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JP6507556B2 - 情報処理装置、通信システム、情報処理方法およびプログラム - Google Patents

情報処理装置、通信システム、情報処理方法およびプログラム Download PDF

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Description

本技術は、情報処理装置に関する。詳しくは、無線通信を利用して情報のやりとりを行う情報処理装置、通信システムおよび情報処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
従来、無線通信を利用して情報のやり取りを行う無線通信技術が存在する。例えば、無線通信を利用して近接する情報処理装置(無線通信装置)間において情報のやりとりを行うことができる。しかしながら、複数の情報処理装置が同一の無線リソース(周波数および時間)を用いてデータ送信を行う場合には、互いのデータが衝突を起こして干渉となり、受信側でデータ受信に失敗することがある。このため、同一周波数を使用する情報処理装置が複数存在する場合には、データの衝突を回避することが重要である。
そこで、例えば、キャリアセンスを用いて衝突を回避する技術が提案されている。例えば、使用する周波数チャネルにおける受信電力を測定してその測定された受信電力を閾値(キャリアセンスレベル)判定し、無線リソースの空きを確認するまで送信を抑制することによりデータの衝突を回避する技術が提案されている。
また、例えば、キャリアセンスレベルを一時的に変更することで、メディアアクセスを効率的に行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−134905号公報
上述の従来技術では、キャリアセンスレベルを変化させることにより、メディアアクセスを効率的に行うことができる。
ここで、例えば、データ通信を行う2つの情報処理装置間の距離が比較的離れている場合を想定する。この場合には、例えば、2つの情報処理装置間で機器間直接通信を行うよりも、他の情報処理装置を介して間接的に無線通信を行う方が、無線通信資源を効率的に利用することができることも想定される。そこで、情報処理装置の位置や使用状態を考慮して無線通信資源を効率的に利用することが重要である。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、無線通信資源を効率的に利用することを目的とする。
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、機器間直接無線通信を行うための機器発見要求信号を送信する通信部と、上記機器発見要求信号を送信した後のタイミングで無線通信信号を検出するための検出閾値を変更する制御部とを具備する情報処理装置およびその情報処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、機器発見要求信号を送信した後のタイミングで検出閾値を変更するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記情報処理装置と他の情報処理装置との間で間接的に無線通信を行う際に接続される第1情報処理装置から送信される無線通信信号の検出待ちを行う際には上記検出閾値として第1閾値を設定し、上記情報処理装置との間で直接無線通信を行うことができる第2情報処理装置を発見するための上記機器発見要求信号を送信した後のタイミングで上記検出閾値として上記第1閾値とは異なる第2閾値を設定するようにしてもよい。これにより、第1情報処理装置から送信される無線通信信号の検出待ちを行う際には第1閾値を設定し、第2情報処理装置を発見するための機器発見要求信号を送信した後のタイミングで第2閾値を設定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記第2閾値を設定してから所定時間の間、上記第2情報処理装置から送信される機器発見応答信号の検出待ちを行い、上記所定時間の経過後に上記第1閾値を設定するようにしてもよい。これにより、第2閾値を設定してから所定時間の間、第2情報処理装置から送信される機器発見応答信号の検出待ちを行い、所定時間の経過後に第1閾値を設定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記無線通信のプロトコルとしてIEEE802.11(Institute of Electrical and Electronic Engineers)仕様を用い、上記第2情報処理装置との直接無線通信を行うプロトコルとしてTDLS(Tunneled Direct Link Setup)を用い、上記機器発見要求信号をTDLS Discovery Request frameとし、上記機器発見応答信号をTDLS Discovery Response frameとするようにしてもよい。これにより、無線通信のプロトコルとしてIEEE802.11仕様を用い、第2情報処理装置との直接無線通信を行うプロトコルとしてTDLSを用い、機器発見要求信号としてTDLS Discovery Request frameを送信し、機器発見応答信号としてTDLS Discovery Response frameを送信するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記情報処理装置および上記第1情報処理装置間の無線通信で用いることができるデータレートまたはこれを基準として求められるデータレートを用いた無線通信を行う場合における受信電力に基づいて求められる上記第2閾値を設定するようにしてもよい。これにより、情報処理装置および第1情報処理装置間の無線通信で用いることができるデータレートまたはこれを基準として求められるデータレートを用いた無線通信を行う場合における受信電力に基づいて求められる第2閾値を設定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記第1閾値よりも大きい値を上記第2閾値として設定した場合には、上記第2閾値が設定されている間、無線通信信号を受信しないことを上記第1情報処理装置に通知するようにしてもよい。これにより、第1閾値よりも大きい値を第2閾値として設定した場合には、第2閾値が設定されている間、無線通信信号を受信しないことを第1情報処理装置に通知するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記第2情報処理装置からの上記機器発見応答信号を受信した後に、上記情報処理装置および上記第2情報処理装置間で直接無線通信リンクを確立している間、上記第1閾値および上記第2閾値のうちの小さい値を上記検出閾値として設定し、上記情報処理装置および上記第2情報処理装置間の直接無線通信リンクを切断したタイミングで上記検出閾値として上記第1閾値を設定するようにしてもよい。これにより、第2情報処理装置からの機器発見応答信号を受信した後に、情報処理装置および第2情報処理装置間で直接無線通信リンクを確立している間、第1閾値および第2閾値のうちの小さい値を検出閾値として設定し、情報処理装置および第2情報処理装置間の直接無線通信リンクを切断したタイミングで第1閾値を設定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記情報処理装置および上記第2情報処理装置間で直接無線通信リンクを確立している間、上記第1閾値および上記第2閾値のうちの小さい値を上記検出閾値として設定した際には、上記情報処理装置および上記第2情報処理装置間の通信品質を保てる範囲で上記第2情報処理装置への送信を行うための送信電力制御を行い、上記情報処理装置および上記第1情報処理装置間の通信品質を保てる範囲で上記第1情報処理装置への送信を行うための送信電力制御を行うようにしてもよい。これにより、情報処理装置および第2情報処理装置間で直接無線通信リンクを確立している間、第1閾値および第2閾値のうちの小さい値を設定した際には、情報処理装置および第2情報処理装置間の通信品質を保てる範囲で第2情報処理装置への送信を行うための送信電力制御を行い、情報処理装置および第1情報処理装置間の通信品質を保てる範囲で第1情報処理装置への送信を行うための送信電力制御を行うという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記第2閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報と、上記機器発見応答信号に用いるPHY(physical layer)プリアンブルの種類を指定する情報と、上記機器発見要求信号を送信した後に上記機器発見応答信号の検出待ちを行う時間帯に関する情報と、上記第2情報処理装置が上記機器発見応答信号を送信する際には受信確認を行わない信号を用いることを指定する情報とのうちの少なくとも1つを上記機器発見要求信号に含めて送信するようにしてもよい。これにより、これらの情報のうちの少なくとも1つを機器発見要求信号に含めて送信するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記PHYプリアンブルの種類を指定する情報を含めて送信する場合に、上記情報処理装置および上記第2情報処理装置間の直接無線通信において最も低い受信電力で受信できるPHYプリアンブルを指定する情報を含めるようにしてもよい。これにより、PHYプリアンブルの種類を指定する情報を含めて送信する場合に、情報処理装置および第2情報処理装置間の直接無線通信において最も低い受信電力で受信できるPHYプリアンブルを指定する情報を含めるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記第1情報処理装置から通知される無線通信リソース配分情報に基づいて上記第2情報処理装置との直接無線通信に割り当てられた第1時間および周波数スロットにおいて上記機器発見要求信号を送信し、上記無線通信リソース配分情報のうち、上記第1時間および周波数スロットよりも時刻的に後に配置された第2時間および周波数スロットにおいて上記機器発見応答信号の検出待ちを行うようにしてもよい。これにより、第1情報処理装置から通知される無線通信リソース配分情報に基づいて第2情報処理装置との直接無線通信に割り当てられた第1時間および周波数スロットにおいて機器発見要求信号を送信し、無線通信リソース配分情報のうち、第1時間および周波数スロットよりも時刻的に後に配置された第2時間および周波数スロットにおいて機器発見応答信号の検出待ちを行うという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記情報処理装置を、上記第1情報処理装置との無線通信を維持した状態で上記第2情報処理装置との直接無線通信を行うことができる情報処理装置とするようにしてもよい。これにより、第1情報処理装置との無線通信を維持した状態で第2情報処理装置との直接無線通信を行うという作用をもたらす。
また、本技術の第2の側面は、機器間直接無線通信を行うための機器発見要求信号を他の情報処理装置から受信した場合に、上記他の情報処理装置が機器発見応答信号を検出する際に用いる検出閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報と、上記機器発見応答信号に用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報と、当該情報処理装置が上記機器発見要求信号を送信した後に上記機器発見応答信号の検出待ちを行う時間帯に関する情報と、上記他の情報処理装置が上記機器発見応答信号を送信する際には受信確認を行わない信号を用いることを指定する情報とのうちの少なくとも1つの情報が上記機器発見要求信号に含まれているときには、上記機器発見要求信号に含まれる当該情報に基づいて上記他の情報処理装置に上記機器発見応答信号を送信する制御部を具備する情報処理装置およびその情報処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、機器発見要求信号を他の情報処理装置から受信した場合に、それらの情報のうちの少なくとも1つの情報が含まれているときには、その情報に基づいて他の情報処理装置に機器発見応答信号を送信するという作用をもたらす。
また、この第2の側面において、上記制御部は、上記無線通信のプロトコルとしてIEEE802.11仕様を用い、上記他の情報処理装置との直接無線通信を行うプロトコルとしてTDLSを用い、上記機器発見要求信号をTDLS Discovery Request frameとし、上記機器発見応答信号をTDLS Discovery Response frameとするようにしてもよい。これにより、無線通信のプロトコルとしてIEEE802.11仕様を用い、他の情報処理装置との直接無線通信を行うプロトコルとしてTDLSを用い、機器発見要求信号としてTDLS Discovery Request frameを送信し、機器発見応答信号としてTDLS Discovery Response frameを送信するという作用をもたらす。
また、この第2の側面において、上記制御部は、上記機器発見要求信号に、上記他の情報処理装置が上記機器発見応答信号を検出する際に用いる検出閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報が含まれているが、上記機器発見応答信号に用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報が含まれていない場合には、上記他の情報処理装置が上記機器発見応答信号を検出する際に用いる検出閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報に基づいて、上記無線通信において使用可能な複数のPHYプリアンブルのうちの1つを用いて上記機器発見応答信号を送信するようにしてもよい。これにより、機器発見要求信号に、他の情報処理装置が機器発見応答信号を検出する際に用いる検出閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報が含まれているが、機器発見応答信号に用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報が含まれていない場合には、その受信電力に関する情報に基づいて、無線通信において使用可能な複数のPHYプリアンブルのうちの1つを用いて機器発見応答信号を送信するという作用をもたらす。
また、本技術の第3の側面は、第1情報処理装置と他の情報処理装置との間で間接的に無線通信を行う際に接続されるアクセスポイントから送信される無線通信信号の検出待ちを行う際には、無線通信信号を検出するための検出閾値として第1閾値を設定し、上記第1情報処理装置との間で直接無線通信を行うことができる第2情報処理装置を発見するための機器発見要求信号を送信した後のタイミングで上記検出閾値として上記第1閾値とは異なる第2閾値を設定し、上記第2閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報と、上記機器発見要求信号に対応する機器発見応答信号に用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報と、上記機器発見要求信号を送信した後に上記機器発見応答信号の検出待ちを行う時間帯に関する情報と、上記第2情報処理装置が上記機器発見応答信号を送信する際には受信確認を行わない信号を用いることを指定する情報とのうちの少なくとも1つを上記機器発見要求信号に含めて送信する制御部を具備する第1情報処理装置と、上記機器発見要求信号を上記第1情報処理装置から受信した場合に、上記機器発見要求信号に含まれる情報に基づいて上記第1情報処理装置に上記機器発見応答信号を送信する制御部を具備する第2情報処理装置とを具備する通信システムおよびその情報処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、第1情報処理装置は、アクセスポイントから送信される無線通信信号の検出待ちを行う際には第1閾値を設定し、第2情報処理装置を発見するための機器発見要求信号を送信した後のタイミングで第2閾値を設定し、それらの情報のうちの少なくとも1つを機器発見要求信号に含めて送信し、第2情報処理装置は、機器発見要求信号を第1情報処理装置から受信した場合に、機器発見要求信号に含まれる情報に基づいて第1情報処理装置に機器発見応答信号を送信するという作用をもたらす。
