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JP6580600B2 - 眼内流体排出器具及びその製造方法 - Google Patents

眼内流体排出器具及びその製造方法 Download PDF

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Description

本開示は広くは、眼科の分野に関する。特に、本開示は、眼内流体排出器具を含む埋め込み型眼内器具に関する。更に具体的には、本開示は、緑内障用排出器具(以下、「GDD」という)と、GDDを製造する方法と、GDDを埋め込む方法とに関する。
緑内障は、放置すると、不可逆性の失明を引き起こす。2010年には、6,000万人が緑内障と診断され、そのうちの800万人が、進行して失明に至った。水性流体の流入が流出を上回ることにより、眼内の眼圧(IOP)が正常なレベルよりも上昇すると、緑内障を発症する。薬物療法が有効であるが、薬物療法には通常、多剤レジメンを必要とするので、服薬遵守が問題となる。例えば、薬物療法を受けている患者では、6カ月の薬物療法において、服薬遵守の割合が50%であることが研究によって示されている。薬物療法が効果を発揮しないときには、典型的には、侵襲性のトラベクレクトミーを用いる。トラベクレクトミーが有効であることもあるが、主に瘢痕組織の形成により、術後5年における不具合率が46.9%であることが示されている。
薬物治療に不応な患者と、トラベクレクトミーが功を奏さなかった患者には、緑内障用排出器具(以下、「GDD」という)を用いることができる。典型的に治療不応性が非常に高いケースに限り用いられるGDDは、IOPの制御において、トラベクレクトミーと同様に安全かつ有効である証拠が現在、数多く存在する。症例によっては、IOPの制御に関しては、GDDの方がトラベクレクトミーよりも有効であることが分かっている。
緑内障用濾過器具又は房水シャントとして知られるGDDは、眼内流体を眼内から眼外に排出可能にし、それによって眼圧を下げる外科用インプラントである。GDDは、1970年代初頭から用いられており、2つの標準的なデザインが存続されている。これまで、GDDのデザインは、あまり進歩していない。
GDDのデザインを改良して、現在入手可能なGDDに付随する問題を無くすのが課題である。例えば、現在入手可能なGDDにおいては、外科的埋め込み後5年において、Baerveldtという従来の器具の不具合率が36%であることが示されており、Ahmedという従来の器具は、不具合率が44%であることが示されている。このような不具合率は、現在入手可能なGDDに付随する流れの閉塞、炎症、及び線維性の被包によるものである。
したがって、上記の欠点の1つ以上を無くすか、又は少なくとも改善する緑内障用排出器具(GDD)を提供するニーズが存在する。本開示のGDDの非限定的な例示的実施形態は、このようなニーズを満たすものである。
本開示は、現在入手可能な緑内障用排出器具(GDD)よりもデザインが改良された緑内障用排出器具(GDD)に関する。本開示のGDDの改良されたデザインによって、GDDを埋め込むための外科的埋め込み法を改善可能にできる。加えて、本開示のGDDの改良されたデザインによって、現在入手可能なGDDに付随する合併症を防ぐことができる。更に、本開示のGDDの改良されたデザインによって、眼圧(IOP)を許容可能なレベルまで低下させる性能を、現在入手可能なGDDよりも向上させることができる。
概して、本開示のGDDに伴う改善点と成功率は、GDDのデザイン、GDDの製造に用いる材料、及び/又はGDDの製造法によるところが大きいと考えられる。
本開示は、GDDのプレートにも関し、このプレートのデザインは、濾過胞の形成及び/又は流体制御に合わせて最適化することができる。
本開示は、GDDのチューブにも関し、このチューブは、流体の制御、チューブの遠位端の挿入の容易化、並びに/又はチューブの近位端での長さの補正及び/若しくは修正の容易化を行えるように設計できる。
本開示は、GDDのチューブの直径を制御するように設計された機構にも関し、この機構は、外科的埋め込みから最初の4週間〜8週間にわたり、チューブの直径を縮小することができる。外科的埋め込みから8週間の時点で、及び/又は外科的埋め込みから8週間を超えたら、チューブの直径の大きさを元の直径及び/又は最終直径まで拡大させて、それによって、眼から流出する流体の速度に影響を及ぼすことができる。
加えて、本開示は、安定システム、すなわち流体流制御システムに関し、この安定システムは、現在入手可能なGDDに付随する合併症を防ぐことができる。この安定システムは、流体流に抵抗力を追加付与することができ、それによって、手術直後/外科的埋め込み直後の低眼圧症を防ぐ流量制限部として機能する。加えて、この安定システムは、結膜の強膜弁への癒着を防ぐスペーサーとして機能でき、それによって、濾過胞の形成を高める。濾過胞の形成が高まることで、長期間、流体流を更にうまく制御できるようになり、それによって、術後/外科的埋め込みから1カ月後に典型的に見られる高眼圧フェーズを改善する。
本開示のGDDの新規かつ独自のデザインでは、実績があるとともに規制上認められた材料を用いることができる。本開示のGDDは、外科的埋め込み法の改良、良好な術後転帰、患者の快適性、及び/又は外科的埋め込みから5年を超える器具寿命(5年は、現在入手可能なGDDの典型的な外科的埋め込み後寿命である)を実現できる。
本開示の第1の態様は、埋め込み型眼内器具のプレートであって、そのプレートが、可撓性材料と、そのプレートと一体形成されたチューブ保持構造とを備えることができ、チューブを動かすときに、そのチューブ保持構造が、チューブをプレートに固定するように構成されているプレートを提供する。いくつかの実施形態では、埋め込み型眼内器具は、眼内流体排出器具を含むことができる。いくつかの実施形態では、埋め込み型眼内器具は、緑内障用排出器具を含むことができる。
いくつかの実施形態では、チューブ保持構造は、低輪郭な外形の隆起部を備えることができる。いくつかの実施形態では、チューブ保持構造は、U字形状を有するチューブ受容チャネルを備えることができる。
いくつかの実施形態では、プレートは、少なくとも1つのプレートチャネルを更に備えることができる。いくつかの実施形態では、この少なくとも1つのプレートチャネルは、プレートを切削除去して形成することができる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプレートチャネルは、チューブの外径と一致する直径を備えることができる。
いくつかの実施形態では、プレートは更に、リザーバーを備えることができる。いくつかの実施形態では、リザーバーは、くぼみを作って形成することができる。
いくつかの実施形態では、プレートは、プレートの上面の少なくとも一部及び/又はリザーバーの少なくとも一部を覆うコラーゲン含有材料を更に含むことができる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、心膜、心膜組織、心膜パッチ、ドナー強膜、又はこれらの1つ以上を組み合わせたものを含む材料を含むことができる。
いくつかの実施形態では、プレートは、プレートの上面の少なくとも一部及び/又はリザーバーの少なくとも一部を覆う粘弾性物質を更に含むことができる。いくつかの実施形態では、粘弾性物質は、コラーゲン含有材料の少なくとも一部を覆うことができる。
いくつかの実施形態では、プレートの幅(左右方向)は、約24mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、プレートの長さ(前後方向)は、約16mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、プレートの表面積は、約250mm〜約360mmであることができる。
いくつかの実施形態では、プレートは、チューブ受容孔を更に備えることができ、このチューブ受容孔の直径は、チューブの外径に対応することができる。
本開示の第2の態様は、埋め込み型眼内器具用のチューブであって、近位端及び遠位端を有する長さと、生分解性カフとを備えることができるチューブを提供する。
本開示の第3の態様は、埋め込み型眼内器具用のチューブであって、近位端及び遠位端を有する長さと、0.7mm以下の外径とを備えることができるチューブを提供する。
本開示の第4の態様は、埋め込み型眼内器具用のチューブであって、そのチューブが、近位端及び遠位端を有する長さを備えることができ、その遠位端が面取りされているチューブを提供する。
本開示の第5の態様は、埋め込み型眼内器具用のチューブであって、近位端及び遠位端を有する長さと、1つ以上の微細孔とを備えることができるチューブを提供する。
いくつかの実施形態では、上記のチューブは、排出チューブを含むことができる。いくつかの実施形態では、埋め込み型眼内器具は、眼内流体排出器具を含むことができる。いくつかの実施形態では、埋め込み型眼内器具は、緑内障用排出器具を含むことができる。
いくつかの実施形態では、上記のチューブの長さは、約10mm〜約20mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブの内径は、約0.3mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、チューブの内径は、約0.1mm〜約0.3mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブの内径は、約0.1mm以下であることができる。
いくつかの実施形態では、1つ以上の微細孔の内径は、チューブの内径の寸法と概ね等しいことができる。いくつかの実施形態では、チューブは更に、2つ以上の微細孔を備えることができ、その2つ以上の微細孔は、チューブの長手方向の同じ軸線に沿って配置されている。いくつかの実施形態では、チューブは更に、2つ以上の微細孔を備えることができ、その2つ以上の微細孔は、チューブの長手方向に沿って、互い違いに配置されている。
いくつかの実施形態では、チューブの近位端は、取り外し可能な状態で埋め込み型眼内器具のプレートに取り付けることができ、その遠位端は、眼に挿入しうるように構成されている。いくつかの実施形態では、チューブの面取りされた遠位端は、約30°で面取りされていることができる。
いくつかの実施形態では、生分解性カフは、PLGA(ポリ(乳酸−コ−グリコール)酸)、PDLGA(ポリ(DL−ラクチド−コ−グリコリド))、生分解性ポリマー、生体適合性ポリマー、又はこれらの1種以上を組み合わせたものを含む物質を含むことができる。
いくつかの実施形態では、生分解性カフの長さは、眼の湾曲に対応することができる。いくつかの実施形態では、生分解性カフの長さは、約2mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、生分解性カフの直径は、チューブの内径を細くするものであることができ、チューブの内径が細くなることによって、チューブを通る流体の流量を約2μL/分以下にできる。いくつかの実施形態では、生分解性カフの肉厚は、約0.5mm以下であることができる。
いくつかの実施形態では、生分解性カフは、埋め込みから約4週間〜埋め込みから約8週間で、機械的、構造的、又は組成的に分解し始めることができるが、埋め込みから4週間未満、及び埋め込みから8週間超で分解し始めることはない。
いくつかの実施形態では、生分解性カフは、チューブの遠位端から約6mm〜約10mmに配置することができる。
本開示の第6の態様は、上記のプレートと上記のチューブとを備えることができる埋め込み型眼内器具を提供する。いくつかの実施形態では、この埋め込み型眼内器具は、眼内流体排出器具を含むことができる。いくつかの実施形態では、この埋め込み型眼内器具は、緑内障用排出器具を含むことができる。
本開示の第7の態様は、上記のプレートを製造する方法であって、医療用グレードのエラストマー材料を用意することと、この医療用グレードのエラストマー材料を成形することとを含むことができる方法を提供する。いくつかの実施形態では、プレートを製造する方法は、成形した医療用グレードのエラストマー材料を研磨することを更に含むことができる。
本開示の第8の態様は、上記のチューブを製造する方法であって、医療用グレードのエラストマー材料を用意することと、その医療用グレードのエラストマー材料を押し出して、チューブを形成することとを含むことができる方法を提供する。
本開示の第9の態様は、上記の埋め込み型眼内器具を製造する方法であって、上記のプレートを用意することと、上記のチューブを用意することとを含むことができる方法を提供する。
いくつかの実施形態では、上記の埋め込み型眼内器具を製造する方法は、チューブをチューブ受容孔に通すことを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、上記の埋め込み型眼内器具を製造する方法は、チューブをチューブ受容孔に手で通すことを更に含むことができる。
いくつかの実施形態では、上記の埋め込み型眼内器具を製造する方法は、プレートをチューブにオーバーモールドすることを更に含むことができる。
本開示の第10の態様は、上記の埋め込み型眼内器具を埋め込む方法であって、プレートの寸法に対応する寸法のテノン嚢下/結膜下腔を眼内に形成することと、眼の強膜を覆うように、結膜下腔内にプレートを配置することと、プレートを縫合糸で固定することと、チューブの遠位端を眼の前房に挿入することと、チューブの近位端を切断することによって、チューブの長さをカスタマイズすることとを含むことができる方法を提供する。
本開示の第11の態様は、眼圧を制御する方法であって、上記の埋め込み型眼内器具を用意することと、上記の埋め込み型眼内器具を埋め込む方法を用いて、上記の埋め込み型眼内器具を眼に埋め込むこととを含むことができる方法を提供する。
本開示の第12の態様は、現在入手可能な緑内障用排出器具に付随する合併症を防ぐ方法であって、上記の埋め込み型眼内器具を用意することと、上記の埋め込み型眼内器具を埋め込む方法を用いて、上記の埋め込み型眼内器具を眼に埋め込むこととを含むことができる方法を提供する。
