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JP6569515B2 - 斜板式ピストンポンプ - Google Patents

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JP6569515B2
JP6569515B2 JP2015251455A JP2015251455A JP6569515B2 JP 6569515 B2 JP6569515 B2 JP 6569515B2 JP 2015251455 A JP2015251455 A JP 2015251455A JP 2015251455 A JP2015251455 A JP 2015251455A JP 6569515 B2 JP6569515 B2 JP 6569515B2
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Description

本発明は、斜板式ピストンポンプに関する。
斜板式ピストンポンプは、例えば、エンジン式のフォークリフトに搭載される油圧ポンプとして使用されている。例えば特許文献1に開示されている斜板式ピストンポンプは、作動油(作動流体)の吐出容量を可変とする可変容量型である。斜板式ピストンポンプのハウジング内には回転軸が回転可能に支持されている。また、ハウジング内には、円筒状のシリンダブロックが設けられている。シリンダブロックの内側には、回転軸が挿入されている。そして、回転軸の外周面とシリンダブロックの内周面とがスプライン嵌合(凹凸嵌合)されることにより、回転軸とシリンダブロックとは一体的に回転可能になっている。シリンダブロックには、複数のシリンダボアが回転軸の周囲に形成されている。各シリンダボア内にはピストンが収納されている。各ピストンの端部にはシューがそれぞれ設けられている。各シューは、リテーナプレートによって保持されている。
ハウジング内には、回転軸の回転軸線に直交する方向に対する傾斜角度(傾角)の変更が可能な斜板が収容されている。斜板におけるシリンダブロック側の端面は、各シューが摺接する平坦面状の摺接面になっている。リテーナプレートの内側には、円筒状のピボットが設けられている。ピボットの内側には、回転軸が挿入されている。そして、回転軸の外周面とピボットの内周面とがスプライン嵌合(凹凸嵌合)されることにより、回転軸とピボットとは一体的に回転可能になっている。ピボットは、シリンダブロックと回転軸との間に配設された付勢ばねの付勢力がピンを介して伝達されて、斜板に向けて付勢されている。そして、斜板に向けて付勢されたピボットが、リテーナプレートを斜板に向けて押圧することで、各シューが斜板におけるシリンダブロック側の端面に密着している。
また、ハウジング内には、シリンダブロックに対して回転軸の軸方向に並んで配置されるポート形成体(バルブプレート)が設けられている。ポート形成体には、各シリンダボアに連通可能な吸入ポート及び吐出ポートが形成されている。ポート形成体は、吸入ポート及び吐出ポートを囲いつつ、環状に延びてシリンダブロックと摺接する摺接部を有している。
そして、回転軸が回転してシリンダブロックが回転軸と一体的に回転すると、各シューが斜板の摺接面を摺接しながら、各ピストンが回転軸の周囲を回転軸の周方向に沿って移動する。これにより、各ピストンは、シリンダブロックの回転に伴って斜板の傾角に応じたストロークでシリンダボア内を往復動する。そして、ピストンの往復動に伴って、作動油が吸入ポートから吸入行程中のピストンが収納された各シリンダボアに吸入されるとともに、吐出行程中のピストンが収納された各シリンダボア内の作動油が吐出ポートから吐出される。このとき、シリンダブロックが摺接部に対して摺動しながら回転しているため、吐出行程中のピストンが収納された各シリンダボア内の作動油が吐出ポートに吐出される際に、シリンダブロックとポート形成体との間からハウジング内に洩れ出すことが抑制されている。
実開平4−32272号公報
ところで、このような斜板式ピストンポンプにおいては、回転軸の外周面とシリンダブロックの内周面とが凹凸嵌合されているため、回転軸の外周面とシリンダブロックの内周面との間にはクリアランスが生じている。よって、回転軸の回転に伴ってシリンダブロックが回転すると、シリンダブロックの中心軸線が、回転軸の回転軸線に対して回転軸の径方向にずれた状態でシリンダブロックが回転するといったシリンダブロックの振れ回りが生じてしまう場合がある。シリンダブロックの振れ回りは、脈動や振動を引き起こすため騒音となり好ましくない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、シリンダブロックの振れ回りを抑制することができる斜板式ピストンポンプを提供することにある。
