板200は、この払出数コマンドに基づいて所定個数の遊技球(賞球)を払い出すように払出モータ62を制御する。このとき、払い出された遊技球の個数が払出計数スイッチ63によって計数され、所定個数の遊技球(賞球)が払い出されたか否かの判定が可能となっている。
さらに、発射払出制御基板200には、図5に示すように、前扉3の開放状態を検出する前扉開放検出センサ3aと、受皿7の満タン状態を検出する受皿満タン検出センサ7aと、が接続されている。
前扉開放検出センサ3aは、前扉3が開放されていることを検出すると開放検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、前扉3の開放中は、開放検出信号が連続して出力される。そして、発射払出制御基板200は、開放検出信号が入力されると、扉開放コマンドを主制御基板100に送信する。これに対して、開放検出信号の入力が止まると、前扉3が閉じられたと判断し、扉閉鎖コマンドを主制御基板100に送信する。
受皿満タン検出センサ7aは、賞球として払い出される遊技球を上皿6から受皿7に導く案内通路の所定位置に設けられており、遊技球が当該所定位置を通過するたびに、検出信号が発射払出制御基板200に出力されるようになっている。そして、受皿7に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、案内通路内に遊技球が滞留し、検出信号が発射払出制御基板200に対して連続的に出力されることとなる。発射払出制御基板200は、検出信号が所定時間連続して入力されることにより、受皿7が満タン状態であると判断して、受皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。これに対して、発射払出制御基板200への検出信号の連続的な入力が途絶えると、受皿7の満タン状態が解除されたものと判断し、受皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
また、本形態では、上述の如く、発射払出制御基板200には、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出制御基板400が接続されている。換言すれば、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、発射払出制御基板200が、遊技球貸出制御基板400を介して遊技球貸出装置Rに接続されている。
また、図5に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400を介して、価値情報表示装置35と、球貸ボタン36の押下操作を検出する球貸スイッチ36aと、カード返却ボタン37の押下操作を検出するカード返却スイッチ37aと、が接続されている。
球貸ボタン36が押下操作されると、球貸スイッチ36aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、遊技球の貸し出しを要求する貸出要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが貸出要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rにより、記憶されている価値情報から所定の価値情報を減算する処理がなされるとともに、減算された価値情報に対応する個数の遊技球を払い出す制御がなされる。
また、カード返却ボタン37が押下操作されると、カード返却スイッチ37aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、カードの返却を要求する返却要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが返却要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rによりカードを排出する制御がなされる。
副制御基板300は、遊技中や待機中等に実行される演出を制御するものである。
この副制御基板300は、図5に示すように、各種演算処理を行うサブCPU301と、演出を実行するための制御プログラム、演出の実行に必要なデータやテーブル等を格納するサブROM302と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるサブRAM303と、を備えており、主制御基板100から副制御基板300への一方向に通信可能となるように接続されている。
そして、サブCPU301は、主制御基板100から送信されるコマンドやタイマからの信号に基づき、サブROM302に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、画像表示を制御するための画像制御基板(特に図示しておらず)、音声出力を制御するための音声制御基板(特に図示しておらず)、照明の点灯を制御するための電飾制御基板(特に図示しておらず)に、演出実行用のコマンドを送信する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、音声制御基板と電飾制御基板とを別個に設けているが、これらの基板の機能を集約した1枚の基板(音声電飾制御基板)を設け、当該基板により、音声出力及び照明の点灯のいずれをも制御するようにしてもよい。
また、副制御基板300には、画像制御基板を介して演出表示装置21が接続され、音声制御基板を介して音声出力装置10が接続されている。さらに、副制御基板300には、電飾制御基板を介して、演出照明装置23と、操作ダイヤル9aの回転操作を検出する回転操作検出センサ9cと、操作ボタン9bの押下操作を検出する押下操作検出センサ9dと、が接続されている。
画像制御基板は、特に図示していないが、CPU、ROM、RAM及びVRAM等を備えている。この画像制御基板のROMには、演出表示装置21に表示される図柄、背景等の画像データが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、CPUが、ROMから読み出した画像データをVRAMに記憶することによって、演出表示装置21による画像表示を制御する。
音声制御基板は、特に図示していないが、サウンドチップ(CPU)、サウンドROM及びRAM等を備えている。サウンドROMには、音声出力装置10から出力される音声、BGM等のサウンドデータが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、サウンドROMから読み出したサウンドデータをRAMに記憶することによって、音声出力装置10からの音声出力を制御する。
電飾制御基板は、副制御基板300からのコマンドに基づき、演出照明装置23による照明の点灯を制御する。また、電飾制御基板は、操作ダイヤル9aの回転操作に基づき回転操作検出センサ9cから出力される回転操作検出信号、又は、操作ボタン9bの押下操作に基づき押下操作検出センサ9dから出力される押下操作検出信号が入力されると、所定のコマンドを副制御基板300に送信する。
(パチンコ機Pの遊技の概要)
次に、本形態に係るパチンコ機Pの遊技について、メインROM102に格納されている各種テーブルに基づいて説明する。
上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pは、特図遊技と普図遊技の遊技が並行して進行するものである。これら両遊技を進行する際の遊技状態としては、低確率遊技状態(いわゆる非確変状態)又は高確率遊技状態(いわゆる確変状態)のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態が設定されるようになっている。
具体的には、本形態に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、通常遊技状態という)、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、低確率時短遊技状態という)、又は、高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、高確率時短遊技状態という)のいずれかの遊技状態が設定される。
ここで、低確率遊技状態は、後述する大当たりの抽選によって大当たりに当選する確率が所定の値に設定された遊技状態である。また、高確率遊技状態は、大当たりの抽選によって大当たりに当選する確率が低確率遊技状態よりも高い値に設定された遊技状態である。すなわち、低確率遊技状態中よりも高確率遊技状態中のほうが、大当たりの抽選によって大当たりに当選しやすくなっている。換言すれば、高確率遊技状態は、低確率遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。
また、非時短遊技状態は、可動片16bが開きにくく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりにくく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しにくい遊技状態である。また、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも可動片16bが開きやすく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりやすく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい遊技状態である。すなわち、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。
なお、工場出荷直後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かを決定する(すなわち、後述の特別図柄を決定する)大当たりの抽選が行われる。そして、この大当たりの抽選によって大当たりに当選すると、第1大入賞口18又は第2大入賞口55が開放され、第1大入賞口18又は第2大入賞口55へ遊技球を入球させることが可能となる特別遊技が実行され、さらに、特別遊技中における特定領域57への特定数(1個)の遊技球の進入の有無に応じて、当該特別遊技の終了後の遊技状態が、高確率時短遊技状態又は低確率時短遊技状態のいずれかに設定されるようになっている。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、上述のように、第1遊技領域12aを流下する遊技球は、第1始動入賞口15への入球が可能となっている。また、第2遊技領域12bを流下する遊技球は、ゲート20の通過、第2始動入賞口16への入球、第1大入賞口18への入球、第2大入賞口55への入球が可能となっている。そして、通常遊技状態中は、第1始動入賞口15へ遊技球が入球するように、遊技者に第1遊技領域12a内への遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)を行わせ、高確率時短遊技状態中、低確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、第1大入賞口18又は第2大入賞口55へ遊技球が入球し、或いは遊技球がゲート20を通過及び第2始動入賞口16へ入球するように、遊技者に第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)を行わせる。
具体的には、高確率時短遊技状態中、低確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、演出表示装置21において第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われ、通常遊技状態が設定されると、演出表示装置21において第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出しに戻す旨を指示する表示が行われる。
大当たりの抽選は、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球することを契機に取得される種々の乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための各種テーブルに基づいて、行われる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に用いられる乱数として、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数、特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数、並びに、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出のパターン(以下、変動演出パターンという)を決定するための変動モード番号、変動パターン番号の決定に用いられるリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数を有している。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の大当たり決定乱数は、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この大当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、変動演出パターンの決定に用いられる乱数は上述の3種類に限定されるものではなく、たとえば、これらの乱数に加えて他の乱数を用いてもよいし、これらの乱数のうちいずれか1又は複数の乱数を用いてもよい。
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、上述の乱数についてそれぞれ乱数値が取得されるとともに、各乱数値がメインRAM103の保留記憶領域に記憶されるようになっている。
この保留記憶領域は、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第1特図乱数という)を記憶するための第1保留記憶領域、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第2特図乱数という)を記憶するための第2保留記憶領域から構成されている。そして、これらの保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、第1特図乱数を計4組、第2特図乱数を計4組記憶可能となっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1始動入賞口15へ遊技球が入球すると、第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。たとえば、第1保留記憶領域のいずれの記憶部にも第1特図乱数が記憶されていない状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第2記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部及び第2記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第3記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部〜第3記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第4記憶部に記憶される。そして、第1保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、この入球に係る第1特図乱数は記憶されない。
同様に、第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、第2特図乱数が、第2保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。具体的な記憶の処理については、上述の第1特図乱数の記憶と同様であるため、説明を省略する。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1保留記憶領域に記憶されている第1特図乱数の組数(以下、第1特図保留数という)は、第1特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶され、第2保留記憶領域に記憶されている第2特図乱数の組数(以下、第2特図保留数という)は、第2特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、第1特図乱数や第2特図乱数が保留記憶領域に記憶されることを「保留」や「保留記憶」というものとする。
また、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に係るテーブルとして、大当たり決定乱数判定テーブル110、当たり図柄乱数判定テーブル111、リーチグループ決定乱数判定テーブル112、リーチモード決定乱数判定テーブル113、及び、変動パターン抽選テーブル114を有している。
なお、大当たりの抽選に係るテーブルはこれらに限定されるものではなく、他に、乱数に基づく判定や決定を行う必要がある場合には、適宜、テーブルを設けてもよい。
大当たり決定乱数判定テーブル110は、大当たりか否かの判定を行うためのものであって、図6に示すように、低確率遊技状態において参照される低確率判定テーブル110aと、高確率遊技状態において参照される高確率判定テーブル110bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜65535の数値範囲内で1個の大当たり決定乱数が取得される。そして、大当たりの抽選を行う時点の遊技状態に応じて、低確率判定テーブル110a又は高確率判定テーブル110bのいずれかの大当たり決定乱数判定テーブル110が選択され、取得された大当たり決定乱数と選択された大当たり決定乱数判定テーブル110とに基づいて大当たりの抽選が行われる。
図6(a)に示すように、低確率判定テーブル110aによれば、大当たり決定乱数が10001〜10220であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、10221〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この低確率判定テーブル110aにおける大当たりの当選確率はおよそ1/297.8となる。
また、図6(b)に示すように、高確率判定テーブル110bによれば、大当たり決定乱数が10001〜11119であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、11120〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この高確率判定テーブル110bにおける大当たりの当選確率はおよそ1/58.6となる。
すなわち、高確率判定テーブル110bは、低確率判定テーブル110aに比べて、大当たりの当選確率がおよそ5倍となるように設定されている。
なお、低確率判定テーブル110aにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数(10001〜10220)は、高確率判定テーブル110bにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数(10001〜11119)に含まれるように設定されている。すなわち、低確率判定テーブル110aにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数は、高確率判定テーブル110bにおいても大当たりと判定されることとなる。
当たり図柄乱数判定テーブル111は、特別図柄の種別を決定するためのものであって、図7に示すように、第1特図乱数によって大当たりに当選した場合に参照される第1始動入賞口判定テーブル111aと、第2特図乱数によって大当たりに当選した場合に参照される第2始動入賞口判定テーブル111bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜199の数値範囲内で1個の当たり図柄乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によって大当たりに当選した場合に、遊技球が入球した始動入賞口に応じて、第1始動入賞口判定テーブル111a又は第2始動入賞口判定テーブル111bのいずれかの当たり図柄乱数判定テーブル111が選択され、取得された当たり図柄乱数と選択された当たり図柄乱数判定テーブル111とに基づいて、特別図柄の種別が決定される。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりに当選した場合に決定される特別図柄(以下、大当たり図柄という)として3種類の特別図柄(X1、X2、X3)が設けられており、また、ハズレの場合に決定される特別図柄(以下、ハズレ図柄という)として2種類の特別図柄(Y1、Y2)が設けられている。
図7(a)に示すように、第1始動入賞口判定テーブル111aによれば、当たり図柄乱数が0〜59であった場合に特別図柄X1が決定され、当たり図柄乱数が60〜199であった場合に特別図柄X2が決定される。すなわち、この第1始動入賞口判定テーブル111aにおいては、特別図柄X1が決定される確率は30%、特別図柄X2が決定される確率は75%、特別図柄X3が決定される確率は70%となっている。
また、図7(b)に示すように、第2始動入賞口判定テーブル111bによれば、当たり図柄乱数が0〜59であった場合に特別図柄X1が決定され、当たり図柄乱数が60〜99であった場合に特別図柄X2が決定され、当たり図柄乱数が100〜199であった場合に特別図柄X3が決定される。すなわち、この第2始動入賞口判定テーブル111bにおいては、特別図柄X1が決定される確率は30%、特別図柄X2が決定される確率は20%、特別図柄X3が決定される確率は50%となっている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、各当たり図柄乱数判定テーブル111において異なる大当たり図柄が決定されるようになっているが、いずれの当たり図柄乱数判定テーブル111であっても、同一の大当たり図柄が決定されるようにしてもよい。
また、第1特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合には、当たり図柄乱数に基づく上述の抽選を行わずに、ハズレ図柄として特別図柄Y1が決定される。また、第2特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合には、当たり図柄乱数に基づく上述の抽選を行わずに、ハズレ図柄として特別図柄Y2が決定される。
すなわち、当たり図柄乱数判定テーブル111は、大当たりに当選した場合にのみ参照され、ハズレの場合には参照されないようになっている。
なお、第1特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合に参照される当たり図柄乱数判定テーブル111、第2特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合に参照される当たり図柄乱数判定テーブル111をそれぞれ設け、ハズレの場合にも、この当たり図柄乱数判定テーブル111及び当たり図柄乱数に基づいて、ハズレ図柄を決定するようにしてもよい。