本技術によれば、無線通信資源を効率的に利用することができるという優れた効果を奏し得る。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の第1の実施の形態における通信システム10のシステム構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における通信システム10を構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。 本技術の第1の実施の形態における通信システム30のシステム構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における通信システム30を構成する各情報処理装置間のパケット送受信処理および送信抑制処理の一例を時系列で示す図である。 本技術の第2の実施の形態における通信システムを構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。 本技術の第2の実施の形態における通信システムを構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。 本技術の第3の実施の形態における通信システムを構成する各装置の位置とパケット検出閾値に基づくパケット検出範囲との関係を模式的に示す図である。 本技術の第3の実施の形態における情報処理装置100による通信処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本技術の第4の実施の形態における通信システムを構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。 本技術の第4の実施の形態における通信システムを構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。 本技術の第4の実施の形態における各装置間においてやりとりされるframeの構成例を示す図である。 本技術の第4の実施の形態における各装置間においてやりとりされるframeの構成例を示す図である。 本技術の第4の実施の形態における各装置間においてやりとりされるTDLS Discovery Request Action fieldの構成例を示す図である。 本技術の第5の実施の形態におけるTDLS Discovery Request Action fieldの構成例を示す図である。 本技術の第6の実施の形態における通信システム700のシステム構成例を示す図である。 本技術の第6の実施の形態における情報処理装置(BS)710により送信されるリソース・アロケーション・マップの一例を示す図である。 スマートフォンの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 カーナビゲーション装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。 無線アクセスポイントの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(機器発見要求パケットを送信した後のタイミングでパケット検出閾値を変更する例)
2.第2の実施の形態(パケット検出閾値を変更した情報処理装置宛のデータをアクセスポイントが蓄積する例)
3.第3の実施の形態(TDLS通信中に情報処理装置がアクセスポイントからのパケットを適切に受信する例)
4.第4の実施の形態(TDLS Discovery Response frameの再送を回避する例)
5.第5の実施の形態(機器発見応答パケットを送信する際に複数のPHYプリアンブルから選択して用いる例)
6.第6の実施の形態(3GPPで定義されるD2Dを利用して無線通信を行う例)
7.応用例
<1.第1の実施の形態>
[通信システムの構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における通信システム10のシステム構成例を示す図である。
通信システム10は、情報処理装置100と、情報処理装置200と、アクセスポイント300とを備える。
情報処理装置100、200は、例えば、無線通信機能を備える携帯型の情報処理装置である。ここで、携帯型の情報処理装置は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末等の情報処理装置である。また、情報処理装置100、200は、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11の無線LAN(Local Area Network)規格に準拠した通信機能を備えるものとする。この無線LANとして、例えば、Wi−Fi(Wireless Fidelity)、Wi−Fi Direct、Wi−Fi CERTIFIED Miracast仕様(技術仕様書名:Wi−Fi Display)を用いることができる。また、他の通信方式を利用した無線通信を行うようにしてもよい。
ここで、IEEE802.11仕様では、親機(無線親機、無線親局)を介さずに子機(無線子機、無線子局)間での直接データ通信を可能にするTDLS(Tunneled Direct Link Setup)が定義されている。その中には、直接接続する子機を発見するためのプロトコルで用いるframeとして、機器発見要求パケット(機器発見要求信号)および機器発見応答パケット(機器発見応答信号)が含まれている。具体的には、機器発見要求パケットは、TDLS Discovery Request frameである。また、機器発見応答パケットは、TDLS Discovery Response frameである(例えば、IEEE802.11−2012、参照。)
図1では、アクセスポイント300を親機とし、情報処理装置100、200をTDLSに対応する子機とする場合について説明する。例えば、情報処理装置100が、TDLS Discovery Request frameをアクセスポイント300を介して情報処理装置200に送信する場合を想定する(21、22)。この場合には、情報処理装置100は、必要なフィールドをData frameにカプセル化して送信する。例えば、情報処理装置100は、受信アドレスおよび宛先アドレスを指定する。具体的には、情報処理装置100は、アソシエーション済のアクセスポイント300のBSSID(Basic Service Set Identifier)を受信アドレスとして指定する。また、情報処理装置100は、宛先アドレスとして情報処理装置200のMAC(Media Access Control)アドレスを指定する。そして、情報処理装置100は、各フィールドをData frameにカプセル化してアクセスポイント300を介して送信する。
なお、TDLS Discovery Request frameの構成例については、図12、図14に示す。すなわち、図14のorder「1」乃至「5」に示す各情報が、Data frameにカプセル化され、TDLS Discovery Request frameに含めて送信される。
また、情報処理装置200がTDLS Discovery Request frameを受信した場合には(22)、情報処理装置200は、TDLS Discovery Response frameを情報処理装置100に直接送信する(23)。すなわち、情報処理装置200は、アクセスポイント300を介さず、TDLS Discovery Response frameを情報処理装置100に送信する(23)。
また、情報処理装置100は、アクセスポイント300との無線通信を維持した状態で情報処理装置200との直接無線通信を行うことができるものとする。
ここで、図1に示すように、情報処理装置100および情報処理装置200間の距離が比較的離れている場合を想定する。この場合に、情報処理装置100がTDLS Discovery Response frameを受信し、機器間直接通信が可能であると判断しても、情報処理装置200との無線通信のデータレートを高くできるとは限らない。例えば、情報処理装置100およびアクセスポイント300間の距離が比較的近い場合、情報処理装置100からアクセスポイント300を介して情報処理装置200にデータ通信を行う場合と比較して、無線通信のデータレートを高くできるとは限らない。同様に、例えば、情報処理装置200およびアクセスポイント300間の距離が比較的近い場合、情報処理装置200からアクセスポイント300を介して情報処理装置100にデータ通信を行う場合と比較して、無線通信のデータレートを高くできるとは限らない。このように、無線通信のデータレートを高くすることができない場合には、無線通信資源を最適に利用することができないおそれがある。
このような場合には、TDLSを用いた機器間の直接通信で効率を上げることができない。また、TDLSのLink Setupを行うパケット交換シーケンスが実行されて、無線通信資源を浪費するおそれがある。例えば、情報処理装置100および情報処理装置200間でTDLS接続から切断までを行う場合に、TDLS direct−link確立やTDLS direct−link切断が無駄となるおそれがある。
そこで、本技術の実施の形態では、無線通信資源を効率的に利用することができる通信システムの例を示す。
[情報処理装置の構成例]
図2は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。なお、図1に示す情報処理装置200、アクセスポイント300の機能構成(無線通信に関する機能構成)については、情報処理装置100と略同様であるため、ここでの説明を省略する。
情報処理装置100は、データ処理部110と、伝送処理部120と、変復調部130と、無線インターフェース部140と、アンテナ141と、制御部150と、メモリ160とを備える。
データ処理部110は、制御部150の制御に基づいて、各種データを処理するものである。例えば、データ処理部110は、各種データフレーム、データパケット等の本文を作成する。例えば、送信動作を行う場合には、データ処理部110は、上位レイヤからの要求に応じて各種データフレーム、データパケットを作成して伝送処理部120に供給する。また、例えば、受信動作を行う場合には、データ処理部110は、伝送処理部120から供給される各種データフレーム、データパケットを処理して解析する。
伝送処理部120は、制御部150の制御に基づいて、各種伝送処理を行うものである。例えば、送信動作を行う場合には、伝送処理部120は、データ処理部110により生成されたパケットに対して、メディアアクセス制御のためのヘッダの付加や誤り検出符号の付加等の処理を行う。例えば、伝送処理部120は、データ処理部110により生成されたパケットに対して、MAC(Media Access Control address)のためのMACヘッダの付加や誤り検出符号の付加等の処理を行う。そして、伝送処理部120は、その処理後のデータを変復調部130に供給する。
また、キャリアセンスを使用する場合には、伝送処理部120は、付加するNAV(Network Allocation Vector)の計算を行う。ここで、キャリアセンスは、パケット衝突回避のための調停の仕組みの一例であり、無線パケットの内容に送信抑制時間を記述し、そのパケットを受信した情報処理装置に送信抑制を設定するものである。また、NAVは、その送信抑制時間を意味する。
また、例えば、受信動作を行う場合には、伝送処理部120は、変復調部130から供給されるビット列に対して、送信動作時と逆の処理(例えば、パケット誤り検出、MACヘッダの解析、除去)を行う。そして、伝送処理部120は、誤り検出符号に基づいてデータフレームに誤りがないことを確認すると、各種データフレームをデータ処理部110に供給する。
また、伝送処理部120は、バーチャルキャリアセンスの処理を行う。この場合に、伝送処理部120は、受信したパケットのヘッダにNAVが設定されていて送信抑制がかかる場合には、その旨を制御部150に通知する。
変復調部130は、制御部150の制御に基づいて、変復調処理等を行うものである。例えば、送信動作を行う場合、変復調部130は、伝送処理部120からの入力ビット列に対して、制御部150により設定されたコーディング、変調スキームに基づいて、エンコード、インターリーブ、変調、PLCPヘッダ、PLCPプリアンブルの付加を行う。そして、変復調部130は、データシンボル列を生成して無線インターフェース部140に供給する。
また、例えば、受信動作を行う場合には、変復調部130は、無線インターフェース部140からの入力に対して、送信動作時とは逆の処理を行い、その結果を伝送処理部120に供給する。また、変復調部130は、キャリアセンスの処理を行う。この場合において、変復調部130は、閾値以上の受信電力を検知した場合、または、所定の出力以上のプリアンブル相関の値を検知した場合には、無線がビジー状態と判定し、その旨を制御部150に通知する。
無線インターフェース部140は、他の情報処理装置と接続して各種情報を送受信するためのインターフェースである。例えば、送信動作を行う場合には、無線インターフェース部140は、変復調部130からの入力をアナログ信号へとコンバートして、増幅、フィルタリングおよび周波数アップコンバートを行い、アンテナ141から無線信号として送信させる。また、例えば、受信動作を行う場合には、無線インターフェース部140は、アンテナ141からの入力に対して、送信動作時とは逆の処理を行い、その結果を変復調部130に供給する。なお、無線インターフェース部140は、特許請求の範囲に記載の通信部の一例である。
制御部150は、データ処理部110、伝送処理部120、変復調部130および無線インターフェース部140の各々の受信動作および送信動作を制御するものである。例えば、制御部150は、各部間の情報の受け渡しや通信パラメータの設定、伝送処理部120におけるパケットのスケジューリングを行う。また、例えば、制御部150は、変復調部130、伝送処理部120からのキャリアセンス結果の通知を受け付けると、その通知に基づいて、送信抑制の設定やその解除に関する各処理を行う。
また、例えば、制御部150は、機器間直接無線通信を行うための機器発見要求パケットを送信した後のタイミングで無線通信信号を検出するための検出閾値(パケット検出閾値)を変更する。例えば、制御部150は、情報処理装置100と他の情報処理装置との間で間接的に無線通信を行う際に接続されるアクセスポイント300から送信される無線通信信号の検出待ちを行う際には検出閾値として第1閾値(パケット検出閾値th1)を設定する。一方、制御部150は、情報処理装置100との間で直接無線通信を行うことができる情報処理装置200を発見するための機器発見要求パケットを送信した後のタイミングで検出閾値として第1閾値とは異なる第2閾値(パケット検出閾値th2)を設定する。
この場合に、例えば、制御部150は、第2閾値を設定してから所定時間の間、情報処理装置200から送信される機器発見応答パケットの検出待ちを行い、所定時間の経過後に第1閾値を設定する。これらの場合に、無線通信のプロトコルとしてIEEE802.11仕様が用いられ、情報処理装置200との直接無線通信を行うプロトコルとしてTDLSが用いられる。
メモリ160は、制御部150によるデータ処理の作業領域としての役割や、各種データを保持する記憶媒体としての機能を有する。メモリ160として、例えば、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ディスク、MO(Magneto Optical)ディスク等の記憶媒体を用いることができる。なお、不揮発性メモリとして、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)を用いることができる。また、磁気ディスクとして、例えば、ハードディスク、円盤型磁性体ディスクを用いることができる。また、光ディスクとして、例えば、CD(Compact Disc)、DVD−R(Digital Versatile Disc Recordable)、BD(Blu-Ray Disc(登録商標))を用いることができる。
[通信例]
図3は、本技術の第1の実施の形態における通信システム10を構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。図3では、情報処理装置100、200、アクセスポイント300が、TDLS Discovery Request frame、TDLS Discovery Response frameを交換する場合のシーケンスチャートを示す。
また、通常時には、情報処理装置100は、アクセスポイント300から受信するパケットの検出閾値(パケット検出閾値)をth1に設定するものとする。また、パケット検出閾値th1は、情報処理装置100およびアクセスポイント300間の通信の品質に基づいて動的に制御するようにしてもよく、固定値としてもよい。