上記課題を解決する斜板式ピストンポンプは、ハウジングと、前記ハウジングに回転可能に支持される回転軸と、前記回転軸が挿入される筒状のシリンダブロックと、前記シリンダブロックに形成される複数のシリンダボアと、各シリンダボア内に収納されるピストンと、前記ハウジング内に収容されるとともに前記回転軸の回転軸線に直交する方向に対して傾斜する斜板と、を備え、前記回転軸の外周面と前記シリンダブロックの内周面とが凹凸嵌合されることにより、前記回転軸と前記シリンダブロックとが一体的に回転可能になっている斜板式ピストンポンプであって、前記シリンダブロックに対して前記回転軸の軸方向に並んで配置される圧力室区画体を備え、前記シリンダブロックは、前記回転軸の軸方向で前記圧力室区画体と対向するとともに前記回転軸の周囲全周に亘って延びる第1端面と、前記第1端面に連続し、且つ前記回転軸の径方向で前記圧力室区画体と対向するとともに前記回転軸の周囲全周に亘って延びる第1周面と、を有し、前記圧力室区画体は、前記回転軸の軸方向で前記第1端面と対向するとともに前記回転軸の周囲全周に亘って延びる第2端面と、前記第2端面に連続し、且つ前記回転軸の径方向で前記第1周面と対向するとともに前記回転軸の周囲全周に亘って延びる第2周面と、を有し、前記第1端面、前記第1周面、前記第2端面及び前記第2周面によって、前記回転軸の周囲全周に亘って延びる圧力室が区画されており、前記圧力室区画体は、前記圧力室に連続し、且つ前記圧力室よりも内周側で前記回転軸の軸方向において前記シリンダブロックと摺接するとともに前記回転軸の周囲全周に亘って延びる第1摺接部と、前記圧力室に連続し、且つ前記圧力室よりも外周側で前記回転軸の軸方向において前記シリンダブロックと摺接するとともに前記回転軸の周囲全周に亘って延びる第2摺接部とを有する。
これによれば、回転軸の回転に伴ってシリンダブロックが回転して、シリンダブロックの中心軸線が、回転軸の回転軸線に対して回転軸の径方向にずれた状態でシリンダブロックが回転しようとすると、第1周面の一部分が第2周面の一部分に近づこうとする。このとき、回転軸の径方向において、第2周面の一部分に近づこうとする第1周面の一部分と第2周面の一部分との間の圧力室の容積が小さくなることにより高圧となって、圧力室の圧力によってシリンダブロックが押し返される。これにより、シリンダブロックの中心軸線が、回転軸の回転軸線に近づき、シリンダブロックの中心軸線が、回転軸の回転軸線に対して回転軸の径方向にずれた状態でシリンダブロックが回転してしまうことを抑制することができる。その結果、シリンダブロックの振れ回りを抑制することができる。
上記斜板式ピストンポンプにおいて、前記圧力室区画体は、各シリンダボアに連通可能な吐出ポートを形成するポート形成体であり、前記ポート形成体は、前記吐出ポートを囲いつつ、前記第1摺接部及び前記第2摺接部の少なくとも一方として機能する摺接部を有することが好ましい。
これによれば、吐出行程中のピストンが収納されたシリンダボア内の作動流体が、シリンダブロックと摺接部との間を介して圧力室に導入される。吐出行程中のピストンが収納されたシリンダボア内の作動流体の圧力は比較的高圧になっている。このため、回転軸の回転に伴ってシリンダブロックが回転して、シリンダブロックの中心軸線が、回転軸の回転軸線に対して回転軸の径方向にずれた状態でシリンダブロックが回転しようとしたときに、圧力室の圧力によってシリンダブロックを押し返す力を発生させ易くすることができる。
上記斜板式ピストンポンプにおいて、前記圧力室は、前記摺接部よりも内周側に配置されていることが好ましい。
圧力室が摺接部よりも外周側に配置されている場合、摺接部は第1摺接部として機能し、圧力室が摺接部よりも内周側に配置されている場合、摺接部は第2摺接部として機能する。そして、例えば、圧力室が摺動部よりも内周側に配置されている場合の、シリンダブロックと第1摺接部とが摺動する領域は、圧力室が摺接部よりも外周側に配置されている場合の、シリンダブロックと第2摺接部とが摺動する領域よりも小さい。よって、圧力室が、摺接部よりも内周側に配置されていることにより、シリンダブロックとポート形成体との摺動抵抗を低減することができる。
この発明によれば、シリンダブロックの振れ回りを抑制することができる。
第1の実施形態における斜板式ピストンポンプを示す側断面図。 シリンダブロック及びポート形成体の分解斜視図。 斜板式ピストンポンプを部分的に拡大した側断面図。 第2の実施形態における斜板式ピストンポンプを部分的に拡大した側断面図。 別の実施形態における斜板式ピストンポンプを部分的に拡大した側断面図。 別の実施形態における斜板式ピストンポンプを部分的に拡大した側断面図。 別の実施形態における斜板式ピストンポンプを部分的に拡大した側断面図。
(第1の実施形態)
以下、斜板式ピストンポンプを具体化した第1の実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。なお、以下に説明する実施形態の斜板式ピストンポンプは、作動油(作動流体)の吐出容量を可変とする可変容量型であり、エンジン式のフォークリフトに搭載される油圧ポンプとして使用される。
図1に示すように、斜板式ピストンポンプ10は、ハウジング11と、ハウジング11に回転可能に支持される回転軸12とを備えている。ハウジング11は、有底筒状の第1ハウジング13と、第1ハウジング13の開口側に連結される有底筒状の第2ハウジング14とを有する。
第1ハウジング13の底壁13aには、回転軸12における第1ハウジング13側の部位が挿入される挿入孔13hが形成されている。そして、回転軸12における第1ハウジング13側の部位は、軸受15を介して第1ハウジング13の底壁13aに回転可能に支持されている。
第2ハウジング14の底壁14aには、回転軸12における第2ハウジング14側の部位が挿入される挿入孔14hが形成されている。そして、回転軸12における第2ハウジング14側の部位は、軸受16を介して第2ハウジング14の底壁14aに回転可能に支持されている。