リーチグループ決定乱数判定テーブル112、リーチモード決定乱数判定テーブル113及び変動パターン抽選テーブル114は、変動演出パターンを決定するための変動モード番号及び変動パターン番号の決定に用いられるテーブルである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述のように大当たりの抽選によって特別図柄が決定されると、当該決定の結果に基づいて変動演出パターンを決定するための変動モード番号及び変動パターン番号が決定されるとともに、決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンド、及び、決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが生成される。そして、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、主制御基板100から副制御基板300に送信され、副制御基板300は、受信した変動モードコマンド及び変動パターンコマンドに基づいて、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の具体的な態様(たとえば、演出表示装置21の表示部21aに表示する画像等)を決定する。すなわち、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、変動演出の変動時間及び態様の決定に用いられるコマンドである。
そして、リーチグループ決定乱数判定テーブル112は、変動モード番号及び変動パターン番号を決定するために用いられるリーチモード決定乱数判定テーブル113が属するグループを決定するためのものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に、変動モード番号及び変動パターン番号を決定するにあたり、その前段階として、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブル112により、グループの種別が決定される。
このリーチグループ決定乱数判定テーブル112は、遊技状態、始動入賞口の種別、及び、保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)ごとに複数設けられている。ここでは、図8(a)〜(c)に示すように、遊技状態が非時短遊技状態(すなわち、通常遊技状態)であってかつ第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に選択されるリーチグループ決定乱数判定テーブル112、及び、遊技状態が時短遊技状態(すなわち、高確率時短遊技状態又は低確率時短遊技状態)であってかつ第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に選択されるリーチグループ決定乱数判定テーブル112について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜10006の数値範囲内で1個のリーチグループ決定乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によってハズレとなった場合に、当該大当たりの抽選を行う時点の遊技状態、始動入賞口の種別、及び、保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)に応じて、リーチグループ決定乱数判定テーブル112が選択され、取得されたリーチグループ決定乱数と選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別が決定される。
具体的には、遊技状態が非時短遊技状態でありかつ第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得された第1特図乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときにおいて、当該抽選時の第1特図保留数が0又は1であった場合には、第1判定テーブル112aが選択され、当該抽選時の第1特図保留数が2以上であった場合には、第2判定テーブル112bが選択される(図8(a)及び(b)参照)。
また、遊技状態が時短遊技状態でありかつ第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得された第2特図乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときは、当該抽選時の第2特図保留数がいかなる個数であっても(すなわち、第2特図保留数が0〜3のいずれであっても)、第3判定テーブル112cが選択される(図8(c)参照)。
そして、図8(a)に示すように、第1判定テーブル112aによれば、リーチグループ決定乱数が0〜299であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が300〜8999であった場合に「第2グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「第4グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「第5グループ」が決定される。
また、図8(b)に示すように、第2判定テーブル112bによれば、リーチグループ決定乱数が0〜8999であった場合に「第2グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「第4グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「第5グループ」が決定される。
さらに、図8(c)に示すように、第3判定テーブル112cによれば、リーチグループ決定乱数が0〜7999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が8000〜8999であった場合に「第3グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜10006であった場合に「第5グループ」が決定される。
また、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、グループの種別を決定することなく、リーチモード決定乱数判定テーブル113が決定されるようになっている。すなわち、リーチグループ決定乱数判定テーブル112は、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合にのみ参照され、大当たりであった場合には参照されない。
リーチモード決定乱数判定テーブル113は、変動演出パターン(変動演出の態様、変動時間)の決定に用いられる変動モード番号を決定するとともに、後述する変動パターン番号の決定に用いられる変動パターン抽選テーブル114を決定するためのものである。
このリーチモード決定乱数判定テーブル113は、大別して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に参照されるハズレ用判定テーブルと、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に参照される大当たり用判定テーブルと、を備えている。
また、ハズレ用判定テーブルは、上述のように決定されたグループの種別ごとに複数設けられている。ここでは、図9(a)〜(e)に示すように、「第1グループ」が決定された場合に参照される第1グループ用判定テーブル113a、「第2グループ」が決定された場合に参照される第2グループ用判定テーブル113b、「第3グループ」が決定された場合に参照される第3グループ用判定テーブル113c、「第4グループ」が決定された場合に参照される第4グループ用判定テーブル113d、「第5グループ」が決定された場合に参照される第5グループ用判定テーブル113eについて説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜2038の数値範囲内で1個のリーチモード決定乱数が取得される。そして、上述したグループの種別の抽選によりグループが決定された場合に、この決定されたグループの種別に対応するハズレ用判定テーブルが選択され、取得されたリーチモード決定乱数と選択されたハズレ用判定テーブルとに基づいて、変動モード番号、及び、変動パターン抽選テーブル114が決定される。
具体的には、たとえば、上述したグループの種別の抽選により「第1グループ」が決定された場合に第1グループ用判定テーブル113aが選択され、「第2グループ」が決定された場合に第2グループ用判定テーブル113bが選択され、「第3グループ」が決定された場合に第3グループ用判定テーブル113cが選択され、「第4グループ」が決定された場合に第4グループ用判定テーブル113dが選択され、「第5グループ」が決定された場合に第5グループ用判定テーブル113eが選択される(図9(a)〜(e)参照)。
そして、図9(a)に示すように、第1グループ用判定テーブル113aによれば、リーチモード決定乱数が0〜2038であった場合に(すなわち、リーチモード決定乱数がいかなる値であっても)、「00H」(最後尾に「H」が付された英数字は16進数表記。以下、同様)という変動モード番号が決定されるとともに、第1変動テーブル114aが選択される。
また、図9(b)に示すように、第2グループ用判定テーブル113bによれば、リーチモード決定乱数が0〜2038であった場合に、「00H」の変動モード番号が決定されるとともに、第2変動テーブル114bが選択される。
また、図9(c)に示すように、第3グループ用判定テーブル113cによれば、リーチモード決定乱数が0〜2038であった場合に、「00H」という変動モード番号が決定されるとともに、第3変動テーブル114cが選択される。
また、図9(d)に示すように、第4グループ用判定テーブル113dによれば、リーチモード決定乱数が0〜2038であった場合に、「01H」という変動モード番号が決定されるとともに、第4変動テーブル114dが選択される。
また、図9(e)に示すように、第5グループ用判定テーブル113eによれば、リーチモード決定乱数が0〜1799であった場合に、「02H」という変動モード番号が決定されるとともに、第5変動テーブル114eが選択される。また、リーチモード決定乱数が1800〜2038であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、第5変動テーブル114eが選択される。
また、大当たり用判定テーブルは、大当たりの当選時(すなわち、大当たりの抽選時)の遊技状態、及び、大当たりとなった場合に決定された大当たり図柄の種別ごとに複数設けられている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図10(a)及び(b)に示すように、大当たり用判定テーブルとして、非時短遊技状態において特別図柄X1又はX2が決定された場合に参照される第1大当たり用判定テーブル113f、及び、時短遊技状態において特別図柄X1、X2又はX3が決定された場合に参照される第2大当たり用判定テーブル113gが設けられている。
そして、大当たりに当選し特別図柄の種別が決定された場合に、決定された特別図柄の種別、及び、大当たりの当選時の遊技状態に対応する大当たり用判定テーブルが選択され、上述したハズレ用判定テーブルに基づく決定と同様に、取得されたリーチモード決定乱数と選択された大当たり用判定テーブルとに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114が決定される。
具体的には、非時短遊技状態において大当たりに当選し特別図柄X1又はX2が決定された場合に、第1大当たり用判定テーブル113fが選択され、時短遊技状態において大当たりに当選し特別図柄X1、X2又はX3が決定された場合に、第2大当たり用判定テーブル113gが選択される(図10(a)及び(b)参照)。
そして、図10(a)に示すように、第1大当たり用判定テーブル113fによれば、リーチモード決定乱数が0〜199であった場合に、「01H」の変動モード番号が決定されるとともに、第30変動テーブル114fが選択される。また、リーチモード決定乱数が200〜1299であった場合に、「02H」の変動モード番号が決定されるとともに第31変動テーブル114gが選択され、リーチモード決定乱数が1300〜2038であった場合に、「03H」の変動モード番号が決定されるとともに第32変動テーブル114hが選択される。
また、図10(b)に示すように、第2大当たり用判定テーブル113gによれば、リーチモード決定乱数が0〜699であった場合に、「02H」の変動モード番号が決定されるとともに第31変動テーブル114gが選択され、リーチモード決定乱数が700〜1399であった場合に、「03H」の変動モード番号が決定されるとともに第32変動テーブル114hが選択され、リーチモード決定乱数が1400〜2038であった場合に、「04H」の変動モード番号が決定されるとともに第33変動テーブル114iが選択される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、大当たりの当選時の遊技状態、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルが設けられているが、始動入賞口の種別を考慮して、大当たりの当選時の遊技状態、始動入賞口の種別、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルを設けるようにしてもよい。
変動パターン抽選テーブル114は、変動演出パターン(変動演出の態様、変動時間)の決定に用いられる変動パターン番号を決定するためのものであり、多数設けられている。
ここでは、図11(a)〜(i)に示すように、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に決定される第1変動テーブル114a、第2変動テーブル114b、第3変動テーブル114c、第4変動テーブル114d及び第5変動テーブル114e、並びに、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に決定される第30変動テーブル114f、第31変動テーブル114g、第32変動テーブル114h及び第33変動テーブル114iについて説明し、他の変動パターン抽選テーブル114の説明は省略する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜249の数値範囲内で1個の変動パターン乱数が取得される。そして、取得された変動パターン乱数と、上述の変動モード番号とともに決定された変動パターン抽選テーブル114とに基づいて、変動パターン番号が決定される。
たとえば、図11(a)に示すように、第1変動テーブル114aによれば、変動パターン乱数が0〜249であった場合に(すなわち、変動パターン乱数がいかなる値であっても)「00H」という変動パターン番号が決定される。また、図11(d)に示すように、第4変動テーブル114dによれば、変動パターン乱数が0〜234であった場合に「05H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が235〜249であった場合に「06H」という変動パターン番号が決定される。
また、図11(f)に示すように、第30変動テーブル114fによれば、変動パターン乱数が0〜249であった場合に「A6H」という変動パターン番号が決定される。また、図11(h)に示すように、第32変動テーブル114hによれば、変動パターン乱数が0〜89であった場合に「A6H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が90〜249であった場合に「A7H」という変動パターン番号が決定される。
なお、同様に、他の変動パターンテーブル114によっても、変動パターン乱数に対応して、所定の変動パターン番号が決定されるようになっている(図11参照)。
本形態に係るパチンコ機Pでは、変動開始時(後述する特別図柄の変動表示の開始時、変動演出の開始時)に、上述のような大当たりの抽選が行われるとともに、大当たりの抽選の結果、大当たりの抽選時の遊技状態や保留数(第1特図保留数や第2特図保留数)に応じて、変動モード番号及び変動パターン番号が決定される。上述の如く、変動モード番号及び変動パターン番号は、変動演出パターンを決定するためのものであり、変動モード番号及び変動パターン番号により、変動演出の態様及び変動時間が定められるようになっている。ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出が前半部分と後半部分に分けられている。そして、変動演出の前半部分の態様及び変動時間は、変動モード番号により決定され、変動演出の後半部分の態様及び変動時間は、変動パターン番号により決定されるようになっている。
次に、特図遊技における変動演出の変動時間の決定処理や特別遊技の制御について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pは、上述の各種処理や特別遊技の制御を行うためのテーブルとして、変動時間決定テーブル115、特別電動役物作動テーブル116、及び、遊技状態設定テーブル117等を備えている。
変動時間決定テーブル115は、変動演出の変動時間を決定するためのものである。
本形態に係るパチンコ機Pは、この変動時間決定テーブル115として、各変動モード番号に対応する変動演出の前半部分の変動時間(以下、前半変動時間という)が定められた第1変動時間決定テーブル115a、及び、各変動パターン番号に対応する変動演出の後半部分の変動時間(以下、後半変動時間という)が定められた第2変動時間決定テーブル115bを備えている(図12(a)及び(b)参照)。
そして、変動モード番号が決定されると、この決定された変動モード番号及び第1変動時間決定テーブル115aに基づき、対応する前半変動時間が決定される。また、変動パターン番号が決定されると、この決定された変動パターン番号及び第2変動時間決定テーブル115bに基づき、対応する後半変動時間が決定される。そして、このように決定された前半変動時間と後半変動時間の合計値が、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の全体の変動時間に相当する。
たとえば、決定された変動モード番号が「03H」及び変動パターン番号が「07H」であった場合には、変動モード番号「03H」に対応して「30秒」の前半変動時間が決定され、変動パターン番号「07H」に対応して「60秒」の後半変動時間が決定される。そして、これらの合計値「90秒(=30秒+60秒)」が、変動演出の全体の変動時間となる。
なお、図12(a)に示すように、「00H」又は「04H」の変動モード番号には「0秒」の前半変動時間が定められており、この変動モード番号が決定された場合には、変動演出の前半部分は実行されることなく、決定された変動パターン番号に基づき変動演出の後半部分のみが実行されるようになっている。
たとえば、「00H」の変動モード番号が決定された場合に「01H」(後半変動時間は「7秒」)の変動パターン番号が決定されたときには、変動演出の全体の変動時間は、「7秒(=0秒+7秒)」となる。また、「04H」の変動モード番号が決定された場合には「A8H」(後半変動時間は「6秒」)の変動パターン番号が決定されるため(図10及び図11参照)、この場合の変動演出の全体の変動時間は、「6秒(=0秒+6秒)」となる。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの抽選の結果がハズレの場合にのみ「00H」の変動モード番号が決定されるため(図9及び図10参照)、この変動モード番号が決定された場合には必ず、変動演出においてハズレの表示(報知)が行われることとなる。これに対して、大当たりの抽選の結果が大当たりの場合にのみ「04H」の変動モード番号が決定されるため(図9及び図10参照)、この変動モード番号が決定された場合には必ず、変動演出において大当たりの表示(報知)が行われることとなる。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、変動モード番号及び変動パターン番号が決定されると、この決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンド、及び、この決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが生成され、副制御基板300に送信される。そして、副制御基板300においては、受信した変動モードコマンド及び変動パターンコマンドに基づいて、変動演出の態様が決定されるようになっている。具体的には、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様が決定され、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様が決定されるようになっている。
なお、変動演出の態様については、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するのではなく、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動モードコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出は、前半部分と後半部分とに分けるのではなく、より多くの部分に分けて、変動モードコマンドや変動パターンコマンドに基づいて、それぞれの部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出の態様は、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドのみならず、他のコマンドに基づいて決定してもよい。また、変動モードコマンド又は変動パターンコマンドのいずれかのみに基づいて決定してもよい。
また、上述のように決定された変動時間に基づいて、演出表示装置21では変動演出が行われるとともに、特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31)では特別図柄の変動表示が行われる。具体的には、遊技球が入球した始動入賞口が第1始動入賞口15の場合には、決定された変動時間の間、第1特別図柄表示装置30が点滅表示され、遊技球が入球した始動入賞口が第2始動入賞口16の場合には、決定された変動時間の間、第2特別図柄表示装置31が点滅表示される。そして、変動時間の経過後、決定された特別図柄が停止表示される。
特別電動役物作動テーブル116は、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技を制御するためのものであり、特別遊技の実行中に第1大入賞口ソレノイド18c又は第2大入賞口ソレノイド55cを通電(作動)させるために、また、可動部材ソレノイド74cを通電(作動)させるために参照されるものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、図13(a)〜(c)に示すように、特別電動役物作動テーブル116として、特別図柄X1が決定された場合に参照される第1作動テーブル116aと、特別図柄X2が決定された場合に参照される第2作動テーブル116bと、特別図柄X3が決定された場合に参照される第3作動テーブル116cと、が設けられている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たり図柄として特別図柄X1又はX2が決定された場合には、特別遊技中において、第1大入賞口18又は第2大入賞口55のいずれか一方の大入賞口が開放してから、開放している大入賞口に所定数の遊技球が入球するか又は予め定められた開放時間(本発明の終了開放時間)が経過することによって、開放していた大入賞口が閉鎖して終了するラウンド遊技が計4回実行されるようになっている。