本開示の第13の態様は、埋め込み型眼内器具用の安定システムであって、プレートと、そのプレートの上面の少なくとも一部を覆うコラーゲン含有材料、及び/又はプレートの上面の少なくとも一部を覆う粘弾性物質とを備えることができる安定システムを提供する。いくつかの実施形態では、このプレートは、リザーバーを備えることができる。
下記の図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
本開示の一実施形態による緑内障用排出器具(GDD)のさまざまな種類の図を示している。 本開示の一実施形態による緑内障用排出器具(GDD)のさまざまな種類の図を示している。 本開示の実施形態によるプレートを示している。具体的には、本開示の一実施形態によるプレートのさまざまな種類の図を示しており、このプレートは、隆起部を備えるチューブ保持構造を備える。 本開示の実施形態によるプレートを示している。具体的には、本開示の一実施形態によるプレートのさまざまな種類の図を示しており、このプレートは、隆起部を備えるチューブ保持構造を備える。 本開示の実施形態によるプレートを示している。具体的には、本開示の一実施形態によるプレートのさまざまな種類の図を示しており、このプレートは、隆起部を備えるチューブ保持構造を備える。 本開示の実施形態によるプレートを示している。具体的には、本開示の一実施形態によるプレートを示しており、このプレートは、U字構造を含むチューブ保持構造を備える。 本開示の実施形態によるプレートを示している。具体的には、本開示の一実施形態によるプレートを示しており、このプレートは、U字構造を含むチューブ保持構造を備える。 本開示の実施形態によるプレートを示している。具体的には、本開示の一実施形態によるプレートを示しており、このプレートは、2つ以上のプレートチャネルを備える。 本開示の一実施形態によるプレートの図を示している。 本開示の一実施形態によるプレートの図を示している。本開示の一実施形態によるプレートのチューブ保持構造の断面図を示しており、このチューブ保持構造は、隆起部を備える。 本開示の各種実施形態によるプレートを示している。 本開示の各種実施形態によるプレートを示している。 本開示の各種実施形態によるプレートを示している。 本開示の一実施形態によるチューブのさまざまな種類の図を示している。 本開示の一実施形態によるチューブのさまざまな種類の図を示している。 本開示の一実施形態によるチューブのさまざまな種類の図を示しており、このチューブは、微細孔を備える。 現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの変形品(ウシ心膜組織(例えばTutopatch(登録商標)))と架橋ヒアルロン酸(例えばHealaflow(登録商標))を含むように変えたもの)の使用と、現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの未変形品の使用(コントロールとして使用)とを比較した臨床研究の結果を示している。具体的には、実験群(現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの変形品で処置した群)の全患者/被験者の眼と、コントロール群(現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの未変形品で処置した群)の全患者/対象の眼の術前及び術後6カ月の経過観察期間におけるIOPの推移を示している。 現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの変形品(ウシ心膜組織(例えばTutopatch))と架橋ヒアルロン酸(例えばHealaflow)を含むように変えたもの)の使用と、現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの未変形品の使用(コントロールとして使用)とを比較した臨床研究の結果を示している。具体的には、術前と術後6カ月の経過観察期間における、TutopatchとHealaflowを含めて処置した実験群で必要であった抗緑内障薬の投与回数と、TutopatchとHealaflowを用いなかったコントロール群で必要であった抗緑内障薬の投与回数を示している。 本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を形成させた、器具Baerveldt(登録商標)の変形品の使用を比較した自然流下シミュレーションの卓上データ結果を示している。より具体的には、流体を器具Baerveldtの変形品から排出させた場合の、時間経過に対する眼圧低下シミュレーションの第1の組の推移を示している。 本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を形成させた、器具Baerveldtの変形品の使用を比較した自然流下シミュレーションの卓上データ結果を示している。より具体的には、流量に対する眼圧シミュレーションの第1の組の推移を示しており、眼圧と、器具Baerveldtの変形品を通る流体の流量との関係を示している。 本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を形成させた、器具Baerveldtの変形品の使用を比較した自然流下シミュレーションの卓上データ結果を示している。より具体的には、流体を器具Baerveldtの変形品から排出させた場合の、時間経過に対する眼圧低下シミュレーションの第2の組の推移を示している。 本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を形成させた、器具Baerveldtの変形品の使用を比較した自然流下シミュレーションの卓上データ結果を示している。より具体的には、流量に対する眼圧シミュレーションの第2の組の推移を示しており、眼圧と、器具Baerveldtの変形品を通る流体の流量との関係を示している。 本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を形成させた、器具Baerveldtの変形品の使用を比較した自然流下シミュレーションの卓上データ結果を示している。より具体的には、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2を用いた場合の、時間経過に対する眼圧低下シミュレーションの第1の組の推移を示している。 本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を形成させた、器具Baerveldtの変形品の使用を比較した自然流下シミュレーションの卓上データ結果を示している。より具体的には、流量に対する眼圧シミュレーションの第1の組の推移を示しており、眼圧と、このような本開示による緑内障用排出器具(GDD)2を通る流体の流量であって、眼圧とともに変化する流体の流量との関係を示している。 本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を形成させた、器具Baerveldtの変形品の使用を比較した自然流下シミュレーションの卓上データ結果を示している。より具体的には、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2を用いた場合の、時間経過に対する眼圧低下シミュレーションの第2の組の推移を示している。 本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を形成させた、器具Baerveldtの変形品の使用を比較した自然流下シミュレーションの卓上データ結果を示している。より具体的には、流量に対する眼圧シミュレーションの第2の組の推移を示しており、眼圧と、このような本開示による緑内障用排出器具(GDD)2を通る流体の流量であって、眼圧とともに変化する流体の流量との関係を示している。 本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を形成させた、器具Baerveldtの変形品の使用とを比較した一定流量シミュレーションの卓上データ結果を示している。より具体的には、器具Baerveldtの変形品を用いた場合の、流量に対する眼圧シミュレーション3組の推移を示している。 本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を形成させた、器具Baerveldtの変形品の使用とを比較した一定流量シミュレーションの卓上データ結果を示している。より具体的には、図9Aにおける、流量に対する眼圧シミュレーション3組の平均の推移を示している。 本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を形成させた、器具Baerveldtの変形品の使用とを比較した一定流量シミュレーションの卓上データ結果を示している。より具体的には、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2を用いた場合の、流量に対する眼圧シミュレーション2組の推移を示している。 本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を形成させた、器具Baerveldtの変形品の使用とを比較した一定流量シミュレーションの卓上データ結果を示している。より具体的には、図9Cにおける、流量に対する眼圧シミュレーション2組の平均の推移を示している。
下記の発明を実施するための形態においては、本発明の一部をなす添付の図面を参照する。図面では、文脈によって別段に示されない限り、同様の符号は典型的には、同様の構成要素を示す。発明を実施するための形態、図面、及び請求項に記載されている例示的な実施形態は、限定することを意図していない。本明細書に示されている主題の趣旨又は範囲から逸脱せずに、他の実施形態を用いることができるとともに、他の変更を加えることができる。別段の定めのない限り、本明細書で使われている「備える」、「なる」、「有する」及び「含む」という用語と、その文法上の変形は、列挙されている要素を含むだけでなく、列挙されていない追加の要素も含めることができるように、「オープン」又は「包含的」な語句を表すように意図されている。本明細書で使用する場合、「約」という用語は、構成要素の濃度、条件、測定値、又は計算値などの文脈では、示されている値の±10%、例えば、示されている値の±5%、示されている値の±4%、示されている値の±3%、示されている値の±2%、示されている値の±1%、示されている値の±0.5%、又は示されている値の±0%を意味する。
本開示を通じて、特定の実施形態が、範囲の形態で開示されていることがある。範囲の形態での記載は、便宜上かつ簡略化のためのものにすぎないことを理解すべきであり、開示されている範囲の広さを厳格に限定するものと解釈すべきでない。したがって、ある範囲の記載は、考え得るあらゆる部分範囲と、その範囲内の個々の数値を具体的に開示したものとしてみなすべきでる。例えば、1〜6のような範囲の記載は、1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜6、3〜6などの部分範囲と、その範囲内の個々の数、例えば、1、2、3、4、5、及び6を具体的に開示したものとしてみなすべきでる。これは、範囲の広さにかかわらず、適用される。
緑内障用排出器具
本開示による実施形態は、(a)埋め込み術の最中に、埋め込みやすさと操作を著しく容易にし、(b)術後の前房安定性の保持を著しく容易にし、(c)低眼圧症のような術後合併症をほぼ又は本質的に排除し、(d)浅前房へ埋め込む場合に典型的に付随する合併症を減少させるか又は最小限にする、すなわち、このような場合での使用に適するような形で構造化されている緑内障用排出器具に対するものである。
図1A〜図1Bは、本開示の一実施形態による緑内障用排出器具(GDD)2のさまざまな種類の図を示している。GDD2は、プレート4とチューブ6を備えることができる(例えば、プレート4は、細長いチューブ6を、そのチューブの長手方向の複数の部分に沿って支えるように構成されている)。チューブ6は、排出チューブ6からなることができる。チューブ6は、前房チューブ6からなることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6は、調節可能及び/又は修正可能であることができる。
いくつかの実施形態では、プレート4は、リザーバー8を備えることができる。プレート4の上及び/又は中にあるリザーバー8は、GDD2の埋め込みの最中に、房水の回収点として機能でき、これにより、濾過胞の形成を高めることができる。いくつかの実施形態では、リザーバー8は、プレート4の複数の部分の上及び/又は周囲に、コラーゲン含有材料を保持できる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、エラスチンを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、心膜、心膜組織、及び/又はドナー強膜を含むことができる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、可撓性であることができる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、凍結乾燥できる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、パッチを含むことができる。
いくつかの実施形態では、リザーバー8は、プレート4の上及び/又は周囲に、粘弾性物質を保持できる。いくつかの実施形態では、この粘弾性物質は、ヒアルロン酸ナトリウム及び/又は架橋ヒアルロン酸を含むことができる。いくつかの実施形態では、粘弾性物質は、不活性な粘弾性物質を含むことができる。
いくつかの実施形態では、リザーバー8は、プレート4の上及び/若しくは周囲に、コラーゲン含有材料を保持でき、並びに/又はプレート4の上及び/若しくは周囲に、粘弾性物質を保持できる。
