JP6590553B2 - 光電センサ - Google Patents
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Description
また、特許文献3に開示された光電センサでは、検出体有無を判定する際に用いる閾値の他に、正の閾値と負の閾値を設けて、交流波形状の外乱を検出している。そして、交流波形状の外乱を検出した場合には、当該交流波形のゼロクロスのタイミングで受光を行う。また、一定時間外乱を検出しない場合には、モードを切替え、切替え後のモードで外乱を検出した場合には、投光を一定時間遅延させている。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る光電センサの構成例を示す図である。
光電センサは、光を投光する投光部と、投光部により投光された光に対する反射光を受光する受光部と、受光部による受光結果を判定閾値と比較することで検出体50の有無を検出するものである。ここで、判定閾値は、無信号状態を基準として正の値をとる閾値(第1の閾値)とする。また以下では、受光素子(一次元位置検出素子)5として受光面がN(Near)側受光面とF(Far)側受光面とに分割された2分割フォトダイオードを用い、設定距離よりも近くに存在する検出体50の有無を検出する距離設定型の光電センサを用いた場合を例に説明を行う。
なお、図1に示す構成において、駆動回路1、投光素子2及び投光光学系3は投光部を構成し、受光光学系4、受光素子5、演算回路6及び増幅回路7は受光部を構成する。
投光素子2は、駆動回路1により生成された電流により駆動し、光を発光するものである。この投光素子2として、例えばLEDを用いる。
投光光学系3は、投光素子2により発光された光を集光するものである。この投光光学系3により集光された光は、検出領域に投光される。そして、検出領域に検出体50が存在する場合に、この検出体50によって上記光が反射される。
受光素子5は、受光面がN側受光面とF側受光面とに分割され、受光光学系4により集光された光を電気信号(電流)に変換する2分割フォトダイオードである。この受光素子5により、N側受光面での受光量(第1の受光信号)とF側受光面での受光量(第2の受光信号)を検出することができる。
増幅回路7は、演算回路6による処理後の電圧を所定の増幅率で増幅するものである。この増幅回路7により増幅された電圧(差動信号)が受光結果(第1,2の受光信号から生成した距離信号)に相当する。
表示回路10は、比較判定回路8による判定結果を示す情報を表示灯等により表示するものである。
なお、カウンタ部114は、外乱検出部113により外乱が検出された回数を、その検出状態に応じて区別してもよい。この場合、カウンタ部114は、外乱検出部113により受光信号が正の閾値より大きくなることで外乱が検出された第1の回数と、外乱検出部113により受光信号が負の閾値未満となることで外乱が検出された第2の回数を区別してカウントする。
なお、規定値は、振り戻し波形状の外乱の振り戻し回数よりも大きい値に設定される。この外乱の振り戻し回数は、光電センサの回路構成から求めることができる。
光電センサの投光タイミングの制御動作例では、光電センサを起動した際又は光電センサによる各回の投受光処理の後、図3に示すように、まず、アイドル状態制御部111は、当該光電センサに対して一定時間(例えば140μs)アイドリングを行わせる(ステップST1)。また、カウンタ初期化部112は、カウンタ部114によるカウント値をリセットして初期化する(ステップST2)。
このステップST3において、外乱検出部113は、一定時間、受光信号が負の閾値以上且つ正の閾値以下であると判定した場合には、外乱を検出しないと判定し、シーケンスはステップST11に進む。
このステップST4において、外乱検出部113が受光信号が正の閾値より大きいと判定した場合には、待機制御部115は、受光信号が正の閾値以下となるまで待機する(ステップST5)。
また、カウンタ部114は、第1のカウント値(第1の回数)をインクリメントする(ステップST6)。
このステップST7において、外乱判定部116は、第1のカウント値が第1の規定値以下である場合には、外乱は相互干渉による振り戻し波形であると判定する。その後、シーケンスはステップST3に戻り、外乱検出部113による外乱の検出を再度行わせる。