回転軸12における第2ハウジング14側の端部は、第2ハウジング14から外部に突出している。そして、回転軸12における第2ハウジング14側の端部は、図示しない動力伝達機構を介して外部駆動源に連結されている。外部駆動源としてはエンジンや電動機などが用いられる。この実施形態では、回転軸12は、エンジンの出力軸に連結され、エンジンの駆動により回転する。
第1ハウジング13内には、シリンダブロック17及び斜板18が収容されている。斜板18には、回転軸12が挿通される挿通孔18hが形成されている。そして、回転軸12が挿通孔18hに挿通される。斜板18は、回転軸12の回転軸線Lに直交する方向に対して傾斜しており、回転軸12の回転軸線Lに直交する方向に対する傾斜角度(傾角)の変更が可能である。
シリンダブロック17は円筒状であり、斜板18よりも第1ハウジング13の底壁13a寄りに配置されている。シリンダブロック17には、回転軸12が挿入される挿入孔17aが形成されている。シリンダブロック17は、円筒状の小径部171と、小径部171よりも孔径が大きい円筒状の大径部172とを有する。小径部171は、大径部172よりも第2ハウジング14寄りに位置する。そして、回転軸12の外周面と小径部171の内周面とがスプライン嵌合(凹凸嵌合)されることにより、回転軸12とシリンダブロック17とは一体的に回転可能になっている。小径部171と軸受15との間には付勢ばね19が介在されている。
シリンダブロック17には、シリンダボア17hが回転軸12の周囲に複数(本実施形態では9つ)形成されている。複数のシリンダボア17hは、同心円上に等間隔置きに配列されている。各シリンダボア17h内には、ピストン20が往復動可能にそれぞれ収納されている。ピストン20における斜板18側の端部には、シュー21が設けられている。ピストン20には、ピストン20の軸方向に貫通する貫通孔20hが形成されている。シュー21には、貫通孔20hに連通するとともにシュー21を貫通する貫通孔21hが形成されている。
各シュー21は、円環状のリテーナプレート22に保持されている。リテーナプレート22の内側には、円筒状のピボット23が設けられている。ピボット23の内側には、回転軸12が挿入されている。そして、回転軸12の外周面とピボット23の内周面とがスプライン嵌合(凹凸嵌合)されることにより、回転軸12とピボット23とは一体的に回転可能になっている。ピボット23は、付勢ばね19の付勢力が、図示しないピンを介して伝達されて、斜板18に向けて付勢されている。そして、斜板18に向けて付勢されたピボット23が、リテーナプレート22を斜板18に向けて押圧することで、各シュー21が斜板18におけるシリンダブロック17側の端面に密着している。
回転軸12が回転してシリンダブロック17が回転軸12と一体的に回転すると、各シュー21が斜板18におけるシリンダブロック17側の端面を摺接しながら、各ピストン20が回転軸12の周囲を回転軸12の周方向に沿って移動する。これにより、各ピストン20は、シリンダブロック17の回転に伴って斜板18の傾角に応じたストロークでシリンダボア17h内を往復動する。
斜板18は、一対の摺動部32(図1では一対の摺動部32の一方のみを図示)を備えている。一対の摺動部32はシリンダブロック17とは反対側に向けて膨出する弧状に湾曲した摺動面32aを有する。第2ハウジング14の内壁には、斜板18の傾角の変更を許容しつつ、且つ斜板18を保持するブッシュ25が設けられている。ブッシュ25は弧状に湾曲した板状であり、摺動面32aに沿って延びるとともに摺動面32aが摺動する被摺動面25aを備えている。そして、一対の摺動部32の摺動面32aが被摺動面25aを摺動することで、斜板18の傾角が変更される。
斜板18は、シュー21が摺接する面よりも径方向外側の一部に延設される被押圧部33を備えている。被押圧部33におけるシリンダブロック17側の端面には収容凹部33aが形成されている。収容凹部33aには円柱状又は球状の接触部材34aが収容されている。接触部材34aは、収容凹部33aに収容された状態において、その一部が被押圧部33におけるシリンダブロック17側の端面から突出している。また、被押圧部33におけるシリンダブロック17とは反対側の端面には収容凹部33bが形成されている。収容凹部33bには円柱状又は球状の接触部材34bが収容されている。接触部材34bは、収容凹部33bに収容された状態において、その一部が被押圧部33におけるシリンダブロック17とは反対側の端面から突出している。
第1ハウジング13の底壁13aには、吸入孔26及び吐出孔27が形成されている。吸入孔26及び吐出孔27は、回転軸12の周方向に沿って延びる半円弧状に形成されている。吸入孔26は、底壁13aにおいて、吸入行程中のピストン20が収納された各シリンダボア17hにそれぞれ連通可能な位置に設けられている。吐出孔27は、底壁13aにおいて、吐出行程中のピストン20が収納された各シリンダボア17hにそれぞれ連通可能な位置に設けられている。ここで、「吸入行程中のピストン20」とは上死点側から下死点側に向けて移動しているピストン20のことを言う。また、「吐出行程中のピストン20」とは、下死点側から上死点側に向けて移動しているピストン20のことを言う。