いくつかの実施形態では、プレート4は、リザーバーが除外されているか、又はリザーバーを備えない。いくつかの実施形態では、プレート4がリザーバーを備えない場合、コラーゲン含有材料及び/又は粘弾性物質は、プレート4の複数の部分の上及び/又は周囲に塗布することができる。
いくつかの実施形態では、プレート4は、プレート4の上及び/又は中に、1つ又は複数のプレートチャネル10を備えることができる。チューブ6は、プレートチャネル10に挿入することができる。プレートチャネル10により、チューブ6を所望の長さに切断して、プレートチャネル10にはめ込み可能にできる。プレートチャネル10を用いて、埋め込みの最中、及び埋め込み後に、プレート4の上及び/又は中にチューブ6を固定できる。いくつかの実施形態では、プレートチャネル10をプレート4の上面12を切削除去して形成して、凹部がプレートチャネル10の長手方向に沿って延びる長さをプレートチャネル10が備えるようにできる。プレートチャネル10の長手方向に沿って延びる凹部は、チューブ6をプレートチャネル10内に保持及び/又は固定できる。
プレート4は、埋め込みの向上、固着の向上、及び/又は結膜下腔への流体拡散の向上を可能にできる。いくつかの実施形態では、プレート4は、可撓性材料(例えばシリコーン)で作製できる。いくつかの実施形態では、プレート4は、低輪郭外形であることができる。低輪郭外形のプレート4によって、プレート4が占める眼窩容積を小さくでき、その結果、埋め込みの最中に、プレート4の挿入及び/又は結膜縫合を容易にできる。低輪郭外形のプレート4により、濾過胞の形成も向上できる。低輪郭外形のプレート4により、結膜からの突出を小さくでき、及び/又は結膜の伸長を抑えることができ、これにより、埋め込み後に、濾過胞の形成を向上させることができる。長期的には、良好な濾過胞により、患者において、眼球運動性と流体流量制御性の向上を実現できる。
いくつかの実施形態では、プレート4を(例えば表面研磨によって)処理して、プレート4に滑らかな外形を付与することができる。この滑らかな外形は、線維化及び/又は瘢痕組織を軽減して、それによって、濾過胞の形成を向上させることができる。いくつかの実施形態では、プレート4は、可撓性材料(例えばシリコーン)で作製でき、この可撓性材料の弾性率は、強膜と同等であることができる。プレート4及び/又は調節可能なチューブ6によって、GDD2を患者に更に容易に埋め込み可能にできるとともに、埋め込み後の患者の不快感を軽減できる。
いくつかの実施形態では、チューブ6は、プレートチャネル10に挿入される近位端14と、眼に挿入される遠位端16とを有する長さを備えることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6は、チューブ6の長さの、ある部分に沿って置かれているか及び/又は配置されているカフ18を備えるか又は有することができ、このカフ18は、チューブ6の上記部分によって定められる外周面を覆っている。いくつかの実施形態では、カフ18は、生分解性カフ18又は生体適合性浸食性カフ18からなることができ、このカフ18は、チューブ6の長さの、ある部分に沿って置くか及び/又は配置することができ、カフ18は、チューブ6のその部分によって定められる外周面を覆う。
チューブ6の遠位端16は、患者の眼の前房に挿入できる。いくつかの実施形態では、チューブ6は、調節可能及び/又は変形可能であることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6のデザインにより、外科医又は臨床医は、チューブ6の近位端14をプレート4に連結し/取り付けたまま、かつチューブ6の遠位端16を患者の眼の前房内に留めたままで、各患者に合わせて、チューブ6を必要な長さにカスタマイズ可能になる。所望の長さを確認したら、チューブ6の遠位端16を患者の眼の前房内に留めたままで、チューブ6の近位端14を切断できる。これに対して、現在入手可能なGDDで現在行われているのは、概算に基づき、チューブの遠位端を所望の長さに切断するか、又はチューブの遠位端を眼に挿入し、所望の長さを確認し、チューブの遠位端を眼から取り出し、チューブの遠位端を切断してから、チューブの切断済みの遠位端を眼に再び挿入することである。
いくつかの実施形態では、遠位端16が非外傷性の縁を有することによって、チューブ6の眼への挿入と留置の際に、患者が何らかの負傷を負う可能性を更に低下させるように、チューブ6の遠位端16は、滑らかであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の遠位端16は、眼を傷つけることのある切断縁を備えない。これに対して、現在入手可能なGDDで現在行われているのは、所望の長さのチューブを得るために、チューブを遠位端で切断することであり、この切断した遠位端は、挿入及び/又は留置の際に、眼を傷つける可能性がある切断縁を1つ又は複数有することがある。
いくつかの実施形態では、眼内組織の損傷を防ぐために、チューブ6の外形を縮小することができる(例えば、直径を小さくするか、及び/又は直径の小さいものを用いることができる)。
いくつかの実施形態では、チューブ6の近位端14は、プレート4に連結し、チューブ6の遠位端16は、眼の前房(AC)に配置又は挿入する。プレート4は、結膜の下に埋め込むことができる。眼に取り付けたら、チューブ6を介して、過剰な流体をACから排出して、プレート4を介して拡散し、それによって、過剰な眼圧(IOP)を低下させることができる。
いくつかの実施形態では、カフ18は、チューブ6の長手方向の、ある部分に沿って置くか及び/又は配置することができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の長手方向の、ある部分に沿って置かれているか及び/又は配置されているカフ18は、GDD2を埋め込んでから最初の4〜8週間、流体の流量を制限及び/又は制御するために、外腔からカフ18によって覆われているチューブ6の上記部分の元の直径を縮小することができる。カフ18が分解するにつれて、カフ18は、カフ18によって覆われているチューブ6の上記部分に対する圧迫力序々に弱めていき、それによって、カフ18によって覆われているチューブ6の上記部分を徐々に解放するか、及び/又はカフ18によって覆われているチューブ6の上記部分が、チューブ6の上記部分の元の直径に徐々に戻れるようにする。
いくつかの実施形態では、チューブ6の長手方向の、ある部分に置かれているか及び/又は配置されているカフ18は、埋め込みから最低約4週間まで、急激な流体流に対する抵抗力を発生させ、それによって、過剰な流体の排出(初期(例えば、GDD2のプレート4の上に線維組織が形成される前)に低眼圧症に至ることがある)を防ぐことができ、また、抵抗力を発生させるのは、最長でも埋め込みから約8週間までであり、それによって、流出量を増やして、過剰な流体の保持(術後のIOP上昇を引き起こすことがある)を最小限に抑えることができる。
いくつかの実施形態では、カフ18は、埋め込みから約4週間〜埋め込みから約8週間で、分解及び/又は消散し始めることができる(また、それによって、その機械的強度及び/又は機械的特性を喪失し始める)が、埋め込みから4週間未満、及び埋め込みから8週間超で分解及び/又は消散し始めることはない。
いくつかの実施形態では、カフ18は、埋め込みから4週間未満では、分解し始めず(また、それによって、その機械的強度及び/又は機械的特性を喪失し始める)、それによって、過剰な流体の排出(初期(例えば、GDD2のプレート4の上に線維組織が形成される前)に低眼圧症を招くことがある)を防ぐとともに、埋め込みから8週間超で分解し始めず、それによって、流出量を増やして、過剰な流体の保持(術後のIOP上昇を引き起こすことがある)を最小限に抑えることができる。
すなわち、カフ18は、初期に流体が眼外へ流出するのを制限及び/又は制御して、プレート4の上に線維組織が形成されるに先だって、低眼圧症を防ぐことができる。加えて、カフ18の機械的強度及び/又は機械的特性が徐々に失われることにより、後期(例えば、プレートの上に線維組織が形成された後)に、術後のIOP上昇を防ぐことができる。
いくつかの実施形態では、カフ18によって覆われているチューブ6の上記部分の直径は、埋め込みから約8週間で、その元の直径及び/又は最終直径まで大きさを増大し、それによって、流体の流量を増大させることで、眼から流出する流体の流量に影響を及ぼすことができる。いくつかの実施形態では、カフ18によって覆われているチューブ6の上記部分の直径は、埋め込みから約8週間で、その元の直径及び/又は最終直径まで大きさを増大し、それによって、流体の流量を増大させることで、眼から流出する流体の流量に影響を及ぼすことができる。
いくつかの実施形態では、カフ18は、その機械的強度及び/又は機械的特性を喪失した後でも、物理的存在を有したままであることができる。いくつかの実施形態では、カフ18は、分解して、その機械的強度及び/若しくは機械的特性を喪失した後、並びに/又は消散して、その機械的強度及び/若しくは機械的特性を喪失した後でも、物理的存在を有したままであることができる。
いくつかの実施形態では、カフ18は、埋め込みから約8週間の時点、又は埋め込みから約8週間後に、完全に分解して、その機械的強度及び/又は機械的特性を完全に喪失することができる。
いくつかの実施形態では、カフ18は、埋め込みから約8週間の時点、又は埋め込みから約8週間後に、完全に分解して、その機械的強度及び/又は機械的特性を完全に喪失して、カフ18によって覆われているチューブ6の上記部分の直径が、カフ18をチューブ6の上に置くか及び/又は配置する前のチューブ6の元の直径まで増大できるようにできる。
埋め込みから約4週間の時点に、GDD2のプレート4の部分の周囲に、ある程度の線維性の被包が生じ、流体流に対するいくらかの抵抗力を発生させ、低眼圧症を防止する。
図2A〜図2Fは、本開示の実施形態によるプレート4を示している。
図2A〜図2Cは、本開示の一実施形態によるプレート4のさまざまな種類の図を示しており、プレート4は、チューブ保持構造20を備える。いくつかの実施形態では、チューブ保持構造20は、隆起部20を含むことができる。いくつかの実施形態では、プレート4は、チューブ保持構造20と一体形成することができる。いくつかの実施形態では、プレート4は、隆起部20と一体形成する。
いくつかの実施形態では、隆起部20は、低輪郭外形を備えることができる。いくつかの実施形態では、隆起部20の高さは、約0.3mm以下であることができ、プレート4の全高(プレートの高さと隆起部の高さの両方を含む)は、約1.3mm以下である。いくつかの実施形態では、隆起部20の高さは、約0.3mm以下であることができ、プレート4の全高は、約1.25mm以下である。いくつかの実施形態では、隆起部20の長さは、少なくとも2mm〜約4mmであることができる。いくつかの実施形態では、隆起部20の長さは、約4mmであることができる。いくつかの実施形態では、隆起部20の幅は、少なくとも約1mmであることができる。いくつかの実施形態では、隆起部20の幅は、約1mmであることができる。
低輪郭外形の隆起部20によって、濾過胞の形成を向上させるために、プレート4の外形を縮小できる。換言すると、隆起部20を備えるプレート4の全厚を縮小でき、及び/又は全高を縮小し、それによって、濾過胞の形成を向上させることができる。
いくつかの実施形態では、プレート4の低輪郭外形の隆起部20は、埋め込み後の濾過胞の形成を向上させるのに寄与することができる。いくつかの実施形態では、プレート4のリザーバー8は、埋め込み後の濾過胞の形成を向上させるのに寄与することができる。いくつかの実施形態では、プレート4の低輪郭外形の隆起部20と、プレート4のリザーバー8の両方が、埋め込み後の濾過胞の形成を向上させるのに寄与することができる。
いくつかの実施形態では、リザーバー8は、プレート4の上及び/又は周囲に、コラーゲン含有材料(例えば、心膜、心膜組織、及び/又はドナー強膜)を保持できる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、可撓性であることができる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、凍結乾燥されていてよい。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、パッチを含むことができる。
いくつかの実施形態では、リザーバー8は、プレート4の上及び/又は周囲に、粘弾性物質(例えば、ヒアルロン酸ナトリウム及び/又は架橋ヒアルロン酸)を保持できる。いくつかの実施形態では、この粘弾性物質は、不活性な粘弾性物質を含むことができる。
いくつかの実施形態では、リザーバー8は、プレート4の上及び/又は周囲に、コラーゲン含有材料(例えば、心膜、心膜組織、及び/若しくはドナー強膜)、粘弾性物質(例えば、ヒアルロン酸ナトリウム及び/若しくは架橋ヒアルロン酸)、又はこれらを組み合わせたものを保持できる。
図2A〜図2Cを参照すると、本開示の一実施形態によれば、プレート4は、チューブ受容端部22を備えることができ、チューブ受容端部22は、底面24と上面12、26を備え、チューブ受容端部22は、チューブ保持構造20と一体形成されており、チューブ保持構造20は、隆起部20を含み、隆起部20は、チューブ受容端部22の上面12、26の近位及び/又は上に形成されており、隆起部20は、上露出面28を備え、幅を有し、チューブ受容端部22の底面24と隆起部20の上露出面28との間の部分に、チューブ受容孔30、口30、又は開口30が配置及び/又は形成されており、チューブ受容孔30は、チューブ受容チャネル30’と一体形成及び/又は一体連結されており、チューブ受容チャネル30’は、長さを有し、チューブ受容チャネル30’の長さは、隆起部20の幅全体に沿って延びており、プレート4は、プレートチャネル10を更に備え、チューブ受容チャネル30’は、プレートチャネル10に連結されている。
いくつかの実施形態では、チューブ受容チャネル30’は、プレートチャネル10と一体形成及び/又は一体連結できる。