最初に、情報処理装置100は、情報処理装置200を宛先とするTDLS Discovery Request frameをアクセスポイント300に送信する(401)。そのTDLS Discovery Request frameの検出、受信、復号のそれぞれを正しく行うことができた場合には、アクセスポイント300は、ACK(ACKnowledgement)を情報処理装置100に送信する(402)。
続いて、アクセスポイント300は、受信したTDLS Discovery Request frameを情報処理装置200に送信する(404)。そのTDLS Discovery Request frameの検出、受信、復号のそれぞれを正しく行うことができた場合には、情報処理装置200は、ACKをアクセスポイント300に送信する(405)。
続いて、情報処理装置200は、TDLS Discovery Response frameを情報処理装置100に直接送信する(406)。
また、情報処理装置100は、TDLS Discovery Request frameをアクセスポイント300に送信し(401)、アクセスポイント300からACKを受信した後に(402)、所定の時間だけパケット検出閾値を変更する(403)。具体的には、情報処理装置100は、情報処理装置200からTDLS Discovery Response frameを直接受信するためのパケット検出閾値th2に変更する(403)。そして、情報処理装置100は、パケット検出閾値th2によるパケットの検出待ちを行う。
ここで、TDLS Discovery Response frameの検出待ちを行う際に設定されるパケット検出閾値th2の設定例について説明する。
例えば、情報処理装置100からアクセスポイント300への平均通信レートがm[Mbps]である場合を想定する。この場合に、例えば、アクセスポイント300および情報処理装置200間の無線伝搬状況が良好であり、PHY(physical layer:物理層)での伝送レートとしてm[Mbps]を超えるデータレートを出せる場合を想定する。この場合、送信に必要な時間を減らすことはできるが、情報処理装置100からアクセスポイント300へのデータが単位時間当たりに到達する量は、m[Mbps]に過ぎない。このため、それ以上の平均レートで送信することはできない。
また、情報処理装置100側では、情報処理装置200側で対応している送受信レートや空間ストリーム数を把握することができないことも想定される。このため、情報処理装置200の送受信能力や、情報処理装置200およびアクセスポイント300間の伝送路特性を、情報処理装置100のものと同等であると仮定する。
そして、アクセスポイント300を経由したデータ伝送を行う場合と、TDLSを使用してデータ伝送を行う場合との伝送効率が等しくなる場合に、TDLSを使用する場合に最低限損しない条件に基づいて、パケット検出閾値を設定することができる。
なお、アクセスポイント300を経由したデータ伝送は、例えば、1つがm[Mbps]のリンク2本(情報処理装置100およびアクセスポイント300間のリンク、情報処理装置200およびアクセスポイント300間のリンク)を用いるデータ伝送である。この場合には、トータルでは2倍の時間を使用することになる。
例えば、情報処理装置100がアクセスポイント300への無線通信による送信に用いる平均データレートに対して概ね半分程度の平均データレートを用いた通信を情報処理装置100および情報処理装置200間で行う場合に必要と見積もられる受信電力を求める。そして、その受信電力(受信信号電力)に基づいて求められる値をパケット検出閾値th2として設定することができる。
また、その2倍程度の無線通信資源の利用効率を持たせることも可能である。例えば、情報処理装置100がアクセスポイント300への無線通信による送信に用いる平均データレートに対して同程度の平均データレートを用いた通信を情報処理装置100および情報処理装置200間で行う場合に必要と見積もられる受信電力を求める。そして、その受信電力(受信信号電力)に基づいて求められる値をパケット検出閾値th2として設定することができる。これにより、無線通信資源の利用効率をさらに改善させることができる。
このように、制御部150は、情報処理装置100およびアクセスポイント300間の無線通信で用いることができるデータレート(例えば、平均データレート)に基づいてパケット検出閾値th2を求めることができる。例えば、制御部150は、そのデータレート、または、これを基準として求められるデータレート(例えば、その半分程度の平均データレート)を用いた無線通信を行う場合における受信電力に基づいてパケット検出閾値th2を求めることができる。
以上では、受信信号電力に基づいてパケット検出閾値を求める例を示した。ただし、他の情報を用いてパケット検出閾値を求めるようにしてもよい。
例えば、受信パケットに付与されている既知パターンのトレーニング・シーケンスにおける周期性を用いた自己相関検出器の出力値を用いてパケット検出閾値を求めるようにしてもよい。例えば、その出力値と受信信号電力とを組み合わせてパケット検出閾値を求めるようにしてもよい。
また、受信パケットに付与されている既知パターンのトレーニング・シーケンスとそのトレーニング・シーケンス波形に基づく参照信号との相互相関出力値を用いてパケット検出閾値を求めるようにしてもよい。さらに、受信パケットに付与されている既知パターンのトレーニング・シーケンスとそのトレーニング・シーケンス波形に基づく参照信号との相互相関出力値と受信信号電力とを組み合わせてパケット検出閾値を求めるようにしてもよい。
このように組み合わせることにより、アンテナ端子入力換算の受信電力値として計算、管理することができる。
また、情報処理装置200からのTDLS Discovery Request frameの検出、受信、復号のそれぞれを正しく行うことができた場合には、情報処理装置100は、ACKを情報処理装置200に直接送信する(407)。
このように、機器発見要求パケットを送信した後のタイミングで、パケット検出閾値をth1からth2に変更する。また、パケット検出閾値th2を設定してから所定時間の間、情報処理装置200から送信される機器発見応答パケットの検出待ちを行い、所定時間の経過後にパケット検出閾値th1を設定する。
これにより、例えば、情報処理装置100および情報処理装置200間の距離が比較的離れているような場合には、情報処理装置100は、情報処理装置200からのTDLS Discovery Response frameを検出しない。この場合には、情報処理装置100は、比較的離れている情報処理装置200が、TDLSを用いた直接通信を行う候補に入ることを防止することができる。これにより、無線通信資源の削減に寄与し、無線通信資源を有効活用することができる。
[通信システムの構成例]
図4は、本技術の第1の実施の形態における通信システム30のシステム構成例を示す図である。
通信システム30は、情報処理装置100と、情報処理装置200と、情報処理装置210と、アクセスポイント300と、アクセスポイント310とを備える。なお、通信システム30は、図1に示す通信システム10において、情報処理装置210およびアクセスポイント310を追加した通信システムである。また、情報処理装置210は、図1に示す情報処理装置100および情報処理装置200と同様の情報処理装置である。また、アクセスポイント310は、図1に示すアクセスポイント300と同様のアクセスポイントである。
また、図4では、アクセスポイント310に設定されているパケット検出閾値に基づくパケット検出範囲(信号検出範囲)を点線の円31で模式的に示す。同様に、アクセスポイント300に設定されているパケット検出閾値に基づくパケット検出範囲を点線の円32で模式的に示す。
また、情報処理装置100に設定されているパケット検出閾値th2に基づくパケット検出範囲を点線の円33で模式的に示す。例えば、情報処理装置100に設定されているパケット検出閾値th2に基づくパケット検出範囲(点線の円33)には、情報処理装置200およびアクセスポイント300が含まれるが、情報処理装置210およびアクセスポイント310は含まれない。
[パケット送受信処理例および送信抑制処理例]
図5は、本技術の第1の実施の形態における通信システム30を構成する各情報処理装置間のパケット送受信処理および送信抑制処理の一例を時系列で示す図である。図5のaおよびbにおいて、横軸は、時間軸を示す。
図5のaには、情報処理装置100においてパケット検出閾値th2を設定する場合の例を示す。
図5のbには、情報処理装置100においてパケット検出閾値th2を設定しない場合の例を示す。すなわち、図5のbには、パケット検出閾値th1を変更せずに情報処理装置100を使用する場合の例を示す。また、パケット検出閾値th1は、情報処理装置210からの送信信号を検出する程度の値であるものとする。また、パケット検出閾値th1に基づくパケット検出範囲は、図4に示す点線の円33(パケット検出閾値th2に基づくパケット検出範囲)よりも広く、情報処理装置210およびアクセスポイント310が含まれるものとする。このため、パケット検出閾値th1が設定されている場合には、情報処理装置100は、情報処理装置210からの送信信号(点線の直線44)を検出するものとする。なお、パケット検出閾値th1が設定されている場合でも、情報処理装置200は、情報処理装置210からの送信信号(点線の直線43)を検出しないものとする。
ここで、図4に示すように、情報処理装置100および情報処理装置200以外の他の情報処理装置210が存在する場合を想定する。この場合に、例えば、情報処理装置100の近傍に情報処理装置200が存在し、かつ、アクセスポイント310にアソシエーションしている情報処理装置210からの送信信号が存在する場合を想定する。
図4に示すように、情報処理装置100および情報処理装置200間の距離が比較的近い場合には、TDLSを用いることにより無線通信資源を最適に利用することができる。
ここで、情報処理装置100は、情報処理装置200以外の情報処理装置(例えば、アクセスポイント310にアソシエーションしている情報処理装置210)からのData frameを受信する可能性がある。
例えば、情報処理装置100がTDLS Discovery Request frameを情報処理装置200宛に送信する場合を想定する。この場合には、図5のbに示すように、情報処理装置200は、情報処理装置100宛てにTDLS Discovery Response frameを送信する(423)。しかしながら、そのTDLS Discovery Response frameよりも先に情報処理装置210がアクセスポイント310宛てにData frameを送信することも想定される(421)。
この場合には、情報処理装置100は、情報処理装置210からのData frameを受信することが可能である。このため、その受信の開始により、情報処理装置100において送信抑制が設定されるとともに、情報処理装置100は、情報処理装置200からの信号を受信できなくなってしまう(422)。一方、情報処理装置200は、情報処理装置210からのData frameを受信することができないため、送信抑制が設定されない。このため、情報処理装置200は、情報処理装置100宛てにTDLS Discovery Response frameを送信する(423)。
しかしながら、情報処理装置100は、非希望波(情報処理装置210からのData frame)を既に受信し始めている。このため、情報処理装置100は、希望波(報処理装置200からのTDLS Discovery Response frame)を受信することができない(422)。
また、情報処理装置210やアクセスポイント310からの送信信号の受信が終わるまでの間、情報処理装置100は、他の信号を受信することができず、送信抑制が設定されたままとなってしまう(424、425)。このため、情報処理装置100は、TDLSを確立する必要がある情報処理装置200からのTDLS Discovery Responseを直ぐに受信することができない(425、426)。
また、情報処理装置200は、情報処理装置100からのACKを受信しない場合には、TDLS Discovery Response frameの再送を繰り返し行う(426、427)。
また、情報処理装置100は、所定条件を満たすタイミングで、情報処理装置200からのTDLS Discovery Response frameの受信が可能になる(428)。ここで、所定条件を満たすタイミングは、例えば、情報処理装置210やアクセスポイント310からの送信信号の受信が終わり、かつ、情報処理装置200がTDLS Discovery Response frameの再送時間となったタイミングである。
そして、情報処理装置100は、TDLS Discovery Response frameを受信した場合には(428)、情報処理装置200宛にACKを送信する(429)。また、情報処理装置200は、情報処理装置100からのACKを受信する(430)。
なお、例えば、情報処理装置200におけるTDLS Discovery Response frameの再送待ちback−offが、情報処理装置210の送信中やアクセスポイント300からのACK送信中であることも想定される。この場合には、情報処理装置100は、TDLS Discovery Response frameを再度受信することができず、再々送が行われることになるため、さらに機器発見の時間が長くなる。
このように、情報処理装置100が情報処理装置210からの送信信号を検出することにより、情報処理装置200を発見するための機器発見処理の時間が長くなる。そこで、本技術の第1の実施の形態では、情報処理装置100が、情報処理装置210からの送信信号を検出しない程度の値を、パケット検出閾値th2として設定する。これにより、情報処理装置210からの送信信号の検出を防止することができる。
例えば、情報処理装置100がTDLS Discovery Request frameを情報処理装置200宛に送信する場合を想定する。この場合には、図5のaに示すように、情報処理装置200は、情報処理装置100宛てにTDLS Discovery Response frameを送信する(413)。ここで、そのTDLS Discovery Response frameよりも先に情報処理装置210がアクセスポイント310宛てにData frameを送信することも想定される(411)。
この場合でも、情報処理装置100は、パケット検出閾値th2が設定されているため、情報処理装置210からのData frameを検出することができない。このため、情報処理装置100において送信抑制が設定されない。また、情報処理装置100は、情報処理装置200からのTDLS Discovery Response frameを受信することができる(412)。
そして、情報処理装置100は、TDLS Discovery Response frameを受信した後に(412)、情報処理装置200宛にACKを送信する(414)。また、情報処理装置200は、情報処理装置100からのACKを受信する(415)。
なお、情報処理装置210およびアクセスポイント310間では、Data frameやACKのやりとりが行われる(411、416)。
このように、情報処理装置100は、パケット検出閾値th2を設定することにより送信抑制の設定や非希望波の受信を防止することができる。これにより、情報処理装置100は、情報処理装置210からの送信信号を無視することができる。また、情報処理装置100は、情報処理装置200からのTDLS Discovery Response frameのみを検出して受信することができる。
すなわち、情報処理装置100は、近傍に存在するTDLSを用いる相手機器のみを正確に検出することができる。これにより、パケットの衝突や送信抑制による遅延や無線通信資源の浪費を最小限にすることができる。
<2.第2の実施の形態>
本技術の第2の実施の形態では、パケット検出閾値th2を設定した情報処理装置宛のデータをアクセスポイントが蓄積する例を示す。なお、本技術の第2の実施の形態における各装置の構成については、図1、図2等に示す各装置と略同一である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、本技術の第1の実施の形態と同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
[通信例]
図6および図7は、本技術の第2の実施の形態における通信システムを構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。図6および図7では、情報処理装置100が、パケットを受信できない旨を、power save情報を用いてアクセスポイント300に通知する場合のシーケンスチャートを示す。