また、大当たり図柄として特別図柄X3が決定された場合には、特別遊技中において、ラウンド遊技が計16回実行されるようになっている。
具体的には、特別図柄X1が決定されると、図13(a)に示すように、第1作動テーブル116aを参照して特別遊技が実行される。この第1作動テーブル116aにおいては、1ラウンド及び2ラウンドの各ラウンド遊技は、第2大入賞口55が29.0秒開放するか又は第2大入賞口55に9個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了し、3ラウンドのラウンド遊技(所定のラウンド遊技)は、第1大入賞口18が0.1秒開放するか又は第1大入賞口18に1個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了し、4ラウンドのラウンド遊技(特定ラウンド遊技)は、第2大入賞口55が0.1秒開放するか又は第2大入賞口55に9個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するように設定されている。
そして、1ラウンド及び2ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第2大入賞口55が1回開放され、この1回の開放における開放時間が29.0秒に設定されている。すなわち、これらのラウンド遊技においては、第2大入賞口ソレノイド55cが通電制御される(オンになる)ことにより、第2開閉部材55bが、閉位置から開位置へ変位し、開位置に29.0秒維持された後、開位置から閉位置へ変位するという開閉パターンで開閉するようになっている。
なお、これらのラウンド遊技においては、可動部材ソレノイド74cが通電制御されずオフのままとなっているため、可動部材74は第1位置に維持される。すなわち、上述のラウンド遊技においては常に、第1下部通路72が開放され、第2下部通路73は閉鎖されるようになっている。
また、3ラウンドのラウンド遊技中においては、第1大入賞口18が1回開放され、この1回の開放における開放時間が0.1秒に設定されている。すなわち、このラウンド遊技においては、第1大入賞口ソレノイド18cが通電制御されることにより、第1開閉部材18bが、閉位置から開位置へ変位し、開位置に0.1秒維持された後、開位置から閉位置へ変位するという開閉パターンで開閉するようになっている。
さらに、4ラウンドのラウンド遊技中においては、第2大入賞口55が1回開放され、この1回の開放における開放時間が0.1秒に設定されている。すなわち、このラウンド遊技においては、第2大入賞口ソレノイド55cが通電制御されることにより、第2開閉部材55bが、閉位置から開位置へ変位し、開位置に0.1秒維持された後、開位置から閉位置へ変位するという開閉パターンで開閉するようになっている。
なお、このラウンド遊技においては、第2大入賞口55が開放されると、これに伴って可動部材ソレノイド74cが通電制御されることにより、可動部材74が、第1位置から第2位置へ変位し、第2位置に0.1秒維持された後、第2位置から第1位置へ変位するという変位パターンで回動するようになっている。すなわち、このラウンド遊技においては、第2下部通路73が、第2大入賞口55の開放から0.1秒間開放されるようになっている。
また、第1作動テーブル116aにおいては、各ラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されて第1大入賞口18又は第2大入賞口55が開放されるまでのインターバル時間が、0秒に設定されている。したがって、ラウンド遊技が終了して第1大入賞口18又は第2大入賞口55が閉鎖されるとすぐに、次のラウンド遊技が開始されて第1大入賞口18又は第2大入賞口55が開放されることとなる。
特別図柄X2が決定されると、図13(b)に示すように、第2作動テーブル116bを参照して特別遊技が実行される。この第2作動テーブル116bにおいては、1ラウンド及び2ラウンドの各ラウンド遊技は、第2大入賞口55が29.0秒開放するか又は第2大入賞口55に9個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了し、3ラウンドのラウンド遊技(所定のラウンド遊技)は、第1大入賞口18が25.0秒開放するか又は第1大入賞口18に1個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了し、4ラウンドのラウンド遊技(特定ラウンド遊技)は、第2大入賞口55が29.0秒開放するか又は第2大入賞口55に9個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するように設定されている。
そして、1ラウンド及び2ラウンドの各ラウンド遊技中における第2開閉部材55bの開閉パターン、及び、可動部材74の変位パターンはいずれも、第1作動テーブル116aと同様に設定されている。すなわち、第2開閉部材55bは29.0秒の開放が1回行われ、可動部材74は第1位置に維持されるようになっている。
また、3ラウンドのラウンド遊技中においては、第1大入賞口18が、1.0秒(短開放時間)開放された後に5.0秒(閉鎖時間)閉鎖されるという開閉動作が25回繰り返されるように設定されている。すなわち、このラウンド遊技においては、第1大入賞口ソレノイド18cが通電制御されることにより、第1開閉部材18bが、閉位置から開位置へ変位して開位置に1.0秒維持された後、開位置から閉位置へ変位して閉位置に5.0秒維持されるという動作を25回繰り返すという開閉パターンで開閉するようになっている。
したがって、このラウンド遊技においては、第1大入賞口18の1.0秒の開放が25回行われることで、第1大入賞口18の開放時間の合計が25.0秒に達する。そして、上述の如く、第1大入賞口18が1回開放するごとに5.0秒(閉鎖時間)閉鎖するため、ラウンド遊技が開始され第1大入賞口18が開放してから、第1大入賞口18の開放時間の合計が25.0秒に達するまでの総時間は145.0秒(=(5.0秒+1.0秒)×24回+1.0秒)となる。
すなわち、このラウンド遊技は、第1開閉部材18bの開閉動作の不具合、第1大入賞口18への流下経路上における球詰まり、操作ハンドル5の故障等のトラブル等により、第1大入賞口18へ遊技球を入球させることができない状況が継続する場合には、開始から145.0秒経過すると終了するものの、上述のようなトラブル等が無く、第1大入賞口18へ遊技球を入球させる状況であれば、開始からすぐに終了するようになっている。
さらに、4ラウンドのラウンド遊技中においては、第2大入賞口55が、0.1秒開放された後に2.0秒閉鎖され、その後、再度28.9秒開放されるという開閉動作(第2大入賞口55が2回開放される開閉動作)が行われるように設定されている。すなわち、このラウンド遊技においては、第2大入賞口ソレノイド55cが通電制御されることにより、第2開閉部材55bが、閉位置から開位置へ変位して開位置に0.1秒維持された後、開位置から閉位置へ変位して閉位置に2.0秒維持され、さらにその後、閉位置から開位置へ変位して開位置に28.9秒維持され、開位置から閉位置へ変位するという開閉パターンで開閉するようになっている。
なお、このラウンド遊技においては、第2大入賞口55が開放されると、これに伴って可動部材ソレノイド74cが通電制御されることにより、可動部材74が、第1位置から第2位置へ変位して第2位置に0.1秒維持された後、第2位置から第1位置へ変位して第1位置に2.0秒維持され、さらにその後、第1位置から第2位置へ変位して第2位置に28.9秒維持され、第2位置から第1位置へ変位するという変位パターンで回動するようになっている。すなわち、このラウンド遊技においては、第2下部通路73が、第2大入賞口55の開放から0.1秒間開放された後、2.0秒間閉鎖され、その後、再度28.9秒間開放されるようになっている。
また、第2作動テーブル116bにおいても、第1作動テーブル116aと同様に、各ラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されて第1大入賞口18又は第2大入賞口55が開放されるまでのインターバル時間が、0秒に設定されている。
特別図柄X3が決定されると、図13(c)に示すように、第3作動テーブル116cを参照して特別遊技が実行される。この第3作動テーブル116cにおいては、1ラウンド、2ラウンド、及び、5ラウンド〜16ラウンドの各ラウンド遊技は、第2大入賞口55が29.0秒開放するか又は第2大入賞口55に9個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了し、3ラウンドのラウンド遊技(所定のラウンド遊技)は、第1大入賞口18が25.0秒開放するか又は第1大入賞口18に1個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了し、4ラウンドのラウンド遊技(特定ラウンド遊技)は、第2大入賞口55が29.0秒開放するか又は第2大入賞口55に9個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するように設定されている。
そして、1ラウンド及び2ラウンドの各ラウンド遊技中における第2開閉部材55bの開閉パターン、及び、可動部材74の変位パターンはいずれも、第1作動テーブル116a及び第2作動テーブル116bと同様に設定されている。すなわち、第2開閉部材55bは29.0秒の開放が1回行われ、可動部材74は第1位置に維持されるようになっている。
また、3ラウンドのラウンド遊技中における第1開閉部材18bの開閉パターン、並びに、4ラウンドのラウンド遊技中における第2開閉部材55bの開閉パターン及び可動部材74の変位パターンはいずれも、第2作動テーブル116bと同様に設定されている。すなわち、3ラウンドのラウンド遊技においては、第1開閉部材18bについて、1.0秒開放された後に5.0秒閉鎖されるという開閉動作が25回行われるようになっている。4ラウンドのラウンド遊技中においては、第2開閉部材55bについて、0.1秒開放された後に2.0秒閉鎖され、再度28.9秒開放されるという開閉動作が行われ、可動部材74について、第2位置に0.1秒維持された後に第1位置に2.0秒維持され、再度第2位置に28.9秒維持されるという回動動作が行われる。
さらに、5ラウンド〜16ラウンドの各ラウンド遊技中における第2開閉部材55bの開閉パターン、及び、可動部材74の変位パターンはいずれも、上述の1ラウンド及び2ラウンドにおける内容と同様に設定されている。すなわち、第2開閉部材55bは29.0秒の開放が1回行われ、可動部材74は第1位置に維持されるようになっている。
また、第3作動テーブル116cにおいても、第1作動テーブル116aや第2作動テーブル116bと同様に、各ラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されて第1大入賞口18又は第2大入賞口55が開放されるまでのインターバル時間が、0秒に設定されている。
以上のように、特別図柄X2又は特別図柄X3が決定された場合には、4ラウンドのラウンド遊技中において、第2大入賞口55が28.9秒連続して開放されるとともに、可動部材74が第2位置に28.9秒連続して維持されるため、この間に、ほぼ確実に特定数(1個)の遊技球を特定領域57へ進入させることができるようになっている。
これに対して、特別図柄X1が決定された場合には、4ラウンドのラウンド遊技中において、第2大入賞口55が0.1秒開放されるとともに、可動部材74が第2位置に0.1秒維持される。しかし、0.1秒の開放の間に第2大入賞口55へ遊技球を入球させることは極めて困難である。また、上述の如く、第2大入賞口55へ入球した遊技球が、可動部材74の設けられている分岐位置へ到達するまでにかかる時間はおよそ1秒となっているため、仮に第2大入賞口55へ遊技球が入球したとしても、この遊技球が分岐位置に到達するよりも前に可動部材74は第1位置へ変位するため、特定領域57へ遊技球が進入することは極めて困難である。したがって、特別図柄X1が決定された場合には、4ラウンドのラウンド遊技中に、遊技球を特定領域57へ進入させることはほぼ不可能となっている。
遊技状態設定テーブル117は、特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態を設定するためのものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技中に特定領域57へ特定数(1個)の遊技球が進入したか否かに応じて、特別遊技の終了後の遊技状態が決定されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図14(a)及び(b)に示すように、遊技状態設定テーブル117として、特別遊技中に特定領域57へ特定数の遊技球が進入した場合に参照される第1状態設定テーブル117aと、特別遊技中に特定領域57へ特定数の遊技球が進入しなかった場合に参照される第2状態設定テーブル117bと、が設けられている。
具体的には、図14(a)に示すように、特別遊技中に特定領域57へ特定数の遊技球が進入した場合には、決定された特別図柄の種類に関係なく、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されると同時に、時短遊技状態に設定される。そして、高確率遊技状態の継続回数(以下、高確回数という)が10000回に設定されるとともに、時短遊技状態の継続回数(以下、時短回数という)が10000回に設定される。すなわち、この場合には、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態に設定され(高確率時短遊技状態へ移行し)、大当たりの抽選の結果が10000回導出されるまで、高確率時短遊技状態が継続する。
なお、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/58.6となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、高確率時短遊技状態が継続することとなる。
また、図14(b)に示すように、特別遊技中に特定領域57へ特定数の遊技球が進入しなかった場合には、決定された特別図柄の種類に関係なく、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定されると同時に、時短遊技状態に設定される。そして、時短回数が30回に設定される。すなわち、この場合には、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率時短遊技状態に設定され(低確率時短遊技状態へ移行し)、大当たりの抽選の結果が30回導出されるまで、低確率時短遊技状態が継続する。
そして、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率時短遊技状態に設定された場合、この遊技状態の継続中に大当たりに当選することなく、30回の大当たりの抽選の結果がすべてハズレとなると、時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されるため、遊技状態は通常遊技状態に変更されることとなる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、特別図柄X2又は特別図柄X3が決定された場合には、4ラウンドのラウンド遊技中(特定ラウンド遊技中)に特定数の遊技球を特定領域57へ進入させることができる。したがって、特別図柄X2又は特別図柄X3が決定された場合には、ほぼ確実に、特別遊技の終了後の遊技状態が、高確率時短遊技状態に設定されることとなる。これに対して、特別図柄X1が決定された場合には、4ラウンドのラウンド遊技中に特定数の遊技球を特定領域57へ進入させることができない。したがって、特別図柄X1が決定された場合には、ほぼ確実に、特別遊技の終了後の遊技状態が、低確率時短遊技状態に設定されることとなる。
またここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、3ラウンドのラウンド遊技(所定のラウンド遊技)においては第1大入賞口18が開放され、その次の4ラウンドのラウンド遊技(特定ラウンド遊技)においては、第1大入賞口18よりも下流に位置する第2大入賞口55が開放される。そして、大当たりの抽選により特別図柄X2又は特別図柄X3が決定された場合には、3ラウンドのラウンド遊技は、第1大入賞口18が25.0秒開放するか、又は、4ラウンドのラウンド遊技の終了条件である第2大入賞口55への遊技球の入球数(所定数である9個)よりも少ない1個の遊技球が第1大入賞口18に入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するとともに、第1大入賞口18は、ラウンド遊技の終了条件である上述の25.0秒の開放時間よりも短い短開放時間(1.0秒)での開放と所定の閉鎖時間(5.0)秒での閉鎖とを繰り返す開閉パターンで開閉するようになっている。これにより、3ラウンドのラウンド遊技においては、当該ラウンド遊技が開始され第1大入賞口18が開放してから、第1大入賞口18の開放時間の合計が25.0秒に達するまでの総時間は145.0秒となっている。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、特別図柄X2又は特別図柄X3が決定された場合において、3ラウンドのラウンド遊技の実行中に第1大入賞口18へ遊技球を入球させることができないようなとき(球詰まり等のトラブルが発生しているとき)には、ラウンド遊技が終了するまでに145.0秒の時間がかかるため、この3ラウンドのラウンド遊技は他のラウンド遊技と比較して終了し難いようになっている。したがって、本形態に係るパチンコ機Pでは、ラウンド遊技の進行状況を確認することにより、球詰まり等のトラブルが発生していることを3ラウンドのラウンド遊技中に把握し易くなっているとともに、このようなトラブルを3ラウンドのラウンド遊技が終了するまでに解消し易いようになっている。
これに対して、第1大入賞口18へ遊技球を入球させることができるとき(球詰まり等のトラブルが発生していないとき)には、第1大入賞口18へ1個の遊技球が入球すればラウンド遊技が終了するため、この3ラウンドのラウンド遊技は他のラウンド遊技と比較して終了し易いようになっているとともに、第1大入賞口18へ遊技球を入球させることができる状況をそのまま維持し易いようになっている。
このように、本形態に係るパチンコ機Pによれば、特別図柄X2又は特別図柄X3が決定された場合には、第1大入賞口18へ遊技球を入球させることができる状況下で4ラウンドのラウンド遊技が開始し易いようになっているため、当該ラウンド遊技中に特定領域57へ特定数の遊技球をより確実に進入させることができるのである。
また、第1大入賞口18へ遊技球を入球させることができる状況下で4ラウンドのラウンド遊技が開始し易いことから、第1大入賞口18が開放されかつ可動部材74が第2位置へ維持されているにもかかわらず特定領域57へ遊技球を進入させることができない状況の発生を考慮して、4ラウンドのラウンド遊技の開始から終了までの時間が長くなるような設定を行う必要が無い。したがって、本形態に係るパチンコ機Pによれば、特定領域57へ遊技球を進入させることが可能となる4ラウンドのラウンド遊技の実行時間を短縮化することができ、4ラウンドのラウンド遊技の進行が間延びしないようにすることができるのである。
さらに、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、3ラウンドのラウンド遊技が終了してから4ラウンドのラウンド遊技が開始されるまでのインターバル時間は0秒に設定されている。ここで、3ラウンドのラウンド遊技中においては、第1大入賞口18へ遊技球を入球させるために遊技者は連続して遊技球の打ち出しを行うため、第1大入賞口18へ遊技球が入球し3ラウンドのラウンド遊技が終了した時点で、既に何球かの遊技球が第1大入賞口18へ打ち出されていることとなる。すると、上述のようにインターバル時間は0秒に設定されていることから、3ラウンドのラウンド遊技が終了するとすぐに4ラウンドのラウンド遊技が開始され、第1大入賞口18よりも下流に位置する第2大入賞口55の開閉が開始されるため、既に第1大入賞口18へ打ち出されていた遊技球が第2大入賞口55へ入球できることとなる。すなわち、4ラウンドのラウンド遊技が開始されるよりも前に打ち出された遊技球(3ラウンドのラウンド遊技中に打ち出された遊技球)が第2大入賞口55へ入球できる可能性があるため、より確実に、特定数の遊技球を特定領域57へ進入させることができるのである。
次に、普図遊技に関する処理について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球がゲート20を通過すると、第2始動入賞口16の可動片16bを作動させて当該可動片16bを開くか否かを決定する普通図柄の抽選が行われる。そして、この普通図柄の抽選によって当たりとなると、可動片16bが開き、第2始動入賞口16が開状態となるため、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
この普通図柄の抽選は、遊技球がゲート20を通過することを契機に取得される当たり決定乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための当たり決定乱数判定テーブル118に基づいて、行われる。
そして、遊技球がゲート20を通過すると、上述の当たり決定乱数が取得されるとともに、当該乱数値がメインRAM103の普図保留記憶領域に4個を上限として記憶されるようになっている。具体的には、この普図保留記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、ゲート20の通過順に、第1記憶部から記憶されるようになっている。また、既にいくつかの記憶部に当たり決定乱数が記憶されている場合には、空きの記憶部のうち最も番号の小さい記憶部に当たり決定乱数が記憶されるようになっている。そして、普図保留記憶領域に既に4個の当たり決定乱数が記憶されている場合に、遊技球がゲート20を通過しても、この通過に係る当たり決定乱数は普図保留記憶領域に記憶されない。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、当たり決定乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、普図保留記憶領域に記憶されている当たり決定乱数の数(以下、普図保留数という)は、普図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
また、当たり決定乱数判定テーブル118は、普通図柄の抽選により当たりか否かの判定を行うためのものであって、図15(a)及び(b)に示すように、非時短遊技状態(すなわち、通常遊技状態)において参照される非時短判定テーブル118aと、時短遊技状態(すなわち、高確率時短遊技状態、低確率時短遊技状態)において参照される時短判定テーブル118bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技球がゲート20を通過すると、0〜65535の数値範囲内で1個の当たり決定乱数が取得される。そして、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が非時短遊技状態であれば、非時短判定テーブル118aが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された非時短判定テーブル118aとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。また、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短判定テーブル118bが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された時短判定テーブル118bとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。