いくつかの実施形態では、チューブ受容チャネル30’は、円筒形状を有することができ、チューブ受容チャネル30’は、チューブ6の全周を覆うことができる。
いくつかの実施形態では、チューブ6の外径、プレートチャネル10の全長に沿って延びる凹部の直径、チューブ受容孔30の直径、及びチューブ受容チャネル30’の直径は、概ね同じ寸法又は同等の寸法であることができる。
本開示の実施形態によれば、プレート4、チューブ受容端部22、チューブ保持構造20、隆起部20、チューブ受容孔30、及びチューブ受容チャネル30’は、1つの構造として一体形成できる。いくつかの実施形態では、プレート4、チューブ保持構造20、隆起部20、チューブ受容孔30、及びチューブ受容チャネル30’は、成形プロセスによって、1つの構造として一体形成できる。
いくつかの実施形態では、チューブ6の近位端14は、チューブ受容孔30に挿入してから、チューブ受容チャネル30’に挿入できる。チューブ受容チャネル30’は、隆起部20の幅全体に沿って延びるとともに、プレートチャネル10に連結することができる。隆起部20を用いて、チューブ6の動作及び/又は移動中、埋め込みの際のチューブ6の動作及び/又は移動中、埋め込み手順中、及び/又は埋め込み後に、チューブ6をチューブ受容孔30とチューブ受容チャネル30’の中に固定及び/又は保持できる。
例えば、チューブ6をチューブ受容孔30に挿入し、その後にチューブ受容チャネル30’に挿入し、チューブ受容孔30及び/又はチューブ受容チャネル30’の中に隆起部20によって固定及び/又は保持したら、チューブ6を遠位に(すなわちプレート4から離れるように)引っ張るか、押すか、移動させるか、滑らせるか、及び/若しくは動かして、(受容孔30を越えて)チューブ6の長さを伸ばすことによって、並びに/又は、チューブ6を近位に(すなわちプレート4の方に)引っ張るか、押すか、移動させるか、滑らせるか、及び/又は動かして、(受容孔30を越えて)チューブ6の長さを縮小することによって、チューブ6の長さを調節又は変えることができる。チューブ6をチューブ受容孔30に挿入し、その後にチューブ受容チャネル30’に挿入し、チューブ受容孔30及び/又はチューブ受容チャネル30’の中に隆起部20によって固定及び/又は保持した後、チューブ6は、プレート4から外すことなく、引っ張るか、押すか、移動させるか、及び/又は動かすことができる。隆起部20がチューブ6をしっかりと又は確実に、チューブ受容チャネル30’内に保持するからである。チューブ6は、プレート4のチューブ受容端部22から、リザーバー8及び/又はプレート4の反対側の端部まで引っ張るか、押すか、及び/又は動かすことができる。
したがって、チューブ6の長さに余分がある場合は、その部分を、隆起部20によって覆われているとともに、隆起部20の幅に沿って延びているチューブ受容チャネル30’の中にチューブ6を維持したままで、隆起部20から離れるように近位に延びるチューブ6の近位端14から切断することができる。そのため、チューブ6の近位端14においてチューブ6の長さを変更又は調節する目的で、チューブ6をプレート4から外す必要がない。加えて、チューブ6の遠位端16は、チューブ6の長さの変更又は調節中のいずれの時点においても、眼の前房(AC)から取り出す必要がない。
必要な場合、プレート4から離れるように、チューブ6を遠位に引っ張るか及び/又は押すことによって、チューブ6をチューブ受容チャネル30’及びプレート4から外すことができる。
図2D〜図2Eを参照すると、いくつかの実施形態では、チューブ受容チャネル30’がチューブ6をチューブ受容チャネル30’の中に固定及び/又は保持するように、チューブ受容孔30とチューブ受容チャネル30’をプレート4に形成できる。このような実施形態では、チューブ受容チャネル30’は、チューブ保持構造20として機能できる。例えば、チューブ受容チャネル30’は、プレート4の上面12を切削除去して形成でき、そのチューブ受容チャネル30’は、長さを有し、チューブ受容チャネル30’の全長に沿って、U字部30”が延びており、チューブ受容チャネル30’のU字部30”によって、チューブ受容チャネル30’が、チューブ保持構造20として機能して、チューブ6をチューブ受容チャネル30’から外さなくても、チューブ受容チャネル30’を通じてチューブ6を近位及び遠位に引っ張ることができるようになる。
いくつかの実施形態では、チューブ受容チャネル30’は、チューブ6の全周を覆うことができ、チューブ6のうち、チューブ受容チャネル30’内に位置する部分の周面のどの部分も、露出されることはない。いくつかの実施形態では、チューブ受容チャネル30’は、チューブ6の周面のかなりの部分を覆うことができ、チューブ6のうち、チューブ受容チャネル30’内に位置する部分の周面の一部を露出させることができる。いくつかの実施形態では、チューブ受容チャネル30’は、チューブ6の周面の第1の部分を覆うことができ、チューブ6のうち、チューブ受容チャネル30’内に位置する部分の周面の第2の部分を、露出させることができる。
いくつかの実施形態では、チューブ6の全周面が、プレートチャネル10内に位置することができ、チューブ6の周面の一部を露出させることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の周面のかなりの部分が、プレートチャネル10内に位置することができ、チューブ6の周面の一部を露出させることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の周面の第1の部分は、プレートチャネル10内に位置することができ、チューブ6の周面の第2の部分を、露出させることができる。
図2Fに示されているように、いくつかの実施形態では、プレート4は、1つ以上のプレートチャネル10を備えることができる。いくつかの実施形態では、プレート4は、切削除去して形成された1つ以上のプレートチャネル10を有することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のプレートチャネル10は、チューブ保持構造20(例えば、チューブ保持構造20として機能する隆起部20若しくはU字部30”を備えるチューブ受容チャネル30’)からリザーバー8まで、及び/又はリザーバー8から、プレート4の1つ以上の端部まで延びることができる。
いくつかの実施形態では、切削除去して形成された1つ以上のプレートチャネル10は、その1つ以上のプレートチャネル10を形成するために、プレート4から材料を除去することによって形成できる。切削除去して形成された1つ以上のプレートチャネル10によって、GDD2全体的として低輪郭を有する(例えば、厚みを縮小するか、及び/又は高さを縮小する)ことができるようになる。例えば、本開示のいくつかの実施形態によれば、切削除去して形成された1つ以上のプレートチャネル10によって、チューブ6をプレート4の中にはめ込めるようにして、GDD2の全体的外形の高さが、チューブ保持構造20(例えば、チューブ保持構造20として機能する隆起部20又はU字部30”を備えるチューブ受容チャネル30’)の高さを超えないようにできる。
いくつかの実施形態では、図2A〜図2Cに示されているように、チューブ保持構造20は、隆起部20を備えることができる。いくつかの実施形態では、隆起部20は、低輪郭外形の隆起部20を含むことができる。いくつかの実施形態では、切削除去して形成された1つ以上のプレートチャネル10によって、チューブ6をプレート4の中にはめ込めるようにして、GDD2の全体的外形の高さが、隆起部20の高さを超えないようにできる。いくつかの実施形態では、切削除去して形成された1つ以上のプレートチャネル10によって、チューブ6をプレート4の中にはめ込めるようにして、GDD2の全体的外形の高さが、低輪郭外形の隆起部20の高さを超えないようにできる。
いくつかの実施形態では、図2D〜図2Eに示されているように、チューブ保持構造20は、チューブ受容チャネル30’を備えることができ、チューブ受容チャネル30’は、長さを有し、チューブ受容チャネル30’の全長に沿って、U字部30”が延びており、チューブ受容チャネル30’のU字部30”によって、チューブ受容チャネル30’が、チューブ保持構造20として作用及び/又は機能できるようになる。いくつかの実施形態では、切削除去して形成された1つ以上のプレートチャネル10によって、チューブ6をプレート4の中にはめ込めるようにして、GDD2の全体的外形の高さが、U字部30”を含むチューブ受容チャネル30’を備えるチューブ保持構造20の高さを超えないようにできる。
図3A〜3Bは、本開示の一実施形態によるプレート4を示している。図3Bは、本開示の一実施形態によるチューブ保持構造20の断面を示しており、このチューブ保持構造20は、隆起部20を含み、隆起部20は、チューブ受容孔30とチューブ受容チャネル30’を備え、チューブ6をチューブ受容孔30に挿入した後に、チューブ受容チャネル30’に挿入することができる。
本開示の一実施形態によれば、GDD2のプレート4は、埋め込みやすさ及び/又は良好な効果を実現させる寸法及び/又は形状を有することができる。いくつかの実施形態では、GDD2のプレート4は、窪んだリザーバー8を有することができる。いくつかの実施形態では、GDD2のプレート4は、切削除去して形成された1つ以上のプレートチャネル10を有することができる。いくつかの実施形態では、GDD2のプレート4は、チューブ保持構造20を備えることができ、チューブ保持構造20は、低輪郭外形の隆起部20を含む。いくつかの実施形態では、GDD2のプレート4は、チューブ保持構造20を備えることができ、このチューブ保持構造20は、U字部30”を含むチューブ受容チャネル30’を備え、チューブ受容チャネル30’は、チューブ保持構造20として機能及び/又は作用する。
いくつかの実施形態では、プレート4の長さ(前後方向)は、約16mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、プレート4の長さ(前後方向)は、約16mmであることができる。いくつかの実施形態では、プレート4の幅(左右方向)は、約24mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、プレート4の幅(左右方向)は、約24mmであることができる。いくつかの実施形態では、プレート4の厚みは、約1mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、プレート4の厚みは、約1mmであることができる。
いくつかの実施形態では、プレート4の表面積は、約250mm〜約350mmであることができる。いくつかの実施形態では、プレート4の表面積は、約250mm〜約360mmであることができる。いくつかの実施形態では、プレート4の表面積は、約267mm、302mm、313mm、又は315mmであることができる。
いくつかの実施形態では、プレート4が患者又は対象の眼に適合できるように、プレート4は可撓性であることができる。いくつかの実施形態では、プレート4のショア硬度は、約A60〜A80であることができる。いくつかの実施形態では、プレート4のショア硬度は、約A80であることができる。
いくつかの実施形態では、プレート4は、少なくとも1つの穿孔32を備えることができる。いくつかの実施形態では、プレート4は、2つの穿孔32を備えることができる。いくつかの実施形態では、プレート4は、最大で4個の穿孔32を備えることができる。いくつかの実施形態では、各穿孔32の直径は、約0.95mmであることができる。
いくつかの実施形態では、プレート4は、少なくとも1つの縫合孔34を備えることができる。いくつかの実施形態では、プレート4は、2つの縫合孔34を備えることができる。いくつかの実施形態では、各縫合孔34の直径は、約0.8mmであることができる。
いくつかの実施形態では、プレート4の表面は、滑らかであることができ、低輪郭外形を有することができる。いくつかの実施形態では、プレート4の表面は、医療用グレードのエラストマーを含むことができる。いくつかの実施形態では、プレート4の表面は、医療用グレードのシリコーンを含むことができる。いくつかの実施形態では、プレート4の表面は、研磨することができる。いくつかの実施形態では、プレート4の表面は、研磨した医療用グレードのシリコーンを含むことができる。
いくつかの実施形態では、プレート4は、流体を蓄積するためのリザーバー8を形成する窪んだ部分を備えることができる。リザーバー8は、いずれの形状を有することもできる。いくつかの実施形態では、リザーバー8は、楕円形を有することができる。
プレート4は、チューブ保持構造20(例えば、チューブ保持構造20として機能する隆起部20若しくはU字部30”を含むチューブ受容チャネル30’)からリザーバー8まで、及び/又はリザーバー8からプレート4の1つ以上の端部まで延びることのできる1つ以上のプレートチャネル10を備えることができる。
プレートチャネル10は、チューブ6を保持することができる。いくつかの実施形態では、チューブ6がプレート4と同一平面をなすとともに、プレート4がチューブ6と同一平面をなすように、プレート4は、そのプレート4にプレートチャネル10を切削除去して形成したものを備えることができる。換言すると、プレートチャネル10はプレート4を切削除去して形成することができる。
いくつかの実施形態では、プレートチャネル10は、プレートチャネル10の全長に沿って延びる凹部又は円弧部であって、チューブ6をプレートチャネル10の中に固定できる凹部又は円弧部を有することができる。いくつかの実施形態では、プレートチャネル10の直径は、使用するチューブ6の外径と概ね同じ寸法であることができる。いくつかの実施形態では、プレートチャネル10の直径は、チューブ6の外径、チューブ受容孔30の直径、及び/又はチューブ受容チャネル30’の直径と一致することができる。いくつかの実施形態では、プレートチャネル10の全長に沿って延びる凹部又は円弧部の直径は、約0.7mm以下、約0.63以下、約0.6mm以下、約0.45mm以下、約0.43mm以下、又は約0.35mmであることができる。