図6では、TDLS Discovery Request frame以外のフレームを用いて、MACヘッダのframe controlに格納されているPM(power management)=1を通知する例を示す。
図7では、TDLS Discovery Request frameを用いて、MACヘッダのframe controlに格納されているPM=1を通知する例を示す。
上述したように、パケット検出閾値th1は、アクセスポイント300からの受信信号(パケット)を検出することが可能な閾値である。また、パケット検出閾値th2は、TDLS Discovery Response frameを検出するための閾値である。
また、パケット検出閾値th1、th2の関係がth2>th1である場合を想定する。この場合には、パケット検出閾値th2が設定されている時間帯(k[秒])において、情報処理装置100は、アクセスポイント300から送信されるパケットのうち、パケット検出閾値th2を超えないパケットについては検出することができない。このため、情報処理装置100は、アクセスポイント300からのパケットを全て検出することができず、受信することができないことも想定される。
ここで、パケット検出閾値th2が設定されている時間帯(k[秒])において、アクセスポイント300が情報処理装置100宛てにデータを送信する場合を想定する。この場合に、情報処理装置100からのACK(または、Block ACK)が戻ってこないときには、アクセスポイント300は、再送を連発して無線通信資源を浪費してしまうおそれがある。また、例えば、パケット検出閾値th2が設定されている時間帯(k[秒])が長い場合には、アクセスポイント300は、情報処理装置100が存在しなくなったものと判断して接続を切断してしまうおそれもある。
そこで、本技術の第2の実施の形態では、TDLS Discovery Request frameに対するACKを受信してから所定時間が経過するまでの間、パケットを受信しない旨を情報処理装置100がアクセスポイント300に通知する。ここで、パケットを受信しない時間は、h[秒](k[秒]以上の値)とすることができる。
具体的には、図6に示すように、情報処理装置100は、TDLS Discovery Request frameをアクセスポイント300に送信する(441)。また、アクセスポイント300は、そのTDLS Discovery Request frameに対するACKを情報処理装置100に送信する(442)。また、アクセスポイント300は、そのTDLS Discovery Request frameを情報処理装置200に送信する(443)。また、情報処理装置200は、そのTDLS Discovery Request frameに対するACKをアクセスポイント300に送信する(444)。
ここで、情報処理装置100は、Data frameにおけるMACヘッダのframe controlに格納されているPMbitを1にセットしてアクセスポイント300に送信する(445)。この送信により、情報処理装置100は、自装置がpower save中であり、パケットを受信することができない旨をアクセスポイント300に通知することができる。
なお、Data frameとして送信するデータが情報処理装置100に存在しない場合には、情報処理装置100は、Data frameのサブタイプでNull Functionを指定することができる。
また、アクセスポイント300は、そのData frameに対するACKを情報処理装置100に送信する(446)。また、アクセスポイント300は、他の装置から情報処理装置100宛のデータを受信した場合には、そのデータをh[秒]だけ蓄積する(448)。
また、情報処理装置100は、アクセスポイント300からData frameに対するACKを受信した後に(446)、パケット検出閾値をth1からth2に変更する(447)。
また、情報処理装置200は、TDLS Discovery Response frameを情報処理装置100に直接送信する(449)。情報処理装置200からのTDLS Discovery Request frameの検出、受信、復号のそれぞれを正しく行うことができた場合には、情報処理装置100は、ACKを情報処理装置200に直接送信する(450)。
また、情報処理装置100は、パケット検出閾値をth1からth2に変更してからk[秒]が経過した後に、パケット検出閾値をth2からth1に戻す(451)。
続いて、情報処理装置100は、Data frameにおけるMACヘッダのframe controlに格納されているPMbitを0にセットしてアクセスポイント300に送信する(452)。この送信は、PMbitを1にセットしたData frameを送信してからh[秒]が経過した後に行われる(452)。この送信により、情報処理装置100は、自装置のpower saveを解除して、パケットを受信することができる旨をアクセスポイント300に通知することができる。
なお、Data frameとして送信するデータが情報処理装置100に存在しない場合には、情報処理装置100は、Data frameのサブタイプでNull Functionを指定することができる。
また、アクセスポイント300は、そのData frameに対するACKを情報処理装置100に送信する(453)。また、アクセスポイント300は、情報処理装置100宛のデータが蓄積されている場合には、その蓄積されたデータを情報処理装置100に送信する。
以上では、TDLS Discovery Request frame以外のフレームを用いてPM=1を通知する例を示した。ただし、TDLS Discovery Request frameを用いてPM=1を通知することも可能である。この場合には、PM bit=1にセットしたData frameの送信を省略することができる。この例を図7に示す。
ここで、図7は、TDLS Discovery Request frameを用いてPM=1を通知する点(461)と、Data frame、ACKの送信(図6に示す445、446)を省略する点が、図6とは異なる。なお、これら以外の点については、図6と略同様であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
ただし、情報処理装置100は、アクセスポイント300がTDLS Discovery Request frameを情報処理装置200宛てに送信する際(463、464)に要する時間を予め知ることができない。このため、図7に示す例では、図6に示す例よりも、k[秒]を長く設定することが好ましい。
以上では、TDLS Discovery Request frameまたはそれ以外のフレームを用いてPM=1の通知を行い、Data frameを用いてPM=0を通知する例を示した。ただし、これらに限定されない。
例えば、power saveから抜ける時に、MACヘッダ中のPM bitに0をセットしたData frameを送信する代わりに、PS(Power Save)−Poll frameを送信するようにしてもよい。
また、例えば、新規のプロトコルを定義するようにしてもよい。例えば、情報処理装置100が所定時間だけパケットを受信しないため、アクセスポイント300側で情報処理装置100宛のデータを蓄積するように、情報処理装置100からアクセスポイント300に通知して指定するようにしてもよい。
また、情報処理装置100が接続している無線通信親局がアクセスポイント300ではなく、Wi−Fi DirectにおけるGroup Ownerである場合を想定する。この場合には、情報処理装置100がNotice Of Absenceを送信することにより、情報処理装置100がGroup Ownerからのパケットを受信することができない旨を通知することができる。このNotice Of Absenceの送信に関しては、例えば、「Wi-Fi Direct Technical Specification V1.0」を参照することができる。
このように、制御部150は、パケット検出閾値th1よりも大きな値をパケット検出閾値th2として設定した場合には、パケット検出閾値th2が設定されている間、無線通信信号を受信しないことをアクセスポイント300に通知することができる。
<3.第3の実施の形態>
本技術の第3の実施の形態では、TDLS通信中に情報処理装置がアクセスポイントからのパケットを適切に受信する例を示す。なお、本技術の第3の実施の形態における各装置の構成については、図1、図2等に示す各装置と略同一である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、本技術の第1の実施の形態と同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
[パケット検出閾値の設定例]
図8は、本技術の第3の実施の形態における通信システムを構成する各装置の位置とパケット検出閾値に基づくパケット検出範囲との関係を模式的に示す図である。具体的には、TDLS通信中にmin{th1、th2}を用いた場合におけるパケット検出範囲を示す。
図8のaには、パケット検出閾値th2に基づくパケット検出範囲51と、パケット検出閾値th1に基づくパケット検出範囲52との関係を示す。
図8のbには、パケット検出閾値th1に基づくパケット検出範囲53と、パケット検出閾値th2に基づくパケット検出範囲54との関係を示す。
上述したように、情報処理装置100が、TDLS Discovery Response frameの受信を待機している間、情報処理装置100への送信データを所定時間だけアクセスポイント300のバッファに蓄積してもらうことができる。
ここで、情報処理装置100がTDLSを用いてdirect−linkをセットアップして、情報処理装置100および情報処理装置200間でデータを直接送受信している状態を想定する。この場合に、例えば、情報処理装置100のみが情報処理装置200に対して送信すべきデータを発生させ、その送信データがある程度限られた時間にしか発生しないと判っている場合を想定する。この場合には、TDLS Discovery Response frameを待ち受ける際に、パケットを受信することができない旨をアクセスポイント300に通知した方法と同じ通信方法を用いることが考えられる。すなわち、アクセスポイント300から情報処理装置100への送信データについてはアクセスポイント300にバッファしてもらいながら、情報処理装置100はパケット検出閾値をth2に設定した状態でTDLS通信を行う通信方法を用いることが考えられる。
ここで、上位層でTCP(Transmission Control Protocol)を用いた通信をする場合を想定する。この場合には、情報処理装置200から情報処理装置100に対してTCP ACKがIEEE802.11上ではData frameとして送信される。また、その送信タイミングは、情報処理装置100にとっては不定となる。このような場合には、上述した条件を満たせるとは限らない。
そこで、本技術の第3の実施の形態では、TDLSのdirect−linkをセットアップしてから切断するまでの間、パケット検出閾値としてth1およびth2の何れか小さい方を選択して設定する。このように設定することにより、情報処理装置100の周辺からの干渉パケットを検出する割合は増えてしまう。しかしながら、情報処理装置100は、情報処理装置200からの送信パケットと、アクセスポイント300からの送信パケットとの検出、受信を適切に行うことができるようになる。
例えば、図8のaに示すように、th1<th2の場合には、TDLS通信中にth1(=min{th1、th2})が設定される。また、例えば、図8のbに示すように、th2<th1の場合には、TDLS通信中にth2(=min{th1、th2})が設定される。
[情報処理装置の動作例]
図9は、本技術の第3の実施の形態における情報処理装置100による通信処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。図9では、TDLS通信中にパケット検出閾値としてmin{th1、th2}を設定する例を示す。
最初に、情報処理装置100の制御部150は、アクセスポイントとの接続処理を開始する(ステップS801)。続いて、制御部150は、パケット検出閾値をth1に設定してアクセスポイントとの通信を開始する(ステップS802)。
続いて、制御部150は、TDLS接続可能な相手を探す設定がされているか否かを判断する(ステップS803)。TDLS接続可能な相手を探す設定がされていない場合には(ステップS803)、ステップS802に戻る。TDLS接続可能な相手を探す設定は、例えば、ユーザ操作に応じて設定される。また、自動で設定するようにしてもよい。
TDLS接続可能な相手を探す設定がされている場合には(ステップS803)、制御部150は、TDLS接続可能な相手を探すため、TDLS Discovery Request frameを送信する(ステップS804)。続いて、制御部150は、タイマを設定する(ステップS805)。
続いて、制御部150は、パケット検出閾としてth2を設定する(ステップS806)。なお、ステップS806は、特許請求の範囲に記載の制御手順(検出閾値を変更する制御手順)の一例である。
続いて、制御部150は、TDLS Discovery Respose frameを受信したか否かを判断する(ステップS807)。TDLS Discovery Respose frameを受信していない場合には(ステップS807)、制御部150は、タイムアウトしたか否かを判断する(ステップS808)。そして、タイムアウトとなった場合には(ステップS808)、ステップS802に戻る。一方、タイムアウトとなっていない場合には(ステップS808)、ステップS807に戻る。
TDLS Discovery Respose frameを受信した場合には(ステップS807)、制御部150は、発見したTDLS可能な相手機器とTDLS通信を行う設定がされているか否かを判断する(ステップS809)。発見したTDLS可能な相手機器とTDLS通信を行う設定は、例えば、ユーザ操作に応じて設定される。また、自動で設定するようにしてもよい。そして、発見したTDLS可能な相手機器とTDLS通信を行う設定がされていない場合には(ステップS809)、ステップS802に戻る。
また、発見したTDLS可能な相手機器とTDLS通信を行う設定がされている場合には(ステップS809)、制御部150は、パケット検出閾としてmin{th1,th2}を設定する(ステップS810)。続いて、制御部150は、発見したTDLS可能な相手機器との間で、TDLS direct−link確立(3−way)を行う(ステップS811)。
続いて、制御部150は、TDLS相手機器またはアクセスポイントとの間で通信を行う(ステップS812)。続いて、制御部150は、TDLS direct−linkを切断するか否かを判断する(ステップS813)。例えば、切断するためのユーザ操作が行われた場合、通信すべきデータのやりとりが終了した場合に、TDLS direct−linkを切断すると判断することができる。
TDLS direct−linkを切断しない場合には(ステップS813)、ステップS812に戻る。一方、TDLS direct−linkを切断する場合には(ステップS813)、制御部150は、TDLS direct−link切断(3−way)を行う(ステップS814)。続いて、制御部150は、パケット検出閾としてth1を設定してアクセスポイントとの通信を継続する(ステップS815)。
このように、制御部150は、他の情報処理装置からの機器発見応答パケットを受信した後に、その情報処理装置との間で直接無線通信リンクを確立している間、th1およびth2のうちの小さい値をパケット検出閾値として設定することができる。また、制御部150は、その情報処理装置との間の直接無線通信リンクを切断したタイミングで、パケット検出閾値th1を設定することができる。
[送信電力の制御例]
上述したように、TDLS linkを接続している間、パケット検出閾値をmin{th1,th2}に設定することができる。ただし、この場合には、min{th1,th2}とmax{th1,th2}との間の検出されるパケット送信範囲に位置する他の装置(例えば、情報処理装置、アクセスポイント)に対して、送信波が妨害となる可能性がある。
このため、情報処理装置100が、情報処理装置200に対して送信を行う際には、情報処理装置100および情報処理装置200間の通信品質が保たれる範囲で送信電力制御を行うことが好ましい。また、情報処理装置100が、アクセスポイント300に対して送信を行う際には、情報処理装置100およびアクセスポイント300間の通信品質が保たれる範囲で送信電力制御を行うことが好ましい。