この非時短判定テーブル118aによれば、当たり決定乱数が1であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、2〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この非時短判定テーブル118aにおいて当たりとなる確率は1/65536となる。
また、時短判定テーブル118bによれば、当たり決定乱数が1〜65000であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、65001〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この時短判定テーブル118bにおいて当たりとなる確率は65000/65536、すなわち、およそ99/100となる。
なお、普通図柄の抽選によって当たりとなった場合には当たり図柄が決定され、ハズレとなった場合にはハズレ図柄が決定される。
また、本形態に係るパチンコ機Pは、普通図柄の変動パターンの決定や、可動片16bの開閉の制御を行うためのテーブルとして、普通図柄変動パターン決定テーブル119、及び、第2始動入賞口開放制御テーブル120等を備えている。
普通図柄変動パターン決定テーブル119は、普通図柄の変動パターンを決定するためのものである。上述のように、ゲート20を遊技球が通過することにより普通図柄の抽選が行われると、この普通図柄変動パターン決定テーブル119に基づいて普通図柄の変動パターンが決定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図16に示すように、遊技状態が非時短遊技状態の場合には変動時間が3秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態の場合には変動時間が0.6秒に決定される。そして、変動時間が決定されると、この決定された変動時間の間、普通図柄表示装置32(図3参照)が点滅表示される。そして、普通図柄の抽選により当たりとなって当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレとなってハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
また、第2始動入賞口開放制御テーブル120は、第2始動入賞口16に設けられた可動片16bの作動を制御するために参照されるものである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、普通図柄表示装置32が点灯すると、第2始動入賞口16の可動片16bが、第2始動入賞口開放制御テーブル120に定められた態様で開閉するようになっている。具体的には、遊技状態が非時短遊技状態の場合には、図17に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが0.2秒(=0.2秒×1回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが0.2秒開放される。また、遊技状態が時短遊技状態の場合には、図17に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが2.4秒(=1.2秒×2回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが合計2.4秒開放される。
以上のように、非時短遊技状態と時短遊技状態とには、それぞれ、第2始動入賞口16を開閉するための条件が定められており、この条件の内容により、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動入賞口16に遊技球が入球しやすくなっている。すなわち、時短遊技状態においては、遊技球がゲート20を通過する限りにおいて、次々と普通図柄の抽選が行われ、第2始動入賞口16が頻繁に開放されるため、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら、大当たりの抽選の機会を獲得できることとなる。
(パチンコ機Pにおける遊技の進行の概要)
次に、上述の特図遊技、普図遊技及び特別遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
まず、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板により電源が供給されると、メインCPU101にシステムリセットが発生し、メインCPU101は、図18のフローチャートに示すメイン処理を実行する。
ステップ100において、メインCPU101は、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM102から起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM103に記憶されるフラグなどを初期化したり、副制御基板300に送信する各種のコマンドを、メインRAM103に設けられた演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。そして、次のステップ101に進む。
ステップ101において、メインCPU101は、当たり図柄乱数を更新する際に参照される当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新を行う。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値を決定するためのものである。すなわち、当たり図柄乱数は、更新を開始する時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として更新が行われる。そして、この乱数範囲を1周すると、その時点における当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として、当たり図柄乱数の更新が継続されるようになっている。そして、次のステップ102に進む。
ステップ102において、メインCPU101は、変動演出パターンを決定するための乱数(以下、変動演出用乱数という)である、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、及び、変動パターン乱数を更新する。そして、ステップ102の処理が終了すると、以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップ101とステップ102の処理を繰り返し実行する。
次に、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(本形態に係るパチンコ機Pでは、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図19のフローチャートに示すタイマ割込処理が実行される。
ステップ200において、メインCPU101は、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を実行する。そして、次のステップ201に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、主制御基板100のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ201において、メインCPU101は、当たり図柄乱数の更新を行う。具体的には、乱数カウンタを「1」加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを「0」に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、第1大入賞口検出センサ18a、第2大入賞口検出センサ55a、特定領域検出センサ57a、一般領域検出センサ58aに入力があったか否かを判定し、これに基づいて所定の処理を行うセンサ検出時処理を実行する。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、メインCPU101は、特図遊技及び特別遊技に関する制御を行うための特図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、メインCPU101は、普図遊技に関する制御を行うための普図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ205に進む。
ステップ205において、メインCPU101は、各種エラーの発生や解除に関する制御を行うためのエラー関連処理を実行する。具体的には、前扉3の開放に基づく扉開放コマンドや、受皿7の満タン状態に基づく受皿満タンコマンド等を、主制御基板100が受信した場合に、メインCPU101は、対応するエラー指定コマンド(たとえば、扉開放指定コマンド、満タン状態指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶(セット)する。また、上述のコマンドを主制御基板100が受信しなくなった場合に、メインCPU101は、対応するエラー解除指定コマンド(たとえば、扉閉鎖指定コマンド、満タン解除指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ206に進む。
ステップ206において、一般入賞口検出センサ14a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、第1大入賞口検出センサ18a、第2大入賞口検出センサ55aからの検出信号がメインCPU101に入力された場合に、当該メインCPU101は、それぞれの検出信号に対応する払出個数指定コマンドを発射払出制御基板200に送信する払出制御処理を実行する。なお、後述するように、上述の各検出信号がメインCPU101に入力されると、当該メインCPU101は、それぞれの検出信号に対応して設けられている賞球カウンタを更新し、発射払出制御基板200により賞球の払い出しが行われると、当該払い出しごとに主制御基板100に払い出しコマンドが送信され、メインCPU101は、当該払い出しコマンドを受信すると、賞球カウンタを減算する。そして、次のステップ207に進む。
ステップ207において、メインCPU101は、パチンコ機Pの遊技状態を当該パチンコ機Pの外部に出力するための外部情報データ、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉するための始動入賞口ソレノイドデータ、第1大入賞口18又は第2大入賞口55の開閉を制御するための大入賞口ソレノイドデータ、可動部材74の変位(回動)を制御するための可動部材ソレノイドデータ、各種表示装置(第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39及び普通図柄保留表示装置33)の表示データ等の作成を実行する。そして、次のステップ208に進む。
ステップ208において、メインCPU101は、出力制御処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、上述のステップ207で作成した各データの信号を対応するポートへ出力するポート出力処理、及び、演出用伝送データ格納領域に記憶されたコマンドを副制御基板300へ送信するコマンド送信処理を実行する。そして、主制御基板100のタイマ割込処理を終了する。
次に、上述したステップ202のセンサ検出時処理について、図20のフローチャートを参照して説明する。
ステップ300において、メインCPU101は、遊技球がゲート20を通過したことに基づいて、普通図柄の抽選を行うためのゲート検出時処理を実行する。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、メインCPU101は、遊技球が第1始動入賞口15を通過したことに基づいて、対応する賞球カウンタを更新し、大当たりの抽選を行うための第1始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ302に進む。
ステップ302において、メインCPU101は、遊技球が第2始動入賞口16を通過したことに基づいて、対応する賞球カウンタを更新し、大当たりの抽選を行うための第2始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ303に進む。
ステップ303において、メインCPU101は、第1大入賞口検出センサ18aからの検出信号が入力されたか否かを判定し、第1大入賞口検出センサ18aからの検出信号が入力されたと判定した場合に、対応する賞球カウンタを更新するとともに、第1大入賞口18へ入球した遊技球の数をカウントする(具体的には、メインRAM103に設けられた第1大入賞口入球カウンタ(特に図示しておらず)の値を1インクリメントする)第1大入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ304に進む。
ステップ304において、メインCPU101は、第2大入賞口検出センサ55aからの検出信号が入力されたか否かを判定し、第2大入賞口検出センサ55aからの検出信号が入力されたと判定した場合に、対応する賞球カウンタを更新するとともに、第2大入賞口55へ入球した遊技球の数をカウントする(具体的には、メインRAM103に設けられた第2大入賞口入球カウンタ(特に図示しておらず)の値を1インクリメントする)第2大入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ305に進む。
ステップ305において、メインCPU101は、特定数の遊技球が特定領域57へ進入したことに基づいて、特別遊技終了後の遊技状態を設定するための特定領域検出時処理を実行する。そして、次のステップ306に進む。
ステップ306において、メインCPU101は、一般領域検出センサ58aからの検出信号が入力されたか否かを判定し、一般領域検出センサ58aからの検出信号が入力されたと判定した場合に、一般領域58へ進入した遊技球の数をカウントする(具体的には、メインRAM103に設けられた一般領域進入カウンタ(特に図示しておらず)の値を1インクリメントする)一般領域検出時処理を実行する。そして、センサ検出時処理を終了する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、メインCPU101は、特別遊技の終了時に、当該特別遊技中に第2大入賞口55へ入球した遊技球の総数と、当該特別遊技中に特定領域57へ進入した遊技球及び一般領域58へ進入した遊技球の合計数とが一致するか否かを判定する。そして、一致していないと判定した場合には、何らかのゴト行為や機器の故障等が発生したものとして、演出表示装置21や音声出力装置10により所定のエラー出力を行う不一致エラー処理を実行するようになっている。
次に、上述したステップ300のゲート検出時処理について、図21のフローチャートを参照して説明する。
ステップ400において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ401に進む。
ステップ401において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における普図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、当該値が4未満であると判定した場合、次のステップ402に進む。
ステップ402において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ403に進む。
ステップ403において、メインCPU101は、現時点の当たり決定乱数を取得して普図保留記憶領域に記憶し、ゲート検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ301の第1始動入賞口検出時処理について、図22のフローチャートを参照して説明する。
ステップ500において、メインCPU101は、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ501に進む。
ステップ501において、メインCPU101は、対応する賞球カウンタに、払い出される所定個数の賞球数を加算することにより、当該賞球カウンタの値を更新する。そして、次のステップ502に進む。
ステップ502において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第1特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ503に進む。
ステップ503において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ504に進む。
ステップ504において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ505に進む。
ステップ505において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された当たり図柄乱数を取得して、上述のステップ504で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ506に進む。
ステップ506において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ504で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ507に進む。
ステップ507において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチモード決定乱数を取得して、上述のステップ504で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ508に進む。
ステップ508において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ504で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第1保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ509に進む。
ステップ509において、メインCPU101は、第1特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶し、第1始動入賞口検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ302の第2始動入賞口検出時処理について、図23のフローチャートを参照して説明する。
ステップ600において、メインCPU101は、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ601に進む。
ステップ601において、メインCPU101は、対応する賞球カウンタに、払い出される所定個数の賞球数を加算することにより、当該賞球カウンタの値を更新する。そして、次のステップ602に進む。
ステップ602において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第2特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ603に進む。
ステップ603において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ604に進む。
ステップ604において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ605に進む。
ステップ605において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された当たり図柄乱数を取得して、上述のステップ604で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ606に進む。
ステップ606において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ604で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ607に進む。
ステップ607において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチモード決定乱数を取得して、上述のステップ604で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ608に進む。
ステップ608において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ604で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第2保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ609に進む。
ステップ609において、メインCPU101は、第2特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶し、第2始動入賞口検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ305の特定領域検出時処理について、図24のフローチャートを参照して説明する。
ステップ650において、メインCPU101は、特定領域検出センサ57aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、特定領域検出センサ57aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、特定領域検出時処理を終了する。一方、特定領域検出センサ57aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ651に進む。
ステップ651において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられ、特定領域57へ進入した遊技球の数をカウントするための特定領域進入カウンタの値を1インクリメントする。そして、次のステップ652に進む。
ステップ652において、メインCPU101は、特定領域進入カウンタの値が特定数(本形態では1)に達したか否かを判定する。そして、特定領域進入カウンタの値が特定数に達していないと判定した場合、特定領域検出時処理を終了する。一方、特定領域進入カウンタの値が特定数に達したと判定した場合、次のステップ653に進む。
ステップ653において、メインCPU101は、特別遊技中において特定領域57へ特定数(1個)の遊技球が進入したことを示す進入フラグをオンにする。そして、次のステップ654に進む。