シリンダブロック17と第1ハウジング13の底壁13aとの間には、円環状のポート形成体28(バルブプレート)が設けられている。ポート形成体28の内側には、回転軸12が挿入されている。ポート形成体28は、シリンダブロック17に対して回転軸12の軸方向に並んで配置されている。ポート形成体28には、吸入孔26とシリンダボア17hとを連通する円弧状の連通孔28aが回転軸12の周囲に形成されるとともに、吐出孔27とシリンダボア17hとを連通する円弧状の連通孔28bが回転軸12の周囲に複数(本実施形態では3つ)形成されている。そして、ピストン20の往復動に伴って、作動油が吸入孔26から連通孔28aを介して吸入行程中のピストン20が収納された各シリンダボア17hに吸入されるとともに、吐出行程中のピストン20が収納された各シリンダボア17h内の作動油が連通孔28bを介して吐出孔27から吐出される。吸入孔26及び連通孔28aは各シリンダボア17hに連通可能な吸入ポート29を形成しており、吐出孔27及び連通孔28bは各シリンダボア17hに連通可能な吐出ポート30を形成している。
第1ハウジング13におけるシリンダブロック17よりも回転軸12の径方向外側には、ピストン収納凹部35が形成されている。ピストン収納凹部35には、コントロールピストン36が収納されている。そして、ピストン収納凹部35とコントロールピストン36とによって制御圧室35aが区画されている。制御圧室35aには、吐出ポート30から吐出された作動油の一部が供給される。制御圧室35aに供給される作動油の供給量は、図示しない制御弁によって制御される。コントロールピストン36における斜板18側の端面は、接触部材34aに当接している。
第2ハウジング14の底壁14aには、斜板傾角復帰機構37が設けられている。斜板傾角復帰機構37は、有底筒状のバネ受け凹状部材38と、バネ受け凹状部材38内に挿入される中空ピストン39と、中空ピストン39の内部に収容される傾角増大ばね39aとを備えている。バネ受け凹状部材38は、螺子38aによって底壁14aに取り付けられている。バネ受け凹状部材38は、斜板18に向けて開口している。中空ピストン39は、傾角増大ばね39aの付勢力によって、バネ受け凹状部材38の底部から離間する方向へ付勢されている。そして、中空ピストン39における斜板18側の端面は、接触部材34bに当接している。
上記構成の斜板式ピストンポンプ10において、制御圧室35aに供給される作動油の供給量が増大すると、制御圧室35aの圧力が高くなり、コントロールピストン36が斜板18に向けて移動する。すると、コントロールピストン36は、傾角増大ばね39aの付勢力に抗して、斜板18の傾角を減少させるように接触部材34aを介して斜板18を押圧する。これにより、斜板18の傾角が減少して、ピストン20のストロークが小さくなり、吐出容量が減少する。一方、制御圧室35aに供給される作動油の供給量が減少すると、制御圧室35aの圧力が低くなり、傾角増大ばね39aの付勢力によって、中空ピストン39が、斜板18の傾角を増大させるように接触部材34bを介して斜板18を押圧する。これにより、斜板18の傾角が増大して、ピストン20のストロークが大きくなり、吐出容量が増大する。
図2に示すように、シリンダブロック17におけるポート形成体28側の端面には、回転軸12の周囲全周に亘って延びる円環状の凹部17bが形成されている。各シリンダボア17hにおけるポート形成体28側の開口は、凹部17bの底面に形成されている。ポート形成体28におけるシリンダブロック17側の端面には、凹部17b内に嵌め込まれる円環状の突出部28eが形成されている。また、ポート形成体28は、突出部28eよりも回転軸12の径方向外側に延設された円環状のフランジ部28fを有する。
図3に示すように、突出部28eが凹部17b内に嵌め込まれた状態では、突出部28eの外周面と凹部17bの内周面との間にはクリアランスが設けられるように、突出部28eの外径及び凹部17bの内径が設定されている。また、突出部28eの端面が凹部17bの底面に接触したときに、フランジ部28fの端面がシリンダブロック17におけるポート形成体28側の端面の縁部全周に接触するように、突出部28eにおけるフランジ部28fに対する突出量が設定されている。
凹部17bの底面は、回転軸12の軸方向でポート形成体28と対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第1端面41aを形成している。凹部17bの内周面は、第1端面41aに連続し、且つ回転軸12の径方向でポート形成体28と対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第1周面41bを形成している。また、フランジ部28fの端面における内周側の部位は、回転軸12の軸方向で第1端面41aと対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第2端面42aを形成している。突出部28eの外周面は、第2端面42aに連続し、且つ回転軸12の径方向で第1周面41bと対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第2周面42bを形成している。
そして、第1端面41a、第1周面41b、第2端面42a及び第2周面42bによって、回転軸12の周囲全周に亘って延びる圧力室43が区画されている。よって、本実施形態では、ポート形成体28は、シリンダブロック17に対して回転軸12の軸方向に並んで配置されてシリンダブロック17と協働して圧力室43を区画する圧力室区画体として機能している。
突出部28eの端面は、連通孔28a,28b(吸入ポート29及び吐出ポート30)を囲いつつ、環状に延びてシリンダブロック17と摺接する摺接部44を形成している。図2に示すように、摺接部44は、連通孔28a,28bよりも外周側を通過するとともに円環状に延びる外周側摺接部44aと、連通孔28a,28bよりも内周側を通過するとともに円環状に延びる内周側摺接部44bと、外周側摺接部44aと内周側摺接部44bとを繋ぐ連結部44cとを有する。