ここで、各装置間の通信品質が保たれる範囲は、パケット検出閾値th1に基づくパケット検出範囲と、パケット検出閾値th2に基づくパケット検出範囲との間で、所定のデータレートを確保することができる範囲を意味する。この範囲は、例えば、情報処理装置100において観測することが可能な値(例えば、通信品質のパラメータ)に基づいて算出することができる。ここで、通信品質のパラメータは、例えば、信号強度と信号強度の雑音成分(例えば、雑音電力)との比、推定パスロス、許容される再送回数である。なお、信号強度と信号強度の雑音成分との比は、例えば、SNR(Signal to Noise Ratio)、SIR(Signal to Interference power Ratio)、SINR(Signal to Interference and Noise power Ratio)である。
また、情報処理装置100および情報処理装置200間の通信品質は、情報処理装置100において観測(測定)することができる。そして、情報処理装置100は、その観測により取得された値に基づいて、情報処理装置100および情報処理装置200間の通信品質が保たれる範囲で送信電力を決定することができる。
同様に、情報処理装置100およびアクセスポイント300間の通信品質は、情報処理装置100において観測(測定)することができる。そして、情報処理装置100は、その観測により取得された値に基づいて、情報処理装置100およびアクセスポイント300間の通信品質が保たれる範囲で送信電力を決定することができる。このように、各装置間の通信品質が保たれる範囲で送信電力制御を行うことができる。
[他の装置において観測された通信品質に基づく送信電力の制御例]
以上では、各装置間の通信品質を自装置で観測して取得する例を示した。ただし、他の装置により観測された各装置間の通信品質を取得して用いるようにしてもよい。
例えば、情報処理装置200が、情報処理装置100および情報処理装置200間の通信品質を観測し、その観測結果に関する情報(観測結果情報)を情報処理装置100に無線通信パケット内に含めて送信する。この場合には、その観測結果情報を受信した情報処理装置100は、その受信した観測結果情報に基づいて宛先毎に送信電力を決定することができる。
また、例えば、アクセスポイント300が、情報処理装置100およびアクセスポイント300間の通信品質を観測し、その観測結果情報を情報処理装置100に無線通信パケット内に含めて送信する。この場合には、その観測結果情報を受信した情報処理装置100は、その受信した観測結果情報に基づいて宛先毎に送信電力を決定することができる。
また、例えば、他の装置により観測された各装置間の通信品質に基づいて、他の装置が送信電力を決定し、この決定された送信電力に基づいて、情報処理装置100が、宛先毎に送信電力を制御するようにしてもよい。
例えば、情報処理装置200が、情報処理装置100および情報処理装置200間の通信品質を観測し、その観測結果に基づいて、情報処理装置100および情報処理装置200間の通信品質が保たれる範囲で送信電力を決定する。そして、情報処理装置200は、その決定された送信電力に関する制御情報(送信電力制御情報)を情報処理装置100に無線通信パケット内に含めて送信する。この場合には、その送信電力制御情報を受信した情報処理装置100は、その受信した送信電力情報に基づいて、宛先毎に送信電力を決することができる。
また、例えば、アクセスポイント300は、情報処理装置100およびアクセスポイント300間の通信品質を観測し、その観測結果に基づいて、情報処理装置100およびアクセスポイント300間の通信品質が保たれる範囲で送信電力を決定する。そして、アクセスポイント300は、その決定された送信電力に関する制御情報(送信電力制御情報)を情報処理装置100に無線通信パケット内に含めて送信する。この場合には、その送信電力制御情報を受信した情報処理装置100は、その受信した送信電力情報に基づいて、宛先毎に送信電力を決することができる。
このように、制御部150は、情報処理装置100および情報処理装置200間で直接無線通信リンクを確立している間、th1およびth2のうちの小さい値をパケット検出閾値として設定した際には、送信電力制御を行うことができる。例えば、制御部150は、情報処理装置100および情報処理装置200間の通信品質を保てる範囲で情報処理装置200への送信を行うための送信電力制御を行うことができる。また、例えば、制御部150は、情報処理装置100およびアクセスポイント300間の通信品質を保てる範囲でアクセスポイント300への送信を行うための送信電力制御を行うことができる。
<4.第4の実施の形態>
本技術の第4の実施の形態では、TDLS Discovery Response frameの再送を回避する例を示す。なお、本技術の第4の実施の形態における各装置の構成については、図1、図2等に示す各装置と略同一である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、本技術の第1の実施の形態と同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
[TDLS Discovery Response frameの再送を回避する例]
図10および図11は、本技術の第4の実施の形態における通信システムを構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。
図10では、情報処理装置200が、情報処理装置100からのACKを受信することができず、予め設定された回数だけ、TDLS Discovery Response frameを再送する例を示す。図11では、情報処理装置200が、TDLS Discovery Response frameの再送を行わない場合の例を示す。
なお、図10に示す各処理(475乃至480)は、図3に示す各処理(401乃至406)に対応するため、ここでの詳細な説明を省略する。
上述したように、情報処理装置100は、TDLS Discovery Request frameのアクセスポイント300への送信、ACKの受信後に(475、476)、所定の時間だけパケット検出閾値をth1からth2に変更する(479)。そして、情報処理装置100は、パケット検出閾値th2によるTDLS Discovery Response frameのパケット検出待ちを行う。
ここで、パケット検出閾値th2として比較的大きい値が設定され、かつ、情報処理装置100および情報処理装置200間の距離が比較的離れている場合を想定する。この場合に、TDLS Discovery Response frameのパケット検出待ちを行っている間、情報処理装置200からのTDLS Discovery Response frameの受信電力が不足する可能性がある。このように、情報処理装置200からのTDLS Discovery Response frameの受信電力が不足すると、TDLS Discovery Response frameが検出されない可能性がある(481、483、485)。このように、情報処理装置200からのTDLS Discovery Response frameが検出されない場合には(481、483、485)、情報処理装置100から情報処理装置200にACKが送信されない。この場合には、情報処理装置200は、情報処理装置100からのACKを受信できないため、情報処理装置200において予め設定されている回数だけ、TDLS Discovery Response frameの再送が行われる(482、484)。なお、図10では、説明の容易のため、再送を2回繰り返す例を示す。
このように、情報処理装置200が情報処理装置100からのACKを受信しない場合には、情報処理装置200は、TDLS Discovery Response frameの再送を繰り返し行う。この場合には、無線通信資源を無駄に消費することになる。
このため、TDLS Discovery Response frameの再送の繰り返しによる無線通信資源の無駄な消費を回避することが重要となる。
そこで、情報処理装置100がTDLS Discovery Request frameを送信する際に、パケット検出閾値を変更していることを示す情報を含めて送信することが考えられる。この場合における送信対象となるTDLS Discovery Request Action fieldの構成例を図14に示す。
[frameの構成例]
図12および図13は、本技術の第4の実施の形態における各装置間においてやりとりされるframeの構成例を示す図である。
図12には、TDLS Discovery Request frameの構成例を示す。図13には、TDLS Discovery Response frameの構成例を示す。
図14は、本技術の第4の実施の形態における各装置間においてやりとりされるTDLS Discovery Request Action fieldの構成例を示す図である。なお、order「1」乃至「4」に示す各情報は、従来のIEEE802.11仕様と同様である。
図14に示すように、TDLS Discovery Request Action fieldにおいて、information element(order「5」)を追加する(図12に示す点線の矩形601内の情報)。
例えば、Element ID(1byte)として、現在reservedになっている値(例えば、222)がセットされる。また、Length(1byte)として、3がセットされる。また、TDLS Discovery Response frameを受信する際に使用するパケット検出閾値(1byte)と、TDLS Discovery Response frameの検出待ちを行う時間長(1byte)と、ACK制御のための情報ACK Control(1byte)とが格納される。
例えば、TDLS Discovery Response frameを受信する際に使用するパケット検出閾値を指定するフィールドに格納する情報として、到着したパケットの受信信号電力強度を示す値を用いることができる。例えば、到着したパケットの受信信号電力強度を示す値として、例えば、dBm単位、かつ、符号を反転させた値を用いることができる。例えば、到着したパケットの受信信号電力強度が、−70dBm以上の信号強度であればパケットを検出し、−70dBm未満の信号強度であればパケットを検出しない旨を通知する場合には、そのフィールドに10進数で70を設定する。
また、例えば、TDLS Discovery Response frameの検出待ちを行う時間長を指定するフィールドに格納する情報として、時間を示す値を用いることができる。例えば、TDLS Discovery Request frameを送信してからTDLS Discovery Response frameを検出するために閾値を変更する時間をmsec単位で10進法で指定することができる。
また、ACK controlフィールドには、0または1が格納される。例えば、ACK controlフィールドに1が格納されている場合には、それを受信した情報処理装置は、TDLS Discovery Response frameを送信する際にAction No ACK frameを用いる。
また、例えば、ACK controlフィールドに0が格納されている場合には、それを受信した情報処理装置は、TDLS Discovery Response frameを送信する際にAction No ACK frameを用いない。すなわち、TDLS Discovery Response frameを送信する際に通常のAction frameを用いる。この場合には、情報処理装置は、それに対応するACKが受信されるまでの間、または、予め設定されている最大再送回数に達するまでの間、TDLS Discovery Response frameに再送を行う。
このように、情報処理装置100は、TDLS Discovery Response frameを受信する際に使用するパケット検出閾値を指定する情報を含めてTDLS Discovery Request frameを送信することができる。同様に、情報処理装置100は、TDLS Discovery Response frameの検出待ちを行う時間長を指定する情報を含めてTDLS Discovery Request frameを送信することができる。
これらのうちの少なくとも1つの情報を受信した場合には、情報処理装置200は、情報処理装置100がTDLS Discovery Response frameの検出待ちを行う際にパケット検出閾値を変更することを把握することができる。このため、情報処理装置200は、TDLS Discovery Response frameに対するACKが情報処理装置100から戻ってこなくても、パケット検出閾値の変更によりそれが検出されていない可能性があることを把握することができる。これにより、情報処理装置200が、ACKが来ないことによるTDLS Discovery Response frameの再送を繰り返すことを防止することができる。または、情報処理装置200は、Action No ACKを用いてTDLS Discovery Response frameを送信することが可能となる。
また、TDLS Discovery Request frame内にAction No ACKを用いてTDLS Discovery Response frameを送信するように指定する情報を含めることもできる(図11に示す491、493)。この場合には、例えば、図13の点線の矩形602に示すように、情報処理装置200は、Action No ACKを用いてTDLS Discovery Response frameを送信する(図11に示す496)。これにより、情報処理装置200は、情報処理装置100からのACKが来ないことによるTDLS Discovery Response frameの再送を避けることができる。なお、TDLS Discovery Response frameを送信する手順(図11に示す496)は、特許請求の範囲に記載の機器発見応答信号を送信する制御手順の一例である。
また、情報処理装置100が、TDLS Discovery Request frameにTDLS Discovery Response frameの検出待ちを行う時間長を指定する情報を含めて送信する場合を想定する。この場合に、情報処理装置200は、TDLS Discovery Response frameに対するACKを受信することができないときは、その指定された範囲の間、TDLS Discovery Response frameの再送を行う。一方、情報処理装置200は、その指定された範囲を超えても情報処理装置100からのACKが受信できないときには、TDLS Discovery Response frameの再送を打ち切る。
このように、情報処理装置100の制御部150は、パケット検出閾値th2を求める際に用いた受信電力に関する情報(例えば、到着したパケットの受信信号電力強度を示す値)を機器発見要求パケットに含めて送信することができる。また、情報処理装置100の制御部150は、機器発見応答パケットの検出待ちを行う時間帯に関する情報を機器発見要求パケットに含めて送信することができる。また、情報処理装置100の制御部150は、情報処理装置200が機器発見応答パケットを送信する際には受信確認を行わない信号を用いることを指定する情報を機器発見要求パケットに含めて送信することができる。また、情報処理装置100の制御部150は、これらの各情報のうちの少なくとも1つを機器発見要求パケットに含めて送信することができる。
また、情報処理装置200の制御部は、機器発見要求パケットを情報処理装置100から受信した場合に、それらの情報のうちの少なくとも1つの情報が含まれているときには、その情報に基づいて情報処理装置100に機器発見応答パケットを送信する。
以上では、TDLS Discovery Response frameに対するACKを期待するべきか否かに関する情報を、情報処理装置100がTDLS Discovery Request frameに含めて送信する例を示した。ただし、他の方法によりそのような情報を情報処理装置200に通知するようにしてもよい。例えば、無線通信のプロトコル上で所定規則(例えば、TDLS Discovery Response frameはAction No ACKを必ず使用する)を決めておくことにより、上述した各情報の送信を省略することができる。
<5.第5の実施の形態>