いくつかの実施形態では、プレート4は、低輪郭外形の隆起部20を備えることができる。隆起部20は、濾過胞の形成制御に役立つことができる。隆起部20は、チューブ6をプレート4に保持することができ、チューブ6の長さを調節している最中に、チューブ6が外れるのを防ぐことができる。隆起部20によって、チューブ6は、隆起部20の幅に沿って自由に動けるようになり、これによって、隆起部18の前方にある、チューブ6の近位端14の長さを変更又は調節することで、チューブの長さ6を変更又は調節できるようになる。
チューブ受容孔30の直径は、チューブ6の外径、プレートチャネル10の直径、及び/又はチューブ受容チャネルの直径と一致することができる。例えば、いくつかの実施形態では、チューブ受容孔30の直径は、0.7mm以下、0.63mm以下、0.6mm以下、0.45mm以下、0.43mm以下、又は0.35mmであることができ、チューブ6の外径は、0.7mm以下、0.63mm以下、0.6mm以下、0.45mm以下、0.43mm以下、又は0.35mmであることができる。
図4Aは、本開示の一実施形態によるGDD2のプレート4を示しており、リザーバー8は、円形を有する。図4Bは、本開示の一実施形態によるGDD2のプレート4を示しており、リザーバー8は、釣鐘形状、すなわち洋梨形を有する。図4Cは、本開示の一実施形態によるGDD2のプレート4を示しており、リザーバー8は、楕円形を有する。他の形状のリザーバー8も考えられる。
図5A〜図5Bは、本開示の一実施形態によるチューブ6のさまざまな種類の斜視図を示している。チューブ6は、排出チューブ6からなることができる。チューブ6は、前房チューブ6からなることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6は、調節可能及び/又は変更可能であることができる。
いくつかの実施形態では、チューブ6は、チューブ6の遠位端16に面取りした縁部36を備えることができる。チューブ6の遠位端16の面取りした縁部36によって、チューブ6を眼に挿入しやすくできる。いくつかの実施形態では、チューブ6の遠位端16は、約30°で面取りすることができる。いくつかの実施形態では、面取りした縁部36は、前もって切断することができる。前もって切断することによって、面取りした縁部36は、チューブ6の挿入時、及び/又はチューブ6を眼内に保持する際に、眼の損傷を防ぐことができる非外傷性の外形を有するチューブ6をもたらすことができる。
いくつかの実施形態では、チューブ6の長さは、約10mm〜約20mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の長さは、約17mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6は約17mmの固定長を有することができる。
いくつかの実施形態では、チューブ6の外径は、約0.7mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の内径は、約0.3mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の外径は、約0.45mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の内径は、約0.1mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の外径は、約0.43mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の内径は、約0.1mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の外径は、約0.35mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の内径は、約0.050mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の外径は、約0.63mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の内径は、約0.3mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の外径は、約0.6mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の内径は、約0.3mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の内径は、約0.1mm〜約0.3mmであることができる。
いくつかの実施形態では、チューブ6の肉厚は、約0.2mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の肉厚は、約0.165mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の肉厚は、約0.175mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6の肉厚は、約0.15mmであることができる。
多くの実施形態では、チューブ6の剛性と、流体流に対する抵抗力がいずれも、従来の市販されているチューブと比べて高くなるように、チューブの外径、肉厚、及び内径を選択する。チューブの剛性が向上すると、従来の市販されているチューブと比べて、チューブ6の挿入と操作に役立ち又は著しく役立ち、それによって、全体的な埋め込み手順が簡潔にし、所要時間が短くすることができる。
いくつかの実施形態では、チューブ6は、チューブ6の長手方向の、ある部分に沿って置かれている生分解性カフ18又は生体適合性で浸食されやすいカフ18を備えることができ、このカフ18は、チューブ6の上記部分によって定められる外周面を覆う。カフ18は、流量制限部として作用できる。
いくつかの実施形態では、カフ18は、PLGA、PDLGA、生分解性ポリマー、生体適合性ポリマー、又はこれらのうちの1種以上を組み合わせたものを含む生分解性物質からなることができる。いくつかの実施形態では、カフ18は、PDLGAからなることができる。
いくつかの実施形態では、カフ18は、眼の湾曲に一致する長さを有することができる。いくつかの実施形態では、カフ18は、患者又は対象の眼の湾曲に一致する長さを有することができる。いくつかの実施形態では、カフ18の長さは、約2mm以下であることができる。いくつかの実施形態では、カフ18の長さは、約2mmであることができる。いくつかの実施形態では、カフ18の長さは、約1mmであることができる。
いくつかの実施形態では、カフ18の直径は、チューブ6を直径約10マイクロメートルまで細くするものであることができる。いくつかの実施形態では、カフ18の外径は、約1.0mmであることができる。いくつかの実施形態では、カフ18の内径は、約0.5mmであることができる。いくつかの実施形態では、カフ18の外径は、約0.9mmであることができる。いくつかの実施形態では、カフ18の内径は、約0.35mmであることができる。いくつかの実施形態では、カフ18の外径は、0.85mmであることができる。いくつかの実施形態では、カフ18の内径は、約0.35mmであることができる。いくつかの実施形態では、カフ18の外径は、約0.86mmであることができる。いくつかの実施形態では、カフ18の内径は、約0.36mmであることができる。
いくつかの実施形態では、埋め込みから約4週間〜埋め込みから約8週間で、カフ18が分解し始める(また、それによって、その機械的強度及び/又は機械的特性を喪失し始める)が、GDD2の埋め込みから4週間未満、及び埋め込みから8週間超では分解し始めない分解速度をもたらすように、カフ18の肉厚は、約0.5mm以下であることができる。
いくつかの実施形態では、GDD2の埋め込みから約8週間の時点、又はGDD2の埋め込みから約8週間後に、カフ18が完全に分解する(また、それによって、その機械的強度及び/又は機械的特性が完全に喪失する)分解速度をもたらすように、カフ18の肉厚は、約0.5mm以下であることができる。
カフ18の内容及び/又はカフ18を作製するために使用する材料によって、カフ18の分解速度を定めることができる。いくつかの実施形態では、カフ18の肉厚は、約0.5mmであることができる。
いくつかの実施形態では、カフ18は、埋め込みから約4週間〜埋め込みから約8週間で分解し始める(また、それによって、その機械的強度及び/又は機械的特性を喪失し始める)が、GDD2の埋め込みから4週間未満、及び埋め込みから8週間超には分解し始めない生分解性物質からなることができる。いくつかの実施形態では、カフ18は、GDD2の埋め込みから約8週間の時点、又は埋め込みから約8週間後に完全に分解する(また、それによって、その機械的強度及び/又は機械的特性を完全に喪失する)生分解性物質からなり、それによって、流体が最大限流れるようにできる。
いくつかの実施形態では、カフ18は、チューブ6を覆うように、チューブ6の遠位端16から約6mm〜約10mmに配置することができる。いくつかの実施形態では、カフ18は、チューブ6を覆うように、チューブ6の遠位端16から約8mmに配置することができる。いくつかの実施形態では、チューブ6は、チューブ6の遠位端16に面取りした縁部36、すなわち、面取りした先端部36を備えることができる。
いくつかの実施形態では、チューブ6は、1つ以上の微細孔38を備えることができる。
図6(A)〜(C)は、本開示の一実施形態によるチューブ6のさまざまな種類の図を示しており、チューブ6は、複数の微細孔38を備える。いくつかの実施形態では、チューブ6は、1つ以上の微細孔38を備えることができる。
図6(A)は、チューブ6を左側(例えば9時の位置)から見た図を示している。図6(B)は、チューブ6を上側(例えば12時の位置)から見た図を示している。図6(C)は、チューブ6を右側(例えば3時の位置)から見た図を示している。
いくつかの実施形態では、1つ以上の微細孔38の直径は、チューブ6の内径と同じか又は実質的に同じであることができる。いくつかの実施形態では、2つ以上の微細孔38は、チューブ6の長手方向の同じ軸線に沿って、約12時の位置、3時の位置及び/又は9時の位置にあることができる。いくつかの実施形態では、2つ以上の微細孔38は、チューブ6の長手方向に沿って、約12時の位置、3時の位置、及び/又は9時の位置で、互い違いに配置することができる。
いくつかの実施形態では、1つ以上の微細孔38の直径は、約0.3mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6は、チューブ6の12時の位置にある微細孔38、チューブ6の3時の位置にある微細孔38、及び/又はチューブ6に沿って9時の位置にある微細孔38を備えることができる。いくつかの実施形態では、2つ以上の微細孔38がある場合、これらの微細孔38は、チューブ6の長手方向の同じ軸線沿いに位置することができる。いくつかの実施形態では、2つ以上の微細孔38がある場合、これらの微細孔38は、チューブ6の長手方向に沿って、互い違いに配置することができる。
いくつかの実施形態では、1つ以上の微細孔38の直径は、約0.1mmであることができる。いくつかの実施形態では、チューブ6は、チューブ6の12時の位置にある微細孔38、チューブ6の3時の位置にある微細孔38、及び/又はチューブ6に沿って9時の位置にある微細孔38を備えることができる。いくつかの実施形態では、2つ以上の微細孔38がある場合、これらの微細孔38は、チューブ6の長手方向の同じ軸線沿いに位置することができる。いくつかの実施形態では、2つ以上の微細孔38がある場合、これらの微細孔38は、チューブ6の長手方向に沿って、互い違いに配置することができる。
いくつかの実施形態では、チューブ6は、チューブ6の12時の位置にある微細孔38、チューブ6の3時の位置にある微細孔38、及びチューブ6に沿って9時の位置にある微細孔38を備えることができる。いくつかの実施形態では、微細孔38は、チューブ6の長手方向の同じ軸線沿いに位置することができる。いくつかの実施形態では、微細孔38は、チューブ6の長手方向に沿って、互い違いに配置することができる。
いくつかの実施形態では、チューブ6の6時の位置は典型的には、眼の虹彩の真上にくるので、6時の位置には微細孔38がない。これにより、虹彩が微細孔に押し付けられたり、及び/又は微細孔に吸い込まれたりして、その結果、何らかの損傷を負うのを防ぐ。
本開示のプレート4及び/又はチューブ6のデザインにより、現在入手可能な緑内障用排出器具(GDD)に付随する不具合率を低下させることができ、及び/又は現在入手可能なGDDに付随する術後合併症を軽減することができる。更に、プレート4及び/又はチューブ6のデザインにより、埋め込み及び/又は留置を容易化できる。
本開示は、安定システム、すなわち流体流量制御システムにも関する。本開示の一実施形態によれば、安定システムは、GDD2(このGDD2は、プレート4とチューブ6とを備える)のプレート4と、プレート4の上及び/若しくは周囲に塗布されているコラーゲン含有材料(例えば、心膜、心膜組織、及び/若しくはドナー強膜)、並びに/又はプレート4の上及び/若しくは周囲に塗布されている粘弾性物質(例えば、ヒアルロン酸ナトリウム及び/若しくは架橋ヒアルロン酸)とを備えることができる。プレート4と、プレート4の上及び/若しくは周囲に塗布されているコラーゲン含有材料、並びに/又はプレート4の上及び/又は周囲に塗布されている粘弾性物質とを組み合わせることによって、外科的埋め込みの直後に発症し得る低眼圧症を防ぐことができ、及び/又は長期的に発生し得るIOP上昇を防ぐことができる流体流量制御機構をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、プレート4は、リザーバー8を備えることができる。
GDD2のプレート4と、プレートの上及び/若しくは周囲に塗布されているコラーゲン含有材料、並びに/又はプレートの上及び/又は周囲に塗布されている粘弾性物質とが協働して、眼から流れ出す流体を制御し、それによって、更に優れた流体制御を長期的にもたらすことができる。GDD2のプレート4の上及び/又は周囲に、コラーゲン含有材料を塗布し、及び/又はGDD2のプレート4の上及び/又は周囲に、粘弾性物質を塗布すると、GDD2の流体流量制御力を高めることができる。