図3に示すように、本実施形態の摺接部44は、圧力室43に連続し、且つ圧力室43よりも内周側で回転軸12の軸方向においてシリンダブロック17と摺接するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第1摺接部として機能している。すなわち、圧力室43は、摺接部44よりも外周側に配置されている。また、フランジ部28fの端面における外周側の部位は、圧力室43に連続し、且つ圧力室43よりも外周側で回転軸12の軸方向においてシリンダブロック17と摺接するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第2摺接部45として機能している。
圧力室43には、吐出行程中のピストン20が収納されたシリンダボア17h内の作動油が、シリンダブロック17(凹部17bの底面)と摺接部44(外周側摺接部44a)との間を介して圧力室43に導入されており、圧力室43は作動油によって満たされている。摺接部44とシリンダブロック17との摺接、及び第2摺接部45とシリンダブロック17との摺接により、圧力室43内の作動油が外部に洩れ出すことが抑止されている。
次に、第1の実施形態の作用について説明する。
上記構成の斜板式ピストンポンプ10においては、回転軸12の外周面とシリンダブロック17の内周面とが凹凸嵌合されているため、回転軸12の外周面とシリンダブロック17の内周面との間にはクリアランスが生じている。よって、回転軸12の回転に伴ってシリンダブロック17が回転すると、シリンダブロック17の中心軸線が、回転軸12の回転軸線Lに対して回転軸12の径方向にずれた状態でシリンダブロック17が回転しようとして、図3において二点鎖線で示すように、第1周面41bの一部分が第2周面42bの一部分に近づこうとする。このとき、回転軸12の径方向において、第2周面42bの一部分に近づこうとする第1周面41bの一部分と第2周面42bの一部分との間の圧力室43の容積が小さくなることにより高圧となって、圧力室43の圧力によるシリンダブロック17を押し返す力(図3において矢印Y1で示す)が作用し、シリンダブロック17が押し返される。これにより、シリンダブロック17の中心軸線が、回転軸12の回転軸線Lに近づき、シリンダブロック17の中心軸線が、回転軸12の回転軸線Lに対して回転軸12の径方向にずれた状態でシリンダブロック17が回転してしまうことが抑制される。
第1の実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)シリンダブロック17は、第1端面41a及び第1周面41bを有する。ポート形成体28は、第2端面42a及び第2周面42bを有する。そして、第1端面41a、第1周面41b、第2端面42a及び第2周面42bによって、回転軸12の周囲全周に亘って延びる圧力室43が区画されている。さらに、ポート形成体28は、第1摺接部として機能する摺接部44と、第2摺接部45とを有する。これによれば、回転軸12の回転に伴ってシリンダブロック17が回転して、シリンダブロック17の中心軸線が、回転軸12の回転軸線Lに対して回転軸12の径方向にずれた状態でシリンダブロック17が回転しようとすると、第1周面41bの一部分が第2周面42bの一部分に近づこうとする。このとき、回転軸12の径方向において、第2周面42bの一部分に近づこうとする第1周面41bの一部分と第2周面42bの一部分との間の圧力室43の容積が小さくなることにより高圧となって、圧力室43の圧力によってシリンダブロック17が押し返される。これにより、シリンダブロック17の中心軸線が、回転軸12の回転軸線Lに近づき、シリンダブロック17の中心軸線が、回転軸12の回転軸線Lに対して回転軸12の径方向にずれた状態でシリンダブロック17が回転してしまうことを抑制することができる。その結果、シリンダブロック17の振れ回りを抑制することができる。
(2)ポート形成体28は、圧力室区画体として機能する。吐出ポート30を囲いつつ、シリンダブロック17と摺接する摺接部44は、第1摺接部として機能する。これによれば、吐出行程中のピストン20が収納されたシリンダボア17h内の作動油が、シリンダブロック17と摺接部44との間を介して圧力室43に導入される。吐出行程中のピストン20が収納されたシリンダボア17h内の作動油の圧力は比較的高圧になっている。このため、回転軸12の回転に伴ってシリンダブロック17が回転して、シリンダブロック17の中心軸線が、回転軸12の回転軸線Lに対して回転軸12の径方向にずれた状態でシリンダブロック17が回転しようとしたときに、圧力室43の圧力によってシリンダブロック17を押し返す力を発生させ易くすることができる。
(第2の実施形態)
以下、斜板式ピストンポンプを具体化した第2の実施形態を図4にしたがって説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した第1の実施形態と同一構成について同一符号を付すなどして、その重複する説明を省略又は簡略する。