本技術の第5の実施の形態では、機器発見応答パケットを送信する際に複数のPHYプリアンブルから選択して用いる例を示す。なお、本技術の第5の実施の形態における各装置の構成については、図1、図2等に示す各装置と略同一である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、本技術の第1の実施の形態と同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
例えば、機器間の無線信号品質に応じてPHYプリアンブルを複数の候補のうちから選択して用いる通信システムの構成も考えられる。例えば、通信システムにおいて、情報処理装置100がTDLS Discovery Request frameを送信する際に、期待する受信信号レベルに応じたPHYプリアンブルを指定する情報を含めて送信することができる。その情報をTDLS Discovery Request frame内に含めるためのTDLS Discovery Request Action fieldの構成例を図15に示す。
[TDLS Discovery Request Action fieldの構成例]
図15は、本技術の第5の実施の形態におけるTDLS Discovery Request Action fieldの構成例を示す図である。なお、図15は、図14の変形例であり、order「5」に示す各情報に、Preamble patternサブフィールドを設けた点が異なる。
Preamble patternサブフィールドは、TDLS Discovery Response frameを送信する際に、このframeに付加するPHYプリアンブルの種類を指定するためのサブフィールドである。すなわち、TDLS Discovery Request frameを受信した情報処理装置がTDLS Discovery Response frameを送信する際に、このframeに付加するPHYプリアンブルの種類を指定することができる。
このように、Preamble patternサブフィールドを用いて、情報処理装置は、TDLS Discovery Response frameを検出、受信する際に期待するPHYプリアンブルの種類を指定することができる。
例えば、情報処理装置100は、通信システムで用いられる複数のPHYプリアンブルのうち、最も低い受信電力でも検出することができるPHYプリアンブルを指定することもできる。
このように、情報処理装置100の制御部150は、機器発見応答パケットに用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報を機器発見要求パケットに含めて送信することができる。この場合に、制御部150は、情報処理装置100および情報処理装置200間の直接無線通信において最も低い受信電力で受信できるPHYプリアンブルを指定する情報を含めることができる。
また、情報処理装置100の制御部150は、機器発見応答パケットに用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報と、本技術の第4の実施の形態で示した各情報とのうちの少なくとも1つを機器発見要求パケットに含めて送信することができる。この場合には、情報処理装置200の制御部は、機器発見要求パケットを情報処理装置100から受信した場合に、それらの情報のうちの少なくとも1つの情報が含まれているときには、その情報に基づいて情報処理装置100に機器発見応答パケットを送信する。ここで、機器発見要求パケットに、パケット検出閾値th2を求める際に用いた受信電力に関する情報が含まれているが、機器発見応答パケットに用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報が含まれていない場合を想定する。この場合には、情報処理装置200の制御部は、パケット検出閾値th2を求める際に用いた受信電力に関する情報に基づいて、無線通信において使用可能な複数のPHYプリアンブルのうちの1つを用いて機器発見応答パケットを送信することができる。
また、遠距離に存在する情報処理装置を発見せず、比較的近距離に存在する情報処理装置のみを発見することができるようにすることもできる。この場合には、通信システムで用いられる複数のPHYプリアンブルのうち、最も強い受信電力の場合にのみ検出することができるPHYプリアンブルを指定する。
このように、情報処理装置100は、Preamble patternサブフィールドを含むTDLS Discovery Request frameを送信することができる。また、そのframeを受信した情報処理装置200は、TDLS Discovery Response frameを送信する際には、Preamble patternサブフィールドで指定されているPHYプリアンブルを付加して送信する。
以上では、Preamble patternサブフィールドを用いてPHYプリアンブルを指定する例を示した。ただし、他の情報を用いてPHYプリアンブルを指定するようにしてもよい。
例えば、複数のPHYプリアンブルのうちから1つを選択して使用することができる無線通信システム仕様である場合を想定する。この場合に、情報処理装置100が、TDLS Discovery Response frameを受信する際に使用するパケット検出閾値に相当する情報を含めてTDLS Discovery Request frameを送信するものとする。
このTDLS Discovery Request frameを受信した情報処理装置は、そのパケット検出閾値で最適に検出すると想定されるPHYプリアンブルを1つ選択する。そして、その情報処理装置は、その選択されたPHYプリアンブルによりTDLS Discovery Response frameを構成して送信するようにする。すなわち、TDLS Discovery Request frameを受信した情報処理装置は、そのframeの中に、PHYプリアンブルを指定する情報が含まれない場合でも、PHYプリアンブルを適切に選択することができる。
<6.第6の実施の形態>
本技術の第6の実施の形態では、3GPP(3rd Generation Partnership Project)で定義されるD2D(Device to Device)を利用して無線通信を行う例を示す。
[通信システムの構成例]
図16は、本技術の第6の実施の形態における通信システム700のシステム構成例を示す図である。図16では、3GPPで定義されるD2Dを利用して無線通信を行う場合におけるネットワーク構成(システム構成)の一例を示す。このネットワーク構成では、無線通信親局はBS(Base Station)と称され、情報処理装置(移動体)はUE(User Equipment)と称される。
通信システム700は、情報処理装置(BS)710と、情報処理装置(UE)711と、情報処理装置(UE)712と、情報処理装置(UE)713とを備える。なお、情報処理装置(UE)711乃至713は、図1に示す情報処理装置100および情報処理装置200に対応する情報処理装置である。また、情報処理装置(BS)710は、図1に示すアクセスポイント300に対応する情報処理装置である。
[リソース・アロケーション・マップの例]
図17は、本技術の第6の実施の形態における情報処理装置(BS)710により送信されるリソース・アロケーション・マップの一例を示す図である。リソース・アロケーション・マップは、周波数−時間における無線通信資源の割り当てを示す情報である。なお、図17では、説明の容易のため、リソース・アロケーション・マップの一部を簡略化して示す。
ここで、D2D Discoveryの動作について説明する。
最初に、情報処理装置(UE)711が情報処理装置(BS)710を介して通信を行う場合について説明する。例えば、情報処理装置(UE)711は、電源投入後に、情報処理装置(BS)710の検索を行う。
ここで、情報処理装置(BS)710は、周波数−時間のうち、システムで定義された位置に配置された物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)721を送信する。
情報処理装置(UE)711は、最初に、同期チャネル(SCH:Synchronization Channel)を受信して情報処理装置(UE)711との時刻同期を行う。そして、情報処理装置(UE)711は、その時刻同期後にPBCHを受信する。
ここで、PBCH内で伝送されるブロードキャスト・チャネル(BCH:Broadcast Channel)には、周波数−時間における無線通信資源の割り当てを示すリソース・アロケーション・マップ(またはその一部)が含まれる。
なお、BCHにリソース・アロケーション・マップ全体が含まれていない場合も存在する。この場合には、そこで時間・周波数位置が指定されている物理下りシェアド・チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)にて伝送される下りシェアド・チャネル(DL−SCH:Downlink Shared Channel)を受信する。これにより、情報処理装置(UE)711は、完全なリソース・アロケーション・マップを得ることができる。
このように、リソース・アロケーション・マップを得た情報処理装置(UE)711は、そこで時間・周波数位置が指定されているRACH(Random Access Channel)においてランダム・アクセス・プリアンブルを送信する。そして、それを受信した情報処理装置(BS)710は、DL−SCHにおいてランダム・アクセス・レスポンスを送信する。
また、ランダム・アクセス・レスポンスを受信した情報処理装置(UE)711は、UL−SCH(Uplink Shared Channel)において端末識別情報等を送信する。それを受信した情報処理装置(BS)710は、DL−SCHにおいて端末識別が完了したことを情報処理装置(UE)711に通知する。この段階において、情報処理装置(UE)711は、情報処理装置(BS)710とのデータ送受信が可能となる。
次に、情報処理装置(UE)711が情報処理装置(BS)710を介さずにD2D通信を用いて他の情報処理装置(UE)と直接通信する場合について説明する。
最初に、情報処理装置(UE)711は、図17に示すリソース・アロケーション・マップのうち、D2D Discovery Type−1として指定されたリソース・アロケーション・プールにおいて、D2D Discoveryパケットを送信する。図17では、D2D Discovery Type−1を太線の矩形722、723で示す。また、D2D Discoveryパケットには、自装置の識別子と、リソース・ブロック(RB:Resource Block)とを含めることが好ましい。ここで、リソース・ブロック(RB)は、D2D Discovery Type−1として指定されたリソース・アロケーション・プールのうち、自装置がD2D Discoveryパケットを送信するタイミングよりも時刻的に後の、自装置が応答を期待するリソース・ブロックである。
また、情報処理装置(UE)711がD2D Discoveryパケットを送信する際には、情報処理装置(BS)710宛てにパケットを送信する場合よりも低い電力で送信し、周辺局への干渉を減らすようにしてもよい。
また、情報処理装置(UE)711からのD2D Discoveryパケットを受信した他の情報処理装置(UE)は、D2D Discoveryパケットにおいて指定されたRBにおいてD2D Discoveryパケットに対する応答パケットを送信する。この応答パケットには、応答する情報処理装置(UE)の識別子と、応答するD2D Discoveryパケットを送信した情報処理装置(UE)の識別子とを含めることが好ましい。
情報処理装置(UE)711は、D2D Discoveryパケットに対する他の情報処理装置(UE)からの応答パケットを待ち受けるRBで、パケット検出閾値を情報処理装置(BS)からのパケットを検出する際の閾値よりも高く設定することができる。これにより、遠方に存在する情報処理装置(UE)からの応答パケットを検出しないようにすることができる。このため、発見した相手となり得る情報処理装置(UE)とD2Dを用いて直接通信を行う場合に必要となる無線通信資源を最小限にして、効率的な無線通信を行うことができる。
例えば、図16に示す例では、情報処理装置(UE)712は、情報処理装置(UE)711から比較的近い位置に存在し、情報処理装置(UE)713は、情報処理装置(UE)711から比較的遠い位置に存在する。このような場合には、情報処理装置(UE)711のパケット検出閾値を上げることにより、検出可能なパケットを送信する他の情報処理装置(UE)の位置を、パケット検出範囲701に制限することができる。このため、情報処理装置(UE)711は、情報処理装置(UE)712からの応答パケットは検出するが、情報処理装置(UE)713からの応答パケットは検出しない。これにより、情報処理装置(UE)711が、情報処理装置(UE)713からの応答パケットを、情報処理装置(UE)712からの応答パケットよりも先に受信して検出し、これによる受信開始をしてしまうことを防止することができる。すなわち、情報処理装置(UE)712からの応答パケットを検出して受信し損なう可能性を低減することができる。
また、上述したように、情報処理装置(UE)711が、D2D Discoveryパケットを送信する際に送信電力を低減して送信することもできる。この場合には、そのパケットが検出・受信できると想定される位置に見合う範囲からの応答パケットを検出・受信できるようなパケット検出閾値に設定することが好ましい。
例えば、図16に示す例では、情報処理装置(UE)711から遠方に存在する情報処理装置(UE)713の場所では受信することができないような送信電力で送信する。これにより、情報処理装置(UE)713が、情報処理装置(UE)711からのD2D Discoveryパケットを受信することができない。このため、情報処理装置(UE)713からの応答パケットも発生しないため、他の通信に与える干渉を低減することが可能となる。
また、本技術の第1の実施の形態と同様に、パケット検出閾値を設定することができる。例えば、D2D Discovery完了後、実際にD2D通信を行う際には、パケット検出閾値としてmin{th1,th2}を用いて、情報処理装置(BS)との通信を保ちながらD2D通信を行うことができる。
また、例えば、他の情報処理装置(UE)への干渉の影響を低減するため、情報処理装置(UE)711が情報処理装置(UE)712とD2D通信を行う際には、パケット検出閾値をth2に設定することができる。この場合には、その設定をする前に情報処理装置(BS)710に対してUE−BS間通信を行い、情報処理装置(BS)710からのパケットを受信することができない時間帯を情報処理装置(BS)710側に報知することが好ましい。これにより、情報処理装置(BS)710側にデータを蓄積してもらうことができる。
このように、情報処理装置(UE)711の制御部は、無線通信リソース配分情報に基づいて情報処理装置(UE)712との直接無線通信に割り当てられた第1時間および周波数スロットにおいてD2D Discoveryパケットを送信することができる。なお、無線通信リソース配分情報は、情報処理装置(BS)710から通知されるリソース・アロケーション・マップ(図17に示す)である。また、D2D Discoveryパケットは、機器発見要求信号の一例である。また、情報処理装置(UE)711の制御部は、その無線通信リソース配分情報のうち、第1時間および周波数スロットよりも時刻的に後に配置された第2時間および周波数スロットにおいて応答パケット(機器発見応答信号)の検出待ちを行うことができる。
このように、本技術の実施の形態では、無線通信親局を介さずに直接機器間通信できる相手機器を発見する際に、発見要求パケットに対する発見応答パケットを検出するパケット検出閾値を変更する。すなわち、機器間直接通信を行うための機器発見要求パケットを送信後、機器発見応答パケットを待ち受ける間は、パケット検出閾値として無線通信親局からのパケットを待ち受ける間とは異なる閾値を用いる。これにより、無線通信親局を介して通信する場合と比較した場合に、より少ない無線通信資源を消費する機器間直接通信に適した相手機器候補となり得る、近傍に存在する相手機器からの応答パケットのみを検出、受信することができる。このため、無線通信資源の消費を低減することができ、低消費電力化を実現することができる。すなわち、無線通信資源を効率的に利用することができる。
また、遠方からの干渉信号を検出しないように設定するため、パケットの衝突による応答パケットの受信失敗の確率を低減することができるため、より短時間で機器発見処理を完了することができる。このため、無線通信資源の消費をさらに低減することができる。また、パケット検出閾値に満たない到着パケットの検出、受信を行わないため、消費電力を低減させることができる。