ステップ654において、メインCPU101は、特別遊技中において特定領域57へ特定数の遊技球が進入したことを副制御基板300へ伝達するための進入コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。そして、特定領域検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ203の特図関連制御処理について、図25のフローチャートを参照して説明する。
ステップ700において、メインCPU101は、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、当該特図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この実行フェーズデータは、後述する特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、後述する特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、後述する停止後処理の実行を示すデータ「02」と、後述する特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」と、後述する特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ700でロードした実行フェーズデータの値に基づき、特別図柄変動開始処理(ステップ701)、特別図柄変動停止処理(ステップ702)、停止後処理(ステップ703)、特別遊技制御処理(ステップ704)又は特別遊技終了処理(ステップ705)のいずれかを実行する。そして、特図関連制御処理を終了する。
次に、上述したステップ701の特別図柄変動開始処理について、図26のフローチャートを参照して説明する。
ステップ800において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「00」でないと判定した場合、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「00」であると判定した場合、次のステップ801に進む。
ステップ801において、メインCPU101は、第2保留記憶領域の記憶部に第2特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第2特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第2特図乱数が記憶されていると判定した場合、ステップ804に進む。一方、第2特図乱数が記憶されていないと判定した場合、次のステップ802に進む。
ステップ802において、メインCPU101は、第1保留記憶領域の記憶部に第1特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第1特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合、ステップ811に進む。一方、第1特図乱数が記憶されていると判定した場合、次のステップ803に進む。
ステップ803において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第1保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第1保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
また、上述のステップ801で第2特図乱数が記憶されていると判定した場合に進むステップ804において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第2保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第2保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第2保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、次のステップ805に進む。
ステップ805において、メインCPU101は、大当たり決定乱数判定テーブル110のうち、現時点の遊技状態に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。そして、次のステップ806に進む。
ステップ806において、メインCPU101は、特別図柄の種別を決定する特別図柄決定処理を実行する。具体的には、上述のステップ805における抽選の結果が大当たりであった場合には、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数がいずれの始動入賞口への遊技球の入球によるものか(すなわち、第1始動入賞口15か、又は、第2始動入賞口16か)を確認した上で、これに応じた当たり図柄乱数判定テーブル111を選択し、選択したテーブルと、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶された当たり図柄乱数とに基づいて、特別図柄の種別を決定する。一方、上述のステップ805における抽選の結果がハズレであった場合には、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数が第1始動入賞口15への遊技球の入球によるものであれば特別図柄Y1を決定し、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数が第2始動入賞口16への遊技球の入球によるものであれば特別図柄Y2を決定する。そして、決定した特別図柄に対応するデータを、メインRAM103の所定の一時記憶領域に記憶する。また、この特別図柄決定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。そして、次のステップ807に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pの特別図柄変動開始処理では、第1特図乱数及び第2特図乱数の双方が記憶されている場合には、第1特図乱数よりも第2特図乱数が優先的に処理されるようになっているが、これに限定されるものではなく、第2特図乱数よりも第1特図乱数を優先的に処理してもよいし、保留記憶領域に記憶された順に処理してもよい。
ステップ807において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板300に送信されることとなる。そして、次のステップ808に進む。
ステップ808において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数に基づいて、変動演出パターンの決定に係る変動演出パターン決定処理を実行する。そして、次のステップ809に進む。
ステップ809において、メインCPU101は、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31で特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1特図乱数に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示装置30が点滅表示を開始し、また、第2特図乱数に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示装置31が点滅表示を開始する。ここで、点滅表示とは、各表示装置において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特図乱数が第1保留記憶領域に記憶されている場合には、第1特図保留数を認識できる態様で第1特図保留表示装置38が表示され、第2特図乱数が第2保留記憶領域に記憶されている場合には、第2特図保留数を認識できる態様で第2特図保留表示装置39が表示されるようになっている。そして、第1特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1特図保留数が1つ減ることを示すように、第1特図保留表示装置38が表示制御され、第2特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2特図保留数が1つ減ることを示すように、第2特図保留表示装置39が表示制御される。
そして、次のステップ810に進む。
ステップ810において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、実行フェーズデータに「01」をセットし、特別図柄変動開始処理を終了する。
また、上述のステップ802で第1保留記憶領域に第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合に進むステップ811において、メインCPU101は、変動表示が行われていないことに基づき、演出表示装置21においてデモ表示を行うためのデモ判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、所定時間の間、特別図柄の変動表示が行われない場合に、演出表示装置21にデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別変動開始処理を終了する。
次に、上述したステップ808の変動演出パターン決定処理について、図27のフローチャートを参照して説明する。
ステップ900において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ903に進む。一方、大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ901に進む。
ステップ901において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された大当たり図柄、及び、現時点の遊技状態を確認する。そして、次のステップ902に進む。
ステップ902において、メインCPU101は、上述のステップ901で確認した大当たり図柄、及び、遊技状態に基づいて、対応するリーチモード決定乱数判定テーブル113(大当たり用判定テーブル)を選択する。そして、ステップ907に進む。
また、上述のステップ900で大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ903において、メインCPU101は、当該抽選の判定に係る始動入賞口の種別(すなわち、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数がいずれの始動入賞口への入球により取得されたものであるか)を確認するとともに、現時点の遊技状態、及び、現時点の保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)を確認する。そして、次のステップ904に進む。
ステップ904において、メインCPU101は、上述のステップ903で確認した始動入賞口の種別、遊技状態及び保留数に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル112を選択する。そして、次のステップ905に進む。
ステップ905において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数と上述のステップ904で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別を決定し、当該グループの種別を所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ906に進む。
ステップ906において、メインCPU101は、上述のステップ905で決定されたグループの種別に基づいて、リーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)を選択する。そして、次のステップ907に進む。
ステップ907において、メインCPU101は、上述のステップ902で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(大当たり用判定テーブル)又は上述のステップ906で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)と、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114を決定し、この決定された変動モード番号を所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ908に進む。
ステップ908において、メインCPU101は、上述のステップ907で決定された変動パターン抽選テーブル114を選択する。そして、次のステップ909に進む。
ステップ909において、メインCPU101は、上述のステップ908で選択された変動パターン抽選テーブル114と、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号を所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ910に進む。
ステップ910において、メインCPU101は、変動時間決定テーブル115と、所定の一時記憶領域に記憶された変動モード番号及び変動パターン番号とに基づいて、変動演出の変動時間を決定する。また、メインCPU101は、この決定された変動時間を変動時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ911に進む。
ステップ911において、メインCPU101は、所定の一時記憶領域に記憶された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドを生成し、所定の一時記憶領域に記憶された変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドを生成する。さらに、メインCPU101は、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、変動演出パターン決定処理を終了する。
次に、上述したステップ702の特別図柄変動停止処理について、図28のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1000において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「01」でないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「01」であると判定した場合、次のステップ1001に進む。
ステップ1001において、メインCPU101は、ステップ910で変動時間タイマカウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1002に進む。
ステップ1002において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄を、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、特別図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1003に進む。
ステップ1003において、メインCPU101は、特別図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1004に進む。
ステップ1004において、メインCPU101は、特別図柄を停止表示する停止表示時間を停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1005に進む。
ステップ1005において、メインCPU101は、特図関連制御処理において停止後処理が実行されるように、実行フェーズデータに「02」をセットする。そしてし、特別図柄変動停止処理を終了する。
次に、上述したステップ703の停止後処理について、図29のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1100において、メインCPU101は、実行フェーズデータが停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「02」でないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「02」であると判定した場合、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、メインCPU101は、上述のステップ1004で停止表示時間タイマカウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過していないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1102に進む。
ステップ1102において、メインCPU101は、時短回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、時短遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた時短回数記憶領域を更新する。この時短回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、時短遊技フラグをオフにする。これにより、遊技状態が非時短遊技状態に設定される。また、時短遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。そして、次のステップ1103に進む。
ステップ1103において、メインCPU101は、高確回数更新処理を行う。ここでは、メインCPU101は、現時点の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた高確回数記憶領域を更新する。この高確回数記憶領域には、高確率遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、高確遊技フラグをオフにする。これにより、遊技状態が低確率遊技状態に設定される。また、高確遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。そして、次のステップ1104に進む。
ステップ1104において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1110に進む。
一方、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1105に進む。
ステップ1105において、メインCPU101は、大当たり当選時に決定された大当たり図柄の種別(特別図柄X1、X2又はX3)を副制御基板300に伝達するための大当たり当選コマンドをセットする。なお、この大当たり当選コマンドには、大当たり当選時の遊技状態の情報を含んでもよく、当該情報を含む場合には、当該コマンドにより大当たり当選時の遊技状態も副制御基板300に伝達できることとなる。そして、ステップ1106に進む。
ステップ1106において、メインCPU101は、現時点の遊技状態をリセットする。そして、次のステップ1107に進む。
ステップ1107において、メインCPU101は、特別遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をオープニング時間タイマカウンタにセットするとともに、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1108に進む。
ステップ1108において、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄の種別に基づいて、メインRAM103にラウンド数をセットする。具体的には、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄が特別図柄X1又は特別図柄X2であれば、ラウンド数として「4」をセットし、停止表示されている大当たり図柄が特別図柄X3であれば、ラウンド数として「16」をセットする。そして、次のステップ1109に進む。
ステップ1109において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「03」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1104で停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1110において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を確認し、当該遊技状態を示す遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。なお、この遊技状態コマンドには、高確遊技フラグのオン又はオフの情報、時短遊技フラグのオン又はオフの情報、高確率遊技状態が終了するまでの残りの変動回数の情報、時短遊技状態が終了するまでの残りの変動回数の情報等も含まれている。そして、次のステップ1111に進む。
ステップ1111において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
次に、上述したステップ704の特別遊技制御処理について、図30のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1200において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「03」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「03」であると判定した場合、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、メインCPU101は、上述のステップ1107でオープニングタイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1202に進む。
ステップ1202において、メインCPU101は、この特別遊技制御処理において全ラウンド遊技が終了した後に行われる待機処理であるエンディング処理中であるか否かを判定する。そして、エンディング処理中であると判定した場合、ステップ1206に進む。一方、エンディング処理中でないと判定した場合、次のステップ1203に進む。
ステップ1203において、メインCPU101は、各ラウンド遊技における第1大入賞口18や第2大入賞口55の開閉制御、可動部材74の回動制御等を行うラウンド遊技制御処理を実行する。そして、次のステップ1204に進む。
ステップ1204において、メインCPU101は、全ラウンド遊技が終了したか否かを判定する。そして、全ラウンド遊技が終了していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、全ラウンド遊技が終了したと判定した場合、次のステップ1205に進む。
ステップ1205において、メインCPU101は、全ラウンド遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をエンディングタイマカウンタにセットし、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別遊技制御処理を終了する。