図4に示すように、ポート形成体28におけるシリンダブロック17側の端面において、摺接部44よりも内周側には、回転軸12の周囲全周に亘って延びる円環状の凹部28gが形成されている。シリンダブロック17におけるポート形成体28側の端面には、凹部28gに嵌め込まれる円環状の突出部17fが形成されている。突出部17fが凹部28g内に嵌め込まれた状態では、突出部17fの外周面と凹部28gの内周面との間にはクリアランスが設けられるように、突出部17fの外径及び凹部28gの内径が設定されている。また、突出部17fの端面が凹部28gの底面に接触したときに、摺接部44はシリンダブロック17に接触する。
シリンダブロック17の端面における突出部17fよりも外周側は、回転軸12の軸方向でポート形成体28と対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第1端面51aを形成している。突出部17fの外周面は、第1端面51aに連続し、且つ回転軸12の径方向でポート形成体28と対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第1周面51bを形成している。また、凹部28gの底面の外周部は、回転軸12の軸方向で第1端面51aと対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第2端面52aを形成している。突出部28eの内周面は、第2端面52aに連続し、且つ回転軸12の径方向で第1周面51bと対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第2周面52bを形成している。そして、第1端面51a、第1周面51b、第2端面52a及び第2周面52bによって、回転軸12の周囲全周に亘って延びる圧力室53が区画されている。
第2の実施形態の摺接部44は、圧力室53に連続し、且つ圧力室53よりも外周側で回転軸12の軸方向においてシリンダブロック17と摺接するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第2摺接部として機能している。すなわち、圧力室53は、摺接部44よりも内周側に配置されている。また、凹部28gの底面における内周側の部位は、圧力室53に連続し、且つ圧力室53よりも内周側で回転軸12の軸方向においてシリンダブロック17と摺接するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第1摺接部55として機能している。
次に、第2の実施形態の作用を説明する。
回転軸12の回転に伴ってシリンダブロック17が回転すると、シリンダブロック17の中心軸線が、回転軸12の回転軸線Lに対して回転軸12の径方向にずれた状態でシリンダブロック17が回転しようとして、第1周面51bの一部分が第2周面52bの一部分に近づこうとする。このとき、回転軸12の径方向において、第2周面52bの一部分に近づこうとする第1周面51bの一部分と第2周面52bの一部分との間の圧力室53の容積が小さくなることにより高圧となって、圧力室53の圧力によってシリンダブロック17が押し返される。これにより、シリンダブロック17の中心軸線が、回転軸12の回転軸線Lに近づき、シリンダブロック17の中心軸線が、回転軸12の回転軸線Lに対して回転軸12の径方向にずれた状態でシリンダブロック17が回転してしまうことが抑制される。
したがって、第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)及び(2)と同様の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(3)例えば、圧力室53が摺接部44よりも内周側に配置されている場合の、シリンダブロック17と第1摺接部55とが摺動する領域は、第1の実施形態で説明した圧力室43が摺接部44よりも外周側に配置されている場合の、シリンダブロック17と第2摺接部45とが摺動する領域よりも小さい。よって、圧力室53が、摺接部44よりも内周側に配置されていることにより、シリンダブロック17とポート形成体28との摺動抵抗を低減することができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図5に示すように、摺接部44よりも外周側及び内周側の両方に圧力室43,53を設けてもよい。この場合、摺接部44は、圧力室43に連続し、且つ圧力室43よりも内周側で回転軸12の軸方向においてシリンダブロック17と摺接するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第1摺接部として機能している。また、摺接部44は、圧力室53に連続し、且つ圧力室53よりも外周側で回転軸12の軸方向においてシリンダブロック17と摺接するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第2摺接部としても機能している。よって、摺接部44は、第1摺接部及び前記第2摺接部の少なくとも一方として機能する。
○ 図6に示すように、摺接部44よりも外周側に圧力室63を設ける場合に、ポート形成体28におけるシリンダブロック17側の端面に、回転軸12の周囲全周に亘って延びる円環状の凹部28Gが形成され、シリンダブロック17におけるポート形成体28側の端面に、凹部28G内に嵌め込まれる円環状の突出部17Fが形成されていてもよい。各シリンダボア17hにおけるポート形成体28側の開口は、突出部17Fの端面に形成されている。突出部17Fが凹部28G内に嵌め込まれた状態では、突出部17Fの外周面と凹部28Gの内周面との間にはクリアランスが設けられるように、突出部17Fの外径及び凹部28Gの内径が設定されている。また、突出部17Fの端面が凹部28Gの底面に接触したときに、シリンダブロック17の端面における突出部17Fよりも外周側の部位と、ポート形成体28の端面における凹部28Gよりも外周側の部位とが接触する。