いくつかの実施形態では、安定システムは、GDD2のプレート4と、プレート4の上及び/又は周囲に塗布されているコラーゲン含有材料とを備えることができる。いくつかの実施形態では、安定システムは、GDD2のプレート4と、プレート4の上及び/又は周囲に塗布されている粘弾性物質とを備えることができる。いくつかの実施形態では、安定システムは、GDD2のプレート4と、プレート4の上及び/若しくは周囲に塗布されているコラーゲン含有材料、又はプレート4の上及び/若しくは周囲に塗布されている粘弾性物質とを備えることができる。いくつかの実施形態では、安定システムは、GDD2のプレート4と、プレート4の上及び/又は周囲に塗布されているコラーゲン含有材料と、プレート4の上及び/又は周囲に塗布されている粘弾性物質とを備えることができる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、可撓性であることができる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、凍結乾燥されていてもよい。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、パッチを含むことができる。いくつかの実施形態では、粘弾性物質は、不活性な粘弾性物質を含むことができる。
本開示の一実施形態によれば、安定システムは、リザーバー8を備えるプレート4と、リザーバー8を覆うように及び/若しくはプレート4の周囲に塗布されているコラーゲン含有材料(例えば、心膜、心膜組織、及び/若しくはドナー強膜)、並びに/又はリザーバー8を覆うように及び/若しくはプレート4の周囲に塗布されている粘弾性物質(例えば、ヒアルロン酸ナトリウム及び/若しくは架橋ヒアルロン酸)とを備えることができる。プレート4と、コラーゲン含有材料及び/又は粘弾性物質とを組み合わせることによって、外科的埋め込みの直後に発症し得る低眼圧症を防ぐことができ、及び/又は長期的に発生し得るIOP上昇を防ぐことができる流体流量制御機構が得られる。
図7A〜図7Bと表1には、現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの変形品(プレートの上に配置したウシ心膜組織/心膜パッチ(例えばTutopatch)と、プレート・Tutopatch複合体の上とプレートの両面上に注入した架橋ヒアルロン酸(例えばHealaflow)とを含めるように変形したもの)の使用と、現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの未変形品のコントロールとしての使用とを比較した臨床研究すなわち一連の臨床例の結果が示されている。
Tutopatchと同様、実質的に同様、同等、実質的に同等、又は類縁の材料をこの臨床研究に用いも、同様又は実質的に同様の結果を得ることができるのは、当業者であれば分かる。また、Healaflowと同様、実質的に同様、同等、実質的に同等、又は類縁の物質をこの臨床研究に用い、同様又は実質的に同様の結果を得ることができるのは、当業者であれば分かる。更に、この臨床研究で用いた現在入手可能な緑内障用排出器具は、Ahmedという排出器具であった。しかしながら、他の現在入手可能な排出器具を用いることができるのは、当業者であれば分かる。
臨床研究すなわち一連の臨床例は、30人のヒト患者で行った。外科的埋め込みの前、外科的埋め込み後1日目、外科的埋め込み後1週間目、外科的埋め込み後1カ月目、外科的埋め込み後3カ月目、及び外科的埋め込み後6カ月目に、これらの患者のIOP上昇と低眼圧症について検査した。患者のIOPをモニタリングして、低眼圧症及び/又は後期のIOP上昇が生じていないか確かめた。主要評価項目は、(1)平均眼圧(IOP)に基づく成否、(2)高眼圧フェーズの発生(IOP>21mmHgとして定義する)、(3)低眼圧症の発症(IOP<6mmHgとして定義する)、及び(4)術後の抗緑内障薬(例えば抗緑内障点眼剤)の必要投薬回数であった。
ウシ心膜組織/心膜パッチ(例えばTutopatch)と架橋ヒアルロン酸(例えばHealaflow)とを備える、現在入手可能な緑内障用排出器具の変形品で処置した患者では、術後6カ月のIOP(15.6±4.2mmHg)と、用いた抗緑内障薬の投与回数(0.4±1.0)が、術前の値(IOP=22.5±12.3mmHg、p=0.026、抗緑内障薬の投与回数=3.2±1.2、p<0.001)と比べて有意に低かった。TutopatchとHealaflowとを備える、現在入手可能な緑内障用排出器具の変形品の術後6カ月における成功率は、95.2%であった。術後1〜3カ月においては、手術を施した眼の16%で、高眼圧フェーズが見られ、IOPの範囲は22〜26mmHgであった。
TutopatchとHealaflowとを備えない現在入手可能な緑内障用排出器具の未変形品で処置したコントロール群、すなわち患者のコントロールの眼では、術後6カ月において、平均IOPは17.4±5.1mmHgであった。用いた抗緑内障薬の投与回数は、術後6カ月に、2.10+1.5から0.9±0.9(p=0.01、スチューデントt検定)に減少した。TutopatchとHealaflowとを備えない現在入手可能な緑内障用排出器具の未変形品の術後すなわち埋め込み後6カ月における成功率は、70%であった。コントロールの眼の50%のIOP範囲は、術後1〜3カ月に見られた高眼圧フェーズの間、25〜43mmHgであった。
図7Aは、実験群(TutopatchとHealaflowとを有する、現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの変形品で処置した群)の全患者/対象の眼と、コントロール群(TutopatchとHealaflowとを有さない現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの未変形品で処置した群)の全患者/対象の眼の術前及び術後6カ月の経過観察におけるIOPの推移を示している。△の付いた破線は、TutopatchとHealaflowとを用いた実験群のIOPの推移を表している。◆の付いた実線は、TutopatchとHealaflowとを用いなかったコントロール群のIOPの推移を表している。
図7Aには、実験群(TutopatchとHealaflowとを備える、現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの変形品を有するもの)の外科的埋め込み後1カ月、外科的埋め込み後3カ月、及び外科的埋め込み後6カ月における平均IOPがコントロール群(TutopatchとHealaflowとを備えない現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの未変形品を有するもの)と比べて、安定で低いIOPレベルを示す変動の少し直線をたどっていることが明確に示されている。
図7Bは、術前、及び術後6カ月の経過観察における、実験群(TutopatchとHealaflowとを備える、現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの変形品を有するもの)で必要であった抗緑内障薬の投与回数と、コントロール群(TutopatchとHealaflowとを備えない現在入手可能な緑内障用排出器具インプラントの未変形品を有するもの)で必要であった抗緑内障薬の投与回数を示している。△の付いた破線は、TutopatchとHealaflowとを用いた実験群で必要であった抗緑内障薬の投与回数を表している。◆の付いた実線は、TutopatchとHealaflowとを用いなかったコントロール群で必要であった抗緑内障薬の投与回数を表している。
図7A〜図7Bと下記の表1に示されているように、コラーゲン含有材料(例えばウシ心膜組織/心膜パッチ)の使用と、粘弾性物質(例えば架橋ヒアルロン酸)の使用によって、緑内障用排出器具インプラント手術の結果が改善した。コラーゲン含有材料の使用と、粘弾性物質の使用によって、IOPが有意に低下し、抗緑内障薬の投与回数が有意に減少し、高眼圧フェーズの発生率が有意に低下した。
臨床研究すなわち一連の臨床例によって、コラーゲン含有材料(例えば、心膜、心膜組織、ドナー強膜、及び/又は心膜パッチ)と粘弾性物質(例えば、ヒアルロン酸ナトリウム及び/又は架橋ヒアルロン酸)を緑内障用排出器具とともに用いることによって、外科的埋め込み後のIOPの安定性が向上し、それによって、眼のIOP上昇と低眼圧症の発生率が低下することが示された。
本開示の緑内障用排出器具を製造する方法
本開示は、上記の緑内障用排出器具(GDD)2を製造する方法にも関する。
本開示の一実施形態によれば、プレート4は、医療用グレードのエラストマー材料(例えば医療用グレードのシリコーン)を用意し、その医療用グレードのエラストマー材料を成形して、プレート4を形成することによって製造できる。続いて、成形した医療用グレードのエラストマー材料からなるプレート4を研磨して、滑らかな表面をもたらすことができる。プレート4は、チューブ保持構造20、チューブ受容孔30、チューブ受容チャネル30’、リザーバー8、1つ以上のプレートチャネル10、1つ以上の穿孔32、及び/又は1つ以上の縫合孔34を備えるように形成できる。
本開示の一実施形態によれば、チューブ6は、医療用グレードのエラストマー材料(例えば医療用グレードのシリコーン)を用意し、その医療用グレードのエラストマー材料を押し出して、チューブ6を形成することによって製造できる。レーザー切断法を用いて、チューブ6の遠位端16/入口側端部16/流入側端部16に面取りした縁部36を作成できる。レーザー孔開け法を用いて、チューブ6の長手方向又は側部に沿って、1つ以上の微細孔を形成できる。
いくつかの実施形態では、チューブ6を製造する方法は、医療用グレードのエラストマー材料を用意することと、その医療用グレードのエラストマー材料を押し出して、チューブ6を形成することと、チューブ6の遠位端16、すなわち入口側端部16をレーザー切断して、チューブ6の遠位端16、すなわち入口側端部16をレーザー切断して面取りした縁部36を形成することと、及び/又はレーザー孔開け法によって、チューブ6の長手方向若しくは側部に沿って、1つ以上の微細孔38を形成することとを含むことができる。
いくつかの実施形態では、チューブ6を製造する方法は、医療用グレードのエラストマー材料を用意することと、その医療用グレードのエラストマー材料を成形して、遠位端16、すなわち入口側端部16に面取りした縁部36を有し、及び/又はチューブ6の長手方向又は側部に沿って1つ以上の微細孔38を有するチューブ6を形成することとを含むことができる。
いくつかの実施形態では、チューブ6を製造する方法は、医療用グレードのエラストマー材料を用意することと、その医療用グレードのエラストマー材料を成形して、面取りした縁部36を有するチューブ6を形成することと、レーザー孔開け法によって、チューブ6の長手方向又は側部に沿って1つ以上の微細孔38を形成することとを含むことができる。
本開示の一実施形態によれば、生分解性カフ18は、PDLGA、PLGA、生分解性ポリマー、生体適合性ポリマー、又はこれらの1種以上を組み合わせたものを含む材料を用意し、その材料を押し出して、カフ18又はカフチューブ18を形成することによって製造できる。
本開示の一実施形態によれば、緑内障用排出器具(GDD)2は、プレート4とチューブ6を用意又は製造し、プレート4をチューブ6に組み付けることによって製造できる。いくつかの実施形態では、プレート4とチューブ6は、チューブ6をプレート4のチューブ受容孔30とチューブ受容チャネル30’に手で通すことによって組み立てることができる。いくつかの実施形態では、プレート4とチューブ6は、自動器具/自動装置を用いて、チューブ6をプレート4のチューブ受容孔30とチューブ受容チャネル30’に通すことによって組み立てることができる。いくつかの実施形態では、プレート4は、チューブ6にオーバーモールドすることができる。
本開示の一実施形態によれば、カフ18とチューブ6は、別々の部品として製造できる。いくつかの実施形態では、カフ18とチューブ6は、所望の長さに前もって切断することができる。いくつかの実施形態では、チューブ6は、カフ18に手で通すことができる。いくつかの実施形態では、チューブ6は、自動器具/自動装置を用いて、カフ18に通すことができる。
本開示の緑内障用排出器具を埋め込む方法
本開示は、上記の緑内障用排出器具(GDD)2を患者又は被験者に埋め込む方法にも関する。
本開示の一実施形態によれば、臨床医は、GDD2のプレート4の寸法ほどテノン嚢下/結膜下腔を切開することができる。プレート4の上及び/又はプレート4の周囲に、コラーゲン含有材料を配置して、プレート・コラーゲン複合体を形成してから、そのプレート・コラーゲン複合体を挿入できる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、心膜、心膜組織、及び/又はドナー強膜からなることができる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、可撓性であることができる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、パッチを含むことができる。
プレート4は、眼の強膜を覆うように配置する構成にできる。プレート4は、プレート4とGDD2を埋め込みやすくできる形状及び/又は寸法を備えることができる。
GDD2のチューブ6は、プレート4に取り外し可能な状態で連結される近位端14/流出側端部14を備えることができる。チューブ6は、プレート4から離れるように延びる遠位端16/入口側端部16/流入側端部16も備えることができ、遠位端16/入口側端部16/流入側端部16の長さは、眼の前房の中まで延びるのに十分な長さである。遠位端16/入口側端部16/流入側端部16は、眼に挿入される端部である。外科医又は臨床医は、眼に入れた切開部から、チューブ6を挿入できる。チューブ6は、チューブ6の遠位端16/入口側端部16/流入側端部16に面取りした縁部36を備えることができ、その面取りした縁部36は、チューブ6の挿入に役立つ。