また、上述のステップ1202でエンディング処理中であると判定した場合に進むステップ1206において、メインCPU101は、上述のステップ1205でエンディングタイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、当該エンディング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、当該エンディング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1207に進む。
ステップ1207において、メインCPU101は、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1208に進む。
ステップ1208において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技終了処理が実行されるように、実行フェーズデータに「04」をセットする。そして、特別遊技制御処理を終了する。
次に、上述したステップ1203のラウンド遊技制御処理について、図31のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1250において、メインCPU101は、最初のラウンド遊技(すなわち、1ラウンド)が開始された時点であるか否かを判定する。そして、1ラウンドが開始された時点でないと判定した場合、ステップ1254に進む。一方、1ラウンドが開始された時点であると判定した場合、次のステップ1251に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技中において、メインRAM103の所定の記憶領域に実行中のラウンド遊技のラウンド数が記憶されるようになっており、メインCPU101は、これに基づいて実行中のラウンド遊技が何ラウンド目であるかを把握できるようになっている。
ステップ1251において、メインCPU101は、ラウンド遊技が開始される旨を示す開始フラグをオンにする。そして、次のステップ1252に進む。
ステップ1252において、メインCPU101は、ラウンド遊技が終了した旨を示す終了フラグをオフにする。そして、次のステップ1253に進む。
ステップ1253において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄に対応する特別電動役物作動テーブル116を選択する。具体的には、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄がX1である場合には第1作動テーブル116aを選択し、停止表示されている特別図柄がX2である場合には第2作動テーブル116bを選択し、停止表示されている特別図柄がX3である場合には第3作動テーブル116cを選択する。
また、メインCPU101は、特別遊技が開始されたことを示す特別遊技開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1254に進む。
ステップ1254において、メインCPU101は、開始フラグがオンであるか否かを判定する。そして、開始フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ1259に進む。一方、開始フラグがオンであると判定した場合、次のステップ1255に進む。
ステップ1255において、メインCPU101は、開始フラグをオフにする。そして、次のステップ1256に進む。
ステップ1256において、メインCPU101は、ラウンド遊技の開始を示すラウンド開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。なお、このラウンド開始コマンドには、開始されたラウンド遊技のラウンド数の情報も含まれており、このラウンド開始コマンドにより、開始されたラウンド遊技のラウンド数を副制御基板300に伝達できるようになっている。そして、次のステップ1257に進む。
ステップ1257において、メインCPU101は、上述のステップ1253で選択した特別電動役物作動テーブル116を参照して、現時点のラウンド遊技に対応する第1大入賞口18又は第2大入賞口55の開放時間(すなわち、第1大入賞口ソレノイド18c又は第2大入賞口ソレノイド55cの通電時間)を大入賞口開放タイマカウンタにセットする。
具体的には、特別図柄X1が停止表示されている場合、現時点のラウンド遊技が1ラウンド又は2ラウンドのいずれかであったときは、第2大入賞口55の開放時間として29.0秒をセットし、現時点のラウンド遊技が3ラウンドであったときは、第1大入賞口18の開放時間として0.1秒をセットし、現時点のラウンド遊技が4ラウンドであったときは、第2大入賞口55の開放時間として0.1秒をセットする。また、特別図柄X2が停止表示されている場合、現時点のラウンド遊技が1ラウンド、2ラウンド又は4ラウンドのいずれかであったときは、第2大入賞口55の開放時間として29.0秒をセットし、現時点のラウンド遊技が3ラウンドであったときは、第1大入賞口18の開放時間として25.0秒をセットする。また、特別図柄X3が停止表示されている場合、現時点のラウンド遊技が1ラウンド、2ラウンド、4ラウンド〜16ラウンドのいずれかであったときは、第2大入賞口55の開放時間として29.0秒をセットし、現時点のラウンド遊技が3ラウンドであったときは、第1大入賞口18の開放時間として25.0秒をセットする。
そして、次のステップ1258に進む。
なお、ここで大入賞口開放タイマカウンタにセットされた開放時間は、上述のステップ200のタイマ更新処理で減算されるようになっている。
ステップ1258において、メインCPU101は、第1大入賞口18又は第2大入賞口55の開閉制御(すなわち、第1大入賞口ソレノイド18c又は第2大入賞口ソレノイド55cの通電制御)を開始する。具体的には、メインCPU101は、上述のステップ1253で選択した特別電動役物作動テーブル116及び上述の大入賞口開放タイマカウンタの値に基づいて、第1大入賞口18又は第2大入賞口55の開閉制御を行う。
また、メインCPU101は、第2大入賞口55が開放されるラウンド遊技においては、第2アタッカー装置54内に設けられた可動部材74を第1位置と第2位置との間で変位させる回動制御を行う。
たとえば、特別図柄X1が停止表示されている場合、1ラウンド又は2ラウンドの各ラウンド遊技中には、第2大入賞口55について、29.0秒の開放が1回行われるとともに、可動部材74が第1位置に維持される(変位は行われない)。また、3ラウンドのラウンド遊技中には、第1大入賞口18について、0.1秒の開放が1回行われる。さらに、4ラウンドのラウンド遊技中には、第2大入賞口55について、0.1秒の開放が1回行われるとともに、可動部材74が第2位置に0.1秒維持される。
また、特別図柄X2が停止表示されている場合、1ラウンド又は2ラウンドの各ラウンド遊技中には、第2大入賞口55について、29.0秒の開放が1回行われるとともに、可動部材74が第1位置に維持される。また、3ラウンドのラウンド遊技中には、第1大入賞口18について、1.0秒の開放及び5.0秒の閉鎖が繰り返し25回行われる。さらに、4ラウンドのラウンド遊技中には、第2大入賞口55について、0.1秒の開放、2.0秒の閉鎖、28.9秒の開放が順に1回ずつ行われるとともに、可動部材74が、第2位置に0.1秒維持された後、第1位置に2.0秒維持され、その後第2位置に28.9秒維持される。
また、特別図柄X3が停止表示されている場合、1ラウンド、2ラウンド、5ラウンド〜16ラウンドの各ラウンド遊技中には、第2大入賞口55について、29.0秒の開放が1回行われるとともに、可動部材74が第1位置に維持される。また、3ラウンドのラウンド遊技中には、第1大入賞口18について、1.0秒の開放及び5.0秒の閉鎖が繰り返し25回行われる。さらに、4ラウンドのラウンド遊技中には、第2大入賞口55について、0.1秒の開放、2.0秒の閉鎖、28.9秒の開放が順に1回ずつ行われるとともに、可動部材74が、第2位置に0.1秒維持された後、第1位置に2.0秒維持され、その後第2位置に28.9秒維持される。
そして、次のステップ1259に進む。
ステップ1259において、メインCPU101は、終了フラグがオンであるか否かを判定する。そして、終了フラグがオンであると判定した場合、ステップ1265に進む。一方、終了フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、次のステップ1260に進む。
ステップ1260において、メインCPU101は、上述のステップ1257で大入賞口開放タイマカウンタにセットされた開放時間の経過、若しくは、第1大入賞口18又は第2大入賞口55への所定の終了入球数(すなわち、所定数。第1大入賞口18においては1個、第2大入賞口55においては9個)の遊技球の入球のいずれかの条件を満たしたか否かを判定する。そして、いずれの条件も満たしていないと判定した場合、ラウンド遊技制御処理を終了する。一方、いずれかの条件を満たしたと判定した場合、次のステップ1261に進む。
ステップ1261において、メインCPU101は、終了フラグをオンにする。そして、次のステップ1262に進む。
ステップ1262において、メインCPU101は、ラウンド遊技の終了を示すラウンド終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1263に進む。
ステップ1263において、メインCPU101は、第1大入賞口18又は第2大入賞口55の開閉制御(第1大入賞口ソレノイド18c又は第2大入賞口ソレノイド55cの通電制御)を終了する。また、メインCPU101は、第2大入賞口55が開放されるラウンド遊技においては、可動部材74の回動制御を終了する。そして、次のステップ1264に進む。
ステップ1264において、メインCPU101は、上述のステップ1253で選択した特別電動役物作動テーブル116を参照して、各ラウンド遊技の終了後に設定されるインターバル時間(本形態では0秒)をインターバルタイマカウンタにセットする。そして、ラウンド遊技制御処理を終了する。
ここでインターバルタイマカウンタにセットされたインターバル時間は、上述のステップ200のタイマ更新処理で減算されるようになっている。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、インターバル時間は0秒であるため、インターバルタイマカウンタの値は0のままとなる。なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、インターバル時間の計時に関する処理を全て行わないように設定してもよい。
また、上述のステップ1259で終了フラグがオンであると判定した場合に進むステップ1265において、メインCPU101は、上述のステップ1264でインターバルタイマカウンタにセットされたインターバル時間が経過したか否かを判定する。そして、インターバル時間が経過していないと判定した場合、ラウンド遊技制御処理を終了する。一方、インターバル時間が経過したと判定した場合、次のステップ1266に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、インターバル時間は0秒であるため、常にインターバル時間が経過したと判定されることとなる。
ステップ1266において、メインCPU101は、終了フラグをオフにする。そして、次のステップ1267に進む。
ステップ1267において、メインCPU101は、開始フラグをオンにする。そして、ラウンド遊技制御処理を終了する。
次に、上述したステップ705の特別遊技終了処理について、図32のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1300において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「04」でないと判定した場合、特別遊技終了処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「04」であると判定した場合、次のステップ1301に進む。
ステップ1301において、メインCPU101は、進入フラグがオンであるか否かを判定する。そして、進入フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ1307に進む。一方、進入フラグがオンであると判定した場合、次のステップ1302に進む。
ステップ1302において、メインCPU101は、高確遊技フラグをオンにする。これにより、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定される。そして、次のステップ1303に進む。
ステップ1303において、メインCPU101は、第1状態設定テーブル117aを参照して、高確回数として「10000」をセットする。すなわち、高確回数記憶領域に「10000」が記憶される。そして、次のステップ1304に進む。
ステップ1304において、メインCPU101は、時短遊技フラグをオンにする。これにより、特別遊技の終了後の遊技状態が時短遊技状態に設定される。そして、次のステップ1305に進む。
ステップ1305において、メインCPU101は、第1状態設定テーブル117aを参照して、時短回数として「10000」をセットする。すなわち、時短回数記憶領域に「10000」が記憶される。そして、次のステップ1306に進む。
ステップ1306において、メインCPU101は、進入フラグをオフにする。また、メインCPU101は、第1大入賞口カウンタ、第2大入賞口カウンタ、特定領域進入カウンタ、一般領域進入カウンタ等の各種カウンタの値をクリア(リセット)する。そして、ステップ1310に進む。
また、上述のステップ1301で進入フラグがオンでないと判定した場合に進むステップ1307において、メインCPU101は、高確遊技フラグをオフにする。これにより、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定される。そして、次のステップ1308に進む。
ステップ1308において、メインCPU101は、時短遊技フラグをオンにする。そして、次のステップ1309に進む。
ステップ1309において、メインCPU101は、第2状態設定テーブル117bを参照して、時短回数として「30」をセットする。すなわち、時短回数記憶領域に「30」が記憶される。そして、次のステップ1310に進む。
ステップ1310において、メインCPU101は、上述のステップ1302、ステップ1304、ステップ1307、ステップ1308で設定された遊技状態に応じて、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドには、上述のステップ1302又はステップ1307で設定された高確遊技フラグのオン又はオフの情報、上述のステップ1304又はステップ1308で設定された時短遊技フラグのオン又はオフの情報、高確回数の情報、時短回数の情報等が含まれている。そして、次のステップ1311に進む。
ステップ1311において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
次に、上述したステップ204の普図関連制御処理について、図33のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1400において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この普図実行フェーズデータは、後述する普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、後述する普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、後述する普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、後述する可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ1400でロードした普図実行フェーズデータの値に基づき、普通図柄変動開始処理(ステップ1401)、普通図柄変動停止処理(ステップ1402)、普通図柄停止後処理(ステップ1403)又は可動片制御処理(ステップ1404)のいずれかを実行する。そして、普図関連制御処理を終了する。
次に、上述したステップ1401の普通図柄変動開始処理について、図34のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1500において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示す「10」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「10」でないと判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「10」であると判定した場合、次のステップ1501に進む。
ステップ1501において、メインCPU101は、普図保留記憶領域に当たり決定乱数が記憶されているか否か、すなわち、普図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、普図保留数カウンタが「1」以上でない(すなわち、「0」)と判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図保留数カウンタが「1」以上であると判定した場合、次のステップ1502に進む。
ステップ1502において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を「1」デクリメントする。そして、次のステップ1503に進む。
ステップ1503において、メインCPU101は、普図保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の当選判定処理に用いられるようになっている。そして、次のステップ1504に進む。
ステップ1504において、メインCPU101は、現時点の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブル118(非時短判定テーブル118a又は時短判定テーブル118bのいずれか)を選択し、当該選択したテーブルと、上述のステップ1503で所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数とに基づいて、普通図柄の抽選の結果を導出する当選判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、非時短判定テーブル118aを参照して、所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。これに対して、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、時短判定テーブル118bを参照して、所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。そして、次のステップ1505に進む。
ステップ1505において、メインCPU101は、上述のステップ1504における当選判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する。そして、当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合、ステップ1507に進む。一方、当たりであると判定した場合、次のステップ1506に進む。
ステップ1506において、メインCPU101は、当たり図柄データをメインRAM103の所定の普図記憶領域に記憶する。そして、ステップ1508に進む。
また、上述のステップ1505で当選判定処理の結果が当たりでないと判定した場合に進むステップ1507において、メインCPU101は、ハズレ図柄データをメインRAM103の所定の普図記憶領域に記憶する。そして、次のステップ1508に進む。
ステップ1508において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、普通図柄変動パターン決定テーブル119を参照して、現時点の遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を普図変動時間タイマカウンタにセットする。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「3秒」をセットし、時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「0.6秒」をセットする。そして、次のステップ1509に進む。
ステップ1509において、メインCPU101は、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示装置32が点滅表示を開始する。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されている場合には、普図保留数を認識できる態様で普通図柄保留表示装置33が表示されるようになっている。そして、普通図柄の変動表示が行われる場合には、当該変動表示の開始と同時に、普図保留数が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示装置33が表示制御される。そして、次のステップ1510に進む。
ステップ1510において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。そして、次のステップ1511に進む。
ステップ1511において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「11」をセットする。そして、普通図柄変動開始処理を終了する。
次に、上述したステップ1402の普通図柄変動停止処理について、図35のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1600において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「11」でないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「11」であると判定した場合、次のステップ1601に進む。
ステップ1601において、メインCPU101は、ステップ1508で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1602に進む。
ステップ1602において、メインCPU101は、普通図柄を普通図柄表示装置32に停止表示するための停止表示データをセットし、普通図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1603に進む。
ステップ1603において、メインCPU101は、普通図柄を停止表示する普図停止表示時間を普図停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1604に進む。
ステップ1604において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「12」をセットする。そして、普通図柄変動停止処理を終了する。
次に、上述したステップ1403の普通図柄停止後処理について、図36のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1700において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「12」でないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「12」であると判定した場合、次のステップ1701に進む。