また、カウンタ部114は、第2のカウント値(第2の回数)をインクリメントする(ステップST9)。
このステップST10において、外乱判定部116は、第2のカウント値が第2の規定値以下である場合には、外乱は相互干渉による振り戻し波形であると判定する。その後、シーケンスはステップST3に戻り、外乱検出部113による外乱の検出を再度行わせる。
まず、相互干渉による外乱が入力された場合について、図4を参照しながら説明する。なお図4では、正の閾値を0.2Vとし、負の閾値を−0.2Vとした場合を示している。
相互干渉による外乱が入力された場合、受光信号には振り戻し波形が発生する。図4はその具体例である。この場合、符号aの時点で、受光信号が正の閾値より大きくなり、外乱検出部113は外乱を検出する。そして、待機制御部115は受光信号が正の閾値以下となるまで待機し(符号b)、カウンタ部114は第1のカウント値をインクリメントする。この時点では、第1のカウント値(=1)は第1の規定値(=3)以下であるため、外乱判定部116は外乱が相互干渉による振り戻し波形であると判定し、外乱検出部113による再動作を指示する。
以上の動作により、相互干渉による振り戻し波形状の外乱の影響を回避することができる。
この場合、符号aの時点で、受光信号が正の閾値より大きくなり、外乱検出部113は外乱を検出する。そして、待機制御部115は受光信号が正の閾値以下となるまで待機し(符号b)、カウンタ部114は第1のカウント値をインクリメントする。この時点では、第1のカウント値(=1)は第1の規定値(=3)以下であるため、外乱判定部116は外乱が相互干渉による振り戻し波形であると判定し、外乱検出部113による再動作を指示する。
以上の動作により、交流波形の外乱の影響を回避することができる。
すなわち、外乱の周波数が高い場合には、外乱判定部116からの指示を受けたタイミングで投光部に対して投光指示を行っても、投光部による投光を行った後、演算回路6と増幅回路7を経て比較判定回路8で判定処理する際には、既に外乱が大きくなっている恐れがある。そこで、外乱の周波数に基づくディレイ時間を設けて待機することで、外乱が小さいタイミング(外乱が負のタイミング)で投光が可能なように制御することができる。
例えば、検出体50の有無を検出するための閾値と、外乱を検出するための第1の閾値は異なる値としても、本発明の効果に変わりはない。
2 投光素子
3 投光光学系
4 受光光学系
5 受光素子
6 演算回路
7 増幅回路
8 比較判定回路
9 出力回路
10 表示回路
11 制御回路
50 検出体
111 アイドル状態制御部
112 カウンタ初期化部
113 外乱検出部
114 カウンタ部
115 待機制御部
116 外乱判定部
117 投光指示部
Claims (8)
- 光を投光する投光部と、反射光の受光位置により変化する第1,2の受光信号を出力する一次元位置検出素子を有し、前記投光部により投光された光に対する反射光を受光する受光部とを備え、前記受光部による受光結果である第1,2の受光信号から生成した距離信号を、無信号状態を基準とした第1の閾値と比較することで、検出体の有無を検出する光電センサにおいて、
前記投光部による投光がない状態で、一定時間、前記受光部による受光結果を前記第1の閾値及び無信号状態を基準として当該第1の閾値と逆符号の値をとる第2の閾値と比較することで、外乱の検出を行う外乱検出部と、
前記外乱検出部により外乱が検出された場合に、前記受光部による受光結果が前記第1の閾値と前記第2の閾値の範囲内になるまで待機する待機制御部と、
前記待機制御部による待機後、前記外乱検出部に外乱の検出を再度行わせる外乱判定部と、
前記外乱検出部により一定時間外乱が検出されない場合に、前記投光部に対して投光を指示する投光指示部と、
前記光電センサを起動した際又は前記光電センサによる各回の投受光処理の後、前記光電センサに対して一定時間アイドリングを行わせるアイドル状態制御部と、
前記外乱検出部により外乱が検出された回数をカウントするカウンタ部とを備え、
前記外乱判定部は、前記待機制御部による待機後、前記カウンタ部によりカウントされた回数が規定値より大きい場合に、前記投光指示部に前記投光部に対する投光の指示を行わせ、