チューブ6を眼に挿入した後、チューブ6をチューブ保持構造20のいずれかの端部から、(例えば、チューブ保持構造20の近位にある、チューブ6の近位端14/流出側端部14を介して、及び/又はチューブ保持構造20のすぐ遠位にある、チューブ6の上記部分(眼の前房には位置しない)を介して)引き出して、患者の眼に適する長さに調節することができる。チューブ6は、プレート4の方に近い近位端14/流出側端部14から切断して、それによって、外科医又は臨床医が、眼からチューブ6を取り出して、チューブ6を適切な長さに切断する必要がなくなる。これによって、眼に入る遠位端16/入口側端部16/流入側端部16において、チューブ6の滑らかな外形を保持できるようにもなる。
チューブ6及びGDD2で流量制限部として作用するカフ18は、縫合糸の結び目を用いて、一次的な流量制限部を作らなければならない余分な工程をなくすことができる。現在入手可能な弁のない緑内障用排出器具を用いるときには、縫合糸の結び目を用いて一次的な流量制限部を作る余分な工程が、一般的である。
プレート4は、1つ以上の縫合孔34によって、強膜に、その縁の後方約8.5mmに固定できる。
結膜腔下/テノン嚢下を閉じる前に、プレート・コラーゲン複合体の上及び/又はプレート4の周囲に、不活性な粘弾性物質(例えば架橋ヒアルロン酸)を注入できる。GDD2のプレート4を、プレート4の上及び/若しくは周囲のコラーゲン含有材料、並びに/又はプレート4の上及び/若しくは周囲の粘弾性物質と組み合わせたものは、安定システムとして作用できる。プレート4と、プレート4の上及び/若しくは周囲のコラーゲン含有材料、並びに/又はプレート4の上及び/若しくは周囲の不活性な粘弾性物質を備える安定システムは、流体流量制御に役立つことができる。
図8A〜8Hと表2は、本開示による代表的な緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、市販されている器具Baerveldtの変形品の使用とを比較した自然流下シミュレーションの卓上データ結果を示している。器具Baerveldtの変形品では、そのチューブに、200マイクロメートルの縫い目を組み込むか又は形成して、チューブの直径を小さくし、それによって、チューブ内の流体流/チューブを通る流体流の抵抗力を向上させた。この変形は、臨床の現場でも適用されることがある。自然流下によって、初期の眼圧が≧21mmHgである状況をシミュレーションする。圧力差によって、流体が眼から排出されることになる。
図8Aは、流体が器具Baerveldtの変形品を通じて排出される際の、時間経過に対する眼圧低下シミュレーションの第1の組の推移を示しており、図8Cは、時間経過に対する眼圧低下シミュレーションの第2の組の推移を示している。◆の付いた破線は、眼圧シミュレーションの推移を表しており、実線は、シミュレーションデータにフィッティングした指数曲線を表している。
図8Bは、流量に対する眼圧シミュレーションの第1の組の推移を示しており、図8Dは、流量に対する眼圧シミュレーションの第2の組の推移を示しており、眼圧と、器具Baerveldtの変形品を通った流体の流量との数学的関係(例えば、Poiseuilleの式に基づくか、又はPoiseuilleの式を用いて導き出せる関係に相当する)を示している。◆の付いた破線は、流量に対する眼圧シミュレーションの推移を表している。実線は、シミュレーションデータにフィッティングした直線を表している。フィッティングした直線の傾斜によって、チューブ内の流体の流量/チューブを通る流体の流量に対するその器具の抵抗力が決まる。すなわち、器具Baerveldtの変形品の抵抗力は、図8B及び8Dの両方から読み取ると、約5×1010(mmHg/(m/秒))である。
図8Eは、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2を用いた場合の、時間経過に対する眼圧低下シミュレーションの第1の組の推移を示しており、図8Gは、時間経過に対する眼圧低下シミュレーションの第2の組の推移を示している。◆の付いた破線は、眼圧低下シミュレーションの推移を表しており、実線は、シミュレーションデータにフィッティングした指数曲線を表している。
図8Fは、流量に対する眼圧シミュレーションの第1の組の推移を示しており、図8Hは、流量に対する眼圧シミュレーションの第2の組の推移を示しており、眼圧と、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2を通った流体の流量との数学的関係(例えば、Poiseuilleの式に基づくか、又はPoiseuilleの式を用いて導き出せる関係に相当する)を示している。◆の付いた破線は、眼圧シミュレーションの推移を表している。実線は、シミュレーションデータにフィッティングした直線を表している。フィッティングした直線の傾斜によって、チューブ内の流体の流量/チューブを通る流体の流量に対するその器具の抵抗力が決まる。すなわち、本開示によるこの緑内障用排出器具(GDD)2の抵抗力は、図8F及び8Hの両方から読み取ると、約2×1011(mmHg/(m/秒))である。
下記の表2には、器具Baerveldtの変形品の平均抵抗力と、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の平均抵抗力(自然流下シミュレーションから算出)がまとめられている。表2において、「システムR」は、器具Baerveldtの変形品又は本開示による緑内障用排出器具(GDD)2が流体連結されていない実験装置(例えば、チューブ、T字コネクターなど)を用いて得られた実験測定結果を指す。表2の結果によって、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2が、器具Baerveldtの変形品よりも高い抵抗力を示すか又は発生させることが示されている。抵抗力の増大によって、流体が眼の眼房から流出する速度が低下する。これにより、眼の眼圧が初期において高い場合に、手術直後の低眼圧症を防ぐことができる。
図9A〜9Dと表3A〜3Cは、上記の方法と同じ又は本質的に同じ方法で、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の使用と、市販されている器具のBaerveldtの変形品(そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を備える)の使用とを比較した一定流量シミュレーションの卓上データ結果を示している。図9A〜9Dと表3A〜3Cに示されている結果に関しては、実験開始前に圧力をゼロ調整した。一定流量によって、高圧からの初期排出後、眼が約15〜20mmHgの安定眼圧に達する状況をシミュレーションする。眼は、約2μl/分の流体を産生し続けるが、これは、流体ポンプによってシミュレーションし、また、流体は、器具を通じて絶えず排出させて、15〜20mmHgの眼圧を維持する。
図9Aと表3Aには、器具Baerveldtの変形品(そのチューブに200マイクロメートルの縫い目を備える)を用いた、流量に対する眼圧シミュレーションの推移が3組示されている。図9Aにおいて、◆の付いた破線は、流量に対する眼圧シミュレーションの第1の組の推移を表し、■の付いた破線は、流量に対する眼圧シミュレーションの第2の組の推移を表し、▲の付いた破線は、流量に対する眼圧シミュレーションの第3の組の推移を表す。図9Bにおける◆の付いた破線は、図9Aにおける流量に対する眼圧シミュレーション3組の結果の平均を表している。図9Bにおける実線は、シミュレーションデータの平均にフィッティングした直線を表している。フィッティングした直線の傾斜によって、器具の抵抗力が得られる。すなわち、器具Baerveldtの変形品の抵抗力は、図9Bから読み取ると、約0.263(mmHg/(μl/分))である。
図9Cと表3Bは、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2を用いた、流量に対する眼圧シミュレーション2組の推移を示している。図9Cでは、◆の付いた破線は、流量に対する眼圧シミュレーションの第1の組の推移を表しており、■の付いた破線は、流量に対する眼圧シミュレーションの第2の組の推移を表している。図9Dにおける●の付いた破線は、図9Cにおける流量に対する眼圧シミュレーション2組の結果の平均を表している。図9Dにおける点線は、シミュレーションデータの平均にフィッティングした直線を表している。フィッティングした直線の傾斜によって、器具の抵抗力が得られる。すなわち、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の抵抗力は、図9Dから読み取ると、約1.8051(mmHg/(μl/分))である。
下記の表3Cには、器具Baerveldtの変形品の平均抵抗力と、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の平均抵抗力(一定流量シミュレーションから算出)がまとめられている。表3Cにおいて、「システムR」は、Baerveldtの変形品又は本開示による緑内障用排出器具(GDD)2が流体連結されていない実験装置(例えば、チューブ、T字コネクターなど)を用いて得られた実験測定結果を指す。表3Cの結果から、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2が、器具Baerveldtの変形品よりも高い抵抗力を発生させることが示されている。これにより、安定眼圧に達した後、発症し得る術後低眼圧症を防ぐことができる。
緑内障を治療するための、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2のインビボでの安全性と技術的性能を評価するために、ウサギモデルにおける臨床前研究も行った。生体適合性、潜在的眼刺激性、術後合併症、及び埋め込みやすさという安全性評価項目について、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2を評価した。
本開示による器具は、術後合併症(炎症、感染症、器具の閉塞、器具の露出/押し出し、角膜又は水晶体の損傷、眼脂、斜視時の不快感、及び眼の不快感などを含む)によって評価した場合に、市販の器具と比べて、少なくとも同等の安全性プロファイルを有するべきである。
本開示によるGDD2は、現在市販されている器具よりも埋め込みやすいことが分かった。ウサギにおいて、炎症や感染症は観察されず、本開示による緑内障用排出器具(GDD)2の生体適合性が示された。摘出時に、GDD2は、視認可能であることが認められ、拒絶反応も観察されなかった。
下記の表4には、コントロール群と実験群のウサギの眼圧(IOP)(mmHg)が示されている。コントロール群は、GDD2を埋め込んだり/使用したりしなかったウサギであり、実験群は、GDD2を埋め込んで使用したウサギである。表4では、コントロール群には、サンプル番号0637(コントロール)、0638(コントロール)が含まれ、実験群には、サンプル番号0637、0638、及び0639が含まれている(Lは左眼、Rは右眼を示している)。表4には、実験群の施術前、実験群の施術後1週間目、2週間目、6週間目、及び12週間目のIOPの結果が示されている。
表4に示されているように、実験群では、2週間後において、持続性の低眼圧症は観察されなかった。サンプル番号0639Rでは、低い眼圧(IOP)が見られたが、画像では、浅前房は示されなかった。表4の結果により、全ての眼の眼圧が、正常な値に近いことも示されている。これにより、考察した期間にわたり、流体がGDD2に流入していることが示されている。
眼圧を制御する方法
本開示は更に、上記の緑内障用排出器具(GDD)2を用いることによって、患者又は被験者の眼圧(IOP)を制御する方法にも関する。
本開示の実施形態によれば、IOPは、GDD2を用意し、患者又は被験者にGDD2を埋め込むことによって制御することができる。このGDD2は、プレート4とチューブ6とを備える。
いくつかの実施形態では、チューブ6は、カフ18を備えることができ、カフ18は、生分解性カフ18又は生体適合性浸食性カフ18からなっている。
いくつかの実施形態では、カフ18は、チューブ6を通る流体の流量を約2μL/分にする直径まで、チューブ6を収縮させ、それによって、初期の低眼圧症を防ぐことができる。
プレート4を覆う線維組織が形成される(例えば、濾過胞が形成される)につれて、カフ18がチューブ6を圧迫する力が低下し、それによって、後期のIOP上昇を防ぐように、カフ18は、徐々に分解することができる。
いくつかの実施形態では、カフ18は、埋め込みから4週間以降に分解し始め(また、それによって、その機械的強度及び/又は機械的特性を喪失し始め)、それによって、過剰な流体の排出(初期(例えば、GDD2のプレート4の上に線維組織が形成される前)に低眼圧症を招くことがある)を防ぐとともに、埋め込みから8週間以前に分解し始め、それによって、流出量を増やして、過剰な流体の保持(術後のIOP上昇を引き起こすことがある)を最小限に抑える。
いくつかの実施形態では、カフ18は、埋め込みから約8週間の時点又は埋め込みから約8週間後に、完全に分解するとともに、その機械的強度及び/又は機械的特性を完全に喪失することができる。
いくつかの実施形態では、プレート4は、リザーバー8を備えることができ、リザーバー8は、プレート4の上及び/若しくは周囲に、コラーゲンを含むパッチ物質(例えば、心膜、心膜組織、及び/若しくはドナー強膜)を保持し、並びに/又はプレート4の上及び/若しくは周囲に、不活性な粘弾性物質(例えば、ヒアルロン酸ナトリウム及び/若しくは架橋ヒアルロン酸)を保持する。プレート4の上及び/若しくは周囲にコラーゲン含有材料を有し、並びに/又はプレート4の上及び/若しくは周囲に粘弾性物質を有する、GDD2のプレート4は、安定システムとして機能できる。