ステップ1701において、メインCPU101は、上述のステップ1603で普図停止表示時間タイマカウンタにセットされた普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、当該普図停止表示時間が経過していないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、当該普図停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1702に進む。
ステップ1702において、メインCPU101は、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている普通図柄が当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1704に進む。一方、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1703に進む。
ステップ1703において、メインCPU101は、普図関連制御処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1702で停止表示されている普通図柄が当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1704において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
次に、上述したステップ1404の可動片制御処理について、図37のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1800において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「13」でないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「13」であると判定した場合、次のステップ1801に進む。
ステップ1801において、メインCPU101は、可動片16bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cが通電されているか否かを判定する。そして、可動片16bが作動制御中であると判定した場合、ステップ1804に進む。一方、可動片16bが作動制御中でないと判定した場合、次のステップ1802に進む。
ステップ1802において、メインCPU101は、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれであったかを確認する。そして、次のステップ1803に進む。
ステップ1803において、メインCPU101は、第2始動入賞口開放制御テーブル120を参照し、上述のステップ1802で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド16cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)及び通電時間(開放時間)をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
また、上述のステップ1801で可動片16bが作動制御中であると判定した場合に進むステップ1804において、メインCPU101は、上述のステップ1803でセットされた通電時間(開放時間)を経過したか否かを判定する。そして、通電時間(開放時間)を経過していないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、通電時間(開放時間)を経過したと判定した場合、次のステップ1805に進む。
ステップ1805において、メインCPU101は、可動片16bの作動の停止、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cの通電の停止を実行する。そして、次のステップ1806に進む。
ステップ1806において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
(パチンコ機Pにおける演出の概要)
上述の如く、主制御基板100において各種処理が実行されることにより、特図遊技及び普図遊技、並びに、特別遊技が進行することとなる。そして、これら遊技の進行中には、主制御基板100から種々のコマンドを副制御基板300に送信し、このコマンドを副制御基板300が受信することにより、当該副制御基板300において、遊技の進行に伴う演出の制御が行われる。
以下では、特別図柄の変動表示中に実行され、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出、及び、特別遊技中に実行され、特別遊技の進行に伴う画像や音声の出力や特定領域57への遊技球の進入に関する報知等を行う特別遊技中演出について説明する。
(変動演出の概要)
本形態に係るパチンコ機Pで実行される変動演出では、演出表示装置21の表示部21aに表示される背景画像に重ねて、演出図柄50(ダミー図柄)の変動表示が行われる。そして、変動表示した後に停止表示された演出図柄50の組み合わせ(停止表示態様)により、大当たりの抽選の結果が遊技者に報知されるようになっている。
具体的には、特別図柄の変動表示の開始に伴って、すべての演出図柄50が停止表示された状態から、すべての演出図柄50の変動表示が開始される(図38(a)〜(b)参照)。なお、図中の下向き矢印は、演出図柄50が上方から下方へ向けてスクロールする表示がなされていることを示す。
その後、左側に位置する演出図柄50(以下、第1停止図柄という)、右側に位置する演出図柄50(以下、第2停止図柄という)、中央に位置する演出図柄50(以下、第3停止図柄)という順番で停止表示される(図38(c)〜(e)参照)。
そして、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示される(図38(e)参照)。すなわち、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることにより、大当たりの抽選の結果が大当たりであることが報知される。
これに対して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合には、特に図示していないが、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることはない。すなわち、少なくとも一の演出図柄50が他の演出図柄50とは異なる図柄で停止表示されることにより、大当たりの抽選の結果がハズレであることが報知される。
また、第3停止図柄は、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に特別図柄が停止表示するのとほぼ同時に停止表示されるようになっている。これにより、演出図柄50の停止表示に先んじて、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に特別図柄が停止表示され、特別図柄の種別で大当たりの抽選の結果が把握されてしまうことを防止している。
本形態に係るパチンコ機Pには、変動演出の態様として、第1停止図柄と第2停止図柄とが異なる図柄で停止表示されるリーチなし変動パターン、及び、第1停止図柄と第2停止図柄とが同一の図柄で停止表示される(いわゆるリーチ表示が行われる)リーチ変動パターンが設けられている。これらの変動演出の態様はそれぞれ複数の態様を有しており、各態様には、変動の仕方や演出図柄50の表示内容等が種々設定されている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、特に図示していないが、リーチ表示後に演出表示装置21の表示部21aに所定の発展演出画像等を表示するリーチ発展演出が実行され、その後大当たりの抽選の結果を報知する発展あり変動パターン、リーチ表示後にリーチ発展演出が実行されることなく、大当たりの抽選の結果を報知する発展なし変動パターンが設けられている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、特に図示していないが、時短遊技状態(すなわち、高確率時短遊技状態又は低確率時短遊技状態)において大当たりに当選した場合には、リーチ表示が行われることなく、すべての演出図柄50が同時に同一の図柄で停止表示されて大当たりである旨を報知する特殊大当たり変動パターンも設けられている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、リーチ表示が行われる場合には、演出図柄50の変動表示が開始されてからリーチ表示が行われるまでが、変動演出の前半部分として制御され、リーチ表示が行われてから第3停止図柄が停止表示されるまで(すなわち、演出図柄50の変動表示が終了するまで)が、変動演出の後半部分として制御される。これに対して、リーチ表示が行われない場合には、変動演出の前半部分は実行されず、演出図柄50の変動表示が開始されてから終了するまで(すなわち、変動演出の全体)が、変動演出の後半部分として制御される。
また、大当たりに対する遊技者の期待感を高めるべく、演出図柄50の変動表示中に演出表示装置21の表示部21aの背景画像に重ねて所定の表示を行う予告演出やカットイン演出等を実行するようにしてもよい。さらに、上述の演出においては、画像の表示に併せて、音声出力装置10(スピーカ)から所定のBGMや音声等を出力してもよい。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pでは、副制御基板300のサブROM302に、変動演出の態様を決定するための種々の変動演出決定テーブルが記憶されている。そして、副制御基板300のサブCPU301は、所定の条件に応じた変動演出決定テーブルを選択するとともに、当該選択された変動演出決定テーブル、主制御基板100のメインCPU101から受信した変動モードコマンド、変動パターンコマンド及び任意で用いられる演出乱数(前半変動演出乱数、後半変動演出乱数)に基づいて、変動演出の態様を決定する。
具体的には、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様が決定され、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様(リーチ発展演出の有無等)が決定されるようになっている。これにより、決定された態様に基づいた変動演出が、演出表示装置21において実行されることとなる。
(特別遊技中演出の概要)
本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技中演出として、特別遊技の進行に伴い所定の画像表示やBGMの出力を行う一般演出の他、特定領域57への遊技球の進入に関する種々の表示や報知等を行う特定演出が実行されるようになっている。
上述の一般演出としては、たとえば、特別遊技の開始時に所定のオープニング画像を表示するオープニング演出、ラウンド遊技中にパチンコ機Pの機種に応じた画像の表示やBGMを出力するラウンド遊技中演出、全てのラウンド遊技の終了後に所定のエンディング画像を表示するエンディング演出等が挙げられる。なお、一般演出はこれらに限定されるものではなく、種々のタイミング及び種々の内容で実行される他の演出を設けてもよい。
また、上述の特定演出としては、4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ遊技球を進入させることができるか否か(すなわち、特定領域57への遊技球の進入の難易度)を報知する判定演出、第2大入賞口55へ向けての遊技球の打ち出しを促す指示演出、4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ特定数の遊技球が進入したか否かを報知する進入結果報知演出等が挙げられる。なお、特定演出はこれらに限定されるものではなく、他の演出を設けてもよい。
以下、上述の各特定演出の内容について詳述する。
(判定演出の概要)
判定演出は、1ラウンド及び2ラウンドのラウンド遊技において実行される演出であって、4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ遊技球を進入させることができるか否かを報知するものである。
ここで、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの抽選により特別図柄X1が決定された場合には4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ遊技球を進入させることができ、大当たりの抽選により特別図柄X2又は特別図柄X3のいずれかが決定された場合には4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ遊技球を進入させることができるようになっている。すなわち、この判定演出は、当該特別遊技の実行(大当たり)が決定された大当たりの抽選において、特別図柄X1が決定されたのか、或いは、特別図柄X2又は特別図柄X3が決定されたのかを、遊技者に対して報知するものである。
具体的には、1ラウンドのラウンド遊技が開始されると、演出表示装置21において、遊技者に所定の操作を促す操作表示(たとえば、球体の画像及び「ボールを破壊してV入賞獲得CHANCEをゲットせよ!」という文字の表示、並びに、「操作ボタン長押し!!」という文字の表示)が行われる(図39(a)参照)。
そして、特別図柄X2又はX3が決定されていた場合には、2ラウンドのラウンド遊技が開始した時点で、特定領域57へ遊技球を進入させることができる旨を示唆する進入可能表示(たとえば、「成功!! V入賞獲得CHANCEゲット!」という文字の表示)が行われる(図39(b)参照)。これに対して、特別図柄X1が決定されていた場合には、上述と同様の時点で、特定領域57へ遊技球を進入させることができない旨を示唆する進入不可能表示(たとえば、「失敗!! V入賞獲得CHANCEゲットならず。。。」という文字の表示)が行われる(図39(c)参照)。
これにより、本形態に係るパチンコ機Pでは、4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ遊技球を進入させることができるか否か(特定領域57への遊技球の進入の難易度、大当たりの抽選において決定された特別図柄の種別)が、遊技者に対して報知されることとなる。
なおここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31において、特別図柄が停止表示されるようになっているものの、特図遊技中に遊技者が最も着目する演出表示装置21においては、停止表示された演出図柄50を見ても、決定された特別図柄の種別(X1、X2又はX3)を判断できないようになっている。そのため、遊技者は、上述の判定演出の実行結果をもって、決定された特別図柄の種別、すなわち、4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ遊技球を進入させることができるか否かを認識することができる。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の判定演出の実行結果が表示されるまで、決定された特別図柄の種別が遊技者に気付かれにくいようになっているため、特別遊技に対する遊技者の興趣を高めることができるのである。
また、この判定演出においては、操作ボタン9bを操作させる(長押しさせる)ことで、遊技者に対して、あたかも自分自身の操作ボタン9bの操作により、特定領域57への遊技球の進入の可否(特別図柄の種別)が決定されたような印象を与えることができる。これにより、特定領域57への遊技球の進入の可否に対する遊技者の興趣を高めることができるのである。
(指示演出の概要)
指示演出は、4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ遊技球を進入させることができる場合(すなわち、特別図柄X2又はX3が決定されていた場合)、3ラウンド及び4ラウンドのラウンド遊技中において、第2大入賞口55へ向けての遊技球の打ち出しを促す表示を行うものである。具体的には、図40に示すように、第2大入賞口55へ向けての遊技球の打ち出しを行わせるために、遊技者に対して、発射装置の発射強度が所定の強度以上となるような操作ハンドル5の操作(いわゆる、右打ち)を行わせる旨の指示表示が行われる。
これに対して、4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ遊技球を進入させることができない場合(すなわち、特別図柄X1が決定されていた場合)には、上述の指示演出は実行されず、当該ラウンド遊技に対応するラウンド遊技中演出(特に図示しておらず)が行われる。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、特定領域57へ遊技球を進入させることができる4ラウンドよりも1つ前の3ラウンドのラウンド遊技中においても、指示演出が行われるように設定されている。
3ラウンドのラウンド遊技では、第2大入賞口55は開放されず、第1大入賞口18が開放されるものの、第1大入賞口18は第2大入賞口55の上流に配置されているため、第2大入賞口55へ向けて遊技球を打ち出していれば、必然的に第1大入賞口18へも遊技球が入球する。また、3ラウンドのラウンド遊技は、第1大入賞口18へ1個の遊技球が入球することで終了するため、球詰まり等のトラブルが発生していなければ極めて短時間で終了し、直ちに4ラウンドのラウンド遊技が開始される。
したがって、3ラウンドのラウンド遊技中においても上述の指示演出を行うようにすることで、遊技者は、3ラウンドのラウンド遊技から4ラウンドのラウンド遊技にかけて、継続して同じ打ち出しの操作を行えばよいため、異なった操作が行われることで上述のようなトラブルが発生してしまうのを防止することができ、より確実に、4ラウンドのラウンド遊技において、特定領域57へ遊技球を進入させることができるのである。
(進入結果報知演出の概要)
進入結果報知演出は、4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ特定数の遊技球が進入したか否かを報知するものである。
具体的には、4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ特定数の遊技球が進入した場合には、図41(a)に示すように、その旨を示唆する進入表示(たとえば、「Congulatulation!! V入賞!!」という文字の表示)が行われる。これに対して、4ラウンドのラウンド遊技中に、球詰まり等のトラブルが発生していたことにより特定領域57へ特定数の遊技球が進入しなかった場合には、図41(b)に示すように、その旨を示唆する非進入表示(たとえば、「残念。。。 V入賞ならず。。。」という文字の表示)が行われる。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、特別図柄X2又はX3の決定に基づいて実行される特別遊技における4ラウンドのラウンド遊技中に、特定領域57へ遊技球を進入させることができるようになっているが、このラウンド遊技中に球詰まり等のトラブルの発生により特定領域57へ特定数の遊技球が進入しなかった場合には、特別遊技終了後の遊技状態が低確率時短遊技状態に設定される。したがって、この場合に実行される進入結果報知演出においては、上述の非進入表示が行われる。
これに対して、特別図柄X1の決定に基づいて実行される特別遊技における4ラウンドのラウンド遊技中には、特定領域57へ遊技球を進入させることができないようになっているが、このラウンド遊技中に不正行為等が行われることにより特別領域57へ特定数の遊技球が進入した場合には、特別遊技終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態に設定される。したがって、この場合に実行される進入結果報知演出においては、上述の進入表示が行われる。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pでは、副制御基板300のサブROM302に、特定演出テーブルが記憶されている。この特定演出テーブルには、上述の各特定演出の内容や実行タイミングを定めた演出データが複数記憶されている。そして、副制御基板300のサブCPU301は、種々のタイミングでこの特定演出テーブルから演出データを取得する。これにより、取得された演出データに基づいた特定演出が、演出表示装置21において実行されることとなる。
次に、上述のような変動演出、判定演出、指示演出及び進入結果報知演出を実行するための副制御基板300における制御処理について説明する。
まず、副制御基板300のメイン処理について、図42に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップ2000において、電源投入に応じて、サブROM302からメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM303に記憶されるフラグなどの初期化、設定処理を実行する。そして、次のステップ2001に進む。
ステップ2001において、サブCPU301は、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込処理が行われるまでステップ2001の処理を繰り返し実行する。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。たとえば、上述の如く本形態に係るパチンコ機Pには、変動演出の態様を決定するために用いられる演出乱数(前半変動演出乱数、後半変動演出乱数等)が設けられている。
次に、副制御基板300のタイマ割込処理について、図43に示すフローチャートを参照して説明する。
副制御基板300には、所定の周期(4ミリ秒)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(特に図示しておらず)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU301は
タイマ割込処理プログラムを読み込んで、図43に示すタイマ割込処理を開始する。
ステップ2100において、サブCPU301は、副制御基板300で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を実行する。そして、次のステップ2101に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、副制御基板300のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ2101において、サブCPU301は、サブRAM303の受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を実行する。具体的には、副制御基板300においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。そして、サブCPU301は、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析する。そして、次のステップ2102に進む。