また、実際に機器間直接通信を開始した場合にも、無線通信親局とのデータ送受信を維持した状態で機器間直接通信が可能となるパケット検出閾値を用いるように制御することにより、無線親局とのデータ送受信におけるレイテンシやジッタを低減することができる。
また、実際に機器間直接通信を開始した後に、機器間直接通信に最適化したパケット検出閾値を用いるように制御した場合でも、無線通信親局からのパケットを検出しない期間を無線通信親局に対して予め通知しておくことができる。これにより、無線通信親局とのデータ送受信におけるレイテンシやジッタは増えるものの、無線通信親局におけるパケットの破棄を回避することができ、かつ、周辺の情報処理装置からの干渉に対してロバストな受信を行うことができる。また、この際、パケット検出閾値により定められる受信可能なエリアに準じた範囲に存在する直接通信可能な相手機器との間で通信できるように送信電力を低減することができる。これにより、他局へ与える干渉も低減することができ、システム全体でのスループット向上につながるとともに、自局の消費電力を低減させることができる。
<7.応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、情報処理装置100、200、210、情報処理装置(UE)711乃至713は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、テレビジョン受像機、プリンタ、デジタルスキャナ若しくはネットワークストレージなどの固定端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、情報処理装置100、200、210、情報処理装置(UE)711乃至713は、スマートメータ、自動販売機、遠隔監視装置又はPOS(Point Of Sale)端末などの、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、情報処理装置100、200、210、情報処理装置(UE)711乃至713は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
一方、例えば、アクセスポイント300、310、情報処理装置(BS)710は、ルータ機能を有し又はルータ機能を有しない無線LANアクセスポイント(無線基地局ともいう)として実現されてもよい。また、アクセスポイント300、310、情報処理装置(BS)710は、モバイル無線LANルータとして実現されてもよい。さらに、アクセスポイント300、310、情報処理装置(BS)710は、これら装置に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
[7−1.第1の応用例]
図18は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース913、アンテナスイッチ914、アンテナ915、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
プロセッサ901は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
無線通信インタフェース913は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース913は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インタフェース913は、アドホックモード又はWi−Fi Direct等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。なお、Wi−Fi Directでは、アドホックモードとは異なり2つの端末の一方がアクセスポイントとして動作するが、通信はそれら端末間で直接的に行われる。無線通信インタフェース913は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF(Radio Frequency)回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース913は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース913は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ914は、無線通信インタフェース913に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ915の接続先を切り替える。アンテナ915は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース913による無線信号の送信及び受信のために使用される。
なお、図18の例に限定されず、スマートフォン900は、複数のアンテナ(例えば、無線LAN用のアンテナ及び近接無線通信方式用のアンテナ、など)を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ914は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース913及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図18に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
図18に示したスマートフォン900において、図2を用いて説明した制御部150は、無線通信インタフェース913において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。
なお、スマートフォン900は、プロセッサ901がアプリケーションレベルでアクセスポイント機能を実行することにより、無線アクセスポイント(ソフトウェアAP)として動作してもよい。また、無線通信インタフェース913が無線アクセスポイント機能を有していてもよい。
[7−2.第2の応用例]
図19は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、アンテナスイッチ934、アンテナ935及びバッテリー938を備える。
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
無線通信インタフェース933は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インタフェース933は、アドホックモード又はWi−Fi Direct等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。無線通信インタフェース933は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース933は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ934は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路の間でアンテナ935の接続先を切り替える。アンテナ935は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送信及び受信のために使用される。
なお、図19の例に限定されず、カーナビゲーション装置920は、複数のアンテナを備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ934は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図19に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
図19に示したカーナビゲーション装置920において、図2を用いて説明した制御部150は、無線通信インタフェース933において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。
また、無線通信インタフェース933は、上述したアクセスポイント300、310、情報処理装置(BS)710として動作し、車両に乗るユーザが有する端末に無線接続を提供してもよい。
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
[7−3.第3の応用例]
図20は、本開示に係る技術が適用され得る情報処理装置と通信を行う無線アクセスポイント950の概略的な構成の一例を示すブロック図である。無線アクセスポイント950は、コントローラ951、メモリ952、入力デバイス954、表示デバイス955、ネットワークインタフェース957、無線通信インタフェース963、アンテナスイッチ964及びアンテナ965を備える。
コントローラ951は、例えばCPU又はDSP(Digital Signal Processor)であってよく、無線アクセスポイント950のIP(Internet Protocol)レイヤ及びより上位のレイヤの様々な機能(例えば、アクセス制限、ルーティング、暗号化、ファイアウォール及びログ管理など)を動作させる。メモリ952は、RAM及びROMを含み、コントローラ951により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、ルーティングテーブル、暗号鍵、セキュリティ設定及びログなど)を記憶する。
入力デバイス954は、例えば、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作を受け付ける。表示デバイス955は、LEDランプなどを含み、無線アクセスポイント950の動作ステータスを表示する。
ネットワークインタフェース957は、無線アクセスポイント950が有線通信ネットワーク958に接続するための有線通信インタフェースである。ネットワークインタフェース957は、複数の接続端子を有してもよい。有線通信ネットワーク958は、イーサネット(登録商標)などのLANであってもよく、又はWAN(Wide Area Network)であってもよい。
無線通信インタフェース963は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、近傍の端末へアクセスポイントとして無線接続を提供する。無線通信インタフェース963は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース963は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。アンテナスイッチ964は、無線通信インタフェース963に含まれる複数の回路の間でアンテナ965の接続先を切り替える。アンテナ965は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インタフェース963による無線信号の送信及び受信のために使用される。
図20に示した無線アクセスポイント950において、図2を用いて説明した制御部150は、無線通信インタフェース963において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、コントローラ951において実装されてもよい。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)等を用いることができる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)
機器間直接無線通信を行うための機器発見要求信号を送信する通信部と、
前記機器発見要求信号を送信した後のタイミングで無線通信信号を検出するための検出閾値を変更する制御部と
を具備する情報処理装置。
(2)
前記制御部は、前記情報処理装置と他の情報処理装置との間で間接的に無線通信を行う際に接続される第1情報処理装置から送信される無線通信信号の検出待ちを行う際には前記検出閾値として第1閾値を設定し、前記情報処理装置との間で直接無線通信を行うことができる第2情報処理装置を発見するための前記機器発見要求信号を送信した後のタイミングで前記検出閾値として前記第1閾値とは異なる第2閾値を設定する前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記制御部は、前記第2閾値を設定してから所定時間の間、前記第2情報処理装置から送信される機器発見応答信号の検出待ちを行い、前記所定時間の経過後に前記第1閾値を設定する前記(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記制御部は、前記無線通信のプロトコルとしてIEEE802.11(Institute of Electrical and Electronic Engineers)仕様を用い、前記第2情報処理装置との直接無線通信を行うプロトコルとしてTDLS(Tunneled Direct Link Setup)を用い、
前記機器発見要求信号はTDLS Discovery Request frameであり、
前記機器発見応答信号はTDLS Discovery Response frameである
前記(1)から(3)のいずれかに記載の情報処理装置。
(5)
前記制御部は、前記情報処理装置および前記第1情報処理装置間の無線通信で用いることができるデータレートまたはこれを基準として求められるデータレートを用いた無線通信を行う場合における受信電力に基づいて求められる前記第2閾値を設定する前記(2)または(3)に記載の情報処理装置。
(6)
前記制御部は、前記第1閾値よりも大きい値を前記第2閾値として設定した場合には、前記第2閾値が設定されている間、無線通信信号を受信しないことを前記第1情報処理装置に通知する前記(2)、(3)、(5)のいずれかに記載の情報処理装置。
(7)
前記制御部は、前記第2情報処理装置からの前記機器発見応答信号を受信した後に、前記情報処理装置および前記第2情報処理装置間で直接無線通信リンクを確立している間、前記第1閾値および前記第2閾値のうちの小さい値を前記検出閾値として設定し、前記情報処理装置および前記第2情報処理装置間の直接無線通信リンクを切断したタイミングで前記検出閾値として前記第1閾値を設定する前記(2)、(3)、(5)、(6)のいずれかに記載の情報処理装置。
(8)
前記制御部は、前記情報処理装置および前記第2情報処理装置間で直接無線通信リンクを確立している間、前記第1閾値および前記第2閾値のうちの小さい値を前記検出閾値として設定した際には、前記情報処理装置および前記第2情報処理装置間の通信品質を保てる範囲で前記第2情報処理装置への送信を行うための送信電力制御を行い、前記情報処理装置および前記第1情報処理装置間の通信品質を保てる範囲で前記第1情報処理装置への送信を行うための送信電力制御を行う前記(7)に記載の情報処理装置。
(9)
前記制御部は、前記第2閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報と、前記機器発見応答信号に用いるPHY(physical layer)プリアンブルの種類を指定する情報と、前記機器発見要求信号を送信した後に前記機器発見応答信号の検出待ちを行う時間帯に関する情報と、前記第2情報処理装置が前記機器発見応答信号を送信する際には受信確認を行わない信号を用いることを指定する情報とのうちの少なくとも1つを前記機器発見要求信号に含めて送信する前記(2)、(3)、(5)から(8)のいずれかに記載の情報処理装置。
(10)
前記制御部は、前記PHYプリアンブルの種類を指定する情報を含めて送信する場合に、前記情報処理装置および前記第2情報処理装置間の直接無線通信において最も低い受信電力で受信できるPHYプリアンブルを指定する情報を含める前記(9)に記載の情報処理装置。
(11)
前記制御部は、前記第1情報処理装置から通知される無線通信リソース配分情報に基づいて前記第2情報処理装置との直接無線通信に割り当てられた第1時間および周波数スロットにおいて前記機器発見要求信号を送信し、前記無線通信リソース配分情報のうち、前記第1時間および周波数スロットよりも時刻的に後に配置された第2時間および周波数スロットにおいて前記機器発見応答信号の検出待ちを行う前記(1)から(3)、(5)から(10)のいずれかに記載の情報処理装置。
(12)
前記情報処理装置は、前記第1情報処理装置との無線通信を維持した状態で前記第2情報処理装置との直接無線通信を行うことができる情報処理装置である前記(1)から(11)のいずれかに記載の情報処理装置。
(13)