前記カウンタ部は、前記外乱検出部により前記受光結果が前記第1の閾値より大きくなることで外乱が検出された第1の回数と、前記外乱検出部により前記受光結果が前記第2の閾値より大きくなることで外乱が検出された第2の回数を区別してカウントし、
前記外乱判定部は、前記受光結果が前記第1の閾値より大きくなった状態から前記待機制御部による待機後、前記カウンタ部によりカウントされた第1の回数が第1の規定値より大きい場合、又は、前記受光結果が前記第2の閾値より大きくなった状態から前記待機制御部による待機後、前記カウンタ部によりカウントされた第2の回数が当該第1の規定値より大きな値である第2の規定値より大きい場合に、前記投光指示部に前記投光部に対する投光の指示を行わせる
ことを特徴とする光電センサ。 - 光を投光する投光部と、反射光の受光位置により変化する第1,2の受光信号を出力する一次元位置検出素子を有し、前記投光部により投光された光に対する反射光を受光する受光部とを備え、前記受光部による受光結果である第1,2の受光信号から生成した距離信号を、無信号状態を基準とした第1の閾値と比較することで、検出体の有無を検出する光電センサにおいて、
前記投光部による投光がない状態で、一定時間、前記受光部による受光結果を前記第1の閾値及び無信号状態を基準として当該第1の閾値と逆符号の値をとる第2の閾値と比較することで、外乱の検出を行う外乱検出部と、
前記外乱検出部により外乱が検出された場合に、前記受光部による受光結果が前記第1の閾値と前記第2の閾値の範囲内になるまで待機する待機制御部と、
前記待機制御部による待機後、前記外乱検出部に外乱の検出を再度行わせる外乱判定部と、
前記外乱検出部により一定時間外乱が検出されない場合に、前記投光部に対して投光を指示する投光指示部と、
前記光電センサを起動した際又は前記光電センサによる各回の投受光処理の後、前記光電センサに対して一定時間アイドリングを行わせるアイドル状態制御部と、
前記外乱検出部により外乱が検出された回数をカウントするカウンタ部とを備え、
前記外乱判定部は、前記待機制御部による待機後、前記カウンタ部によりカウントされた回数が規定値より大きい場合に、前記投光指示部に前記投光部に対する投光の指示を行わせ、
前記カウンタ部は、前記外乱検出部により前記受光結果が前記第1の閾値より大きくなることで外乱が検出された回数と、前記外乱検出部により前記受光結果が前記第2の閾値より大きくなることで外乱が検出された回数を区別せずにカウントし、
前記外乱判定部は、前記受光結果が前記第1の閾値より大きくなった状態から前記待機制御部による待機後、前記カウンタ部によりカウントされた回数が第1の規定値より大きい場合、又は、前記受光結果が前記第2の閾値より大きい状態から前記待機制御部による待機後、前記カウンタ部によりカウントされた回数が当該第1の規定値より大きな値である第2の規定値より大きい場合に、前記投光指示部に前記投光部に対する投光の指示を行わせる
ことを特徴とする光電センサ。 - 前記投光指示部は、前記外乱判定部からの指示を受けた場合に、前記外乱の受光結果が前記第1の閾値以下となるタイミングで前記検出体の有無を判定するように合わせたディレイ時間の経過後、前記投光部に対して投光を指示する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光電センサ。 - 前記投光指示部は、前記投光部による投光がない状態で、前記受光部による受光結果から得た外乱の周波数に応じて、前記ディレイ時間を設定する
ことを特徴とする請求項3記載の光電センサ。 - 前記投光部による投光がない状態とは、前記光電センサによる各回の投受光処理の間の期間である
ことを特徴とする請求項4記載の光電センサ。 - 前記投光部による投光がない状態とは、前記光電センサの電源投入後、前記投光部により初回の投光を行うまでの期間である
ことを特徴とする請求項4記載の光電センサ。 - 前記投光部による投光がない状態とは、前記光電センサが設定距離の自動調整を行っている期間である
ことを特徴とする請求項4記載の光電センサ。 - 前記投光部による投光がない状態とは、前記光電センサが外部指示により前記投光部による投光を停止している期間である
ことを特徴とする請求項4記載の光電センサ。
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