シリンダブロック17の端面における突出部17Fよりも外周側の部位は、回転軸12の軸方向でポート形成体28と対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第1端面61aを形成している。突出部17Fの外周面は、第1端面41aに連続し、且つ回転軸12の径方向でポート形成体28と対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第1周面61bを形成している。また、凹部28Gの底面における外周側の部位は、回転軸12の軸方向で第1端面61aと対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第2端面62aを形成している。凹部28Gの内周面は、第2端面62aに連続し、且つ回転軸12の径方向で第1周面61bと対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第2周面62bを形成している。そして、第1端面61a、第1周面61b、第2端面62a及び第2周面62bによって、回転軸12の周囲全周に亘って延びる圧力室63が区画されている。
凹部28Gの底面は、連通孔28a,28b(吸入ポート29及び吐出ポート30)を囲いつつ、環状に延びてシリンダブロック17と摺接する摺接部44を形成している。図6に示す実施形態の摺接部44は、圧力室63に連続し、且つ圧力室63よりも内周側で回転軸12の軸方向においてシリンダブロック17と摺接するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第1摺接部として機能している。すなわち、圧力室63は、摺接部44よりも外周側に配置されている。また、ポート形成体28の端面における凹部28Gよりも外周側の部位は、圧力室63に連続し、且つ圧力室63よりも外周側で回転軸12の軸方向においてシリンダブロック17と摺接するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第2摺接部65として機能している。圧力室63には、吐出行程中のピストン20が収納されたシリンダボア17h内の作動油が、シリンダブロック17(凹部17bの底面)と摺接部44との間を介して圧力室63に導入されている。摺接部44とシリンダブロック17との摺接、及び第2摺接部65とシリンダブロック17との摺接により、圧力室63内の作動油が外部に洩れ出すことが抑止されている。
○ 図7に示すように、摺接部44よりも内周側に圧力室73を設ける場合に、シリンダブロック17におけるポート形成体28側の端面に、回転軸12の周囲全周に亘って延びる円環状の凹部17Bが形成され、ポート形成体28におけるシリンダブロック17側の端面に、凹部17B内に嵌め込まれる円環状の突出部28Eが形成されていてもよい。各シリンダボア17hにおけるポート形成体28側の開口は、シリンダブロック17におけるポート形成体28側の端面において、凹部17Bよりも外周側に形成されている。突出部28Eが凹部17B内に嵌め込まれた状態では、突出部28Eの外周面と凹部17Bの内周面との間にはクリアランスが設けられるように、突出部28Eの外径及び凹部17Bの内径が設定されている。また、突出部28Eの端面が凹部17Bの底面に接触したときに、シリンダブロック17の端面における凹部17Bよりも外周側の部位と、ポート形成体28の端面における突出部28Eよりも外周側の部位とが接触する。
凹部17Bの底面における外周側の部位は、回転軸12の軸方向でポート形成体28と対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第1端面71aを形成している。凹部17Bの内周面は、第1端面71aに連続し、且つ回転軸12の径方向でポート形成体28と対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第1周面71bを形成している。また、ポート形成体28の端面における突出部28Eよりも外周側の部位は、回転軸12の軸方向で第1端面71aと対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第2端面72aを形成している。突出部28Eの外周面は、第2端面72aに連続し、且つ回転軸12の径方向で第1周面71bと対向するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第2周面72bを形成している。そして、第1端面71a、第1周面71b、第2端面72a及び第2周面72bによって、回転軸12の周囲全周に亘って延びる圧力室73が区画されている。