機器間直接無線通信を行うための機器発見要求信号を他の情報処理装置から受信した場合に、前記他の情報処理装置が機器発見応答信号を検出する際に用いる検出閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報と、前記機器発見応答信号に用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報と、当該情報処理装置が前記機器発見要求信号を送信した後に前記機器発見応答信号の検出待ちを行う時間帯に関する情報と、前記他の情報処理装置が前記機器発見応答信号を送信する際には受信確認を行わない信号を用いることを指定する情報とのうちの少なくとも1つの情報が前記機器発見要求信号に含まれているときには、前記機器発見要求信号に含まれる当該情報に基づいて前記他の情報処理装置に前記機器発見応答信号を送信する制御部を具備する情報処理装置。
(14)
前記制御部は、前記無線通信のプロトコルとしてIEEE802.11仕様を用い、前記他の情報処理装置との直接無線通信を行うプロトコルとしてTDLSを用い、
前記機器発見要求信号はTDLS Discovery Request frameであり、
前記機器発見応答信号はTDLS Discovery Response frameである
前記(13)に記載の情報処理装置。
(15)
前記制御部は、前記機器発見要求信号に、前記他の情報処理装置が前記機器発見応答信号を検出する際に用いる検出閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報が含まれているが、前記機器発見応答信号に用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報が含まれていない場合には、前記他の情報処理装置が前記機器発見応答信号を検出する際に用いる検出閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報に基づいて、前記無線通信において使用可能な複数のPHYプリアンブルのうちの1つを用いて前記機器発見応答信号を送信する前記(13)または(14)に記載の情報処理装置。
(16)
第1情報処理装置と他の情報処理装置との間で間接的に無線通信を行う際に接続されるアクセスポイントから送信される無線通信信号の検出待ちを行う際には、無線通信信号を検出するための検出閾値として第1閾値を設定し、前記第1情報処理装置との間で直接無線通信を行うことができる第2情報処理装置を発見するための機器発見要求信号を送信した後のタイミングで前記検出閾値として前記第1閾値とは異なる第2閾値を設定し、前記第2閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報と、前記機器発見要求信号に対応する機器発見応答信号に用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報と、前記機器発見要求信号を送信した後に前記機器発見応答信号の検出待ちを行う時間帯に関する情報と、前記第2情報処理装置が前記機器発見応答信号を送信する際には受信確認を行わない信号を用いることを指定する情報とのうちの少なくとも1つを前記機器発見要求信号に含めて送信する制御部を具備する第1情報処理装置と、
前記機器発見要求信号を前記第1情報処理装置から受信した場合に、前記機器発見要求信号に含まれる情報に基づいて前記第1情報処理装置に前記機器発見応答信号を送信する制御部を具備する第2情報処理装置と
を具備する通信システム。
(17)
機器間直接無線通信を行うための機器発見要求信号を送信した後のタイミングで無線通信信号を検出するための検出閾値を変更する情報処理方法。
(18)
機器間直接無線通信を行うための機器発見要求信号を他の情報処理装置から受信した場合に、前記他の情報処理装置が機器発見応答信号を検出する際に用いる検出閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報と、前記機器発見応答信号に用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報と、当該情報処理装置が前記機器発見要求信号を送信した後に前記機器発見応答信号の検出待ちを行う時間帯に関する情報と、前記他の情報処理装置が前記機器発見応答信号を送信する際には受信確認を行わない信号を用いることを指定する情報とのうちの少なくとも1つの情報が前記機器発見要求信号に含まれているときには、前記機器発見要求信号に含まれる当該情報に基づいて前記他の情報処理装置に前記機器発見応答信号を送信する情報処理方法。
(19)
機器間直接無線通信を行うための機器発見要求信号を送信した後のタイミングで無線通信信号を検出するための検出閾値を変更する制御手順をコンピュータに実行させるプログラム。
(20)
機器間直接無線通信を行うための機器発見要求信号を他の情報処理装置から受信した場合に、前記他の情報処理装置が機器発見応答信号を検出する際に用いる検出閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報と、前記機器発見応答信号に用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報と、当該情報処理装置が前記機器発見要求信号を送信した後に前記機器発見応答信号の検出待ちを行う時間帯に関する情報と、前記他の情報処理装置が前記機器発見応答信号を送信する際には受信確認を行わない信号を用いることを指定する情報とのうちの少なくとも1つの情報が前記機器発見要求信号に含まれているときには、前記機器発見要求信号に含まれる当該情報に基づいて前記他の情報処理装置に前記機器発見応答信号を送信する制御手順をコンピュータに実行させるプログラム。
10、30 通信システム
100、200、210 情報処理装置
110 データ処理部
120 伝送処理部
130 変復調部
140 無線インターフェース部
141 アンテナ
150 制御部
160 メモリ
300、310 アクセスポイント
700 通信システム
710 情報処理装置(BS)
711〜713 情報処理装置(UE)
900 スマートフォン
901 プロセッサ
902 メモリ
903 ストレージ
904 外部接続インタフェース
906 カメラ
907 センサ
908 マイクロフォン
909 入力デバイス
910 表示デバイス
911 スピーカ
913 無線通信インタフェース
914 アンテナスイッチ
915 アンテナ
917 バス
918 バッテリー
919 補助コントローラ
920 カーナビゲーション装置
921 プロセッサ
922 メモリ
924 GPSモジュール
925 センサ
926 データインタフェース
927 コンテンツプレーヤ
928 記憶媒体インタフェース
929 入力デバイス
930 表示デバイス
931 スピーカ
933 無線通信インタフェース
934 アンテナスイッチ
935 アンテナ
938 バッテリー
941 車載ネットワーク
942 車両側モジュール
950 無線アクセスポイント
951 コントローラ
952 メモリ
954 入力デバイス
955 表示デバイス
957 ネットワークインタフェース
958 有線通信ネットワーク
963 無線通信インタフェース
964 アンテナスイッチ
965 アンテナ

Claims (15)

  1. 機器間直接無線通信を行うための機器発見要求信号を送信する通信部と、
    前記機器発見要求信号を送信した後のタイミングで無線通信信号を検出するための検出閾値を変更する制御部と
    を具備し、
    前記制御部は、情報処理装置と他の情報処理装置との間で間接的に無線通信を行う際に接続される第1情報処理装置から送信される無線通信信号の検出待ちを行う際には前記検出閾値として第1閾値を設定し、前記情報処理装置との間で直接無線通信を行うことができる第2情報処理装置を発見するための前記機器発見要求信号を送信した場合には前記機器発見要求信号に対応する機器発見応答信号を受信する前の所定のタイミングで前記検出閾値として前記第1閾値とは異なる第2閾値を設定し、前記第1閾値よりも大きい値を前記第2閾値として設定した場合には、前記第2閾値が設定されている間、無線通信信号を受信しないことを前記第1情報処理装置に通知する
    報処理装置。
  2. 前記制御部は、前記第2閾値を設定してから所定時間の間、前記第2情報処理装置から送信される前記機器発見応答信号の検出待ちを行い、前記所定時間の経過後に前記第1閾値を設定する請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記制御部は、前記無線通信のプロトコルとしてIEEE802.11(Institute of Electrical and Electronic Engineers)仕様を用い、前記第2情報処理装置との直接無線通信を行うプロトコルとしてTDLS(Tunneled Direct Link Setup)を用い、
    前記機器発見要求信号はTDLS Discovery Request frameであり、
    前記機器発見応答信号はTDLS Discovery Response frameである
    請求項1記載の情報処理装置。
  4. 前記制御部は、前記情報処理装置および前記第1情報処理装置間の無線通信で用いることができるデータレートまたはこれを基準として求められるデータレートを用いた無線通信を行う場合における受信電力に基づいて求められる前記第2閾値を設定する請求項1記載の情報処理装置。
  5. 前記制御部は、前記第2情報処理装置からの前記機器発見応答信号を受信した後に、前記情報処理装置および前記第2情報処理装置間で直接無線通信リンクを確立している間、前記第1閾値および前記第2閾値のうちの小さい値を前記検出閾値として設定し、前記情報処理装置および前記第2情報処理装置間の直接無線通信リンクを切断したタイミングで前記検出閾値として前記第1閾値を設定する請求項1記載の情報処理装置。
  6. 前記制御部は、前記情報処理装置および前記第2情報処理装置間で直接無線通信リンクを確立している間、前記第1閾値および前記第2閾値のうちの小さい値を前記検出閾値として設定した際には、前記情報処理装置および前記第2情報処理装置間の通信品質を保てる範囲で前記第2情報処理装置への送信を行うための送信電力制御を行い、前記情報処理装置および前記第1情報処理装置間の通信品質を保てる範囲で前記第1情報処理装置への送信を行うための送信電力制御を行う請求項記載の情報処理装置。
  7. 前記制御部は、前記第2閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報と、前記機器発見応答信号に用いるPHY(physical layer)プリアンブルの種類を指定する情報と、前記機器発見要求信号を送信した後に前記機器発見応答信号の検出待ちを行う時間帯に関する情報と、前記第2情報処理装置が前記機器発見応答信号を送信する際には受信確認を行わない信号を用いることを指定する情報とのうちの少なくとも1つを前記機器発見要求信号に含めて送信する請求項1記載の情報処理装置。
  8. 前記制御部は、前記PHYプリアンブルの種類を指定する情報を含めて送信する場合に、前記情報処理装置および前記第2情報処理装置間の直接無線通信において最も低い受信電力で受信できるPHYプリアンブルを指定する情報を含める請求項記載の情報処理装置。
  9. 前記制御部は、前記第1情報処理装置から通知される無線通信リソース配分情報に基づいて前記第2情報処理装置との直接無線通信に割り当てられた第1時間および周波数スロットにおいて前記機器発見要求信号を送信し、前記無線通信リソース配分情報のうち、前記第1時間および周波数スロットよりも時刻的に後に配置された第2時間および周波数スロットにおいて前記機器発見応答信号の検出待ちを行う請求項1記載の情報処理装置。
  10. 前記情報処理装置は、前記第1情報処理装置との無線通信を維持した状態で前記第2情報処理装置との直接無線通信を行うことができる情報処理装置である請求項1記載の情報処理装置。
  11. 第1情報処理装置と他の情報処理装置との間で間接的に無線通信を行う際に接続されるアクセスポイントから送信される無線通信信号の検出待ちを行う際には、無線通信信号を検出するための検出閾値として第1閾値を設定し、前記第1情報処理装置との間で直接無線通信を行うことができる第2情報処理装置を発見するための機器発見要求信号を送信した場合には前記機器発見要求信号に対応する機器発見応答信号を受信する前の所定のタイミングで前記検出閾値として前記第1閾値とは異なる第2閾値を設定し、前記第2閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報と、前記機器発見要求信号に対応する機器発見応答信号に用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報と、前記機器発見要求信号を送信した後に前記機器発見応答信号の検出待ちを行う時間帯に関する情報と、前記第2情報処理装置が前記機器発見応答信号を送信する際には受信確認を行わない信号を用いることを指定する情報とのうちの少なくとも1つを前記機器発見要求信号に含めて送信する制御部を具備する第1情報処理装置と、
    前記機器発見要求信号を前記第1情報処理装置から受信した場合に、前記機器発見要求信号に含まれる情報に基づいて前記第1情報処理装置に前記機器発見応答信号を送信する制御部を具備する第2情報処理装置と
    を具備し、
    前記第1情報処理装置は、前記第1閾値よりも大きい値を前記第2閾値として設定した場合には、前記第2閾値が設定されている間、無線通信信号を受信しないことを前記アクセスポイントに通知する
    通信システム。
  12. 前記第2情報処理装置の前記制御部は、前記無線通信のプロトコルとしてIEEE802.11仕様を用い、前記他の情報処理装置との直接無線通信を行うプロトコルとしてTDLSを用い、
    前記機器発見要求信号はTDLS Discovery Request frameであり、
    前記機器発見応答信号はTDLS Discovery Response frameである
    請求項11記載の通信システム。
  13. 前記第2の情報処理装置の前記制御部は、前記機器発見要求信号に、前記他の情報処理装置が前記機器発見応答信号を検出する際に用いる検出閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報が含まれているが、前記機器発見応答信号に用いるPHYプリアンブルの種類を指定する情報が含まれていない場合には、前記他の情報処理装置が前記機器発見応答信号を検出する際に用いる検出閾値を求める際に用いた受信電力に関する情報に基づいて、前記無線通信において使用可能な複数のPHYプリアンブルのうちの1つを用いて前記機器発見応答信号を送信する請求項11記載の通信システム。
  14. 機器間直接無線通信を行うための機器発見要求信号を送信した後のタイミングで無線通信信号を検出するための検出閾値を変更する情報処理方法であって、
    報処理装置と他の情報処理装置との間で間接的に無線通信を行う際に接続される前記第1情報処理装置から送信される無線通信信号の検出待ちを行う際には前記検出閾値として第1閾値を設定し、前記情報処理装置との間で直接無線通信を行うことができる第2情報処理装置を発見するための前記機器発見要求信号を送信した場合には前記機器発見要求信号に対応する機器発見応答信号を受信する前の所定のタイミングで前記検出閾値として前記第1閾値とは異なる第2閾値を設定し、前記第1閾値よりも大きい値を前記第2閾値として設定した場合には、前記第2閾値が設定されている間、無線通信信号を受信しないことを前記第1情報処理装置に通知する
    情報処理方法。
  15. 機器間直接無線通信を行うための機器発見要求信号を送信した後のタイミングで無線通信信号を検出するための検出閾値を変更する制御手順をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記制御手順において情報処理装置と他の情報処理装置との間で間接的に無線通信を行う際に接続される第1情報処理装置から送信される無線通信信号の検出待ちを行う際には前記検出閾値として第1閾値を設定し、前記情報処理装置との間で直接無線通信を行うことができる第2情報処理装置を発見するための前記機器発見要求信号を送信した場合には前記機器発見要求信号に対応する機器発見応答信号を受信する前の所定のタイミングで前記検出閾値として前記第1閾値とは異なる第2閾値を設定し、前記第1閾値よりも大きい値を前記第2閾値として設定した場合には、前記第2閾値が設定されている間、無線通信信号を受信しないことを前記第1情報処理装置に通知する
    プログラム。
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