いくつかの実施形態では、この安定システムは、GDD2のプレート4と、プレート4の上及び/若しくは周囲に塗布されているコラーゲン含有材料と、プレート4の上及び/若しくは周囲に塗布されている粘弾性物質とを備えることができる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、可撓性であることができる。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、凍結乾燥されていてもよい。いくつかの実施形態では、コラーゲン含有材料は、パッチを含むことができる。いくつかの実施形態では、粘弾性物質は、不活性な粘弾性物質からなることができる。
リザーバー8によって、初期の流体流が即座に眼圧を下げることができるようにする。コラーゲン含有材料は、プレート4に更なる圧力を加えて、結膜への流体流を減速させ、低眼圧症を招くことのある過剰排出を防ぐことができる。コラーゲン含有材料は、結膜をぴんと張り、それによって、人為的な肥厚化と伸長を防いで、濾過胞の形成に役立ち、それによって、後期のIOP上昇を防ぐこともできる。粘弾性物質は、結膜を持ち上げ、拡張し、瘢痕化を防ぐことができる。また、粘弾性物質は、濾過胞の形成に役立ち、後期のIOP上昇防止に役立つこともできる。
カフ18と安定システム(例えば、プレート4と、コラーゲン含有材料及び/又は粘弾性物質)を併せて用いて、IOPを制御することも、それぞれ独立して用いて、IOPを制御することもできる。
合併症を防ぐ方法
本開示は更に、現在入手可能な緑内障用排出器具(GDD)に付随する合併症を防ぐ方法に関する。
本開示の一実施形態によれば、現在入手可能なGDDに付随する合併症は、上記の緑内障用排出器具(GDD)2を用意して、そのGDD2を患者又は被験者に埋め込むことによって防ぐことができる。
GDD2は、濾過胞の形成に役立ち、及び/又は結膜の伸長を防ぐように、低輪郭外形を有することができる。結膜の伸長及び/又は変形は、結膜の毛細血管の血流を妨げ、虚血と、それによる結膜のびらんを招くことがある。GDD2は、損傷と瘢痕化を防ぐように、滑らかな外形と滑らかな縁を有することができる。
チューブ6の直径が小さいほど、チューブ6を眼に挿入する際、及び/又はチューブ6を眼に留置する際に、角膜を損傷するリスクを最小限にできる。したがって、チューブ6の寸法及び/又は直径が小さいほど、角膜の代償不全及び/又は角膜の損傷を防ぐに役立つことができる。
チューブ6の寸法及び/又は直径が小さいほど、結膜上で低輪郭外形を実現でき、その低輪郭により、チューブ6の侵食を最小限にできる。
前もって切断して、前もって面取りしたチューブ6によって、眼に挿入する際、及び/又は眼に留置させる際に、眼の損傷を防ぐことのできる非外傷性の外形をもたらすことができる。
GDD2のチューブ6の長さは、チューブ6を眼から取り出す必要性もなく、かつ、チューブ6を眼に再挿入する必要もないで、容易に調整及びカスタマイズすることができる。その結果、前房隅角及び虹彩の外傷の危険性を防ぐことができる。これにより、前房隅角及び虹彩の出血のリスクを防ぐことができる。更に、本開示の調節可能なチューブ6により、チューブを眼から取り出して、チューブの長さをカスタマイズし、チューブを眼に再挿入する必要がなくなるので、チューブ6を挿入する経路の肥大リスクを解消し、それによって、チューブ周囲での漏洩及び/又は低眼圧症という付随するリスクが低下する。
チューブ6の1つ以上の微細孔38によって、GDD2が持続的に機能可能になる。チューブ6の先端が閉塞した場合に、チューブ6の1つ以上の微細孔38によって、流体を流出させることができる。すなわち、チューブ6の長手方向に沿って位置する1つ以上の微細孔38は、閉塞を防ぐことができる。
GDD2の流量制限部として作用するカフ18、及び/又はGDD2内の流体流を制御するための安定システム(例えば、プレート4と、コラーゲン含有材料及び/又は粘弾性物質)は、初期の低眼圧症及び/又は後期のIOP上昇を防ぐのに役立つことができる。初期の低眼圧症及び後期のIOP上昇は一般的に、流体流量制御不良と関連付けられている。
コラーゲン含有材料(例えば、心膜、心膜組織、及び/又はドナー強膜)は、結膜をぴんと張ることができ、人為的な伸長及び/又は肥厚化を最小限にできる。したがって、コラーゲン含有材料は、瘢痕化を最小限にし、及び/又は防ぐことができる。コラーゲン含有材料は、IOP上昇フェーズの発生及び/又は深刻化を最小限にすることもできる。
粘弾性物質(例えば、ヒアルロン酸ナトリウム及び/又は架橋ヒアルロン酸)は、結膜を持ち上げ、拡張して、瘢痕化と、付随する濾過胞の形成不良を防ぐことができる。
いくつかの実施形態では、GDD2、プレート4、及び/又はチューブ6を哺乳動物の治療に用いることができる。いくつかの実施形態では、哺乳動物は、ヒトであることができる。いくつかの実施形態では、ヒトは、成人であることができる。いくつかの実施形態では、ヒトは、小児であることができる。
用途
非限定的な例示的用途では、本開示の緑内障用排出器具は、緑内障患者の眼圧(IOP)を低下させる目的で用いることができる。
本明細書には、各種態様及び実施形態が開示されているが、当業者は、上記の開示内容を読めば、本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに、本発明の他の各種変形形態及び適応形態を認識できることは明らかであり、そのような変形形態及び適応形態はいずれも、添付の請求項の範囲内に含まれることを意図するものである。本明細書に開示されている各種態様及び実施形態は、例示のためのものであり、限定を意図するものではなく、本発明の真の範囲は、添付の請求項によって示される。

Claims (29)

  1. 埋め込み型眼内器具であって、
    プレートであって、
    ある材料と、
    前記プレートと一体形成されたチューブ保持構造であって、チューブを前記チューブ保持構造に対して相対移動させるときに、前記チューブ保持構造によって前記プレートに留められた前記チューブを保持するように構成されているチューブ保持構造と、
    を有する、プレートと、
    記プレートの少なくとも一部を覆うように構成されているコラーゲン含有材料及び粘弾性物質の少なくとも一方と、
    を備え、
    前記コラーゲン含有材料及び前記粘弾性物質の少なくとも一方が、対象の眼から流出する流体流を制御するように構成されている、埋め込み型眼内器具。
  2. 前記チューブ保持構造が、低輪郭外形の隆起部、及びU字形を有するチューブ受容チャネルのうち少なくとも1つを備える、請求項1に記載の埋め込み型眼内器具。
  3. 前記プレートが、
    少なくとも1つのプレートチャネルと、
    リザーバーと、
    を更に備え、
    前記プレートチャネルが、前記チューブ保持構造から前記リザーバーまで、及び前記プレートの1つ以上の端部まで延びている、請求項1又は2に記載の埋め込み型眼内器具。
  4. 前記少なくとも1つのプレートチャネルが、前記プレートの外面に対して切削除去して形成されており、前記少なくとも1つのプレートチャネルの直径が、前記チューブの外径に対応している、請求項3に記載の埋め込み型眼内器具。
  5. 前記コラーゲン含有材料が、前記プレートの上面の少なくとも一部及び/又は前記リザーバーの少なくとも一部を覆うように構成されている、請求項3又は4に記載の埋め込み型眼内器具。
  6. 前記粘弾性物質が、前記対象の眼の結膜をぴんと張るように構成されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の埋め込み型眼内器具。
  7. 前記粘弾性物質が、前記対象の眼の結膜を持ち上げ、拡開するように構成されている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の埋め込み型眼内器具。
  8. 前記コラーゲン含有材料が、エラスチンを更に含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の埋め込み型眼内器具。
  9. 前記粘弾性物質が、ヒアルロン酸ナトリウム、架橋ヒアルロン酸、又はこれらを組み合わせたものからなる群から選択されている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の埋め込み型眼内器具。
  10. 前記粘弾性物質が、前記コラーゲン含有材料の上に注入可能である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の埋め込み型眼内器具。
  11. 前記粘弾性物質が、前記プレートの周囲に塗布するように構成されている、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の埋め込み型眼内器具。
  12. 前記プレートの幅(左右方向)が24mm以下であり、長さ(前後方向)が16mm以下であり、及び/又は表面積が250mm 〜360mmである、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の埋め込み型眼内器具。
  13. 前記プレートが、少なくとも1つの孔を更に備える、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の埋め込み型眼内器具。
  14. 長さを有するとともに、近位端及び遠位端を有するチューブを更に備える、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の埋め込み型眼内器具。
  15. 内径が前記チューブの内径とほぼ等しい1つ以上の微細孔を前記チューブが更に備え、前記チューブの前記遠位端が、任意に応じて面取りされている、請求項14に記載の埋め込み型眼内器具。
  16. 更に、前記チューブの外径が0.7mm以下であり、長さが10mm〜20mmであり、及び/又は内径が0.3mm以下である、請求項14又は15に記載の埋め込み型眼内器具。
  17. 前記チューブが、生分解性カフを更に備える、請求項14乃至16のいずれか一項に記載の埋め込み型眼内器具。
  18. 前記生分解性カフの長さが、眼の湾曲に一致している、請求項17に記載の埋め込み型眼内器具。
  19. 前記生分解性カフの直径が、前記チューブの内径を細くするものであり、前記チューブの細くなった内径によって、前記チューブを通る流体の流量を2μl/分以下にできる、請求項17又は18に記載の埋め込み型眼内器具。
  20. 前記生分解性カフの長さが2mm以下であり、及び/又は肉厚が0.5mm以下であり、前記生分解性カフが、前記チューブの前記遠位端から6mm〜10mmに配置されている、請求項17乃至19のいずれか一項に記載の埋め込み型眼内器具。
  21. 前記生分解性カフが、埋め込みから4週間〜埋め込みから8週間に分解し始めるが、埋め込みから4週間未満、及び埋め込みから8週間超に分解し始めることがない、請求項17乃至20のいずれか一項に記載の埋め込み型眼内器具。
  22. 埋め込み型眼内器具の製造方法又は埋め込み方法であって、
    ある材料からなり、プレートと一体形成されたチューブ保持構造を備えるプレートであって、埋め込み型眼内器具のプレートを製造するための医療用グレードのエラストマー材料を用意して、成形することと、
    コラーゲン含有材料及び粘弾性物質の少なくとも一方で、前記プレート少なくとも一部を覆うことと、
    を含み、
    チューブを前記チューブ保持構造に対して相対移動させるときに、前記チューブ保持構造が、前記チューブを前記プレートに固定するように構成されており、前記コラーゲン含有材料及び前記粘弾性物質の少なくとも一方が、対象の眼から流出する流体の流量を制御するように構成されている方法(但し、ヒトを手術・治療する方法を除く)
  23. 前記コラーゲン含有材料及び前記粘弾性物質の少なくとも一方で、前記プレートの少なくとも一部を覆う前記工程において、前記粘弾性物質を前記コラーゲン含有材料の上に注入することを含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記粘弾性物質を前記プレートの周囲に塗布する工程を更に含む、請求項22又は23に記載の方法。
  25. 前記成形した医療用グレードのエラストマー材料を研磨することと、前記チューブを前記プレートのチューブ受容孔に通すことと、前記プレートを前記チューブにオーバーモールドすることのうちの少なくとも1つを更に含む、請求項22乃至24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記プレートの寸法に対応する寸法のテノン嚢下/結膜下腔を眼内に形成することと、
    前記眼の強膜を覆うように、前記結膜下腔内に前記プレートを配置して、前記プレートを縫合糸で固定することと、
    前記チューブの遠位端を前記眼の前房に挿入することと、
    を更に含む、請求項22乃至25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記チューブを介して、過剰な流体を前記前房から排出し、前記プレートを通じて拡散し、それによって、過剰な眼圧(IOP)を低下させる、請求項22乃至26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記チューブの前記遠位端を前記眼の前記前房から取り出さずに、かつ前記チューブを前記チューブ保持構造内に固定した状態で、前記チューブ保持構造に相当するチューブ受容孔から離れるように、又は前記チューブ受容孔の方に前記チューブを動かすことによって、前記チューブの長さを調節することを更に含む、請求項22乃至27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記チューブを前記チューブ保持構造内に固定したまま、前記チューブ受容孔から離れるように延びる前記チューブの近位端から、余分なチューブ長を切断することを更に含む、請求項22乃至28のいずれか一項に記載の方法。
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