ステップ2102において、サブCPU301は、実行中の演出進行状況に応じて、演出操作装置9の操作(操作ダイヤル9aの回転操作、操作ボタン9bの押下操作)の受け付け可否を判定するとともに、演出操作装置9の操作を検出するセンサ(回転操作検出センサ9c、押下操作検出センサ9d)の信号の有無をチェックする。そして、当該センサからの信号が入力されたときに、演出操作装置9の操作受け付け中であった場合には、演出操作装置9が操作されたことを、画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板等の所定の制御基板へ送信すべく、送信バッファにコマンドを格納する。そして、次のステップ2103に進む。
ステップ2103において、サブCPU301は、サブRAM303の送信バッファにセットされているコマンドを、所定の制御基板(画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板等)へ送信する。そして、副制御基板300のタイマ割込処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、変動モードコマンドを受信した場合に実行される変動モードコマンド受信処理について、図44のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、変動モードコマンドは、主制御基板100において、変動演出パターン決定処理のステップ911で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2200において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された前半変動演出乱数(演出乱数)を取得する。そして、次のステップ2201に進む。
ステップ2201において、サブCPU301は、現時点の遊技状態に応じた変動演出決定テーブルを取得する。そして、次のステップ2202に進む。
ステップ2202において、サブCPU301は、上述のステップ2201で取得した変動演出決定テーブル、上述の変動モードコマンド、及び、上述のステップ2200で取得した前半変動演出乱数に基づいて、変動演出の前半部分の態様を決定する。そして、次のステップ2203に進む。
ステップ2203において、サブCPU301は、上述のステップ2202で決定した
変動演出の前半部分の態様に対応する前半変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた前半変動演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信した前半変動演出実行コマンドに対応する演出(変動演出の前半部分)が実行されることとなる。そして、変動モードコマンド受信処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動パターンコマンド受信処理について、図45のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、変動パターンコマンドは、主制御基板100において、変動演出パターン決定処理のステップ911で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2300において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された後半変動演出乱数(演出乱数)を取得する。そして、次のステップ2301に進む。
ステップ2301において、サブCPU301は、サブCPU301は、現時点の遊技状態に応じた変動演出決定テーブルを取得する。そして、次のステップ2302に進む。
ステップ2302において、サブCPU301は、上述のステップ2301で取得した変動演出決定テーブル、上述の変動パターンコマンド、及び、上述のステップ2300で取得した後半変動演出乱数に基づいて、変動演出の後半部分の態様を決定する。そして、次のステップ2303に進む。
ステップ2303において、サブCPU301は、上述のステップ2302で決定した変動演出の後半部分の態様に対応する後半変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた後半変動演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信した後半変動演出実行コマンドに対応する演出(変動演出の後半部分)が実行されることとなる。そして、変動パターンコマンド受信処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、大当たり当選コマンドを受信した場合に実行される大当たり当選コマンド受信処理について、図46のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、大当たり当選コマンドは、主制御基板100において、停止後処理のステップ1105で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2400において、サブCPU301は、受信した大当たり当選コマンドに含まれる大当たり図柄の種別(特別図柄X1、X2又はX3)の情報を確認し、大当たり図柄の種別が特別図柄X1であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄の種別が特別図柄X1でない(すなわち、特別図柄X2又はX3である)と判定した場合、ステップ2402に進む。一方、大当たり図柄の種別が特別図柄X1であると判定した場合、次のステップ2401に進む。
ステップ2401において、サブCPU301は、4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ遊技球を進入させることができる旨を示す進入可能フラグをオフにする。すなわち、4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ遊技球を進入させることができない場合、進入可能フラグがオフとなる。そして、大当たり当選コマンド受信処理を終了する。
また、上述のステップ2400で大当たり図柄の種別が特別図柄X1でないと判定した場合に進むステップ2402において、サブCPU301は、進入可能フラグをオンにする。すなわち、4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ遊技球を進入させることができる場合、進入可能フラグがオンとなる。そして、大当たり当選コマンド受信処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、ラウンド開始コマンドを受信した場合に実行されるラウンド開始コマンド受信処理について、図47のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、ラウンド開始コマンドは、主制御基板100において、ラウンド遊技制御処理のステップ1256で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2500において、サブCPU301は、受信したラウンド開始コマンドが1ラウンドのラウンド遊技に対応するものであるか否かを判定する。そして、1ラウンドのラウンド遊技に対応するものでないと判定した場合、ステップ2502に進む。一方、1ラウンドのラウンド遊技に対応するものであると判定した場合、次のステップ2501に進む。
ステップ2501において、サブCPU301は、判定演出における操作表示を行うための操作表示実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた操作表示実行コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板へ送信されるとともに、この制御基板において、受信した操作表示実行コマンドに対応する表示の制御が行われることとなる。そして、ラウンド開始コマンド受信処理を終了する。
また、上述のステップ2500で、受信したラウンド開始コマンドが1ラウンドのラウンド遊技に対応するものでないと判定した場合に進むステップ2502において、サブCPU301は、受信したラウンド開始コマンドが2ラウンドのラウンド遊技に対応するものであるか否かを判定する。そして、2ラウンドのラウンド遊技に対応するものでないと判定した場合、ステップ2506に進む。一方、2ラウンドのラウンド遊技に対応するものであると判定した場合、次のステップ2503に進む。
ステップ2503において、サブCPU301は、進入可能フラグがオンであるか否かを判定する。そして、進入可能フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ2505に進む。一方、進入可能フラグがオンであると判定した場合、次のステップ2504に進む。
ステップ2504において、サブCPU301は、判定演出における進入可能表示を行うための進入可能表示実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた進入可能表示実行コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板へ送信されるとともに、この制御基板において、受信した進入可能表示実行コマンドに対応する表示の制御が行われることとなる。そして、ラウンド開始コマンド受信処理を終了する。
また、上述のステップ2503で進入可能フラグがオンでないと判定した場合に進むステップ2505において、サブCPU301は、判定演出における進入不可能表示を行うための進入不可能表示実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた進入不可能表示実行コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板へ送信されるとともに、この制御基板において、受信した進入不可能表示実行コマンドに対応する表示の制御が行われることとなる。そして、ラウンド開始コマンド受信処理を終了する。
また、上述のステップ2502で、受信したラウンド開始コマンドが2ラウンドのラウンド遊技に対応するものでないと判定した場合に進むステップ2506において、サブCPU301は、受信したラウンド開始コマンドが3ラウンド又は4ラウンドのラウンド遊技に対応するものであるか否かを判定する。そして、3ラウンド又は4ラウンドのラウンド遊技に対応するものでないと判定した場合、ステップ2510に進む。一方、3ラウンド又は4ラウンドのラウンド遊技に対応するものであると判定した場合、次のステップ2507に進む。
ステップ2507において、サブCPU301は、進入可能フラグがオンであるか否かを判定する。そして、進入可能フラグがオンでないと判定した場合、ステップ2509に進む。一方、進入可能フラグがオンであると判定した場合、次のステップ2508に進む。
ステップ2508において、サブCPU301は、指示演出における指示表示を行うための指示表示実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた指示表示実行コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板へ送信されるとともに、この制御基板において、受信した指示表示実行コマンドに対応する表示の制御が行われることとなる。そして、ラウンド開始コマンド受信処理を終了する。
また、上述のステップ2507で進入可能フラグがオンでないと判定した場合に進むステップ2509において、サブCPU301は、当該ラウンド遊技に対応するラウンド遊技中演出を行うためのラウンド遊技中演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされたラウンド遊技中演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信したラウンド遊技中演出実行コマンドに対応する演出の実行の制御が行われることとなる。そして、ラウンド開始コマンド受信処理を終了する。
また、上述のステップ2506で、受信したラウンド開始コマンドが3ラウンド又は4ラウンドのラウンド遊技に対応するものでないと判定した場合に進むステップ2510において、サブCPU301は、当該ラウンド遊技に対応するラウンド遊技中演出を行うためのラウンド遊技中演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされたラウンド遊技中演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信したラウンド遊技中演出実行コマンドに対応する演出の実行の制御が行われることとなる。そして、ラウンド開始コマンド受信処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、進入コマンドを受信した場合に実行される進入コマンド受信処理について、図48のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、進入コマンドは、主制御基板100において、特定領域検出時処理のステップ654で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2600において、サブCPU301は、進入結果報知演出における進入表示を行うための進入表示実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた進入表示実行コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板へ送信されるとともに、この制御基板において、受信した進入表示実行コマンドに対応する表示の制御が行われることとなる。そして、次のステップ2601に進む。
ステップ2601において、サブCPU301は、特定領域57へ遊技球が進入したことを副制御基板300で把握するための進入サブフラグをオンにする。本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技開始時に進入サブフラグはオフとなっており、4ラウンドのラウンド遊技において特定領域57へ遊技球が進入すると進入サブフラグがオンとなる。そして、進入コマンド受信処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、ラウンド終了コマンドを受信した場合に実行されるラウンド終了コマンド受信処理について、図49のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、ラウンド終了コマンドは、主制御基板100において、ラウンド遊技制御処理のステップ1262で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2700において、サブCPU301は、受信したラウンド終了コマンドが4ラウンドのラウンド遊技に対応するものであるか否かを判定する。そして、4ラウンドのラウンド遊技に対応するものでないと判定した場合、ラウンド終了コマンド受信処理を終了する。一方、4ラウンドのラウンド遊技に対応するものであると判定した場合、次のステップ2701に進む。
ステップ2701において、サブCPU301は、進入サブフラグがオンであるか否かを判定する。そして、進入サブフラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ2703に進む。一方、進入サブフラグがオンであると判定した場合、次のステップ2702に進む。
ステップ2702において、サブCPU301は、進入サブフラグをオフにする。そして、ラウンド終了コマンド受信処理を終了する。
また、上述のステップ2701で進入サブフラグがオンでないと判定した場合に進むステップ2703において、サブCPU301は、進入結果報知演出における非進入表示を行うための非進入表示実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた非進入表示実行コマンドは、上述のステップ2103において、画像制御基板へ送信されるとともに、この制御基板において、受信した非進入表示実行コマンドに対応する表示の制御が行われることとなる。そして、ラウンド終了コマンド受信処理を終了する。
(変形例)
最後に、上述の実施の形態の変形例を説明する。
上述の実施の形態では、4ラウンドのラウンド遊技が特定ラウンド遊技に設定されていたが、これに限定されるものではなく、たとえば、4ラウンド以外のラウンド遊技を特定ラウンド遊技に設定してもよいし、特別遊技中に実行される全ラウンド遊技のうちの複数のラウンド遊技を特定ラウンド遊技に設定してもよい。
このようにすることで、特定ラウンド遊技についての設定のバリエーションを増加させることができるため、特定領域57への遊技球の進入に関する遊技者の興趣を高めることができるのである。
また、上述の実施の形態では、3ラウンドのラウンド遊技(所定のラウンド遊技)は、1個の遊技球が第2大入賞口55へ入球することで終了するように設定されていたが、この3ラウンドのラウンド遊技が終了となる第2大入賞口55への入球数は、4ラウンドのラウンド遊技(特定ラウンド遊技)が終了となる第1大入賞口18への入球数(所定数、本形態では9個)よりも少ない数であれば1個に限定されるものではなく、2個以上に設定してもよい。ただし、球詰まり等のトラブルの無い状態で4ラウンドのラウンド遊技を開始できるようにするため、3ラウンドのラウンド遊技が終了となる第2大入賞口55への入球数は、できる限り少ない数に設定するのが望ましい。
また、上述の実施の形態では、3ラウンドのラウンド遊技が終了してから4ラウンドのランド遊技が開始されるまでのインターバル時間は0秒に設定されていたが、これに限定されるものではなく、0秒よりも大きい時間に設定してもよい。ただし、上述と同様に、球詰まり等のトラブルの無い状態で4ラウンドのラウンド遊技を開始できるようにするため、インターバル時間は、できる限り小さくするのが望ましい。
また、上述の実施の形態では、3ラウンドのラウンド遊技において、第1大入賞口18が1.0秒(短開放時間)開放された後に5.0秒(閉鎖時間)閉鎖されるという開閉パターンによる開閉動作が繰り返されるように設定されていたが、開閉パターンはこれに限定されるものではなく、短開放時間や閉鎖時間として、より短い時間や、より長い時間が設定された開閉パターンとしてもよい。また、同様に、4ラウンドのラウンド遊技における第2大入賞口18の開閉パターンや可動部材74の変位パターンも、種々の内容に設定してもよい。
また、上述の実施の形態においては、特別遊技終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態又は低確率時短遊技状態のいずれかに設定されるようになっていたが、これに限定されるものではなく、通常遊技状態や、高確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(高確率非時短遊技状態)に設定されるようにしてもよい。
なお、上述の変形例は、可能な範囲で互いに組み合わせて構成することもできる。
また、上述の実施の形態における第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16は、本発明の始動領域に相当する。また、上述の実施の形態における可動部材74は、本発明の可変手段に相当する。また、上述の実施の形態における可動部材74が第1位置へ変位した状態は、本発明の第1状態に相当する。また、上述の実施の形態における可動部材74が第2位置へ変位した状態は、本発明の第2状態に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ805の処理を実行するメインCPU101は、本発明の特別遊技実行決定手段に相当する。また、上述の実施の形態における特別遊技制御処理を実行するメインCPU101は、本発明の特別遊技制御手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるラウンド遊技制御処理を実行するメインCPU101は、本発明のラウンド遊技制御手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ1302、ステップ1304、ステップ1307及びステップ1308の処理を実行するメインCPU101は、本発明の遊技状態設定手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ806の処理を実行するメインCPU101は、本発明の特別遊技種別抽選手段に相当する。
P パチンコ機
17 第1アタッカー装置
18 第1大入賞口
54 第2アタッカー装置
55 第2大入賞口
57 特定領域
100 主制御基板
101 メインCPU
102 メインROM
103 メインRAM
300 副制御基板
301 サブCPU
302 サブROM
303 サブRAM

Claims (1)

  1. 遊技球が流下可能な遊技領域と、
    前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
    開放すると遊技球が入球可能となり、閉鎖すると遊技球が入球不可能となる大入賞口であって、前記遊技領域に設けられた第1大入賞口及び前記遊技領域における当該第1大入賞口の下流に設けられた第2大入賞口と、
    前記第2大入賞口へ入球した遊技球が進入可能な特定領域と、
    前記特定領域への遊技球の進入を不可若しくは困難にする第1状態、及び、前記第1状態よりも前記特定領域への遊技球の進入を容易にする第2状態に変位可能な可変手段と、
    前記始動領域への遊技球の進入を条件として、前記第1大入賞口又は前記第2大入賞口のいずれかの大入賞口が所定の開閉態様で開閉するラウンド遊技を複数回行う特別遊技の実行の可否を抽選により決定する特別遊技実行決定手段と、
    前記特別遊技実行決定手段により特別遊技を実行する旨が決定された場合に、特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
    前記ラウンド遊技を開始させるとともに、当該ラウンド遊技において開閉する大入賞口の開放時間の合計が所定の終了開放時間に達するか、又は、当該大入賞口へ所定数の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで、当該ラウンド遊技を終了させるラウンド遊技制御手段と、
    前記特定領域へ特定数の遊技球が進入したか否かに基づいて、実行中の特別遊技が終了した後の遊技状態を、予め定められた第1の遊技状態、又は、当該第1の遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2の遊技状態のいずれかに設定する遊技状態設定手段と、を備え、
    特別遊技中の所定のラウンド遊技において、前記第1大入賞口が、前記終了開放時間よりも短い短開放時間の開放と所定の閉鎖時間の閉鎖とを行う開閉態様で開閉し、
    前記所定のラウンド遊技の次のラウンド遊技である特定ラウンド遊技において、前記第2大入賞口が開閉するとともに、前記可変手段が所定の維持時間の間、前記第2状態に維持される遊技機であって、
    前記特別遊技実行決定手段により特別遊技を実行する旨が決定された場合に、前記特定ラウンド遊技における前記特定領域への遊技球の進入が不可若しくは困難となる開閉態様により前記第2大入賞口が開閉する第1特別遊技、及び、前記第1特別遊技よりも、前記特定ラウンド遊技における前記特定領域への遊技球の進入が容易となる開閉態様により前記第2大入賞口が開閉する第2特別遊技のいずれかの実行を可能とする抽選結果を抽選により導出する特別遊技種別抽選手段を備え、
    前記特別遊技種別抽選手段により前記第2特別遊技の実行を可能とする抽選結果が導出された場合に、前記所定のラウンド遊技において、前記第1大入賞口が、前記短開放時間の開放と前記所定の閉鎖時間の閉鎖とを行う態様で開閉することを特徴とする遊技機。
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