ポート形成体28の端面における突出部28Eよりも外周側の部位は、連通孔28a,28b(吸入ポート29及び吐出ポート30)を囲いつつ、環状に延びてシリンダブロック17と摺接する摺接部44を形成している。図7に示す実施形態の摺接部44は、圧力室73に連続し、且つ圧力室73よりも外周側で回転軸12の軸方向においてシリンダブロック17と摺接するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第2摺接部として機能している。すなわち、圧力室73は、摺接部44よりも内周側に配置されている。また、突出部28Eの端面は、圧力室73に連続し、且つ圧力室73よりも内周側で回転軸12の軸方向においてシリンダブロック17と摺接するとともに回転軸12の周囲全周に亘って延びる第1摺接部75として機能している。圧力室73には、吐出行程中のピストン20が収納されたシリンダボア17h内の作動油が、シリンダブロック17(凹部17bの底面)と摺接部44との間を介して圧力室73に導入されている。摺接部44とシリンダブロック17との摺接、及び第1摺接部75とシリンダブロック17との摺接により、圧力室73内の作動油が外部に洩れ出すことが抑止されている。
○ 上記各実施形態において、ポート形成体28を設けずに、例えば、第1ハウジング13の底壁13a自体をポート形成体として機能させてもよい。そして、第1ハウジング13の底壁13aを、シリンダブロック17と協働して圧力室43を区画する圧力室区画体として機能させてもよい。
○ 上記各実施形態において、ポート形成体28とは別の部材を圧力室区画体として別途設ける構成にしてもよい。この場合、吐出ポート30を囲いつつ、環状に延びてシリンダブロック17と摺接する摺接部44が、圧力室43に連続していなくてもよく、圧力室43に連続する第1摺接部及び第2摺接部が、ポート形成体28とは別の部材である圧力室区画体に設けられていてもよい。
○ 上記各実施形態において、圧力室43,53に導入される作動油が、吐出行程中のピストン20が収納されたシリンダボア17h内の作動油でなくてもよく、圧力室43,53に導入される作動油の導入経路を別途設けてもよい。
○ 上記各実施形態において、例えば、シリンダブロック17の内周面にキー溝が形成されており、回転軸12の外周面にキー溝に嵌め込まれる凸部が形成され、キー溝と凸部とが凹凸嵌合されることにより、回転軸12とシリンダブロック17とが一体的に回転可能になっていてもよい。
○ 上記各実施形態において、斜板式ピストンポンプ10は、固定容量型であってもよい。
○ 上記各実施形態において、作動流体は、作動油以外の流体であってもよく、斜板式ピストンポンプ10を、油圧ポンプ以外のポンプとして用いてもよい。
10…斜板式ピストンポンプ、11…ハウジング、12…回転軸、17…シリンダブロック、17h…シリンダボア、18…斜板、20…ピストン、28…圧力室区画体であるポート形成体、30…吐出ポート、41a,51a,61a,71a…第1端面、41b,51b,61b,71b…第1周面、42a,52a,62a,72a…第2端面、42b,52b,62b,72b…第2周面、43,53,63,73…圧力室、44…第1摺接部及び第2摺接部の少なくとも一方として機能する摺接部、45,65…第2摺接部、55,75…第1摺接部。

Claims (3)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングに回転可能に支持される回転軸と、
    前記回転軸が挿入される筒状のシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックに形成される複数のシリンダボアと、
    各シリンダボア内に収納されるピストンと、
    前記ハウジング内に収容されるとともに前記回転軸の回転軸線に直交する方向に対して傾斜する斜板と、を備え、
    前記回転軸の外周面と前記シリンダブロックの内周面とが凹凸嵌合されることにより、前記回転軸と前記シリンダブロックとが一体的に回転可能になっている斜板式ピストンポンプであって、
    前記シリンダブロックに対して前記回転軸の軸方向に並んで配置される圧力室区画体を備え、
    前記シリンダブロックは、前記回転軸の軸方向で前記圧力室区画体と対向するとともに前記回転軸の周囲全周に亘って延びる第1端面と、前記第1端面に連続し、且つ前記回転軸の径方向で前記圧力室区画体と対向するとともに前記回転軸の周囲全周に亘って延びる第1周面と、を有し、
    前記圧力室区画体は、前記回転軸の軸方向で前記第1端面と対向するとともに前記回転軸の周囲全周に亘って延びる第2端面と、前記第2端面に連続し、且つ前記回転軸の径方向で重なる位置において前記第1周面と対向するとともに前記回転軸の周囲全周に亘って延びる第2周面と、を有し、
    前記第1端面、前記第1周面、前記第2端面及び前記第2周面によって、前記回転軸の周囲全周に亘って延びる圧力室が区画されており、
    前記圧力室区画体は、前記圧力室に連続し、且つ前記圧力室よりも内周側で前記回転軸の軸方向において前記シリンダブロックと摺接するとともに前記回転軸の周囲全周に亘って延びる第1摺接部と、前記圧力室に連続し、且つ前記圧力室よりも外周側で前記回転軸の軸方向において前記第1摺接部に並んだ位置で前記シリンダブロックと摺接するとともに前記回転軸の周囲全周に亘って延びる第2摺接部とを有することを特徴とする斜板式ピストンポンプ。
  2. 前記圧力室区画体は、各シリンダボアに連通可能な吐出ポートを形成するポート形成体であり、
    前記ポート形成体は、前記吐出ポートを囲いつつ、前記第1摺接部及び前記第2摺接部の少なくとも一方として機能する摺接部を有することを特徴とする請求項1に記載の斜板式ピストンポンプ。
  3. 前記圧力室は、前記摺接部よりも内周側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の斜板式ピストンポンプ。
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